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特許7388850出品支援プログラム、方法、及びシステム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-20
(45)【発行日】2023-11-29
(54)【発明の名称】出品支援プログラム、方法、及びシステム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0601 20230101AFI20231121BHJP
【FI】
G06Q30/0601 340
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2019154737
(22)【出願日】2019-08-27
(65)【公開番号】P2021033764
(43)【公開日】2021-03-01
【審査請求日】2022-02-21
(73)【特許権者】
【識別番号】514053169
【氏名又は名称】株式会社メルカリ
(74)【代理人】
【識別番号】100092783
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100136744
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 佳正
(74)【代理人】
【識別番号】100104282
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 康仁
(72)【発明者】
【氏名】熊澤 大樹
(72)【発明者】
【氏名】曽原 広行
(72)【発明者】
【氏名】松岡 玲音
(72)【発明者】
【氏名】中河 宏文
【審査官】松田 岳士
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-012474(JP,A)
【文献】特開2008-299784(JP,A)
【文献】国際公開第2019/060464(WO,A1)
【文献】特開2019-075019(JP,A)
【文献】特開2006-053868(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
G06T 7/00 - 7/90
G06V 10/00 -20/90
G06V 30/418
G06V 40/16
G06V 40/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の利用者端末からアクセス可能に構成されたサーバによって運営される物品売買仲介サービスを提供するシステムにおける前記利用者端末上で実行されるプログラムであって、前記利用者端末上で実行されたとき、
前記利用者端末に、
前記利用者端末が撮影する画像中の物品を認識させるステップと、
前記認識によって前記物品のカテゴリを抽出させるステップと、
前記抽出されたカテゴリが、前記物品に付されたコード情報による物品特定が可能なカテゴリであると判断される場合に、前記物品を売買仲介の出品物として取り扱うための前記物品の出品手続きであって、前記物品に付されたコード情報をスキャン入力させるための出品手続きに切り替えさせるステップと
を実行することを特徴とするプログラム。
【請求項2】
前記ステップのうち少なくとも一部は、前記サーバ上で実行されることを特徴とする請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記物品に付されたコード情報をスキャン入力させるための出品手続きにおいて、前記コード情報から取得する前記利用者が入力すべき前記物品に関する情報が前記利用者端末に表示されることを特徴とする請求項1または2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記物品を認識させるステップは、前記撮影が開始されるとともに実行される
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項5】
前記物品を認識させるステップは、認識結果に関する情報をキューに保存させることを含み、
前記物品を売買仲介の出品物として取り扱うための出品手続きは、前記キューに保存された情報及び前記抽出されたカテゴリに基づき開始される
ことを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項6】
品手続き開始のトリガは、前記出品物の撮影画像が保存されたことである
ことを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項7】
複数の利用者端末からアクセス可能に構成されたサーバによって運営される物品売買仲介サービスを提供するシステム上で実行される方法であって、
前記サーバ及び/または前記利用者端末に、
前記利用者端末が撮影する画像中の物品を認識させるステップと、
前記認識によって前記物品のカテゴリを抽出させるステップと、
前記抽出されたカテゴリが、前記物品に付されたコード情報による物品特定が可能なカテゴリであると判断される場合に、前記物品を売買仲介の出品物として取り扱うための前記物品の出品手続きであって、前記物品に付されたコード情報をスキャン入力させるための出品手続きに切り替えさせるステップと
を実行することを特徴とする方法。
【請求項8】
複数の利用者端末からアクセス可能に構成されたサーバによって運営される物品売買仲介サービスを提供するシステムであって、
前記サーバ及び/または前記利用者端末は、
前記利用者端末が撮影する画像中の物品を認識し、
前記認識によって前記物品のカテゴリを抽出し、
前記抽出されたカテゴリが、前記物品に付されたコード情報による物品特定が可能なカテゴリであると判断される場合に、前記物品を売買仲介の出品物として取り扱うための前記物品の出品手続きであって、前記物品に付されたコード情報をスキャン入力させるための出品手続きに切り替えることを特徴とするシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、広くインターネット等のネットワーク上で動作する出品支援システム等に関し、より詳細には、出品物に関する画像等を使用する出品支援システム等に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、インターネット等のオンライン上で商品等の取引を行うための電子商取引システムが広く普及している。例えば、オークションシステムやオンラインフリーマーケットシステムなどである。そして、これらのシステムには、出品物に関する画像等を使用するものがある。
【0003】
例えば、ウェブサイトに掲載される出品ページの作成を簡易化する出品支援装置等が提供されている(特許文献1)。
【0004】
すわなち、特許文献1には、ユーザによって出品される商品の商品画像をユーザ端末から受信する受信手段と、前記ユーザによって過去に購入された商品の画像を記憶する画像記憶装置から、前記受信手段によって受信された商品画像と類似する類似画像を検索する検索手段と、前記受信手段によって受信された商品画像と、前記検索手段によって検索された類似画像に対応する商品に関する商品情報とを含む出品ページを生成する生成手段とを備えることを特徴とする出品支援装置が開示されている。
【0005】
また、ユーザに対してインタラクティブ(対話型)に商品出品のための撮影ガイドが可能な商品出品支援システム等も提案されている(特許文献2)。
【0006】
すなわち、特許文献2には、出品対象の商品の分類を示すカテゴリ情報の選択を受け付ける受付部と、前記カテゴリ情報に基づいて、ユーザに対して撮影をアシストするための撮影ガイド情報を出力する出力部と、前記出力された撮影ガイド情報に対応付けて、出品対象の商品の撮影指示を受け付ける撮影部と、前記撮影ガイド情報及び前記撮影部により撮影された出品対象の商品を表す画像情報を記憶する記憶部と、を備え、前記出力部は、前記記憶部に記憶された前回の前記撮影ガイド情報又は前記画像情報の少なくともいずれか一つに基づいて、次の撮影をアシストするための新たな撮影ガイド情報を出力する商品出品支援システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】特開2014-115912号公報
【文献】特開2019-012474号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、従来の出品支援システム等は、出品物に関する画像等を使用する出品支援を行うものではあるが、たとえば、出品者(ユーザ)が使用する利用者端末のカメラ起動から出品手続き開始までの誘導を柔軟に行うものとは、必ずしも言えなかった。特に、多種多様にわたる出品物のカテゴリのスムーズな決定やカテゴリに応じた柔軟な出品支援を提供するものではなく、かかる観点から利便性の高いシステム等が求められる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
そこで、本発明の一実施形態にかかる出品支援プログラム等は、複数の利用者端末からアクセス可能に構成されたサーバによって運営される物品売買仲介サービスを提供するシステムにおける前記利用者端末上で実行されるプログラムであって、前記利用者端末上で実行されたとき、前記利用者端末に、前記利用者端末が撮影する画像中の物品を継続的に認識させるステップと、前記認識によって前記物品のカテゴリを抽出させるステップと、前記抽出されたカテゴリに基づき、前記物品を売買仲介の出品物として取り扱うための出品手続きを開始させるステップとを実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明の一実施形態にかかる出品支援プログラム等によれば、出品手続き開始後の誘導をスムーズに行い、特に、多種多様にわたる出品物のカテゴリに応じた柔軟な出品支援あるいは出品支援を行う出品支援システム等を提供できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1A】本発明の一実施形態にかかる出品支援プログラム等の基本概念を説明する説明図である。
図1B】本発明の一実施形態にかかる出品支援プログラム等の基本概念を説明する説明図である。
図2】本発明の一実施形態にかかる出品支援システムの全体構成例を説明する説明図である。
図3】本発明の一実施形態にかかる出品支援システムにおける情報処理装置の外観構成を説明する説明図である。
図4】本発明の一実施形態にかかる出品支援システムにおける情報処理装置の機能ブロック(同図(A))及び本発明の一実施形態にかかる出品代行支援システムにおけるサーバの機能ブロック(同図(B))を説明する説明図である。
図5】本発明の一実施形態にかかる出品支援システム等の動作例を説明する説明図である。
図6】本発明の一実施形態にかかる出品支援システム等の動作概念を説明する説明図である。
図7】本発明の一実施形態にかかる出品支援システム等におけるキュー(結果保存キュー)の構成を説明する説明図である。
図8】本発明の一実施形態にかかる出品支援システム等における情報処理装置(ユーザ端末)の画面例を説明する説明図である。
図9】本発明の一実施形態にかかる出品支援システム等における情報処理装置(ユーザ端末)の画面例を説明する説明図である。
図10A】本発明の一実施形態にかかる出品支援システム等における情報処理装置(ユーザ端末)の画面遷移例を説明する説明図である。
図10B】本発明の一実施形態にかかる出品支援システム等における情報処理装置(ユーザ端末)の画面遷移例を説明する説明図である。
図11】本発明の一実施形態にかかる出品支援システム等における情報処理装置(ユーザ端末)の画面例を説明する説明図である。
図12】本発明の一実施形態にかかる出品支援システム等における情報処理装置(ユーザ端末)の画面例を説明する説明図である。
図13A】本発明の他の実施形態にかかる出品支援システム等における情報処理装置(ユーザ端末)の画面遷移例を説明する説明図である。
図13B】本発明の他の実施形態にかかる出品支援システム等における情報処理装置(ユーザ端末)の画面遷移例を説明する説明図である。
図13C】本発明の他の実施形態にかかる出品支援システム等における情報処理装置(ユーザ端末)の画面遷移例を説明する説明図である。
図14】本発明の一実施形態にかかる出品支援システム等における情報処理装置(ユーザ端末)の画面遷移例を説明する説明図である。
図15】本発明の一実施形態にかかる出品支援システム等における情報処理装置(ユーザ端末)の画面遷移例を説明する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
はじめに、本実施例で使用される用語の定義を行う。
[出品]
商品取引、オークション等の取引において、出品者によって出品者の出品物が出品されること。オンラインシステム上で出品がなされる場合には、オンライン出品となる。また、オンラインシステム上で出品される場合には、出品情報がシステムに登録される。
[誘導]
ユーザないし利用者を目的の状態(ゴール)に導くためのコンピュータによる処理をいう。典型的には、UI/UXを介して実現される。
[誘導トリガ(誘導発動)]
誘導や出品誘導を開始するためのトリガをいう。あるいは、誘導を開始するための条件を満たし、実際に誘導を開始あるいは発動させることをいう。
[商品サジェスト]
本発明に基づく独自の誘導に限定されない従来からの誘導手法を広く含む趣旨である。
【0013】
図1A及び図1Bは、本発明の一実施形態にかかる出品支援プログラム等の基本概念を説明する説明図である。理解の容易のために、利用者(ユーザ)端末からみたサービス利用時の画面操作例及び画面遷移例に基づいて、本発明の一実施形態にかかる出品支援プログラム等の基本概念が示されている。
【0014】
図1A及び図1Bには、利用者(ユーザ)端末の画面が操作に応じて遷移する様子が例示されている。図1A及び図1Bにおける利用者(ユーザ)端末は、図示しない物品売買仲介サービスシステム(図2を参照して後述する情報処理サーバ(群)21の一部であってもよい)に接続されており、図1A(A)に示される画面110は、これから出品を行うに際して表示される画面例である。
【0015】
本発明の一実施形態において、画面110における出品ボタン111が押下されると(必ずしも物理的なボタンに対する押下に限られない。画面に表示されたボタンに対するタッチ操作、タップ操作、あるいはクリック操作でもよい。以下、「押下」の文言について同様。)、利用者(ユーザ)端末画面は、出品する商品に関する情報を入力するための画面120へ遷移する。画面120には、一実施形態として、出品方法を選択するための選択画面121が重畳表示されており、この画面には選択メニューとして、写真(静止画のみならず動画を含む。以下、同じ。)を撮って出品情報を入力するためのボタン1211(「写真を撮る」とのタイトルが付されている)と、アルバムやカタログから出品情報を取得して入力するためのボタン1212(「アルバムから選ぶ」とのタイトルが付されている)と、商品や商品の包装に付されたバーコードを読み取って出品情報を取得して入力するためのボタン1213(「バーコード(本・ゲーム)」とのタイトルが付されている)とが表示されている。ボタン1214は、下書きとして保存されている出品準備中のページ等を閲覧するためのボタンである(このボタンを押下すると、図示しない下書き中一覧画面へ遷移させることができる)。
【0016】
画面121でボタン1211が押下されると、カテゴリ判定画面130(図1A(B))へ遷移する。画面130では、カメラアプリが起動しており、図示しない利用者(ユーザ)端末のカメラで撮影されているものが領域131に写し出される。本発明の一実施形態においては、後述するように、映し出された物品のカテゴリを判定して画面130内にカテゴリ名や物品名を表示させることができる。
【0017】
一実施形態において、ユーザがカメラボタン(アイコン)132を押下すると、画面内の領域134にある写真用枠の左端の画像(リップが映し出されている)が写真として記憶され、自動的に写真撮影画面140(図1A(C))へ遷移する。このとき、画面130内に判定されたカテゴリ名や物品名を必ずしも表示させてなくてもよいが、カテゴリ名や物品名が非表示であっても、ユーザが出品しようとした写真を撮影する行動(一例として、カメラボタン132の押下)が、写真撮影画面140への遷移のトリガになりうることに留意されたい。
【0018】
あるいは、他の実施形態において、ユーザの目からみて画面内130内に表示されたカテゴリや物品名が正しければ、ボタン133が押下される(「完了」とのタイトルが付されているが、これに制限されるものではなく、「決定」や「撮影」などでも良い)。ボタン133が押下されると、写真撮影画面140(図1A(C))へ遷移する。このとき、画面130内に判定されたカテゴリ名や物品名を表示させてなくてもよい。
【0019】
画面140には、カテゴリ毎の最適な出品方法が提案されており(つまり、判定された出品物のカテゴリに応じて提示される出品方法が異なる)、一実施形態として選択画面141が重畳表示されている。画面141には、バーコードを読み取って商品情報入力を行うためのボタン1411(「バーコードで探す」とのタイトルが付されている)と、ボタン1412(「キーワードで探す」とのタイトルが付されている)、ボタン1413(「自分で入力する」とのタイトルが付されている)とが表示されている。
ボタン1411が押下されるとバーコードスキャン画面150へ遷移し、ボタン1412が押下されるとカタログ検索画面160へ遷移し、ボタン1413が押下されると商品サジェスト画面170へ遷移する。
【0020】
図1Bには、図1Aからの遷移画面が示されており、図1B(D)にバーコードスキャン画面150が示されており、図1B(E)にカタログ検索画面160が示されており、図1B(F)に商品サジェスト画面170が示されている。それぞれ、必要に応じて後述するが、バーコードスキャン画面150では、商品または商品の包装に付されたバーコード151を読み取って商品情報を取得及び入力する。カタログ検索画面160では、商品に関するカタログ情報(メーカー名や製品型番等)を選択ないし入力していくことによって商品情報を取得及び入力する(一実施形態において、カタログ情報は、図2を参照して説明する情報処理サーバ(群)21に格納されている)。商品サジェスト画面170では、たとえば画面171に示されるような商品を絞り込んでいくための推測処理を行いながら商品を特定し、特定された商品情報が取得及び入力される。
【0021】
一実施形態において、画面150、160、170を介して取得及び入力された情報は、次に遷移する出品画面180に反映される(図1B(G))。図示されるとおり、取得及び入力された商品情報は、商品情報欄181に表示されている。
【0022】
(本発明の一実施形態にかかる出品支援プログラム等の基本概念)
ここまでに表れている本発明の一実施形態にかかる出品支援プログラム等の基本概念は、次のとおりである。
(1)本発明の一実施形態にかかる出品支援プログラム等は、出品ボタン(出品手続きを開始するためのボタン)の押下によって始動する。
(2)少なくとも出品物のカテゴリを決定するために物体認識処理技術あるいはカテゴリ判定技術が用いられる。
(3)出品物のカテゴリが決定した後は、種々の方法で商品情報を補填ないし補完するための処理が実行される。このとき、商品情報を補填ないし補完するための処理は、決定された出品物カテゴリによって変化させることができる。
【0023】
図2に、本発明の一実施形態にかかる出品支援システムの全体構成例を示す。図2に示されるように、出品支援システム20は、その構成として、情報処理サーバ(群)21と、ユーザまたは利用者が使用する各種情報処理装置(図において、例示的に、PCなどの利用者端末22a~22b、スマートフォン、携帯電話、携帯情報端末あるいはタブレット端末としての利用者端末23a~23eが示されている。以下、総称して「端末」とも言う)とで構成され、サーバ(群)及び各種端末間は、図2に示されるように専用回線やインターネット等の公衆回線(有線の回線として、26~28)で相互に通信可能に接続されている。また、回線は有線であっても無線であってもよく、利用者端末23a~23eは、無線で図示しない基地局や無線ルータ等を介してインターネット29に乗り入れ、更に回線28を介して情報処理サーバ(群)21と相互に通信可能に接続されている。
【0024】
本発明の一実施形態においては、情報処理サーバ(群)21には、図1における端末同士がメッセージ等をやり取りするためのメッセージングサーバが含まれていてもよい。あるいは、図2に図示されない他のコミュニケーションサーバを介して図1における端末同士によるメッセージ等のやり取りが行われてもよい。
【0025】
また、本願の出願時点での利用者端末は、PCと同等の処理能力(通信処理速度や画像処理能力等)を備えているものも多く、小型のコンピュータとも言うべきものである。
【0026】
また、本発明の実施に必要なプログラムないしソフトウェアは、通常、端末の記憶部におけるHDDないしSSD等にインストールないし記憶され、プログラムないしソフトウェアの実行時には、必要に応じて記憶部内のメモリにその全部又は一部のソフトウェアモジュールとして読み出され、CPUにおいて演算実行される。
【0027】
なお、演算実行は必ずCPU等の中央処理部で行われる必要はなく、図示しないGPU(Graphics Processing Unit)やTPU(Tensor processing unit)、DSP(Digital Signal Processor)等の補助演算装置を用いることもできる。
【0028】
また、情報処理サーバ11のハードウェア構成も、基本的にはPCを採用することができる。なお、本発明はこれに限定されるものではないが、情報処理サーバ11は、必要に応じてそのハードウェアスペックを上げるにあたり、複数のPCを並列的に作動させることによって大規模データの処理に適した構成をとることもできる。
【0029】
図3に、本発明の一実施形態にかかる情報処理装置としてのスマートフォン(あるいは、タブレット端末等の他の利用者端末でも良いが、説明の便宜上スマートフォンとする)の外観構成を示す。図3において、情報処理装置(スマートフォン)33は、筐体部331とディスプレイ332と筐体331の下部中央部に設けられたハードウェアボタン333とからなる。ディスプレイ332は典型的には液晶ディスプレイ(LCD)等で構成され、文字や画像など様々な情報を表示することができる。また、ディスプレイ332にメニューボタンやソフトウェアキーボードを表示させ、これを指ないしタッチペン(不図示)等で触れることによりスマートフォン33への指示(コマンド)とすることができる。この点で上記ハードウェアボタン333は必須の構成要素ではないが、本発明の説明の便宜上、一定の機能を担うボタンとして実装されている。もちろん、これらハードウェアボタン333を、ディスプレイ332の一部に表示させたメニューボタンで代替させることも可能である。
【0030】
また、ディスプレイ332には、マルチタッチ入力パネルが含まれており、タッチ入力パネル上でのタッチ入力位置座標が入力デバイスインタフェース(不図示)を介してスマートフォン33の処理系(CPU)へ送信され処理される。そして、このマルチタッチ入力パネルは、パネルに対する複数の接触点を同時に感知することができるよう構成されている。この検出(センサ)については様々な方法で実現することができ、必ずしも接触センサに限られず、例えば、光学式のセンサを利用してパネルに対する指示点を抽出することも可能である。さらに、センサには、接触式のセンサや光学式のセンサのほか、人の肌の接触を感知する静電容量方式のセンサを用いることも可能である。
【0031】
また、図3には現れていないが、スマートフォン33は、マイクやスピーカを備えることもできる。この場合にはマイクより拾ったユーザの声などを判別して入力コマンドとすることも可能である。さらに、図3には現れていないが、スマートフォン33の背面等には、CMOS等のカメラデバイスが実装されている。
【0032】
図4に、本発明の一実施形態にかかるスマートフォン23を構成するハードウェアの機能ブロック図(同図(A))及び本発明の一実施形態にかかるサーバ(情報処理サーバ群を構成する一のもの)21を構成するハードウェアの機能ブロック図(同図(B))を例示する。スマートフォン23及びサーバ21の動作は、以下に説明するハードウェアの個々の動作、及びこれらの連携動作によって実現されている。
【0033】
図4(A)において、ハードウェアブロック全体としてのスマートフォン400は、大別すると、図3におけるハードウェアボタン333、ディスプレイ332に設けられたマルチタッチ入力パネル、マイク等で構成される入力部401と、プログラムやデータ等を記憶するためのハードディスク、RAM及び/又はROM等で構成される記憶部402と、プログラムによって様々な数値計算や論理演算を行うCPUによって構成される中央処理部403と、ディスプレイ332等で構成される表示部404と、チップや電気系統等の制御を行うための制御部405と、インターネットにアクセスするためのスロットや光通信を行うためのポート、及び通信インタフェースから構成される通信インタフェース部406と、スピーカやバイブレーション等の出力部407と、時刻等を計時するための計時部408と、CMOS等のイメージセンサからなるセンサ部409と、装置内の各モジュールに電源を供給するための電源部410とからなり、これらのモジュールは必要に応じて適宜通信バスや給電線(図4(A)においては、便宜上各線が適宜区分された結線411としてひとまとめに表す)によって接続されている。
【0034】
なお、センサ部409には、スマートフォン400(23a等)の位置を特定するためのGPSセンサモジュールを含めることとしても良い。また、センサ部409を構成するCMOS等のイメージセンサによって検知された信号は、入力部401において入力情報として処理される。
【0035】
また、本発明の実施に必要なプログラムないしソフトウェアは、通常、記憶部402を構成するハードディスクディスク等にインストールないし記憶され、プログラムないしソフトウェアの実行時には、必要に応じて記憶部402内のメモリにその全部又は一部のソフトウェアモジュールとして読み出され、CPU等の中央処理部403において演算実行される。
【0036】
なお、演算実行は必ずしもCPU等の中央処理部403で行われる必要はなく、図示しないGPU(Graphics Processing Unit)やTPU(Tensor processing unit)、DSP(Digital Signal Processor)等の補助演算装置を用いることもできる。
【0037】
図4(B)において、ハードウェアブロック全体としてのサーバ450は、大別すると、各種比較・演算処理を行うためのCPU451と、RAM、ROM、フラッシュメモリ等の記憶部452と、キーボードやポインティングデバイス等の入力部453と、ディスプレイやスピーカ等の出力部454と、各種信号制御のための制御部455と、通信(インタフェース)部456(無線、有線を問わない)と、時刻等を計時するための計時部457と、電源部458とからなる。
【0038】
これらのモジュールは必要に応じて適宜通信バスや給電線(図4(B)においては、便宜上各線が適宜区分された結線499としてひとまとめに表す)によって接続されている。
【0039】
また、本発明の実施に必要なサーバ450上で実行されるプログラムないしソフトウェアは、通常、記憶部452を構成するハードディスクディスク、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等にインストールないし記憶され、プログラムないしソフトウェアの実行時には、必要に応じて記憶部452内のメモリにその全部又は一部のソフトウェアモジュールとして読み出され、CPU451において演算実行される。
【0040】
なお、演算実行は必ずしもCPU451等の中央処理部で行われる必要はなく、図示しないGPU(Graphics Processing Unit)やTPU(Tensor processing unit)、DSP(Digital Signal Processor)等の補助演算装置を用いることもできる。
【0041】
次に、図5の動作フローを用いて、本発明にかかる一実施形態における出品支援システムにおける情報処理サーバ及び/または情報処理装置(ユーザ端末)の動作を説明する。
【0042】
図5において、「ユーザ端末」は、情報処理装置であり、図2におけるユーザ端末23a~23e等がこれに対応し、「情報処理サーバ」は、図1における情報処理サーバ(群)21がこれに対応する。なお、図5では、一実施形態として、ユーザ端末と情報処理サーバ間のやり取りとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、情報処理サーバでの処理の一部または全部をユーザ端末内で処理されてもよい。すなわち、本発明の他の実施形態においては、同一のユーザ端末内において、図5に示される一部または全ての処理がなされてもよい。
以下、図5に沿って説明する。
【0043】
まず、ステップS501において、ユーザがユーザ端末内に表示された出品ボタンをタップすると(図1Aの出品ボタン111の押下に対応)、ユーザ端末からコマンドが発行または送信される(ステップS502)。一実施形態において、このコマンドによってユーザ端末におけるカテゴリ識別器が起動される(ステップS503)。一実施形態において、このカテゴリ識別器はソフトウェアとして実装される。なお、上述したとおり、他の実施形態においては、カテゴリ識別器は情報処理サーバ上で実行されてもよい。その場合、ステップS502は、ユーザ端末から情報処理サーバへのコマンドの送信となる。
【0044】
ステップS504において、ユーザによる撮影準備が行われる。このとき、たとえばユーザは、カテゴリ識別器が起動したユーザ端末を構えて出品しようとしている被写体をユーザ端末付属のカメラで捉えようとする。
本発明の一実施形態においては、ステップS504は、出品ボタンを押下して遷移した図1A(B)の画面130に対応する。ここでは、出品ボタンの押下によりカメラ機能が起動されるとともに、カテゴリ識別器がバックグラウンドで立ち上がっている。
【0045】
次に、ユーザ端末からは、端末付属カメラで捉えられた画像が刻々と情報処理サーバへ送信される(ステップS505a~ステップS505c)。このとき送信される画像は、静止画であってもよいし、動画であってもよい。
【0046】
ステップS506では、すでに起動されているカテゴリ識別器による画像内の物体の推論が継続的に行われる。推論ロジックは、公知の物体認識技術あるいはカテゴリ判定技術を採用することができる。一例として、カテゴリ判定には一般物体認識技術が用いられ、必要に応じて特定物体認識技術が組み合わされてもよい。特定物体認識技術の古典的手法には、SIFT(Scale Invariant Feature Transform)がある。SIFTは、その後、より高精度化するアプローチが検討され,「PCA-SIFT」や「BSIFT」といった特徴量を考慮する手法が提案されている。さらに、SIFTに要する時間や計算コストの問題に対処するために、SIFTアプローチを高速化した「SURF(Speeded-Up Robust Features)」という手法が提案されたほか、GPUによる高速化も提案されている。また、これらの物体認識技術においては、適宜、畳み込みニューラルネットワーク等といったディープラーニングをはじめとする機械学習処理技術が採用されてもよい。
【0047】
ステップS506での推論結果は、順次結果保存キューにプッシュされる(ステップS507)。一実施形態において、このプッシュ方式は、FIFO(First In First Out)であり、例えば10msごとにプッシュされる。この場合、キューには常時100個の推論結果がストックされることとなる。
【0048】
図7に、本発明の一実施形態にかかる出品支援システム等における結果保存キューの構成を示す。このキューは、情報処理サーバ21あるいは利用者端末23a~23e等のいずれかの装置内のメモリに構成される。
【0049】
図7において、キュー700に対しては、例示的に、10msごとに結果がプッシュされ、1000ms分のスタック701~799(単純に計数すると個数は99となるが、ここでは100個あるものとする。あるいは、990ms分のスタック701~799ということでも差し支えない)を保持できるように構成されている。一実施形態において、このキューはFIFO(First In First Out)方式が採用されるが、本発明はこれに制限されるものではない。既知の種々のスタック方式を採用することができる。
【0050】
一実施形態において、1つのスタックの中には1つの推論結果が格納される。例えば、スタック704には、その瞬間に撮影されている画像中に映し出されている物品名(カテゴリ)として、{book:0.60, box: 0.30, others: 0.10}という推論結果が格納されており、この推論結果は時々刻々と変化し、次々とキュー700の上からプッシュされていく(図7においては、例示的に、すでにスタック701~703が上からプッシュされている)。なお、スタック704の内容は、いま認識している物品の名称またはカテゴリは、「本(book)」である確率(推定確率)が60%、「箱(box)」である確率が30%、その他である確率が10%という意味である。
【0051】
図7において、ある瞬間に{book:0.60, box: 0.30, others: 0.10}と推論されてキュー700にプッシュされ、次の瞬間に{book:0.74, box: 0.20, others: 0.05}と推論されてプッシュされ、その次の瞬間に{book:0.84, box: 0.05, cosmetics: 0.05}と推論されてプッシュされ、その次の瞬間に{book:0.89, box: 0.03, cosmetics: 0.01}と推論されてプッシュされた結果がスタック701~704であるとすると、カテゴリ識別器は、その精度を徐々に上げていることが分かるであろう(もちろん、図7に示したシーンにおいて、ユーザ端末で撮影しているのは、図示しない「本」である)。
そうして、ものの1秒と経たないうちに、キュー700はプッシュされた推論結果でいっぱいになり、次は古いスタックから次々と破棄されていくことになる。
【0052】
一実施形態において、ステップS508にて、結果保存キューに格納された結果における推論に関する閾値を超えたものとする。
【0053】
このとき、本発明の一実施形態において、カテゴリ識別器が推論した被写体のカテゴリを決定するために、「閾値」という判断基準が採用される。この閾値には次のような基準を採用することができる。
(1)キュー700における各スタックのうち、筆頭に上がっている同一物品ないし同一カテゴリが所定以上の割合(たとえば、90%以上)を占める。
(2)キュー700における各スタックのうち、筆頭に上がっている同一物品ないし同一カテゴリの推定確率が所定以上(たとえば、60%以上)のものが、所定以上の割合(たとえば、70%以上)を占める。
(3)上記(1)(2)の筆頭に上がっている同一物品ないし同一カテゴリを含む各スタッフは連続したものであることを条件とする。
【0054】
ここでは、ステップS508において、カテゴリ識別器による被写体(出品予定物品)のカテゴリが確定したものと考えてよい。具体的なカテゴリは、たとえば、「ヘッドホン」、「本」、「化粧品」などである。
【0055】
本発明の一実施形態において、ステップS508にて閾値を超えて以降、カテゴリに関しての結果がユーザ端末に返信される(ステップS509a、ステップS509b)。この返信は、閾値を超えている限り、定期的に実施することもできるし、あらたに閾値を超えるたびに実施することもできる。この場合、ユーザ端末に映し出されている被写体が変わるたびに新たに認定されたその被写体のカテゴリが更新表示される。具体的には、はじめに「本」を撮影していると、ものの1秒と経たないうちに物品カテゴリとして「本」と認識されるが(認識された結果は非表示とすることができるが、適宜表示させてもよい)、カメラを別の物品(たとえば、ヘッドホン)に向け静止していると、また1秒と経たないうちに画面には新たに認定された物品カテゴリとして「ヘッドホン」と認識(さらに必要に応じて表示)されるなどである。
【0056】
あるいは、ステップS509a及びS509bにかかる返信を一切させないように制御することもできる(そのため、ステップS509a及びS509bに対応する矢印は破線としている)。
【0057】
次に、ステップS510において、図示しないユーザ操作によってユーザ端末から撮影コマンドが情報処理サーバへ送信される(ステップS510)。ここでは、このときはじめてユーザは現在カテゴリが認識された物品について出品用画像を撮影するための操作を行ったという位置づけである。このとき、結果保存キュー内の閾値は超えていることを前提に、情報処理サーバはユーザ端末に対して出品手続誘導処理を開始する(ステップS511)。
【0058】
なお、オンラインオークションシステムやオンラインフリーマーケットシステムでは、出品時に商品等の写真(画像)の撮影は必要である。つまり、商品の写真(画像)を撮ることは、出品時の通常の手続きであるため、上記機能により、ユーザは通常の出品手続きを行うだけでカテゴリに応じた出品手続きをサジェストしてもらうことができ、この点で優れたUXが実現されている。
【0059】
ステップS512では、対象カテゴリ専用の出品手続きへ誘導される。つまり、認定されたカテゴリによって出品手続きの進行ないしスタイルが異なる点は、本発明の特徴の一つとなっている。
【0060】
また、図5では、一実施形態として、ユーザ端末と情報処理サーバ間のやり取りとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の他の実施形態においては、同一のユーザ端末内で図5に示される処理がなされる。この場合、ステップS502のコマンド送信は、ユーザ端末内でのコマンド発生となり、以下、ステップS505a~ステップS505cの画像送信は、ユーザ端末内での画像転送(たとえば、メモリ間)となり、ステップS509a及びステップS509bの結果返信は、ユーザ端末内での結果出力となる。ステップS510の撮影コマンド送信は、ユーザ端末内でのコマンド発生となる。
【0061】
図6に、本発明の一実施形態にかかる出品支援システム等の動作概念を示す。同図において、ユーザ端末600がその全容を示しているが、大きくはフォアグラウンド処理610とバックグラウンド処理620とで構成されている。フォアグラウンド処理610の主な機能は、出品物の継続的なカメラ撮影である。こうして撮影された出品物画像は、ユーザ端末画面において「プレビュー画像」として表示される(図1(A)B)。フォアグラウンド処理610で撮影されたプレビュー画像は、継続的にバックグラウンド処理620へ送信ないし転送される。
【0062】
バックグラウンド処理620の主な機能は、送信ないし転送されてきたプレビュー画像内に映し出されている物品のカテゴリ識別(あるいは、物体認識)である。このため、本発明の一実施形態においては、カテゴリ判定モデル621が稼働する。このモデルには、上述した公知のカテゴリ判定技術等を採用することができる(既知の一般物体認識技術やSIFTやSURFといった特定物体認識技術等)。さらに、適宜ディープラーニング等の機械学習処理技術が適用されてもよい。
【0063】
カテゴリ判定モデル621で判定された結果は、結果保存キュー623へ随時プッシュされる。そして、誘導トリガ機構622がキュー623内を監視しており、閾値を超えると物品のカテゴリを決定し、誘導発動させる(ここでは、図5のステップS510のようなボタン操作がトリガとはならない点に留意されたい)。
本発明の一実施形態においては、この誘導トリガにより、対象カテゴリ専用の出品手続きへ誘導される。
【0064】
図8に、本発明の一実施形態にかかる出品支援システム等における情報処理装置(ユーザ端末)の画面例を示す。図8(A)の画面810には、ヘッドホン811が映し出されており、カテゴリ識別器は、これを「ヘッドホン」と認識しているので、画面810のカテゴリ表示欄812には、「ヘッドホン」と表示されている。同様に、図8(B)の画面820には、本(問題集)821が映し出されており、カテゴリ識別器は、これを「本」または「参考書」と認識しているので、画面820のカテゴリ表示欄823には、「参考書」と表示されている。映し出されている画像は、静止画像であっても動画像であってもよい。動画像の場合は、被写体が映し出されて1秒以内に物品名またはカテゴリ名が表示されるので、実質的にリアルタイムに物体認識(または、カテゴリ認識)されている様子を確認することができる(なお、1秒以内という時間は例示的な数字であって、本発明はこれに制限されるものではない)。
なお、一実施形態において、このような物体認識(または、カテゴリ認識)の様子は、図5のステップS509a、ステップS509bで確認できる。
【0065】
図9図15に、本発明の一実施形態にかかる出品支援システム等における情報処理装置(ユーザ端末)の画面例を示す。図9では、特に図5のステップS512において対象カテゴリ専用の出品手続きへ誘導する誘導例が示されている。すなわち、図9では、認識された物品のカテゴリが本(下位概念としての「問題集」や「参考書」も含まれる。以下同様の分脈において同じ)であったとき、それに合った出品誘導が実施される。
図5に示される例では、誘導が行われるタイミングは写真撮影後であるが、本発明はこれに限定されるものではなく、撮影前に誘導が行われてもよい。図9は、写真撮影前に誘導が行われる例である。この点、図5のステップS510とステップS511の関係は、ステップS510の前にステップS511が実施されてもよい。
【0066】
図9(A)の画面910では、物品911が参考書(本)であることがすでにカテゴリ識別器によって認識されており、メッセージウィンドウ912が表示されている(一例として、「本を出品しようとしていますか?バーコード出品が便利です」とのアドバイスが表示されている)。メッセージウィンドウ912には、アドバイスどおりにバーコード出品を進めるための「GO」ボタンと、アドバイスには従わず、図示しない通常手続きによって出品を進めるための「IGNORE」ボタンとが表示されている。
ここでは、ユーザは、「GO」ボタンを押下するものとする。そうして、図9(B)の画面920へ進む。
【0067】
画面920には、バーコードを読み取る際の位置合わせのためのガイド922が表示されている。ユーザは、このガイド922の表示により、バーコードを撮影すべきことを認識し、参考書(本)921を裏返しにしてバーコードをカメラに向け、あるいは、参考書(本)921に印刷されたバーコードがこのガイド922付近にくるようにカメラ位置(ユーザ端末の向きや距離)を調整する。バーコードの読み取りに成功すると、図9(C)の画面930へ進む。
【0068】
画面930には、ガイド932に位置合わせされた参考書(本)931が映し出されるとともに、読取結果欄933にバーコードから読み取られた書籍情報が表示されている。一実施形態として、バーコードにはISBN番号のような識別子が入っており、これを読み取ったユーザ端末は、一例として、読み取った識別子を情報処理サーバへ送信し、その本に関する情報(書籍名、著者名、出版社名、価格等)をサーバから引き渡してもらうことができる。
読取結果欄933には、そのようにして引き渡された情報が表示されている。
【0069】
次に、読取結果欄933に表示された内容に間違いないことを確認したユーザは、同欄に表示されているボタン9331を押下し、現物の撮影にとりかかることになる。
【0070】
図10A及び図10Bに、本発明の一実施形態にかかる出品支援システム等における情報処理装置(ユーザ端末)の画面遷移例を示す。ここでは、図1A図5等を参照して説明した、カテゴリ認識結果に基づく対象カテゴリ専用の出品誘導に必ずしも縛られない多様なバリエーションが示されている(さらなるバリエーションは、図13A等を参照して後述する)。以下、図10A及び図10Bを参照して説明する。
【0071】
図10A(A)には、一実施形態における出品方法選択画面1011(画面120の別形態である)が表示されている。この画面1011は、商品情報入力画面1010上に重畳表示されており、その内容は、例示的に、「写真を撮る」ボタン(10111)、「写真をアルバムから選択」ボタン、「バーコード出品」ボタン(10112)、「カタログ出品」ボタンから選択可能に構成されている(それぞれのメニューは押下ないしタッチ可能な選択メニューボタンを兼ねている)。なお、「下書き一覧へ」ボタンは、現在出品準備中の下書きを一覧するためのボタンである。その他、出品方法選択画面1011をキャンセルして商品情報入力画面1010に復帰するための「Cancel」ボタンも最下部に表れている。
【0072】
画面1011において、ボタン10111が押下された場合は、図10A(B)の写真撮影画面1020(画面130の別形態である)へ遷移し、ボタン10112が押下された場合は、図10A(C)のバーコード撮影画面1030へ遷移する。
【0073】
画面1020では、ユーザは、図示しないアプリからのガイド等を受けながら商品画像の撮影を行い、その後、商品情報補完設定ONになっている場合には、図10B(G)の出品画面(カテゴリ選択時)1070へ遷移する(この時点で、カテゴリ判定により、商品のカテゴリが決定されていてもよい)。画面1020での商品画像撮影後、商品情報補完設定OFFになっている場合には、図10B(H)の出品画面(通常)1080へ遷移する。
【0074】
一方、画面1011において、ボタン10112が押下された場合は、図10A(C)のバーコード撮影画面1030へ遷移する。ここでは、商品または商品包装に印刷されたバーコード1031を読み取る。もし、読み取りに失敗した場合には、図10A(D)の画面1040へ遷移し、ここでは、ポップアップウィンドウ1041が表れ、商品が見つからなかった旨のメッセージが表示される。ポップアップウィンドウ1041のOKボタン10411を押下すると画面1030へ復帰する。
【0075】
バーコード撮影画面1030でのバーコード1031の読み取りに成功した場合には、図10A(E)の画面1050へ遷移し、バーコード1051から読み取られた商品情報が商品欄1052に表示される。一実施形態において、ユーザは、その中の「商品の画像を撮る」ボタン10521を押下して、図10B(F)の商品撮影画面1060へ遷移させる。
【0076】
図10B(F)に移り、商品撮影画面1060(画面130の別形態である)にて商品の撮影が完了すると、完了ボタン1061が押下され、図10B(I)の出品画面(カタログ情報自動補完)1090へ遷移する。カタログ情報自動補完とは、商品の手掛かりとなる情報(商品型番等)から図示しないカタログデータベース(情報処理サーバ21等に格納されている)を参照して、その商品に関する商品情報を取得し、出品画面(商品情報画面)に表示させる処理機能である。
【0077】
なお、ここでカテゴリを自動識別できた場合、ユーザをその下位概念のカタログ情報を選択する画面にまで誘導することができる。例えば、リップまでカテゴリ識別できた場合、その下位概念のカタログ情報をユーザに選択させる画面からスタートさせる等である(つまり、ユーザは「コスメ」等は選択しなくてよい)。
【0078】
一方、図10B(G)の出品画面(カテゴリ選択時)1070では、一例として、バーコード入力するためのボタン1071が押下されて、図10B(J)のバーコード撮影画面1095へ遷移する。バーコード読み取りに成功すると、図10B(K)の画面1096へ遷移し、バーコードから読み取られた商品情報が画面下部の商品欄に表示される。そして、商品の写真を撮るためのボタン1099を押下すると、図10B(I)の出品画面(カタログ情報自動補完)1090へ遷移する。
【0079】
他方、図10B(H)の出品画面(通常)1080では、カテゴリ入力をする必要があるためカテゴリ欄1081が押下されて、図10B(G)の出品画面(カテゴリ選択時)1070へ遷移する。
【0080】
本発明の一実施形態にかかる出品支援システム等においては、以上のような画面遷移制御を行わせることもできる。
【0081】
(出品物品ないし商品のカテゴリごとの商品情報のバリエーション例)
本発明の一実施形態にかかる出品支援システム等においては、様々なカテゴリに属する物品ないし商品を出品することができる。しかしながら、物品ないし商品のカテゴリごとに入力すべき事項は異なっており、多岐にわたることもあるので、図11~12を参照しながらそのバリエーションを説明する。本発明の一実施形態にかかる出品支援システム等は、これらのカテゴリごとの商品情報を入力しやすくするための支援を行う。
【0082】
図11に、本発明の一実施形態にかかる出品支援システム等における情報処理装置(ユーザ端末)の画面例であって、化粧品カテゴリに属する物品ないし商品に関する商品情報を示す。図11の画面1100において、商品情報入力選択欄1110の下には、これから出品しようとする商品についての商品情報入力欄1120が配置されており、商品の状態等に関する情報について、導入時期や残量に関する情報を入力できるように構成される。なお、#マークの後に続く文字列は、検索用のハッシュタグである。また、同欄右上のテンプレートボタンを押下すると、このカテゴリについての図示しないテンプレートが表示される(ユーザは、提供されたテンプレートに基づいて入力情報の過不足分を適宜修正すればよい)。
【0083】
商品の詳細情報表示欄1130には、商品カテゴリが下位概念まで表示されており、すでに入力されたこの商品の商品名及び製造会社名が表示されている。また、商品の状態等について入力されたコメントも表示させることができる。
【0084】
配送関連情報表示欄1140には、配送料の負担や配送方法等に関する情報が表示され、販売価格表示欄1150には、現時点での販売価格が表示される。そして、販売手数料等表示欄1160には、例示的に、販売手数料や販売利益額(販売価格から販売手数料を差し引いたもの)が表示される。
【0085】
図12に、本発明の一実施形態にかかる出品支援システム等における情報処理装置(ユーザ端末)の画面例であって、家電カテゴリに属する物品ないし商品に関する商品情報を示す。図12の画面1200において、商品情報入力選択欄1210の下には、商品の詳細情報表示欄1220が配置されており、下位概念を含めたカテゴリや商品の状態に関する情報のほか、その家電のサイズやブランドも表示させるように構成されている(家電においては、設置等の問題からそのサイズを表示させることは重要である)。
【0086】
商品情報入力欄1230には、商品に関する情報について、商品名、型番、色、ブランド、発売日、サイズ等の種々の情報を入力させるように構成される。なお、#マークの後に続く文字列は、検索用のハッシュタグである。また、同欄右上のテンプレートボタンを押下すると、このカテゴリについての図示しないテンプレートが表示される(ユーザは、提供されたテンプレートに基づいて入力情報の過不足分を適宜修正すればよい)。
【0087】
配送関連情報表示欄1240には、配送料の負担や配送方法等に関する情報が表示され、販売価格表示欄1250には、現時点での販売価格が表示される。そして、販売手数料等表示欄1260には、例示的に、販売手数料や販売利益額(販売価格から販売手数料を差し引いたもの)が表示される。
【0088】
(ユーザ端末の画面遷移例のバリエーション)
図13A図13Cに、本発明の他の実施形態にかかる出品支援システム等における情報処理装置(ユーザ端末)の画面遷移例を示す。これらの画面遷移例は、図10A図10Bを参照して説明した画面遷移例のバリエーションとなるものである。
【0089】
図13A(A)には、一実施形態における出品方法選択画面1311が表示されている。この画面1311は、商品情報入力画面1310上に重畳表示されており、その内容は、例示的に、「写真を撮る」ボタン(13111)、「写真をアルバムから選択」ボタン、「バーコード出品」ボタン(13112)から選択可能に構成されている(それぞれのメニューは押下ないしタッチ可能な選択メニューボタンを兼ねている)。なお、「下書き一覧へ」ボタンは、現在出品準備中の下書きを一覧するためのボタンである。その他、出品方法選択画面1311をキャンセルして商品情報入力画面1310に復帰するための「Cancel」ボタンも最下部に表れている。
【0090】
画面1311において、ボタン13111が押下された場合は、図13A(B)の写真撮影画面1320へ遷移し、ボタン13112が押下された場合は、図13A(C)のバーコード撮影画面1330へ遷移する。
【0091】
画面1320では、ユーザは、図示しないアプリからのガイド等を受けながら商品画像の撮影を行い、その後、商品情報補完等の設定がONになっている場合には、その時点で判定されたカテゴリに応じて、図13B(E)の出品画面(商品サジェスト)1350、同図B(F)の出品画面(商品カテゴリサジェスト)1360、同図B(G)の出品画面(商品情報補完時)1370のいずれかの画面へ遷移する。
画面1320での商品画像撮影後、商品情報補完等の設定がOFFになっている場合には、図13B(D)の出品画面(通常)1340へ遷移する。
【0092】
一方、画面1311において、ボタン13112が押下された場合は、図13A(C)のバーコード撮影画面1330へ遷移する。ここでは、商品または商品包装に印刷されたバーコード1331を読み取ることができる。さらに、画面1330には、「カタログ出品へ」ボタン1332が表示されることにより、カタログ情報からの商品情報入力への誘導もなされている。
ここでは、「カタログ出品へ」ボタンが押下されるものとし、その場合には、図13C(I)のカテゴリ選択画面1391へ遷移する。
【0093】
図13Bに移り、同図B(D)の出品画面(通常)1340において、カテゴリーメニュー1341が押下された場合には、図13C(I)のカテゴリ選択画面1391へ遷移する。
また、図13B(E)の出品画面(商品サジェスト)1350では、すでに出品物のカテゴリ(一例として、本やDVD)について、タイトルを含めていくつか候補が絞られており、候補提示画面1351が重畳表示されている。ここで、ユーザが提示された候補のなかから出品しようとしている作品タイトル13511を押下すると、図13C(O)の出品画面(カタログ情報自動補完)1397へ遷移する。
【0094】
図13B(F)の出品画面(商品カテゴリサジェスト)1360では、すでに出品物のカテゴリ候補が絞られており、候補提示画面1361が重畳表示されている。ここで、ユーザが、提示された候補のなかから出品物のカテゴリ13611を押下すると、図13B(H)の出品画面(カテゴリ選択時)1380へ遷移する。
【0095】
また、図13B(G)の出品画面(商品情報補完時)1370では、商品情報入力方法の選択として、「バーコードでかんたん入力」する方法や「カタログから製品を選択する」方法が提示されている。ここで、ユーザが、提示された方法の中から「カタログから製品を選択する」ボタン1371を押下すると、図13C(J)のメーカー選択画面1392へ遷移する。
【0096】
図13B(H)の出品画面(カテゴリ選択時)1380では、商品情報入力方法の選択として、「バーコードでかんたん入力」する方法や「カタログから製品を選択する」方法が提示されている。ここで、ユーザが、提示された方法の中から「カタログから製品を選択する」ボタン1381を押下すると、図13C(J)のメーカー選択画面1392へ遷移する。
【0097】
図13Cにおいて、同図C(I)のカテゴリ選択画面1391から同図C(L)の製品選択画面1394までは、商品情報をカテゴリから製品(たとえば、型番等)までを順次絞り込んでいく様子を示す画面遷移である。一実施形態において、図13C(I)のカテゴリ選択画面1391において提示されるカテゴリリストから適切なカテゴリを選択すると、同図C(J)のメーカー選択画面1392へ遷移し、ここで商品の適切なメーカーを選択すると、同図C(K)のシリーズ選択画面1393へ遷移し、ここで商品の適切なシリーズを選択すると、同図C(L)の製品選択画面1394へ遷移する。
【0098】
図13C(L)の製品選択画面1394において適切な製品型番等を選択すると同図C(O)の出品画面(カタログ情報自動補完)1397へ遷移する。この画面に遷移した時点で、そこまでで確定した製品情報をもとに、図示しないデータベース(一実施形態において、このデータベースは、情報処理サーバ21に格納される)からその製品のカタログ情報(製品スペック等)が取得され、この画面に自動的に挿入される。
【0099】
なお、本発明の一実施形態においては、図13C(J)のメーカー選択画面1392及び同図C(K)のシリーズ選択画面1393において、「製品名で検索」ボタンが設けられており、このボタンを押下すると、同図13C(M)の製品名選択画面1395へ遷移する。画面1395では、図示しない公知の手法により製品名や型番を検索することができ、一例として、その候補が候補選択画面1396に表示される。画面1396で適切な候補を選択すると、図13C(O)の出品画面(カタログ情報自動補完)1397へ遷移する。この画面に遷移した時点で、そこまでで確定した商品情報をもとに、図示しないデータベースからその商品の詳細情報(商品に関する情報等)が取得され、この画面に自動的に挿入される。
【0100】
(さらなるカテゴリ商品の出品に対応する本発明のバリエーション)
図14及び図15を参照して、本発明の一実施形態で取り扱うことのできる、さらに他の商品ないし製品カテゴリに対応する出品支援システム等における情報処理装置(ユーザ端末)の画面遷移例を示す。図14に示された画面遷移例は、時計を出品する際の誘導画面例であり、図15に示された画面遷移例は、自動車を出品する際の誘導画面例である。
【0101】
時計や自動車は、それぞれの商品ないし製品としての個性が際立っており、出品に際しては特徴のある事項を入力していく必要があるが、本発明の一実施形態にかかる出品支援システム等によれば、これらの商品ないし製品の出品に際してもスムーズに支援することができる。
【0102】
図14(A)には、出品を始める際のトップ画面1410が表示されている。画面1410中の出品ボタン1411を押下すると、商品情報入力画面1420へ遷移する。画面1420には、一実施形態として、出品方法を選択するための選択画面1421が重畳表示されており、この画面には選択メニューとして、写真を撮って出品情報を入力するためのボタン14211(「写真を撮る」とのタイトルが付されている)と、アルバムやカタログから出品情報を取得して入力するためのボタン(「アルバムから選ぶ」とのタイトルが付されている)と、商品や商品の包装に付されたバーコードを読み取って出品情報を取得して入力するためのボタン(「バーコード(本・ゲーム)」とのタイトルが付されている)とが表示されている。また、「下書き一覧」ボタンは、下書きとして保存されている出品準備中のページ等を閲覧するためのボタンである(このボタンを押下すると、図示しない下書き中一覧画面へ遷移させることができる)。
ここでは、ボタン14211を押下して、図14(B)の写真撮影画面1430へ遷移する。
【0103】
図14(B)の写真撮影画面1430では、出品商品(時計)の出品画像を撮影するための画面であるが、一実施形態において、この画面に遷移する前の通常カメラアプリを介して映し出された画像の物体認識処理が開始されており、出品商品のカテゴリが時計であると判定されると、画面1430のような時計出品専用画面が立ち上がる。
【0104】
本発明の一実施形態においては、画面1430へ遷移してからも継続して時計のブランド等を特定するための特定物体認識処理を継続させ、特定ブランド(たとえば、ロレックスやオメガ等)や特定型番が判明した時点で同画面中に判定結果を表示させてもよい。
次に、同図(B)の写真撮影画面1430から同図(C)の写真撮影画面(腕時計専用)1440へ遷移する。
【0105】
図14(C)の写真撮影画面(腕時計専用)1440では、時計を出品するための独自のアドバイスメッセージ1441及び独自のガイド画像1442が表示される。まず、メッセージ1441には、「正面から撮影しましょう」との表示がなされ、ガイド画像1442が表示されている。カメラによって同画面1440中に映し出されている時計(出品商品)は、やや距離をおいて斜めの角度から撮影されているため、ユーザに対して、ガイド画像1442に重なるように、もっと出品商品に近づき正面からのカットを撮影することを促すように作用する。
図14には図示されていないが、同様の方法で、商品の横からの画像等、出品に際して望ましい向きと大きさの画像が撮影されるようにガイドを進行させることができる。
なお、図14は、図9同様に写真撮影前に誘導が行われる例である。
【0106】
図15(A)には、自動車の出品を始める際の開始画面1510が表示されている。本発明の一実施形態においては、この画面1510へ遷移してくる前に、カメラによって撮影された画像に対する物体認識(カテゴリ判定)処理により、出品しようとしている物品は自動車であることが、本発明の一実施形態にかかる出品支援システム等に認識されているものとする。以降、図15(A)から同図(G)までの画面遷移は、出品物が自動車であることを前提とした出品誘導となっている。
【0107】
図15(A)の画面1510においては、これから出品しようとする自動車に関する情報入力を車検証に印刷されたQRコード(登録商標。以下同じ。)をスキャンすることによって進行させるか、手動入力によって進行させるかがメニュー表示されている(同画面中に、「車検証QRスキャンで10秒出品」ボタン1511と「手動でいれる」ボタンとが表示されているのが確認できる)。ここでは、ボタン1511が押下され、図15(B)の画面1520へ遷移する。
【0108】
図15(B)の画面1520においては、画面上部に配置されたカメラ撮影画像と画面下部に配置されたガイドメッセージ及び処理進捗インジケータ1522が表示されている。一実施形態において、ユーザは、車検証に印刷されたQRコード1521が読み取れるようにカメラを近づけるなどすると、アプリによって必要なQRコードが順次読み込まれる(複数のQRコードを読み取る必要がある場合には、処理進捗インジケータ1522に処理の進捗を表示させることもできる)。
QRコードの読み取りが完了すると、図15(C)の画面1530へ遷移する。
【0109】
図15(C)の画面1530においては、商品情報入力画面が表示されている。ここでは、画面1520ですでに読み取られた情報に基づいて入力可能な事項は自動入力済みとなっている。なお、一実施形態において、図15(C)の画面1530から図15(F)の画面1560までは、スクロール閲覧可能な一連の画面であり、これらの画面を介して入力すべき商品情報やすでに自動入力済の情報を確認することができる。
【0110】
画面1530から画面1560にかけて、自動入力されなかった項目(未入力欄)は、走行距離欄1541、集履歴欄1542、商品の利用状況欄1543、商品の状態欄1551、発送元地域欄1552である。これらの入力欄には、いずれも「未入力です」とのコメント、あるいは、「未設定です」とのコメントが付されているのが確認できる。
【0111】
本発明の一実施形態において、これらの未入力欄には、図示しない公知の手法で情報を入力させることができる。例えば、走行距離については、走行距離欄1541をタップして図示しないセレクトボックスを表示させ(一実施形態において、図示されないこのセレクトボックスには、「0~1000Km」、「1000~3000km」、「3000~10000km」、「10000~30000km」、「30000~50000km」、「50000km以上」といった距離範囲が表示される)、ユーザが適切な距離範囲を選択して入力するなどである。
これらの未入力欄に対する必要な入力が完了すると、ユーザは、図15(F)の画面1560へスクロールさせる。
【0112】
図15(F)の画面1560においては、必要な商品情報入力が完了した本商品について、ただちに出品するか、下書きに保存するかが選択できるように構成されている(同画面には、出品するための「出品する」ボタン1561、及び下書き保存するための「下書きに保存」ボタンが表示されている)。
ここでは、ボタン1561が押下されて、図15(G)の画面1570へ遷移する。
【0113】
図15(G)の画面1570においては、出品が完了したことを通知するメッセージを含む出品完了画面が表示されている。
【符号の説明】
【0114】
20 出品支援システム
21 情報処理サーバ(群)
22a~22b 利用者端末(PCなど)
23a~23e 利用者端末(スマートフォン、タブレットなど)

図1A
図1B
図2
図3
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図5
図6
図7
図8
図9
図10A
図10B
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図13A
図13B
図13C
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図15