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特許7388872情報処理システム、情報処理方法およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-20
(45)【発行日】2023-11-29
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G05B 19/418 20060101AFI20231121BHJP
【FI】
G05B19/418 Z
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2019191356
(22)【出願日】2019-10-18
(65)【公開番号】P2021068049
(43)【公開日】2021-04-30
【審査請求日】2022-09-06
(73)【特許権者】
【識別番号】390002381
【氏名又は名称】株式会社キッツ
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】中村 良美
(72)【発明者】
【氏名】植松 健
(72)【発明者】
【氏名】佐伯 菜奈
【審査官】堀内 亮吾
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-079020(JP,A)
【文献】特表2017-516071(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05B 19/418
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
判定装置と情報処理装置とを含む情報処理システムであって、
前記判定装置は、梱包物の重量データおよび梱包材を撮像して得られる画像データを少なくとも参照して梱包作業の適否を判定する判定装置であって、前記梱包材の画像データから学習済みモデルを使ってバルブの製品名及びバルブの個数を判定すると共に、前記梱包物の重量データが前記学習済みモデルを使って判定されたバルブの個数に応じた重量であるか否かを判定するものであり、
前記情報処理装置は、
前記判定装置から出力される情報を取得する取得部と、
前記取得部が取得した情報を用いて、前記梱包物に収容されている対象物の種別に応じた前記梱包物の生産管理情報を生成する生成部と、
を備える、情報処理システム
【請求項2】
前記生成部は、
前記判定装置における前記梱包物の生産数の実績値の情報を含む生産実績情報を前記生産管理情報として生成し、
前記判定装置における前記梱包物の生産数の目標値の情報を含む生産目標情報をさらに生成する、
請求項1に記載の情報処理システム
【請求項3】
前記生成部は、前記生産実績情報を前記生産目標情報に対応させて生成する、請求項2に記載の情報処理システム
【請求項4】
前記生成部は、前記梱包物の生産数の目標値と前記梱包物の生産数の実績値との差分の情報を、前記生産管理情報としてさらに生成する、請求項2または3に記載の情報処理システム
【請求項5】
前記生成部は、
前記生産目標情報として前記梱包物の生産数の目標値の累積値の情報を生成し、
前記生産実績情報として、前記梱包物の生産数の実績値の累積値の情報を生成する、請求項2~4のいずれか一項に記載の情報処理システム
【請求項6】
前記生成部は、前記梱包物の生産数の目標値の累積値と前記梱包物の生産数の実績値の累積値との差分の情報を、前記生産管理情報としてさらに生成する、請求項5に記載の情報処理システム
【請求項7】
前記生成部は、前記梱包物の判定作業に従事する作業員の就業時間における時刻で区切られた任意の期間ごとに前記生産管理情報および前記生産目標情報を生成する、請求項2~6のいずれか一項に記載の情報処理システム
【請求項8】
梱包物の重量データおよび梱包材を撮像して得られる画像データを少なくとも参照して梱包作業の適否を判定する判定装置であって、前記梱包材の画像データから学習済みモデルを使ってバルブの製品名及びバルブの個数を判定すると共に、前記梱包物の重量データが前記学習済みモデルを使って判定されたバルブの個数に応じた重量であるか否かを判定する判定装置から出力される情報を取得するステップと、
前記取得するステップにて取得した情報を用いて、前記梱包物に収容されている対象物の種別に応じた前記梱包物の生産管理情報を生成するステップと、
を含む、情報処理方法。
【請求項9】
請求項1に記載の情報処理装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、前記取得部および前記生成部としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、物流においては、梱包材の画像データから梱包された商品を判定する技術が知られている。このような技術には、例えば、梱包材の表面における商品に関する表示を撮像し、得られた画像データに基づいて商品名をコンピュータによって特定し、当該商品名に対応する商品情報を、ネットワークを介してサーバから取得する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。当該技術は、商品に応じた識別コードを表示するラベルを作製し、梱包材に貼り付けることに利用される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2003-104554号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述のような従来技術では、梱包材に実際に収容されている商品が正しいか否かを判定することができないことがある。このため、当該従来技術では、当該商品の生産者が当該商品を梱包材に梱包して発送する際に、当該商品に応じた梱包物の生産管理に好適な情報を取得することができないことがある。このように、従来技術には、梱包物中の対象物の正否および梱包物の生産管理情報の取得の観点から、検討の余地が残されている。
【0005】
本発明の一態様は、梱包材に収容されている対象物の正否を判定可能であり、かつ梱包物の生産管理情報を生成可能な技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る情報処理装置は、梱包物の重量および梱包材を撮像して得られる画像データを少なくとも参照して梱包作業の適否を判定する判定装置から出力される情報を取得する取得部と、前記判定情報取得部が取得した情報を用いて、前記梱包物に収容されている対象物の種別に応じた前記梱包物の生産管理情報を生成する生成部と、を備える。
【0007】
また、上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る情報処理方法は、梱包物の重量および梱包材を撮像して得られる画像データを少なくとも参照して梱包作業の適否を判定する判定装置から出力される情報を取得するステップと、前記判定情報取得部が取得した情報を用いて、前記梱包物に収容されている対象物の種別に応じた前記梱包物の生産管理情報を生成するステップと、を含む。
【0008】
さらに、上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係るプログラムは、上記の情報処理装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、前記取得部および前記生成部としてコンピュータを機能させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0009】
本発明の一態様によれば、梱包材に収容されている対象物の正否を判定可能であり、かつ梱包物の生産管理情報を生成可能である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の実施形態1に係る情報処理装置の機能的構成の一例を示すブロック図である。
図2】本発明の実施形態1に係る情報処理装置による情報処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図3】本発明の実施形態1における判定情報を取得する処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図4】本発明の実施形態1における判定情報を取得する処理において形成される画像の一例を模式的に示す図である。
図5】本発明の実施形態2に係る情報処理装置の機能的構成の一例を示すブロック図である。
図6】本発明の実施形態2に係る情報処理において形成される画像の一例を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
〔実施形態1〕
以下、本発明の一実施形態について、詳細に説明する。以下の実施形態の説明において、梱包材を段ボール箱、それに収容される対象物をバルブ、当該梱包材とそれに収容されている当該バルブとのセットが梱包物であるとする。しかしながら、本発明は、本実施形態に限定されない。
【0012】
[情報処理装置の機能的構成例]
図1は、本発明の実施形態1に係る情報処理装置の機能的構成の一例を示すブロック図である。図1に示されるように、情報処理装置10は、取得部200および生成部300を備える。
【0013】
取得部200は、判定装置100から出力される情報を取得する。取得部200は、判定装置100からの出力信号を受信する機能を有する。たとえば、取得部200は、無線による信号を判定装置100から受信する。
【0014】
判定装置100は、梱包物の重量および梱包材を撮像して得られる画像データを少なくとも参照して梱包作業の適否を判定する。判定装置100から出力される情報とは、例えば、梱包材に所望の対象物が収容されているか否かの情報であり、すなわち梱包物の合否の判定結果の情報である。本実施形態では、所望の品名のバルブが所定の梱包材に収容されている場合、梱包作業を「適」と判定し、梱包物を「合格」と判定する。バルブの品名および梱包材の一方または両方が間違っている場合、梱包作業を「否」と判定し、梱包物を「不合格」と判定する。
【0015】
判定装置100は、例えば、梱包物の梱包材(段ボール箱)を撮像するカメラ、梱包物の重さを測定するはかり(デジタルはかり)、および判定部を備える。判定部は、カメラから取得される画像データおよびはかりから取得される重量データを参照して、梱包材に所望の対象物(バルブ)が収容されているか否かに関する判定を行う。
【0016】
生成部300は、取得部200が取得した情報を用いて、梱包物に収容されている対象物の種別に応じた梱包物の生産管理情報を生成する。生産管理情報とは、取得部200が取得した情報を用いて生成される情報であって、梱包物中の対象物の種別に応じた、梱包物の生産結果を含む情報である。なお、本実施形態において、対象物の種別とは、例えばバルブの品名である。また、本実施形態の説明において、梱包物に関する判定のことを「梱包物の生産」とも言う。
【0017】
生産管理情報は、例えば、生産実績情報を含む。生産実績情報は、判定装置100における梱包物の生産数の実績値の情報を含んでよい。この他にも、生産実績情報は、梱包物の生産数の実績値の累積値の情報も含んでもよい。
【0018】
生成部300は、例えば、実績データ生成部310および累積処理部320を備える。実績データ生成部310は、梱包物の合否判定作業の実績データを生成する。当該実績データは、判定装置100における梱包物の生産数の実績値の一態様である。実績データは、例えば、判定装置100で合格と判定された梱包物の実際の数量であってよく判定装置100で不合格と判定された梱包物の実際の数量をさらに含んでもよい。
【0019】
累積処理部320は、生成部300が生成したデータに関する累積値を算出する処理を実行する。たとえば、累積処理部320は、前述した実績データ生成部310が生成する実績データの累積処理を実行する。この場合、累積処理部320は、例えば、判定装置100において合格と判定された梱包物の数量の累積値、および、不合格と判定された梱包物の数量の累積値、を算出する。
【0020】
生成部300は、生成した情報(例えば生産管理情報)を表示装置400に出力する。たとえば、生成部300は、実績データ生成部310が生成した実績データ、および、累積処理部320生成した累積値のデータ、を含む表示用データを生成し、生成した表示用データを表示装置400に出力する。
【0021】
表示装置400は、梱包物の生産を管理する管理者に、生成部300から受け付けた情報を表示するための装置である。表示装置400は、さらに、梱包物の合否の判定に従事する作業員に当該情報を表示するための装置であってもよい。表示装置400は、例えば、パーソナルコンピュータまたはタブレットにおける液晶表示パネルである。
【0022】
[情報処理例]
図2は、本発明の実施形態1に係る情報処理装置による情報処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0023】
ステップS11において、取得部200は、判定装置100から出力される、梱包物の合否の判定情報を取得する。判定装置100は、梱包物の合否の判定を、梱包物の重量および梱包材を撮像して得られる画像データを少なくとも参照して、例えば以下のようにして実行する。
【0024】
図3は、本発明の実施形態1における判定情報を取得する処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0025】
(判定処理例)
ステップS111において、梱包物は、はかり上に載置されており、判定装置100は、カメラが撮影して得た梱包物のラベルの画像データを取得する。「ラベル」とは、梱包材の一部分であって、少なくとも対象物であるバルブの品名が印字されている部分である。ラベルには、バルブの品名の他に、例えば、バルブのブランド名、および、梱包物中に収容されているべきバルブの個数、などの様々な情報が印刷されている。
【0026】
ステップS112において、判定装置100は、はかり上に載置されている梱包物の重量のデータをはかりから取得する。
【0027】
なお、ステップS111とステップS112の順は、この順であってもよいし、逆であってもよい。
【0028】
ステップS113において、判定装置100の判定部は、取得された画像データおよび重量データを参照する。そして、所定のラベルを有する梱包材中に、それに対応したバルブが収容されているか否かを判定する。
【0029】
当該判定部は、例えば、ラベルの画像データを、学習済みモデルのような所定のモデルに入力する。当該モデルは、画像データが入力されたときに当該画像データに応じた出力データを出力するモデルであり、例えば、入力された画像データに応じて、バルブのブランド名、品名および個数の情報を出力する。
【0030】
当該モデルの例には、ニューラルネットワークおよびサポートベクターマシンが含まれる。ニューラルネットワークの例には、畳み込みニューラルネットワーク(CNN)、再帰型ニューラルネットワーク(RNN)および全結合型ニューラルネットワークが含まれる。ニューラルネットワークを用いる場合、入力データをニューラルネットワークへのインプット用に予め加工して用いてもよい。このような加工には、データの一次元的配列化、または多次元的配列化に加え、例えば、データオーギュメンテーション(Data Augumentation)などの手法を用いることができる。当該モデルは、教師データを用いて学習させた学習済みモデルであってもよい。また、モデルには、ニューラルネットワークおよびサポートベクターマシンの他に、クラスタリング(Clustering)、帰納論理プログラミング(ILP: Inductive Logic Programming)、遺伝的アルゴリズム(GP: Genetic Programming)、または、ベイジアンネットワーク(BN: Bayesian Network)、を用いてもよい。
【0031】
出力データには、バルブの種別に関する情報であるバルブの品名が含まれる。このようにして、判定部は、画像データが入力されるモデルが出力する出力データを参照して、梱包材のラベルに対応したバルブが梱包材に収容されているか否かの判定を行う。
【0032】
当該判定は、例えば、画像データに基づく出力データと、予め記憶されている作業予定データと、予め記憶されている照合テーブルにおけるバルブに関する情報とが一致するか否かによって行われる。作業予定データは、判定装置100による判定処理に供されるべき梱包物におけるバルブの品名および個数の情報を含んでいる。照合テーブルは、梱包材に収容され得るバルブのブランド名、品名および個数の情報を含んでいる。判定部は、例えば、作業予定データに基づいて、対比すべき照合テーブル中のデータを特定し、この特定したデータと上記の出力データとの一致、不一致を判定する。判定部は、上記の出力データと上記の特定したデータとが一致する場合に、画像データに基づく判定結果として、正(OK)の判定を表す信号を出力する。上記の出力データと上記の特定したデータとが一致しない場合には、判定部は、画像データに基づく判定結果として、否(NG)の判定を表す信号を出力する。
【0033】
また、上記判定部は、取得された重量データと、予め記憶されている重量データテーブルにおける重量に関する情報とが一致するか否かを判定する。判定部は、上記の重量データと上記の情報とが一致する場合に、重量データに基づく判定結果として、正(OK)の判定を表す信号を出力する。上記の重量データと上記の情報とが一致しない場合には、判定部は、重量データに基づく判定結果として、否(NG)の判定を表す情報を出力する。
【0034】
(判定処理における画像例)
図4は、本発明の実施形態1における判定情報取得処理で形成される画像の一例を模式的に示す図である。上記の判定部は、判定装置100に伴って配置される液晶パネルに、取得された画像データを送信し、また、取得された重量データを送信する。液晶パネルは、これらのデータを表示する。当該液晶パネルの画面3は、図4に示されるように、品名31、第一判定情報32および第二判定情報33を含む。
【0035】
品名31は、判定対象の情報であり、例えば、梱包物またはそれに収容されているバルブを特定し得る情報である。当該情報は、バルブの種別に関する情報であってよい。品名31は、梱包材に収容されているべきバルブの品名を表しており、例えば「AAAA」である。
【0036】
第一判定情報32は、判定装置100において取得された画像データに基づく判定に関する情報であり、例えば、ラベルの画像321および画像判定結果情報322を含む。ラベルの画像321は、前述した画像データであり、例えば、バルブの種別に関する情報を含む。バルブの種別に関する情報は、前述したモデルが出力する出力データの情報であってよく、たとえば、ラベルの画像321は、バルブのブランド名「XXX」、バルブの品名「AAAA」および個数の情報「1」を含んでいる。画像判定結果情報322は、画像データに基づく判定結果の情報であり、例えば「OK」または「NG」の何れかである。
【0037】
第二判定情報33は、判定装置100において取得された重量データに基づく判定に関する情報であり、例えば、当該重量データを表示する重量データ情報と、当該重量データに基づく判定結果の情報(重量判定結果情報)とを含む。重量データ情報は、数値で表示される情報であってもよいし、測定可能範囲に対する相対量で表示される情報であってもよいし、その両方であってもよい。
【0038】
たとえば、第二判定情報33は、ゲージ331、重量値332および重量判定結果情報333を含む。ゲージ331は、半円環状であり、半円の弧全体ではかり1の測定可能範囲を表す。重量のデータは、はかりの測定可能範囲に対する重量データの重量値が占める割合に応じて、半円の中心を基準に針を回動させるとともに、針が回動した範囲を着色することにより表示される。重量値332は、重量データが示す重量の値である。
【0039】
重量判定結果情報333は、重量データに基づく判定結果の情報であり、例えば「OK」または「NG」の何れかである。判定結果が「正」である場合に「OK」であり、「否」である場合に「NG」である。
【0040】
図4に示す画像は、画像データに基づく判定結果および重量データに基づく判定結果のいずれもが「正」であることを示している。すなわち、梱包物には、所望のバルブが所望の数量で収容されていることがわかる。
【0041】
判定装置100は、画像データに基づく判定結果および重量データに基づく判定結果のいずれもが「正」である判定結果に応じた信号を取得部200に送信する。
【0042】
再び図2に戻って、本実施形態に係る情報処理の続きを説明する。ステップS12において、生成部300は、取得部200が取得した情報を用いて、梱包物に収容されているバルブの種別に応じた梱包物の生産管理情報を生成する。たとえば、実績データ生成部310は、合否判定における合格した梱包物の数量のデータおよび不合格となった梱包物の数量のデータを生成する。累積処理部320は、実績データ生成部310が生成した合格した梱包物の数量および不合格となった梱包物の数量の累積値をそれぞれ算出する。
【0043】
ステップS13において、生成部300は、生成した生産管理情報をその都度、表示装置400に出力する。表示装置400では、生成部300から出力される生産管理情報が画面に表示される。
【0044】
生成部300が表示装置400へ出力する表示用データは、限定されない。当該表示用データの例には、生成部300が生成した情報を表す数字、当該数字を含む表、当該数字を含むグラフが含まれる。当該グラフの例には、棒グラフおよび折れ線グラフが含まれる。
【0045】
[作用効果]
本実施形態では、生成部300は、実績データ生成部310を備えている。よって、判定装置100から出力される梱包物の判定結果の情報から、合格と判定された梱包物の数量(梱包物の生産量)のデータが生成される。生成した生産量のデータは、生産管理に供される。管理者は、判定作業における梱包物の実際の生産量を把握することが可能である。
【0046】
また、生成部300は、累積処理部320を備えている。よって、上記の判定結果の情報から、梱包物の生産量の累積値のデータが生成される。生成した当該累積値のデータも、生産管理に供される。当該累積値のデータは、梱包物の判定作業の所定の時期における生産量の合計量を示すので、管理者は、判定作業中における生産量の推移を把握することが可能となる。
【0047】
本実施形態では、不合格となった梱包物の数量およびその累積値のデータも生成される。したがって、管理者は、梱包作業における不合格品についても、その時々の数量あるいはその時までの合計量を把握することが可能である。
【0048】
本実施形態では、生成部300で生成した情報が表示装置400に表示される。生成部300で生成した生産管理情報は、逐次に表示装置400に表示され得る。管理者は、梱包物の生産情報をリアルタイムで把握することが可能である。生産管理情報は、表およびグラフの一方または両方の態様で表示され得る。管理者は、梱包物の生産情報を逐次かつ明瞭に把握することが可能である。
【0049】
一方で、梱包物の判定作業に従事する作業員は、梱包物の判定結果(生産量)を報告用紙に記入する作業、あるいは報告フォームに入力する作業を行う必要がなくなる。したがって、作業員によるこのような報告作業を要する場合に比べて、作業員の当該判定作業における作業性および生産性がより高められる。
【0050】
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について、以下に説明する。なお、説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
【0051】
[情報処理装置の機能的構成例]
図5は、本発明の実施形態2に係る情報処理装置の機能的構成の一例を示すブロック図である。図5に示されるように、情報処理装置20は、生成部300に代えて生成部500を備え、入力部600をさらに備える以外は、実施形態1における情報処理装置10と同様の機能的構成を有している。生成部500は、目標データ生成部530および差分処理部540をさらに備える以外は、実施形態1における生成部300と同様の機能的構成を有している。
【0052】
目標データ生成部530は、判定装置100における梱包物の生産数の目標値の情報を含む生産目標情報を生成する。
【0053】
生成部500は、生産実績情報をこのような生産目標情報に対応させて前述の生産実績情報を生成する。たとえば、目標データ生成部530は、所定の期間ごとに作業目標情報を生成する。そして、実績データ生成部310は、所定の期間ごとの作業目標情報に対応させて、当該所定の期間ごとの生産実績情報を生成する。
【0054】
差分処理部540は、生成部500が生成したデータ中の数量の差分を算出する処理を実行する。たとえば、差分処理部540は、梱包物の生産数の目標値と梱包物の生産数の実績値との差分の情報を生産管理情報として生成する。また、差分処理部540は、梱包物の生産数の目標値の累積値と梱包物の生産数の実績値の累積値との差分の情報を生産管理情報として生成する。
【0055】
なお、累積処理部320は、前述したように、生成部500が生成したデータ中の数量の累積値を算出する処理を実行する。本実施形態では、累積処理部320は、実績データにおける生産数の累積値に加えて、生産目標情報として、梱包物の生産数の目標値の累積値の情報をさらに生成する。
【0056】
入力部600は、外部から入力される生産目標情報に関連する情報を受け付ける。生産目標情報に関連する情報とは、例えば、判定作業の予定に関する情報、および、時間区分の情報、などである。判定作業の予定に関する情報とは、例えば、判定装置ごとの梱包物の所定の作業時間における生産数量の目標値の情報である。時間区分の情報とは、例えば、梱包物の判定作業に従事する作業員の就業時間における時刻で区切られた任意の期間の情報である。
【0057】
入力部600への情報の入力方法は限定されない。当該入力方法は、情報処理装置20に備えられているキーボードまたはタッチパネルによる直接入力であってもよいし、情報処理装置20とは離れた位置からの無線通信装置を介する情報の入力であってもよい。
【0058】
本実施形態では、生成部500は、前述の生産管理情報および生産目標情報を前述した任意の期間ごとに生成し、表示装置400に出力する。表示装置400は、これらの情報を、前述の表示用データに応じた表またはグラフなどの適当な形態で表示する。
【0059】
(生産管理処理における画像例)
図6は、本発明の実施形態2に係る情報処理で形成される画像の一例を模式的に示す図である。図6に示されるように、表示装置400の画面には、ライン情報605、第一テーブル610、第二テーブル620、第三テーブル630、第四テーブル640およびグラフ650が表示されている。表示装置400の画面に表示される項目は、限定されない。当該画面に表示される項目は、梱包物の判定作業に作業員が従事する場合では、当該作業員が判定作業について提出する報告書の項目と同じであってよい。
【0060】
ライン情報605は、判定装置100が含まれる梱包物の生産ラインに関する情報であり、ライン名(ABC01)と日にち情報とを含む。これらは、生産目標情報に該当する。
【0061】
第一テーブル610および第二テーブル620は、判定装置100による梱包物の判定作業(生産作業)の概要を示している。第一テーブル610は、その日における当該ラインでの梱包物の生産数量の目標値である「日当たり必要数」、その日の作業時間のうちの、梱包物の判定作業に実際に割り当てられる作業時間である「負荷時間」、および、「日当たり必要数」を「負荷時間」除して求められる「サイクルタイム」、の情報を含んでいる。これらは、いずれも生産目標情報に該当する。
【0062】
第二テーブル620は、判定装置100がその日に実際生産した現在における実績の累積値である「生産数」、判定装置100がその日に「否」と判定した実績の累積値である「NG数」、および、その日の作業時間の区分ごとに割り当てられた判定作業に要する時間の総和である「実働時間」、の情報を含んでいる。「生産数」および「NG数」は、生産管理情報に該当する。「実働時間」は、生産目標情報に該当する。
【0063】
第三テーブル630は、時間区分における判定装置100による梱包物の判定結果を表示している。第三テーブル630は、「時刻」、「実働」、「標準数」、「実績数」、「差異」、「標準数累計」、「実績数累計」、「差異累計」および「NG」の情報を含んでいる。「時刻」は、梱包物の判定作業に従事する作業員の就業時間を時刻に応じて分けた時間区分を表す。「実働」は、当該時間区分ごとの時間(分)数である。「標準数」は、判定作業における梱包物の数量の当該時間区分ごとの目標値である。「実績数」は、時間区分ごとの梱包物の生産総数である。「差異」は、「実績数」から「標準数」を引いた値である。「標準数累計」は、「標準数」の時間区分ごとの累積値である。「実績数累計」は、「実績数」の時間区分ごとの累積値である。「差異累計」は、「差異」の時間区分ごとの累積値である。「NG」は、「否」と判定された梱包物の時間区分ごとの総数である。「実績数」、「差異」、「実績数累計」、「差異累計」および「NG」は、生産管理情報に該当する。「時刻」、「実働」、「標準数」および「標準数累計」は、生産目標情報に該当する。
【0064】
第四テーブル640は、判定された梱包物におけるバルブの種別ごとの時間区分における数量を表示している。第四テーブル640は、同一時間区分における対象物(バルブ)の切り替え回数を表す「段取回数」、対象物の「品名」、および、同一時間区分における「品名」ごとの生産総数である「台数」、の情報を含んでいる。これらは、いずれも生産管理情報に該当する。
【0065】
グラフ650は、生産ライン「ABC01」の生産状況を経時的に表示している。グラフ650は、「実績数」の棒グラフ651、「標準数」の棒グラフ652、「実績数累計」のプロット653を結ぶ直線で構成される折れ線グラフ、および、「標準数累計」のプロット654を結ぶ直線で構成される折れ線グラフ、を含んでいる。「実績数」の棒グラフ651、および「実績数累計」のプロット653を含む折れ線グラフは、いずれも生産管理情報に該当する。「標準数」の棒グラフ652および「標準数累計」のプロット654を含む折れ線グラフは、いずれも生産目標情報に該当する。
【0066】
なお、両折れ線グラフのそれぞれの下側はハイライトで表示されたハイライト表示部となっている。各ハイライト表示部は、折れ線グラフに応じて異なる色で表示されているが、ハイライト表示部が重なる部分は、両方のハイライト表示部とは異なる色で表示される。ハイライト表示部は、重複箇所が異なる色で表示されていることから、その日における作業の進捗度合、および、重複しない部分(実績数または標準数)の種類と非重複部の全体に対する割合とを、一見して理解可能にしている。
【0067】
入力部600が生産目標情報に関連する情報を受け付けると、目標データ生成部530および累積処理部320は、入力部600から当該情報を取得し、上記の各種の生産目標情報を生成する。生成した生産目標情報は、生成部500から表示装置400に向けて出力され、表示装置400に表示される。
【0068】
取得部200が判定装置100からの判定結果の情報を受け付けると、実績データ生成部310、累積処理部320および差分処理部540は、取得部200および必要に応じて入力部600から適宜に情報を取得し、上記の各種の生産管理情報を生成する。生成部500は、生成した生産管理情報をただちに表示装置400に向けて出力する。よって、生産管理情報は、表示装置400の画面に適時に表示され、また逐次に更新される。
【0069】
[作用効果]
本実施形態では、目標データ生成部530は、前述の生産目標情報を生成する。よって、生成部500は、前述の生産管理情報に加えて生産目標情報を出力可能である。したがって、情報処理装置20は、梱包物の判定(生産)において、生産計画に対する達成度合いを表示することが可能である。また、生成部500は、生産実績情報を生産目標情報に対応させて生成する。たとえば、実績データ生成部310は、生産目標情報における作業時間の情報に対応する作業時間の実績データを生成する。よって、上記の生産計画に対応する実績データが表示装置400に表示されるため、管理者は、当該生産計画に対する生産実績の達成度合いを明確に把握することが可能となる。
【0070】
さらに、累積処理部320は、梱包物の生産数における目標値の累積値の情報と実績値の累積値の情報とを生成する。管理者は、生産の目標値の経時的な推移と、それに対する生産実績の経時的な推移とを把握することが可能である。
【0071】
また、差分処理部540は、梱包物の生産数における目標値と実績値との差分の情報を生成する。よって、管理者は、上記の生産計画に対する生産実績のかい離の程度を明確に把握することが可能である。
【0072】
さらには、差分処理部540は、梱包物の生産数における目標値の累積値と実績値の累積値との差分の情報を生成する。管理者は、上記生産計画に対する生産実績のかい離の経時的な推移を明確に把握することが可能である。
【0073】
入力部600は、梱包物の判定作業に従事する作業員の就業時間における時刻で区切られた時間区分の情報を取得し、生成部500は当該情報に応じて生産管理情報および生産目標情報を生成し、出力する。管理者は、上記判定作業における作業員の作業効率を経時的に把握することが可能である。
【0074】
本実施形態において、梱包物は完成されたバルブが梱包材に収容された状態であるから、製品であるバルブを客先に出荷する直前の状態であるといえる。よって、本実施形態によれば、営業担当者からの当該製品を客先に納入するよう突発の依頼をしても、生産管理者が当該製品の納入可否や納期回答を速やかに行うことができる。
【0075】
また、本実施形態において、生産管理者は逐次生産数量を把握することができる。したがって、同一製品を複数の製造ラインで製造している場合、各製造ラインに判定装置を設置することで、当該製品全体の生産数量をより確実に達成することができる。たとえば、当該製品全体の生産数量に達していない場合は、生産管理者が各製造ラインの状況を把握し、実績累計数が標準累計数を超えているあるいは実績累計数と標準累計数が同一の製造ラインに対し、目標生産数量の増加をする指示をすることができる。その結果、当該製品全体の生産数量を達成することができる。
【0076】
さらに、実績数が標準数に達していないもしくは実績累計数が標準累計数に達していない製造ラインには何らかの異常が発生していると判断することができる。したがって、この異常を解消すべく作業員を派遣し、速やかに異常を消すことができる。その結果、製造ラインの生産目標値を達成することができる。
【0077】
〔ソフトウェアによる実現例〕
情報処理装置10、20の制御ブロック(特に取得部200および生成部300、500)は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、ソフトウェアによって実現してもよい。
【0078】
後者の場合、情報処理装置10、20は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するコンピュータを備えている。このコンピュータは、例えば1つ以上のプロセッサを備えていると共に、上記プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を備えている。当該プログラムは、例えば前述の情報処理装置10または情報処理装置20としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、前述の取得部および生成部としてコンピュータを機能させるためのプログラムであってよい。
【0079】
そして、上記コンピュータにおいて、上記プロセッサが上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記プロセッサとしては、例えばCPU(Central Processing Unit)を用いることができる。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、ROM(Read Only Memory)等の他、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などをさらに備えていてもよい。
【0080】
また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明の一態様は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
【0081】
〔変形例〕
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【0082】
たとえば、前述の実施形態において、照合テーブルにおける重量データは、梱包前に測定したバルブの重量データであってもよい。梱包前の重量データは、梱包時に測定されたデータであってもよいし、バルブの製造時に測定されたデータであってもよい。このようなバルブの重量の事前における実測値のデータを、例えばバルブの製造ロットごとに管理する。そして、判定装置100では、所定の製造ロットに対応するバルブの重量データと、梱包物の判定において取得した重量データとを参照し、一致するものがある場合に、重量データに基づく判定結果として正の判定を行ってもよい。
【0083】
また、前述の実施形態において、梱包物をさらなる梱包材に収容する場合には、同様の判定装置を用いて、さらなる梱包物に所望の梱包物が収容されているか否かを判定してもよい。さらなる梱包における間違いを防止する観点から有効である。
【0084】
また、前述の実施形態において、生成部は、梱包物の生産の予測値をさらに生成してもよい。ここでいう予測値とは、梱包物の判定(生産)作業におけるその時点までの実績に基づき、同じペースで作業が進んだ場合に、所定時間経過後に、例えばその日の終業時に到達するであろう値のことである。予測値は、例えば梱包物の生産数量である。
【0085】
〔まとめ〕
以上の説明から明らかなように、本発明の実施形態に係る情報処理装置(10、20)は、梱包物の重量および梱包材を撮像して得られる画像データを少なくとも参照して梱包作業の適否を判定する判定装置(100)から出力される情報を取得する取得部(200)と、判定情報取得部が取得した情報を用いて、梱包物に収容されている対象物の種別に応じた梱包物の生産管理情報を生成する生成部(200、500)と、を備える。したがって、判定装置の出力情報から対象物の種別に応じた生産管理情報を得ることが可能である。よって、上記情報処理装置によれば、梱包材に収容されている対象物の正否を判定することができ、かつ梱包物の生産管理情報を生成することができる。
【0086】
本発明の実施形態において、生成部は、判定装置における梱包物の生産数の実績値の情報を含む生産実績情報を生産管理情報として生成してもよく、また、判定装置における梱包物の生産数の目標値の情報を含む生産目標情報をさらに生成してもよい。この構成によれば、合格と判定された梱包物の数量(梱包物の生産量)のデータが得られ、また梱包物の生産計画に基づく梱包物の数量のデータが得られる。よって、当該構成によれば、梱包物の生産実績を梱包物の生産計画に基づく目標値と比べることが可能となる。
【0087】
生成部は、生産実績情報を生産目標情報に対応させて生成してもよい。この構成によれば、生産目標情報に基づく生産(判定)作業の進捗に対応する生産管理情報を得ることが可能となる。よって、上記構成によれば、梱包物の生産実績を、梱包物の生産計画に基づく目標値と対比可能に示す観点からより一層効果的である。
【0088】
生成部は、梱包物の生産数の目標値と梱包物の生産数の実績値との差分の情報を、生産管理情報としてさらに生成してもよい。この構成によれば、実績値と目標値との差分を含む生産管理情報が得られる。よって、上記構成によれば、梱包物の生産実績の、梱包物の生産計画に基づく目標値からの差を明確に把握する観点からさらに一層効果的である。
【0089】
生成部は、生産目標情報として梱包物の生産数の目標値の累積値の情報を生成してもよく、また、生産実績情報として、梱包物の生産数の実績値の累積値の情報を生成してもよい。この構成によれば、特定の時点における梱包物の生産計画の達成度合いを示す生産管理情報が得られる。よって、上記構成によれば、梱包物の生産計画からの生産実績のずれを明確に把握する観点からより一層効果的である。
【0090】
生成部は、梱包物の生産数の目標値の累積値と梱包物の生産数の実績値の累積値との差分の情報を、生産管理情報としてさらに生成してもよい。この構成によれば、梱包物の生産計画に対する生産実績の達成の程度を定量的に把握する観点からより一層効果的である。
【0091】
生成部は、梱包物の判定作業に従事する作業員の就業時間における時刻で区切られた任意の期間ごとに生産管理情報および生産目標情報を生成してもよい。この構成によれば、管理者は、上記の任意の期間ごとにおける作業員の作業状況を、梱包物の生産計画と関連付けて把握することが可能となる。よって、作業員に適切な職場教育を行い、作業員に合わせて生産計画を適宜に調整し、あるいは、必要に応じて作業の応援を実行することが可能となる。よって、上記の構成によれば、作業員をより快適に作業させる観点からより一層効果的である。
【0092】
また、上記の構成によれば、作業員は、作業報告業務を省略することが可能となる。よって、当該作業員の作業性を高める観点、および、判定作業の効率を高める観点、からより一層効果的である。
【0093】
本発明の実施形態における情報処理方法は、梱包物の重量および梱包材を撮像して得られる画像データを少なくとも参照して梱包作業の適否を判定する判定装置から出力される情報を取得するステップと、判定情報取得部が取得した情報を用いて、梱包物に収容されている対象物の種別に応じた梱包物の生産管理情報を生成するステップと、を含む。当該情報処理方法によれば、前述した本実施形態の情報処理装置と同様に、判定装置の出力情報から対象物の種別に応じた生産管理情報を生成することが可能である。よって、梱包材に収容されている対象物の正否を判定することができ、かつ梱包物の生産管理情報を生成することができる。
【0094】
また、本発明の実施形態に係るプログラムは、本実施形態に係る情報処理装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、取得部および生成部としてコンピュータを機能させるためのプログラムである。当該プログラムによれば、前述した本実施形態の情報処理装置および情報処理方法と同様に、判定装置の出力情報から対象物の種別に応じた生産管理情報を生成することが可能である。よって、梱包材に収容されている対象物の正否を判定することができ、かつ梱包物の生産管理情報を生成することができる。
【符号の説明】
【0095】
3 画面
10、20 情報処理装置
31 品名
32 第一判定情報
33 第二判定情報
100 判定装置
200 取得部
300、500 生成部
310 実績データ生成部
320 累積処理部
321 画像
322 画像判定結果情報
331 ゲージ
332 重量値
333 重量判定結果情報
400 表示装置
530 目標データ生成部
540 差分処理部
600 入力部
605 ライン情報
610 第一テーブル
620 第二テーブル
630 第三テーブル
640 第四テーブル
650 グラフ
651、652 棒グラフ
653、654 プロット
図1
図2
図3
図4
図5
図6