(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-20
(45)【発行日】2023-11-29
(54)【発明の名称】シリンダ用モジュール式ガス制御アタッチメントアセンブリ
(51)【国際特許分類】
F17C 13/00 20060101AFI20231121BHJP
F17C 3/08 20060101ALI20231121BHJP
【FI】
F17C13/00 302Z
F17C3/08
(21)【出願番号】P 2020524529
(86)(22)【出願日】2018-10-22
(86)【国際出願番号】 US2018056848
(87)【国際公開番号】W WO2019089255
(87)【国際公開日】2019-05-09
【審査請求日】2021-10-04
(32)【優先日】2017-11-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】510202156
【氏名又は名称】リンカーン グローバル,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】パラク,アダム
(72)【発明者】
【氏名】エデンフィールド,ランディー
(72)【発明者】
【氏名】ジェネリ,マルコ
(72)【発明者】
【氏名】ゲイリー,デヴィッド
【審査官】長谷川 一郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-031299(JP,A)
【文献】特開2005-016709(JP,A)
【文献】特開昭55-132498(JP,A)
【文献】特開2001-124298(JP,A)
【文献】実開昭51-069908(JP,U)
【文献】米国特許第04149388(US,A)
【文献】米国特許第05829472(US,A)
【文献】実開平02-136868(JP,U)
【文献】特開2001-082698(JP,A)
【文献】特開2001-099349(JP,A)
【文献】特開2016-061791(JP,A)
【文献】米国特許第03495625(US,A)
【文献】実公昭46-000614(JP,Y1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F17C 13/00
F17C 3/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
シリンダ用のマニホルドアタッチメントアセンブリであって、
ナックルであって、該ナックルは、上面と、前記シリンダに取り付けられるよう構成される下面と、前記ナックルにわたって、前記上面から前記下面に延在する複数の第1のガス通路と、前記ナックルにわたって、前記ナックルの側面から前記下面に延在する少なくとも1つの第2のガス通路とを有する、ナックルと、
前記ナックルに取り外し可能に取り付けられるよう構成されるマニホルドブロックであって、該マニホルドブロックは、上面と、前記ナックルの上面と当接するよう構成される下面と、前記マニホルドブロックの上面内にある複数のバルブシートと、複数の第1のガス通路であって、前記複数のバルブシートのうちの1つとそれぞれ連通し、前記マニホルドブロックの下面に開口して前記ナックルの複数の第1のガス通路のうちの1つと流体連通する、複数の第1のガス通路と、複数の第2のガス通路であって、前記複数のバルブシートのうちの1つとそれぞれ連通し、前記マニホルドブロックの側面に開口する、複数の第2のガス通路とを有する、マニホルドブロックと、
それぞれが、前記複数のバルブシートのうちのそれぞれ1つにおいて前記マニホルドブロックに固定される複数のバルブであって、該複数のバルブのそれぞれは、前記マニホルドブロックの複数の第1のガス通路のうちのそれぞれ1つと前記マニホルドブロックの複数の第2のガス通路のうちのそれぞれ1つとの間の流れを可能にする開位置と、前記マニホルドブロックの複数の第1のガス通路のうちの前記それぞれ1つと前記マニホルドブロックの複数の第2のガス通路のうちの前記それぞれ1つとの間の流れを遮断する閉位置との間で移動可能である、複数のバルブと、を含む、
マニホルドアタッチメントアセンブリ。
【請求項2】
前記マニホルドブロックは、前記マニホルドブロックにわたって、前記マニホルドブロックの上面から前記マニホルドブロックの下面に延在する少なくとも1つの第3のガス通路をさらに含み、前記ナックルは、前記ナックルにわたって、前記ナックルの上面から前記ナックルの下面に延在し、前記マニホルドブロックの少なくとも1つの第3のガス通路と流体連通するよう構成される少なくとも1つの第3のガス通路をさらに含む、請求項1に記載のマニホルドアタッチメントアセンブリ。
【請求項3】
前記マニホルドブロックは、前記マニホルドブロックの前記側面及び前記マニホルドブロックの下面に開口する少なくとも1つの第4のガス通路をさらに含み、前記ナックルは、前記ナックルにわたって、前記ナックルの上面から前記ナックルの下面に延在し、前記マニホルドブロックの前記少なくとも1つの第4のガス通路と流体連通するよう構成される少なくとも1つの第4のガス通路をさらに含む、請求項2に記載のマニホルドアタッチメントアセンブリ。
【請求項4】
前記マニホルドブロックの複数の第1のガス通路のうちの2つが、前記マニホルドブロック内で互いに合流し、合流式通路として前記マニホルドブロックの下面に開口する、請求項1に記載のマニホルドアタッチメントアセンブリ。
【請求項5】
前記複数のバルブは、極めて高い漏れ完全性を有する気密パックレスバルブである、請求項1に記載のマニホルドアタッチメントアセンブリ。
【請求項6】
前記複数のバルブのそれぞれのバルブは、前記マニホルドブロックの複数の第1のガス通路のそれぞれの第1のガス通路を囲む前記複数のバルブシートのそれぞれのバルブシート内の溝に押圧されるシートと、前記シートを囲み、前記それぞれのバルブシート内に配設される複数のダイヤフラムと、前記それぞれのバルブシートに固定されるバルブ本体と、前記バルブ本体に固定されるバルブステムと、前記バルブ本体内のシール溝に配設される識別リングと、前記バルブステムに固定されるノブとを含み、前記バルブ本体内のシール溝は前記ナックルの上面に当接するように構成されている、請求項1に記載のマニホルドアタッチメントアセンブリ。
【請求項7】
前記識別リングは、前記それぞれのバルブが前記閉位置又は前記開位置にあることの視覚的指示を提供するために、前記それぞれのバルブが前記閉位置にある場合は隠れ、前記それぞれのバルブが前記開位置にある場合に見えるように配置される、請求項6に記載のマニホルドアタッチメントアセンブリ。
【請求項8】
前記複数のバルブのうちの1つの前記ノブは、所定のポートを示すよう、前記複数のバルブのうちの他のバルブのノブとは色が異なる、請求項6又は7に記載のマニホルドアタッチメントアセンブリ。
【請求項9】
前記複数のバルブのそれぞれが、前記複数のバルブの他のコンポーネントとは色が異なる色付きOリングを含み、前記色付きOリングは、前記それぞれのバルブが前記閉位置にあるか又は前記開位置にあることの視覚的指示を提供するために、前記複数のバルブのそれぞれのバルブが前記閉位置にある場合は隠れ、前記それぞれのバルブが前記開位置にある場合は見えるように配置される、請求項1に記載のマニホルドアタッチメントアセンブリ。
【請求項10】
前記マニホルドブロックは複数の貫通穴を追加で含み、前記ナックルは、前記ナックルの上面から、前記マニホルドブロックの下面に向かって延在し、前記複数の貫通穴のうちのそれぞれの1つと整合する複数の止まり穴を追加で含み、前記マニホルドアタッチメントアセンブリは、前記マニホルドブロックの複数の貫通穴及び前記ナックルの複数の止まり穴内に受けられて前記マニホルドブロックを前記ナックルに固定する複数の締結具をさらに含む、請求項1に記載のマニホルドアタッチメントアセンブリ。
【請求項11】
前記マニホルドブロックは、前記マニホルドブロックの下面から前記ナックルの上面に向かって延在する複数の止まり穴を追加で含み、前記ナックルは、前記ナックルの上面から前記マニホルドブロックの下面に向かって延在し、前記マニホルドブロックの複数の止まり穴のうちのそれぞれ1つと整合する複数の止まり穴を含み、前記マニホルドブロックの複数の止まり穴と、前記ナックルの複数の止まり穴との整合したそれぞれの対にピンが受容されて前記マニホルドブロック及び前記ナックルを整合させる、請求項1に記載のマニホルドアタッチメントアセンブリ。
【請求項12】
前記ナックルは、前記ナックルの上面内に複数のシール溝を含み、該複数のシール溝のそれぞれのシール溝は前記ナックルの複数の第1のガス通路のそれぞれの第1のガス通路を囲み、前記複数のシール溝のそれぞれのシール溝内にシールが受容されて、前記マニホルドブロック
の少なくとも1つの第3のガス通路のそれぞれに対して前記ナックルの前記複数の第1のガス通路を封止する、請求項1に記載のマニホルドアタッチメントアセンブリ。
【請求項13】
シリンダ用のマニホルドアタッチメントアセンブリであって、
ナックルであって、上面と、前記シリンダに取り付けられるよう構成される下面と、前記ナックルにわたって、前記上面から前記下面に延在する複数の第1のガス通路と、前記ナックルにわたって、前記ナックルの側面から前記下面に延在する少なくとも1つの第2のガス通路と、前記ナックルにわたって、前記上面から前記下面に延在する少なくとも1つの第3のガス通路と、前記ナックルにわたって、前記上面から前記下面に延在する少なくとも1つの第4のガス通路と、前記上面から前記下面に向かって延在する複数の止まり穴とを有する、ナックルと、
前記ナックルに取り外し可能に取り付けられるマニホルドブロックであって、該マニホルドブロックは、上面と、前記ナックルの上面と当接する下面と、前記ナックルの複数の止まり穴のうちのそれぞれ1つとそれぞれ整合する複数の貫通穴と、前記マニホルドブロックの上面内の複数のバルブシートと、前記複数のバルブシートの1つとそれぞれ連通し、前記ナックルの複数の第1のガス通路のうちの1つとの流体連通のために前記マニホルドブロックの下面に開口する複数の第1のガス通路と、前記複数のバルブシートの1つとそれぞれ連通し、前記マニホルドブロックの側面に開口する複数の第2のガス通路と、前記ナックルの少なくとも1つの第3の通路との流体連通のために前記マニホルドブロックにわたって、前記マニホルドブロックの上面から前記マニホルドブロックの下面に延在する少なくとも1つの第3のガス通路と、前記ナックル内の少なくとも1つの第4のガス通路との流体連通のために前記マニホルドブロックの前記側面及び前記マニホルドブロックの下面に開口する少なくとも1つの第4のガス通路とを有する、マニホルドブロックと、
前記マニホルドブロックの複数の貫通穴の各貫通穴及び前記ナックルの複数の止まり穴の対応する止まり穴を通って延在し、前記マニホルドブロックを前記ナックルに取り外し可能に取り付けるよう前記ナックルに固定される締結具と、
それぞれが、前記複数のバルブシートの1つにおいて前記マニホルドブロックに固定される複数のバルブであって、該複数のバルブのそれぞれのバルブは、前記複数の第1のガス通路のうちのそれぞれ1つと前記マニホルドブロックの複数の第2のガス通路のうちのそれぞれ1つとの間の流れを可能にする開位置と、前記マニホルドブロックの複数の第1のガス通路のうちの前記それぞれ1つと前記マニホルドブロックの複数の第2のガス通路のうちの前記それぞれ1つとの間の流れを遮断する閉位置との間で移動可能である、複数のバルブと、を含む、
マニホルドアタッチメントアセンブリ。
【請求項14】
前記複数のバルブのそれぞれのバルブは、前記複数のバルブのそれぞれのバルブシート内の溝に押圧されるシートと、前記シートを囲み、前記それぞれのバルブシート内に配設される複数のダイヤフラムと、前記それぞれのバルブシートに固定されるバルブ本体と、前記バルブ本体に固定されるバルブステムと、前記バルブ本体内のシール溝に配設される識別リングと、前記バルブステムに固定されるノブとを含み、前記バルブ本体内のシール溝は前記ナックルの上面に当接するように構成され、前記識別リングは、前記バルブが前記閉位置にあるか又は前記開位置にあることの視覚的指示を提供するために、前記それぞれのバルブが前記閉位置にある場合に隠れ、前記それぞれのバルブが前記開位置にある場合に見えるように配置されている、請求項13に記載のマニホルドアタッチメントアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
この出願は、2017年11月2日出願の米国特許出願第15/802,098号、発明の名称「MODULAR GAS CONTROL ATTACHMENT ASSEMBLY FOR CYLINDERS」に対する優先権及びその利益を主張する。前述の出願の全てを引用して本明細書中に組み込む。
【0002】
一般に、本発明は、極低温シリンダ等のシリンダ用のモジュール式ガス制御アタッチメントアセンブリに関する。
【背景技術】
【0003】
液体窒素又は液体ヘリウム等の低温液体を貯蔵するため、デュワー瓶又は真空フラスコが提供されている。デュワー瓶は、容器の内部と外部との間の断熱を提供するよう層間に真空が維持された2つ以上の層を有する貯蔵シリンダの形態であることが可能である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の一実施形態によれば、シリンダ用のマニホルドアタッチメントアセンブリが提供される。アセンブリは、ナックルであって、上面と、シリンダに取り付けられるよう構成される下面と、ナックルを通って上面から下面に延在する複数の第1のガス通路と、ナックルを通ってナックルの側面から下面に延在する少なくとも1つの第2のガス通路とを有するナックルと、ナックルに取り付けられるよう構成されるマニホルドブロックであって、上面と、ナックルの上面と当接するよう構成される下面と、上面内の複数のバルブシートと、バルブシートの1つとそれぞれ連通し、マニホルドブロックの下面に開口してナックル内の第1のガス通路の1つと流体連通する複数の第1のガス通路と、バルブシートの1つとそれぞれ連通し、マニホルドブロックの側面に開口する複数の第2のガス通路とを有するマニホルドブロックと、それぞれバルブシートの1つにおいてマニホルドブロックに固定される複数のバルブであって、マニホルドブロックの第1のガス通路とマニホルドブロックのそれぞれの第2のガス通路との間の流れを可能にする開位置と、マニホルドブロックの第1のガス通路とマニホルドブロックのそれぞれの第2のガス通路との間の流れを遮断する閉位置との間で移動可能であるバルブと、を含む。
【0005】
本発明の一実施形態によれば、極低温シリンダ用の別のマニホルドアタッチメントアセンブリが提供される。アセンブリは、極低温シリンダに取り付けられるよう構成されるナックルであって、複数の締結具開口と、それを通って延在する複数のガス通路と、複数のガス通路のそれぞれを囲むナックルの上面内のシール溝とを含むナックルと、シール溝のそれぞれに配設されるシールと、ナックルに取り付けられるよう構成されるマニホルドであって、上面と、ナックルの上面と当接するよう構成される下面と、ナックル内の複数の締結具開口のうちの対応する1つと整合するよう構成される複数の締結具開口と、ナックル内の複数のガス通路のうちの対応する1つと整合するためにそれを通って延在し、シールのそれぞれの1つによってナックルに対して封止されるよう構成される複数のガス通路と、マニホルド内の複数のガス通路のうちの1つとそれぞれ連通する上面内の複数のバルブシートとを有するマニホルドと、複数のバルブシートのうちの1つにおいてマニホルドにそれぞれ固定される複数のバルブと、を含む。
【0006】
本発明の一実施形態によれば、シリンダ用の更に別のマニホルドアタッチメントアセンブリが提供される。アセンブリは、ナックルであって、上面と、シリンダに取り付けられるよう構成される下面と、ナックルを通って上面から下面に延在する複数の第1のガス通路と、ナックルを通ってナックルの側面から下面に延在する少なくとも1つの第2のガス通路と、ナックルを通って上面から下面に延在する少なくとも1つの第3のガス通路と、ナックルを通って上面から下面に延在する少なくとも1つの第4のガス通路と、上面から下面に向かって延在する複数の止まり穴とを有するナックルと、ナックルに取り外し可能に取り付けられるマニホルドブロックであって、上面と、ナックルの上面と当接する下面と、複数の止まり穴のそれぞれの1つとそれぞれ整合する複数の貫通穴と、上面内の複数のバルブシートと、バルブシートの1つとそれぞれ連通し、ナックル内の第1のガス通路のうちの1つとの流体連通のためにマニホルドブロックの下面に開口する複数の第1のガス通路と、バルブシートの1つとそれぞれ連通し、マニホルドブロックの側面に開口する複数の第2のガス通路と、ナックル内の少なくとも1つの第3の通路との流体連通のためにマニホルドブロックを通ってマニホルドブロックの上面から下面に延在する少なくとも1つの第3の通路と、ナックル内の少なくとも1つの第4の通路との流体連通のためにマニホルドブロックの側面及びマニホルドブロックの下面に開口する少なくとも1つの第4の通路とを有するマニホルドブロックと、各貫通穴及び対応する止まり穴を通って延在し、マニホルドブロックをナックルに取り外し可能に取り付けるようナックルに固定される締結具と、それぞれバルブシートの1つにおいてマニホルドブロックに固定される複数のバルブであって、第1のガス通路とそれぞれの第2のガス通路との間の流れを可能にする開位置と、第1のガス通路とそれぞれの第2のガス通路との間の流れを遮断する閉位置との間で移動可能であるバルブと、を含む。
【0007】
本発明のこれら及び他の目的は、図面、詳細な説明、及び添付特許請求の範囲に照らし合わせて考察した場合に明らかとなるであろう。
【0008】
本発明は、ある特定の部品及び部品の配置において物理的な形態を取ってもよく、その好ましい実施形態を、明細書において詳細に説明し、これに関する部分を形成する添付図面において図示する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、例示的なアタッチメントアセンブリの斜視図である。
【
図2】
図2は、アタッチメントアセンブリの平面図である。
【
図3】
図3は、アタッチメントアセンブリの底面図である。
【
図4】
図4は、アタッチメントアセンブリの正面図である。
【
図5】
図5は、アタッチメントアセンブリの背面図である。
【
図6】
図6は、アタッチメントアセンブリの左側面図である。
【
図7】
図7は、アタッチメントアセンブリの右側面図である。
【
図8】
図8は、アタッチメントアセンブリのマニホルドの分解図である。
【
図10】
図10は、マニホルドの通路を示すマニホルドの透視断面図である。
【
図13】
図13は、アタッチメントアセンブリのナックルの斜視図である。
【
図14】
図14は、ナックルの通路を示すナックルの透視断面図である。
【
図17】
図17は、別の例示的なアタッチメントアセンブリの斜視図である。
【
図18】
図18は、アタッチメントアセンブリの正面図である。
【
図19】
図19は、アタッチメントアセンブリの背面図である。
【
図20】
図20は、アタッチメントアセンブリの左側面図である。
【
図21】
図21は、アタッチメントアセンブリの右側面図である。
【
図22】
図22は、アタッチメントアセンブリのマニホルドの平面図である。
【
図24】
図24は、マニホルドの通路を示すマニホルドの透視断面図である。
【
図25】
図25は、アタッチメントアセンブリのナックルの平面図である。
【
図27】
図27は、ナックルの通路を示すナックルの透視断面図である。
【
図28】
図28は、アタッチメントアセンブリの分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
発明の実施形態は、極低温シリンダ等のシリンダに取り付けるためのマニホルドアタッチメントアセンブリに関する。マニホルドアタッチメントアセンブリは、ナックルと、ナックルに取り付け可能なマニホルドブロックと、マニホルドブロックに固定される複数のバルブとを含んでいる。ナックルは、上面と、シリンダに取り付けられるよう構成される下面と、ナックルを通って上面から下面に延在する複数の第1のガス通路と、ナックルを通ってナックルの側面から下面に延在する少なくとも1つの第2のガス通路とを有している。マニホルドブロックは、上面と、ナックルの上面と当接するよう構成される下面と、上面内の複数のバルブシートと、バルブシートの1つとそれぞれ連通し、マニホルドブロックの下面に開口してナックル内の第1のガス通路の1つと流体連通する複数の第1のガス通路と、バルブシートの1つとそれぞれ連通し、マニホルドブロックの側面に開口する複数の第2のガス通路とを有している。バルブはそれぞれ、バルブシートの1つにおいてマニホルドブロックに固定され、第1のガス通路とそれぞれの第2のガス通路との間の流れを可能にする開位置と、第1のガス通路とそれぞれの第2のガス通路との間の流れを遮断する閉位置との間で移動可能である。
【0011】
ここで図面を参照し、最初に
図1~9及び13を参照すると、例示的なアタッチメントアセンブリが参照番号10で示されている。アタッチメントアセンブリは、溶接等の任意の適切な方法でデュワー瓶に取り付けられるよう構成されるナックル12と、ナックル12に取り外し可能に取り付けられるよう構成されるマニホルドブロック14とを含んでいる。デュワー瓶は、二酸化炭素、窒素、酸素、等のような任意の適切な液体又は気体を貯蔵する極低温シリンダ等の貯蔵シリンダの形態であることができる。ナックル12及びマニホルドブロック14は、ステンレス鋼等の任意の適切な材料からできていてもよく、例えば、安全回路、圧力及び下流へと進むガスを制御するためのガス分配回路、デュワー瓶内のガス空間内部のヘッド圧を制御するための加圧回路、及び任意の第2の安全回路等の様々な回路をシリンダに提供してもよい。
【0012】
図示するように、ナックル12は、上面20と、シリンダに取り付けられるよう構成される下面22とを含み、マニホルドブロック14は、上面24と、ナックル12の上面20に当接する下面26とを含んでいる。マニホルドブロック14は、ナックル12よりも大きな直径を有して示され、上面24及び側面がより大きな直径を有し、下面26がナックル12の上面20と略同じ直径を有するように、マニホルドブロック14の側面と下面26との間に傾斜面28を含んでいてもよい。マニホルドブロック14をナックルに取り付けるため、マニホルドブロック14は、ナックルの上面20から下面22に向かって延在する複数の止まり穴32のそれぞれ1つと整合する、複数の貫通穴30と、図示するように、上面24の周囲に等間隔で離間される6つの座ぐり貫通穴とを含んでいる。各貫通穴30及び止まり穴32は、それぞれのワッシャ36によって囲まれるステンレス鋼押さえねじ等の締結具34を受ける。ナックル12とマニホルドブロック14とを整合するため、ナックル12は、1つ以上の止まり穴40(
図15)と、図示するように、各止まり穴40の底部に押圧されるそれぞれのピン42を受ける、上面20から下面22に向かって延在する3つの止まり穴とを含み、マニホルドブロック14は、下面26から上面24に向かって延在してそれぞれのピン42を受ける対応する数の止まり穴44を含んでいる。
【0013】
加えて、
図8~12及びマニホルドブロック14を詳細に参照すると、マニホルドブロックは、上面24に複数のバルブシート50、52、54、及び56を含んでいる。各バルブシート50、52、54、及び56は、ガス回路を隔離する超高漏出保全パックレスバルブ等のそれぞれのバルブ60、62、64、及び66を受け、バルブシート50、52、54、及び56に開口し、下面26に向かって延在する第1のそれぞれの通路70、72、74、及び76、並びに、マニホルドブロック14の側部におけるそれぞれのポートとバルブシート50、52、54、及び56とに開口する第2のそれぞれの通路80、82、84、86と連通している。第2の通路80、82、84、及び86のうちの少なくとも1つ、並びに図示の実施形態における通路80は、プラグ88によって閉じられている。図示の実施形態において、第1の通路70及び72は下面26に開口しており、第1の通路74及び76は下面26に開口する通路90に合流している。バルブは、それぞれの第2の通路への第1の通路間の流れを遮断する閉位置と、第1の通路とそれぞれの第2の通路との間の流れを可能にする開位置との間で移動可能である。
【0014】
マニホルドブロック14は、また、マニホルドブロック14の下面26及び側面に開口する複数の第3の通路100及び102と、液体レベル低位相インジケータ及び/又はSFレギュレータ等のエンドユーザによる任意のコンポーネントを受けるための、マニホルドブロック14を通って上面24から下面26に延在する複数の第4の通路104及び106とを含む。
【0015】
ここで、バルブ60、62、64、及び66を詳細に参照すると、各バルブは、それぞれの第1の通路70、72、74、及び76を囲むマニホルドブロック14内の溝112に押圧されるシート110を含んでいる。各シート110を囲むのは、複数のダイヤフラム114及び116である。図示の実施形態において、5つのダイヤフラムが提供され、ここで底部ダイヤフラム114はステンレス鋼であり、その上のダイヤフラム116は銅であり、ダイヤフラムはそれらの間で交互になっている。適切な数のダイヤフラムが適切な材料で提供されてもよく、潤滑剤がそれらの間に配置されてもよいことは正しく認識されるであろう。バルブ60、62、64、及び66は、また、ねじ等によってバルブ本体120に固定されるバルブステム118も含み、バルブ本体120は、ねじ等によってそれぞれのバルブシート50、52、54、及び56に固定されてもよい。緑色Oリング等の色付きOリング等の識別リング122が各バルブ本体120の上部のシール溝に配設され、次いで、ローレット付押出アルミニウムノブ等のノブ124が各バルブステム118の上部に押圧される。
【0016】
識別リング122は、それぞれのバルブ60、62、64、及び66が開いているか又は閉じているかをユーザに示すよう提供される。図示の実施形態において、識別リング122は、バルブ60、62、64、又は66が開いていることの視覚的指示を提供するよう目に見え、バルブが閉じている場合は見えない。バルブ60、62、64、及び66が設置された後及び閉位置において、閉位置を指す矢印を有するデカール等のインジケータデカール126が各ノブ124の上部に取り付けられてもよい。図示の実施形態において、バルブ66のノブ124は、ガス供給等の特定の通路を示すよう、バルブ60、62、及び64のノブ124とは異なる赤色等の色である。バルブ66のノブ124のために提供されるデカール126は、また、他のバルブ60、62、及び64のデカール126とは異なる色であってもよい。バルブ60、62、64、及び66は、任意の適切な順序で組み立てられ、マニホルドブロックに取り付けられてもよいことは正しく認識されるであろう。
【0017】
マニホルドブロック14は、また、その上面24にインジケータ、例えば、各バルブ60、62、64、及び66、各第3の通路100、102、並びに、各第4の通路104、106が何を接続/制御しているかをユーザに示すよう表面24にエッチングされる印130を備えていてもよい。例えば、バルブ60は高位相用、バルブ66はガス供給/排気用、バルブ62はPB調整用、バルブ64はタンク圧力用、第3の通路102はDIP用、及び第3の通路100は液体充填用、第4の通路104は液体レベル低位相用、及び第4の通路106はSFレギュレータ用であってもよい。マニホルドブロック14は、また、その上面24にインジケータ、例えば、バルブ60、62、64、及び66の位置、例えば、開閉を示すよう表面24にエッチングされる印132を備えていてもよい。デカール126上の矢印は、バルブ60、62、64、及び66の位置を示す印132を指し示している。
【0018】
ここで
図13~16及びナックル12を詳細に参照すると、ナックル12は、上面20に、径方向溝面シールを提供するよう、低温ニトリル又はシリコンOリング等の適切なOリング等のそれぞれのシール164(
図8)を受けるための複数のシール溝150、152、154、156、158、160、及び162を含んでいる。各シール164は、ナックル12を通って上面20から底面22まで延在し、マニホルドブロック14内の通路70、72、90、100、102、104、及び106のうちの1つと整合し、流体連通するそれぞれのナックル通路170、172、174、176、178、180、及び182を囲んでいる。シール164は、マニホルド
ブロック14及びナックル12の通路間に流体密封シールを提供する。ナックル14は、また、下面22及びナックル12の側面に開口する通路184も含んでいる。図示の実施形態において、通路170は通路72と整合し、通路172は通路102と整合し、通路174は通路100と整合し、通路176は通路90と整合し、通路178は通路70と整合し、通路180は通路106と整合し、通路182は通路104と整合する。
【0019】
アタッチメントアセンブリ10をシリンダに取り付けるため、ナックル12は、溶接等によってシリンダに取り付けられる。バルブ60、62、64、及び66が既に設置されているマニホルドブロック14は、次いで、締結具34を用いてナックルに取り付けられ、次いで、レギュレータ、バルブ、チューブ、継手等のような様々なコンポーネントがマニホルドブロック14内の様々な通路に取り付けられ、そこから容易に取り外し可能である。アセンブリ10は、多量を必要とするプロセスにガスを送出し、ガス圧力及び流れは、マニホルドブロック14に付属品として組み立てられるバルブ60、62、64、及び66とレギュレータとの組み合わせによって制御される。アタッチメントアセンブリ10は、取り外し可能なマニホルドブロック14に配管される下流コンポーネントを有するモジュール設計を提供することによって、改修及び再認定時間を短縮し、組み立て労力及びコストを削減し、整備を簡易化するモジュール式アセンブリを提供している。例えば、各回路は、下流コンポーネントの交換のために切り離すことができる。アタッチメントアセンブリ10は、また、シリンダとアセンブリ10との間の漏出経路の数を低減する。
【0020】
ここで
図17~28に目を向けると、アタッチメントアセンブリの例示的な実施形態が220で示されている。アタッチメントアセンブリ220は、上で参照したアタッチメントアセンブリ10と略同じであり、その結果として、同じ参照番号であるが、200で指標付けされたものが用いられて、アタッチメントアセンブリにおける同様の構造に対応する構造を示している。加えて、アタッチメントアセンブリ10の前述の説明は、以下で注記する場合を除いて、アタッチメントアセンブリ220にも等しく適用可能である。
【0021】
アタッチメントアセンブリ210は、デュワー瓶に取り付けられるよう構成されるナックル212と、ナックル212に取り外し可能に取り付けられるよう構成されるマニホルドブロック214とを含んでいる。ナックル212は、上面220と、シリンダに取り付けられるよう構成される下面222とを含み、マニホルドブロック214は、上面224と、ナックル212の上面220に当接する下面226とを含んでいる。マニホルドブロック214は、ナックル212の上面220から下面222に向かって延在する複数の止まり穴232のそれぞれ1つと整合する複数の貫通穴230を含んでいる。各貫通穴230及び止まり穴232は、それぞれのワッシャによって囲まれる締結具234を受ける。ナックル12は、各止まり穴240の底部に押圧されるそれぞれのピン242を受ける、上面220から下面222に向かって延在する1つ以上の止まり穴240を含み、マニホルドブロック214は、下面226から上面224に向かって延在してそれぞれのピン242を受ける対応する数の止まり穴244を含んでいる。
【0022】
マニホルドブロック214を詳細に参照すると、マニホルドブロックは、上面224に複数のバルブシート250、252、及び254を含んでいる。各バルブシート、250、252、及び254は、それぞれのバルブ260、262、及び264を受け、バルブシート250、252、及び254、並びに下面226に開口する第1のそれぞれの通路270、272、及び274と、マニホルドブロック214の側部並びにバルブシート250、252、及び254に開口する第2のそれぞれの通路280、282、及び284と連通している。第2の通路280、282、及び284のうちの少なくとも1つ、並びに図示の実施形態における通路280は、プラグ288によって閉じられている。バルブは、それぞれの第2の通路への第1の通路間の流れを遮断する閉位置と、第1の通路とそれぞれの第2の通路との間の流れを可能にする開位置との間で移動可能である。
【0023】
マニホルドブロック214は、また、マニホルドブロック214の下面226及び側面に開口する少なくとも1つの第3の通路300と、エンドユーザによる任意のコンポーネントを受けるための、マニホルドブロックを通って上面224から下面226に延在する複数の第4の通路304及び306とを含む。
【0024】
ここで、バルブ260、262、及び264を詳細に参照すると、各バルブは、それぞれの第1の通路270、272、及び274を囲むマニホルドブロック214内の溝に押圧されるシート310を含んでいる。各シート310を囲むのは、複数のダイヤフラム314及び316である。バルブ260、262、及び264は、また、ねじ等によってバルブ本体320に固定されるバルブステム318も含み、バルブ本体320は、ねじ等によってそれぞれのバルブシート250、252、及び254に固定されてもよい。緑色Oリング等の色付きOリング等の識別リング322が各バルブ本体320の上部に載置され、次いで、ノブ324が各バルブステム318の上部に押圧される。
【0025】
識別リング322は、バルブ260、262、264が開いていることの視覚的指示を提供するよう目に見え、バルブが閉じている場合は見えない。閉位置を指す矢印を有するデカール等のインジケータデカール326が各ノブ324の上部に取り付けられてもよい。図示の実施形態において、バルブ264のノブ324は、特定の通路を示すよう、バルブ260及び262のノブ324とは異なる赤色等の色である。バルブ264のノブ324のために提供されるデカール326は、また、他のバルブ260及び262のデカール326とは異なる色であってもよい。
【0026】
マニホルドブロック214は、また、その上面224にインジケータ、例えば、各バルブ260、262、264、各第3の通路300、並びに、各第4の通路304、306が何を接続/制御しているかをユーザに示すよう表面224にエッチングされる印330を備えていてもよい。例えば、バルブ260は高位相用、バルブ264はガス供給用、バルブ262はエコノマイザ用、第3の通路400は液体充填用、第4の通路404は液体レベル低位相用、及び第4の通路406はSFレギュレータ用であってもよい。マニホルドブロック214は、また、その上面224にインジケータ、例えば、バルブ260、262、及び264の位置、例えば、開閉を示すよう表面224にエッチングされる印332を備えていてもよい。デカール326上の矢印は、バルブ260、262、及び264の位置を示す印332を指し示している。
【0027】
ナックル212を詳細に参照すると、ナックル212は、上面220に、径方向溝面シールを提供するよう、適切なOリング等のそれぞれのシール364を受けるための複数のシール溝352、354、356、358、360、及び362を含んでいる。各シール364は、ナックル212を通って上面220から底面222まで延在し、マニホルドブロック214内の通路270、272、274、300、304、及び306のうちの1つと整合し、流体連通するそれぞれのナックル通路372、374、376、378、380、382を囲んでいる。シール364は、マニホルド214及びナックル212の通路間に流体密封シールを提供する。ナックル214は、また、ナックル212の下面222及び側面に開口する通路384及び386も含み、通路386は、また、下面222に開口する通路388と連通している。図示の実施形態において、通路372は通路272と整合し、通路374は通路300と整合し、通路376は通路274と整合し、通路378は通路270と整合し、通路380は通路306と整合し、通路382は通路304と整合する。
【0028】
本明細書中で検討した実施形態は、上で検討したシステムに関連する一方で、これらの実施形態は、例示的であることを目的とし、これらの実施形態の適用性を本明細書中で説明したそれらの検討だけに制限することを意図していない。図面を参照して、同様の符号は、幾つかの図の全体を通して、同一又は相当する部品を示している。しかし、異なる図における同様の要素の包含は、所定の実施形態が必ずしもかかる要素を含むか、又は、発明の全ての実施形態がかかる要素を含むことを意味するものではない。実施例及び図は説明するためだけのものであり、特許請求の範囲の適用範囲及び精神によって判断される本発明を制限することを意味するものではない。
【0029】
前述のコンポーネント(例えば、数ある中でもナックル12、マニホルドブロック14、バルブ60、62、64、66)等は、幾つかのコンポーネント及び/又は要素間の相互作用に関して説明してきた。かかる装置及び要素は、そこで指定されたそれらの要素又は部分要素、指定された要素又は部分要素のうちの幾つか、及び/又は追加の要素を含むことができることを、正しく認識するべきである。また更に、1つ以上の要素及び/又は部分要素は、単一のコンポーネントに組み合わされて集合体の機能を提供してもよい。要素は、また、本明細書中で特に説明されていない1つ以上の他の要素と相互作用してもよい。
【0030】
本明細書中で検討した実施形態は、上で検討したシステム及び方法に関する一方で、これらの実施形態は、例示的であることを目的とし、これらの実施形態の適用性を本明細書中で説明したそれらの検討だけに制限することを意図していない。
【0031】
上記の実施例は、本発明の様々な態様の幾つか可能性のある実施形態の単なる例示であり、同等の代替及び/又は変形例は、本明細書及び添付図面を読み、理解することにより同業者にとって考え付くであろう。特に、上で説明したコンポーネント(アセンブリ、装置、システム、回路、等)によって実行される様々な機能に関して、かかるコンポーネントを説明するために用いられる用語(「意味」に対する言及を含む)は、特に指定しない限り、本発明の図示した実施における機能を実行する開示構造と構造的に同等ではないとしても、説明したコンポーネントの特定の機能(例えば、機能的に同等である)を実行するハードウェア、ソフトウェア、又はそれらの組み合わせ等の任意のコンポーネントに相当することを意図している。加えて、本発明の特定の特徴は、1つだけの、又は、幾つかの実装に関して開示されていてもよいが、かかる特徴は、任意の所定又は特定の用途にとって望ましいか、有利であってもよいような他の実装の1つ以上の他の特徴と組み合わされてもよい。また、用語「含むこと」、「含む」、「有すること」、「有する」、「持つ」、又はそれらの変形例が詳細な説明及び/又は特許請求の範囲において用いられる範囲で、かかる用語は、用語「備える」と類似の方法で包括することを意図している。
【0032】
この明細書は実施例を用いて、任意の装置又はシステムを作成及び用いることと、任意の組み合わせた方法を実行することとを含む、最良の形態を含む本発明を開示し、また、当業者が本発明を実施することを可能にしている。本発明の特許を受けることができる適用範囲は、特許請求の範囲によって規定され、当業者に生じる他の実施例を含んでいてもよい。かかる他の実施例は、それらが特許請求の範囲の文言とは異なっていない構造的要素を有していれば、又は、それらが特許請求の範囲の文言とは不十分な差異を有する同等の構造的要素を含んでいれば、特許請求の範囲の適用範囲内にあることを意図している。
【0033】
明細書及び特許請求の範囲において、以下の意味を有する幾つかの用語に対して参照を行う。単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈で明確に規定しない限り複数の指示対象を含む。明細書及び特許請求の範囲の全体を通して本明細書中で用いるような概算の言葉は、結果として、それが関係する基本機能を変えること無く、許容範囲で変動する可能性のある量的表現を修正するよう適用されてもよい。従って、「約」等の用語で修正された値は、指定された正確な値に限定されるべきではない。幾つかの例において、概算の言葉は値を測定するための機器の精度に対応してもよい。その上、特に明記しない限り、用語「第1」、「第2」、等の使用は、順序又は重要度を意味するものではなく、むしろ、用語「第1」、「第2」、等は1つの構成要素を別のものと区別するために用いられる。
【0034】
本明細書中で用いるように、用語「~である可能性がある」及び「~であってもよい」は、一組の状況内での発生の可能性、特定の性質、特性、又は機能の保有を示すか、及び/又は、制限された動詞に関連する機能、能力、又は可能性のうちの1つ以上を表すことによって、別の動詞を制限する。従って、「~である可能性がある」及び「~であってもよい」の使用は、修正された用語が、示された能力、機能、又は使用に対して、明らかに適正、可能、又は適切であることを示すと同時に、幾つかの状況において、修正された用語が、時として適正、可能、又は適切ではない可能性があることを考慮に入れている。例えば、幾つかの状況において、ある事象又は能力が期待されてもよい一方で、他の状況において、事象又は能力は生じなくてもよく、この区別は用語「~である可能性がある」及び「~であってもよい」によって捕らえられる。
【0035】
発明を実施するための最良の形態を、装置又はシステムを作成及び用いること、並びに、組み込まれた方法を実行することを含む、その時点で出願人が知っており、当業者が発明を実施できる最良の形態を示すために説明してきた。実施例は、説明するためだけのものであり、特許請求の範囲の適用範囲及び利点によって判断されるように本発明を制限することを意味しない。発明を、好ましい実施形態及び代替実施形態を参照して説明してきた。明らかに、他の者にとって、変形例及び代替例は、明細書を熟読し、理解することによって生じるであろう。それらが添付特許請求の範囲の適用範囲、又はそれらの均等物内にある限り、かかる全ての変形例及び代替例を含むことを意図している。本発明の特許を受けることができる適用範囲は、特許請求の範囲によって規定され、当業者に生じる他の実施例を含んでいてもよい。かかる他の実施例は、それらが、特許請求の範囲の文言とは区別しない構造的要素を有していれば、又は、それらが、特許請求の範囲の文言から非現実的な差異を有する同等の構造的要素を含んでいれば、特許請求の範囲の適用範囲内にあることを意図している。