(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-20
(45)【発行日】2023-11-29
(54)【発明の名称】指示情報送信方法および装置
(51)【国際特許分類】
H04W 52/02 20090101AFI20231121BHJP
H04W 72/232 20230101ALI20231121BHJP
H04W 72/0446 20230101ALI20231121BHJP
H04W 68/00 20090101ALI20231121BHJP
【FI】
H04W52/02 111
H04W72/232
H04W72/0446
H04W68/00
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022062849
(22)【出願日】2022-04-05
(62)【分割の表示】P 2019552561の分割
【原出願日】2017-03-24
【審査請求日】2022-05-02
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133569
【氏名又は名称】野村 進
(72)【発明者】
【氏名】汲 桐
(72)【発明者】
【氏名】金 哲
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ ▲維▼良
(72)【発明者】
【氏名】▲鉄▼ ▲暁▼磊
【審査官】三枝 保裕
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2013/0094457(US,A1)
【文献】国際公開第2016/163464(WO,A1)
【文献】特表2014-506770(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
指示情報送信方法であって、
第1の時間に有効なダウンリンク制御信号が送信される場合、ネットワーク装置によって指示情報を送信するステップを含み、
前記第1の時間に有効なダウンリンク制御信号が送信されない場合、前記ネットワーク装置は前記指示情報を送信せず、
前記第1の時間の開始位置は、前記指示情報の送信終了時点以後の第1の時間位置であり、
前記第1の時間の開始位置と前記指示情報の送信終了時点との間隔は、システムメッセージまたは上位シグナリングに基づいて示され、前記第1の時間の長さは、不連続受信周期の正の整数の数であり、前記ダウンリンク制御信号は、ページング信号をスケジューリングするための制御信号であり、
前記ダウンリンク制御信号は、ページング無線ネットワーク一時識別子を使用してスクランブルされている、方法。
【請求項2】
前記指示情報の構成情報は、システムメッセージに従って決定されている、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記指示情報の構成情報は
、ダウンリンク制御信号のサーチスペースの構成情報を
搬送するシグナリングで示され、前記サーチスペースは、前記指示情報によって示される、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記指示情報は、シーケンスの少なくとも1つのセグメントを含み、シーケンスの少なくとも1つのセグメントは、GoldシーケンスまたはZadoff-Chuシーケンスである、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
指示情報送信方法であって、
端末装置によって指示情報に従って第1の時間にダウンリンク制御信号をリッスンすべきかどうかを決定するステップを含み、
前記指示情報が前記端末装置によって
検出される場合、前記端末装置は前記第1の時間に前記ダウンリンク制御信号をリッスンすることを決定し、
前記指示情報が前記端末装置によって
検出されない場合、前記端末装置は前記第1の時間に前記ダウンリンク制御信号をリッスンしないことを決定し、
前記第1の時間の開始位置は、前記指示情報の送信終了時点以後の第1の時間位置であり、
前記第1の時間の開始位置と前記指示情報の送信終了時点との間隔は、システムメッセージまたは上位シグナリングに基づいて示され、前記第1の時間の長さは、不連続受信周期の正の整数の数であり、前記ダウンリンク制御信号は、ページング信号をスケジューリングするための制御信号であり、前記ダウンリンク制御信号は、ページング無線ネットワーク一時識別子を使用してスクランブルされている、方法。
【請求項6】
前記指示情報の構成情報は、システムメッセージに従って決定されている、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記指示情報の構成情報は
、ダウンリンク制御信号のサーチスペースの構成情報を
搬送するシグナリングで示され、前記サーチスペースは、前記指示情報によって示される、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記指示情報は、シーケンスの少なくとも1つのセグメントを含み、シーケンスの少なくとも1つのセグメントは、GoldシーケンスまたはZadoff-Chuシーケンスである、請求項5から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
ネットワーク装置であって、
第1の時間に有効なダウンリンク制御信号が送信される場合、指示情報を送信するように構成された送信ユニットを含み、
前記送信ユニットは、前記第1の時間に有効なダウンリンク制御信号が送信されない場合、前記指示情報を送信しないように構成され、
前記第1の時間の開始位置は、前記指示情報の送信終了時点以後の第1の時間位置であり、
前記第1の時間の開始位置と前記指示情報の送信終了時点との間隔は、システムメッセージまたは上位シグナリングに基づいて示され、前記第1の時間の長さは、不連続受信周期の正の整数の数であり、前記ダウンリンク制御信号は、ページング信号をスケジューリングするための制御信号であり、
前記ダウンリンク制御信号は、ページング無線ネットワーク一時識別子を使用してスクランブルされている、ネットワーク装置。
【請求項10】
前記指示情報の構成情報は、システムメッセージに従って決定されている、請求項9に記載のネットワーク装置。
【請求項11】
前記指示情報の構成情報は
、ダウンリンク制御信号のサーチスペースの構成情報を
搬送するシグナリングで示され、前記サーチスペースは、前記指示情報によって示される、請求項10に記載のネットワーク装置。
【請求項12】
前記指示情報は、シーケンスの少なくとも1つのセグメントを含み、シーケンスの少なくとも1つのセグメントは、GoldシーケンスまたはZadoff-Chuシーケンスである、請求項9から11のいずれか一項に記載のネットワーク装置。
【請求項13】
端末装置であって、
指示情報に従って
第1の時間にダウンリンク制御信号をリッスンすべきかどうか
決定するように構成された処理ユニットを含み、
前記指示情報が前記端末装置によって
検出される場合、前記処理ユニットは
前記第1の時間に前記ダウンリンク制御信号をリッスンすることを決定するように構成され、
前記指示情報が前記端末装置によって
検出されない場合、前記処理ユニットは
前記第1の時間に前記ダウンリンク制御信号をリッスンしないことを決定するように構成され、
前記第1の時間の開始位置は、前記指示情報の送信終了時点以後の第1の時間位置であり、
前記第1の時間の開始位置と前記指示情報の送信終了時点との間隔は、システムメッセージまたは上位シグナリングに基づいて示され、前記第1の時間の長さは、不連続受信周期の正の整数の数であり、前記ダウンリンク制御信号は、ページング信号をスケジューリングするための制御信号であり、前記ダウンリンク制御信号は、ページング無線ネットワーク一時識別子を使用してスクランブルされている、端末装置。
【請求項14】
前記指示情報の構成情報は、システムメッセージに従って決定されている、請求項13に記載の端末装置。
【請求項15】
前記指示情報の構成情報は
、ダウンリンク制御信号のサーチスペースの構成情報を
搬送するシグナリングで示され、前記サーチスペースは、前記指示情報によって示される、請求項14に記載の端末装置。
【請求項16】
前記指示情報は、シーケンスの少なくとも1つのセグメントを含み、シーケンスの少なくとも1つのセグメントは、GoldシーケンスまたはZadoff-Chuシーケンスである、請求項13から15のいずれか一項に記載の端末装置。
【請求項17】
指示情報送信方法であって、
ネットワーク装置によって指示情報を生成するステップであって、前記指示情報は、端末装置が第1の時間にダウンリンク制御信号をリッスンすべきかどうかを示すために使用される、ステップと、
前記ネットワーク装置によって前記指示情報を端末装置に送信するステップとを含み、
前記第1の時間の開始位置は、前記指示情報の送信終了時点以後の第1の時間位置であり、前記第1の時間の開始位置と前記指示情報の送信終了時点との間隔は、システムメッセージまたは上位シグナリングに基づいて示され、前記第1の時間の長さは、ページング不連続受信周期の正の整数の数であり、前記ダウンリンク制御信号は、ページング無線ネットワーク一時識別子を使用してスクランブルされており、前記ダウンリンク制御信号は、ページング信号をスケジューリングするための制御信号である、方法。
【請求項18】
前記指示情報は、ビット値を使用することにより異なる情報を示し、前記ビット値が第1の値である場合、前記指示情報は、前記端末装置が前記第1の時間に前記ダウンリンク制御信号をリッスンすることを示し、前記ビット値が第2の値である場合、前記指示情報は、前記端末装置が前記第1の時間に前記ダウンリンク制御信号をリッスンしないことを示す、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記指示情報の構成情報は、システムメッセージに従って決定されている、請求項17または18に記載の方法。
【請求項20】
前記指示情報の構成情報は、前記指示情報の開始時間リソースの位置、前記指示情報の周波数リソースの位置、前記指示情報の送信持続時間、前記ダウンリンク制御信号の存在もしくは非存在、前記指示情報の周期、および前記指示情報がサポートされているかどうか、のうちの少なくとも1つを示すために使用される、請求項17から19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
前記指示情報の構成情報は
、前記ダウンリンク制御信号のサーチスペースの構成情報を
搬送するシグナリングで示され、前記サーチスペースは、前記指示情報によって示される、請求項17から2
0のいずれか一項に記載の方法。
【請求項22】
指示情報送信方法であって、
端末装置によってネットワーク装置から指示情報を受信するステップと、
前記端末装置によって前記指示情報に従って第1の時間にダウンリンク制御信号をリッスンすべきかどうかを決定するステップとを含み、
前記第1の時間の開始位置は、前記指示情報の送信終了時点以後の第1の時間位置であり、前記第1の時間の開始位置と前記指示情報の送信終了時点との間隔は、システムメッセージまたは上位シグナリングに基づいて示され、前記第1の時間の長さは、ページング不連続受信周期の正の整数の数であり、前記ダウンリンク制御信号は、ページング無線ネットワーク一時識別子を使用してスクランブルされており、前記ダウンリンク制御信号は、ページング信号をスケジューリングするための制御信号である、方法。
【請求項23】
前記端末装置によって前記指示情報に従って前記ダウンリンク制御信号をリッスンすべきかどうかを決定するステップは、
前記
指示情報に含まれるビット値が第1の値である場合、前記端末装置によって前記第1の時間に前記ダウンリンク制御信号をリッスンすることを決定するステップと、
前記ビット値が第2の値である場合、前記端末装置によって前記第1の時間に前記ダウンリンク制御信号をリッスンしないことを決定するステップとを含む、請求項2
2に記載の方法。
【請求項24】
前記第1の時間に前記ダウンリンク制御信号が存在していないことを前記指示情報が示した場合に、前記第1の時間の前記ダウンリンク制御信号のリスニングを前記端末装置によっ
てスキップするステップ
をさらに含む、請求項2
2または2
3に記載の方法。
【請求項25】
前記指示情報の構成情報は、システムメッセージに従って決定されている、請求項2
2から2
4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項26】
前記指示情報の構成情報は、前記指示情報の開始時間リソースの位置、前記指示情報の周波数リソースの位置、前記指示情報の送信持続時間、前記ダウンリンク制御信号の存在もしくは非存在、前記指示情報の周期、および前記指示情報がサポートされているかどうか、のうちの少なくとも1つを示すために使用される、請求項2
2から2
5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項27】
前記指示情報の構成情報は
、前記ダウンリンク制御信号のサーチスペースの構成情報を
搬送するシグナリングで示され、前記サーチスペースは、前記指示情報によって示される、請求項2
2から
26のいずれか一項に記載の方法。
【請求項28】
ネットワーク装置であって、
指示情報を生成するように構成された処理ユニットであって、前記指示情報は、端末装置が第1の時間にダウンリンク制御信号をリッスンすべきかどうかを示すために使用される、処理ユニットと、
前記指示情報を端末装置に送信するように構成された送信ユニットとを含み、
前記第1の時間の開始位置は、前記指示情報の送信終了時点以後の第1の時間位置であり、前記第1の時間の開始位置と前記指示情報の送信終了時点との間隔は、システムメッセージまたは上位シグナリングに基づいて示され、前記第1の時間の長さは、ページング不連続受信周期の正の整数の数であり、前記ダウンリンク制御信号は、ページング無線ネットワーク一時識別子を使用してスクランブルされており、前記ダウンリンク制御信号は、ページング信号をスケジューリングするための制御信号である、ネットワーク装置。
【請求項29】
前記指示情報は、ビット値を使用することにより異なる情報を示し、前記ビット値が第1の値である場合、前記指示情報は、前記端末装置が前記第1の時間に前記ダウンリンク制御信号をリッスンすることを示し、前記ビット値が第2の値である場合、前記指示情報は、前記端末装置が前記第1の時間に前記ダウンリンク制御信号をリッスンしないことを示す、請求項
28に記載のネットワーク装置。
【請求項30】
前記指示情報の構成情報は、システムメッセージに従って決定されている、請求項
28または
29に記載のネットワーク装置。
【請求項31】
前記指示情報の構成情報は、前記指示情報の開始時間リソースの位置、前記指示情報の周波数リソースの位置、前記指示情報の送信持続時間、前記ダウンリンク制御信号の存在もしくは非存在、前記指示情報の周期、および前記指示情報がサポートされているかどうか、のうちの少なくとも1つを示すために使用される、請求項
28から3
0のいずれか一項に記載のネットワーク装置。
【請求項32】
前記指示情報の構成情報は
、前記ダウンリンク制御信号のサーチスペースの構成情報を
搬送するシグナリングで示され、前記サーチスペースは、前記指示情報によって示される、請求項
28から3
1のいずれか一項に記載のネットワーク装置。
【請求項33】
端末装置であって、
ネットワーク装置から指示情報を受信するように構成された受信ユニットと、
前記指示情報に従って第1の時間にダウンリンク制御信号をリッスンすべきかどうかを決定するように構成された処理ユニットとを含み、
前記第1の時間の開始位置は、前記指示情報の送信終了時点以後の第1の時間位置であり、前記第1の時間の開始位置と前記指示情報の送信終了時点との間隔は、システムメッセージまたは上位シグナリングに基づいて示され、前記第1の時間の長さは、ページング不連続受信周期の正の整数の数であり、前記ダウンリンク制御信号は、ページング無線ネットワーク一時識別子を使用してスクランブルされており、前記ダウンリンク制御信号は、ページング信号をスケジューリングするための制御信号である、端末装置。
【請求項34】
前記処理ユニットが、前記指示情報に従って前記ダウンリンク制御信号をリッスンすべきかどうかを決定するように構成されることは、
前記
指示情報に含まれるビット値が第1の値である場合、前記処理ユニットが、前記第1の時間に前記ダウンリンク制御信号をリッスンすることを決定するように構成され、
前記ビット値が第2の値である場合、前記処理ユニットが、前記第1の時間に前記ダウンリンク制御信号をリッスンしないことを決定するように構成され
ることを含む、請求項3
3に記載の端末装置。
【請求項35】
前記端末装置が前記指示情報を
検出しない場合、前記処理ユニットが、前記ダウンリンク制御信号をリッスンしないことを決定するようにさらに構成された、請求項3
3または
34に記載の端末装置。
【請求項36】
前記指示情報の構成情報は、システムメッセージに従って決定されている、請求項3
3から
35のいずれか一項に記載の端末装置。
【請求項37】
前記指示情報の構成情報は、前記指示情報の開始時間リソースの位置、前記指示情報の周波数リソースの位置、前記指示情報の送信持続時間、前記ダウンリンク制御信号の存在もしくは非存在、前記指示情報の周期、および前記指示情報がサポートされているかどうか、のうちの少なくとも1つを示すために使用される、請求項3
3から
36のいずれか一項に記載の端末装置。
【請求項38】
前記指示情報の構成情報は
、前記ダウンリンク制御信号のサーチスペースの構成情報を
搬送するシグナリングで示され、前記サーチスペースは、前記指示情報によって示される、請求項3
3から
37のいずれか一項に記載の端末装置。
【請求項39】
コンピュータに請求項1から4、17から2
1のいずれか一項に記載の方法を実行させるためのコンピュータプログラム。
【請求項40】
コンピュータに請求項5から8、2
2から
27のいずれか一項に記載の方法を実行させるためのコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は通信分野に関し、より詳細には、指示情報送信方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
マシンタイプコミュニケーション(Machine Type Communication、MTC)(マシンツーマシンコミュニケーション(Machine To Machine、M2M)とも呼ばれる)またはモノのインターネット(Intent of Things、IoT)は、将来通信の分野における重要なアプリケーションである。IoTシステムで重要となるIoT通信システムは既存のセルラーアーキテクチャに基づく通信システムであり、セルラーIoTと呼ばれている。セルラーIoT通信システムにおいて、MTC基地局と端末装置との間では通常、非常に高速なデータ伝送速度が必要となることはないが、広大なカバレッジエリアが必要となる。端末装置がMTC基地局と通信する場合、こうした端末装置には、消費電力および装置コストに関して比較的厳しい要件が存在する。このため、端末装置の機能が制限されている場合が多い。
【0003】
狭帯域モノのインターネット(Narrow Band Internet of Things、NB-IoT)は、ロングタームエボリューション(Long Term Evolution、LTE)のリリース13(Release-13)の機能であり、主としていくつかのモノのインターネットシナリオを対象としている。NB-IoTでは、物理ダウンリンク制御チャネル(Physical Downlink Control Channel、PDCCH)がダウンリンクデータのスケジューリング情報を搬送して、端末装置が物理ダウンリンク共有チャネル(Physical Downlink Shared Channel、PDSCH)の構成情報を取得し、かつPDSCHの関連情報を受信するように促している。
【発明の概要】
【0004】
PDCCHでの送信は通常、サーチスペースの方式に基づいている。具体的には、端末はサーチスペースをリッスンして、ターゲットPDCCH信号を取得する必要がある。ただし、サーチスペース内に有効なPDCCHが存在しない場合もあり、それでもなお、端末装置はPDCCH信号をリッスンする必要がある。その結果、端末装置の消費電力に無駄が生じることになる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本出願の実施形態は、指示情報送信方法および装置を提供する。
【0006】
第1の態様によれば、本出願は、ネットワーク装置によって指示情報を生成するステップであって、この指示情報は、第1の時間におけるダウンリンク制御信号の存在ステータスを指示する目的で使用されている、ステップと、ネットワーク装置によって端末装置に指示情報を送信するステップとを含み、この存在ステータスは、第1の時間にダウンリンク制御信号が存在していること、第1の時間にダウンリンク制御信号が存在していないこと、第1の時間におけるダウンリンク制御信号の時間リソースの位置、第1の時間におけるダウンリンク制御信号の周波数リソースの位置、第1の時間におけるダウンリンク制御信号の送信回数、第1の時間におけるダウンリンク制御信号の繰返し回数、第1の時間におけるダウンリンク制御信号の送信持続時間、および第1の時間におけるダウンリンク制御信号の信号フォーマットのうちの少なくとも1つを含む、指示情報送信方法を提供する。
【0007】
第1の態様の実施可能な実施態様では、第1の時間におけるダウンリンク制御信号の時間リソースの位置は、第1の時間におけるダウンリンク制御信号の開始位置または第1の時間におけるダウンリンク制御信号の候補番号である。
【0008】
第1の態様の実施可能な実施態様では、第1の時間の開始位置は指示情報の送信終了時点以後の第1の時間位置であり、第1の時間の長さは、ダウンリンク制御チャネル周期における正の整数の数である。
【0009】
第1の態様の実施可能な実施態様では、第1の時間位置と指示情報が送信される最後のサブフレームとの間隔は、システムメッセージもしくは上位層シグナリングに基づいて指示され、かつ/または事前設定規則に従って決定されている。
【0010】
第1の態様の実施可能な実施態様では、ダウンリンク制御信号は、ランダムアクセス無線ネットワーク一時識別子、セル無線ネットワーク一時識別子、一時セル無線ネットワーク一時識別子、グループ無線ネットワーク一時識別子、シングルセル無線ネットワーク一時識別子、またはページング無線ネットワーク一時識別子を使用してスクランブルされている。
【0011】
第1の態様の実施可能な実施態様では、指示情報の構成情報はシステムメッセージもしくは他の上位層シグナリングに基づいて指示され、かつ/または事前設定規則に従って決定されている。
【0012】
第1の態様の実施可能な実施態様では、指示情報の構成情報は第1のメッセージで指示され、この第1のメッセージは、指示情報によって指示されるダウンリンク制御信号のサーチスペースの構成情報を含む。
【0013】
第2の態様によれば、本出願は、ネットワーク装置によって送信される指示情報を端末装置によって受信するステップであって、この指示情報は、第1の時間におけるダウンリンク制御信号の存在ステータスを指示する目的で使用されている、ステップと、指示情報に従ってダウンリンク制御信号をリッスンすべきかどうかを端末装置によって判定するステップとを含み、この存在ステータスは、第1の時間にダウンリンク制御信号が存在していること、第1の時間にダウンリンク制御信号が存在していないこと、第1の時間におけるダウンリンク制御信号の時間リソースの位置、第1の時間におけるダウンリンク制御信号の周波数リソースの位置、第1の時間におけるダウンリンク制御信号の送信回数、第1の時間におけるダウンリンク制御信号の繰返し回数、第1の時間におけるダウンリンク制御信号の送信持続時間、および第1の時間におけるダウンリンク制御信号の信号フォーマットのうちの少なくとも1つを含む、指示情報送信方法を提供する。
【0014】
第2の態様の実施可能な実施態様では、指示情報に従ってダウンリンク制御信号をリッスンすべきかどうかを端末装置によって判定するステップは、第1の時間におけるダウンリンク制御信号の存在ステータスが、第1の時間にダウンリンク制御信号が存在していること、第1の時間におけるダウンリンク制御信号の時間リソースの位置、第1の時間におけるダウンリンク制御信号の周波数リソースの位置、第1の時間におけるダウンリンク制御信号の送信回数、第1の時間におけるダウンリンク制御信号の繰返し回数、第1の時間におけるダウンリンク制御信号の送信持続時間、および第1の時間におけるダウンリンク制御信号の信号フォーマットのうちの少なくとも1つを含むことを指示情報が示した場合に、第1の時間のダウンリンク制御信号を端末装置によってリッスンするステップ、または第1の時間にダウンリンク制御信号が存在していないことを指示情報が示した場合に、第1の時間のダウンリンク制御信号のリスニングを端末装置によってスキップするステップを含む。
【0015】
第2の態様の実施可能な実施態様では、第1の時間におけるダウンリンク制御信号の時間リソースの位置は、第1の時間におけるダウンリンク制御信号の開始位置または第1の時間におけるダウンリンク制御信号の候補番号である。
【0016】
第2の態様の実施可能な実施態様では、第1の時間の開始位置は指示情報の送信終了時点以後の第1の時間位置であり、第1の時間の長さは、ダウンリンク制御チャネル周期における正の整数の数である。
【0017】
第2の態様の実施可能な実施態様では、第1の時間位置と指示情報が送信される最後のサブフレームとの間隔は、システムメッセージもしくは上位層シグナリングに基づいて指示され、かつ/または事前設定規則に従って決定されている。
【0018】
第2の態様の実施可能な実施態様では、ダウンリンク制御信号は、ランダムアクセス無線ネットワーク一時識別子、セル無線ネットワーク一時識別子、一時セル無線ネットワーク一時識別子、グループ無線ネットワーク一時識別子、シングルセル無線ネットワーク一時識別子、またはページング無線ネットワーク一時識別子を使用してスクランブルされている。
【0019】
第2の態様の実施可能な実施態様では、指示情報の構成情報はシステムメッセージもしくは他の上位層シグナリングに基づいて指示され、かつ/または事前設定規則に従って決定されている。
【0020】
第2の態様の実施可能な実施態様では、指示情報の構成情報は第1のメッセージで指示され、この第1のメッセージは、指示情報によって指示されるダウンリンク制御信号のサーチスペースの構成情報を含む。
【0021】
第3の態様によれば、本出願は、指示情報を生成するように構成された処理ユニットであって、この指示情報は、第1の時間におけるダウンリンク制御信号の存在ステータスを指示する目的で使用されている、処理ユニットと、指示情報を端末装置に送信するように構成された送信ユニットとを含み、この存在ステータスは、第1の時間にダウンリンク制御信号が存在していること、第1の時間にダウンリンク制御信号が存在していないこと、第1の時間におけるダウンリンク制御信号の時間リソースの位置、第1の時間におけるダウンリンク制御信号の周波数リソースの位置、第1の時間におけるダウンリンク制御信号の送信回数、第1の時間におけるダウンリンク制御信号の繰返し回数、第1の時間におけるダウンリンク制御信号の送信持続時間、および第1の時間におけるダウンリンク制御信号の信号フォーマットのうちの少なくとも1つを含む、ネットワーク装置を提供する。
【0022】
第3の態様の実施可能な実施態様では、第1の時間におけるダウンリンク制御信号の時間リソースの位置は、第1の時間におけるダウンリンク制御信号の開始位置または第1の時間におけるダウンリンク制御信号の候補番号である。
【0023】
第3の態様の実施可能な実施態様では、第1の時間の開始位置は指示情報の送信終了時点以後の第1の時間位置であり、第1の時間の長さは、ダウンリンク制御チャネル周期における正の整数の数である。
【0024】
第3の態様の実施可能な実施態様では、第1の時間位置と指示情報が送信される最後のサブフレームとの間隔は、システムメッセージもしくは上位層シグナリングに基づいて指示され、かつ/または事前設定規則に従って決定されている。
【0025】
第3の態様の実施可能な実施態様では、ダウンリンク制御信号は、ランダムアクセス無線ネットワーク一時識別子、セル無線ネットワーク一時識別子、一時セル無線ネットワーク一時識別子、グループ無線ネットワーク一時識別子、シングルセル無線ネットワーク一時識別子、またはページング無線ネットワーク一時識別子を使用してスクランブルされている。
【0026】
第3の態様の実施可能な実施態様では、指示情報の構成情報はシステムメッセージもしくは他の上位層シグナリングに基づいて指示され、かつ/または事前設定規則に従って決定されている。
【0027】
第3の態様の実施可能な実施態様では、指示情報の構成情報は第1のメッセージで指示され、この第1のメッセージは、指示情報によって指示されるダウンリンク制御信号のサーチスペースの構成情報を含む。
【0028】
第4の態様によれば、本出願は、ネットワーク装置によって送信される指示情報を受信するように構成された受信ユニットであって、この指示情報は、第1の時間におけるダウンリンク制御信号の存在ステータスを指示する目的で使用されている、受信ユニットと、指示情報に従ってダウンリンク制御信号をリッスンすべきかどうかについて、受信ユニットを制御するように構成された処理ユニットとを含み、この存在ステータスは、第1の時間にダウンリンク制御信号が存在していること、第1の時間にダウンリンク制御信号が存在していないこと、第1の時間におけるダウンリンク制御信号の時間リソースの位置、第1の時間におけるダウンリンク制御信号の周波数リソースの位置、第1の時間におけるダウンリンク制御信号の送信回数、第1の時間におけるダウンリンク制御信号の繰返し回数、第1の時間におけるダウンリンク制御信号の送信持続時間、および第1の時間におけるダウンリンク制御信号の信号フォーマットのうちの少なくとも1つを含む、端末装置を提供する。
【0029】
第4の態様の実施可能な実施態様では、指示情報に従ってダウンリンク制御信号をリッスンすべきかどうかについて、処理ユニットが受信ユニットを制御することは、第1の時間におけるダウンリンク制御信号の存在ステータスが、第1の時間にダウンリンク制御信号が存在していること、第1の時間におけるダウンリンク制御信号の時間リソースの位置、第1の時間におけるダウンリンク制御信号の周波数リソースの位置、第1の時間におけるダウンリンク制御信号の送信回数、第1の時間におけるダウンリンク制御信号の繰返し回数、第1の時間におけるダウンリンク制御信号の送信持続時間、および第1の時間におけるダウンリンク制御信号の信号フォーマットのうちの少なくとも1つを含むことを指示情報が示した場合に、第1の時間のダウンリンク制御信号をリッスンするように、処理ユニットが受信ユニットを制御すること、または第1の時間にダウンリンク制御信号が存在していないことを指示情報が示した場合に、第1の時間のダウンリンク制御信号のリスニングをスキップするように、処理ユニットが受信ユニットを制御することを含む。
【0030】
第4の態様の実施可能な実施態様では、第1の時間におけるダウンリンク制御信号の時間リソースの位置は、第1の時間におけるダウンリンク制御信号の開始位置または第1の時間におけるダウンリンク制御信号の候補番号である。
【0031】
第4の態様の実施可能な実施態様では、第1の時間の開始位置は指示情報の送信終了時点以後の第1の時間位置であり、第1の時間の長さは、ダウンリンク制御チャネル周期における正の整数の数である。
【0032】
第4の態様の実施可能な実施態様では、第1の時間位置と指示情報が送信される最後のサブフレームとの間隔は、システムメッセージもしくは上位層シグナリングに基づいて指示され、かつ/または事前設定規則に従って決定されている。
【0033】
第4の態様の実施可能な実施態様では、ダウンリンク制御信号は、ランダムアクセス無線ネットワーク一時識別子、セル無線ネットワーク一時識別子、一時セル無線ネットワーク一時識別子、グループ無線ネットワーク一時識別子、シングルセル無線ネットワーク一時識別子、またはページング無線ネットワーク一時識別子を使用してスクランブルされている。
【0034】
第4の態様の実施可能な実施態様では、指示情報の構成情報はシステムメッセージもしくは他の上位層シグナリングに基づいて指示され、かつ/または事前設定規則に従って決定されている。
【0035】
第4の態様の実施可能な実施態様では、指示情報の構成情報は第1のメッセージで指示され、この第1のメッセージは、指示情報によって指示されるダウンリンク制御信号のサーチスペースの構成情報を含む。
【0036】
第5の態様によれば、本出願は、コンピュータ上で実行されると、コンピュータが第1の態様、第2の態様、第1の態様の任意の実施可能な実施態様、または第2の態様の任意の実施可能な実施態様を実行できるようになる命令を含む、コンピュータ可読記憶媒体を提供する。
【0037】
本出願における前述の態様の実施態様では、ネットワーク装置は指示情報を端末装置に送信し、この指示情報は、PDCCH信号が存在しているかどうかを示す目的で使用され、かつ構成情報を送信する目的で使用され、その結果、PDCCH信号をリッスンする前に端末装置が対象としてより絞り込まれ得、またこの端末装置が指示情報の指示に従ってダウンリンク制御信号をリッスンすることができ、これにより、ダウンリンク制御信号を検出かつリッスンする際の消費電力が低減されることになる。加えて、この指示情報は比較的少量のビットを搬送するため、端末装置は比較的低い消費電力で指示情報を受信することができ、これによって端末の消費電力がさらに低減されることになる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【
図1】本出願の一実施形態による無線通信システムのアーキテクチャの概略図である。
【
図2】本出願の一実施形態による指示情報送信方法の概略フローチャートである。
【
図3】本出願の一実施形態によるネットワーク装置の概略構造図である。
【
図4】本出願の一実施形態によるネットワーク装置の概略構造図である。
【
図5】本出願の一実施形態による端末装置の概略構造図である。
【
図6】本出願の一実施形態による端末装置の概略構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
本出願の実施形態における端末装置は、音声接続性および/またはデータ接続性をユーザに提供する装置、無線接続機能を有するハンドヘルド機器、または無線モデムに接続された別の処理装置であってもよい。無線端末は、無線アクセスネットワーク(RAN、Radio Access Networkなど)を使用して、1または複数のコアネットワークと通信することができる。このような無線端末は、携帯電話(または「セルラー」フォンと呼ばれる)などの携帯端末であってもよく、携帯端末を有するコンピュータは、たとえば携帯型、ポケット型、ハンドヘルド型、コンピュータ内蔵型、または車載型の移動式装置などの、無線アクセスネットワークと音声および/またはデータをやりとりする装置であってもよい。たとえば、このような無線端末はデジタル携帯電話(PCS、Personal Communication Service)、コードレス電話機、セッション開始プロトコル(SIP)電話、ワイヤレスローカルループ(WLL、Wireless Local Loop)局、または携帯情報端末(PDA、Personal Digital Assistant)などの装置であってもよい。このような無線端末はまた、システム、加入者ユニット(Subscriber Unit)、加入者ステーション(Subscriber Station)、移動局(Mobile Station)、モバイルコンソール(Mobile)、遠隔局(Remote Station)、アクセスポイント(Access Point)、リモート端末(Remote Terminal)、アクセス端末(Access Terminal)、ユーザ端末(User Terminal)、ユーザエージェント(User Agent)、端末装置(User Device)、またはユーザ機器(User Equipment)と呼ばれてもよい。
【0040】
本出願の実施形態におけるネットワーク装置(たとえば、アクセスポイント)は、1または複数のセクタを使用することにより無線インターフェース上で無線端末と通信する、アクセスネットワーク内の装置であってもよい。このネットワーク装置は、受信した無線フレームとIPパケットとを相互に変換するように構成されていてもよく、また無線端末とアクセスネットワークの残余部との間のルータとして使用されている。アクセスネットワークの残余部には、インターネットプロトコル(IP)ネットワークが含まれる場合がある。ネットワーク装置は、無線インターフェースの属性管理をさらに調整してもよい。たとえば、このネットワーク装置は、GSM(登録商標)またはCDMAの基地局(BTS、Base Transceiver Station)であってもよいし、WCDMA(登録商標)のノードB(NodeB)であってもよいし、あるいはLTEの進化型ノードB(eNBまたはe-NodeB、evolutional Node B)であってもよい。本出願ではこれについて制限されていない。
【0041】
前述の内容を、一例としてLTEシステムを使用して記載しているが、当業者であれば、本出願がLTEシステムに適用できるだけでなく、たとえば汎欧州デジタル移動電話方式(Global System for Mobile Communication、GSM(登録商標))、移動体通信システム(Universal Mobile Telecommunications System、UMTS)、符号分割多元接続(Code Division Multiple Access、CDMA)システム、および新たなネットワークシステムなどの他の無線通信システムにも適用できることを理解すべきである。以下に、一例としてLTEシステムを使用することにより、具体的な実施形態を記載する。
【0042】
図1に示す無線通信システムのアーキテクチャの概略図において、たとえば基地局または無線ローカルエリアネットワークアクセスポイントなどの種々の送信/受信ポイント(Transmission Reception point、TRP)であるネットワーク装置は、ライセンススペクトル内のアクセスサービスまたは非ライセンススペクトル内のアクセスサービスを端末装置に提供している。端末装置およびネットワーク装置は、プロトコル層に基づき、アップリンクおよびダウンリンクで、制御シグナリングまたはサービスデータなどの種々のデータを送信している。制御シグナリングは主として制御チャネルで送信され、サービスデータは主としてサービスチャネルで送信されている。これらのプロトコル層には、物理層、メディアアクセス制御(Media Access Control、MAC)層、および無線リソース制御(radio resource control、RRC)層などが含まれる。任意の層で送信されるデータは、最終的に物理層に搬送され、その後少なくとも1つの物理アンテナを使用して無線空間で送信される。
【0043】
前述の技術的課題に鑑みて、本出願の実施形態の一態様は、より低い消費電力で端末装置がダウンリンク制御チャネルをリッスンできるようにする、指示情報送信方法を提供する。
図2に示すように、本指示情報送信方法は、
図1に示すネットワークアーキテクチャに適用されてもよい。本方法は、以下のステップを含む。
【0044】
ステップ201で、ネットワーク装置は指示情報を生成し、この指示情報は、第1の時間におけるダウンリンク制御信号の存在ステータスを指示する目的で使用されている。
【0045】
第1の時間におけるダウンリンク制御信号の存在ステータスは
第1の時間におけるダウンリンク制御信号の時間リソースの位置、
第1の時間におけるダウンリンク制御信号の周波数リソースの位置、
第1の時間におけるダウンリンク制御信号の送信回数、
第1の時間におけるダウンリンク制御信号の繰返し回数、
第1の時間におけるダウンリンク制御信号の送信持続時間、または
第1の時間におけるダウンリンク制御信号の信号フォーマット
のうちの少なくとも1つを含んでいてもよい。
【0046】
第1の時間におけるダウンリンク制御信号PDCCHの存在ステータスは、ダウンリンク制御信号が第1の時間に存在しているか、または存在していないのかを示すことを含んでいてもよい。
【0047】
具体的には、NB-IoTシステムでページング(Paging)信号をスケジューリングするためのPDCCHの場合、ネットワーク装置は、タイプ1共通サーチスペース(Type1 Common Search Space、Type1-CSS)を使用してPDCCH信号を端末装置に送信している。このPDCCH信号は通常、ページング無線ネットワーク一時識別子(Paging Radio Network Temporary Identity、PRNTI)を使用してスクランブルされている。PRNTIを使用してPDCCHをスクランブルする方法は、PRNTIを使用してPDCCHの巡回冗長検査(Cyclic Redundancy Check、CRC)をスクランブルすることなどであってもよい。本出願では本方法が用いられ、また他の無線ネットワーク一時識別子(Radio Network Temporary Identity、RNTI)が使用されることにより、PDCCHをスクランブルしてもよい。この詳細については記載していない。ページング信号をスケジューリングするためのPDCCHをネットワーク装置が送信する位置は、ページング機会(Paging Occasion、PO)と呼ばれている。1つのPOに、PDCCH信号が存在する場合と存在しない場合とがある。ネットワーク装置がこのPOで特定の端末装置または複数の特定の端末装置をページングする必要がある場合、PDCCH信号が存在している。あるいは、ネットワーク装置がこのPOでシステムメッセージの変更を端末装置に通知する必要がある場合も、PDCCH信号が存在している。ただし、ネットワーク装置がこのPOで端末装置をページングする必要がなく、かつシステムメッセージが変更されていない場合、ネットワーク装置はこのPOでPDCCH信号を送信せずに、リソースを節約することがある。ただし、端末装置では、このPOでPDCCHが何ら送信されない場合であっても、PDCCHが送信されないことを認識する前にType1-CSSをリッスンする必要が依然としてある。Type1-CSSをリッスンするプロセスにより、端末装置で電力消費が発生することになり、このような電力消費は端末装置にとって不要である。
【0048】
このため、ページング信号用のPDCCHの場合、指示情報が使用されて、有効なPDCCH信号がPOに存在しているかどうかがPOの前またはPOの位置で端末装置に指示される。有効なPDCCH信号が存在する場合、端末装置はPDCCH信号をリッスンする。有効なPDCCH信号が存在しない場合、端末装置はPDCCH信号をリッスンしないことになる。指示情報の指示により、PDCCHをリッスンするに際し、端末装置が対象としてより絞り込まれ得、これによりダウンリンク制御信号の不必要なリスニングが回避され、消費電力が低減されることになる。
【0049】
NB-IoTにおいて、一般的なダウンリンクデータ信号またはアップリンクデータ信号をスケジューリングするために使用されるPDCCH信号の場合、ネットワーク装置は、ユーザレベルのサーチスペース(User Equipment Specific Search Space、USS)を使用してPDCCH信号を端末装置に送信する。PDCCH信号は通常、セル無線ネットワーク一時識別子(Cell Radio Network Temporary Identity、C-RNTI)を使用してスクランブルされている。USS周期においては、PDCCH信号が存在する場合と存在しない場合とがある。これは、ネットワーク装置がUSSで特定の端末装置をスケジューリングする場合としない場合とがあるためである。ただし、端末装置の観点からすれば、スケジューリングが発生し得るUSSにおいては、有効なPDCCHがUSSで送信されない場合であっても、有効なPDCCHが存在していないことを認識する前にUSS全体をリッスンする必要が依然としてある。USSをリッスンするプロセスにより、端末装置で電力消費が発生することになり、このような電力消費は端末装置にとって不要である。
【0050】
なお、本出願において、ダウンリンク制御信号のサーチスペースの周期は、サーチスペースに対応するPDCCHの周期である。たとえばUSS周期は、USSに対応するPDCCHの周期に相当する。PDCCHの周期は通常、システムメッセージまたはその他のシグナリングを使用して、ネットワーク側装置から端末装置に通知されている。これについては、本出願の他の箇所ではこれ以上繰り返されない。なお、サーチスペースにおける有効なPDCCHについてであるが、たとえばUSSの場合、端末装置の特定のUSSにおける有効なPDCCHとは、USSで端末装置のC-RNTIを使用してスクランブルされるPDCCHを意味する。これは他のサーチスペースでも同様であり、この詳細については記載していない。
【0051】
したがって、一般的なダウンリンクデータ信号またはアップリンクデータ信号をスケジューリングするためのPDCCHの場合、指示情報は、有効なPDCCH信号がUSSに存在しているかどうかをUSSの前に端末装置に指示する目的で使用されている。有効なPDCCH信号が存在する場合、端末装置はPDCCH信号をリッスンする。有効なPDCCH信号が存在しない場合、端末装置はPDCCH信号をリッスンしないことになる。指示情報の指示により、PDCCHをリッスンするに際し、端末装置が対象としてより絞り込まれ得、これによりダウンリンク制御信号の不必要なリスニングが回避され、消費電力が低減されることになる。シングルセル・マルチキャスト・トラフィック・チャネル(Single Cell Multicast Traffic Channel、SC-MTCH)でデータ信号をスケジューリングするためのPDCCHの場合、シングルセルマルチキャスト制御チャネル(Signal Cell Multicast Control Channel、SC-MCCH)でデータ信号をスケジューリングするためのPDCCHの場合、またはランダムアクセス手順で信号をスケジューリングするためのPDCCHの場合は、USSの場合と同様となる。この詳細については、再度記載していない。ランダムアクセス手順における信号は、ランダムアクセス応答(Random Access Response、RAR)、Message 3、またはMessage 4などを含む。
【0052】
指示情報は、第1の時間におけるPDCCHの繰返し回数または送信持続時間を指示する目的で使用されている。NB-IoTなどの一部の通信システムでは、信号を受信する際の受信結果をより安定したものにするために、多くの場合、信号が繰り返し送信される必要がある。スケジューリング用のPDCCH信号も特定の回数だけ繰り返し使用され、繰返し回数が異なると、PDCCHの送信持続時間も異なることになる。したがって、繰返し回数と送信持続時間との間には対応関係がある。従来技術では、端末装置がページング情報用のPDCCH信号をリッスンする場合、実際にPDCCH信号の送信が行われていたとしても、端末はPDCCHの送信に用いられる具体的な繰返し回数については認識しない。たとえば、PDCCH信号の送信では、実行可能な繰返し回数は4回である。端末はPDCCH信号のブラインド検出を実行して、PDCCH信号の具体的な繰返し回数を認識する必要がある。このために端末装置によって実行されるブラインド検出は、消費電力の無駄である。したがって、指示情報を使用してPDCCH信号の繰返し回数または送信持続時間を指示することにより、端末装置はブラインド検出の回数を削減でき、これにより消費電力が低減されることになる。
【0053】
指示情報は、第1の時間におけるPDCCH信号の信号フォーマットまたはシステムメッセージのステータス変更を指示する目的で使用されていてもよい。従来技術では、ページング信号用のPDCCHには2つのフォーマットが存在し、フォーマット1はページング情報をスケジューリングする目的で使用され、フォーマット2はシステムメッセージのステータス変更を指示する目的で使用されている。ページング情報は存在しないが、システムメッセージに変更が生じた場合、ネットワーク装置はフォーマット2でPDCCHを送信し、システムメッセージの変更を端末装置に指示する。ただし、システムメッセージの変更に関する情報のみを取得するために、端末装置はPDCCH信号を受信する必要がある。PDCCH信号を受信するには、通常、比較的大きな電力消費が必然的に発生することになる。これには次の理由があり、第一に、制御チャネルとしてPDCCHは通常、比較的高い受信性能を満たす必要がある。このため、通常PDCCHの送信持続時間は長くなり、これにより受信に際し、端末装置で比較的大きな電力消費が発生する。第二に、ページングはセルレベルの動作であるため、不十分な環境および不十分なカバレッジ状況の端末装置について考慮する必要がある。したがって、ページング信号用のPDCCHの送信には、比較的保守的な送信ポリシーが使用されている。換言すれば、比較的長い送信持続時間が必要となる。
【0054】
このため、指示情報は、PDCCHの信号フォーマットまたはシステムメッセージのステータス変更を指示する目的で使用されている。たとえば、指示情報がシステムメッセージの変更を指示するか、またはPDCCHがフォーマット2であることを示す場合、端末はPDCCH信号のリスニングを継続する必要なく、システムメッセージが変更されたことを認識し、かつシステムメッセージを直ちに更新することができる。このようにして、PDCCH信号の再読取りにおける端末の消費電力が低減されている。
【0055】
また、指示情報は、第1の時間におけるPDCCH信号の時間リソースの位置を指示する目的で使用されていてもよい。たとえば、有効なPDCCHがサーチスペースに存在している場合でも、PDCCHには種々の開始位置が想定され得る。端末装置は、サーチスペースをリッスンする際にPDCCHの具体的な位置を認識しないため、PDCCHでブラインド検出を実行する必要がある。場合によっては、端末装置はPDCCH信号を受信する前にサーチスペースの終了をリッスンする必要があり、これによって不必要な電力消費が発生することになる。このため、指示情報の機能により、PDCCHの時間リソースの位置が指示されてもよい。この時間リソースの位置は、PDCCHの開始位置、またはPDCCHにおいて事前設定された候補(candidate)番号の規則に従って指示される位置の候補番号、あるいは同様の指示機能を発揮できる任意の他のパラメータであってもよい。PDCCHの開始位置が、必ずしもPDCCHを実際に送信する際の開始位置であるとは限らず、その場合でも、PDCCHの開始位置に基づいてPDCCHを実際に送信する際の開始位置を端末装置が推定できることを、本明細書で説明しておく必要がある。同様の課題についても、本出願の他の箇所に記載していない。
【0056】
また、指示情報は、第1の時間におけるPDCCHの送信回数を指示する目的で使用されていてもよい。第1の時間がPDCCHの1周期以上となる場合、指示情報は、第1の時間における有効なPDCCHの総送信回数を指示する目的で使用されてもよい。送信回数は繰返し回数とは異なる。送信回数は有効なPDCCH送信の数であり、繰返し回数は1回の送信におけるPDCCHの繰返しの数である。
【0057】
第1の時間の長さは、ページング不連続受信(Discontinuous Reception、DRX)周期の正の整数倍であってもよい。通常、POは周期的に配信されるため、POの周期はネットワーク装置によって設定されるDRX周期となる。このため、指示情報は、1または複数の将来のページングDRX周期にPDCCH(ページング情報をスケジューリングするためのPDCCH)が存在しているかどうかを示してもよい。または、とりわけ端末装置が拡張DRX(Extended DRX、eDRX)構成をサポートしている場合、第1の時間の長さはeDRX周期の正の整数倍であってもよい。あるいは、第1の時間の長さが、たとえばページングDRX周期またはeDRX周期の半分など、ページングDRX周期またはeDRX周期の非整数倍であってもよいことは言うまでもない。
【0058】
第1の時間の長さは、PDCCH周期の正の整数倍であってもよい。PDCCHのサーチスペースは通常周期的に配信されるため、この周期は基地局によって設定されるPDCCH周期となる。たとえば、USSの場合、PDCCH周期は専用RRCシグナリングで指示されている。SC-MTCHデータ信号をスケジューリングするためのPDCCHのPDCCH周期は、SC-MCCHで指示されている。SC-MCCHデータ信号をスケジューリングするためのPDCCHのPDCCH周期は、システムメッセージで指示されている。ランダムアクセス手順で信号をスケジューリングするためのPDCCHのPDCCH周期は、システムメッセージで指示されている。したがって、指示情報は比較的自然な状態で、1または複数の将来のPDCCH周期にPDCCHが存在しているかどうかを示すことができる。あるいは、第1の時間の長さが、たとえばPDCCH周期の半分など、PDCCH周期の非整数倍であってもよいことは言うまでもない。
【0059】
第1の時間の開始位置は指示情報の送信終了時点であってもよいし、指示情報の送信終了時点以後の特定の時点であってもよい。端末装置は、指示情報および/または所定の規則に従って第1の時間の開始位置を決定してもよい。指示情報の送信終了時点は、指示情報が送信される最後のサブフレームの終了時であってもよい。指示情報の送信終了時点以後の特定の時点と指示情報の送信終了時点との間隔は、システムメッセージまたは上位シグナリングに基づいて指示され、かつ/または事前設定規則に従って決定されている。
【0060】
ステップ202で、ネットワーク装置は端末装置に指示情報を送信する。
【0061】
指示情報の構成情報は、開始時間リソースの位置、周波数リソースの位置、送信持続時間、ダウンリンク制御信号の存在もしくは非存在、または指示情報の周期構成のうちの少なくとも1つを指示する目的で使用されてもよい。構成情報または構成情報の一部は、システムメッセージまたは他のRRCシグナリングで指示されてもよい。
【0062】
指示情報の構成情報または構成情報の一部は、ダウンリンク制御信号のサーチスペースの構成情報を搬送するシグナリングで指示されていてもよい。このサーチスペースは、指示情報によって指示されるサーチスペースであってもよい。たとえばNB-IoTでは、ページング情報用のPDCCHの指示情報における構成情報または構成情報の一部は、Type1-CSSの構成情報を搬送するシグナリングで指示されてもよく、また換言すれば、システム情報ブロック2(System Information Block 2-Narrow Band、SIB2-NB)で指示されてもよい。また、ページング情報用のPDCCHの指示情報における構成情報または構成情報の一部は、SIB2-NBの情報要素RadioResourceConfigCommonSIB-NBで指示されていてもよい。
【0063】
別の実施例として、NB-IoTでは一般的なダウンリンクデータ信号またはアップリンクデータ信号をスケジューリングするためのPDCCHを指示する目的で使用される、指示情報の構成情報または構成情報の一部は、USSの構成情報を搬送するシグナリングで指示されてもよく、また換言すれば、DL-DCCH-Message-NBまたはUL-DCCH-Message-NBで指示されてもよい。また、指示情報の構成情報または構成情報の一部は、DL-DCCH-Message-NBまたはUL-DCCH-Message-NBの情報要素RRCConnectionReconfiguration-NBで指示されていてもよい。また、指示情報の構成情報または構成情報の一部は、RRCConnectionReconfiguration-NBの情報要素RadioResourceConfigDedicated-NBで指示されていてもよい。また、指示情報の構成情報または構成情報の一部は、RadioResourceConfigDedicated-NBの情報要素PhysicalConfigDedicated-NBで指示されていてもよい。また、指示情報の構成情報または構成情報の一部は、PhysicalConfigDedicated-NBの情報要素NPDCCH-ConfigDedicated-NBで指示されていてもよい。また、指示情報の構成情報または構成情報の一部は、NPDCCH-ConfigDedicated-NBのnpdcch-NumRepetitions-r13で指示されていてもよい。
【0064】
別の実施例として、NB-IoTでは、ランダムアクセス手順で信号をスケジューリングするためのPDCCHを指示する目的で使用される、指示情報の構成情報または構成情報の一部は、Type2-CSSの構成情報を搬送するシグナリングで指示されてもよく、また換言すれば、システム情報ブロック2(System Information Block 2-Narrow Band、SIB2-NB)で指示されてもよい。また、PDCCHの指示情報における構成情報または構成情報の一部は、SIB2-NBの情報要素RadioResourceConfigCommonSIB-NBで指示されていてもよい。また、PDCCHの指示情報における構成情報または構成情報の一部は、RadioResourceConfigCommonSIB-NBのNPRACH-ConfigSIB-NB-r13で指示されていてもよい。
【0065】
別の実施例として、NB-IoTでは、SC-MTCHのPDCCHを指示する目的で使用される指示情報の構成情報または構成情報の一部は、Type2A-CSSの構成情報を搬送するシグナリングで指示されてもよく、具体的にはSC-MCCHで指示されてもよい。
【0066】
この指示情報は任意選択の機能であってもよい。換言すれば、この指示情報は、一部のダウンリンク制御信号のサーチスペースで使用されなくてもよい。実施可能な実施態様方法では、ネットワーク装置は、指示情報がサポートされているかどうか(換言すれば、指示情報が存在しているかどうか)を指示情報の構成情報において示している。指示情報の送信周期も、同様に構成情報において指示されていてもよい。
【0067】
指示情報および指示情報によって指示されるダウンリンク制御信号のサーチスペースは、同じ周波数リソースまたは異なる周波数リソースで送信されていてもよい。指示情報を送信するための周波数リソースの位置は、事前に設定されていてもよいし、ネットワーク装置によって指示されてもよい。たとえば、ネットワーク装置は、システムメッセージまたは他の上位層シグナリングで周波数リソースの位置を指示してもよく、あるいは周波数リソースの位置は、所定の規則およびネットワーク装置の指示の両方に従って決定されている。
【0068】
指示情報を送信するための開始時間リソースの位置は、指示情報によって指示されるダウンリンク制御信号のサーチスペースの開始時間より前の時間位置、または指示情報によって指示されるダウンリンク制御信号のサーチスペースの開始時間、あるいは指示情報によって指示されるダウンリンク制御信号のサーチスペースの開始時間以後の時間位置であってもよい。指示情報を送信するための開始時間リソースの位置は事前に設定されていてもよいし、たとえばネットワーク装置がシステムメッセージまたは他の上位層シグナリングで開始時間リソースの位置を指示し得るなど、ネットワーク装置によって指示されてもよいし、あるいは所定の規則およびネットワーク装置の指示の両方に従って決定されてもよい。
【0069】
指示情報の送信持続時間は事前に設定されていてもよいし、たとえばネットワーク装置がシステムメッセージまたは他の上位層シグナリングで送信持続時間を指示し得るなど、ネットワーク装置によって指示されてもよいし、あるいは所定の規則およびネットワーク装置の指示の両方に従って決定されてもよい。
【0070】
これらの他の上位層シグナリングはSC-MCCHシグナリング、専用RRCシグナリング、または他のRRCシグナリングであってもよい。ステップ203で、端末装置は、ネットワーク装置によって送信される指示情報を受信する。
【0071】
この指示情報は、シーケンス内の少なくとも1つのセグメントを含んでもよい。このシーケンス内の少なくとも1つのセグメントは、候補シーケンスのセットに属している。この候補シーケンスのセットは事前に設定されているか、またはシステムメッセージによって指示されるか、あるいは所定の規則およびシステムメッセージの指示の両方に従って決定されている。候補シーケンスのセットは、少なくとも1つの候補シーケンスを含む。異なる候補シーケンスは、異なる情報を示す場合がある。たとえば、候補シーケンスのセットは少なくとも2つの候補シーケンスを含み、候補シーケンス1は、第1の時間に有効なPDCCHが存在していることを示し、候補シーケンス2は、第1の時間に有効なPDCCHが存在していないことを示す。別の実施例では、候補シーケンスのセットは少なくとも1つの候補シーケンスを含み、候補シーケンスは、第1の時間に有効なPDCCHが存在していることを示す。別の実施例では、候補シーケンスのセットは少なくとも2つの候補シーケンスを含み、候補シーケンス1は、第1の時間に有効なPDCCHが存在し、かつフォーマット1であること、具体的には、この有効なPDCCHがページング情報をスケジューリングするためのPDCCHであることを示し、候補シーケンス2は、第1の時間に有効なPDCCHが存在し、かつフォーマット2であること、具体的には、この有効なPDCCHがシステムメッセージの変更を指示するためのPDCCHであることを示す、などとなる。この候補シーケンスは、mシーケンス、Mシーケンス、またはGoldシーケンスなどの擬似ランダムシーケンスであってもよいし、Zadoff-Chuシーケンスであってもよいし、あるいは直交シーケンス(アダマールシーケンスやWalshコードシーケンスなど)であってもよい。またはこの候補シーケンスは、前述のシーケンスの共役シーケンス、または巡回シフトシーケンスなどであってもよい。あるいはこの候補シーケンスは、前述のシーケンスに基づいて決定されるシーケンスであってもよい。換言すれば、この候補シーケンスは、前述のシーケンスの関数であってもよい。
【0072】
あるいは、指示情報はデータパケット、すなわち、元の情報ビットがエンコードまたは変調された後、もしくは別のプロセスを経た後に生成される、トランスポートブロックであってもよい。指示情報の元の情報ビットは、元の情報ビットのビット値を使用することにより、異なる情報を示してもよい。たとえば、指示情報の元の情報ビットは少なくとも1ビットを含み、ビット値が「0」の場合、第1の時間に有効なPDCCHが送信されていないことを示すが、ビット値が「1」の場合、第1の時間に有効なPDCCHが送信されていることを示し、あるいはビットの意味が入れ替わる。別の実施例では、指示情報の元の情報ビットは少なくとも1ビットを含み、ビット値が「0」の場合、第1の時間に有効なPDCCHが送信されており、かつフォーマット1であること、つまり、この有効なPDCCHがページング情報をスケジューリングするためのPDCCHであることを示すが、ビット値が「1」の場合、第1の時間に有効なPDCCHが送信されており、かつフォーマット2であること、つまり、この有効なPDCCHがシステムメッセージの変更を指示するためのPDCCHであることを示し、あるいはビットの意味が入れ替わる。別の実施例では、指示情報の元の情報ビットは少なくとも2ビットを含み、2ビット値が「00」の場合、第1の時間に有効なPDCCHが送信されていないことを示し、ビット値が「01」の場合、第1の時間に有効なPDCCHが送信されており、かつフォーマット1であること、つまり、この有効なPDCCHがページング情報をスケジューリングするためのPDCCHであることを示すが、ビット値が「10」の場合、第1の時間に有効なPDCCHが送信されており、かつフォーマット2であること、つまり、この有効なPDCCHがシステムメッセージの変更を指示するためのPDCCHであることを示す、などとなる。本出願における全てのビットフィールドの例において、意味を示すビット値が当該実施例の方法に限定されないことを説明しておく必要がある。たとえば、有効なPDCCHが送信されていることを示すビット値は、「0」または「1」などであってもよい。この詳細については、本出願の他の箇所に再度記載していない。
【0073】
あるいは、指示情報はエネルギー検出信号であってもよい。具体的には、ネットワーク装置は、指示情報のリソース位置で指示情報を送信しない場合がある。たとえば、第1の時間に有効なPDCCHが送信されていない場合、ネットワーク装置は指示情報を送信しなくてもよい。指示情報を検出しない場合、端末装置は第1の時間に有効なPDCCHが送信されていないと見なすことになる。
【0074】
ステップ204で、端末装置は指示情報に従って、ダウンリンク制御信号をリッスンすべきかどうかを判定する。
【0075】
上述したように、この指示情報は、複数の事例を指示する目的で使用されてもよい。端末装置は、第1の時間にダウンリンク制御信号が存在していないことを指示情報が示した場合、第1の時間のダウンリンク制御信号をリッスンしなくてもよい。第1の時間におけるダウンリンク制御信号の存在ステータスが、たとえば存在、時間リソースの位置、周波数リソースの位置、送信回数、繰返し回数、送信持続時間、または信号フォーマットのうちの少なくとも1つを含むことを指示情報が示した場合、端末装置は第1の時間のダウンリンク制御信号をリッスンしてもよい。
【0076】
ページング信号のPDCCHは、ページングRNTI(Paging RNTI、P-RNTI)を使用してスクランブルされていてもよい。たとえば一般的なダウンリンクデータ信号をスケジューリングするためのPDCCHなど、非ページング信号のPDCCHは、C-RNTIを使用してスクランブルされている。または、アップリンクデータ信号をスケジューリングするためのPDCCHは、C-RNTIを使用してスクランブルされている。または、SC-MTCHデータ信号をスケジューリングするためのPDCCHは、グループRNTI(Group RNTI、GRNTI)を使用してスクランブルされている。あるいは、SC-MCCHデータ信号をスケジューリングするためのPDCCHは、シングルセルRNTI(Single Cell RNTI、SC-RNTI)を使用してスクランブルされている。あるいは、ランダムアクセス手順で信号をスケジューリングするためのPDCCHは、ランダムアクセスRNTI(Radom Access RNTI、RA-RNTI)、TC-RNTI、またはC-RNTIを使用してスクランブルされている。
【0077】
本出願の本実施形態では、ネットワーク装置は指示情報を端末装置に送信し、この指示情報は、PDCCH信号が存在しているかどうかを示す目的で使用され、かつ構成情報を送信する目的で使用され、その結果、PDCCH信号をリッスンする前に端末装置が対象としてより絞り込まれ得、またこの端末装置が指示情報の指示に従ってダウンリンク制御信号をリッスンすることができ、これにより、ダウンリンク制御信号を検出かつリッスンする際の消費電力が低減されることになる。加えて、この指示情報は比較的少量のビットを搬送するため、端末装置は比較的低い消費電力で指示情報を受信することができ、これによって端末の消費電力がさらに低減されることになる。
【0078】
図3を参照すると、本出願の実施形態によってネットワーク装置300が提供されている。ネットワーク装置300は、
指示情報を生成するように構成された処理ユニット301であって、この指示情報は、第1の時間におけるダウンリンク制御信号の存在ステータスを指示する目的で使用されている、処理ユニット301と、
指示情報を端末装置に送信するように構成された送信ユニット302と
を含む。
【0079】
この存在ステータスは、第1の時間におけるダウンリンク制御信号の存在、非存在、時間リソースの位置、周波数リソースの位置、送信回数、繰返し回数、送信持続時間、または信号フォーマットのうちの少なくとも1つを含む。
【0080】
第1の時間におけるダウンリンク制御信号の、前述した少なくとも1つの存在ステータスを指示する目的で指示情報が使用されているという内容については、ステップ201の関連内容を参照されたい。この詳細については、本出願に再度記載していない。
【0081】
第1の時間におけるダウンリンク制御信号の時間リソースの位置は、第1の時間におけるダウンリンク制御信号の開始位置または第1の時間におけるダウンリンク制御信号の候補番号であってもよい。
【0082】
第1の時間の開始位置は指示情報の送信終了時点以後の第1の時間位置であり、第1の時間の長さは、ダウンリンク制御チャネル周期における正の整数の数であってもよい。第1の時間位置と指示情報が送信される最後のサブフレームとの間隔は、システムメッセージまたは上位層シグナリングに基づいて指示され、かつ/または事前設定規則に従って決定されていてもよい。
【0083】
第1の時間におけるダウンリンク制御信号の時間リソースの位置、ならびに第1の時間の長さおよび開始位置に関連する内容については、ステップ202の関連内容を参照されたい。この詳細については、本出願に再度記載していない。
【0084】
ダウンリンク制御信号は、ランダムアクセス無線ネットワーク一時識別子、セル無線ネットワーク一時識別子、一時セル無線ネットワーク一時識別子、グループ無線ネットワーク一時識別子、シングルセル無線ネットワーク一時識別子、またはページング無線ネットワーク一時識別子を使用してスクランブルされていてもよい。
【0085】
指示情報の構成情報はシステムメッセージもしくは他の上位層シグナリングによって指示されるか、または事前設定規則に従って決定されていてもよい。他の上位層シグナリングはシングルセルマルチキャスト制御チャネルシグナリング、専用無線リソース制御シグナリング、または他の無線リソース制御シグナリングである。
【0086】
なお、本出願の本実施形態で提供されるネットワーク装置300は、前述の方法実施形態におけるネットワーク装置の種々の動作を実行してもよい。送信ユニット302は、前述の方法実施形態におけるネットワーク装置の送信動作を実行するように構成されている。処理ユニット301は、前述の方法実施形態における取得または決定などの処理動作を実行するように構成されている。物理的実装においては、送信ユニット302は送信機であってもよく、処理ユニット301はプロセッサであってもよい。
図4に示すように、400はネットワーク装置であり、このネットワーク装置はプロセッサ401と送信機402とを含む。プロセッサ401と送信機402とは、種々の電子回線インターフェース(バスなど)を介して接続されている。
【0087】
本出願の本実施形態では、ネットワーク装置は指示情報を端末装置に送信し、この指示情報は、PDCCH信号が存在しているかどうかを示す目的で使用され、かつ構成情報を送信する目的で使用され、その結果、PDCCH信号をリッスンする前に端末装置が対象としてより絞り込まれ得、またこの端末装置が指示情報の指示に従ってダウンリンク制御信号をリッスンすることができ、これにより、ダウンリンク制御信号を検出かつリッスンする際の消費電力が低減されることになる。加えて、この指示情報は比較的少量のビットを搬送するため、端末装置は比較的低い消費電力で指示情報を受信することができ、これによって端末の消費電力がさらに低減されることになる。
【0088】
図5を参照すると、本出願の実施形態によって端末装置500が提供されている。端末装置500は、
ネットワーク装置によって送信される指示情報を受信するように構成された受信ユニット501であって、この指示情報は、第1の時間におけるダウンリンク制御信号の存在ステータスを指示する目的で使用されている、受信ユニット501と、
指示情報に従って、ダウンリンク制御信号を受信すべきかどうかを受信ユニットに指示するように構成された、処理ユニット502と
を含む。
【0089】
存在ステータスに含まれる内容については、ネットワーク装置300の関連内容を参照されたい。第1の時間におけるダウンリンク制御信号の、前述した少なくとも1つの存在ステータスを指示する目的で指示情報が使用されているという内容については、ステップ201の関連内容を参照されたい。この詳細については、本出願に再度記載していない。
【0090】
実施可能な実施態様では、処理ユニット502は、第1の時間におけるダウンリンク制御信号の存在ステータスが、たとえば存在、時間リソースの位置、周波数リソースの位置、送信回数、繰返し回数、送信持続時間、または信号フォーマットのうちの少なくとも1つを含むことを指示情報が示した場合に、処理ユニット502によって、受信ユニット501に第1の時間のダウンリンク制御信号を受信するよう指示するように、さらに構成されている。
【0091】
指示情報およびダウンリンク制御信号の関連内容については、ネットワーク装置300の関連内容を参照されたい。第1の時間におけるダウンリンク制御信号の時間リソースの位置、ならびに第1の時間の長さおよび開始位置に関連する内容については、ステップ202の関連内容を参照されたい。この詳細については、本出願に再度記載していない。
【0092】
なお、本出願の本実施形態で提供される端末装置500は、前述の方法実施形態における端末装置の種々の動作を実行してもよい。受信ユニット501は、前述の方法実施形態における端末装置の受信動作を実行するように構成されている。処理ユニット502は、前述の方法実施形態における端末装置の取得または決定などの処理動作を実行するように構成されている。物理的実装においては、受信ユニット501は受信機であってもよく、処理ユニット502はプロセッサであってもよい。
図6に示すように、600は端末装置であり、この端末装置はプロセッサ602と受信機601とを含む。プロセッサ602と受信機601とは、種々の電子回線インターフェース(バスなど)を介して接続されている。
【0093】
本出願の本実施形態では、端末装置は、ネットワーク装置によって送信される指示情報を受信し、この指示情報は、PDCCH信号が存在しているかどうかを示す目的で使用され、かつ構成情報を送信する目的で使用され、その結果、PDCCH信号をリッスンする前に、この指示情報に従って端末装置が対象としてより絞り込まれ得、またこの端末装置が指示情報の指示に従ってダウンリンク制御信号をリッスンすることができ、これにより、ダウンリンク制御信号を検出かつリッスンする際の消費電力が低減されることになる。加えて、この指示情報は比較的少量のビットを搬送するため、端末装置は比較的低い消費電力で指示情報を受信することができ、これによって端末の消費電力がさらに低減されることになる。
【0094】
前述の実施形態の全てまたは一部は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組み合わせを使用することにより実装されてもよい。ソフトウェアを使用して実施形態を実装する場合、これらの実施形態は、コンピュータプログラム製品の形態で完全にまたは部分的に実装されてもよい。このコンピュータプログラム製品は、1または複数のコンピュータ命令を含む。コンピュータプログラム命令がコンピュータにロードされ、かつ実行されると、本出願の実施形態による手順または機能が全てまたは部分的に生成される。このコンピュータは汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、または他のプログラム可能装置であってもよい。このコンピュータ命令は、コンピュータ可読記憶媒体に格納されてもよいし、コンピュータ可読記憶媒体から別のコンピュータ可読記憶媒体へと送信されてもよい。たとえば、このコンピュータ命令は、ウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンタから別のウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンタに有線(たとえば、同軸ケーブル、光ファイバ、またはデジタル加入者線(DSL)を使用して)もしくは無線で(たとえば、赤外線、無線、またはマイクロ波を介して)送信されてもよい。このようなコンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータによってアクセス可能な任意の使用可能媒体、あるいは1または複数の使用可能媒体を統合するサーバもしくはデータセンタなどのデータ記憶装置であってもよい。このような使用可能媒体は磁気媒体(たとえば、フロッピーディスク、ハードディスク、または磁気テープなど)、光媒体(たとえば、DVD)、または半導体媒体(たとえば、ソリッドステートドライブSolid State Disk(SSD))などであってもよい。
【0095】
前述の説明は本出願のいくつかの例にすぎず、本出願を制限することを意図したものではない。本出願の精神および原理から逸脱することなくなされるいかなる修正、均等な置換え、または改良も、本出願の保護範囲内に含まれるべきである。
【符号の説明】
【0096】
300 ネットワーク装置
301 処理ユニット
302 送信ユニット
400 ネットワーク装置
401 プロセッサ
402 送信機
500 端末装置
501 受信ユニット
502 処理ユニット
600 端末装置
601 受信機
602 プロセッサ