(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-20
(45)【発行日】2023-11-29
(54)【発明の名称】サーバ装置、仲介方法、ならびに、プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20231121BHJP
【FI】
G06Q50/10
(21)【出願番号】P 2022209824
(22)【出願日】2022-12-27
【審査請求日】2022-12-27
(73)【特許権者】
【識別番号】399037405
【氏名又は名称】楽天グループ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110135
【氏名又は名称】石井 裕一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100132883
【氏名又は名称】森川 泰司
(74)【代理人】
【識別番号】100148633
【氏名又は名称】桜田 圭
(74)【代理人】
【識別番号】100163452
【氏名又は名称】南郷 邦臣
(74)【代理人】
【識別番号】100180312
【氏名又は名称】早川 牧子
(72)【発明者】
【氏名】安富 正矩
【審査官】山岸 登
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2022/215267(WO,A1)
【文献】特開2005-031925(JP,A)
【文献】特開2018-045358(JP,A)
【文献】特開2011-022939(JP,A)
【文献】特開2001-273457(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q10/00-10/10
30/00-30/08
50/00-50/20
50/26-99/00
G16Z99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
顧客に使用される顧客端末と、美容サロンにて使用される店舗端末とを管理するサーバ装置であって、
髪型についての複数の見本画像を記憶する記憶部と、
前記顧客端末から送られた、前記複数の見本画像の何れかを指定する指定情報と、前記顧客の頭髪を含む顔画像とを受信する顧客側受信部と、
前記顧客側受信部が受信した前記顔画像の頭髪を、前記指定情報に指定された前記見本画像に変更した第1合成画像を生成する第1合成部と、
前記第1合成部によって生成された前記第1合成画像が含まれる要望情報を、前記店舗端末へ送信する要望送信部と、
前記要望情報を送った前記店舗端末から返信された、前記美容サロンにおいて施術した実績のある髪型の実績画像を受信する店舗側受信部と、
前記第1合成画像の頭髪を、前記店舗側受信部が受信した前記実績画像に変更した第2合成画像を生成する第2合成部と、
前記第2合成部によって生成された前記第2合成画像が含まれる提案情報を、前記顧客端末へ送信する提案送信部と、
を備えることを特徴とするサーバ装置。
【請求項2】
前記提案送信部は、前記第1合成画像を更に含む前記提案情報を前記顧客端末へ送信することで、前記第1合成画像と前記第2合成画像とを、前記顧客端末にて対比可能に表示させる、
ことを特徴とする請求項1に記載のサーバ装置。
【請求項3】
前記顧客側受信部は、施術についての要望コメントを、前記顧客端末から更に受信し、
前記要望送信部は、前記第1合成画像と、前記要望コメントとが含まれる前記要望情報を、前記店舗端末へ送信する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のサーバ装置。
【請求項4】
前記店舗側受信部は、前記顧客に向けた提案コメントを、前記店舗端末から更に受信し、
前記提案送信部は、前記提案コメントを更に含む前記提案情報を、前記顧客端末へ送信する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のサーバ装置。
【請求項5】
髪型についての複数の見本画像を記憶する記憶部を有しており、顧客に使用される顧客端末と、美容サロンにて使用される店舗端末とを管理するサーバ装置が実行する仲介方法であって、
前記顧客端末から送られた、前記複数の見本画像の何れかを指定する指定情報と、前記顧客の頭髪を含む顔画像とを受信する顧客側受信ステップと、
前記顧客側受信ステップにて受信した前記顔画像の頭髪を、前記指定情報に指定された前記見本画像に変更した第1合成画像を生成する第1合成ステップと、
前記第1合成ステップにて生成された前記第1合成画像が含まれる要望情報を、前記店舗端末へ送信する要望送信ステップと、
前記要望情報を送った前記店舗端末から返信された、前記美容サロンにおいて施術した実績のある髪型の実績画像を受信する店舗側受信ステップと、
前記第1合成画像の頭髪を、前記店舗側受信ステップにて受信した前記実績画像に変更した第2合成画像を生成する第2合成ステップと、
前記第2合成ステップにて生成された前記第2合成画像が含まれる提案情報を、前記顧客端末へ送信する提案送信ステップと、
を備えることを特徴とする仲介方法。
【請求項6】
髪型についての複数の見本画像を記憶する記憶部を有しており、顧客に使用される顧客端末と、美容サロンにて使用される店舗端末とを管理するコンピュータに、
前記顧客端末から送られた、前記複数の見本画像の何れかを指定する指定情報と、前記顧客の頭髪を含む顔画像とを受信する顧客側受信手順、
前記顧客側受信手順にて受信した前記顔画像の頭髪を、前記指定情報に指定された前記見本画像に変更した第1合成画像を生成する第1合成手順、
前記第1合成手順にて生成された前記第1合成画像が含まれる要望情報を、前記店舗端末へ送信する要望送信手順、
前記要望情報を送った前記店舗端末から返信された、前記美容サロンにおいて施術した実績のある髪型の実績画像を受信する店舗側受信手順、
前記第1合成画像の頭髪を、前記店舗側受信手順にて受信した前記実績画像に変更した第2合成画像を生成する第2合成手順、
前記第2合成手順にて生成された前記第2合成画像が含まれる提案情報を、前記顧客端末へ送信する提案送信手順、
を実行させることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーバ装置、仲介方法、ならびに、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
美容室や理容室等の美容サロン(ヘアサロン)において、例えば、顧客は、ファッション雑誌等を持参し、その雑誌に掲載されたモデル等の髪型をスタイリスト(施術者)に示して、同じ髪型への施術を依頼することがある。そして、施術が終わった後になって、依頼した髪型がその顧客に似合っていないことが明らかになる場合も多かった。
【0003】
このようなことから、近年では、施術前に、希望する髪型が顧客に似合うかどうかを確認できる技術が活用されている。例えば、引用文献1には、施術を希望する髪型をしたモデルの画像を顧客が選ぶと、そのモデルの顔を顧客の顔に入れ換えた合成画像を生成して表示できるシステム(髪形選定システム)の発明が開示されている。
この引用文献1に開示された発明では、顧客が使用する端末(カメラ機能付きの携帯電話)の表示部に、髪型が異なる複数のモデルの画像をそれぞれ表示可能であり、その中から顧客が希望する髪型(施術を希望する髪型)を自由に選ぶことができるようになっている。そして、希望する髪型を選んだ後に、顧客が端末のカメラ機能で自分の顔を撮影すると、端末は、モデルの顔を、その顧客の顔に入れ換えた合成画像を生成して表示部に表示する。
このように表示される合成画像により、顧客は、施術前に、希望する髪型が自分に似合うかどうかを確認することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述したように、引用文献1の発明では、予め用意された複数種類の髪型(典型的な髪型)のうち、希望する髪型が自分に似合うかどうかを、施術前に確認することができる。
しかしながら、施術を受けようとする美容サロン(スタイリスト)に応じて、技量や経験に差があるため、実際に施術される髪型が、典型的な髪型から多少異なった髪型となってしまうことも多い。そのため、施術前に、希望する髪型(典型的な髪型の何れか)が自分に似合うことを顧客が確認した場合であっても、美容サロンでの施術後において、施術された髪型がその顧客に似合っていないという事態も生じていた。
【0006】
このような実状から、希望する髪型の施術を適切に行える美容サロンを仲介することのできる技術が求められていた。
【0007】
本発明は、上記実状に鑑みてなされたもので、希望する髪型の施術を適切に行える美容サロンを仲介することのできるサーバ装置、仲介方法、ならびに、プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の観点に係るサーバ装置は、
顧客に使用される顧客端末と、美容サロンにて使用される店舗端末とを管理するサーバ装置であって、
髪型についての複数の見本画像を記憶する記憶部と、
前記顧客端末から送られた、前記複数の見本画像の何れかを指定する指定情報と、前記顧客の頭髪を含む顔画像とを受信する顧客側受信部と、
前記顧客側受信部が受信した前記顔画像の頭髪を、前記指定情報に指定された前記見本画像に変更した第1合成画像を生成する第1合成部と、
前記第1合成部によって生成された前記第1合成画像が含まれる要望情報を、前記店舗端末へ送信する要望送信部と、
前記要望情報を送った前記店舗端末から返信された、前記美容サロンにおいて施術した実績のある髪型の実績画像を受信する店舗側受信部と、
前記第1合成画像の頭髪を、前記店舗側受信部が受信した前記実績画像に変更した第2合成画像を生成する第2合成部と、
前記第2合成部によって生成された前記第2合成画像が含まれる提案情報を、前記顧客端末へ送信する提案送信部と、
を備えることを特徴とする。
【0009】
また、上記観点に係るサーバ装置において、
前記提案送信部は、前記第1合成画像を更に含む前記提案情報を前記顧客端末へ送信することで、前記第1合成画像と前記第2合成画像とを、前記顧客端末にて対比可能に表示させるようにしてもよい。
【0010】
また、上記観点に係るサーバ装置において、
前記顧客側受信部は、施術についての要望コメントを、前記顧客端末から更に受信し、
前記要望送信部は、前記第1合成画像と、前記要望コメントとが含まれる前記要望情報を、前記店舗端末へ送信するようにしてもよい。
【0011】
また、上記観点に係るサーバ装置において、
前記店舗側受信部は、前記顧客に向けた提案コメントを、前記店舗端末から更に受信し、
前記提案送信部は、前記提案コメントを更に含む前記提案情報を、前記顧客端末へ送信するようにしてもよい。
【0012】
本発明の第2の観点に係る仲介方法は、
髪型についての複数の見本画像を記憶する記憶部を有しており、顧客に使用される顧客端末と、美容サロンにて使用される店舗端末とを管理するサーバ装置が実行する仲介方法であって、
前記顧客端末から送られた、前記複数の見本画像の何れかを指定する指定情報と、前記顧客の頭髪を含む顔画像とを受信する顧客側受信ステップと、
前記顧客側受信ステップにて受信した前記顔画像の頭髪を、前記指定情報に指定された前記見本画像に変更した第1合成画像を生成する第1合成ステップと、
前記第1合成ステップにて生成された前記第1合成画像が含まれる要望情報を、前記店舗端末へ送信する要望送信ステップと、
前記要望情報を送った前記店舗端末から返信された、前記美容サロンにおいて施術した実績のある髪型の実績画像を受信する店舗側受信ステップと、
前記第1合成画像の頭髪を、前記店舗側受信ステップにて受信した前記実績画像に変更した第2合成画像を生成する第2合成ステップと、
前記第2合成ステップにて生成された前記第2合成画像が含まれる提案情報を、前記顧客端末へ送信する提案送信ステップと、
を備えることを特徴とする。
【0013】
本発明の第3の観点に係るプログラムは、
髪型についての複数の見本画像を記憶する記憶部を有しており、顧客に使用される顧客端末と、美容サロンにて使用される店舗端末とを管理するコンピュータに、
前記顧客端末から送られた、前記複数の見本画像の何れかを指定する指定情報と、前記顧客の頭髪を含む顔画像とを受信する顧客側受信手順、
前記顧客側受信手順にて受信した前記顔画像の頭髪を、前記指定情報に指定された前記見本画像に変更した第1合成画像を生成する第1合成手順、
前記第1合成手順にて生成された前記第1合成画像が含まれる要望情報を、前記店舗端末へ送信する要望送信手順、
前記要望情報を送った前記店舗端末から返信された、前記美容サロンにおいて施術した実績のある髪型の実績画像を受信する店舗側受信手順、
前記第1合成画像の頭髪を、前記店舗側受信手順にて受信した前記実績画像に変更した第2合成画像を生成する第2合成手順、
前記第2合成手順にて生成された前記第2合成画像が含まれる提案情報を、前記顧客端末へ送信する提案送信手順、
を実行させることを特徴とする。
【0014】
上記プログラムは、当該プログラムが実行されるコンピュータとは独立して、コンピュータ通信網を介して配布・販売することができる。
更に、上記プログラムを記録する情報記録媒体は、非一時的な(non-transitory)記録媒体であり、コンピュータとは独立して配布・販売することができる。ここで、非一時的な記録媒体とは、有形な(tangible)記録媒体をいう。非一時的な記録媒体は、例えば、コンパクトディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、ディジタルビデオディスク、磁気テープ、半導体メモリ等である。また、一時的な(transitory)記録媒体とは、伝送媒体(伝搬信号)それ自体を示す。一時的な記録媒体は、例えば、電気信号、光信号、電磁波等である。なお、一時的な(temporary)記憶領域とは、データやプログラムを一時的に記憶するための領域であり、例えば、RAM(Random Access Memory)等の揮発性メモリである。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、希望する髪型の施術を適切に行える美容サロンを仲介することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本実施形態に係る仲介システムの全体構成の一例を示すブロック図である。
【
図2】サーバ装置、顧客端末、及び、店舗端末が実現される典型的な情報処理装置の概要構成の一例を示すブロック図である。
【
図3】本実施形態に係るサーバ装置の機能構成の一例を示すブロック図である。
【
図8】本実施形態に係る顧客端末の機能構成の一例を示すブロック図である。
【
図9】(a),(b)共に、端末画面の一例を示す模式図である。
【
図10】(a),(b)共に、他の端末画面の一例を示す模式図である。
【
図11】本実施形態に係る店舗端末の機能構成の一例を示すブロック図である。
【
図12】(a),(b)共に、店舗画面の一例を示す模式図である。
【
図13】(a),(b)共に、他の店舗画面の一例を示す模式図である。
【
図14】顧客端末にて実行される本実施形態に係る予約処理を説明するためのフローチャートである。
【
図15】サーバ装置にて実行される本実施形態に係る伝達管理処理を説明するためのフローチャートである。
【
図16】店舗端末にて実行される本実施形態に係る提案処理を説明するためのフローチャートである。
【
図17】他の実施形態に係るサーバ装置の機能構成の一例を示すブロック図である。
【
図18】他の実施形態に係る仲介システムの全体構成の一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に本発明の実施形態を説明する。本発明の実施形態では、美容室や理容室等の美容サロン(ヘアサロン)を仲介する仲介システムを一例として説明するが、美容についての他のサービスを提供するネイルサロン等を仲介する仲介システムにおいても適用可能である。
すなわち、以下の実施形態は説明のためのものであり、本願発明の範囲を制限するものではない。したがって、当業者であればこれらの各要素または全要素をこれと均等なものに置換した実施形態を採用することが可能であるが、これらの実施形態も本発明の範囲に含まれる。
【0018】
(全体構成)
本発明の実施形態に係る仲介システム100は、
図1に示すように、サーバ装置200と、顧客(ユーザ)に使用される顧客端末300と、美容サロンで使用される店舗端末400とがインターネット900を介して通信可能に接続されて構成される。なお、図中では簡略化しているが、顧客端末300は、システムを利用する顧客の数に応じて、多数存在しているものとする。また同様に、店舗端末400も、美容サロンの店舗数に応じて、多数存在しているものとする。
【0019】
サーバ装置200は、例えば、サーバ用のコンピュータ等であり、顧客端末300及び店舗端末400を管理する。サーバ装置200は、顧客が望む美容サービスの内容を示す要望情報を顧客端末300から受信すると、その要望情報を各美容サロンの店舗端末400へ適宜伝達する。なお、サーバ装置200は、要望情報と各美容サロン(各店舗情報)との適合度を算定し、算定した適合度に応じて、各美容サロンへ要望情報を伝達する伝達日時を異ならせる。また、サーバ装置200は、要望情報を伝達した後に、伝達先の美容サロンの店舗端末400から送られる提案情報を受信して蓄積し、顧客端末300からのアクセスに応じて、蓄積した提案情報の一覧(提案一覧)を顧客端末300へ送信する。そして、顧客端末300において、提案一覧の中から何れかの提案情報を指定した予約が申請されると、サーバ装置200は、指定された提案情報に沿って、顧客の情報と美容サロンの情報とを結びつける予約処理を行う。
【0020】
顧客端末300は、例えば、美容サロンを利用(予約)しょうとする顧客に使用されるスマートフォン等であり、美容サロンを仲介するための仲介アプリ(顧客用)がインストールされている。この仲介アプリが顧客端末300にて起動されると、顧客端末300は、例えば、カメラ機能を起動させ、頭髪を含む顧客の顔画像を撮影する。そして、顧客端末300は、複数種類の髪型についての各見本画像(典型的な各髪型画像)を示す見本一覧を表示し、その中から顧客によって選ばれた見本画像を顧客の顔画像に合成した第1合成画像を生成して表示する。つまり、施術を望む髪型がその顧客に似合っているかどうかを事前に確認可能となっている。なお、実際に施術する美容サロン(スタイリスト)に応じて、技量や経験に差があり、施術後の髪型が、典型的な髪型から多少異なった髪型となってしまうことも多いため、この第1合成画像は、あくまで参考程度となる。顧客端末300は、このような第1合成画像を含んだ要望情報をサーバ装置200へ送信する。その後、サーバ装置200から各美容サロン(各店舗端末400)へ要望情報が伝達され、その要望情報に対して美容サロンから応募された提案情報がサーバ装置200に蓄積されると、顧客端末300は、サーバ装置200へアクセスし、各提案情報の一覧を示す提案一覧を受信して表示する。この提案一覧(各提案情報)には、後述するように、その美容サロンで施術した実績のある髪型の実績画像を顧客の顔画像に合成した第2合成画像が含まれている。そのため、顧客は、その美容サロンで施術した場合の髪型が、似合っているかどうかを第2合成画像を参照して確認した上で、要望に合った美容サロンを指定した予約を申請可能となっている。
【0021】
店舗端末400は、例えば、美容サロンで使用されるタブレット端末やスマートフォン等であり、仲介アプリ(店舗用)がインストールされている。店舗端末400は、上述した要望情報がサーバ装置200から送られると(伝達されると)、例えば、通知等により、仲介アプリの起動が促される。美容サロンの担当者によって店舗端末400の仲介アプリが起動されると、店舗端末400は、上述した第1合成画像を含む要望情報を表示する。また、店舗端末400は、その美容サロンで施術した実績のある髪型の実績画像を記憶しており、要望情報を検討した担当者からの指示に従って、第1合成画像の髪型と類似する髪型の実績画像を検索し、検索された実績画像の一覧(実績一覧)を表示する。そして、実績一覧の中から何れかの実績画像が選択されると、店舗端末400は、選択された実績画像を顧客の顔画像に合成した第2合成画像を生成し、この第2合成画像を含んだ提案情報をサーバ装置200へ送信する。
【0022】
(情報処理装置の概要構成)
本発明の実施形態に係るサーバ装置200、顧客端末300、及び、店舗端末400が実現される典型的な情報処理装置500について説明する。
【0023】
情報処理装置500は、
図2に示すように、CPU(Central Processing Unit)501と、ROM(Read Only Memory)502と、RAM(Random Access Memory)503と、NIC(Network Interface Card)504と、画像処理部505と、音声処理部506と、補助記憶部507と、インターフェース508と、撮影ユニット509と、操作ユニット510と、表示ユニット511とを備える。
【0024】
CPU 501は、情報処理装置500全体の動作を制御し、各構成要素と接続され制御信号やデータをやりとりする。
【0025】
ROM 502には、電源投入直後に実行されるIPL(Initial Program Loader)が記録され、これが実行されることにより、補助記憶部507に記憶されたプログラムをRAM 503に読み出してCPU 501による当該プログラムの実行が開始される。
【0026】
RAM 503は、データやプログラムを一時的に記憶するためのもので、補助記憶部507から読み出されたプログラムやデータ、その他、通信に必要なデータ等が保持される。
【0027】
NIC 504は、情報処理装置500をインターネット等のコンピュータ通信網に接続するためのものであり、LAN(Local Area Network)を構成する際に用いられる10BASE-T/100BASE-T規格にしたがうものや、電話回線を用いてインターネットに接続するためのアナログモデム、ISDN(Integrated Services Digital Network)モデム、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)モデム、ケーブルテレビジョン回線を用いてインターネットに接続するためのケーブルモデム等から構成される。
【0028】
画像処理部505は、補助記憶部507等から読み出された画像データをCPU 501や画像処理部505が備える画像演算プロセッサ(図示せず)によって加工処理した後、これを画像処理部505が備えるフレームメモリ(図示せず)に記録する。フレームメモリに記録された画像情報は、所定の同期タイミングでビデオ信号に変換され、インターフェース508等を介して表示ユニット511に出力される。つまり、画像処理部505は、CPU 501の制御の下、情報処理装置500が行う処理の進行の中で必要となる画像を生成し、その画像を表示ユニット511に表示させる。
【0029】
音声処理部506は、補助記憶部507等から読み出された音楽データや音声データを音声信号に変換し、インターフェース508等を介して外部に出力する。なお、情報処理装置500が内部にスピーカを備えている場合において、音声処理部506は、変換した音声信号を当該スピーカに出力する。つまり、音声処理部506は、CPU 501の制御の下、情報処理装置500が行う処理の進行の中で発生させるべき楽曲音や音声を生成し、その楽曲音等を内部又は外部のスピーカから出力させる。
【0030】
補助記憶部507は、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等であり、情報処理装置500全体の動作制御に必要な各種のプログラムや各種のデータを記憶する。例えば、補助記憶部507には、実施形態に係るサーバ装置200等を実現するためのプログラムが記憶される。そして、CPU 501の制御によって、補助記憶部507は、記憶されたプログラムやデータを適宜読み出し、これらをRAM 503等に一時的に記憶させる。
【0031】
インターフェース508は、例えば、HDMI(登録商標)、USB(Universal Serial Bus)、I2C(Inter-Integrated Circuit )等の規格に準拠しており、撮影ユニット509、操作ユニット510、及び、表示ユニット511が接続される。なお、インターフェース508は、この他に接続された外部機器との間で必要な情報を送受信してもよい。
【0032】
撮影ユニット509は、例えば、単焦点のレンズ、及び、所定画素数の撮像素子(CMOS;Complementary Metal Oxide SemiconductorやCCD;Charge Coupled Device)等であり、静止画又は動画を撮影する。
【0033】
操作ユニット510は、情報処理装置500を利用する作業者等の操作入力を受け付ける。
【0034】
表示ユニット511は、画像処理部505により出力された画像データに応じた画像を描画し、情報処理装置500を利用する作業者等に提示する。
【0035】
この他に、情報処理装置500は、補助記憶部507の代わりに、DVD(Digital Versatile Disc)-ROM等のドライブユニットを備えるようにしてもよい。この場合、情報処理装置500は、ドライブユニットに装着されるDVD-ROM等からプログラムやデータを読み出して、上記と同様に動作する。
【0036】
以下、上記の情報処理装置500において実現されるサーバ装置200の機能構成等について、
図3~
図7を参照して説明する。情報処理装置500に電源が投入され、例えば、顧客端末300や店舗端末400との通信が可能になると、本実施形態に係るサーバ装置200として機能させるプログラムが実行され、本実施形態に係るサーバ装置200が実現される。
【0037】
(サーバ装置200の機能構成)
図3は、本実施形態に係るサーバ装置200の機能構成の一例を示すブロック図である。図示するように、サーバ装置200は、受信部210と、送信部220と、記憶部230と、制御部240とを備える。
【0038】
受信部210は、インターネット900を介して顧客端末300や店舗端末400から送られる種々の情報を受信する。
例えば、受信部210は、顧客端末300から送られる要望情報や、店舗端末400から送られる提案情報を受信する。この要望情報は、顧客が望む美容サービスの内容を示す情報であり、詳細については後述するが、顧客によって選ばれた髪型についての見本画像を顧客の顔画像に合成した第1合成画像が含まれている。また、提案情報は、要望情報に対して美容サロンが応募する提案内容を示す情報であり、詳細については後述するが、その美容サロンで施術された髪型についての実績画像を顧客の顔画像に合成した第2合成画像が含まれている。
なお、上述したNIC 504が、このような受信部210として機能しうる。
【0039】
送信部220は、店舗端末400や顧客端末300に向けた種々の情報を、インターネット900を介して送信する。
例えば、送信部220は、上記の受信部210が顧客端末300から受信した要望情報を、制御部240(より詳細には、後述する設定部241)によって設定された伝達日時が到来したタイミングで、対象の店舗端末400へ送信する。また、送信部220は、受信部210が店舗端末400から受信して蓄積した提案情報の一覧を示す一覧情報を、顧客端末300へ送信する。
なお、上述したNIC 504が、このような送信部220として機能しうる。
【0040】
記憶部230は、顧客や美容サロンに関する各種の情報を記憶する。
例えば、記憶部230は、各美容サロンの店舗情報をそれぞれ管理するための店舗管理情報231、顧客端末300から送られた要望情報232、美容サロン(店舗端末400)への要望情報の伝達を管理するための伝達管理情報233、並びに、各美容サロンから送られた提案情報を管理するための提案管理情報234を記憶する。
【0041】
まず、店舗管理情報231には、一例として、
図4に示すように、店舗ID231a、店舗名231b、所在地231c、端末固有情報231d、ヘアメニュー231e、料金231f、並びに、営業時間231g等が含まれている。なお、端末固有情報231dは、例えば、プッシュ通知の送り先となる店舗端末400を識別するための識別情報(デバイストークン等)である。この他にも、店舗管理情報231には、美容サロンのメールアドレス等が含まれていてもよい。
【0042】
次に、要望情報232には、一例として、
図5に示すように、要望ID232a、顧客ID232b、利用エリア232c、利用メニュー232d、利用日時232e、予算232f、第1合成画像232g、並びに、要望コメント232h等が含まれている。なお、第1合成画像232gは、顧客によって選ばれた髪型についての見本画像を顧客の顔画像に合成した第1合成画像のファイル名である。
【0043】
次に、伝達管理情報233には、一例として、
図6に示すように、要望ID233a、店舗ID233b、適合度233c、伝達日時233d、並びに、状態233e等が含まれている。なお、適合度233cは、要望情報の内容が店舗情報の内容にどの程度適合するのかを示す値であり、後述する設定部241により算定される。また、伝達日時233dは、美容サロン(店舗端末400)へ要望情報を送信(伝達)する日時の値であり、同じく設定部241により設定される。そして、状態233eは、要望情報を美容サロンへ伝達したかどうか等を示す情報である。
【0044】
次に、提案管理情報234には、一例として、
図7に示すように、要望ID234a、受信日時234b、提案ID234c、店舗ID234d、予約可能日時234e、料金234f、第2合成画像234g、並びに、提案コメント234h等が含まれている。なお、受信日時234bは、店舗端末400から送られた提案情報を受信した日時の値である。また、第2合成画像234gは、美容サロンで施術された髪型の実績画像を顧客の顔画像に合成した第2合成画像のファイル名である。
【0045】
この他にも、記憶部230は、顧客や顧客端末300を管理するための顧客管理情報(顧客ID、氏名、住所、端末固有情報等)、及び、各美容サロンへの予約を管理する予約管理情報(予約の日時、顧客ID、店舗ID等)等を記憶する。
なお、上述した補助記憶部507等が、このような記憶部230として機能しうる。
【0046】
図3に戻って、制御部240は、サーバ装置200全体を制御する。この制御部240は、設定部241、管理部242、及び、生成部243を含んでいる。
【0047】
設定部241は、上述した受信部210が、顧客端末300から送られた要望情報を受信すると、その要望情報と各美容サロン(店舗管理情報231で管理される各店舗情報)との適合度に基づいて、要望情報を各美容サロンに伝達すべき伝達日時をそれぞれ設定する。
具体的に、設定部241は、まず、要望情報と各美容サロンとの適合度を算定する。例えば、設定部241は、
図5に示す要望情報232に含まれる利用エリア232c、利用日時232e、及び、予算232fと、店舗管理情報231(各店舗情報)にそれぞれ含まれる所在地231c、料金231f、及び、営業時間231gとの対比に基づいて、各適合度を算定する。設定部241は、算定した各適合度を、
図6に示す伝達管理情報233の適合度233cにそれぞれセットする。
次に、設定部241は、算定した適合度(
図6に示す伝達管理情報233の適合度233c)の高い美容サロンほど、要望情報が早く伝達され、逆に、適合度の低い美容サロンほど、要望情報が遅く伝達されるように、伝達管理情報233の伝達日時233dを異ならせて設定する。
【0048】
また、設定部241は、このように伝達日時を設定した後に、状況に応じて、伝達日時を再設定する。つまり、後述する管理部242が管理する提案情報の蓄積状況に応じて、設定部241は、未伝達となっている伝達先(美容サロン)に設定されている伝達日時を一定時間繰り上げて再設定する。例えば、伝達開始(一例として、要望情報を最初の美容サロンへ送信したタイミング)から所定時間が経過した時点における、美容サロンから送られた提案情報の蓄積数(受信件数)が、基準値を下回っている場合に、設定部241は、
図6の伝達管理情報233において、状態233eが「未伝達」となっている伝達日時233dの値を、一定時間繰り上げて(前倒しして)再設定する。
【0049】
また、設定部241は、要望情報を美容サロンへ伝達する必要がなくなった場合に、伝達日時の設定を解除する。例えば、提案情報の蓄積数が所定の上限数を超えた場合や、顧客端末300(後述する提案一覧を受信した顧客端末300)から予約が申請された場合に、設定部241は、
図6の伝達管理情報233において、状態233eが「未伝達」となっている伝達日時233dの値をクリアすることで、それ以降、要望情報が美容サロンへ伝達されないようにする。
【0050】
管理部242は、上記の設定部241が設定した伝達日時に従って、各店舗端末400への要望情報の伝達を管理する。例えば、管理部242は、
図6の伝達管理情報233において、状態233eが「未伝達」となっている伝達先(店舗ID233bで示される店舗端末400)のうち、伝達日時233dで示される日時が到来すると、送信部220を制御して、その伝達先へ要望情報を送信する。そして、管理部242は、伝達管理情報233において、伝達を行った対象の状態233eを、「伝達済み」に更新する。
【0051】
また、管理部242は、要望情報を送信(伝達)した店舗端末400から送られる提案情報を管理する。例えば、管理部242は、伝達先の店舗端末400から送られた提案情報を記憶部230に蓄積すると共に、上述した
図7の提案管理情報234に示すように、蓄積した提案情報を要望情報(要望ID234aにて示される要望情報)に対応付けて管理する。
【0052】
また、管理部242は、顧客端末300や店舗端末400へ送るべき通知についても管理する。例えば、管理部242は、要望情報を店舗端末400へ送信(伝達)した際に、その店舗端末400にプッシュ通知を送り、要望情報の閲覧を促す。また、管理部242は、例えば、店舗端末400から送られた提案情報の受信件数が所定の下限数以上になると、顧客端末300(要望情報の送り元となる顧客端末300)にプッシュ通知を送り、提案一覧の受信を促す。
【0053】
生成部243は、顧客端末300からのアクセスに応答して、記憶部230に蓄積した提案情報の一覧である提案一覧を生成し、その提案一覧を顧客端末300へ提供する。例えば、生成部243は、上述した
図7に示す提案管理情報234に従って、その時点における最新の提案一覧を生成し、送信部220を制御してその提案一覧を顧客端末300へ送信する。
【0054】
制御部240は、これらの構成の他に、評価部を更に備えるようにし、提案情報を送信して来た美容サロン(店舗端末400)の誠実度を評価してもよい。例えば、評価部は、要望情報を美容サロンに送信してからその美容サロンにより応募された提案情報を受信するまでの応答時間に基づいて、その美容サロンの誠実度を評価する。この場合、評価部は、標準の応答時間とその美容サロンの応答時間との時間差が大きい程、誠実度が低いと評価する。つまり、応答時間が極端に短かったり(一例として、人の手ではあり得ないほど、早く提案情報を返して来たとき)や、応答時間が極端に長かったりした場合には、評価部は、その美容サロンの誠実度が低いと評価する。この他にも、評価部は、提案情報の内容が、要望情報の内容から大きくズレていたり、定型句であった場合や、第2合成画像が含まれていない場合に、その美容サロンの誠実度が低いと評価してもよい。
このような評価部を更に備える場合において、上述した設定部241は、算定した適合度と、評価部が評価した誠実度とに基づいて、伝達日時を設定するようにしてもよい。例えば、設定部241は、誠実度が低く評価された美容サロンの適合度を引き下げて、その美容サロンに要望情報が伝達されるのを遅くする。
なお、上述したCPU 501等が、このような構成からなる制御部240として機能しうる。
【0055】
続いて、上述した情報処理装置500において実現される顧客端末300の機能構成等について、
図8~
図10を参照して説明する。情報処理装置500に電源が投入され、例えば、サーバ装置200との通信が可能になると、本実施形態に係る顧客端末300として機能させるプログラムが実行され、本実施形態に係る顧客端末300が実現される。
【0056】
(顧客端末300の機能構成)
図8は、本実施形態に係る顧客端末300の機能構成の一例を示すブロック図である。図示するように、顧客端末300は、通信部310と、撮影部320と、受付部330と、記憶部340と、表示部350と、制御部360とを備える。
【0057】
通信部310は、インターネット900を介してサーバ装置200との間で種々の情報を送受信する。
例えば、通信部310は、撮影部320によって撮影された頭髪を含む顧客の顔画像に、顧客によって選ばれた髪型についての見本画像を合成した第1合成画像を含む要望情報を、サーバ装置200へ送信する。また、通信部310は、要望情報をサーバ装置200へ送信した後に、サーバ装置200から送られる通知を受信したり、サーバ装置200に蓄積された提案情報の一覧である提案一覧を、サーバ装置200にアクセスして受信する。
なお、上述したNIC 504が、このような通信部310として機能しうる。
【0058】
撮影部320は、頭髪を含む顧客の顔画像を撮影する。例えば、顧客端末300を操作する顧客によって、撮影部320の撮影方向が顧客の顔画像に向けられた状態で、撮影が指示されると、撮影部320は、頭髪を含む顧客の顔画像を撮影する。そして、撮影部320は、撮影した顧客の顔画像を記憶部340に記憶させる。
なお、上述した撮影ユニット509が、このような撮影部320として機能しうる。
【0059】
受付部330は、タッチパネルやポインティングデバイスであり、顧客からの各種の操作を受け付ける。例えば、受付部330は、後述する見本一覧が表示部350に表示された状態で、顧客によって選ばれた何れかの見本画像を受け付ける。
なお、上述した操作ユニット510が、このような受付部330として機能しうる。
【0060】
記憶部340には、例えば、顧客端末300に予めインストールされた仲介アプリ(顧客用)から参照できる領域も含まれており、この領域に種々の情報が記憶される。
【0061】
記憶部340には、例えば、複数種類の髪型についての各見本画像(典型的な各髪型画像)を記憶している。この各見本画像は、後述するように、顧客が施術を望む髪型を選択しょうとする際に、表示部350に表示される。
【0062】
この他にも、記憶部340は、例えば、各美容サロンの店舗情報や、顧客端末300の機器固有情報等も記憶する。
なお、上述した補助記憶部507等が、このような記憶部340として機能しうる。
【0063】
表示部350は、顧客に向けた種々の情報を表示する。
例えば、顧客端末300にて、仲介アプリが実行され、撮影部320によって顧客の顔画像が撮影されると、表示部350は、
図9(a)に示すような顧客画面CG1を表示する。この顧客画面CG1には、一例として、顔画像SFと見本一覧LT1とが含まれる。
顔画像SFは、撮影部320によって撮影された頭髪を含む顧客の顔画像(写真画像)である。
また、見本一覧LT1は、典型的な髪型についての各見本画像の一覧であり、例えば、横スクロールで表示が入れ替わり、多数の見本画像を表示可能となっている。顧客は、この見本一覧LT1の中から施術を望む髪型となる見本画像を任意に選択可能となっている。なお、見本一覧LT1の各見本画像は、一例として、頭髪を含むモデルの顔画像を示しているが、頭髪の画像(髪型のみの画像)であってもよい。
【0064】
表示部350は、
図9(a)の見本一覧LT1から何れかの見本画像が選択されると、例えば、
図9(b)に示すような顧客画面CG2を表示する。この顧客画面CG2には、一例として、第1合成画像CP1とボタンBT1,BT2とが含まれる。
第1合成画像CP1は、顧客の顔画像の頭髪を、選択された見本画像(髪型)に変更した合成画像である。
また、ボタンBT1は、合成のやり直しを指示するためのボタンである。そして、ボタンBT2は、合成の決定を指示するためのボタンである。こちらのボタンBT2が顧客によって押下されると、例えば、予約したい美容サロンに望む要望内容(一例として、利用エリア、利用メニュー、利用日時、予算、及び、要望コメント等)を入力するための画面が表示部350に表示されるようになっている。そして、顧客から必要な入力が終わり、送信が指示されると、第1合成画像を含む要望情報がサーバ装置200へ送信されるようになっている。
【0065】
また、要望情報をサーバ装置200へ送信した後に、例えば、サーバ装置200から送られる通知に従って、顧客端末300にて仲介アプリが起動されると、表示部350は、
図10(a)に示すような顧客画面CG3(提案一覧)を表示する。この顧客画面CG3には、一例として、第2合成画像CP2を含む提案情報SIが複数含まれている。各提案情報SIは、要望情報が伝達された各美容サロンからそれぞれ提案された情報である。そして、第2合成画像CP2は、その美容サロンで施術した実績のある髪型の実績画像を顧客の顔画像に合成した合成画像である。なお、顧客画面CG3において、例えば、縦横スクロールで表示が入れ替わり、多数の提案情報SIを表示可能となっている。
また、表示部350は、
図10(b)に示すような顧客画面CG4(提案一覧)を表示してもよい。この顧客画面CG4には、第1合成画像CP1と、各提案情報SIとが含まれており、第1合成画像CP1と各第2合成画像CP2とを顧客が見比べることができるようになっている。この顧客画面CG4において、例えば、縦横スクロールで表示が入れ替わり、多数の提案情報SIを表示可能となっている。
なお、上述した表示ユニット511が、このような表示部350として機能しうる。
【0066】
図8に戻って、制御部360は、合成部361を含んでおり、顧客端末300全体を制御する。
【0067】
合成部361は、顧客の顔画像の頭髪を、見本画像に変更した第1合成画像を生成する。例えば、上述した
図9(a)に示すような、撮影部320によって撮影された顔画像SFの頭髪を、見本一覧LT1の中から選択された見本画像(髪型)に変更した第1合成画像を生成する。つまり、合成部361は、一例として、上述した
図9(b)に示すような、第1合成画像CP1を生成する。
【0068】
制御部360は、この他にも、顧客が施術を望む要望についての要望内容を受付部330にて受け付けると、上述した通信部310を制御して、第1合成画像及び要望内容を含んだ要望情報をサーバ装置200へ送信させる。
なお、上述したCPU 501等が、このような構成からなる制御部360として機能しうる。
【0069】
続いて、上述した情報処理装置500において実現される店舗端末400の機能構成等について、
図11~
図13を参照して説明する。情報処理装置500に電源が投入され、例えば、サーバ装置200との通信が可能になると、本実施形態に係る店舗端末400として機能させるプログラムが実行され、本実施形態に係る店舗端末400が実現される。
【0070】
(店舗端末400の機能構成)
図11は、本実施形態に係る店舗端末400の機能構成の一例を示すブロック図である。図示するように、店舗端末400は、受信部410と、受付部420と、送信部430と、記憶部440と、表示部450と、制御部460とを備える。
【0071】
受信部410は、インターネット900を介してサーバ装置200から送られる種々の情報を受信する。
例えば、受信部410は、サーバ装置200から送られる要望情報を受信する。つまり、受信部410は、上述した第1合成画像等を含んだ要望情報がサーバ装置200から伝達されると、その要望情報を受信する。
なお、上述したNIC 504が、このような受信部410として機能しうる。
【0072】
受付部420は、タッチパネルやポインティングデバイスであり、美容サロンの担当者からの各種の操作を受け付ける。例えば、受付部420は、後述する実績一覧が表示部450に表示された状態で、担当者によって選ばれた何れかの実績画像を受け付ける。
なお、上述した操作ユニット510が、このような受付部420として機能しうる。
【0073】
送信部430は、インターネット900を介してサーバ装置200に向けて種々の情報を送信する。
例えば、送信部430は、美容サロンからの提案情報をサーバ装置200へ送信する。つまり、送信部430は、その美容サロンで施術した実績のある髪型の実績画像を顧客の顔画像に合成した第2合成画像を含んだ提案情報をサーバ装置200へ送信する。
なお、上述したNIC 504が、このような送信部430として機能しうる。
【0074】
記憶部440には、例えば、店舗端末400に予めインストールされた仲介アプリ(店舗用)から参照できる領域も含まれており、この領域に種々の情報が記憶される。
【0075】
記憶部440には、例えば、その美容サロンで施術された複数種類の髪型についての各実績画像を記憶している。この各実績画像は、後述するように、担当者が顧客に施術を勧める髪型を選択しょうとする際に、表示部450に表示される。
【0076】
この他にも、記憶部440は、例えば、その美容サロンの店舗情報や、店舗端末400の機器固有情報等も記憶する。
なお、上述した補助記憶部507等が、このような記憶部440として機能しうる。
【0077】
表示部450は、美容サロンの担当者に向けた種々の情報を表示する。
例えば、要望情報を受信した旨の通知(サーバ装置200からの通知)に応答して、店舗端末400にて、仲介アプリが起動されると、表示部450は、
図12(a)に示すような店舗画面SG1を表示する。この店舗画面SG1には、一例として、要望情報RQと、第1合成画像CP1と、検索ボタンSBとが含まれている。
要望情報RQは、サーバ装置200から伝達された要望情報の主な内容である。
また、第1合成画像CP1は、伝達された要望情報に含まれる合成画像であり、顧客の顔画像の頭髪を、顧客によって選択された見本画像(髪型)に変更した合成画像である。そして、検索ボタンSBは、第1合成画像CP1の髪型(見本画像)に類似する実績画像(その美容サロンで施術した実績のある髪型の実績画像)の検索を指示するためのボタンである。
【0078】
表示部450は、
図12(a)の検索ボタンSBが押下されると、例えば、
図12(b)に示すような店舗画面SG2を表示する。この店舗画面SG2には、一例として、第1合成画像CP1と実績一覧LT2とが含まれる。
実績一覧LT2は、第1合成画像CP1の髪型(見本画像)に類似する髪型についての各実績画像の一覧であり、例えば、類似度が高い順に配列されている。なお、実績一覧LT2の各実績画像は、一例として、頭髪を含む人物の顔画像を示しているが、頭髪の画像(髪型のみの画像)であってもよい。
【0079】
表示部450は、
図12(a)の実績一覧LT2から何れかの実績画像が選択されると、例えば、
図13(a)に示すような店舗画面SG3を表示する。この店舗画面SG3には、一例として、第2合成画像CP2とボタンBT3,BT4とが含まれる。
第2合成画像CP2は、第1合成画像の頭髪(見本画像)を、選択された実績画像に変更した合成画像である。
また、ボタンBT3は、合成のやり直しを指示するためのボタンである。そして、ボタンBT4は、合成の決定を指示するためのボタンである。こちらのボタンBT4が担当者によって押下されると、例えば、顧客に提案する提案内容(一例として、予約可能日時、料金、及び、提案コメント等)を入力するための画面が表示部450に表示されるようになっている。そして、担当者から必要な入力が終わり、送信が指示されると、第2合成画像及び提案内容を含む提案情報がサーバ装置200へ送信されるようになっている。
また、表示部450は、
図13(b)に示すような店舗画面SG4を表示してもよい。この店舗画面SG4には、第1合成画像CP1と、第2合成画像CP2と、ボタンBT3,BT4とが含まれており、第1合成画像CP1と第2合成画像CP2とを担当者が見比べることができるようになっている。
なお、上述した表示ユニット511が、このような表示部450として機能しうる。
【0080】
図11に戻って、制御部460は、検索部461と、合成部462と、更新部463とを含んでおり、店舗端末400全体を制御する。
【0081】
検索部461は、要望情報に含まれる第1合成画像の髪型(見本画像)に類似する髪型の実績画像を記憶部440から検索する。例えば、検索部461は、その美容サロンで施術した実績のある髪型の実績画像を記憶している記憶部440から、第1合成画像に合成された見本画像に類似する複数の実績画像を検索する。検索部461によって検索された複数の実績画像は、例えば、上述した
図12(b)に示すように、類似度の高い順に並べられた実績一覧LT2として、表示部450に表示される。そして、表示される実績一覧LT2から、担当者が何れかの実績画像を選択できるようになっている。
【0082】
合成部462は、第1合成画像の頭髪(見本画像)を、選択された実績画像に変更した第2合成画像を生成する。つまり、上述した
図12(b)に示すような、第1合成画像CP1の頭髪を、実績一覧LT2の中から選択された実績画像(髪型)に変更した第2合成画像を生成する。例えば、合成部462は、上述した
図13(a),(b)に示すような、第2合成画像CP2を生成して表示部450に表示する。
【0083】
更新部463は、第2合成画像の生成に採用(選択)された実績画像と、要望情報に含まれるキーワードとを対応付けて記憶部440に記憶させる。例えば、更新部463は、上述した
図13(a),(b)に示すような店舗画面SG3,SG4において、ボタンBT4が押下されると、要望情報の要望コメントに所定のキーワードが含まれているかどうかを判別する。更新部463は、要望コメントにキーワードが含まれていると判別すると、そのキーワードを、採用された実績画像に対応付けて、記憶部440に記憶させる。このようにして、キーワードを対応付けた実績画像を記憶部440に記憶しておくことで、上述した検索部461は、新たな検索時に、要望コメントに含まれるキーワードと一致するキーワードが対応付けられた実績画像があれば、その実績画像を優先して検索する。例えば、上述した
図12(a)に示すような店舗画面SG1にて検索ボタンSBが押下された際に、要望情報RQの要望コメントにキーワード(一例として、「ショートヘアー」)が含まれている場合に、検索部461は、そのキーワードと一致するキーワードが対応付けられた実績画像(一例として、「ショートヘアー」のキーワードが対応付けられた実績画像)を優先して検索する。
【0084】
制御部460は、この他にも、担当者から入力される提案内容を受付部330にて受け付けると、上述した送信部430を制御して、第2合成画像及び提案内容を含んだ提案情報をサーバ装置200へ送信させる。
なお、上述したCPU 501等が、このような構成からなる制御部460として機能しうる。
【0085】
(仲介システム100の動作)
以下、このような仲介システム100の動作について
図14~
図16を参照して説明する。
図14は、顧客端末300が実行する予約処理の流れを示すフローチャートである。また、
図15は、サーバ装置200が実行する伝達管理処理の流れを示すフローチャートである。そして、
図16は、店舗端末400が実行する提案処理の流れを示すフローチャートである。
【0086】
最初に
図14を参照し、顧客端末300が実行する予約処理について説明する。この予約処理は、例えば、顧客端末300にて仲介アプリ(顧客用)が起動された状態で実行される。
【0087】
まず、顧客端末300は、顧客の顔画像を撮影する(ステップS11)。
すなわち、撮影部320は、撮影方向が顧客の顔に向けられた状態で、撮影が指示されると、頭髪を含む顧客の顔画像を撮影する。
【0088】
顧客端末300は、撮影した顔画像と共に、髪型の見本一覧を表示する(ステップS12)。
例えば、表示部350は、
図9(a)に示すような顧客画面CG1を表示して、顔画像SFと見本一覧LT1とを表示する。
【0089】
顧客端末300は、見本一覧から選択された見本画像を合成した第1合成画像を表示する(ステップS13)。
例えば、
図9(a)に示すような顧客画面CG1の見本一覧LT1から何れかの見本画像が顧客に選択されると、制御部360(合成部361)は、顧客の顔画像の頭髪を、選択された見本画像に変更した第1合成画像を生成して、表示部350に表示する。つまり、表示部350は、例えば、
図9(b)に示すような顧客画面CG2を表示して、生成された第1合成画像CP1を顧客に提示する。このような第1合成画像CP1によって、施術を望む髪型がその顧客に似合っているかどうかを事前に確認可能となっている。なお、実際に施術する美容サロン(スタイリスト)に応じて、技量や経験に差があり、施術後の髪型が、典型的な髪型から多少異なった髪型となってしまうことも多いため、この第1合成画像は、あくまで参考程度となる。
【0090】
顧客端末300は、第1合成画像が決定されたか否かを判別する(ステップS14)。
例えば、制御部360は、
図9(b)に示すような顧客画面CG2にて、ボタンBT2が押下された場合に、第1合成画像CP1が決定されたと判別する。
【0091】
顧客端末300は、第1合成画像が決定されなかったと判別すると(ステップS14;No)、上述したステップS12に処理を戻す。
【0092】
一方、第1合成画像が決定されたと判別した場合(ステップS14;Yes)に、顧客端末300は、他の要望内容を受け付ける(ステップS15)。
例えば、要望内容を入力するための画面が表示部350に表示され、受付部330から、一例として、利用エリア、利用メニュー、利用日時、予算、及び、要望コメント等を受け付ける。
【0093】
顧客端末300は、要望情報をサーバ装置200へ送信する(ステップS16)。
すなわち、制御部360は、通信部310を制御し、第1合成画像等が含まれる要望情報を、サーバ装置200へ送信する。
【0094】
顧客端末300は、サーバ装置200から通知があるか否かを判別する(ステップS17)。例えば、顧客端末300から送られた要望情報を受信したサーバ装置200は、その要望情報を各美容サロンの店舗端末400へ適宜伝達する。その後、サーバ装置200は、例えば、要望情報を伝達した各店舗端末400からそれぞれ返信される提案情報の受信件数が所定の下限数以上になると、提案一覧の受信を促す通知を顧客端末300へ送る。
【0095】
顧客端末300は、サーバ装置200から通知がないと判別すると(ステップS17;No)、そのまま、通知が送られて来るのを待機する。なお、サーバ装置200から送られる通知は、顧客端末300において他のアプリが実行されている状態や、顧客端末300がスリープ状態(サスペンド状態)であっても、バックグラウンドで受信可能となっている。
【0096】
一方、サーバ装置200から通知があったと判別した場合(ステップS17;Yes)に、顧客端末300は、サーバ装置200にアクセスし、提案一覧を受信して表示する(ステップS18)。
例えば、制御部360は、通信部310を制御してサーバ装置200から提案一覧を受信して、表示部350に表示する。つまり、表示部350は、例えば、
図10(a),(b)に示すような顧客画面CG3,CG4(提案一覧)を表示することで、第2合成画像CP2を含む提案情報SIを顧客に提示する。
このような第2合成画像CP2を参照することで、顧客は、その美容サロンで施術した場合の髪型が自分に似合っているかどうかを、より正確に確認することができる。
また、
図10(b)に示すような顧客画面CG4(提案一覧)を表示した場合では、第1合成画像CP1と各第2合成画像CP2との対比が可能となるため、顧客がその美容サロンで施術しようとする際に、改善点やアレンジ等を具体的に伝え易くなる。
なお、サーバ装置200からの通知が来る前であっても、顧客からの操作に応答して、制御部360は、通信部310を制御してサーバ装置200へアクセスし、サーバ装置200から提案一覧を受信して、表示部350に表示してもよい。その場合、表示部350は、下限数に満たない提案情報からなる提案一覧、若しくは、提案情報がない旨を顧客に提示することになる。
【0097】
顧客端末300は、提案一覧から選択された提案情報の予約をサーバ装置200に依頼する(ステップS19)。
例えば、
図10(a),(b)に示すような顧客画面CG3,CG4(提案一覧)が表示部350に表示されている状態で、何れかの提案情報SIが顧客によって選択されると、制御部360は、通信部310を制御して、選択された提案情報SIを指定した予約をサーバ装置200に依頼する。
【0098】
このような予約処理によって、典型的な髪型の見本である見本画像が合成された第1合成画像で、施術を希望する髪型が自分に似合うかどうかを大まかに確認した後、美容サロンで施術された実績のある髪型である実績画像が合成された第2合成画像で、その美容サロンで施術をした場合の髪型が自分に似合うかどうかを詳細に確認した上で、所望の美容サロンを予約することができる。
この結果、希望する髪型の施術を適切に行える美容サロンを適切に仲介することができる。
【0099】
続いて、
図15の伝達管理処理について説明する。この伝達管理処理は、例えば、サーバ装置200において、常時実行される。
【0100】
まず、サーバ装置200は、要望情報を顧客端末300から受信したか否かを判別する(ステップS21)。
すなわち、制御部240は、上述した
図14に示す予約処理を実行する顧客端末300から要望情報が送られたかどうかを判別する。
【0101】
サーバ装置200は、要望情報を受信していないと判別すると(ステップS21;No)、そのまま、要望情報が送られて来るのを待機する。
【0102】
一方、要望情報を受信したと判別した場合(ステップS21;Yes)に、サーバ装置200は、受信した要望情報と各美容サロン(各店舗情報)との適合度を算定する(ステップS22)。
すなわち、制御部240(設定部241)は、
図5に示すような要望情報232と、
図4に示すような店舗管理情報231の各店舗情報との適合度を算定する。例えば、制御部240は、要望情報232に含まれる利用エリア232c、利用日時232e、及び、予算232fと、店舗管理情報231(各店舗情報)にそれぞれ含まれる所在地231c、料金231f、及び、営業時間231gとの対比に基づいて、適合度を算定する。制御部240は、算定した適合度を、
図6に示すような伝達管理情報233の適合度233cにそれぞれセットする。
【0103】
サーバ装置200は、上記のステップS22にて算定した適合度に基づいて、各美容サロンへの伝達日時を設定する(ステップS23)。
すなわち、制御部240(設定部241)は、算定した適合度の高い美容サロンほど、要望情報が早く伝達され、逆に、適合度の低い美容サロンほど、要望情報が遅く伝達されるように、伝達日時をそれぞれ設定する。つまり、制御部240は、
図6に示すような伝達管理情報233の適合度233cに応じて、異なる日時を、伝達日時233dにセットする。なお、伝達日時233dをセットした時点では、状態233eには、「未伝達」がセットされる。
【0104】
サーバ装置200は、上記のステップS23にて設定した何れかの伝達日時が到来したか否かを判別する(ステップS24)。
例えば、制御部240(管理部242)は、
図6に示す伝達管理情報233の状態233eが「未伝達」となっている伝達先(店舗ID233bで示される店舗端末400)のうち、伝達日時233dで示される日時が到来したかどうかを判別する。
【0105】
サーバ装置200は、伝達日時が到来していないと判別すると(ステップS24;No)、後述するステップS26に処理を進める。
【0106】
一方、伝達日時が到来していると判別した場合(ステップS24;Yes)に、サーバ装置200は、対象の美容サロンへ要望情報を伝達する(ステップS25)。
すなわち、制御部240(管理部242)は、送信部220を制御して要望情報を、対象の美容サロン(店舗端末400)へ送信する。その際、制御部240は、
図6の伝達管理情報233の状態233e(送信した店舗端末400に対応する状態233e)を「伝達済み」に更新する。
【0107】
サーバ装置200は、何れかの美容サロンから送られた提案情報を受信したか否かを判別する(ステップS26)。
すなわち、制御部240(管理部242)は、上記のステップS25にて要望情報を伝達した美容サロン(店舗端末400)から、提案情報が返信されたかどうかを判別する。
【0108】
サーバ装置200は、提案情報を受信していないと判別すると(ステップS26;No)、後述するステップS30に処理を進める。
【0109】
一方、提案情報を受信したと判別した場合(ステップS26;Yes)に、サーバ装置200は、受信した提案情報を記憶部230に蓄積する(ステップS27)。
すなわち、制御部240(管理部242)は、受信した提案情報を記憶部230に蓄積すると共に、
図7の提案管理情報234に示すように、蓄積した提案情報を要望情報(要望ID234aにて示される要望情報)に対応付けて管理する。
【0110】
サーバ装置200は、提案情報の受信件数が所定の下限数以上となったか否かを判別する(ステップS28)。
つまり、制御部240(管理部242)は、美容サロンからの提案情報がある程度まで蓄積されたかどうかを判別する。
【0111】
サーバ装置200は、提案情報の受信件数が下限数未満であると判別すると(ステップS28;No)、後述するステップS30に処理を進める。
【0112】
一方、提案情報の受信件数が下限数以上であると判別した場合(ステップS28;Yes)に、サーバ装置200は、提案情報が蓄積された旨の通知を顧客端末300へ送信する(ステップS29)。
例えば、制御部240(管理部242)は、送信部220を制御し、プッシュ通知にて、提案情報が蓄積された旨を顧客端末300へ通知する。なお、制御部240は、顧客端末300への通知を最初の1回だけ送るようにして、提案情報の受信件数がそれ以降で更に増えても、重複した通知を送らないようにしてもよい。
【0113】
サーバ装置200は、顧客端末300から予約があったか否かを判別する(ステップS30)。
例えば、上述した
図14に示す予約処理を実行する顧客端末300から、提案情報を指定した予約が行われたかどうかを判別する。
【0114】
サーバ装置200は、顧客端末300からの予約がないと判別すると(ステップS30;No)、上述したステップS24に処理を戻す。
【0115】
一方、顧客端末300からの予約があったと判別した場合(ステップS30;Yes)に、サーバ装置200は、予約の処理を実行すると共に、未到来の伝達日時をクリアする(ステップS31)。
すなわち、制御部240(設定部241)は、
図6に示す伝達管理情報233の状態233eが「未伝達」となっている伝達日時233dの値をクリアすることで、それ以降、要望情報が美容サロンへ伝達されないようにする。なお、制御部240は、顧客端末300からの予約がなされる前であっても、提案情報の蓄積数が所定の上限数を超えた場合に、同様に、未到来の伝達日時をクリアするようにしてもよい。
【0116】
このような伝達管理処理によって、顧客からの要望情報と各美容サロン(各店舗情報)との適合度に応じて、要望情報の伝達日時を異ならせるため、単純な先着争い(早い者勝ち)とはならず、適合度の高い美容サロンからの提案情報が先にサーバ装置200へ届き易くすることができる。そのため、顧客端末300の表示部350に、上述した
図10(a),(b)に示すような顧客画面CG3,CG4(提案一覧)が表示された際に、適合度の高い美容サロンからの提案情報SIが表示され易くなる。
この結果、応募型(プッシュ型)のマーケティングにおいて、適切な美容サロンを仲介することができる。
【0117】
続いて、
図16の提案処理について説明する。この提案処理は、例えば、店舗端末400にて仲介アプリ(店舗用)が起動された状態で実行される。
【0118】
まず、店舗端末400は、要望情報をサーバ装置200から受信したか否かを判別する(ステップS41)。
すなわち、制御部460は、上述した
図15に示す伝達管理処理を実行するサーバ装置200から要望情報が送られたかどうかを判別する。
【0119】
店舗端末400は、要望情報を受信していないと判別すると(ステップS41;No)、そのまま、要望情報が送られて来るのを待機する。
【0120】
一方、要望情報を受信したと判別した場合(ステップS41;Yes)に、店舗端末400は、受信した要望情報を表示する(ステップS42)。
例えば、表示部450は、
図12(a)に示すような、要望情報RQと、第1合成画像CP1とを含んだ店舗画面SG1を表示する。
【0121】
店舗端末400は、第1合成画像の髪型に類似する髪型の実績画像を記憶部440から検索する(ステップS43)。
例えば、
図12(a)に示す店舗画面SG1にて、検索ボタンSBが押下されると、制御部460(検索部461)は、第1合成画像CP1の髪型(見本画像)に類似する髪型の実績画像を記憶部440から検索する。
【0122】
店舗端末400は、検索された実績画像の実績一覧を表示する(ステップS44)。
例えば、表示部450は、
図12(b)に示すような実績一覧LT2を含む店舗画面SG2を表示する。つまり、表示部450には、その美容サロンで施術された実績のある髪型の実績画像から、第1合成画像の髪型(見本画像)に類似する髪型の実績画像が検索されて表示されることになる。
【0123】
店舗端末400は、実績一覧から選択された実績画像を合成した第2合成画像を表示する(ステップS45)。
すなわち、上記のステップS44にて表示された実績一覧から何れかの実績画像が選択されると、制御部460(合成部462)は、第1合成画像の見本画像(頭髪)を、選択された実績画像(頭髪)に変更した第2合成画像を生成する。そして、表示部450は、例えば、
図13(a),(b)に示すような、第2合成画像CP2を含む店舗画面SG3,SG4を表示する。
このような第2合成画像CP2を参照することで、美容サロンの担当者は、顧客からの要望に沿うだけでなく、少しアレンジした髪型も提案し易くなる。
【0124】
店舗端末400は、第2合成画像が決定されたか否かを判別する(ステップS46)。
例えば、制御部460は、
図13(a),(b)に示すような店舗画面SG3,SG4にて、ボタンBT4が押下された場合に、第2合成画像CP2が決定されたと判別する。
【0125】
店舗端末400は、第2合成画像が決定されなかったと判別すると(ステップS46;No)、上述したステップS44に処理を戻す。
【0126】
一方、第2合成画像が決定されたと判別した場合(ステップS46;Yes)に、店舗端末400は、他の提案内容を受け付ける(ステップS47)。
例えば、提案内容を入力するための画面が表示部450に表示され、受付部420から、一例として、予約可能日時、料金、及び、提案コメント等を受け付ける。
【0127】
店舗端末400は、提案情報をサーバ装置200へ送信する(ステップS48)。
すなわち、制御部460は、送信部430を制御し、第2合成画像等が含まれる提案情報を、サーバ装置200へ送信する。なお、サーバ装置200へ送信された提案情報は、上述した
図15の伝達管理処理にて、サーバ装置200の記憶部230に蓄積されることになる。
【0128】
このような提案処理によって、美容サロンで施術された実績のある髪型の実績画像が合成された第2合成画像を含む提案情報を、サーバ装置200へ送ることができる。
【0129】
(他の実施形態)
上記の実施形態では、美容室や理容室等の美容サロン(ヘアサロン)を仲介する仲介システムを一例として説明したが、美容についての他のサービスを提供するネイルサロン等を仲介する仲介システムにおいても適用可能である。
【0130】
また、合成画像(第1、第2合成画像)を要望情報や提案情報に含めない場合には、美容サロンやネイルサロン等を仲介する場合に限られず、他に、中古車を販売する販売業者や、引っ越しサービスを提供する引っ越し業者等を仲介する仲介システムにおいても適用可能である。すなわち、応募型(プッシュ型)のマーケティングを行う業者を仲介する仲介システム全般に適用可能である。
つまり、顧客からの要望情報と各業者(各店舗情報)との適合度に応じて、要望情報の伝達日時を異ならせるため、単純な先着争い(早い者勝ち)とはならず、顧客に提供される提案一覧に適合度の高い業者からの提案情報含まれ易くなる。
この結果、応募型(プッシュ型)のマーケティングにおいて、適切な業者を仲介することができる。
【0131】
上記の実施形態では、第1合成画像の生成を顧客端末300にて行い、また、第2合成画像の生成を店舗端末400にて行う場合について説明したが、これら第1合成画像及び第2合成画像の生成をサーバ装置200で行うようにしてもよい。以下、
図17を参照して、他の実施形態に係るサーバ装置200について説明する。
【0132】
図17は、他の実施形態に係るサーバ装置200の機能構成の一例を示すブロック図である。図示するように、サーバ装置200は、受信部210と、送信部220と、記憶部250と、制御部260とを備える。
なお、受信部210、及び、送信部220は、上述した
図3に示すサーバ装置200と同じ構成である。それでも、受信部210が顧客端末300から受信する要望情報には、第1合成画像が含まれておらず、代わりに、各見本画像(後述する見本画像群251)のうちの何れかの見本画像を指定するための指定情報と、顧客の顔画像(頭髪を含む顔画像)とが含まれている。
つまり、受信部210は、顧客端末300から送られた、複数の見本画像の何れかを指定する指定情報と、顧客の頭髪を含む顔画像とを受信する。
また、受信部210が店舗端末400から受信する提案情報には、第2合成画像が含まれておらず、代わりに、実績画像(美容サロンで施術された複数種類の髪型についての各実績画像の中から選択された実績画像)が含まれている。
つまり、受信部210は、美容サロンにおいて施術した実績のある髪型の実績画像を受信する。
【0133】
記憶部250は、店舗管理情報231、要望情報232、伝達管理情報233、提案管理情報234、並びに、見本画像群251を記憶する。
なお、店舗管理情報231~提案管理情報234は、上述した
図3に示すサーバ装置200の記憶部230に記憶される情報と同じである。それでも、要望情報232に含まれる第1合成画像(
図5に示す第1合成画像232g)は、後述する合成部261によって合成された第1合成画像である。また、提案管理情報234に含まれる第2合成画像(
図7に示す第2合成画像234g)は、同様に、合成部261によって合成された第2合成画像である。
【0134】
見本画像群251は、複数種類の髪型についての各見本画像(典型的な各髪型画像)である。つまり、記憶部250は、髪型についての複数の見本画像を記憶している。
【0135】
制御部260は、設定部241、管理部242、生成部243、並びに、合成部261を含んでいる。
なお、設定部241~生成部243は、上述した
図3に示すサーバ装置200の制御部240のものと同じ構成である。
【0136】
合成部261は、受信部210が、顧客端末300から送られた要望情報を受信した際に、その要望情報に含まれる顔画像(顧客の顔画像)の頭髪を、指定情報に指定された見本画像(髪型)に変更した第1合成画像を生成する。
また、合成部261は、受信部210が、店舗端末400から送られた提案情報を受信した際に、第1合成画像の頭髪を、その提案情報に含まれる実績画像(髪型)に変更した第2合成画像を生成する。
【0137】
このような構成からなる
図17に示すようなサーバ装置200にて、第1合成画像及び第2合成画像を生成するようにした場合でも、ユーザは、美容サロンで施術された実績のある髪型である実績画像が合成された第2合成画像から、その美容サロンで施術をした場合の髪型が自分に似合うかどうかを詳細に確認した上で、所望の美容サロンを予約することができる。
この結果、希望する髪型の施術を適切に行える美容サロンを適切に仲介することができる。
また、
図17に示すようなサーバ装置200でも、顧客からの要望情報と各美容サロン(各店舗情報)との適合度に応じて、要望情報の伝達日時を異ならせるため、単純な先着争い(早い者勝ち)とはならず、適合度の高い美容サロンからの提案情報が先にサーバ装置200へ届き易くすることができる。
この結果、応募型(プッシュ型)のマーケティングにおいて、適切な美容サロンを仲介することができる。
【0138】
上記の実施形態では、顧客端末300と店舗端末400とが、サーバ装置200を介して、要望情報や提案情報を送受信する場合について説明したが、サーバ装置200を介さずに、顧客端末300と店舗端末400とが直接、要望情報や提案情報を送受信するようにしてもよい。つまり、応募型(プッシュ型)のマーケティングではなく、顧客が利用(予約)しようとする美容サロンを決めている場合では、
図18に示すような仲介システム600が適用可能となる。
【0139】
図18は、本発明の他の実施形態に係る仲介システム600の構成を示す模式図である。この仲介システム600は、顧客(ユーザ)に使用される顧客端末300と、美容サロンで使用される店舗端末400とがインターネット900を介して通信可能に接続されて構成される。なお、図中では簡略化しているが、顧客端末300は、システムを利用する顧客の数に応じて、多数存在しているものとする。また同様に、店舗端末400も、美容サロンの店舗数に応じて、多数存在しているものとする。
【0140】
この仲介システム600では、顧客端末300は、要望情報を対象の店舗端末400(顧客が利用しようとする美容サロンの店舗端末400)へ送信する。つまり、顧客端末300は、撮影部320によって撮影された頭髪を含む顧客の顔画像に、顧客によって選ばれた髪型についての見本画像を合成した第1合成画像を含む要望情報を、店舗端末400へ送信する。そして、顧客端末300は、その店舗端末400から送られる提案情報を待機し、提案情報を受信すると、提案情報に含まれる第2合成画像を確認しつつ、美容サロンを利用するかどうかを決定する。つまり、顧客は、第2合成画像によって、その美容サロンで施術した場合の髪型が、似合っているかどうかを確認し、他の提案情報の内容を検討して、その美容サロンを利用するかどうかを決定することになる。
【0141】
また、店舗端末400は、要望情報を、顧客端末300から直接受信する。つまり、店舗端末400は、顧客端末300から送られた要望情報を受信すると、第1合成画像の髪型と類似する髪型の実績画像を検索し、検索された実績画像の一覧(実績一覧)を表示する。そして、実績一覧の中から何れかの実績画像が選択されると、店舗端末400は、選択された実績画像を顧客の顔画像に合成した第2合成画像を生成し、この第2合成画像を含んだ提案情報を顧客端末300へ送信する。
【0142】
すなわち、仲介システム600によっても、希望する髪型の施術を適切に行える美容サロンを仲介することができる。
【0143】
以上説明したように、本発明によれば、希望する髪型の施術を適切に行える美容サロンを適切に仲介することのできるサーバ装置、仲介方法、ならびに、プログラムを提供することができる。
【符号の説明】
【0144】
100,600 仲介システム
200 サーバ装置
210 受信部
220 送信部
230,250 記憶部
231 店舗管理情報
232 要望情報
233 伝達管理情報
234 提案管理情報
251 見本画像群
240,260 制御部
241 設定部
242 管理部
243 生成部
261 合成部
300 顧客端末
310 通信部
320 撮影部
330 受付部
340 記憶部
350 表示部
360 制御部
361 合成部
400 店舗端末
410 受信部
420 受付部
430 送信部
440 記憶部
450 表示部
460 制御部
461 検索部
462 合成部
463 更新部
500 情報処理装置
501 CPU
502 ROM
503 RAM
504 NIC
505 画像処理部
506 音声処理部
507 補助記憶部
508 インターフェース
509 撮影ユニット
510 操作ユニット
511 表示ユニット
900 インターネット
【要約】
【課題】希望する髪型の施術を適切に行える美容サロンを仲介することのできるサーバ装置等を提供する。
【解決手段】記憶部250は、髪型についての複数の見本画像を記憶する。受信部210は、顧客端末から送られた、複数の見本画像の何れかを指定する指定情報と、顧客の頭髪を含む顔画像とを受信する。合成部261は、顔画像の頭髪を、指定情報に指定された見本画像に変更した第1合成画像を生成する。送信部220は、生成された第1合成画像が含まれる要望情報を、店舗端末へ送信する。受信部210は、要望情報を送った店舗端末から返信された、美容サロンにおいて施術した実績のある髪型の実績画像を受信する。合成部261は、第1合成画像の頭髪を、受信部210が受信した実績画像に変更した第2合成画像を生成する。送信部220は、生成された第2合成画像が含まれる提案情報を、顧客端末へ送信する。
【選択図】
図17