(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-20
(45)【発行日】2023-11-29
(54)【発明の名称】アレイ基板及び表示装置
(51)【国際特許分類】
G09F 9/30 20060101AFI20231121BHJP
H10K 59/12 20230101ALI20231121BHJP
【FI】
G09F9/30 338
G09F9/30 365
H10K59/12
(21)【出願番号】P 2022502177
(86)(22)【出願日】2019-10-30
(86)【国際出願番号】 CN2019114384
(87)【国際公開番号】W WO2021081814
(87)【国際公開日】2021-05-06
【審査請求日】2022-10-27
(73)【特許権者】
【識別番号】510280589
【氏名又は名称】京東方科技集團股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BOE TECHNOLOGY GROUP CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.10 Jiuxianqiao Rd.,Chaoyang District,Beijing 100015,CHINA
(73)【特許権者】
【識別番号】511121702
【氏名又は名称】成都京東方光電科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】CHENGDU BOE OPTOELECTRONICS TECHNOLOGY CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1188,Hezuo Rd.,(West Zone),Hi-tech Development Zone,Chengdu,Sichuan,611731,P.R.CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】110002000
【氏名又は名称】弁理士法人栄光事務所
(72)【発明者】
【氏名】ユアン チャンロン
(72)【発明者】
【氏名】ワン ベンリアン
(72)【発明者】
【氏名】シュ インソン
(72)【発明者】
【氏名】ツァオ シレイ
【審査官】小野 博之
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-189965(JP,A)
【文献】特開2009-170646(JP,A)
【文献】特開2014-044421(JP,A)
【文献】特開2004-260133(JP,A)
【文献】特開2014-163991(JP,A)
【文献】特開昭59-119818(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 9/00-9/46
H05B 33/00-33/28
44/00
45/60
H10K 50/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アレイ基板であって、
ベース基板と、
前記ベース基板に位置する第1電極と、
前記第1電極の前記ベース基板から離れる側に位置する第1絶縁層と、
前記第1絶縁層の前記第1電極から離れる側に位置する第2電極と、を含み、
前記第2電極には、第1ビア及び前記第1ビアに連通し且つ前記第1ビアから前記第2電極のエッジに延長するスリットが設けられ、
前記第1電極の前記ベース基板における正投影が、前記第2電極、前記第1ビア及び前記スリットの前記ベース基板における正投影内に完全に入る、
アレイ基板。
【請求項2】
前記第2電極の前記ベース基板から離れる側に位置する第2絶縁層と、
接続電極と、をさらに含み、
前記第1絶縁層には、前記第1電極を露出させる第2ビアが設けられ、
前記第2絶縁層の一部が前記第1ビアに位置し、且つ前記第1ビアには前記第2電極から離れた第3ビアが形成され、
前記第3ビアの前記ベース基板における正投影と前記第2ビアの前記ベース基板における正投影が少なくとも部分的に重畳し、
前記接続電極が、前記第2ビアと前記第3ビアに位置し、且つ前記第1電極に接続される、
請求項1に記載のアレイ基板。
【請求項3】
前記スリットは延長方向があり、
前記スリットの前記延長方向における長さ範囲が1μm~30μmである、
請求項1に記載のアレイ基板。
【請求項4】
前記スリットは延長方向があり、
前記スリットの前記延長方向に垂直な方向における幅範囲が0.01μm~20μmである、
請求項1~3のいずれか一項に記載のアレイ基板。
【請求項5】
前記ベース基板に位置する活性層と、
前記活性層の前記ベース基板から離れる側に位置するゲート絶縁層と、
前記ゲート絶縁層の前記活性層から離れる側に位置する第1導電層と、
第2導電層と、をさらに含み、
前記第1導電層は、前記第1電極を含み、
前記第1絶縁層は、前記第1導電層の前記ゲート絶縁層から離れる側に位置し、
前記第2導電層は、前記第1絶縁層の前記第1導電層から離れる側に位置し、前記第2電極を含む、
請求項
2に記載のアレイ基板。
【請求項6】
前記第2絶縁層の前記第2電極から離れる側に位置する第3導電層と、
前記第1導電層に位置し且つ第1方向に沿って延長するゲート線と、
前記第3導電層に位置し且つ第2方向に沿って延長するデータ線と、をさらに含み、
前記スリットの延長方向が前記第2方向とほぼ平行する、
請求項5に記載のアレイ基板。
【請求項7】
前記第3導電層の前記第2絶縁層から離れる側に位置する平坦化層と、
前記平坦化層の前記第3導電層から離れる側に位置する陽極と、
前記陽極の前記平坦化層から離れる側に位置する有機発光層と、
前記有機発光層の前記陽極から離れる側に位置する陰極と、をさらに含む、
請求項6に記載のアレイ基板。
【請求項8】
第1ゲート、第1ソース及び第1ドレインを含む第1薄膜トランジスタと、
第2ゲート、第2ソース及び第2ドレインを含む第2薄膜トランジスタと、
第3ゲート、第3ソース及び第3ドレインを含む第3薄膜トランジスタと、
第4ゲート、第4ソース及び第4ドレインを含む第4薄膜トランジスタと、
第5ゲート、第5ソース及び第5ドレインを含む第5薄膜トランジスタと、
第6ゲート、第6ソース及び第6ドレインを含む第6薄膜トランジスタと、
第7ゲート、第7ソース及び第7ドレインを含む第7薄膜トランジスタと、をさらに含み、
前記第1薄膜トランジスタの前記第1ゲートが、前記第3薄膜トランジスタの前記第3ドレイン及び前記第4薄膜トランジスタの前記第4ドレインに接続され、
前記第1薄膜トランジスタの前記第1ソースが、前記第2薄膜トランジスタの前記第2ドレイン及び前記第5薄膜トランジスタの前記第5ドレインに接続され、
前記第1薄膜トランジスタの前記第1ドレインが、前記第3薄膜トランジスタの前記第3ソース及び前記第6薄膜トランジスタの前記第6ソースに接続され、
前記第1電極は、前記第1薄膜トランジスタの前記第1ゲート及び前記第3薄膜トランジスタの前記第3ドレインに接続され、
前記第2電極は、電源線に接続されるように配置される、
請求項1~3のいずれか一項に記載のアレイ基板。
【請求項9】
前記第1ビアの前記ベース基板における正投影と前記第1薄膜トランジスタの前記第1ゲートの前記ベース基板における正投影とは、少なくとも部分的に重なる、
請求項8に記載のアレイ基板。
【請求項10】
前記第1電極の形状が長方形を含む、
請求項1~3のいずれか一項に記載のアレイ基板。
【請求項11】
請求項1~10のいずれか一項に記載のアレイ基板を含む、
表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施例はアレイ基板及び表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
表示技術の継続的な発展に従い、有機発光ダイオード(OLED:Organic Light Emitting Diode)ディスプレイパネルはその自己発光、広視野角、高コントラスト、低消費電力、高応答速度等の利点により、ますます各種の電子機器に適用されている。
【0003】
OLEDディスプレイパネルは、複数の画素駆動回路及び複数の有機発光構造を含むアレイ基板を含み、複数の画素駆動回路はそれぞれ複数の有機発光構造を駆動して発光を行うことに用いられる。一般的に、各画素駆動回路は複数の薄膜トランジスタ(TFT)及び少なくとも1つのコンデンサを含んでもよい。コンデンサは上部電極、下部電極、及び上部電極と下部電極との間に位置する誘電体を含む。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の実施例はアレイ基板及び表示装置を提供する。該アレイ基板において、第2電極に第1ビアとスリットが設けられ、且つ第2電極、第1ビア及びスリットのベース基板における正投影が第1電極のベース基板における正投影を完全にカバーする。それにより、ベース基板とマスク又は露光装置との間にはずれが発生するため、形成された第1電極と第2電極との重畳ずれが発生することをもたらす場合、第1電極と第2電極との間の重畳面積は変化せず、それにより該コンデンサの実際容量値と設計値とが一致することを確保でき、さらに該アレイ基板を用いた表示装置の歩留まりを高めることができる。また、第1電極と第2電極の形状とサイズを変えずに、上記スリットのサイズを調整することにより該コンデンサの容量値を柔軟に調整できる。
【0005】
本開示の少なくとも1つの実施例はアレイ基板を提供し、ベース基板と、前記ベース基板に位置する第1電極と、前記第1電極の前記ベース基板から離れる側に位置する第1絶縁層と、前記第1絶縁層の前記第1電極から離れる側に位置する第2電極と、を含み、前記アレイ基板は前記第2電極内に位置する第1ビア及び前記第1ビアに連通し且つ前記第1ビアから前記第2電極のエッジに延長するスリットをさらに含み、前記第2電極、前記第1ビア及び前記スリットの前記ベース基板における正投影が前記第1電極の前記ベース基板における正投影を完全にカバーする。
【0006】
たとえば、本開示の一実施例に係るアレイ基板はさらに、前記第2電極の前記ベース基板から離れる側に位置する第2絶縁層と、接続電極とを含み、前記第1絶縁層に前記第1電極を露出させる第2ビアが設けられ、前記第2絶縁層の一部が前記第1ビアに位置し且つ前記第1ビアに前記第2電極から離れた第3ビアが形成され、前記第3ビアの前記ベース基板における正投影と前記第2ビアの前記ベース基板における正投影とは少なくとも部分的に重畳し、前記接続電極が前記第2ビアと前記第3ビア内に位置し且つ前記第1電極に接続される。
【0007】
たとえば、本開示の一実施例に係るアレイ基板において、前記スリットは延長方向があり、前記スリットの前記延長方向における長さ範囲が1μm~30μmである。
【0008】
たとえば、本開示の一実施例に係るアレイ基板において、前記スリットは延長方向があり、前記スリットの前記延長方向に垂直な方向における幅範囲が0.01μm~20μmである。
【0009】
たとえば、本開示の一実施例に係るアレイ基板はさらに、前記ベース基板に位置する活性層と、前記活性層の前記ベース基板から離れる側に位置するゲート絶縁層と、前記ゲート絶縁層の前記活性層から離れる側に位置する第1導電層と、第2導電層と、を含み、前記第1導電層は前記第1電極を含み、前記第1絶縁層は前記第1導電層の前記ゲート絶縁層から離れる側に位置し、前記第2導電層は第1絶縁層の前記第1導電層から離れる側に位置し、前記第2電極を含む。
【0010】
たとえば、本開示の一実施例に係るアレイ基板はさらに、前記第2絶縁層の前記第2電極から離れる側に位置する第3導電層と、前記第1導電層に位置し且つ第1方向に沿って延長するゲート線と、前記第3導電層に位置し且つ第2方向に沿って延長するデータ線と、を含み、前記スリットの延長方向が前記第2方向とほぼ平行する。
【0011】
たとえば、本開示の一実施例に係るアレイ基板はさらに、前記第3導電層の前記第2絶縁層から離れる側に位置する平坦化層と、前記平坦化層の前記第3導電層から離れる側に位置する陽極と、前記陽極の前記平坦化層から離れる一側に位置する有機発光層と、前記有機発光層の前記陽極から離れる側に位置する陰極と、を含む。
【0012】
たとえば、本開示の一実施例に係るアレイ基板はさらに、第1ゲート、第1ソース及び第1ドレインを含む第1薄膜トランジスタと、第2ゲート、第2ソース及び第2ドレインを含む第2薄膜トランジスタと、第3ゲート、第3ソース及び第3ドレインを含む第3薄膜トランジスタと、第4ゲート、第4ソース及び第4ドレインを含む第4薄膜トランジスタと、第5ゲート、第5ソース及び第5ドレインを含む第5薄膜トランジスタと、第6ゲート、第6ソース及び第6ドレインを含む第6薄膜トランジスタと、第7ゲート、第7ソース及び第7ドレインを含む第7薄膜トランジスタと、を含み、前記第1薄膜トランジスタの前記第1ゲートが前記第3薄膜トランジスタの前記第3ドレイン及び前記第4薄膜トランジスタの前記第4ドレインに接続される。前記第1薄膜トランジスタの前記第1ソースが前記第2薄膜トランジスタの前記第2ドレイン及び前記第5薄膜トランジスタの前記第5ドレインに接続され、前記第1薄膜トランジスタの前記第1ドレインが前記第3薄膜トランジスタの前記第3ソース及び前記第6薄膜トランジスタの前記第6ソースに接続され、前記第1電極が前記第1薄膜トランジスタの前記第1ゲート及び前記第3薄膜トランジスタの前記第3ドレインに接続され、前記第2電極が電源線に接続されるように配置される。
【0013】
たとえば、本開示の一実施例に係るアレイ基板において、前記第1ビアの前記ベース基板における正投影と前記第1薄膜トランジスタの前記第1ゲートの前記ベース基板における正投影とが少なくとも部分的に重なる。
【0014】
たとえば、本開示の一実施例に係るアレイ基板において、前記第1電極の形状が長方形を含む。
【0015】
本開示の少なくとも1つの実施例はさらに上記いずれか一項に記載のアレイ基板を含む表示装置を提供する。
【0016】
本開示の実施例の技術的解決手段をより明確に説明するために、以下では実施例の図面を簡単に説明し、明らかなように、以下では説明される図面は本開示のいくつかの実施例にのみ関連し、本開示を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本開示の一実施例に係るアレイ基板におけるコンデンサの平面模式図である。
【
図2】本開示の一実施例に係るアレイ基板におけるコンデンサの
図1中のAA方向に沿う断面模式図である。
【
図3】本開示の一実施例に係るアレイ基板の平面模式図である。
【
図4】
図3に示されるアレイ基板における画素駆動回路の等価模式図である。
【
図5A】本開示の一実施例に係るアレイ基板における画素駆動回路の各層の模式図である。
【
図5B】本開示の一実施例に係るアレイ基板における画素駆動回路の各層の模式図である。
【
図5C】本開示の一実施例に係るアレイ基板における画素駆動回路の各層の模式図である。
【
図5D】本開示の一実施例に係るアレイ基板における画素駆動回路の各層の模式図である。
【
図5E】本開示の一実施例に係るアレイ基板における画素駆動回路の各層の模式図である。
【
図6】本開示の一実施例に係るアレイ基板の
図3中のBB方向に沿う断面模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本開示の実施例の目的、技術的解決手段及び利点をより明確にするために、以下では本開示の実施例の図面を参照しながら、本開示の実施例の技術的解決手段を明確かつ完全に説明する。無論、説明される実施例は本開示の一部の実施例であり、実施例のすべてではない。説明される本開示の実施例に基づき、当業者が進歩性のある労働を必要とせずに得るすべての他の実施例は、本開示の保護範囲に属する。
【0019】
別段の定義がない限り、本開示に使用される専門用語又は科学用語は、当業者によって理解される通常の意味を有するものとする。本開示に使用される「第1」、「第2」及び類似する単語は順序、数、または重要性を示すものではなく、異なる構成要素を区別するためにのみ使用される。「含む」又は「備える」等の類似する単語は該単語の前に示される要素またはアイテムが、該単語の後にリストされる要素またはアイテム及びその同等物をカバーするが、他の要素またはアイテムを除外しないことを意味する。「接続」又は「連結」等の類似する単語は物理的または機械的な接続に限定されず、直接または間接的な電気的接続を含んでもよい。
【0020】
OLEDディスプレイパネルは、複数の画素駆動回路及び複数の有機発光構造を含むアレイ基板を含み、複数の画素駆動回路がそれぞれ複数の有機発光構造を駆動して発光を行うことに用いられる。一般的に、各画素駆動回路は複数の薄膜トランジスタ(TFT)及び少なくとも1つのコンデンサを含んでもよい。コンデンサは上部電極、下部電極、及び上部電極と下部電極との間に位置する誘電体を含む。
【0021】
一般的にフォトリソグラフィ、エッチング等のパターニングプロセスを用いてベース基板上に上記複数の画素駆動回路を形成する。このような場合、上記コンデンサの形成プロセスは、ベース基板上に第1導電層を形成し、次に、パターニングプロセスによって第1導電層をパターニングして下部電極を形成することと、下部電極が形成されたベース基板上に絶縁層を形成することと、絶縁層が形成されたベース基板上に第2導電層を形成し、次に、パターニングプロセスによって第2導電層をパターニングして上部電極を形成することと、を含んでもよい。しかしながら、上記2つの導電層をパターニングするプロセスにおいて、ベース基板とマスク又は露光装置との間にずれが発生する可能性があるため、形成された上部電極と下部電極との重畳ずれが発生する。従って、上部電極と下部電極との重畳ずれが発生すると、該コンデンサの実際容値と設計容値にずれが生じやすく、その結果、表示異常をもたらす。一方、画素駆動回路のレイアウト設計が複雑であるため、コンデンサの容量値を調整する必要がある際に、画素駆動回路全体を再設計する必要がある可能性が非常に高く、その結果、コストの増加を引き起こす。
【0022】
上記技術的問題を解決するために、本開示の実施例はアレイ基板及び表示装置を提供する。該アレイ基板はベース基板、第1電極、第1絶縁層及び第2電極を含む。第1電極はベース基板に位置し、第1絶縁層は第1電極のベース基板から離れる側に位置し、第2電極は第1絶縁層の第1電極から離れる側に位置する。第2電極には第1ビア及び第1ビアに連通し且つ第1ビアから第2電極のエッジに延長するスリットが設けられ、第1電極のベース基板における正投影は第2電極、第1ビア及びスリットのベース基板における正投影に完全に入る。このとき、第1電極、第2電極、及び第1電極と第2電極との間の第1絶縁層はコンデンサを構成できる。第2電極、第1ビア及びスリットのベース基板における正投影は第1電極のベース基板における正投影を完全にカバーするため、ベース基板とマスク又は露光装置との間にずれが発生するため形成された第1電極と第2電極との重畳ずれが発生する場合、第1電極と第2電極との間の重畳面積が変化せず、それにより、該コンデンサの実際容量値と設計値が一致することを確保でき、さらに、該アレイ基板を用いた表示装置の歩留まりを高めることできる。また、第1電極と第2電極の形状とサイズを変えずに、上記スリットのサイズを調整することにより該コンデンサの容量値を柔軟に調整できる。
【0023】
以下では、図面を参照しながら、本開示の実施例に係るアレイ基板及び表示装置を詳細に説明する。
【0024】
図1は本開示の一実施例に係るアレイ基板におけるコンデンサの平面模式図である。
図2は本開示の一実施例に係るアレイ基板におけるコンデンサの
図1中のAA方向に沿う断面模式図である。
図1及び
図2に示されるように、該アレイ基板100はベース基板110、第1電極120、第1絶縁層130及び第2電極140を含む。第1電極120はベース基板110に位置し、第1絶縁層130は第1電極120のベース基板110から離れる側に位置し、第2電極140は第1絶縁層130の第1電極120から離れる側に位置する。第2電極140には第1ビア141及び第1ビア141に連通し且つ第1ビア141から第2電極140のエッジに延長するスリット142が設けられ、第1電極120のベース基板110における正投影は第2電極140、第1ビア141及びスリット142のベース基板110における正投影に完全に入る。このとき、第1電極120、第2電極140、及び第1電極120と第2電極140との間の第1絶縁層130はコンデンサCstを構成できる。
【0025】
本開示の実施例に係るアレイ基板において、第1電極のベース基板における正投影は第2電極、第1ビア及びスリットのベース基板における正投影に完全に入ることで、ベース基板とマスク又は露光装置との間にずれが発生するため形成された第1電極と第2電極との重畳ずれが発生する場合、第1電極と第2電極との間の重畳面積は僅かに変化するか変化せず、それにより該コンデンサの実際容量値と設計値とが一致することを確保でき、さらに該アレイ基板を用いた表示装置の歩留まりを高めることができる。また、第1電極と第2電極の形状とサイズを変えずに、上記スリットのサイズを調整することにより該コンデンサの容量値を柔軟に調整できる。
【0026】
いくつかの例では、
図1に示されるように、スリット142は延長方向があり、スリット142の延長方向における長さ範囲は0μm~30μmである。このとき、第1電極120、第2電極140、及び第1絶縁層130で構成されるコンデンサCstは性能が良い。
【0027】
いくつかの例では、
図1に示されるように、スリット142は延長方向があり、スリット142の延長方向に垂直な方向における幅範囲は0.01μm~20μmである。このとき、第1電極120、第2電極140、及び第1絶縁層130で構成されるコンデンサCstは性能が良い。
【0028】
いくつかの例では、
図1に示されるように、第1電極120の形状は長方形を含む。なお、実際のプロセスでは、形成される第1電極120に面取りがあり、すなわち、第1電極120の形状は4つの角が面取りを有する長方形である。
【0029】
図3は本開示の一実施例に係るアレイ基板の平面模式図であり、
図4は
図3に示されるアレイ基板における画素駆動回路の等価模式図である。
図3及び
図4に示されるように、該アレイ基板はさらに第1薄膜トランジスタT1、第2薄膜トランジスタT2、第3薄膜トランジスタT3、第4薄膜トランジスタT4、第5薄膜トランジスタT5、第6薄膜トランジスタT6及び第7薄膜トランジスタT7を含む。第1薄膜トランジスタT1は第1ゲートG1、第1ソースS1及び第1ドレインD1を含み、第2薄膜トランジスタT2は第2ゲートG2、第2ソースS2及び第2ドレインD2を含み、第3薄膜トランジスタT3は第3ゲートG3、第3ソースS3及び第3ドレインD3を含み、第4薄膜トランジスタT4は第4ゲートG4、第4ソースS4及び第4ドレインD4を含み、第5薄膜トランジスタT5は第5ゲートG5、第5ソースS5及び第5ドレインD5を含み、第6薄膜トランジスタT6は第6ゲートG6、第6ソースS6及び第6ドレインD6を含み、第7薄膜トランジスタT7は第7ゲートG7、第7ソースS7及び第7ドレインD7を含む。第1薄膜トランジスタT1の第1ゲートG1が第3薄膜トランジスタT3の第3ドレインD3及び第4薄膜トランジスタT4の第4ドレインD4に接続される。第1薄膜トランジスタT1の第1ソースS1が第2薄膜トランジスタT2の第2ドレインD2及び第5薄膜トランジスタT5の第5ドレインD5に接続され、第1薄膜トランジスタT1の第1ドレインD1が第3薄膜トランジスタT3の第3ソースS3及び第6薄膜トランジスタT6の第6ソースS6に接続され、第1電極120が第1薄膜トランジスタT1の第1ゲートG1及び第3薄膜トランジスタT3の第3ドレインD3に接続され、第2電極140が電源線に接続されるように配置される。それにより、上記薄膜トランジスタT1、T2、T3、T4、T5、T6、T7及びコンデンサCstは1つの画素駆動回路を構成できる。
【0030】
いくつかの例では、
図3及び
図4に示されるように、該アレイ基板はさらにゲート線GL、発光制御線EM、初期化線RL、データ線DL及び電源線VDDを含む。ゲート線GLはゲート信号を伝送することに用いられ、第1ゲート線GLn及び第2ゲート線GLn-1を含んでもよく、発光制御線EMは制御信号を伝送でき、初期化線RLは初期化信号を伝送でき、データ線DLはデータ信号を伝送でき、電源線VDDは電源信号を伝送できる。
【0031】
いくつかの例では、
図4に示されるように、第2薄膜トランジスタT2の第2ゲートG2が第1ゲート線GLnに接続され、第2薄膜トランジスタT2の第2ソースS2がデータ線DLに接続され、第2薄膜トランジスタT2の第2ドレインD2が薄膜トランジスタT1の第1ソースS1に接続される。
【0032】
いくつかの例では、
図4に示されるように、第3薄膜トランジスタT3の第3ゲートG3が第1ゲート線GLnに接続され、第3薄膜トランジスタT3の第3ソースS3が第1薄膜トランジスタT1の第1ドレインD1に接続され、第3薄膜トランジスタT3の第3ドレインD3が第1薄膜トランジスタT1の第1ゲートG1に接続される。
【0033】
たとえば、
図4に示されるように、第4薄膜トランジスタT4の第4ゲートG4が第2ゲート線GLn-1に接続され、第4薄膜トランジスタT4の第4ソースS4が初期化線RLに接続され、第4薄膜トランジスタT4の第4ドレインD4が第1薄膜トランジスタT1の第1ゲートG1に接続され、初期化線RLによって初期化電圧Vintを印加する。
【0034】
たとえば、
図4に示されるように、第5薄膜トランジスタT5の第5ゲートG5が発光制御線EMに接続され、第5薄膜トランジスタT5の第5ソースS5が電源線VDDに接続され、第5薄膜トランジスタT5の第5ドレインD5が第1薄膜トランジスタT1の第1ソースS1に接続される。
【0035】
たとえば、
図4に示されるように、第6薄膜トランジスタT6の第6ゲートG6が発光制御線EMに接続され、第6薄膜トランジスタT6の第6ソースS6が第1薄膜トランジスタT1の第1ドレインD1に接続され、第6薄膜トランジスタT6の第6ドレインD6は対応する発光構造の陽極に接続される。
【0036】
たとえば、
図4に示されるように、第7薄膜トランジスタT7の第7ゲートG7が第2ゲート線GLn-1に接続され、第7薄膜トランジスタT7の第7ソースS7が各サブ画素の陽極に接続され、第7薄膜トランジスタT7の第7ドレインD7が第4薄膜トランジスタT4の第4ソースS4に接続される。
【0037】
以下では、
図4に示される画素駆動回路の1種の動作方式を模式的に説明する。先ず、第2ゲート線GLn-1にリセット信号を伝送し且つ第7薄膜トランジスタT7をオンにすると、対応する発光構造の陽極を流れる残り電流が第7薄膜トランジスタT7によって第4薄膜トランジスタT4に放電し、それにより対応する発光構造の陽極を流れる残り電流によって発光することを抑制できる。次に、第2ゲート線GLn-1に初期化信号を伝送し且つ初期化線RLに初期化信号を伝送すると、第4薄膜トランジスタT4がオンになり、且つ第4薄膜トランジスタT4によって第1薄膜トランジスタT1の第1ゲートG1及びコンデンサCstの第2電極140に初期化電圧Vintを印加し、第1ゲートG1及びコンデンサCstを初期化する。第1ゲートG1の初期化によって第1薄膜トランジスタT1をオンにすることができる。なお、上記リセット信号と上記初期化信号とは同一信号であってもよい。
【0038】
その後、第1ゲート線GLnにゲート信号を伝送し且つデータ線DLにデータ信号を伝送すると、第2薄膜トランジスタT2及び第3薄膜トランジスタT3がいずれもオンになり、第2薄膜トランジスタT2、第1薄膜トランジスタT1及び第3薄膜トランジスタT3によって第1ゲートG1にデータ電圧Vdを印加する。このとき、第1ゲートG1に印加された電圧は補償電圧Vd+Vthであり、且つ第1ゲートG1に印加された補償電圧はコンデンサCstの第1電極120にも印加される。
【0039】
その後、それぞれコンデンサCstの2つの電極に印加された電圧の差に対応する電荷がコンデンサCstに蓄積され、第1薄膜トランジスタT1がオンになって所定時間に達するように、電源線VDDはコンデンサCstの第2電極140に駆動電圧Velを印加し、第1電極120に補償電圧Vd+Vthを印加する。
【0040】
その後、発光制御線EMに発光制御信号を印加すると、第5薄膜トランジスタT5が第1薄膜トランジスタT1に駆動電圧Velを印加するように、第5薄膜トランジスタT5及び第6薄膜トランジスタT6がいずれもオンになる。駆動電圧VelはコンデンサCstによってオンになる第1薄膜トランジスタT1を通過すると、対応する駆動電圧VelとコンデンサCstによって第1ゲートG1に印加される電圧との差の駆動電流Idが第1薄膜トランジスタT1の第1ドレインD1を流れ、駆動電流Idが第6薄膜トランジスタT6によって各発光構造に印加されて各発光構造を発光させる。
【0041】
図5A~5Eは本開示の一実施例に係るアレイ基板における画素駆動回路の各層の模式図である。以下では、
図5A~5Eを参照しながら、アレイ基板における画素駆動回路を説明する。
【0042】
たとえば、
図5Aは該画素駆動回路の半導体層310を示す。半導体層310は半導体材料をパターニングして形成されてもよい。半導体層310は上記第1薄膜トランジスタT1、第2薄膜トランジスタT2、第3薄膜トランジスタT3、第4薄膜トランジスタT4、第5薄膜トランジスタT5、第6薄膜トランジスタT6及び第7薄膜トランジスタT7の活性層を作製することに用いられてもよく、各活性層はソース領域、ドレイン領域とソース領域とドレイン領域の間のチャネル領域を含んでもよい。たとえば、半導体層310はアモルファスシリコン、多結晶シリコン、酸化物半導体材料等で作製されてもよい。なお、上記ソース領域及びドレイン領域はn型不純物又はp型不純物がドーピングされた領域であってもよい。
【0043】
本開示の実施例に係るアレイ基板において、上記半導体層には、上記半導体層を保護するためのゲート絶縁層(
図5A~5Eに図示せず)が形成される。
図5Bに該画素駆動回路の第1導電層320が示され、第1導電層320がゲート絶縁層に設けられることで、半導体層310と絶縁する。第1導電層320はコンデンサCstの第1電極120、ゲート線GLn、GLn-1、発光制御線EM、第1薄膜トランジスタT1、第2薄膜トランジスタT2、第3薄膜トランジスタT3、第4薄膜トランジスタT4、第5薄膜トランジスタT5、第6薄膜トランジスタT6及び第7薄膜トランジスタT7のゲート(たとえば、上記第1ゲートG1、第2ゲートG2、第3ゲートG3、第4ゲートG4、第5ゲートG5、第6ゲートG6及び第7ゲートG7)を含んでもよい。
図5Bに示されるように、第2薄膜トランジスタT2、第4薄膜トランジスタT4、第5薄膜トランジスタT5、第6薄膜トランジスタT6及び第7薄膜トランジスタT7のゲートはゲート線GLn、GLn-1と半導体層310とが重なる部分であり、第3薄膜トランジスタT3はダブルゲート構造の薄膜トランジスタであってもよく、第3薄膜トランジスタT3の一方のゲートはゲート線GLnと半導体層310とが重なる部分であってもよく、第3薄膜トランジスタT3の他方のゲートはゲート線GLnから突出する突出部であってもよく、第1薄膜トランジスタT1のゲートは第1電極120であってもよい。
【0044】
本開示の実施例に係るアレイ基板において、上記第1導電層には上記第1導電層を保護するための上記第1絶縁層(
図5A~5Eに図示せず)が形成される。
図5Cに該画素駆動回路の第2導電層330が示され、第2導電層330はコンデンサCstの第2電極140、及び初期化線RLを含む。
【0045】
いくつかの例では、第2導電層330はさらに第1遮光部331及び第2遮光部332を含んでもよく、第1遮光部331のベース基板110における正投影は第2薄膜トランジスタT2の活性層、第3薄膜トランジスタT3のドレインと第4薄膜トランジスタT4のドレインとの間の活性層をカバーすることで、外部光が第2薄膜トランジスタT2、第3薄膜トランジスタT3及び第4薄膜トランジスタT4の活性層に影響を与えることが防止され、第2遮光部332のベース基板110における正投影は第3薄膜トランジスタT3の2つのゲートの間の活性層をカバーすることで、外部光が第2薄膜トランジスタT3の活性層に影響を与えることが防止される。第1遮光部331は隣り合う画素駆動回路の第2遮光部332と一体構造になってもよく、且つ第2絶縁層150を貫通するビアによって電源線VDDに電気的に接続される。
【0046】
本開示の実施例に係る表示基板において、上記第2導電層には上記第2導電層を保護するための第2絶縁層(
図5A~5Eに図示せず)が形成される。
図5Dに該画素駆動回路の第3導電層340が示され、第3導電層340はデータ線DL及び電源線VDDを含む。
図5Eは上記半導体層310、第1導電層320、第2導電層330及び第3導電層340の積層位置関係の模式図である。
図5D及び5Eに示されるように、データ線DLはゲート絶縁層、第1絶縁層及び第2絶縁層における少なくとも1つのビア(たとえばビア381)によって半導体層310における第2薄膜トランジスタT2のソース領域に接続される。電源線VDDはゲート絶縁層、第1絶縁層及び第2絶縁層における少なくとも1つのビア(たとえばビア382)によって半導体層310中の第5薄膜トランジスタT5に対応するソース領域に接続される。電源線VDDは第2絶縁層における少なくとも1つのビア(たとえばビア383)によって第2導電層330における第2電極140に接続される。第3導電層340はさらに第1接続部341、第2接続部342及び第3接続部343を含む。第1接続部341の一端はゲート絶縁層、第1絶縁層及び第2絶縁層における少なくとも1つのビア(たとえばビア384)によって半導体層310中の第3薄膜トランジスタT3に対応するドレイン領域に接続され、第1接続部341の他端は絶縁層及び第2絶縁層における少なくとも1つのビア(たとえばビア385)によって第1導電層320における第1薄膜トランジスタT1のゲートG1に接続される。第2接続部342の一端は第2絶縁層における1つのビア(たとえばビア386)によって初期化線RLに接続され、第2接続部342の他端はゲート絶縁層、第1絶縁層及び第2絶縁層における少なくとも1つのビア(たとえばビア387)によって半導体層310における第7薄膜トランジスタT7のドレイン領域に接続される。第3接続部343はゲート絶縁層、第1絶縁層及び第2絶縁層における少なくとも1つのビア(たとえばビア388)によって半導体層310における第6薄膜トランジスタT6のドレイン領域に接続される。
【0047】
いくつかの例では、
図5Eに示されるように、コンデンサCstの第1電極120と第1薄膜トランジスタT1の第1ゲートG1は同一の構造であってもよく、このとき、第1ビア141のベース基板110における正投影と第1薄膜トランジスタT1の第1ゲートG1のベース基板110における正投影とは少なくとも部分的に重なる。
【0048】
いくつかの例では、
図5Eに示されるように、該アレイ基板は上記第3導電層340、上記ゲート線GL及び上記データ線DLを含む。第3導電層340は第2絶縁層150の第2電極140から離れる側に位置し、ゲート線GLは第1導電層320に位置し且つ第1方向Xに沿って延長し、データ線DLは第3導電層340に位置し且つ第2方向Yに沿って延長し、スリット142の延長方向は第2方向とほぼ平行する。なお、上記した略平行することは、スリットの延長方向と第2方向とが完全に平行する場合を含み、さらにスリットの延長方向と第2方向とのなす角度が5度よりも小さい場合を含む。
【0049】
図6は本開示の一実施例に係るアレイ基板の
図3中のBB方向に沿う断面模式図である。
図6に上記第2絶縁層150が示され、
図6に示されるように、第2絶縁層150は第2電極140のベース基板110から離れる一側に位置し、すなわち、上記第2導電層に位置する。該アレイ基板はさらに第2ビア131及び接続電極160を含み、第2ビア131が第1絶縁層130に位置し且つ第1電極120を露出させ、第2絶縁層150の一部は第1ビア141に位置し且つ第1ビア141に第2電極140と絶縁する第3ビア143が形成され、第3ビア143のベース基板110における正投影と第2ビア131のベース基板110における正投影とが少なくとも部分的に重畳し、接続電極160が第2ビア131及び第3ビア143に位置し且つ第1電極120に接続される。たとえば、上記接続電極160は上記第1接続部341であってもよく、上記第3ビア343は上記385であってもよい。
【0050】
いくつかの例では、
図6に示されるように、該アレイ基板は上記活性層310、ゲート絶縁層190、上記第1導電層320及び上記第2導電層330を含む。活性層310はベース基板110に位置し、ゲート絶縁層190は活性層310のベース基板110から離れる側に位置し、第1導電層320はゲート絶縁層190の活性層310から離れる側に位置する。第1電極120は第1導電層320に位置し、第1絶縁層130は第1導電層320のゲート絶縁層190から離れる側に位置し、第2導電層330は第1絶縁層130の第1導電層320から離れる側に位置し、第2電極140は第2導電層330に位置する。
【0051】
いくつかの例では、
図6に示されるように、該アレイ基板はさらに平坦化層350、陽極360、有機発光層370及び陰極380を含む。平坦化層350は第3導電層340の第2絶縁層150から離れる側に位置し、陽極360は平坦化層350の第3導電層340から離れる側に位置し、有機発光層370は陽極360の平坦化層350から離れる側に位置し、陰極360は有機発光層370の陽極360から離れる側に位置する。該アレイ基板はOLED表示基板のアレイ基板であってもよく、すなわち該アレイ基板における発光構造はOLEDである。
【0052】
いくつかの例では、
図6に示されるように、ベース基板110がガラス基板である場合、該アレイ基板はさらにポリイミド層112及びバッファ層114を含み、ポリイミド層112はベース基板110に位置し、バッファ層114はポリイミド層112のベース基板110から離れる側に位置する。ポリイミド層112及びバッファ層114はベース基板110における欠陥がアレイ基板の性能に影響を与えることを回避できる。
【0053】
本開示の一実施例はさらに上記アレイ基板を含む表示装置を提供する。従って、該表示装置も、ベース基板とマスク又は露光装置との間にずれが発生するため、形成された第1電極と第2電極との重畳ずれが発生する場合、該コンデンサの実際容量値と設計値が一致することを確保でき、それにより該表示装置の歩留まりを高める。また、該表示装置は、第1電極と第2電極の形状とサイズを変えずに、上記スリットのサイズを調整することにより該コンデンサの容量値を柔軟に調整できる。
【0054】
たとえば、いくつかの例では、該表示装置はスマートフォン、タブレットPC、テレビ、ディスプレイ、ノートパソコン、デジタルフォトフレーム、ナビゲーターなど表示機能を有する任意の製品又は部材であってもよい。
【0055】
説明する必要がある点は次のとおりである。
【0056】
(1)本開示の実施例の図面において、本開示の実施例に関する構造のみに関し、他の構造は通常の設計を参照すればよい。
【0057】
(2)矛盾がない場合、本開示の同一実施例及び異なる実施例における特徴は相互に組み合わせてもよい。
【0058】
以上の説明は単に本開示の具体的な実施形態であり、本開示の保護範囲を限定するものではなく、当業者が本発明に開示される技術的範囲内に容易に想到し得る変更や置換は、いずれも本発明の保護範囲内に含まれるべきである。従って、本発明の保護範囲は特許請求の範囲に準じるべきである。