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特許7389236顔画像送信方法、価値転送方法、装置、電子デバイス
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-20
(45)【発行日】2023-11-29
(54)【発明の名称】顔画像送信方法、価値転送方法、装置、電子デバイス
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/32 20060101AFI20231121BHJP
   G06Q 20/40 20120101ALI20231121BHJP
【FI】
H04N1/32 144
G06Q20/40
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2022515017
(86)(22)【出願日】2020-10-12
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-16
(86)【国際出願番号】 CN2020120316
(87)【国際公開番号】W WO2021120794
(87)【国際公開日】2021-06-24
【審査請求日】2022-03-07
(31)【優先権主張番号】201911300268.6
(32)【優先日】2019-12-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】514187420
【氏名又は名称】テンセント・テクノロジー・(シェンジェン)・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】ワン,シャオミン
(72)【発明者】
【氏名】ゴン,ジジュン
(72)【発明者】
【氏名】ジョウ,ジュン
(72)【発明者】
【氏名】グオ,ルゥンゾン
【審査官】花田 尚樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-116506(JP,A)
【文献】特開2001-094755(JP,A)
【文献】特開2001-052143(JP,A)
【文献】国際公開第2019/026196(WO,A2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 1/32 - 1/36
1/42 - 1/44
G06Q 20/00 -20/42
40/00 -40/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末に適用可能な顔画像送信方法であって、前記方法は:
カメラコンポーネントが任意の顔画像を取得する場合にバッファから顔画像情報の読み取るステップであって、前記顔画像情報は、前記カメラコンポーネントによって過去に取得された全ての顔画像の量を示すために使用される、ステップと;
ID情報を含む前記顔画像を得るために前記顔画像に前記ID情報を埋め込むステップであって、前記ID情報は前記顔画像情報を示すために使用される、ステップと;
前記ID情報を含む前記顔画像を送信するステップと;を含む、
方法。
【請求項2】
前記バッファから前記顔画像情報を読み取るステップは:
前記バッファのターゲットリスト内の最大値を前記顔画像情報として決定するステップであって、前記ターゲットリストは複数の値を含み、前記複数ののそれぞれは顔画像のそれぞれの量に対応する、ステップを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ID情報を含む前記顔画像を得るために、前記顔画像に前記ID情報を埋め込んだ後、前記方法は、さらに:
前記ID情報第1のターゲット値を加えることによって得られた値を前記バッファの前記ターゲットリストに書き込むステップを含む、
請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記バッファから前記顔画像情報を読み取るステップは:
前記顔画像情報を前記バッファのターゲットアドレスに直接格納することで、前記バッファの前記ターゲットアドレスに格納されている値を前記顔画像情報として決定するステップを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記ID情報を含む前記顔画像を得るために、前記顔画像に前記ID情報を埋め込んだ後、前記方法は、さらに:
前記ターゲットアドレスに格納されている前記値を、前記ID情報第2のターゲット値を加えることによって得られた値として設定するステップを含む、
請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記ID情報は、前記顔画像情報第3のターゲット値を加えることによって得られた値である、
請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記顔画像に前記ID情報を埋め込むステップは:
前記顔画像の顔領域を除く任意の領域に前記ID情報を埋め込むステップを含む、。
請求項1乃至6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記ID情報を含む前記顔画像を得るために、前記顔画像に前記ID情報を埋め込むステップは:
前記顔画像のスペクトル画像を得るために前記顔画像に対してフーリエ変換を実行するステップと;
前記スペクトル画像の顔領域を除く任意の領域に前記ID情報を埋め込むステップと;
前記ID情報を含む前記顔画像を得るために前記ID情報を含む前記スペクトル画像に対して逆フーリエ変換を実行するステップと;を含む、
請求項1乃至6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
端末に適用可能な顔画像送信装置であって、前記装置は:
カメラコンポーネントが任意の顔画像を取得する場合にバッファから顔画像情報を読み取るように構成される読み取りモジュールであって、前記顔画像情報は、前記カメラコンポーネントによって過去に取得された全ての顔画像の量を示すために使用される、読み取りモジュールと;
ID情報を含む前記顔画像を得るために前記顔画像に前記ID情報を埋め込むように構成される埋め込みモジュールであって、前記ID情報は、前記顔画像情報を示すために使用される、埋め込みモジュールと;
前記ID情報を含む前記顔画像を送信するように構成される送信モジュールと;を有する、
装置。
【請求項10】
前記読み取りモジュールは:
前記バッファのターゲットリスト内の最大値を前記顔画像情報として決定するように構成され、前記ターゲットリストは複数の値を含み、前記複数ののそれぞれは顔画像のそれぞれの量に対応する、
請求項に記載の装置。
【請求項11】
前記装置は、さらに:
前記ID情報第1のターゲット値を加えることによって得られた値を前記バッファの前記ターゲットリストに書き込むように構成される、
請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記読み取りモジュールは:
前記顔画像情報を前記バッファのターゲットアドレスに直接格納することで、前記バッファの前記ターゲットアドレスに格納されている値を前記顔画像情報として決定するように構成される、
請求項に記載の装置。
【請求項13】
前記装置は、さらに:
前記ターゲットアドレスに格納された前記値を、前記ID情報第2のターゲット値を加えることによって得られた値として設定するように構成される、
請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記ID情報は、前記顔画像情報第3のターゲット値を加えることによって得られた値である、
請求項に記載の装置。
【請求項15】
前記埋め込みモジュールは:
前記顔画像の顔領域以外の任意の領域に前記ID情報を埋め込むように構成される、
請求項乃至14のいずれか1項に記載の装置。
【請求項16】
前記埋め込みモジュールは:
前記顔画像のスペクトル画像を得るために前記顔画像に対してフーリエ変換を実行し;
前記スペクトル画像の顔領域を除く任意の領域に前記ID情報を埋め込み;
前記ID情報を含む前記顔画像を得るために、前記ID情報を含む前記スペクトル画像に対して逆フーリエ変換を実行する;ように構成される、
請求項乃至14のいずれか1項に記載の装置。
【請求項17】
1つ又は複数のプロセッサ及び1つ又は複数のメモリを有する電子デバイスであって、前記1つ又は複数のメモリは、少なくとも1つのプログラムコードを格納し、前記少なくとも1つのプログラムコードは、前記1つ又は複数のプロセッサに、請求項1乃至8のいずれか1項に記載の方法を実行させる、
電子デバイス。
【請求項18】
少なくとも1つのプログラムコードを格納するコンピュータプログラムであって、前記少なくとも1つのプログラムコードは、プロセッサに、請求項1乃至8のいずれか1項に記載の方法を実行させる、
コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願]
本出願は、“FACE Image Transmission Method, VALUE TRANSFER Method, APPARATUSS, and ELECTRONIC DEVICE”と題し、2019年12月16日に出願された中国特許出願第201911300268.6号の優先権を主張するものであり、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本出願は、ネットワーク技術の分野に関し、特に顔画像送信(face image transmission)方法、価値(value)転送(transfer)方法、装置、電子デバイス、コンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0003】
ネットワーク技術の発達により、ユーザが端末に基づいて価値転送操作(value transfer operation)をトリガすることができる。例えば、端末は、まず、顔認識技術に基づいてユーザがユーザ自身であるかどうかを確認し、その後、確認が成功した後に価値転送操作を行う。
【0004】
現在、ユーザの顔画像を取得した後、端末のカメラが直接、顔画像(生データとも呼ばれる)を端末のプロセッサに送信し、端末のプロセッサは顔画像をサーバにアップロードし、サーバは認識結果を生成するために顔画像に対して顔認識を行い、サーバは認識結果を端末に送信する。認識結果が「イエス」のとき、その後の価値転送操作がトリガされる。
【発明の概要】
【0005】
本出願の実施形態は、顔画像送信方法、価値転送方法、装置、電子デバイス、及びコンピュータプログラムを提供する。技術的解決策は以下の通りである:
【0006】
一態様によれば、端末に適用可能な顔画像送信方法が提供され、方法は以下を含む:
【0007】
カメラコンポーネントが任意の顔画像を取得する場合にバッファから顔画像情報を読み取るステップであって、顔画像情報は、カメラコンポーネントによって過去に(historically)取得された全ての顔画像の量を示すために使用される、ステップと;
【0008】
ID情報(identification information)を含む(carrying)顔画像を得るために顔画像にID情報を埋め込むステップであって、ID情報は顔画像情報を示すために使用される、ステップと;
【0009】
ID情報を含む顔画像を送信するステップ。
【0010】
一態様によれば、端末に適用可能な価値転送方法が提供され、方法は以下を含む:
【0011】
価値転送オプションに関するトリガ操作(trigger operation)が検出される場合に顔画像を取得するようカメラコンポーネントを起動する(invoking)ステップと;
【0012】
カメラコンポーネントが任意の顔画像を取得する場合にバッファから顔画像情報の読み取るステップであって、顔画像情報は、カメラコンポーネントによって過去に取得された全ての顔画像の量を示すために使用される、ステップと;
【0013】
ID情報を含む顔画像を得るために顔画像にID情報を埋め込むステップであって、ID情報は顔画像情報を示すために使用される、ステップと;
【0014】
カメラコンポーネントのカメラID及びID情報を含む顔画像に基づいて価値転送を実行するステップ。
【0015】
一態様によれば、サーバに適用可能な価値転送方法が提供され、方法は以下を含む:
【0016】
価値転送要求を受信するステップであって、価値転送要求は、少なくともカメラID、ID情報を含む顔画像、転送されることになる価値、第1のユーザID、及び第2のユーザIDを含み、ID情報は、顔画像がリアルタイムで取得された画像であることを示すために使用される、ステップと;
【0017】
認識結果を得るために、ID情報が、カメラIDに対応して格納された各過去のID情報よりも大きい場合に、顔画像の顔領域に対して顔認識を実行するステップと;
【0018】
認識結果が成功である場合に、第1のユーザIDに対応して格納された価値から第2のユーザIDに対応して格納された価値へ転送されることになる価値を転送するステップ。
【0019】
一態様によれば、端末に適用可能な顔画像送信装置が提供され、装置は以下を含む:
【0020】
カメラコンポーネントが任意の顔画像を取得する場合にバッファから顔画像情報を読み取るように構成される読み取りモジュールであって、顔画像情報は、カメラコンポーネントによって過去に取得された全ての顔画像の量を示すために使用される、読み取りモジュールと;
【0021】
ID情報を含む顔画像を得るために顔画像にID情報を埋め込むように構成される埋め込みモジュールであって、ID情報は、顔画像情報を示すために使用される、埋め込みモジュールと;
【0022】
ID情報を含む顔画像を送信するように構成される送信モジュール。
【0023】
いくつかの実施形態では、読み取りモジュールは、以下のように構成される:
【0024】
バッファのターゲットリスト内の最大値を顔画像情報として決定し、ターゲットリストに格納された各値は顔画像の量に対応する。
【0025】
いくつかの実施形態では、装置は、さらに、以下のように構成される:
【0026】
バッファのターゲットリストに、ID情報及び第1のターゲット値を追加することによって得られる値を書き込む。
【0027】
いくつかの実施形態では、読み取りモジュールは、以下のように構成される:
【0028】
顔画像情報としてバッファのターゲットアドレスに格納された値を決定する。
【0029】
いくつかの実施形態では、装置は、さらに、以下のように構成される:
【0030】
ターゲットアドレスに格納された値を、ID情報及び第2のターゲット値を加えることによって得られる値として設定する。
【0031】
いくつかの実施形態では、ID情報は、顔画像情報及び第3のターゲット値を加えることによって得られる値である。
【0032】
いくつかの実施形態では、埋め込みモジュールは、以下のように構成される:
【0033】
顔画像の顔領域以外の任意の領域にID情報を埋め込む。
【0034】
いくつかの実施形態では、埋め込みモジュールは、以下のように構成される:
【0035】
顔画像のスペクトル画像を得るために顔画像に対してフーリエ変換を実行し;
【0036】
スペクトル画像の顔領域を除く任意の領域にID情報を埋め込み;
【0037】
ID情報を含む顔画像を得るためにID情報を含むスペクトル画像に対して逆フーリエ変換を実行する。
【0038】
一態様によれば、端末に適用可能な価値転送装置が提供され、装置は以下を含む:
【0039】
価値転送オプションに関するトリガ操作が検出される場合に、顔画像を取得するようカメラコンポーネントを起動するように構成された収集モジュールと;
【0040】
カメラコンポーネントが任意の顔画像を取得する場合にバッファから顔画像情報を読み取るように構成される読み取りモジュールであって、顔画像情報は、カメラコンポーネントによって過去に取得された全ての顔画像の量を示すために使用される、読み取りモジュールと;
【0041】
ID情報を含む顔画像を得るために顔画像にID情報を埋め込むように構成された埋め込みモジュールであって、前記ID情報は、顔画像情報を示すために使用される、埋め込みモジュールと;
【0042】
カメラコンポーネントのカメラID及びID情報を含む顔画像に基づいて価値転送を行うように構成される価値転送モジュール。
【0043】
いくつかの実施形態では、価値転送モジュールは、以下のように構成される:
【0044】
価値転送要求を生成し、価値転送要求は、少なくともカメラコンポーネントのカメラID、ID情報を含む顔画像、転送されることになる価値、第1のユーザID、及び第2のユーザIDを含み;
【0045】
サーバが、カメラコンポーネントのカメラID及びID情報を含む顔画像に基づいて本人確認(identity verification)を行うために、価値転送要求をサーバに送信し、確認が成功である場合に、第1のユーザIDに対応して格納された価値から第2のユーザIDに対応して格納された価値に転送されることになる価値を転送する。
【0046】
一態様によれば、サーバに適用可能な価値転送装置が提供され、装置は以下を含む:
【0047】
価値転送要求を受信するように構成される受信モジュールであって、価値転送要求は、少なくともカメラID、ID情報を含む顔画像、転送されることになる価値、第1のユーザID、及び第2のユーザIDを含み、ID情報は、顔画像がリアルタイムで取得された画像であることを示すために使用される、受信モジュールと;
【0048】
認識結果を得るために、ID情報がカメラIDに対応して格納された各過去のID情報よりも大きい場合に、顔画像の顔領域に対して顔認識を実行するように構成される認識モジュールと;
【0049】
認識結果が成功である場合に、第1のユーザIDに対応して格納された価値から前記第2のユーザIDに対応して格納された価値に、転送されることになる価値を転送するように構成される価値転送モジュール。
【0050】
一態様によれば、1つ又は複数のプロセッサ及び1つ又は複数のメモリを含む電子デバイスが提供され、1つ又は複数のメモリは少なくとも1つのプログラムコードを格納し、少なくとも1つのプログラムコードは、1つ又は複数のプロセッサによって、ロードされ、以下の動作を実装するように実行される:
【0051】
カメラコンポーネントが任意の顔画像を取得する場合にバッファから顔画像情報の読み取るステップであって、顔画像情報は、カメラコンポーネントによって過去に取得された全ての顔画像の量を示すために使用される、ステップと;
【0052】
ID情報を含む顔画像を得るために顔画像にID情報を埋め込むステップであって、ID情報は顔画像情報を示すために使用される、ステップと;
【0053】
ID情報を含む顔画像を送信するステップ。
【0054】
一態様によれば、1つ又は複数のプロセッサ及び1つ又は複数のメモリを含む電子デバイスが提供され、1つ又は複数のメモリは少なくとも1つのプログラムコードを格納し、少なくとも1つのプログラムコードは、1つ又は複数のプロセッサによって、ロードされ、以下の動作を実装するように、実行される:
【0055】
価値転送オプションに関するトリガ操作が検出される場合に顔画像を取得するようカメラコンポーネントを起動するステップと;
【0056】
カメラコンポーネントが任意の顔画像を取得する場合にバッファから顔画像情報を読み取るステップであって、顔画像情報は、カメラコンポーネントによって過去に取得された全ての顔画像の量を示すために使用される、ステップと;
【0057】
ID情報を含む顔画像を得るために顔画像にID情報を埋め込むステップであって、ID情報は顔画像情報を示すために使用される、ステップと;
【0058】
カメラコンポーネントのカメラID及びID情報を含む顔画像に基づいて価値転送を実行するステップ。
【0059】
一態様によれば、1つ又は複数のプロセッサ及び1つ又は複数のメモリを含む電子デバイスが提供され、1つ又は複数のメモリは少なくとも1つのプログラムコードを格納し、少なくとも1つのプログラムコードは、1つ又は複数のプロセッサによって、ロードされ、以下の動作を実装するように、実行される:
【0060】
価値転送要求を受信するステップであって、価値転送要求は、少なくともカメラID、ID情報を含む顔画像、転送されることになる価値、第1のユーザID、及び第2のユーザIDを含み、ID情報は、前記顔画像がリアルタイムで取得された画像であることを示すために使用される、ステップと;
【0061】
認識結果を得るために、ID情報がカメラIDに対応して格納された各過去のID情報よりも大きい場合に、顔画像の顔領域に対して顔認識を行うステップと;
【0062】
認識結果が成功した場合に、第1のユーザIDに対応して格納された価値から、第2のユーザIDに対応して格納された価値へ転送されることになる価値を転送するステップ。
【0063】
一態様によれば、少なくとも1つのプログラムコードを格納するコンピュータプログラムが提供され、少なくとも1つのプログラムコードは、ロードされ、前述の可能な実装のうちのいずれか1つに従って、顔画像送信方法又は価値転送方法で実行される動作を実装するように、プロセッサによって実行される。
【0064】
本出願の実施形態において提供される技術的解決策は、少なくとも以下の有益な効果を含む:
【0065】
カメラコンポーネントが任意の顔画像を取得するとき、顔画像情報をバッファから読み取ることができる。顔画像情報は、カメラコンポーネントによって過去に取得された全ての顔画像の量を示すために使用される。ID情報がID情報を含む顔画像を取得するために顔画像に埋め込まれる。ID情報は顔画像情報を示すために使用される。ID情報を含む顔画像が送信される。したがって、ID情報は、カメラコンポーネントによって取得された顔画像に直接埋め込まれることができ、カメラコンポーネントによって取得された顔画像のセキュリティを向上させる。顔画像が漏洩した場合でも、攻撃者が過去の顔画像を盗み出して関連サービスを依頼する場合、ID情報の不一致のために確認は成功することができず、それによって顔画像送信プロセスのセキュリティを有効に確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0066】
本出願の実施形態における技術的解決策をより明確に説明するために、以下では、実施形態を説明するために必要な添付の図面を簡単に説明する。明らかに、以下の説明の添付図面は、本出願のいくつかの実施形態を示しているに過ぎず、当業者は、創造的努力なしに、これら添付図面から他の図面を引き出すことができる。
【0067】
図1】本出願の一実施形態による顔画像送信方法の実装環境の概略図である。
【0068】
図2】本出願の一実施形態による端末120の外観の概略図である。
【0069】
図3】本出願の一実施形態による顔画像送信方法のフローチャートである。
【0070】
図4】本出願の一実施形態による価値転送方法のインタラクション(interaction)フローチャートである。
【0071】
図5】本出願の一実施形態に係る価値転送方法の概略原理図である。
【0072】
図6】本出願の一実施形態による顔画像送信装置の概略構造図である。
【0073】
図7】本出願の一実施形態による価値転送装置の概略構造図である。
【0074】
図8】本出願の一実施形態による価値転送装置の概略構造図である。
【0075】
図9】本出願の一実施形態による端末の構造ブロック図である。
【0076】
図10】本出願の一実施形態によるサーバの概略構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0077】
本出願の目的、技術的解決策、及び利点をより明確にするために、以下は、添付の図面を参照して、本出願の実装をさらに詳細に説明する。
【0078】
関連技術においては、現在のネットワーク攻撃手法の多様化に伴い、データ送信中に顔画像が漏洩する可能性があり、「リプレイ攻撃」が発生する可能性がある:端末が攻撃者の顔画像を取得した後、端末がサーバに画像を送信する過程でネットワーク攻撃を行い、攻撃者の顔画像を盗まれた顔画像に置き換え、これにより、有効な顔画像に対応したユーザの資金が盗まれる。従って、顔画像送信プロセスのセキュリティは悪い。
【0079】
図1は、本出願の一実施形態による顔画像送信方法の実装環境の概略図である。図1を参照すると、実装環境は、端末120及びサーバ140を含み得る。端末120とサーバ140の両方は、電子デバイスと呼ばれ得る。
【0080】
端末120は、顔画像送信のために構成される。端末120は、カメラコンポーネント122及びホスト124を含み得る。カメラコンポーネント122は、顔画像を取得し、取得した顔画像にID情報を埋め込み、その後、ID情報を含む顔画像をホスト124に送信するように構成される。ホスト124は、データ送信メッセージを得るためにID情報を含む顔画像を圧縮し、暗号化し、カプセル化し得る。ホスト124は、サーバ140にデータ送信メッセージを送信する。
【0081】
いくつかの実施態様では、カメラコンポーネント122は、3次元(3D)カメラコンポーネントである。3Dカメラコンポーネントは、顔認識、ジェスチャ認識、人間の骨格認識、3D測定、環境認識、又は3Dマップ再構成などの機能を有し得る。取得した画像の各ピクセルとカメラとの距離に関する情報が、3Dカメラコンポーネントを使用することによって検出することができ、その結果、現在取得されている顔画像に対応するユーザが生体であるかどうかを決定して、価値転送のために他人の資金を盗むために、本人確認を実行するために攻撃者が他人の写真を使用することを防止することができる。
【0082】
いくつかの実施形態では、カメラコンポーネント122は、センサ1222、プロセッサ1224、メモリ1226、及びバッテリ1228を含む。いくつかの実施形態では、カメラコンポーネント122は、さらに、カメラIDを有し得る。カメラIDは、カメラコンポーネント122を一意に識別するために使用される。例えば、カメラコンポーネント122が工場から出荷されるときにカメラコンポーネント122に割り当てられるシリアル番号(SN)であり、SNはカメラコンポーネント122の固有の番号である。
【0083】
センサ1222は、顔画像を取得するように構成される。センサ1222は、カメラコンポーネント122内に配置され得る。センサ1222は、カラー画像センサ、奥行き画像(depth image)センサ、又は赤外線画像センサのうちの少なくとも1つであり得る。センサ1222の種類は、本出願の実施形態では限定されない。それに対応して、センサ1222によって取得される顔画像は、カラー画像、奥行き画像、又は赤外線画像のうちの少なくとも1つであり得る。顔画像のタイプは、本出願の実施態様では限定されない。
【0084】
プロセッサ1224は、センサ1222によって取得された顔画像にID情報を埋め込むように構成され得る。例えば、プロセッサ1224はデジタル信号プロセッサ(DSP)である。DSPは、大量の情報をデジタル信号で処理できる特殊なマイクロプロセッサである。確かに、プロセッサ1224は、代替的には、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)又はプログラマブル論理アレイ(PLA)のハードウェア形態であってもよい。プロセッサ1224のハードウェア形態は、本出願の実施形態において限定されない。
【0085】
メモリ1226は、顔画像情報を格納するように構成され、顔画像情報は、カメラコンポーネント122によって過去に取得された全ての顔画像の量を示すために使用される。例えば、メモリ1226は、フラッシュメモリ(FLASH)、磁気ディスクストレージデバイス、又は高速ランダムアクセスメモリ(CACHE)である。メモリ1226のタイプは、本出願の実施形態では限定されない。
【0086】
バッテリ1228は、カメラコンポーネント122の構成要素に電力を供給するように構成される。この場合、端末120のホスト124が電源オフであっても、カメラコンポーネント122内のバッテリ1228は、電源オフによるメモリ1226内の顔画像情報の損失を回避するために、依然として、メモリ1226に電源を供給することができる。
【0087】
端末120及びサーバ140は、有線又は無線ネットワークによって接続され得る。
【0088】
サーバ140は、1つのサーバ、複数のサーバ、クラウドコンピューティングプラットフォーム、及び仮想化センターのうちの少なくとも1つを含み得る。サーバ140は、端末120上で動作するアプリ(APP)のためのバックエンドサービスを提供するように構成される。アプリは、ユーザに価値転送サービスを提供し得、その結果、ユーザは端末120に基づいて価値転送操作を実行できる。いくつかの実施形態では、サーバ140は一次コンピューティング作業を行い、端末120は二次コンピューティング作業を行う;代替的には、サーバ140は二次コンピューティング作業を行い、端末120は一次コンピューティング作業を行う;代替的には、サーバ140と端末120との間の分散コンピューティングアーキテクチャを用いることによって協調コンピューティングが行われる。
【0089】
いくつかの実施形態では、サーバ140は、独立した物理サーバである、又は複数の物理サーバによって形成されるサーバクラスタ若しくは分散システムである、又はクラウドサービス、クラウドデータベース、クラウドコンピューティング、クラウド機能、クラウドストレージ、ネットワークサービス、クラウド通信、ミドルウェアサービス、ドメインネームサービス、セキュリティサービス、コンテンツ配信ネットワーク(CDN)、ビッグデータ、及びAIプラットフォームなどの基本的なクラウドコンピューティングサービスを提供するクラウドサーバである。
【0090】
例示的なシナリオでは、顔データ送信プロセスは、顔認識に基づく価値転送のプロセスにおいて発生する。この場合、端末120は、一般に「顔認識決済端末(facial recognition payment terminal)」と呼ばれる。顔認識決済端末とは、カメラを一体化し、ユーザの顔画像を取得し、決済を行うことができる電子デバイスをいう。第1のユーザが、端末120に対する価値転送オプションに関するトリガ操作を実行して、端末120をトリガしてカメラコンポーネント122を起動し、リアルタイムで第1のユーザの顔データストリームを取得することができる。顔データストリーム内の任意の画像フレーム(すなわち、顔画像)に対して、端末120が、ID情報、カメラID情報、価値転送情報を含む顔画像を価値転送要求にカプセル化し、価値転送要求をサーバ140に送信するために、ID情報を含む顔画像が、本願の実施形態によって提供される顔画像送信方法に基づいて、得られ得る。サーバ140は、ID情報及びカメラIDを含む顔画像に基づいて、第1のユーザに対して本人確認を行う。一方、顔画像がカメラコンポーネント122によって取得された最新の画像であるか否かが、攻撃者が不正な支払いのために第1のユーザの過去の顔画像を盗むことを防止するために、ID情報に基づいて確認することができる。一方、顔画像の顔領域が第1のユーザであるかどうかが、二重の本人確認を実現するために、顔認識によって確認することができる。二重の本人確認が成功した場合、サーバ140は、価値転送要求における価値転送情報に基づいて価値転送を実行し得る。価値転送情報は、第1のユーザID、第2のユーザID、及び転送されることになる価値を含む。
【0091】
第1のユーザ及び第2のユーザは、価値転送のあるプロセスにおいて、単なる異なるIDを持つユーザの区別される名前である。いくつかの価値転送プロセスでは、特定のユーザは、第1のユーザと第2のユーザの両方であってもよい。すなわち、ユーザは、自分自身が所有するアカウントから別のアカウントに価値を移す。確かに、特定のユーザは、価値転送プロセスにおける第1のユーザであり得、且つ別の価値転送プロセスにおける第2のユーザであり得る。
【0092】
図2は、本出願の一実施形態による端末120の外観の概略図である。図2を参照すると、端末120は、ディスプレイスクリーンを有し得、ユーザは、ディスプレイスクリーンに基づいてインタラクション操作を実行し、それによって、顔認識に基づいて価値転送操作を完了する。いくつかの実施形態では、端末120のデバイスタイプは、スマートフォン、タブレットコンピュータ、電子書籍リーダ、ムービングピクチャーエキスパートグループオーディオレイヤーIII(MP3)プレーヤ、ムービングピクチャーエキスパートグループオーディオレイヤーIV(MP4)プレーヤ、ラップトップコンピュータ、及びデスクトップコンピュータのうちの少なくとも1つを含む。
【0093】
いくつかの実施形態では、より多い又はより少ない端末120があってもよい。例えば、1つの端末120のみが存在してもよく、数十又は数百以上の端末120が存在してもよい。端末120の数量及びデバイスタイプは、本出願の実施形態では限定されない。
【0094】
図3は、本出願の一実施形態による顔画像送信方法のフローチャートである。図3を参照すると、この実施形態は、前述の実装環境において端末120に適用され得る。詳細は以下とおりである:
【0095】
301.端末が、カメラコンポーネントが任意の顔画像を取得するときに、バッファのターゲットリスト内の最大値を顔画像情報として決定し、ターゲットリスト内に格納された各値は、顔画像の量に対応する。
【0096】
端末は、顔画像送信を行うように構成される。端末は、カメラコンポーネント及びホストを含み得る。カメラコンポーネントは、顔画像を取得し、取得された顔画像にID情報を埋め込むように構成される。カメラコンポーネントは、ID情報を含む顔画像をホストに送信する。ホストは、ID情報を含む顔画像をサーバに送信する。いくつかの実施態様では、カメラコンポーネントは、3Dカメラコンポーネントであり、その結果、カメラコンポーネントが、取得された画像内の各ピクセルとの間の距離に関する情報を検出して、現在取得されている顔画像に対応するユーザが、価値転送の間に他人の資金を盗むために本人確認を行うために攻撃者が他人の写真を使用することを防止するために、生体であるかどうかを決定することができる。
【0097】
いくつかの実施形態では、カメラコンポーネントは、センサ、プロセッサ、メモリ、及びバッテリを含む。カメラコンポーネントのメモリは、ターゲットリストを格納し得る。ターゲットリストは複数の値を含み、各値は顔画像の量に対応する。顔画像の量がカメラコンポーネントによって取得されたとき、カメラコンポーネントのプロセッサは、新しい値をターゲットリストに書き込み、ターゲットリスト内の最も早いタイムスタンプ(the earliest timestamp)を有する既存の値を削除して、ターゲットリストのリアルタイム更新を達成し得る。
【0098】
いくつかの実施形態では、顔画像の量が[500,501,502,...]である場合、ターゲットリスト内の各値は、顔画像の量と等しくなり得、ターゲットリストは[500,501,502,...]である。代替的には、ターゲットリスト内の各値は、顔画像の量のN倍(N>1)であり得、ターゲットリストは[500N,501N,502N,...]である。確かに、ターゲットリスト内の各値は、代替的には、顔画像の量の指数変換又は対数変換によって得られる値であってもよい。顔画像の量とターゲットリストに格納された各値との間の変換方法は、本出願のこの実施形態では限定されない。
【0099】
前述の場合、端末オペレーティングシステムは、取得命令をカメラコンポーネントに送り得、カメラコンポーネントは、取得命令に応答して、カメラコンポーネントのセンサを通して顔画像を取得する。センサは、リアルタイムでユーザの顔データストリームを取得し得る。顔データストリーム内の任意の顔画像(すなわち、任意の画像フレーム)に対して、センサは、取得された顔画像をカメラコンポーネントのプロセッサに送信する。プロセッサは、バッファからターゲットリストを決定し、ターゲットリスト内の最大値を照会し、最大値を顔画像情報として決定する。
【0100】
いくつかの実施形態では、異なるタイプのセンサが、異なるタイプの顔画像を取得し得る。例えば、赤外線画像センサで取得した顔画像は赤外線画像であり、奥行き画像センサで取得した顔画像は奥行き画像であり、カラー画像センサで取得した顔画像はカラー画像である。センサのタイプ及び顔画像は、本出願のこの実施形態では限定されない。
【0101】
前述のプロセスにおいて、カメラコンポーネントは、取得された顔画像の量が増えるにつれて更新される最大値を有するターゲットリストを内部プロセッサ及びメモリを介して保持するため、カメラコンポーネントによる取得された顔画像の量が多いとき、ターゲットリスト内の最大値が大きくなり、より大きい顔画像情報の量をもたらし、その結果、カメラコンポーネントは、顔画像情報に基づいて取得された顔画像の全ての量をカウントすることができる。
【0102】
ステップ301において、端末は、バッファから顔画像情報を読み込み、顔画像情報は、カメラコンポーネントによって過去に取得された全ての顔画像の量を示すために使用される。いくつかの実施形態では、端末は、ターゲットリストの形式で顔画像情報を格納せずに、スタック、アレイ、及びタプルなどのデータフォーマットで顔画像情報を格納してもよい。バッファ内の顔画像情報のデータフォーマットは、本出願の実施形態では限定されない。
【0103】
302.端末は、顔画像のスペクトル画像を得るために、顔画像に対してフーリエ変換を実行する。
【0104】
前述のプロセスにおいて、端末は、顔画像のスペクトル画像を得るために、顔画像に対して離散コサイン変換(DCT)を実行し得る。DCTは、空間領域の信号を周波数領域に変換するためにデータ又は画像を圧縮するために主に使用される離散フーリエ変換法であり、良好な非相関性能(decorrelation performance)を有する。
【0105】
303.端末は、スペクトル画像の顔領域を除く任意の領域にID情報を埋め込む。
【0106】
ID情報は顔画像情報を示すために使用される。いくつかの実施形態では、ID情報は、顔画像情報と第3のターゲット値とを加えることによって得られる値であってもよい。第3のターゲット値は、0以上の任意の値であり得る。いくつかの実施形態では、ID情報は、代替的に、顔画像情報に第4のターゲット値を乗じることによって得られる値であり得る。第4のターゲット値は、1以上の任意の値であり得る。第4のターゲット値と第3のターゲット値は、同じであってもよく、異なってもよい。いくつかの実施形態では、ID情報は、代替的には、顔画像情報の一方向暗号化後に得られる値であり得る。顔画像情報とID情報との間の変換方法は、本出願のこの実施形態では限定されない。
【0107】
顔領域は、通常、顔画像の中心に位置するので、顔領域を除く任意の領域は、顔画像の左上隅、左下隅、右上隅、又は右下隅の少なくとも1つであり得る。例えば、任意の領域は、顔画像の左上隅として決定される。ID情報の埋め込み領域の位置は、本出願のこの実施形態では限定されない。
【0108】
第3のターゲット値が0の場合、ID情報は顔画像情報と同じであり、端末は、スペクトル画像の顔領域を除く任意の領域に顔画像情報を埋め込み得る。第3のターゲット値が0より大きいとき、端末は、ID情報を得るためにステップ301で決定された顔画像情報と第3のターゲット値とを加算し、次に、スペクトル画像の顔領域を除く任意の領域にID情報を埋め込み得る。
【0109】
前述のプロセスでは、ID情報は、顔画像内の顔領域を除く任意の領域に埋め込まれ、これは、顔画像の顔領域のピクセル情報が破壊されることを防止し、顔領域の妨害による顔認識不能の問題を回避することができ、顔画像送信処理の処理ロジックを最適化することができる。
【0110】
304.端末は、ID情報を含む顔画像を得るためにID情報を含むスペクトル画像に対して逆フーリエ変換を実行する。
【0111】
前述のプロセスでは、ID情報をスペクトル画像に埋め込んだ後、端末は、ID情報を含むスペクトル画像に対して逆DCT変換を実行し得、ID情報を含むスペクトル画像を周波数領域から空間領域に変換して戻し、その結果、顔画像に埋め込まれたID情報をユーザが認識できないことを確実にすることができる。ユーザが認識できないID情報は、一般に「ブラインド透かし」又は「デジタル透かし」と呼ばれ得る。ユーザは、ブラインド透かしを見ることも聞くこともできないが、端末がブラインド透かしを含む顔画像をサーバに送信するとき、サーバは、顔画像に含まれるブラインド透かしを解析することができる。
【0112】
前述のステップ302~304では、端末は、顔画像の顔領域を除く任意の領域にID情報を埋め込み得る。確かに、端末は、代替的に、顔画像の顔領域にID情報を埋め込んでもよい。ID情報の埋め込み領域が顔領域であるかどうかは、本出願のこの実施形態では限定されない。
【0113】
前述のプロセスでは、端末は、ID情報を含む顔画像を得るためにID情報を顔画像に埋め込む。ID情報は顔画像情報を示すために使用される。セキュリティ予防策(Security precaution)は、カメラコンポーネントによって取得された顔データソース(すなわち、任意の顔画像)に対してブラインド透かしを埋め込む方法で実行することができる。この場合、カメラコンポーネントとホストとの間又はホストとサーバとの間で顔画像が送信されるときにネットワーク攻撃が発生したとしても、今回取得した盗まれた顔画像を、盗まれたユーザの過去の顔画像に置き換えるとき、サーバは、過去の顔画像のID情報が期限切れになり、かつ、過去の顔画像が最新のリアルタイムで取得した顔画像ではないことを時間内に認識することができ、その結果、顔画像の確認に失敗したと決定され、顔画像に基づく確認の各種サービスのセキュリティを大幅に向上させる。
【0114】
305.端末は、バッファのターゲットリストにID情報と第1のターゲット値とを加えることによって得られた値を書き込む。
【0115】
第1のターゲット値は、0以上の値である。たとえば、第1のターゲット値は1である。
【0116】
前述のプロセスでは、カメラコンポーネントのプロセッサを介して顔画像にID情報を埋め込んだ後、端末は、さらに、ID情報と第1のターゲット値とを加えることによって得られた値をターゲットリストに書き込み得る。顔画像情報はターゲットリスト内の元の最大値であり、ID情報は顔画像情報以上であり、今回書き込まれた値はID情報以上であるため、今回書き込まれた値はターゲットリスト内の元の最大値以上である。従って、ターゲットリストの最大値を更新して、カメラコンポーネントのメモリに格納されたターゲットリストの最大値を維持し、取得される顔画像の量が増えるにつれて増加させることができる。
【0117】
例示的なシナリオでは、カメラコンポーネントのセンサはSENSOR(センサ)であり、カメラコンポーネントのプロセッサはDSPであり、カメラコンポーネントのメモリはFLASH(フラッシュ)であり、FLASHに格納されたターゲットリストの各値は正確に顔画像の量である。この場合、FLASHは更新するために取得した顔画像の量をリアルタイムでカウントすると考えられる。DSPは、顔データストリームをSENSORから取得し、顔画像の各フレーム(すなわち、顔データストリーム内の任意の画像フレーム)について、FLASHに格納されたターゲットリストから顔画像の最大量(すなわち、現在の最新カウント)を読み取る。第3のターゲット値が1であると仮定すると、DSPは、顔画像の最大量に1を加えることによって得られた値をID情報として決定し、そのID情報を顔画像のフレームに埋め込む。第1のターゲット値が0であると仮定すると、DSPはターゲットリストにID情報を直接書き込む。
【0118】
例えば、FLASHのターゲットリストの現在の最新カウントは1000であり、カメラコンポーネントによって過去に取得された全ての顔画像の量が1000であることを示す。SENSORが1001番目の顔画像を取得するとき、DSPはFLASHのターゲットリストから現在の最新カウント1000を読み込み、ID情報が1001であると決定する。ID情報1001は、ブラインド透かしの形態で1001番目の顔画像に埋め込まれ、次に、ID情報1001はターゲットリストに書き戻され、その結果、DSPは、次回の最新カウントを読み取るときに1001を読み取ることができ、DSPがFLASHから増加するカウントを毎回読み取ることができることを確実にする。
【0119】
例示的なシナリオでは、FLASHに格納されたターゲットリスト内の各値が、正確に顔画像の量に1を加えることによって得られた値であると仮定すると、DSPがFLASHから顔データストリームを得た後、FLASHに格納されたターゲットリストからDSPによって読み取られる現在の最新カウントは、顔画像の各フレームに対して顔画像の最大量に1を加えることによって得られた値である。第3のターゲット値が0であると仮定すると、DSPは、顔画像の最大量に1を加えることによって得られた値をID情報として決定し、そのID情報を顔画像のフレームに埋め込む。第1のターゲット値が1であると仮定すると、DSPは、ID情報に1を加えることによって得られた値をターゲットリストに書き込む。
【0120】
たとえば、FLASHのターゲットリストの現在の最新カウントは1000であり、カメラコンポーネントによって過去に取得された全ての顔画像の量が999であることを示す。SENSORが1000番目の顔画像を取得するとき、DSPは、FLASHのターゲットリストから現在の最新カウント1000を読み込み、ID情報が1000であると決定する。ID情報1000は、ブラインド透かしの形態で1000番目の顔画像に埋め込まれ、次に、ID情報1000に1を加えることによって得られた値1001がターゲットリストに書き戻され、その結果、DSPは、次回の最新カウントを読み取るとき、1001を読み取ることができ、DSPがFLASHから増加するカウントを確実に読み取ることができることを確実にする。
【0121】
いくつかの実施形態では、端末は、顔画像情報をターゲットリストの形式ではなくカメラコンポーネントのメモリに格納し得るが、顔画像情報をターゲットアドレスに直接格納し得、その結果、カメラコンポーネントのメモリのストレージスペースを節約できる。
【0122】
この場合、ステップ301は、以下のステップに置き換えられ得る:端末は、バッファのターゲットアドレスに格納された値を顔画像情報として決定する、すなわち、端末は、カメラコンポーネントのプロセッサを介してカメラコンポーネントのメモリ内のターゲットアドレスを読み取り、ターゲットアドレスに格納された値を顔画像情報として決定する。
【0123】
上記に基づいて、ステップ305は、以下のステップによって置き換えられ得る:端末は、ターゲットアドレスに格納された値をID情報と第2のターゲット値とを加えることによって得られた値として設定し、第2のターゲット値は0以上の任意の値である。たとえば、第2のターゲット値は1であり、第2のターゲット値は第1のターゲット値と同じである又は異なる。第2のターゲット値又は第1のターゲット値の値は、本出願のこの実施形態では限定されない。
【0124】
前述のプロセスでは、端末は、カメラコンポーネントのメモリ内にコストのかかるターゲットリストを維持する必要はなく、ターゲットアドレス内に取得された全ての顔画像の量を格納するだけであり、メモリによって占有されるリソースコストを低減することができる。これにより、ターゲットアドレスに格納された顔画像情報をリアルタイムに更新することができ、カメラコンポーネントの処理効率を向上させることができる。
【0125】
306.端末はID情報を含む顔画像を送信する。
【0126】
前述のプロセスでは、端末は、ID情報を含む顔画像を別々に送信し得る、又は、他の情報と共にID情報を含む顔画像をサービスリクエストにカプセル化し、サービスリクエストを送信し得る。サービスリクエストは、本人確認サービスや価値転送サービスなど、異なるサービスタイプに対応し得る。サービスリクエストのサービスタイプは、本出願のこの実施形態では限定されない。
【0127】
例示的なシナリオでは、端末は、カメラコンポーネントのカメラIDと、ID情報を含む顔画像とを、本人確認要求にカプセル化して、本人確認要求をサーバに送信し得る。
【0128】
例示的なシナリオでは、端末は、代替的に、カメラコンポーネントのカメラID、ID情報を含む顔画像、及び価値転送情報を価値転送要求にカプセル化して、価値転送要求をサーバに送信し得る。価値転送情報は、少なくとも、第1のユーザID、第2のユーザID、及び転送されることになる価値を含む。
【0129】
本出願のオプションの実施形態を形成するために、前述の全てのオプションの技術的解決策の任意の組み合わせが使用され得、詳細は、本明細書には再度記載されない。
【0130】
本出願のこの実施形態によって提供される方法では、カメラコンポーネントが任意の顔画像を取得するとき、顔画像情報はバッファから読み取ることができる。顔画像情報は、カメラコンポーネントによって過去に取得された全顔画像の量を示すために使用される。ID情報は、ID情報を含む顔画像を取得するために顔画像に埋め込まれる。ID情報は顔画像情報を示すために使用される。ID情報を含む顔画像が送信される。このため、ID情報をカメラコンポーネントによって取得される顔画像に直接埋め込むことができ、カメラコンポーネントによって取得された顔画像のセキュリティを向上させることができる。顔画像が漏洩したとしても、攻撃者が過去の顔画像を盗み出して関連サービスを要求するとき、ID情報の不一致により確認が成功できず、それによって顔画像送信プロセスのセキュリティを有効に確保する。
【0131】
前述の実施形態によって提供される顔画像送信方法は、カメラコンポーネントによって取得された顔データソースのセキュリティを確保することができる。ID情報に基づく顔画像の取得タイミングのユニークなIDは、毎回取得した顔画像を一度だけ使用できることを確実にすることができる。各ユーザは、端末のホスト上でハードウェアのアップグレード又はシステム変換を行う必要はなく、ホストの設定のための必須要件はない。各ユーザは、顔データソースのセキュリティを確保するために、このアプリケーションのこの実施形態によって提供されるカメラコンポーネントにアクセスする必要があるだけであり、これは顔データソースのセキュリティを維持するための困難を大幅に軽減し、高い可搬性とユーザビリティを有する。顔画像送信方法は、顔画像に依存する様々なサービスシナリオに適用され得る。本願の実施形態では、価値転送サービスを完了するために顔画像に基づいて本人確認を実行するプロセスが、例として使用される。このプロセスは、顔決済シナリオ又は顔認識決済シナリオと呼ばれ、以下に詳述する。
【0132】
図4は、本出願の一実施形態による価値転送方法のインタラクションフローチャートである。図4を参照すると、この実施形態は、前述の実施環境における端末120とサーバ140との間のインタラクションプロセスに適用される。この実施形態は、以下のステップを含む:
【0133】
401.端末が、価値転送オプションについての第1のユーザのトリガ操作が検出される場合に、顔画像を取得するようにカメラコンポーネントを起動する。
【0134】
前述のプロセスでは、端末は、第1のユーザの個人端末であり得る、又は第2のユーザが位置する店舗にセットされた「顔認識決済端末」であり得る。顔認識決済端末とは、カメラを一体化し、ユーザの顔画像を取得し、決済を行うことができる電子デバイスをいう。端末のデバイスタイプは、本出願のこの実施形態では限定されない。
【0135】
第1のユーザと第2のユーザは、単に価値転送のあるプロセスにおいて、異なるIDを持つユーザの区別される名前である。いくつかの価値転送プロセスでは、特定のユーザが、第1のユーザと第2のユーザの両方であり得る。すなわち、ユーザは、自分自身が所有するアカウントから別のアカウントに価値を転送する。確かに、特定のユーザは、価値転送プロセスにおける第1のユーザであり得、及び別の価値転送プロセスにおける第2のユーザであり得る。
【0136】
ステップ401において、価値転送を実行する必要があるとき、第1のユーザは、端末をトリガして、ディスプレイスクリーン上に決済インターフェースを表示する。決済インターフェースは、価値転送情報及び価値転送オプションを含み得る。価値転送情報が確認された後、第1のユーザは、価値転送オプションに関するトリガ操作を実行し得る。価値転送オプションに関する第1のユーザのトリガ操作が検出されるとき、端末オペレーティングシステムは、取得命令をカメラコンポーネントに送り、第1のユーザの顔画像を取得するようにカメラコンポーネントを起動する。
【0137】
いくつかの実施形態では、価値転送情報は、少なくとも第1のユーザID、第2のユーザID、及び転送されることになる価値を含み得る。確かに、価値転送情報は、さらに、取引アイテム情報、割引情報、取引タイムスタンプ等を含み得る。
【0138】
402.端末は、カメラコンポーネントが任意の顔画像を取得する場合にバッファから顔画像情報を読み込み、この顔画像情報は、カメラコンポーネントによって過去に取得された全ての顔画像の量を示すために使用される。
【0139】
ステップ402は、ステップ301と同様であり、詳細は、ここでは再度説明しない。
【0140】
403.端末は、ID情報を含む顔画像を得るために顔画像にID情報を埋め込み、ID情報は、顔画像情報を示すために使用される。
【0141】
ステップ403は、ステップ302~304と同様である。詳細は、ここでは再度説明しない。
【0142】
404.端末は、価値転送要求を生成し、価値転送要求は、少なくともカメラコンポーネントのカメラID、ID情報を含む顔画像、転送されることになる価値、第1のユーザID、及び第2のユーザIDを含む。
【0143】
前述のプロセスでは、端末は、圧縮された情報を得るために圧縮アルゴリズムを使用することによって、カメラコンポーネントのカメラID、ID情報を含む顔画像、転送されることになる価値、第1のユーザID、及び第2のユーザIDを圧縮し、暗号文情報を得るために暗号化アルゴリズムを使用することによって圧縮された情報を暗号化し、価値転送要求を得るために伝送プロトコルを使用することによって暗号文情報をカプセル化し得る。
【0144】
いくつかの実施形態では、圧縮アルゴリズムは、br圧縮アルゴリズム、gzip圧縮アルゴリズム、又はハフマン圧縮アルゴリズムのうちの少なくとも1つを含み得、暗号化アルゴリズムは、メッセージダイジェストアルゴリズム及びDiffie-Hellman(DH)鍵交換アルゴリズムなどの対称暗号化アルゴリズム又は非対称暗号化アルゴリズムのうちの少なくとも1つを含み得、送信プロトコルは、インターネットプロトコル(IP)、送信制御プロトコル(TCP)、又はユーザデータグラムプロトコル(UDP)のうちの少なくとも1つを含み得る。圧縮アルゴリズム、暗号化アルゴリズム、及び伝送プロトコルのタイプは、本出願のこの実施形態では限定されない。
【0145】
405.端末は、価値転送要求をサーバに送信する。
【0146】
端末が価値転送要求を送信した後、サーバは、カメラコンポーネントのカメラIDと、ID情報を含む顔画像とに基づいて、本人確認を実行し得る。転送されることになる価値は、確認が成功した場合には、第1のユーザIDに対応して格納された価値から、第2のユーザIDに対応して格納された価値に転送される。実装プロセスは、以下のステップ406~408で詳細に説明される。
【0147】
406.サーバは価値転送要求を受信する。
【0148】
価値転送要求は、少なくともカメラIDと、ID情報を含む顔画像と、転送されることになる価値と、第1のユーザIDと、第2のユーザIDとを含み、このID情報は、顔画像がリアルタイムで取得された画像であることを示すために使用される。
【0149】
前述のプロセスでは、価値転送要求を受信した後、サーバは、暗号文情報を得るために価値転送要求を解析し、圧縮情報を得るために復号化アルゴリズムを使用することによって暗号文情報を復号し、カメラID、ID情報を含む顔画像、転送されることになる価値、第1のユーザID、及び第2のユーザIDを得るために圧縮情報を展開し得る。本明細書でそれぞれ使用される復号化アルゴリズム及び展開アルゴリズムは、ステップ404における暗号化アルゴリズム及び圧縮アルゴリズムに対応し、詳細は、本明細書には記載されない。
【0150】
407.サーバは、認識結果を得るためにID情報がカメラIDに対応して格納された各過去のID情報よりも大きい場合に、顔画像の顔領域に対して顔認識を実行する。
【0151】
前述のプロセスでは、サーバは、各カメラIDに対応する各顔画像のID情報を格納する。いくつかの実施形態では、サーバは、各カメラIDに対応するID情報シーケンスをバックエンドに保持し、同じカメラIDに対応する顔画像の各過去のID情報を同じシーケンスに格納し得、その結果、カメラIDを含む価値転送要求が受信されるとき、価値転送要求のID情報を含む顔画像が得られ、ID情報が顔画像から抽出される。サーバは、カメラIDに対応するID情報シーケンス内の最大の過去の値を問い合わせ得る。抽出されたID情報が最大の過去の値より大きい場合、顔画像は有効である、すなわち、顔画像は盗まれた過去の顔画像ではないと決定され、サーバは、認識結果を得るために顔画像の顔領域に対して顔認識を実行する。さもなければ、抽出されたID情報が最大の過去の値以下である場合、顔画像が無効である、すなわち、顔画像が盗まれた顔画像であると決定され、サーバは確認失敗情報を端末に送信し得る。
【0152】
いくつかの実施形態では、顔認識のプロセスにおいて、顔画像は、顔類似性モデル(face similarity model)に入力され得、顔画像と第1のユーザの予め格納された画像との間の類似性が、顔類似性モデルを使用することによって予測され得る。類似性がターゲット(目標)閾値以上である場合、顔画像の認識結果が成功であると決定され、次のステップ408が実行される。さもなければ、類似性がターゲット閾値未満である場合、顔画像の認識結果は成功でないと決定され、サーバは確認失敗情報を端末に送信し得る。
【0153】
408.サーバは、確認結果が成功である場合、第1のユーザIDに対応して格納された価値から、第2のユーザIDに対応して格納された価値へ転送されることになる価値を転送する。
【0154】
前述のプロセスでは、ID情報の確認及び顔領域の確認の両方が成功である場合、サーバは、第1のユーザID情報に対応して格納された価値から第2のユーザID情報に対応して格納された価値へ転送されることになる価値を転送する操作を実行し、その結果、第1のユーザは第2のユーザへの転送されることになる価値の転送を完了する。前述のステップ404~408では、サーバは、カメラコンポーネントのカメラID及びID情報を含む顔画像に基づいて価値転送を実行する。いくつかの実施形態では、価値転送が完了するとき、サーバは、さらに、価値転送操作が正常に実行されたことを端末に通知するために、端末に転送成功情報を送信し得る。
【0155】
前述のオプションの技術的解決策の任意の組み合わせを使用して、本出願のオプションの実施形態を形成し得る。詳細は、ここでは再度説明しない。
【0156】
本出願のこの実施形態によって提供される方法では、価値転送オプションに対するトリガ操作が検出されるとき、端末が顔画像を取得するようにカメラコンポーネントを起動する。カメラコンポーネントが任意の顔画像を取得するとき、顔画像情報がバッファから読み取られる。顔画像情報は、カメラコンポーネントによって過去に取得された全顔画像の量を示すために使用される。ID情報が、ID情報を含む顔画像を取得するために、顔画像に埋め込まれる。ID情報は顔画像情報を示すために使用される。価値転送が、カメラコンポーネントのカメラID及びID情報を含む顔画像に基づいて実行される。したがって、価値転送のプロセスにおいては、ID情報は、カメラコンポーネントによって取得された顔画像に直接埋め込まれ、カメラコンポーネントによって取得された顔画像のセキュリティを向上させる。顔画像が漏洩した場合でも、攻撃者が価値転送サービスを要求するために過去の顔画像を盗むとき、ID情報の不一致により確認は成功できず、それによって価値転送プロセスのセキュリティを有効に確保する。
【0157】
さらに、サーバは価値転送要求を受信する。価値転送要求は、少なくともカメラID、ID情報を含む顔画像、転送されることになる価値、第1のユーザID、及び第2のユーザIDを含む。顔画像がリアルタイムに取得された画像であることを示すためにID情報が使用される。カメラIDに対応して格納された各過去のID情報よりもID情報が大きいとき、顔認識が、認識結果を得るために顔画像の顔領域に対して実行される。認識結果が成功である場合、転送されることになる価値は、第1のユーザIDに対応して格納された価値から、第2のユーザIDに対応して格納された価値へ転送される。サーバは、ID情報を含む顔画像が、ID情報を各々の格納された過去のID情報と比較することによって、盗まれた過去の顔画像であるかどうかを決定することができ、これにより、時間次元で顔画像を確認する方法が得られ、より複雑なネットワーク攻撃に対処することができる。顔画像が漏洩した場合でも、攻撃者が価値転送サービスを要求するために過去の顔画像を盗むとき、ID情報の不一致により確認が成功できず、それによって価値転送プロセスのセキュリティを有効に確保する。
【0158】
例示的なシナリオでは、図5は、本出願の一実施形態による価値転送方法の概略原理図である。図5を参照すると、顔決済の人気に伴い、ますます多くの商人が顔決済サービスにアクセスしている。ユーザの量の急増に伴い、顔決済のセキュリティがますます重要になっている。本出願のこの実施形態によって提供される価値転送方法では、顔認識決済端末のカメラコンポーネントの内部改良は、ホスト側でハードウェアアップグレードを実行する必要なく顔データソースを取得するカメラコンポーネントにセキュリティ予防策を追加することができ、これは、顔データソースのセキュリティを厳密に確保し、顔データの「リプレイ攻撃」に効果的に抵抗することができる。いくつかの実施形態では、端末のカメラコンポーネントは、顔画像情報をFLASHに格納し、SENSORから取得した顔データストリームを得た後、DSPは、FLASHからの顔画像カウント(すなわち、顔画像情報)を読み取り、顔データストリーム内の顔画像の各フレームにブラインド透かし(すなわち、ID情報)を埋め込み得る。ブラインド透かしは、顔画像のカウントを示すために使用される。DSPはブラインド透かしを含む顔画像をホストに送信する。ホストはブラインド透かしを含む顔画像をサーバに送信する。サーバは、カメラコンポーネントのカメラIDに対応する増加するシーケンスをバックエンドに格納する。増加するシーケンス内の各過去のブラインド透かし(つまり、過去の顔画像カウント)は、時間とともに増加する。今回送信された顔画像が含むブラインド透かしが、増加するシーケンス内の全ての過去のブラインド透かしよりも大きいときにのみ、今回送信された顔画像が有効であるとみなされる。それ以外の場合、今回送信された顔画像は無効とみなされる。従って、シーケンスの有効性は、前述のプロセスを通して確認され、これは、顔画像送信プロセスのセキュリティを確保し、顔画像の「リプレイアタック」を回避する。さらに、今回送信された顔画像が有効であると決定されるとき、顔認識が顔画像に対して実行され、顔認識の認識結果が成功であるとき、価値転送操作が実行され、それによって価値転送プロセスのセキュリティを確保する。
【0159】
図6は、本出願の一実施形態による顔画像送信装置の概略構造図である。図6を参照すると、装置は以下を含む:
【0160】
カメラコンポーネントが任意の顔画像を取得する場合にバッファから顔画像情報を読み取るように構成された、読み取りモジュール601であって、顔画像情報は、カメラコンポーネントによって過去に取得された全ての顔画像の量を示すために使用される、読み取りモジュール601と;
【0161】
ID情報を含む顔画像を得るために、顔画像にID情報を埋め込むように構成された埋め込みモジュール602であって、ID情報は、顔画像情報を示すために使用される、埋め込みモジュール602と;
【0162】
ID情報を含む顔画像を送信するように構成された送信モジュール603。
【0163】
本出願のこの実施形態によって提供される装置では、カメラコンポーネントが任意の顔画像を取得するとき、顔画像情報はバッファから読み取られることができる。顔画像情報は、カメラコンポーネントによって過去に取得された全顔画像の量を示すために使用される。ID情報を含む顔画像を取得するために、顔画像にID情報を埋め込む。ID情報は顔画像情報を示すために使用される。ID情報を含む顔画像が送信される。したがって、ID情報は、カメラコンポーネントによって取得された顔画像に直接埋め込まれることができ、カメラコンポーネントによって取得された顔画像のセキュリティを向上させる。顔画像が漏洩した場合でも、攻撃者が関連サービスを要求するために過去の顔画像を盗むとき、ID情報の不一致により確認は成功できず、それによって顔画像送信プロセスのセキュリティを有効に確保する。
【0164】
いくつかの実施形態では、読み取りモジュール601は、以下のように構成される:
【0165】
バッファのターゲットリスト内の最大値を顔画像情報として決定し、ターゲットリストに格納されている各値は顔画像の量に対応する。
【0166】
いくつかの実施形態では、装置は、以下のようにさらに構成される:
【0167】
バッファのターゲットリストに、ID情報及び第1のターゲット値を加えることによって得られた値を書き込む。
【0168】
いくつかの実施形態では、読み取りモジュール601は、以下のように構成される:
【0169】
顔画像情報としてバッファのターゲットアドレスに格納されている値を決定する。
【0170】
いくつかの実施形態では、装置は、以下のようにさらに構成される:
【0171】
ターゲットアドレスに格納されている値を、ID情報及び第2のターゲット値を加えることによって得られた値として設定する。
【0172】
いくつかの実施形態では、ID情報は、顔画像情報及び第3のターゲット値を加えることによって得られる値である。
【0173】
いくつかの実施形態では、埋め込みモジュール602は、以下のように構成される:
【0174】
顔画像の顔領域以外の任意の領域にID情報を埋め込む。
【0175】
いくつかの実施形態では、埋め込みモジュール602は、以下のように構成される:
【0176】
顔画像のスペクトル画像を得るために顔画像に対してフーリエ変換を実行し;
【0177】
スペクトル画像中の顔領域を除く任意の領域にID情報を埋め込み;
【0178】
ID情報を含む顔画像を得るために、ID情報を含むスペクトル画像に対して逆フーリエ変換を実行する。
【0179】
前述のオプションの技術的解決策の任意の組み合わせを使用して、本出願のオプションの実施形態を形成し得る。詳細は、ここでは再度説明しない。
【0180】
前述の実施形態で提供された顔画像送信装置が顔画像を送信するとき、各機能モジュールの分割例を用いて説明される。実際のアプリケーションでは、機能分散は、要求に応じて異なる機能モジュールによって実装されてもよい。すなわち、電子デバイス(例えば、端末)の内部構造は、上述の機能の全部又は一部を実装するために、異なる機能モジュールに分割される。加えて、前述の実施形態で提供された顔画像送信装置及び顔画像送信方法の実施形態は、同一の概念に属する。実装プロセスについては、顔画像送信方法の実施形態を参照してもよいが、ここでは、再度、詳細を説明しない。
【0181】
図7は、本出願の一実施形態による価値転送装置の概略構造図である。図7を参照すると、装置は以下を含む:
【0182】
価値転送オプションについてのトリガ操作が検出された場合に、顔画像を取得するようカメラコンポーネントを起動するように構成された取得モジュール701と;
【0183】
カメラコンポーネントが任意の顔画像を取得する場合にバッファから顔画像情報を読み取るように構成された読み取りモジュール702であって、顔画像情報は、カメラコンポーネントによって過去に取得された全ての顔画像の量を示すために使用される、読み取りモジュール702と;
【0184】
ID情報を含む顔画像を得るために、顔画像にID情報を埋め込むように構成された埋め込みモジュール703であって、ID情報は、顔画像情報を示すために使用される、埋め込みモジュール703と;
【0185】
カメラコンポーネントのカメラID及びID情報を含む顔画像に基づいて価値転送を実行するように構成された価値転送モジュール704。
【0186】
本出願のこの実施形態によって提供される装置では、価値転送オプションについてのトリガ操作が検出されるとき、端末が顔画像を取得するようにカメラコンポーネントを起動する。カメラコンポーネントが任意の顔画像を取得するとき、顔画像情報がバッファから読み込まれる。顔画像情報は、カメラコンポーネントによって過去に取得された全顔画像の量を示すために使用される。ID情報が、ID情報を含む顔画像を取得するために顔画像に埋め込まれる。ID情報は顔画像情報を示すために使用される。価値転送が、カメラコンポーネントのカメラIDと、ID情報を含む顔画像に基づいて実行される。それによって、価値転送プロセスでは、ID情報は、カメラコンポーネントによって取得された顔画像に直接埋め込まれ、カメラコンポーネントによって取得された顔画像のセキュリティを向上させる。顔画像が漏洩した場合でも、攻撃者が価値転送サービスを要求するために過去の顔画像を盗むとき、ID情報の不一致により確認が成功できず、それによって有効に価値転送プロセスのセキュリティを確保する。
【0187】
いくつかの実施形態では、価値転送モジュール704は、以下のように構成される:
【0188】
価値転送要求を生成し、価値転送要求は、少なくともカメラコンポーネントのカメラID、ID情報を含む顔画像、転送されることになる価値、第1のユーザID、及び第2のユーザIDを含み;
【0189】
サーバに価値転送要求を送信し、その結果、サーバが、カメラコンポーネントのカメラID及びID情報を含む顔画像に基づいて本人確認を実行し、確認が成功する場合に、第1のユーザID情報に対応して格納されている価値から第2のユーザID情報に対応して格納されている価値に転送されることになる価値を転送する。
【0190】
前述のオプションの技術的解決策の任意の組み合わせを使用して、本出願のオプションの実施形態を形成し得る。詳細は、ここでは再度説明しない。
【0191】
価値転送装置が、前述の実施形態で提供された値を転送するとき、各機能モジュールの分割例を用いて説明される。実際のアプリケーションでは、機能分散は、要求に応じて異なる機能モジュールによって完成され得る、すなわち、電子デバイス(例えば、端末)の内部構造は、上述の機能の全部又は一部を実装するために、異なる機能モジュールに分割される。加えて、上述の実施形態で提供される価値転送装置及び価値転送方法の実施形態は、同一の概念に属する。実施プロセスについては、価値転送方法の実施形態を参照してもよいが、ここでは、再度、詳細を説明しない。
【0192】
図8は、本出願の一実施形態による価値転送装置の概略構造図である。図8を参照すると、装置は以下を含む:
【0193】
価値転送要求を受信するように構成された受信モジュール801であって、価値転送要求は、少なくともカメラID、ID情報を含む顔画像、転送されることになる価値、第1のユーザID、及び第2のユーザIDを含み、ID情報は、顔画像がリアルタイムで取得された画像であることを示すために使用される、受信モジュール801と;
【0194】
認識結果を得るためにカメラIDに対応して格納された各過去のID情報よりもID情報が大きい場合に、顔画像の顔領域に対して顔認識を行うように構成された認識モジュール802と;
【0195】
認識結果が成功である場合に、第1のユーザIDに対応して格納された価値から第2のユーザIDに対応して格納された価値に、転送されることになる価値を転送するように構成された価値転送モジュール803。
【0196】
本出願のこの実施形態によって提供される装置では、価値転送要求が受信される。価値転送要求は、少なくともカメラID、ID情報を含む顔画像、転送されることになる価値、第1のユーザID、及び第2のユーザIDを含む。ID情報は、顔画像がリアルタイムに取得された画像であることを示すために使用される。カメラIDに対応して格納された各過去のID情報よりもID情報が大きいとき、顔認識が、認識結果を得るために顔画像の顔領域に対して実行される。認識結果が成功であるとき、転送されることになる価値は、第1のユーザIDに対応して格納された価値から、第2のユーザIDに対応して格納された価値へ転送される。ID情報を含む顔画像が盗まれた過去の顔画像であるかどうかが、ID情報を格納された各過去のID情報と比較することにより決定することができ、これにより、時間次元で顔画像を確認する方法を得て、より複雑なネットワーク攻撃に対処することができる。顔画像が漏洩した場合でも、攻撃者が価値転送サービスを要求するために過去の顔画像を盗むとき、ID情報の不一致により確認は成功できず、有効に価値転送プロセスのセキュリティを確保することができる。
【0197】
価値転送装置が、前述の実施形態で提供された値を転送するとき、それが各機能モジュールの分割例を用いて示される。実際のアプリケーションでは、機能分散は、要件に応じて異なる機能モジュールによって完成され得る、すなわち、電子デバイス(例えば、サーバ)の内部構造は、上述の機能の全部又は一部を実現するために、異なる機能モジュールに分割される。加えて、上述の実施形態で提供される価値転送装置及び価値転送方法の実施形態は、同一の概念に属する。実装プロセスについては、価値転送方法の実施形態を参照してもよいが、ここでは、再度、詳細を説明しない。
【0198】
図9は、本出願の一実施形態による端末900の構造ブロック図である。端末900はまた、電子デバイスでもある。端末900は、スマートフォン、タブレットコンピュータ、MP3プレーヤ、MP4プレーヤ、ノートブックコンピュータ、又はデスクトップコンピュータである。端末900は、ユーザ装置、携帯端末、ラップトップ端末、デスクトップ端末などとも呼ばれる。
【0199】
概して、端末900は、プロセッサ901及びメモリ902を含む。
【0200】
プロセッサ901は、1つ又は複数のプロセッサコア、例えば、4コアプロセッサ又は8コアプロセッサを含み得る。プロセッサ901は、DSP、FPGA、及びPLAの少なくとも1つのハードウェア形態で実装され得る。プロセッサ901はまた、メインプロセッサ及びコプロセッサを含み得る。メインプロセッサは、アウェイク状態でデータを処理するように構成されたプロセッサであり、中央処理装置(CPU)とも呼ばれる。コプロセッサは、スタンバイ状態でデータを処理するように構成された低消費電力プロセッサである。いくつかの実施形態では、プロセッサ901は、グラフィックス処理ユニット(GPU)と統合される。GPUは、ディスプレイが表示する必要があるコンテンツをレンダリング及び描画することを担当するように構成される。いくつかの実施形態では、プロセッサ901は、AIプロセッサを含む。AIプロセッサは、機械学習に関連するコンピューティング動作を処理するように構成される。
【0201】
メモリ902は、非一時的であり得る1つ又は複数のコンピュータ可読記憶媒体を含み得る。メモリ902は、さらに、高速ランダムアクセスメモリと、1つ又は複数の磁気ディスクストレージデバイス又はフラッシュストレージデバイスなどの不揮発性メモリとを含み得る。いくつかの実施形態では、メモリ902内の非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、少なくとも1つの命令を格納するように構成され、少なくとも1つの命令は、プロセッサ901によって実行されて、以下の動作を実行するために使用される:
【0202】
カメラコンポーネントが顔画像を取得した場合にバッファからの顔画像情報を読み取るステップであって、顔画像情報は、カメラコンポーネントによって過去に取得された全ての顔画像の量を示すために使用される、ステップと;
【0203】
ID情報を含む顔画像を得るために顔画像にID情報を埋め込むステップであって、ID情報は顔画像情報を示すために使用される、ステップと;
【0204】
ID情報を含む顔画像を送信するステップ。
【0205】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの命令は、以下の動作を実装するためにプロセッサ901によって実行されるために使用される:
【0206】
バッファのターゲットリスト内の最大値を顔画像情報として決定するステップであって、ターゲットリストに格納された各値は顔画像の量に対応する、ステップ。
【0207】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの命令は、以下の動作を実装するためにプロセッサ901によって実行されるために使用される:
【0208】
バッファのターゲットリストにID情報及び第1のターゲット値を加えることによって得られた値を書き込むステップ。
【0209】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの命令は、以下の動作を実装するためにプロセッサ901によって実行されるために使用される:
【0210】
バッファのターゲットアドレスに格納されている値を顔画像情報として決定するステップ。
【0211】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの命令は、以下の動作を実装するためにプロセッサ901によって実行されるために使用される:
【0212】
ターゲットアドレスに格納されている値を、ID情報及び第2のターゲット値を加えることによって得られた値として設定するステップ。
【0213】
いくつかの実施形態では、ID情報は、顔画像情報及び第3のターゲット値を加えることによって得られる値である。
【0214】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの命令は、以下の動作を実装するためにプロセッサ901によって実行されるために使用される:
【0215】
顔画像内の顔領域を除く任意の領域にID情報を埋め込むステップ。
【0216】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの命令は、以下の動作を実施するためにプロセッサ901によって実行されるために使用される:
【0217】
顔画像のスペクトル画像を得るために顔画像に対してフーリエ変換を実行するステップと;
【0218】
スペクトル画像の顔領域を除く任意の領域にID情報を埋め込むステップと;
【0219】
ID情報を含む顔画像を得るために、ID情報を含むスペクトル画像に対して逆フーリエ変換を実行するステップ。
【0220】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの命令は、以下の動作を実装するためにプロセッサ901によって実行されるために使用される:
【0221】
価値転送オプションに関するトリガ操作が検出された場合に顔画像を取得するようにカメラコンポーネントを起動するステップと;
【0222】
カメラコンポーネントが任意の顔画像を取得する場合にバッファから顔画像情報を読み取るステップであって、顔画像情報は、カメラコンポーネントによって過去に取得された全ての顔画像の量を示すために使用される、ステップと;
【0223】
ID情報を含む顔画像を得るために顔画像にID情報を埋め込むステップであって、ID情報は顔画像情報を示すために使用される、ステップと;
【0224】
カメラコンポーネントのカメラID及びID情報を含む顔画像に基づいて価値転送を実行するステップ。
【0225】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの命令は、以下の動作を実装するためにプロセッサ901によって実行されるために使用される:
【0226】
価値転送要求を生成するステップであって、価値転送要求は、少なくともカメラコンポーネントのカメラID、ID情報を含む顔画像、転送されることになる価値、第1のユーザID、及び第2のユーザIDを含む、ステップと;
【0227】
価値転送要求をサーバに送信するステップであって、その結果、サーバは、カメラコンポーネントのカメラID及びID情報を含む顔画像に基づいて本人確認を行う、ステップと、確認が成功である場合に、第1のユーザIDに対応して格納されている価値から第2のユーザIDに対応して格納されている価値へ転送されることになる価値を転送するステップ。
【0228】
いくつかの実施形態では、端末900は、さらに:周辺インターフェース903及び少なくとも1つの周辺機器を含み得る。プロセッサ901、メモリ902、及び周辺インターフェース903は、バス又は信号ケーブルによって接続され得る。各周辺機器は、バス、信号ケーブル、又は回路基板によって周辺インターフェース903に接続され得る。いくつかの実施形態では、周辺機器は:無線周波数(RF)回路904、タッチディスプレイスクリーン905、カメラコンポーネント906、オーディオ回路907、測位(positioning)コンポーネント908、及び電源909のうちの少なくとも1つを含む。
【0229】
周辺インターフェース903は、入出力(I/O)に関連する少なくとも1つの周辺機器をプロセッサ901及びメモリ902に接続するように構成され得る。いくつかの実施形態では、プロセッサ901、メモリ902、及び周辺インターフェース903は、同じチップ又は回路基板上に集積される。いくつかの他の実施形態では、プロセッサ901、メモリ902、及び周辺インターフェース903のうちの任意の1つ又は2つが、独立したチップ又は回路基板上に実装され得る。これは、この実施形態では限定されない。
【0230】
RF回路904は、電磁信号とも呼ばれるRF信号を送受信するように構成される。RF回路904は、電磁信号を介して通信ネットワーク及び他の通信装置と通信する。RF回路904は、電気信号を送信のための電磁信号に変換する、又は受信した電磁信号を電気信号に変換する。いくつかの実施形態では、RF回路904は:アンテナシステム、RFトランシーバ、1つ又は複数の増幅器、チューナ、発振器、デジタル信号プロセッサ、コーデックチップセット、加入者識別モジュールカードなどを含む。RF回路904は、少なくとも1つの無線通信プロトコルを介して別の端末と通信し得る。無線通信プロトコルは、メトロポリタンエリアネットワーク、世代別のモバイル通信ネットワーク(2G、3G、4G、及び5G)、ワイヤレスローカルエリアネットワーク、及び/又はワイヤレスフィデリティ(Wi-Fi)ネットワークを含むが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、RF回路904は、さらに、近接場通信(NFC)に関連する回路を含み得る。これは、本出願では限定されない。
【0231】
ディスプレイスクリーン905は、ユーザインターフェース(UI)を表示するように構成される。UIは、グラフ、テキスト、アイコン、ビデオ、及びそれらの任意の組み合わせを含み得る。ディスプレイスクリーン905がタッチディスプレイスクリーンである場合、ディスプレイスクリーン905は、さらに、ディスプレイスクリーン905の表面上又はその上でタッチ信号を収集することができる。タッチ信号は、制御信号として処理するためにプロセッサ901に入力され得る。この場合、ディスプレイスクリーン905は、さらに、ソフトボタン及び/又はソフトキーボードとも呼ばれる仮想ボタン及び/又は仮想キーボードを提供するように構成され得る。いくつかの実施形態では、端末900の前面パネル上に配置された1つのディスプレイスクリーン905がある。いくつかの他の実施形態では、端末900の異なる表面にそれぞれ配置された又は折り畳み可能な形状に設計された少なくとも2つのディスプレイスクリーン905がある。さらに他のいくつかの実施形態では、ディスプレイスクリーン905は、端末900の湾曲表面又は折り畳まれた表面に配置された可撓性ディスプレイスクリーンである。さらに、ディスプレイスクリーン905は、非矩形不規則パターン、すなわち、特殊な形状のスクリーンを有するように設定され得る。ディスプレイスクリーン905は、液晶ディスプレイ(LCD)、有機発光ダイオード(OLED)などのような材料を使用することによって用意され得る。
【0232】
カメラコンポーネント906は、画像又はビデオを取得するように構成される。いくつかの実施形態では、カメラコンポーネント906は、前面カメラ及び後面カメラを含む。一般に、前面カメラは端末の前面パネルに配置され、後面カメラは端末の後面に配置される。いくつかの実施形態では、2つの後面カメラがあり、これらは、それぞれ、メインカメラと被写界深度カメラとの融合による背景のぼかし、メインカメラと広角カメラとの融合によるパノラマ撮影及び仮想現実(VR)撮影、又はその他の融合撮影機能を達成するために、メインカメラ、被写界深度カメラ、広角カメラ及び望遠カメラのいずれかである。いくつかの実施形態では、カメラコンポーネント906は、フラッシュをさらに含む。フラッシュは、単色温度ストロボ又は2色温度ストロボであり得る。2色温度フラッシュは、ウォームライトフラッシュとコールドライトフラッシュの組み合わせであり、様々な色温度下での光補正に使用され得る。
【0233】
オーディオ回路907は、マイクロホン及びスピーカを含む。マイクロホンは、ユーザ及び周囲の音波を収集し、その音波を電気信号に変換し、その信号を処理するためにプロセッサ901に入力する、又は音声通信を実装するために信号をRF回路904に入力するように構成される。ステレオ取得又はノイズ低減のために、端末900の異なる部分にそれぞれ配置された複数のマイクロホンが存在してもよい。マイクロホンはアレイマイクロホン又は全方向収集マイクロホンである。スピーカは、プロセッサ901又はRF回路904からの電気信号を音波に変換するように構成される。スピーカは、従来の薄膜スピーカであってもよいし、圧電セラミックスピーカであってもよい。スピーカが圧電セラミックスピーカであるとき、スピーカは、電気信号を人間に聞こえる音波に変換するだけでなく、電気信号を測距その他の目的で人間に聞こえない音波に変換することもできる。いくつかの実施形態では、オーディオ回路907はまた、イヤホンジャックを含んでもよい。
【0234】
測位コンポーネント908は、ナビゲーション又は位置ベースサービス(LBS)を実現するために、端末900の現在の地理的位置を決定するように構成される。測位コンポーネント908は、米国のグローバルポジショニングシステム(GPS)、中国のBeiDouシステム、ロシアのGLONASSシステム、又は欧州連合のGALILEOシステムに基づく測位コンポーネントであり得る。
【0235】
電源909は、端末900内のコンポーネントに電力を供給するように構成される。電源909は、交流電源、直流電源、使い捨て可能なバッテリ、又は再充電可能なバッテリであり得る。電源909が再充電可能バッテリを含むとき、再充電可能バッテリは有線充電又は無線充電をサポートし得る。再充電可能バッテリは、さらに、急速充電技術をサポートするように構成され得る。
【0236】
いくつかの実施形態では、端末900は、さらに、1つ又は複数のセンサ910を含む。1つ又は複数のセンサ910は、加速度センサ911、ジャイロスコープセンサ912、圧力センサ913、指紋センサ914、光学センサ915、及び近接センサ916を含むが、これらに限定されない。
【0237】
加速度センサ911は、端末900によって確立された座標系の3つの座標軸上の加速度の大きさを検出し得る。例えば、加速度センサ911は、3つの座標軸上の重力加速度の成分を検出するように構成され得る。プロセッサ901は、加速度センサ911によって収集された重力加速度信号に従って、タッチディスプレイスクリーン905を制御して、UIを横長表示又は縦長表示で表示し得る。加速度センサ911は、さらに、ゲーム又はユーザのモーションデータを取得するように構成され得る。
【0238】
ジャイロスコープセンサ912は、端末900のボディ方向及び回転角を検出し得、加速度センサ911と共に動作して、端末900に対してユーザによって実行される3D動作を取得し得る。プロセッサ901は、ジャイロスコープセンサ912によって収集されたデータに応じて、以下の機能を実装し得る:動作感知(例えば、UIは、ユーザの傾斜動作に応じて変更される)、撮影中の手ぶれ補正、ゲーム制御、慣性ナビゲーション。
【0239】
圧力センサ913は、端末900のサイドフレーム及び/又はタッチディスプレイスクリーン905の下層に配置され得る。圧力センサ913が端末900のサイドフレーム上に配置されるとき、端末900に対するユーザの保持信号が検出され、圧力センサ913によって取得された保持信号にしたがって、プロセッサ901によって左/右手識別又は迅速な動作が実行され得る。圧力センサ913がタッチディスプレイスクリーン905の下層に配置されるとき、プロセッサ901は、タッチディスプレイスクリーン905上のユーザの圧力動作に従って、UI上で動作可能な制御部を制御する。操作可能な制御部は、ボタン制御部、スクロールバー制御部、アイコン制御部、及びメニュー制御部のうちの少なくとも1つを含む。
【0240】
指紋センサ914は、ユーザの指紋を収集するように構成され、プロセッサ901は、指紋センサ914によって収集された指紋に従ってユーザのアイデンティティを認識する、又は、指紋センサ914は、収集された指紋に従ってユーザのアイデンティティを認識する。ユーザのアイデンティティが信頼できるものとして認識されるとき、プロセッサ901は、ユーザに関連する機密操作を実行することを許可する。機密操作には、スクリーンのロック解除、暗号化された情報の閲覧、ソフトウェアのダウンロード、決済、設定の変更などが含まれる。指紋センサ914は、端末900の前面、後面、又は側面に配置され得る。物理的なボタン又はベンダーのロゴが端末900上に配置されるとき、指紋センサ914は物理的なボタン又はベンダーのロゴと一体化されてもよい。
【0241】
光学センサ915は、周囲光強度を取得するように構成される。一実施形態では、プロセッサ901は、光学センサ915によって取得された周囲光強度に従って、タッチディスプレイスクリーン905の表示輝度を制御し得る。いくつかの実施形態では、環境光強度が比較的高いとき、タッチディスプレイスクリーン905のディスプレイ輝度は増加する;環境光強度が比較的低いとき、タッチディスプレイスクリーン905のディスプレイ輝度は減少する。別の実施形態では、プロセッサ901は、さらに、光学センサ915によって取得された周囲光強度に従って、カメラコンポーネント906のカメラパラメータを動的に調整し得る。
【0242】
距離センサとも呼ばれる近接センサ916は、一般に、端末900の前面パネルに配置される。近接センサ916は、ユーザと端末900の前面との間の距離を収集するように構成される。一実施形態では、近接センサ916が、ユーザと端末900の前面との間の距離が徐々に小さくなることを検出するとき、タッチディスプレイスクリーン905は、スクリーンオン状態からスクリーンオフ状態に切り替わるようにプロセッサ901によって制御される;近接センサ916が、ユーザと端末900の前面との間の距離が徐々に大きくなることを検出するとき、タッチディスプレイスクリーン905は、スクリーンオフ状態からスクリーンオン状態に切り替わるようにプロセッサ901によって制御される。
【0243】
当業者であれば、図9に示す構造は端末900に限定されるものではなく、端末は、図に示すものよりも多い又は少ないコンポーネントを含んでもよく、或いは、いくつかのコンポーネントが組み合わされてもよく、或いは、異なるコンポーネントの構成を用いてもよいことを理解することができる。
【0244】
図10は、本出願の一実施形態によるサーバの概略構造図である。サーバ1000もまた、電子デバイスである。サーバ1000は、構成又は性能が変化するため大きく変化してもよく、1つ又は複数のプロセッサ(CPU)1001及び1つ又は複数のメモリ1002を含んでもよい。メモリ1002は、少なくとも1つのプログラムコードを格納し、少なくとも1つのプログラムコードがロードされ、プロセッサ1001によって実行されて、以下の動作を実現する:
【0245】
価値転送要求を受信するステップであって、価値転送要求は、少なくともカメラID、ID情報を含む顔画像、転送されることになる価値、第1のユーザID、及び第2のユーザIDを含み、ID情報は、前記顔画像がリアルタイムで取得された画像であることを示すために使用される、ステップと;
【0246】
認識結果を得るために、カメラIDに対応して格納された各過去のID情報よりもID情報が大きい場合に、顔画像の顔領域に対して顔認識を実行するステップと;
【0247】
認識結果が成功である場合に、第1のユーザIDに対応して格納された価値から第2のユーザIDに対応して格納された価値へ転送されることになる価値を転送するステップ。
【0248】
前述の実施形態によって提供される価値転送方法では、確かに、サーバ1000はまた、有線又は無線ネットワークインターフェース、キーボード、入力/出力インターフェース、及び入力/出力を容易にする他のコンポーネントを有し得る。サーバ1000はまた、デバイス機能を実装するための他のコンポーネントを含み得る。本明細書には、詳細は記載しない。
【0249】
例示的な実施形態では、コンピュータ可読記憶媒体、例えば、少なくとも1つのプログラムコードを含むメモリがさらに提供される。少なくとも1つのプログラムコードは、端末内のプロセッサによって実行されて、以下の動作を実装し得る:
【0250】
カメラコンポーネントが任意の顔画像を取得する場合にバッファから顔画像情報の読み取るステップであって、顔画像情報は、カメラコンポーネントによって過去に取得された全ての顔画像の量を示すために使用される、ステップと;
【0251】
ID情報を含む顔画像を得るために、顔画像にID情報を埋め込むステップであって、ID情報は顔画像情報を示すために使用される、ステップと;
【0252】
ID情報を含む顔画像を送信するステップ。
【0253】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのプログラムコードは、以下の動作を実装するために、端末内のプロセッサによって実行され得る:
【0254】
バッファのターゲットリスト内の最大値を顔画像情報として決定するステップであって、ターゲットリストに格納された各値は顔画像の量に対応する、ステップ。
【0255】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのプログラムコードは、以下の動作を実装するために、端末内のプロセッサによって実行され得る:
【0256】
ID情報と第1のターゲット値を加えることによって得られた値をバッファのターゲットリストに書き込むステップ。
【0257】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのプログラムコードは、以下の動作を実装するために、端末内のプロセッサによって実行され得る:
【0258】
バッファのターゲットアドレスに格納されている値を顔画像情報として決定するステップ。
【0259】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのプログラムコードは、以下の動作を実装するために、端末内のプロセッサによって実行され得る:
【0260】
ターゲットアドレスに格納されている値を、ID情報と第2のターゲット値を加えることによって得られた値として設定するステップ。
【0261】
いくつかの実施形態では、ID情報は、顔画像情報及び第3のターゲット値を加えることによって得られる値である。
【0262】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのプログラムコードは、以下の動作を実装するために、端末内のプロセッサによって実行され得る:
【0263】
顔画像内の顔領域を除く任意の領域にID情報を埋め込むステップ。
【0264】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのプログラムコードは、以下の動作を実装するために、端末内のプロセッサによって実行され得る:
【0265】
顔画像のスペクトル画像を得るための顔画像に対してフーリエ変換を実行するステップと;
【0266】
スペクトル画像中の顔領域を除く任意の領域にID情報を埋め込むステップと;
【0267】
ID情報を含む顔画像を得るために、ID情報を含むスペクトル画像に対して逆フーリエ変換を実行するステップ。
【0268】
例えば、コンピュータ可読記憶媒体は、読取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、コンパクトディスク読取り専用メモリ(CD-ROM)、磁気テープ、フロッピー(登録商標)ディスク、光学データストレージデバイス等である。
【0269】
いくつかの実施形態では、コンピュータプログラム又は少なくとも1つのプログラムコードを含むコンピュータプログラム製品がさらに提供され、コンピュータプログラム又はコンピュータプログラム製品は、コンピュータデバイス上で実行されるとき、コンピュータデバイスに、前述の実施形態で提供される顔画像送信方法又は価値転送方法の任意の可能な実装を実行させる。本明細書には、詳細は記載しない。
【0270】
当業者であれば、前述の実施形態のすべて又は一部のステップは、ハードウェアによって実装されてもよく、又は関連するハードウェアに指示するプログラムを実装してもよいことを理解するであろう。プログラムは、コンピュータ可読記憶媒体に格納され得る。記憶媒体は、ROM、磁気ディスク、又は光ディスクであり得る。
【0271】
前述の説明は、本出願の実施形態であるが、本出願を限定することを意図するものではない。本出願の精神及び原理の範囲内でなされた任意の修正、均等な置換又は改良は、本出願の保護範囲に含まれるものとする。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10