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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-21
(45)【発行日】2023-11-30
(54)【発明の名称】高炉用非焼成含炭塊成鉱の製造方法
(51)【国際特許分類】
   C22B 1/245 20060101AFI20231122BHJP
【FI】
C22B1/245
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2020069073
(22)【出願日】2020-04-07
(65)【公開番号】P2021165417
(43)【公開日】2021-10-14
【審査請求日】2022-12-05
(73)【特許権者】
【識別番号】000006655
【氏名又は名称】日本製鉄株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001977
【氏名又は名称】弁理士法人クスノキ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岡島 亮太
(72)【発明者】
【氏名】堤 武司
(72)【発明者】
【氏名】岡田 務
(72)【発明者】
【氏名】石丸 真吾
(72)【発明者】
【氏名】坂上 広明
(72)【発明者】
【氏名】藤坂 岳之
(72)【発明者】
【氏名】大山 司
【審査官】▲辻▼ 弘輔
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-077965(JP,A)
【文献】特開2007-191748(JP,A)
【文献】特開2006-322058(JP,A)
【文献】特開2005-200719(JP,A)
【文献】特開2013-209748(JP,A)
【文献】特開2009-030114(JP,A)
【文献】特開2015-044402(JP,A)
【文献】特開2000-238022(JP,A)
【文献】国際公開第2013/108856(WO,A1)
【文献】国際公開第2020/049691(WO,A1)
【文献】特開2016-094524(JP,A)
【文献】特開2020-200489(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C22B 1/24-1/245
B28B 3/20-3/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
製鉄における高炉の原料として使用される高炉用非焼成含炭塊成鉱を製造する方法であって、
当該高炉用非焼成含炭塊成鉱原料には、水分ゼロ換算の質量比率で、
水硬性バインダーを2.0~9.0質量%、
微粒シリカ源を1.0~4.0質量%、
かつ水硬性バインダーと微粒シリカ源の合計が6.0~13.0質量%とし、
さらに当該高炉用非焼成含炭塊成鉱原料中に含まれる炭素の割合が15.0~40.0質量%となるように、鉄含有原料、炭素含有原料、その他原料を合わせて87.0~94.0質量%を配合したものを用い、
ミキサーにて当該高炉用非焼成含炭塊成鉱原料と水を混合して混合原料とする際に、水の質量比率を当該高炉用非焼成含炭塊成鉱原料と水との合計を100質量%としたときに水の質量比率が9.0~14.0質量%となるように加えて連続的に混合し、
当該混合原料を第一の押出部、真空室、第二の押出部へ、第一の押出部の充填率が50~90体積%、第二の押出部の充填率が50~95体積%となるように移送して連続的に前記混合原料を押し出して成型体として高炉用非焼成含炭塊成鉱を製造する方法であって、
前記混合原料の粒度が、鉄含有原料中-10μm粉率≧15.0質量%である原料を用い、
前記第一の押出部では、充填率が50~90体積%となるように前記混合原料を移送方向前方に設置された多孔板で形成された堰へ混合原料を押込むことで第一のマテリアルシールを形成させ、
前記真空室では、前記堰の出側から連続的に供給される前記混合原料を真空脱気し、前記第二の押出部へ移送し、
前記第二の押出部では、充填率が50~95体積%となるように当該真空室から供給される真空脱気された前記混合原料を多数の孔を備えた成型部へ押し込むことで、第二のマテリアルシールを形成させつつ連続的に前記混合原料を押し出し、
前記真空脱気条件は-40kPaG以下として成型することを特徴とする、高炉用非焼成含炭塊成鉱の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高炉や堅型溶解炉などの製鉄炉の原料に用いられる、高炉用非焼成含炭塊成鉱を製造する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
高炉では、炉上部から原料鉱石と塊状コークスを投入しつつ炉下部から送風し、塊状コークスと送風エアから生成する還元ガスを炉下部から炉上部へと通風しながら、原料鉱石中の酸化鉄を還元溶解している。炉内での還元ガスの通風性を確保するため、原料鉱石には炉内で粉化しない強度を持つことが要求されている。このため、高炉では通常、焼結鉱や焼成ペレットのように、事前に高温で焼成した原料が用いられている。
【0003】
これに対し、セメントなどの水硬性バインダーを用いて焼成に必要なエネルギー消費を抑え、地球温暖化ガスである炭酸ガスの発生量を抑制する高炉用非焼成含炭塊成鉱が開発されている。この高炉用非焼成含炭塊成鉱の原料には、焼結性が低く、塊状に成型することが難しいとされてきた劣質な粉鉱石も用いることができる可能性がある。
【0004】
また、高炉用非焼成含炭塊成鉱には、粒径が小さく高炉へ直接装入するのが困難な粉コークスや、価格は安いが粘結性が低くコークス化困難な無煙炭も還元材として配合できる可能性があり、高炉の還元材比を削減できると期待されている。最新の知見では、高炉用非焼成含炭塊成鉱に内装されるカーボン含有率(T.C.)は、酸化鉄を還元して金属鉄とするために必要な理論炭素量の120~200%(T.C.換算で15~25質量%に相当)とすることで、高炉での還元材比低減効果が最大になることが明らかとなっている(特許文献1)。
【0005】
水硬性バインダーの硬化反応により形成される高炉用非焼成含炭塊成鉱中の水和物は、高炉内で約400℃以上に加熱されると吸熱反応により分解される。このため、高炉用非焼成含炭塊成鉱の強度は炉内で著しく低下し、粉化する懸念がある。高炉用非焼成含炭塊成鉱が高炉内で粉化すると、炉内の通気性を悪化さるため、高炉用非焼成含炭塊成鉱には一定の熱間強度が求められる。一方で、熱間強度確保のために水硬性バインダーを大量に使うと、吸熱反応により奪われる熱を補填するために高炉への還元材投入量が増加し、溶銑コストが増加してしまう。
【0006】
以上より、高炉用非焼成含炭塊成鉱の製造方法では、なるべく少ない水硬性バインダーで高炉使用に必要な熱間強度を発現できる製造方法が求められている。
【0007】
高炉内での高炉用非焼成含炭塊成鉱の粉化は、他の高炉原燃料(焼結鉱、ペレット、コークス、等)との摩擦(表面破壊)により起こる。よって、強度指標としては、熱間(高温、還元雰囲気下)で反応した後の高炉用非焼成含炭塊成鉱の粉化率を用いることが適している。
これまで、高炉用非焼成含炭含炭塊成鉱の熱間強度を向上させるために、その製造条件について種々の技術開発が行われてきた(特許文献2~6)。
【0008】
しかし、多くは強度指標として、表面破壊による粉化率ではなく、体積破壊による耐荷重を用いており(特許文献1~4)、高炉使用に適切な強度を評価できているとは言えない。また、炉内の高温、還元雰囲気下での粉化に着目したもの(特許文献6)については、好ましい粒度範囲が狭い(鉱石:10~50μm、炭素含有原料:~100μm)、高結晶水鉱石の配合量が制約される(5~20質量%)等の課題があり、産業利用上の制約が厳しい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【文献】特許第5000402号公報
【文献】特許第5835144号公報
【文献】特許第5825180号公報
【文献】特許第5786668号公報
【文献】特許第5454505号公報
【文献】特許第4842403号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、T.C.が多くかつ水硬性バインダーの配合率が少なくても、高炉用非焼成含炭塊成鉱の熱間強度を低下させることなく、高強度を達成可能な高炉用非焼成含炭塊成鉱の製造条件を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するため、原料の粒度条件を所定の範囲とし、かつ真空脱気条件が-40kPaG以下の真空圧で成型することで、T.C.が多くかつ水硬性バインダーの配合率が少なくても、高炉用非焼成含炭塊成鉱の熱間強度を低下させることなく、高強度を達成可能な高炉用非焼成含炭塊成鉱を製造することに成功した。即ち、
(1)製鉄における高炉の原料として使用される高炉用非焼成含炭塊成鉱を製造する方法であって、
当該高炉用非焼成含炭塊成鉱原料には、水分ゼロ換算の質量比率で、
水硬性バインダーを2.0~9.0質量%、
微粒シリカ源を1.0~4.0質量%、かつ水硬性バインダーと微粒シリカ源の合計が6.0~13.0質量%とし、
さらに当該高炉用非焼成含炭塊成鉱原料中に含まれる炭素の割合(T.C.)が15.0~40.0質量%となるように、鉄含有原料、炭素含有原料、その他原料を合わせて87.0~94.0質量%を配合したものを用い、
ミキサーにて当該高炉用非焼成含炭塊成鉱原料と水を混合して混合原料とする際に、水の質量比率を当該高炉用非焼成含炭塊成鉱原料と水との合計を100質量%としたときに水の質量比率が9.0~14.0質量%となるように加えて連続的に混合し、
当該混合原料を第一の押出部、真空室、第二の押出部へ、第一の押出部の充填率が50~90体積%、第二の押出部の充填率が50~95体積%となるように移送して連続的に前記混合原料を押し出して成型体として高炉用非焼成含炭塊成鉱を製造する方法であって、
前記混合原料の粒度が、鉄含有原料中-10μm粉率≧15.0質量%である原料を用い、
前記第一の押出部では、充填率が50~90体積%となるように前記混合原料を移送方向前方に設置された多孔板で形成された堰へ混合原料を押込むことで第一のマテリアルシールを形成させ、
前記真空室では、前記堰の出側から連続的に供給される前記混合原料を真空脱気し、前記第二の押出部へ移送し、
前記第二の押出部では、充填率が50~95体積%となるように当該真空室から供給される真空脱気された前記混合原料を多数の孔を備えた成型部へ押し込むことで、第二のマテリアルシールを形成させつつ連続的に前記混合原料を押し出し、
前記真空脱気条件は-40kPaG以下として成型することを特徴とする、高炉用非焼成含炭塊成鉱の製造方法である。
【発明の効果】
【0012】
本発明により、T.C.を15.0~40.0質量%、水硬性バインダー添加率を2.0~9.0質量%の範囲で、高炉装入に適する高炉用非焼成含炭塊成鉱を製造することが可能となり、低還元材比操業に寄与する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明に用いる真空押出し成型機の例を示す図である。
図2】第一、第二の押出部の混合原料充填率を示す図である。
図3】高炉内を模擬した荷重軟化試験装置の概略を表す図である。
図4】高炉内を模擬した荷重軟化試験装置を用いて試験する際の昇温パターンを示す図である。
図5】タンブラー試験機の概要を表す図である。
図6】鉄分含有原料中の-10μm粉率と反応後粉化率の関係を表す図である。
図7】真空度と反応粉化率の関係を表す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
前述のように、高炉用非焼成含炭塊成鉱の原料は、一般に、還元材である炭素含有原料と、鉄源である鉄含有原料、およびその他原料の3種で構成される。そしてこれら3種の原料に、水硬性バインダーと微粒シリカ源を配合し、高炉用非焼成含炭塊成鉱原料とし、さらに水を加えて混合した後、成型して含炭塊成鉱とする。各項目について以下で説明する。
【0015】
原料;
「1」鉄含有原料
炭素含有原料、バインダーの添加率を決定した後の残分を鉄含有原料とする。鉄含有原料としては、鉄鉱石を所定粒度に砕いたものや鉄鉱石微粉(ペレットフィード)、また、製鉄プロセスにおいて大量に発生する炭素分が比較的少なく鉄成分を多く含むダストやスラッジ、スケール等を使用することができる。また、圧延ロールの研削屑等や、特に製銑工程の搬送過程で落下した鉄鉱石や焼結鉱等の集積物を用いても良いし、含炭塊成鉱の成型の過程で発生する粉や欠片も鉄含有原料に含まれる。
【0016】
「2」炭素含有原料
前述の高炉での還元材比低減メリット享受のため、T.C.が約15.0~40.0質量%となるようにする。例えば、一般的な粉コークスはT.C.が約85質量%であるため、これらをRCEに用いる場合は、配合率は24.0質量%前後となる。なお、炭材含有原料としては、コークスを所定粒度に砕いた粉コークスやコークス炉の集塵ダストなど、石炭を乾留したものの微粉が好ましいが、無煙炭や石炭、高炉から発生する炭素分を多く含有するダストなどを使用しても良い。
【0017】
「3」その他原料
特に製鉄工程において発生する鉄成分の少ない(鉄含有率として30質量%以下)、もしくは鉄成分が含まれないスラッジ、スラグなどを指す。鉄含有率が少ない分、炭素分が含まれる場合がある。
【0018】
「4」水硬性バインダー等
次に高炉用非焼成含炭塊成鉱の強度発現に必要な水硬性バインダー配合率を低減するための考え方を述べる。水硬性バインダーは単にセメントとも呼ばれることがあり、原料中に含有する水分や添加水分との水和反応により硬化することにより造粒物の冷間圧潰強度を高める機能を有するバインダーを意味する。水硬性バインダーには、ケイ酸カルシウムを含有する、ポルトランドセメント(JIS R 5210で規定)、混合セメント(高炉セメント(JIS R 5211で規定))、シリカセメント(JIS R 5212で規定)、フライアッシュセメント(JIS R 5213で規定))、超速硬セメント、高炉スラグ等が用いられるが、これに限定されるものではない。
【0019】
水硬性バインダーが形成する水和物は高炉内で分解されるため、水硬性バインダーにより保持していた強度は炉内では徐々に減少する。この強度低下を補うため、従来技術では水硬性バインダーを約10質量%添加する必要があった。
【0020】
ところが高炉装入制約であるセメントなどの水硬性バインダーは、水分ゼロ換算の質量比率で、2.0~9.0質量%、硬化促進剤として細粒SiO2を水分ゼロ換算の質量比率で、1.0~4.0質量%で、水硬性バインダーや細粒SiO2が過剰だと、高炉投入還元材やスラグが増加して高炉用非焼成含炭塊成鉱のメリットが相殺されてしまい、過小だと必要強度を発現できないため高炉に装入できない。ここで各原料の水分ゼロ換算の質量は以下の方法で求める。2~3kg程度の各原料を105℃以上に設定した乾燥機に投入し、乾燥減量が 1 時間あたり、 0.1%未満となるまで乾燥を続け(通常6~12時間程度)、総乾燥減量を求める。総乾燥減量/乾燥前原料重量をその原料の水分比率とし、乾燥前原料重量-(乾燥前原料重量×水分比率)を原料の水分ゼロ換算の質量とする。
【0021】
そこで本発明では、高炉内にて高炉用非焼成含炭塊成鉱が還元されることにより鉄含有原料粒子間生成されるMe-Fe結合に注目した。高炉用非焼成含炭塊成鉱内に密なMe-Fe結合を張り巡らせることができれば、水硬性バインダーに依らずとも、高炉用非焼成含炭塊成鉱の熱間強度を向上させることができると考える。
【0022】
Me-Fe結合の形成度合を決定するのは、高炉用非焼成含炭塊成鉱を構成する鉄含有原料粒子、炭素含有原料粒子の性状とその配置である。具体的には、鉄含有原料粒子の反応性、炭素含有原料粒子の反応性、鉄含有原料粒子と炭素含有原料粒子の近接度合の3つが重要である。
【0023】
「5」微粒シリカ源
微粒シリカ源とは、シリカフューム、マイクロシリカのみならず、フライアッシュも含まれる。上記原料を水分ゼロ換算の質量比率で、水硬性バインダーを2.0~9.0質量%、微粒シリカ源を1.0~4.0質量%、水硬性バインダーと微粒シリカ源の合計を6.0質量%以上となるようにし、高炉用非焼成含炭塊成鉱原料中に含まれる炭素の割合(T.C.)を15.0~40.0質量%となるように、鉄含有原料、炭素含有原料、その他原料の配合率を調整して合わせて87.0~94.0質量%を配合した高炉用非焼成含炭塊成鉱原料に、当該原料と水の合計を100質量%としたときの水の質量比率を9.0~14.0質量%として加えて連続的に混合して成型原料とする。
【0024】
本発明の実施例では、上記条件を加味し、配合条件の例として、例えば以下の表1を用いる。
【0025】
【表1】
【0026】
高炉用非焼成含炭塊成鉱の製造方法
本発明では、高炉用非焼成含炭塊成鉱内の空隙をできるだけ低減するため、高炉用非焼成含炭塊成鉱の製造方法として、図1に示すような真空押出成型法を採用した。真空押出成型法では、図1の真空室で原料を脱気することにより、空気由来の空隙が少ない強固な塊成鉱を製造する。
【0027】
含炭塊成鉱の製造装置10は、ミキサー1、投入口2、第一の押出部3、真空室4、第二の押出部5、成型部6、真空ポンプ7を有している。
【0028】
第一の押出部3(混練部とも称する)は、円筒状のケーシング3aとこのケーシング3aの内部に回転自在に配設され縦長に連続形成されたスクリュー3bを有した、1軸式のスクリューフィーダである。スクリュー3bは、図示しない駆動手段により回転されるようになっている。ケーシング3aの基部の上部は、接続管8によって、投入口2と接続している。ケーシング3aの先端には多孔板で形成された堰3cが配設されている。本実施形態では、多孔板で形成された堰3cは厚板状の円板に多数の孔が開けられた構造となっている。
【0029】
第一の押出部3の下方には、第二の押出部5が配設されている。第一の押出部3の先端部と、第二の押出部5の基部は、真空室4により接続されている。真空室4は、真空ポンプ接続管9により真空ポンプ7と接続している。第二の押出部5(押出成型部とも称する)は、円筒状のケーシング5aと、このケーシング5aの内部に回転自在に配設され縦長に連続形成されたスクリュー5bを有した、1軸式のスクリューフィーダである。スクリュー5bは、図示しない駆動手段により回転されるようになっている。ケーシング5aの先端には、成型部6が取り付けられている。本実施形態では、成型部6は、厚板状の円板に多数の孔が開けられた構造となっている。
【0030】
高炉用非焼成含炭塊成鉱の原料は各々、所定の配合率になるようミキサー1に供給され、水を添加されて混合されて混合原料が生成される。混合原料は、投入口2に連続的又は断続的に投入される。投入口2に投入された混合原料は、接続管8を通って第一の押出部3内に供給され、スクリュー3bによって徐々に圧縮され、多孔板で形成された堰3cに到達する。この時、多孔板で形成された堰3cのすべての孔を混合原料で満たすように、スクリュー3bの回転速度および混合原料の供給速度を調整することで、多孔板で形成された堰3cにはマテリアルシールが形成される。スクリュー3bにより、混合原料は連続的に供給されるので、多孔板で形成された堰3cの裏面には常時マテリアルシールを形成しつつ、混合原料が連続的に排出され、真空室4内へ供給されることになる。なお、前記多孔板(堰3c)の孔形状には特に決まりはないが、マテリアルシールが容易に形成できるよう、混合原料の物性に応じて、孔径や開口率を調整して決定することが重要である。
【0031】
真空室4内は、真空ポンプ接続管9で接続された真空ポンプ7の作動によって真空引きされるので、真空室4に供給された混合原料は脱気され、原料中の原料粒子同士が確実に接触して緻密化することで、製造された高炉用非焼成含炭塊成鉱の強度を増加させることができる。
【0032】
真空室4内で緻密化した混合原料は、第二の押出部5に供給される。第二の押出部5に供給された混合原料は、スクリュー5bによって、成型部6に押し出される。
【0033】
このように、本発明に係る高炉用非焼成含炭塊成鉱の製造装置の例では、マテリアルシールを利用して連続的に、真空脱気しつつ押出成型することにしたので、生産性を向上させることが可能となっている。
ここで、第二のマテリアルシールを連続的に維持できる条件を調査した。この調査内容と結果を表2に示す。後に述べる高炉用非焼成含炭塊成鉱の品質を満たす条件から、真空脱気条件を-40kPa以下の状態で1hr以上連続操業できる状態を総合評価〇とした。
【0034】
【表2】
【0035】
上記の通り、第二の押出部5に調整された多孔板の成型部6を設置することで第二のマテリアルシールは形成できる。しかしながら、実際の生産においては原料の流動抵抗が変化したり(操業変動)、スクリュー回転数が変化したり(操業アクション)することで、成型部6への原料供給速度が変化する。例えば、原料水分が過剰になると原料の流動性が低下し、第二のマテリアルシールが形成される前に原料が排出されることになり、真空室4の圧力が安定保持できなくなる。スクリュー5bの回転数の上昇についても同様の変化が起きる。これらの現象を調査した結果、第二の押出部5の混合原料充填率が50体積%未満になると、成型部6への原料供給速度が増加した時に第二のマテリアルシールが崩壊しやすくなることが分かった。
【0036】
一方で、原料の流動抵抗が増加したり、スクリュー5bの回転数を低下させたりすると、成型部6への原料供給量が低下してしまい、第二の押出部5から真空室4にかけて原料が過剰に堆積してしまい、第二の押出部5内のスクリュー5bが過負荷となり停止し易くなることが分かった。調査の結果、第二の押出部5の充填率が95体積%を超えると、成型部6への原料供給が低下した時に原料が過剰に堆積しやすくなることが分かった。
【0037】
したがって、第二の押出部5のスクリュー5bの回転速度と真空室4上流の第一の押出部3のスクリュー3bの回転速度および原料物性を随時調整し、第二の押出部5の原料充填率を50体積%以上95体積%以下に制御し続けることで、操業変動があっても安定的かつ連続的な成型体の製造が可能となることを見出した。
【0038】
なお、第二の押出部5の原料充填率とは、第二の押出部5のスクリュー5bが回転している円筒状空間の体積(スクリュー5bの体積を除く)に対して、原料が占める割合をいう。第二の押出部5のスクリュー5bの回転数増減と原料供給量の増減により、原料充填率を50体積%以上95体積%以下に制御することで安定的かつ連続的な成型が可能となる。
【0039】
ここで、原料充填率の判定は、例えば図2の様に、第一の押出部3の上部に取り付けられた第1の押出部原料レベルの観察部や、真空室4の上部に取り付けられた第2の押出部原料レベルの観察窓から、それぞれの押出し成型部を目視する目視判定で、目視状況を5体積%区切りで判定するのが一般的である。今回は観察窓から見えるスクリューの範囲から原料充填率が判定できるように、例えば予め、原料でスクリュー羽根が隠れる範囲と原料充填率の関係を調査しておき、観察窓からスクリューを見るだけで充填率が判定できるようにしたが、例えば、押出し成型部の各部にレベル計(マイクロ波式レベル計、近接センサー、各種レベルスイッチなど)を設置して、レベル計測値から充填率を算出しても良い。
【0040】
この様に第二の押出部5の原料充填率の制御範囲については、50体積%以上95体積%以下であれば連続安定成型が可能となるが、50体積%以上70体積%以下であればなお良く、さらに50体積%以上60体積%以下であれば最適である。その理由は、充填率を一定に制御することで、スクリュー5bが成型部6へ押し付ける力が安定するため、排出される成型体のバラつきが小さくなるためである。
【0041】
第一のマテリアルシールについても、連続的に維持できる条件を同様に調査し、表3に示すように第一の押出部3の原料充填率を50体積%以上90体積%以下であれば安定成型が可能となることが分かった。充填率が50体積%未満になるとマテリアルシールが維持できなくなる。また、充填率が90体積%を超えると、過負荷になったり、第一の押出部3上面のグレーチング部や原料供給シュートに原料があふれやすくなり、連続操業困難になる。したがって、第一の押出部3の原料充填率は50体積%以上90体積%以下である必要がある。充填率は、50体積%以上80体積%以下であればなお良く、さらに50体積%以上65体積%以下であれば最適である。その理由は、充填率を一定に制御することで、スクリュー3bが多孔板3cへ押し付ける力が安定するため、排出される成型体のバラつきが小さくなるためである。第一のマテリアルシールの観察は、第二のマテリアルシールと同様に行うことができる。第一の押出部3の容器内は常圧なので、通常は第一の押出部3の上面をグレーチングにして内部を観察する。これは、ガラス窓より視認性が良いためだが、内部が観察できればどちらでもよい。
【0042】
【表3】
【0043】
なお本実施形態で、各原料の粒径を8mm以下(最大粒子径が8mm、平均粒子径は60~100μm程度)とすれば、スクリュー3b、5bで押し出す際に、混合原料がスクリュー3b、5b、ケーシング3a、5a、多孔板で形成された堰3c、成型部6それぞれの間隙を通過できるので、互いに噛み合うことが無く、好ましい。混合原料は、成型部6を通過する際に、成型部6の断面形状に成型される。成型部6から押し出された混合原料は、その自重により折れ、所定の長さの成型物に成型される。
【0044】
成型物の形状は、成型部6の断面形状によって決定され、その孔は円柱の他、四角柱、六角柱等の角柱状にも形成可能であるが、円柱形状に形成することが最も望ましい。その理由を以下に記載する。
【0045】
様々な傾向の高炉用非焼成含炭塊成鉱で、高炉の充填層通風圧損失を比較すると、円柱状が最も低い圧力損失を呈する。また、角柱と比較すると、円柱形状の高炉用非焼成含炭塊成鉱は、充填層内での壁や含炭塊成鉱同士の摺れや落下衝撃の際に、粉化し難いという特徴がある。直径が30mm~40mmの塊成鉱が最も圧壊強度が高くなる一方で、高炉への原料装入機構が、既存の焼結鉱に合わせて直径20mm以下の原料の輸送に適した構造となっているため、直径10~20mm程度の円柱状に成型するのが望ましい。
【0046】
成型された成型物は、屋根付きの養生ヤードに積み上げられて、当該養生ヤードで所定期間養生される。養生期間中に成型物は、固化するとともに、自然乾燥によって徐々に水分が除去され高炉用非焼成含炭塊成鉱の製造が完了する。
【0047】
高炉用非焼成含炭塊成鉱が保持すべき熱間強度の定義;
一方、本発明の課題である高炉用非焼成含炭塊成鉱の熱間強度について説明する。高炉用非焼成含炭塊成鉱が高炉内で粉化すると炉内での通気を悪化させる。よって、高炉で使用するために高炉用非焼成含炭塊成鉱が保持するべき強度指標は、高温還元雰囲気に曝された後の粉化率による。この時の粉化率は低い方が好ましい。具体的には、以下に測定方法を述べる反応後粉化率を定義し、高炉用非焼成含炭塊成鉱の強度指標とした。
【0048】
反応後粉化率の測定方法は、まず図3に示すような高炉内を模擬した荷重軟化装置に非焼成含炭塊成鉱を装入した後、図4に示すように室温から900℃まで10℃/minで昇温し、高炉内の還元ガスを模擬したガス雰囲気下で還元させる。本還元過程では、高炉用非焼成含炭塊成鉱は図4中の太点線の温度・ガス組成の履歴を経る。図4の縦軸はCOとCOの比率であるが、高炉内では反応(FeO+CO=Fe+CO,CO+C=2CO)により温度域ごとにCOとCOの比率が変わるため、本還元過程でも高炉用非焼成含炭塊成鉱の温度域に応じてCO/(CO+CO)を変えている。昇温速度10℃/minは炉内での装入物の昇温速度を再現している。900℃までの昇温が完了した後に室温まで冷却した高炉用非焼成含炭塊成鉱について、図5に示すようなタンブラー試験機で30rpmで4分間回転する。その後、その試料全量を目開き1mmの試験篩で篩う。そして、篩下と篩上の試料質量をそれぞれ測定し、下記の式(1)により、篩下試料の質量分率を求める。この値を反応後粉化率と定義する。
反応後粉化率[-1mm質量%]= 篩下試料質量[kg]/(篩下試料質量[kg]+篩上試料質量[kg])×100・・・(1)
【0049】
高炉用として非焼成含炭塊成鉱を使用するためには、反応後粉化率は低い方が良く、安定使用するためには、反応後粉化率は約16.0質量%以下であることが好ましい。
【0050】
各原料の反応性向上;
[1]鉄含有原料粒子の反応性向上
さらに鉄含有原料の反応性は、一般的に、その粒子を細粒化(比表面積を拡大)することで向上する。ここで、高炉用非焼成含炭塊成鉱の鉄含有原料として用いられる鉱石は、その時々の鉱石事情(コスト、安定供給性)の面から決定され、自在に変更できないこともあるため、その銘柄や性状は限定されない方が好ましい。また、産業利用上、高炉用非焼成含炭塊成鉱の原料のような湿潤粉体から細粒のみをカットすることは困難であるため、細粒割合に上限制約を設ける指標は好ましくない。本発明では、図6に示すように、鉄含有原料中の粒子の直径が10μm以下の微粒粉の分率である-10μm粉率という指標を用いることで、異なる鉱石銘柄についても同一の指標で整理可能なことを見出した。
【0051】
図6より、反応後粉化率を低位にするためには、鉄含有原料中-10μm粉率が高いほど良く、反応後粉化率[-1mm質量%]≦16質量%のためには、鉄含有原料中-10μm粉率が15.0質量%以上あることが必要である。図6中では、種々の鉱石を用いており、同一名称で異なるプロットがある場合は、鉱石の粒度調整(粉砕等)を行っていることを意味する。なお、鉄含有原料の過剰な粒度調整(粉砕等)はその操作に必要な設備の導入費やランニングコストが増大し、本発明のメリットを低減させてしまう。よって、-10μm粉率の上限は、比較的安価かつ大量処理が可能なボールミル等(ローラーミル等の他の粒度調整方法でも可)で実現可能な35.0質量%程度が好ましい。ここで、各原料の粒度分布の測定は、1mm以上の粒子については篩、1mm未満の粒子についてはレーザ回折/散乱式粒度分布測定器を用いた。ただし、細粒の測定が可能な他の測定方法(湿式ふるい等)でも代用可能である。尚、図6における真空室4の真空脱気条件は-90~-75kPaGである。
【0052】
[2]炭素含有原料粒子の反応性
炭素含有原料による鉄含有原料の還元は、固体炭素含有原料と固体鉄含有原料の接触による反応または、炭素含有原料のガス化により生じた還元ガスと固体鉄含有原料の接触による反応により進行する。ここで、炭素含有原料もまた、その粒子が粗粒過ぎると粒子内部が還元反応に寄与できず、還元能力が低下する。一方で、炭素含有原料の粒子が細粒すぎると、ガス化が早く進み過ぎ、還元ガスが鉄含有原料粒子と反応する前に系外へ放散してしまう。
【0053】
[3]鉄含有原料の粒子と炭素含有原料の粒子の近接度合
還元反応を促進させるためには、鉄含有原料の粒子と還元材である炭素含有原料の粒子がなるべく近接配置されていることが好ましい。ここで、高炉用非焼成含炭塊成鉱では、一般的に、粒子間の空隙は主に水分と空気が占めている。鉄含有原料粒子と他炭素含有原料粒子の近接配置のためには、この空隙を可能な限り低減することが必要である。
【0054】
本発明では、前述の図1の真空押出成型法を用いることで、高炉用非焼成含炭塊成鉱内の空気由来の空隙を低減させることにより、高比重の高炉用非焼成含炭塊成鉱を製造する。図7に真空度と反応後粉化率[-1mm質量%]の関係を示す。反応後粉化率[-1mm質量%]を低位にするためには、真空押出成型における真空度が低い方が良く、反応後粉化率[-1mm質量%]≦16質量%のためには、真空度が-40kPaG以下であること必要である。なお、真空度は理論的には-101.13kPaGまで低減可能であるが、真空度の過度の低減は真空ポンプ等の設備費増大につながるため、真空度の下限は一般的な真空ポンプで到達可能な-98.0kPaG程度が好ましい。また、図7における鉄含有原料中-10μm粉率は26.9%である。
【実施例
【0055】
次に、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれに限られるものではない。高炉用非焼成含炭塊成鉱原料は、炭素含有原料、鉄含有原料、その他原料を用いて、T.C.を調整した。炭素含有原料として、粉コークス(T.C.=84%)と、炭素含有率の高い製銑系ダスト(T.C.=23%)を5mmの篩で篩い、その篩下を用いた。鉄含有原料として鉱石P(豪州系粉鉱石)、鉱石B、F(ブラジル系粉鉱石)、と鉱石C(カナダ系粉鉱石)をボールミルで粉砕したもの5mmの篩で篩って、その篩下を用いた。また、水硬性バインダーとしては、早強セメントを用いた。微粒シリカ源としては、シリカヒュームとフライアッシュを用いた。前記の原料を秤量し、その全量を1軸式のパドル型連続式混合機に投入し1分間混合した後、所定量の水を加えて3分間混合し、混合原料とした。混合原料は、1軸のスクリュー式混練機と1軸のスクリュー式の押出し成型部で構成される押出成型装置に投入し、押出し速度(原料が成型部6の孔を通過する速度)を10mm/sとなるように調整して成型試験を実施した。なお、押出成型部の孔(多孔)の径はφ16mmとした。その詳細を表4(表4-1、表4-2)、表5に示す。
【0056】
【表4-1】
【0057】
【表4-2】
【0058】
【表5】
【0059】
マテリアルシールの評価については、図1の真空ポンプを起動させると真空室4内の真空脱気条件を-40kPa以下で継続的に(例えば連続1hr以上)保てる状態を○、真空脱気条件が-40kPa以下まで低下しない状態や、真空脱気条件が断続的に変動して-40kPa以下の状態を継続的に(例えば連続1hr以上)保てない状態を×と評価した。
【0060】
塊成化した含炭塊成鉱は、室温で1日間大気養生し、続いて80℃で2日間恒温恒湿槽内に入れて養生したのち30℃まで空冷する。その後、前述の図3に示すような高炉内を模擬した荷重軟化装置に高炉用非焼成含炭塊成鉱を装入した後、図4に示すように室温から900℃まで10℃/minで昇温し、高炉内の還元ガスを模擬したガス雰囲気下で還元させる。そして、前述の図5に示すようなタンブラー試験機で30rpmで4分間回転した後、その試料全量を目開き1mmの試験篩で篩い、篩下と篩上の試料質量をそれぞれ測定し、前記式(1)により、篩下試料の質量分率を求めて反応後粉化率とする。反応後粉化率[-1mm質量%]は、前述の16.0%以下を合格とした。
【0061】
表4(表4-1、表4-2)で、実施例1~実施例21は、T.C.=15.0~40.0質量%の条件で、水硬性バインダー=2.0~9.0質量%、微粒シリカ源=1.0~4.0質量%、かつ水硬性バインダーと微粒シリカ源の合計が6.0~13.0質量%、成型物水分=9.0~14.0質量%とし、第一の押出部3の充填率を50~90体積%とし、第二の押出部5の充填率を50~95体積%として成型した場合であり、すべて反応後粉化率は約16質量%以下である。
【0062】
表5において、比較例1は、鉄源含有原料中―10μm粉率が下限外れの例である。鉄源含有原料中―10μm粉率は高炉内で高炉用非焼成含炭塊成鉱が還元されたときのMe-Fe結合の形成度合に影響し、条件を満たさないと高炉内での還元時にMe-Fe結合が十分に形成されず、目標反応後粉化率を確保できない。比較例2は真空脱気条件の上限外れの例である。真空度は、高炉用非焼成含炭塊成鉱内での鉄源含有原料粒子と炭材含有原料粒子の近接度合に影響する。真空度が条件を満たさないと、鉄源含有粒子と炭材含有粒子が十分に近接せず、Me-Fe結合の形成が阻害されるので、目標反応後粉化率を確保できない。ここで比較例2では真空脱気条件の上限を見極めるため、第一、第二のマテリアルシールが安定的に形成できている条件下で、真空ポンプのバルブを調整し、真空脱気条件を上げた。真空脱気条件が高いほど混合原料の密度が小さくなるので押出に必要な力は小さくて済むが、-40kPaを超えるような条件では、たとえその状態を安定的に維持できたとしても、目標反応後粉化率を達成できなくなる。比較例3は第一の押出部3の充填率が下限外れの例である、充填率が下限を外れる第一の押出部3のマテリアルシールを安定的に維持できず、真空脱気条件を―40kPa以下で安定操業できないため、高炉用非焼成含炭塊成鉱の反応後粉化率が16質量%以下にならない。比較例4は第一の押出部3の充填率が上限はずれの例である。充填率が上限を外れた場合、第一の押出部3の負荷が過剰となり、操業停止となる。比較例5は第二の押出部5の充填率が下限外れの例である、充填率が下限を外れる第二の押出部5のマテリアルシールを安定的に維持できず、真空脱気条件を―40kPa以下で安定操業できないため、高炉用非焼成含炭塊成鉱の反応後粉化率が16質量%以下にならない。比較例6は第二の押出部5の充填率が上限はずれの例である。充填率が上限を外れた場合、第二の押出部5の負荷が過剰となり、操業停止となる。
【符号の説明】
【0063】
1 ミキサー
2 投入口
3 第一の押出部(混練部)
3a ケーシング
3b スクリュー
3c 多孔板で形成された堰
4 真空室
5 第二の押出部(押出成型部)
5a ケーシング
5b スクリュー
6 成型部
7 真空ポンプ
8 接続管
9 真空ポンプ接続管
10 高炉用非焼成含炭塊成鉱の製造装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7