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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-21
(45)【発行日】2023-11-30
(54)【発明の名称】壁紙カット用地ベラ
(51)【国際特許分類】
   E04F 21/18 20060101AFI20231122BHJP
   B26B 3/08 20060101ALI20231122BHJP
【FI】
E04F21/18 G
B26B3/08
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2019132211
(22)【出願日】2019-07-17
(65)【公開番号】P2021017699
(43)【公開日】2021-02-15
【審査請求日】2022-07-11
【権利譲渡・実施許諾】特許権者において、権利譲渡・実施許諾の用意がある。
(73)【特許権者】
【識別番号】505307002
【氏名又は名称】株式会社壁紙革命
(74)【代理人】
【識別番号】110002871
【氏名又は名称】弁理士法人坂本国際特許商標事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100144048
【弁理士】
【氏名又は名称】坂本 智弘
(72)【発明者】
【氏名】萩原 利男
【審査官】河内 悠
(56)【参考文献】
【文献】登録実用新案第3146791(JP,U)
【文献】実開昭60-101073(JP,U)
【文献】特公昭53-045029(JP,B1)
【文献】登録実用新案第3122234(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04F 21/00-21/32
B26B 1/00-11/00
B26B 23/00-29/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
壁紙をカットする際にカッターを案内するための壁紙カット用地ベラであって、
ベース部と、
前記ベース部に設けられる把持部と、
前記ベース部に設けられ、前記壁紙と接触するヘラ板と、を有し、
前記ヘラ板を前記壁紙に接触させた状態で前記ヘラ板を所定の角度で傾斜させた状態を保つ支持部を備え
前記支持部は、先端が突出した山形状に形成され、
支持部の先端には、前記支持部が前記壁紙と当接した状態で前記ヘラ板を前記壁紙に沿ってスライドさせるためのスライド部材が設けられる、壁紙カット用地ベラ。
【請求項2】
前記スライド部材は、
球体と、
前記球体を回転自在に保持するホルダと、を備える、請求項1に記載の壁紙カット用地ベラ。
【請求項3】
前記ヘラ板の傾斜角度が、10度~40度の範囲である、請求項1又は請求項2に記載の壁紙カット用地ベラ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、壁紙カット用地ベラに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、住宅やビル、マンション等の建築物の壁面に、壁紙が施工されている。壁面に壁紙を施工するための道具として、例えば、壁紙カット用地ベラが提案されている(特許文献1参照)。
特許文献1の壁紙カット用地ベラは、壁紙をカットする時にカッターを案内するための道具で、ヘラ板に複数の適宜の穴を設けたものである。これにより、ヘラ板で壁紙が死角になるのを防ぐのと、地ベラ本体の軽量化が図られる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】登録実用新案第3122234号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の壁紙カット用地ベラは、壁紙をカットすることについて、ある程度の技能を有する職人であれば上手に壁紙をカットすることができたが、素人では上手く使いこなすことができないという問題があった。
【0005】
したがって、本発明は以上の課題に鑑みてなされたものであり、素人であっても上手に使いこなすことができる壁紙カット用地ベラを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、(1)本発明は、壁紙をカットする際にカッターを案内するための壁紙カット用地ベラであって、ベース部と、前記ベース部に設けられる把持部と、前記ベース部に設けられ、前記壁紙と接触するヘラ板と、を有し、前記ヘラ板を前記壁紙に接触させた状態で前記ヘラ板を所定の角度で傾斜させた状態を保つ支持部を備える。
【0007】
(2)上記(1)において、前記支持部が前記壁紙と当接した状態で前記ヘラ板を前記壁紙に沿ってスライドさせるためのスライド部材を備える。
【0008】
(3)上記(2)において、前記スライド部材は、前記支持部の先端に設けられている。
【0009】
(4)上記(1)から(3)のいずれか1において、前記スライド部材は、球体と、前記球体を回転自在に保持するホルダと、を備える。
【0010】
(5)上記(1)から(4)において、前記ヘラ板の傾斜角度が、10度~40度の範囲である。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、素人であっても上手に使いこなすことができる壁紙カット用地ベラを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の実施形態に係る壁紙カット用地ベラの正面図である。
図2】本発明の実施形態に係る壁紙カット用地ベラの背面図である。
図3】本発明の実施形態に係る壁紙カット用地ベラの平面図である。
図4】本発明の実施形態に係る壁紙カット用地ベラの底面図である。
図5】本発明の実施形態に係る壁紙カット用地ベラの右側面図である。
図6】本発明の実施形態に係る壁紙カット用地ベラの左側面図である。
図7】本発明の実施形態に係る壁紙カット用地ベラの使用状態を示す図である。
図8】本発明の実施形態に係る壁紙カット用地ベラの使用状態を示す図である。
図9】本発明の実施形態に係る壁紙カット用地ベラの使用状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
次に、本発明の実施形態に係る壁紙カット用地ベラについて説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る壁紙カット用地ベラの正面図である。図2は、本発明の実施形態に係る壁紙カット用地ベラの背面図である。
【0014】
図1及び図2に示すように、壁紙カット用地ベラ1は、壁紙を貼った際の余剰部分をカットする時にカッターを案内するための道具である。壁紙カット用地ベラ1は、巾広状の支持基板であるベース部2を有し、このベース部2には、把持部3が一体的に設けられている。
【0015】
握持部3は、細長く人が握りやすい形状をしており、ベース部2の上方の中央より立上がり状に延出している。この把持部3は、ベース部2に対して直角に伸びるのではなく、斜めに伸びるように延出している。把持部3は、ベース部2と一体的に形成されており、例えば木製、プラスチックなどの樹脂等の素材によって構成されている。また、ベース部2の把持部3とは反対側には、壁紙と接触し、カッターのガイドとなるヘラ板4が設けられている。把持部3に力を加えた時にベース部2を介してヘラ板4に力が伝わるようになっている。
【0016】
ヘラ板4は、傾斜部4aを有し、先端が尖っており、ステンレス等の薄板状の金属板を切削加工等で形成されたものである。ヘラ板4は、ベース部2に形成された凹部に尖った先端とは反対側の端部が挿入され、リベット5によってベース部2に固定されている。ここでは、ヘラ板4は5つのリベット5によって固定されている。ヘラ板4の先端を壁紙に当てて、把持部3を引いてヘラ板4を移動させていきながら、ヘラ板4に沿ってカッターを壁紙に当てていくことにより壁紙を目的の位置でカットすることができる。
【0017】
ベース部2の一方の面には、3つの支持部6が設けられており、ヘラ板4を壁紙に接触させた状態で、この3つの支持部6を壁紙に接触させることにより、ベース部2と壁紙との角度を所定の角度に傾斜させた状態を保つことができる。支持部6は、ヘラ板4の先端の傾斜部4aを有する面側に設けられている。また、把持部3はベース部2に支持部6が設けられている面から見て壁紙カット用地ベラ1の進行方向A(図1)とは反対側に傾斜している。この構成により壁紙カット用地ベラ1をスムーズに動かくことができる。
【0018】
支持部6は、先端が突出した山形状に形成されている。ヘラ板4と支持部6を壁紙に接触させた状態でヘラ板4と壁との成す角度θが、10度~40度の範囲であるのが好ましく、より好ましくは20度~30度の範囲である(後述する図8参照)。支持部6の先端には、スライド部材7が設けられており、支持部6の先端を壁紙に接触した状態で、把持部3に力を加えると、支持部6を壁紙上に沿ってスライドさせながら、移動させることができ、ヘラ板4に沿ってカッターを当てることによって壁紙をカットすることができる。
【0019】
図3は、本発明の実施形態に係る壁紙カット用地ベラの平面図である。図4は、本発明の実施形態に係る壁紙カット用地ベラの底面図である。図5は、本発明の実施形態に係る壁紙カット用地ベラの右側面図である。図6は、本発明の実施形態に係る壁紙カット用地ベラの左側面図である。
【0020】
図3図6に示すように、支持部6の先端には、スライド部材7が設けられている。支持部6は、先端が突出した山形状に形成されている。このスライド部材7は、球体7aと、球体7aが回転自在に保持するホルダ7bとによって構成されている。ホルダ7bに設けられた開口7cの直径が、球体7aの直径よりも小さいため、球体7aはホルダ7bの開口7cから抜けださないでホルダ7b内で回転することができるようになっている。
壁紙カット用地ベラ1をA方向に移動させると、各ホルダ7b内の球体7aが図の矢印の方向に回転することによって、壁紙に接するヘラ板4をスムーズに移動させることができる。
【0021】
本実施形態では、すべての支持部6の先端にスライド部材7が形成されているが、複数の支持部6のうちの一部の支持部6だけにスライド部材7を設けるようにしてもよい。
【0022】
図7は、本発明の実施形態に係る壁紙カット用地ベラの使用状態を示す図である。図8は、本発明の実施形態に係る壁紙カット用地ベラの使用状態を示す図である。図9は、本発明の実施形態に係る壁紙カット用地ベラの使用状態を示す図である。
【0023】
図7図9に示すように、壁aに貼った壁紙K1と、壁bに貼った壁紙K2があり、壁紙K2に余分な部分K2’がある。壁紙カット用地ベラ1のヘラ板4を部屋の壁際の角隅部cに当てる。また、壁紙用カットヘラ1の支持部6を壁aに接触させて、ヘラ板4が壁aに対して所定の角度で傾斜する状態にする。この状態で、壁紙カット用地ベラ1を下方向に移動させると、図8及び図9に示すように、スライド部7の球体7aがホルダ7b内を転がり、ヘラ板4を滑らすようにして移動することができ、ヘラ板4に沿ってカッターを当てることにより壁紙K2を目的位置でカットすることができる。
【0024】
本実施形態の壁紙カット用地ベラ1は、壁紙を貼った際の余剰部分をカットする時にカッターを案内するためのものであって、ベース部2と、ベース部2に設けられる把持部3と、ベース部2に設けられ、壁紙と接触するヘラ板4と、を有し、ヘラ板4を壁紙に接触させた状態でヘラ板4を所定の角度で傾斜させた状態を保つ支持部6を備える。
【0025】
また、支持部6が壁紙と当接した状態でヘラ板4を壁紙に沿ってスライドさせるためのスライド部材7を備える。スライド部材7は、支持部6の先端に設けられている。スライド部材7は、球体7aと、球体7aを回転自在に保持するホルダ7bと、を備える。ヘラ板4の傾斜角度θが、10度~40度の範囲であることが好ましい。
【0026】
本実施形態の壁紙カット用地ベラ1によれば、支持部6を有するため、ヘラ板4を壁に対して所定の角度で当てることができるため、素人であっても、壁紙をきれいに切断することができる。また、支持部6の先端には、スライド部材7が設けられているため、壁紙カット用地ベラ1をスムーズに移動させることができる。
【0027】
以上、本発明を、実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記の実施形態の範囲には限定されないことは言うまでもなく、上記実施形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。また、そのような変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【符号の説明】
【0028】
1 壁紙カット用地ベラ
2 ベース部
3 把持部
4 ヘラ板
4a 傾斜部
5 リベット
6 支持部
7 スライド部材
7a 球体
7b ホルダ
7c 開口
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9