(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-21
(45)【発行日】2023-11-30
(54)【発明の名称】患者向けメッセージ送信装置
(51)【国際特許分類】
G16H 80/00 20180101AFI20231122BHJP
【FI】
G16H80/00
(21)【出願番号】P 2019151103
(22)【出願日】2019-08-21
【審査請求日】2022-07-19
(73)【特許権者】
【識別番号】000147833
【氏名又は名称】株式会社イシダ
(74)【代理人】
【識別番号】110000202
【氏名又は名称】弁理士法人新樹グローバル・アイピー
(72)【発明者】
【氏名】北川 弘樹
【審査官】吉田 誠
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-222448(JP,A)
【文献】特開2019-074879(JP,A)
【文献】特開2018-163510(JP,A)
【文献】特開2014-002687(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G16H 10/00 - 80/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
受付が完了した患者に対するメッセージを携帯端末に送信する患者向けメッセージ送信装置であって、
前記携帯端末に対応させた第1識別情報と、前記患者を一意に識別するための一または複数の第2識別情報とを紐付けて記憶する記憶部と、
前記受付が完了した患者に対応する前記第2識別情報に紐付けられた前記第1識別情報に対応する前記携帯端末に前記メッセージを送信する送信部と、
前記送信部を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、複数の前記第2識別情報が同一の前記第1識別情報に紐付けられている場合
、前記複数の第2識別情報のそれぞれに対応する前記患者
毎の前記メッセージ
を生成し、生成した前記メッセージを前記同一の第1識別情報に対応する前記携帯端末に送信するように、前記送信部を制御し、
前記第1識別情報は、前記携帯端末を一意に識別するための情報、または、前記携帯端末にインストールされるアプリケーションの利用者を一意に識別するための情報である、
患者向けメッセージ送信装置。
【請求項2】
前記制御部は、複数の前記第2識別情報が同一の前記第1識別情報に紐付けられている場合
、前記複数の第2識別情報のそれぞれに対応する前記患者
向けの前記メッセージの少なくとも一部がそれぞれ異なる態様
のメッセージとして前記同一の第1識別情報に対応する前記携帯端末に送信されるように、前記送信部を制御する、
請求項1に記載の患者向けメッセージ送信装置。
【請求項3】
前記制御部は、複数の前記第2識別情報が同一の前記第1識別情報に紐付けられている場合
、前記複数の第2識別情報のそれぞれに対応する前記患者
向けの前記メッセージの少なくとも一部がそれぞれ異なる色
のメッセージとして前記同一の第1識別情報に対応する前記携帯端末に送信されるように、前記送信部を制御する、
請求項2に記載の患者向けメッセージ送信装置。
【請求項4】
前記メッセージは、前記第2識別情報を含む、
請求項1~3のいずれか1項に記載の患者向けメッセージ送信装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、病院の患者向けメッセージ送信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1(特開2017-117277号公報)には、病院で用いられる患者案内システムが開示されている。このシステムは、患者を適切なタイミングで目的の場所へ案内するために用いられる。患者の案内は、例えば、患者が用いる携帯端末に所定のメッセージを送信することで行われる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、このシステムでは、例えば、携帯端末を保有していない患者、または、携帯端末を用いることができない患者を案内することができない。
【0004】
本発明の目的は、携帯端末を用いない患者に対してもメッセージを送信することができる患者向けメッセージ送信装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1観点に係る患者向けメッセージ送信装置は、病院の患者に対するメッセージを携帯端末に送信する。この患者向けメッセージ送信装置は、記憶部と、送信部と、制御部とを備える。記憶部は、第1識別情報と、患者を一意に識別するための一または複数の第2識別情報とを紐付けて記憶する。第1識別情報は、携帯端末を一意に識別するための情報、または、携帯端末にインストールされるアプリケーションの利用者を一意に識別するための情報である。送信部は、第1識別情報に対応する携帯端末にメッセージを送信する。制御部は、複数の第2識別情報が同一の第1識別情報に紐付けられている場合に、同一の第1識別情報に対応する携帯端末に、複数の第2識別情報のそれぞれに対応する患者に対するメッセージが表示されるように、送信部を制御する。
【0006】
この患者向けメッセージ送信装置は、携帯端末を用いない患者に対してもメッセージを送信することができる。
【0007】
本発明の第2観点に係る患者向けメッセージ送信装置は、第1観点に係る装置であって、制御部は、複数の第2識別情報が同一の第1識別情報に紐付けられている場合に、同一の第1識別情報に対応する携帯端末に、複数の第2識別情報のそれぞれに対応する患者に対するメッセージの少なくとも一部がそれぞれ異なる態様で表示されるように、送信部を制御する。
【0008】
本発明の第3観点に係る患者向けメッセージ送信装置は、第2観点に係る装置であって、制御部は、複数の第2識別情報が同一の第1識別情報に紐付けられている場合に、同一の第1識別情報に対応する携帯端末に、複数の第2識別情報のそれぞれに対応する患者に対するメッセージの少なくとも一部がそれぞれ異なる色で表示されるように、送信部を制御する。
【0009】
本発明の第4観点に係る患者向けメッセージ送信装置は、第1乃至第3観点のいずれか1つに係る装置であって、メッセージは、第2識別情報を含む。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る患者向けメッセージ送信装置は、携帯端末を用いない患者に対してもメッセージを送信することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】第1実施形態に係る受付システム100の概略構成図である。
【
図3】再来受付機20から案内表示器10が発行される様子を示した模式図である。
【
図8】第1実施形態における携帯端末30のメッセージ受信画面150の表示例である。
【
図9】第2実施形態における携帯端末30のメッセージ受信画面250の表示例である。
【
図10】変形例Aにおける携帯端末30のメッセージ受信画面350の表示例である。
【
図11】変形例Bにおける携帯端末30のメッセージ受信画面450の表示例である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
―第1実施形態―
本発明の第1実施形態について、図面を参照しながら説明する。以下に説明される実施形態は、本発明の具体例の一つであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0013】
(1)受付システム100の全体構成
受付システム100は、病院および健診センター等の医療施設で採用される。
図1は、病院120に構築された受付システム100の概略構成図である。受付システム100は、病院120の利用者190が病院120での診察の受付を行うためのシステムである。利用者190は、例えば、病院120の外来の患者、または、その付き添い人である。受付システム100は、例えば、利用者190が事前に予約した診察の受付を処理する。
【0014】
受付システム100は、主として、複数の案内表示器10と、複数の再来受付機20と、携帯端末30と、管理サーバ40と、外部サーバ50と、複数のアクセスポイント60とを備える。管理サーバ40は、本発明に係る患者向けメッセージ送信装置としての機能を有する。
【0015】
病院120には、受付システム100が使用する複数の通信ネットワークが構築されている。複数の通信ネットワークとは、具体的には、第1ネットワークNW1、第2ネットワークNW2、第3ネットワークNW3、第4ネットワークNW4および第5ネットワークNW5である。
【0016】
第1ネットワークNW1は、複数のアクセスポイント60を用いて構成される無線LAN(Local Area Network)であり、案内表示器10とアクセスポイント60との間で送受信される信号の伝送路として機能する。第2ネットワークNW2は、通信ケーブル等を用いて構成される有線LANであり、アクセスポイント60と管理サーバ40との間で送受信される信号の伝送路として機能する。第3ネットワークNW3は、通信ケーブル等を用いて構成される有線LANであり、管理サーバ40と再来受付機20との間で送受信される信号の伝送路として機能する。第4ネットワークNW4は、管理サーバ40と外部サーバ50との間で送受信される信号の伝送路として機能する。第5ネットワークNW5は、外部サーバ50と携帯端末30との間で送受信される信号の伝送路として機能する。第1ネットワークNW1、第2ネットワークNW2および第3ネットワークNW3は、病院120の内部のネットワークである。第4ネットワークNW4および第5ネットワークNW5は、インターネット等の、病院120の外部のネットワークである。
【0017】
(2)受付システム100の詳細な構成
(2-1)案内表示器10
案内表示器10は、病院120内で利用者190に貸し出される小型の無線通信機器である。案内表示器10は、利用者190に対して、診察の開始時刻、診察を受ける部屋の位置、および、診察料の支払いを行う場所等の案内情報を表示して、利用者190を案内する。利用者190は、病院120の建物内、および、病院120の周囲の所定の敷地内において、案内表示器10を使用することができる。
【0018】
図2は、案内表示器10の正面外観図である。案内表示器10は、主として、表示器ケーシング11と、案内情報表示部12と、案内音声出力部13と、確認入力キー14と、表示器制御部15とを有している。案内情報表示部12、案内音声出力部13および確認入力キー14は、薄型の略直方体状の筐体である表示器ケーシング11に形成されている開口を介して外部に露出している。案内情報表示部12は、電子ペーパー等の低消費電力ディスプレイである。案内情報表示部12は、状況に応じて適切な案内情報を表示する。案内音声出力部13は、音声を出力可能な小型スピーカである。案内音声出力部13は、案内情報表示部12に表示される案内情報を音声で出力することができる。確認入力キー14は、利用者190が案内情報を確認したことを入力するためのボタンである。表示器制御部15は、表示器ケーシング11内に収容され、案内情報表示部12、案内音声出力部13および確認入力キー14等を制御するコンピュータである。
【0019】
案内情報表示部12に表示される案内情報は、管理サーバ40によって生成され、第2ネットワークNW2を介して特定の案内表示器10へ宛てて各アクセスポイント60に送信された後、アクセスポイント60によって第1ネットワークNW1を介して宛先の案内表示器10へ送信される。
【0020】
(2-2)再来受付機20
再来受付機20は、病院120内の複数の箇所に配置される。再来受付機20は、利用者190に貸し出される複数の案内表示器10を保管することができる。再来受付機20は、案内表示器10を発行して利用者190に貸し出し、利用者190に貸し出された案内表示器10を回収する。
図3は、再来受付機20から案内表示器10が発行される様子を示した模式図である。
【0021】
再来受付機20は、主として、受付機ケーシング21と、受付機表示部22と、案内表示器制御部23とを有している。受付機ケーシング21は、診察カード投入口21aと、案内表示器発行口21bと、案内表示器回収口21cとを有している。診察カード投入口21aは、病院120で利用者190に発行される診察カードを投入するための開口である。案内表示器発行口21bは、利用者190に貸し出される案内表示器10が発行される開口である。案内表示器回収口21cは、貸し出された案内表示器10を回収するための開口である。
【0022】
受付機表示部22は、縦長の直方体状の筐体である受付機ケーシング21に形成されている開口を介して外部に露出している。受付機表示部22は、タッチパネル式の液晶ディスプレイである。受付機表示部22は、案内表示器10の発行手順および回収手順等の情報を表示する。案内表示器制御部23は、受付機ケーシング21内に収容され、受付機表示部22等を制御するコンピュータである。案内表示器制御部23は、診察カード投入口21aに挿入された診察カードの読み取り処理、案内表示器10の発行処理、案内表示器10の回収処理、案内表示器10の充電処理、および、管理サーバ40との通信処理等を行う。
【0023】
また、利用者190は、再来受付機20を操作して、利用者190が事前に予約した診察の受付を行うことができる。利用者190が再来受付機20を用いて受付を行うと、案内表示器10が利用者190に貸し出される。具体的には、
図3に示されるように、再来受付機20の診察カード投入口21aに利用者190が診察カードcd1を挿入し、受付機表示部22を操作して受付を行って、事前に予約した診察の内容を確認すると、案内表示器発行口21bから案内表示器10が発行されて利用者190に貸し出される。利用者190は、貸し出された案内表示器10を使用した後、再来受付機20の案内表示器回収口21cに投入して返却する。
【0024】
(2-3)携帯端末30
受付システム100では、病院120の利用者190は、携帯端末30を用いて診察の受付を行うことができる。携帯端末30としては、利用者190が保有および携帯している機器が利用可能である。本実施形態では、携帯端末30は、利用者190の所有物であるスマートフォンであるとする。
【0025】
利用者190は、自身の携帯端末30を用いて病院120での診察の受付を行うためには、所定の通信アプリケーションを予め携帯端末30にインストールしておく必要がある。所定の通信アプリケーションは、例えば、外部の組織が提供するSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を利用するためのアプリケーションである。利用者190は、予め、受付システム100が利用する特定のSNSのアカウントを取得して、SNSのユーザIDを取得しておく。以下、このユーザIDを、利用者外部IDと呼ぶ。受付システム100が利用するSNSは、例えば、LINE(登録商標)、Facebook(登録商標)、mixi(登録商標)およびInstagram(登録商標)である。携帯端末30は、受付システム100が利用するSNSを提供する組織が所有するサーバ(外部サーバ50)を介して、管理サーバ40とデータを送受信することができる。
【0026】
(2-4)管理サーバ40
管理サーバ40は、病院120内における受付システム100の動作を統括的に制御および管理するコンピュータである。
図4は、管理サーバ40のブロック図である。管理サーバ40(患者向けメッセージ送信装置)は、主として、サーバ入出力部41と、サーバ第1通信部42aと、サーバ第2通信部42bと、サーバ第3通信部42c(送信部)と、サーバ制御部44(制御部)と、サーバ記憶部45(記憶部)とを有している。管理サーバ40は、受付システム100の管理者によって用いられる。管理サーバ40は、電子カルテシステム(図示せず)に接続されている。電子カルテシステムは、利用者190に関する情報、および、利用者190が予約した診察に関する情報等を管理する。
【0027】
(2-4-1)サーバ入出力部41
サーバ入出力部41は、管理者からの指示が入力される入力インターフェイス、および、管理者に情報を提示する出力インターフェイスとして機能する。具体的には、サーバ入出力部41は、入力インターフェイスとしてのキーボード等と、出力インターフェイスとしての液晶ディスプレイ等とを有する。
【0028】
(2-4-2)サーバ第1通信部42a
サーバ第1通信部42aは、主として、アクセスポイント60と通信を行うための通信回路を有する。サーバ第1通信部42aは、アクセスポイント60と第2ネットワークNW2を介して接続されている。
【0029】
(2-4-3)サーバ第2通信部42b
サーバ第2通信部42bは、主として、再来受付機20と通信を行うための通信回路を有する。サーバ第2通信部42bは、再来受付機20と第3ネットワークNW3を介して接続されている。
【0030】
(2-4-4)サーバ第3通信部42c
サーバ第3通信部42cは、主として、外部サーバ50と通信を行うための通信回路を有する。サーバ第3通信部42cは、外部サーバ50と第4ネットワークNW4を介して接続されている。サーバ第3通信部42cは、外部サーバ50を介して携帯端末30と通信を行うことができる。
【0031】
(2-4-5)サーバ記憶部45
サーバ記憶部45は、RAM、ROMおよびフラッシュメモリ等から構成される。サーバ記憶部45は、複数の記憶領域を有している。具体的には、サーバ記憶部45は、プログラム記憶領域M41と、端末管理情報記憶領域M42と、AP設置位置記憶領域M43と、利用者ID記憶領域M44とを有している。
【0032】
プログラム記憶領域M41には、管理サーバ40の制御プログラムが格納されている。制御プログラムは、サーバ制御部44が実行する処理に関するプログラムである。制御プログラムには、通信ネットワークを介して管理サーバ40に接続される機器との通信に使用される通信プロトコル等が定義されている。
【0033】
端末管理情報記憶領域M42には、案内表示器10を管理するための情報が格納されている。具体的には、端末管理情報記憶領域M42には、案内表示器10を一意に識別するための情報、案内表示器10の現在の状態に関する情報、案内表示器10が保管されている再来受付機20を特定するための情報、および、案内表示器10が貸し出された利用者190に関する情報等が格納されている。案内表示器10を一意に識別するための情報とは、例えば、案内表示器10の通信アドレスである。案内表示器10の現在の状態に関する情報とは、案内表示器10が貸し出されているか否かに関する情報、および、貸し出されている場合には案内表示器10の位置に関する情報である。案内表示器10が保管されている再来受付機20を特定するための情報とは、再来受付機20の通信アドレスである。案内表示器10が貸し出された利用者190に関する情報とは、利用者190の氏名、診察カードの番号、使用中の案内表示器10の通信アドレス、および、使用中の案内表示器10に通知する案内情報等である。
【0034】
AP設置位置記憶領域M43には、アクセスポイント60を管理するための情報が格納されている。具体的には、AP設置位置記憶領域M43には、アクセスポイント60を一意に識別するための情報(デバイスID等)と、アクセスポイント60と通信可能な案内表示器10の通信アドレスと、アクセスポイント60の設置位置とが関連付けられたテーブル等が格納されている。
【0035】
利用者ID記憶領域M44には、利用者190が携帯端末30を用いて診察の受付を行う際に利用者190を認証するための情報が格納されている。具体的には、利用者ID記憶領域M44には、利用者IDテーブルTB1および利用者関係テーブルTB2が格納されている。
【0036】
図5は、利用者IDテーブルTB1の模式図である。利用者IDテーブルTB1には、利用者190ごとに、利用者190の氏名と、利用者外部ID(第1識別情報)と、利用者内部ID(第2識別情報)とが関連付けられて記憶されている。携帯端末30を用いて診察の受付を行う利用者190には、通常、1つの利用者外部IDおよび1つの利用者内部IDが付与されている。
【0037】
利用者外部IDとは、利用者190が所有している携帯端末30(スマートフォン)を一意に識別するための端末情報、または、携帯端末30にインストールされるアプリケーションの利用者190を一意に識別するためのアカウント情報である。端末情報は、例えば、携帯端末30に割り当てられている電話番号、または、管理サーバ40が各携帯端末30に割り当てた識別記号である。アカウント情報は、例えば、受付システム100が利用するSNSにおいて利用者190に割り当てられたユーザIDである。利用者190は、自身が保有している携帯端末30(スマートフォン)にインストールされている通信アプリケーションを介して、SNSを利用することができる。
図5では、利用者外部IDは、アカウント情報である。なお、利用者190が携帯端末30を用いて診察の受付を行わない場合、利用者190には利用者外部IDが付与されない。
【0038】
利用者内部IDとは、患者である利用者190を一意に識別するための情報である。利用者内部IDは、病院120内における利用者190の管理等に用いられ、各利用者190に一意に割り当てられている識別記号である。利用者内部IDは、全ての利用者190に対して1つずつ付与される。
【0039】
利用者関係テーブルTB2については後述する。
【0040】
(2-4-6)サーバ制御部44
サーバ制御部44は、CPUおよびメモリ等から構成される。サーバ制御部44は、サーバ入出力部41、サーバ第1通信部42a、サーバ第2通信部42b、サーバ第3通信部42cおよびサーバ記憶部45と接続されている。
【0041】
サーバ制御部44は、主として、サーバ出力制御部46と、端末貸出管理部47と、受付部48と、メッセージ送信部49とを有している。これらは、サーバ制御部44によって実行されるプログラムの機能である。
【0042】
(2-4-6-1)サーバ出力制御部46
サーバ出力制御部46は、サーバ入出力部41の出力インターフェイス(液晶ディスプレイ)に出力(表示)されるデータを生成する。サーバ出力制御部46は、生成したデータを、サーバ入出力部41の出力インターフェイスに送信する。
【0043】
(2-4-6-2)端末貸出管理部47
端末貸出管理部47は、案内表示器10を管理する。具体的には、利用者190が再来受付機20を用いて診察の受付を行い、受付部48によって診察が受け付けられると、端末貸出管理部47は、利用者190に発行する案内表示器10を選択する。次に、端末貸出管理部47は、選択した案内表示器10の無線通信状態等を確認して、異常がない場合には、案内表示器10を発行して利用者190に貸し出す旨の指示を再来受付機20に送信する。
【0044】
端末貸出管理部47は、利用者190に貸し出された案内表示器10を再来受付機20が回収すると、案内表示器10が回収された旨の信号を再来受付機20から受信する。
【0045】
端末貸出管理部47は、案内表示器10のバッテリー残量をチェックして、バッテリー残量が所定値以下の場合に、案内表示器10を充電する旨の指示を再来受付機20に送信する。
【0046】
端末貸出管理部47は、貸し出されている案内表示器10の病院120内における現在位置、および、案内表示器10が貸し出された利用者190を特定することができる。端末貸出管理部47は、必要に応じて、端末管理情報記憶領域M42を更新する。
【0047】
(2-4-6-3)受付部48
受付システム100では、利用者190は、再来受付機20または携帯端末30を用いて、病院120での診察の受付を行うことができる。受付部48は、利用者190による診察の受付を処理する。
【0048】
本実施形態では、受付部48は、利用者190が携帯端末30を用いて病院120での診察の受付を行う際に、その利用者190の利用者外部IDおよび利用者内部IDに基づいて、診察の受付を処理する。
【0049】
図6は、利用者190が携帯端末30を用いて病院120での診察の受付を行う際に、携帯端末30(スマートフォン)のディスプレイに表示される受付画面130の一例である。携帯端末30のディスプレイは、タッチパネル式のディスプレイである。受付画面130には、診察情報131と、「受付する」ボタン132と、「受付しない」ボタン133とが表示されている。診察情報131は、例えば、利用者190が予約した診察の開始時刻、診察が行われる場所、および、診察の内容である。診察情報131のデータは、管理サーバ40に接続されている電子カルテシステムによって管理されている。
【0050】
受付画面130において、利用者190が「受付する」ボタン132をタップすると、診察情報131に表示されている診察の受付を要求する信号(受付要求信号)が、携帯端末30から外部サーバ50を介して管理サーバ40に送信される。管理サーバ40の受付部48は、携帯端末30から受信した受付要求信号に基づいて、診察の受付を行う。一方、受付画面130において、利用者190が、「受付しない」ボタン133をタップすると、受付要求信号は管理サーバ40に送信されず、受付部48は診察の受付を行わない。
【0051】
(2-4-6-4)メッセージ送信部49
メッセージ送信部49は、利用者190が所有する携帯端末30に対して所定のメッセージを送信する処理を行う。具体的には、メッセージ送信部49は、サーバ第3通信部42cを制御して、受付システム100が利用するSNSのメッセージ送信サービスを利用して、所定の利用者190向けのメッセージを送信する。送信されたメッセージは、利用者190が所有する携帯端末30の画面に表示される。利用者190は、携帯端末30の画面を視認して、管理サーバ40から送信されたメッセージを確認することができる。
【0052】
(2-5)外部サーバ50
外部サーバ50は、病院120の外部に設置されるコンピュータである。外部サーバ50は、受付システム100が利用するSNSを提供する組織が所有するサーバである。外部サーバ50は、受付システム100に、携帯端末30と管理サーバ40との間でデータを送受信するための機能を提供する。
【0053】
(2-6)アクセスポイント60
アクセスポイント60は、案内表示器10と管理サーバ40との間で送受信される信号を中継する機能を有する装置である。アクセスポイント60は、所定のプロトコルを用いて、管理サーバ40と有線通信を行い、かつ、案内表示器10と無線通信を行う。アクセスポイント60は、病院120の建物内の天井および壁、および、病院120の駐車場等に設置されている。
【0054】
(3)受付システム100の動作
受付システム100の運用の手順について説明する。受付システム100では、病院120の利用者190は、病院120内に設置されている再来受付機20の代わりに、自身が所有するスマートフォン等の携帯端末30を用いて、病院120での診察の受付を行うことができる。そのためには、利用者190は、予め、受付システム100が利用するSNS(以下、「指定SNS」と呼ぶ。)のアプリケーションを携帯端末30にインストールし、指定SNSのアカウントを作成して、指定SNSのユーザ登録を行う必要がある。ユーザ登録は、携帯端末30にインストールされたアプリケーションを介して行ってもよく、指定SNSのWebサイトを介して行ってもよい。ユーザ登録によって、利用者190には、指定SNSのユーザIDである利用者外部IDが付与される。また、受付システム100の管理者は、予め、病院120の名義で指定SNSのアカウントを作成して、指定SNSのユーザ登録を行う必要がある。ユーザ登録によって、病院120にも、指定SNSのユーザIDが付与される。
【0055】
次に、ユーザ登録を済ませた利用者190は、予め、病院120に所属する登録担当スタッフに、指定SNSのユーザIDの登録作業を依頼する必要がある。登録担当スタッフは、利用者190の本人確認を行った後、指定SNSにおける利用者190のユーザID(利用者外部ID)と、病院120内で用いられる利用者190の識別情報(利用者内部ID)とを関連付けて、管理サーバ40のサーバ記憶部45に記憶される利用者IDテーブルTB1に登録する。これにより、利用者190が携帯端末30を用いて受付を行うための事前登録作業が完了する。事前登録作業は、1回のみ行われればよい。管理サーバ40は、事前登録作業が完了した旨を携帯端末30に送信して利用者190に通知してもよい。なお、利用者190の本人確認の方法としては、例えば、病院120のアカウントに関する情報(ユーザIDまたは所定のQRコード(登録商標)等)を利用者190が携帯端末30に入力して、指定SNSで利用者190が病院120と相互リンクした時に病院120から提供されるパスコードを、担当のスタッフが確認する方法がある。
【0056】
(4)利用者190向けメッセージの送信
次に、管理サーバ40(患者向けメッセージ送信装置)が、利用者190に対してメッセージを送信する動作について説明する。管理サーバ40は、利用者190が所有する携帯端末30に対して、1または複数の利用者190に対するメッセージを送信する。メッセージとは、例えば、診察の受付を行った利用者190を所定の場所(診察室等)に案内するテキスト、および、利用者190に所定の動作(精算等)を要求するテキストである。
【0057】
管理サーバ40のサーバ第3通信部42cは、指定SNSにおける利用者190のユーザID(利用者外部ID)に対応する携帯端末30にメッセージを送信する。管理サーバ40のサーバ制御部44は、複数の利用者内部ID(第2識別情報)が同一の利用者外部ID(第1識別情報)に紐付けられている場合に、複数の利用者内部IDのそれぞれに対応する利用者190(患者)に対するメッセージが表示されるように、サーバ第3通信部42cを制御する。この場合、メッセージが表示される携帯端末30は、複数の利用者内部IDに紐付けられている1つの利用者外部IDに対応する携帯端末30である。
【0058】
複数の利用者内部IDが同一の利用者外部IDに紐付けられている場合とは、一人の利用者190である主利用者と、複数の利用者190である副利用者とが関連付けられていることを意味する。主利用者とは、利用者外部IDに対応する携帯端末30を所有する利用者190である。副利用者とは、利用者内部IDが割り当てられている利用者190である。副利用者は、通常、主利用者と、主利用者以外の利用者190とを含む。主利用者以外の利用者190とは、例えば、主利用者に付き添われて病院120を訪れた患者である。副利用者は、管理サーバ40によるメッセージの送信対象である。副利用者は、主利用者を含まなくてもよい。
【0059】
サーバ記憶部45の利用者ID記憶領域M44には、主利用者と副利用者との関連付けを示す利用者関係テーブルTB2が格納されている。
図7は、利用者関係テーブルTB2の一例である。利用者関係テーブルTB2の各レコードは、主利用者の利用者外部IDと、各主利用者に関連付けられている1または複数の副利用者の利用者内部IDとからなる。利用者関係テーブルTB2の主キーは、主利用者の利用者外部IDである。
【0060】
主利用者以外の副利用者は、携帯端末30を所有しない利用者190、または、利用者外部IDを有さない利用者190であってもよい。そのため、主利用者以外の副利用者は、自身の携帯端末30を介して管理サーバ40からメッセージを直接受け取れない場合がある。しかし、サーバ制御部44は、主利用者の利用者外部IDに対応する携帯端末30に対して、主利用者に関連付けられている副利用者向けのメッセージを送信することができる。
図8は、本実施形態の携帯端末30のメッセージ受信画面150の一例である。
図8では、複数の利用者190向けのメッセージ151~153が表示されている。ここで、複数の利用者190とは、主利用者に関連付けられている副利用者である。
【0061】
図8には、携帯端末30の所有者である主利用者に関連付けられている複数の副利用者向けのメッセージ151~153が示されている。そのため、主利用者以外の副利用者は、主利用者の携帯端末30を介して、管理サーバ40からメッセージを受け取ることができる。
【0062】
図8において、各メッセージ151~153は、送信対象者を表す利用者190の名前、及び、利用者190の利用者内部IDを含んでいる。そのため、主利用者は、携帯端末30の画面に表示されているメッセージ151~153が送信された対象者である利用者190を判別することができる。
【0063】
従って、管理サーバ40は、携帯端末30を所有しない利用者190、および、携帯端末30を所有していても利用者外部IDを有さない利用者190に対しても、所定のメッセージを送信することができる。
【0064】
(5)特徴
受付システム100では、管理サーバ40は、指定SNSにおける利用者190のユーザID(利用者外部ID)に対応する携帯端末30に、特定の利用者190に対するメッセージを送信することができる。特定の利用者190とは、上述の副利用者であり、具体的には、主利用者である携帯端末30の所有者、および、主利用者に付き添われた患者である利用者190である。主利用者に付き添われた患者とは、例えば、子供および高齢者であり、携帯端末30を所有しない利用者、または、携帯端末30を所有していても指定SNSに未登録の利用者である。
【0065】
受付システム100では、管理サーバ40は、利用者190の携帯端末30に、その利用者190以外の利用者190向けのメッセージも送信することができる。そのため、管理サーバ40は、携帯端末30を所有しない利用者190、および、携帯端末30を所有していても利用者外部IDを有さない利用者190に対しても、所定のメッセージを送信することができる。例えば、管理サーバ40は、子供に付き添って病院に来た親の携帯端末30に、子供の診察に関する案内メッセージを送信することができる。
【0066】
―第2実施形態―
本発明の第2実施形態に係る受付システム100について説明する。本実施形態の基本的な構成、動作および特徴は、第1実施形態に係る受付システム100と同一であるので、第1実施形態との相違点を主に説明する。
【0067】
本実施形態の受付システム100では、管理サーバ40は、主利用者の携帯端末30にメッセージを送信する際に、メッセージの送信対象者に応じてメッセージの表示態様が異なるようにする。具体的には、サーバ制御部44は、複数の利用者内部ID(第2識別情報)が同一の利用者外部ID(第1識別情報)に紐付けられている場合に、複数の利用者内部IDのそれぞれに対応する利用者190(患者)に対するメッセージの少なくとも一部がそれぞれ異なる態様で表示されるように、サーバ第3通信部42cを制御する。本実施形態では、メッセージの表示の態様とは、色である。
図9は、本実施形態の携帯端末30のメッセージ受信画面250の表示例である。
図9では、複数の利用者190向けのメッセージ251~253が表示されている。
【0068】
図9には、携帯端末30の所有者である主利用者に関連付けられている複数の副利用者向けのメッセージ251~253が示されている。
図9において、各メッセージ251~253は、送信対象者を表す利用者190の名前、及び、利用者190の利用者内部IDを含んでいる。
図9では、メッセージ251~253の表示領域のヘッダ251a~253aの色が、利用者190ごとに異なっている。
図9では、ヘッダ251a~253aの色の違いは、ハッチングパターンの違いによって表されている。
【0069】
本実施形態では、メッセージの表示態様を利用者190ごとに変えることで、携帯端末30の所有者である利用者190は、メッセージ251~253が送信された対象者である利用者190を容易に判別することができる。
【0070】
本実施形態では、
図9に示される送信対象を表す利用者190の名前及び利用者内部IDは表示されなくてもよい。この場合、メッセージ251~253の表示領域のヘッダ251a~253aの色によって、携帯端末30の所有者である利用者190は、携帯端末30の画面上で利用者190が特定されない態様で、利用者190を判別することができる。
【0071】
また、本実施形態では、メッセージの表示態様は、メッセージ251~253の表示領域のヘッダ251a~253aの色であるが、これに限られない。メッセージの表示態様は、メッセージ251~253の表示領域の少なくとも一部の色でもよく、例えば、メッセージ251~253のテキスト表示領域の色であってもよい。
【0072】
―変形例―
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、本発明には、次に説明する変形例の少なくとも1つを適用することができる。
【0073】
(1)変形例A
第2実施形態では、管理サーバ40は、主利用者の携帯端末30にメッセージを送信する際に、メッセージの送信対象者である利用者190に応じてメッセージの表示態様が異なるようにする。具体的には、
図9に示されるように、メッセージ251~253の表示領域のヘッダ251a~253aの色が、利用者190ごとに異なっている。すなわち、第2実施形態では、利用者190ごとに異なるメッセージの表示の態様とは、色である。
【0074】
しかし、利用者190ごとに異なるメッセージの表示の態様は、色でなくてもよく、例えば、アイコンおよび画像でもよい。例えば、管理サーバ40は、メッセージの送信対象者である利用者190に応じて、メッセージの近傍に表示されるアイコンが異なるようにしてもよい。この場合、利用者190ごとに、携帯端末30に表示されるアイコンの態様が異なっている。
図10は、本変形例の携帯端末30のメッセージ受信画面350の表示例である。
図10では、複数の利用者190向けのメッセージ351~353が表示されている。
【0075】
図10には、携帯端末30の所有者である主利用者に関連付けられている複数の副利用者向けのメッセージ351~353が示されている。
図10において、各メッセージ351~353は、送信対象者を表す利用者190の名前、及び、利用者190の利用者内部IDを含んでいる。
図10では、各メッセージ351~353のテキスト表示領域(吹き出し部)の近傍に表示されているアイコン351a~353aのデザインが、利用者190ごとに異なっている。
【0076】
本変形例では、メッセージの表示態様を利用者190ごとに変えることで、携帯端末30の所有者である利用者190は、メッセージ351~353が送信された対象者である利用者190を容易に判別することができる。
【0077】
また、本変形例では、利用者190ごとに異なるメッセージの表示の態様は、各メッセージ351~353のテキスト表示領域の背景画像でもよい。この場合、各メッセージ351~353のテキスト表示領域内に表示される画像が、利用者190ごとに異なっている。また、利用者190ごとに異なるメッセージの表示の態様は、色、アイコンおよび背景画像の組み合わせでもよい。
【0078】
(2)変形例B
管理サーバ40は、主利用者の携帯端末30に、利用者190向けのメッセージを送信する。利用者190向けのメッセージは、利用者内部ID(第2識別情報)に関する情報を含んでもよい。利用者内部IDに関する情報とは、例えば、受付処理用のバーコード及び二次元コード等である。この場合、メッセージの送信対象者である利用者190は、メッセージ内に含まれるバーコードを、病院120内に設置されている所定の機器の読み取り部にかざすことで、受付処理を完了させることができる。
【0079】
図11は、本変形例の携帯端末30のメッセージ受信画面450の表示例である。
図11では、複数の利用者190向けのメッセージ451~452が表示されている。
図11では、メッセージ451~452のテキスト表示領域(吹き出し部)に、受付用のバーコード451a~452aが表示されている。携帯端末30の所有者である利用者190(主利用者)は、例えば、携帯端末30のメッセージ受信画面450に表示されているバーコード451a~452aを用いて、メッセージ451~452の送信対象者である利用者190(副利用者)に関する所定の処理を行うことができる。
【0080】
(3)変形例C
実施形態では、管理サーバ40は、利用者190(主利用者)が所有する携帯端末30に、複数の利用者190(副利用者)に対するメッセージを表示させる。しかし、管理サーバ40は、携帯端末30の代わりに、利用者190に貸し出された案内表示器10に、複数の利用者190に対するメッセージを表示させてもよい。この場合、管理サーバ40は、例えば、利用者190が案内表示器10を使用できない場合に、その利用者190の付き添い者に貸し出された案内表示器10に、その利用者190向けのメッセージを送信することができる。
【0081】
(4)変形例D
実施形態では、管理サーバ40は、受付システム100が利用するSNSに登録されている利用者190のユーザID(利用者外部ID)に基づいて利用者190を認証する。しかし、管理サーバ40は、利用者外部IDの代わりに、例えば、利用者190の携帯端末30を一意に識別するための情報(デバイスID等)に基づいて利用者190を認証してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0082】
本発明に係る患者向けメッセージ送信装置は、携帯端末を用いない患者に対してもメッセージを送信することができるので有用である。
【符号の説明】
【0083】
30 携帯端末
40 管理サーバ(患者向けメッセージ送信装置)
42c サーバ第3通信部(送信部)
44 サーバ制御部(制御部)
45 サーバ記憶部(記憶部)
100 受付システム
120 病院
190 利用者(患者)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0084】