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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-21
(45)【発行日】2023-11-30
(54)【発明の名称】吸引装置
(51)【国際特許分類】
   B25J 15/06 20060101AFI20231122BHJP
【FI】
B25J15/06 Z
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2019217259
(22)【出願日】2019-11-29
(65)【公開番号】P2021084214
(43)【公開日】2021-06-03
【審査請求日】2022-08-26
(73)【特許権者】
【識別番号】397049158
【氏名又は名称】株式会社ハーモテック
(74)【代理人】
【識別番号】110000752
【氏名又は名称】弁理士法人朝日特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】輿石 克洋
(72)【発明者】
【氏名】岩坂 斉
【審査官】國武 史帆
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-186419(JP,A)
【文献】特開2017-217733(JP,A)
【文献】特開2017-035350(JP,A)
【文献】特開2006-043444(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B25J 1/00 - 21/02
H01L 21/68
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体と、
前記本体の下側に形成され、被吸引物と対向する端面と、
前記本体の内側に設けられ、前記端面に開口する孔と、
前記孔に面する前記本体の内側面に形成された噴出口と、
前記噴出口から前記孔内に流体を噴出させて旋回流を形成することにより負圧を発生させる供給路と、
前記孔に面する位置であって、前記噴出口よりも前記被吸引物から離れた位置に形成される流入口と、
前記流入口に流入した流体を前記被吸引物から離れる方向に案内して自装置から排出させるように形成される排出路であって、前記孔から前記本体の外側に向かい側面視で上側に傾斜して略直線状に延びるように形成される排出路と、
前記内側面から突出するように形成され、前記負圧により吸引される流体を通しつつ、前記噴出口から噴出された流体が前記被吸引物に向かって流出することを阻害するフランジ部と
を備え、
前記内側面は、前記噴出口から噴出された流体を前記被吸引物から離れる方向に案内するように形成されている
ことを特徴とする吸引装置。
【請求項2】
前記孔は、略円柱形状を有し、
前記排出路は、前記孔の中心軸線に対して傾斜して延びるように形成される
ことを特徴とする、請求項1に記載の吸引装置。
【請求項3】
前記本体は、略円柱状であり、
前記本体の外側面に形成された排出口であって、前記流入口よりも前記被吸引物から離れた位置に形成される排出口をさらに備え、
前記排出路は、前記流入口と前記排出口を連通する略直線状の通路である
ことを特徴とする、請求項1又は2に記載の吸引装置。
【請求項4】
前記外側面に、前記孔の中心軸線に垂直な方向に対して上側端面の側に傾斜して接続された筒部をさらに備え、
前記筒部は、前記供給路に流体を供給する第2の供給路を備え、
前記筒部は、流体を通す配管の一端が挿入され、
前記配管は、前記吸引装置を使用する作業者によって把持される
ことを特徴とする、請求項3に記載の吸引装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、吸引装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ベルヌーイ効果を利用して板状部材を搬送するための装置が利用されている。例えば、特許文献1には、板状の本体の中央に形成された貫通孔内で旋回流を形成することにより負圧を発生させて、被吸引物を吸引して搬送する旋回流形成体が記載されている。この旋回流形成体によれば、貫通孔から流出する流体が、被吸引物と対向する端面と反対側の端面の側から排出されるため、流出流体が被吸引物と衝突せず、被吸引物の振動が抑制される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2017-217733号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記の技術に鑑みてなされたものであり、被吸引物をより安定的に保持することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題を解決するため、本発明に係る吸引装置は、本体と、前記本体の下側に形成され、被吸引物と対向する端面と、前記本体の内側に設けられ、前記端面に開口する孔と、前記孔に面する前記本体の内側面に形成された噴出口と、前記噴出口から前記孔内に流体を噴出させて旋回流を形成することにより負圧を発生させる供給路と、前記孔に面する位置であって、前記噴出口よりも前記被吸引物から離れた位置に形成される流入口と、前記流入口に流入した流体を前記被吸引物から離れる方向に案内して自装置から排出させるように形成される排出路であって、前記孔から前記本体の外側に向かい側面視で上側に傾斜して略直線状に延びるように形成される排出路と、前記内側面から突出するように形成され、前記負圧により吸引される流体を通しつつ、前記噴出口から噴出された流体が前記被吸引物に向かって流出することを阻害するフランジ部とを備え、前記内側面は、前記噴出口から噴出された流体を前記被吸引物から離れる方向に案内するように形成されていることを特徴とする。
【0006】
好ましい態様において、前記孔は、略円柱形状を有し、前記排出路は、前記孔の中心軸線に対して傾斜して延びるように形成されてもよい。
【0007】
さらに好ましい態様において、前記本体は、略円柱状であり、前記本体の外側面に形成された排出口であって、前記流入口よりも前記被吸引物から離れた位置に形成される排出口をさらに備え、前記排出路は、前記流入口と前記排出口を連通する略直線状の通路であってもよい。
【0008】
さらに好ましい態様において、前記吸引装置は、前記外側面に、前記孔の中心軸線に垂直な方向に対して上側端面の側に傾斜して接続された筒部をさらに備え、前記筒部は、前記供給路に流体を供給する第2の供給路を備え、前記筒部は、流体を通す配管の一端が挿入され、前記配管は、前記吸引装置を使用する作業者によって把持されてもよい。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、被吸引物をより安定的に保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】吸引装置1の斜視図
図2】吸引装置1の平面図
図3図2のA-A線断面図
図4図2のB-B線断面図
図5図4のC部の拡大図
図6】吸引装置2の斜視図
図7】吸引装置2の平面図
図8】吸引装置2の側面図
図9図7のD-D線断面図
図10図9のE部の拡大図
図11】吸引装置3の斜視図
図12】吸引装置3の平面図
図13】吸引装置3の側面図
図14図12のF-F線断面図
図15】吸引装置1Aの斜視図
図16】吸引装置1Aの平面図
図17図16のG-G線断面図
図18】吸引装置1Bの平面図
図19】吸引装置1Cの平面図
図20】吸引装置1Dの側面図
図21】吸引装置1Eの側面図
図22】吸引装置1Fの斜視図
図23】吸引装置1Fの平面図
図24】吸引装置1Fの側面図
【発明を実施するための形態】
【0011】
1.第1実施形態
本発明の第1実施形態に係る吸引装置1について、図面を参照して説明する。図1は、吸引装置1の斜視図である。図2は、吸引装置1の平面図である。図3は、図2のA-A線断面図である。図4は、図2のB-B線断面図である。図5は、図4のC部の拡大図である。
【0012】
これらの図に示す吸引装置1は、ベルヌーイ効果を利用して半導体ウェハや食品等の部材を吸引して搬送するための装置である。この吸引装置1は、本体11と円筒部13を備える。この本体11と円筒部13は一体に形成されている。
【0013】
本体11は、円柱形状を有し、上側端面111、下側端面112、外周面113、凹部114、天井面115、内周面116、2個の噴出口117、供給路118、2個の流入口119、2個の排出口120、2本の排出路121及びフランジ部122を備える。以下、各構成要素について説明する。
【0014】
上側端面111は、平坦状の端面である。
【0015】
下側端面112は、平坦状の端面であり、吸引装置1により吸引される被吸引物と対向する面である。
【0016】
凹部114は、下側端面112に開口する略円柱形状の孔である。
【0017】
天井面115は、凹部114に面する平坦状の面である。この天井面115は、略円形状を有する。
【0018】
内周面116は、凹部114に面し、テーパ状に形成された面である。この内周面116は、その下端から上端にかけて漸次拡径するように形成されており、そのため、噴出口117から噴出された流体を被吸引物から離れる方向に案内する。
【0019】
2個の噴出口117は、内周面116の上下方向略中央に形成された孔である。これらの噴出口117は、平面視で、本体11の中心P1に対して点対象となるように形成されている。
【0020】
供給路118は、本体11内部に形成された通路であり、後述する円筒部13の供給路132と噴出口117を連通する。この供給路118は、円筒部13の供給路132を通して供給される流体を2個の噴出口117を介して凹部114内に供給する。この供給路118は、側面視で、本体11内部の上下方向略中央に形成されており、円弧状通路1181と2本の直線状通路1182を備える。
【0021】
円弧状通路1181は、本体11内を円弧状に延びる通路である。
【0022】
2本の直線状通路1182は、それぞれ、その一端が円弧状通路1181の端部と接続され、その他端が噴出口117と接続された通路である。これらの直線状通路1182は、平面視で、内周面116に対して接線方向に延びるように形成されている。また、平面視で、互いに略平行に延びるように形成されている。また、側面視で、本体11(又は凹部114)の中心軸線L1に対して略垂直に延びるように形成されている。
【0023】
これらの直線状通路1182は、2個の噴出口117から凹部114内に流体を噴出させる。噴出された流体はコアンダ効果により内周面116に沿って流れ、凹部114内において旋回流を形成する。形成された旋回流は凹部114の中央部の静止流体を巻き込むこと(エントレインメント)により凹部114の中央部に負圧を発生させる。この負圧により、下側端面112に対向する被吸引物は本体11側に吸引されることになる。
【0024】
次に、2個の流入口119は、内周面116の上端に形成された孔である。これらの流入口119は、噴出口117よりも上側に形成されている(言い換えると、噴出口117よりも被吸引物から離れた位置に形成されている)。また、これらの流入口119は、平面視で、本体11の中心P1に対して点対象となるように形成されている。
【0025】
2個の排出口120は、外周面113の上端側に形成された孔である。2個の排出口120は、側面視で、流入口119よりも上側に形成されている(言い換えると、流入口119よりも被吸引物から離れた位置に形成されている)。また、これらの排出口120は、平面視で、本体11の中心P1に対して点対象となるように形成されている。
【0026】
2本の排出路121は、それぞれ、流入口119と排出口120を連通する直線状の通路である。2本の排出路121は、平面視で、一直線上に延びるように形成されている。また、平面視で、後述する円筒部13の供給路132に対して略垂直に延びるように形成されている。また、側面視で、各排出路121の中心軸線L2が、本体11の中心軸線L1に垂直な線L3に対して約10度、上側に傾斜して延びるように形成されている。
【0027】
これらの排出路121は、凹部114内に供給された流体を吸引装置1の外部に排出する。その際、この2本の排出路121は上側に傾斜しているため、流体を上側に排出する(言い換えると、流体を被吸引物から離れる方向に排出する)。
【0028】
フランジ部122は、内周面116の下側縁部から略垂直方向に突出するように形成された、平面視で環状の部材である。このフランジ部122は、図5に示すように、突出部1221、U字溝1222及び下側端面1223を備える。
【0029】
突出部1221は、上方向に突出する環状の凸部である。
【0030】
U字溝1222は、突出部1221と内周面116の間に形成された環状の溝である。
【0031】
下側端面1223は、下側端面112と略面一となっている面である。
【0032】
このフランジ部122は、凹部114内で発生する負圧により吸引される流体を通しつつ、噴出口117から噴出された流体が被吸引物に向かって凹部114から流出することを阻害する。
【0033】
次に、円筒部13は、その一端が本体11の外周面113に接続された管状の部材である。この円筒部13は、側面視で、その中心軸線L4が、本体11の中心軸線L1に垂直な線L5に対して約45度、その一端から他端にかけて上側に傾斜させて接続されている。この円筒部13は、供給口131と供給路132を備える。
【0034】
供給口131は、円筒部13の他端に開口する孔である。
【0035】
供給路132は、円筒部13内に形成された直線状の通路であり、供給口131と供給路118を連通する。
【0036】
この円筒部13の供給口131には、図示せぬ棒状の配管の一端が挿入されて固定される。この棒状の配管の他端は、図示せぬ流体供給ポンプから延びるチューブと接続される。この流体供給ポンプから供給される流体(例えば、圧縮空気等の気体や、純水や炭酸水等の液体)は、この棒状の配管を通して円筒部13の供給路132に供給される。
【0037】
この棒状の配管は、吸引装置1を使用する作業者により把持される。そのため、この棒状の配管が挿入される円筒部13は、作業者により把持される把持部材を本体11に対して固定するための部材と言うことができる。
【0038】
以上説明した吸引装置1に対して流体供給ポンプから流体が供給されると、供給された流体は供給路118及び132を通って、噴出口117から凹部114内に噴出される。噴出された流体のうち、大部分の流体分子は、内周面116に沿って上昇する旋回流を形成し、その後、排出路121を通って吸引装置1の外部に排出される。その際、下側端面112に対向して被吸引物が存在すると、凹部114への外部流体の流入が制限された状態において、旋回流の遠心力と巻き込みにより旋回流の中心部の単位体積あたりの流体分子の密度が小さくなる。すなわち、旋回流の中心部に負圧が発生する。その結果、被吸引物は周囲の流体によって押圧されて下側端面112側に引き寄せられる。
【0039】
一方、凹部114内に噴出された流体のうち、一部の流体分子は、内周面116の案内に逆らって下降する旋回流を形成する。この旋回流を形成する流体分子は、凹部114から流出しようとするが、フランジ部122により流出が阻止される。流出が阻止された流体分子は、フランジ部122と接触することで減速し、最終的には上昇する旋回流に巻き込まれて、排出路121を通って吸引装置1の外部に排出される。
【0040】
このように吸引装置1では、排出される流体の大部分が排出路121を通って上側に排出されるため、本体11下側から排出される流体の量が、仮に存在するとしてもわずかとなる。そのため、排出流体と被吸引物が衝突して、被吸引物が振動したり回転したりしてしまうという現象が、流体を本体11下側のみから排出させる場合と比較して抑制される。その結果、被吸引物のより安定的な保持が可能になる。
【0041】
また、この吸引装置1では、排出路121が上側に傾斜しているため、流体は上側に排出される。そのため、排出流体が被吸引物に干渉することを、排出路121を上側に傾斜させない場合と比較して抑制することができる。このことは特に、吸引装置1を複数並べて使用する場合に顕著である。各吸引装置1の排出路121を上側に傾斜させることで、吸引装置1から排出される流体が、隣接する他の吸引装置1により吸引される被吸引物に干渉することを抑制することができる。
【0042】
また、この吸引装置1では、円筒部13が本体11に対して上側に傾斜させて接続されている。そのため、この円筒部13に配管を挿入し、当該配管を把持して吸引装置1を使用する作業者にとって、被吸引物を見ながらの作業が行いやすい。
【0043】
2.第2実施形態
本発明の第2実施形態に係る吸引装置2について、図面を参照して説明する。以下に説明する吸引装置2は、本体内部に形成される供給路と排出路の構造が、上記の第1実施形態に係る吸引装置1と異なる。
【0044】
図6は、吸引装置2の斜視図である。図7は、吸引装置2の平面図である。図8は、吸引装置2の側面図である。図9は、図7のD-D線断面図である。図10は、図9のE部の拡大図である。
【0045】
これらの図に示す吸引装置2は、ベルヌーイ効果を利用して半導体ウェハや食品等の部材を吸引して搬送するための装置である。この吸引装置2は、本体21と円筒部23を備える。この本体21と円筒部23は一体に形成されている。
【0046】
本体21は、円柱形状を有し、上側端面211、下側端面212、外周面213、凹部214、天井面215、内周面216、2個の噴出口217、供給路218、2個の流入口219、2個の排出口220、2本の排出路221及びフランジ部222を備える。以下、各構成要素について説明する。
【0047】
上側端面211は、平坦状の端面である。
【0048】
下側端面212は、平坦状の端面であり、吸引装置2により吸引される被吸引物と対向する面である。
【0049】
凹部214は、下側端面212に開口する略円柱形状の孔である。
【0050】
天井面215は、凹部214に面する平坦状の面である。この天井面215は、略円形状を有する。
【0051】
内周面216は、凹部214に面し、テーパ状に形成された面である。この内周面216は、その下端から上端にかけて漸次拡径するように形成されており、そのため、噴出口217から噴出された流体を被吸引物から離れる方向に案内する。
【0052】
2個の噴出口217は、内周面216の上下方向下側に形成された孔である。これらの噴出口117は、平面視で、本体21の中心P2に対して点対象となるように形成されている。
【0053】
供給路218は、本体21内部に形成された通路であり、後述する円筒部23の供給路232と噴出口217を連通する。この供給路218は、円筒部23の供給路232を通して供給される流体を2個の噴出口217を介して凹部214内に供給する。この供給路218は、側面視で、本体21内部の上下方向下側に形成されており、円弧状通路2181と2本の直線状通路2182を備える。
【0054】
円弧状通路2181は、本体21内を円弧状に延びる通路である。
【0055】
2本の直線状通路2182は、それぞれ、その一端が円弧状通路2181の端部と接続され、その他端が噴出口217と接続された通路である。これらの直線状通路2182は、平面視で、内周面216に対して接線方向に延びるように形成されている。また、平面視で、互いに略平行に延びるように形成されている。また、側面視で、本体21(又は凹部214)の中心軸線L6に対して傾斜して延びるように形成されている。より具体的には、各直線状通路2182の中心軸線L7が、本体21の中心軸線L6に垂直な線L8に対して約15度、その一端から他端にかけて上側に傾斜して延びるように形成されている。そのため、噴出口217から噴出された流体は被吸引物から離れる方向に流れる。
【0056】
これらの直線状通路2182は、2個の噴出口217から凹部214内に流体を噴出させる。噴出された流体はコアンダ効果により内周面216に沿って流れ、凹部214内において旋回流を形成する。形成された旋回流は凹部214の中央部の静止流体を巻き込むこと(エントレインメント)により凹部214の中央部に負圧を発生させる。この負圧により、下側端面212に対向する被吸引物は本体21側に吸引されることになる。
【0057】
次に、2個の流入口219は、天井面215の端部に形成された孔である。これらの流入口219は、噴出口217よりも上側に形成されている(言い換えると、噴出口217よりも被吸引物から離れた位置に形成されている)。また、これらの流入口219は、平面視で、本体21の中心P2に対して点対象となるように形成されている。
【0058】
2個の排出口220は、上側端面211の径方向外側に形成された孔である。2個の排出口220は、側面視で、流入口219よりも上側に形成されている(言い換えると、流入口219よりも被吸引物から離れた位置に形成されている)。また、これらの排出口220は、平面視で、本体21の中心P2に対して点対象となるように形成されている。また、平面視で、流入口219と重ならないように形成されている。より具体的には、図7に示すように、本体21の中心P2から排出口220に延びる線L9と、本体21の中心P2から流入口219に延びる線L10が、約30度の角度をなすように形成されている。
【0059】
これらの排出路221は、それぞれ、流入口219と排出口220を連通する直線状の通路である。これらの排出路221は、側面視で、その中心軸線L11が、本体21の中心軸線L6に垂直な線L12に対して約15度、傾斜して延びるように形成されている。また、平面視で、凹部214内で形成される旋回流の回転方向D1に沿って、流入口219、排出口220の順に並ぶように、傾斜している。そのため、旋回流を形成する流体分子が、排出路221を通って吸引装置2の外部に排出されやすい。
【0060】
これらの排出路221は、凹部214内に供給された流体を吸引装置2の外部に排出する。その際、この2本の排出路221は、本体21の天井面215から上側端面211にかけて形成されているため、流体を上側に排出する(言い換えると、流体を被吸引物から離れる方向に排出する)。
【0061】
フランジ部222は、内周面216の下側縁部から略垂直方向に突出するように形成された、平面視で環状の部材である。このフランジ部222は、図10に示すように、突出部2221、U字溝2222及び下側端面2223を備える。
【0062】
突出部2221は、上方向に突出する環状の凸部である。
【0063】
U字溝2222は、突出部2221と内周面216の間に形成された環状の溝である。
【0064】
下側端面2223は、下側端面212と略面一となっている面である。
【0065】
このフランジ部222は、凹部214内で発生する負圧により吸引される流体を通しつつ、噴出口217から噴出された流体が被吸引物に向かって凹部214から流出することを阻害する。
【0066】
次に、円筒部23は、その一端が本体21の外周面213に接続された管状の部材である。この円筒部23は、側面視で、その中心軸線L13が、本体21の中心軸線L6に垂直な線L14に対して約45度、その一端から他端にかけて上側に傾斜させて接続されている。この円筒部23は、供給口231と供給路232を備える。
【0067】
供給口231は、円筒部23の他端に開口する孔である。
【0068】
供給路232は、円筒部23内に形成された直線状の通路であり、供給口231と供給路218を連通する。
【0069】
この円筒部23の供給口231には、図示せぬ棒状の配管の一端が挿入されて固定される。この棒状の配管の他端は、図示せぬ流体供給ポンプから延びるチューブと接続される。この流体供給ポンプから供給される流体(例えば、圧縮空気等の気体や、純水や炭酸水等の液体)は、この棒状の配管を通して円筒部23の供給路232に供給される。
【0070】
この棒状の配管は、吸引装置2を使用する作業者により把持される。そのため、この棒状の配管が挿入される円筒部23は、作業者により把持される把持部材を本体21に対して固定するための部材と言うことができる。
【0071】
以上説明した吸引装置2に対して流体供給ポンプから流体が供給されると、供給された流体は供給路218及び232を通って、噴出口217から凹部214内に噴出される。噴出された流体のうち、大部分の流体分子は、内周面216に沿って上昇する旋回流を形成し、その後、排出路221を通って吸引装置2の外部に排出される。その際、下側端面212に対向して被吸引物が存在すると、凹部214への外部流体の流入が制限された状態において、旋回流の遠心力と巻き込みにより旋回流の中心部の単位体積あたりの流体分子の密度が小さくなる。すなわち、旋回流の中心部に負圧が発生する。その結果、被吸引物は周囲の流体によって押圧されて下側端面212側に引き寄せられる。
【0072】
一方、凹部214内に噴出された流体のうち、一部の流体分子は、内周面216の案内に逆らって下降する旋回流を形成する。この旋回流を形成する流体分子は、凹部214から流出しようとするが、フランジ部222により流出が阻止される。流出が阻止された流体分子は、フランジ部222と接触することで減速し、最終的には上昇する旋回流に巻き込まれて、排出路221を通って吸引装置2の外部に排出される。
【0073】
このように吸引装置2では、排出される流体の大部分が排出路221を通って上側に排出されるため、本体21下側から排出される流体の量が、仮に存在するとしてもわずかとなる。そのため、排出流体と被吸引物が衝突して、被吸引物が振動したり回転したりしてしまうという現象が、流体を本体21下側のみから排出させる場合と比較して抑制される。その結果、被吸引物のより安定的な保持が可能になる。
【0074】
また、この吸引装置2では、排出路221が天井面215から上側端面211にかけて形成されているため、流体は上側に排出される。そのため、排出流体が被吸引物に干渉することを、排出路221を天井面215から上側端面211にかけて形成しない場合と比較して抑制することができる。このことは特に、吸引装置2を複数並べて使用する場合に顕著である。各吸引装置2の排出路221を天井面215から上側端面211にかけて形成することで、吸引装置2から排出される流体が、隣接する他の吸引装置2により吸引される被吸引物に干渉することを抑制することができる。
【0075】
また、この吸引装置2では、円筒部23が本体21に対して上側に傾斜させて接続されている。そのため、この円筒部23に配管を挿入し、当該配管を把持して吸引装置2を使用する作業者にとって、被吸引物を見ながらの作業が行いやすい。
3.第3実施形態
本発明の第3実施形態に係る吸引装置3について、図面を参照して説明する。以下に説明する吸引装置3は、円筒部を備えず、排出路が本体とカバーの間に形成される点において、上記の第1実施形態に係る吸引装置1と異なる。
【0076】
図11は、吸引装置3の斜視図である。図12は、吸引装置3の平面図である。図13は、吸引装置3の側面図である。図14は、図12のF-F線断面図である。
【0077】
これらの図に示す吸引装置3は、ベルヌーイ効果を利用して半導体ウェハや食品等の部材を吸引して搬送するための装置である。この吸引装置3は、本体31とカバー33を備える。カバー33は本体31に対して着脱可能なように取り付けられている。
【0078】
本体31は、円筒形状を有し、上側端面311、4本の突出部312、下側端面313、外周面314、貫通孔315、内周面316、2個の噴出口317、2個の供給口318、2本の供給路319及びフランジ部320を備える。以下、各構成要素について説明する。
【0079】
上側端面311は、平坦状の端面である。この上側端面311は、その内周から外周にかけて上方に傾斜するように形成されている。具体的には、本体31(又は貫通孔315)の中心軸線L15に垂直な線L16に対して約10度、上方に傾斜するように形成されている。
【0080】
4本の突出部312は、それぞれ円柱形状を有し、上側端面311の外周に沿って、本体31の中心軸線L15に略平行に延びるように形成されている。これらの突出部312は、平面視で、等間隔に形成されている。
【0081】
下側端面313は、平坦状の端面であり、吸引装置3により吸引される被吸引物と対向する面である。
【0082】
貫通孔315は、上側端面311と下側端面313に開口する略円柱形状の孔である。
【0083】
内周面316は、貫通孔315に面し、テーパ状に形成された面である。この内周面316は、その下端から上端にかけて漸次拡径するように形成されており、そのため、噴出口317から噴出された流体を被吸引物から離れる方向に案内する。
【0084】
2個の噴出口317は、内周面316の上下方向下側に形成された孔である。これらの噴出口317は、平面視で、本体31の中心P3に対して点対象となるように形成されている。
【0085】
2個の供給口318は、外周面314の上下方向下側に形成された孔である。これらの供給口318は、平面視で、本体31の中心P3に対して点対象となるように形成されている。各供給口318には、図示せぬ流体供給ポンプから延びるチューブが接続される。この流体供給ポンプからは、流体(例えば、圧縮空気等の気体や、純水や炭酸水等の液体)が供給される。
【0086】
2本の供給路319は、本体31内部に形成された直線状の通路であり、それぞれ供給口318と噴出口317を連通する。これらの供給路319は、供給口318を通して供給される流体を、噴出口317を介して貫通孔315内に供給する。これらの供給路319は、平面視で、内周面316に対して接線方向に延びるように形成されている。また、平面視で、互いに略平行に延びるように形成されている。また、側面視で、本体31内部の上下方向下側に形成されている。
【0087】
これらの供給路319は、2個の噴出口317から貫通孔315内に流体を噴出させる。噴出された流体はコアンダ効果により内周面316に沿って流れ、貫通孔315内において旋回流を形成する。形成された旋回流は貫通孔315の中央部の静止流体を巻き込むこと(エントレインメント)により貫通孔315の中央部に負圧を発生させる。この負圧により、下側端面313に対向する被吸引物は本体31側に吸引されることになる。
【0088】
フランジ部320は、内周面316の下側縁部から略垂直方向に突出するように形成された、平面視で環状の部材である。このフランジ部320は、貫通孔315内で発生する負圧により吸引される流体を通しつつ、噴出口317から噴出された流体が被吸引物に向かって貫通孔315から流出することを阻害する。
【0089】
次に、カバー33は、円板形状を有し、その直径は、上側端面311の外径と略同一である。このカバー33は、その外周に沿って等間隔に4個の丸穴331を有する。また、このカバー33の下面は角面取りされている。面取り角は約10度である。
【0090】
このカバー33は、その丸穴331に、本体31の突出部312が挿通されることで、本体31に取り付けられている。このカバー33は、その丸穴331に突出部312が挿通されているため、本体31の径方向への移動は規制されるが、上下方向への移動は規制されない。そのため、カバー33は、貫通孔315内に噴出された流体に押圧されることで、上方向に移動可能となっている。
【0091】
このカバー33が上方向に移動することで、このカバー33の下面と、本体31の上側端面311の内縁の間に、環状の流入口341が形成される。この流入口341は、噴出口317よりも上側に形成される(言い換えると、噴出口317よりも被吸引物から離れた位置に形成される)。
【0092】
また、このカバー33が上方向に移動することで、このカバー33の下面と、本体31の上側端面311の外縁の間に、環状の排出口342が形成される。この排出口342は、流入口341よりも上側に形成される(言い換えると、流入口341よりも被吸引物から離れた位置に形成される)。
【0093】
また、このカバー33が上方向に移動することで、流入口341と排出口342を連通する直線状の排出路343が形成される。この排出路343は、側面視で、本体31の中心軸線L15に垂直な線L16に対して約10度、上側に傾斜して延びるように形成される。この排出路343は、貫通孔315内に供給された流体を吸引装置3の外部に排出する。その際、この排出路343は上側に傾斜しているため、流体を上側に排出する(言い換えると、流体を被吸引物から離れる方向に排出する)。
【0094】
以上説明した吸引装置3に対して流体供給ポンプから流体が供給されると、供給された流体は供給路319を通って、噴出口317から貫通孔315内に噴出される。噴出された流体のうち、大部分の流体分子は、内周面316に沿って上昇する旋回流を形成し、その後、上側端面311とカバー33の間に形成される排出路343を通って吸引装置3の外部に排出される。その際、下側端面313に対向して被吸引物が存在すると、貫通孔315への外部流体の流入が制限された状態において、旋回流の遠心力と巻き込みにより旋回流の中心部の単位体積あたりの流体分子の密度が小さくなる。すなわち、旋回流の中心部に負圧が発生する。その結果、被吸引物は周囲の流体によって押圧されて下側端面313側に引き寄せられる。
【0095】
一方、貫通孔315内に噴出された流体のうち、一部の流体分子は、内周面316の案内に逆らって下降する旋回流を形成する。この旋回流を形成する流体分子は、貫通孔315から流出しようとするが、フランジ部320により流出が阻止される。流出が阻止された流体分子は、フランジ部320と接触することで減速し、最終的には上昇する旋回流に巻き込まれて、排出路343を通って吸引装置3の外部に排出される。
【0096】
このように吸引装置3では、排出される流体の大部分が排出路343を通って上側に排出されるため、本体31下側から排出される流体の量が、仮に存在するとしてもわずかとなる。そのため、排出流体と被吸引物が衝突して、被吸引物が振動したり回転したりしてしまうという現象が、流体を本体31下側のみから排出させる場合と比較して抑制される。その結果、被吸引物のより安定的な保持が可能になる。
【0097】
また、この吸引装置3では、排出路343が上側に傾斜しているため、流体は上側に排出される。そのため、排出流体が被吸引物に干渉することを、排出路343を上側に傾斜させない場合と比較して抑制することができる。このことは特に、吸引装置3を複数並べて使用する場合に顕著である。各吸引装置3の排出路343を上側に傾斜させることで、吸引装置3から排出される流体が、隣接する他の吸引装置3により吸引される被吸引物に干渉することを抑制することができる。
【0098】
4.変形例
上記の実施形態は下記のように変形してもよい。なお、下記の変形例は互いに組み合わせてもよい。
【0099】
4-1.変形例1
第1実施形態に係る吸引装置1において、排出路121の配置を変更してもよい。図15は、排出路121に代えて排出路121Aを備える吸引装置1Aの斜視図である。図16は、吸引装置1Aの平面図である。図17は、図16のG-G線断面図である。
【0100】
これらの図に示す吸引装置1Aは、2個の流入口119に代えて2個の流入口119Aを備える。これらの流入口119Aは、内周面116の上端に形成された孔であり、噴出口117よりも上側に形成されている(言い換えると、噴出口117よりも被吸引物から離れた位置に形成されている)。また、これらの流入口119Aは、平面視で、本体11の中心P1に対して点対象となるように形成されている。
【0101】
また、吸引装置1Aは、2個の排出口120に代えて2個の排出口120Aを備える。これらの排出口120Aは、外周面113の上端側に形成された孔であり、側面視で、流入口119Aよりも上側に形成されている(言い換えると、流入口119Aよりも被吸引物から離れた位置に形成されている)。また、これらの排出口120Aは、平面視で、本体11の中心P1に対して点対象となるように形成されている。
【0102】
また、吸引装置1Aは、2本の排出路121に代えて2本の排出路121Aを備える。これらの排出路121Aは、それぞれ、流入口119Aと排出口120Aを連通する直線状の通路である。これらの排出路121Aは、平面視で、内周面116に対して接線方向に延びるように形成されている。また、平面視で、本体11の中心P1周りに回転移動させたときに、排出路121Aの中心軸(図示略)が、供給路132の中心軸(図示略)と重ならないように形成されている。そのため、凹部114内に噴出されて内周面116に沿って回転する流体が、排出路121Aを通って吸引装置1Aの外部に排出されやすい。
また、これらの排出路121Aは、平面視で、互いに略平行に延びるように形成されている。
【0103】
また、これらの排出路121Aは、側面視で、その中心軸線L17が、本体11の中心軸線L1に垂直な線L18に対して約10度、流入口119Aから排出口120Aにかけて上側に傾斜して延びるように形成されている。そのため、流体を上側に排出する(言い換えると、流体を被吸引物から離れる方向に排出する)。
【0104】
なお、図16に示す平面図では、2本の排出路121Aは、円筒部13の供給路132に対して略平行に延びるように形成されているが、これに代えて、図18に示す排出路121Bのように、供給路132に対して傾斜して延びるように形成してもよい。また別の例として、図19に示す排出路121Cのように、供給路132に対して略垂直に延びるように形成してもよい。
【0105】
4-2.変形例2
第1実施形態に係る吸引装置1において、円筒部13の傾きを変更してもよい。図20は、円筒部13に代えて円筒部13Aを備える吸引装置1Dの側面図である。同図に示す吸引装置1Dが備える円筒部13Aは、側面視で、本体11の中心軸線L1に略平行に延びるように上側端面111に接続されている。この円筒部13Aは、この傾きという点においてのみ、第1実施形態に係る円筒部13と異なる。
【0106】
図21は、円筒部13に代えて円筒部13Bを備える吸引装置1Eの側面図である。同図に示す吸引装置1Eが備える円筒部13Bは、側面視で、本体11の中心軸線L1に略垂直に延びるように外周面113に接続されている。この円筒部13Bは、この傾きという点においてのみ、第1実施形態に係る円筒部13と異なる。
【0107】
4-3.変形例3
第1実施形態に係る吸引装置1に、3つの脚部14を備えさせ、吸引装置1を作業台に載置したときに、円筒部13に挿入される配管の重みで倒れないようにしてもよい。図22は、この3つの脚部14を備える吸引装置1Fの斜視図である。図23は、吸引装置1Dの平面図である。図24は、吸引装置1Fの側面図である。
【0108】
これらの図に示す吸引装置1Fが備える3つの脚部14は、それぞれ本体11の外周面113の下側縁部から略垂直方向に突出するように形成されている。これらの脚部14は、平面視で、等間隔に形成されている。
【0109】
4-4.変形例4
本体11、21又は31の外周形状は円形に限られず、楕円形や多角形であってもよい。
【0110】
4-5.変形例5
内周面116、216又は316につけるテーパは線形テーパに限られず、放物線テーパや指数関数テーパであってもよい。
【0111】
4-6.変形例6
噴出口117、217又は317の数は2個に限られず、1個でも3個以上でもよい。また、噴出口117、217又は317の上下方向の位置は、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内において適宜変更されてもよい。
【0112】
4-7.変形例7
供給路118、218又は319の数、構造及び配置は、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内において適宜変更されてもよい。
【0113】
4-8.変形例8
排出路121、221又は343の数、構造及び配置は、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内において適宜変更されてもよい。例えば、排出路121、221又は343に、テーパをつけてもよい。
【0114】
4-9.変形例9
フランジ部122、222又は320の形状及び上下方向の位置は、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内において適宜変更されてもよい(例えば、特開2019-186419号公報参照)。
【0115】
4-10.変形例10
円筒部13又は23の数及び形状は、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内において適宜変更されてもよい。
また、吸引装置1又は2において円筒部13又は23を省略し、吸引装置3に円筒部を備えさせてもよい。
【0116】
4-11.変形例11
カバー33の形状は円形に限られず、楕円形や多角形であってもよい。
【0117】
4-12.変形例12
吸引装置3に、当該装置から排出される流体に含まれるゴミを収容するためのダストビンを取り付けてもよい(例えば、特開2017-35350号公報の図4参照)。
【0118】
4-13.変形例13
吸引装置2に、当該装置から排出される流体の量を調整するためのカバーや弁を取り付けてもよい(例えば、特開2017-217733号公報の図15及び図16参照)。
【0119】
4-14.変形例14
吸引装置3において、本体31の突出部312の各々に環状のスペーサを取り付け、その上で本体31にカバー33を取り付けるようにしてもよい。その際、スペーサとして、コイルばねやOリング等の弾性部材を取り付けることで、揺動するカバー33が本体31と接触することで生じるノイズを軽減するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0120】
1、1A、1B、1C、1D、1E、1F、2、3…吸引装置、11、21…本体、13、13A、13B、23…円筒部、14…脚部、33…カバー、111、211、311…上側端面、112、212、313…下側端面、113、213、314…外周面、114、214…凹部、115、215…天井面、116、216、316…内周面、117、217、317…噴出口、118、218…供給路、119、119A、219、341…流入口、120、120A、220、342…排出口、121、121A、121B、121C、221、343…排出路、122、222、320…フランジ部、131、231…供給口、132、232…供給路、312…突出部、315…貫通孔、318…供給口、319…供給路、331…丸穴、1181、2181…円弧状通路、1182、2182…直線状通路、1221、2221…突出部、1222、2222…U字溝、1223、2223…下側端面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
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