(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-21
(45)【発行日】2023-11-30
(54)【発明の名称】酒類トークン取引支援装置、酒類トークン取引支援方法、プログラム及び記録媒体
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0601 20230101AFI20231122BHJP
【FI】
G06Q30/0601
(21)【出願番号】P 2023129505
(22)【出願日】2023-08-08
(62)【分割の表示】P 2023027455の分割
【原出願日】2023-02-24
【審査請求日】2023-08-10
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 守秘義務のないものに資料を公開:公開日:令和4年9月30日 公開先:事業再構築補助金(第7回公募) URL1:https://jigyou-saikouchiku.go.jp/result.php URL2 :https://portal.monodukuri-hojo.jp/saitaku.html URL3:https://jigyou-saikouchiku-shinsei.jp/login.aspx?ReturnUrl=%2f 公開した資料(刊行物):事業再構築補助金(SAKENFT)_20220930.pdf 守秘義務のないものに資料を公開:公開日:令和4年11月11日 公開先:ものづくり補助金ビジネスモデル構築型 4次公募 URL1 :https://portal.monodukuri-hojo.jp/saitaku.html URL2 :https://portal.monodukuri-hojo.jp/common/bunsho/biz/4th/saitaku4ji_biz_20230224.pdf URL3:https://portal.monodukuri-hojo.jp/index.html 公開した資料(刊行物):Leaf_20221111.pdf
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】504198762
【氏名又は名称】株式会社リーフ・パブリケーションズ
(74)【代理人】
【識別番号】100115255
【氏名又は名称】辻丸 光一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100201732
【氏名又は名称】松縄 正登
(74)【代理人】
【識別番号】100154081
【氏名又は名称】伊佐治 創
(74)【代理人】
【識別番号】100227019
【氏名又は名称】安 修央
(72)【発明者】
【氏名】羽間 弘善
【審査官】岡北 有平
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2022/054342(WO,A1)
【文献】中国特許出願公開第111461813(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第109409975(CN,A)
【文献】特開2021-044018(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
トークン発行依頼取得部、トークン発行部、マーケット部、取引情報取得部、及びトークン管理部を含み、
前記トークン発行依頼取得部は、トークン発行依頼情報を取得し、
前記トークン発行依頼情報は、取引対象となる酒類製品の製品識別情報を含み、
前記トークン発行部は、前記トークン発行依頼情報に基づいて、前記製品識別情報により特定される酒類製品毎に、ブロックチェーン上に酒類トークン情報を発行し、
前記マーケット部は、前記酒類トークン情報をマーケットに公開し、
前記取引情報取得部は、前記酒類トークン情報の前記マーケットにおける取引情報を取得し、
前記トークン管理部は、前記取引情報に基づいて、前記ブロックチェーン上の前記酒類トークン情報の所有者情報を更新し、
オプション情報取得部および指示情報出力部を含み、
前記オプション情報取得部は、前記酒類トークン情報と紐づけて、前記酒類製品に関するオプション情報を取得し、
前記オプション情報が、前記酒類製品の保管に関する情報を含み、
前記指示情報出力部は、
前記オプション情報に基づいて指示情報を生成し、
前記指示情報は、前記オプション情報に基づく製品管理指示情報を含み、
前記製品管理指示情報を含む前記指示情報を出力する、
前記酒類製品が、醸造酒、蒸留酒、および混成酒からなる群から選択された少なくとも一つである、
酒類トークン取引支援装置。
【請求項2】
前記マーケット部は、前記酒類トークン情報の所有者から出品情報を取得し、前記マーケットに前記出品情報を公開し、
前記取引情報取得部は、前記出品情報に基づいて、前記酒類トークン情報の前記マーケットにおける取引情報を取得し、
前記トークン管理部は、前記取引情報に基づいて、前記ブロックチェーン上の前記酒類トークン情報の所有者情報を更新する、請求項1に記載の酒類トークン取引支援装置。
【請求項3】
前記オプション情報が、前記酒類製品の配送に関する情報を含み、
前記指示情報出力部は、前記指示情報として、前記オプション情報に基づく配送指示情報を生成し、前記配送指示情報を出力する、請求項1または2に記載の酒類トークン取引支援装置。
【請求項4】
前記指示情報出力部は、前記指示情報を出力した酒類製品の管理情報を取得し、前記管理情報を対応する前記酒類トークン情報に紐づけて出力する、請求項1または2に記載の酒類トークン取引支援装置。
【請求項5】
前記酒類製品の保管に関する情報が、保管状態のカテゴリを指定する情報を含み、前記カテゴリが、冷凍、急速冷凍、冷蔵、常温、熟成からなる群から選択された少なくとも一つのカテゴリを含む、請求項1または2に記載の酒類トークン取引支援装置。
【請求項6】
トークン発行依頼取得工程、トークン発行工程、マーケット工程、取引情報取得工程、及び、トークン管理工程を含み、
前記トークン発行依頼取得工程は、トークン発行依頼情報を取得し、
前記トークン発行依頼情報は、取引対象となる酒類製品の製品識別情報を含み、
前記トークン発行工程は、前記トークン発行依頼情報に基づいて、前記製品識別情報により特定される酒類製品毎に、ブロックチェーン上に酒類トークン情報を発行し、
前記マーケット工程は、前記酒類トークン情報をマーケットに公開し、
前記取引情報取得工程は、前記酒類トークン情報の前記マーケットにおける取引情報を取得し、
前記トークン管理工程は、前記取引情報に基づいて、前記ブロックチェーン上の前記酒類トークン情報の所有者情報を更新し、
オプション情報取得工程および指示情報出力工程を含み、
前記オプション情報取得工程は、前記酒類トークン情報と紐づけて、前記酒類製品に関するオプション情報を取得し、
前記オプション情報が、前記酒類製品の保管に関する情報を含み、
前記指示情報出力工程は、
前記オプション情報に基づいて指示情報を生成し、
前記指示情報は、前記オプション情報に基づく製品管理指示情報を含み、
前記製品管理指示情報を含む前記指示情報を出力し、
前記酒類製品が、醸造酒、蒸留酒、および混成酒からなる群から選択された少なくとも一つであ
り、
前記各工程が、コンピュータにより実行される、
酒類トークン取引支援方法。
【請求項7】
前記マーケット工程は、前記酒類トークン情報の所有者から出品情報を取得し、前記マーケットに前記出品情報を公開し、
前記取引情報取得工程は、前記出品情報に基づいて、前記酒類トークン情報の前記マーケットにおける取引情報を取得し、
前記トークン管理工程は、前記取引情報に基づいて、前記ブロックチェーン上の前記酒類トークン情報の所有者情報を更新する、請求項6に記載の酒類トークン取引支援方法。
【請求項8】
前記オプション情報が、前記酒類製品の配送に関する情報を含み、
前記指示情報出力工程は、前記指示情報として、前記オプション情報に基づく配送指示情報を生成し、前記配送指示情報を出力する、請求項6または7記載の酒類トークン取引支援方法。
【請求項9】
前記指示情報出力工程は、前記指示情報を出力した酒類製品の管理情報を取得し、前記管理情報を対応する前記酒類トークン情報に紐づけて出力する、請求項6または7に記載の酒類トークン取引支援方法。
【請求項10】
前記酒類製品の保管に関する情報が、保管状態のカテゴリを指定する情報を含み、前記カテゴリが、冷凍、急速冷凍、冷蔵、常温、熟成からなる群から選択された少なくとも一つのカテゴリを含む、請求項6または7に記載の酒類トークン取引支援方法。
【請求項11】
トークン発行依頼取得手順、トークン発行手順、マーケット手順、取引情報取得手順、及びトークン管理手順を含み、
前記トークン発行依頼取得手順は、トークン発行依頼情報を取得し、
前記トークン発行依頼情報は、取引対象となる酒類製品の製品識別情報を含み、
前記トークン発行手順は、前記トークン発行依頼情報に基づいて、前記製品識別情報により特定される酒類製品毎に、ブロックチェーン上に酒類トークン情報を発行し、前記マーケット手順は、前記酒類トークン情報をマーケットに公開し、
前記取引情報取得手順は、前記酒類トークン情報の前記マーケットにおける取引情報を取得し、
前記トークン管理手順は、前記取引情報に基づいて、前記ブロックチェーン上の前記酒類トークン情報の所有者情報を更新し、
オプション情報取得手順および指示情報出力手順を含み、
前記オプション情報取得手順は、前記酒類トークン情報と紐づけて、前記酒類製品に関するオプション情報を取得し、
前記オプション情報が、前記酒類製品の保管に関する情報を含み、
前記指示情報出力手順は、
前記オプション情報に基づいて指示情報を生成し、
前記指示情報は、前記オプション情報に基づく製品管理指示情報を含み、
前記製品管理指示情報を含む前記指示情報を出力し、
前記酒類製品が、醸造酒、蒸留酒、および混成酒からなる群から選択された少なくとも一つである、
前記各手順をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項12】
前記マーケット手順は、前記酒類トークン情報の所有者から出品情報を取得し、前記マーケットに前記出品情報を公開し、
前記取引情報取得手順は、前記出品情報に基づいて、前記酒類トークン情報の前記マーケットにおける取引情報を取得し、
前記トークン管理手順は、前記取引情報に基づいて、前記ブロックチェーン上の前記酒類トークン情報の所有者情報を更新する、請求項11に記載のプログラム。
【請求項13】
前記オプション情報が、前記酒類製品の配送に関する情報を含み、
前記指示情報出力手順は、前記指示情報として、前記オプション情報に基づく配送指示情報を生成し、前記配送指示情報を出力する、請求項11または12に記載のプログラム。
【請求項14】
前記指示情報出力手順は、前記指示情報を出力した酒類製品の管理情報を取得し、前記管理情報を対応する前記酒類トークン情報に紐づけて出力する、請求項11または12に記載のプログラム。
【請求項15】
前記酒類製品の保管に関する情報が、保管状態のカテゴリを指定する情報を含み、前記カテゴリが、冷凍、急速冷凍、冷蔵、常温、熟成からなる群から選択された少なくとも一つのカテゴリを含む、請求項11または12に記載のプログラム。
【請求項16】
トークン発行依頼取得手順、トークン発行手順、マーケット手順、取引情報取得手順、及びトークン管理手順を含み、
前記トークン発行依頼取得手順は、トークン発行依頼情報を取得し、
前記トークン発行依頼情報は、取引対象となる酒類製品の製品識別情報を含み、
前記トークン発行手順は、前記トークン発行依頼情報に基づいて、前記製品識別情報により特定される酒類製品毎に、ブロックチェーン上に酒類トークン情報を発行し、前記マーケット手順は、前記酒類トークン情報をマーケットに公開し、
前記取引情報取得手順は、前記酒類トークン情報の前記マーケットにおける取引情報を取得し、
前記トークン管理手順は、前記取引情報に基づいて、前記ブロックチェーン上の前記酒類トークン情報の所有者情報を更新し、
オプション情報取得手順および指示情報出力手順を含み、
前記オプション情報取得手順は、前記酒類トークン情報と紐づけて、前記酒類製品に関するオプション情報を取得し、
前記オプション情報が、前記酒類製品の保管に関する情報を含み、
前記指示情報出力手順は、
前記オプション情報に基づいて指示情報を生成し、
前記指示情報は、前記オプション情報に基づく製品管理指示情報を含み、
前記製品管理指示情報を含む前記指示情報を出力し、
前記酒類製品が、醸造酒、蒸留酒、および混成酒からなる群から選択された少なくとも一つである、
前記各手順をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録しているコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項17】
前記マーケット手順は、前記酒類トークン情報の所有者から出品情報を取得し、前記マーケットに前記出品情報を公開し、
前記取引情報取得手順は、前記出品情報に基づいて、前記酒類トークン情報の前記マーケットにおける取引情報を取得し、
前記トークン管理手順は、前記取引情報に基づいて、前記ブロックチェーン上の前記酒類トークン情報の所有者情報を更新する、請求項16に記載の記録媒体。
【請求項18】
前記オプション情報が、前記酒類製品の配送に関する情報を含み、
前記指示情報出力手順は、前記指示情報として、前記オプション情報に基づく配送指示情報を生成し、前記配送指示情報を出力する、請求項16または17に記載の記録媒体。
【請求項19】
前記指示情報出力手順は、前記指示情報を出力した酒類製品の管理情報を取得し、前記管理情報を対応する前記酒類トークン情報に紐づけて出力する、請求項16または17に記載の記録媒体。
【請求項20】
前記酒類製品の保管に関する情報が、保管状態のカテゴリを指定する情報を含み、前記カテゴリが、冷凍、急速冷凍、冷蔵、常温、熟成からなる群から選択された少なくとも一つのカテゴリを含む、請求項16または17に記載の記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、酒類トークン取引支援装置、酒類トークン取引支援方法、プログラム及び記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、EC(electronic commerce)サイト等の発展により、様々な商品がインターネット上で売買されている。例えば、下記特許文献1では、日本酒等の酒類の商品について、ECサイトで販売可能にするプログラムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、ECサイトで購入した商品については、その真正性や価値が担保されておらず、注文した商品とは異なる商品が届く場合もある。特に、酒類等においては、容器のみが本物であり、容器内の酒類が別の物に入れ替えられている場合等もあり、問題となっている。
【0005】
そこで本発明は、酒類の価値を担保し、市場価値を高めることが可能な酒類トークン取引支援装置、酒類トークン取引支援方法、及び、プログラムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するために、本発明の酒類トークン取引支援装置は、
トークン発行依頼取得部、トークン発行部、マーケット部、取引情報取得部、及びトークン管理部を含み、
前記トークン発行依頼取得部は、トークン発行依頼情報を取得し、
前記トークン発行依頼情報は、取引対象となる酒類製品の製品識別情報を含み、
前記トークン発行部は、前記トークン発行依頼情報に基づいて、前記製品識別情報により特定される酒類製品毎に、ブロックチェーン上に酒類トークン情報を発行し、
前記マーケット部は、前記酒類トークン情報をマーケットに公開し、
前記取引情報取得部は、前記酒類トークン情報の前記マーケットにおける取引情報を取得し、
前記トークン管理部は、前記取引情報に基づいて、前記ブロックチェーン上の前記酒類トークン情報の所有者情報を更新する。
【0007】
本発明の酒類トークン取引支援方法は、
トークン発行依頼取得工程、トークン発行工程、マーケット工程、取引情報取得工程、及びトークン管理工程を含み、
前記トークン発行依頼取得工程は、トークン発行依頼情報を取得し、
前記トークン発行依頼情報は、取引対象となる酒類製品の製品識別情報を含み、
前記トークン発行工程は、前記トークン発行依頼情報に基づいて、前記製品識別情報により特定される酒類製品毎に、ブロックチェーン上に酒類トークン情報を発行し、
前記マーケット工程は、前記酒類トークン情報をマーケットに公開し、
前記取引情報取得工程は、前記酒類トークン情報の前記マーケットにおける取引情報を取得し、
前記トークン管理工程は、前記取引情報に基づいて、前記ブロックチェーン上の前記酒類トークン情報の所有者情報を更新する。
【0008】
本発明のプログラムは、
トークン発行依頼取得手順、トークン発行手順、マーケット手順、取引情報取得手順、及びトークン管理手順を含み、
前記トークン発行依頼取得手順は、トークン発行依頼情報を取得し、
前記トークン発行依頼情報は、取引対象となる酒類製品の製品識別情報を含み、
前記トークン発行手順は、前記トークン発行依頼情報に基づいて、前記製品識別情報により特定される酒類製品毎に、ブロックチェーン上に酒類トークン情報を発行し、
前記マーケット手順は、前記酒類トークン情報をマーケットに公開し、
前記取引情報取得手順は、前記酒類トークン情報の前記マーケットにおける取引情報を取得し、
前記トークン管理手順は、前記取引情報に基づいて、前記ブロックチェーン上の前記酒類トークン情報の所有者情報を更新し、
前記各手順をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
【0009】
本発明の記録媒体は、
トークン発行依頼取得手順、トークン発行手順、マーケット手順、取引情報取得手順、及びトークン管理手順を含み、
前記トークン発行依頼取得手順は、トークン発行依頼情報を取得し、
前記トークン発行依頼情報は、取引対象となる酒類製品の製品識別情報を含み、
前記トークン発行手順は、前記トークン発行依頼情報に基づいて、前記製品識別情報により特定される酒類製品毎に、ブロックチェーン上に酒類トークン情報を発行し、
前記マーケット手順は、前記酒類トークン情報をマーケットに公開し、
前記取引情報取得手順は、前記酒類トークン情報の前記マーケットにおける取引情報を取得し、
前記トークン管理手順は、前記取引情報に基づいて、前記ブロックチェーン上の前記酒類トークン情報の所有者情報を更新し、
前記各手順をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録しているコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、酒類の価値を担保し、市場価値を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1は、実施形態1の酒類トークン取引支援装置の一例の構成を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、実施形態1の酒類トークン取引支援装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、実施形態1の酒類トークン取引支援装置における処理の一例を示すフローチャートである。
【
図4】
図4は、実施形態2の酒類トークン取引支援装置の一例の構成を示すブロック図である。
【
図5】
図5は、本発明の酒類トークン取引支援装置の利用時における端末の画面例を示す模式図である。
【
図6】
図6は、本発明の酒類トークン取引支援装置の利用時における端末の画面例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明において、「酒類」は、例えば、アルコールを含む飲料であれば特に制限されない。前記酒類は、例えば、醸造酒、蒸留酒、混成酒のいずれでもよい。本発明の酒類は、例えば、日本酒、ビール、梅酒、焼酎等が好ましく、特に、日本酒であることが好ましい。
【0013】
以下、本発明の実施形態について図を用いて説明する。本発明は、以下の実施形態には限定されない。以下の各図において、同一部分には、同一符号を付している。また、各実施形態の説明は、特に言及がない限り、互いの説明を援用でき、各実施形態の構成は、特に言及がない限り、組合せ可能である。
【0014】
[実施形態1]
図1は、本実施形態の酒類トークン取引支援装置10の一例の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、本装置10は、トークン発行依頼取得部11、トークン発行部12、マーケット部13、取引情報取得部14、及びトークン管理部15を含む。また、本装置10は、図示していないが、入力部、出力部、表示部及び/又は記憶部を含んでもよい。
図1に示すように、本装置10は、例えば、通信回線網20を介して、ブロックチェーンネットワーク30と通信可能であり、さらに、酒類提供者の端末40、および酒類トークン情報の取引者の端末50と通信可能であってもよい。
【0015】
本装置10は、例えば、前記各部を含む1つの装置でもよいし、前記各部が、通信回線網を介して接続可能な装置でもよい。また、本装置10は、前記通信回線網を介して、後述する外部装置と接続可能である。前記通信回線網は、特に制限されず、公知のネットワークを使用でき、例えば、有線でも無線でもよい。前記通信回線網は、例えば、インターネット回線、WWW(World Wide Web)、電話回線、LAN(Local Area Network)、SAN(Storage Area Network)、DTN(Delay Tolerant Networking)、LPWA(Low Power Wide Area)、L5G(ローカル5G)、等があげられる。無線通信としては、例えば、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、ローカル5G、LPWA等が挙げられる。前記無線通信としては、各装置が直接通信する形態(Ad Hoc通信)、インフラストラクチャ(infrastructure通信)、アクセスポイントを介した間接通信等であってもよい。本装置10は、例えば、システムとしてサーバに組み込まれていてもよい。また、本装置10は、例えば、本発明のプログラムがインストールされたパーソナルコンピュータ(PC、例えば、デスクトップ型、ノート型)、スマートフォン、タブレット端末等であってもよい。本装置10は、例えば、前記各部のうち少なくとも一つがサーバ上にあり、その他の前記各部が端末上にあるような、クラウドコンピューティングやエッジコンピューティング等の形態であってもよい。
【0016】
図2に、本装置10のハードウェア構成のブロック図を例示する。本装置10は、例えば、中央処理装置(CPU、GPU等)101、メモリ102、バス103、記憶装置104、入力装置105、出力装置106、通信デバイス107等を含む。本装置10の各部は、それぞれのインタフェース(I/F)により、バス103を介して相互に接続されている。
【0017】
中央処理装置101は、コントローラ(システムコントローラ、I/Oコントローラ等)等により、他の構成と連携動作し、本装置10の全体の制御を担う。本装置10において、中央処理装置101により、例えば、本発明のプログラムやその他のプログラムが実行され、また、各種情報の読み込みや書き込みが行われる。具体的には、例えば、中央処理装置101が、トークン発行依頼取得部11、トークン発行部12、出力部14、取引情報取得部14及びトークン管理部15として機能する。本装置10は、演算装置として、CPU、GPU(Graphics Processing Unit)、APU(Accelerated Processing Unit)等の他の演算装置を備えてもよいし、これらの組合せを備えてもよい。
【0018】
バス103は、例えば、外部装置とも接続できる。前記外部装置は、例えば、外部記憶装置(外部データベース等)、プリンタ、外部入力装置、外部表示装置、外部撮像装置等があげられる。本装置10は、例えば、バス103に接続された通信デバイス107により、外部ネットワーク(前記通信回線網)に接続でき、外部ネットワークを介して、他の装置と接続することもできる。
【0019】
メモリ102は、例えば、メインメモリ(主記憶装置)が挙げられる。中央処理装置101が処理を行う際には、例えば、後述する記憶装置104に記憶されている本発明のプログラム等の種々の動作プログラムを、メモリ102が読み込み、中央処理装置101は、メモリ102からデータを受け取って、プログラムを実行する。前記メインメモリは、例えば、RAM(ランダムアクセスメモリ)である。また、メモリ102は、例えば、ROM(読み出し専用メモリ)であってもよい。
【0020】
記憶装置104は、例えば、前記メインメモリ(主記憶装置)に対して、いわゆる補助記憶装置ともいう。前述のように、記憶装置104には、本発明のプログラムを含む動作プログラムが格納されている。記憶装置104は、例えば、記録媒体と、記録媒体に読み書きするドライブとの組合せであってもよい。前記記録媒体は、特に制限されず、例えば、内蔵型でも外付け型でもよく、HD(ハードディスク)、CD-ROM、CD-R、CD-RW、MO、DVD、フラッシュメモリー、メモリーカード等が挙げられる。記憶装置104は、例えば、記録媒体とドライブとが一体化されたハードディスクドライブ(HDD)、及びソリッドステートドライブ(SSD)であってもよい。本装置10が前記記憶部を含む場合、例えば、記憶装置104は、前記記憶部として機能する。前記記憶部は、例えば、前記酒類提供者および取引者の情報(識別情報(例えば、氏名又は名称、住所、電話番号、ID等)、属性情報(例えば、性別、年齢、所属組織、住所、連絡先、趣味、嗜好等)、生体情報等)、トークン発行依頼情報、製品識別情報、酒類トークン情報、取引情報、所有者情報、オプション情報、製品管理指示情報、管理情報、発送依頼情報、及び発送指示等を記憶できる。
【0021】
本装置10において、メモリ102及び記憶装置104は、ログ情報、外部データベース(図示せず)や外部の装置から取得した情報、本装置10によって生成した情報、本装置10が処理を実行する際に用いる情報等の種々の情報を記憶することも可能である。この場合、メモリ102及び記憶装置104は、例えば、前述の本装置のユーザの情報等を記憶していてもよい。なお、少なくとも一部の情報は、例えば、メモリ102及び記憶装置104以外の外部サーバに記憶されていてもよいし、複数の端末にブロックチェーン技術等を用いて分散して記憶されていてもよい。
【0022】
本装置10は、例えば、さらに、入力装置105、出力装置106を備える。入力装置105は、例えば、タッチパネル、トラックパッド、マウス等のポインティングデバイス;キーボード;カメラ、スキャナ等の撮像手段;ICカードリーダ、磁気カードリーダ等のカードリーダ;マイク等の音声入力手段;等があげられる。出力装置106は、例えば、LEDディスプレー、液晶ディスプレー等の表示装置;スピーカ等の音声出力装置;プリンタ;等があげられる。本実施形態1において、入力装置105と出力装置106とは、別個に構成されているが、入力装置105と出力装置106とは、タッチパネルディスプレーのように、一体として構成されてもよい。
【0023】
つぎに、本実施形態の酒類トークン取引支援方法の一例を、
図3のフローチャートに基づき説明する。本実施形態の酒類トークン取引支援方法は、例えば、
図1又は
図2の装置10を用いて、次のように実施する。なお、本実施形態の酒類トークン取引支援方法は、
図1又は
図2の装置10の使用には限定されない。
【0024】
まず、トークン発行依頼取得部11は、トークン発行依頼情報を取得する(S1、トークン発行依頼取得工程)。前記トークン発行依頼情報は、例えば、後述する酒類トークン情報の発行を希望する者(発行希望者ともいう、例えば、取引対象となる酒類製品の提供者(例えば、酒類の製造者、販売者、流通業者等))から、本装置10に対して酒類トークン情報の発行を依頼する情報であり、取引対象となる酒類製品の製品識別情報を含む。前記製品識別情報は、例えば、取引対象となる酒類製品を個々に識別可能な情報である。前記製品識別情報の具体例としては、例えば、製品の外観(商品画像)、商品名、商品説明、製造番号等の各種識別番号等があげられる。トークン発行依頼取得部11は、例えば、前記
図1における酒類提供者(発行希望者)の端末40から、前記トークン発行依頼情報を取得してもよいし、前記酒類提供者から情報の提供を受けた本装置10の管理者の入力により取得してもよい。トークン発行依頼取得部11は、端末40から直接前記トークン発行依頼情報を取得してもよいし、間接的に前記トークン発行依頼情報を取得してもよい。後者の場合、トークン発行依頼取得部11は、例えば、端末40が出力したトークン発行依頼情報を取得、蓄積するサーバ装置またはストレージから前記トークン発行依頼情報を取得できる。
【0025】
また、前記トークン発行依頼情報は、例えば、取引用情報を含んでもよい。前記取引用情報は、例えば、前記酒類トークン情報を後述するマーケット部13を介して取引者と取引するための情報である。前記取引用情報は、例えば、取引対象となる酒類トークン情報の識別情報、取引者(例えば、前記提供者)の情報(例えば、取引者識別情報等)、前記酒類トークン情報の価格情報、価格の変動可否情報、取引可能期間、前記酒類トークン情報に紐づけられた製品識別情報により特定される酒類製品の情報(例えば、品名、アルコール度数、生産場所に関する情報(例えば、産地、製造元(蔵元)等)、製法に関する情報(例えば、原料、精米歩合、品種等)、味に関する情報(例えば、甘味、酸味、日本酒度等)、容量、製造年月日、製品外観(例えば、容器写真)、商品説明等の情報を含む。前記取引者識別情報は、例えば、前記酒類の提供者を識別するための情報であり、店名、商品情報(商品の種類、価格)、配送方法、氏名、ニックネーム、住所、電話番号、メールアドレス、ID、識別番号、酒類の提供者が所有する端末の識別情報(例えば、シリアルナンバー、IMEI(International Mobile Equipment Identity)、IPアドレス、MACアドレス等)等の情報を含んでもよい。
【0026】
つぎに、トークン発行部12は、前記トークン発行依頼情報に基づいて、前記製品識別情報により特定される酒類製品毎に、ブロックチェーン上に酒類トークン情報を発行する(S2、トークン発行工程)。前記酒類トークン情報は、例えば、前記製品識別情報により特定される製品と、1:1で紐づけられているNFT(Non-Fungible Token:非代替性トークン)である。前記NFTは、他のNFTとの区別を可能にするための固有の識別子を有するため、他のNFTと区別される独自の価値を有することができる。具体的に、トークン発行部12は、本装置10と通信回線網20を介して接続されたブロックチェーンネットワーク30の各ノード31に対し、前記酒類トークン情報を記憶させることにより、ブロックチェーン上に、前記酒類トークン情報を発行できる。トークン発行部12は、例えば、さらに、前記酒類トークン情報と紐づけられている酒類製品の情報をブロックチェーンネットワーク30に記録させてもよい。トークン発行部12は、例えば、前記酒類トークン情報をメモリ102または記憶装置104に記憶してもよい。この場合、トークン発行部12は、例えば、前記酒類トークン情報と紐づけて、前記酒類トークン情報と対応する酒類製品の製品識別情報を記憶してもよい。なお、
図1において、ブロックチェーンネットワーク30の各ノード31と、酒類提供者の端末40および取引者の端末50とは異なる端末として記載されているが、酒類提供者の端末40および取引者の端末50の一部または全部がブロックチェーンネットワーク30のノード31として機能してもよい。
【0027】
また、前記酒類トークン情報は、例えば、付加機能を実現可能とする付加的プログラムを含んでもよい。前記付加的プログラムは、特に制限されず、例えば、酒類トークン情報の転々流通時に、流通価格の一部を本装置10の管理者や前記酒類の提供者に対して手数料として付加する仕組みを実現するためのプログラム等があげられる。前記酒類トークン情報は、例えば、イラスト等の画像や音楽等のコンテンツ情報をさらに含んでいてもよい。
【0028】
つぎに、マーケット部13は、前記酒類トークン情報をマーケットに公開する(S3、マーケット工程)。具体的に、マーケット部13は、例えば、通信回線網を介して、一般のブロックチェーンマーケットプレイスに前記酒類トークン情報を送信することで、前記酒類トークン情報をマーケットに公開できる。また、マーケット部13は、例えば、さらに、取引用情報を前記ブロックチェーンマーケットプレイスに送信してもよい。前記取引用情報は、例えば、ブロックチェーンマーケットにおいてNFTの取引を行うために必要な情報である。前記取引用情報は、例えば、S1で取得したトークン発行依頼情報に含まれている情報であってもよいし、本装置10のメモリ102又は記憶装置104に記憶されている情報であってもよい。具体例として、例えば、本装置10を利用する前記酒類提供者が、本装置10の利用に際し利用するアカウントを登録しておき、前記アカウントに前記取引用情報の一部又は全部が紐づけて記憶されていてもよい。マーケット部13は、例えば、マーケット部13自体が前記ブロックチェーンマーケットプレイスとしての機能を有していてもよい。この場合、本装置10のマーケット部13は、例えば、マーケット(ストア)サーバとして、本装置10のその他の各部と独立した装置であってもよい。この場合、前記マーケット(ストア)サーバは、例えば、本装置10のその他の各部を有する装置と通信可能である。なお、マーケット部13が前記マーケットプレイス機能を有する場合、代金の決済については、本装置10により決済を行ってもよいし、本装置10外において別途決済を行ってもよい。前者の場合、例えば、本装置10は、決済部を含んでもよく、この場合は前記決済部により、後述する取引情報に基づいて酒類トークン情報の取引価格情報を取得し、前記取引価格情報を装置外の決済サーバに送信し、前記決済サーバによる決済結果を取得することにより決済処理を実行できる。なお、前記決済処理は、特に制限されず、例えば、公知の決済装置における種々の手法が利用できる。
【0029】
マーケット部13は、例えば、前記酒類トークン情報の転売用のマーケット機能を有していてもよい。この場合、マーケット部13は、例えば、前記酒類トークン情報の所有者から前記酒類トークン情報の出品情報を取得し、前記マーケットに前記出品情報を公開できる。前記出品情報は、例えば、前記所有者が転売を希望する酒類トークン情報を特定するための情報、前記所有者の識別情報(氏名、ニックネーム、住所、電話番号、メールアドレス、ID、識別番号、前記酒類提供者や本装置10の管理者が所有する端末の識別情報(例えば、シリアルナンバー、IMEI(International Mobile Equipment Identity)、IPアドレス、MACアドレス等))、価格情報、後述するオプション情報等があげられる。
【0030】
つぎに、取引情報取得部14は、前記酒類トークン情報の前記マーケットにおける取引情報を取得する(S4、取引情報取得工程)。前記取引情報は、例えば、前記ブロックチェーンマーケットプレイスにおける前記酒類トークン情報の取引に関する情報であり、例えば、取引者(例えば、販売者、購入者)、取引日時、取引場所、取引対象となった酒類トークン情報、取引価格等を含む。また、前記取引情報は、例えば、実施形態2で後述するオプション情報を含んでいてもよい。取引情報取得部14は、例えば、前記ブロックチェーンマーケットプレイスを構築するサーバ装置から前記取引情報を取得できる。また、本装置10のマーケット部13がブロックチェーンマーケットプレイスとしての機能を有している場合、マーケット部13から前記取引情報を取得してもよい。マーケット部13が前記転売用のマーケット機能を有している場合、取引情報取得部14は、例えば、前記出品情報に基づく前記酒類トークン情報の前記マーケットにおける取引情報を取得してもよい。取引情報取得部14は、例えば、取得した取引情報をメモリ102または記憶装置104に記憶してもよい。
【0031】
そして、トークン管理部15は、前記取引情報に基づいて、前記ブロックチェーン上の前記酒類トークン情報の所有者情報を更新する(S5、トークン管理工程)。トークン管理部15は、例えば、前記取引情報に基づいて、前記酒類トークン情報の購入者を前記酒類トークン情報の所有者であるとして、前記購入者の情報を前記所有者情報としてブロックチェーンネットワーク30に登録できる。また、すでに所有者がいる酒類トークン情報について、マーケット部13に出品され、他の取引者により前記酒類トークン情報が購入された場合、トークン管理部15は、取引された酒類トークン情報について、購入者を新たな所有者としてブロックチェーンネットワーク30に登録する。ブロックチェーンネットワーク30への情報の登録は、例えば、前記S2工程と同様とできる。これにより、ブロックチェーンネットワーク30に前記酒類トークン情報の所有者を登録できるため、前記酒類トークン情報に紐づけられた製品識別情報により特定される製品の所有者を明確にできる。
【0032】
本実施形態の酒類トークン取引支援装置によれば、酒類製品の製品識別情報により特定される製品と1:1で紐づけられた酒類トークン情報を発行でき、ブロックチェーンネットワークにより前記酒類トークン情報の取引を記録できる。また、本実施形態の酒類トークン取引支援装置が発行した酒類トークン情報は、例えば、前記製品識別情報により特定される製品と、1:1で紐づけられている。このため、本実施形態の酒類トークン取引支援装置によれば、前記酒類トークン情報を取引することで、間接的に酒類製品の取引が可能となる。そして、前記酒類トークン情報は、前記製品識別情報と1:1の関係であり、その取引履歴や、前記酒類トークン情報に紐づけられた酒類製品の情報についても、ブロックチェーンネットワークに記録することができる。このため、取引される酒類製品の真正性や価値を担保することが可能になる。
【0033】
酒類の中でも、例えば、ワインは、時間の経過とともにその取引価格が向上するため、二次流通に伴って取引価格が増し、資産としての価値が向上する。これに対して、日本酒、ビール、梅酒、焼酎等は、ワインと比較して資産としての価値が安定しておらず、二次流通の市場が存在しないため、取引価格が高騰しづらく、収益性が低い。そこで、本実施形態の酒類トークン取引支援装置により、これらの酒類製品についての酒類トークン情報を発行し、酒類提供者が販売した後に、他の取引者間で酒類トークン情報を介した転売がおこなわれることにより、最終的な販売価格の上昇が期待できる。この際、酒類トークン情報が前記付加機能として、例えば、酒類トークン情報の転々流通時に、流通価格の一部を本装置10の管理者や前記酒類の提供者に対して手数料として付加する機能を有する場合、収益性をさらに向上できる。また、日本酒は、ワイン等と比較しても、その製品品質に対しての市場価格が低い場合が多いため、本実施形態の酒類トークン取引支援装置は、日本酒製品の酒類トークン情報を介した取引の支援に特に適している。
【0034】
[実施形態2]
実施形態2は、本発明の酒類トークン取引支援装置の他の例である。
【0035】
本実施形態の酒類トークン取引支援装置は、実施形態1の酒類トークン取引支援装置10の構成に加えてオプション情報取得部および指示情報出力部を含むこと以外は前記実施形態1の酒類トークン取引支援装置10と同様であり、その説明を援用できる。本実施形態の酒類トークン取引支援装置10Aは、例えば、オプション情報取得部および指示情報出力部を含み、前記オプション情報取得部は、前記酒類トークン情報と紐づけて、前記酒類製品に関するオプション情報を取得し、前記指示情報出力部は、前記オプション情報に基づいて指示情報を生成し、前記指示情報を出力する。
【0036】
図4は、本実施形態の酒類トークン取引支援装置10Aの一例の構成を示すブロック図である。
図4に示すように、酒類トークン取引支援装置10Aは、実施形態1の酒類トークン取引支援装置10の構成に加えて、製品管理指示部16を含む。酒類トークン取引支援装置10Aのハードウェア構成は、
図2の酒類トークン取引支援装置10のハードウェア構成において、中央処理装置101が、
図1の酒類トークン取引支援装置10の構成に代えて、
図4の酒類トークン取引支援装置10Aの構成を備える以外は同様である。以下、オプション情報取得部16および指示情報出力部17の処理を説明する。オプション情報取得部16および指示情報出力部17の処理は、例えば、前記実施形態1で説明した
図3のフローチャートにおける任意の位置に適宜挿入できるが、S5の後工程に挿入されることが好ましい。
【0037】
オプション情報取得部16は、例えば、前記酒類製品に関するオプション情報を取得する(オプション情報取得工程)。オプション情報取得部16は、例えば、前記マーケットプレイスにおける取引処理時にユーザが入力した前記オプション情報を取得してもよいし、前記酒類トークン情報の取引を行ったユーザが別途入力(購入)したオプション情報を取得してもよい。これにより、オプション情報取得部16は、例えば、前記酒類製品に関するオプション情報を取得できる。オプション情報取得部16は、例えば、取得したオプション情報を、対応する酒類製品に紐づけられた前記酒類トークン情報と紐づけてメモリ102または記憶装置104に記憶してもよい。また、トークン管理部15は、例えば、取得したオプション情報を前記酒類トークン情報と紐づけて前記ブロックチェーン上に記憶させてもよい。
【0038】
前記オプション情報は、例えば、前記酒類トークン情報の取引に際し、購入者により選択可能なオプションの情報である。具体的に、前記オプション情報は、例えば、前記酒類トークン情報に紐づけられた製品識別情報により特定される酒類製品の取り扱い(管理、保管状態、配送)に対する情報があげられる。前記オプション情報は、例えば、前記酒類製品の保管に関する情報(保管温度、保管場所、保管期間)を含む。前記保管状態に関する情報は、例えば、温度、湿度、保管場所の明るさ、保管容器等の保管条件(管理条件)、保管期間等を詳細に指定する情報でもよいし、冷凍(急速冷凍)、冷蔵、常温、熟成等の保管状態(管理状態)のカテゴリを指定する情報でもよい。後者の場合、本装置10Aは、例えば、酒類製品毎に、前記保管状態のカテゴリと対応する詳細な保管条件の情報の組み合わせをその記憶部に記憶していることが好ましい。
【0039】
また、前記オプション情報は、例えば、前記酒類製品の配送に関する情報(配送業者、配送時期、配送条件(冷蔵、冷凍、常温等の温度条件等))、配送場所等)を含んでもよい。前記酒類製品の配送に関する情報は、例えば、前記酒類製品の取扱いに関する情報と同時に取得されてもよいし、別途取得されてもよい。後者の場合、配送に関する情報を含むオプション情報については、例えば、引渡請求情報ともいう。前記酒類トークン情報の所有者は、例えば、自身が所有権を有する酒類トークン情報に紐づけられた酒類製品について、任意のタイミングで引き渡し請求を行うことが可能であってもよいし、予め設定された酒類トークン情報の有効期限内に限って引き渡し請求が可能であってもよい。
【0040】
つぎに、指示情報出力部17は、前記オプション情報に基づいて指示情報を生成し、前記指示情報を出力する(製品管理指示工程)。
【0041】
前記オプション情報が前記酒類製品の保管に関する情報を含む場合、指示情報出力部17は、例えば、前記指示情報として、前記オプション情報に基づく製品管理指示情報を生成できる。具体的に、指示情報出力部17は、例えば、前記オプション情報が前記酒類製品の保管状態に関する詳細な情報を含む場合、前記保管条件を前記指示情報として生成できる。また、前記オプション情報が前記保管状態のカテゴリを指定する情報である場合、指示情報出力部17は、例えば、前記記憶部を参照し、購入者が購入した酒類製品に対応する保管状態のカテゴリに紐づけられた保管条件を参照し、前記保管条件の情報を前記指示情報として生成、出力できる。前記指示情報の出力先は、例えば、前記酒類製品の提供者でもよいし、本装置10Aの管理者でもよいし、配送業者、酒類製品の保管者でもよい。前記配送業者および保管者は、例えば、前記管理者に指定された者であることが好ましい。
【0042】
前記指示情報を出力された酒類製品の管理者は、前記指示情報に基づいて酒類製品の保管状態を変更することができる。前記保管状態の変更は、例えば、前記提供者自身が行ってもよいし、前記酒類製品の管理者の指示を受けた他の者(例えば、配送業者、流通業者、保管業者)等が行ってもよい。そして、前記提供者は、例えば、自身の端末(端末40)により、前記酒類製品の保管状態に関する情報を、管理情報として本装置10Aに送信できる。本装置10Aの指示情報出力部17は、例えば、送信された前記管理情報を取得し、前記管理情報を対応する前記酒類トークン情報に紐づけて出力できる。前記出力は、例えば、前記提供者、取引者、購入者等の端末に直接出力してもよいし、前記ブロックチェーンマーケットプレイス上で閲覧可能となるように出力してもよい。これにより、前記酒類トークン情報の購入者(酒類製品の所有者)は、本装置10Aを介して、前記酒類製品の管理情報を確認することが可能になる。なお、これには制限されず、例えば、本装置10Aは、例えば、前記管理情報として、酒類製品の保管施設のカメラや各種センサにより、対応する酒類製品の保管情報を取得してもよい。
【0043】
前記オプション情報が前記酒類製品の配送に関する情報を含む場合、指示情報出力部17は、例えば、前記オプション情報に基づく配送指示を生成し、前記配送指示情報を出力する。具体的に、指示情報出力部17は、例えば、前記酒類製品の配送に関する情報(配送業者、配送時期、配送条件(冷蔵、冷凍、常温等の温度条件等))、配送場所等)に基づいて、前記酒類製品について、配送を手配するための配送指示を生成する。そして、指示情報出力部17は、前記配送指示を、前記提供者、前記管理者、配送業者、倉庫管理業者、流通業者等の端末に出力できる。
【0044】
前記指示情報を受信した酒類製品の管理者は、例えば、前記配送指示に基づいて酒類製品の発送手配を行う。前記発送手配は、例えば、前記管理者自身が行ってもよいし、前記管理者の指示を受けた他の者(例えば、配送業者、流通業者、保管業者)等が行ってもよい。そして、前記管理者は、例えば、自身の端末(端末40)により、前記酒類製品の配送状態に関する情報を、管理情報として本装置10Aに送信できる。本装置10Aの指示情報出力部17は、例えば、送信された前記管理情報を取得し、前記管理情報を対応する前記酒類トークン情報に紐づけて出力できる。前記出力は、例えば、前記提供者、取引者、購入者等の端末に直接出力してもよいし、前記ブロックチェーンマーケットプレイス上で閲覧可能となるように出力してもよい。これにより、前記酒類トークン情報の購入者(酒類製品の所有者)は、本装置10Aを介して、前記酒類製品の配送状況を確認することが可能になる。
【0045】
本実施形態の酒類トークン取引支援装置は、例えば、オプション情報取得部により、製品の保管や配送に関するオプション情報を取得できる。このため、本実施形態の酒類トークン取引支援装置によれば、例えば、前記酒類トークン情報の購入者が選択したオプション情報に基づき、酒類製品の保管状態および配送を変更することが可能になる。酒類は、その保管状態如何によってその価値が大きく変動する場合がある。例えば、ワインやウイスキーなどの酒類であれば、適切な冷暗所に保管することで熟成し、その価値が高まる一方、日本酒等の鮮度が重要になる酒類であれば、瞬間冷凍処理により、製造時点での鮮度を維持することが重要になる。本実施形態の酒類トークン取引支援装置によれば、例えば、酒類トークン情報(NFT)の購入者により、そのNFTに紐づく酒類について、急速冷凍処理による長期保管や、冷暗所保管による熟成を選択し、任意のタイミングで配送させることも可能になるため、酒類の資産価値をより安定した状態で維持し、運用することが可能になる。
【0046】
[実施形態3]
実施形態3は、実施形態1~2の酒類トークン取引支援装置10(10A)の利用の例である。
【0047】
本実施形態では、例えば、前記酒類製品として、日本酒を例に挙げ、酒類提供者である酒蔵が本装置10を利用して、日本酒製品のNFT(日本酒NFT)を生成、日本酒NFTを介して酒類製品の取引を支援する場合を例に挙げて説明するが、本発明は以下の説明には何ら限定されない。
【0048】
まず、日本酒NFTの発行希望者(例えば、前記酒類提供者である酒蔵の従業員、前記酒類提供者から依頼を受けた本装置10の管理者等)は、例えば、自身の端末40により本装置10にアクセスし、製造した日本酒に関するトークン発行依頼情報を入力して日本酒NFTの発行依頼を行う。
図5に、本装置10にアクセスした端末40に表示される画面例を示す。なお、
図5に示す画面例は一例であり、本発明を何ら限定しない。日本酒NFTの発行希望者は、例えば、
図5に示す画面において、前記トークン発行依頼情報として、各項目(商品画像、商品名、商品説明、詳細ページへのリンク、詳細情報、Collection、エディション数、Blockchain等)に必要な情報を入力することにより、日本酒NFTの発行依頼が可能となる。
【0049】
本装置10は、ブロックチェーン上で、前記製品識別情報と1:1で対応づけた日本酒NFTを発行する。そして、本装置10は、マーケット部13により、登録した日本酒NFTをブロックチェーンマーケットプレイスに公開する。
図6に、本装置10により公開されたNFTマーケットの画面例を示すが、
図6に示す画面例は一例であり、本発明を何ら限定しない。
図6に示すように、公開された日本酒NFTは、例えば、前記マーケットプレイスの機能により検索が可能であり、ユーザの検索操作によって一覧表示される。前記検索は、特に制限されず、例えば、キーワード検索、価格検索、タグ検索等があげられる。また、前記マーケットプレイスは、例えば、タグ検索機能、ソート機能、フィルター機能等を有していてもよい。また、前記マーケットプレイスの機能として、例えば、日本酒NFTごとの閲覧数やいいね数等の集計、表示機能があってもよい。前記マーケットプレイスは、例えば、さらに、日本酒NFTの取引実績(出来高、価格、価格変動幅、閲覧数、いいね数等)に基づいて日本酒NFTをランキング表示する機能を有していてもよい。この際、前記ランキング表示のための集計は、例えば、ブロックチェーンの種類、生産地、取引期間等の条件ごとに集計することができる。
【0050】
本装置10を介して日本酒の購入を希望する取引者は、自身の端末50により、本装置10が公開したブロックチェーンマーケットプレイスにアクセスし、
図6のように公開されている日本酒NFTを閲覧できる。そして、取引者は、閲覧した日本酒NFTについて購入を希望する場合、前記ブロックチェーンマーケットプレイスにて日本酒NFTの購入処理を行う。本装置10は、前記ブロックチェーンマーケットプレイスにおいて、公開した日本酒NFTが購入された場合、前記ブロックチェーンマーケットプレイスから日本酒NFTの取引情報を取得し、前記取引情報に基づいて、ブロックチェーンネットワーク上の酒類NFTの所有者情報を、前記酒類提供者から取引者に更新する。
【0051】
また、前記取引者は、日本酒NFTの購入に際し、オプション情報として、日本酒の保管状態を10年間の瞬間冷凍を選択した場合、本装置10は、前記オプション情報を取得する。そして、本装置10は、購入された日本酒NFTと対応する日本酒製品について、瞬間冷凍処理し、10年間の冷凍保管を行うように指示する指示情報を生成、出力する。前記出力は、前述のように、本装置10の管理者でもよいし、日本酒製品の生産者(酒蔵)でもよい。そして、前記管理者または酒蔵は、前記指示情報に基づいて、前記日本酒製品を瞬間冷凍施設に出荷し、瞬間冷凍施設にて瞬間冷凍処理後、冷凍倉庫にて保管を行う。前記瞬間冷凍施設の所有者又は管理者は、本装置10の管理者または酒蔵と同一でもよいし異なってもよいが、本装置10の管理者が管理する施設であることが好ましい。また、本装置10は、前記冷凍倉庫から前記日本酒製品の保管状態についての管理情報を取得し、前記ブロックチェーンマーケットプレイス上で閲覧可能に出力できる。前記管理情報は、例えば、日本酒NFTの識別番号(トークンID)、保管場所、発送期限、入庫日、配送ステータス等の情報があげられる。
【0052】
前記取引者が、自身が所有する日本酒NFTについて本装置10を介した取引を行う場合、前記取引者は、自身の端末50により本装置10にアクセスし、前記ブロックチェーンマーケットプレイスに対する出品情報を入力する。本装置10のマーケット部13は、例えば、前記出品情報を前記ブロックチェーンマーケットプレイスに公開する。これにより、前記取引者は、自身が所有する日本酒NFTについて、本装置10を介して取引することができる。
【0053】
前記取引者が、自身が所有する日本酒NFTと紐づいた日本酒製品について配送が必要になった場合、前記取引者は、自身の端末50により本装置10にアクセスし、前記オプション情報として、日本酒製品の配送に関する情報を入力する。本装置10は、前記配送に関するオプション情報を取得すると、前記オプション情報に基づく配送指示を生成し、前記配送指示を、前記冷凍倉庫を管理する倉庫管理者の端末に出力する。倉庫管理者は、前記配送指示に基づいて、前記日本酒NFTに対応する酒類製品の発送処理を行う。これにより、前記取引者は、自身が所有する日本酒NFTに紐づけられた日本酒製品の配送を行うことができる。
【0054】
[実施形態4]
本実施形態のプログラムは、前述の酒類トークン取引支援方法の各工程を、コンピュータに実行させるためのプログラムである。具体的に、本実施形態のプログラムは、コンピュータに、トークン発行依頼取得手順、トークン発行手順、マーケット手順、取引情報取得手順、及びトークン管理手順を実行させるためのプログラムである。
【0055】
前記トークン発行依頼取得手順は、トークン発行依頼情報を取得し、
前記トークン発行依頼情報は、取引対象となる酒類製品の製品識別情報を含み、
前記トークン発行手順は、前記トークン発行依頼情報に基づいて、前記製品識別情報により特定される酒類製品毎に、ブロックチェーン上に酒類トークン情報を発行し、
前記マーケット手順は、前記酒類トークン情報をマーケットに公開し、
前記取引情報取得手順は、前記酒類トークン情報の前記マーケットにおける取引情報を取得し、
前記トークン管理手順は、前記取引情報に基づいて、前記ブロックチェーン上の前記酒類トークン情報の所有者情報を更新する。
【0056】
また、本実施形態のプログラムは、コンピュータを、トークン発行依頼取得手順、トークン発行手順、マーケット手順、取引情報取得手順、及びトークン管理手順として機能させるプログラムということもできる。
【0057】
本実施形態のプログラムは、前記本発明の酒類トークン取引支援装置及び酒類トークン取引支援方法における記載を援用できる。前記各手順は、例えば、「手順」を「処理」と読み替え可能である。また、本実施形態のプログラムは、例えば、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。前記記録媒体は、例えば、非一時的なコンピュータ可読記録媒体(non-transitory computer-readable storage medium)である。前記記録媒体は、特に制限されず、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、ハードディスク(HD)、フラッシュメモリー(例えば、SSD(Solid State Drive)、USBフラッシュメモリー、SD/SDHCカード等)、光ディスク(例えば、CD‐R/CD‐RW、DVD‐R/DVD‐RW、BD‐R/BD‐RE等)、光磁気ディスク(MO)、フロッピー(登録商標)ディスク(FD)等があげられる。また、本実施形態のプログラム(例えば、プログラミング製品、又はプログラム製品ともいう)は、例えば、外部のコンピュータから配信される形態であってもよい。前記「配信」は、例えば、通信回線網を介した配信でもよいし、有線で接続された装置を介した配信であってもよい。本実施形態のプログラムは、配信された装置にインストールされて実行されてもよいし、インストールされずに実行されてもよい。
【0058】
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をできる。
【0059】
<付記>
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のように記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
トークン発行依頼取得部、トークン発行部、マーケット部、取引情報取得部、及びトークン管理部を含み、
前記トークン発行依頼取得部は、トークン発行依頼情報を取得し、
前記トークン発行依頼情報は、取引対象となる酒類製品の製品識別情報を含み、
前記トークン発行部は、前記トークン発行依頼情報に基づいて、前記製品識別情報により特定される酒類製品毎に、ブロックチェーン上に酒類トークン情報を発行し、
前記マーケット部は、前記酒類トークン情報をマーケットに公開し、
前記取引情報取得部は、前記酒類トークン情報の前記マーケットにおける取引情報を取得し、
前記トークン管理部は、前記取引情報に基づいて、前記ブロックチェーン上の前記酒類トークン情報の所有者情報を更新する、酒類トークン取引支援装置。
(付記2)
前記マーケット部は、前記酒類トークン情報の所有者から出品情報を取得し、前記マーケットに前記出品情報を公開し、
前記取引情報取得部は、前記出品情報に基づいて、前記酒類トークン情報の前記マーケットにおける取引情報を取得し、
前記トークン管理部は、前記取引情報に基づいて、前記ブロックチェーン上の前記酒類トークン情報の所有者情報を更新する、付記1に記載の酒類トークン取引支援装置。
(付記3)
オプション情報取得部および指示情報出力部を含み、
前記オプション情報取得部は、前記酒類トークン情報と紐づけて、前記酒類製品に関するオプション情報を取得し、
前記指示情報出力部は、前記オプション情報に基づいて指示情報を生成し、前記指示情報を出力する、付記1または2記載の酒類トークン取引支援装置。
(付記4)
前記オプション情報が、前記酒類製品の保管に関する情報を含み、
前記指示情報出力部は、前記指示情報として、前記オプション情報に基づく製品管理指示情報を生成し、前記製品管理指示情報を出力する、付記3記載の酒類トークン取引支援装置。
(付記5)
前記オプション情報が、前記酒類製品の配送に関する情報を含み、
前記指示情報出力部は、前記指示情報として、前記オプション情報に基づく配送指示情報を生成し、前記配送指示情報を出力する、付記3または4記載の酒類トークン取引支援装置。
(付記6)
前記指示情報出力部は、前記指示情報を出力した酒類製品の管理情報を取得し、前記管理情報を対応する前記酒類トークン情報に紐づけて出力する、付記3から5のいずれかに記載の酒類トークン取引支援装置。
(付記7)
トークン発行依頼取得工程、トークン発行工程、マーケット工程、取引情報取得工程、及び、トークン管理工程を含み、
前記トークン発行依頼取得工程は、トークン発行依頼情報を取得し、
前記トークン発行依頼情報は、取引対象となる酒類製品の製品識別情報を含み、
前記トークン発行工程は、前記トークン発行依頼情報に基づいて、前記製品識別情報により特定される酒類製品毎に、ブロックチェーン上に酒類トークン情報を発行し、
前記マーケット工程は、前記酒類トークン情報をマーケットに公開し、
前記取引情報取得工程は、前記酒類トークン情報の前記マーケットにおける取引情報を取得し、
前記トークン管理工程は、前記取引情報に基づいて、前記ブロックチェーン上の前記酒類トークン情報の所有者情報を更新する、酒類トークン取引支援方法。
(付記8)
前記マーケット工程は、前記酒類トークン情報の所有者から出品情報を取得し、前記マーケットに前記出品情報を公開し、
前記取引情報取得工程は、前記出品情報に基づいて、前記酒類トークン情報の前記マーケットにおける取引情報を取得し、
前記トークン管理工程は、前記取引情報に基づいて、前記ブロックチェーン上の前記酒類トークン情報の所有者情報を更新する、付記7に記載の酒類トークン取引支援方法。
(付記9)
オプション情報取得工程および指示情報出力工程を含み、
前記オプション情報取得工程は、前記酒類トークン情報と紐づけて、前記酒類製品に関するオプション情報を取得し、
前記指示情報出力工程は、前記オプション情報に基づいて指示情報を生成し、前記指示情報を出力する、付記7または8記載の酒類トークン取引支援方法。
(付記10)
前記オプション情報が、前記酒類製品の保管に関する情報を含み、
前記指示情報出力工程は、前記指示情報として、前記オプション情報に基づく製品管理指示情報を生成し、前記製品管理指示情報を出力する、付記9記載の酒類トークン取引支援方法。
(付記11)
前記オプション情報が、前記酒類製品の配送に関する情報を含み、
前記指示情報出力工程は、前記指示情報として、前記オプション情報に基づく配送指示情報を生成し、前記配送指示情報を出力する、付記9または10記載の酒類トークン取引支援方法。
(付記12)
前記指示情報出力工程は、前記指示情報を出力した酒類製品の管理情報を取得し、前記管理情報を対応する前記酒類トークン情報に紐づけて出力する、付記9から11のいずれかに記載の酒類トークン取引支援方法。
(付記13)
トークン発行依頼取得手順、トークン発行手順、マーケット手順、取引情報取得手順、及びトークン管理手順を含み、
前記トークン発行依頼取得手順は、トークン発行依頼情報を取得し、
前記トークン発行依頼情報は、取引対象となる酒類製品の製品識別情報を含み、
前記トークン発行手順は、前記トークン発行依頼情報に基づいて、前記製品識別情報により特定される酒類製品毎に、ブロックチェーン上に酒類トークン情報を発行し、前記マーケット手順は、前記酒類トークン情報をマーケットに公開し、
前記取引情報取得手順は、前記酒類トークン情報の前記マーケットにおける取引情報を取得し、
前記トークン管理手順は、前記取引情報に基づいて、前記ブロックチェーン上の前記酒類トークン情報の所有者情報を更新し、
前記各手順をコンピュータに実行させるためのプログラム。
(付記14)
前記マーケット手順は、前記酒類トークン情報の所有者から出品情報を取得し、前記マーケットに前記出品情報を公開し、
前記取引情報取得手順は、前記出品情報に基づいて、前記酒類トークン情報の前記マーケットにおける取引情報を取得し、
前記トークン管理手順は、前記取引情報に基づいて、前記ブロックチェーン上の前記酒類トークン情報の所有者情報を更新する、付記13に記載のプログラム。
(付記15)
オプション情報取得手順および指示情報出力手順を含み、
前記オプション情報取得手順は、前記酒類トークン情報と紐づけて、前記酒類製品に関するオプション情報を取得し、
前記指示情報出力手順は、前記オプション情報に基づいて指示情報を生成し、前記指示情報を出力する、付記13または14記載のプログラム。
(付記16)
前記オプション情報が、前記酒類製品の保管に関する情報を含み、
前記指示情報出力手順は、前記指示情報として、前記オプション情報に基づく製品管理指示情報を生成し、前記製品管理指示情報を出力する、付記15記載のプログラム。
(付記17)
前記オプション情報が、前記酒類製品の配送に関する情報を含み、
前記指示情報出力手順は、前記指示情報として、前記オプション情報に基づく配送指示情報を生成し、前記配送指示情報を出力する、付記15または16記載のプログラム。
(付記18)
前記指示情報出力手順は、前記指示情報を出力した酒類製品の管理情報を取得し、前記管理情報を対応する前記酒類トークン情報に紐づけて出力する、付記15から17のいずれかに記載のプログラム。
(付記19)
トークン発行依頼取得手順、トークン発行手順、マーケット手順、取引情報取得手順、及びトークン管理手順を含み、
前記トークン発行依頼取得手順は、トークン発行依頼情報を取得し、
前記トークン発行依頼情報は、取引対象となる酒類製品の製品識別情報を含み、
前記トークン発行手順は、前記トークン発行依頼情報に基づいて、前記製品識別情報により特定される酒類製品毎に、ブロックチェーン上に酒類トークン情報を発行し、前記マーケット手順は、前記酒類トークン情報をマーケットに公開し、
前記取引情報取得手順は、前記酒類トークン情報の前記マーケットにおける取引情報を取得し、
前記トークン管理手順は、前記取引情報に基づいて、前記ブロックチェーン上の前記酒類トークン情報の所有者情報を更新し、
前記各手順をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録しているコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
(付記20)
前記マーケット手順は、前記酒類トークン情報の所有者から出品情報を取得し、前記マーケットに前記出品情報を公開し、
前記取引情報取得手順は、前記出品情報に基づいて、前記酒類トークン情報の前記マーケットにおける取引情報を取得し、
前記トークン管理手順は、前記取引情報に基づいて、前記ブロックチェーン上の前記酒類トークン情報の所有者情報を更新する、付記19に記載の記録媒体。
(付記21)
オプション情報取得手順および指示情報出力手順を含み、
前記オプション情報取得手順は、前記酒類トークン情報と紐づけて、前記酒類製品に関するオプション情報を取得し、
前記指示情報出力手順は、前記オプション情報に基づいて指示情報を生成し、前記指示情報を出力する、付記19または20に記載の記録媒体。
(付記22)
前記オプション情報が、前記酒類製品の保管に関する情報を含み、
前記指示情報出力手順は、前記指示情報として、前記オプション情報に基づく製品管理指示情報を生成し、前記製品管理指示情報を出力する、付記21記載の記録媒体。
(付記23)
前記オプション情報が、前記酒類製品の配送に関する情報を含み、
前記指示情報出力手順は、前記指示情報として、前記オプション情報に基づく配送指示情報を生成し、前記配送指示情報を出力する、付記21または22記載の記録媒体。
(付記24)
前記指示情報出力手順は、前記指示情報を出力した酒類製品の管理情報を取得し、前記管理情報を対応する前記酒類トークン情報に紐づけて出力する、付記21から23のいずれかに記載の記録媒体。
【産業上の利用可能性】
【0060】
本発明によれば、酒類製品の製品識別情報により特定される製品と1:1で紐づけられた酒類トークン情報を発行でき、ブロックチェーンネットワークにより前記酒類トークン情報の取引を記録可能となる。このため、本発明は、電子商取引、特に、酒類製品の取引に特に好適に利用できる。
【符号の説明】
【0061】
10 酒類トークン取引支援装置
11 トークン発行依頼取得部
12 トークン発行部
13 マーケット部
14 取引情報取得部
15 トークン管理部
16 オプション情報取得部
17 指示情報出力部
101 中央処理装置
102 メモリ
103 バス
104 記憶装置
105 入力装置
106 出力装置
107 通信デバイス
【要約】 (修正有)
【課題】酒類の価値を担保し、市場価値を高めることが可能な酒類トークン取引支援装置、酒類トークン取引支援方法及びプログラム提供する。
【解決手段】本発明の酒類トークン取引支援装置10は、トークン発行依頼取得部、トークン発行部、マーケット部、取引情報取得部及びトークン管理部を含み、トークン発行依頼取得部は、トークン発行依頼情報を取得し、トークン発行依頼情報は、取引対象となる酒類製品の製品識別情報を含み、トークン発行部は、トークン発行依頼情報に基づいて、製品識別情報により特定される酒類製品毎に、ブロックチェーン上に酒類トークン情報を発行し、マーケット部は、酒類トークン情報をマーケットに公開し、取引情報取得部は、酒類トークン情報のマーケットにおける取引情報を取得し、トークン管理部は、取引情報に基づいて、ブロックチェーン上の酒類トークン情報の所有者情報を更新する。
【選択図】
図1