(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-21
(45)【発行日】2023-11-30
(54)【発明の名称】撮像装置、制御方法、プログラムならびに記憶媒体
(51)【国際特許分類】
H04N 23/667 20230101AFI20231122BHJP
G03B 15/00 20210101ALI20231122BHJP
G03B 17/00 20210101ALI20231122BHJP
H04N 23/60 20230101ALI20231122BHJP
【FI】
H04N23/667
G03B15/00 F
G03B17/00 Q
H04N23/60 300
(21)【出願番号】P 2020010328
(22)【出願日】2020-01-24
【審査請求日】2023-01-17
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】植野 大優
(72)【発明者】
【氏名】今井 與一郎
(72)【発明者】
【氏名】鳥海 大士
(72)【発明者】
【氏名】塩崎 智行
【審査官】佐藤 直樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-081737(JP,A)
【文献】特開2010-245880(JP,A)
【文献】国際公開第2019/207641(WO,A1)
【文献】特開2007-134805(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 23/667
G03B 15/00
G03B 17/00
H04N 23/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像手段により得られた映像を表示する表示手段と、
前記映像を外部機器に出力する出力手段と、
撮影中は第1の撮像形式設定で前記映像を撮像し、撮影待機中は撮影中
における前記第1の撮像形式設定よりも前記映像の撮像時の処理が軽減された第2の撮像形式設定で前記映像を撮像する第1の動作と、撮影待機中か撮影中かにかかわらず
前記第1の撮像形式設定で前記映像を撮像する第2の動作と、を含む複数の動作を切り替えて実行可能な処理手段と、
前記出力手段により前記外部機器への前記映像の出力が行われていない場合は、前記処理手段が前記第1の動作を実行することを許可し、
前記出力手段により前記外部機器への前記映像の出力が行われている場合は、前記処理手段が前記第1の動作を実行することを禁止する制御手段と、
前記第1の動作を実行するように設定するための第1のユーザ操作を受け付ける第1の操作手段と、
前記第1の撮像形式設定を行うための第2のユーザ操作を受け付ける第2の操作手段と、を有
し、
前記制御手段は、前記出力手段により前記外部機器への前記映像の出力が行われていない場合は、前記第1のユーザ操作に応じて前記第1の動作を実行するように設定すること並びに前記第2のユーザ操作に応じて設定された前記第1の撮像形式設定を前記第2の撮像形式設定に変更することを許可し、
前記出力手段により前記外部機器への前記映像の出力が行われている場合は、前記第1のユーザ操作に応じて前記第1の動作を実行するように設定すること並びに前記第2のユーザ操作に応じて設定された前記第1の撮像形式設定を前記第2の撮像形式設定に変更することを禁止することを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記
第1の撮像形式設定
および前記第2の撮像形式設定は、前記映像の画質、フレームレートおよび読み出し方式の少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項
1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記第
2の撮像形式設定は、前記
第1の撮像形式設定よりも前記映像の撮像時の処理に起因する発熱を低減するような撮像形式設定であることを特徴とする請求項
1または2に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記制御手段は、前記出力手段により前記外部機器への前記映像の出力が行われている場合は、映像の出力先の外部機器だけに映像を表示する画面設定時であっても、映像の出力先の外部機器と撮像装置の両方に映像を表示する画面設定時であっても、前記処理手段が前記第1の動作を実行することを禁止することを特徴とする請求項1から
3のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記表示手段は、前記撮像手段により
生成された映像をライブビューとして表示することを特徴とする請求項1から
4のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項6】
前記撮像手段により
生成された映像を記録する記録手段をさらに有することを特徴とする請求項1から
5のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項7】
前記処理手段は、前記撮像手段を有することを特徴とする請求項1から
6のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項8】
撮像手段により得られた映像を表示する表示手段と、前記映像を外部機器に出力する出力手段と、
撮影中は第1の撮像形式設定で前記映像を撮像し、撮影待機中は撮影中
における前記第1の撮像形式設定よりも前記映像の撮像時の処理が軽減されたと異なる第2の撮像形式設定で前記映像を撮像する第1の動作と、撮影待機中か撮影中かにかかわらず
前記第1の撮像形式設定で前記映像を撮像する第2の動作と、を含む複数の動作を切り替えて実行可能な
処理手段と、前記第1の動作を実行するように設定するための第1のユーザ操作を受け付ける第1の操作手段と、前記第1の撮像形式設定を行うための第2のユーザ操作を受け付ける第2の操作手段と、を有する撮像装置の制御方法であって、
前記出力手段により前記外部機器への前記映像の出力が行われていない場合は、前記
第1のユーザ操作に応じて前記第1の動作を実行するように設定すること並びに前記第2のユーザ操作に応じて設定された前記第1の撮像形式設定を前記第2の撮像形式設定に変更することを許可し、
前記出力手段により前記外部機器への前記映像の出力が行われている場合は、前記
第1のユーザ操作に応じて前記第1の動作を実行するように設定すること並びに前記第2のユーザ操作に応じて設定された前記第1の撮像形式設定を前記第2の撮像形式設定に変更することを禁止することを特徴とする制御方法。
【請求項9】
コンピュータを、請求項1から
7のいずれか1項に記載された撮像装置として機能させるためのプログラム。
【請求項10】
コンピュータを、請求項1から
7のいずれか1項に記載された撮像装置として機能させるためのプログラムを記憶したコンピュータによる読み取りが可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮影時の動作モードを切り替え可能な技術に関する。
【背景技術】
【0002】
デジタルカメラなどの撮像装置において動画撮影を行う場合、撮像部の処理負荷やバッテリの消費電力などが大きくなると、これらが発熱し装置内部が高温となるおそれがある。このため、デジタルカメラなどの撮像装置には、装置内部が高温とならないように、撮像部の処理負荷やバッテリの消費電力を抑える昇温緩和機能が搭載されているものがある。
【0003】
昇温緩和機能(エコモード)は、撮影待機時の映像のフレームレートや解像度などを撮影時よりも低下させることで、撮像部の処理負荷やバッテリの消費電力を抑える機能である(特許文献1、2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2012-165373号公報
【文献】特開2006-333315号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、映像を外部機器に出力する際に、撮影待機中であっても外部の録画機器で録画が実行されたり、外部の表示機器で画質の詳細を確認したりする場合があり、このような場合に画質などが劣化していると、ユーザの意図しない映像が録画されてしまったり、画質の詳細が確認できない可能性がある。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みてなされ、その目的は、装置内部が高温となることを低減しつつ、外部機器に出力される映像の画質の低下を抑える技術を実現することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決し、目的を達成するために、本発明の撮像装置は、撮像手段により得られた映像を表示する表示手段と、前記映像を外部機器に出力する出力手段と、撮影中は第1の撮像形式設定で前記映像を撮像し、撮影待機中は撮影中における前記第1の撮像形式設定よりも前記映像の撮像時の処理が軽減された第2の撮像形式設定で前記映像を撮像する第1の動作と、撮影待機中か撮影中かにかかわらず前記第1の撮像形式設定で前記映像を撮像する第2の動作と、を含む複数の動作を切り替えて実行可能な処理手段と、前記出力手段により前記外部機器への前記映像の出力が行われていない場合は、前記処理手段が前記第1の動作を実行することを許可し、前記出力手段により前記外部機器への前記映像の出力が行われている場合は、前記処理手段が前記第1の動作を実行することを禁止する制御手段と、前記第1の動作を実行するように設定するための第1のユーザ操作を受け付ける第1の操作手段と、前記第1の撮像形式設定を行うための第2のユーザ操作を受け付ける第2の操作手段と、を有し、前記制御手段は、前記出力手段により前記外部機器への前記映像の出力が行われていない場合は、前記第1のユーザ操作に応じて前記第1の動作を実行するように設定すること並びに前記第2のユーザ操作に応じて設定された前記第1の撮像形式設定を前記第2の撮像形式設定に変更することを許可し、前記出力手段により前記外部機器への前記映像の出力が行われている場合は、前記第1のユーザ操作に応じて前記第1の動作を実行するように設定すること並びに前記第2のユーザ操作に応じて設定された前記第1の撮像形式設定を前記第2の撮像形式設定に変更することを禁止する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、装置内部が高温となることを低減しつつ、外部機器に出力される映像の画質の低下を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図3】本実施形態の昇温緩和機能の切替処理を示すフローチャート。
【
図4】本実施形態の撮像形式設定処理を示すフローチャート。
【
図5】本実施形態の昇温緩和モード切替処理を示すフローチャート。
【
図6】本実施形態の動画記録処理を示すフローチャート。
【
図7】本実施形態の撮像形式設定画面の一例を示す図。
【
図8】本実施形態の昇温緩和モードにおいて撮影待機中と撮影中で切り替わる撮像形式の一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。尚、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。さらに、添付図面においては、同一若しくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
【0011】
[実施形態1]
以下に、本発明のデータ転送装置を、静止画や動画を撮影可能なデジタル一眼レフカメラに適用した実施の形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
【0012】
<装置構成>
図1及び
図2を参照して、本実施形態のデジタルカメラの構成および機能について説明する。
【0013】
図1(a)はデジタルカメラ100の前面斜視図、
図1(b)はデジタルカメラ100の背面斜視図である。
【0014】
図1において、背面表示部101は、画像や各種情報を表示する、カメラ本体の背面に設けられたLCDなどの表示デバイスである。また、背面表示部101は、静止画撮影後の静止画再生や記録中の動画表示、及びライブビュー表示機能を併せ持っている。ファインダー外表示部243は、カメラ本体の上面に設けられたLCDなどの表示デバイスであり、シャッター速度や絞りなどのカメラの様々な設定値を表示する。
【0015】
シャッターボタン102は撮影指示を行うための操作部である。モード切替スイッチ103は各種モードを切り替えるためのダイヤル式の操作部である。端子カバー104は外部機器300とデジタルカメラ100をUSBなどのケーブルを介して接続するためのコネクタ(不図示)を保護するカバー部材である。メイン電子ダイヤル105は
図2で後述する操作部270に含まれる回転操作部材であり、このメイン電子ダイヤル105を回すことで、シャッター速度や絞りなどの設定値が変更できる。
【0016】
電源スイッチ106はデジタルカメラ100の電源のオン/オフを切り替える操作部材である。サブ電子ダイヤル107も
図2で後述する操作部270に含まれる回転操作部材であり、選択枠の移動や画像送りなどを行える。十字キー108も
図2で後述する操作部270に含まれる移動指示部材であり、上、下、左、右からなる4方向ボタンのいずれかを押し込むことで、十字キー108の押した部分に応じた操作が可能である。
【0017】
SETボタン109も
図2で後述する操作部270に含まれる押しボタンであり、主に選択項目の決定などに用いられる。ライブビューボタン110も
図2で述する操作部270に含まれる押しボタンであり、静止画撮影モードではライブビュー(以下、LVと表記する場合もある)表示のオン/オフを切り替え、動画記録モードでは動画撮影(記録)の開始や停止の指示に使用される。拡大ボタン111も
図2で後述する操作部270に含まれる押しボタンであり、ライブビュー中における拡大表示のオン/オフ、及び拡大表示中の拡大率の変更を行うための操作部材である。また、拡大ボタン111は、再生モードでは再生画像を拡大し、拡大率を増加させるための操作部材である。縮小ボタン112も
図2で後述する操作部270に含まれる押しボタンであり、拡大された再生画像の拡大率を減少させ、画面を縮小表示するための操作部材である。再生ボタン113も
図2で後述する操作部270に含まれる押しボタンであり、撮影モードと再生モードとを切り替えるための操作部材である。撮影モード中に再生ボタン113を押下することで再生モードに移行し、記録媒体250に記録された画像のうち最新の画像を背面表示部101に表示させることができる。
【0018】
クイックリターンミラー212は、
図2で後述するシステム制御部201の指示に応じて、不図示のアクチュエータによってアップ位置(露光位置)又はダウン位置(ライブビュー位置)に駆動される。通信端子210はデジタルカメラ100がレンズユニット200(
図2)と通信を行うための電気的接点である。覗き込み型の接眼ファインダー216はフォーカシングスクリーン213(
図2)を観察することで、レンズユニット200を通じて取り込んだ被写体像の焦点や構図の確認を行うための光学部材である。蓋116はデジタルカメラ100に対して記録媒体250を着脱するためにスロットを開閉する部材である。グリップ部115は、ユーザがデジタルカメラ100を構えた際に右手で握りやすい形状を有する。
【0019】
次に、
図2を参照して、本実施形態のデジタルカメラ100及びレンズユニット200の内部構成について説明する。
図2において、
図1と共通する構成には同じ符号を付して示している。
【0020】
図2において、レンズユニット200は撮影レンズ207を搭載し、デジタルカメラ100に対して着脱可能である。撮影レンズ207は通常、複数枚のレンズから構成されるが、ここでは簡略化して1枚のレンズのみで示している。通信端子206はレンズユニット200がデジタルカメラ100と通信を行うための電気的接点である。通信端子210はデジタルカメラ100がレンズユニット200と通信を行うための電気的接点である。レンズユニット200は、通信端子206を介してシステム制御部201と通信し、内蔵されたレンズ制御部204が絞り駆動回路202を制御して絞り205を駆動し、AF駆動回路203を制御して撮影レンズ207の位置を変位させることで焦点を合わせる。
【0021】
AEセンサ217は、レンズユニット200を通じて取り込んだ被写体の輝度を測光する。焦点検出部211は、システム制御部201にデフォーカス量を出力し、システム制御部201はデフォーカス量に応じてレンズユニット200と通信し、位相差検出方式でのオートフォーカス処理に関する制御を行う。
【0022】
クイックリターンミラー(以下、ミラー)212は、露光、ライブビュー表示、動画撮影の際にシステム制御部201から指示を受けて、不図示のアクチュエータによってアップ位置又はダウン位置に駆動される。クイックリターンミラー212は、撮影レンズ207から入射した光束を接眼ファインダー216又は撮像部222へ切り替える。クイックリターンミラー212は通常、光束を反射して接眼ファインダー216へ光束を導くようダウン位置に付勢されているが、露光やライブビュー表示には、撮像部222へ光束を導くように上方に跳ね上がり光束中から待避する(アップ位置)。また、クイックリターンミラー212は、光束の一部が透過して焦点検出部211に入射するように、中央部がハーフミラーとなっている。撮影者は、ペンタプリズム214と接眼ファインダー216を介して、フォーカシングスクリーン213を観察することで、レンズユニット200を通じて取り込んだ被写体像の焦点や構図の確認が可能となる。
【0023】
フォーカルプレーンシャッター221は、システム制御部201の指示に応じて撮像部222での露光時間を自由に制御できる。撮像部222は被写体像を電気信号に変換するCCDやCMOS等の撮像素子で構成されたイメージセンサである。A/D変換器223は、撮像部222から出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換する。
【0024】
画像処理部224は、A/D変換器223からのデータ、又は、メモリ制御部215からのデータに対して所定の画素補間、縮小といったリサイズ処理や色変換処理を行う。また、画像処理部224では、撮像した画像データを用いて所定の演算処理が行われ、システム制御部201は演算結果に基づいて露光制御、測距制御を行う。これにより、TTL(スルー・ザ・レンズ)方式のAF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、EF(フラッシュプリ発光)処理が行われる。画像処理部224では更に、撮像した画像データを用いて所定の演算処理を行い、演算結果に基づいてTTL方式のAWB(オートホワイトバランス)処理も行っている。
【0025】
A/D変換器223から出力されるデジタルデータは、画像処理部224及びメモリ制御部215を介して、あるいは、メモリ制御部215を介してメモリ232に直接書き込まれる。メモリ232は、撮像部222及びA/D変換器223から得られる画像データや、背面表示部101に表示するための表示用のデータや外部機器300に出力するための表示用または記録用のデータを格納する。メモリ232は、所定枚数の静止画や所定時間の動画及び音声を格納するのに十分な記憶容量を備えている。また、メモリ232は画像表示用のメモリ(ビデオメモリ)を兼ねている。
【0026】
D/A変換器219は、メモリ232に格納されている画像表示用のデータをアナログ信号に変換して背面表示部101に供給する。メモリ232に書き込まれた表示用の画像データはD/A変換器219を介して背面表示部101により表示される。背面表示部101は、D/A変換器219からのアナログ信号に応じた表示を行う。このように、メモリ232に格納されたデジタル信号をアナログ信号に変換し、背面表示部101に逐次転送して表示することで、電子ビューファインダー(EVF)機能を実現し、ライブビュー表示(スルー画像表示)を行える。
【0027】
ファインダー内表示部241には、ファインダー内表示部駆動回路242を介して、現在AF処理が行われている測距点(AF位置)を示す枠やカメラの設定状態を表すアイコンなどが表示される。これにより、ユーザは、接眼ファインダー216を覗くことでレンズユニット200により取り込まれた被写体像を視認できる光学ファインダー(OVF)を介して、AF位置やカメラの設定状態を確認することが可能となる。
【0028】
ファインダー外表示部243には、ファインダー外表示部駆動回路244を介して、シャッター速度や絞りなどのカメラの様々な設定値が表示される。
【0029】
外部出力I/F290は、メモリ232に格納されている表示用または記録用の映像データ(静止画データまたは動画データ)をデジタル信号のまま外部機器300に供給する。例えば、HDMI(登録商標)(High-Definition Multimedia Interface)規格に準拠した通信プロトコルに従って、映像信号、音声信号、制御信号を出力する。こうして、メモリ232に書き込まれた表示用または記録用の映像データは外部機器300において表示または記録される。外部機器300は、例えば、4Kや8K対応の表示機器や録画機器である。なお、外部出力I/F290は、HDMI(登録商標)に限らず、SDIやUSBであってもよい。
【0030】
不揮発性メモリ256は、電気的に消去・記録可能な、例えばEEPROMなどである。不揮発性メモリ256には、システム制御部201の動作用の定数、プログラム等が記憶される。ここでいう、プログラムとは、後述する各種フローチャートを実行するためのプログラムのことである。
【0031】
システム制御部201は、デジタルカメラ100全体を統括して制御するCPUやMPUを備え、不揮発性メモリ256に格納されたプログラムを実行することで、後述するフローチャートの各処理を実現する。システムメモリ252はRAMなどであり、システム制御部201の動作用の定数、変数、不揮発性メモリ256から読み出したプログラムなどを展開するワークメモリとしても使用される。また、システム制御部201は、メモリ232、D/A変換器219、背面表示部101、外部出力I/F290などを制御することにより表示制御も行う。システムタイマー253は各種制御に用いる時間や、内蔵時計の時間を計測する計時部である。
【0032】
モード切替スイッチ103、第1シャッタースイッチ261、第2シャッタースイッチ262、操作部270はシステム制御部201に各種の指示を入力するための操作手段である。モード切替スイッチ103は、システム制御部201の動作モードを、静止画撮影モード、動画記録モード、再生モードのいずれかに切り替える。静止画撮影モードには、例えば、オート撮影モード、オートシーン判別モード、マニュアルモード、絞り優先モード(Avモード)、シャッター速度優先モード(Tvモード)が含まれる。また、静止画撮影モードには、例えば、撮影シーン別の撮影設定となる各種シーンモード、プログラムAEモード、カスタムモードなどが含まれる。
【0033】
モード切替スイッチ103で、静止画撮影モードに含まれる複数のモードのいずれかに直接切り替える。あるいは、モード切替スイッチ103で静止画撮影モードに一旦切り替えた後に、静止画撮影モードに含まれる複数のモードのいずれかに他の操作部材を用いて切り替えるようにしてもよい。同様に、動画記録モードや再生モードにも複数のモードが含まれていてもよい。また、動画記録モードには、デジタルカメラ100の内部の処理に起因する発熱による温度上昇を低減する昇温緩和モード(エコモード)が含まれる。
【0034】
第1シャッタースイッチ261は、デジタルカメラ100に設けられたシャッターボタン102の操作途中、いわゆる半押し(撮影準備指示)でオンとなり、第1シャッタースイッチ信号SW1を発生する。システム制御部201は、第1シャッタースイッチ信号SW1を受けて画像処理部224によって、AF処理、AE処理、AWB処理、EF処理などを開始する。
【0035】
第2シャッタースイッチ262は、シャッターボタン102の操作完了、いわゆる全押し(撮影指示)でオンとなり、第2シャッタースイッチ信号SW2を発生する。システム制御部201は、第2シャッタースイッチ信号SW2により、撮像部222からの信号読み出しから記録媒体250に画像データを書き込むまでの一連の撮影処理を開始する。
【0036】
操作部270は、背面表示部101に表示される種々の機能に関するに設定を行うための項目や設定値を示すアイテムを選択することにより、場面ごとに適宜機能が割り当てられ、各種機能ボタンとして作用する。機能ボタンとしては、例えば、メニューボタン270eや、終了ボタン、戻るボタン、画像送りボタン、ジャンプボタン、絞込みボタン、属性変更ボタンなどがある。例えば、メニューボタン270eが押されると各種の設定可能なメニュー画面が背面表示部101に表示される。ユーザは、背面表示部101に表示されたメニュー画面と、十字キー108やSETボタン109を用いて直感的に各種設定を行うことができる。
【0037】
操作部270は、ユーザからの各種操作を受け付ける各種スイッチ、ボタン、タッチパネル等の操作部材からなり、少なくとも以下の操作部材が含まれる。シャッターボタン102、メイン電子ダイヤル105、電源スイッチ106、サブ電子ダイヤル107、十字キー108、SETボタン109、ライブビューボタン110、拡大ボタン111、縮小ボタン112、再生ボタン113。十字キー108は、十字キー108における上、下、右、左の各部を押し込み可能な方向ボタン。本実施形態では一体的な操作部として説明しているが、上ボタン、下ボタン、右ボタン、左ボタンがそれぞれ独立したボタンであってもよい。以下、上、または下部分を上下キー、左または右部分を左右キーと称する。また、操作部270は、外部出力I/F290を介して外部機器300とデータ通信を開始するための専用の接続ボタンなどの操作部材を含む。
【0038】
電源制御部280は、電池検出回路、DC-DCコンバータ、通電するブロックを切り替えるスイッチ回路等により構成され、電池の装着の有無、電池の種類、電池残量の検出を行う。また、電源制御部280は、その検出結果及びシステム制御部201の指示に基づいてDC-DCコンバータを制御し、必要な電圧を必要な期間、記録媒体250を含む各部へ供給する。
【0039】
電源部230は、アルカリ電池やリチウム電池等の一次電池やNiCd電池やNiMH電池、Liイオン電池等の二次電池、ACアダプタ等からなる。記録媒体I/F218は、メモリカードやハードディスク等の記録媒体250とのインターフェースである。記録媒体250は、撮影された画像を記録するためのメモリカード等の記録媒体であり、半導体メモリや磁気ディスク等から構成される。
【0040】
通信部254は、無線又は有線ケーブルによって接続し、映像信号や音声信号の送受信を行う。通信部254は無線LAN(Local Area Network)やインターネットとも接続可能である。通信プロトコルは、FTP(File Transfer Protocol)やPTP(Picture Transfer Protocol)などを想定しているが、既存の技術を使う想定であるため、本実施形態では特に限定しない。通信部254は撮像部222で撮像した画像(スルー画像を含む)や、記録媒体250に記録された画像ファイルを外部機器300に送信可能であり、また、外部機器300から画像ファイルやその他の各種情報を受信することができる。
【0041】
姿勢検知部255は重力方向に対するデジタルカメラ100の姿勢を検知する。姿勢検知部255で検知された姿勢に基づいて、撮像部222で撮影された画像が、デジタルカメラ100を横に構えて撮影された画像であるか、縦に構えて撮影された画像なのかを判別可能である。システム制御部201は、姿勢検知部255で検知された姿勢に応じた向き情報を撮像部222で撮像された画像の画像ファイルに付加したり、画像を回転して記録することが可能である。姿勢検知部255としては、加速度センサやジャイロセンサなどを用いることができる。
【0042】
また、背面表示部101には、表示画面に対するタッチ操作を検出可能なタッチセンサを有するタッチパネル270aが設けられている。タッチパネル270aは、背面表示部101の表示画面に重ね合わせて平面的に構成され、接触された位置に応じた座標情報が出力されるようにした入力デバイスである。システム制御部201は、タッチパネル270aに対する以下の操作を検出できる。タッチパネル270aを指やペンで触れたこと(タッチダウン)。タッチパネル270aを指やペンで触れている状態であること(タッチオン)。タッチパネル270aを指やペンで触れたまま移動していること(ムーブ)。タッチパネル270aに触れていた指やペンを離したこと(タッチアップ)。タッチパネル270aに何も触れていない状態(タッチオフ)。タッチパネル270aに指やペンでタッチダウンとタッチアップを連続して行うことをタップと称する。これらの操作や、タッチパネルに指やペンが触れている位置座標は、システム制御部201に通知され、システム制御部201は通知された情報に基づいてタッチパネルにどのような操作が行われたかを判定する。ムーブについてはタッチパネル270aで移動する指やペンの移動方向についても、位置座標の変化に基づいて、タッチパネル270aの垂直成分・水平成分ごとに判定できる。またタッチパネル270aをタッチダウンから所定の距離以上のムーブを経てタッチアップをしたとき、ドラッグを経てドロップが行われたこととする(ドラッグアンドドロップ)。タッチパネル270aは、抵抗膜方式や静電容量方式、表面弾性波方式、赤外線方式、電磁誘導方式、画像認識方式、光センサ方式等、様々な方式のタッチパネルのうちいずれの方式のものを用いてもよい。
【0043】
また、撮像装置本体に限らず、有線または無線通信を介して撮像装置(ネットワークカメラを含む)と通信し、撮像装置を遠隔で制御する制御装置にも本発明を適用可能である。撮像装置を遠隔で制御する装置としては、例えば、スマートフォンやタブレットPC、デスクトップPCなどの装置がある。制御装置側で行われた操作や制御装置側で行われた処理に基づいて、制御装置側から撮像装置に各種動作や設定を行わせるコマンドを通知することにより、撮像装置を遠隔から制御可能である。また、撮像装置で撮影したライブビュー画像を有線または無線通信を介して受信して制御装置側で表示できるようにしてもよい。
【0044】
なお、本実施形態においては、本発明をデジタルカメラに適用した場合を例にして説明したが、これはこの例に限定されない。すなわち、PDA(Personal Digital Assistant)、携帯電話端末や携帯型の画像ビューワ、ディスプレイを備えるプリンタ装置、デジタルフォトフレーム、音楽プレーヤ、ゲーム機、電子ブックリーダなど、表示部を備え、外部機器にデータを転送可能な装置であれば、本発明は適用可能である。
【0045】
<制御処理>次に、
図3から
図8を参照して、本実施形態のデジタルカメラ100による制御処理について説明する。
【0046】
なお、
図3から
図6の各フローチャートの処理は、不揮発性メモリ256に記録されたプログラムをシステムメモリ252に展開してシステム制御部201が実行することで実現する。また、
図3の処理は、デジタルカメラ100の電源がオンされて、動画記録モードに設定されると開始される。
【0047】
まず、
図3のフローチャートを参照して、本実施形態の動画記録モードにおける昇温緩和機能の切替処理について説明する。
【0048】
昇温緩和機能は、動画記録モードにおいて、デジタルカメラ100の撮像部222の処理負荷やバッテリの消費電力を抑え、装置内部の発熱による温度上昇を低減するために、撮影待機中は撮影中よりも映像の撮像時の処理を軽減する機能である。詳しくは、昇温緩和モードがオンの場合においては、撮影待機中は撮影中(動画記録中)よりも撮像部222から出力される動画の画質(解像度)やフレームレート、映像信号の読み出し方式などを低下させる。
【0049】
S301では、システム制御部201は、操作部270がユーザ操作を受け付け、撮像形式設定指示が行われたか否かを判定し、撮像形式設定指示が行われた場合はS302に進み、撮像形式設定指示が行われていない場合にはS303に進む。
【0050】
S302では、システム制御部201は、
図4で後述する撮像形式設定処理を行う。
【0051】
S303では、システム制御部201は、操作部270がユーザ操作を受け付け、昇温緩和設定指示が行われたか否かを判定し、昇温緩和機能の設定指示が行われた場合はS304に進み、昇温緩和機能の設定指示が行われていない場合にはS306に進む。
【0052】
S304では、システム制御部201は、外部出力I/F290により外部機器300に表示用データや記録用データが出力されているか否かを判定し、出力されている場合はS306に進み、出力されていない場合にはS305に進む。
【0053】
本実施形態では、デジタルカメラ100から外部機器300へのデータ出力中に昇温緩和設定の変更を禁止することで、外部出力中は外部機器300での表示時や録画時に不都合が生じないようにすることができる。なお、この外部出力時における昇温緩和設定の変更は、出力先の表示機器だけに表示する一画面設定時であっても、出力先の表示機器とデジタルカメラ100の背面表示部101の両方に表示する2画面設定時であっても禁止される。
【0054】
S305では、システム制御部201は、操作部270が受け付けたユーザ操作に応じて昇温緩和機能をオンまたはオフに変更し、システムメモリ252に記憶する。
【0055】
S306では、システム制御部201は、S302で設定された撮像形式設定に応じて、撮像部222の動作設定を変更し、背面表示部101にライブビュー画像を表示する。
【0056】
S307では、システム制御部201は、昇温緩和機能の設定状態を判定し、昇温緩和機能がオンの場合はS308に進み、昇温緩和機能がオフの場合はS310に進む。
【0057】
S308では、システム制御部201は、外部出力I/F290により外部機器300に表示用データや記録用データが出力されているか否かを判定し、出力されている場合はS310に進み、出力されていない場合にはS309に進む。
【0058】
本実施形態では、外部出力中に昇温緩和モードへの切り替えを禁止することで、外部出力中における外部機器300での表示時や録画時に不都合が生じないようにすることができる。なお、この外部出力時における昇温緩和モードへの切り替えは、出力先の表示機器だけに表示する1画面設定時であっても、出力先の表示機器とデジタルカメラ100の背面表示部101の両方に表示する2画面設定時であっても禁止される。
【0059】
S309では、システム制御部201は、
図5で後述する昇温緩和モード切替処理を行う。
【0060】
S310では、システム制御部201は、操作部270がユーザ操作を受け付け、ライブビューボタン110が押されるなどの動画記録開始指示が行われたか否かを判定し、動画記録開始指示が行われた場合はS311に進み、行われていない場合はS312に進む。
【0061】
S311では、システム制御部201は、
図6で後述する動画記録処理を行う。
【0062】
S312では、システム制御部201は、操作部270がユーザ操作を受け付け、電源スイッチ106がオフされるなどの処理終了指示が行われたかを判定し、処理終了指示が行われた場合は処理を終了し、行われていない場合はS301へ戻り、処理を繰り返す。
【0063】
<撮像形式設定処理>次に、
図4を参照して、
図3のS302における撮像形式設定処理について説明する。
【0064】
S401では、システム制御部201は、
図7に示す撮像形式設定画面700を背面表示部101に表示する。ユーザは、操作部270を操作したり、背面表示部101のタッチパネル270aをタッチ操作することにより、
図7の撮像形式設定画面に表示されている画質の設定項目701、フレームレートの設定項目702、映像圧縮方式の設定項目703、信号読み出し方式の設定項目704の各項目ごとに任意の設定を選択可能である。画質の設定項目701は、4K、8K、FHDなどの映像の解像度の選択肢を含む。フレームレートの設定項目702は、120FPS(frames per second)、60FPS、30FPSなどの選択肢を含む。映像圧縮方式の設定項目703は、画質の設定項目701ごとにAll-IとIPBの選択肢がある。信号読み出し方式の設定項目704は、オーバーサンプリング方式(Over)やドットバイドット方式(Dot)などの選択肢を含む。オーバーサンプリング方式とは撮像素子から全画素で読み出した後に設定している画質に変換する方式であり、ドットバイドット方式とは設定している画質のエリアだけを撮像素子から読み出す方式である。
【0065】
S402では、システム制御部201は、操作部270がユーザ操作を受け付け、画質設定変更指示が行われたか否かを判定し、画質設定変更指示が行われた場合はS403に進み、行われていない場合はS404に進む。ユーザは、
図7の撮像形式設定画面700における画質設定項目701から、任意の設定を選択可能である。
【0066】
S403では、システム制御部201は、S402で受け付けた画質設定変更指示に応じて画質設定を変更し、システムメモリ252に記憶する。
【0067】
S404では、システム制御部201は、操作部270がユーザ操作を受け付け、フレームレート設定変更指示が行われたか否かを判定し、フレームレート設定変更指示が行われた場合はS405に進み、行われていない場合はS406に進む。
【0068】
S405では、システム制御部201は、S404で受け付けたフレームレート変更指示に応じてフレームレート設定を変更し、システムメモリ252に記憶する。
【0069】
S406では、システム制御部201は、操作部270がユーザ操作を受け付け、読み出し方式変更指示が行われたか否かを判定し、読み出し方式変更指示が行われた場合はS407に進み、行われていない場合はS408に進む。
【0070】
S407では、システム制御部201は、S406で受け付けた読み出し方式変更指示に応じて読み出し方式設定を変更し、システムメモリ252に記憶する。
【0071】
S408では、システム制御部201は、操作部270がユーザ操作を受け付け、撮像形式設定終了指示が行われたか否かを判定し、撮像形式設定終了指示が行われた場合は処理を終了し、行われていない場合はS401へ戻り、処理を繰り返す。
【0072】
<昇温緩和モード切替処理>次に、
図5を参照して、
図3のS309における昇温緩和モード切替処理について説明する。
【0073】
S501では、システム制御部201は、システムメモリ252に記憶されている画質設定が8Kであるか否かを判定し、8Kの場合はS502に進み、8Kではない場合はS503に進む。
【0074】
S502では、システム制御部201は、撮像部222の動作設定を4Kの設定に切り替える。
【0075】
S503では、システム制御部201は、システムメモリ252に記憶されているフレームレート設定が30Pであるか否かを判定し、30Pの場合はS505に進み、30Pではない場合はS504に進む。
【0076】
S504では、システム制御部201は、撮像部222の動作設定を30Pの設定に切り替える。
【0077】
S505では、システム制御部201は、システムメモリ252に記憶されている読み出し方式設定がオーバーサンプリング方式であるか否かを判定し、オーバーサンプリング方式の場合はS506に進み、オーバーサンプリング方式ではない場合は処理を終了する。
【0078】
S506では、システム制御部201は、撮像部222の動作設定をドットバイドット方式の設定に切り替える。
【0079】
図8は昇温緩和モードにおいて待機中と撮影中で切り替えられる撮像形式設定の一部を例示している。
図8において、昇温緩和機能がオンに設定されると、撮影待機中は画質設定、フレームレート設定、読み出し方式設定のうち少なくとも1つの設定が低下する方向に変更される。これにより、デジタルカメラ100の内部が高温となることを低減することができる。
【0080】
<動画記録処理>次に、
図6を参照して、
図3のS311における動画記録処理について説明する。
【0081】
S601では、システム制御部201は、昇温緩和モードに切り替わっているか否かを判定し、昇温緩和モードに切り替わっている場合はS602に進み、切り替わっていない場合はS603に進む。
【0082】
S602では、システム制御部201は、システムメモリ252に記憶されている撮像形式設定に応じて撮像部222の動作設定を切り替える。
【0083】
S603では、システム制御部201は、撮像部222からの信号読み出し開始などの動画記録開始処理を行う。
【0084】
S604では、システム制御部201は、撮像部222から読み出した信号から動画ファイルを生成し、記録媒体250に書き込む動画記録処理を行う。
【0085】
S605では、システム制御部201は、操作部270がユーザ操作を受け付け、ライブビューボタン110が押されるなどの動画記録停止指示が行われたか否かを判定し、動画記録停止指示が行われた場合はS606に進み、行われていない場合はS604に進む。
【0086】
S606では、システム制御部201は、撮像部222からの信号読み出し停止などの動画記録停止処理を行う。
【0087】
なお、
図3から
図6の処理の中でモードダイヤルなどが回動されるなどの異常な操作が行われた場合は、途中で処理が中断されることもある。
【0088】
以上説明したように、本実施形態によれば、デジタルカメラ100が昇温緩和モードに切り替えて実行可能な場合において、外部出力中ではない場合は、昇温緩和機能の設定や昇温緩和モードへの切り替えを許可してデジタルカメラ100の内部が高温となることを低減する。また、外部出力中である場合は、昇温緩和機能の設定や昇温緩和モードへの切り替えを禁止して外部出力される画像の画質の低下を抑えることができ、録画機器での録画時や表示機器での表示時の不都合を低減することができる。
【0089】
[他の実施形態]
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
【0090】
発明は上記実施形態に制限されるものではなく、発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、発明の範囲を公にするために請求項を添付する。
【符号の説明】
【0091】
100…デジタルカメラ、101…背面表示部、201…システム制御部、222…撮像部、270…操作部、290…外部出力I/F、300…外部機器