(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-21
(45)【発行日】2023-11-30
(54)【発明の名称】接続構造
(51)【国際特許分類】
H01R 4/58 20060101AFI20231122BHJP
H01R 4/38 20060101ALI20231122BHJP
【FI】
H01R4/58 C
H01R4/38 C
(21)【出願番号】P 2020041647
(22)【出願日】2020-03-11
【審査請求日】2023-02-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000005348
【氏名又は名称】株式会社SUBARU
(74)【代理人】
【識別番号】110000936
【氏名又は名称】弁理士法人青海国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】三松 隼太
【審査官】山下 寿信
(56)【参考文献】
【文献】特開平09-326268(JP,A)
【文献】特開2012-169141(JP,A)
【文献】特開平08-083632(JP,A)
【文献】実開昭62-155482(JP,U)
【文献】特開2007-311123(JP,A)
【文献】特開2013-150472(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 4/58
H01R 4/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1バスバーと、
前記第1バスバーと接続される第2バスバーと、
前記第1バスバーと前記第2バスバーとを接続する締結部と、
を備え、
前記第1バスバーは、前記第1バスバーの先端部において厚さ方向に突出し、前記第1バスバーの長さ方向に貫通する貫通孔を形成する位置決部を有し、
前記第2バスバーは、前記貫通孔に挿入可能であり、
前記締結部は、前記第1バスバーと、前記貫通孔を通過した前記第2バスバーの先端部側とを締結する接続構造。
【請求項2】
前記貫通孔における前記第1バスバー側の内面と、前記第1バスバーにおける前記締結部が接続される位置での前記位置決部側の表面とが、同一平面上に位置する請求項1に記載の接続構造。
【請求項3】
前記貫通孔における前記第1バスバーの厚さ方向の孔寸法に対する前記第2バスバーの厚さ寸法の公差は、前記貫通孔における前記第1バスバーの幅方向の孔寸法に対する前記第2バスバーの幅寸法の公差より小さい請求項1または2に記載の接続構造。
【請求項4】
前記第1バスバーと前記第2バスバーとの組が、3組以上、並列に設けられ、
並列方向の両隅に位置する前記第2バスバーの長さが、他の前記第2バスバーに比べて長い請求項1から3のいずれか1項に記載の接続構造。
【請求項5】
並列方向の両隅に位置する前記第2バスバーの長さは、他の前記第2バスバーよりも前記位置決部の長さ以上長い請求項4に記載の接続構造。
【請求項6】
前記第2バスバーの先端には、面取りが施されており、
前記貫通孔における開口部には、面取りが施されている請求項1から5のいずれか1項に記載の接続構造。
【請求項7】
前記第1バスバーの前記位置決部とは反対側端は、前記第1バスバーと接続される第1機器が収容される第1ケース内に位置し、
前記第1ケースには、前記第1ケースの内外を連通させる第1連通孔が形成され、
前記第1バスバーの前記位置決部側端は、前記第1連通孔を通じて前記第1ケース外に突出している請求項1から6のいずれか1項に記載の接続構造。
【請求項8】
前記第1バスバーの前記位置決部側端は、前記第1連通孔の開口面に対して前記位置決部の長さ以上突出している請求項7に記載の接続構造。
【請求項9】
前記第1バスバーは、第1ケース内に収容される第1機器に接続され、
前記第2バスバーは、第2ケース内に収容される第2機器に接続され、
前記第1ケースには、前記第1ケースの内外を連通させる第1連通孔が形成され、
前記第2ケースには、前記第2ケースの内外を連通させる第2連通孔が形成され、
前記第1連通孔と前記第2連通孔とが対向配置され、
前記第1バスバーおよび前記第2バスバーは、前記第1連通孔および前記第2連通孔を通じて接続され、
前記第1ケースにおける前記第1連通孔側の面と前記第2ケースにおける前記第2連通孔側の面とが面シールされる請求項1から8のいずれか1項に記載の接続構造。
【請求項10】
前記第1バスバーは、第1ケース内に収容される第1機器に接続され、
前記第2バスバーは、第2ケース内に収容される第2機器に接続され、
前記第1機器は、モータ本体または電力変換部のいずれか一方であり、
前記第2機器は、前記モータ本体または前記電力変換部のいずれか他方である請求項1から9のいずれか1項に記載の接続構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、接続対象を電気的に接続する接続構造に関する。
【背景技術】
【0002】
車両では、モータとインバータとを電力ケーブルを使用せずに直接的に接続する構成とすることがある(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
モータとインバータとを直接的に接続する構成の一例として、モータの端子台から延びるモータ側バスバーとインバータの端子台から延びるインバータ側バスバーとをボルトなどで締結する構成が挙げられる。ここで、モータとインバータとの相対位置を合わせるために、モータケースとインバータケースとをノックピンで連結することがある。
【0005】
しかし、ノックピンを使用しても、例えば、一方のバスバーに対して他方のバスバーが対向方向に浮いてしまうことがあるというように、モータ側バスバーとインバータ側バスバーとの相対位置がずれることがある。バスバーが浮いてしまった場合、両方のバスバーを締結する際に、少なくとも一方のバスバーが変形されてしまう。変形されたバスバーは、例えば、車両の走行などによって生じる振動によって破損するおそれがある。
【0006】
そこで、本発明は、接続対象の相対位置のずれを抑制することが可能な接続構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の接続構造は、第1バスバーと、第1バスバーと接続される第2バスバーと、第1バスバーと第2バスバーとを接続する締結部と、を備え、第1バスバーは、第1バスバーの先端部において厚さ方向に突出し、第1バスバーの長さ方向に貫通する貫通孔を形成する位置決部を有し、第2バスバーは、貫通孔に挿入可能であり、締結部は、第1バスバーと、貫通孔を通過した第2バスバーの先端部側とを締結する。
【0008】
また、接続構造は、貫通孔における第1バスバー側の内面と、第1バスバーにおける締結部が接続される位置での位置決部側の表面とが、同一平面上に位置してもよい。
【0009】
また、貫通孔における第1バスバーの厚さ方向の孔寸法に対する第2バスバーの厚さ寸法の公差は、貫通孔における第1バスバーの幅方向の孔寸法に対する第2バスバーの幅寸法の公差より小さいとしてもよい。
【0010】
また、第1バスバーと第2バスバーとの組が、3組以上、並列に設けられ、並列方向の両隅に位置する第2バスバーの長さが、他の第2バスバーに比べて長いとしてもよい。
【0011】
また、並列方向の両隅に位置する第2バスバーの長さは、他の第2バスバーよりも位置決部の長さ以上長いとしてもよい。
【0012】
また、第2バスバーの先端には、面取りが施されており、貫通孔における開口部には、面取りが施されているとしてもよい。
【0013】
また、第1バスバーの位置決部とは反対側端は、第1バスバーと接続される第1機器が収容される第1ケース内に位置し、第1ケースには、第1ケースの内外を連通させる第1連通孔が形成され、第1バスバーの位置決部側端は、第1連通孔を通じて第1ケース外に突出しているとしてもよい。
【0014】
また、第1バスバーの位置決部側端は、第1連通孔の開口面に対して位置決部の長さ以上突出しているとしてもよい。
【0015】
また、第1バスバーは、第1ケース内に収容される第1機器に接続され、第2バスバーは、第2ケース内に収容される第2機器に接続され、第1ケースには、第1ケースの内外を連通させる第1連通孔が形成され、第2ケースには、第2ケースの内外を連通させる第2連通孔が形成され、第1連通孔と第2連通孔とが対向配置され、第1バスバーおよび第2バスバーは、第1連通孔および第2連通孔を通じて接続され、第1ケースにおける第1連通孔側の面と第2ケースにおける第2連通孔側の面とが面シールされるとしてもよい。
【0016】
また、第1バスバーは、第1ケース内に収容される第1機器に接続され、第2バスバーは、第2ケース内に収容される第2機器に接続され、第1機器は、モータ本体または電力変換部のいずれか一方であり、第2機器は、モータ本体または電力変換部のいずれか他方であるとしてもよい。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、接続対象の相対位置のずれを抑制することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】
図1は、第1実施形態にかかる接続構造の構成を示す概略図である。
【
図2】
図2は、
図1の前側から接続構造を見た拡大平面図である。
【
図3】
図3は、第1バスバーの構成を示す図である。
図3Aは、第1バスバーを長さ方向に沿って切断した縦断面図を示す。
図3Bは、位置決部を第1バスバーに平行に切断した平面破断図を示す。
図3Cは、第1バスバーの先端側を見た端面図である。
【
図4】
図4は、第2バスバーの構成を示す図である。
図4Aは、第2バスバーを長さ方向に沿って切断した縦断面図を示す。
図4Bは、第2バスバーの平面図を示す。
図4Cは、第2バスバーの先端側を見た端面図である。
【
図5】
図5は、位置決部の貫通孔と第2バスバーの関係を説明する図である。
図5Aは、第1バスバーおよび第2バスバーの厚さ方向を示す。
図5Bは、第1バスバーおよび第2バスバーの幅方向を示す。
【
図6】
図6は、接続される前の一例を示す図である。
【
図7】
図7は、第2バスバーの挿入時の一例を示す図である。
【
図8】
図8は、第2バスバーの挿入時の他の例を示す図である。
【
図9】
図9は、第2バスバーの挿入完了時の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易にするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
【0020】
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態にかかる接続構造1の構成を示す概略図である。接続構造1は、例えば、電気自動車などの車両に搭載されるモータ10とインバータ12との接続に適用される。モータ10およびインバータ12は、電力ケーブルを使用せずに直接的に接続される。
図1では、モータ10およびインバータ12が接続構造1によって接続されている状態を示している。また、
図1では、インバータ12の上にモータ10が戴置される例を示しているが、モータ10の上にインバータ12が戴置される構成としてもよい。
【0021】
インバータ12は、インバータケース20、電力変換部22、第1端子台24および第1バスバー26を含む。インバータケース20は、中空の箱状に形成される。インバータケース20には、電力変換部22、第1端子台24および第1バスバー26が収容される。
【0022】
電力変換部22は、インバータケース20外の不図示のバッテリに接続される。また、電力変換部22は、第1端子台24に接続される。電力変換部22は、複数のスイッチング素子を含む。電力変換部22は、スイッチング素子がバッテリの両極間にブリッジ接続されて構成される。電力変換部22は、バッテリの電力を交流電力に変換して第1端子台24に出力する。すなわち、インバータ12は、電力変換装置である。
【0023】
第1端子台24は、例えば、インバータケース20に支持される。第1端子台24は、第1バスバー26を支持する。第1バスバー26は、導体で平板の棒状に形成されている。第1バスバー26については、後に詳述する。第1バスバー26は、第1端子台24を介して電力変換部22に接続される。
【0024】
インバータケース20には、インバータケース20の内外を連通させる第1連通孔28が形成される。第1連通孔28は、例えば、インバータケース20の上面における第1端子台24の上方の位置に形成される。
【0025】
第1バスバー26は、第1端子台24から第1連通孔28に向かう方向(
図1の上方向)に延在している。第1バスバー26における第1端子台24に固定される基端側は、インバータケース20内に位置する。第1バスバー26の先端は、第1連通孔28を通じてインバータケース20外に突出している。
【0026】
モータ10は、モータケース30、モータ本体32、第2端子台34および第2バスバー36を含む。モータケース30は、中空の箱状の部分と中空の円筒状の部分とが組み合わされて形成される。モータケース30内には、モータ本体32、第2端子台34および第2バスバー36が収容される。
【0027】
モータ本体32は、例えば、三相同期モータとするが、三相誘導モータなどであってもよい。モータ本体32における不図示の回転軸は、例えば、車両の車軸に連結される。また、モータ本体32における巻線は、第2端子台34に接続される。モータ本体32は、第2端子台34を通じて供給される電力を消費して回転軸を回転させる。回転軸は、車軸を通じて車輪を回転させる。
【0028】
第2端子台34は、例えば、モータケース30に支持される。第2端子台34は、第2バスバー36を支持する。第2バスバー36は、導体で平板の棒状に形成されている。第2バスバー36については、後に詳述する。第2バスバー36は、第2端子台34を介してモータ本体32に接続される。
【0029】
モータケース30には、モータケース30の内外を連通させる第2連通孔38が形成される。第2連通孔38は、例えば、モータケース30の下面における第2端子台34の下方の位置に形成される。
【0030】
第2バスバー36は、第2端子台34から第2連通孔38に向かう方向(
図1の下方向)に延在している。第2バスバー36における第2端子台34に固定される基端側は、モータケース30内に位置する。第2バスバー36の先端は、第2連通孔38を通じてモータケース30外に突出している。
【0031】
モータケース30の第2連通孔38は、インバータケース20の第1連通孔28に対向配置される。インバータケース20の側面における第1連通孔28側には、側面から外側に起立する第1フランジ40が設けられる。モータケース30の側面における第2連通孔38側には、側面から外側に起立する第2フランジ42が設けられる。第1フランジ40および第2フランジ42は、ボルト44およびナット46で連結される。これにより、インバータケース20とモータケース30とが接続される。
【0032】
また、インバータケース20の上面上には、弾性体48が配置される。弾性体48は、第1連通孔28の周囲に配置される。弾性体48は、例えば、オーリングである。インバータケース20とモータケース30とが接続されると、弾性体48は、インバータケース20およびモータケース30で挟まれる。つまり、インバータケース20における第1連通孔28側の面とモータケース30における第2連通孔38側の面とが、弾性体48を通じて面シールされる。
【0033】
また、インバータケース20およびモータケース30が接続されると、インバータケース20内とモータケース30内とが、第1連通孔28および第2連通孔38によって連通される。この状態では、モータ10側の第2バスバー36は、インバータ12側の第1連通孔28を通じてインバータケース20内に挿入されている。そして、第2バスバー36は、インバータ12側の第1バスバー26と接続される。
【0034】
接続構造1は、上記の第1バスバー26および第2バスバー36と、締結部50とを含む。第1バスバー26および第2バスバー36は、接続構造1における接続対象である。締結部50は、第1バスバー26と第2バスバー36とを接続する。締結部50は、例えば、ボルト52およびナット54を含む。
【0035】
第1バスバー26および第2バスバー36は、互いに平行に重ねて配置される。ボルト52は、第1バスバー26および第2バスバー36に挿通される。ナット54は、ボルト52に螺合される。第1バスバー26および第2バスバー36は、ボルト52およびナット54によって締結される。
【0036】
また、インバータケース20の側面における締結部50の前面の位置には、インバータケース20の内外を連通させる作業開口部56が形成される。締結部50を用いた第1バスバー26および第2バスバー36の接続作業は、作業開口部56を通じて行われてもよい。なお、作業開口部56は、接続作業の完了後に閉められてもよい。
【0037】
第1バスバー26と第2バスバー36とが接続されると、インバータ12の電力変換部22は、第1バスバー26および第2バスバー36を通じてモータ本体32に交流電力を供給することが可能となる。
【0038】
ところで、モータ10とインバータ12とを接続する際、モータ10とインバータ12との相対位置を合わせる必要がある。比較例として、モータケース30とインバータケース20とをノックピンで連結して、モータ10とインバータ12との相対位置を合わせることがある。
【0039】
しかし、この比較例では、ノックピンでモータケース30とインバータケース20との相対位置が合ったとしても、第1バスバー26と第2バスバー36との相対位置がずれることがある。これは、インバータケース20と第1端子台24との相対位置のずれ、および、モータケース30と第2端子台34との相対位置のずれのいずれか一方または双方が影響していると推定される。
【0040】
上記比較例において、第1バスバー26に対して第2バスバー36が対向方向(
図1の前方向)に浮くようにずれることがある。第2バスバー36が浮いてしまった場合、締結部50で第1バスバー26および第2バスバー36を締結する際に、少なくとも一方のバスバーが変形されてしまう。変形されたバスバーは、例えば、車両の走行などによって生じる振動によって破損するおそれがある。
【0041】
そこで、本実施形態の接続構造1では、第1バスバー26に位置決部60が設けられている。位置決部60は、第1バスバー26の先端部に設けられる。位置決部60は、第1バスバー26の表面(例えば、前面)から第1バスバー26の厚さ方向(例えば、
図1の前方向)に突出している。
【0042】
位置決部60は、第1バスバー26の長さ方向(換言すると、延在方向であり、例えば、
図1の上下方向)に貫通する貫通孔62を形成している。貫通孔62は、第2バスバー36が挿入可能な開口形状を有している。位置決部60は、貫通孔62に第2バスバー36が挿入されることで、第1バスバー26に対する第2バスバー36の位置を許容範囲内に制限する。つまり、位置決部60は、接続対象の第1バスバー26および第2バスバー36の相対位置を決定する位置決め機能を有する。
【0043】
図2は、
図1の前側から接続構造1を見た拡大平面図である。
図2では、第1バスバー26および第2バスバー36が接続されている状態を示している。
【0044】
接続構造1では、第1バスバー26および第2バスバー36の組が3組設けられている。具体的には、第1端子台24には、3個の第1バスバー26が支持されている。3個の第1バスバー26は、各第1バスバー26の表面が同一平面上に位置するように、第1バスバー26の幅方向(
図2の左右方向)に並列に配置されている。以後、各第1バスバー26を区別するために、左の第1バスバー26を第1バスバー26aと呼び、中央の第1バスバー26を第1バスバー26bと呼び、右の第1バスバー26を第1バスバー26cと呼ぶ場合がある。
【0045】
また、第2端子台34には、3個の第2バスバー36が支持されている。3個の第2バスバー36は、各第2バスバー36の表面が同一平面上に位置するように、第2バスバー36の幅方向(
図2の左右方向)に並列に配置されている。以後、各第2バスバー36を区別するために、左の第2バスバー36を第2バスバー36aと呼び、中央の第2バスバー36を第2バスバー36bと呼び、右の第2バスバー36を第2バスバー36cと呼ぶ場合がある。
【0046】
各第1バスバー26の並列ピッチと、各第2バスバー36の並列ピッチは、等しくなっている。左の第1バスバー26aは、左の第2バスバー36に対応し、中央の第1バスバー26bは、中央の第2バスバー36bに対応し、右の第1バスバー26cは、右の第2バスバー36cに対応する。
【0047】
各第1バスバー26の長さは、大凡等しくなっている。換言すると、第1端子台24に対する各第1バスバー26の先端の高さ位置は、大凡等しくなっている。このため、3個の第1バスバー26のいずれの先端(位置決部60側端)も、第1連通孔28を通じてインバータケース20外に突出している。
【0048】
図2の矢印70は、位置決部60の長さを示す。位置決部60の長さは、位置決部60における第1バスバー26の長さ方向の寸法である。各第1バスバー26における位置決部60の長さは、大凡等しくなっている。位置決部60の長さは、第1バスバー26の長さより短くなっている。また、各第1バスバー26において、位置決部60の長さ方向の一端(
図2の上側端)は、第1バスバー26の先端に揃えられている。
【0049】
また、
図2の二点鎖線は、第1連通孔28の開口面72を示す。開口面72は、第1連通孔28におけるインバータケース20の外側に開口する。第1バスバー26の先端(位置決部60側端)は、
図2の矢印74で示すように、第1連通孔28の開口面72に対して位置決部60の長さ以上に突出している。
【0050】
また、
図2の矢印76で示すように、第2バスバー36は、並列方向(第2バスバー36の幅方向であり、
図2の左右方向)の両隅に位置する第2バスバー36a、36cの長さが、中央の第2バスバー36bの長さに比べて長くなっている。換言すると、左右両隅に位置する第2バスバー36a、36cにおける第2端子台34に対する先端78の位置は、中央の第2バスバー36bにおける第2端子台34に対する先端78の位置に比べ、相対的に下方に離れている。
【0051】
具体的には、並列方向の両隅に位置する第2バスバー36(左右の第2バスバー36a、36c)の長さは、他の第2バスバー36(中央の第2バスバー36b)よりも、位置決部60の長さ以上に長い。
【0052】
また、締結部50は、第1バスバー26の表面と第2バスバーの表面が重なる位置であり、かつ、位置決部60よりも第1端子台24側の位置において、第1バスバー26および第2バスバー36を締結する。
【0053】
図3は、第1バスバー26の構成を示す図である。
図3Aは、第1バスバー26を長さ方向に沿って切断した縦断面図を示す。
図3Bは、位置決部60を第1バスバー26に平行に切断した平面破断図を示す。
図3Cは、第1バスバー26の先端側を見た端面図である。
【0054】
図3Aおよび
図3Bで示すように、第1バスバー26における位置決部60と第1端子台24との間には、第1バスバー26を貫通する第1締結孔80が形成されている。第1締結孔80には、締結部50のボルト52が挿入される。つまり、第1締結孔80の周囲は、締結部50が接続される位置に相当する。
【0055】
図3Aで示すように、貫通孔62における第1バスバー26側の内面82は、第1バスバー26における位置決部60側の表面84(貫通孔62の外にある表面84)に連続している。そして、貫通孔62の内面82と第1バスバー26における表面84とは、同一平面上に位置する。
【0056】
なお、貫通孔62の内面82は、第1バスバー26の表面84に、必ずしも連続していなくてもよい。少なくとも、貫通孔62における第1バスバー26側の内面82と、第1バスバー26における締結部50が接続される位置での位置決部60側の表面84とが、同一平面上に位置していればよい。例えば、内面82と、締結部50が接続される位置での表面84との間に段差などがあってもよい。
【0057】
また、位置決部60は、第1バスバー26とは別部材で構成される。例えば、第1バスバー26は、銅で形成される。位置決部60は、銅または銅合金で形成される。位置決部60は、接続部86によって第1バスバー26に接続されている。なお、位置決部60は、他の金属で形成されて第1バスバー26に接続されてもよい。
【0058】
位置決部60の接続方法は、例えば、溶接とする。位置決部60は、
図3Cで示すように、断面が略U字状になるように、平板の両側縁が折り曲げられて形成されている。そして、位置決部60における折り曲げられた側縁は、第1バスバー26の表面84に隅肉溶接されている。
図3B~
図3Cのクロスハッチングで示す接続部86は、溶接痕を示す。なお、位置決部60は、溶接に限らず、例えば、ハンダによる溶着など、他の接続方法で接続されてもよい。
【0059】
また、位置決部60は、第1バスバー26とは別部材で構成される態様に限らない。例えば、位置決部60は、第1バスバー26の先端部が基端側に折り返されて構成されてもよい。
【0060】
図3A~
図3Cで示すように、貫通孔62における第1バスバー26の先端側の開口部90には、第1面取部92が形成されている。第1面取部92は、開口部90の周方向に亘って形成されている。第1面取部92では、角部を斜めに削り取る面取りが施されている。つまり、貫通孔62の開口部90には面取りが施されている。
【0061】
図4は、第2バスバー36の構成を示す図である。
図4Aは、第2バスバー36を長さ方向に沿って切断した縦断面図を示す。
図4Bは、第2バスバー36の平面図を示す。
図4Cは、第2バスバー36の先端側を見た端面図である。
【0062】
第2バスバー36は、例えば、銅で形成される。第2バスバー36の厚さ寸法は、第1バスバー26の厚さ寸法と大凡等しい。また、第2バスバー36の幅寸法は、第1バスバー26の幅寸法より小さい。
【0063】
図4Aおよび
図4Bで示すように、第2バスバー36には、第2バスバー36を貫通する第2締結孔100が形成されている。第2締結孔100には、締結部50のボルト52挿入される。つまり、第2締結孔100の周囲は、締結部50が接続される位置に相当する。
【0064】
図4A~
図4Cで示すように、第2バスバー36の先端には、第2面取部102が形成されている。第2面取部102は、第2バスバー36の周方向に亘って形成されている。第2面取部102では、角部を斜めに削り取る面取りが施されている。つまり、第2バスバー36の先端には面取りが施されている。
【0065】
図5は、位置決部60の貫通孔62と第2バスバー36の関係を説明する図である。
図5Aは、第1バスバー26および第2バスバー36の厚さ方向を示す。
図5Bは、第1バスバー26および第2バスバー36の幅方向を示す。
【0066】
図5Aで示すように、矢印110は、貫通孔62における第1バスバー26の厚さ方向の孔寸法(厚さ方向孔寸法)を示す。また、矢印112は、第2バスバー36の厚さ寸法を示す。また、矢印114は、厚さ方向孔寸法に対する第2バスバー36の厚さ寸法の公差(厚さ方向公差)を示す。
【0067】
第2バスバー36の厚さ寸法は、例えば、約2.0mmとする。この場合、貫通孔62の厚さ方向孔寸法は、例えば、約2.5mm以下とされる。つまり、この例では、厚さ方向公差は、0.5mm以下に設定される。このような厚さ方向公差とすると、第2バスバー36を貫通孔62に挿入した際、第1バスバー26と第2バスバー36との間隔(換言すると、第1バスバー26に対する第2バスバー36の浮き)を、常に、0.5mm以下に抑制することができる。
【0068】
ここで、ノックピンを用いてモータ10およびインバータ12の相対位置を合わせる比較例では、第1バスバー26に対する第2バスバー36の浮きを、常に1.0mm以下にすることが難しい。
【0069】
これに対し、本実施形態の接続構造1では、上記比較例の倍以上の精度で、第1バスバー26および第2バスバー36の相対位置を合わせることができる。また、本実施形態の接続構造1では、第1バスバー26に対する第2バスバー36の浮きを0.5mm以下に抑制できることで、締結部50で締結されたときの第1バスバー26および第2バスバー36の変形を抑制できる。その結果、本実施形態の接続構造1では、車両の走行などによって振動が与えられても、第1バスバー26および第2バスバー36が破損されることを抑制できる。
【0070】
また、本実施形態において、より好適には、
図5Aの下側の厚さ方向公差、および、
図5Aの上側の厚さ方向公差がそれぞれ0.2mm以下に設定される。つまり、厚さ方向公差が0.4mm以下に設定されることがより好ましい。この態様では、第1バスバー26および第2バスバー36の相対位置の精度を、より向上させることができ、第1バスバー26および第2バスバー36が破損されることを、より確実に抑制可能となる。なお、具体的な寸法および公差の値は、一例に過ぎず、適宜設定されてもよい。
【0071】
図5Bで示すように、矢印120は、貫通孔62における第1バスバー26の幅方向の孔寸法(幅方向孔寸法)を示す。また、矢印122は、第2バスバー36の幅寸法を示す。また、矢印124は、幅方向孔寸法に対する第2バスバー36の幅寸法の公差(幅方向公差)を示す。
【0072】
図5Aおよび
図5Bで示すように、貫通孔62は、厚さ方向公差が幅方向公差より小さくなるように形成されている。厚さ方向公差は、上記のように、第1バスバー26に対する第2バスバー36の浮きに起因する第1バスバー26および第2バスバー36の変形に大きく影響する。このため、厚さ方向公差については、上記のように厳しく設定されていた。
【0073】
これに対し、第2バスバー36が第1バスバー26に対して幅方向にずれても、締結部50で締結されたときの第1バスバー26および第2バスバー36の変形は生じ難い。このため、幅方向の公差については、締結部50による締結が可能な範囲で許容される。つまり、幅方向公差は、厚さ方向公差ほど厳しく設定されなくてもよい。
【0074】
また、第1バスバー26および第2バスバー36の複数組のうち、並列方向の両隅の組についての厚さ方向公差は、他の組についての厚さ方向公差より小さな値に設定されている。例えば、
図2を例では、左の第1バスバー26aおよび第2バスバー36aの組の厚さ方向公差、および、右の第1バスバー26cおよび第2バスバー36cの組の厚さ方向公差は、大凡共通の値とされる。そして、左右両隅の組の厚さ方向公差は、中央の第1バスバー26bおよび第2バスバー36bの組の厚さ方向公差より小さな値(例えば、0.4mm以下など)に設定される。換言すると、中央の組の厚さ方向公差は、左右両隅の組の厚さ方向公差より厳しく設定されていなくてもよい。
【0075】
上記のように、各第1バスバー26は、共通の第1端子台24に固定され、各第2バスバー36は、共通の第2端子台34に固定されている。このため、左右両隅の第1バスバー26a、26cに対する第2バスバー36a、36cの相対位置が制限されると、中央の第1バスバー26bに対する第2バスバー36bの相対位置も、おのずと制限される。このため、中央の組の厚さ方向公差が緩和されても、結果的に、中央の組における厚さ方向の相対位置の精度を左右両隅の組と同程度の精度で制限することができる。
【0076】
また、中央の組の厚さ方向公差を、左右両隅の組の厚さ方向公差より緩和することで、仮に、左右両隅の第2バスバー36a、36cに対して中央の第2バスバー36bの厚さ方向の位置に誤差があったとしても、中央の第2バスバー36bの貫通孔62への挿入を円滑に行うことができる。
【0077】
なお、左右両隅の組の厚さ方向公差が、中央の組の厚さ方向公差より小さな値に設定される例を挙げたが、複数組の全てにおいて、厚さ方向公差が共通の値に設定されてもよい。
【0078】
また、上記のように、貫通孔62には第1面取部92が形成されており、第2バスバー36には第2面取部102が形成されている。このため、第2バスバーを貫通孔62に挿入する際、第2バスバー36を貫通孔62内に円滑に導くことができる。
【0079】
また、第1バスバー26および第2バスバー36の複数組のうち、並列方向の両隅の組についての幅方向公差は、他の組についての幅方向公差より小さな値に設定されている。例えば、
図2の例では、左の組の幅方向公差、および、右の組の幅方向公差は、大凡共通の値とされる。そして、左右両隅の組の幅方向公差は、中央の組の幅方向公差より小さな値に設定される。換言すると、中央の組の幅方向公差は、左右両隅の組の幅方向公差より厳しく設定されていなくてもよい。
【0080】
厚さ方向公差と同様に、左右両隅の組の相対位置が制限されると、中央の組の相対位置も、おのずと制限される。このため、中央の組の幅方向公差が緩和されても、結果的に、中央の組における幅方向の相対位置の精度を左右両隅の組と同程度の精度で制限することができる。
【0081】
また、中央の組の幅方向公差を、左右両隅の組の幅方向公差より緩和することで、仮に、左右両隅の第2バスバー36a、36cに対して中央の第2バスバー36bの幅方向の位置に誤差があったとしても、中央の第2バスバー36bの貫通孔62への挿入を円滑に行うことができる。
【0082】
また、左右両隅の組の幅方向公差について、一方の組の幅方向公差を、他方の組の幅方向公差より緩和してもよい。この場合、緩和する方の幅方向公差は、中央の組の幅方向公差より小さな値とする。左右両隅の一方の組の幅方向公差を緩和することで、左右両隅の組の幅方向公差が共通の場合に比べ、各第2バスバー36の貫通孔62への挿入をより円滑に行うことができる。
【0083】
なお、左右両隅の組の幅方向公差が、中央の組の厚さ方向公差より小さな値に設定される例を挙げたが、複数組の全てにおいて、幅方向公差が共通の値に設定されてもよい。
【0084】
次に、接続構造1における接続動作について説明する。
図6は、接続される前の一例を示す図である。
図7は、第2バスバー36の挿入時の一例を示す図である。
図8は、第2バスバー36の挿入時の他の例を示す図である。
図9は、第2バスバー36の挿入完了時の一例を示す図である。
【0085】
図6に示すように、まず、接続作業者は、インバータ12の第1連通孔28および第1バスバー26を上方に向けて配置する。次に、接続作業者は、モータ10の第2連通孔38および第2バスバー36を下方に向けて第1バスバー26の上方に配置する。そして、接続作業者は、第2バスバー36を第1バスバー26に近づけていく。
【0086】
図7に示すように、左右の第2バスバー36a、36cが中央の第2バスバー36bよりも長くなっている。これにより、中央の第2バスバー36bよりも左右の第2バスバー36a、36cが先に貫通孔62に挿入される。このため、接続構造1では、第2バスバー36が3本同時に挿入される態様に比べ、第2バスバー36を貫通孔62に挿入し易くなっている。
【0087】
また、上記のように、第1バスバー26の先端は、第1連通孔28を通じてインバータケース20外に突出している。これにより、接続作業者は、貫通孔62の位置を容易に視認することができる。このため、接続構造1では、第2バスバー36を貫通孔62に、より挿入し易くなっている。
【0088】
図8に示すように、左右の第2バスバー36a、36cが、中央の第2バスバー36bよりも、位置決部60の長さ以上に長くなっている。これにより、左右の第2バスバー36a、36cの先端78が位置決部60(貫通孔62)を通過した後に、中央の第2バスバー36bが貫通孔62に挿入される。このため、左右両隅の組によって相対位置が安定した状態で、中央の組の相対位置を制限することができる。その結果、接続構造1では、各組の位置決めをより円滑に行うことができる。
【0089】
また、上記のように、第1バスバー26の先端は、貫通孔62の開口面72に対して位置決部60の長さ以上に突出している。これにより、接続作業者は、左右の第2バスバー36a、36cの先端78が位置決部60(貫通孔62)を通過したことを容易に視認することができる。このため、接続構造1では、左右両隅の第2バスバー36a、36cが位置決部60で位置決めされたことを、より確実に接続作業者に認識させることができる。
【0090】
図9に示すように、接続作業者は、中央の第2バスバー36が貫通孔62を通過し、弾性体48がインバータケース20およびモータケース30で挟まれるまで、第2バスバー36を下方に移動させる。その後、接続作業者は、第1フランジ40および第2フランジ42をボルト44およびナット46で連結する。これにより、インバータケース20およびモータケース30は、弾性体48によって面シールされる。
【0091】
インバータケース20とモータケース30とのシール構造を面シールとしているため、第2バスバー36の挿入に応じて容易にシールすることができる。また、シール構造を面シールとしているため、仮に、第1バスバー26および第2バスバー36の相対位置のずれが生じたとしても、インバータケース20とモータケース30とを確実にシールすることができる。
【0092】
その後、接続作業者は、作業開口部56を通じて、締結部50のボルト52およびナット54によって、各々の第1バスバー26および第2バスバー36を接続する。
【0093】
以上のように、本実施形態の接続構造1は、第1バスバー26の先端部において位置決部60が設けられている。そして、本実施形態の接続構造1では、位置決部60の貫通孔62に第2バスバー36が挿入されることで、接続対象の第1バスバー26および第2バスバー36の相対位置が制限される。
【0094】
したがって、本実施形態の接続構造1によれば、接続対象の相対位置のずれを抑制することが可能となる。その結果、本実施形態の接続構造1では、第1バスバー26および第2バスバー36の変形、および、第1バスバー26および第2バスバー36の破損を抑制することができる。
【0095】
なお、上記実施形態において、第1バスバー26は、インバータケース20内に収容される電力変換部22に接続されていた。しかし、第1バスバー26は、所定の第1ケース内に収容される所定の第1機器に接続されてもよい。また、第2バスバー36は、モータケース30内に収容されるモータ本体32に接続されていた。しかし、第2バスバー36は、所定の第2ケース内に収容される所定の第2機器に接続されてもよい。つまり、接続構造1は、モータ10およびインバータ12の接続に適用される態様に限らず、電気的に接続される機器間の接続に、適宜適用されてもよい。
【0096】
また、上記実施形態では、第1バスバー26が接続される第1機器が電力変換部22であり、第2バスバー36が接続される第2機器がモータ本体32である例を挙げていた。しかし、第1バスバー26が接続される第1機器がモータ本体32であり、第2バスバー36が接続される第2機器が電力変換部22であってもよい。つまり、第1バスバー26がモータ10側に適用され、第2バスバー36がインバータ12側に適用されてもよい。
【0097】
また、上記実施形態では、第1バスバー26および第2バスバー36の組が3組設けられていた。しかし、第1バスバー26および第2バスバー36の組は、3組に限らず、1組または2組でもよく、4組以上であってもよい。例えば、2相の直流モータとインバータとの接続に接続構造1が適用される場合などでは、第1バスバー26および第2バスバー36の組が2組であってもよい。
【0098】
また、上記実施形態では、各第1バスバー26の長さが大凡等しく、かつ、左右の第2バスバー36a、36cの長さは中央の第2バスバーよりも長く構成されていた。しかし、左右の第1バスバー26a、26cの長さが中央の第1バスバー26bよりも長く、かつ、各第2バスバー36の長さが大凡等しくなるように構成してもよい。
【0099】
以上、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【符号の説明】
【0100】
20 インバータケース
22 電力変換部
26、26a、26b、26c 第1バスバー
28 第1連通孔
30 モータケース
32 モータ本体
36、36a、36b、36c 第2バスバー
38 第2連通孔
50 締結部
60 位置決部
62 貫通孔
82 内面
84 表面
90 開口部