(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-21
(45)【発行日】2023-11-30
(54)【発明の名称】自動的に加熱動作を遂行するエアロゾル生成装置
(51)【国際特許分類】
A24F 40/53 20200101AFI20231122BHJP
A24F 40/51 20200101ALI20231122BHJP
A24F 40/465 20200101ALI20231122BHJP
【FI】
A24F40/53
A24F40/51
A24F40/465
(21)【出願番号】P 2021525801
(86)(22)【出願日】2020-12-10
(86)【国際出願番号】 KR2020018104
(87)【国際公開番号】W WO2021145564
(87)【国際公開日】2021-07-22
【審査請求日】2021-05-12
(31)【優先権主張番号】10-2020-0005610
(32)【優先日】2020-01-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100160749
【氏名又は名称】飯野 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100160255
【氏名又は名称】市川 祐輔
(72)【発明者】
【氏名】キム,ヨンファン
(72)【発明者】
【氏名】ハン,デナム
(72)【発明者】
【氏名】ユン,スンウク
(72)【発明者】
【氏名】イ,スンウォン
【審査官】根本 徳子
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2018-0129637(KR,A)
【文献】特表2018-505696(JP,A)
【文献】国際公開第2019/138043(WO,A1)
【文献】国際公開第2018/203044(WO,A1)
【文献】国際公開第2020/009412(WO,A1)
【文献】特開2019-010038(JP,A)
【文献】国際公開第2019/146063(WO,A1)
【文献】国際公開第2019/030301(WO,A1)
【文献】特表2019-525737(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/00-47/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル生成装置において、
前記エアロゾル生成装置の収容空間にシガレットが挿入されたか否かを感知するシガレット挿入感知センサと、
前記収容空間に挿入されたシガレットを加熱するためのヒータと、
前記エアロゾル生成装置内部の少なくとも2箇所以上の位置の温度を測定する少なくとも1つの温度センサと、
前記収容空間に前記シガレットが挿入されることをトリガーとして、前記少なくとも1つの温度センサによって測定された温度に基づいて、前記エアロゾル生成装置が過熱状態であるか否かを判断し、前記過熱状態が感知されることに基づいて、前記ヒータによる加熱動作を待機させるように前記ヒータを制御する制御部と、
前記ヒータに電力を供給するためのバッテリと、を含み、
前記少なくとも1つの温度センサは、
前記バッテリの前面または背面に隣接して配置される第1サーミスタ(thermistor)及び前記ヒータと前記バッテリとの間に配置される第2サーミスタを含む、エアロゾル生成装置。
【請求項2】
前記少なくとも1つの温度センサは、
前記ヒータに隣接して配置される温度センサ及び前記バッテリの下面近傍に配置される温湿度センサのうち少なくとも1つをさらに含む、請求項
1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項3】
前記シガレット挿入感知センサは、前記シガレットが前記収容空間に挿入されることにより発生する磁場変化を感知するインダクティブセンサを含み、
前記ヒータは、交流磁場を発生させるための誘導コイル及び前記交流磁場によって加熱されるサセプタ(susceptor)を含む、請求項1
又は請求項2に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項4】
エアロゾル生成装置において、
前記エアロゾル生成装置の収容空間にシガレットが挿入されたか否かを感知するシガレット挿入感知センサと、
前記収容空間に挿入されたシガレットを加熱するためのヒータと、
前記ヒータの下方に配置され、前記ヒータに電力を供給するためのバッテリと、
前記バッテリの前面または背面に隣接して配置される第1サーミスタと、
前記ヒータと前記バッテリとの間に配置される第2サーミスタと、
前記収容空間に前記シガレットが挿入されることをトリガーとして、前記第1サーミスタ及び前記第2サーミスタによって測定された温度に基づいて、前記エアロゾル生成装置が過熱状態であるか否かを判断し、前記過熱状態が感知されることに基づいて、前記ヒータによる加熱動作を待機させるPCB(Printed Circuit Board)と、を含む、エアロゾル生成装置。
【請求項5】
前記第1サーミスタは、前記バッテリの前面または背面の中心部と隣接して配置され、
前記バッテリの上面に配置されるPCM(Protection Circuit Module)と電気的に連結される、請求項
4に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項6】
前記PCBの少なくとも一部は、前記ヒータと前記バッテリとの間で延び、
前記第2サーミスタは、前記PCBの前記少なくとも一部と隣接して配置される、請求項
4又は請求項
5に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項7】
エアロゾル生成装置において、
前記エアロゾル生成装置の収容空間にシガレットが挿入されたか否かを感知するシガレット挿入感知センサと、
前記収容空間に挿入されたシガレットを加熱するためのヒータと、
前記ヒータの下方に配置され、前記ヒータに電力を供給するためのバッテリと、
前記バッテリの前面または背面に隣接して配置される第1サーミスタと、
前記ヒータと前記バッテリとの間に配置される第2サーミスタと、
前記ヒータに隣接して配置される温度センサと、
前記バッテリの下面近傍に配置される温湿度センサと、
PCB(Printed Circuit Board)と、を含み、
前記PCBは、
前記収容空間に前記シガレットが挿入されることをトリガーとして、前記第1サーミスタ、前記第2サーミスタ、前記温度センサ、及び前記温湿度センサのうち少なくとも2つ以上から測定された温度に基づいて、前記エアロゾル生成装置が過熱状態であるか否かを判断し、
前記過熱状態が感知されることに基づいて、前記ヒータによる加熱動作を待機させる、エアロゾル生成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動的に加熱動作を遂行するエアロゾル生成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、一般的なシガレットの短所を克服する代替方法に係わる需要が増加している。例えば、シガレットを燃焼させてエアロゾルを生成する方法ではない、エアロゾル生成装置を用いてシガレット、またはエアロゾル生成物質を加熱することで、エアロゾルを生成するシステムに係わる需要が増加している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ユーザがエアロゾル生成装置を用いて複数個のシガレットを連続して吸煙する場合、エアロゾル生成装置内部の温度が過度に増加することにより、エアロゾル生成装置は、過熱状態にもなる。エアロゾル生成装置が過熱状態であるにも拘わらず、追加的な加熱動作が行われば、エアロゾル生成装置内部のハードウェア部品が損傷されるか、安全問題が発生しうる。したがって、エアロゾル生成装置が過熱状態である場合、追加的な加熱動作が防止される必要がある。
【0004】
但し、シガレット挿入が感知されれば、別途の外部入力がなくても、自動的に加熱動作を遂行するエアロゾル生成装置において、エアロゾル生成装置が過熱状態であるために、加熱動作が防止されても、ユーザは、シガレットの問題であるか、それともエアロゾル生成装置の問題であるか把握し難い。これにより、ユーザは、シガレットの問題によって加熱動作が遂行されていないと錯覚して、欠陥のないシガレットを捨ててしまうことになる。また、ユーザがエアロゾル生成装置の問題によって加熱動作が遂行されないものであるということを認知するとしても、喫煙を行うためには、シガレットを抽出していて、さらにエアロゾル生成装置に挿入するか、ボタンを再び押すなどの煩わしい動作がユーザに追加的に要求されうる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
多様な実施例は、前述した問題点を改善するための方案であって、自動的に加熱動作を遂行するエアロゾル生成装置を提供しようとする。本発明が解決しようとする技術的課題は、前述したような技術的課題に限定されず、以下の実施例からさらに他の技術的課題が類推されてもよい。
【発明の効果】
【0006】
本発明は、エアロゾル生成装置を提供することができる。具体的に、本発明によるエアロゾル生成装置は、シガレットが収容空間に挿入される場合、温度センサによって測定された温度に基づいてエアロゾル生成装置が過熱状態であるか否かを判断し、エアロゾル生成装置が過熱状態と判断される場合、加熱動作の開始を遅らせ、以後過熱状態が終了すれば、ヒータの加熱動作を自動的に遂行することができる。
【0007】
このように、本発明によるエアロゾル生成装置は、エアロゾル生成装置が過熱状態と判断される場合、過熱状態が終了するまで待機していて、過熱状態が終了すれば、ヒータを用いた加熱動作を自動的に遂行することができる。したがって、喫煙を再開するために、喫煙のための追加的な動作がユーザに要求されず、ユーザ便宜性が増大する。また、本発明によるエアロゾル生成装置は、過熱状態と判断される場合、加熱動作が遅延され、まもなく開始されるというお知らせをディスプレイすることができる。これにより、ユーザは、喫煙のためにシガレットを取り出していて、さらに挿入するか、ボタンをさらに押すなどの不要な動作を行わなくてもよい。
【0008】
また、本発明によるエアロゾル生成装置は、エアロゾル生成装置内部の少なくとも2箇所以上の位置で温度を測定し、測定された温度についての情報をまとめてエアロゾル生成装置が過熱状態であるか否かを判断する。例えば、エアロゾル生成装置は、バッテリの前面または背面に隣接して配置される第1サーミスタ、及びヒータとバッテリとの間に配置される第2サーミスタによって測定された温度に基づいてエアロゾル生成装置が過熱状態であるか否かを判断する。したがって、エアロゾル生成装置が過熱状態であるか否かがさらに正確に判断されうる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】一部実施例によるエアロゾル生成システムを示す図面である。
【
図2】一実施例によるエアロゾル生成装置の構成を示すブロック図である。
【
図3】一実施例によるエアロゾル生成装置の動作方法を説明するためのフローチャートである。
【
図4】一実施例による温度センサの配置を説明するための図面である。
【
図5】他の実施例による温度センサの配置を説明するための図面である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示によるエアロゾル生成装置は、前記エアロゾル生成装置の収容空間にシガレットが挿入されたか否かを感知するシガレット挿入感知センサ;前記収容空間に挿入されたシガレットを加熱するためのヒータ;前記エアロゾル生成装置内部の少なくとも2箇所以上の位置の温度を測定する少なくとも1つの温度センサ;及び前記シガレットの挿入が感知される場合、前記少なくとも1つの温度センサによって測定された温度に基づいて、前記エアロゾル生成装置が過熱状態であるか否かを判断し、前記過熱状態が感知されることに基づいて、前記過熱状態が終了するまで加熱動作を遅らせるように前記ヒータを制御する制御部を含んでもよい。
【0011】
前記制御部は、前記少なくとも1つの温度センサから測定された温度に基づいて、前記過熱状態の終了如何を判断し、前記過熱状態が終了する場合、前記加熱動作を自動的に遂行することができる。
【0012】
前記制御部は、前記少なくとも1つの温度センサから測定された温度の総和、または加重和が既設定の臨界値以上である場合、前記エアロゾル生成装置を前記過熱状態と判断することができる。
【0013】
前記制御部は、前記エアロゾル生成装置が過熱状態ではないと判断される場合、前記加熱動作を自動的に遂行することができる。
【0014】
前記制御部は、前記過熱状態が感知されることに基づいて、加熱動作がしばらくの間遅延されるというお知らせを出力することができる。
【0015】
前記エアロゾル生成装置は、前記ヒータに電力を供給するためのバッテリをさらに含み、前記少なくとも1つの温度センサは、前記バッテリの前面または背面に隣接して配置される第1サーミスタ(thermistor)、及び前記ヒータと前記バッテリとの間に配置される第2サーミスタを含んでもよい。
【0016】
前記少なくとも1つの温度センサは、前記ヒータに隣接して配置される温度センサ及び前記バッテリの下面近傍に配置される温湿度センサのうち少なくとも1つをさらに含んでもよい。
【0017】
前記シガレット挿入感知センサは、前記シガレットが前記収容空間に挿入されることにより発生する磁場変化を感知するインダクティブセンサを含み、前記ヒータは、交流磁場を発生させるための誘導コイル及び前記交流磁場によって加熱されるサセプタ(susceptor)を含んでもよい。
【0018】
また、本発明によるエアロゾル生成装置は、前記エアロゾル生成装置の収容空間に挿入されたシガレットを加熱するためのヒータ;前記ヒータの下方に配置され、前記ヒータに電力を供給するためのバッテリ;前記バッテリの前面または背面に隣接して配置される第1サーミスタ;前記ヒータと前記バッテリとの間に配置される第2サーミスタ;及び前記第1サーミスタ及び前記第2サーミスタによって測定された温度に基づいて、前記エアロゾル生成装置が過熱状態であるか否かを判断し、前記過熱状態が感知されることに基づいて、前記過熱状態が終了するまで前記ヒータの加熱動作を遅らせるPCB(Printed Circuit Board)を含んでもよい。
【0019】
前記第1サーミスタは、前記バッテリの前面または背面の中心部と隣接して配置され、前記バッテリの上面に配置されるPCM(Protection Circuit Module)と電気的に連結されてもよい。
【0020】
前記PCBの少なくとも一部は、前記ヒータと前記バッテリとの間で延び、前記第2サーミスタは、前記PCBの前記少なくとも一部と隣接して配置されてもよい。
【0021】
また、本発明によるエアロゾル生成装置は、前記エアロゾル生成装置の収容空間に挿入されたシガレットを加熱するためのヒータ;前記ヒータの下方に配置され、前記ヒータに電力を供給するためのバッテリ;前記バッテリの前面または背面に隣接して配置される第1サーミスタ;前記ヒータと前記バッテリとの間に配置される第2サーミスタ;前記ヒータに隣接して配置される温度センサ;前記バッテリの下面近傍に配置される温湿度センサ;及びPCB(Printed Circuit Board);を含み、前記PCBは、前記第1サーミスタ、前記第2サーミスタ、前記温度センサ、及び前記温湿度センサのうち少なくとも2つ以上から測定された温度に基づいて、前記エアロゾル生成装置が前記過熱状態であるか否かを判断し、前記過熱状態が感知されることに基づいて、前記過熱状態が終了するまで前記ヒータの加熱動作を遅らせることができる。
【0022】
実施例で使用される用語は、本発明での機能を考慮しながら可能な限り、現在広く使用される一般的な用語を選択したが、これは、当業者の意図または判例、新たな技術の出現などによっても異なる。また、特定の場合は、出願人が任意に選定した用語もあり、その場合、当該発明の説明部分において、詳細にその意味を記載する。したがって、本発明で使用される用語は、単なる用語の名称ではない、その用語が有する意味と、本発明の全般にわたる内容とに基づいて定義されねばならない。
【0023】
明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」とするとき、それは、特別に反対となる記載がない限り、他の構成要素を除くものではなく、他の構成要素をさらに含んでもよいということを意味する。また、明細書に記載された「…部」、「…モジュール」というような用語は、少なくとも1つの機能や動作を処理する単位を意味し、それは、ハードウェアまたはソフトウェアによって具現されるか、あるいはハードウェアとソフトウェアとの結合によっても具現される。
【0024】
明細書全体において、「シガレット」は、エアロゾル生成物質を含む、シガレット形態のエアロゾル生成物品を指称することができる。
【0025】
本明細書で使用されたところのように、「少なくとも1つ」のような表現は、構成要素のリストに先行する時、構成要素の全体リストを修飾し、リストの個別的な構成要素を修飾しない。例えば、「a、b及びcのうち少なくとも1つ」という表現は、「a」、「b」、「c」、「a及びb」、「a及びc」、「b及びc」、または「a、b及びc」を含むとも理解される。
【0026】
1つのエレメントまたはレイヤが他のエレメントまたはレイヤの「上部に(over)」、「上に(above)」、「連結された(connected to)」または「結合された(coupled to)」と指称されたとき、これは、他のエレメントまたはレイヤの直上に、上に、連結されるか、結合されるものでもあり、または中間のエレメントまたはレイヤが存在してもよい。対照的に、あるエレメントが他のエレメントまたはレイヤの「直ぐ上に」、「直上に」、「直接連結された」または「直接結合された」と言及されたときには、中間に別途のエレメントまたはレイヤが存在していないと理解されねばならない。同じ参照番号は、全体として同じ要素を指称する。
【0027】
以下、添付した図面に基づいて、本発明の実施例について本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施可能なように詳細に説明する。しかし、本発明は、様々な互いに異なる形態に具現可能であり、ここで説明する実施例に限定されない。
【0028】
以下、図面を参照して、本発明の実施例を詳細に説明する。
【0029】
図1は、一実施例によるエアロゾル生成システムを示す図面である。
【0030】
図1を参照すれば、エアロゾル生成システムは、エアロゾル生成装置10及びシガレット15を含んでもよい。エアロゾル生成装置10は、シガレット15が挿入される収容空間を含み、収容空間に挿入されたシガレット15を加熱してエアロゾルを生成することができる。シガレット15は、エアロゾル生成物品の一種であって、エアロゾル生成物質を含んでもよい。一方、
図1には、説明の便宜上、エアロゾル生成装置10がシガレット15と共に使用されるように示されているが、これは、例示に過ぎない。エアロゾル生成装置10は、シガレット15以外の任意の適切なエアロゾル生成物品と共に使用されうる。
【0031】
エアロゾル生成装置10は、バッテリ110、制御部120、サセプタ130、誘導コイル140、及びシガレット挿入感知センサ150を含んでもよい。しかし、エアロゾル生成装置10の内部構造は、
図1に示されたところに限定されない。エアロゾル生成装置10の設計によって、
図1に示された構成要素のうち、一部が省略されるか、新たな構成要素がさらに追加されることを、本実施例に係わる技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解できるであろう。
【0032】
バッテリ110は、エアロゾル生成装置10の動作に用いられる電力を供給する。例えば、バッテリ110は、誘導コイル140が交流磁場を発生させるように電力を供給することができる。また、バッテリ110は、エアロゾル生成装置10内に備えられた他のハードウェア構成、例えば、各種センサ、ユーザインターフェース、メモリ及び制御部120の動作に必要な電力を供給することができる。バッテリ110は、充電が可能なバッテリであるか、使い捨てバッテリでもある。例えば、バッテリ110は、リチウムポリマー(LiPoly)バッテリでもあるが、それに制限されない。
【0033】
制御部120は、エアロゾル生成装置10の全般的な動作を制御するハードウェアである。例えば、制御部120は、バッテリ110、サセプタ130、誘導コイル140、シガレット挿入感知センサ150、及びエアロゾル生成装置10に含まれた他の構成の動作を制御する。また、制御部120は、エアロゾル生成装置10の構成それぞれの状態を確認し、エアロゾル生成装置10が動作可能な状態であるか否かを判断しうる。
【0034】
制御部120は、少なくとも1つのプロセッサを含む。プロセッサは、多数の論理ゲートのアレイとしても具現され、汎用的なマイクロプロセッサと、該マイクロプロセッサで実行されるプログラムが保存されたメモリの組合わせによっても具現される。また、プロセッサが異なる形態のハードウェアによっても具現されるということを、本実施例が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解できるであろう。
【0035】
サセプタ130は、交流磁場(alternating magnetic field)が印加されることにより、加熱される物質を含んでもよい。例えば、サセプタ130は、金属または炭素を含んでもよい。サセプタ130は、フェライト(ferrite)、強磁性合金(ferromagnetic alloy)、ステンレス鋼(stainles ssteel)及びアルミニウム(Al)のうち、少なくとも1つを含んでもよい。また、サセプタ130は、黒鉛(graphite)、モリブデン(molybdenum)、シリコンカーバイド(silicon carbide)、ニオブ(niobium)、ニッケル合金(nickel alloy)、金属フィルム(metal film)、ジルコニア(zirconia)のようなセラミック、ニッケル(Ni)やコバルト(Co)のような遷移金属、ホウ素(B)やリン(P)のような準金属のうち、少なくとも1つを含んでもよい。但し、それらに制限されるものではない。
【0036】
一例において、サセプタ130は、管状または円筒状でもあり、シガレット15が挿入される収容空間を取り囲むように配置されてもよい。シガレット15がエアロゾル生成装置10の収容空間に挿入されれば、サセプタ130は、シガレット15を取り囲むように配置されてもよい。したがって、外部のサセプタ130から伝達される熱によってシガレット15内のエアロゾル生成物質の温度が増加される。
【0037】
誘導コイル140は、バッテリ110から電力が供給されることにより、交流磁場を発生させうる。誘導コイル140によって発生した交流磁場は、サセプタ130に印加され、これにより、サセプタ130が加熱される。制御部120の制御によって誘導コイル140に供給される電力が調整され、サセプタ130が加熱される温度が適切に保持されうる。
【0038】
シガレット挿入感知センサ150は、エアロゾル生成装置10の収容空間にシガレット15が挿入されたか否かを感知することができる。一例において、シガレット15は、アルミニウムのような金属物質を含み、シガレット挿入感知センサ150は、シガレット15が収容空間に挿入されることにより発生する磁場変化を感知するインダクティブセンサでもある。但し、それに必ずしも制限されるものではない。シガレット挿入感知センサ150は、光センサ、温度センサ、抵抗センサなどでもある。
【0039】
制御部120は、シガレット挿入を感知する場合、追加的な外部入力がなくても、自動的に加熱動作を遂行することができる。例えば、制御部120は、シガレット挿入感知センサ150を用いてシガレット15の挿入を感知すれば、バッテリ110が誘導コイル140に電力を供給するように制御することができる。誘導コイル140によって交流磁場が発生することにより、サセプタ130が加熱されてもよい。したがって、サセプタ130内部に配置されるシガレット15が加熱され、エアロゾルが発生しうる。
【0040】
一方、エアロゾル生成装置10は、バッテリ110、制御部120、サセプタ130、誘導コイル140、及びシガレット挿入感知センサ150以外に汎用的な構成をさらに含んでもよい。例えば、エアロゾル生成装置10は、シガレット挿入感知センサ150以外に他のセンサ(例えば、温度感知センサ、パフ感知センサなど)、ユーザインターフェース及びメモリをさらに含んでもよい。
【0041】
ユーザインターフェースは、ユーザにエアロゾル生成装置10の状態についての情報を提供することができる。ユーザインターフェースは、視覚情報を出力するディスプレイまたはランプ、触覚情報を出力するモータ、音情報を出力するスピーカ、及びユーザから入力された情報を受信するか、ユーザに情報を出力する入/出力(I/O)インターフェーシング手段(例えば、ボタンまたはタッチスクリーン)を含んでもよい。また、ユーザインターフェースは、データ通信を行うか、充電電力を供給されるための端子、外部デバイスと無線通信(例えば、WI-FI, WI-FI Direct, Bluetooth, BLE(Bluetooth Low Energy), NFC(Near-Field Communication)など)を遂行するための通信インターフェーシングモジュールなどの多様なインターフェーシング手段を含んでもよい。
【0042】
実施例によれば、エアロゾル生成装置10は、前記多様なユーザインターフェースの例示のうち、一部のみを含んでもよい。また、エアロゾル生成装置10は、前述したユーザインターフェース例示の多様な組合わせを含んでもよい。例えば、エアロゾル生成装置10は、前面に視覚情報を出力しながら、ユーザ入力も受信可能なタッチスクリーンディスプレイを含んでもよい。タッチスクリーンディスプレイは、指紋センサを含み、指紋センサによってユーザ認証が行われうる。
【0043】
メモリは、エアロゾル生成装置10内で処理される各種データを保存するハードウェアであって、メモリは、制御部120で処理されたデータ及び処理されるデータを保存することができる。メモリは、DRAM(dynamic random access memory), SRAM(static random access memory)のようなRAM(random access memory), ROM(read-only memory), EEPROM(electrically erasable programmable read-only memory)などの多様な種類によっても具現される。メモリには、エアロゾル生成装置10の動作時間、最大パフ回数、現在パフ回数、少なくとも1つの温度プロファイル及びユーザの喫煙パターンに係わるデータなどが保存されてもよい。
【0044】
図2は、一実施例によるエアロゾル生成装置の構成を示すブロック図である。
【0045】
図2を参照すれば、エアロゾル生成装置20は、シガレット挿入感知センサ210、ヒータ220、温度センサ230、及び制御部240を含んでもよい。
図2に示されたエアロゾル生成装置20には、一実施例に係わる構成要素が示されている。したがって、
図2に示された構成要素以外に他の構成要素がエアロゾル生成装置20にさらに含まれるということを、本実施例に係わる技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解できるであろう。一方、
図2のシガレット挿入感知センサ210及び制御部240は、
図1のシガレット挿入感知センサ150及び制御部120に対応する。したがって、重複説明は、省略する。
【0046】
シガレット挿入感知センサ210は、エアロゾル生成装置20の収容空間にシガレットが挿入されたか否かを感知することができる。一例において、シガレット挿入感知センサ210は、シガレットが収容空間に挿入されることにより発生する磁場変化を感知するインダクティブセンサを含んでもよい。その場合、シガレットは、インダクティブセンサによって感知される物質、例えば、金属を含んでもよい。また、シガレット挿入感知センサ210は、シガレットに含まれる金属の種類を識別し、識別された金属種類に基づいてシガレットの真正品如何または種類を確認することができる。
【0047】
ヒータ220は、エアロゾル生成装置20の収容空間に挿入されたシガレットを加熱するためのハードウェア構成を意味することができる。ヒータ220は、誘導加熱方式を用いてシガレットを加熱することができる。例えば、ヒータ220は、交流磁場を発生させるための誘導コイル及び交流磁場によって加熱されるサセプタを含んでもよい。ヒータ220に含まれる誘導コイル及びサセプタは、それぞれ
図1のサセプタ130及び誘導コイル140に対応するので、重複説明は、省略する。
【0048】
温度センサ230は、エアロゾル生成装置20内部の少なくとも2箇所以上の位置の温度を測定することができる。例えば、温度センサ230は、ヒータ220に電力を供給するためのバッテリの前面または背面に隣接して配置される第1サーミスタ(thermistor)及びヒータ220とバッテリとの間に配置される第2サーミスタを含んでもよい。また、温度センサ230は、ヒータ220に隣接して配置される温度センサ及びバッテリの下面近傍に配置される温湿度センサのうち少なくとも1つをさらに含んでもよい。温度センサ230に含まれるサーミスタまたは、温度センサの具体的な配置は、下記
図4及び
図5を参照してさらに詳細に説明する。
【0049】
制御部240は、シガレット挿入感知センサ210によって収容空間に挿入されたシガレットが感知される場合、温度センサ230によって測定された温度に基づいてエアロゾル生成装置20が過熱状態であるか否かを判断することができる。過熱状態とは、追加的な加熱動作によってエアロゾル生成装置20内部のハードウェア部品が損傷されると予想されるか、安全問題が発生すると予想される状態を意味することができる。一例において、ユーザがエアロゾル生成装置20を用いて複数個のシガレットを連続して吸煙する場合、エアロゾル生成装置20内部の温度が過度に増加することにより、エアロゾル生成装置20は、過熱状態にもなる。
【0050】
制御部240は、温度センサ230を用いてエアロゾル生成装置20内部の少なくとも2箇所以上の位置の温度を測定し、測定された温度に基づいてエアロゾル生成装置20が過熱状態であるか否かを判断することができる。したがって、エアロゾル生成装置20が過熱状態であるか否かがさらに正確に判断されうる。一方、制御部240が測定された温度を分析する方式は、多様である。例えば、制御部240は、温度センサ230から測定された温度の総和、または加重和が既設定の臨界値以上である場合、エアロゾル生成装置20が過熱状態と判断することができる。但し、それに制限されるものではない。他の例示において、制御部240は、温度センサ230から測定された温度のうち、最も低い温度が既設定の臨界値以上である場合、エアロゾル生成装置20が過熱状態と判断してもよい。
【0051】
制御部240は、エアロゾル生成装置20が過熱状態と判断される場合、過熱状態が解除されるまで待機した後、ヒータ220を用いた加熱動作を自動的に遂行することができる。制御部240は、エアロゾル生成装置20が過熱状態と判断される場合、温度センサ230から測定された温度に基づいて過熱状態が解除されたか否かを判断することができる。例えば、制御部240は、既設定の周期によって温度センサ230から測定される温度を続けてモニタリングし、モニタリングされた温度に基づいて過熱状態の終了如何を判断することができる。
【0052】
制御部240は、過熱状態が終了したと判断される場合、外部の入力がなくても、加熱動作を自動的に遂行することができる。このように、制御部240は、エアロゾル生成装置20が過熱状態と判断される場合、過熱状態が終了するまで待機し、次いで、過熱状態が終了すれば、ヒータ220を用いた加熱動作を自動的に遂行することができる。したがって、喫煙のための追加的な動作がユーザに要求されず、ユーザ便宜性が増大される。
【0053】
また、制御部240は、過熱状態と判断される場合、加熱動作が遅延され、まもなく開始されるというお知らせを出力することができる。これにより、ユーザは、喫煙のためにシガレットを取り出していて、また挿入するか、ボタンをまた押すなどの不要な動作を遂行しなくてもよい。一方、お知らせは、エアロゾル生成装置20に備えられるタッチスクリーンディスプレイを通じてユーザに提供されるが、必ずしもその限りではない。
【0054】
また、制御部240は、エアロゾル生成装置20の過熱状態が終了すれば、加熱動作が可能な状態であるというお知らせをユーザに提供する。一例において、制御部240は、温度センサ230から測定された温度に基づいて過熱状態の終了までの所要時間を予測し、予測された時間をディスプレイすることができる。一方、制御部240は、エアロゾル生成装置20が過熱状態ではないと判断される場合、別途の外部入力がないとしても、加熱動作を自動的に遂行することができる。
【0055】
図3は、一実施例によるエアロゾル生成装置の動作方法を説明するためのフローチャートである。
【0056】
図3を参照すれば、エアロゾル生成装置の動作方法は、
図1及び
図2に示されたエアロゾル生成装置10、またはエアロゾル生成装置20で時系列的に処理される段階で構成される。したがって、以下で省略された内容であっても、
図1及び
図2のエアロゾル生成装置10、またはエアロゾル生成装置20について前述した内容は、
図3のエアロゾル生成装置の動作方法にも適用されることが分かる。
【0057】
段階310において、エアロゾル生成装置は、シガレットが本体の収容空間に挿入されたか否かを判断することができる。エアロゾル生成装置は、シガレットが本体の収容空間に挿入されていないと判断する場合、シガレットが本体の収容空間に挿入されるまで待機する。例えば、エアロゾル生成装置は、既設定の周期によって繰り返しても段階310を遂行し、シガレットの挿入によって発生する変化に基づいて一回だけ段階310を遂行してもよい。エアロゾル生成装置は、シガレットが本体の収容空間に挿入されたと判断される場合、段階320を遂行することができる。
【0058】
段階320において、エアロゾル生成装置は、エアロゾル生成装置が過熱状態であるか否かを判断することができる。エアロゾル生成装置が過熱状態ではないと判断される場合、エアロゾル生成装置は、段階330を遂行し、エアロゾル生成装置が過熱状態と判断される場合、エアロゾル生成装置は、段階340を遂行することができる。
【0059】
段階330において、エアロゾル生成装置は、加熱動作を遂行することができる。エアロゾル生成装置は、追加的な外部の入力がなくても、加熱動作を自動的に遂行することができる。
【0060】
段階340において、エアロゾル生成装置は、加熱動作を遂行せず、待機することができる。例えば、エアロゾル生成装置は、エアロゾル生成装置の過熱状態が終了するまで加熱動作を待機する。
【0061】
段階350において、エアロゾル生成装置は、エアロゾル生成装置が過熱状態であるか否かを続けてモニタリングすることができる。エアロゾル生成装置は、エアロゾル生成装置が依然として過熱状態と判断される場合、続けて加熱動作を待機する(段階340)。一方、エアロゾル生成装置は、エアロゾル生成装置の過熱状態が終了したと判断される場合、加熱動作を遂行する(段階330)。
【0062】
図4は、一実施例による温度センサの配置を説明するための図面である。
【0063】
図4には、エアロゾル生成装置40の側面視断面図が概略的に示されている。一方、本実施例では、ヒータ410がバッテリ420の上側に配置され、PCB 450の長さの長い部分がバッテリ420の前面と対向して配置されたようにも見られるが、構成要素の位置関係は、エアロゾル生成装置40を見る観点によって異なりうる。
【0064】
図4を参照すれば、エアロゾル生成装置40は、ヒータ410、バッテリ420、PCM(Protection Circuit Module)425、第1サーミスタ430、第2サーミスタ440、及びPCB(Printed Circuit Board)450を含んでもよい。一方、
図4に示されたエアロゾル生成装置40には、本実施例と具体的に係わる一部構成要素だけが示されている。したがって、
図4に示された構成要素以外に他の構成要素がエアロゾル生成装置40にさらに含まれるということを、本実施例に係わる技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解できるであろう。
【0065】
ヒータ410は、エアロゾル生成装置40の収容空間に挿入されたシガレットを加熱するための構成である。
図4のヒータ410は、
図2のヒータ220に対応するので、重複説明は、省略する。一方、ヒータ410は、説明の便宜上、
図4では、1つのブロックと示されたとしても、複数のハードウェア構成(例えば、サセプタ及び誘導コイル)を含んでもよい。
【0066】
バッテリ420は、ヒータ410に電力を供給し、ヒータ410の下側に上面が対向するように配置されてもよい。
図4には、示されていないとしても、バッテリ420とヒータ410は、電気的に連結されてもよい。バッテリ420は、PCB 450を通じてヒータ410と連結されてもよく、ヒータ410と直接連結されてもよい。
【0067】
PCM 425は、バッテリ420の上面に隣接して配置されてもよい。PCM 425は、バッテリ420保護するための回路であって、バッテリ420の過充填及び過放電を防止することができる。また、PCM 425は、バッテリ420に過電流が流れることを防止し、バッテリ420と連結された回路に段落が発生する場合、電気的な連結を遮断することができる。
【0068】
第1サーミスタ430は、温度変化によって電気抵抗値が敏感に変化する抵抗体であって、温度をセンシングするために用いられてもよい。第1サーミスタ430は、バッテリ420の上面に配置されるPCMと電気的に連結され、PCM回路を通じて第1サーミスタ430によって測定された情報がPCB 450に伝達されうる。
【0069】
一方、第1サーミスタ430は、バッテリ420の前面または背面に隣接して配置されてもよい。例えば、第1サーミスタ430は、
図4に示されたところのように、バッテリ420の背面に隣接して配置されうる。第1サーミスタ430は、バッテリ420の前面または背面の中心部と隣接して配置されてもよい。バッテリ420の前面または背面の中心部は、バッテリ420で最も高い温度を有する部分に対応するところ、バッテリ420の損傷または爆発に最も影響を多く与える部分に該当する。本発明によるエアロゾル生成装置40は、第1サーミスタ430を用いてバッテリ420の損傷または爆発に最も影響を多く与える部分の温度を測定し、測定された温度に基づいてエアロゾル生成装置40が過熱状態であるか否かが決定されうる。
【0070】
第2サーミスタ440は、ヒータ410とバッテリ420との間に配置されてもよい。ヒータ410とバッテリ420との間は、エアロゾル生成装置40内で最も高い温度を有する部分に対応するところ、該当温度は、エアロゾル生成装置40の全体としての過熱状態を判断するために用いられる。一方、PCB 450の少なくとも一部は、ヒータ410とバッテリ420との間で延び、第2サーミスタ440は、ヒータ410とバッテリ420との間で延びるPCB 450の前記部分と隣接して配置されてもよい。
【0071】
PCB 450は、
図1の制御部120、または
図2の制御部240に対応する構成であって、第1サーミスタ430及び第2サーミスタ440によって測定された温度に基づいて、エアロゾル生成装置40が過熱状態であるか否かを判断し、エアロゾル生成装置40が過熱状態と判断される場合、過熱状態が終了するまで待機した後、ヒータ410を用いた加熱動作を自動的に開始する。
【0072】
このように、本発明によるエアロゾル生成装置40は、エアロゾル生成装置40内部の少なくとも2箇所以上の位置の温度を測定し、測定された温度に基づいてエアロゾル生成装置40が過熱状態であるか否かを判断する。したがって、エアロゾル生成装置40が過熱状態であるか否かがさらに正確に判断され、そのような判断に基づいて、エアロゾル生成装置40内部のハードウェア部品が損傷されるか、安全問題が発生することが効率よく防止されうる。
【0073】
図5は、他の実施例による温度センサの配置を説明するための図面である。
【0074】
図5を参照すれば、エアロゾル生成装置50は、ヒータ510、バッテリ520、PCM525、第1サーミスタ530、第2サーミスタ540、及びPCB 550以外に温度センサ560及び温湿度センサ570をさらに含んでもよい。
図5のヒータ510、バッテリ520、PCM525、第1サーミスタ530、第2サーミスタ540及びPCB 550は、それぞれ
図4のヒータ410、バッテリ420、PCM 425、第1サーミスタ430、第2サーミスタ440、及びPCB 450に対応する。したがって、重複説明は、省略する。
【0075】
温度センサ560は、ヒータ510に隣接して配置され、ヒータ510の温度を直・間接的に測定することができる。ヒータ510は、エアロゾル生成装置50に挿入されたシガレットに最も多くの影響を与える部分であって、ヒータ510の温度によってシガレットから生成されるエアロゾルの特性が変更されてもよい。本実施例によるエアロゾル生成装置50は、温度センサ560を用いて測定されたヒータ510の温度に基づいて、エアロゾル生成装置40が過熱状態であるか否かを判断することができる。一実施例において、エアロゾル生成装置50は、追加的な加熱動作によってエアロゾル生成装置40の損傷が予想されないが、シガレットから発生するエアロゾルの特性低下(degradation)が予想されるならば、それを過熱状態と判断しうる。
【0076】
温湿度センサ570は、バッテリ520の下面近傍に配置されて温度または湿度を測定する。バッテリ520の下面近傍は、ヒータ510による影響を最も少なく受ける部分であって、エアロゾル生成装置50の外観を構成するハウジングの温度が反映される部分に該当する。本実施例によるエアロゾル生成装置50は、温湿度センサ570を用いて測定されたバッテリ520の下面近傍の温度に基づいて、エアロゾル生成装置50が過熱状態であるか否かを判断することができる。したがって、エアロゾル生成装置50は、エアロゾル生成装置50のハウジングの温度が過度に高ければ、それを過熱状態と判断しうる。
【0077】
PCB 550は、第1サーミスタ530、第2サーミスタ540、温度センサ560、及び温湿度センサ570のうち、少なくとも2以上から測定された温度に基づいてエアロゾル生成装置50が過熱状態であるか否かを判断する。そのように本発明によるエアロゾル生成装置50は、エアロゾル生成装置50内部のハードウェア部品の損傷可能性、シガレットから発生するエアロゾルの特性、ハウジングに伝達される熱による安全問題の発生可能性などを総合的に考慮して過熱状態を判断し、これにより、エアロゾル生成装置50が最適の状態に保持されうる。
【0078】
図面において、ブロックで表現される構成要素、エレメント、モジュールまたはユニット(この段落では総じて「構成要素」と指称する)のうち、少なくとも1つは、一実施例によって、前述した個別的な機能を行う多様な数のハードウェア、ソフトウェア及び/またはファームウェア構造として具現されてもよい。例えば、そのような構成要素のうち少なくとも1つは、1つ以上のマイクロプロセッサまたは他の制御装置の制御を通じて個別的な機能を行うメモリ、プロセッサ、論理回路、ルックアップテーブルのような直接回路構造を利用することができる。また、そのような構成要素のうち少なくとも1つは、特定論理機能を遂行するための1つ以上の実行可能な命令語を含むモジュール、プログラム、またはコードの一部によって具体的に具現され、1つ以上のマイクロプロセッサまたは他の制御装置によって実行されてもよい。また、このような構成要素のうち少なくとも1つは、個別的な機能を処理する中央処理ユニット(CPU)、マイクロプロセッサのようなプロセッサを含むか、プロセッサによっても具現される。そのような構成要素の2つ以上は、全動作または結合された2つ以上の構成要素の機能を遂行する1つの単一構成要素に結合されてもよい。また、そのような構成要素のうち少なくとも1つの機能の少なくとも一部は、このような構成要素のうち、他の1つによっても行われる。また、前述したブロック図にバスが示されていないにしても、構成要素間の連結は、バスを通じても遂行される。前述した例示的な実施例の機能的側面は、1つ以上のプロセッサを行うアルゴリズムによっても具現される。これに付け加えて、ブロックまたは処理段階によって表現される構成要素は、電子構成、信号処理及び/または制御、データ処理などのための任意数の関連技術を利用することができる。
【0079】
一実施例は、コンピュータによって実行されるプログラムモジュールのようなコンピュータによって実行可能な命令語を含む記録媒体の形態にも具現されうる。コンピュータ可読媒体は、コンピュータによってアクセスされる任意の可用媒体でもあり、揮発性及び不揮発性媒体、分離型及び非分離型媒体をいずれも含む。また、コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記録媒体及び通信媒体をいずれも含んでもよい。コンピュータ記録媒体は、コンピュータ可読命令語、データ構造、プログラムモジュールまたはその他データのような情報の保存のための任意の方法または技術に具現された揮発性及び不揮発性、分離型及び非分離型媒体をいずれも含む。通信媒体は、典型的にコンピュータ可読命令語、データ構造、プログラムモジュールのような変調されたデータ信号のその他データ、またはその他の伝送メカニズムを含み、任意の情報伝達媒体を含む。
【0080】
上述した実施例に係わる説明は、例示的なものに過ぎず、当該技術分野で通常の知識を有する者であれば、それから多様な変形及び均等な他の実施例が可能であるという点が理解できるであろう。したがって、発明の真の保護範囲は、請求範囲によってのみ決定され、請求範囲に記載の内容と同等な範囲にある全ての相違点は、請求範囲によって決定される保護範囲に含まれると解釈されねばならない。