(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-22
(45)【発行日】2023-12-01
(54)【発明の名称】ポンプアセンブリおよび内容物排出機能を有する容器
(51)【国際特許分類】
F04B 9/14 20060101AFI20231124BHJP
B65D 83/00 20060101ALI20231124BHJP
B05B 11/00 20230101ALI20231124BHJP
B65D 47/34 20060101ALI20231124BHJP
【FI】
F04B9/14 B
B65D83/00 K
B05B11/00 101G
B65D47/34 110
(21)【出願番号】P 2021574786
(86)(22)【出願日】2020-06-09
(86)【国際出願番号】 CN2020095126
(87)【国際公開番号】W WO2020253578
(87)【国際公開日】2020-12-24
【審査請求日】2021-12-14
(31)【優先権主張番号】201910526918.2
(32)【優先日】2019-06-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521309938
【氏名又は名称】▲興▼必盛塑▲業▼(南通)有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100118924
【氏名又は名称】廣幸 正樹
(72)【発明者】
【氏名】朱▲偉▼
【審査官】大瀬 円
(56)【参考文献】
【文献】仏国特許出願公開第02434943(FR,A1)
【文献】米国特許第04317531(US,A)
【文献】中国特許出願公開第109649819(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F04B 9/14
B65D 83/00
B05B 11/00
B65D 47/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器本体(91)に取り付けられるのに適され、ポンプ本体(1)および押え棒(2)を含むポンプアセンブリであって、前記ポンプ本体(1)はアウターケーシング(11)及びインナーケーシング(12)を含み、
前記インナーケーシング(12)はインナーケーシング頂壁(120)、第1インナーケーシング側壁(121)および第2インナーケーシング側壁(122)を有し、前記アウターケーシング(11)は前記第2インナーケーシング側壁(122)を取り囲み、前記インナーケーシング頂壁(120)は第1貫通孔(120a)を有し、前記第1インナーケーシング側壁(121)および前記第2インナーケーシング側壁(122)はそれぞれ前記インナーケーシング頂壁(120)に接続され、前記第1インナーケーシング側壁(121)の内壁で、前記第1貫通孔(120a)に連通する逃がし通路(121a)が画定され、前記第2インナーケーシング側壁(122)は前記第1インナーケーシング側壁(121)を取り囲み、前記第1インナーケーシング側壁(121)の外壁、前記第2インナーケーシング側壁(122)の内壁および前記インナーケーシング頂壁(120)で第1開口(1b)を有する第1キャビティ(1a)が画定され、
前記押え棒(2)は押え棒本体(20)、接続部(22)とピストン部(21)を有し、前記押え棒本体(20)の内壁で排出通路(20a)が画定され、前記押え棒本体(20)は前記第1貫通孔(120a)と前記逃がし通路(121a)に穿設され、前記ピストン部(21)は、前記第1キャビティ(1a)内に設置され、前記第1インナーケーシング側壁(121)の外壁と前記第2インナーケーシング側壁(122)の内壁とにそれぞれ摺動可能にシール接触して、前記第1キャビティ(1a)内で、前記ピストン部(21)と前記インナーケーシング頂壁(120)と前記第1インナーケーシング側壁(121)の外壁と前記第2インナーケーシング側壁(122)の内壁とで共同で画定されるシールキャビティである第1ガスキャビティ(12a)と、前記第1開口に連通する第2ガスキャビティ(12b)とが仕切りされ、前記接続部(22)は、一端が前記押え棒本体(20)に接続され、他端が前記第1開口(1b)を介して前記第2ガスキャビティ(12b)に延び、かつ前記ピストン部(21)に接続され、
前記ポンプ本体(1)は、ピストン本体(130)を有するピストン部材(13)をさらに含み、前記ピストン本体(130)は前記アウターケーシング(11)の内壁と摺動可能にシール嵌合して前記アウターケーシング(11)内に内容物キャビティ(11a)を画定し、
前記押え棒本体(20)は押圧されて前記ピストン部(21)を駆動して前記第1ガスキャビティ(12a)を引っ張りかつ前記第2ガスキャビティ(12b)を圧縮して、前記容器本体(91)の内容物(800)を前記排出通路(20a)を経由して排出させるために用いられ、前記ピストン部(21)は、前記第1ガスキャビティ(12a)内のガス圧力と前記第2ガスキャビティ(12b)内のガス圧力との合力によって反発して、前記押え棒本体(20)を反発させ、これにより前記押え棒本体を再押圧するのに適するようにな
り、
前記ポンプ本体(1)は、大気と前記第2ガスキャビティ(12b)に連通するガス案内通路(111a)を有し、前記第2ガスキャビティ(12b)は、前記ガス案内通路(111a)を経由してガスを排出または吸入し、
前記第2インナーケーシング側壁(122)の外壁は、前記アウターケーシング(11)の内壁面と面接触して適合し、前記アウターケーシング(11)の内壁は、前記ガス案内通路(111a)を形成するように凹んでおり、
前記接続部(22)は接続部底壁(220)と接続部側壁(221)を有し、前記接続部底壁(220)は第2貫通孔(220a)を有し、
前記押え棒本体(20)の下端は前記接続部底壁(220)に接続され、前記第2貫通孔(220a)は前記排出通路(20a)に連通し、前記接続部側壁(221)は一端が前記接続部底壁(220)に接続され、他端が前記第1開口(1b)を介して前記第2ガスキャビティ(12b)に延び、かつ前記ピストン部(21)に接続され、
前記ピストン部材(13)は導液管体(131)を有し、前記導液管体(131)は導液通路(131a)を有し、
前記導液管体(131)の一端は前記ピストン本体(130)に接続され、前記導液通路(131a)の一端は前記内容物キャビティ(11a)に連通し、前記導液管体(131)の他端は前記第2貫通孔(220a)および前記排出通路(20a)に延び、前記押え棒本体(20)の内壁にシール固着され、前記導液通路(131a)の他端は前記排出通路(20a)に連通することを特徴とするポンプアセンブリ。
【請求項2】
前記接続部側壁(221)は、前記押え棒本体(20)を取り囲み、前記押え棒本体(20)の外壁、前記接続部側壁(221)の内壁および前記接続部底壁(220)で、第2開口(2b)を有する第2キャビティ(2a)が画定され、
前記第1インナーケーシング側壁(121)は、前記第2開口(2b)を介して第2キャビティ(2a)内に延びることを特徴とする請求項
1に記載のポンプアセンブリ。
【請求項3】
前記第2インナーケーシング側壁(122)の外壁に突起(122a)が設置され、前記アウターケーシング(11)の内壁は凹んで掛止溝(111b)を形成し、
前記ガス案内通路(111a)は前記アウターケーシング(11)の軸方向に延び、前記掛止溝(111b)は前記アウターケーシング(11)の周方向に延び、前記ガス案内通路(111a)は前記掛止溝(111b)と連通し、
前記突起(122a)は前記アウターケーシング(11)の軸方向において前記ガス案内通路(111a)と摺動嵌合し、前記アウターケーシング(11)の周方向に前記掛止溝(111b)と摺動嵌合することを特徴とする請求項
1に記載のポンプアセンブリ。
【請求項4】
前記掛止溝(111b)の底面には、前記突起(122a)と係合して前記突起(122a)が前記掛止溝(111b)から外れることを防止するための突起線(111b-1)が設けられることを特徴とする請求項
3に記載のポンプアセンブリ。
【請求項5】
前記第1貫通孔(120a)の内壁および/または前記第1インナーケーシング側壁(121)の内壁に凸歯(120a-1)が設けられ、
前記押え棒本体(20)の外壁はシュート(20b)を有し、前記シュート(20b)は前記押え棒本体(20)の軸方向に延び、かつ前記凸歯(120a-1)と摺動嵌合し、
前記押え棒本体(20)は半径方向に回転されるように構成され、これにより、前記インナーケーシング(12)を回転させることを特徴とする請求項
3に記載のポンプアセンブリ。
【請求項6】
容器本体(91)を含む内容物排出機能を有する容器であって、前記容器は、請求項1~
5のいずれか一項に記載のポンプアセンブリ(90)をさらに含み、前記ポンプアセンブリ(90)は、前記容器本体(91)に取り付けられ、前記容器本体内の内容物(800)を排出するために使用されることを特徴とする内容物排出機能を有する容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポンプアセンブリおよび内容物排出機能を有する容器に関する。
【背景技術】
【0002】
内容物排出機能を有する容器は、日常生活においてよく利用され、例えば化粧品、シャンプー、洗剤や薬品等の内容物を入れたボトルとして利用されている。このような内容物排出機能を有する容器は、容器本体と、ポンプアセンブリと、ヘッドキャップと、延長管とを含む。
【0003】
容器本体は、内容物を添加するための給液口を有する。ポンプアセンブリはポンプ本体と押え棒を含み、ポンプ本体は該給液口に着脱可能に穿設され、押え棒はポンプ本体に取り付けられ、かつ上端は該ポンプ本体に突出し、ヘッドキャップは押え棒の上端に取り付けられる。延長管の一端はポンプ本体に接続され、他端は内容物の液面以下まで延びる。
【0004】
ヘッドキャップがユーザに押されて、押え棒をポンプ本体に対して押し下げ、それによって、ポンプ本体内に残っている内容物が、押え棒およびヘッドキャップの内部の通路を経由して該ポンプ本体から排出されることを可能にする。押し棒が所定の位置まで押し下げられた後、押し棒を再押圧しやすくなるように押し棒を反発させる必要があり、また、押し棒が反発中において、延長管を通して容器本体内の内容物を吸い込むようにポンプ本体を駆動することもできる。従来技術では、ポンプ本体内にバネが設けられており、押え棒が押し下げられる過程においてバネを押圧し、外力を除去した後、バネが押え棒を反発させることができるようになっている。上記バネを備えたポンプアセンブリの作動原理は、特許文献CN105517914Aに記載されている。
【0005】
従来技術では、バネが金属材料で製作されているため、ポンプアセンブリのバネ以外の部分はすべてプラスチック材料で製作されており、これはポンプアセンブリのプラスチック包装廃棄物としてのリサイクルに難題をもたらしている。ほとんどの国のプラスチック包装廃棄物のリサイクル基準にはプラスチックと金属を分離してリサイクルすることを要求しているが、上記ポンプアセンブリはプラスチック包装廃棄物としてリサイクルされるとき、バネがポンプ本体の内部に密に取り付けられ、取り出されにくいので、従来技術のポンプアセンブリはリサイクルしにくく、廃棄物として廃棄されるしかない。
【0006】
ポンプアセンブリがリサイクルされにくいという技術問題を解決するために、中国特許CN201910036365.2には、ポンプアセンブリおよび内容物排出機能を有する容器が開示されており、該ポンプアセンブリのピストン部は、第1ガスキャビティ内のガス圧力と第2ガスキャビティ内のガス圧力との合力によって反発されて、押え棒本体を反発させることができるので、ポンプ本体本体に押え棒本体を反発させるためのバネを設ける必要がなく、これにより、ポンプアセンブリを全てプラスチック材質で作ることができ、金属材料が混ざることがなく、ポンプアセンブリがリサイクルされやすくなる。
【0007】
しかしながら、中国特許CN201910036365.2に開示されているポンプアセンブリは、シールリングを用いて第1逃げ孔と押え棒本体との間の隙間をシールし、このようなシール方式のシール効果が悪く、ガス漏れを引き起こしやすい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、シール効果が高いという利点を有するポンプアセンブリを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の他の目的は、前記ポンプアセンブリを含む内容物排出機能を有する容器を提供することである。
【0010】
前記目的を達成するためのポンプアセンブリは、容器本体に取り付けられるのに適され、ポンプ本体および押え棒を含み、前記ポンプ本体はアウターケーシング及びインナーケーシングを含み、
前記インナーケーシングはインナーケーシング頂壁、第1インナーケーシング側壁と第2インナーケーシング側壁を有し、前記アウターケーシングは前記第2インナーケーシング側壁を取り囲み、前記インナーケーシング頂壁は第1貫通孔を有し、前記第1インナーケーシング側壁および前記第2インナーケーシング側壁はそれぞれ前記インナーケーシング頂壁に接続され、ここでは、前記第1インナーケーシング側壁の内壁で、前記第1貫通孔に連通する逃がし通路が画定され、前記第2インナーケーシング側壁は前記第1インナーケーシング側壁を取り囲み、前記第1インナーケーシング側壁の外壁、前記第2インナーケーシング側壁の内壁および前記インナーケーシング頂壁で第1開口を有する第1キャビティが画定され、
前記押え棒は押え棒本体、接続部とピストン部を有し、前記押え棒本体の内壁で排出通路が画定され、前記押え棒本体は前記第1貫通孔と前記逃がし通路に穿設され、前記ピストン部は、前記第1キャビティ内に設置され、かつ前記第1インナーケーシング側壁の外壁と前記第2インナーケーシング側壁の内壁とにそれぞれ摺動可能にシール接触して、前記第1キャビティ内において第1ガスキャビティと第2ガスキャビティを仕切り、ここでは、前記第1ガスキャビティは前記ピストン部と、前記インナーケーシング頂壁と、前記インナーケーシング側壁の外壁と、第2インナーケーシング側壁の内壁とで共同で画定されるシールキャビティであり、前記第2ガスキャビティは前記第1開口に連通し、前記接続部は一端が前記押え棒本体に接続され、他端が前記第1開口を介して前記第2ガスキャビティに延び、かつ前記ピストン部に接続され、
前記ポンプ本体は、ピストン本体を有するピストン部材をさらに含み、前記ピストン本体は前記アウターケーシングの内壁と摺動可能にシール嵌合されて前記アウターケーシング内に内容物キャビティが画定され、
前記押え棒本体が押圧されて前記ピストン部を駆動して前記第1ガスキャビティを引っ張り、かつ前記第2ガスキャビティを圧縮して、前記容器本体の内容物を前記排出通路を経由して排出し、前記ピストン部は、前記第1ガスキャビティ内のガス圧力と前記第2ガスキャビティ内のガス圧力との合力によって反発して、前記押え棒本体を反発させ、これにより前記押え棒本体を再押圧するのに適するようになり、
前記ポンプ本体は、大気と前記第2ガスキャビティに連通するガス案内通路を有し、前記第2ガスキャビティは、前記ガス案内通路を経由してガスを排出または吸入し、
前記第2インナーケーシング側壁の外壁は、前記アウターケーシングの内壁面と面接触して適合し、ここでは、前記アウターケーシングの内壁は、前記ガス案内通路を形成するように凹んでおり、
前記接続部は、接続部底壁と接続部側壁とを有し、前記接続部底壁は第2貫通孔を有し、
前記押え棒本体の下端は前記接続部底壁に接続され、前記第2貫通孔は前記排出通路に連通し、前記接続部側壁は一端が前記接続部底壁に接続され、他端が前記第1開口を介して前記第2ガスキャビティに延び、かつ前記ピストン部に接続され、
前記ピストン部材は導液管体を有し、前記導液管体は導液通路を有し、
前記導液管体の一端は前記ピストン本体に接続され、前記導液通路の一端は前記内容物キャビティに連通し、前記導液管体の他端は前記第2貫通孔および前記排出通路に延び、かつ前記押え棒本体の内壁にシール固着され、前記導液通路の他端は前記排出通路に連通する。
【0015】
一実施例では、前記接続部側壁は、前記押え棒本体を取り囲み、前記押え棒の外壁、前記接続部側壁の内壁および前記接続部底壁で第2開口を有する第2キャビティが画定され、
前記第1インナーケーシング側壁は、前記第2開口を介して第2キャビティ内に延びる。
【0017】
一実施例では、前記第2インナーケーシング側壁の外壁に突起が設置され、前記アウターケーシングの内壁は凹んで掛止溝を形成し、
前記ガス案内通路は前記アウターケーシングの軸方向に延び、前記掛止溝は前記アウターケーシングの周方向に延び、前記ガス案内通路は前記掛止溝と連通し、
前記突起は前記アウターケーシングの軸方向において前記ガス案内通路に摺動嵌合され、前記アウターケーシングの周方向において前記掛止溝と摺動嵌合される。
【0018】
一実施例では、前記掛止溝の底面には、前記突起が前記掛止溝から外れるのを防止するために前記突起と係合するための突起線が設けられる。
【0019】
一実施例において、前記第1貫通孔の内壁および/または前記第1インナーケーシング側壁の内壁に凸歯が設けられ、前記押え棒本体の外壁はシュートを有し、前記シュートは前記押え棒本体の軸方向に延び、かつ前記凸歯と摺動嵌合され、
前記押え棒本体は半径方向に回転されるように構成され、これにより、前記インナーケーシングを回転させる。
【0020】
目的を達成するための内容物排出機能を有する容器は、容器本体を含み、容器は、容器本体に取り付けられ、容器本体内の内容物を排出するためのポンプアセンブリをさらに含む。
【発明の効果】
【0021】
本発明の積極的な効果は以下のとおりである。本発明が提供するポンプアセンブリは、第1インナーケーシング側壁の外壁、第2インナーケーシング側壁の内壁およびインナーケーシング頂壁で第1開口を有する第1キャビティが画定され、かつ第1キャビティの第1ガスキャビティがピストン部、インナーケーシング頂壁、第1インナーケーシング側壁の外壁および第2インナーケーシング側壁の内壁によって共同に画定されるシールキャビティであるため、シールキャビティを形成するにはシールリングを追加する必要がなく、それによってシールリングが劣化してガス漏れを引き起こすリスクを低減する。本発明が提供する内容物排出機能を有する容器は、上記ポンプアセンブリを含む。
【図面の簡単な説明】
【0022】
本発明に係る上記の、および他の特徴、性質と利点は、以下の図面と実施例の説明から更に明らかになるであろう。
【
図3】押し棒が押し下げ初期位置にある
図2のA-A方向の断面図である。
【
図4】押し棒が押し下げ中間位置にあるポンプアセンブリの断面図である。
【
図5】押し棒が押し下げ終了位置にあるポンプアセンブリの断面図である。
【
図7】押えキャップの底面を示す押えキャップの概略図である。
【
図8】押えキャップの上面を示す押えキャップの概略図である。
【
図12】インナーケーシングの上面を示すインナーケーシングの概略図である。
【
図13】インナーケーシングの底面を示すインナーケーシングの概略図である。
【
図19】ピストン部材の底面を示すピストン部材の概略図である。
【
図20】ピストン部材の上面を示すピストン部材の概略図である。
【
図23】アウターケーシングの上面を示すアウターケーシングの概略図である。
【
図24】アウターケーシングの底面を示すアウターケーシングの概略図である。
【
図29】内容物排出機能を有する容器の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、具体的な実施例と図面に合わせて本発明を詳細に説明する。本発明を十分に理解するために、以下の説明において詳細に記載されるが、本発明がここで説明するものと異なる複数の別の態様で実施可能であることは明らかである。当業者であれば、本発明の精神から逸脱することなく、実際的応用状況に基づいて展開し、演繹することができるため、ここでの具体的な実施例の内容で本発明の保護範囲を制限するものではない。
【0024】
以下に、様々な実施のためのテーマの技術的解決策の実施形態または実施例を開示する。本開示を簡単にするために、要素および配列の具体的な例を以下に説明するが、これらは単なる例であり、本発明の保護範囲を限定するものではないことを理解されたい。例えば、本明細書において後に記載される「第1特徴は、第2特徴の上方または上に形成され」というのは、第1および第2特徴が直接関連して形成される実施形態を含んでもよく、第1および第2特徴の間に追加の特徴が形成される実施形態を含んでもよく、これによって第1および第2特徴の間は直接関連していなくてもよい。さらに、これらの開示内容は、様々な例において、符号および/または文字を繰り返す場合がある。このような繰り返しは、簡潔さおよび明確さのためであり、それ自体は、議論されるべき様々な実施形態および/または構造間の関係を表していない。更に、第1要素が第2要素に接続されるか、または第2要素に結合される形態で説明される場合、この説明は、第1および第2要素が直接接続されるか、または互いに結合される実施形態を含み、1つまたは複数の他の介在要素を追加することで第1要素が第2要素に間接的に接続されるか、または互いに結合されるようにする実施形態も含むことができる。
【0025】
なお、
図1~
図29は例示的なものに過ぎず、等比例して描画されるものではなく、これに基づいて本発明の実際に請求する特許請求の範囲を制限するものではない。
【0026】
まず
図29を参照すると、内容物排出機能を有する容器900は、容器本体91と、ポンプアセンブリ90と、延長管92とを含む。
【0027】
容器本体91は内容物800を添加するための給液口を有し、ポンプアセンブリ90はポンプ本体1、押え棒2およびヘッドキャップ3を含む。ポンプ本体1は該給液口に取り外し可能に穿設される。押え棒2は、ポンプ本体1に押圧可能に取り付けられており、かつ上端が該ポンプ本体1に突出する。ヘッドキャップ3は押え棒2の上端に取り付けられる。延出管92は、一端がポンプ本体1に接続され、他端が内容物800の液面以下に延びる。
【0028】
ヘッドキャップ3は、ユーザによって押されて、押え棒2をポンプ本体1に対して押し下げ、それによって、ポンプ本体1内に残っている内容物800が、押え棒2およびヘッドキャップ3の内部の通路を経由して該ポンプ本体1から排出されることを可能にするために使用される。押し棒2が所定の位置まで押し下げられた後、押し棒2が再び押されるのに適しているように押し棒2を反発させる必要があり、また、押し棒2の反発中に、延長管92を通して容器本体91内の内容物800を吸い込むようにポンプ本体1を駆動することもできる。
【0029】
図1、
図2、
図3、
図4、
図5、
図6、
図12、
図13、
図14、
図15に示すように、押え棒2を反発させるために、一実施例では、ポンプ本体1は、インナーケーシング12を含む。インナーケーシング12は、インナーケーシング頂壁120と、第1インナーケーシング側壁121と、第2インナーケーシング側壁122とを有する。インナーケーシング頂壁120は第1貫通孔120aを有し、第1インナーケーシング側壁121および第2インナーケーシング側壁122はそれぞれインナーケーシング頂壁120に接続され、ここでは、第1インナーケーシング側壁121の内壁で逃がし通路121aが画定され、逃がし通路121aは第1貫通孔120aと連通し、第2インナーケーシング側壁122は第1インナーケーシング側壁121を取り囲む。第1インナーケーシング側壁121の外壁、第2インナーケーシング側壁122の内壁およびインナーケーシング頂壁120で第1開口1bを有する第1キャビティ1aが画定され、押え棒2は押え棒本体20、接続部22とピストン部21を有し、押え棒本体20の内壁で排出通路20aが画定され、押え棒本体20は第1貫通孔120aと逃がし通路121aに穿設される。ピストン部21は、第1キャビティ1a内に設置され、かつ第1インナーケーシング側壁121の外壁と第2インナーケーシング側壁122の内壁とにそれぞれ摺動可能にシール接触して、第1キャビティ1a内で、ピストン部21とインナーケーシング頂壁120とインナーケーシング側壁121の外壁と第2インナーケーシング側壁122の内壁とで共同で画定されるシールキャビティである第1ガスキャビティ12aと、第1開口1bに連通する第2ガスキャビティ12bとが仕切られ、接続部22は一端が押え棒本体20に接続され、他端が第1開口1bを介して第2ガスキャビティ12bに延び、かつピストン部21に接続され、押え棒本体20は押圧されてピストン部21を駆動して第1ガスキャビティ12aを引っ張りかつ第2ガスキャビティ12bを圧縮して、容器本体91の内容物800を排出通路20aを経由して排出し、ピストン部21は、第1ガスキャビティ12a内のガス圧力と第2ガスキャビティ12b内のガス圧力との合力によって反発して、押え棒本体20を反発させ、これにより押え棒本体20を再び押圧するのに適するようになる。
【0030】
図3では、ピストン部21が押し下げ初期位置にあるため、第1ガスキャビティ12aの形状は環状のスリット状をなしており、ピストン部21の押し下げに伴って、
図4、5に示すように、第1ガスキャビティ12aが徐々に引っ張られて大きくなる。
【0031】
第1インナーケーシング側壁121の外壁、第2インナーケーシング側壁122の内壁およびインナーケーシング頂壁120で第1開口1bを有する第1キャビティ1aが画定され、かつ第1キャビティ1aの第1ガスキャビティ12aがピストン部21、インナーケーシング頂壁120、第1インナーケーシング側壁121の外壁および第2インナーケーシング側壁122の内壁によって共同に画定されるシールキャビティであるため、シールキャビティを形成するにはシールリングを追加設置する必要がなく、それによってシールリングが劣化してガス漏れを引き起こすリスクを低減する。
【0032】
第1ガスキャビティ12aおよび第2ガスキャビティ12bの両方には、空気などのガスが存在する。押え棒本体20は、押し下げられた過程において、ピストン部21を第1キャビティ1a内で移動させ、第1ガスキャビティ12aの体積を増大させる、すなわち第1ガスキャビティ12aを伸張させ、第2ガスキャビティ12bの体積を減少させる、すなわち第2ガスキャビティ12bを圧縮させる。
【0033】
第1ガスキャビティ12aおよび/または第2ガスキャビティ12bがシールキャビティであることは、3つの具体的な実施形態を含む。すなわち、第1ガスキャビティ12aと第2ガスキャビティ12bは共にシールキャビティであることと、第1ガスキャビティ12aが非シールキャビティであり、例えば大気と連通し、第2ガスキャビティがシールキャビティであることと、第1ガスキャビティ12aがシールキャビティであり、第2ガスキャビティ12bが非シールキャビティであり、例えば大気と連通していることとを含む。
【0034】
上述した第1実施例では、押え棒本体20の押し下げに伴って第1ガスキャビティ12a内のガス圧が低下し、第2ガスキャビティ12b内のガス圧が増大することにより、第1ガスキャビティ12a内のガス圧力が第2ガスキャビティ12b内のガス圧力よりも少なく、ピストン部21が第1ガスキャビティ12a内のガス圧力と第2ガスキャビティ12b内のガス圧力との合力で反発されて、押え棒本体20を反発させることができる。本実施例では、第1ガスキャビティ12aおよび第2ガスキャビティ12bは、いずれも外部とガス交換しない。
【0035】
上述した第2実施例では、押え棒本体20の押し下げに伴って、第1ガスキャビティ12a内のガス圧力を一定に保つことができ、常に大気圧に等しくすることができ、第2ガスキャビティ12b内のガス圧力が大きくなり、第1ガスキャビティ12a内のガス圧力が第2ガスキャビティ12b内のガス圧力よりも小さくなり、ピストン部21が第1ガスキャビティ12a内のガスガス圧力と第2ガスキャビティ12b内のガス圧力との合力によって反発されて、押え棒本体20を反発させる。本実施例では、第1ガスキャビティ12aは外界とガス交換し、第2ガスキャビティ12bは外界とガス交換しない。
【0036】
上述した第3実施例では、押え棒本体20の押し下げに伴って、第1ガスキャビティ12a内のガス圧力が低下し、第2ガスキャビティ12b内のガス圧力が一定に保ち、常に大気圧に等しくなり、これにより、第1ガスキャビティ12a内のガス圧力が第2ガスキャビティ12b内のガス圧力よりも小さくなり、ピストン部21が第1ガスキャビティ12a内のガス圧力と第2ガスキャビティ12b内のガス圧力との合力によって反発されて、押え棒本体20をを反発させることができる。本実施例では、棒本体20を所定位置まで押し下げやすく、ユーザの使用感を向上させることができる。本実施例では、第2ガスキャビティ12bは外界とガス交換し、第1ガスキャビティ12aは外界とガス交換しない。
【0037】
より具体的な実施例では、
図3、
図4、
図5に示すように、ポンプ本体1は、第2ガスキャビティ12bに連通するガス案内通路111aを有する。第2ガスキャビティ12bは、ガス案内通路111aを経由してガスを排出または吸入する。ガス案内通路111aは、大気と連通していてもよく、これにより、第2ガスキャビティ12bを大気と連通させる。
【0038】
上述した多くの実施例では、ピストン部21は、第1ガスキャビティ12a内のガス圧力と第2ガスキャビティ12b内のガス圧力との合力によって反発されて、押え棒本体20を反発させることができるので、ポンプ本体1には、押え棒本体20を反発させるためのバネを設ける必要がなく、ポンプアセンブリ90を全てプラスチック材質で製造することができ、金属材料が混ざることがなく、ポンプアセンブリ90のリサイクルを容易にすることができる。
【0039】
図3、
図4、
図5、
図6、
図23、
図24、
図25、
図26に示すように、ポンプ本体1は、第2インナーケーシング側壁122を囲むアウターケーシング11をさらに含む。第2インナーケーシング側壁122の外壁は、アウターケーシング11の内壁面と面接触して適合し、ここでは、アウターケーシング11の内壁は、ガス案内通路111aを形成するように凹んでいる。この解決策は、ポンプ本体1の構造をコンパクトにする。
【0040】
図3、
図4、
図5、
図16、
図17、
図18に示すように、接続部22は、接続部底壁220と接続部側壁221とを有する。接続部底壁220は第2貫通孔220aを有し、押え棒本体20の下端は接続部底壁220に接続され、ここでは、第2貫通孔220aは排出通路20aに連通し、接続部側壁221は、一端が接続部底壁220に接続され、他端が第1開口1bを介して第2ガスキャビティ12bに延び、かつピストン部21に接続される。
【0041】
より具体的な一実施例では、接続部側壁221は、押え棒本体20を取り囲む。押え棒本体20の外壁、接続部側壁221の内壁および接続部底壁220で、第2開口2bを有する第2キャビティ2aが画定され、第1インナーケーシング側壁121は、第2開口2bを介して第2キャビティ2a内に延びる。この解決策は、ポンプ本体1の長さを短縮するのに役立つ。
【0042】
図3、
図4、
図5、
図19、
図20、
図21、
図22に示すように、一実施例では、ポンプ本体1は、ピストン本体130と導液管体131とを有するピストン部材13をさらに含む。導液管体131は導液通路131aを有し、ピストン本体130はアウターケーシング11の内壁と摺動可能にシール嵌合されてアウターケーシング11内に内容物キャビティ11aが画定され、導液管体131の一端はピストン本体130に接続され、ここでは、導液通路131aの一端は内容物キャビティ11aに連通し、導液管体131の他端は、第2貫通孔220aおよび排出通路20aに延び、押え棒本体20の内壁にシール固定されて接続されており、ここでは、導液通路131aの他端は排出通路20aに連通する。この実施例は、内容物800をポンプへ吸入するため、およびアウターケーシング11から排出するための解決策を提供する。
【0043】
図12、
図13、
図23、
図26に示すように、第2インナーケーシング側壁122の外壁に突起122aが設けられる。アウターケーシング11の内壁が凹んで掛止溝111bを形成し、ガス案内通路111aはアウターケーシング11の軸方向に延び、掛止溝111bはアウターケーシング11の周方向に延び、ガス案内通路111aは掛止溝111bと連通し、突起122aは、アウターケーシング11の軸方向においてガス案内通路111aと摺動嵌合し、アウターケーシング11の周方向に掛止溝111bと摺動嵌合する。この解決策は、輸送状態のような非使用状態において、インナーケーシング12がガス案内通路111aに沿ってアウターケーシング11の底部まで摺動し、体積を減少させることを可能にする。使用する必要のある時に、インナーケーシング12は、再びアウターケーシング11の頂部まで摺動し、掛止溝111bに係合するまで回転する。
【0044】
より具体的な一実施例では、
図23、26に示すように、掛止溝111bの底面には、突起122aと係合して突起122aが掛止溝111bから外れることを防止するための突起線111b-1が設けられる。
【0045】
一実施例では、
図16、17に示すように、第1貫通孔120aの内壁および/または第1インナーケーシング側壁121の内壁には、凸歯120a-1が設けられる。押え棒本体20の外壁はシュート20bを有し、シュート20bは押え棒本体20の軸方向に延び、かつ凸歯120a-1と摺動嵌合し、押え棒本体20は半径方向に回転されるように構成され、これにより、インナーケーシング12を回転させる。
【0046】
図3、
図4、
図5、
図6、
図27、
図28に示すように、ポンプ本体1は第1一方向弁体14をさらに含む。アウターケーシング11は内容物入口11bを有し、内容物入口11bは内容物キャビティ11aと連通し、第1一方向弁体14は、内容物入口11bに設置され、容器本体91内の内容物800が内容物キャビティ11a内に一方向に流れることを可能にする。
【0047】
引き続き
図3、4、5、6、27、28を参照すると、ポンプ本体1は第2一方向弁体15をさらに含む。第2一方向弁体15は、排出通路20内の内容物800が排出通路20aから一方向に流出できるように、押え棒本体20の上端に設けられる。
【0048】
ヘッドキャップ3は押え棒本体20の上端に接続されて、第2一方向弁体15が押え棒本体20の上端から落下することを防止し、ヘッドキャップ3と押え棒本体20との接続は、ねじ接続であってもよい。ヘッドキャップ3は、排出通路20aと連通しており、排出通路20aから流出する内容物800を導出する。
【0049】
図6、
図7、
図8、
図9、
図10を参照すると、ポンプ本体1は、アウターケーシング11の上端に螺合されてインナーケーシング12がアウターケーシング11から脱落しないようにする押えキャップ16をさらに含む。
【0050】
図3、
図4、
図5、
図6、
図11に示すように、ポンプ本体1は、インナーケーシング12のインナーケーシング頂壁120の上面と押えキャップ16との間に設けられたガスケット17をさらに含む。
【0051】
具体的には、
図12に示すように、インナーケーシング頂壁120の上面には、ガスケット17が設けられた凹部120bを有する。
【0052】
押えキャップ16は押えキャップ貫通孔16aを有し、ガスケット17はガスケット貫通孔17aを有し、押えキャップ貫通孔16aおよびガスケット貫通孔17aは、押え棒本体20の貫通を許容するものである。
【0053】
図3、
図4、
図5は、押し棒2の押し下げおよび反発の過程を示す。
【0054】
まず
図3を参照すると、押し棒2は押し下げ初期位置にある。第1ガスキャビティ12aおよび第2ガスキャビティ12bにおけるガス圧力は等しくてもよく、両方とも大気圧であってもよい。内容物キャビティ11a内には、内容物800または空気が格納される。第1一方向弁体14の円錐形本体140は、内容物入口11bが閉じた状態になるように内容物入口11bの円錐面と適合する。第2一方向弁体15は、第1一方向弁体14と同じ構造であり、重力によっても押え棒本体20の上端に当接している。押え棒2は外力を受けて、押し下げ初期位置から押し下げられる。
【0055】
再び
図4を参照すると、押し棒2は、押し下げ中間位置にある。押え棒2が押し下げられると、第1ガスキャビティ12a内のガス圧力は減少し始め、第2ガスキャビティ12b内のガス圧力は大気圧に等しくなり、第1ガスキャビティ12aと第2ガスキャビティ12bはガス圧力差を生成する。この過程で、第1一方向弁体14の円錐形本体140は内容物入口11bと円錐面の適合を維持して、内容物入口11bは閉じた状態にあり、第2一方向弁体15は内容物800または空気の圧力作用で上方に持ち上げられ、それによって排出通路20aを開く。
【0056】
再び
図5を参照すると、押し棒2は、押し下げ終了位置にある。このとき、内容物キャビティ11a内の内容物800または空気は、内容物キャビティ11aから最大限に排出される。第1ガスキャビティ12a内のガス圧力は、最小値まで減少し、第1ガスキャビティ12aと第2ガスキャビティ12bとの間のガス圧力差は、最大値に達する。内容物入口11bは閉じた状態にあり、第2一方向弁体15も重力の作用で押え棒本体20の上端に当接している。押え棒2が受けた外力が除去された後、ピストン部21は、第1ガスキャビティ12a内のガス圧力と第2ガスキャビティ12b内のガス圧力との合力によって反発することができ、押え棒2を押し下げ終了位置から反発し始めるようにする。
【0057】
押し棒2は、押し棒2が再び押されるのに適するように、
図25、26に示される押し下げ初期位置に反発することができる。押え棒2の複数回の押圧および反発の過程において、容器本体91内の内容物800または空気は容器本体91から排出される。押え棒2の反発過程において、第2一方向弁体15は外気圧の作用で押え棒本体20の上端に当接して排出通路20aを閉鎖し、第1一方向弁体14は上方に持ち上げられて内容物入口11bを開放し、これにより、内容物800または空気を内容物キャビティ11aに吸入する。
【0058】
最初の使用時には、ヘッドキャップ3を押し下げて押え棒2を下へ動かさせ、内容物キャビティ11a内の空気がピストン部材13で押圧されて導液通路131aと排出通路20aを経由して排出する。
【0059】
ヘッドキャップ3が開放されると、第1ガスキャビティ12aが負圧状態となり、押え棒2は外力により押される前の位置に反発する。ピストン部21と押え棒本体20とは接続部22を介して接続されており、ピストン部材13の導液管体131が押え棒本体20の底部に挿入装着されて押え棒本体20の内壁にシール接続されているので、押え棒2の反発によりピストン部材13がアウターケーシング11内において上向きに移動して内容物キャビティ11aを負圧にし、第1一方向弁体14が負圧に吸引されてアウターケーシング11の内容物入口11bを開放するとともに、負圧により容器本体91内の内容物800が延長管92を介して内容物キャビティ11a内に入る。
【0060】
ヘッドキャップ3が再び下向きに押圧されると、押え棒本体20に接続されたピストン部材13は、アウターケーシング11内において内容物キャビティ11aを下向きに圧縮して、内容物800を導液管体131の導液通路131aと押え棒本体20の排出通路20aとを介してヘッドキャップ3に入り、ヘッドキャップ3の出口から排出する。
【0061】
本発明は以上のように、好ましい実施例で開示されたが、本発明を限定するものではなく、当業者であれば、本発明の趣旨と範囲から逸脱することなく、種々の変更や修正をすることができる。本発明の技術的範囲から逸脱することなく、本発明の技術的思想に基づいて上記実施例になされるいかなる修正、均等な変更および修飾は、いずれも本発明の特許請求の範囲に限定される保護範囲に含まれる。