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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-22
(45)【発行日】2023-12-01
(54)【発明の名称】工具箱
(51)【国際特許分類】
   B25H 3/02 20060101AFI20231124BHJP
   A45C 11/00 20060101ALI20231124BHJP
【FI】
B25H3/02
A45C11/00 P
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2022025701
(22)【出願日】2022-02-22
(65)【公開番号】P2022151651
(43)【公開日】2022-10-07
【審査請求日】2022-06-15
(31)【優先権主張番号】110110680
(32)【優先日】2021-03-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】519422245
【氏名又は名称】明欣國際有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100082418
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 朔生
(74)【代理人】
【識別番号】100167601
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 信之
(74)【代理人】
【識別番号】100201329
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 真二郎
(74)【代理人】
【識別番号】100220917
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 忠大
(72)【発明者】
【氏名】陳詠順
【審査官】マキロイ 寛済
(56)【参考文献】
【文献】特許第6723577(JP,B1)
【文献】登録実用新案第3203412(JP,U)
【文献】登録実用新案第3169006(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B25H 3/02
A45C 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
工具箱であって、
メインフレームと、載置ボックスと、少なくとも1つの収納ボックスと、第1リブと、第1枠体とを含み、連通している内部空間、第1開口及び第2開口が前記メインフレームにより画定され、前記載置ボックスは前記メインフレームに配置され、前記第1開口を遮蔽し、前記載置ボックス及び前記メインフレームのうち少なくとも一方に環状面が設けられ、前記第1リブは前記第1開口の開放方向に沿って延伸して前記環状面から凸出し、前記第1枠体は2つの第1側壁と1つの第1端壁を含み、前記2つの第1側壁はそれぞれ前記第1端壁の対向する両側に接続されて、第1包み空間画定、前記第1リブは前記第1包み空間に挿入され、前記少なくとも1つの収納ボックスは前記第2開口に沿って前記内部空間に入るように前記メインフレームに挿着され、前記第1枠体は金属材質であり、前記第1リブはプラスチック材質であるベースと、
前記ベースに揺動可能に枢着され、第2リブと第2枠体を含み、前記第2枠体は2つの第2側壁と1つの第2端壁を含み、前記2つの第側壁はそれぞれ前記第端壁の対向する両側に接続されて、第2包み空間画定、前記第2リブは前記第2包み空間に挿入され、前記第2枠体は金属材質であり、前記第2リブはプラスチック材質であるカバーと、
第1係合部と、第2係合部と、複数の第1位置決め部材と、複数の第2位置決め部材とを含み、前記第1係合部は前記複数の第1位置決め部材によって前記第1枠体に位置決めされ、前記第2係合部は前記複数の第2位置決め部材によって前記第2枠体に位置決めされ、前記第1係合部及び前記第2係合部は外部からの操作を受けると相互に連結され、前記カバーが前記ベースに対して開けないようにする少なくとも1つのロックユニットと、
それぞれ枢着部材と、複数の第3の位置決め部材と、複数の第4の位置決め部材とを含み、各前記第3の位置決め部材は1つの第3の接続軸と2つの第3の止め部を含み、前記第3の接続軸は前記枢着部材の一端、前記第1リブ及び前記2つの第1側壁を貫通し、前記2つの第3の止め部は前記第3の接続軸の対向する両端に接続され、前記2つの第3の止め部はそれぞれ前記第3の接続軸の延伸方向において前記枢着部材及び前2つの第1側壁のうち1つによって閉塞され、各前記第4の位置決め部材は、1つの第4の接続軸と2つの第4の止め部を含み、前記第4の接続軸は前記枢着部材の他端、前記第2リブ及び前記2つの第2側壁を貫通し、前記2つの第4の止め部は前記第4の接続軸の対向する両端に接続され、前記2つの第4の止め部はそれぞれ前記第4の接続軸の延伸方向において前記枢着部材及び前2つの第2側壁のうち1つによって閉塞される複数のヒンジと、を含み、
各前記第1位置決め部材は、1つの第1接続軸と2つの第1止め部を含み、
前記第1接続軸は前記第1係合部、前記第1リブ及び前記2つの第1側壁を貫通し、
前記2つの第1止め部は前記第1接続軸の対向する両端に接続され、
前記2つの第1止め部はそれぞれ前記第1接続軸の延伸方向において前記第1係合部及び前2つの第1側壁のうち1つによって閉塞され
各前記第2位置決め部材は、1つの第2接続軸と2つの第2止め部を含み、
前記第2接続軸は前記第2係合部、前記第2リブ及び前記2つの第2側壁を貫通し、
前記2つの第2止め部は前記第2接続軸の対向する両端に接続され、
前記2つの第2止め部はそれぞれ前記第2接続軸の延伸方向において前記第2係合部及び前2つの第2側壁のうち1つによって閉塞される
工具箱。
【請求項2】
前記第1係合部は、第1基体と、バックルと、引き部材とを含み、前記第2係合部は第2基体と、嵌入孔とを含み、前記第1基体は前記複数の第1位置決め部材によって前記ベースに連結され、前記第2基体は前記複数の第2位置決め部材によって前記カバーに連結され、前記引き部材は前記第1基体に枢設され、前記バックルは前記引き部材に接続されて連動関係を構成し、前記第2基体に係着可能になり、前記嵌入孔は前記第2基体に凹設され、前記バックルは、互いに接続された環状体と嵌入部とを含み、前記環状体が前記第2基体に環装されたときに、前記嵌入部は前記嵌入孔に嵌入される、請求項1に記載の工具箱。
【請求項3】
前記メインフレームは複数の第1壁部と複数の第2壁部をさらに含み、前記複数の第1壁部及び前記複数の第2壁部のうち一方には複数の凸部が設けられ、他方には複数の凹部が設けられ、隣接する前記第1壁部及び前記第2壁部は前記複数の凸部及び前記複数の凹部をもって互いに嵌着され、1つの前記第1壁部には前記第2開口が貫設されている、請求項1に記載の工具箱。
【請求項4】
各前記凸部は、絞り部と、前記絞り部に接続された膨大端部とを含み、各前記凹部は、絞り口と、前記絞り口に連通している内溝とを含み、各前記膨大端部は前記絞り口を押し広げて通過して前記内溝に係着され、各前記絞り口は1つの前記絞り部を制限する、請求項3に記載の工具箱。
【請求項5】
各前記膨大端部の対向する両側のうち少なくとも一方の側にサイドフランジが凸設されている、請求項4に記載の工具箱。
【請求項6】
前記メインフレームは複数の締結ユニットをさらに含み、各前記締結ユニットはボルトとナットを含み、隣接する前記第1壁部及び前記第2壁部のうち一方は複数の穿設孔を含み、他方は前記複数の穿設孔に対応する複数の収容孔を含み、各前記収容孔には前記ナットが収容され、各前記ボルトは前記穿設孔を挿通し且つ前記収容孔に挿入されて前記ナットに螺合され、各前記締結ユニットのボルト及びナットはそれぞれ隣接する前記第1壁部及び前記第2壁部をクランプして固定、結合する、請求項3に記載の工具箱。
【請求項7】
前記第1係合部の前記ベースに面する側には第1窪み部が凹設され、前記第1係合部に近い前記第1側壁は前記第1窪み部に突出し、前記第2係合部の前記カバーに面する側には第2窪み部が凹設され、前記第2係合部に近い前記第2側壁は前記第2窪み部に突出する、請求項1に記載の工具箱。
【請求項8】
前記第1端壁及び前記第2端壁のうち一方には凸起が凸設され、他方には凹溝が凹設され、前記凸起の形状と前記凹溝の形状が互いに整合し、前記凸起は徐々に縮小するように延伸し、前記カバーと前記ベースが互いに結合されたときに、前記凸起は前記凹溝に嵌入される、請求項1~7のいずれか1項に記載の工具箱。
【請求項9】
前記第1係合部は、第1基体と、バックルと、引き部材とを含み、前記第2係合部は第2基体と嵌入孔を含み、前記第1基体は前記複数の第1位置決め部材によって前記ベースに連結され、前記第2基体は前記複数の第2位置決め部材によって前記カバーに連結され、前記引き部材は前記第1基体に枢設され、前記バックルは前記引き部材に接続されて連動関係を構成し、前記第2基体に係着可能になり、前記嵌入孔は前記第2基体に凹設され、前記バックルは、互いに接続された環状体と嵌入部を含み、前記環状体が前記第2基体に環装されたときに、前記嵌入部は前記嵌入孔に嵌入され、前記メインフレームは複数の締結ユニットをさらに含み、各前記締結ユニットはボルトとナットを含み、隣接する前記第1壁部及び前記第2壁部のうち一方は複数の穿設孔を含み、他方は前記複数の穿設孔に対応する複数の収容孔を含み、各前記収容孔は前記ナットを収容し、各前記ボルトは前記穿設孔を挿通し、且つ前記収容孔に挿入されて前記ナットに螺合され、各前記締結ユニットのボルト及びナットはそれぞれ隣接する前記第1壁部及び前記第2壁部をクランプして固定、結合し、前記第1係合部の前記ベースに面する側には第1窪み部が凹設され、前記第1係合部に近い前記第1側壁は前記第1窪み部に突出し、前記第2係合部の前記カバーに面する側には第2窪み部が凹設され、前記第2係合部に近い前記第2側壁は前記第2窪み部に突出し、前記第1端壁及び前記第2端壁のうち一方には凸起が凸設され、他方には凹溝が凹設され、前記凸起の形状と前記凹溝の形状が互いに整合し、前記凸起は徐々に縮小するように延伸し、前記カバーと前記ベースが互いに結合されたときに、前記凸起は前記凹溝に嵌入され、前記複数の第1壁部の内面及び前記複数の第2壁部の内面により周壁が画定され、前記周壁の対向する両側にはそれぞれ少なくとも1つの係合溝が設けられ、前記少なくとも1つの収納ボックスの対向する両側はそれぞれ前記少なくとも1つの係合溝に挿設され、前記少なくとも1つの係合溝の槽壁には係止凸部が設けられ、前記少なくとも1つの収納ボックスの対向する両側にはそれぞれ前記係止凸部と係止可能な係止凹部が設けられ、各前記ボルトの末端は前記収容孔の孔壁と軸方向において当接し、各前記絞り口は、狭幅部と、前記狭幅部の対向する両側に接続された広幅部と、を含み、各前記膨大端部は前記絞り口を押し広げて通過して前記内溝に係着され、各前記狭幅部は1つの前記絞り部を制限し、前記メインフレームは第3壁部をさらに含み、2つの前記第1側壁は前記第3壁部の対向する2つの周側に挿設接続され、2つの前記第2側壁は前記第3壁部の別の対向する2つの周側に挿設接続され、各前記ナットは前記収容孔の孔壁に当たって制限され、各前記収容孔は、前記ナットを収容した収容部と、前記収容部に連通し前記収容部よりも狭い延伸部とを含み、各前記ボルトは前記ナットを貫通し、前記延伸部内に延伸し、前記カバーには取手が設けられ、前記嵌入部は一体として前記環状体に接続され、前記嵌入部は打ち抜き成形によって板状となり扇状に延伸しており、前記複数の第1壁部の数及び前記複数の第1壁部の数はそれぞれ2つであり、前記2つの第1壁部にはそれぞれ嵌着溝が凹設され、前記2つの第2壁部の天面と前記嵌着溝の溝底とが面一になり、前記載置ボックスの対向する両側は前記2つの第1壁部の嵌着溝に容設され、前記載置ボックスの別の対向する両側は前記2つの第2壁部の天面に圧着され、前記載置ボックスの天面と前記2つの第1壁部の天面の両方により前記環状面が形成され、前記工具箱は複数の支持ユニットをさらに含み、各前記支持ユニットは第1サポート部材と第2サポート部材を含み、前記第1サポート部材の一端は前記第1枠体に連結され、前記第2サポート部材の一端は前記第2枠体に連結され、前記第1サポート部材の他端と前記第2サポート部材の他端は互いに枢動可能に連結される、請求項4に記載の工具箱。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は工具箱に関する。
【背景技術】
【0002】
物品を固定する際には、駆動工具(例えばレンチ、ソケット、ドライバビットなど)によりロック部材や連結部材を駆動して着脱を行うのが一般的である。ただし、このような駆動工具はサイズや種類が多く、収納や持ち運びのしやすさから、工具箱を利用して分類して収納する場合が多い。公知の工具箱は複数のプラスチック板部材を含む。この複数のプラスチック板部材はネジ部材により2つずつ組み立てられたものであり、簡単かつ迅速に組み立てることができるという利点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、プラスチック材質は構造強度が低いことから、ボックス本体にロックやヒンジなどの連結部品を取り付ける際には、ボックス本体の構造が脆くなり壊れてしまい、また、重量を所定時間負荷すると、ボックス本体において連結部品を係着したところで曲げ変形が生じやすく、深刻な場合破損が発生し、その結果、耐用年数の短縮を招く。
【0004】
したがって、上記した問題を解決するために、新規で進歩性のある工具箱を提供する必要がある。
【0005】
本発明は、金属枠体がプラスチックのリブに結合されることで、異種材質の結合により構造強度と軽量化をバランスよくし、しかも、係合部を位置決めする位置決め部材が枠体を完全に貫通しているので、作用力を主として硬い金属枠体に分散させ、プラスチックリブの構造を完全に維持する工具箱を提供することを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明は、ベースと、カバーと、少なくとも1つのロックユニットと、複数のヒンジとを含む工具箱を提供する。前記ベースは、メインフレームと、載置ボックスと、少なくとも1つの収納ボックスと、第1リブと、第1枠体とを含み、連通している内部空間、第1開口及び第2開口が前記メインフレームにより画定され、前記載置ボックスは前記メインフレームに設けられ、前記第1開口を遮蔽し、前記載置ボックス及び前記メインフレームのうち少なくとも一方に環状面が設けられ、前記第1リブは前記第1開口の開放方向に沿って延伸して前記環状面から凸出し、前記第1枠体は2つの第1側壁と1つの第1端壁を含み、前記2つの第1側壁は前記第1端壁の対向する両側に水平に接続されて、この両方により第1包み空間が画定され、前記第1リブは前記第1包み空間に挿入され、前記少なくとも1つの収納ボックスは前記第2開口に沿って前記内部空間に入るように前記メインフレームに挿着され、前記第1枠体は金属材質であり、前記第1リブはプラスチック材質である。前記カバーは、前記ベースに揺動可能に枢着され、第2リブと第2枠体を含み、前記第2枠体は2つの第2側壁と1つの第2端壁を含み、前記2つの第1側壁は前記第1端壁の対向する両側に水平に接続されて、この両方により第2包み空間が画定され、前記第2リブは前記第2包み空間に挿入され、前記第2枠体は金属材質であり、前記第2リブはプラスチック材質である。前記少なくとも1つのロックユニットは、第1係合部と、第2係合部と、複数の第1位置決め部材と、複数の第2位置決め部材とを含み、前記第1係合部は前記複数の第1位置決め部材によって前記第1枠体に位置決めされ、前記第2係合部は前記複数の第2位置決め部材によって前記第2枠体に位置決めされ、前記第1係合部及び前記第2係合部は外部からの操作を受けると相互に連結され、前記カバーが前記ベースに対して開けないようにする。各前記ヒンジは、枢着部材と、複数の第3の位置決め部材と、複数の第4の位置決め部材とを含み、各前記第3の位置決め部材は1つの第3の接続軸と2つの第3の止め部を含み、前記第3の接続軸は前記枢着部材の一端、前記第1リブ及び前記2つの第1側壁を貫通し、前記2つの第3の止め部は前記第3の接続軸の対向する両端に接続され、2つの前記第3の止め部はそれぞれ前記第3の接続軸の延伸方向において前記枢着部材及び1つの前記第1側壁と互いに干渉し、各前記第4の位置決め部材は、1つの第4の接続軸と2つの第4の止め部を含み、前記第4の接続軸は前記枢着部材の他端、前記第2リブ及び前記2つの第2側壁を貫通し、前記2つの第4の止め部は前記第4の接続軸の対向する両端に接続され、2つの前記第4の止め部はそれぞれ前記第4の接続軸の延伸方向において前記枢着部材及び1つの前記第2側壁と互いに干渉する。各前記第1位置決め部材は、1つの第1接続軸と2つの第1止め部を含み、前記第1接続軸は前記第1係合部、前記第1リブ及び前記2つの第1側壁を貫通し、前記2つの第1止め部は前記第1接続軸の対向する両端に接続され、2つの前記第1止め部はそれぞれ前記第1接続軸の延伸方向において前記第1係合部及び1つの前記第1側壁と互いに干渉する。各前記第2位置決め部材は、1つの第2接続軸と2つの第2止め部を含み、前記第2接続軸は前記第2係合部、前記第2リブ及び前記2つの第2側壁を貫通し、前記2つの第2止め部は前記第2接続軸の対向する両端に接続され、2つの前記第2止め部はそれぞれ前記第2接続軸の延伸方向において前記第2係合部及び1つの前記第2側壁と互いに干渉する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の一実施例の斜視図である。
図2】本発明の一実施例のカバーがベースに対して開いたときの模式図である。
図3図1の分解図である。
図4】本発明の一実施例のメインフレームである。
図5】本発明の一実施例の凸部及び凹部の模式図である。
図6】本発明の一実施例のロックユニットの部分断面図である。
図7】本発明の一実施例のヒンジの部分断面図である。
図8】本発明の一実施例のロックユニットの斜視図である。
図9図8の別の視角からの図である。
図10図1のA-A端面の断面図である。
図11図10の部分拡大図である。
図12図1のB-B端面の断面図である。
図13図12の部分拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、実施例にて本発明の可能な実施形態を説明するが、本発明の特許範囲を制限するものではない。
【0009】
図1図12には、本発明の一実施例が示されている。本発明の工具箱はベース1と、カバー2と、少なくとも1つのロックユニット4とを含む。
【0010】
該ベース1は、メインフレーム11と、載置ボックス15と、少なくとも1つの収納ボックス16と、第1リブ17と、第1枠体18とを含む。連通している内部空間111、第1開口112及び第2開口113が該メインフレーム11により画定され、該載置ボックス15は該メインフレーム11に設けられ、該第1開口112を遮蔽する。
該載置ボックス15及び該メインフレーム11のうち少なくとも一方には環状面19が設けられ、該第1リブ17は該第1開口112の開放方向に沿って延伸して該環状面19から凸出する。該第1枠体18は、2つの第1側壁181と1つの第1端壁182を含み、該2つの第1側壁181は該第1端壁182の対向する両側に水平に接続されて、この両方により第1包み空間183が画定される。該第1リブ17は該第1包み空間183に挿入され、該少なくとも1つの収納ボックス16は該第2開口113に沿って該内部空間111に入るように該メインフレーム11に挿着される。ここで、該第1枠体18は金属材質であり、該第1リブ17はプラスチック材質である。
【0011】
該カバー2は、該ベース1に揺動可能に枢着され、第2リブ21と第2枠体22を含む。該第2枠体22は、2つの第2側壁221と1つの第2端壁222を含み、該2つの第2側壁221は該第2端壁222の対向する両側に水平に接続されて、この両方により第2包み空間223が画定され、該第2リブ21は該第2包み空間223に挿入される。
【0012】
該第1端壁182及び該第2端壁222のうち一方には凸起184が凸設され、他方には凹溝224が凹設され、該凸起184の形状と該凹溝224の形状とが互いに整合する。該凸起184は徐々に縮小するように延伸し、該カバー2と該ベース1が互いに結合されると、徐々に縮小するような構造が、該凸起184をガイドして該凹溝224に嵌入させ、該カバー2を該ベース1に確実に結合することに寄与する。
【0013】
該少なくとも1つのロックユニット4は、第1係合部41と、第2係合部42と、複数の第1位置決め部材43と、複数の第2位置決め部材44とを含む。該第1係合部41は該複数の第1位置決め部材43によって該第1枠体18に位置決めされ、該第2係合部42は該複数の第2位置決め部材44によって該第2枠体22に位置決めされ、該第1係合部41及び該第2係合部42は外部からの操作を受けると相互に連結され、該カバー2が該ベース1に対して開けないようにする。ここで、金属製の該第1枠体18及び該第2枠体22は、該少なくとも1つのロックユニット4に支持力を効果的に提供することができ、長期間使用しても構造を維持して変形を回避することができる。本実施では、強度、軽量性や外観性などの利点を備えるアルミを用いて製造する。
【0014】
各該第1位置決め部材43は、1つの第1接続軸431と2つの第1止め部432を含み、該第1接続軸431は該第1係合部41、該第1リブ17及び該2つの第1側壁181を貫通する。該2つの第1止め部432は該第1接続軸431の対向する両端に接続され、2つの該第1止め部432はそれぞれ該第1接続軸431の延伸方向において該第1係合部41及び1つの該第1側壁181と互いに干渉する。言い換えれば、該第1接続軸431は該2つの第1側壁181を完全に貫通し、2つの該第1止め部432がいずれもより強固な該第1枠体18に当接して押し当てる。それにより、該第1リブ17の構造完全性がさらに確保される。
同様に、各該第2位置決め部材44は、1つの第2接続軸441と2つの第2止め部442を含み、該第2接続軸441は該第2係合部42、該第2リブ21及び該2つの第2側壁221を貫通し、該2つの第2止め部442は該第2接続軸441の対向する両端に接続され、2つの該第2止め部442はそれぞれ該第2接続軸441の延伸方向において該第2係合部42及び1つの該第2側壁221と互いに干渉する。
【0015】
好ましくは、該工具箱は、該カバー2が該ベース1に対して開くときに特定の位置に保持されて不意図に開閉しないように、複数の支持ユニット9をさらに含む。各該支持ユニット9は、第1サポート部材91と第2サポート部材92を含み、該第1サポート部材91の一端は該第1枠体18に連結され、該第2サポート部材92の一端は該第2枠体22に連結され、該第1サポート部材91の他端と該第2サポート部材92の他端は互いに枢動可能に連結される。
【0016】
また、好ましくは、該カバー2が該ベース1に結合された後、容易に持ち運べるように、該カバー2には取手23が設けられる。
【0017】
さらに、該第1係合部41は、第1基体411と、バックル412と、引き部材415とを含み、該第2係合部42は、第2基体421と嵌入孔422を含む。該第1基体411は該複数の第1位置決め部材43によって該ベース1に連結され、該第2基体421は該複数の第2位置決め部材44によって該カバー2に連結され、該引き部材415は該第1基体411に枢設され、該バックル412は該引き部材415に接続されて連動関係を構成し、該第2基体421に係着可能になる。該嵌入孔422は該第2基体421に凹設され、該バックル412は、互いに接続された環状体413と嵌入部414を含み、該環状体413が該第2基体421に環装されたときに、該嵌入部414は該嵌入孔422に嵌入される。
本実施例では、該嵌入部414は一体として該環状体413に接続される。例えば、該嵌入部414は、打ち抜き成形によって板状となり扇状に延伸し、これにより、構造の連結の度合いを確保しながら、当接面積を増大する。
【0018】
さらに、該第1係合部41の該ベース1に面する側には第1窪み部416が凹設され、該第1係合部41に近い該第1側壁181は該第1窪み部416に突出する。これにより、該第1係合部41は該ベース1に密着し、組み立ての品質を向上させる。同様に、該第2係合部42の該カバー2に面する側には第2窪み部423が凹設され、該第2係合部42に近い該第2側壁221は該第2窪み部423に突出する。
【0019】
該工具箱は複数のヒンジ5をさらに含み、各該ヒンジ5は、枢着部材51と、複数の第3の位置決め部材52と、複数の第4の位置決め部材53とを含む。各該第3の位置決め部材52は、1つの第3の接続軸521と2つの第3の止め部522を含み、該第3の接続軸521は該枢着部材51の一端、該第1リブ17及び該2つの第1側壁181を貫通する。該2つの第3の止め部522は、該第3の接続軸521の対向する両端に接続され、2つの該第3の止め部522はそれぞれ該第3の接続軸521の延伸方向において該枢着部材51及び1つの該第1側壁181と互いに干渉する。
各該第4の位置決め部材53は、1つの第4の接続軸531と2つの第4の止め部532を含み、該第4の接続軸531は該枢着部材51の他端、該第2リブ21及び該2つの第2側壁221を貫通する。該2つの第4の止め部532は該第4の接続軸531の対向する両端に接続され、2つの該第4の止め部532はそれぞれ該第4の接続軸531の延伸方向において該枢着部材51及び1つの該第2側壁221と互いに干渉する。
【0020】
該メインフレーム11は、複数の第1壁部12と複数の第2壁部13を含む。該複数の第1壁部12及び該複数の第2壁部13のうち一方には複数の凸部61が設けられ、他方には複数の凹部65が設けられる。隣接する該第1壁部12及び該第2壁部13は、該複数の凸部61及び該複数の凹部65をもって相互に嵌着され、1つの該第1壁部12には該第2開口113が貫設されている。
さらに、該メインフレーム11は1つの第3壁部14をさらに含む。2つの該第1側壁181は該第3壁部14の対向する2つの周側に挿設接続され、2つの該第2側壁221は該第3壁部14の別の対向する2つの周側に挿設接続される。組み合わせ構造とすると、各部品の生産に有利であり、生産速度を向上させ、組み立てる前に該複数の第1壁部12及び該複数の第2壁部13を重ねて収納することができる。これにより、占有空間を小さくするとともに、収納や輸送に有利である。
【0021】
各該凸部61は、絞り部62と、該絞り部62に接続された膨大端部63とを含み、各該凹部65は、絞り口66と、該絞り口66に連通している内溝67とを含む。各該膨大端部63は該絞り口66を押し広げて通過して該内溝67に係着され、各該絞り口66は該絞り部62を制限する。
より詳細には、各該膨大端部63の対向する両側のうち少なくとも一方の側にはサイドフランジ64が凸設され、一方、各該絞り口66は、狭幅部661と、該狭幅部661の対向する両側に接続された広幅部662とを含む。各該膨大端部63は該絞り口66を押し広げて通過して該内溝67に係着され、各該狭幅部661は1つの該絞り部62を制限し、該狭幅部661と該サイドフランジ64との連携により該絞り部62と効果的に係合する効果が果たされる。
【0022】
本実施例では、該複数の第1壁部12の数と該複数の第1壁部12の数はそれぞれ2つであり、該2つの第1壁部12にはそれぞれ嵌着溝121が凹設され、該2つの第2壁部13の天面と該嵌着溝121との溝底が面一となり、該載置ボックス15の対向する両側は該2つの第1壁部12の嵌着溝121に容設される。該載置ボックス15の別の対向する両側は該2つの第2壁部13の天面に圧着され、該載置ボックス15の天面と該2つの第1壁部12の天面のこの両方により該環状面19が形成される。すなわち、該第1リブ17は該載置ボックス15の天面及び該2つの第1壁部12の天面まで延伸し、該第1枠体18により含まれることにより、該載置ボックス15と該2つの第1壁部12との結合の安定性がさらに向上する。
【0023】
さらに、該複数の第1壁部12の内面及び該複数の第2壁部13の内面により周壁31が画定され、該周壁31の対向する両側にはそれぞれ少なくとも1つの係合溝32が設けられる。該少なくとも1つの収納ボックス16の対向する両側はそれぞれ該少なくとも1つの係合溝32に挿設されて、引き出しのような挿着方式となる。さらに、該少なくとも1つの係合溝32の槽壁には係止凸部33が設けられ、該少なくとも1つの収納ボックス16の対向する両側にはそれぞれ該係止凸部33と係止可能な係止凹部161が設けられ、これによって、制限効果が高まる。
【0024】
なお、該メインフレーム11は、複数の締結ユニット7をさらに含み、各該締結ユニット7は、ボルト71とナット72を含む。隣接する該第1壁部12及び該第2壁部13のうち一方は複数の穿設孔81を含み、他方は該複数の穿設孔81に対応する複数の収容孔82を含む。各該収容孔82は該ナット72を収容し、各該ボルト71は該穿設孔81を挿通し、且つ該収容孔82に挿入されて該ナット72に螺合される。各該締結ユニット7のボルト71及びナット72はそれぞれ隣接する該第1壁部12及び該第2壁部13をクランプして、固定、結合する。これにより、組み合わせられた該メインフレーム11は、複合強度が極めて高く、大きな外力や衝撃を受けることができ、結合箇所に緩み、分離又は破損が発生しにくい。
【0025】
本実施例では、各該収容孔82は、該ナット72を収容した収容部821と、該収容部821に連通し、該収容部821よりも狭い延伸部822とを含み、各該ボルト71は該ナット72を貫通し、該延伸部822に延伸している。好ましくは、各該ナット72は該収容孔82の孔壁に当接して制限され、かつ、各該ボルト71の末端は該収容孔82の孔壁と軸方向に当接し、これにより、該ボルト71の緩みをさらに回避する。
【符号の説明】
【0026】
1 ベース
11 メインフレーム
111 内部空間
112 第1開口
113 第2開口
12 第1壁部
121 嵌着溝
13 第2壁部
14 第3壁部
15 載置ボックス
16 収納ボックス
161 係止凹部
17 第1リブ
18 第1枠体
181 第1側壁
182 第1端壁
183 第1包み空間
184 凸起
19 環状面
2 カバー
21 第2リブ
22 第2枠体
221 第2側壁
222 第2端壁
223 第2包み空間
224 凹溝
23 取手
31 周壁
32 係合溝
33 係止凸部
4 ロックユニット
41 第1係合部
411 第1基体
412 バックル
413 環状体
414 嵌入部
415 引き部材
416 第1窪み部
42 第2係合部
421 第2基体
422 嵌入孔
423 第2窪み部
43 第1位置決め部材
431 第1接続軸
432 第1止め部
44 第2位置決め部材
441 第2接続軸
442 第2止め部
5 ヒンジ
51 枢着部材
52 第3の位置決め部材
521 第3の接続軸
522 第3の止め部
53 第4の位置決め部材
531 第4の接続軸
532 第4の止め部
61 凸部
62 絞り部
63 膨大端部
64 サイドフランジ
65 凹部
66 絞り口
661 狭幅部
662 広幅部
67 内溝
7 締結ユニット
71 ボルト
72 ナット
81 穿設孔
82 収容孔
821 収容部
822 延伸部
9 支持ユニット
91 第1サポート部材
92 第2サポート部材
図1
図2
図3
図4
図5
図6
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図8
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図13