(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-22
(45)【発行日】2023-12-01
(54)【発明の名称】給電ユニット及びワイヤレス給電システム
(51)【国際特許分類】
H02J 50/10 20160101AFI20231124BHJP
H02J 7/00 20060101ALI20231124BHJP
H01F 38/14 20060101ALI20231124BHJP
【FI】
H02J50/10
H02J7/00 S
H02J7/00 301D
H01F38/14
(21)【出願番号】P 2019217190
(22)【出願日】2019-11-29
【審査請求日】2022-09-22
(73)【特許権者】
【識別番号】504163612
【氏名又は名称】株式会社LIXIL
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【氏名又は名称】森下 賢樹
(72)【発明者】
【氏名】幸前 康章
(72)【発明者】
【氏名】松田 宏
【審査官】佐藤 卓馬
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-016252(JP,A)
【文献】特開2009-159686(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 50/10
H02J 7/00
H01F 38/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
壁の一方の壁面に設置される給電ユニットであって、
コイルと、
前記コイルを収容する筐体と、
前記筐体の外表面と、前記
一方の壁面との間に隙間を形成するスペーサとを備え
、
前記壁の他方の壁面に設置される受電ユニットに電力を供給する、給電ユニット。
【請求項2】
前記スペーサは、前記筐体の外表面に設けられた凸部である、請求項1に記載の給電ユニット。
【請求項3】
前記スペーサは、前記筐体の外表面に設けられ平行に並んだ複数条の凸部である、請求項1に記載の給電ユニット。
【請求項4】
前記コイルはソレノイドコイルであり、前記複数条の凸部は、前記ソレノイドコイルの軸に沿って互いに平行に配置される、請求項3に記載の給電ユニット。
【請求項5】
前記筐体の外表面と、前記
一方の壁面との間の最小隙間は2mm以上である、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の給電ユニット。
【請求項6】
壁の一方の壁面に対向して設置可能な給電ユニットであって、
給電側のコイル、
前記コイルを収容する筐体、及び
前記コイルの径方向外側において前記筐体の外表面と、前記
一方の壁面との間に隙間を形成するスペーサを備える、給電ユニットと、
前記給電側のコイルで発生した電磁波を受け取る受電側のコイル、及び
前記受電側のコイルで発生した電力を出力する出力部を備える
、前記壁の他方の壁面に対向して設置可能な受電ユニットと、を備えるワイヤレス給電システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、給電ユニット及びワイヤレス給電システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、給電側と受電側とを導線等で接続せずに電磁波等を用いて電力を供給するワイヤレス給電システムが知られている(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ワイヤレス給電システムでは給電側と受電側にそれぞれコイルを設置し、一対のコイルを用いて電力を送る。給電側のコイルに通電すると電磁波を発生し、受電側のコイルにて電磁波を受け取り、受け取った電磁波により電力を発生させる。コイルによる給電時には、コイルが発熱する。通常、コイルの発熱量はそれほど大きくないためコイルを備えるユニットを壁面に接触させて設置しても、壁及びその構成材料がすぐに発火する可能性は低い。しかしながら、依然として長期間の発熱による低温火災に対する安全性を高める余地が残されている。
【0005】
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、給電効率の低下を抑制しながら低温火災に対する安全性を高められる給電ユニット及びワイヤレス給電システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために本発明は、壁面に設置される給電ユニットであって、コイルと、コイルを収容する筐体と、筐体の外表面と、壁面との間に隙間を形成するスペーサとを備える。
【0007】
このような構成によれば、コイルで発生した熱が壁面に伝わるのを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の実施形態によるワイヤレス給電システムの概略構成図である。
【
図2】同ワイヤレス給電システムの給電ユニットの概略構成図である。
【
図3】同ワイヤレス給電システムの給電ユニットの斜視図である。
【
図4】変形例によるワイヤレス給電システムの給電ユニットの斜視図である。
【
図5】変形例によるワイヤレス給電システムの給電ユニットの概略構成図である。
【
図6】実施例によるワイヤレス給電システムの概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態によるワイヤレス給電システムについて説明する。ワイヤレス給電システムは、例えば居住空間の壁を介して給電側から受電側に電力を供給する。実施形態では、電磁誘導を用いた非放射型のワイヤレス給電システムを例に挙げて詳細な説明を行う。なお、以下では説明の便宜上、方向を説明するためにX軸、Y軸及びZ軸からなる三次元直交座標を用いる。X軸は壁の厚方向に沿って延び、-X側に給電ユニットが配置され、+X側に受電ユニットが配置されるものとする。Y軸は水平面上でX軸と直交し、壁の幅方向に延びる。Z軸は壁面に沿って延び、鉛直方向上側が+Z側となり鉛直方向下側が-Z側となる。
【0010】
ワイヤレス給電システムは、例えば居住空間内を仕切る内壁、又は居住空間と外部空間を仕切る外壁を介して、給電側の給電ユニットから受電側の受電ユニットに電力を供給する。居住空間で内壁を介してワイヤレス給電を用いる場合としては、内壁を介して隣接する部屋にある家電製品に電力を供給する場合がある。また、外壁を介してワイヤレス給電を用いる場合としては居住空間内の電源から外部空間に設置された門扉又はシャッターのようなエクステリア設備等に電力を供給する場合がある。
【0011】
図1は、実施形態によるワイヤレス給電システムの概略構成図である。
図1に示すように、給電ユニット10は、コイルとしてソレノイドコイル11を有する。なお、実施形態ではコイルとしてソレノイドコイル11を例示するが、コイルの種類はどのようなものであってもよい。ソレノイドコイル11は、Y軸に沿って延びる軸を有する。ソレノイドコイル11は、Y軸と平行な軸周りを旋回しながらY軸方向に延びる。ソレノイドコイル11の両端はそれぞれ電源Vに接続される。給電ユニット10は、ソレノイドコイル11を収容する筐体13を備える。筐体13は、ソレノイドコイル11に通電したときに電磁波が透過できる材料で形成される。YZ平面上にある筐体13の1つの外表面15は、給電システムの設置時に壁面17と対向する。壁面17と対向する筐体13の外表面15は、平坦で面一な面であってもよいが、これに限定されるものではない。筐体13の外表面15は、湾曲形状や段付き形状であってもよい。また、筐体13の外表面15は必ずしも1枚の面として形成されている必要はなく、開口等を有していてもよい。
【0012】
給電ユニット10は、給電ユニット10と壁面17との間が接触しないようにするスペーサ19を備える。スペーサ19は、給電ユニット10を設置したときに給電ユニット10の外表面15が、対向する壁面17に接触しないように給電ユニット10を保持する。スペーサ19は、給電ユニット10の筐体13と一体に形成されたものでも良いし、別体で形成されたものでもよい。一例としてスペーサ19は、給電ユニット10と壁面17との間に介在させる部材である。別の例としてスペーサは、給電ユニットと壁面との間に介在しない部材であってもよい。この場合スペーサは、給電ユニットの周辺にある他の部材から延び、かつ給電ユニットを壁面から離れた位置で保持できるアームのような部材で構成される。
【0013】
スペーサ19によって維持される給電ユニット10の外表面15と、壁面17との距離は、給電ユニット10が取り扱う電力容量、給電ユニット10が取り付けられる壁の壁材又は断熱材の種類等、各種条件に応じて適宜設定可能である。一例として、一般的な住宅用の壁材で構成された壁に給電ユニット10を取り付ける場合、給電ユニット10の外表面15と、壁面17との距離は、2mm以上とすることが好ましい。また、給電ユニット10の外表面15と、壁面17との距離は、100mm以下、より好ましくは10mm以下とすることが好ましい。 給電ユニット10の外表面15と、壁面17との距離が離れ過ぎてしまうと、給電ユニット10による給電効率が低下してしまうおそれがある。給電ユニット10の外表面15と、壁面17との距離は、X軸に沿った最小の距離で測定される。
【0014】
図2は、ワイヤレス給電システムの給電ユニットの概略構成図である。具体的には、
図2は+Z方向から見た上面図である。
図3は、ワイヤレス給電システムの給電ユニットの斜視図である。図示の例では、スペーサ19は、給電ユニット10の外表面15に設けられた複数条の凸部21である。複数の凸部21は、給電ユニット10の外表面15から略同一の距離だけ外表面15の面方向(+X方向)に突出する。また複数の凸部21は、給電ユニット10の外表面15を何れかの方向に横切るように延びる。また複数の凸部21は、Z軸に沿って外表面15の端から端まで延びても良いし、外表面15の途中で終端してもよい。この場合、複数の凸部21は互いに平行に延びることが好ましい。凸部21の断面形状は、図示の例のように長方形状でもよいし台形状であってもよい。凸部21の数は、給電ユニット10の外表面15の面積に応じて適宜変更可能である。一例として給電ユニット10は、2条の凸部21を備える。この場合、それぞれの凸部21は、給電ユニット10の外表面15のY軸に沿って離れた両端に配置されることが好ましい。
【0015】
図示の例では凸部21は、その延びる方向がソレノイドコイル11の軸と直交するように配置される。凸部21が延びる方向をソレノイドコイル11の軸と直交させると、給電ユニット10の取り付け時に凸部21はZ軸に沿って延びる。凸部21をZ軸に沿って延ばすと、凸部21間の隙間23は±Z方向に開口する。給電ユニット10の外表面15と壁面17との間に、±Z方向に開口する隙間23を形成することで、暖められて比重が軽くなった高温空気を効率的に隙間23から排出できる。
【0016】
隙間23は、上述したように平行に延びる2つの凸部21の間に形成されZ軸に沿って延びるものであってもよいし、Z軸に対して角度を持っていてもよい。一例として、2つの凸部21をY軸に沿って延ばし、Y軸に沿って延びる隙間23を形成してもよい。従って、隙間23は、給電ユニット10を壁面17に設置したときに隙間23が壁面17の面内方向に向いていればよい。さらには、2つの凸部21は完全に平行に延びる必要はない。したがって、平行とは、凸部21同士が完全に平行であることだけではなく、2つの凸部21同士が互いにほぼ平行に延びる場合をも含む。ほぼ平行とは、給電ユニット20の外表面15内で2つの凸部21同士が交差することなく、かつ端部同士が接触しない範囲で角度が付けられている範囲をいう。このような隙間23を形成することで、隙間23内の空気を外部に排出できる。
【0017】
給電ユニット10は、ビス25等の固定手段を用いて壁面17に固定されてもよい。ビス25は、X軸に沿って筐体13から凸部21を貫通する。ビス25は、1つの凸部21に対してZ軸に沿って複数配置してもよい。
【0018】
また、給電ユニット10は、発熱による筐体13の反りを抑制する当接部27を備えていてもよい。当接部27は、XY平面において凸部21の間に配置される。当接部27は、筐体13の外表面15から面方向に突出する。当接部27は凸部21を介して給電ユニット10を壁面17に固定したときに、その先端が壁面17に接触する形状であればどのような形状を有していてもよい。図示の例では、当接部27は、XY平面において長方形状を有し、Z軸に沿って所定長さを有する。このような当接部27を凸部21の間に配置することで、筐体13の凸部21の間が壁面17に向かって反るのを抑制できる。
【0019】
図1に示すように、受電ユニット31は、給電ユニット10のソレノイドコイル11で発生した電磁波を受け取るソレノイドコイル33を備える。受電側のソレノイドコイル33は、外部機器に向けて電力を供給する出力部35に接続される。受電ユニット31は、単体として設置されても良いし、家電等の機器に内蔵されたものであってもよい。受電ユニット31が単体として設置される場合、受電ユニット31の筐体37に上述したスペーサ39及び当接部(図示せず)を設けてもよい。
【0020】
次に、ワイヤレス給電システムの作用について説明する。給電ユニット側のソレノイドコイル11に電流が流れると電磁波が発生する。受電ユニット31側のソレノイドコイル33が電磁波を受け取ると、受電ユニット31側のソレノイドコイル33は電流を発生させる。発生した電流は出力部35を介して外部機器に供給される。給電ユニット10側のソレノイドコイル11に電流が流れ電磁波が発生する際、ソレノイドコイル11が発熱して筐体13の温度が上昇することがある。筐体13はスペーサ19を介して壁面17から離れて配置されているため、給電ユニット10の筐体13の温度が上昇しても壁面17に熱が伝わるのを抑制できる。また、当接部27を設けることで筐体13に反りが生じるのを抑制できる。
【0021】
また、受電ユニット31側にもスペーサ39及び当接部を設ければ、受電ユニット31の熱が壁面に伝わるのを抑制でき、かつ受電ユニット31の筐体37に反りが生じるのを抑制できる。
【0022】
以上のようにワイヤレス給電システムによれば、低温火災に対する安全性を高められる。
【0023】
次にワイヤレス給電システムの変形例について説明する。
図4は、変形例によるワイヤレス給電システムの斜視図である。より具体的には
図4は、給電ユニットの取り付け構造を示す分解斜視図である。また、
図5は変形例によるワイヤレス給電システムの概略構成図である。より具体的には
図5は、ワイヤレス給電システムのXY平面における断面図である。
図4に示すように、給電ユニットを壁面に取り付けるために固定部41を用いてもよい。固定部41は、一方の主面側(取り付け時に壁面と対向する面側)にスペーサとしての凸部43を備える。凸部43は、固定部41の一方の主面から壁面に向けて突出する。固定部41の他方の主面側には給電ユニットを受け入れるスロット45が設けられている。スロット45は、給電ユニットを内蔵するコネクタ47を受け入れる。より具体的にはスロット45は、Z軸に沿って延びる一対の凹状部49により形成される。一対の凹状部49は、Y軸に沿って所定の間隔で配置され、Y軸に沿って互いに向けて開口している。一対の凹状部49はコネクタ47を受け入れ、保持する。また固定部41の他方の主面側には給電ユニットのコネクタ47がスロット45に嵌め込まれたときに、コネクタ47を-Z方向から支持するストッパ51を備える。このような固定部41はビス53等の固定手段を用いて壁面に固定される。
【0024】
給電ユニットに固定されるコネクタ47は、給電ユニットの外表面に一体に形成されている。コネクタ47は、XY平面においてスロット45と相補的な形状を有している。コネクタ47をZ軸に沿って移動させてスロット45に嵌め込み、コネクタ47をストッパ51で支持することで給電ユニットを固定部41に取り付けられる。このような固定部41を用いることで給電ユニットを壁面に対して容易に着脱できる。
【0025】
変形例にかかるワイヤレス給電システムによれば、低温火災に対する安全性を高められ、かつ給電ユニットを壁面に対して着脱自在にできる。
【0026】
以下、実施例について説明する。
図6は、実施例によるワイヤレス給電システムの概略構成図である。実施例では、厚さ13mmの木製の壁材101,103を87mmの間隔で設置し、壁材101,103の間を断熱材としてのグラスウール105で埋めた。壁の一方の側には、壁材101の面から0mmの位置に受電ユニット107を設置した。壁の他方の側には、給電ユニット109を設置した。壁の他方の面、及び給電ユニット109の外表面のそれぞれに熱電対113,115を設置し、両者の温度を検出できるようにした。実施例では給電ユニット109と壁材103の面との距離を変化させ、壁及び給電ユニット109の外表面の温度の変化を検証した。温度の変化を検証したときの給電ユニット109と壁材との間の距離を、0mm、1mm、2mm、3mm、及び5mmで変化させた。また、実施例では給電ユニット109を、100V電源に接続し、0.15Aの電流を流した。
【0027】
図7~
図9は、実施例の結果を示すグラフである。
図7は、給電ユニットと対向する壁材の表面に熱センサを設置して測定した、各距離について壁材の表面温度(T2)と経過時間との関係を示す。
図8は、給電ユニットの外表面の温度(T1)と、壁材の表面温度(T1)との差(ΔT)と、経過時間との関係を示す。
図9は、ΔTの飽和値(4.5時間後)と、給電ユニットと壁材との間の距離との関係を示す。
【0028】
図7から分かるように、給電ユニット109と壁材103との間の距離を2mm以上とすることで壁材103の表面温度の上昇が低減する。また、
図8から分かるように、給電ユニット109と壁材103との間の距離を2mm以上とすることでΔTが大きくなる。また、
図9から分かるように、給電ユニット109と壁材103との間の距離を2mm以上とすることで、ΔTの飽和値が大きくなる。
【0029】
本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、実施形態の各構成は特許請求の範囲に記載された発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【0030】
上述の実施形態を一般化すると以下の態様が得られる。
【0031】
〔態様1〕
壁面に設置される給電ユニットであって、
コイルと、
前記コイルを収容する筐体と、
前記筐体の外表面と、前記壁面との間に隙間を形成するスペーサとを備える、給電ユニット。
【0032】
このような構成によれば、コイルで発生した熱が壁面に伝わるのを抑制できる。
【0033】
〔態様2〕
前記スペーサは、前記筐体の外表面に設けられた凸部である、請求項1に記載の給電ユニット。
【0034】
このような構成によれば、筐体と壁面との隙間を適切に保持できる。
【0035】
〔態様3〕
前記スペーサは、前記筐体の外表面に設けられ平行に並んだ複数条の凸部である、態様1に記載の給電ユニット。
【0036】
このような構成によれば、筐体の外表面と壁面との間に空気を流し、効率的に放熱できる。
【0037】
〔態様4〕
前記コイルはソレノイドコイルであり、前記複数条の凸部は、前記ソレノイドコイルの軸に沿って互いに略平行に配置される、態様3に記載の給電ユニット。
【0038】
このような構成によれば、筐体の外表面と壁面との間に空気を流し、効率的に放熱できる。
【0039】
〔態様5〕
前記筐体の外表面と、前記壁面との間の最小隙間は2mm以上である、態様1乃至4のいずれか1項に記載の給電ユニット。
【0040】
このような構成によれば、壁面の表面温度の上昇を抑制できる。
【0041】
〔態様6〕
壁面に対向して設置可能な給電ユニットであって、
給電側のコイル、
前記コイルを収容する筐体、及び
前記コイルの径方向外側において前記筐体の外表面と、前記壁面との間に隙間を形成するスペーサを備える、給電ユニットと、
前記給電側のコイルで発生した電磁波を受け取る受電側のコイル、及び
前記受電側のコイルで発生した電力を出力する出力部を備える受電ユニットと、を備えるワイヤレス給電システム。
【0042】
このような構成によれば、コイルで発生した熱が壁面に伝わるのを抑制できる。
【符号の説明】
【0043】
10 給電ユニット、 11 ソレノイドコイル、 13 筐体、 15 外表面、 19 スペーサ、 21 凸部、 31 受電ユニット、 33 ソレノイドコイル