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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-22
(45)【発行日】2023-12-01
(54)【発明の名称】風呂装置
(51)【国際特許分類】
   F24H 15/196 20220101AFI20231124BHJP
   A47K 3/00 20060101ALI20231124BHJP
   A61H 33/02 20060101ALI20231124BHJP
   F24H 15/395 20220101ALI20231124BHJP
【FI】
F24H15/196 301K
F24H15/196 301B
F24H15/196 301N
A47K3/00 F
A47K3/00 N
A47K3/00 E
A61H33/02 D
A61H33/02 A
F24H15/395
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2019235280
(22)【出願日】2019-12-25
(65)【公開番号】P2021103068
(43)【公開日】2021-07-15
【審査請求日】2022-09-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000115854
【氏名又は名称】リンナイ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】川島 剛
(72)【発明者】
【氏名】雨宮 一幸
(72)【発明者】
【氏名】野々山 昌生
(72)【発明者】
【氏名】沢田 勇一
【審査官】大谷 光司
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-191520(JP,A)
【文献】特開2019-181460(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24H 15/196
F24H 1/54
A47K 3/00
A61H 33/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
浴槽に加熱された水を供給する熱源装置と、
前記浴槽の水に微細気泡を発生させる微細気泡発生装置と、
制御装置と、
前記浴槽の水を循環させる循環路と、
前記循環路に設けられた循環ポンプを備えており、
前記微細気泡発生装置は、前記循環路に設けられており、
前記微細気泡発生装置は、
水に気体を加圧溶解させるタンクと、
前記タンクから前記浴槽へ供給される水を減圧する微細気泡吐出ノズルを備えており、
前記制御装置は、設定温度の水を設定水量または設定水位で前記浴槽に溜める湯はり運転と、前記浴槽の水に微細気泡を発生させる微細気泡運転を実行可能であり、
前記制御装置は、前記湯はり運転の実行に連動して、前記微細気泡運転を実行し、
前記制御装置は、前記微細気泡運転において、
前記タンクに気体を導入する気体導入工程と、
前記タンクで水に気体を加圧溶解させるとともに、前記タンクから前記浴槽へ供給される水を前記微細気泡吐出ノズルで減圧することで、前記浴槽の水に微細気泡を供給する微細気泡供給工程を交互に繰り返し実行し、
前記制御装置は、少なくとも前記気体導入工程と前記微細気泡供給工程の繰り返し回数が設定回数に達するまで、前記微細気泡運転を継続し、
前記湯はり運転の実行に連動して実行する前記微細気泡運転では、前記湯はり運転の実行と連動せずに実行する前記微細気泡運転に比べて、前記設定回数が多く設定される、風呂装置。
【請求項2】
浴槽に加熱された水を供給する熱源装置と、
前記浴槽の水に微細気泡を発生させる微細気泡発生装置と、
制御装置を備えており、
前記制御装置は、設定温度の水を設定水量または設定水位で前記浴槽に溜める湯はり運転と、前記浴槽の水に微細気泡を発生させる微細気泡運転を実行可能であり、
前記制御装置は、前記湯はり運転の実行に連動して、前記微細気泡運転を実行し、
前記制御装置は、少なくとも前記微細気泡運転の運転時間が設定時間に達するまで、前記微細気泡運転を継続し、
前記湯はり運転の実行に連動して実行する前記微細気泡運転では、前記湯はり運転の実行と連動せずに実行する前記微細気泡運転に比べて、前記設定時間が長く設定される、風呂装置。
【請求項3】
浴槽に加熱された水を供給する熱源装置と、
前記浴槽の水に微細気泡を発生させる微細気泡発生装置と、
制御装置を備えており、
前記制御装置は、設定温度の水を設定水量または設定水位で前記浴槽に溜める湯はり運転と、前記浴槽の水に微細気泡を発生させる微細気泡運転を実行可能であり、
前記制御装置は、前記湯はり運転の実行に連動して、前記微細気泡運転を実行し、
前記制御装置は、前記湯はり運転の実行に連動して、前記微細気泡運転を実行する場合に、前記湯はり運転が完了した事をユーザに報知する湯はり終了報知を、前記湯はり運転の終了時には行わず、前記湯はり運転の終了後、前記微細気泡運転の実行中に行う、風呂装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書で開示する技術は、風呂装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に、浴槽に加熱された水を供給する熱源装置と、前記浴槽の水に微細気泡を発生させる微細気泡発生装置と、制御装置を備える風呂装置が開示されている。前記風呂装置は、設定温度の水を設定水量で前記浴槽に溜める湯はり運転と、前記浴槽の水に微細気泡を発生させる微細気泡運転を実行可能である。この風呂装置によれば、浴槽の水に微細気泡を発生させることで、浴槽の水を温泉のように白濁させることができ、ユーザが快適に入浴をすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2008-164233号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の風呂装置では、湯はり運転が終了した後に、ユーザが微細気泡運転の実行を指示していなければ、ユーザが服を脱いで浴室に入った時点で、浴槽の水には微細気泡が発生しておらず、透明なままとなっている。この場合、ユーザは、温泉のように白濁した水に入浴することを望む場合、微細気泡運転の実行を指示し、微細気泡運転が開始されて浴槽の水に微細気泡が十分に発生するまで入浴を待つ必要があった。本明細書では、湯はり運転が終了した後に、ユーザが微細気泡運転の実行を指示していなくても、ユーザが浴室に入った時に、浴槽の水に微細気泡を発生させておくことが可能な技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書が開示する風呂装置は、浴槽に加熱された水を供給する熱源装置と、前記浴槽の水に微細気泡を発生させる微細気泡発生装置と、制御装置を備えている。前記制御装置は、設定温度の水を設定水量または設定水位で前記浴槽に溜める湯はり運転と、前記浴槽の水に微細気泡を発生させる微細気泡運転を実行可能である。前記制御装置は、前記湯はり運転の実行に連動して、前記微細気泡運転を実行する。
【0006】
上記の風呂装置によれば、湯はり運転を実行した場合に、湯はり運転の実行に連動して微細気泡運転が実行される。このため、湯はり運転の終了後に、ユーザが微細気泡運転の実行を指示していなくても、ユーザが浴室に入った時に、浴槽の水に微細気泡を発生させておくことができる。
【0007】
前記風呂装置は、前記浴槽の水を循環させる循環路と、前記循環路に設けられた循環ポンプをさらに備えてい。前記微細気泡発生装置は、前記循環路に設けられてい
【0008】
ユーザが、浴槽への湯はりと浴槽の水の追い焚きが可能な設備を有している場合、ユーザの家屋には、浴槽に加熱された水を供給する熱源装置と、制御装置と、浴槽の水を循環させる循環路と、循環路に設けられた循環ポンプがすでに設置されている。上記の構成によれば、微細気泡発生装置を循環路に後付けし、制御装置を交換することによって、湯はり運転の実行に連動して微細気泡運転を実行する風呂装置をユーザの家屋に設置することができる。
【0009】
前記微細気泡発生装置は、水に気体を加圧溶解させるタンクと、前記タンクから前記浴槽へ供給される水を減圧する微細気泡吐出ノズルを備えてい
【0010】
上記の構成によれば、発生する微細気泡の径が小さく、またその数密度が高いので、浴槽の水がより白濁しやすい微細気泡発生装置を実現することができる。
【0011】
前記制御装置は、前記微細気泡運転において、前記タンクに気体を導入する気体導入工程と、前記タンクで水に気体を加圧溶解させるとともに、前記タンクから前記浴槽へ供給される水を前記微細気泡吐出ノズルで減圧することで、前記浴槽の水に微細気泡を供給する微細気泡供給工程を交互に繰り返し実行する。前記制御装置は、少なくとも前記気体導入工程と前記微細気泡供給工程の繰り返し回数が設定回数に達するまで、前記微細気泡運転を継続する。前記湯はり運転の実行に連動して実行する前記微細気泡運転では、前記湯はり運転の実行と連動せずに実行する前記微細気泡運転に比べて、前記設定回数が多く設定されている
【0012】
湯はり運転の終了後、ユーザが服を脱いで浴室に入るまで、ある程度の時間が経過していることがある。このため、湯はり運転の実行に連動して微細気泡運転を実行した場合、浴槽の水に発生させた微細気泡が、時間の経過に伴って消失してしまい、ユーザが浴室に入った時点で、微細気泡がそれほど存在していないおそれがある。上記の構成によれば、湯はり運転の実行に連動して微細気泡運転を実行する場合に、湯はり運転の実行に連動せずに実行する微細気泡運転よりも多く、気体導入工程と微細気泡供給工程が繰り返し実行される。このような構成とすることによって、湯はり運転の実行に連動して実行される微細気泡運転において、浴槽の水に多くの微細気泡を発生させることができる。湯はり運転の終了後、ユーザが服を脱いで浴室に入るまで、ある程度の時間が経過している場合でも、ユーザが浴室に入った時点で、浴槽の水に微細気泡を存在させておくことができる。
【0013】
本明細書が開示する別の風呂装置は、浴槽に加熱された水を供給する熱源装置と、前記浴槽の水に微細気泡を発生させる微細気泡発生装置と、制御装置を備えている。前記制御装置は、設定温度の水を設定水量または設定水位で前記浴槽に溜める湯はり運転と、前記浴槽の水に微細気泡を発生させる微細気泡運転を実行可能である。前記制御装置は、前記湯はり運転の実行に連動して、前記微細気泡運転を実行する。前記制御装置は、少なくとも前記微細気泡運転の運転時間が設定時間に達するまで、前記微細気泡運転を継続する。前記湯はり運転の実行に連動して実行する前記微細気泡運転では、前記湯はり運転の実行と連動せずに実行する前記微細気泡運転に比べて、前記設定時間が長く設定されている
【0014】
上記の構成によれば、湯はり運転の実行に連動して微細気泡運転を実行する場合に、湯はり運転の実行に連動せずに実行する微細気泡運転よりも長い時間、微細気泡運転が実行される。このような構成とすることによって、湯はり運転の実行に連動して実行される微細気泡運転において、浴槽の水に多くの微細気泡を発生させることができる。湯はり運転の終了後、ユーザが服を脱いで浴室に入るまで、ある程度の時間が経過している場合でも、ユーザが浴室に入った時点で、浴槽の水に微細気泡を存在させておくことができる。
本明細書が開示するさらに別の風呂装置は、浴槽に加熱された水を供給する熱源装置と、前記浴槽の水に微細気泡を発生させる微細気泡発生装置と、制御装置を備えている。前記制御装置は、設定温度の水を設定水量または設定水位で前記浴槽に溜める湯はり運転と、前記浴槽の水に微細気泡を発生させる微細気泡運転を実行可能である。前記制御装置は、前記湯はり運転の実行に連動して、前記微細気泡運転を実行する。前記制御装置は、前記湯はり運転の実行に連動して、前記微細気泡運転を実行する場合に、前記湯はり運転が完了した事をユーザに報知する湯はり終了報知を、前記湯はり運転の終了時には行わず、前記湯はり運転の終了後、前記微細気泡運転の実行中に行う。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】実施例の風呂装置2の構成を模式的に示す図である。
図2】実施例の風呂装置2の浴槽アダプタ132の断面を模式的に示す図である。
図3】実施例の風呂装置2の湯はり運転において制御装置150が実行する処理のフローチャートである。
図4】実施例の風呂装置2の微細気泡運転において制御装置150が実行する処理のフローチャートである。
図5】実施例の風呂装置2における水の流れの例を模式的に示す図である。
図6】実施例の風呂装置2における水の流れの別の例を模式的に示す図である。
図7】実施例の風呂装置2における水の流れのさらに別の例を模式的に示す図である。
図8】実施例の風呂装置2における水の流れのさらに別の例を模式的に示す図である。
図9】実施例の風呂装置2における水の流れのさらに別の例を模式的に示す図である。
図10】変形例の風呂装置2の微細気泡運転において制御装置150が実行する処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
(実施例)
図1に示すように、本実施例の風呂装置2は、熱源ユニット10と、空気加圧溶解ユニット50と、浴槽アダプタ132と、制御装置150と、を備える。風呂装置2は、水道などの給水源200から供給される水を加熱して、所望の温度まで加熱された水を、台所等に設置されたカラン250や、浴室に設置された浴槽130に供給することができる。また、風呂装置2は、浴槽130の水に、微細気泡を発生させることができる。
【0017】
(熱源ユニット10の構成)
熱源ユニット10は、第1熱源機12と、第2熱源機14と、給水路16と、出湯路18と、バイパス路20と、バイパスサーボ22と、注湯路24と、湯はり弁26と、水量センサ28と、循環復路30と、循環往路32と、循環ポンプ34と、水流スイッチ36を備えている。
【0018】
給水路16の上流端は、給水源200に接続されており、給水路16の下流端は、第1熱源機12に接続されている。また、出湯路18の上流端は、第1熱源機12に接続されており、出湯路18の下流端は、カラン250に接続されている。第1熱源機12は、例えばガスの燃焼によって水を加熱する燃焼熱源機である。第1熱源機12は、給水路16から流れ込む水を加熱して、加熱された水を出湯路18に送り出す。
【0019】
バイパス路20の上流端は、給水路16に接続されており、バイパス路20の下流端は、出湯路18に接続されている。バイパスサーボ22は、バイパス路20が給水路16に接続する箇所に設けられている。バイパスサーボ22は、内蔵された弁体の開度を調整することによって、給水路16から第1熱源機12を経由して出湯路18に流れる水の流量と、給水路16からバイパス路20を経由して出湯路18に流れる水の流量の割合を調整可能である。バイパスサーボ22の開度を調整することで、バイパス路20が接続する箇所よりも下流側の出湯路18には、第1熱源機12から流れ込む高温の水と、バイパス路20から流れ込む低温の水が所望の割合で混合されて、所望の温度に調温された水が供給される。バイパス路20が接続する箇所よりも下流側の出湯路18には、出湯路18の水の温度を検出する出湯温度サーミスタ18aが設けられている。
【0020】
注湯路24の上流端は、バイパス路20が接続する箇所よりも下流側の出湯路18に接続されており、注湯路24の下流端は、循環往路32に接続されている。湯はり弁26は、注湯路24に設けられており、注湯路24を開閉する。水量センサ28は、注湯路24に設けられており、注湯路24を流れる水の水量を検出する。
【0021】
循環往路32の上流端は、空気加圧溶解ユニット50(詳細には熱源往路60)に接続されており、循環往路32の下流端は、第2熱源機14に接続されている。また、循環復路30の上流端は、第2熱源機14に接続されており、循環復路30の下流端は、空気加圧溶解ユニット50(詳細には熱源復路68)に接続されている。第2熱源機14は、例えばガスの燃焼によって水を加熱する燃焼熱源機である。第2熱源機14は、循環往路32から流れ込む水を加熱して、加熱された水を循環復路30に送り出す。循環往路32の上流端近傍には、循環往路32の水の温度を検出する循環往路サーミスタ32aが設けられている。循環復路30の下流端には、循環復路30の水の温度を検出する循環復路サーミスタ30aが設けられている。
【0022】
循環ポンプ34は、注湯路24の接続箇所よりも下流側の循環往路32に設けられており、循環往路32の水を第2熱源機14に向けて送り出す。水流スイッチ36は、循環往路32において循環ポンプ34と第2熱源機14の間に設けられており、循環往路32を水が流れているか否かを検出する。
【0023】
(空気加圧溶解ユニット50の構成)
空気加圧溶解ユニット50は、タンク52と、熱源往路60と、熱源復路68と、タンク往路74と、連通路66と、タンク復路64と、第1三方弁80と、第2三方弁82と、逆止弁84と、タンク給水弁86と、加圧ポンプ88と、空気導入路100と、空気供給弁102を備える。
【0024】
タンク52は、内部に水を貯留することができる。タンク52の内部には、タンク52内の水位を検出するための低水位電極52a及び高水位電極52bが設置されている。低水位電極52aによって検出される水位(以下では下限水位ともいう)は、高水位電極52bによって検出される水位(以下では上限水位ともいう)よりも低い。低水位電極52a、高水位電極52bは、タンク52内に貯留されている水の水面に接触すると、制御装置150にON信号を出力する。タンク52は、水に空気が溶解している空気溶解加圧水を生成するために利用される。
【0025】
熱源往路60の一端は、連通路66に接続されており、熱源往路60の他端は、熱源ユニット10の循環往路32に接続されている。連通路66は、第1三方弁80と第2三方弁82とを接続する。第1三方弁80には、連通路66、第1追い焚き路62、及び、タンク復路64が接続されている。第1三方弁80は、タンク復路64と第1追い焚き路62が連通している第1連通状態(図8図9参照)と、タンク復路64と連通路66が連通している第2連通状態(図7参照)と、第1追い焚き路62、タンク復路64、及び、連通路66が連通している第3連通状態(図5図6参照)と、を切替えることができる。タンク復路64の上流端は、タンク52の下部に接続されており、タンク復路64の下流端は、第1三方弁80に接続されている。タンク復路64には、タンク52から第1三方弁80に向かって水が流れることを許容し、第1三方弁80からタンク52に向かって水が流れることを禁止する逆止弁84が設けられている。第1追い焚き路62の一端は、第1三方弁80に接続されており、第1追い焚き路62の他端は、浴槽アダプタ132に接続されている。
【0026】
熱源復路68の一端は、循環復路30を介して、熱源ユニット10に接続されており、熱源復路68の他端は、第2三方弁82に接続されている。第2三方弁82には、連通路66と、熱源復路68と、第2追い焚き路70と、が接続されている。第2三方弁82は、第2追い焚き路70と連通路66が連通する第4連通状態(図8図9参照)と、熱源復路68と第2追い焚き路70が連通する第5連通状態(図5図6図7参照)と、を切替えることができる。第2追い焚き路70の一端は、第2三方弁82に接続されており、第2追い焚き路70の他端は、浴槽アダプタ132に接続されている。
【0027】
タンク往路74の上流端は、熱源復路68に接続されており、タンク往路74の下流端は、タンク52に接続されている。タンク給水弁86は、タンク往路74に設けられており、タンク往路74を開閉する。加圧ポンプ88は、タンク往路74において、タンク給水弁86とタンク52の間に設けられている。加圧ポンプ88は、タンク往路74の水を加圧してタンク52に向けて送り出す。
【0028】
空気導入路100の一端は、大気に開放されており、空気導入路100の他端は、タンク52に接続されている。空気導入路100は、タンク52に空気を導入する。空気供給弁102は、空気導入路100に設けられており、空気導入路100を開閉する。
【0029】
(浴槽アダプタ132の構成)
続いて、図2(a)、(b)を参照して、浴槽130の壁部130aに接続される浴槽アダプタ132について説明する。図2(a)は、第1三方弁80が第1連通状態であり、かつ、第2三方弁82が第4連通状態(即ち、図8の状態)である場合の浴槽アダプタ132での水の流れを示し、図2(b)は、第1三方弁80が第3連通状態であり、かつ、第2三方弁82が第5連通状態(即ち、図6の状態)である場合の浴槽アダプタ132での水の流れを示している。なお、以下では、図4の上下方向を上下方向と呼び、図4の左右方向を前後方向と呼ぶ。
【0030】
浴槽アダプタ132は、上部水路136と、下部水路138と、を備える。上部水路136は、第1追い焚き路62と連通しており、下部水路138は、第2追い焚き路70と連通している。上部水路136は、第1吐出路136aと、第1吸込路136bと、に分岐される。第1吐出路136aは、浴槽アダプタ132の前面132aに設けられる第1吐出口134aと連通している。第1吐出口134aから吐出される水は、浴槽130の壁部130aの前方、即ち、壁部130aに垂直な方向に吐出される。第1吐出路136aには、前方側から後方側への水の流れを防止する逆止部140aと、微細気泡吐出ノズル142と、が設けられている。逆止部140aは、微細気泡吐出ノズル142よりも前方に設けられている。微細気泡吐出ノズル142は、微細気泡吐出ノズル142を通過する水を減圧させる。第1吸込路136bは、浴槽アダプタ132の前面132aに設けられる第1吸込口134bと連通している。第1吸込路136bには、後方側から前方側への水の流れを防止する逆止部140bが設けられている。
【0031】
下部水路138は、第2吐出路138aと、第2吸込路138bと、に分岐される。第2吸込路138bは、浴槽アダプタ132の前面132aに設けられる第2吸込口134cと連通している。第2吸込路138bには、後方側から前方側への水の流れを防止する逆止部140cが設けられている。第2吐出路138aは、浴槽アダプタ132の下面132bに設けられる第2吐出口134dと連通している。第2吐出口134dから吐出される水は、下方、即ち、壁部130aに平行な方向に吐出される。第2吐出路138aには、下方側から上方側への水の流れを防止する逆止部140dが設けられている。
【0032】
(制御装置150の構成)
図1に示す制御装置150は、熱源ユニット10、空気加圧溶解ユニット50の各構成要素の動作を制御する。制御装置150は、ユーザによって操作可能なリモコン154と通信可能に構成されている。制御装置150は、メモリ152を備えており、ユーザが入力した湯はり運転における設定温度や設定水量等の各種の設定を記憶可能である。ユーザは、リモコン154を介して、後述する湯はり運転や微細気泡運転の開始や終了を指示することができる。
【0033】
(湯はり運転)
湯はり運転は、ユーザがリモコン154において湯はり運転の開始を指示した場合に開始する。あるいは、湯はり運転は、ユーザがリモコン154において湯はり運転の開始時刻を設定しておき、制御装置150が湯はり運転の開始時刻が到来したと判断した場合に開始してもよい。湯はり運転が開始される時点において、第1三方弁80、第2三方弁82は、それぞれ、第3連通状態、第5連通状態である(図5図6参照)。また、循環ポンプ34、加圧ポンプ88の駆動は停止されており、湯はり弁26、タンク給水弁86、空気供給弁102は閉状態である。湯はり運転が開始されると、制御装置150は、図3に示す処理を実行する。
【0034】
S2では、制御装置150は、空気抜き処理を実行する。具体的には、制御装置150は、湯はり弁26を開くとともに、第1熱源機12による水の加熱を開始する。これによって、図5に示すように、設定温度に調温された水が、出湯路18から注湯路24を介して循環往路32に流れ込む。循環往路32に流れ込んだ水は、上流側(すなわち熱源往路60)に向かう流れと、下流側(すなわち第2熱源機14)に向かう流れに分岐する。循環往路32から熱源往路60に流れる水は、連通路66、第1三方弁80、第1追い焚き路62、浴槽アダプタ132を経由して、浴槽130に流れ込む。また、循環往路32から第2熱源機14に流れる水は、循環復路30、熱源復路68、第2三方弁82、第2追い焚き路70、浴槽アダプタ132を経由して、浴槽130に流れ込む。これによって、第1追い焚き路62と第2追い焚き路70の内部が水で満たされて、第1追い焚き路62や第2追い焚き路70の内部に残留している空気が浴槽130へ排出される。制御装置150は、水量センサ28で検出される積算水量が所定値(例えば6L)に達すると、湯はり弁26を閉じるとともに、第1熱源機12による加熱を終了して、空気抜き処理を終了する。S2の後、処理はS4へ進む。
【0035】
S4では、制御装置150は、浴槽130の残水検知処理を実行する。具体的には、制御装置150は、循環ポンプ34を駆動して、水流スイッチ36が水流を検知するか否かに基づいて、浴槽130に残水があるか否かを判断する。浴槽130に残水がなく、浴槽アダプタ132が水に浸かっていない場合には、循環ポンプ34を駆動しても、水流スイッチ36が水流を検知しない。これとは異なり、浴槽130に残水があり、浴槽アダプタ132が水に浸かっている場合には、循環ポンプ34を駆動すると、水流スイッチ36が水流を検知する。S4で浴槽130に残水がある場合(YESの場合)、処理はS6へ進む。S4で浴槽130に残水がない場合(NOの場合)、処理はS10へ進む。
【0036】
S6では、制御装置150は、浴槽130の残水量の判定処理を行う。具体的には、制御装置150は、循環ポンプ34を駆動して、循環往路サーミスタ32aで検出される温度を、加熱前温度として記憶する。その後、制御装置150は、第2熱源機14による水の加熱を開始する。これによって、図6に示すように、浴槽130の残水が、浴槽アダプタ132、第1追い焚き路62、第1三方弁80、連通路66、熱源往路60、循環往路32を経由して第2熱源機14に送られる。第2熱源機14で加熱された残水は、循環復路30、熱源復路68、第2追い焚き路70、浴槽アダプタ132を経由して、浴槽130に戻される。循環往路サーミスタ32aで検出される温度が設定温度以上となると、制御装置150は、循環往路サーミスタ32aで検出される温度を加熱後温度として記憶した後、循環ポンプ34を停止するとともに、第2熱源機14による水の加熱を終了する。そして、制御装置150は、加熱後温度から加熱前温度を減算した昇温幅と、S6での第2熱源機14における積算加熱量から、浴槽130の残水量を算出する。S6の後、処理はS8へ進む。
【0037】
S8では、制御装置150は、湯はり運転における設定水量から、S6で判定された浴槽130の残水量を減算して、湯はり運転における設定水量を更新する。S8の後、処理はS10へ進む。
【0038】
S10では、制御装置150は、湯はり弁26を開くとともに、第1熱源機12による加熱を開始する。これによって、図5に示すように、設定温度に調温された水が、出湯路18から注湯路24を介して循環往路32に流れ込む。循環往路32に流れ込んだ水は、上流側(すなわち熱源往路60)に向かう流れと下流側(すなわち第2熱源機14)に向かう流れに分岐する。循環往路32から熱源往路60に流れる水は、連通路66、第1三方弁80、第1追い焚き路62、浴槽アダプタ132を経由して、浴槽130に流れ込む。循環往路32から第2熱源機14に流れる水は、循環復路30、熱源復路68、第2三方弁82、第2追い焚き路70、浴槽アダプタ132を経由して、浴槽130に流れ込む。
【0039】
S12では、制御装置150は、水量センサ28が検出する積算水量が、湯はり運転における設定水量に達するまで待機する。なお、ここでいう積算水量は、S2の空気抜き処理で水量センサ28が検出した積算水量と、S10で浴槽130への湯はりを開始してからの積算水量を合算したものである。積算水量が設定水量に達すると(YESになると)、処理はS14へ進む。
【0040】
S14では、制御装置150は、湯はり弁26を閉じるとともに、第1熱源機12による水の加熱を終了する。
【0041】
S16では、制御装置150は、循環ポンプ34を駆動して、循環往路サーミスタ32aで検出される温度を、浴槽水温度として取得する。そして、制御装置150は、浴槽水温度が設定温度以上であるか否かを判断する。浴槽水温度が設定温度に満たない場合(NOの場合)、処理はS18へ進む。浴槽水温度が設定温度以上の場合(YESの場合)、処理はS20へ進む。
【0042】
S18では、制御装置150は、浴槽130の水の追い焚き処理を行う。具体的には、制御装置150は、循環ポンプ34を駆動するとともに、第2熱源機14による水の加熱を開始する。これによって、図6に示すように、浴槽130の水が、浴槽アダプタ132、第1追い焚き路62、第1三方弁80、連通路66、熱源往路60、循環往路32を経由して第2熱源機14に送られる。第2熱源機14で加熱された水は、循環復路30、熱源復路68、第2三方弁82、第2追い焚き路70、浴槽アダプタ132を経由して、浴槽130に戻される。循環往路サーミスタ32aで検出される温度が設定温度以上となると、制御装置150は、循環ポンプ34を停止するとともに、第2熱源機14による水の加熱を終了する。S18の後、処理はS20へ進む。
【0043】
S20では、制御装置150は、湯はり運転が完了した事を、リモコン154を介してユーザに報知する。S20の後、図3の処理は終了する。
【0044】
(微細気泡運転)
微細気泡運転は、ユーザがリモコン154において微細気泡運転の開始を指示した場合に開始する。また、本実施例の風呂装置2では、上記した湯はり運転が完了した後に、自動的に微細気泡運転も開始する。すなわち、湯はり運転の実行に連動して微細気泡運転が実行される。微細気泡運転が開始される時点において、第1三方弁80、第2三方弁82は、それぞれ、第3連通状態、第5連通状態である(図5図6参照)。また、循環ポンプ34、加圧ポンプ88の駆動は停止されており、湯はり弁26、タンク給水弁86、空気供給弁102は閉状態である。微細気泡運転が開始されると、制御装置150は、図4に示す処理を実行する。
【0045】
S32では、制御装置150は、冷水緩和処理を実行する。具体的には、制御装置150は、循環復路サーミスタ30aや循環往路サーミスタ32aで検出される温度が所定温度以下である場合に、循環ポンプ34を駆動するとともに、第2熱源機14による水の加熱を開始する。この冷水緩和処理によって、循環復路30や循環往路32の内部に低温の水が残留している場合に、その低温の水は熱源復路68、第2三方弁82、第2追い焚き路70を経由して浴槽アダプタ132に流入し、浴槽アダプタ132の下面132bの第2吐出口134dから浴槽130に排出される。このため、仮にユーザが浴槽130で入浴している場合であっても、低温の水が直接ユーザの身体に向けて吐出されることを抑制することができる。冷水緩和処理の開始から所定時間が経過すると、制御装置150は、循環ポンプ34を停止するとともに、第2熱源機14による水の加熱を終了して、冷水緩和処理を終了する。S32の後、処理はS34へ進む。
【0046】
S34では、制御装置150は、タンク52への空気の導入を開始する。具体的には、制御装置150は、空気供給弁102を開き、第1三方弁80を第2連通状態とし、第2三方弁82を第5連通状態とした上で、循環ポンプ34を駆動する。これによって、図7に示すように、タンク52から水が吸い出されるとともに、空気導入路100を介してタンク52に空気が導入される。タンク52から吸い出された水は、タンク復路64、第1三方弁80、連通路66、熱源往路60、循環往路32、第2熱源機14、循環復路30、熱源復路68、第2三方弁82、第2追い焚き路70を経由して浴槽アダプタ132に流入し、浴槽アダプタ132の下面132bの第2吐出口134dから浴槽130に排出される。
【0047】
S36では、制御装置150は、低水位電極52aからの検出信号を監視し、タンク52の水位が下限水位よりも低くなるまで待機する。タンク52の水位が下限水位よりも低くなると(YESとなると)、処理はS38へ進む。
【0048】
S38では、制御装置150は、循環ポンプ34を停止し、空気供給弁102を閉じて、タンク52への空気の導入を終了する。S38の後、処理はS40へ進む。
【0049】
S40では、制御装置150は、浴槽130の水への微細気泡の供給を開始する。具体的には、制御装置150は、第1三方弁80を第1連通状態とし、第2三方弁82を第4連通状態とした上で、循環ポンプ34と加圧ポンプ88を駆動する。これによって、図8に示すように、浴槽130の水が、浴槽アダプタ132、第2追い焚き路70、第2三方弁82、連通路66、熱源往路60、循環往路32、循環ポンプ34、第2熱源機14、循環復路30、熱源復路68、タンク往路74を経由して、タンク52に供給される。この際に、タンク往路74からタンク52には、加圧ポンプ88で加圧された水が供給される。これによって、タンク52の内部において、水に空気が加圧溶解される。そして、空気が加圧溶解された水は、タンク52から、タンク復路64、第1三方弁80、第1追い焚き路62、浴槽アダプタ132を経由して、浴槽130に供給される。この際に、空気が加圧溶解された水は、浴槽アダプタ132の第1吐出路136aの微細気泡吐出ノズル142を通過する際に、大気圧以下まで減圧され、浴槽130に噴出される際に、大気圧まで増圧されて、浴槽130の水に微細気泡が発生する。
【0050】
S42では、制御装置150は、高水位電極52bからの検出信号を監視し、タンク52の水位が上限水位以上になるまで待機する。タンク52の水位が上限水位以上になると(YESとなると)、処理はS44へ進む。
【0051】
S44では、制御装置150は、循環ポンプ34と加圧ポンプ88を停止して、浴槽130の水への微細気泡の供給を終了する。S44の後、処理はS46へ進む。
【0052】
S46では、制御装置150は、サイクル数を1増加させる。
【0053】
S48では、制御装置150は、現在のサイクル数が設定回数に達したか否かを判断する。本実施例の風呂装置2では、湯はり運転の実行と連動せずに、微細気泡運転が単独で実行される場合、設定回数は例えば5回に設定されている。これとは異なり、湯はり運転の実行に連動して微細気泡運転が実行される場合、設定回数は例えば15回に設定されている。サイクル数が設定回数に達していない場合(NO)の場合、処理はS34へ戻る。サイクル数が設定回数に達すると(YESとなると)、処理はS50に進む。
【0054】
S50では、制御装置150は、タンク洗浄処理を実行する。具体的には、制御装置150は、第1三方弁80を第1連通状態とし、第2三方弁82を第4連通状態とした上で、湯はり弁26を開くとともに、第1熱源機12による水の加熱を開始する。これによって、図9に示すように、設定温度に調温された水が、出湯路18から注湯路24を介して循環往路32に流れ込む。循環往路32に流れ込んだ水は、上流側(すなわち熱源往路60)に向かう流れと、下流側(すなわち第2熱源機14)に向かう流れに分岐する。循環往路32から熱源往路60に流れる水は、連通路66、第2三方弁82、第2追い焚き路70、浴槽アダプタ132を経由して、浴槽130に流れ込む。また、循環往路32から第2熱源機14に流れる水は、循環復路30、熱源復路68、タンク往路74、タンク52、タンク復路64、第1三方弁80、第1追い焚き路62、浴槽アダプタ132を経由して、浴槽130に流れ込む。これによって、タンク52の内部が洗浄される。S50の後、図4の処理は終了する。
【0055】
(変形例)
上記の風呂装置2において、微細気泡運転を実行する際に、制御装置150が、図4に示す処理を実行する代わりに、図10に示す処理を実行してもよい。
【0056】
S52では、制御装置150は、図4のS32と同様に、冷水緩和処理を実行する。
【0057】
S54では、制御装置150は、図4のS34と同様に、タンク52への空気の導入を開始する。
【0058】
S56では、制御装置150は、微細気泡運転の運転時間が、設定時間に達したか否かを判断する。ここで、微細気泡運転の運転時間は、微細気泡運転を開始してからの経過時間である。本変形例の風呂装置2では、湯はり運転の実行と連動せずに、微細気泡運転が単独で実行される場合、設定時間は例えば10分間に設定されている。これとは異なり、湯はり運転の実行と連動して微細気泡運転が実行される場合、設定時間は例えば30分間に設定されている。運転時間が設定時間に達していない場合(NOの場合)、処理はS58に進む。
【0059】
S58では、制御装置150は、低水位電極52aからの検出信号に基づいて、タンク52の水位が下限水位を下回るか否かを判断する。タンク52の水位が下限水位以上である場合(NOの場合)、処理はS56へ戻る。タンク52の水位が下限水位を下回る場合(YESの場合)、処理はS60へ進む。
【0060】
S60では、制御装置150は、図4のS38と同様に、タンク52への空気の導入を終了する。S60の後、処理はS62へ進む。
【0061】
S62では、制御装置150は、図4のS40と同様に、浴槽130の水への微細気泡の供給を開始する。
【0062】
S64では、制御装置150は、微細気泡運転の運転時間が、設定時間に達したか否かを判断する。運転時間が設定時間に達していない場合(NOの場合)、処理はS66に進む。
【0063】
S66では、制御装置150は、高水位電極52bからの検出信号に基づいて、タンク52の水位が上限水位以上であるか否かを判断する。タンク52の水位が上限水位を下回る場合(NOの場合)、処理はS64へ戻る。タンク52の水位が上限水位以上となると(YESとなると)、処理はS68へ進む。
【0064】
S68では、制御装置150は、図4のS44と同様に、浴槽130の水への微細気泡の供給を終了する。S68の後、処理はS54へ戻る。
【0065】
S56において、運転時間が設定時間に達した場合(YESの場合)、処理はS70へ進む。S70では、制御装置150は、S60と同様に、タンク52への空気の導入を終了する。S70の後、処理はS74へ進む。
【0066】
S64において、運転時間が設定時間に達した場合(YESの場合)、処理はS72へ進む。S72では、制御装置150は、S68と同様に、浴槽130の水への微細気泡の供給を終了する。S72の後、処理はS74へ進む。
【0067】
S74では、制御装置150は、図4のS50と同様に、タンク洗浄処理を実行する。S74の後、図10の処理は終了する。
【0068】
(その他の変形例)
上記の風呂装置2において、湯はり運転の実行に連動して実行される微細気泡運転では、図4のS32や図10のS52の冷水緩和処理を省略してもよい。
【0069】
上記の風呂装置2において、図4のS50や図10のS74のタンク洗浄処理を省略してもよい。
【0070】
上記の風呂装置2において、湯はり運転の実行に連動して微細気泡運転が実行される場合には、図4のS48のサイクル数の判定処理で、サイクル数が設定回数に達した場合でも、リモコン154を介してユーザによって微細気泡運転の終了が指示されるまでは、S50へ進むことなく、S34へ戻って微細気泡運転を継続するようにしてもよい。同様に、上記の風呂装置2において、湯はり運転の実行に連動して微細気泡運転が実行される場合には、図10のS56やS64の運転時間の判定処理で、運転時間が設定時間に達した場合でも、リモコン154を介してユーザによって微細気泡運転の終了が指示されるまでは、S70やS72へ進むことなく、S58やS66へ進んで微細気泡運転を継続するようにしてもよい。
【0071】
上記の風呂装置2において、湯はり運転の実行に連動して微細気泡運転を実行する場合には、図3のS20の湯はり終了報知を、湯はり運転の終了時には行わず、微細気泡運転の実行中に行ってもよい。より詳しくは、浴槽130の水に十分な微細気泡を発生させ得る所定のサイクル数(例えば1回)または所定の設定時間(例えば2分)に達した後に、湯はり終了報知を行ってもよい。このような構成とすることで、ユーザが浴室に入るタイミングを遅らせることができ、浴槽130の水に微細気泡を十分に発生させる前にユーザが浴室に入ることを抑制することができる。
【0072】
上記の風呂装置2において、湯はり運転の実行中、湯はり運転が終了する前に、微細気泡運転を開始してもよい。例えば、図3のS14で浴槽130への湯はりを終了する前に、図4または図10の処理を並行して開始してもよい。この場合、タンク52への空気の導入の際には、湯はり弁26を閉じて、第1熱源機12による水の加熱を終了して、浴槽130への湯はりを一旦停止し、浴槽130の水への微細気泡の供給の際には、湯はり弁26を開いて、第1熱源機12による水の加熱を開始して、浴槽130への湯はりを再開してもよい。
【0073】
上記の風呂装置2において、湯はり運転の実行に連動して、微細気泡運転を実行するか否かを、ユーザがリモコン154を介して切り替え可能としてもよい。
【0074】
上記の風呂装置2では、タンク52に空気が導入されているが、空気に代えて、炭酸ガス、水素、酸素等の気体がタンク52に導入されてもよい。この場合、気体が充填されているタンクを空気導入路100の上流端に配設するとよい。
【0075】
上記の風呂装置2では、タンク52により空気を水に加圧溶解し、微細気泡吐出ノズル142での減圧と浴槽130での増圧によって、浴槽130の水に微細気泡を発生させている。これとは異なり、例えば浴槽130に供給される水に旋回流を生成させる機構を設けておいて、旋回流によるせん断によって浴槽130の水に微細気泡を発生させてもよい。
【0076】
上記の風呂装置2では、湯はり運転において、水量センサ28で検出される積算水量に基づいて、浴槽130に設定水量の水を溜めている。これとは異なり、風呂装置2は、例えば浴槽130の水位を検出可能な水位センサを設けておいて、湯はり運転において、水位センサにより検出される浴槽130の水位に基づいて、浴槽130に設定水位の水を溜める構成としてもよい。
【0077】
以上のように、1またはそれ以上の実施形態において、風呂装置2は、浴槽130に加熱された水を供給する第1熱源機12(熱源装置の例)と、浴槽130の水に微細気泡を発生させる空気加圧溶解ユニット50、浴槽アダプタ132(微細気泡発生装置の例)と、制御装置150を備えている。制御装置150は、設定温度の水を設定水量または設定水位で浴槽130に溜める湯はり運転と、浴槽130の水に微細気泡を発生させる微細気泡運転を実行可能である。制御装置150は、湯はり運転の実行に連動して、微細気泡運転を実行する。
【0078】
上記の風呂装置2によれば、湯はり運転を実行した場合に、湯はり運転の実行に連動して微細気泡運転が実行される。このため、湯はり運転の終了後に、ユーザが微細気泡運転の実行を指示していなくても、ユーザが浴室に入った時に、浴槽130の水に微細気泡を発生させておくことができる。
【0079】
1またはそれ以上の実施形態において、風呂装置2は、浴槽130の水を循環させる第1追い焚き路62、循環往路32、第2熱源機14、循環復路30、第2追い焚き路70(循環路の例)と、循環往路32に設けられた循環ポンプ34をさらに備えている。空気加圧溶解ユニット50は、第1追い焚き路62および第2追い焚き路70と、循環往路32および循環復路30の間に設けられており、浴槽アダプタ132は、第1追い焚き路62および第2追い焚き路70に設けられている。
【0080】
上記の風呂装置2によれば、ユーザの家屋に、浴槽130への湯はりと浴槽130の水の追い焚きが可能な熱源ユニット10がすでに設置されている場合に、空気加圧溶解ユニット50を後付けし、浴槽アダプタ132と、制御装置150と、リモコン154を交換することによって、湯はり運転の実行に連動して微細気泡運転を実行する風呂装置2をユーザの家屋に設置することができる。
【0081】
1またはそれ以上の実施形態において、空気加圧溶解ユニット50は、水に気体を加圧溶解させるタンク52を備えており、浴槽アダプタ132は、タンク52から浴槽130へ供給される水を減圧する微細気泡吐出ノズル142を備えている。
【0082】
上記の構成によれば、発生する微細気泡の径が小さく、またその数密度が高いので、浴槽130の水をより白濁しやすくすることができる。
【0083】
1またはそれ以上の実施形態において、制御装置150は、微細気泡運転において、タンク52に空気(気体の例)を導入する気体導入工程と、タンク52で水に空気を加圧溶解させるとともに、タンク52から浴槽130へ供給される水を微細気泡吐出ノズル142で減圧することで、浴槽130の水に微細気泡を供給する微細気泡供給工程を交互に繰り返し実行する(図4参照)。制御装置150は、少なくとも気体導入工程と微細気泡供給工程の繰り返し回数が設定回数に達するまで、微細気泡運転を継続する。湯はり運転の実行に連動して実行する微細気泡運転では、湯はり運転の実行と連動せずに実行する微細気泡運転に比べて、設定回数が多く設定されている。
【0084】
上記の風呂装置2によれば、湯はり運転の実行に連動して微細気泡運転を実行する場合に、湯はり運転の実行に連動せずに実行する微細気泡運転よりも多く、気体導入工程と微細気泡供給工程が繰り返し実行される。このような構成とすることによって、湯はり運転の実行に連動して実行される微細気泡運転において、浴槽130の水に多くの微細気泡を発生させることができる。湯はり運転の終了後、ユーザが服を脱いで浴室に入るまで、ある程度の時間が経過している場合でも、ユーザが浴室に入った時点で、浴槽130の水に微細気泡を存在させておくことができる。
【0085】
1またはそれ以上の実施形態において、制御装置150は、少なくとも微細気泡運転の運転時間が設定時間に達するまで、微細気泡運転を継続する(図10参照)。湯はり運転の実行に連動して実行する微細気泡運転では、湯はり運転の実行と連動せずに実行する微細気泡運転に比べて、設定時間が長く設定されている。
【0086】
上記の風呂装置2によれば、湯はり運転の実行に連動して微細気泡運転を実行する場合に、湯はり運転の実行に連動せずに実行する微細気泡運転よりも長い時間、微細気泡運転が実行される。このような構成とすることによって、湯はり運転の実行に連動して実行される微細気泡運転において、浴槽130の水に多くの微細気泡を発生させることができる。湯はり運転の終了後、ユーザが服を脱いで浴室に入るまで、ある程度の時間が経過している場合でも、ユーザが浴室に入った時点で、浴槽130の水に微細気泡を存在させておくことができる。
【0087】
以上、各実施例について詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【符号の説明】
【0088】
2 :風呂装置
10 :熱源ユニット
12 :第1熱源機
14 :第2熱源機
16 :給水路
18 :出湯路
18a :出湯温度サーミスタ
20 :バイパス路
22 :バイパスサーボ
24 :注湯路
26 :湯はり弁
28 :水量センサ
30 :循環復路
30a :循環復路サーミスタ
32 :循環往路
32a :循環往路サーミスタ
34 :循環ポンプ
36 :水流スイッチ
50 :空気加圧溶解ユニット
52 :タンク
52a :低水位電極
52b :高水位電極
60 :熱源往路
62 :第1追い焚き路
64 :タンク復路
66 :連通路
68 :熱源復路
70 :第2追い焚き路
74 :タンク往路
80 :第1三方弁
82 :第2三方弁
84 :逆止弁
86 :タンク給水弁
88 :加圧ポンプ
100 :空気導入路
102 :空気供給弁
130 :浴槽
130a :壁部
132 :浴槽アダプタ
132a :前面
132b :下面
134a :第1吐出口
134b :第1吸込口
134c :第2吸込口
134d :第2吐出口
136 :上部水路
136a :第1吐出路
136b :第1吸込路
138 :下部水路
138a :第2吐出路
138b :第2吸込路
140a :逆止部
140b :逆止部
140c :逆止部
140d :逆止部
142 :微細気泡吐出ノズル
150 :制御装置
152 :メモリ
154 :リモコン
200 :給水源
250 :カラン
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10