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  • 特許-波形測定器、及びそのデータ転送方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-22
(45)【発行日】2023-12-01
(54)【発明の名称】波形測定器、及びそのデータ転送方法
(51)【国際特許分類】
   G01R 13/20 20060101AFI20231124BHJP
   G06F 3/0488 20220101ALI20231124BHJP
【FI】
G01R13/20 R
G01R13/20 M
G01R13/20 X
G06F3/0488
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2020061714
(22)【出願日】2020-03-31
(65)【公開番号】P2021162371
(43)【公開日】2021-10-11
【審査請求日】2022-12-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000006507
【氏名又は名称】横河電機株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】596157780
【氏名又は名称】横河計測株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100188307
【弁理士】
【氏名又は名称】太田 昌宏
(74)【代理人】
【識別番号】100164471
【弁理士】
【氏名又は名称】岡野 大和
(72)【発明者】
【氏名】中山 悦郎
【審査官】田口 孝明
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-091459(JP,A)
【文献】特開2014-153315(JP,A)
【文献】国際公開第2014/155730(WO,A1)
【文献】特開2009-300186(JP,A)
【文献】特開2017-130084(JP,A)
【文献】特開2012-229991(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0089935(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
IPC G01R 13/00-13/42、
G06F 3/01、
3/048-3/04895
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信部と、
表示器と一体に設けられたタッチパネルであって、取得した測定値に基づく複数の出力情報をそれぞれ所定の領域に表示するタッチパネルと、
前記タッチパネルに表示された前記出力情報に対応する前記領域のいずれかを指定する入力を受け付けると、前記通信部により、指定された前記領域に対応する前記出力情報に係るデータを外部装置に転送する制御部と、
を備える波形測定器
【請求項2】
請求項1に記載の波形測定器であって、前記出力情報に対応する前記領域のいずれかを指定する入力はロングタップである、波形測定器。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の波形測定器であって、
前記制御部は、前記タッチパネルに表示された出力情報に対応する前記領域のいずれかを指定する入力を受け付けると、前記データを前記外部装置に転送するか否かを問い合わせるダイアログ画面を前記タッチパネルに表示する、波形測定器。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の波形測定器であって、
前記通信部は、USBデバイスコントローラであり、前記外部装置に前記波形測定器をHIDデバイスとして認識させる波形測定器。
【請求項5】
表示器と一体に設けられたタッチパネルを備える波形測定器において取得した測定値に基づく複数の出力情報を前記タッチパネルのそれぞれ所定の領域に表示するステップと、
前記タッチパネルに表示された前記出力情報に対応する前記領域のいずれかを指定する入力を受け付けるステップと、
指定された前記領域に対応する前記出力情報に係るデータを外部装置に転送するステップと、
を備えるデータ転送方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、波形測定器、及びそのデータ転送方法に関する。
【背景技術】
【0002】
オシロスコープ等の波形測定器では、メジャー機能、演算機能を備え、測定数値の結果に係る情報(以下、数値情報ともいう)を得ることができる。例えば特許文献1では、数値情報を、波形測定器に接続されたPC(personal computer)に測定データファイルとして送り、当該PCにおいて波形解析をすることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2012-229991号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の波形測定器では、数値情報を測定データファイルとして送ることについて記載されているものの、波形測定器において表示されている数値情報をPC等の外部装置に簡便に転送することについては考慮されていなかった。すなわち波形測定器から外部装置へのデータ転送技術には改善の余地があった。
【0005】
そこで本開示は、外部装置へのデータ転送技術を改善することができる波形測定器、及びそのデータ転送方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
幾つかの実施形態に係る波形測定器は、
通信部と、
取得した測定値に基づき出力情報を表示するタッチパネルと、
前記タッチパネルに表示された前記出力情報を指定する入力を受け付けると、前記通信部により前記出力情報に係るデータを外部装置に転送する制御部と、
を備える。
【0007】
このように、幾つかの実施形態に係る波形測定器は、タッチパネルに表示された出力情報を指定する入力を受け付けると、前記通信部により前記出力情報に係るデータを外部装置に転送する。そのためユーザはタッチパネルに表示された出力情報を手入力する必要なく、簡便にデータを外部装置に転送できる。すなわち外部装置へのデータ転送技術を改善することができる。
【0008】
一実施形態において、前記出力情報を指定する入力はロングタップであってもよい。
【0009】
このように、タッチパネルに表示された出力情報を指定する入力をロングタップとすることにより、直感的な操作により所望の出力情報を指定でき、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0010】
一実施形態において、 前記制御部は、前記タッチパネルに表示された出力情報を指定する入力を受け付けると、前記データを前記外部装置に転送するか否かを問い合わせるダイアログ画面を前記タッチパネルに表示してもよい。
【0011】
このように、出力情報を指定する入力を受け付けた場合にダイアログ画面を表示することにより、データ転送に係る明示的なユーザの要求を受け付け、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0012】
一実施形態において、前記通信部は、USBデバイスコントローラであり、前記外部装置に前記波形測定器をHID(Human Interface Device)デバイスとして認識させてもよい。
【0013】
このように、通信部をUSBデバイスコントローラとすることで、波形測定器をUSB接続されたHIDデバイスとして外部装置に認識させることができる。これによりPCのUSBポートに波形測定器を接続することで所望の出力情報をPCに転送でき、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0014】
幾つかの実施形態に係るデータ転送方法は、
タッチパネルを備える波形測定器において取得した測定値に基づき出力情報を前記タッチパネルに表示するステップと、
前記タッチパネルに表示された前記出力情報を指定する入力を受け付けるステップと、
外部装置に前記出力情報に係るデータを転送するステップと、
を含む。
【0015】
このように、幾つかの実施形態に係るデータ転送方法は、タッチパネルに表示された出力情報を指定する入力を受け付けると、前記通信部により前記数値情報に係るデータを外部装置に転送する。そのためユーザはタッチパネルに表示された出力情報を手入力する必要なく、簡便にかかるデータを外部装置に転送できる。すなわち外部装置へのデータ転送技術を改善することができる。
【発明の効果】
【0016】
本開示によれば、外部装置へのデータ転送技術を改善することができる波形測定器、及びそのデータ転送方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】比較例に係る波形測定器により表示される波形及び数値情報の表示例である。
図2】本開示の一実施形態に係る波形測定器の一例を示すブロック図である。
図3】本開示の一実施形態に係る波形測定器によるデータ転送方法の一例を示すフローチャートである。
図4】数値情報に係るデータの転送処理の概要を示す図である。
図5】本開示の一実施形態に係る波形測定器によるデータ転送方法の他の一例を示すフローチャートである。
図6】ダイアログ画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
(比較例)
最初に比較例に係る波形測定器について説明し、その問題点について述べる。
【0019】
図1は、比較例に係る波形測定器により表示される波形及び数値情報の表示例を示す。図1に示すように、比較例に係る波形測定器では、取り込まれたデータに基づく波形と、当該波形に係る数値情報が表示される。当該数値情報は、波形装置のメジャー機能、演算機能等の情報処理機能を用いて得られる。図1の例では、数値情報が表示画面100の波形の下部の数値表示エリア101に表示されている。図1における数値情報は、P-P(Peak to Peak)値、平均値、RMS(Root Mean Square)値、及び周波数をメジャー演算した結果に係る情報である。一般に波形測定器を用いた測定は、パラメータを変えて複数回行うことが多く、測定の都度、波形測定器に取り込まれたデータに基づき演算を行い、数値情報が、当該数値表示エリア101に表示される。表示された数値情報は、PCの表計算ソフト等に入力され、整理される。
【0020】
このような一連の測定及び処理において、メジャー機能による結果及び各種演算の結果に係る数値情報をPCの表計算ソフト等に入力する場合は、表示されている数値情報をユーザが目視して数値を読み取り、表計算ソフト等にキーボード等を用いて手入力する。しかしながら手入力では、煩雑であり作業効率が悪く、また誤入力が生じる恐れもあった。他方、プログラム、マクロ等を作成する場合は、かかるプログラムの作成に技能及び工数を要し、容易には自動化できなかった。
【0021】
(本開示の波形測定器)
本開示は上述の問題点に鑑み、外部装置へのデータ転送技術を改善することができる波形測定器、及びそのデータ転送方法を提供することを目的とする。以下では、本開示の実施形態に係る波形測定器及びそのデータ転送方法について、添付図面を参照して説明する。
【0022】
各図中、同一又は相当する部分には、同一符号を付している。本実施形態の説明において、同一又は相当する部分については、説明を適宜省略又は簡略化する。
【0023】
図2を参照して、本開示の一実施形態に係る波形測定器10の概要を説明する。本実施形態に係る波形測定器10は例えばデジタルオシロスコープであり、外部装置20に接続される。外部装置20は、例えばPCである。概略として本開示の一実施形態に係る波形測定器10は、取得した測定値に基づく演算結果等の数値に係る情報(以下、数値情報という)を表示する。また波形測定器10は、表示された数値情報に係るデータを外部装置20に転送する。なお、本実施形態における転送対象のデータは数値情報として説明するが、転送対象のデータは数値に限られない。例えば転送対象のデータは、取得した測定値に基づき定まる数値、文字、記号等、またはこれらの組み合わせであってもよい。つまり転送対象のデータは波形測定器10により表示出力される出力情報であれば任意の情報であってよい。以下、各構成について具体的に説明する。
【0024】
波形測定器10は、アンプ(AMP)11と、ADコンバータ12と、メモリコントローラ13と、データメモリ14と、制御部15と、表示器16と、タッチパネルコントローラ17と、タッチパネル18と、通信部19とを備える。
【0025】
AMP11は、測定値に係るデータを取り込み、当該データを正規化する。具体的にはAMP11は、測定値に係るデータに相当するアナログ入力信号を受け付け、アナログ入力信号の振幅がADコンバータ12の入力仕様に対し適切な範囲になるように正規化(調整)する。そしてAMP11は、正規化後のアナログ入力信号をADコンバータ12に出力する。
【0026】
ADコンバータ12は、AMP11から受け取った正規化後のアナログ入力信号をデジタルデータに変換して、メモリコントローラ13に出力する。
【0027】
メモリコントローラ13は、ADコンバータ12から受け取ったデジタルデータを、所定のサンプルレートでデータメモリ14に書き込む。所定のサンプルレートは、ユーザが設定した時間軸設定に適合するサンプルレートである。具体的にはメモリコントローラ13は、デジタルデータの取り込みを開始した後、プリトリガ分のサンプルデータのデータメモリ14への書き込みを終了すると、トリガイネーブル信号を制御部15に出力する。トリガイネーブル信号を受け取ると、制御部15はトリガ信号を出力することができるようになる。メモリコントローラ13は、制御部15からトリガ信号を受け取ると、ポストトリガ分のデジタルデータをデータメモリ14に書き込み、その回のデータ取り込み処理を終了する。
【0028】
データメモリ14には、少なくとも1つの半導体メモリ、少なくとも1つの磁気メモリ、少なくとも1つの光メモリ、又はこれらのうち少なくとも2種類の組み合わせが含まれる。半導体メモリは、例えば、RAM(random access memory)又はROM(read only memory)である。RAMは、例えば、SRAM(static random access memory)又はDRAM(dynamic random access memory)である。ROMは、例えば、EEPROM(electrically erasable programmable read only memory)である。データメモリ14は、例えばバッファメモリとして機能するメモリである。
【0029】
制御部15には、少なくとも1つのプロセッサ、少なくとも1つの専用回路、又はこれらの組み合わせが含まれる。プロセッサは、CPU(central processing unit)若しくはGPU(graphics processing unit)などの汎用プロセッサ、又は特定の処理に特化した専用プロセッサである。専用回路は、例えば、FPGA(field-programmable gate array)又はASIC(application specific integrated circuit)である。制御部15は、波形測定器10の各部を制御しながら、波形測定器10の動作に関わる処理を実行する。
【0030】
表示器16には、少なくとも1つの表示出力用インタフェースが含まれる。表示出力用インタフェースは、例えば、ディスプレイである。ディスプレイは、例えば、LCD(liquid crystal display)又は有機EL(electro luminescence)ディスプレイである。表示器16は、波形測定器10の動作によって得られるデータを表示出力する。表示器16は、後述するタッチパネル18と一体的に設けられる。
【0031】
タッチパネルコントローラ17は、タッチパネル18を制御する専用回路である。タッチパネルコントローラ17は、波形測定器10の動作に用いられるデータ等を入力する入力操作をタッチパネル18により受け付ける。
【0032】
タッチパネル18は、ユーザによるタップ、ダブルタップ、ロングタップ等の入力操作を受付可能な入力インタフェースである。タッチパネル18は、上述の表示器16と一体に設けられる。
【0033】
通信部19は、PC20と所定の通信インタフェースにより通信する回路である。本実施形態では、通信インタフェースがUSBであり、通信部19が、USBデバイスコントローラであるものとして説明する。通信部19は、波形測定器10をUSB接続されたHIDデバイスとして外部装置20に認識させることができる。通信部19は、波形測定器10の動作によって得られるデータをPC20に送信する。これによりPC20のUSBポートに波形測定器10を接続することで、ユーザは所望の数値情報をPC20に転送できる。
【0034】
図3及び図4を参照して、本実施形態に係る波形測定器10の動作を説明する。図3は、本開示の一実施形態に係る波形測定器10によるデータ転送方法の一例を示すフローチャートである。
【0035】
はじめに、波形測定器10の制御部15は、表示器16、すなわちこれと一体に設けられたタッチパネル18により、測定数値の結果に係る数値情報を表示する(ステップS10)。当該数値情報は、データメモリ14に書き込まれたデータに基づき、制御部15がメジャー機能、演算機能等により算出した結果に係る数値情報である。
【0036】
次に制御部15は、タッチパネル18において、ユーザによる入力の有無を判定する(ステップS20)。ユーザによる入力があったと判定した場合、プロセスはステップS30に進む。他方でユーザによる入力がないと判定した場合、プロセスはステップS10に戻る。上記ユーザによる入力は、例えばロングタップである。この場合に制御部15は、タッチパネル18においてロングタップがされたか否かを検知する。具体的には制御部15は、タッチパネル18に対して、一定時間以上のタップ操作がされたか否かを検知する。
【0037】
ステップS20においてユーザによる入力があったと判定した場合、制御部15は、当該入力により指定された領域が出力対象であるか否かを判定する(ステップS30)。換言すると制御部15は、入力により指定された領域が、出力対象の数値情報であるか否かを判定する。そして当該入力により指定された領域が出力対象であると判定した場合、プロセスはステップS40に進む。他方で当該入力により指定された領域が出力対象でないと判定した場合、プロセスはステップS10に戻る。
【0038】
ステップS30において、入力により指定された領域が、出力対象であると判定した場合、制御部15は、通信部19を制御して、数値情報に係るデータを外部装置20、すなわちPC20に転送する(ステップS40)。具体的には制御部15は、通信部19により、数値情報をキャラクタコード(文字情報)としてPC20に出力する。ここで制御部15は、通信部19により、数値情報に係るデータの末尾に改行コードを付与する。改行コートは例えばCR(Carriage Return)コードである。これにより制御部15は、PC20に、数値情報に係るデータの終端を伝送する。
【0039】
図4は、上記のデータ転送方法により数値情報に係るデータ処理の概要を示す図である。タッチパネル18には、表示画面200が表示されている。表示画面200中の、数値表示エリア201には、数値情報が表示されている。図4の例では、当該数値表示エリア201に、P-P値、平均値、RMS値、及び周波数をメジャー演算した結果に係る数値情報が表示されている。当該数値表示エリア201のうち、周波数の情報表示に係る領域202には、19.992Hzとの数値情報が表示されている。他方で、PC20には、スプレッドシート300が表示されている。ユーザははじめに、スプレッドシート300のうち、数値情報を入力したい指定セル301にカーソルを合わせておく。つまりユーザは、指定セル301にデータを入力できる状態にしておく。
【0040】
例えば表示画面200の領域202に対して、ユーザによりロングタップがされたとする。この場合、制御部15は、ユーザによるロングタップを検知し、また、当該領域202が出力対象であると判定する。そうすると制御部15は、通信部19を制御して、数値情報に係るデータを外部装置20、すなわちPC20に転送する。スプレッドシート300は、PC20の画面に表示されたアプリケーションである。PC20は、波形測定器10から転送された数値情報に係るデータを受信すると、スプレッドシート300の指定セル301に、当該データに基づく情報を入力する。すなわちここでは、PC20は、19.992との文字情報を指定セル301に入力する。このように、波形測定器10をあたかもキーボードとして動作させることにより、数値情報の入力を自動化することができる。
【0041】
このように、本実施形態に係る波形測定器10によれば、タッチパネル18に表示された数値情報を指定する入力を受け付けると、通信部19により数値情報に係るデータが外部装置20(PC20)に転送される。そのためユーザはタッチパネル18に表示された数値情報を手入力する必要なく、簡便にかかるデータを外部装置20に転送できる。
【0042】
本開示を諸図面及び実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形及び修正を行うことが容易であることに注意されたい。したがって、これらの変形及び修正は本開示の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各構成又は各ステップ等に含まれる機能等は論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の構成又はステップ等を1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。
【0043】
例えば制御部15は、タッチパネル18に表示された数値情報を指定する入力を受け付けると、数値情報に係るデータを外部装置20に転送するか否かを問い合わせるダイアログ画面をタッチパネル18に表示してもよい。図5は、当該場合のデータ転送方法の一例を示すフローチャートである。図3に示すフローチャートと同一の動作については同一の符号を付し、説明は省略する。
【0044】
図5のステップS30において、入力により指定された領域が、出力対象であると判定した場合、制御部15は、タッチパネル18にダイアログ画面を表示する(ステップS31)。図6にダイアログ画面の一例を示す。図6に示すダイアログ画面210は、数値情報に係るデータを外部装置20に転送するか否かを問い合わせるユーザインタフェースである。ダイアログ画面210は、データ転送を要求するボタン211と、データ転送をキャンセルするボタン212とを含む。
【0045】
図5を再び参照し、制御部15は、転送要求の有無を判定する(ステップS32)。転送要求があると判定した場合、プロセスはステップS40に進む。転送要求がないと判定した場合、プロセスはステップS10に戻る。具体的にはステップS32において制御部15は、ダイアログ画面210のボタン211又はボタン212のいずれがユーザにより操作されたかを判定する。ボタン211に対するユーザ操作を受け付けると、制御部15は、転送要求があったと判定する。他方でボタン212に対するユーザ操作を受け付けると、制御部15は、転送要求がないと判定する。
【0046】
このように、数値情報を指定する入力を受け付けた場合にダイアログを表示することにより、データ転送の明示的な要求を受け付け、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0047】
また例えば、本実施形態において数値情報を指定する入力はロングタップである例を示したが、数値情報を指定する入力は、他の操作であってもよい。例えば数値情報を指定する入力はダブルタップ、トリプルタップ等、任意の操作であってもよい。またタッチパネル18が圧力を検知できる場合、数値情報を指定する入力は、所定圧力以上の押圧操作であってもよい。
【符号の説明】
【0048】
10 波形測定器
11 AMP
12 ADコンバータ
13 メモリコントローラ
14 データメモリ
15 制御部
16 表示器
17 タッチパネルコントローラ
18 タッチパネル
19 通信部
20 外部装置(PC)
100 表示画面
101 数値表示エリア
200 表示画面
201 数値表示エリア
202 領域
210 ダイアログ画面
211、212 ボタン
300 スプレッドシート
301 指定セル
図1
図2
図3
図4
図5
図6