(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-22
(45)【発行日】2023-12-01
(54)【発明の名称】シートオフセットための平行エッジガイド
(51)【国際特許分類】
B65H 9/10 20060101AFI20231124BHJP
G03G 15/00 20060101ALI20231124BHJP
B65H 33/08 20060101ALN20231124BHJP
【FI】
B65H9/10
G03G15/00 434
B65H33/08
(21)【出願番号】P 2020077912
(22)【出願日】2020-04-27
【審査請求日】2023-04-20
(32)【優先日】2019-05-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】596170170
【氏名又は名称】ゼロックス コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】XEROX CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100167911
【氏名又は名称】豊島 匠二
(72)【発明者】
【氏名】リチャード・エイ・キャンベル
【審査官】松林 芳輝
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-263090(JP,A)
【文献】特開平07-299971(JP,A)
【文献】特開2012-106865(JP,A)
【文献】実開平01-140366(JP,U)
【文献】特開平07-171914(JP,A)
【文献】特開昭61-229768(JP,A)
【文献】実開昭61-171766(JP,U)
【文献】米国特許第09701494(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65H 9/00-9/20
B65H 13/00-15/02
B65H 33/08
G03G 15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プリンタの仕上げステーションに向かう途中でシートをオフセットするための構成であって、
固定されたレールと、
移動可能なレールであって、内部にチャネルを有し、それを通って、シートが搬送される、移動可能なレールと、
前記固定されたレールを前記移動可能なレールに接続する連結されたアームのセットと、
前記移動可能なレールに移動を提供すると同時に、前記連結されたアームのセットに移動を提供し、それにより、
前記シートの搬送方向と交差する方向において、前記移動可能なレールを前記固定されたレールから離すように構成されたアクチュエータと、を備え
、
前記アクチュエータが、ステッパモータを含む、構成。
【請求項2】
前記連結されたアームのセットが、常に互いに対して平行である、請求項1に記載の構成。
【請求項3】
前記アクチュエータが
、リンクピンを含む、請求項2に記載の構成。
【請求項4】
前記アクチュエータが、ソレノイドを含む、請求項
1に記載の構成。
【請求項5】
前記連結されたアームのセットが、前記移動可能なレール及び前記固定されたレールの上部部分に位置決めされている、請求項2に記載の構成。
【請求項6】
前記連結されたアームのセットの各々が、前記移動可能なレールの端部部分及び前記固定されたレールの端部部分に接続されたその第1の端部を含む、請求項5に記載の構成。
【請求項7】
前記連結されたアームのセットの各々が、前記
固定されたレールの一部分
、及び
、前記固定されたレールの端部部分から
移動させられた前記
移動可能なレールの一部分に接続されたその第2の端部を含む、請求項6に記載の構成。
【請求項8】
前記連結されたアームのセットの
前記シートの搬送方向への移動が、前記チャネルを前記
シートの搬送方向と交差する方向に
移動させて、スタッキングのためにシートを位置合わせする、請求項1に記載の構成。
【請求項9】
前記連結されたアームのセットが、内側-外側オフセットにかかわらず、常に前記チャネルを紙経路に対して平行に保つ、請求項1に記載の構成。
【請求項10】
紙経路内で搬送されているシートをオフセットするエッジ位置合わせシステムであって、
前記紙経路内で搬送される際に、シートがそこを通って移動するように構成されたスリットを内部に含む、移動可能なシートエッジ位置合わせガイドと、
前記シートエッジ位置合わせガイドに対して平行に位置決めされた静止ガイドと、
前記移動可能なシートエッジ位置合わせガイドを横方向に可変的に位置決めすると同時に、前記移動可能なシートエッジ位置合わせガイドの前記静止ガイドに対する平行性を維持するように構成された4バー連結機構と、を備え
、
前記移動可能なシートエッジ位置合わせガイドの動きが、ステッパモータにより達成される、エッジ位置合わせシステム。
【請求項11】
紙経路内で搬送されているシートをオフセットするエッジ位置合わせシステムであって、
前記紙経路内で搬送される際に、シートがそこを通って移動するように構成されたスリットを内部に含む、移動可能なシートエッジ位置合わせガイドと、
前記シートエッジ位置合わせガイドに対して平行に位置決めされた静止ガイドと、
前記移動可能なシートエッジ位置合わせガイドを横方向に可変的に位置決めすると同時に、前記移動可能なシートエッジ位置合わせガイドの前記静止ガイドに対する平行性を維持するように構成された4バー連結機構と、を備え
、
前記シートエッジ位置合わせガイドの前記動きが、前記シートエッジ位置合わせガイドに対して垂直に作用する線形力によって生成される、エッジ位置合わせシステム。
【請求項12】
前記移動可能なシートエッジ位置合わせガイドの動きが、アクチュエータにより達成される、請求項
11に記載のエッジ位置合わせシステム。
【請求項13】
前記シートエッジ位置合わせガイドの前記動きが、前記アクチュエータによる前記4バー連結機構のリンクの回転により生成される、請求項
12に記載のエッジ位置合わせシステム。
【請求項14】
前記シートエッジ位置合わせガイドに対して垂直に作用する前記線形力が、カムによって提供される、請求項
11乃至13のいずれかに記載のエッジ位置合わせシステム。
【請求項15】
シートがスタッカに向かう紙経路内で搬送される際に、シートをオフセットするためのシステムであって、
前記紙経路内で搬送されるシートの通過に適合されたチャネルを内部に含む、移動可能なバーと、
前記移動可能なバーに対して平行に位置決めされた静止バーと、
4バー連結機構であって、前記移動可能なバー及び前記静止バーに接続され、前記4バー連結機構が
前記シートの搬送方向内で移動されるとき、前記移動可能なバーが
前記シートの搬送方向と交差する方向において
移動して、スタッキングのために様々な場所においてシートを位置合わせする、4バー連結機構と、を備
え、
前記移動可能なバーが、ステッパモータによって作動される、システム。
【請求項16】
前記4バー連結機構が、内側-外側オフセットにかかわらず、常に前記チャネルを、前記紙経路に対して平行な前記移動可能なバー内に保つ、請求項
15に記載のシステム。
【請求項17】
前記移動可能なバーが、ソレノイドによって作動される、請求項
16に記載のシステム。
【請求項18】
前記
ステッパモータが、リンクピン上に装着され
ている、請求項16に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
シートスタッカトレイ又はセットステープルなどのための他の出力デバイスに搬送されるシートを再位置決めするための改善されたシステムが開示される。
【背景技術】
【0002】
典型的な静電写真印刷プロセスでは、光導電性部材は、その表面を感光させるために、実質的に均一な電位に帯電される。光導電性部材の帯電部分は、複製されている元の文書の光画像に露出される。帯電した光導電性部材の露出は、照射された領域でその上の電荷を選択的に消散させる。これにより、元の文書に含まれる情報領域に対応する光導電性部材に静電潜像が記録される。静電潜像が光導電性部材に記録された後、潜像は、現像剤材料をそれに接触させることにより現像される。一般に、現像剤材料は、キャリア顆粒に摩擦電気的に付着するトナー粒子を含む。トナー粒子は、キャリア顆粒から潜像に引き付けられ、光導電性部材上にトナー粉末画像を形成する。次に、トナー粉末画像が光導電性部材からコピーシートに転写される。トナー粒子を加熱して、粉末画像をコピーシートに永久的に付着させる。
【0003】
一般に、このプロセス又はインクジェットプロセスを採用する印刷機は、内部で好適な処理を行うために、一度に1枚ずつ印刷機であるが前進する紙の切断シートを利用する。多くの場合、シート出力を複数のセットに揃えるメカニズムを含むトランスポートサブシステムによって、シートが印刷機を通過する。各セットを分離しておくために、互いにオフセットされた出力トレイにスタックするように、位置合わせアセンブリは、内側及び次に外側の方向に交互に、セットをオフセットし、分離距離は、操作者がセットを容易に分離できるようにするのに十分な大きさである。過去には、出力スタッカがパドルホイールを使用して、シートを移動可能な位置合わせエッジに押し付けることが一般的であった。各セットについて、エッジは新しい位置に移動され、それにより、操作者のために、各セットのシートが次のセットから容易に区別されることが保証される。頻繁に発生する問題の1つは、シートがオフセット領域に入ると、スキュー角、速度、及び位置合わせ位置によっては、パドルホイールが、位置合わせを保証するために、シートに適切な力を加えないことである。これは、結果として、シートの重量や種類に応じて、シートがばらばらになるか、又は出力トレイに到達した後もシートの一部が斜めになり、その結果、連続するシートのセットのオフセット精細度が悪くなる。必要なことは、シートが動いている間にオフセット位置合わせを行うことである。従来のシステムは、コーナーの損傷を伴わずに位置合わせを達成することができたが、位置合わせ前にシートを停止することによってのみ可能である。シートを「オンザフライ」で位置合わせする1つの試みは、米国特許第4,786,045号に示されている。
【0004】
明らかに、「オンザフライ」でスタッキングするためのシートのオフセット位置合わせが依然として必要である。
【発明の概要】
【0005】
したがって、この必要性に応えて、紙エッジ位置合わせガイドを可変に位置決めするように調整可能な4バー連結機構が、本明細書に開示される。連結機構の幾何学的形状は、紙経路方向へのエッジ位置合わせガイドの平行性を維持する。4バー連結機構の動きは、2つのリンクの1つを好適なアクチュエータで回転させることによって、又はエッジ位置合わせガイドに対して垂直に作用する線形力を使用することによって、生成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
上記及び更なる特徴及び利点の様々なものが、以下の実施例(複数可)及び特許請求の範囲に記載される特定の物又は方法から当業者には明らかとなるであろう。したがって、それらは、(ほぼ縮尺どおりの)図面を含む、これらの特定の実施形態(複数可)の本説明から、より良く理解される。
【0007】
【
図1A】本開示によるエッジ位置合わせ装置の平面図である。
【
図1B】本開示によるエッジ位置合わせ装置の平面図である。
【
図1C】本開示によるエッジ位置合わせ装置の平面図である。
【
図2A】
図1Aのエッジ位置合わせ装置を動作させて載置するためのデバイスを含む、
図1Aのエッジ位置合わせ装置の平面図である。
【
図2B】
図1Aのエッジ位置合わせ装置を動作させて載置するためのデバイスを含む、
図1Aのエッジ位置合わせ装置の平面図である。
【
図3A】シートオフセットを示す
図1Aのエッジ位置合わせ装置の平面図である。
【
図3B】シートオフセットを示す
図1Aのエッジ位置合わせ装置の平面図である。
【
図4】シートオフセット位置にある
図3Bのエッジ位置合わせ装置の端面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本開示の特徴の一般的な理解のために、図面を参照する。図中、同様の参照番号は、全体をとおして、同一の要素を識別するために使用されている。
【0009】
本開示によれば、静止支持又は固定されたレール16及び移動可能な位置合わせエッジ18に回転可能に接続されて示されるセット12及び14を含む連結されたアームを備えた4バー連結機構を利用する、改善されたエッジ位置合わせ装置10が
図1Aに開示されている。エッジ位置合わせ装置10は、
図1Aではその休止位置又はホーム位置にあり、
図1Bでは第1のシートオフセット位置に、
図1Cでは第3のシートオフセット位置にシート位置合わせのために作動された後を示す。リンク12及び14は、常に、任意の所望の場所でオフセットシートに対して平行に維持される。
【0010】
固定されたレール16と移動可能なレール18との間に間隔を設けるために使用されるカム様デバイス20が、
図2Aの移動可能な位置合わせエッジ18と固定されたレール16との間に位置決めされて示されている。カムは、リンクピン上のステッパモータなどの従来の機構によって回転可能に駆動され得る。
図2Bでは、カム20が回転され、移動可能な位置合わせエッジ18は、見て分かるように、固定されたレール16から離れるように左に移動されている。カム20は、移動可能な位置合わせエッジ18のための多種多様なシートシフト位置を回転させるように構成されている。
【0011】
複数の場所における平行リンクの位置合わせオフセットの実施可能性が
図3A及び
図3Bに示されている。
図3Aでは、ソレノイドであり得るアクチュエータ30によって移動される移動可能な位置合わせエッジ又はレール18のチャネル19(
図4に図示)内に位置決めされるシート11を有するエッジ位置合わせ装置10が示されている。
図3Bでは、位置合わせエッジ18は、アクチュエータ30がシート11をオフセットすることによって固定されたレール16から離間した第2の位置に移動されている。移動可能な位置合わせエッジ18内のチャネル19は、
図3Bの位置に移動された
図4に明確に示されている。移動可能な位置合わせガイド18はまた、所望に応じて、移動可能な位置合わせガイドに垂直に作用する直線力によって横方向に移動され得る。
【0012】
実際には、シートエッジ位置合わせ装置10は、「オンザフライ」でシートを位置合わせするための迅速な応答時間、正確な場所、より単純な製造、単一の入口点高さ、及び堅牢な整列を提供する。エッジ位置合わせ装置は、連結されたアームのセット12及び14に装着された単一の狭いチャネル19を含み、これはプロセス方向(上流-下流)において移動するとき、クロスプロセス方向(内側-外側)において関節運動して、スタッキング、オフセット、又は仕上げ処理の様々な場所でシート11を位置合わせする。連結されたアームは、内側-外側オフセットにかかわらず、常にチャネルを紙経路に対して平行に保つ。チャネルは、チャネルに入るときのシートの引き抜きを防止するために、角度及びランプ(図示せず)内にリードを有する。移動可能なレール18と、移動可能なレール及び固定されたレールを平行に保つリンク12及び14とは、リンク又はソレノイドに装着されたステッパモータなどの従来のデバイスによって作動される。更に、離間目的のために、小型ステッパモータ駆動カムをレール間で使用することができる。使用される方法にかかわらず、レールガイド位置は、次のジョブ及び通過する必要があるオフセットまで維持される。シートカウントは、タイミングを決定するであろう。
【0013】
当初提示された、及び補正され得る特許請求の範囲は、現在、予想又は認識されないもの、並びに、例えば、出願人/特許権者及び他の者から生じ得るものを含む、本明細書に開示される実施形態及び教示の変形、代替、修正、改善、等価物、及び実質的な等価物を包含する。特許請求の範囲に具体的に列挙されない限り、特許請求の範囲の工程又は構成要素は、本明細書又は任意の他の特許請求の範囲から、特定の順序、数、位置、サイズ、形状、角度、色、又は材料に関して、暗示又は意味されるべきではない。