(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-22
(45)【発行日】2023-12-01
(54)【発明の名称】回転電機ユニット
(51)【国際特許分類】
B60K 1/02 20060101AFI20231124BHJP
B60L 9/18 20060101ALI20231124BHJP
H02K 11/33 20160101ALI20231124BHJP
H02M 7/48 20070101ALI20231124BHJP
【FI】
B60K1/02
B60L9/18 J
H02K11/33
H02M7/48 Z ZHV
(21)【出願番号】P 2020206806
(22)【出願日】2020-12-14
【審査請求日】2022-11-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100165179
【氏名又は名称】田▲崎▼ 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100126664
【氏名又は名称】鈴木 慎吾
(74)【代理人】
【識別番号】100154852
【氏名又は名称】酒井 太一
(74)【代理人】
【識別番号】100194087
【氏名又は名称】渡辺 伸一
(72)【発明者】
【氏名】采女 貴寛
【審査官】三宅 龍平
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-262857(JP,A)
【文献】特開2010-105492(JP,A)
【文献】特開2009-254144(JP,A)
【文献】特開2008-290621(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60K 1/02
B60K 6/20 - 6/547
B60L 9/18
H02K 11/00 - 11/40
H02M 7/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
相互に平行な回転軸を有するとともに各前記回転軸に平行な軸方向に直交する第1方向に沿って配置される複数の回転電機と、
前記複数の回転電機の各々の電力授受を制御するとともに、前記軸方向及び前記第1方向に直交する第2方向にて前記複数の回転電機に対する一方側に配置される電力制御ユニットと、
前記軸方向に平行であるとともに、前記第2方向にて前記複数の回転電機のいずれかに対する前記一方側に配置及び前記第1方向にて前記電力制御ユニットに対する一方側に配置される駆動軸と、
前記複数の回転電機の各前記回転軸と前記駆動軸との間で動力を伝達するとともに、前記軸方向にて前記複数の回転電機及び前記電力制御ユニットに対する一方側に配置される動力伝達部とを備え、
前記電力制御ユニットの外形の最も長い方向は前記第1方向に平行であ
り、
前記動力伝達部は、前記電力制御ユニットよりも前記軸方向一方側に配置され、前記軸方向から見た場合に少なくとも一部が前記電力制御ユニットと重なる、
ことを特徴とする回転電機ユニット。
【請求項2】
前記第1方向の前記一方側で前記電力制御ユニットに接続されるとともに、前記第2方向にて前記駆動軸に対する前記一方側に配置される電線を備えることを特徴とする請求項1に記載の回転電機ユニット。
【請求項3】
前記複数の回転電機の各々と前記電力制御ユニットとを前記軸方向の一方側で接続する接続部を備える
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の回転電機ユニット。
【請求項4】
前記電力制御ユニットの外形の最も大きい面は前記軸方向に直交することを特徴とする請求項3に記載の回転電機ユニット。
【請求項5】
前記電力制御ユニットは、複数の電力用半導体素子を有する第1モジュールと、前記第1モジュールに接続される少なくとも1つのキャパシタを有する第2モジュールとを備え、
前記第2モジュールは、前記第2方向にて前記第1モジュールに対する前記一方側に配置される
ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の回転電機ユニット。
【請求項6】
前記回転電機ユニットは車両に搭載され、
前記軸方向は前記車両の左右方向に平行であり、
前記第1方向は前記車両の前後方向に平行であり、
前記第2方向は前記車両の上下方向に平行である
ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の回転電機ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転電機ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、同一軸に沿って配置される2つの回転電機、ギヤ類及びリアクトルを備える回転電機ユニットと、回転電機ユニットの回転軸からずれて配置されるドライブシャフトとを搭載する車両が知られている(例えば、特許文献1参照)。この回転電機ユニットは、車両上下方向の下部に配置される素子モジュールと、車両上下方向の上部に配置される直流電力用コネクタとを備える。
従来、例えば、同一軸に沿って配置される2つの回転電機と、2つの回転電機の回転軸からずれて配置されるギヤ類及びドライブシャフトと、2つの回転電機に接続される2つの分割されたインバータとを備える車両用駆動装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。この車両用駆動装置の2つのインバータは、車両上下方向での2つの回転電機の下方に配置され、2つの回転電機の回転軸の軸方向の一方側で2つの回転電機に接続されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2008-193863号公報
【文献】特開2008-301562号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記した従来技術の車両のように、回転電機ユニット及びドライブシャフトの各軸方向から見て回転電機ユニットとドライブシャフトとがずれて配置されていることによって、車両上下方向でのドライブシャフトの周辺に余剰スペースが生じ、レイアウトの効率が低下するおそれがある。また、車両上下方向の下部の素子モジュールに対して車両上下方向の上部に直流電力用コネクタが配置されているので、直流電力用コネクタに接続される配線の長さが増大するという問題が生じる。
また、上記した従来技術の駆動装置のように、2つのインバータが分割されて配置される場合、装置構成が大型化するという問題が生じる。同一軸に沿って配置される2つの回転電機は、軸方向の一方側で2つのインバータに接続されるので、2つの回転電機と2つのインバータとを接続する配線が長くなるとともに組立工数が増大するおそれがある。また、2つのインバータの表面のうち最も大きい面が車両上下方向で2つのモータに向かい合っている場合、車両左右方向から見て2つのモータ及びインバータとギヤ類及びドライブシャフトとの重なり合う領域が小さく、レイアウトの効率が低下するおそれがある。
【0005】
本発明は、配置効率を向上させることができる回転電機ユニットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決して係る目的を達成するために、本発明は以下の態様を採用した。
(1)本発明の一態様に係る回転電機ユニット(例えば、実施形態での回転電機ユニット10)は、相互に平行な回転軸(例えば、実施形態での回転軸2a,3a)を有するとともに各前記回転軸に平行な軸方向に直交する第1方向(例えば、実施形態での車両1の前後方向)に沿って配置される複数の回転電機(例えば、実施形態での第1回転電機2及び第2回転電機3)と、前記複数の回転電機の各々の電力授受を制御するとともに、前記軸方向及び前記第1方向に直交する第2方向(例えば、実施形態での車両1の上下方向)にて前記複数の回転電機に対する一方側(例えば、実施形態での下方)に配置される電力制御ユニット(例えば、実施形態での電力制御ユニット4)と、前記軸方向に平行であるとともに、前記第2方向にて前記複数の回転電機のいずれかに対する前記一方側に配置及び前記第1方向にて前記電力制御ユニットに対する一方側(例えば、実施形態での後方)に配置される駆動軸(例えば、実施形態での駆動軸41)と、前記複数の回転電機の各前記回転軸と前記駆動軸との間で動力を伝達するとともに、前記軸方向にて前記複数の回転電機及び前記電力制御ユニットに対する一方側(例えば、実施形態での車両1の左右方向の右方側)に配置される動力伝達部(例えば、実施形態での動力伝達部42)とを備え、前記電力制御ユニットの外形の最も長い方向は前記第1方向に平行である。
【0007】
(2)上記(1)に記載の回転電機ユニットは、前記第1方向の前記一方側で前記電力制御ユニットに接続されるとともに、前記第2方向にて前記駆動軸に対する前記一方側に配置される電線(例えば、実施形態での直流ケーブル61)を備えてもよい。
【0008】
(3)上記(1)又は(2)に記載の回転電機ユニットは、前記複数の回転電機の各々と前記電力制御ユニットとを前記軸方向の一方側(例えば、実施形態での車両1の左右方向の左方側)で接続する接続部(例えば、実施形態での3相コネクタ28a,28b)を備えてもよい。
【0009】
(4)上記(3)に記載の回転電機ユニットでは、前記電力制御ユニットの外形の最も大きい面(例えば、実施形態での面4A)は前記軸方向に直交してもよい。
【0010】
(5)上記(1)から(4)のいずれか1つに記載の回転電機ユニットは、前記電力制御ユニットは、複数の電力用半導体素子(例えば、実施形態での各トランジスタUH,VH,WH,UL,VL,WL及び各還流ダイオード)を有する第1モジュール(例えば、実施形態での第1モジュール43)と、前記第1モジュールに接続される少なくとも1つのキャパシタ(例えば、実施形態での第1平滑コンデンサ24、第2平滑コンデンサ25及び2つのコンデンサ27a)を有する第2モジュール(例えば、実施形態での第2モジュール44)とを備え、前記第2モジュールは、前記第2方向にて前記第1モジュールに対する前記一方側に配置されてもよい。
【0011】
(6)上記(1)から(5)のいずれか1つに記載の回転電機ユニットでは、前記回転電機ユニットは車両(例えば、実施形態での車両1)に搭載され、前記軸方向は前記車両の左右方向に平行であり、前記第1方向は前記車両の前後方向に平行であり、前記第2方向は前記車両の上下方向に平行であってもよい。
【発明の効果】
【0012】
上記(1)によれば、第1方向に配列される複数の回転電機に対して第2方向の一方側に電力制御ユニット及び駆動軸が配置されるとともに、電力制御ユニットの外形の最も長い方向が第1方向に平行であることによって、複数の回転電機、電力制御ユニット及び駆動軸をコンパクトに配置することができる。さらに、複数の回転電機の各回転軸の軸方向にて複数の回転電機及び電力制御ユニットに対する一方側に動力伝達部が配置されることによって、例えば第1方向又は第2方向に沿って動力伝達部が配置される場合に比べて、回転電機ユニットの配置効率を向上させることができる。
【0013】
上記(2)の場合、第1方向の一方側で電力制御ユニットに接続されるとともに、第2方向にて駆動軸に対する一方側に配置される電線を備えることによって、電線の通線形路が増大することを抑制することができる。第1方向にて電線が動力伝達部と干渉しないことによって、例えば動力伝達部が第1方向に変位する可能性がある場合であっても動力伝達部による電線の損傷を抑制することができる。
【0014】
上記(3)の場合、複数の回転電機の各々と電力制御ユニットとを軸方向の一方側で接続する接続部を備えることによって、複数の回転電機の各々と電力制御ユニットとの接続に要する長さが増大することを抑制することができ、例えば接続用の特別な延長部材等を必要とせずに、接続に要する構成及び組立工程を簡略化することができる。
【0015】
上記(4)の場合、電力制御ユニットの外形の最も大きい面は軸方向に直交することによって、軸方向から見て電力制御ユニットと動力伝達部との重なり合う領域を増大させることができ、回転電機ユニットの配置効率を向上させることができる。
【0016】
上記(5)の場合、第2方向にて複数の回転電機と第2モジュールとの間に第1モジュールが配置されることによって、複数の回転電機から発生する熱が第2モジュールに伝達されることを抑制することができる。
【0017】
上記(6)の場合、複数の回転電機の各回転軸の軸方向、第1方向及び第2方向は、順次に、車両の左右方向、前後方向及び上下方向に平行であることによって、例えば車両の衝突時等にて複数の回転電機及び動力伝達部が第1方向に変位する可能性がある場合であっても、複数の回転電機及び動力伝達部による電力制御ユニットの破損を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の実施形態での回転電機ユニットを搭載する車両の一部の構成図。
【
図2】本発明の実施形態での回転電機ユニットを搭載する車両の構成図。
【
図3】本発明の実施形態での回転電機ユニットを車両の左右方向から見た構成図。
【
図4】本発明の実施形態での回転電機ユニットを車両の前後方向から見た構成図。
【
図5】本発明の実施形態での回転電機ユニットを車両の前後方向から見た分解図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態に係る回転電機ユニット10について、添付図面を参照しながら説明する。
図1は、実施形態での回転電機ユニット10を搭載する車両1の一部の構成を示す図である。
図2は、実施形態での回転電機ユニット10を搭載する車両1の構成図である。
以下において、3次元空間で互いに直交するX軸、Y軸及びZ軸の各軸方向は、各軸に平行な方向である。例えば
図1に示すように、Z軸方向は車両1の上下方向に平行であり、X軸方向は車両1の左右方向に平行であり、Y軸方向は車両1の前後方向に平行である。Z軸方向の正方向は車両1の上下方向の上方向に平行である。X軸方向の正方向は車両1の左右方向の左方向に平行である。Y軸方向の正方向は車両1の前後方向の後方向に平行である。
【0020】
<車両>
本実施形態による回転電機ユニット10は、例えば、電動車両等の車両1に搭載されている。電動車両は、電気自動車、ハイブリッド車両及び燃料電池車両等である。電気自動車は、バッテリを動力源として駆動する。ハイブリッド車両は、バッテリ及び内燃機関を動力源として駆動する。燃料電池車両は、燃料電池を動力源として駆動する。
図2に示すように、車両1は、例えば、第1回転電機2及び第2回転電機3と、電力制御ユニット4と、バッテリ5と、電子制御ユニット6と、ゲートドライブユニット7とを備える。
【0021】
第1回転電機2は、例えば、車両1の走行駆動用であって、バッテリ5から電力制御ユニット4を介して供給される電力により力行動作することによって回転駆動力を発生させる。なお、第1回転電機2は、車輪側から回転軸に入力される回転動力により回生動作することによって発電電力を発生させてもよい。
第2回転電機3は、例えば、車両1の発電用であって、回転軸に入力される回転動力によって発電電力を発生させる。第2回転電機3は、例えば、内燃機関に連結可能である場合、内燃機関の動力によって発電する。第2回転電機3は、例えば、車輪に連結可能である場合、車輪側から回転軸に入力される回転動力により回生動作することによって発電電力を発生させる。なお、第2回転電機3は、車輪に連結可能である場合、バッテリ5から電力制御ユニット4を介して供給される電力により力行動作することによって回転駆動力を発生させてもよい。
例えば、第1回転電機2及び第2回転電機3の各々は、3相交流のブラシレスDCモータである。3相は、U相、V相及びW相である。各回転電機2,3は、界磁用の永久磁石を有する回転子と、回転子を回転させる回転磁界を発生させる3相のステータ巻線を有する固定子とを備える。3相のステータ巻線は、電力制御ユニット4に接続されている。
【0022】
電力制御ユニット4は、例えば、第1電力変換部21及び第2電力変換部22と、第3電力変換部23と、第1平滑コンデンサ24及び第2平滑コンデンサ25と、抵抗器26と、ノイズフィルタ27とを備える。
【0023】
第1電力変換部21及び第2電力変換部22は、例えば、直流と交流との電力変換を行うインバータ等の同一の回路を備える。第1電力変換部21及び第2電力変換部22の各々は、正極端子及び負極端子と、3相のU相端子、V相端子及びW相端子とを備える。
第1電力変換部21の正極端子Pa及び第2電力変換部22の正極端子Pbは、第3電力変換部23の第2正極端子P2に接続されている。第1電力変換部21の負極端子Na及び第2電力変換部22の負極端子Nbは、第3電力変換部23の第2負極端子N2に接続されている。
第1電力変換部21の3相の各相端子Ua,Va,Waは、3相コネクタ28aを介して、第1回転電機2の3相の各ステータ巻線の端子U1,V1,W1に接続されている。第2電力変換部22の3相の各相端子Ub,Vb,Wbは、3相コネクタ28bを介して、第2回転電機3の3相の各ステータ巻線の端子U2,V2,W2に接続されている。
【0024】
第1電力変換部21及び第2電力変換部22の各々は、例えば、3相でブリッジ接続される複数のスイッチング素子及び整流素子によって形成されるブリッジ回路を備える。スイッチング素子は、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)又はMOSFET(Metal Oxide Semi-conductor Field Effect Transistor)等のトランジスタである。整流素子は、各トランジスタに並列に接続されるダイオードである。
ブリッジ回路は、対を成すハイサイドアーム及びローサイドアームU相トランジスタUH,ULと、対を成すハイサイドアーム及びローサイドアームV相トランジスタVH,VLと、対を成すハイサイドアーム及びローサイドアームW相トランジスタWH,WLとを備える。ブリッジ回路は、各トランジスタUH,UL,VH,VL,WH,WLのコレクタ-エミッタ間でエミッタからコレクタに向けて順方向に接続される還流ダイオードを備える。
【0025】
ハイサイドアームの各トランジスタUH,VH,WHのコレクタは、正極端子(正極端子Pa又は正極端子Pb)に接続されている。ローサイドアームの各トランジスタUL,VL,WLのエミッタは、負極端子(負極端子Na又は負極端子Nb)に接続されている。3相の各相において、ハイサイドアームの各トランジスタUH,VH,WHのエミッタとローサイドアームの各トランジスタUL,VL,WLのコレクタとは、3相の各相端子(各相端子Ua,Va,Wa又は各相端子Ub,Vb,Wb)に接続されている。
【0026】
第1電力変換部21及び第2電力変換部22の各々は、第1回転電機2及び第2回転電機3の各々の動作を制御する。各電力変換部21,22は、各トランジスタUH,VH,WH,UL,VL,WLのゲートに入力されるスイッチング指令であるゲート信号に基づき、各相のトランジスタ対のオン(導通)/オフ(遮断)を切り替える。
各電力変換部21,22は、例えば各回転電機2,3の力行時には、各正極端子Pa,Pb及び各負極端子Na,Nbから入力される直流電力を3相交流電力に変換して各回転電機2,3に供給する。各電力変換部21,22は、各回転電機2,3の3相のステータ巻線への通電を順次転流させることによって回転駆動力を発生させる。
各電力変換部21,22は、例えば各回転電機2,3の回生時には、各回転電機2,3の回転に同期がとられた各相のトランジスタ対のオン(導通)/オフ(遮断)駆動によって、3相の各相端子Ua,Va,Wa,Ub,Vb,Wbから入力される3相交流電力を直流電力に変換する。各電力変換部21,23は、3相交流電力から変換された直流電力を、第3電力変換部23を介してバッテリ5に供給することが可能である。
【0027】
第3電力変換部23は、例えば、昇圧及び降圧の双方向の電力変換を行うDC-DCコンバータ等を備える。第3電力変換部23は、第1正極端子P1及び第1負極端子N1と、第2正極端子P2及び第2負極端子N2とを備える。
第3電力変換部23の第1正極端子P1及び第1負極端子N1は、バッテリ5の正極端子BP及び負極端子BNに接続されている。第3電力変換部23の第2正極端子P2及び第2負極端子N2は、各電力変換部21,22の正極端子Pa,Pb及び負極端子Na,Nbに接続されている。
【0028】
第3電力変換部23は、例えば、対を成すローサイドアーム及びハイサイドアームのスイッチング素子及び整流素子と、リアクトルとを備える。スイッチング素子は、IGBT又はMOSFET等のトランジスタである。対を成すローサイドアーム及びハイサイドアームのスイッチング素子は、ローサイドアームの第1トランジスタS1及びハイサイドアームの第2トランジスタS2である。整流素子は、第1トランジスタS1及び第2トランジスタS2の各々のコレクタ-エミッタ間でエミッタからコレクタに向けて順方向に並列に接続される還流ダイオードである。リアクトルは、チョークコイルLである。
【0029】
ローサイドアームの第1トランジスタS1のエミッタは、第1負極端子N1及び第2負極端子N2に接続されている。ハイサイドアームの第2トランジスタS2のコレクタは、第2正極端子P2に接続されている。第1トランジスタS1のコレクタと第2トランジスタS2のエミッタとは、チョークコイルLの両端の第1端に接続されている。チョークコイルLの両端の第2端は第1正極端子P1に接続されている。
【0030】
第3電力変換部23は、各トランジスタS1,S2のゲートに入力されるスイッチング指令であるゲート信号に基づき、各トランジスタS1,S2のオン(導通)/オフ(遮断)を切り替える。
第3電力変換部23は、昇圧時において、バッテリ5から第1正極端子P1及び第1負極端子N1に入力される電力を昇圧して、昇圧後の電力を第2正極端子P2及び第2負極端子N2から出力する。第3電力変換部23は、ハイサイドアームの第2トランジスタS2のオフ(遮断)及びローサイドアームの第1トランジスタS1のオン(導通)時にリアクトル(チョークコイルL)の直流励磁によって磁気エネルギーを蓄積する。第3電力変換部23は、ハイサイドアームの第2トランジスタS2のオン(導通)及びローサイドアームの第1トランジスタS1のオフ(遮断)時にリアクトル(チョークコイルL)の磁気エネルギーによって発生する誘導電圧と第1正極端子P1及び第1負極端子N1に印加される電圧との重畳によって、第1正極端子P1及び第1負極端子N1よりも高い電圧を第2正極端子P2及び第2負極端子N2に発生させる。
【0031】
第3電力変換部23は、降圧時において、第2正極端子P2及び第2負極端子N2から入力される電力を降圧して、降圧後の電力を第1正極端子P1及び第1負極端子N1からバッテリ5へと出力する。第3電力変換部23は、ハイサイドアームの第2トランジスタS2のオン(導通)及びローサイドアームの第1トランジスタS1のオフ(遮断)時にリアクトル(チョークコイルL)の直流励磁によって磁気エネルギーを蓄積する。第3電力変換部23は、ハイサイドアームの第2トランジスタS2のオフ(遮断)及びローサイドアームの第1トランジスタS1のオン(導通)時にリアクトル(チョークコイルL)の磁気エネルギーによって発生する誘導電圧の降圧によって、第2正極端子P2及び第2負極端子N2よりも低い電圧を第1正極端子P1及び第1負極端子N1に発生させる。
【0032】
第1平滑コンデンサ(第1平滑キャパシタ)24は、第3電力変換部23の第1正極端子P1と第1負極端子N1との間に接続されている。第1平滑コンデンサ24は、バッテリ5に並列に接続されている。第1平滑コンデンサ24は、第3電力変換部23の降圧時における第1トランジスタS1及び第2トランジスタS2のオン/オフの切換動作に伴って発生する電圧変動を平滑化する。
第2平滑コンデンサ(第2平滑キャパシタ)25は、第3電力変換部23の第2正極端子P2と第2負極端子N2との間に接続されている。第2平滑コンデンサ25は、第1電力変換部21及び第2電力変換部22の各々の各トランジスタUH,UL,VH,VL,WH,WLのオン/オフの切換動作に伴って発生する電圧変動を平滑化する。第2平滑コンデンサ25は、第3電力変換部23の昇圧時における第1トランジスタS1及び第2トランジスタS2のオン/オフの切換動作に伴って発生する電圧変動を平滑化する。
【0033】
抵抗器26は、第1電力変換部21の正極端子Pa及び負極端子Na間、第2電力変換部22の正極端子Pb及び負極端子Nb間並びに第3電力変換部23の第2正極端子P2及び第2負極端子N2間に接続されている。
【0034】
ノイズフィルタ27は、第1電力変換部21の正極端子Pa及び負極端子Na間、第2電力変換部22の正極端子Pb及び負極端子Nb間並びに第3電力変換部23の第2正極端子P2及び第2負極端子N2間に接続されている。ノイズフィルタ27は、直列に接続される2つのコンデンサ(キャパシタ)27aを備える。2つのコンデンサ27aの接続点は、車両1のボディグラウンド等に接続されている。
【0035】
バッテリ5は、例えば、車両1の動力源である高圧のバッテリである。バッテリ5は、バッテリケースと、バッテリケース内に収容される複数のバッテリモジュールとを備える。バッテリモジュールは、直列又は並列に接続される複数のバッテリセルを備える。
バッテリ5は、第3電力変換部23の第1正極端子P1に接続される正極端子BP及び第1負極端子N1に接続される負極端子BNを備える。バッテリ5の正極端子BP及び負極端子BNは、バッテリケース内において直列に接続される複数のバッテリモジュールの正極端及び負極端に接続されている。
【0036】
電子制御ユニット6は、第1回転電機2及び第2回転電機3の各々の動作を制御する。例えば、電子制御ユニット6は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサによって所定のプログラムが実行されることにより機能するソフトウェア機能部である。ソフトウェア機能部は、CPU等のプロセッサ、プログラムを格納するROM(Read Only Memory)、データを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)及びタイマー等の電子回路を備えるECU(Electronic Control Unit)である。なお、電子制御ユニット6の少なくとも一部は、LSI(Large Scale Integration)等の集積回路であってもよい。
【0037】
例えば、電子制御ユニット6は、第1回転電機2の電流検出値と、第1回転電機2のトルク指令値に応じた電流目標値とを用いる電流のフィードバック制御等を実行し、ゲートドライブユニット7に入力する制御信号を生成する。
例えば、電子制御ユニット6は、第2回転電機3の電流検出値と、第2回転電機3の回生指令値に応じた電流目標値とを用いる電流のフィードバック制御等を実行し、ゲートドライブユニット7入力する制御信号を生成する。
制御信号は、第1電力変換部21及び第2電力変換部22の各々の各トランジスタUH,VH,WH,UL,VL,WLをオン(導通)/オフ(遮断)駆動するタイミングを示す信号である。例えば、制御信号は、パルス幅変調された信号等である。
【0038】
電子制御ユニット6は、第3電力変換部23の昇圧及び降圧の双方向の電力変換を制御する。例えば、電子制御ユニット6は、第3電力変換部23の昇圧時における昇圧電圧指令又は第3電力変換部23の降圧時における降圧電圧指令に応じた電流目標値を用いて、ゲートドライブユニット7に入力する制御信号を生成する。制御信号は、第3電力変換部23の各トランジスタS1,S2をオン(導通)/オフ(遮断)駆動するタイミングを示す信号である。
【0039】
ゲートドライブユニット7は、電子制御ユニット6から受け取る制御信号に基づいて、第1電力変換部21及び第2電力変換部22の各々の各トランジスタUH,VH,WH,UL,VL,WLを実際にオン(導通)/オフ(遮断)駆動するためのゲート信号を生成する。例えば、ゲート信号は、制御信号の増幅及びレベルシフト等によって生成される。
ゲートドライブユニット7は、第3電力変換部23の第1トランジスタS1及び第2トランジスタS2の各々をオン(導通)/オフ(遮断)駆動するためのゲート信号を生成する。例えば、ゲートドライブユニット7は、第3電力変換部23の昇圧時における昇圧電圧指令又は第3電力変換部23の回生時における降圧電圧指令に応じたデューティー比のゲート信号を生成する。デューティー比は、第1トランジスタS1及び第2トランジスタS2の各オン時間の比率である。
【0040】
図1に示すように、車両1は、回転電機ユニット10と、冷却系のエキスパンションタンク31及びラジエータ32とを備える。エキスパンションタンク31及びラジエータ32は、回転電機ユニット10を冷却する冷媒を循環させる冷却系33に接続されている。
エキスパンションタンク31は、車両1の上下方向での冷却系33の最上部に配置されている。エキスパンションタンク31は、例えば、車両1の前後方向でのラジエータ32と回転電機ユニット10との間に配置されている。エキスパンションタンク31は、ラジエータ32から排出される冷媒の蒸気を液化及び貯蔵するとともに、液化した冷媒をラジエータ32に戻す。
ラジエータ32は、車両1の前後方向の前部に配置されている。ラジエータ32は、車両1の走行風である外気との熱交換によって冷媒を冷却する。
【0041】
<回転電機ユニット>
図3は、実施形態での回転電機ユニット10を車両1の左右方向から見た構成図である。
図4は、実施形態での回転電機ユニット10を車両1の前後方向から見た構成図である。
図5は、実施形態での回転電機ユニット10を車両1の前後方向から見た分解図である。
図1、
図3、
図4及び
図5に示すように、回転電機ユニット10は、第1回転電機2及び第2回転電機3と、電力制御ユニット4と、駆動軸41と、動力伝達部42とを備える。
第1回転電機2の回転軸2a及び第2回転電機3の回転軸3aは車両1の左右方向に平行である。第1回転電機2及び第2回転電機3は、各回転軸2a,3aに平行な軸方向に直交する車両1の前後方向に沿って並んで配置されている。例えば、第1回転電機2は車両1の前後方向の後方側に配置され、第2回転電機3は前方側に配置されている。
【0042】
電力制御ユニット4は、第1回転電機2及び第2回転電機3の軸方向及び車両1の前後方向の各々に直交する車両1の上下方向にて第1回転電機2及び第2回転電機3の下方に配置されている。電力制御ユニット4の外形は、例えば、直方体である。電力制御ユニット4の外形の最も長い方向は、車両1の前後方向(つまり、第1回転電機2及び第2回転電機3が並ぶ方向)に平行である。電力制御ユニット4の外形の最も大きい面4Aは、各回転軸2a,3aに平行な軸方向に直交する。
電力制御ユニット4は、第1モジュール43と、第2モジュール44と、第3モジュール45と、第4モジュール46とを備える。
第1モジュール43は、第1電力変換部21及び第2電力変換部22等を構成する複数の電力用半導体素子(トランジスタ及びダイオード)の集合体である。複数の電力用半導体素子は、例えば、各トランジスタUH,VH,WH,UL,VL,WL及び各還流ダイオードである。第2モジュール44は、第1モジュール43に接続される複数のコンデンサ(キャパシタ)の集合体である。複数のコンデンサは、例えば、第1平滑コンデンサ24及び第2平滑コンデンサ25と2つのコンデンサ27aとである。第2モジュール44は、車両1の上下方向にて第1モジュール43の下方に配置されている。
第3モジュール45は、第3電力変換部23の複数の電力用半導体素子(トランジスタ及びダイオード)の集合体である。複数の電力用半導体素子は、第1トランジスタS1、第2トランジスタS2及び還流ダイオードである。第4モジュール46は、第3電力変換部23のチョークコイルLを含む各種リアクトルの集合体である。第3モジュール45及び第4モジュール46は、車両1の左右方向にて第1モジュール43及び第2モジュール44の右方に配置されている。
【0043】
第1回転電機2及び第2回転電機3の各々の端子(端子U1,V1,W1及び端子U2,V2,W2)と、電力制御ユニット4の各端子(相端子Ua,Va,Wa及び相端子Ub,Vb,Wb)とを接続する3相コネクタ28a,28bは、各回転軸2a,3aに平行な軸方向の第1方向側(例えば、車両1の左右方向の左方側)に配置されている。
【0044】
図5に示すように、回転電機ユニット10は、例えば、第1回転電機2及び第2回転電機3を覆う第1ケース51及び第1カバー52と、電力制御ユニット4を第1カバー52の一部とともに覆う第2ケース53及び第2カバー54とを備える。
第1ケース51の外形は、例えば、有底筒状である。第1ケース51の中心軸に平行な軸方向は、第1回転電機2及び第2回転電機3の各回転軸2a,3aの軸方向に平行である。第1カバー52は、第1ケース51の軸方向の一端(例えば、車両1の前後方向の後方端)に形成された開口部を覆う。第1ケース51及び第1カバー52は、第1回転電機2及び第2回転電機3とともに第2ケース53及び第2カバー54を覆う。
第2ケース53の外形は、例えば、筒状である。第2ケース53の中心軸に平行な軸方向は、第1ケース51の中心軸の軸方向に平行である。第2カバー54は、第2ケース53の軸方向の両端の開口部のうち第1開口部(例えば、車両1の前後方向の前方側の開口部)を覆う。第2ケース53の第2開口部(例えば、車両1の前後方向の後方側の開口部)は、第1カバー52の一部によって覆われる。
【0045】
駆動軸41の軸方向は、第1回転電機2及び第2回転電機3の各回転軸2a,3aの軸方向に平行である。駆動軸41は、車両1の上下方向にて第1回転電機2の下方に配置及び車両1の前後方向にて電力制御ユニット4の後方に配置される。駆動軸41は車両1の駆動輪に連結されている。
動力伝達部42は、例えば、第1回転電機2及び第2回転電機3の各回転軸2a,3aと駆動軸41との間で動力を伝達する複数のギヤ等を備える。動力伝達部42は、第1回転電機2及び第2回転電機3の各回転軸2a,3aの軸方向の第2方向側(例えば、車両1の左右方向の右方側)に第1回転電機2、第2回転電機3及び電力制御ユニット4に並んで配置される。
【0046】
回転電機ユニット10は、電力制御ユニット4とバッテリ5とを接続する直流ケーブル61を備える。直流ケーブル61は、車両1の上下方向にて駆動軸41の下方に配置されている。直流ケーブル61は、電力制御ユニット4に設けられる直流コネクタ62に接続されている。直流コネクタ62は、電力制御ユニット4にて車両1の上下方向の下方側及び車両1の前後方向の後方側の部位に配置されている。
【0047】
上述したように、実施形態の回転電機ユニット10では、車両1の前後方向に配列される第1回転電機2及び第2回転電機3に対して、車両1の上下方向の下方側に電力制御ユニット4及び駆動軸41が配置される。さらに、電力制御ユニット4の外形の最も長い方向が車両1の前後方向に平行であることによって、第1回転電機2、第2回転電機3、電力制御ユニット4及び駆動軸41をコンパクトに配置することができる。
第1回転電機2及び第2回転電機3の各回転軸2a,3aの軸方向にて第1回転電機2、第2回転電機3及び電力制御ユニット4に対する一方側に動力伝達部42が配置されることによって、例えば車両1の前後方向又は上下方向に沿って動力伝達部42が配置される場合に比べて、回転電機ユニット10の配置効率を向上させることができる。
【0048】
車両1の前後方向の後方側で電力制御ユニット4に接続されるとともに、車両1の上下方向にて駆動軸41に対する下方側に配置される直流ケーブル61を備えることによって、直流ケーブル61の通線形路が増大することを抑制することができる。車両1の前後方向にて直流ケーブル61が動力伝達部42と干渉しないことによって、例えば動力伝達部42が車両1の前後方向に変位する可能性がある場合であっても動力伝達部42による直流ケーブル61の損傷を抑制することができる。
【0049】
第1回転電機2及び第2回転電機3の各々と電力制御ユニット4とを軸方向の一方側(車両1の左右方向の左方側)で接続する3相コネクタ28a,28bを備えることによって、第1回転電機2及び第2回転電機3の各々と電力制御ユニット4との接続に要する長さが増大することを抑制することができ、例えば接続用の特別な延長部材等を必要とせずに、接続に要する構成及び組立工程を簡略化することができる。
【0050】
電力制御ユニット4の外形の最も大きい面4Aは軸方向に直交することによって、軸方向から見て電力制御ユニット4と動力伝達部42との重なり合う領域を増大させることができ、回転電機ユニット10の配置効率を向上させることができる。
車両1の上下方向にて第1回転電機2及び第2回転電機3と第2モジュール44との間に第1モジュール43が配置されることによって、第1回転電機2及び第2回転電機3から発生する熱が第2モジュール44に伝達されることを抑制することができる。
例えば車両1の衝突時等にて第1回転電機2及び第2回転電機3並びに動力伝達部42が車両1の前後方向に変位する可能性がある場合であっても、第1回転電機2及び第2回転電機3並びに動力伝達部42による電力制御ユニット4の破損を抑制することができる。
【0051】
電力制御ユニット4は、一体化された第1電力変換部21及び第2電力変換部22を備えることによって、例えば第1電力変換部21と第2電力変換部22とが別体である場合に比べて、回転電機ユニット10の配置効率を向上させることができる。
電力制御ユニット4を第1回転電機2及び第2回転電機3を覆う第1カバー52の一部とともに覆う第2ケース53及び第2カバー54を備えることによって、回転電機ユニット10の部品点数を削減することができる。
電力制御ユニット4は第1回転電機2及び第2回転電機3の下方に配置されていることによって、回転電機ユニット10を冷却する冷媒を循環させる冷却系33の最上部に配置されるエキスパンションタンク31に必要とされる配管の長さが増大することを抑制することができる。
【0052】
(変形例)
以下、実施形態の変形例について説明する。なお、上述した実施形態と同一部分については、同一符号を付して説明を省略又は簡略化する。
上述した実施形態では、車両1の走行駆動用の第1回転電機2は車両1の前後方向の後方側に配置され、車両1の発電用の第2回転電機3は前方側に配置されるとしたが、これに限定されない。
例えば、走行駆動用の第1回転電機2を前方側に配置し、発電用の第2回転電機3を後方側に配置してもよい。
また、例えば、第1回転電機2及び第2回転電機3のうち、いずれか小さい方を前方側に配置し、いずれか大きい方を後方側に配置してもよい。
【0053】
本発明の実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0054】
2…第1回転電機、2a…回転軸、3…第2回転電機、3a…回転軸、4…電力制御ユニット、4A…面、10…回転電機ユニット、24…第1平滑コンデンサ(キャパシタ)、25…第2平滑コンデンサ(キャパシタ)、27a…コンデンサ(キャパシタ)、28a,28b…3相コネクタ、41…駆動軸、42…動力伝達部、43…第1モジュール、44…第2モジュール、61…直流ケーブル(電線)、UH,VH,WH,UL,VL,WL…各トランジスタ。