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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-22
(45)【発行日】2023-12-01
(54)【発明の名称】照明制御・状態監視システム
(51)【国際特許分類】
   H05B 47/19 20200101AFI20231124BHJP
   H05B 45/50 20220101ALI20231124BHJP
【FI】
H05B47/19
H05B45/50
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2022170511
(22)【出願日】2022-10-25
【審査請求日】2022-10-25
(73)【特許権者】
【識別番号】000195029
【氏名又は名称】星和電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104569
【弁理士】
【氏名又は名称】大西 正夫
(72)【発明者】
【氏名】林 優美
(72)【発明者】
【氏名】菱田 徹
(72)【発明者】
【氏名】中川 陽介
【審査官】安食 泰秀
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-243189(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 47/19
H05B 45/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信機能を有する複数個の子機としての照明器具と、システム全体を司るシステム制御用のプログラムが格納され、照明器具の点灯状態等の所定の各種データが入力されるとともに、照明器具を制御する制御信号を送出するサーバと、このサーバに接続され、前記各種データが表示されるとともに、前記サーバから制御信号を照明器具に送出させる外部端末とを具備しており、前記各種データには少なくとも各照明器具の漏洩電流、照明器具の内部温度、累積点灯時間が含まれていることを特徴とする照明制御・状態監視システム。
【請求項2】
前記照明器具とサーバとの間には、前記各種データ及び制御信号を遣り取りするための親機が介在されていることを特徴とする請求項1記載の照明制御・状態監視システム。
【請求項3】
前記制御信号には、各照明器具の点灯、消灯、調光を制御する信号のうち少なくとも1つが含まれ、前記各種データには、各照明器具の漏洩電流、照明器具の内部温度、累積点灯時間の他に、各照明器具への入力電流、入力電圧、入力電力、各照明器具の点灯状態、各照明器具の点灯の不具合信号のうち少なくとも1つが含まれることを特徴とする請求項1又は2記載の照明制御・状態監視システム。
【請求項4】
前記照明器具は、1又は複数個の照明器具からなるいずれかのグループに属し、1又は複数個のグループからなるいずれかのエリアに属し、前記システム制御用のプログラムは、各照明器具をグループ毎又はエリア毎に制御することができることを特徴とする請求項1又は2記載の照明制御・状態監視システム。
【請求項5】
前記外部端末は、各照明器具を操作する照明器具操作画面、各照明器具の各種データが表示される点検一覧画面、任意の期間における各照明器具の各種データをグラフで表示するグラフ画面、各照明器具をグループ毎に制御するスケジュールパターンを設定、変更することができるスケジュール作成画面、エリアの名称とマップ画像とを変更、設定することができるエリア登録画面、システム制御用のプログラムに登録されていない照明器具をシステム制御用のプログラムに登録することができ、システム制御用のプログラムに登録されている各照明器具の各種データの許容範囲を設定することができる照明器具登録画面が表示されることを特徴とする請求項4記載の照明制御・状態監視システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信によって複数個の照明器具を制御するとともに、各照明器具への入力電流、入力電圧、入力電力、漏洩電流、照明器具の内部温度、累積点灯時間、各照明器具の点灯状態、各照明器具の点灯の不具合信号の少なくとも1つを含む照明器具の各種データを記録したり、解析したりすることができる照明制御・状態監視システムに関する。
【背景技術】
【0002】
複数個の照明器具を制御するシステムとしては、以下のようなものがある。
特開2022-050714号公報記載の『マスタ装置と、イベントに用いられ、互いに異なるグループにそれぞれ含まれて前記マスタ装置の制御によって前記グループ別に制御される複数のスレーブ照明装置とを含み、前記マスタ装置は、既に設定された無線通信方式によって、前記複数のスレーブ照明装置をグループ別に制御するためのグループ別制御情報を前記複数のスレーブ照明装置に伝送し、前記複数のスレーブ照明装置は、既に設定されたスマート装置により前記グループがそれぞれ設定され、前記グループ別制御情報を前記イベントの進行中に受信し、前記グループ別制御情報に基づいて前記グループ別に前記イベントと関連する視覚的効果を出す該当照明色をそれぞれ出力し、前記グループ別制御情報は、前記複数のスレーブ照明装置が前記視覚的効果を出すために、前記グループ別に該当照明色を出力するように制御するそれぞれの制御情報を含み、前記それぞれの制御情報は、前記グループのそれぞれに設定されることを特徴とする、無線照明制御システム。』である。
【0003】
また、特開2015-018636号公報記載の『一以上の照明装置,無線により前記各照明装置を制御するコントローラ部とからなるリモート調光制御照明システムであって、前記照明装置は、前記コントローラ部と通信を行う無線部と、制御部と、照明制御信号により示された明るさの増減を制御する波形を発生する照明制御波形発生部と、前記照明制御波形発生部の波形で明るさを制御され駆動される、1以上のLEDと、を有し、前記コントローラ部は、表示部を有する端末であって、前記表示部に表示されるか、該端末に備わる選択ボタン,入力ボタン,決定ボタンによって入力する入力部と、前記各照明装置と通信を行う無線部と、制御部と、を有し、前記コントローラ部の制御部の制御に基づき各照明装置に調光指示を送信し、前記照明装置の制御部は調光指示にしたがって前記照明制御波形発生部により調光信号を発生し、照明装置内の調光指示されたLEDを駆動し、かつ、各照明装置を配置態様に基づきグループ化し、グループ単位で調光を可能にし、各照明装置の調光の状態を図形化して前記コントローラ部の表示部に表示することを特徴とするリモート調光制御照明システム。』である。
【0004】
【文献】特開2022-050714号公報
【文献】特開2015-018636号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した照明器具制御システムには、以下のような問題点がある。
すなわち、特許文献1である特開2022-050714号公報記載のシステムは、個々の照明器具の制御を行うことができず、グループ化された複数の照明器具を同時に制御することができるにとどまっている。
また、このシステムでは、イベントのみを考慮したものであって、広範囲に照明器具が設置される大規模プラント等での展開が考慮されていない。
【0006】
また、特許文献2である特開2015-018636号公報記載のシステムでは、外部端末であるタブレットが照明器具と直接に無線通信 (bluetooth(登録商標))を行うようになっているので、専用のアプリケーションがインストールされたより高性能なタブレットが必須となる。
【0007】
本発明は、上記事情に鑑みて創案されたもので、複数個の照明器具であっても個々に制御することができ(グループで制御されることを否定するものではない)、大規模プラントにも適用することができ、高性能の外部端末を必須とすることがない照明制御・状態監視システムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る照明制御・状態監視システムは、無線通信機能を有する複数個の子機としての照明器具と、システム全体を司るシステム制御用のプログラムが格納され、照明器具の点灯状態等の所定の各種データが入力されるとともに、照明器具を制御する制御信号を送出するサーバと、このサーバに接続され、前記各種データが表示されるとともに、前記サーバから制御信号を照明器具に送出させる外部端末とを具備しており、前記各種データには少なくとも各照明器具の漏洩電流、照明器具の内部温度、累積点灯時間が含まれていることを特徴としている。
【0009】
前記照明器具とサーバとの間には、前記各種データ及び制御信号を遣り取りするための親機が介在されている。
【0010】
前記制御信号には、各照明器具の点灯、消灯、調光を制御する信号のうち少なくとも1つが含まれ、前記各種データには、各照明器具の漏洩電流、照明器具の内部温度、累積点灯時間の他に、各照明器具への入力電流、入力電圧、入力電力、各照明器具の点灯状態、各照明器具の点灯の不具合信号のうち少なくとも1つが含まれる。
【0011】
前記照明器具は、1又は複数個の照明器具からなるいずれかのグループに属し、1又は複数個のグループからなるいずれかのエリアに属し、前記システム制御用のプログラムは、各照明器具をグループ毎又はエリア毎に制御することができるようになっている。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係る照明制御・状態監視システムは、複数個の照明器具であっても個々に制御することができるので、照明器具のより細かな制御が可能になる。
また、広範囲に照明器具を展開することができるので、大規模プラントにも適用することができる。
さらに、サーバにシステム全体を司るシステム制御用のプログラムを格納しておくため、高性能の外部端末でなくても用いることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の実施の形態に係る照明制御・状態監視システムの概略システム構成図である。
図2】本発明の実施の形態に係る照明制御・状態監視システムを構成する照明器具の一例の概略的斜視図である。
図3】本発明の実施の形態に係る照明制御・状態監視システムを構成する外部端末に表示される一例を示すイメージ図であって、ログイン画面である。
図4】本発明の実施の形態に係る照明制御・状態監視システムを構成する外部端末に表示される一例を示すイメージ図であって、ログイン画面から遷移するシステムメイン画面である。
図5】本発明の実施の形態に係る照明制御・状態監視システムを構成する外部端末に表示される一例を示すイメージ図であって、設定ボタンをクリックした場合のシステムメイン画面である。
図6】本発明の実施の形態に係る照明制御・状態監視システムを構成する外部端末に表示されるイメージ図の一例であって、システムメイン図中の点検ボタンをクリックするとシステムメイン画面から遷移する点検一覧画面である。
図7】本発明の実施の形態に係る照明制御・状態監視システムを構成する外部端末に表示されるイメージ図の一例であって、システムメイン画面中の操作ボタンをクリックすると遷移する照明器具操作画面であって、画面中の照明器具のアイコンをクリックすることで表示される個別の照明器具の状態を示す画面である。
図8】本発明の実施の形態に係る照明制御・状態監視システムを構成する外部端末に表示されるイメージ図の一例であって、システムメイン画面中の操作ボタンをクリックすると遷移する照明器具操作画面であって、画面中のグループの枠をクリックすることで表示されるグループ毎の状態を示す画面である。
図9】本発明の実施の形態に係る照明制御・状態監視システムを構成する外部端末に表示されるイメージ図の一例であって、システムメイン画面中の操作ボタンをクリックすると遷移する照明器具操作画面であって、画面中のエリア詳細ボタンをクリックすることで表示されるエリア毎の状態を示す画面である。
図10】本発明の実施の形態に係る照明制御・状態監視システムを構成する外部端末に表示されるイメージ図の一例であって、エリアの登録を行うエリア登録画面である。
図11】本発明の実施の形態に係る照明制御・状態監視システムを構成する外部端末に表示されるイメージ図の一例であって、エリア毎の照明器具の状態を示すグラフ画面である。
図12】本発明の実施の形態に係る照明制御・状態監視システムを構成する外部端末に表示されるイメージ図の一例であって、システムメイン画面中のスケジュール管理ボタンをクリックすると遷移するエリア毎のスケジュールを示すスケジュール一覧画面である。
図13】本発明の実施の形態に係る照明制御・状態監視システムを構成する外部端末に表示されるイメージ図の一例であって、スケジュール一覧画面中のスケジュール管理ボタンをクリックすると遷移するグループ毎に制御するスケジュールパターンを作成するスケジュールパターン作成画面である。
図14】本発明の実施の形態に係る照明制御・状態監視システムを構成する外部端末に表示されるイメージ図の一例であって、照明制御・状態監視システムを構成する親機の一覧を示す親機一覧画面である。
図15】本発明の実施の形態に係る照明制御・状態監視システムを構成する外部端末に表示されるイメージ図の一例であって、照明制御・状態監視システムを構成する各照明器具の許容数値を設定する照明器具登録画面である。
図16】本発明の実施の形態に係る照明制御・状態監視システムを構成する外部端末に表示されるイメージ図の一例であって、照明制御・状態監視システムを構成する個々の照明器具を登録する照明器具登録画面である。
図17】本発明の実施の形態に係る照明制御・状態監視システムを構成する外部端末に表示されるイメージ図の一例であって、親機に各照明器具を紐づけるための器具設置初期画面である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の実施の形態に係る照明制御・状態監視システムは、無線通信機能を有する複数個の子機としての照明器具100と、システム全体を司るシステム制御用のプログラムが格納され、照明器具100の点灯状態等の所定の各種データが入力されるとともに、照明器具100を制御する制御信号を送出するサーバ350と、このサーバ350に接続され、前記各種データが表示されるとともに、前記サーバ350から制御信号を照明器具100に送出させる外部端末300とを備えている。
【0015】
本発明に係る照明制御・状態監視システムは、例えば大規模プラントに設置されることを想定している。
大規模プラントでは、照明器具100が広大な敷地、設備内で数多く設置され、しかも照明器具100が容易には保守作業員が入り込むことが困難な箇所に設置されていることも多い。その上、砂漠や塩害の激しいといった過酷な環境下となることも想定される。
このため、大規模プラントに設置される照明制御・状態監視システムは、個々の照明器具の状況を直接的に確認することが困難という問題点がある。
本発明に係る照明制御・状態監視システムは、このような問題点に対応したものである。
【0016】
本発明の実施の形態に係る照明制御・状態監視システムを構成する子機としての照明器具100としては、図2に示すようなものがある。
この照明器具100は、天井に発光面側を下向きにして取り付けられるいわゆる直管型のものであって、複数個の光源としてのLED(図示省略)を直線状に並べた光源部110と、この光源部110の一端に連設された無線通信機能を発揮する通信部120とを有している。
【0017】
通信部120には、送受信部、アンテナ等の無線通信を行うのに必要な構成の他に光源としてのLEDの状態を検知し、それをデータとして加工するとともに、光源としてのLEDを制御する外部からの制御信号を取り扱う制御部をも有している。
【0018】
なお、本発明に係る照明制御・状態監視システムを構成する照明器具100は、図2に示すようなものに限定されるものではなく、他の形態 例えば光源部110がループ状や正方形状のものであってもよいし、通信部120は光源部110のケーシングに一体に組み込まれるようなものであってもよいことはいうまでもない。
【0019】
また、照明器具100の各種スペックを特定するものではないが、以下のようなスペックが想定される。
【0020】
【表1】
【0021】
このように構成された照明器具100は、複数個(図1では7個)を1組として親機200を介してサーバ350との間で各種のデータ、制御信号510を遣り取りすることになる。例えば、このデータ等の遣り取りは、920MHz帯域の無線ネットワークで行われる。
なお、実際の運用では、1つの親機200で100個の子機としての照明器具100をコントロールでき、システム全体としては1000個の照明器具100をコントロールすることが想定されている。
【0022】
照明器具100が親機200に対して送信するデータとしては、各照明器具100の点灯状態、すなわち各照明器具100が点灯しているか否か、各照明器具100への入力電流、入力電圧、入力電力、漏洩電流、照明器具100の内部温度、累積点灯時間、点灯の不具合信号等がある。
【0023】
かかる照明器具100は、いずれのグループに属し、このグループはいずれかのエリアに属している。なお、グループは、1個の照明器具100のみから構成されていてもよいし、複数個の照明器具100から構成されていてもよい。
エリアは、例えば照明制御・状態監視システムが制御するプラント等を設置場所で分けられたものであり、例えば第1工場に設置されたすべての照明器具100は第1のエリアに属し、第2工場に設置されたすべての照明器具100は第2のエリアに属するとされる。
また、グループは、前記エリアを分割したものであり、例えば第1のエリアは第1~第10の合計10個のグループから構成されるとする。なお、エリアは、1個のグループのみから構成されていてもよいし、複数個のグループから構成されていてもよい。
なお、このエリアやグループの分け方は、一例にすぎず他の分け方もできることはいうまでもない。例えば、第1工場の一階部分と第2工場の二階部分に設置されたすべての照明器具100が第1のエリアに属し、第1工場の二階部分と第2工場の一階部分に設置されたすべての照明器具100が第2のエリアに属するとすることも可能である。
【0024】
一方、外部端末300としては、ネットワークNWに接続されたタブレット端末、パソコン、スマートフォン等の一般的な端末が想定されている。
これらの外部端末300は、前記ネットワークNWに接続されたアクセスポイントAPを介して親機200と接続されているとともに、必要なサーバ350やインターネットにも接続されている。
【0025】
外部端末300は、一般的なウェブブラウザ(例えば、Microsoft 社のMicrosoft Edge (登録商標) 、Google社のGoogle Chrome(登録商標) 、Apple 社のSafari (登録商標))がインストールされており、そのウェブブラウザ上でシステムを操作するようになっている。
また、ネットワークNWに接続されたサーバ350は、システム全体を司るシステム制御用のプログラムが格納されており、各照明器具100から送り込まれてきた各種データを必要に応じて記録したり、解析したりする。また、前記プログラムによって外部端末300に後述する各種の画面を表示させたりする。
各外部端末300は、照明制御・状態監視システムの全体のシステム制御用のプログラムが格納されているわけではなく、サーバ350に格納されているシステム制御用のプログラムを操作するものとなっている。このため、各外部端末300のメモリを節約することができる。
【0026】
かかる照明制御・状態監視システムは、以下のような機能を有している。
1)無線通信による照明器具100の制御
2)ネットワーク接続による遠隔からの照明器具100の制御
3)スケジュールにおける照明器具100の自動制御(例えば、曜日/祝日/特定日にて 設定が可能)
4)特定のエリア、特定のグループ(1又は複数個の照明器具100)全照明器具100 (システム全体の照明器具100)での点灯、消灯、調光操作
5)任意の照明器具100のグループ化/グループの変更(配線工事は不要)
6)照明器具100の動作(点灯)状態の閲覧
7)各照明器具100の不点灯、漏洩電流、入力電流、入力電圧、入力電力、内部温度の 監視
8)各照明器具100の累積点灯時間の計測
9)各照明器具100の不点灯、漏洩電流、入力電流、入力電圧、入力電力、内部温度、 累積点灯時間のアラート表示
10) 各照明器具100の不点灯、漏洩電流、入力電流、入力電圧、入力電力、内部温度、 累積点灯時間のデータの記録
11) 各照明器具100の漏洩電流、入力電流、入力電圧、入力電力、内部温度のデータの グラフ化
12) 各記録データの出力 (例えばCSV形式)
【0027】
本発明に係る照明制御・状態監視システムは以下のようにして操作される。
なお、すべての操作は外部端末300から行われ、各画面はすべて外部端末300に表示される。
まず、外部端末300に表示されるログイン画面(図3参照)から、ログインする。なお、図3に示すログイン画面では単にスタートボタン810が示されているだけであるが、オペレーター固有のID、パスワードの入力を促すようなものであってもよいことはいうまでもない。
【0028】
ログインが行われると、システムメイン画面(図4参照)へと遷移する。
このシステムメイン画面には、複数個のエリアのアイコン820が表示されている。このアイコン820にはエリアの名称824(例えば、「○○工場1F」「××工場2F」の如き)と、そのエリアのマップ画像825と、そのエリアを構成する各照明器具100の状態を表示する点検一覧画面に遷移する点検ボタン821と、そのエリアを構成する各照明器具100を操作する照明器具操作画面に遷移する操作ボタン822と、各エリアの名称824や、マップ画像825を編集する編集ボタン823がそれぞれ表示されている。
なお、本明細書におけるエリアとは、任意に選択された照明器具100の集合体であって、親機200が担当する照明器具100の集合体に限定されるものではない。
【0029】
なお、図4に示すシステムメイン画面には、複数のエリアのアイコンが示される。図4では8個のエリアのアイコン820が示されているが、一画面により多くのアイコン820が示されてもよいし、システムメイン画面が複数面にわたっていてもよい。また、システムメイン画面には、画面に表示されていないエリアを検索するための検索ワード入力画面826も表示されている。
【0030】
システムメイン画面において、点検ボタン821をクリックすると、クリックされたエリアが担当する各照明器具100の各種データが点検一覧画面として表示される(図6参照)。
なお、表示されるデータとしては、図6においては、照明器具100の名称、漏洩電流、累積点灯時間、入力電流、入力電圧、入力電力、器具内温度が表示されているが、このデータは任意に変更することが可能である。
ここで、各照明器具100の不点灯、漏洩電流、入力電流、入力電圧、入力電力、内部温度、累積点灯時間のアラート表示として、各データのうち予め設定された数値を大幅に逸脱するものは危険検知として赤色マーク831、若干逸脱するものは注意喚起として黄色マーク832がオーバレイ表示される。なお、図6においては、赤色マーク831は網掛け模様、黄色マーク832は斜線模様で示している。
このため、どの照明器具100に異常が生じているか否か、生じているとするとどの程度の異常かを視覚的に素早く確認することができるようになっている。
なお、オーバレイ表示させるための数値は、図15に示す照明器具登録画面で任意に設定することができる。
【0031】
図6に示す点検一覧画面中のグラフ表示ボタン833をクリックすると、図11に示すようなエリア毎の照明器具100の状態を示すグラフ画面が表示される。
このグラフ画面では、複数のエリア毎の照明器具100のデータを重畳して表示することができるようになっている。
【0032】
また、システムメイン画面において、操作ボタン822をクリックすると、個々の照明器具100を操作する照明器具操作画面(図7参照)に遷移する。
この照明器具操作画面においては、各エリアが担当する場所の模式化されたマップとともに、各照明器具100の設置位置が照明器具100のアイコン701で、グループを示す枠704等が表示される。
【0033】
この照明器具操作画面では、照明器具100のアイコン701をクリックすると、選択された照明器具100の操作状況、詳細がサイドバー702として右欄に表示される。
このサイドバー702には、選択された照明器具100の名称、スケジュール、制御内容が表示される。なお、制御内容の欄では点灯、消灯、調光操作を直接行うことができるとともに、設定したスケジュールを確認することができる。
なお、この照明器具操作画面の左欄には、選択されたエリアに属するグループ名703が表示される。
【0034】
図7に示す照明器具操作画面においてグループの枠704をクリックすると、図8に示すように選択されたグループの制御内容やスケジュール等が右欄に表示される。
なお、制御内容の欄では点灯、消灯、調光操作を直接行うことができるとともに、設定したスケジュールを確認することができる。
【0035】
図8に示す画面中のエリア詳細ボタン705をクリックすると、選択されたるエリア毎の状態を示す照明器具操作画面(図9参照)に遷移する。
この図9では、選択されたエリアに属するグループのスケジュールや、エリアの制御内容が右欄に表示される。
また、右欄では点灯、消灯、調光操作を直接行うことができるとともに、設定したスケジュールを確認することができる。
【0036】
さらに、図5に示すシステムメイン画面において、プルダウンメニューに表示されるスケジュール管理ボタン900をクリックすると、スケジュール一覧画面(図12参照)に遷移する。
このスケジュール一覧画面では、エリアに属する照明器具100をグループ毎に制御するスケジュールパターンを設定、変更することができるようになっている。このスケジュールパターンは、各エリアの照明器具100の点灯、消灯、調光値を時間毎に変更でき、さらにそのスケジュールを繰り返す条件(例えば祝日、曜日、特定日)を選択できる。図13に示すスケジュールパターン作成画面でスケジュールパターンの設定、変更を行う。
なお、このスケジュールパターンは、一つのエリアに対して複数のパターンを設定することができる。
【0037】
スケジュールパターンの設定は、エリアを選択し、設定すべきスケジュールパターンの名称(スケジュール1、スケジュール2の如き)を選択し、繰り返し条件(祝日/曜日/特定日等)を選択し、各グループを時間毎に分けて点灯状態(点灯/消灯/調光値等)を設定し、図13に示すスケジュール設定ボタン903によって登録する。
なお、このスケジュール作成画面において、スケジュールパターンの名称をそのスケジュールパターンの内容を端的に示すようなものに変更、設定することも可能である。
【0038】
また、図10に示すエリア登録画面では、エリアの名称824とマップ画像825とを変更、設定することができる。
なお、図10においては、エリアの名称824もエリアのマップ画像825もいまだ登録されていない状態を示している。
【0039】
さらに、図16に示す照明器具登録画面には、図14に示す親機一覧画面の器具設置アイコン851をクリックすると遷移する。
この照明器具登録画面では、左欄の最上部に各エリアの名称(「○○○工場1F」の如き)841が、その下にはシステム全体を司るシステム制御用のプログラムには登録されてはいるが、現状でマップ画像825上にアイコンとして表示されていない照明器具100のリストであるエリア未登録器具リスト842が、さらにその下にはシステム全体を司るシステム制御用のプログラムへの初期登録がなされていない照明器具100のリストである未登録器具リスト843がそれぞれ表示されている。
【0040】
ここで、図16に示す変更開始ボタン844をクリックすると、照明器具100の登録が可能になる。
登録が可能になった状態で未登録器具リスト843の読み取り開始ボタンをクリックすると、図17に示すシステム全体を司るシステム制御用のプログラムには登録されていない照明器具100がシリアルナンバーとともにサーバ350へと送られ,表示される。
未登録器具リスト843を構成する個々の照明器具100の点滅開始ボタン845をクリックすると、その照明器具100が点滅を開始する。点滅を開始した照明器具100が設置された箇所を目視で確認した後、その位置をマップ上にドラッグ&ドロップすることでそれまで未登録であった照明器具100がどこに設置されているかをシステム全体を司るシステム制御用のプログラムに登録することができる。
【0041】
ここで、図15に示す照明器具登録画面において、新たに登録した照明器具100の名称、グループ、各種データ(照明器具100の漏洩電流、入力電流、入力電圧、入力電力、内部温度、累積点灯時間等)の許容範囲を設定する。
なお、照明器具100の制御に必要なIDやその照明器具100が接続される親機200の名称はシステム全体を司るシステム制御用のプログラムに自動的に入力される。
照明器具100に対して上記の作業が完了したならば、登録ボタン856をクリックし、さらに図17に示す変更終了ボタン857をクリックすると、作業を行った照明器具100の各種データの許容範囲や設置箇所等がシステム全体を司るシステム制御用のプログラムや親機200に登録される。
さらに、登録された照明器具100のアイコン701がマップ上に表示される。
【0042】
なお、図15に示す照明器具登録画面において設定した各種データの許容範囲が逸脱された場合、すなわち不具合が生じた場合には、図6に示す点検一覧画面でアラート表示される。すなわち、各照明器具100の漏洩電流、入力電流、入力電圧、入力電力、内部温度、累積点灯時間が、予め設定された数値を大幅に逸脱するものは危険検知として赤色マーク831、若干逸脱するものは注意喚起として黄色マーク832がオーバレイ表示される。
このため、どの照明器具100に異常が生じているか否か、生じているとするとどの程度の異常かを視覚的に素早く確認することができるようになっている。
【0043】
上述した各種データは、一定間隔で各照明器具100から親機200へ、また親機200からサーバ350へと送られ、サーバ350において解析、記録される。
【0044】
サーバ350において各照明器具100の不点灯、漏洩電流、入力電流、入力電圧、入力電力、内部温度、累積点灯時間を解析することで照明器具100の予防的メンテナンスも可能になるし、前もっての予算建ても行うことができるようになる。
解析結果を事前メンテナンス情報としてメール等で通知することも可能になる。
【0045】
なお、上述した説明において示した外部端末300に表示される各種画面は、一例にすぎず、その他の表現の図面であってもよいことはいうまでもない。
【0046】
さらに、この照明制御・状態監視システムは、以下のように展開することも可能である。
各照明器具100を色温度が異なるもので構成したり、有色のLEDを用いることで従業員の健康・安全を守ることができるHCL(Human Centric Lighting) を構成することも可能になる。それも単に一部のエリアだけでなく、広範囲(プラント全体など)に対応できるようになる。
【0047】
外部のセンサや他のシステムからの信号を受信することで照明器具100の制御を行うことも可能である。
例えば、一酸化炭素等の有害ガスの検知、危険な作業実施エリアの表示、ロボットが稼働しているエリアの表示、ドローンが通過しているエリアを照明器具100の点灯、点滅、特定の色の光の表示等で表現し、周知させる機能も実現可能である。
また、設備機器が異常動作を起こしたり、不良品の混入している箇所を照明器具100の点灯、点滅、特定の色の光の表示等で表現し、周知させる機能も実現可能である。
進入禁止エリアの表示や、進入禁止エリアに進入した場合の強調表示も同様に可能である。
【0048】
さらに、点検が必要となった箇所を強調表示することも同様に可能である。
光によって危険、異常な状況、進入禁止エリアへの進入、点検必要箇所等を表示すると、即時認識可能であり、事故防止につながる。
特に大きな作業音が響きわたる工場等では、音声のみによる危険性等の周知は困難な場合があるが、光を併用することで危険性をより伝達しやすくなる。特に聴覚障害者にとっては有意義である。
【0049】
また、日の出/日没時間に合わせて照明器具100を制御することも可能である。
周囲の明るさに応じて照明器具100の制御を行うことで、省エネルギーにも資することが可能になるし、システムの制御設定の簡略化をも図ることができる。
【0050】
エリア内の照度値をリアルタイムで算出することにより、照明器具100の劣化傾向の把握や劣化予測を行うことができる。このため、照明器具100の故障前の交換、追加に素早く対応することができるし、照明器具100の交換のための測定作業も不要になる。
【0051】
個々の照明器具100を制御することで一連に並んだ照明器具100を流れるように点灯(誘導点滅)させることができる。
地震やそれに伴う津波、台風被害に伴う山崩れ等の異常事態が予測された場合にかかる誘導点滅を行うことで効果的な避難誘導を行うことができる。
特に、台風等の悪天候で視界が悪い場合にも効果的に避難を誘導することができる。
この誘導点滅は、災害時のみならず通常の作業や点検時の作業員の誘導にも利用することがきる。
【0052】
なお、上述の説明では、920MHz帯域の無線通信やWi-Fi(登録商標) を利用するとしたが、光無線通信技術であるLi-Fi(Light Fidelity) を用いることが可能なこともいうまでもない。このLi-Fi であれば電波の影響を受けないので、電波干渉による電子機器等の影響を抑制することができる。
【0053】
照明器具100に殺菌作用のある波長の光を出すものを使ったり、照明器具100とは別に殺菌効果のあるミスト装置を設置しておき、無人になった場合に殺菌作業を安全かつ自動的に行うことも可能になる。
【符号の説明】
【0054】
100 照明器具
200 親機
300 外部端末
350 サーバ
510 制御信号
【要約】      (修正有)
【課題】複数個の照明器具であっても個々に制御することができ、大規模プラントにも適用することができ、高性能の外部端末を必須としないようにする。
【解決手段】無線通信機能を有する複数個の子機としての照明器具100と、システム全体を司るシステム制御用のプログラムが格納され、照明器具の点灯状態等の所定の各種データが入力されるとともに、照明器具を制御する制御信号を送出するサーバ350と、このサーバ350に接続され、前記各種データが表示されるとともに、前記サーバ350から制御信号を照明器具に送出させる外部端末300とを備えている。
【選択図】図1
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