(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-24
(45)【発行日】2023-12-04
(54)【発明の名称】調理済み冷凍蒸野菜と調理済み冷凍蒸果物を用いた冷凍おひたし、冷凍煮物野菜、冷凍果物のコンポート並びに、それらの製造方法
(51)【国際特許分類】
A23B 7/04 20060101AFI20231127BHJP
A23L 19/00 20160101ALI20231127BHJP
【FI】
A23B7/04
A23L19/00 Z
(21)【出願番号】P 2021089611
(22)【出願日】2021-04-09
【審査請求日】2023-02-15
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】520180046
【氏名又は名称】株式会社ソウハンホールディングス
(72)【発明者】
【氏名】山崎 裕康
【審査官】高山 敏充
(56)【参考文献】
【文献】特開昭63-157966(JP,A)
【文献】特開平04-121150(JP,A)
【文献】特開2001-204416(JP,A)
【文献】特開2019-047825(JP,A)
【文献】特開2018-170975(JP,A)
【文献】特開2018-164429(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23B
A23L
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
収穫され、洗浄され、
必要に応じてカットされ、
その後スチームブランチングを行なわれた野菜または果物を、
急速凍結し、
必要に応じて保管し、
耐熱耐冷袋に冷凍野菜または冷凍果物のまま挿入し、
前記耐熱耐冷袋に調味液を充填し、
真空包装し、
その後解凍し、
低温殺菌を行い、
急速凍結することにより、
必要に応じて保管や配送を可能にした、
調理済み冷凍蒸野菜又は冷凍蒸果物
の製造方法。
【請求項2】
請求項1に記載の調味液として、八方出汁を用いた
調理済み冷凍蒸野菜又はシロップを用いた調理済み冷凍蒸果物
の製造方法。
【請求項3】
請求項1または2に記載の調理済み冷凍蒸野菜又は調理済み冷凍蒸果物を、
前記耐熱耐冷袋に入れたまま流水解凍または自然解凍または冷蔵庫にて解凍をし、
直接食することを可能にし、または再調理を可能にした、
調理済み冷凍蒸野菜又は調理済み冷凍蒸果物
の製造方法。
【請求項4】
冷凍蒸野菜はおひたし及び煮物野菜であり、冷凍蒸果物は果物のコンポートである請求項1ないし請求項3のいずれか1項記載の調理済み冷凍蒸野菜又は調理済み冷凍蒸果物の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、調理済み冷凍蒸野菜と調理済み冷凍蒸果物を用いた冷凍おひたし、冷凍煮物野菜、冷凍果物のコンポート並びに、それらの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の調理済み冷凍野菜または冷凍果物は、一度凍結された野菜もしくは生鮮野菜または冷凍果物を用い、必要に応じて解凍し、脱水した後に、耐熱耐冷性の袋に、脱水した野菜と調味液または果物とシロップとを充填し、真空包装した後に、殺菌をしてから急速凍結する工程を経て作られるのが一般的であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-047825 凍結野菜及びそれらを含む食品の製造方法
【文献】特開2018-170975 凍結野菜の食感向上方法
【文献】特開2018-164429 加工野菜の製造方法
【0004】
この中で特開2018-170975には絞り工程がとり入れられている。
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記「背景技術」の項に記載の方法で作られた調理済み冷凍野菜または調理済み冷凍果物は、解凍し、脱水する過程で栄養成分や旨味が流失する事を防げなかった。
本発明の課題は調理済み冷凍野菜または調理済み冷凍果物を作る過程で栄養成分や旨味の流失を極力防ぐことにある。
【0006】
また、栄養成分や旨味が流失するとどうしても味覚が悪化し、それを補うために塩分を多めに用いてしまうことが多かった。
本発明の別の課題は、調理済み冷凍野菜に含ませる塩分を少なくしても味覚の優れた調理済み冷凍野菜を実現することにあり、または糖分を少なくしても味覚の優れた調理済み冷凍果物のコンポートを実現する。
【発明の概要】
【0007】
本発明は、メディカル給食(医療施設、介護・福祉施設等の入院患者や入所者の方々に対する食事)向けに作られた調理済み冷凍蒸野菜または調理済み冷凍蒸果物に関し、
自然解凍、流水解凍、冷蔵庫解凍をした後に、そのまま喫食でき、
さらにいろいろな食材と和えておひたし、煮びたしまたは果物のコンポート等がバラエティー豊かに提供でき、減塩、減糖しても味が良く美味しく喫食できる食材を提供することを目的とする。
【0008】
この目的に沿うためには、調理済み冷凍蒸野菜の塩分を一定量以下に抑えることが重要である。
従来の冷凍調理済み葉野菜は、化学調味料を用いた調味液を使用し、また味覚を保つため一定以上の塩分が含有されている。
調理済み冷凍蒸果物の糖分を一定量以下に抑えることが重要である。
従来のフルーツ缶詰は、pH調整剤を用いた調味液を使用し、また味覚を保つため一定以上の糖分が含有されている。
【0009】
厚生労働省の(日本人の食事摂取基準2020年度版)によると1日の塩分摂取量の基準は男性7.5g未満、女性6.5g未満としている。
また、世界保健機構では一日5g未満としている。したがって、メディカル給食においても一日6g未満とする基準が一般的に用いられている。本発明においてもこの基準に収めることが望まれている。
【0010】
栄養士が栄養管理ソフトを用いてメニューを作成するにあたり、
従来の健常者向け冷凍調理済み食品の塩分比率は約1.5%~2%が基準とされる事が多い。
仮に、塩分2%の主菜と副菜を摂取する場合、一日の摂取量は300g以下が適正量となる。
しかし、仮に塩分1%以下の主菜と副菜を用いる場合であれば、一日の摂取量は600g以下となり、栄養士がメニューを作成するにあたり自由度が高くなるので、カロリー又は栄養計算の幅が広がる。塩分1%以下の調理済み食品は、非常に幅広いメニューの構築が可能となる。
【0011】
しかし、単純に減塩、減糖したのでは味覚の乏しい食品になる。そのため、減塩、減糖しても美味しく感じる製品の製造が求められていた。
本発願特許の発明者は多くの経験と知見を傾け、また実験を繰り返した結果、冷凍蒸野菜を原料として用い、調味液に天然の八方だし[実施例1[3]]を用いる事により、減塩しても味覚を損なわない調理済み冷凍蒸野菜を実現し、または冷凍蒸果物を原料として用い、調味液にシロップ[実施例1[3]]を用いる事により、減糖しても味覚を損なわない調理済み冷凍蒸果物を実現した。
【0012】
参考として、各機関から発表されている塩分摂取量目安を表1に記す。
【表1】
【課題を解決するための手段】
【0013】
この課題を解決するための手段として、次に示す冷凍蒸野菜または冷凍蒸果物を発明した。すなわち、
収穫され、洗浄され、
必要に応じてカットされ、
その後スチームブランチングを行なわれた野菜または果物を、
急速凍結し、
必要に応じて保管し、
耐熱耐冷袋に冷凍野菜または冷凍果物のまま挿入し、
前記耐熱耐冷袋に調味液を充填し、
真空包装し、
その後解凍し、
低温殺菌を行い、
急速凍結することにより、
必要に応じて保管や配送を可能にした、
調理済み冷凍蒸野菜又は冷凍蒸果物。
【0014】
またこの調理済み冷凍蒸野菜または調理済み冷凍蒸果物を、
前記耐熱耐冷袋に入れたまま流水解凍または自然解凍または冷蔵庫にて解凍をし、直 接食することを可能にし、または再加工を可能にした、
調理済み冷凍蒸野菜または調理済み冷凍蒸果物を実現する。
【0015】
低温殺菌工程においては、野菜または果物本来の味、香り、色彩を残すためと、
中心温度を、大腸菌消滅条件(75℃で1分間以上)を満たすために、実際には75℃で3分間を基準とした低温殺菌を用いる。
【発明の効果】
【0016】
従来一般的に行われているブランチングは湯がく事で行われることが多い。
これは手間と設備が少なくてすみ、手軽にできるためである。
しかし、お湯を用いたブランチングではビタミン、ミネラル、タンパク質、糖質、香り成分などの水溶性物質が熱湯に溶け出すことにより食品の品質低下につながることがある。
更に、従来品の冷凍おひたしまたは冷凍果物は調味液を充填する前に野菜または果物を解凍し脱水することで野菜または果物のうまみ成分や栄養素が流出してしまう。
【0017】
本発明では、冷凍蒸野菜または冷凍蒸果物を解凍せずに、調味液と一緒に袋に充填することで、うまみ成分や栄養素が流出しない美味しいおひたしまたは果物のコンポートを実現した。
【0018】
本発明では低温スチームブランチングの手法を用いているが、その利点は:
1.野菜や果物の臭みが取れ、旨味が増え、植物の細胞にも影響し食感が良くなる。
2.褐変や酸化は他の加熱方法と比べ極めて低く抑えられる。
3.野菜や果物のアクも低温スチームで除去することが出来る。
4.冷凍変性の少ない冷凍野菜または冷凍果物を実現できる。
5.次に、低温スチームブランチングした野菜または果物を急速凍結することで、旨 味と甘みを長期間保存できる。
6.低温スチームの温度と時間の調整で、調理目的にあった野菜または果物の硬度と 食感を調整できる。
と言うころにある。
【0019】
本発明では冷凍蒸野菜または冷凍蒸果物を解凍せずに充填する手法を用いているが、その利点は:
1.野菜や果物のうまみ成分や栄養素が流出するのを防げる。
2.耐熱耐冷袋の中に冷凍蒸野菜または冷凍蒸果物と調味液をいれ、真空包装をすること により、調味液が野菜または果物に染み込みやすくなる。
3.調味液と細胞内にある水分は置換され、調味液の味が細胞内に浸透し、美味しい冷凍 調理済み食品になる。
【0020】
また、袋の中で解凍した冷凍蒸野菜または冷凍蒸果物に於いては、
ほとんど空気の無い低温スチームの中でブランチングされているので、食材が酸化しにくく、野菜や果物のたんぱく質や脂肪、機能性成分の流出が少なく、栄養価が保持され易い。
【0021】
一方、細胞の中の自由水が流出する量は野菜または果物の種類やカットの形状及びサイズにより一定ではない。
そのため、製造した調味料は一定の濃縮工程を行う事もある。
したがって、同時に充填する調味液の濃さも、野菜または果物から離水する自由水の量に応じて調味液の濃さを調整する必要がある。
さらに、野菜または果物は調味液を耐熱耐冷袋に充填されているため、あらかじめ決められた野菜の量または果物の量と調味料の量を充填していることによって、一定の味を実現することができる。
【0022】
このように、
[1] お湯でブランチングした冷凍野菜または冷凍果物ではなく、低温スチームでブランチングした蒸野菜または蒸果物を用いる点に加えて
[2] 水による解凍を不要にする事と、
[3] 袋調理を行う3つの方法により、
従来の冷凍調理済み食品と比べ格段のおいしさの向上を実現できる。
【0023】
更に、この方法の利点は、耐熱耐冷袋の中に蒸野菜または蒸果物と調味液をいれ、真空包装をすることにより、調味液が野菜または果物に染み込みやすくなるため、
塩分濃度または糖分比率を従来に比べ減らしても、おいしさの向上を実現できる。
【0024】
本発明を用いることにより、メディカル給食(病院及び高齢者施設給食)で厚生労働省から発表された(日本人の食事摂取基準(2020年度版))のナトリウム(食塩相当量)の目標量の変更を実現するための減塩が可能となる。
【0025】
一般に、調理食品を減塩すると味が悪くなるが、本発明を実施することによりそれを改善する事ができる。その方法の一つは、調味液として天然調味料(八方だし)を用いることである。その事により塩味がないのに、うまみを感じる和食伝統の味を実現できる。
【0026】
本発明に使用する低温スチームブランチングの主な目的は色、食感、香りの変化の原因となる酵素を不活性化させることである。
それにより、酵素的褐変を抑制する。
【0027】
これにより、原料に冷凍蒸野菜または冷凍蒸果物を用いて、野菜または果物の本来の味を損なうことなくおいしさを実現できる。
つまり、冷凍蒸野菜または冷凍蒸果物を使うことにより、その野菜または果物を旬の時に収穫し、一次加工として冷凍し、必要な時に最終製品に加工することができるので、旬の時に収穫された野菜または果物を一年中食することができるという利点がある。
【0028】
また別の言い方をすれば本発明品は、
調理が簡単で、味が良く染み込み、調理時間の短縮ができるという実用的な利点があると言える。
これにより、本発明品は冷蔵庫などで自然解凍の後に、無加熱にて美味しく喫食することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】 本発明の工程を説明する図(冷凍しない方法及び従来の冷凍する方法と本願発明の方法との工程を比較した図)
【発明を実施するための形態】
【用語の定義または説明】
【0030】
ここで本願記載の特許の請求範囲及び明細書に記載の用語について定義または説明を行う。
「低温スチームブランチング」
100℃より低い飽和蒸気空間(湿度100%)を低温スチームと呼び、95~40℃の温度を利用する。
「耐熱耐冷袋」 食材を入れる袋であり、加熱殺菌及び冷凍にも使用できる袋。
「調味液」 この事例では野菜においては八方出汁を用いるが、果物においてはシロップを用いる。これに限らず旨味成分が含まれる液体なら使用できる。
「必要に応じて」 必須ではないが必要な時に対応可能。
「流水解凍」 常温水にて流水で解凍すること。
「低温加熱殺菌」 食品を100℃未満の所定の温度と所定の時間を保つことで殺菌すること。
【0031】
「必要に応じて保管や配送」前工程と次工程の間に距離的または時間的隔たりがある場合に行われている。
「栄養管理ソフト」栄養管理ソフトは献立管理や栄養計算や食数管理や発注管理や在庫管理や栄養指導や保健指導等を管理するパソコン上の管理ソフトである。
【0032】
「八方出汁」
醤油及び本味醂を10%総重量に対して加えたものを八方だし10%と呼ぶ。
醤油及び本味醂を14%総重量に対して加えたものを八方だし14%と呼ぶ。
醤油及び本味醂を14%総重量に対して加え、30%濃縮したものを14%濃縮と呼ぶ。
【実施例1】
【0033】
[1]調理済み冷凍おひたしベースとし、減塩対応、天然だし使用、pH無調整、保存料不使用
[2]葉物野菜のおひたしとし、ほうれん草、小松菜、チンゲン菜、春菊、菜の花、しろ菜、キャベツ、白菜、うまい菜等を主原料とする
[3]調味料は、鰹節、昆布、椎茸から抽出した天然調味料を使用し、本味醂と醤油を加えた八方だしを使用する
[4]原料である蒸野菜を解凍せずに用い、味の調整を行うために八方だしの濃縮を行う
[5]八方だしは、蒸野菜の種類やカット形状や大きさに応じて袋に充填する八方だしの濃度を変える
[6]充填する八方だしは、製品を解凍し味の確認を行った後に、充填量を定める。
[7]減塩対応として、内容量の内、塩分を1%以内とする
【実施例2】
【0034】
本発明で製造するおひたしは以下に記載する製造方法で実施する。
必要に応じて、冷凍保管された半製品の蒸ほうれん草20×20mmを冷凍庫内から取り出し、目視選別を行った後に、
耐熱耐冷袋に400gの冷凍蒸ほうれん草20mmと天然だし(八方だし10%)100gを計500gの充填を行う。
【0035】
充填した冷凍蒸ほうれん草20mmと八方だしを真空包装してから袋の外に流水をかけ流し、袋のまま解凍を行う。
【0036】
解凍された袋を低温殺菌(80℃で14分間)行い野菜の中心温度で大腸菌死滅条件(75℃で1分間以上)を満たすボイル加熱殺菌とした。
(実際の製品は中心温度75℃で3分間以上)
加熱殺菌の後に、流水にて冷却(水温10℃以下)を行い、形を成形するためにトレーに整列をしてから、急速凍結(-30℃)したものを冷凍ほうれん草おひたしベースとする。
【0037】
本発明で製造する煮物は以下に記載する製造方法で実施する。
必要に応じて、冷凍保管された半製品の蒸かぼちゃを冷凍庫内から取り出し、目視選別を行った後に、
耐熱耐冷袋に500gの冷凍蒸かぼちゃと天然だし(八方だし10%)125gを計625gの充填を行う。
【0038】
充填した冷凍蒸かぼちゃと八方だしを真空包装してから袋の外に流水をかけ流し、袋のまま解凍を行う。
【0039】
解凍された袋を低温殺菌(80℃で14分間)行い野菜の中心温度で大腸菌死滅条件(75℃で1分間以上)を満たすボイル加熱殺菌とした。
(実際の製品は中心温度75℃で3分間以上)
加熱殺菌の後に、流水にて冷却(水温10℃以下)を行い、形を成形するためにトレーに整列をしてから、急速凍結(-30℃)したものを冷凍かぼちゃ煮物ベースとする。
【0040】
本発明で使用する八方出汁は以下に記載する製造方法で実施する。
本発明の特徴として、天然だし(八方だし)を下記の方法にて製造を行った。
八方だしを作るにあたり、下準備として清水97%に洗浄した乾燥椎茸2%と乾燥昆布1%を計量し投入する。
【0041】
一晩おき、乾燥椎茸と乾燥昆布からうま味を抽出する。
抽出した出汁を90℃まで加熱してから、火を止め直ちに椎茸と昆布を取り出す。
加熱した出汁を自然放冷にて、重量変化が収まるまで冷却を行う。
自然放冷後の出汁の重量を計測し、4%の鰹節厚削りを添加する。
鰹節厚削りを出汁に浸漬し、常温から加熱し、沸騰後弱火で10分間加熱しうま味を抽出する。
【0042】
10分間加熱後、すぐに鰹節を取り出し濾過を行い自然放冷する。
自然放冷後の出汁を計量し、総仕込み後の10%又は14%の本味醂を加える。
本味醂を出汁に加えた後、弱火で3分間加熱を行い、味醂のアルコールを飛ばす。
味醂のアルコールを飛ばしたものに、総重量に対して10%又は14%の醤油を加え、混合する。
醤油を加えた後、総重量に対して4%のグリシンを加えて、均一になるまで混合する。
【0043】
以上の工程作った調味液を用いおひたしを作るが、下記表2のように野菜の種類に合わせてその濃度を調整する。
【0044】
本発明で製造する果物のコンポートは以下に記載する製造方法で実施する。
必要に応じて、冷凍保管された半製品の蒸りんご、蒸白桃、蒸黄桃を冷凍庫内から取り出し、目視選別を行った後に、
耐熱耐冷袋に400gの蒸りんご、蒸白桃、蒸黄桃とシロップ100gを計500gの充填を行う。
【0045】
充填した蒸りんご、蒸白桃、蒸黄桃とシロップを真空包装してから袋の外に流水をかけ流し、袋のまま解凍を行う。
【0046】
解凍された袋を低温殺菌(80℃で14分間)行い果物の中心温度で大腸菌死滅条件(75℃で1分間以上)を満たすボイル加熱殺菌とした。
(実際の製品は中心温度75℃で3分間以上)
加熱殺菌の後に、流水にて冷却(水温10℃以下)を行い、形を成形するためにトレーに整列をしてから、急速凍結(-30℃)したものを冷凍果物のコンポートとする。
【0047】
本発明で使用するシロップは以下に記載する製造方法で実施する。
本発明の特徴として、シロップを下記の方法にて製造を行った。
シロップを作るにあたり、清水70%にグラニュー糖26%とグリシン4%を計量し攪拌したものをシロップとする。
【表2】