(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-24
(45)【発行日】2023-12-04
(54)【発明の名称】緩衝材および電子機器
(51)【国際特許分類】
G06F 1/16 20060101AFI20231127BHJP
H05K 7/12 20060101ALI20231127BHJP
【FI】
G06F1/16 312L
H05K7/12 B
(21)【出願番号】P 2019175853
(22)【出願日】2019-09-26
【審査請求日】2022-09-05
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100132241
【氏名又は名称】岡部 博史
(74)【代理人】
【識別番号】100183265
【氏名又は名称】中谷 剣一
(72)【発明者】
【氏名】山本 功樹
(72)【発明者】
【氏名】遠藤 圭太
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 順一
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 毅充
(72)【発明者】
【氏名】亀崎 浩輝
(72)【発明者】
【氏名】深川 莉穂
【審査官】白石 圭吾
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-175331(JP,A)
【文献】特開平03-107889(JP,A)
【文献】特開2005-071201(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 1/16 - 1/18
H05K 7/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
長手方向、短手方向及び厚み方向を有する板状の弾性体で形成され、且つ第1主面部と、前記第1主面部と反対側に設けられる第2主面部と、前記第1主面部及び前記第2主面部の長手方向における両端に設けられる第1側端
面部及び第2側端
面部と、前記第1主面部及び前記第2主面部の短手方向における両端に設けられる第1端
面部及び第2端
面部と、を有する本体と、
前記本体の前記第1側端
面部及び前記第2側端
面部のそれぞれに設けられる複数の第1係止部と、
前記本体の
前記第2端面部に設けられ、前記本体の前記第1主面部側と前記第2主面部側とのうち少なくともいずれか一方に突出
する1つ又は複数の第2係止部と、
を備える、緩衝材。
【請求項2】
前記1つ又は複数の第2係止部は、
前記本体の前記短手方向において前記第2端
面部から前記本体に対して離れる方向に延び、且つ前記本体の前記厚み方向において前記第1主面部から前記本体に対して離れる方向に屈曲する第1突出部と、
前記本体の前記短手方向において前記第2端
面部から前記本体に対して離れる方向に延び、且つ前記本体の前記厚み方向において前記第2主面部から前記本体に対して離れる方向に屈曲する第2突出部と、
のうち少なくともいずれか一方を有する、
請求項1に記載の緩衝材。
【請求項3】
前記1つ又は複数の第2係止部は、前記1つ又は複数の第2係止部が突出する側と反対側に、1つ又は複数の傾斜面を有する、請求項1又は2に記載の緩衝材。
【請求項4】
前記本体において、前記1つ又は複数の第2係止部が設けられる位置であって、前記1つ又は複数の第2係止部が突出する側と反対側の主面部に、1つ又は複数の凹部が設けられている、
請求項1~3のいずれか一項に記載の緩衝材。
【請求項5】
前記1つ又は複数の凹部の深さは、前記本体の前記厚み方向における前記1つ又は複数の第2係止部の突出量の0.8倍以上1.2倍以下である、
請求項4に記載の緩衝材。
【請求項6】
更に、
前記本体の前記第1主面部と前記第2主面部とのうち少なくともいずれか一方に設けられ、且つ前記本体の前記短手方向に延びる1つ又は複数のリブを備える、
請求項1~5のいずれか一項に記載の緩衝材。
【請求項7】
前記1つ又は複数のリブは、前記本体の前記短手方向に長手方向を有する半円柱形状を有する、
請求項6に記載の緩衝材。
【請求項8】
表示部を有する第1筐体と、
入力部を有する第2筐体と、
前記第1筐体と前記第2筐体とを回動可能に接続するヒンジ部と、
前記第1筐体と前記第2筐体とのうち少なくとも一方に取り付けられる請求項1~7のいずれか一項に記載の1つ又は複数の緩衝材と、
を備え、
前記第1筐体において前記表示部の外周を覆う第1枠部分と、前記第2筐体において前記入力部の外周を覆う第2枠部分と、のうち少なくとも一方には、1つ又は複数の溝が設けられており、
前記1つ又は複数の緩衝材は、前記1つ又は複数の溝に配置され、
前記1つ又は複数の緩衝材の一部は、前記1つ又は複数の溝から突出している、電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、緩衝材および緩衝材を備える電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、本体に対して蓋体が開閉自在に連結された電子機器が開示されている。特許文献1の電子機器は、本体と蓋体とが閉状態で本体と蓋体との間に介在するように本体と蓋体の少なくともどちらか一方に設けられたゴム部材を備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、脱落を抑制することができる緩衝材及びその緩衝材を備える電子機器を提供することを目的する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一態様の緩衝材は、
長手方向、短手方向及び厚み方向を有する板状の弾性体で形成され、且つ第1主面部と、前記第1主面部と反対側に設けられる第2主面部と、前記第1主面部及び前記第2主面部の長手方向における両端に設けられる第1側端部及び第2側端部と、前記第1主面部及び前記第2主面部の短手方向における両端に設けられる第1端部及び第2端部と、を有する本体と、
前記本体の前記第1側端部及び前記第2側端部のそれぞれに設けられる複数の第1係止部と、
前記本体の前記第1主面部側と前記第2主面部側とのうち少なくともいずれか一方に突出して設けられる1つ又は複数の第2係止部と、
を備える。
【0006】
本開示の一態様の電子機器は、
表示部を有する第1筐体と、
入力部を有する第2筐体と、
前記第1筐体と前記第2筐体とを回動可能に接続するヒンジ部と、
前記第1筐体と前記第2筐体とのうち少なくとも一方に取り付けられる前記態様の1つ又は複数の緩衝材と、
を備え、
前記第1筐体において前記表示部の外周を覆う第1枠部分と、前記第2筐体において前記入力部の外周を覆う第2枠部分と、のうち少なくとも一方には、1つ又は複数の溝が設けられており、
前記1つ又は複数の緩衝材は、前記1つ又は複数の溝に配置され、
前記1つ又は複数の緩衝材の一部は、前記1つ又は複数の溝から突出している。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、脱落を抑制することができる緩衝材及びその緩衝材を備える電子機器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本開示に係る実施の形態1の電子機器の一例の概略斜視図である。
【
図3】本開示に係る実施の形態1の電子機器の一例の概略側面図である。
【
図4】本開示に係る実施の形態1の緩衝材の一例の概略斜視図である。
【
図5】本開示に係る実施の形態1の緩衝材の一例の概略正面図である。
【
図6】本開示に係る実施の形態1の緩衝材の一例の概略側面図である。
【
図7】
図6の緩衝材をA1-A1線で切断した概略断面図である。
【
図8】本開示に係る実施の形態1の緩衝材を電子機器に取り付けた状態の一例を示す概略正面断面図である。
【
図9】本開示に係る実施の形態1の緩衝材を電子機器に取り付けた状態の一部を拡大した一例を示す概略側面断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(本開示に至った経緯)
電子機器として、例えば、ノートブック型コンピュータ(ラップトップPC)が挙げられる。ノートブック型コンピュータは、表示部を有する第1筐体と、入力部を有する第2筐体と、第1筐体と第2筐体とを回動可能に接続するヒンジ部と、を備える。また、ノートブック型コンピュータは、第1筐体と第2筐体とが回動し、表示部と入力部とが対面する位置に配置される。
【0010】
このようなコンピュータにおいて、表示部と入力部とが対面する位置に配置されるときに生じる表示部の撓みを抑制するために、第1筐体の枠部分又は第2筐体の枠部分に、両面テープなどによって緩衝材が取り付けられている。例えば、緩衝材は、キーボードなどの入力部が設けられる側において入力部の外周を覆う第2筐体の枠部分の両側端側に取り付けられる。あるいは、緩衝材は、液晶パネルなどの表示部が設けられる側において表示部の外周を覆っている第1筐体の枠部分の両側端側に取り付けられる。
【0011】
近年、第1筐体及び第2筐体の枠部分の幅を狭めることにより、コンピュータの審美性を向上させることが検討されている。第1筐体及び第2筐体の枠部分の幅を狭めると、緩衝材の設置面積が小さくなる。このため、両面テープなどで緩衝材を固定する方法では、緩衝材が筐体から脱落してしまう場合がある。例えば、緩衝材にユーザの指などが触れることにより緩衝材に外力が加わると、緩衝材が筐体から脱落する場合がある。特に、表示部と入力部とが外側に露出するタブレット状態では、ユーザの指などが緩衝材に触れ易くなり、緩衝材が脱落し易い。
【0012】
そこで、本発明者らは、長手方向を有する板状の本体、本体の長手方向両端部に設けられる複数の第1係止部、及び本体の第1主面部と第2主面部とのうち少なくともいずれか一方に突出する1つ又は複数の第2係止部、を備える緩衝材を見出し、以下の発明に至った。
【0013】
本開示の第1態様の緩衝材は、
長手方向、短手方向及び厚み方向を有する板状の弾性体で形成され、且つ第1主面部と、前記第1主面部と反対側に設けられる第2主面部と、前記第1主面部及び前記第2主面部の長手方向における両端に設けられる第1側端部及び第2側端部と、前記第1主面部及び前記第2主面部の短手方向における両端に設けられる第1端部及び第2端部と、を有する本体と、
前記本体の前記第1側端部及び前記第2側端部のそれぞれに設けられる複数の第1係止部と、
前記本体の前記第1主面部側と前記第2主面部側とのうち少なくともいずれか一方に突出して設けられる1つ又は複数の第2係止部と、
を備える。
【0014】
このような構成により、脱落を抑制することができる。
【0015】
本開示の第2態様の緩衝材においては、前記1つ又は複数の第2係止部は、
前記本体の前記短手方向において前記第2端部から前記本体に対して離れる方向に延び、且つ前記本体の前記厚み方向において前記第1主面部から前記本体に対して離れる方向に屈曲する第1突出部と、
前記本体の前記短手方向において前記第2端部から前記本体に対して離れる方向に延び、且つ前記本体の前記厚み方向において前記第2主面部から前記本体に対して離れる方向に屈曲する第2突出部と、
のうち少なくともいずれか一方を有していてもよい。
【0016】
このような構成により、脱落をより抑制することができる。
【0017】
本開示の第3態様の緩衝材においては、前記1つ又は複数の第2係止部は、前記1つ又は複数の第2係止部が突出する側と反対側に、1つ又は複数の傾斜面を有していてもよい。
【0018】
このような構成により、緩衝材を容易に取り付けることができる。
【0019】
本開示の第4態様の緩衝材においては、前記本体において、前記1つ又は複数の第2係止部が設けられる位置であって、前記1つ又は複数の第2係止部が突出する側と反対側の主面部に、1つ又は複数の凹部が設けられていてもよい。
【0020】
このような構成により、緩衝材を弾性変形させるスペースを確保し、緩衝材を容易に取り付けることができる。
【0021】
本開示の第5態様の緩衝材においては、前記1つ又は複数の凹部の深さは、前記本体の前記厚み方向における前記1つ又は複数の第2係止部の突出量の0.8倍以上1.2倍以下であってもよい。
【0022】
このような構成により、緩衝材をより容易に取り付けることができる。
【0023】
本開示の第6態様の緩衝材においては、更に、
前記本体の前記第1主面部と前記第2主面部とのうち少なくともいずれか一方に設けられ、且つ前記本体の前記短手方向に延びる1つ又は複数のリブを備えていてもよい。
【0024】
このような構成により、脱落をより抑制することができる。
【0025】
本開示の第7態様の緩衝材においては、前記1つ又は複数のリブは、前記本体の前記短手方向に長手方向を有する半円柱形状を有していてもよい。
【0026】
このような構成により、脱落をより抑制することができる。
【0027】
本開示の第8態様の電子機器は、
表示部を有する第1筐体と、
入力部を有する第2筐体と、
前記第1筐体と前記第2筐体とを回動可能に接続するヒンジ部と、
前記第1筐体と前記第2筐体とのうち少なくとも一方に取り付けられる前記態様の1つ又は複数の緩衝材と、
を備え、
前記第1筐体において前記表示部の外周を覆う第1枠部分と、前記第2筐体において前記入力部の外周を覆う第2枠部分と、のうち少なくとも一方には、1つ又は複数の溝が設けられており、
前記1つ又は複数の緩衝材は、前記1つ又は複数の溝に配置され、
前記1つ又は複数の緩衝材の一部は、前記1つ又は複数の溝から突出している。
【0028】
このような構成により、緩衝材の脱落を抑制することができる。
【0029】
以下、本開示の実施形態について、添付の図面を参照しながら説明する。また、各図においては、説明を容易なものとするため、各要素を誇張して示している。
【0030】
(実施の形態1)
[電子機器]
図1は、本開示に係る実施の形態1の電子機器1の一例の模式図である。
図2は、
図1のZ1部分の概略拡大図である。
図3は、本開示に係る実施の形態1の電子機器1の一例の概略側面図である。なお、図中のX,Y,Z方向は、それぞれ、電子機器1の幅方向、奥行き方向、高さ方向を示す。
【0031】
図1-
図3に示すように、電子機器1は、ノートブック型のパーソナルコンピュータ(ラップトップPC)である。電子機器1は、第1筐体2と、第2筐体3と、を備える。第1筐体2及び第2筐体3は、薄い箱型の外郭を有しており、上面側から見て矩形状を有する。
【0032】
第1筐体2は、表示部として、液晶パネル4を収納する。液晶パネル4の外周は、第1筐体2の第1枠部分2aによって覆われている。第1枠部分2aは、少なくとも液晶パネル4の両側端を覆っていればよい。
【0033】
第2筐体3は、入力部として、キーボード5と、タッチパッド6と、を収納する。キーボード5の外周は、第2筐体3の第2枠部分3aによって覆われている。第2枠部分3aは、少なくともキーボード5の両側端を覆っていればよい。
【0034】
なお、本明細書では、液晶パネル4を表示部4と称し、キーボード5及びタッチパッド6を入力部5,6と称する場合がある。
【0035】
第1筐体2と第2筐体3とは、ヒンジ部7を介して接続されている。ヒンジ部7は、第1筐体2と第2筐体3とを回動可能に接続している。ヒンジ部7によって、第1筐体2及び/又は第2筐体3が回動し、電子機器1をオープン状態とクローズ状態にすることができる。なお、「オープン状態」とは、第1筐体2と第2筐体3とが離れて、表示部4及び入力部5,6が露出している状態を意味する。「クローズ状態」とは、第1筐体2と第2筐体3とが対向して配置され、表示部4と入力部5,6とが対面しており、表示部4及び入力部5,6が露出していない状態を意味する。
【0036】
電子機器1には、クローズ状態のときに、表示部4の撓みを抑制するために、複数の緩衝材10が配置されている。
図1及び
図2に示すように、複数の緩衝材10は、第2筐体3において入力部であるキーボード5の外周を覆う第2枠部分3aに配置されている。
【0037】
第2筐体3の第2枠部分3aの長手方向の両端側には、それぞれ、複数の溝8が設けられている。また、複数の溝8は、第2筐体3の短手方向において略中央に設けられている。複数の溝8のそれぞれには、緩衝材10が配置される。また、溝8には、緩衝材10の一部が取り付けられる複数の取付孔(
図8の取付孔9A-9D参照)が設けられている。緩衝材10の一部が複数の取付孔に取り付けられることによって、緩衝材10の一部が複数の取付孔を画定する溝8の内壁に接触する。これにより、例えば、緩衝材10に外力が加わったとしても、緩衝材10の一部が溝8の内壁に接触し、緩衝材10が溝8から脱落することを抑制することができる。
【0038】
図3に示すように、緩衝材10が溝8に配置された状態で、緩衝材10の一部が溝8から突出している。これにより、緩衝材10の一部が第1筐体2と第2筐体3との間に介在する。その結果、クローズ状態のときに、緩衝材10によって液晶パネル4を支持することができる。
【0039】
以下、緩衝材10について詳細に説明する。
【0040】
[緩衝材]
図4は、本開示に係る実施の形態1の緩衝材10の一例の概略斜視図である。
図5は、本開示に係る実施の形態1の緩衝材10の一例の概略正面図である。
図6は、本開示に係る実施の形態1の緩衝材10の一例の概略側面図である。
図7は、
図6の緩衝材10をA1-A1線で切断した概略断面図である。
【0041】
図4-
図7に示すように、緩衝材10は、本体11と、複数の第1係止部20A,20Bと、複数の第2係止部30A,30Bと、を備える。実施の形態1では、本体11には、複数の凹部12A,12Bと、複数のリブ13と、が設けられている。なお、図中のX,Y,Z方向は、それぞれ、緩衝材の10の厚み方向、長手方向、短手方向を示す。また、
図4-
図7のX,Y,Z方向は、
図1-
図3のX,Y,Z方向と対応する。
【0042】
<本体>
本体11は、長手方向、短手方向及び厚み方向を有する板状の弾性体で形成される。本体11は、矩形状の板材で形成されている。具体的には、本体11は、第1主面部PS1と、第1主面部PS1と反対側に設けられる第2主面部PS2と、を有する。また、本体11は、第1主面部PS1及び第2主面部PS2の長手方向(Y方向)における両端に設けられる第1側端部QS1及び第2側端部QS2を有する。また、本体11は、第1主面部PS1及び第2主面部PS2の短手方向(Z方向)における両端に設けられる第1端部RS1及び第2端部RS2を有する。
【0043】
実施の形態1では、第1主面部PS1及び第2主面部PS2は、平坦に形成されている。第1側端部QS1及び第2側端部QS2は、ラウンド状に形成されている。第1端部RS1は、ラウンド状に形成されている。第2端部RS2は、平坦に形成されている。なお、ラウンド状とは、連続して湾曲する丸みを帯びた凸形状を意味する。
【0044】
<複数の第1係止部>
複数の第1係止部20A,20Bは、本体11の第1側端部QS1及び第2側端部QS2のそれぞれに設けられる。第1係止部20Aは、本体11の第1側端部QS1に設けられる。第1係止部20Bは、本体11の第2側端部QS2に設けられる。
【0045】
第1係止部20Aは、本体11の第1側端部QS1において、第2端部RS2から本体11の長手方向(Y方向)において本体11の外側に向かって延びる突出部である。具体的には、第1係止部20Aは、本体11の短手方向(Z方向)において第2端部RS2から本体11に対して離れる方向に延び、且つ本体11の長手方向(Y方向)において第1側端部QS1から本体11に対して離れる方向に屈曲している。
【0046】
なお、「第2端部RS2から本体11に対して離れる方向」とは、本体11の第1端部RS1から第2端部RS2に向かう方向である。「第1側端部QS1から本体11に対して離れる方向」とは、本体11の第2側端部QS2から第1側端部QS1に向かう方向である。
図5においては、「第2端部RS2から本体11に対して離れる方向」とは緩衝材10の下方向を示し、「第1側端部QS1から本体11に対して離れる方向」とは緩衝材10の左方向を示す。
【0047】
このように、第1係止部20Aは、本体11の第1側端部QS1から、本体11の長手方向(Y方向)外側に向かって突出している。
【0048】
第1係止部20Bは、本体11の第2側端部QS2において、第2端部RS2から本体11の長手方向(Y方向)において本体11の外側に向かって延びる突出部である。具体的には、第1係止部20Bは、本体11の短手方向(Z方向)において第2端部RS2から本体11に対して離れる方向に延び、且つ本体11の長手方向(Y方向)において第2側端部QS2から本体11に対して離れる方向に屈曲している。
【0049】
なお、「第2側端部QS2から本体11に対して離れる方向」とは、本体11の第1側端部QS1から第2側端部QS2に向かう方向である。
図5においては、「第2側端部QS2から本体11に対して離れる方向」とは、緩衝材10の右方向を示す。
【0050】
このように、第1係止部20Bは、本体11の第2側端部QS2から、本体11の長手方向(Y方向)外側に向かって突出している。
【0051】
実施の形態1では、複数の第1係止部20A,20Bは、同様の形状を有する。
【0052】
複数の第1係止部20A,20Bは、それぞれ、電子機器1などの取り付け対象に設けられた複数の取付孔に取り付けられる。
【0053】
<複数の第2係止部>
複数の第2係止部30A,30Bは、それぞれ、本体11の第1主面部PS1側と第2主面部PS2側に突出して設けられている。第2係止部30Aは、本体11の第1主面部PS1側に突出している。第2係止部30Bは、本体11の第2主面部PS2側に突出している。複数の第2係止部30A,30Bは、間隔を有して設けられている。
【0054】
第2係止部30Aは、本体11の第1主面部PS1において、第2端部RS2から本体11の厚み方向(X方向)において本体11の外側に向かって延びる第1突出部を有する。第1突出部は、本体11の短手方向(Z方向)において第2端部RS2から本体11に対して離れる方向に延び、且つ本体11の厚み方向(X方向)において第1主面部PS1から本体11に対して離れる方向に屈曲している。
【0055】
なお、「第1主面部PS1から本体11に対して離れる方向」とは、本体11の第2主面部PS2から第1主面部PS1に向かう方向である。
図6においては、「第1主面部PS1から本体11に対して離れる方向」とは、緩衝材10の右方向を示す。
【0056】
このように、第2係止部30Aは、本体11の第1主面部PS1から、本体11の厚み方向(Z方向)外側に向かって突出している。
【0057】
図7に示すように、第2係止部30Aは、第2係止部30Aが本体11の厚み方向(X方向)において突出する側と反対側に、第1傾斜面31Aを有する。第1傾斜面31Aは、第2係止部30Aにおいて本体11の第2主面部PS2側に設けられている。第1傾斜面31Aは、本体11の第2主面部PS2側から第1主面部PS1側に向かう方向に傾斜している。第1傾斜面31Aは、例えば、フラット面で形成されている。第1傾斜面31Aの傾斜角度は、例えば、第1主面部PS1と平行な面に対して5°以上45°以下である。好ましくは、第1傾斜面31Aの傾斜角度は、15°以上30°以下である。
【0058】
図4-
図7に示すように、第2係止部30Bは、本体11の第2主面部PS2において、第2端部RS2から本体11の厚み方向(X方向)において本体11の外側に向かって延びる第2突出部を有する。具体的には、第2突出部は、本体11の短手方向(Z方向)において第2端部RS2から本体11に対して離れる方向に延び、且つ本体11の厚み方向(X方向)において第2主面部PS2から本体11に対して離れる方向に屈曲している。
【0059】
なお、「第2主面部PS2から本体11に対して離れる方向」とは、本体11の第1主面部PS1から第2主面部PS2に向かう方向である。
図6及び
図7においては、「第1主面部PS1から本体11に対して離れる方向」とは、緩衝材10の左方向を示す。
【0060】
このように、第2係止部30Aは、本体11の第2主面部PS2から、本体11の厚み方向(Z方向)外側に向かって突出している。
【0061】
第2係止部30Bは、第2係止部30Bが本体11の厚み方向(X方向)において突出する側と反対側に、第2傾斜面31Bを有する。第2傾斜面31Bは、第2係止部30Bにおいて本体11の第1主面部PS1側に設けられている。第2傾斜面31Bは、本体11の第1主面部PS1側から第2主面部PS2側に向かう方向に傾斜している。第2傾斜面31Bは、例えば、フラット面で形成されている。第2傾斜面31Bの傾斜角度は、例えば、第2主面部PS2と平行な面に対して5°以上45°以下である。好ましくは、第2傾斜面31Bの傾斜角度は、15°以上30°以下である。
【0062】
実施の形態1では、第1傾斜面31Aと第2傾斜面31Bとは、同様の形状を有する。
【0063】
複数の第2係止部30A,30Bは、それぞれ、電子機器1などの取り付け対象に設けられた複数の取付孔に取り付けられる。
【0064】
<複数の凹部>
図4-
図7に示すように、本体11の第1主面部PS1及び第2主面部PS2においては、複数の凹部12A,12Bがそれぞれ設けられている。複数の凹部12A,12Bは、本体11において複数の第2係止部30A,30Bが設けられる位置であって、複数の第2係止部30A,30Bが本体11の厚み方向(X方向)に突出する側と反対側の主面部PS1,PS2に設けられている。本明細書では、複数の凹部12A,12Bを、それぞれ第1凹部12A、第2凹部12Bと称する場合がある。
【0065】
第1凹部12Aは、本体11の第2主面部PS2に設けられている。具体的には、第1凹部12Aは、本体11において第2係止部30Aが設けられている位置で、本体11の第2主面部PS2から第1主面部PS1に向かって窪んでいる。第1凹部12Aは、例えば、緩衝材10をX方向から見て、矩形状を有する切り欠きである。
【0066】
図7に示すように、第1凹部12Aの深さt2は、本体11の厚み方向(X方向)における第2係止部30Aの突出量t1と略等しい。例えば、第1凹部12Aの深さt2は、本体11の厚み方向(X方向)における第2係止部30Aの突出量t1の0.8倍以上1.2倍以下である。好ましくは、第1凹部12Aの深さt2は、本体11の厚み方向(X方向)における第2係止部30Aの突出量t1の0.9倍以上1.1倍以下である。
【0067】
図4及び
図5に示すように、第2凹部12Bは、本体11の第1主面部PS1に設けられている。具体的には、第2凹部12Bは、本体11において第2係止部30Bが設けられている位置で、本体11の第1主面部PS1から第2主面部PS2に向かって窪んでいる。第2凹部12Bは、例えば、緩衝材10をX方向から見て、矩形状を有する切り欠きである。
【0068】
第2凹部12Bの深さは、本体11の厚み方向(X方向)における第2係止部30Bの突出量と略等しい。例えば、第2凹部12Bの深さは、本体11の厚み方向(X方向)における第2係止部30Bの突出量の0.8倍以上1.2倍以下である。好ましくは、第2凹部12Bの深さは、本体11の厚み方向(X方向)における第2係止部30Bの突出量の0.9倍以上1.1倍以下である。
【0069】
また、第2凹部12Bの幅寸法は、第2係止部30Bの幅寸法よりも大きい。なお、幅寸法とは、本体11の長手方向(Y方向)の寸法である。
【0070】
実施の形態1では、複数の凹部12A,12Bは、同様の形状を有する。
【0071】
<複数のリブ>
図4-7に示すように、本体11の第1主面部PS1及び第2主面部PS2には、本体11の厚み方向(X方向)に突出する複数のリブ13が設けられている。複数のリブ13は、本体11の第1主面部PS1及び第2主面部PS2において、本体11の厚み方向(X方向)にラウンド状に突出している。
【0072】
複数のリブ13は、例えば、本体11の短手方向(Z方向)に長手方向を有する半円柱形状を有する。複数のリブ13は、本体11の第1主面部PS1及び第2主面部PS2に沿って等間隔で設けられている。
【0073】
図8は、本開示に係る実施の形態1の緩衝材10を電子機器1に取り付けた状態の一例を示す概略正面断面図である。
図9は、本開示に係る実施の形態1の緩衝材10を電子機器1に取り付けた状態の一部を拡大した一例を示す概略側面断面図である。
図8及び
図9に示すように、緩衝材10は、電子機器1の第2筐体3に設けられた溝8に配置される。緩衝材10が溝8に配置された状態においては、本体11の第1端部RS1が溝8から突出している。また、溝8の底部8aには、複数の取付孔9A-9Dが設けられている。複数の取付孔9A-9Dは、例えば、貫通孔である。複数の取付孔9A-9Dには、複数の第1係止部20A,20B及び複数の第2係止部30A,30Bが取り付けられる。
【0074】
緩衝材10が溝8に配置されると、本体11の第2端部RS2が溝8の底部8aによって支持される。また、複数の第1係止部20A,20B及び複数の第2係止部30A,30Bが、溝8に設けられた複数の取付孔9A-9Dにそれぞれ配置される。これにより、緩衝材10が外力によって移動した場合、複数の第1係止部20A,20B及び複数の第2係止部30A,30Bが複数の取付孔9A-9Dを画定する溝8の内壁(例えば、底部8a)と接触する。その結果、複数の第1係止部20A,20B及び複数の第2係止部30A,30Bが溝8の内壁によって係止され、緩衝材10が溝8から脱落することを抑制することができる。
【0075】
また、複数の第2係止部30A,30Bを複数の取付孔9C,9Dに取り付ける際、複数の第2係止部30A,30Bは弾性変形しながら、複数の取付孔9C,9Dに挿入される。複数の第2係止部30A,30Bは、それぞれ、複数の第2係止部30A,30Bが突出する側と反対側に、第1傾斜面31及び第2傾斜面31Bを有している。これにより、複数の第2係止部30A,30Bの先端を、複数の取付孔9C,9Dに挿入しやすくなっている。その結果、複数の第2係止部30A,30Bを複数の取付孔9C,9Dに容易に挿入することができるため、複数の第2係止部30A,30Bの取り付けが容易となる。
【0076】
また、本体11において、複数の第2係止部30A,30Bが設けられる位置であって、複数の第2係止部30A,30Bが突出する側と反対側の主面部に、第1凹部12A及び第2凹部12Bが設けられている。これにより、複数の第2係止部30A,30Bを複数の取付孔9C,9Dに挿入する際、複数の第2係止部30A,30Bが弾性変形するスペースを確保することができる。例えば、第2係止部30Aを取付孔9Cに挿入する際に、第2係止部30Aを第1凹部12Aに向かって曲げることができる。その結果、複数の第2係止部30A,30Bを、複数の取付孔9C,9Dに向かって容易に挿入することができるため、複数の第2係止部30A,30Bの取り付けがより容易となる。
【0077】
また、本体11の第1主面部PS1及び第2主面部PS2には、本体11の厚み方向(X方向)に突出する複数のリブ13が設けられている。これにより、緩衝材10が溝8に配置されると、複数のリブ13が溝8の内壁と接触する。その結果、複数のリブ13が緩衝材10を側方から支持し、緩衝材10の脱落をより抑制することができる。
【0078】
緩衝材10を形成する材料としては、例えば、エラストマーなどが挙げられる。緩衝材10の外形サイズは、第1係止部20A,20B、第2係止部30A,30Bを除く場合、例えば、幅1.3mm、高さ2mm、奥行き20mmである。緩衝材10の外形サイズは、第1係止部20A,20B、第2係止部30A,30Bを含める場合、例えば、幅1.9mm、高さ2.9mm、奥行き20.9mmである。
【0079】
[効果]
実施の形態1の緩衝材10によれば、以下の効果を奏することができる。
【0080】
緩衝材10は、本体11と、複数の第1係止部20A,20Bと、複数の第2係止部30A,30B、とを備える。本体11は、長手方向(Y方向)、短手方向(Z方向)及び厚み方向(X方向)を有する板状の弾性体で形成される。また、本体11は、第1主面部PS1と、第1主面部PS1と反対側に設けられる第2主面部PS2と、を有する。また、本体11は、第1主面部PS1及び第2主面部PS2の長手方向(Y方向)における両端に設けられる第1側端部QS1及び第2側端部QS2を有する。また、本体11は、第1主面部PS1及び第2主面部PS2の短手方向(Z方向)における両端に設けられる第1端部RS1及び第2端部RS2と、を有する。複数の第1係止部20A,20Bは、それぞれ、本体11の第1側端部QS1及び第2側端部QS2に設けられる。複数の第2係止部30A,30Bは、それぞれ、本体11の第1主面部PS1側及び第2主面部PS2側に突出して設けられる。
【0081】
このような構成により、緩衝材10が電子機器1などの取り付け対象から脱落することを抑制することができる。また、複数の第1係止部20A,20B及び複数の第2係止部30A,30Bによって、本体11の長手方向及び短手方向の両方で緩衝材10を係止することができる。これにより、例えば、緩衝材10に外力が加わったとしても、緩衝材10が脱落することを抑制することができる。
【0082】
複数の第2係止部30A,30Bは、それぞれ、第1突出部及び第2突出部を有する。第1突出部は、本体11の短手方向(Z方向)において第2端部RS2から本体11に対して離れる方向に延び、且つ本体11の厚み方向(X方向)において第1主面部PS1から本体11に対して離れる方向に屈曲している。第2突出部は、本体11の短手方向(Z方向)において第2端部RS2から本体11に対して離れる方向に延び、且つ本体11の厚み方向(X方向)において第2主面部PS2から本体11に対して離れる方向に屈曲している。
【0083】
このような構成により、緩衝材10の脱落をより抑制することができる。例えば、緩衝材10の厚み方向(X方向)から緩衝材10に外力が加わったとしても、第1突出部及び第2突出部によって、緩衝材10が脱落することを抑制することができる。
【0084】
複数の第2係止部30A,30Bは、複数の第2係止部30A,30Bが突出する側と反対側に複数の傾斜面31A,31Bを有する。
【0085】
このような構成により、緩衝材10の取り付けをより容易にすることができる。例えば、緩衝材10を電子機器1に設けられた溝8に取り付ける際に、溝8に設けられた複数の取付孔9C,9Dに、複数の第2係止部30A,30Bを挿入しやすくなる。
【0086】
本体11において、複数の第2係止部30A,30Bが設けられる位置であって、複数の第2係止部30A,30Bが突出する側と反対側の主面部に、複数の凹部12A,12Bが設けられている。
【0087】
このような構成により、緩衝材10の取り付けをより容易にすることができる。複数の第2係止部30A,30Bを複数の取付孔9C,9Dに挿入する際、複数の第2係止部30A,30Bが弾性変形するスペースを確保することができる。これにより、例えば、緩衝材10を電子機器1に設けられた溝8に取り付ける際に、溝8に設けられた複数の取付孔9C,9Dに、複数の第2係止部30A,30Bを挿入しやすくなる。
【0088】
複数の凹部12A,12Bの深さt2は、本体11の厚み方向(X方向)における複数の第2係止部30A,30Bの突出量t1の0.8倍以上1.2倍以下である。
【0089】
このような構成により、緩衝材10の取り付けをより容易にすることができる。
【0090】
緩衝材10は、本体11の第1主面部PS1と第2主面部PS2とに設けられ、且つ本体11の厚み方向(X方向)に突出する複数のリブ13を備える。
【0091】
このような構成により、複数のリブ13によって、本体11を側方から支持することができるため、緩衝材10の脱落をより抑制することができる。
【0092】
複数のリブ13は、本体11の短手方向(Z方向)に長手方向を有する半円柱形状を有する。
【0093】
このような構成により、緩衝材10の取り付けやすさを維持しつつ、本体11を側方から支持することができる。
【0094】
電子機器1は、第1筐体2と、第2筐体3と、ヒンジ部7と、複数の緩衝材10と、備える。第1筐体2は、表示部4を収納する。第2筐体3は、入力部5,6を収納する。ヒンジ部7は、第1筐体2と第2筐体3とを回動可能に接続する。複数の緩衝材10は、上述した態様を有し、第2筐体3に取り付けられている。第2筐体3において入力部5を覆う第2枠部分3aには、複数の溝8が設けられている。複数の緩衝材10は、複数の溝8にそれぞれ配置される。また、複数の緩衝材10の一部は、複数の溝8から突出している。
【0095】
このような構成により、電子機器1から緩衝材10が脱落することを抑制することができる。例えば、タブレット状態のときにおいて、ユーザの指などが緩衝材10に接触し、外力がかかりやすくなっている。電子機器1によれば、緩衝材10に外力が加わったとしても緩衝材10が電子機器1から脱落することを抑制することができる。
【0096】
なお、実施の形態1では、緩衝材10が複数の第2係止部30A,30Bを備える例について説明したが、これに限定されない。例えば、緩衝材10は、本体11の第1主面部PS1側と第2主面部PS2側とのうち少なくともいずれか一方に突出して設けられる1つ又は複数の第2係止部を備えていればよい。
【0097】
実施の形態1では、複数の第2係止部30A,30Bが傾斜面31A,31Bを備える例について説明したが、これに限定されない。例えば、複数の第2係止部30A,30Bが傾斜面31A,31Bを備えていなくてもよい。傾斜面31A,31Bは、必須の構成ではない。
【0098】
実施の形態1では、本体11に複数の凹部12A,12Bが設けられている例について説明したが、これに限定されない。例えば、本体11には複数の凹部12A,12Bが設けられていなくてもよい。複数の凹部12A,12Bは、必須の構成ではない。
【0099】
実施の形態1では、本体11に複数のリブ13が設けられている例について説明したが、これに限定されない。本体11には1つのリブ13が設けられていてもよい。あるいは、本体11には複数のリブ13が設けられていなくてもよい。複数のリブ13は、必須の構成ではない。
【0100】
実施の形態1では、緩衝材10が取り付けられる対象として、電子機器1であるコンピュータを例として説明したが、これに限定されない。緩衝材10の取り付け対象としては、例えば、タブレット用の後付けキーボード、折り畳み式の携帯ゲーム機、折り畳み式のキーボード折り畳み式のスマートフォンなどが挙げられる。
【0101】
実施の形態1では、緩衝材10が電子機器1に設けられた溝8に配置される例について説明したが、これに限定されない。緩衝材10は、溝8に配置されていなくてもよく、複数の第1係止部20A,20B及び1つ又は複数の第2係止部30A,30Bが取り付けられる取付孔に取り付けられていればよい。
【0102】
実施の形態1では、緩衝材10は、電子機器1の第2筐体3において入力部5の外周を覆う第2枠部分3aに配置される例について説明したが、これに限定されない。例えば、緩衝材10は、電子機器1の第1筐体2において表示部4の外周を覆う第1枠部分2aに配置されてもよい。
【0103】
実施の形態1では、複数の取付孔9A-9Dのそれぞれが貫通孔である例について説明したが、これに限定されない。例えば、複数の取付孔9A-9Dは、凹部及び/又は切り欠きなどであってもよい。
【0104】
本開示は、添付図面を参照しながら好ましい実施の形態に関連して充分に記載されているが、この技術に熟練した人々にとっては種々の変形や修正は明白である。そのような変形や修正は、添付した請求の範囲による本開示の範囲から外れない限りにおいて、その中に含まれると理解されるべきである。
【産業上の利用可能性】
【0105】
本開示は、緩衝材の脱落を抑制することができるため、例えば、電子機器(例えば、ラップトップPCなど)に有用である。
【符号の説明】
【0106】
1 電子機器
2 第1筐体
2a 第1枠部分
3 第2筐体
3a 第2枠部分
4 液晶パネル
5 キーボード
6 タッチパッド
7 ヒンジ部
8 溝
8a 底部
9A,9B,9C,9D 取付孔
10 緩衝材
11 本体
12A 第1凹部
12B 第2凹部
13 リブ
20A,20B 第1係止部
30A,30B 第2係止部
31A 第1傾斜面
31B 第2傾斜面