(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-24
(45)【発行日】2023-12-04
(54)【発明の名称】医療介護従事者用スケジュールデータの生成に関するサーバ、システム、方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G16H 40/20 20180101AFI20231127BHJP
A61B 5/00 20060101ALI20231127BHJP
G06Q 10/109 20230101ALI20231127BHJP
【FI】
G16H40/20
A61B5/00 G
G06Q10/109
(21)【出願番号】P 2019098529
(22)【出願日】2019-05-27
【審査請求日】2022-04-26
(73)【特許権者】
【識別番号】000230962
【氏名又は名称】日本光電工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001416
【氏名又は名称】弁理士法人信栄事務所
(72)【発明者】
【氏名】矢出 雅洋
(72)【発明者】
【氏名】茂木 裕二
(72)【発明者】
【氏名】福原 到
(72)【発明者】
【氏名】中桐 泉
(72)【発明者】
【氏名】柳沼 貴志
【審査官】渡邉 加寿磨
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/230559(WO,A1)
【文献】特開2015-35036(JP,A)
【文献】特開2004-246841(JP,A)
【文献】特開2019-21124(JP,A)
【文献】特開2014-10534(JP,A)
【文献】特開2009-129264(JP,A)
【文献】特開2010-250681(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
A61B 5/00
G16H 10/00-80/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも二日以上における医療介護従事者の出勤予定日時を示す勤務予定情報と、患者の生体情報及び患者に関する処置情報の少なくとも一つと、を保存可能なデータ保存部と、
前記勤務予定情報と、取得された前記生体情報及び前記処置情報の少なくとも一つと、に基づき、前記患者への訪問予定日時を複数含む医療介護従事者用スケジュールデータを生成する生成部と、を備え、
複数の前記訪問予定日時同士の間隔は、取得された前記生体情報及び前記処置情報の少なくとも一つに基づいている、サーバ。
【請求項2】
前記サーバは、前記医療介護従事者の種別に関する情報をさらに保存可能であり、
前記サーバは、前記医療介護従事者の種別に関する情報と、取得された前記生体情報及び前記処置情報の少なくとも一つと、に基づき、適正種別情報を生成し、
前記サーバは、前記適正種別情報と、前記勤務予定情報と、取得された前記生体情報及び前記処置情報の少なくとも一つと、に基づいて、前記医療介護従事者用スケジュールデータを生成する、請求項1に記載のサーバ。
【請求項3】
前記サーバは、適切な診療間隔に関する情報である訪問間隔情報をさらに保存可能であり、
前記サーバは、前記訪問間隔情報と、取得された前記生体情報及び前記処置情報の少なくとも一つと、に基づき、前記医療介護従事者が前記患者を訪問する時期に関する情報である訪問時期情報を生成し、
前記サーバは、前記訪問時期情報と、前記勤務予定情報と、取得された前記生体情報及び前記処置情報の少なくとも一つと、に基づいて、前記医療介護従事者用スケジュールデータを生成する、請求項1又は2に記載のサーバ。
【請求項4】
医療介護従事者の勤務予定情報と、患者の生体情報および患者に関する処置情報の少なくとも一つと、を保存可能なデータ保存部と、
取得された前記生体情報及び前記処置情報の少なくとも一つに基づいて、前記患者の容態を判断する判断部と、
前記患者の容態に関する判断結果と、前記勤務予定情報と、に基づき
、医療介護従事者用スケジュールデータを生成する生成部と、を備える、サーバ。
【請求項5】
前記サーバは、前記勤務予定情報と、取得された前記生体情報及び前記処置情報の少なくとも一つと、に基づき、前記患者に関連した医療介護従事者用スケジュールデータの変更を促すための提示用データを生成する、請求項1から4のいずれか一項に記載のサーバ。
【請求項6】
患者の生体情報を測定可能な測定機器と、
通信端末と、
少なくとも二日以上における医療介護従事者の出勤予定日時を示す勤務予定情報と、前記生体情報及び患者に関する処置情報の少なくとも一つと、を保存可能なサーバと、
を備え、
前記測定機器は、前記通信端末を介して前記サーバと通信可能であり、
前記サーバは、前記勤務予定情報と、取得された前記生体情報及び前記処置情報の少なくとも一つと、に基づき、前記患者への訪問予定日時を複数含む医療介護従事者用スケジュールデータを生成し、
複数の前記訪問予定日時同士の間隔は、取得された前記生体情報及び前記処置情報の少なくとも一つに基づいている、システム。
【請求項7】
患者の生体情報を測定可能な測定機器と、
通信端末と、
医療介護従事者の勤務予定情報と、前記生体情報及び患者に関する処置情報の少なくとも一つと、を保存可能なサーバと、
を備え、
前記サーバは、取得された前記生体情報及び前記処置情報の少なくとも一つに基づいて、前記患者の容態を判断可能であり、
前記サーバは、前記患者の容態に関する判断結果と、前記勤務予定情報と、に基づき
、医療介護従事者用スケジュールデータを生成する、システム。
【請求項8】
前記サーバは、前記勤務予定情報と、取得された前記生体情報及び前記処置情報の少なくとも一つと、に基づき、前記患者に関連した医療介護従事者用スケジュールデータの変更を促すための提示用データを生成する、請求項6または7に記載のシステム。
【請求項9】
情報機器をさらに備え、
前記情報機器は、前記サーバとネットワークを介して通信可能であり、
前記情報機器の表示部に
、医療介護従事者用スケジュールを表示するための表示用データ又は前記患者に関連した医療介護従事者用スケジュールデータの変更を促すための提示用データに基づく医療介護従事者用スケジュールが表示される、請求項6から8のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項10】
少なくとも二日以上における医療介護従事者の出勤予定日時を示す勤務予定情報と、患者の生体情報及び患者に関する処置情報の少なくとも一つと、を取得するステップと、
前記勤務予定情報と、前記生体情報及び前記処置情報の少なくとも一つと、に基づき、前記患者への訪問予定日時を複数含む医療介護従事者用スケジュールデータを生成するステップと、を含む、方法であって、
複数の前記訪問予定日時同士の間隔は、取得された前記生体情報及び前記処置情報の少なくとも一つに基づいており、
前記方法はサーバによって実行される、方法。
【請求項11】
医療介護従事者の勤務予定情報と、患者の生体情報および患者に関する処置情報の少なくとも一つと、を取得するステップと、
前記生体情報及び前記処置情報の少なくとも一つに基づいて、前記患者の容態を判断するステップと、
前記患者の容態に関する判断結果と、前記勤務予定情報と、に基づき
、医療介護従事者用スケジュールデータを生成するステップと、を含む、方法であって、
前記方法はサーバによって実行される、方法。
【請求項12】
少なくとも二日以上における医療介護従事者の出勤予定日時を示す勤務予定情報と、患者の生体情報及び患者に関する処置情報の少なくとも一つと、を取得する機能と、
前記勤務予定情報と、前記生体情報及び前記処置情報の少なくとも一つと、に基づき、前記患者への訪問予定日時を複数含む医療介護従事者用スケジュールデータを生成する機能と、をコンピュータに実現させるためのプログラムであって、
複数の前記訪問予定日時同士の間隔は、取得された前記生体情報及び前記処置情報の少なくとも一つに基づいている、プログラム。
【請求項13】
医療介護従事者の勤務予定情報と、患者の生体情報および患者に関する処置情報の少なくとも一つと、を取得する機能と、
前記生体情報及び前記処置情報の少なくとも一つに基づいて、前記患者の容態を判断する機能と、
前記患者の容態に関する判断結果と、前記勤務予定情報と、に基づき
、医療介護従事者用スケジュールデータを生成する機能と、をコンピュータに実現させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療介護従事者用スケジュールデータの生成に関するサーバ、システム、方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
表示部に生体情報と投薬情報を併せて表示させる医療用表示装置が知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示された医療用表示装置によれば、医療介護従事者は、患者の生体情報と投薬情報を一覧的に確認することができる。そのため、医療介護従事者は、生体情報と投薬情報の観点から、患者の容態変化を把握することができる。しかし、医療介護従事者が、患者の容態変化に基づいて、当該患者への訪問スケジュールを決定する場合、医療介護従事者自ら、まず、患者の生体情報及び投薬情報の少なくとも一方と、医療介護従事者の勤務スケジュールと、を確認する。そして、医療介護従事者は訪問スケジュールを自分で考え、手動で作成しなければならない。
【0005】
本発明は、医療介護従事者が適切な勤務スケジュールを簡便に決めることを可能にするサーバ、システム、方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係るサーバは、
医療介護従事者の勤務予定情報と、患者の生体情報及び患者に関する処置情報の少なくとも一つと、を保存可能なサーバであって、
前記サーバは、前記勤務予定情報と、取得された前記生体情報及び前記処置情報の少なくとも一つと、に基づき、前記患者に関連した医療介護従事者用スケジュールデータを生成する。
【0007】
上記構成に係るサーバによれば、サーバは、医療介護従事者の勤務予定情報と、患者に関する生体情報及び処置情報の少なくとも一方と、に基づき、医療介護従事者用スケジュールデータを生成する。
このように、上記構成によれば、医療介護従事者が適切な勤務スケジュールを簡便に決めることを可能にするサーバを提供することができる。
【0008】
また、本発明の一態様に係るサーバは、
医療介護従事者の勤務予定情報と、患者の生体情報および患者に関する処置情報の少なくとも一つと、を保存可能なサーバであって、
前記サーバは、取得された前記生体情報及び前記処置情報の少なくとも一つに基づいて、前記患者の容態を判断可能であり、
前記サーバは、前記患者の容態に関する判断結果と、前記勤務予定情報と、に基づき、前記医療介護従事者用スケジュールデータを生成する。
【0009】
上記構成に係るサーバによれば、取得された医療介護従事者の勤務予定情報と、取得された患者に関する生体情報及び処置情報の少なくとも一つと、に基づいて、患者の容態を判断する。そして、サーバは、当該判断結果と、前記勤務予定情報と、に基づき、医療介護従事者用スケジュールデータを生成する。
このように、上記構成によれば、患者の容態に応じた適切な医療介護従事者の勤務スケジュールを簡便に決めることを可能にするサーバを提供することができる。
【0010】
また、本発明の一態様に係るシステムは、
患者の生体情報を測定可能な測定機器と、
通信端末と、
医療介護従事者の勤務予定情報と、前記生体情報及び患者に関する処置情報の少なくとも一つと、を保存可能なサーバと、
を備え、
前記測定機器は、前記通信端末を介して前記サーバと通信可能であり、
前記サーバは、前記勤務予定情報と、取得された前記生体情報及び前記処置情報の少なくとも一つと、に基づき、前記患者に関連した医療介護従事者用スケジュールデータを生成する。
【0011】
上記構成に係るシステムによれば、サーバが、医療介護従事者の勤務予定情報と、患者に関する生体情報及び処置情報の少なくとも一つと、に基づき、医療介護従事者用スケジュールデータを生成する。このため、上記構成に係るシステムは、患者の容態に応じた適切な勤務スケジュールが生成することができる。
このように、上記構成によれば、医療介護従事者が適切な勤務スケジュールを簡便に決めることを可能にするシステムを提供することができる。
【0012】
また、本発明の一態様に係るシステムは、
患者の生体情報を測定可能な測定機器と、
通信端末と、
医療介護従事者の勤務予定情報と、前記生体情報及び患者に関する処置情報の少なくとも一つと、を保存可能なサーバと、
を備え、
前記サーバは、取得された前記生体情報及び前記処置情報の少なくとも一つに基づいて、前記患者の容態を判断可能であり、
前記サーバは、前記患者の容態に関する判断結果と、前記勤務予定情報と、に基づき、前記医療介護従事者用スケジュールデータを生成する。
【0013】
上記構成に係るシステムによれば、サーバは、取得された医療介護従事者の勤務予定情報と、取得された患者に関する生体情報及び処置情報の少なくとも一つと、に基づいて、患者の容態を判断する。そして、サーバは、当該判断結果と、前記勤務予定情報と、に基づき、医療介護従事者用スケジュールデータを生成する。
このように、上記構成によれば、患者の容態に応じた適切な医療介護従事者の勤務スケジュールを簡便に決めることを可能にするシステムを提供することができる。
【0014】
また、本発明の一態様に係る方法は、
医療介護従事者の勤務予定情報と、患者の生体情報及び患者に関する処置情報の少なくとも一つと、を取得するステップと、
前記勤務予定情報と、前記生体情報及び前記処置情報の少なくとも一つと、に基づき、前記患者に関連した医療介護従事者用スケジュールデータを生成するステップと、を含む。
【0015】
上記構成に係る方法によれば、取得された医療介護従事者の勤務予定情報と、取得された患者に関する生体情報及び処置情報の少なくとも一つと、に基づき、医療介護従事者用スケジュールデータが生成される。
このように、上記構成によれば、医療介護従事者が適切な勤務スケジュールを簡便に決めることを可能にする方法を提供することができる。
【0016】
また、本発明の一態様に係る方法は、
医療介護従事者の勤務予定情報と、患者の生体情報および患者に関する処置情報の少なくとも一つと、を取得するステップと、
前記生体情報及び前記処置情報の少なくとも一つに基づいて、前記患者の容態を判断するステップと、
前記患者の容態に関する判断結果と、前記勤務予定情報と、に基づき、前記医療介護従事者用スケジュールデータを生成するステップと、を含む。
【0017】
上記構成に係る方法によれば、取得された医療介護従事者の勤務予定情報と、取得された患者に関する生体情報及び処置情報の少なくとも一つと、に基づいて、患者の容態が判断される。そして、当該判断結果と、前記勤務予定情報と、に基づき、医療介護従事者用スケジュールデータが生成される。
このように、上記構成によれば、患者の容態に応じた適切な医療介護従事者の勤務スケジュールを簡便に決めることを可能にする方法を提供することができる。
【0018】
また、本発明の一態様に係るプログラムは、
医療介護従事者の勤務予定情報と、患者の生体情報及び患者に関する処置情報の少なくとも一つと、を取得する機能と、
前記勤務予定情報と、前記生体情報及び前記処置情報の少なくとも一つと、に基づき、前記患者に関連した医療介護従事者用スケジュールデータを生成する機能と、をコンピュータに実現させる。
【0019】
上記構成に係るプログラムによれば、取得された医療介護従事者の勤務予定情報と、取得された患者に関する生体情報及び処置情報の少なくとも一つと、に基づき、医療介護従事者用スケジュールデータが生成される。
このように、上記構成によれば、医療介護従事者が適切な勤務スケジュールを簡便に決めることを可能にするプログラムを提供することができる。
【0020】
また、本発明の一態様に係るプログラムは、
医療介護従事者の勤務予定情報と、患者の生体情報および患者に関する処置情報の少なくとも一つと、を取得する機能と、
前記生体情報及び前記処置情報の少なくとも一つに基づいて、前記患者の容態を判断する機能と、
前記患者の容態に関する判断結果と、前記勤務予定情報と、に基づき、前記医療介護従事者用スケジュールデータを生成する機能と、をコンピュータに実現させる。
【0021】
上記構成に係るプログラムによれば、取得された医療介護従事者の勤務予定情報と、取得された患者に関する生体情報及び処置情報の少なくとも一つと、に基づいて、患者の容態が判断される。そして、当該判断結果と、前記勤務予定情報と、に基づき、医療介護従事者用スケジュールデータが生成される。
このように、上記構成によれば、患者の容態に応じた適切な医療介護従事者の勤務スケジュールを簡便に決めることを可能にするプログラムを提供することができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、医療介護従事者が適切な勤務スケジュールを簡便に決めることを可能にするサーバ、システム、方法およびプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】本発明の一実施形態に係るシステムの構成図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係るシステムの機能ブロック図である。
【
図3】第一実施例に係るシステムの動作に関するシーケンス図である。
【
図4】患者の生体情報及び処置情報に関するデータの例を示す図である。
【
図5】患者の生体情報または処置情報に応じた適切な医療介護従事者の種別、ならびに医療介護従事者の訪問頻度および訪問緊急度の基準等を示す図である。
【
図6】情報機器の表示部に表示される表示画面の一例を示す図である。
【
図7】情報機器の表示部に表示される表示画面の一例を示す図である。
【
図8】第二実施例に係るシステムの動作に関するシーケンス図である。
【
図9】現状の医療介護従事者用スケジュールデータの一例を示す図である。
【
図10】第三実施例に係るシステムの動作に関するシーケンス図である。
【
図11】サーバが提示用データを生成するまでの流れを示す図である。
【
図12】情報機器の表示部に表示される表示画面の一例を示す図である。
【
図13】情報機器の表示部に表示される表示画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。尚、本実施形態の説明において既に説明された要素と同一の参照番号を有する要素については、説明の便宜上、その説明は省略する。
【0025】
(全体構成)
図1は、本発明の実施例(以下、単に「本実施例」という。)に係るシステム100の構成図である。
図1に示すように、システム100は、情報機器1と、サーバ2と、測定機器3と、ゲートウェイ機器4(通信端末の一例)と、を含む。情報機器1とサーバ2はネットワークNを介して通信可能に接続されている。サーバ2と測定機器3は、ゲートウェイ機器4及びネットワークNを介して通信可能に接続されている。ネットワークNは、汎用のインターネットネットワークである。
【0026】
図2は、システム100の機能ブロック図である。
図2に示されるように、情報機器1は、表示部11と、操作部12と、制御部13と、通信インターフェース(通信IF)14と、を備える。これらはバス15を介して互いに通信可能に接続されている。情報機器1としては、例えば、デスクトップタイプのPC、ノートPC、タブレット端末、スマートフォン等の電子機器が利用され得る。
【0027】
表示部11は、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等のタッチスクリーン型のディスプレイ等であって、画像(操作画像や医療情報に関する画像等)を表示するように構成されている。
【0028】
操作部12は、情報機器1を操作する操作者の入力操作を受け付けると共に、当該入力操作に対応する指示信号を生成するように構成されている。操作部12は、例えば、表示部11上に重ねて配置されたタッチパネル、情報機器1の筐体に取り付けられた操作ボタン等である。操作部12は、患者情報の画面を表示部11に表示させるための入力操作や、表示画面を切り換えるための入力操作等を受け付けて、当該入力操作に対応する指示信号を生成する。生成された指示信号は、バス15を介して制御部13に送信される。制御部13は、指示信号に基づいて、情報機器1の動作を制御するように構成されている。なお、本明細書における「患者」という語句には、医療サービス又は介護サービスを受ける者が含まれる。
【0029】
制御部13は、メモリとプロセッサを備えている。メモリは、例えば、各種プログラム等が格納されたROM(Read Only Memory)やプロセッサにより実行される各種プログラム等が格納される複数ワークエリアを有するRAM(Random Access Memory)等から構成される。プロセッサは、例えばCPU(Central Processing Unit)であって、ROMに組み込まれた各種プログラムから指定されたプログラムをRAM上に展開し、RAMとの協働で各種処理を実行するように構成されている。
【0030】
通信インターフェース14は、ネットワークNへの接続を可能にするインターフェースである。通信インターフェース14を介して、情報機器1は、ネットワークNに接続されたサーバ2と適宜に通信することができる。
【0031】
図2に示されるように、サーバ2は、制御部21と、通信インターフェース(通信IF)22と、データ保存部23と、を備える。これらはバス24を介して互いに通信可能に接続されている。
【0032】
データ保存部23は記憶領域を有する。データ保存部23は、患者情報、患者の生体情報、患者の処置情報、医療介護従事者の種別に関する情報、医療介護従事者の勤務予定情報、適正種別情報、訪問間隔情報、訪問時期情報等を保存可能である。
【0033】
患者情報としては、例えば、患者の年齢、性別、血液型、持病に関する情報である。患者の生体情報としては、血圧、体温、SpO2(経皮的動脈血酸素飽和度)、体重、血糖値等である。患者の処置情報としては、昇圧薬、降圧薬、鎮痛剤、解熱薬等の投薬に関する投薬情報や、止血、クーリング、褥瘡のケア、吸引、包帯巻き替え等の手当に関する手当情報等である。
【0034】
医療介護従事者としては、医師、看護師、薬剤師、介護福祉士等の医療分野や介護分野に携わる者である。医療介護従事者の種別に関する情報とは、医師、看護師、薬剤師、介護福祉士等の職種に関する情報である。医療介護従事者の勤務予定情報とは、医療介護従事者の出勤予定日時に関する情報である。適正種別情報とは、患者の生体情報等に合わせた医療介護従事者の種別に関する情報である。
【0035】
訪問間隔情報とは、適切な診療間隔に関する情報である。訪問間隔情報は、医療介護従事者ごとに任意に設定された訪問緊急度に関する基準と、訪問頻度に関する基準と、を含む情報である。訪問緊急度に関する基準とは、患者の訪問をどれくらい急ぐべきかという指標である。訪問頻度に関する基準とは、患者の訪問をどれくらいの頻度で行うべきかという指標である。
【0036】
訪問時期情報とは、医療介護従事者が患者を訪問する時期に関する情報である。訪問時期情報は、訪問間隔情報と、患者の生体情報及び処置情報の少なくとも一つと、に基づき、生成される。つまり、訪問時期情報は、患者の生体情報等に合わせて生成される情報である。
【0037】
制御部21は、メモリとプロセッサを備えている。メモリは、例えば、各種プログラム等が格納されたROM(Read Only Memory)やプロセッサにより実行される各種プログラム等が格納される複数ワークエリアを有するRAM(Random Access Memory)等から構成される。プロセッサは、例えばCPU(Central Processing Unit)であって、ROMに組み込まれた各種プログラムから指定されたプログラムをRAM上に展開し、RAMとの協働で後述する判断部211、生成部212等の各種処理を実行するように構成されている。
【0038】
制御部21は、判断部211と、生成部212と、を備える。判断部211は、データ保存部23に保存された患者の生体情報及び患者の処置情報の少なくとも一つから、患者の容態を判断することができる。
【0039】
判断部211は、例えば、データ保存部23に保存された患者の生体情報及び患者の処置情報の少なくとも一つから、当該患者の血圧の変化、体温の変化、SpO2の変化、血糖値の変化等を分析し、患者の容態を判断する。判断部211は、患者の容態を判断すると、当該判断結果として、当該患者の容態に関する情報を生成する。判断部211は、患者の容態に関する情報をデータ保存部23に送信する。患者の容態に関する情報は、データ保存部23に保存される。
【0040】
判断部211は、訪問間隔情報と、患者の生体情報及び患者の処置情報の少なくとも一つと、に基づき、適切な訪問時期を判断し、当該判断結果として、適正な訪問時期に関する情報(訪問時期情報)を生成する。判断部211は、訪問時期情報をデータ保存部23に送信する。訪問時期情報は、データ保存部23に保存される。
【0041】
判断部211は、医療介護従事者の種別に関する情報と、患者の生体情報及び患者の処置情報の少なくとも一つと、に基づき、当該患者に対して適切な医療介護従事者を判断し、当該判断結果として、適正種別情報を生成する。判断部211は、適正種別情報をデータ保存部23に送信する。適正種別情報は、データ保存部23に保存される。
【0042】
生成部212は、データ保存部23に保存された医療介護従事者の勤務予定情報と、データ保存部23に保存された患者の生体情報及び患者の処置情報の少なくとも一つと、に基づいて、医療介護従事者用スケジュールデータを生成することができる。また、生成部212は、患者の容態に関する情報と、医療介護従事者の勤務予定情報と、に基づいて、医療介護従事者用スケジュールデータを生成することもできる。なお、医療介護従事者用スケジュールデータとは、医療介護従事者が、対象となる患者に対して、診療又は訪問する予定の日時に関するデータである。
【0043】
生成部212は、データ保存部23に保存された適正種別情報と、医療介護従事者の勤務予定情報と、患者の生体情報及び患者の処置情報の少なくとも一つと、に基づいて、医療介護従事者用スケジュールデータを生成することもできる。
【0044】
生成部212は、データ保存部23に保存された訪問時期情報と、医療介護従事者の勤務予定情報と、患者の生体情報及び患者の処置情報の少なくとも一つと、に基づいて、医療介護従事者用スケジュールデータを生成することもできる。
【0045】
生成部212は、医療介護従事者用スケジュールデータに基づいて、表示用データを生成する。表示用データとは、医療介護従事者用スケジュールデータに基づく医療介護従事者用スケジュールを、情報機器1の表示部11に表示させるためのデータである。また、生成部212は、データ保存部23に保存されている過去に生成された現状の医療介護従事者用スケジュールデータと、患者の生体情報および処置情報の少なくとも一つと、に基づいて、提示用データを生成する。提示用データとは、現状の医療介護従事者用スケジュールデータと、現状の医療介護従事者用スケジュールデータの変更を医療介護従事者に促すためのメッセージ情報や医療介護従事者用スケジュールの変更候補等と、を含むデータであって、当該現状の医療介護従事者用スケジュールデータとメッセージ情報等を情報機器1の表示部11に表示させるためのデータである。当該メッセージ情報等の詳細については後述する。尚、生成部212が生成する医療介護従事者用スケジュールデータや表示用データには、生成部212によって全てが新しく生成されるデータだけでなく、データ保存部23に保存されている現状の医療介護従事者用スケジュールデータや表示用データを基に生成されるデータも含まれる。
【0046】
また、判断部211は、訪問時期情報に基づいて、現状の医療介護従事者用スケジュールデータが適切か否かを判断することができる。判断部211が、現状の医療介護従事者用スケジュールデータは不適切であると判断すると、生成部212は、訪問時期情報に基づいて、提示用データを生成する。
【0047】
通信インターフェース22は、ネットワークNへの接続を可能にするインターフェースである。通信インターフェース22を介して、サーバ2は、ネットワークNに接続された情報機器1及びゲートウェイ機器4を介してネットワークNに接続された測定機器3と適宜に通信することができる。
【0048】
図2に示されるように、測定機器3は、測定部31と、入力操作部32と、制御部33と、通信インターフェース(通信IF)34と、を備える。これらはバス35を介して互いに通信可能に接続されている。測定機器3としては、例えば、血圧計、体温計、パルスオキシメータ、体重計、血糖測定器等である。
【0049】
測定部31は、患者の生体情報を測定することができる。
【0050】
入力操作部32は、測定機器3を操作する操作者の入力操作を受け付けると共に、当該入力操作に対応する指示信号を生成するように構成されている。入力操作部32は、例えば、測定機器3の表示画面上に重ねて配置されたタッチパネルや、測定機器3の筐体に取り付けられた操作ボタン、イベントスイッチ等である。入力操作部32は、例えば、生体情報の取得を開始するための入力操作を受け付けて、当該入力操作に対応する指示信号を生成する。生成された指示信号は、バス35を介して制御部33に送信される。制御部33は、指示信号に基づいて、測定機器3の動作を制御するように構成されている。
【0051】
制御部33は、メモリとプロセッサを備えている。メモリは、例えば、各種プログラム等が格納されたROM(Read Only Memory)やプロセッサにより実行される各種プログラム等が格納される複数ワークエリアを有するRAM(Random Access Memory)等から構成される。プロセッサは、例えばCPU(Central Processing Unit)であって、ROMに組み込まれた各種プログラムから指定されたプログラムをRAM上に展開し、RAMとの協働で各種処理を実行するように構成されている。
【0052】
通信インターフェース34は、ゲートウェイ機器4への接続を可能にするインターフェースである。測定機器3とゲートウェイ機器4とは、例えば、Wi-Fi等の近距離無線通信等により接続される。通信インターフェース34及びゲートウェイ機器4を介して、測定機器3は、ネットワークNに接続されたサーバ2と適宜に通信することができる。
【0053】
ゲートウェイ機器4は、例えば、ルータである。ゲートウェイ機器4は、測定機器3により測定された生体情報を二つ以上の異なるネットワーク間に中継する通信機器である。ゲートウェイ機器4を介して、測定機器3はネットワークNに接続される。その結果、測定機器3はサーバ2と通信可能になる。なお、測定機器3とサーバ2は、ゲートウェイ機器4を介さずに直接データの送受信を行っても良い。
【0054】
ゲートウェイ機器4は略直方体の筐体を有する。ゲートウェイ機器4の幅及び奥行は約10センチメートルであり、高さは約4センチメートルである。ゲートウェイ機器4の重さは約120グラムである。このように、ゲートウェイ機器4は小型でかつ軽量である。
【0055】
(第一実施例)
図3~
図7を参照しながら、第一実施例について説明する。なお、本実施例では、2018年7月6日を現時点として説明をする。また、本実施例において、光電花子、光電一郎、光電次郎、および光電三郎は患者、光電太郎は医師として説明する。
図3は、第一実施例に係るシステム100の動作に関するシーケンス図である。測定機器3により、患者の生体情報が測定される(ステップS1)。例えば、患者の生体情報の測定は患者自身によって行われる。尚、医療介護従事者が患者の生体情報を測定してもよい。測定された患者の生体情報は、測定機器3の制御部33によって、ゲートウェイ機器4に送信される(ステップS2)。ゲートウェイ機器4は、受信した生体情報を、ネットワークNを介して、サーバ2に送信する(ステップS3)。サーバ2は、受信された生体情報をデータ保存部23に保存する(ステップS4)。
【0056】
医療介護従事者が、患者に対して処置を行った場合、医療介護従事者は、当該処置情報を、情報機器1の操作部12を介して入力する(ステップS5)。当該操作が行われると、処置情報をサーバ2に送信するための指示信号が生成される。生成された指示信号は、バス15を介して制御部13に送信される。制御部13は、指示信号に基づいて、処置情報をサーバ2に送信するよう、情報機器1を制御する(ステップS6)。サーバ2は、受信した処置情報をデータ保存部23に保存する(ステップS7)。
【0057】
データ保存部23に保存される患者の生体情報および処置情報としては、例えば、
図4に示されるような情報である。
図4は、2018年7月2日から2018年7月6日における、各患者の体温およびSpO
2に関する情報、ならびに処置情報を示している。例えば、2018年7月2日における光電花子の体温は36.0℃である。同様に、2018年7月2日における光電花子のSpO
2は98%である。2018年7月5日および同年7月6日において、光電花子には解熱薬が投与されている。
【0058】
2018年7月2日及び7月3日における光電一郎の体温は36.5℃である。同様に、2018年7月2日及び7月3日における光電一郎のSpO2は96%である。2018年7月2日から2018年7月6日までの間、光電一郎には何ら処置は行われていない。
【0059】
2018年7月2日における光電次郎の体温は38.0℃である。同様に、2018年7月2日における光電次郎のSpO2は98%である。2018年7月2日に、光電次郎はクーリングの処置を受けている。
【0060】
2018年7月2日における光電三郎の体温は36.5℃である。同様に、2018年7月2日における光電三郎のSpO2は96%である。2018年7月6日に、光電三郎には降圧薬が投与されている。
【0061】
図3に戻り、ステップS8以降について説明する。サーバ2の判断部211は、データ保存部23に予め保存されている医療介護従事者の種別に関する情報と、患者の生体情報及び患者の処置情報の少なくとも一つと、に基づき、当該患者に対して適切な医療介護従事者を判断する。そして、判断部211は、当該判断結果として、適正種別情報を生成する(ステップS8)。判断部211によって生成された適正種別情報は、データ保存部23に保存される(ステップS9)。
【0062】
図5は、患者の生体情報または処置情報に応じた適切な医療介護従事者の種別、ならびに医療介護従事者の訪問頻度および訪問緊急度の基準等を示す図である。
図5に示すテーブル情報はデータ保存部23に保存されている。なお、
図5に示すテーブル情報には、患者の生体情報または処置情報に対応する患者の容態に関する情報が含まれているが、本実施例では、患者の容態に関する情報は用いられない。
図5に示されるように、例えば、一週間以内に、患者の体温が37.2℃以上38.0℃未満である日があるとき、当該患者の対応をすべき者は介護士である。一週間以内に、体温が38.0℃以上である日があるとき、当該患者の対応をすべき者は看護師である。三日以内に、SpO
2が90%未満である日があるとき、当該患者の対応をすべき者は医師である。また、一週間以内に、連続して二日以上、解熱薬が患者に投与されている場合、当該患者の対応をすべき者は医師である。
【0063】
図4に示すように、本実施例において、2018年7月5日及び同年7月6日における光電花子の体温(生体情報)は、38.0℃以上である。また、2018年7月5日及び同年7月6日における光電花子のSpO
2(生体情報)は、90%未満である。また、光電花子には、2018年7月5日及び同年7月6日に、解熱薬が投与されている(処置情報)。このため、サーバ2の判断部211は、光電花子の対応をすべき者は医師であると判断する。判断部211は、当該判断結果として、適正種別情報を生成する。適正種別情報はデータ保存部23に保存される。
【0064】
2018年7月2日から同年7月6日における光電一郎の体温は37.2℃未満である。2018年7月4日から同年7月6日における光電一郎のSpO2の値は90%以上である。2018年7月2日から同年7月6日において、光電一郎には何ら処置も行われていない。このため、判断部211は、光電一郎の対応をすべき者は介護士であると判断する。判断部211は、当該判断結果として、適正種別情報を生成する。適正種別情報はデータ保存部23に保存される。
【0065】
2018年7月2日における光電次郎の体温は、38.0℃である。2018年7月4日から同年7月6日における光電次郎のSpO2の値は90%以上である。2018年7月2日において、光電次郎はクーリングの処置を受けている。このため、判断部211は、光電次郎の対応をすべき者は看護師であると判断する。判断部211は、当該判断結果として、適正種別情報を生成する。適正種別情報はデータ保存部23に保存される。
【0066】
2018年7月2日から同年7月6日における光電三郎の体温は37.2℃未満である。2018年7月4日から同年7月6日における光電三郎のSpO2の値は90%以上である。2018年7月6日において、光電三郎には降圧薬が投与されている。このため、判断部211は、光電三郎の対応をすべき者は看護師であると判断する。判断部211は、当該判断結果として、適正種別情報を生成する。適正種別情報はデータ保存部23に保存される。
【0067】
図3に戻り、ステップS10以降について説明する。医療介護従事者は、自身の勤務スケジュール(勤務予定情報)を、情報機器1の操作部12を介して入力する(ステップS10)。当該操作が行われると、勤務予定情報をサーバ2に送信するための指示信号が生成される。生成された指示信号は、バス15を介して制御部13に送信される。制御部13は、指示信号に基づいて、勤務予定情報をサーバ2に送信するよう、情報機器1を制御する(ステップS11)。サーバ2は、受信した勤務予定情報をデータ保存部23に保存する(ステップS12)。
【0068】
ステップS12において、医療介護従事者の勤務予定情報がデータ保存部23に保存されると、生成部212は、対象となる医療介護従事者の休暇情報と勤務予定情報(例えば、外来患者の対応予定情報)に基づき、既に予定が入っている時間帯を特定する。このとき、生成部212は、
図6に示されるような、対象となる医療介護従事者の休暇情報と勤務予定情報(本実施例では外来患者の対応予定情報)のみが反映されている情報である、医療介護従事者用の初期スケジュールデータを生成する。
【0069】
ステップS12の次に、サーバ2の生成部212は、データ保存部23に保存された医療介護従事者の勤務予定情報と、患者の生体情報及び患者の処置情報の少なくとも一つと、適正種別情報と、に基づき、医療介護従事者用スケジュールデータを生成する(ステップS13)。生成部212によって生成された当該スケジュールデータは、データ保存部23に保存される。なお、生成部212は、医療介護従事者の勤務予定情報と患者の生体情報及び患者の処置情報の少なくとも一つと、に基づき、医療介護従事者用スケジュールデータを生成してもよい。
【0070】
ステップS13において、生成部212は、データ保存部23に保存された医療介護従事者の勤務予定情報と、患者の生体情報及び患者の処置情報の少なくとも一つと、適正種別情報と、に基づき、未だ予定が入っていない時間帯に、対象となる患者への訪問予定を入れ、医療介護従事者用スケジュールデータを生成する。このとき、生成部212は、
図5に示すテーブル情報を参照して、医療介護従事者用スケジュールデータを生成する。
【0071】
図5に示すように、例えば、一週間以内に、患者の体温が37.2℃以上38.0℃未満である日があるとき、医師は、五日以内に当該患者を訪問診療する必要がある。また、医師は、当該患者を一週間に一回以上訪問診療する必要がある。一週間以内に、患者の体温が38.0℃以上の日が二日以上続いているとき、医師は、二日以内に当該患者を訪問診療する必要がある。また、医師は、当該患者を一週間に三回以上訪問診療する必要がある。三日以内に、SpO
2が90%未満である日があるとき、医師は、二日以内に当該患者を訪問診療する必要がある。また、医師は、当該患者を一週間に三回以上訪問診療する必要がある。
【0072】
一週間以内に、連続して二日以上、解熱薬が患者に投与されている場合、医師は、二日以内に当該患者を訪問診療する必要がある。また、医師は、当該患者を一週間に三回以上訪問診療する必要がある。また、一週間以内に、クーリングの処置が患者に行われている場合、医師は、五日以内に当該患者を訪問診療する必要がある。また、医師は、当該患者を一週間に一回以上訪問診療する必要がある。
【0073】
図4に示すように、本実施例において、2018年7月5日及び同年7月6日における光電花子の体温(生体情報)は、38.0℃以上である。また、2018年7月5日及び同年7月6日における光電花子のSpO
2(生体情報)は、90%未満である。また、光電花子には、2018年7月5日及び同年7月6日に、解熱薬が投与されている。このため、サーバ2の判断部211は、医師である光電太郎は、二日以内(2018年7月8日以内)に、光電花子に対して訪問診療し、かつ一週間に三回以上、光電花子に対して訪問診療する必要があると判断する。
【0074】
2018年7月2日から同年7月6日における光電一郎の体温は37.2℃未満である。2018年7月4日から同年7月6日における光電一郎のSpO2の値は90%以上である。2018年7月2日から同年7月6日において、光電一郎には何ら処置も行われていない。このため、判断部211は、医師である光電太郎は、五日以内(2018年7月11日以内)に、光電一郎に対して訪問診療し、かつ一週間に一回以上、光電一郎に対して訪問診療する必要があると判断する。
【0075】
2018年7月2日における光電次郎の体温は、38.0℃である。2018年7月4日から同年7月6日における光電次郎のSpO2の値は90%以上である。2018年7月2日において、光電次郎はクーリングの処置を受けている。このため、判断部211は、医師である光電太郎は、五日以内(2018年7月11日以内)に、光電次郎に対して訪問診療し、かつ一週間に一回以上、光電次郎に対して訪問診療する必要があると判断する。
【0076】
2018年7月2日から同年7月6日における光電三郎の体温は37.2℃未満である。2018年7月4日から同年7月6日における光電三郎のSpO2の値は90%以上である。2018年7月6日において、光電三郎には降圧薬が投与されている。このため、判断部211は、医師である光電太郎は、五日以内(2018年7月11日以内)に、光電三郎に対して訪問診療し、かつ一週間に一回以上、光電三郎に対して訪問診療する必要があると判断する。
【0077】
生成部212は、上述した判断部211による判断結果に基づき、未だ予定が入っていない時間帯に、対象となる患者への訪問予定を入れ、医療介護従事者用スケジュールデータを生成する(
図3のステップS13)。
【0078】
図3に戻り、ステップS14以降の動作について説明する。サーバ2の生成部212は、データ保存部23に保存された対象となる医療介護従事者のスケジュールデータに基づいて、表示用データを生成する(ステップS14)。当該表示用データは、ネットワークNを介して、サーバ2から情報機器1に送信される(ステップS15)。
【0079】
情報機器1の制御部13は、受信した表示用データに基づく表示画面を表示するよう、表示部11を制御する(ステップS16)。このとき、表示部11には、例えば、
図7に示す画面が表示される。例えば、光電花子への訪問診療について見ると、
図7に示すように、光電太郎は、2018年7月7日13:00~14:00、2018年7月9日9:00~10:00、および2018年7月11日9:00~10:00において、光電花子への訪問診療を行う予定である。このように、2018年7月6日において生成部212が生成した医療介護従事者用スケジュールデータは適切である。
【0080】
なお、ステップS1~S4とステップS5~S7は、どちらが先に実行されてもよい。ステップS1~S9とステップS10~S12は、どちらが先に実行されてもよい。
また、ステップS14~S16は、医療介護従事者が情報機器1の操作部12への入力を介して行う、表示部11の表示に関する操作に基づき、実行されてもよい。
【0081】
上記構成に係るサーバ2及びシステム100によれば、サーバ2は、患者の生体情報及び処置情報の少なくとも一つと、医療介護従事者の勤務予定情報と、に基づき、医療介護従事者用スケジュールデータ及び当該医療介護従事者用スケジュールデータに紐付けられた表示用データを生成する。そして、当該表示用データに基づく医療介護従事者用スケジュールが、情報機器1の表示部11に表示される。このように、サーバ2及びシステム100は、患者の生体情報や処置情報を考慮して、医療介護従事者用スケジュールデータ及び表示用データを生成するので、医療介護従事者は、適切な勤務スケジュールを簡便に決めることができる。
【0082】
また、上記構成に係るサーバ2及びシステム100によれば、サーバ2は、適正種別情報と、医療介護従事者の勤務予定情報と、患者の生体情報及び処置情報と、に基づいて、医療介護従事者用スケジュールデータ及び表示用データを生成する。つまり、サーバ2は、対象となる患者にとって適正な種別の医療介護従事者を考慮して、医療介護従事者用スケジュールデータ及び表示用データを生成する。このため、サーバ2は、より適切な医療介護従事者用スケジュールデータ及び表示用データを生成することができる。
【0083】
また、上記構成に係るサーバ2及びシステム100によれば、サーバ2は、訪問時期情報と、医療介護従事者の勤務予定情報と、患者の生体情報及び処置情報の少なくとも一つと、に基づいて、医療介護従事者用スケジュールデータ及び表示用データを生成する。このため、サーバ2は、より適切な医療介護従事者用スケジュールデータ及び表示用データを生成することができる。
【0084】
(第二実施例)
第二実施例は、サーバ2が、患者の生体情報及び処置情報の少なくとも一つに基づき、患者の容態を判断する点、およびサーバ2が、患者の容態に関する判断結果と、医療介護従事者の勤務予定情報と、に基づき、医療介護従事用スケジュールデータを生成している点で第一実施例と異なる。なお、説明の便宜上、第二実施例の説明において、第一実施例と重複する部分については説明を省略する。
【0085】
また、第二実施例において、
図5に示すテーブル情報は、患者の生体情報や処置情報から患者の容態を判断するときにも用いられ得る。例えば、一週間以内に、患者の体温が38.0℃以上の日が二日以上続いている場合、サーバ2の判断部211は、当該患者は肺炎を患っている疑いがあると判断する。
【0086】
図8は、第二実施例に係るシステム100の動作に関するシーケンス図である。ステップS21~S27は、第一実施例のステップS1~S7と同様であるので説明を省略する。
【0087】
ステップS28において、サーバ2の判断部211は、データ保存部23に保存された患者の生体情報及び処置情報の少なくとも一つに基づき、当該患者の容態を判断する(ステップS28)。例えば、一週間以内に、患者の体温が38.0℃以上の日が二日以上続いている場合、判断部211は、当該患者は肺炎の疑いがあると判断する。本実施例においては、
図4に示されるように、光電花子は2018年7月5日及び同年7月6日における光電花子の体温(生体情報)は、38.0℃以上である。このため、判断部211は、
図5のテーブル情報に基づいて、光電花子は肺炎を患っている疑いがあると判断する。判断部211が行った判断結果(患者の容態に関する情報)は、データ保存部23に保存される(ステップS29)。
【0088】
ステップS30~S34は、第一実施例のステップS8~S12と同様であるので説明を省略する。
【0089】
ステップS35において、生成部212は、データ保存部23に保存された医療介護従事者の勤務予定情報と、患者の容態に関する情報と、適正種別情報と、に基づき、
図5のテーブル情報を参照して、医療介護従事者用スケジュールデータを生成する。なお、生成部212は、医療介護従事者の勤務予定情報と、患者の容態に関する情報と、に基づき、医療介護従事者用スケジュールデータを生成してもよい。
【0090】
ステップS36~S38は、第一実施例のステップS14~S16と同様であるので説明を省略する。
【0091】
上記構成に係るサーバ2及びシステム100によれば、サーバ2は、患者の生体情報及び処置情報の少なくとも一つに基づいて、判断した患者の容態を判断する。そして、サーバ2は、患者の容態に関する判断結果と、医療介護従事者の勤務予定情報と、に基づき、医療介護従事者用スケジュールデータ及び当該医療介護従事者用スケジュールデータに紐付けられた表示用データを生成する。そして、当該表示用データに基づく医療介護従事者用スケジュールが、情報機器1の表示部11に表示される。このように、サーバ2及びシステム100は、患者の容態を考慮して、医療介護従事者用スケジュールデータ及び表示用データを生成するので、患者の容態に応じた適切な医療介護従事者の勤務スケジュールを簡便に決めることができる。
【0092】
また、上記構成に係るサーバ2及びシステム100によれば、サーバ2は、適正種別情報と、医療介護従事者の勤務予定情報と、患者の容態に関する判断結果と、に基づいて、医療介護従事者用スケジュールデータ及び当該医療介護従事者用スケジュールデータに紐付けられた表示用データを生成する。つまり、サーバ2は、対象となる患者にとって適正な種別の医療介護従事者を考慮して、医療介護従事者用スケジュールデータ及び表示用データを生成する。このため、サーバ2は、より適切な医療介護従事者用スケジュールデータ及び表示用データを生成することができる。
【0093】
また、上記構成に係るサーバ2及びシステム100によれば、サーバ2は、訪問時期情報と、医療介護従事者の勤務予定情報と、患者の容態に関する判断結果と、に基づいて、医療介護従事者用スケジュールデータ及び表示用データを生成する。このため、サーバ2は、より適切な医療介護従事者用スケジュールデータ及び表示用データを生成することができる。
【0094】
(第三実施例)
第三実施例は、サーバ2は、提示用データを生成する点で第一実施例および第二実施例と異なる。なお、説明の便宜上、第三実施例の説明において、第一実施例または第二実施例と重複する部分については説明を省略する。また、第三実施例においては、第一実施例または第二実施例に示した方法により、過去に生成された現状の医療介護従事者用スケジュールデータが生成されている。そして、データ保存部23には、現状の医療介護従事者用スケジュールデータが保存されているものとして説明する。なお、本実施例において、現状の医療介護従事者用スケジュールデータは、2018年6月30日に生成されたものとして説明する。2018年6月30日の時点において生成された、現状の医療介護従事者用スケジュールデータは、
図9に示すものである。
【0095】
図10は、第三実施例に係るシステム100の動作に関するシーケンス図である。ステップS41~S49は、第一実施例のステップS1~S9と同様であるので説明を省略する。
【0096】
ステップS50において、サーバ2の生成部212は、データ保存部23に保存されている現状の医療介護従事者用スケジュールデータと、患者の生体情報および処置情報の少なくとも一つと、に基づいて、提示用データを生成する。ここで、
図11を参照して、生成部212が提示用データを生成する動作について詳述する。
図11は、サーバ2が提示用データを生成するまでの流れを示す図である。
【0097】
ステップS541において、判断部211は、判断部211がステップS49で生成した適正種別情報に紐付く医療介護従事者に関する現状の医療介護従事者用スケジュールデータが適切であるかどうか判断する。現状の医療介護従事者用スケジュールデータが適切であるとき(ステップS541においてYES)、生成部212は、提示用データを生成しない(ステップS542)。そして、本処理は終了する。一方、現状の医療介護従事者用スケジュールデータが適切ではないとき(ステップS541においてNO)、ステップS543に進む。本実施例において、光電花子の体温は、二日連続で38.0℃以上である(つまり、光電花子は肺炎を患っている疑いがある)ため、適切な医療介護従事者の種別は医師(光電太郎)である。また、光電太郎は、光電花子に対して二日以内(2018年7月8日以内)に訪問診療をする必要がある。さらに、光電太郎は、一週間に三回以上、光電花子に対して訪問診療をする必要がある。しかし、
図9に示すように、光電太郎の光電花子への訪問診療の予定は、2018年7月9日9:00~10:00と2018年7月11日9:00~10:00のみである。つまり、光電太郎の現状の医療介護従事者用スケジュールは不適切であるので(ステップS541においてNO)、ステップS543に進む。
【0098】
ステップS543において、判断部211は、適切な医療介護従事者が、適切な訪問日までに、適切な回数、対象となる患者を訪問することができるかどうかを判断する。適切な医療介護従事者が、適切な訪問日までに、適切な回数、対象となる患者を訪問することができるとき(ステップS543においてYES)、生成部212は提示用データを生成する(ステップS544)。ステップS544において生成される提示用データは、現状の医療介護従事者用スケジュールデータと、現状の医療介護従事者用スケジュールデータの変更を医療介護従事者に促すためのメッセージ情報と、医療介護従事者用スケジュールの変更候補と、を含む。一方、現状の医療介護従事者用スケジュールが適切ではないとき(ステップS543においてNO)、生成部212は、現状の医療介護従事者用スケジュールデータと、現状の医療介護従事者用スケジュールデータの変更を医療介護従事者に促すためのメッセージ情報と、を含む提示用データを生成する(ステップS545)。
【0099】
本実施例において、光電太郎は、光電花子に対して二日以内(2018年7月8日以内)に訪問診療をする必要がある。さらに、光電太郎は、一週間に三回以上、光電花子に対して訪問診療をする必要がある。また、光電太郎は、例えば、2018年7月7日13:00~14:00に光電花子の訪問診療をすることができる。このため、判断部211は、光電太郎は、2018年7月8日以内に、三回以上、光電花子の訪問診療をすることができると判断し(ステップS543においてYES)、生成部212は、提示用データを生成する(ステップS544)。このときに生成される提示用データには、現状の医療介護従事者用スケジュールデータと、現状の医療介護従事者用スケジュールデータの変更を医療介護従事者に促すためのメッセージ情報と、医療介護従事者用スケジュールの変更候補と、が含まれている。
【0100】
このようにして生成された提示用データは、ネットワークNを介して、サーバ2から情報機器1に送信される(ステップS51)。
【0101】
情報機器1の制御部13は、受信した提示用データに基づく表示画面を表示するよう、表示部11を制御する(ステップS52)。その結果、情報機器1の表示部11には、
図12に示される画像が表示される。本実施例における提示用データは、現状の医療介護従事者用スケジュールデータの変更を光電太郎に促すための情報が含まれている。現状の医療介護従事者用スケジュールデータの変更を光電太郎に促すための情報とは、2018年7月9日9:00~10:00の部分への赤色の着色と、表示部11の上部に表示された「不適切なスケジュールがあります」という警告メッセージおよび「2018年7月7日13:00~14:00に訪問診療するのはどうでしょうか」という提案メッセージである。尚、
図12に示す画面では、色の代わりにハッチングが付されている。赤色に対応するハッチングは、右上から左下に傾斜する斜線である。
【0102】
このように、システム100は、医療介護従事者の勤務スケジュール中の不適切な部分の色付け、警告メッセージ、提案メッセージ等によって、勤務スケジュールの変更を医療介護従事者に促すことができる。
【0103】
また、本実施例においては、表示部11の上部には、医療介護従事者が、表示部11に表示されているスケジュールを承認するか、修正するかを決定するためのボタン(承認ボタンA、修正ボタンB)が表示されている。医療介護従事者が承認ボタンAを押すと、スケジュールは修正されない。また、警告メッセージ、承認ボタンA及び修正ボタンBは表示部11に表示されなくなる。一方、医療介護従事者が修正ボタンBを押すと、スケジュールを修正するための画面が表示部11に表示される。
【0104】
上述した通り、光電太郎は、2018年7月8日までに光電花子への訪問診療を行う必要がある。光電太郎は、自身の勤務スケジュールを修正したいとき、表示部11に表示されている修正ボタンBを押す。光電太郎が修正ボタンBを押すと、スケジュールを修正するための画面が表示部11に表示される。スケジュールを修正するための画面が表示部11に表示されると、光電太郎は、情報機器1の操作部12に対して、スケジュールを修正するための入力操作を行う。当該入力操作が行われると、当該入力操作に対応する指示信号が生成される。生成された指示信号は、ネットワークNを介して、サーバ2に送信される。サーバ2の制御部21は、当該信号に基づき、スケジュールデータ及び当該スケジュールデータに基づく提示用データを修正する。光電太郎の勤務スケジュールが修正されると、情報機器1の表示部11には
図13に示す表示画面が表示される。修正箇所(本実施例では、2018年7月7日13:00~14:00)は、例えば青色に色付けされる。尚、
図13に示す実施例では、色の代わりにハッチングが付されている。青色に対応するハッチングは、左上から右下に傾斜する斜線である。
【0105】
このとき、表示部11の上部には、「スケジュールを修正しました」といったメッセージが表示される。尚、メッセージが表示される場所は任意に設定可能である。このように、システム100によれば、医療介護従事者の勤務スケジュールを修正した場合、医療介護従事者は、修正した箇所と勤務スケジュールが修正されたことを容易に認識することができる。
【0106】
なお、第三実施例において、ステップS48~S49は実行されなくてもよい。つまり、サーバ2は、適正種別情報を生成することなしに、提示用データを生成してもよい。
【0107】
また、第三実施例において、サーバ2は、データ保存部23に保存された患者の生体情報及び処置情報の少なくとも一つに基づき、当該患者の容態を判断してもよい。この場合、判断部211が行った判断結果(患者の容態に関する情報)は、データ保存部23に保存される。この場合においても、ステップS48~S49は実行されなくてもよい。
【0108】
上記構成に係るサーバ2およびシステム100によれば、サーバ2は、医療介護従事者の勤務予定情報と、患者の生体情報及び処置情報の少なくとも一つと、に基づき、現状の医療介護従事者用スケジュールデータの変更を促すためのメッセージ情報等を含む提示用データを生成する。そして、当該提示用データに基づく表示画面が、情報機器1の表示部11に表示される。つまり、医療介護従事者の勤務スケジュール中に不適切なスケジュールがあると、勤務スケジュール中の当該不適切な部分が色付けされたり、情報機器1の表示部11に警告メッセージが表示される。このため、医療介護従事者は、自身の勤務スケジュール中に不適切なスケジュールがあることを容易に認識することができるので、不適切な勤務スケジュールを減らすことができる。
【0109】
また、上記構成に係るシステム100によれば、医療介護従事者は、表示部11に表示された提示用データに基づく表示画面で現状の医療介護従事者用スケジュールを確認し、当該スケジュールを承認するか、または修正するかを簡便に決めることもできる。
【0110】
第一実施例から第三実施例では、医療介護従事者の患者に対する診療方式として、訪問診療を例に挙げて説明したが、この例に限られない。例えば、インターネットなどの通信技術を用いた遠隔診療や、患者が医療介護従事者のもとに赴く来訪診療であってもよい。
【0111】
第一実施例から第三実施例では、サーバ2は、医療介護従事者用スケジュールデータの生成にあたり、患者の生体情報及び処置情報を用いているがこれに限られない。サーバ2は、医療介護従事者用スケジュールデータの生成にあたり、患者の生体情報および処置情報のうちいずれか一方のみを用いてもよい。
【0112】
第一実施例および第二実施例において、サーバ2は、医療介護従事者の勤務予定情報と、現時点(2018年7月6日)における患者の生体情報および処置情報または患者の容態と、に基づいて、医療介護従事者用スケジュールデータおよび表示用データの全てを新しく生成する例を用いて説明したがこの例に限られない。サーバ2は、現時点(2018年7月6日)における患者の生体情報および処置情報、または患者の容態を用いて、過去(2018年6月30日)の時点において生成された現状の医療介護従事者用スケジュールデータを基に、最新の医療介護従事者用スケジュールデータおよび最新の表示用データを生成してもよい。
【0113】
第三実施例では、医療介護従事者が、情報機器1の操作部12を介して、医療介護従事者用スケジュールを修正する例を用いて説明したが、この例に限られない。例えば、医療介護従事者用スケジュールを修正するための入力操作がなくても、生成部212が、サーバ2の判断部211による判断結果に基づいて、データ保存部23に保存された現状の医療介護従事者用スケジュールデータを修正してもよい。この場合、現状の医療介護従事者用スケジュールデータを修正したことを示すメッセージ情報が生成部212によって生成され、情報機器1の表示部11には、当該メッセージ情報が表示される。
【0114】
第一実施例ではステップS1~S4が実行される例を、第二実施例ではステップS21~S24が実行される例を、それぞれ用いて説明したがこれに限られない。例えば、ステップS1~S4またはステップS21~S24は実行されなくてもよい。この場合、患者の生体情報の測定が行われなくても、情報機器1の表示部11に医療介護従事者用スケジュールが表示される。
【0115】
第一実施例ではステップS5~S6が実行される例を、第二実施例ではステップS2
5~S26が実行される例を、それぞれ用いて説明したがこれに限られない。例えば、ステップS5~S6またはステップS25~S26は実行されなくてもよい。この場合、処置情報の入力が行われていなくても、情報機器1の表示部11に医療介護従事者用スケジュールが表示される。
【0116】
第三実施例では、情報機器1の表示部11に表示されているスケジュールを承認するか、修正するかを決定するためのボタン(承認ボタンA、修正ボタンB)が表示部11に表示されている例を用いて説明したがこれに限られない。例えば、承認ボタンA及び修正ボタンBは、情報機器1の筐体に取り付けられた操作ボタン等であってもよい。
【0117】
サーバ2の生成部212によって生成された医療介護従事者用スケジュールデータ及び表示用データは、医療介護従事者による情報機器1の操作部12に対する操作によって、適宜修正されてもよい。この場合、医療介護従事者は、表示部11に表示された画面を見て、情報機器1の操作部12に対して、スケジュールを修正するための入力操作を行うことで、自身の医療介護従事者用スケジュールを修正することができる。
【0118】
本実施形態においては、コンピュータ可読媒体が利用されてもよい。コンピュータ可読媒体は、プロセッサが読み取ることのできる情報やデータを記憶し得る、あらゆるタイプの物理メモリ(RAM、ROM等)を指す。コンピュータ可読媒体は、1つ以上のプロセッサによる実行処理に関する命令を記憶し得る。尚、「コンピュータ可読媒体」という用語は、有形の品目を包含し、且つ搬送波や一時的な信号は除外する(即ち、非一時的なものを指す)ことを理解されたい。
【0119】
尚、本発明は、上述した実施形態に限定されず、適宜、変形、改良等が自在である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数値、形態、数、配置場所等は、本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
【符号の説明】
【0120】
1:情報機器、2:サーバ、3:測定機器、4:ゲートウェイ機器、N:ネットワーク、100:システム