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特許7391004道路網データ更新方法、装置、電子機器及び記憶媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-24
(45)【発行日】2023-12-04
(54)【発明の名称】道路網データ更新方法、装置、電子機器及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/01 20060101AFI20231127BHJP
   G01C 21/26 20060101ALI20231127BHJP
【FI】
G08G1/01 A
G01C21/26 A
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2020191389
(22)【出願日】2020-11-18
(65)【公開番号】P2021179959
(43)【公開日】2021-11-18
【審査請求日】2020-11-18
(31)【優先権主張番号】202010407549.8
(32)【優先日】2020-05-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521208273
【氏名又は名称】阿波▲羅▼智▲聯▼(北京)科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】APOLLO INTELLIGENT CONNECTIVITY(BEIJING)TECHNOLOGY CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】101, 1st Floor, Building 1, Yard 7, Ruihe West 2nd Road, Beijing Economic and Technological Development Zone, Beijing 100176, China
(74)【代理人】
【識別番号】110002468
【氏名又は名称】弁理士法人後藤特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】李 氷
(72)【発明者】
【氏名】周 志鵬
【審査官】佐々木 佳祐
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-189990(JP,A)
【文献】特開2014-130529(JP,A)
【文献】特開2010-197083(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/00-99/00
G01C 21/00-25/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子機器が実行する道路網データ更新方法であって、
端末から報告された軌跡データを取得することと、
前記軌跡データに基づいて、所定領域範囲内に位置する複数本の脱線軌跡を決定することと、
前記複数本の脱線軌跡に基づいて適合軌跡を決定することと、
前記適合軌跡に基づいて既存の第1道路網データを更新して第2道路網データを得ることとを含み、
前記複数本の脱線軌跡に基づいて適合軌跡を決定することは、
最小二乗法を用いて前記複数本の脱線軌跡を適合して適合軌跡を決定することを含む、
ことを特徴とする道路網データ更新方法。
【請求項2】
前記の前記適合軌跡に基づいて既存の第1道路網データを更新して第2道路網データを得ることは、
前記適合軌跡を前記第1道路網データの道路とマッチングすることと、
前記第1道路網データに前記適合軌跡にマッチする道路がない場合、前記第1道路網データのうち、前記適合軌跡の第1端から第2端への方向である第1方向に沿って前記適合軌跡と最初にマッチしない前記第1道路網データの道路点である第1道路点と、前記第1方向に沿って前記適合軌跡と最初にマッチする前記第1道路網データの道路点である第2道路点とを取得することと、
前記第1道路点、前記第2道路点及び前記適合軌跡に基づいて、前記第1道路網データを更新して前記第2道路網データを得ることとを含むことを特徴とする請求項1に記載の道路網データ更新方法。
【請求項3】
前記の前記適合軌跡を前記第1道路網データの道路とマッチングすることは、
前記適合軌跡の走行方向を前記第1道路網データの道路の延在方向とマッチングすること、
及び/又は、
前記適合軌跡の位置を前記第1道路網データの道路の位置とマッチングすること、
及び/又は、
前記適合軌跡の形成した形状を前記第1道路網データの道路の形成した形状とマッチングすることを含むことを特徴とする請求項2に記載の道路網データ更新方法。
【請求項4】
前記の前記複数本の脱線軌跡に基づいて適合軌跡を決定した後であって、前記の前記適合軌跡を前記第1道路網データの道路とマッチングする前に、
前記所定領域範囲内の情報点POIを取得することと、
前記POIに基づいて、前記適合軌跡が駐車場領域又は内部道路領域に位置するか否かを決定することと、
前記適合軌跡が前記駐車場領域又は前記内部道路領域に位置しない場合、前記の前記適合軌跡を前記第1道路網データの道路とマッチングするステップを実行することとを更に含むことを特徴とする請求項2に記載の道路網データ更新方法。
【請求項5】
前記の前記複数本の脱線軌跡に基づいて適合軌跡を決定することは、
前記複数本の脱線軌跡のうちの脱線軌跡を互いにマッチングして複数のマッチング値を得ることと、
前記複数のマッチング値のうち、所定マッチング値閾値よりも高いマッチング値に対応する脱線軌跡を同種軌跡に決定することと、
前記同種軌跡の個数が所定個数閾値よりも大きい場合、前記同種軌跡の脱線軌跡を適合して前記適合軌跡を得ることとを含むことを特徴とする請求項1に記載の道路網データ更新方法。
【請求項6】
端末から報告された軌跡データを取得する第1取得モジュールと、
前記軌跡データに基づいて、所定領域範囲内に位置する複数本の脱線軌跡を決定する第1決定モジュールと、
前記複数本の脱線軌跡に基づいて適合軌跡を決定する第2決定モジュールと、
前記適合軌跡に基づいて既存の第1道路網データを更新して第2道路網データを得る第2取得モジュールとを含み、
第2決定モジュールは、
最小二乗法を用いて前記複数本の脱線軌跡を適合して適合軌跡を決定する、
ことを特徴とする道路網データ更新装置。
【請求項7】
前記第2取得モジュールは、
前記適合軌跡を前記第1道路網データの道路とマッチングする第1マッチングサブモジュールと、
前記第1道路網データに前記適合軌跡にマッチする道路がない場合、前記第1道路網データのうち、前記適合軌跡の第1端から第2端への方向である第1方向に沿って前記適合軌跡と最初にマッチしない前記第1道路網データの道路点である第1道路点と、前記第1方向に沿って前記適合軌跡と最初にマッチする前記第1道路網データの道路点である第2道路点とを取得する第1取得サブモジュールと、
前記第1道路点、前記第2道路点及び前記適合軌跡に基づいて、前記第1道路網データを更新して前記第2道路網データを得る更新サブモジュールとを含むことを特徴とする請求項6に記載の道路網データ更新装置。
【請求項8】
前記第1マッチングサブモジュールは、
前記適合軌跡の走行方向を前記第1道路網データの道路の延在方向とマッチングし、
及び/又は、
前記適合軌跡の位置を前記第1道路網データの道路の位置とマッチングし、
及び/又は、
前記適合軌跡の形成した形状を前記第1道路網データの道路の形成した形状とマッチングすることを特徴とする請求項7に記載の道路網データ更新装置。
【請求項9】
前記所定領域範囲内の情報点POIを取得する第3取得モジュールと、
前記POIに基づいて、前記適合軌跡が駐車場領域又は内部道路領域に位置するか否かを決定する第3決定モジュールと、
前記適合軌跡が前記駐車場領域又は前記内部道路領域に位置しない場合、前記第1マッチングサブモジュールによる実行をトリガするトリガモジュールとを更に含むことを特徴とする請求項7に記載の道路網データ更新装置。
【請求項10】
前記第2決定モジュールは、
前記複数本の脱線軌跡のうちの脱線軌跡を互いにマッチングして複数のマッチング値を得る第2取得サブモジュールと、
前記複数のマッチング値のうち、所定マッチング値閾値よりも高いマッチング値に対応する脱線軌跡を同種軌跡に決定する決定サブモジュールと、
前記同種軌跡の個数が所定個数閾値よりも大きい場合、前記同種軌跡の脱線軌跡を適合して前記適合軌跡を得る第3取得サブモジュールとを含むことを特徴とする請求項6に記載の道路網データ更新装置。
【請求項11】
少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサと通信するように接続されたメモリとを含む電子機器であって、
前記メモリには、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されるコマンドが格納され、
前記コマンドが前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されることによって、前記少なくとも1つのプロセッサは、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法を実行可能であることを特徴とする電子機器。
【請求項12】
コンピュータコマンドが格納されている非一時的コンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、
前記コンピュータコマンドは、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法を前記コンピュータに実行させることを特徴とするコンピュータコマンドが格納されている非一時的コンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、コンピュータ技術分野におけるナビゲーション技術に関し、特に道路網データ更新方法、装置、電子機器及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
地図ナビゲーションにおいて、道路網データは、最も基本的なデータの1つである。都市建設の高速性から、道路は更新されているが、まだ道路網データは更新されていないことが多い。現在では、人為的なエラー報告や都市計画更新によるデータ収集で道路網データの更新が行われているが、更新効率が低い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本願の実施例は、道路網データの更新効率が低いという従来の問題を解決するために、道路網データ更新方法、装置及び電子機器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本願の第1態様において、端末から報告された軌跡データを取得することと、前記軌跡データに基づいて、所定領域範囲内に位置する複数本の脱線軌跡を決定することと、前記複数本の脱線軌跡に基づいて適合軌跡を決定することと、前記適合軌跡に基づいて既存の第1道路網データを更新して第2道路網データを得ることとを含む道路網データ更新方法を提供する。
【0005】
更に、前記の前記適合軌跡に基づいて既存の第1道路網データを更新して第2道路網データを得ることは、前記適合軌跡を前記第1道路網データの道路とマッチングすることと、前記第1道路網データに前記適合軌跡にマッチする道路がない場合、前記第1道路網データのうち、前記適合軌跡の第1端から第2端への方向である第1方向に沿って前記適合軌跡と最初にマッチしない前記第1道路網データの道路点である第1道路点と、前記第1方向に沿って前記適合軌跡と最初にマッチする前記第1道路網データの道路点である第2道路点とを取得することと、前記第1道路点、前記第2道路点及び前記適合軌跡に基づいて、前記第1道路網データを更新して前記第2道路網データを得ることとを含む。
【0006】
更に、前記の前記適合軌跡を前記第1道路網データの道路とマッチングすることは、前記適合軌跡の方向を前記第1道路網データの道路の方向とマッチングすること、及び/又は、前記適合軌跡の位置を前記第1道路網データの道路の位置とマッチングすること、及び/又は、前記適合軌跡の形状を前記第1道路網データの道路の形状とマッチングすることを含む。
【0007】
更に、前記の前記複数本の脱線軌跡に基づいて適合軌跡を決定した後であって、前記の前記適合軌跡を前記第1道路網データの道路とマッチングする前に、前記所定領域範囲内の情報点POIを取得することと、前記POIに基づいて、前記適合軌跡が駐車場領域又は内部道路領域に位置するか否かを決定することと、前記適合軌跡が前記駐車場領域又は前記内部道路領域に位置しない場合、前記の前記適合軌跡を前記第1道路網データの道路とマッチングするステップを実行することとを更に含む。
【0008】
更に、前記の前記複数本の脱線軌跡に基づいて適合軌跡を決定することは、前記複数本の脱線軌跡のうちの脱線軌跡を互いにマッチングして複数のマッチング値を得ることと、前記複数のマッチング値のうち、所定マッチング値閾値よりも高いマッチング値に対応する脱線軌跡を同種軌跡に決定することと、前記同種軌跡の個数が所定個数閾値よりも大きい場合、前記同種軌跡の脱線軌跡を適合して前記適合軌跡を得ることとを含む。
【0009】
本願の第2態様において、端末から報告された軌跡データを取得する第1取得モジュールと、前記軌跡データに基づいて、所定領域範囲内に位置する複数本の脱線軌跡を決定する第1決定モジュールと、前記複数本の脱線軌跡に基づいて適合軌跡を決定する第2決定モジュールと、前記適合軌跡に基づいて既存の第1道路網データを更新して第2道路網データを得る第2取得モジュールとを含む道路網データ更新装置を提供する。
【0010】
更に、前記第2取得モジュールは、前記適合軌跡を前記第1道路網データの道路とマッチングする第1マッチングサブモジュールと、前記第1道路網データに前記適合軌跡にマッチする道路がない場合、前記第1道路網データのうち、前記適合軌跡の第1端から第2端への方向である第1方向に沿って前記適合軌跡と最初にマッチしない前記第1道路網データの道路点である第1道路点と、前記第1方向に沿って前記適合軌跡と最初にマッチする前記第1道路網データの道路点である第2道路点とを取得する第1取得サブモジュールと、前記第1道路点、前記第2道路点及び前記適合軌跡に基づいて、前記第1道路網データを更新して前記第2道路網データを得る更新サブモジュールとを含む。
【0011】
更に、前記第1マッチングサブモジュールは、前記適合軌跡の方向を前記第1道路網データの道路の方向とマッチングし、及び/又は、前記適合軌跡の位置を前記第1道路網データの道路の位置とマッチングし、及び/又は、前記適合軌跡の形状を前記第1道路網データの道路の形状とマッチングする。
【0012】
更に、前記装置は、前記所定領域範囲内の情報点POIを取得する第3取得モジュールと、前記POIに基づいて、前記適合軌跡が駐車場領域又は内部道路領域に位置するか否かを決定する第3決定モジュールと、前記適合軌跡が前記駐車場領域又は前記内部道路領域に位置しない場合、前記第1マッチングサブモジュールによる実行をトリガするトリガモジュールとを更に含む。
【0013】
更に、前記第2決定モジュールは、前記複数本の脱線軌跡のうちの脱線軌跡を互いにマッチングして複数のマッチング値を得る第2取得サブモジュールと、前記複数のマッチング値のうち、所定マッチング値閾値よりも高いマッチング値に対応する脱線軌跡を同種軌跡に決定する決定サブモジュールと、前記同種軌跡の個数が所定個数閾値よりも大きい場合、前記同種軌跡の脱線軌跡を適合して前記適合軌跡を得る第3取得サブモジュールとを含む。
【0014】
本願の第3態様において、少なくとも1つのプロセッサと、前記少なくとも1つのプロセッサと通信するように接続されたメモリとを含む電子機器を提供し、前記メモリには、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されるコマンドが格納され、前記コマンドが前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されることによって、前記少なくとも1つのプロセッサは、第1態様のいずれか一項の方法を実行可能であることを特徴とする。
【0015】
本願の第4態様において、第1態様のいずれか一項の方法を前記コンピュータに実行させるためのコンピュータコマンドが格納されている非一時的コンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供する。
【発明の効果】
【0016】
端末から報告された軌跡データを取得し、前記軌跡データに基づいて、所定領域範囲内に位置する複数本の脱線軌跡を決定し、前記複数本の脱線軌跡に基づいて適合軌跡を決定し、前記適合軌跡に基づいて既存の第1道路網データを更新して第2道路網データを得る。上記の既存の第1道路網データを更新する処理は、人手を介することなく実行され、第1道路網データの更新効率が向上する。
【0017】
第1道路網データに適合軌跡にマッチする道路がない場合、適合軌跡と第1道路網データの道路との関係に基づいて、第1道路網データにおける第1道路点及び第2道路点を決定し、第1道路点、第2道路点及び適合軌跡に基づいて第1道路網データを更新することにより、第1道路網データの更新処理全体を人手を介さずに行い、更新効率を向上させる。
【0018】
複数のマッチング方式を用いて、前記適合軌跡を前記第1道路網データの道路とマッチングして、適合軌跡が新しい軌跡であるか否かを決定し、その後、決定された新しい軌跡に基づいて第1道路網データを更新することを容易にし、第1道路網データの更新効率を向上させる。
【0019】
前記所定領域範囲内の情報地点POIを取得し、POIに基づいて、前記適合軌跡が駐車場領域又は内部道路領域に位置するか否かを決定することと、前記適合軌跡が前記駐車場領域又は前記内部道路領域に位置しない場合、前記の前記適合軌跡を前記第1道路網データの道路とマッチングするステップを実行することによって、適合軌跡が駐車場領域又は内部道路領域に位置しないことを前提として、適合軌跡を第1道路網データの道路とマッチングして第1道路網データを更新し、第1道路網データの更新効率を向上させる。
【0020】
複数本の脱線軌跡を選別し、選別して得られた脱線軌跡を適合して適合軌跡を取得することにより、適合軌跡の正確率を向上させる。
【0021】
上記の選択可能な形態の他の効果は、以下で具体的な実施例と共に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図面は、本構成をよりよく理解するためのものであり、本願の限定にならない。
【0023】
図1図1は、本願の実施例に係る道路網データ更新方法のフローチャートである。
図2図2は、本願の実施例に係る道路網データ更新装置の構造図である。
図3図3は、本願の実施例に係る道路網データ更新方法を実現するための電子機器のブロック図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、図面を参照して本願の例示的な実施例を説明し、理解することに寄与する本願の実施例の様々な詳細が含まれるが、それらは、単に例示的なものであると考えるべきである。よって、当業者にとって、ここに記載の実施例に対し、本願の範囲や趣旨から逸脱することなく様々な変更や修正を行うことができることを認識すべきである。同様に、明確及び簡潔のために、以下の記載では、既知の機能や構造の記載を省略している。
【0025】
図1を参照する。図1は、本願の実施例に係る道路網データ更新方法のフローチャートの1つである。図1に示すように、本実施例は、電子機器に適用される道路網データ更新方法を提供し、以下のステップを含む。
【0026】
ステップ101において、端末から報告された軌跡データを取得する。
【0027】
端末は、車両に設けられた車載端末であってもよい。車両の走行中に、車載端末は、車両が走行した軌跡データを電子機器に報告する。電子機器は、端末から報告された軌跡データに基づいて道路網データの更新を行うサーバであってもよい。
【0028】
ステップ102において、前記軌跡データに基づいて、所定領域範囲内に位置する複数本の脱線軌跡を決定する。
【0029】
所定領域範囲は、予め設定される。例えば緯度及び経度を座標として領域ブロックを画定する。各々の領域ブロックは、n×nの領域である。nは、実際の状況に応じて設定され、例えば300メートルである。所定領域範囲は、画定された1つの領域ブロックであってもよい。
【0030】
軌跡データから複数本の軌跡が決定され、脱線軌跡は、複数本の軌跡のうち、既存の第1道路網データにおける道路にマッチしない軌跡として理解される。具体的には、所定領域範囲内の複数本の脱線軌跡を決定する場合、軌跡データから決定される複数本の軌跡のうち1つの第1軌跡に対し、まず第1軌跡が位置する第1領域ブロックを決定し、それから、第1軌跡を第1道路網データにおける第1領域ブロックに位置する道路とマッチングし、マッチングに失敗すると、第1軌跡が脱線軌跡であると決定し、マッチングに成功すると、第1軌跡が非脱線軌跡であると決定する。
【0031】
ステップ103において、前記複数本の脱線軌跡に基づいて適合軌跡を決定する。
【0032】
複数本の脱線軌跡を適合し、例えば最小二乗法を用いて複数本の脱線軌跡を適合して1本の適合軌跡を得て、適合軌跡を新しい軌跡とする。
【0033】
ステップ104において、前記適合軌跡に基づいて既存の第1道路網データを更新して第2道路網データを得る。
【0034】
適合軌跡を用いて第1道路網データを更新して第2道路網データを得るようにしたので、上記の第1道路網データの更新処理を複数の端末から報告された実車軌跡データに基づいて行うことができ、これにより、膨大なデータ軌跡源を得ることができ、第1道路網データの更新に際して、人手によるデータ収集を不要として更新効率を高めることができる。また、端末からアップロードされた軌跡データに基づいて更新を行うことにより軌跡データを取得することがより迅速に行われるので、第1道路網データの更新周期を短くすることができ、更に、更新によって得られた第2道路網データに基づく地図更新を容易に行うことができる。
【0035】
本実施例において、端末から報告された軌跡データを取得し、前記軌跡データに基づいて、所定領域範囲内に位置する複数本の脱線軌跡を決定し、前記複数本の脱線軌跡に基づいて適合軌跡を決定し、前記適合軌跡に基づいて既存の第1道路網データを更新して第2道路網データを得る。上記の既存の第1道路網データを更新する処理は、人手を介することなく実行され、第1道路網データの更新効率が向上する。
【0036】
本願の1つの実施例において、ステップ104において、前記の前記適合軌跡に基づいて既存の第1道路網データを更新して第2道路網データを得ることは、前記適合軌跡を前記第1道路網データの道路とマッチングすることと、前記第1道路網データに前記適合軌跡にマッチする道路がない場合、前記第1道路網データのうち、前記適合軌跡の第1端から第2端への方向である第1方向に沿って前記適合軌跡と最初にマッチしない前記第1道路網データの道路点である第1道路点と、前記第1方向に沿って前記適合軌跡と最初にマッチする前記第1道路網データの道路点である第2道路点とを取得することと、前記第1道路点、前記第2道路点及び前記適合軌跡に基づいて、前記第1道路網データを更新して前記第2道路網データを得ることとを含む。
【0037】
本実施例において、適合軌跡を第1道路網データの道路とマッチングする場合、即ち、適合軌跡を第1道路網データの所定領域範囲の道路とマッチングする場合、以下の方式でマッチングすることができる。即ち、前記適合軌跡を前記第1道路網データの道路とマッチングすることは、前記適合軌跡の方向を前記第1道路網データの道路の方向とマッチングすること、及び/又は、前記適合軌跡の位置を前記第1道路網データの道路の位置とマッチングすること、及び/又は、前記適合軌跡の形状を前記第1道路網データの道路の形状とマッチングすることを含む。適合軌跡と第1道路網データの道路とのマッチングは、適合軌跡と第1道路網データの道路を方向、位置及び形状のうち少なくとも1つでマッチングすることによって行われる。前記適合軌跡と前記第1道路網データの道路をマッチングすることによって、適合軌跡が新しい軌跡であるか否かを決定し、その後、決定された新しい軌跡に基づいて第1道路網データを更新することを容易にし、第1道路網データの更新効率を向上させる。
【0038】
適合軌跡にマッチする道路が第1道路網データに含まれていれば、マッチングに成功したことを示し、適合軌跡は、第1道路網データにおける既存の軌跡である。適合軌跡にマッチする道路が第1道路網データになければ、マッチングに失敗したことを示し、適合軌跡は、新しい軌跡であり、第1道路網データに追加される必要がある。
【0039】
第1道路網データに適合軌跡にマッチする道路がない場合、第1道路網データにおける第1道路点及び第2道路点を取得する。第1道路点は、第1方向に沿って、第1道路網データの最初に適合軌跡にマッチしない道路点である。車両の走行は、第1既存道路から始まり、その後、新しい道路に走行し、最終的に第2既存道路に戻るため、第1既存道路と第2既存道路とは、同じであってもよいし、異なっていてもよい。適合軌跡の両端が位置する道路区間が第1道路網データにおける既存道路にマッチし、適合軌跡の中間道路区間が新しい道路区間である場合、第1方向に沿って、第1道路網データの最初に前記適合軌跡とマッチしない道路点、即ち、第1道路点を決定し、第1方向に沿って、第1道路網データの最初に適合軌跡にマッチする道路点、即ち、第2道路点を決定する必要がある。第1道路点及び第2道路点は、適合軌跡と第1道路網データの既存道路との分岐点と考えてもよい。第1道路網データの1つの道路区間は、2つの道路点(即ちlink点)から構成される。各道路点には、一義的に識別子が対応付けられている。第1道路点及び第2道路点は、それぞれの一義的な識別子を有する。第1道路点及び第2道路点を決定することは、第1道路点の一意的な識別子及び第2道路点の一意的な識別子を取得すると考えてもよい。
【0040】
本実施例において、車両の走行が第1既存道路から始まり、その後、新しい道路に走行し、最終的に第2既存道路に戻らないシナリオも提供する。この場合、適合軌跡の第1端が第1道路網データの既存道路上にあり、第2端が第1道路網データの既存道路上にないのであれば、第1方向に沿って第1道路網データの最初に前記適合軌跡とマッチしない道路点、即ち第1道路点を決定し、適合軌跡の第2端が位置する位置点を第2道路点とする。
【0041】
第1道路点及び第2道路点を決定した後に、第1道路点、第2道路点及び適合軌跡に基づいて前記第1道路網データを更新し、前記第2道路網データを得る。
【0042】
本実施例において、第1道路網データに適合軌跡にマッチする道路がない場合、適合軌跡と第1道路網データの道路との関係に基づいて、第1道路網データにおける第1道路点及び第2道路点を決定し、第1道路点、第2道路点及び適合軌跡に基づいて第1道路網データを更新するので、第1道路網データの更新処理全体を人手を介さずに行うことができ、更新効率を向上させる。
【0043】
本願の1つの実施例において、前記の前記複数本の脱線軌跡に基づいて適合軌跡を決定した後であって、前記の前記適合軌跡を前記第1道路網データの道路とマッチングする前に、前記所定領域範囲内の情報点POIを取得することと、前記POIに基づいて、前記適合軌跡が駐車場領域又は内部道路領域に位置するか否かを決定することと、前記適合軌跡が前記駐車場領域又は前記内部道路領域に位置しない場合、前記の前記適合軌跡を前記第1道路網データの道路とマッチングするステップを実行することとを更に含む。
【0044】
本実施例において、適合軌跡を決定した後、すぐに適合軌跡を第1道路網データの道路とマッチングするのではなく、先に適合軌跡を判断して、適合軌跡が駐車場領域又は内部道路領域に属するか否かを決定し、適合軌跡が駐車場領域又は内部道路領域に属するのであれば、第1道路網データの更新を行う必要がない。
【0045】
地理情報システムにおいて、情報点POI(Point of Information)は、家、店舗、郵便ポスト、バス停等である。各POIは、名称、種別、座標、カテゴリの4種類の情報を含む。総合的なPOIメッセージは、ナビゲーション地図を豊かにするための必要情報であり、タイムリーなPOI情報点は、道路状況の分岐及び周辺建物の詳細な情報をユーザに促し、ユーザの所望の様々な場所を容易にナビゲーション可能にし、最も便利でスムーズな道路を選択して経路計画を行うことができ、ナビゲーション地図におけるPOIの数は、ナビゲーションの利用性に直接影響する。
【0046】
本実施例において、前記所定領域範囲内の情報地点POIを取得し、POIに基づいて、前記適合軌跡が駐車場領域又は内部道路領域に位置するか否かを決定し、前記適合軌跡が前記駐車場領域又は前記内部道路領域に位置しない場合、前記の前記適合軌跡を前記第1道路網データの道路とマッチングするステップを実行する。これによって、適合軌跡が駐車場領域又は内部道路領域に位置しないことを前提として、適合軌跡を第1道路網データの道路とマッチングして第1道路網データを更新し、第1道路網データの更新効率を向上させる。以上の処理を全て人手を介することなく行うことにより、第1道路網データの更新効率が向上する。
【0047】
本願の1つの実施例において、前記の前記複数本の脱線軌跡に基づいて適合軌跡を決定することは、前記複数本の脱線軌跡のうちの脱線軌跡を互いにマッチングして複数のマッチング値を得ることと、前記複数のマッチング値のうち、所定マッチング値閾値よりも高いマッチング値に対応する脱線軌跡を同種軌跡に決定することと、前記同種軌跡の個数が所定個数閾値よりも大きい場合、前記同種軌跡の脱線軌跡を適合して前記適合軌跡を得ることとを含む。
【0048】
本実施例において、複数本の脱線軌跡のうちの脱線軌跡を互いにマッチングして複数のマッチング値を得る。例えば、複数本の脱線軌跡が3本の脱線軌跡を有する場合、これら3本の脱線軌跡を互いにマッチングして3つのマッチング値を得る。脱線軌跡を互いにマッチングする場合、具体的には、脱線軌跡の方向、位置、形状のうちの少なくとも1つに基づいて脱線軌跡を互いにマッチングしてマッチング値を得る。所定マッチング閾値は、実際の状況に応じて設定されていればよく、これでは限定しない。
【0049】
複数のマッチング値のうち、所定マッチング閾値よりも高いマッチング値があれば、そのマッチング値に対応する脱線軌跡を同種軌跡と決定する。
【0050】
同種軌跡の個数が所定個数閾値よりも大きい場合、同種軌跡の脱線軌跡を適合し、1本の適合軌跡を得る。所定個数閾値は、実際の状況に応じて設定されていればよく、例えば10本であるが、これに限定されるものではない。
【0051】
本実施例において、複数本の脱線軌跡を選別し、選別して得られた脱線軌跡を適合して適合軌跡を取得し、適合軌跡の正確率を向上させることができる。
【0052】
図2を参照する。図2は、本願の実施例に係る道路網データ更新装置の構造図である。図2に示すように、本実施例に係る道路網データ更新装置200は、端末から報告された軌跡データを取得する第1取得モジュール201と、前記軌跡データに基づいて、所定領域範囲内に位置する複数本の脱線軌跡を決定する第1決定モジュール202と、前記複数本の脱線軌跡に基づいて適合軌跡を決定する第2決定モジュール203と、前記適合軌跡に基づいて既存の第1道路網データを更新して第2道路網データを得る第2取得モジュール204とを含む。
【0053】
本願の1つの実施例において、前記第2取得モジュール204は、前記適合軌跡を前記第1道路網データの道路とマッチングする第1マッチングサブモジュールと、前記第1道路網データに前記適合軌跡にマッチする道路がない場合、前記第1道路網データのうち、前記適合軌跡の第1端から第2端への方向である第1方向に沿って前記適合軌跡と最初にマッチしない前記第1道路網データの道路点である第1道路点と、前記第1方向に沿って前記適合軌跡と最初にマッチする前記第1道路網データの道路点である第2道路点とを取得する第1取得サブモジュールと、前記第1道路点、前記第2道路点及び前記適合軌跡に基づいて、前記第1道路網データを更新して前記第2道路網データを得る更新サブモジュールとを含む。
【0054】
本願の1つの実施例において、前記第1マッチングサブモジュールは、前記適合軌跡の方向を前記第1道路網データの道路の方向とマッチングし、及び/又は、前記適合軌跡の位置を前記第1道路網データの道路の位置とマッチングし、及び/又は、前記適合軌跡の形状を前記第1道路網データの道路の形状とマッチングする。
【0055】
本願の1つの実施例において、道路網データ更新装置は、前記所定領域範囲内の情報点POIを取得する第3取得モジュールと、前記POIに基づいて、前記適合軌跡が駐車場領域又は内部道路領域に位置するか否かを決定する第3決定モジュールと、前記適合軌跡が前記駐車場領域又は前記内部道路領域に位置しない場合、前記第1マッチングサブモジュールによる実行をトリガするトリガモジュールとを更に含む。
【0056】
本願の1つの実施例において、前記第2決定モジュール203は、前記複数本の脱線軌跡のうちの脱線軌跡を互いにマッチングして複数のマッチング値を得る第2取得サブモジュールと、前記複数のマッチング値のうち、所定マッチング値閾値よりも高いマッチング値に対応する脱線軌跡を同種軌跡に決定する決定サブモジュールと、前記同種軌跡の個数が所定個数閾値よりも大きい場合、前記同種軌跡の脱線軌跡を適合して前記適合軌跡を得る第3取得サブモジュールとを含む。
【0057】
道路網データ更新装置200は、図1に示す方法実施例で電子機器によって実現される各手順を実現することができ、重複を避けるために、ここでは繰り返して述べない。
【0058】
本願の実施例に係る道路網データ更新装置200は、端末から報告された軌跡データを取得し、前記軌跡データに基づいて、所定領域範囲内に位置する複数本の脱線軌跡を決定し、前記複数本の脱線軌跡に基づいて適合軌跡を決定し、前記適合軌跡に基づいて既存の第1道路網データを更新して第2道路網データを得る。上記の既存の第1道路網データを更新する処理は、人手を介することなく実行され、第1道路網データの更新効率が向上する。
【0059】
本願の実施例に基づいて、本願は、電子機器及び読み取り可能な記憶媒体も提供する。
【0060】
図3は、本願の実施例の道路網データ更新方法に係る電子機器のブロック図である。電子機器は、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、ワークステーション、携帯情報端末、サーバ、ブレードサーバ、メインフレームコンピュータ、及び他の適切なコンピュータなどの様々な形態のデジタルコンピュータを表すことが意図される。電子機器はまた、パーソナルデジタルプロセシング、セルラー電話、スマートフォン、ウェアラブルデバイス、及び他の同様のコンピューティングデバイスなど、様々な形態のモバイルデバイスを表してもよい。本明細書に示される構成要素、それらの接続及び関係、並びにそれらの機能は、単なる例であり、本明細書に記載及び/又は特許請求される本願の実現を限定することを意図しない。
【0061】
図3に示すように、該電子機器は、1つ又は複数のプロセッサ301、メモリ302、及び高速インターフェースと低速インターフェースを含む、各構成要素を接続するためのインターフェースを含む。各構成要素は、異なるバスで相互に接続され、共通のマザーボード上に実装されてもよいし、必要に応じて他の形態で実装されてもよい。プロセッサは、インターフェースに結合されたディスプレイデバイスなどの外部入出力装置にGUIのグラフィカル情報を表示するために、メモリ内又はメモリ上に記憶されたコマンドを含む、電子機器内で実行されるコマンドを処理する。他の実施形態では、複数のプロセッサ及び/又は複数のバスが、必要に応じて、複数のメモリ及び複数のメモリとともに使用される。また、複数の電子機器が接続され、各機器が必要な動作の一部を提供するようにしてもよい(例えば、サーバアレイ、ブレードサーバの集合、マルチプロセッサシステムなど)。図3では、1つのプロセッサ301を例に挙げている。
【0062】
メモリ302は、本願において提供される非一時的コンピュータ読み取り可能な記憶媒体である。ここで、前記メモリは、少なくとも1つのプロセッサによって実行されるコマンドが格納されている。それによって、前記少なくとも1つのプロセッサは、本願において提供される道路網データ更新方法を実行する。本願の非一時的コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、本願において提供される道路網データ更新方法をコンピュータに実行させるためのコンピュータコマンドを記憶する。
【0063】
非一時的コンピュータ読み取り可能な記憶媒体としてのメモリ302は、本願の実施例における道路網データ更新方法に対応するプログラムコマンド/モジュール(例えば、図2に示す第1取得モジュール201、第1決定モジュール202、第2決定モジュール203及び第2取得モジュール204)などの非一時的なソフトウェアプログラム、非一時的なコンピュータ実行可能プログラム及びモジュールなどを記憶するために使用される。プロセッサ301は、メモリ302に格納された非一時的ソフトウェアプログラム、コマンド及びモジュールを実行することにより、サーバの各種機能アプリケーションやデータ処理を実行し、即ち、上記方法の実施例における道路網データ更新方法を実現する。
【0064】
メモリ302は、オペレーティングシステム、少なくとも1つの機能に必要なアプリケーションを記憶することができるプログラム記憶領域と、道路網データ更新方法を実現する電子機器の使用に応じて作成されたデータなどを記憶することができるデータ記憶領域とを含む。また、メモリ302は、高速ランダムアクセスメモリを含んでもよく、また、少なくとも1つの磁気ディスクメモリデバイス、フラッシュメモリデバイス、又は他の非一時的ソリッドステートメモリデバイスなどの非一時的メモリを含んでもよい。一部の実施形態では、メモリ302は、任意選択で、プロセッサ301に対して遠隔に配置されたメモリを含む。これらの遠隔メモリは、道路網データ更新方法を実現する電子機器にネットワークを介して接続される。上記ネットワークの例としては、インターネット、イントラネット、ローカルエリアネットワーク、移動体通信ネットワーク、及びこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
【0065】
道路網データ更新方法を実現する電子機器は、入力装置303と出力装置304とを更に含んでもよい。プロセッサ301、メモリ302、入力装置303及び出力装置304は、バス又は他の方式で接続され、図3では、バスを介して接続される例が示される。
【0066】
タッチスクリーン、キーパッド、マウス、トラックパッド、タッチパッド、ポインティングスティック、1つ又は複数のマウスボタン、トラックボール、ジョイスティックなどの入力装置303は、入力された数字又は文字情報を受信し、道路網データ更新方法を実現する電子機器のユーザ設定及び機能制御に関するキー信号入力を生じる。出力装置304は、ディスプレイ装置、補助照明装置(例えば、LED)、及び触覚フィードバック装置(例えば、振動モータ)などを含む。該表示装置は、液晶ディスプレイ(LCD)、発光ダイオード(LED)ディスプレイ、及びプラズマディスプレイを含むが、これらに限定されない。一部の実施形態では、表示装置は、タッチスクリーンであってもよい。
【0067】
本明細書に記載するシステム及び技術の様々な実施形態は、デジタル電子回路システム、集積回路システム、特定用途向けASIC(特定用途向け集積回路)、コンピュータハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、及び/又はそれらの組み合わせにおいて実現される。これらの様々な実施形態は、記憶システム、少なくとも1つの入力装置、及び少なくとも1つの出力装置からデータ及びコマンドを受信し、該記憶システム、該少なくとも1つの入力装置、及び該少なくとも1つの出力装置にデータ及びコマンドを送信することができる専用又は汎用のプログラマブルプロセッサである少なくとも1つのプログラマブルプロセッサを含むプログラマブルシステム上で実行及び/又は解釈可能な1つ又は複数のコンピュータプログラムで実現することを含む。
【0068】
これらのコンピュータプログラム(プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション、又はコードとも呼ばれる)は、プラグラマブルプロセッサの機械コマンドを含み、これらのコンピュータプログラムは、高レベルのプロセス及び/又はオブジェクト指向プログラミング言語、及び/又はアセンブリ/機械言語で実現される。本明細書で使用される場合、用語「機械読み取り可能な媒体」及び「コンピュータ読み取り可能な媒体」は、機械読み取り可能な信号として機械コマンドを受信する機械読み取り可能な媒体を含む、プラグラマブルプロセッサに機械コマンド及び/又はデータを提供するための任意のコンピュータプログラム製品、デバイス、及び/又は装置(例えば、磁気ディスク、光学ディスク、メモリ、プログラム可能論理デバイス(PLD))を指す。用語「機械読み取り可能な信号」は、機械コマンド及び/又はデータをプログラマブルプロセッサに提供するために使用される任意の信号を指す。
【0069】
ユーザとの対話を提供するために、本明細書に記載されたシステム及び技術は、ユーザに情報を表示するための表示装置(例えば、CRT(陰極線管)又はLCD(液晶ディスプレイ)モニタ)と、ユーザがコンピュータに入力を提供することができるキーボード及びポインティングデバイス(例えば、マウス又はトラックボール)とを有するコンピュータ上で実施される。他の種類の装置を使用して、ユーザとの対話を提供してもよい。例えば、ユーザに提供されるフィードバックは、任意の形態の感覚フィードバック(例えば、視覚フィードバック、聴覚フィードバック、又は触覚フィードバック)であってもよい。ユーザからの入力は、音声入力、又は触覚入力を含む任意の形態で受信される。
【0070】
本明細書に記載のシステム及び技術は、バックエンド構成要素を含むコンピューティングシステム(例えば、データサーバとして)、又はミドルウェア構成要素を含むコンピューティングシステム(例えば、アプリケーションサーバ)、又はフロントエンド構成要素を含むコンピューティングシステム(例えば、ユーザが本明細書に記載のシステム及び技術の実施形態と相互作用するグラフィカルユーザインターフェース又はウェブブラウザを有するユーザコンピュータ)、又はそのようなバックエンド構成要素、ミドルウェア構成要素、又はフロントエンド構成要素の任意の組み合わせを含むコンピューティングシステムにおいて実施される。システムの構成要素は、任意の形式又は媒体(例えば、通信ネットワーク)のデジタルデータ通信によって互いに接続される。通信ネットワークとしては、例えば、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、インターネットなどが挙げられる。
【0071】
コンピュータシステムは、クライアント及びサーバを含む。クライアント及びサーバは、一般に、互いから離れており、通常、通信ネットワークを介して対話する。クライアントとサーバの関係は、それぞれのコンピュータ上で実行され、互いにクライアント-サーバ関係を有するコンピュータプログラムによって生成される。
【0072】
本願の実施例の技術手段によれば、端末から報告された軌跡データを取得し、前記軌跡データに基づいて、所定領域範囲内に位置する複数本の脱線軌跡を決定し、前記複数本の脱線軌跡に基づいて適合軌跡を決定し、前記適合軌跡に基づいて既存の第1道路網データを更新して第2道路網データを得る。上記の既存の第1道路網データを更新する処理は、人手を介することなく実行され、第1道路網データの更新効率が向上する。
【0073】
第1道路網データに適合軌跡にマッチする道路がない場合、適合軌跡と第1道路網データの道路との関係に基づいて、第1道路網データにおける第1道路点及び第2道路点を決定し、第1道路点、第2道路点及び適合軌跡に基づいて第1道路網データを更新することにより、第1道路網データの更新処理全体を人手を介さずに行い、更新効率を向上させる。
【0074】
複数のマッチング方式を用いて、前記適合軌跡を前記第1道路網データの道路とマッチングして、適合軌跡が新しい軌跡であるか否かを決定し、その後、決定された新しい軌跡に基づいて第1道路網データを更新することを容易にし、第1道路網データの更新効率を向上させる。
【0075】
前記所定領域範囲内の情報地点POIを取得し、POIに基づいて、前記適合軌跡が駐車場領域又は内部道路領域に位置するか否かを決定することと、前記適合軌跡が前記駐車場領域又は前記内部道路領域に位置しない場合、前記の前記適合軌跡を前記第1道路網データの道路とマッチングするステップを実行することによって、適合軌跡が駐車場領域又は内部道路領域に位置しないことを前提として、適合軌跡を第1道路網データの道路とマッチングして第1道路網データを更新し、第1道路網データの更新効率を向上させる。
【0076】
複数本の脱線軌跡を選別し、選別して得られた脱線軌跡を適合して適合軌跡を取得することにより、適合軌跡の正確さを向上させる。
【0077】
上記に示された様々な形態のフローが、ステップの順序変更、追加、又は削除のために使用されることが理解されるべきである。例えば、本願に記載された各ステップは、並列に実行されても、順次的に実行されても、異なる順序で実行されてもよく、本願に開示された技術的解決手段の所望の結果を実現できる限り、本明細書ではこれについて限定しない。
【0078】
上述した具体的な実施形態は、本願の保護範囲への制限にならない。当業者にとって、設計の要求や他の要素によって様々な修正、組み合わせ、サブ組み合わせ及び置換を行うことができることは、明らかである。本願の趣旨や原則内に為した修正、均等置換及び改良などは、すべて本願の保護範囲に含まれるべきである。
図1
図2
図3