(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-24
(45)【発行日】2023-12-04
(54)【発明の名称】インターネットを介してファイルを安全に受け取ることを可能としたファイル交換システム
(51)【国際特許分類】
G06F 21/56 20130101AFI20231127BHJP
H04L 51/21 20220101ALI20231127BHJP
H04L 67/06 20220101ALI20231127BHJP
【FI】
G06F21/56
H04L51/21
H04L67/06
(21)【出願番号】P 2021008343
(22)【出願日】2021-01-22
【審査請求日】2022-05-13
(31)【優先権主張番号】P 2020203072
(32)【優先日】2020-12-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】504367346
【氏名又は名称】原 秀年
(72)【発明者】
【氏名】原 秀年
【審査官】小林 秀和
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-206595(JP,A)
【文献】特開2005-210662(JP,A)
【文献】郷田 昌利,QRコードを利用したスマートフォンからの映像収集,放送技術,第68巻 第3号,兼六館出版株式会社,2015年03月01日,160~164頁
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 21/56
H04L 51/21
H04L 67/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
インターネット上でファイ
ルを送受信するシステムにおいて、ファイルを受信する側が、安全にファイルを受信するための環境を用意し、
ファイル送信者へ提供し、ファイルを受け取るファイル交換システムであって、
ファイル送信者からの電子メールを受信し、新たにファイルを受け取るためのファイル送受信手段を準備して
、受信識別F21、ステータスF22、送信チケットF23、受信チケットF24、受付期限F26、送信アドレスF28、受信アドレスF29、メッセージF2Aを管理データベースへ登録し、
ファイル送信者へ
ファイル送信手段を電子メールで通知するファイル交換システムのファイル送信受付部と、
ファイル送信者へ通知した前記ファイル送信手段に基づいてWEBよりアップロードされるファイルを受信ファイルプールへ保存し、
ステータスF22、受付時刻F27、メッセージF2A、受信識別F31、番号F32、ダウンロードキーF33、ファイル名F34、ファイルサイズF35、ウイルス検査状態F36を管理データベースへ登録し、
ファイル送信者と
ファイル受信者へ電子メールで通知するファイル交換システムのファイル受信部と、
前記受信ファイルプール内のファイルをウイルスチェックし、その結果
のウイルス検査状態F36、MIMEタイプF37を管理データベースへ登録するファイル交換システムのファイル検査部と、
前記ウイルスチェックが完了した受信ファイルプール内のファイルを取得するためのダウンロード手段を用意するファイル交換システムのファイル取得部と、
を備え、
前記ファイル送信者から受け取る電子メールに、添付ファイルがついていることがファイル送信手段の要求となる
ことを特徴とするファイル交換システム
【請求項2】
前記ファイル送信者へ新たにファイルを受け取るための
ファイル送信手段を通知することで、ファイル送信者の実在を確認する
ことを特徴とする請求項1に記載のファイル交換システム
【請求項3】
前記
ファイル送信手段は一度限りの利用しかできない
ことを特徴とする請求項1に記載のファイル交換システム
【請求項4】
前記ファイル送信者ならびに前記ファイル受信者が電子メールでない連絡手段を用いる
ことを特徴とする請求項1に記載のファイル交換システム
【請求項5】
インターネット上でファイルを送受信するシステムにおいて、ファイルを受信する側が、安全にファイルを受信するための環境を用意し、ファイル送信者へ提供し、ファイルを受け取るファイル交換システムであって、
ファイル送信者からの電子メールを受信し、新たにファイルを受け取るためのファイル送受信手段を準備して、受信識別F21、ステータスF22、送信チケットF23、受信チケットF24、受付期限F26、送信アドレスF28、受信アドレスF29、メッセージF2Aを管理データベースへ登録し、ファイル送信者へファイル送信手段を電子メールで通知するファイル交換システムのファイル送信受付部と、
ファイル送信者へ通知した前記ファイル送信手段に基づいてWEBよりアップロードされるファイルを受信ファイルプールへ保存し、ステータスF22、受付時刻F27、メッセージF2A、受信識別F31、番号F32、ダウンロードキーF33、ファイル名F34、ファイルサイズF35、ウイルス検査状態F36を管理データベースへ登録し、ファイル送信者とファイル受信者へ電子メールで通知するファイル交換システムのファイル受信部と、
前記受信ファイルプール内のファイルをウイルスチェックし、その結果のウイルス検査状態F36、MIMEタイプF37を管理データベースへ登録するファイル交換システムのファイル検査部と、
前記ウイルスチェックが完了した受信ファイルプール内のファイルを取得するためのダウンロード手段を用意するファイル交換システムのファイル取得部と、
を備え、
前記ファイル受信者が複数指定されていた場合であっても、一回の手続きで複数の宛先へ同時にファイルを送信できる
ことを特徴とするファイル交換システム
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インターネット上でファイルを送受信する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
インターネットを介してファイルを授受する方法としては、電子メールへファイルを添付して電子メールと一緒に送受信する方法が使われている。
【0003】
また、授受するファイルの秘匿性を高めるために、ファイルを暗号化して送信する手法が用いられているが、暗号化されたファイルはウイルスチェックが実施できず、情報セキュリティ脅威の温床となっている。
【0004】
特開2005-157598(特許文献1)では、電子メールより添付ファイルを抽出して安全に閲覧できる形態に加工して受信・閲覧できるようにする方法を紹介しているが、本発明は、ファイルそのものにウイルスチェックを施し無加工で授受する方式である点で相違している。
【0005】
また、特開2007-316715(特許文献2)や特開2009-188805(特許文献3)では、電子メール本文とは別に添付ファイルを送信し、受信側で電子メールに添付して電子メールを受け取る方法について紹介しているが、本発明は、ファイルの授受方法が電子メールではない点で相違している。
【0006】
特開2011-008730(特許文献4)では、電子メールを受信したルートを検証して電子メールに添付されたファイルの安全性をはかっているが、本発明は、ファイルの送信を要求する送信者へファイル送信の手順を通知することで、ファイル送信者の実在確認などの検証を行っている点で相違している。
【0007】
暗号化されたパスワード付きZIPファイルを電子メールに添付してファイルの授受を行う方法が一般的だが、添付されたファイルがパスワード付きで暗号化されているためにウイルスチェックが働かない点や、パスワードを同じ電子メールの受信者へ送信することによるデータの秘匿性の欠如など多くの問題を抱えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】特開2005-157598
【文献】特開2007-316715
【文献】特開2009-188805
【文献】特開2011-008730
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
電子メールに添付されて授受されるファイルにおいては、パスワードを用いて暗号化され受け渡しされるケースが多々ある。この様な場合、電子メールの受信システムが電子メールの内容を正しく解読できず、ウイルスチェックを実施することができない。その結果、電子メールの受信者がパスワードを受け取り、受信したファイルを複合した時点でウイルスによる感染が判明することになり、大きな脅威となっている。
【0010】
添付ファイルの復号パスワードは、添付ファイルと同じ電子メールルートで受け渡しされる。そのため、PCの盗聴などによりパスワードが盗み取られた場合、添付ファイル暗号化による効果は全く発揮されない。
【0011】
電子メールは送信者のなりすましが容易である。
【0012】
現在では、インターネットを介してファイルを授受することは当たり前となっているが、その多くの利用シーンにおいて、ZIPファイル暗号化による電子メールへのファイル添付が利用され、パスワードも同じ電子メールアドレス宛に送信する運用がなされている。
【0013】
そこで本発明は、インターネットを利用する2者間で安全にファイルの送受信が行えるシステムを創り上げることを課題とする。
【0014】
以上の課題を解決するために、ファイルを受信する側が安全にファイルを受信できる環境を準備し、ファイルの送信者へ通知してファイルを受け渡しする手段を取る。
【0015】
すなわち、ファイルを受信する側が、安全にファイルを受信するための環境を用意し、ファイル送信者へ提供し、ファイルを受け取るファイル交換システムであって、
ファイル送信者からの電子メールを受信し、新たにファイルを受け取るためのファイル送受信手段を準備し、ファイル送信者へファイル送信手段を電子メールで通知するファイル交換システムのファイル送信受付部と、
ファイル送信者へ通知したファイル送信手段に基づいてWEBよりアップロードされるファイルを受信する手段を提供するファイル交換システムのファイル受信部と、
ファイルアップロードによって受信したファイルをウイルスチェックするファイル交換システムのファイル検査部と、
アップロードによって受信したファイルを取得するためのダウンロード手段を提供するファイル交換システムのファイル取得部と、
を備えることを特徴とする。
【0016】
ファイル送信受付部におけるファイル送信開始の判断は、ファイル送信者からの添付ファイル付き電子メールの受信のみには限定せず、空メールの受信や電子メール以外の通知手段、たとえばSMS(ショートメッセージサービス)などでの受付も可能である。但し、ファイル送信者が電子メールアドレスを保持するかまたは、利用する通信手段による通知を受け取ることができることを前提とする。
【0017】
ファイル送信受付部においては、ファイル送信者からのファイル送信開始依頼に都度応え、ファイル送信依頼に対しては毎回新しいファイル送信手段を準備して提供する。一度ファイルの送信に使用したファイル送信手段は、再利用できないものとする。
【0018】
ファイル送信受付部よりファイル送信者への通知を送り、これに応えて以降の処理が進むことは、ファイル送信者の実在を確認することとなる。
【0019】
ファイル送信者からのファイルアップロードを完了したファイル受信部は、ファイル送信者へファイル送信受付通知を、ファイル受信者へはファイル受信通知を電子メールなど、ファイル送信者およびファイル受信者が利用する通信手段で送る。
【0020】
ファイル検査部は、ウイルスチェックが完了していないファイルを探し出し、ウイルスチェックを実施して結果を送信ファイルの状態として保存する。
【0021】
ファイル取得部は、ファイルの送信者がアップロードにより送信したファイルをダウンロードにより取得するためのWEBインターフェイスを、ファイルの受信者へ提供する。
【0022】
但し、ウイルスチェックでエラーとなったファイルへのダウンロードは提供しない。
【発明の効果】
【0023】
ファイルを受け取る側が主導となり、受信側のルールに則ってファイルを授受することで、暗号化によるウイルスチェックの回避や、同じ電子メールアドレスを使ったパスワード通知など、問題のあるパスワード付きZIPファイルの送受信に代わるファイルの送受信手段を実現する。
【0024】
また、電子メールの送信者へファイルの送信手段を通知することは、送信者の実在を確認することであり、これによってなりすましてのメール送信を暴くことが可能になる。ファイル送信者へ通知が届き実在が確認できることは、電子メールの送信者が正規の手段によってメールを送信してきていることの確証であって、不正なサーバを使ったなりすまし送信ではないことの裏付けとなる。
【0025】
また、電子メールを利用したファイルの授受ではデータ受け渡しに多くの中継手順を経ることがあり、これらが情報漏えい等の温床となっている。本発明では、WEBを介したアップロード、ダウンロード方式の直接データ授受手段を採用することで、これら情報リスクの多くを低減できる。
【0026】
また、ファイルの送受信手段がWEBを介したアップロード、ダウンロードとなるため、電子メールに添付できるファイルよりも大きなサイズのファイルを送受信することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】
図1は添付ファイルの付いたメールを受信した際の基本的な機能の構成を示す図である。
【
図2】
図2は添付ファイルの無いメールも含め、ファイルの送信者からの全ての要求にこたえる構成を示す図である。
【
図3】
図3はファイルの送信者が送信した宛先とは違う電子メールアドレスで、ファイルの受信者が送信されるファイルを受け取る構成を示す図である。
【
図4】
図4は複数の受信者宛にファイルを送信する場合に、一回の送信操作で同時に複数の受信者へファイルを送信する構成を示す図である。
【
図5】
図5は本機能を利用する受信者の情報を管理する、管理データベース上の受信者情報テーブルである。
【
図6】
図6はファイルの送信ならびに受信に必要な情報を管理する、管理データベース上の待ち受けテーブルである。
【
図7】
図7は受信したファイルの詳細情報を管理する、管理データベース上の受信ファイルテーブルである。
【
図8】
図8は複数の受信者宛のファイル送信を管理する、管理データベース上の待ち受け受信者情報テーブルである。
【発明を実施するための形態】
【0028】
受信者が利用するメールサービスとは別に本システムを設置し、受信するメールを本システムが最初に受け取れる様にした環境で実現した。
【0029】
本発明は、送受信双方が電子メールあるいはSMSなどの通知手段とWEBアクセスの両方を使える環境での利用を想定しており、以下は実施の一例として一般的なPCによるインターネット環境を利用したシステムについて説明する。
【0030】
本システムを利用するにあたり、あらかじめ管理データベースD10の受信者情報テーブルT10には、受信者アドレスA20(およびA30)であるアドレス:B、受信者アドレスA21(およびA31)であるアドレス:C、受信者アドレスA22であるアドレス:D、受信者アドレスA23(およびA33)であるアドレス:E、受信者アドレスA24(およびA34)であるアドレス:Fが受信者アドレスF11として、添付ファイル付きのメールを対象にする:1が受信者アドレス:Bに、全てのメールを対象にする:2が受信者アドレス:B以外に待ち受けタイプF12として、ファイルアップロード送信URLの有効期間:180分が有効期間(分)F13として、転送先の電子メールアドレス:Xが受信者アドレス:Dの転送先アドレスとして登録されている。
図5に記載の通りである。
【0031】
ファイル受信者の電子メールアドレス(外部アドレス)A20は、本システムの外部から電子メールが届いた際の受信メールアドレスであり、ファイル受信者の電子メールアドレス(内部アドレス)A30は、本システムがファイルの受信者P20へ通知する際の送信先メールアドレスとなり、二つは同一の内容である。同様にA21とA31は受信者P21へ、A23とA33は受信者P23へ、A24とA34は受信者P24へ通知する際の送信先メールアドレスであり、それぞれ同じ内容である。
【実施例1】
【0032】
本発明において、添付ファイルの付いたメールに応答する方法で利用した場合の処理の流れを
図1に示す。
P10はファイルの送信者を示し、P20はファイルの受信者を示し、100は本システムの本体となる安全にファイルを受信するためのファイル交換システムを示す。
【0033】
ファイルの送信者P10は、送信ファイル(電子メール添付)FL1が添付されたファイル送信メール(添付ファイル付き)M10を、ファイル受信者の電子メールアドレス(外部アドレス)A20であるアドレス:Bへ送信する。
【0034】
ファイル送信受付部110では、ファイルの送信者P10から受信したファイル送信メール(添付ファイル付き)M10を解析し、送信ファイル(電子メール添付)FL1が添付されていることを判断し、ファイル受信者の電子メールアドレス(外部アドレス)A20であるアドレス:Bを索引キー(受信者アドレスF11)として管理データベースD10の受信者情報テーブルT10を検索し、待ち受けタイプF12と有効期間(分)F13を取得する。
【0035】
送信ファイル(電子メール添付)FL1が添付されていないかまたは、受信者情報テーブルT10に該当情報が見つからないかまたは、待ち受けタイプF12が1(添付ファイル付きのメールを対象にする)でない場合は、本処理の対象外のメールとしてファイル受信者の電子メールアドレス(内部アドレス)A30であるアドレス:B宛に受信したファイル送信メール(添付ファイル付き)M10をそのまま転送して処理を終了する。
但し、待ち受けタイプF12が2(全てのメールを対象にする)であった場合は実施例2の処理となる。
【0036】
ファイル送信受付部110は、管理データベースD10の待ち受けテーブルT20へ、受信したメールを一意に識別できる情報:MBを生成し受信識別F21として、送信キャリア未使用:1をステータスF22として、一意となる文字列:TKB1を生成し送信チケットF23として、一意となる文字列:TKB2を生成し受信チケットF24として、現在時刻から有効期間(分)F13が経過した時刻:LBを算出し受付期限F26として、ファイル送信者の電子メールアドレスA10であるアドレス:Aを送信アドレスF28として、ファイル受信者の電子メールアドレス(外部アドレス)A20であるアドレス:Bを受信アドレスF29として、ファイル送信メール(添付ファイル付き)M10より抽出した件名および本文をメッセージF2Aとして登録する。
【0037】
ファイル送信受付部110は、ファイル送信者の電子メールアドレスA10であるアドレス:A宛に、ファイルアップロード送信手続きURLアドレスU10が記載されたファイル送信指示メールM20を作成して送信する。
【0038】
ファイルアップロード送信手続きURLアドレスU10には、送信チケットF23:TKB1が含まれていて、一意のURLアドレスとなっている。
【0039】
ファイル送信指示メールM20を受け取ったファイル送信者P10は、記載されているファイルアップロード送信手続きURLアドレスU10へWEBブラウザ等を使用して接続する。
【0040】
ファイル受信部120は、ファイルアップロード送信手続URLアドレスU10に含まれている送信チケットF23である値:TKB1を抽出して、索引キー(送信チケットF23)として管理データベースD10の待ち受けテーブルT20を検索する。
【0041】
管理データベースD10の待ち受けテーブルT20に該当する情報が見つからない、ステータスF22が送信キャリア未使用:1でない、受付期限F26が現在時刻以前であるのいずれかの場合は、処理を終了する。
【0042】
ファイルの送信者P10は、送信ファイル(WEB送信)FL2を指定しWEBよりアップロードしてファイルを送信する。その際、メッセージF2A(である件名、本文)の訂正も受け付ける。
【0043】
送信ファイル(WEB送信)FL2は、複数のファイルを受け付けることを可能とする。
【0044】
アップロードする送信ファイル(WEB送信)FL2は、送信ファイル(電子メール添付)FL1と同一である必要はない。
【0045】
アップロードする送信ファイル(WEB送信)FL2は、ファイル受信部120により送信ファイル(プール保存)FL3として受信ファイルプールS10内に保存される。
【0046】
ファイル受信部120は、管理データベースD10の待ち受けテーブルT20へ、送信キャリア使用済:2をステータスF22として、現在時刻を受付時刻F27として、件名、本文をメッセージF2Aとして登録する。
【0047】
送信ファイル(プール保存)FL3ごとに、管理データベースD10の受信ファイルテーブルT30へ、受信識別F21を受信識別F31として、送信キャリア内の連番(同一の受信識別F31に含まれるアップロードされたファイルの連番)を番号F32として、一意となる文字列を生成しダウンロードキーF33として、送信ファイル(プール保存)FL3のファイル名をファイル名F34として、ファイルサイズをファイルサイズF35として、ウイルス未チェック:1をウイルス検査状態F36として登録する。
【0048】
受信したすべての送信ファイル(プール保存)FL3の処理を終えたファイル受信部120は、ファイル送信者の電子メールアドレスA10であるアドレス:A宛に、ファイルのアップロード送信が受け付けられた旨のメッセージが記載されたファイル送信受付メールM30を送信する。
【0049】
ファイル受信部120は、ファイル受信者の電子メールアドレス(内部アドレス)A30であるアドレス:B宛に、ファイルダウンロード受信手続きURLアドレスU20が記載されたファイル受信通知メールM40を作成して送信する。
【0050】
ファイルダウンロード受信手続きURLアドレスU20には、受信チケットF24:TKB2が含まれていて、一意のURLアドレスとなっている。
【0051】
ファイル検査部130は、一定時間間隔で管理データベースD10の受信ファイルテーブルT30からウイルス検査状態F36がウイルス未チェック:1となっている情報を順次取り出す。
【0052】
取り出した情報を元にウイルスチェックを実行して、ウイルスが見つからなかった場合は、管理データベースD10の受信ファイルテーブルT30へ、ウイルスチェックOK:3をウイルス検査状態F36として、ファイル名F34から割り出したMIMEタイプをMIMEタイプF37として登録する。
【0053】
ウイルスチェックでウイルスが見つかった場合は、管理データベースD10の受信ファイルテーブルT30へ、ウイルスチェックNG:5をウイルス検査状態F36として登録する。
【0054】
また、ウイルスの見つかった受信ファイルプールS10に保存されている送信ファイル(プール保存)FL3は、ウイルスチェック仕様のポリシーに従って安全な場所への隔離または削除を実施する。
【0055】
ファイル受信通知メールM40を受け取ったファイル受信者P20は、記載されているファイルダウンロード受信手続きURLアドレスU20へWEBブラウザ等を使用して接続する。
【0056】
ファイル取得部140は、ファイルダウンロード受信手続URLアドレスU20に含まれている受信チケットF24である値:TKB2を抽出して、索引キー(受信チケットF24)として管理データベースD10の待ち受けテーブルT20を検索する。
【0057】
管理データベースD10の待ち受けテーブルT20に該当する情報が見つからないまたは、ステータスF22が送信キャリア使用済:2でない場合は、処理を終了する。
【0058】
ファイル取得部140は、受信識別F21を検索キー(受信識別F31)として管理データベースD10の受信ファイルテーブルT30を順次検索して、受信ファイルプールS10へ保管されている送信ファイル(プール保存)FL3の情報を取り出す。
【0059】
ウイルス検査状態F36がウイルスチェックOK:3である情報は、送信ファイル(プール保存)FL3をダウンロードするためのリンクを作成してWEBへ表示する。以外の場合は、ダウンロードリンクを有効にしない。
【0060】
ファイルのダウンロードリンクがクリックされると、ファイル取得部140は受信ファイルプールS10内の送信ファイル(プール保存)FL3へアクセスしてファイルデータを読み込み、HTTPまたはHTTPSプロトコルを使ってMIMEタイプF37を指定した上でファイルのダウンロードを開始する。
【0061】
その結果、ファイルの受信者P20は送信ファイル(ダウンロード)FL4を取得できる。
【実施例2】
【0062】
本発明において、全てのメールに応答する方法で利用した場合の処理の流れを
図2に示す。
P10はファイルの送信者を示し、P21はファイルの受信者を示し、100は本システムの本体となる安全にファイルを受信するためのファイル交換システムを示す。
前記実施例1との相違点について以下に述べる。
【0063】
ファイルの送信者P10は、任意の形態のメール(添付ファイルの有無によらない)M11を、ファイル受信者の電子メールアドレス(外部アドレス)A21であるアドレス:Cへ送信する。
【0064】
ファイル送信受付部110では、ファイルの送信者P10から受信したメール(添付ファイルの有無によらない)M11を解析し、ファイル受信者の電子メールアドレス(外部アドレス)A21であるアドレス:Cを索引キー(受信者アドレスF11)として管理データベースD10の受信者情報テーブルT10を検索し、待ち受けタイプF12と有効期間(分)F13を取得する。
【0065】
受信者情報テーブルT10に該当情報が見つからないかまたは、待ち受けタイプF12が2(全てのメールを対象にする)でない場合は、本処理の対象外のメールとして受信したメールを破棄して処理を終了する。
但し、待ち受けタイプF12が1(添付ファイル付きのメールを対象にする)であった場合は実施例1の処理となる。
【0066】
ファイル送信受付部110は、管理データベースD10の待ち受けテーブルT20へ、受信したメールを一意に識別できる情報:MCを生成し受信識別F21として、送信キャリア未使用:1をステータスF22として、一意となる文字列:TKC1を生成し送信チケットF23として、一意となる文字列:TKC2を生成し受信チケットF24として、現在時刻から有効期間(分)F13が経過した時刻:LCを算出し受付期限F26として、ファイル送信者の電子メールアドレスA10であるアドレス:Aを送信アドレスF28として、ファイル受信者の電子メールアドレス(外部アドレス)A21であるアドレス:Cを受信アドレスF29として、メール(添付ファイルの有無によらない)M11より抽出した件名および本文をメッセージF2Aとして登録する。
【0067】
ファイル送信受付部110は、ファイル送信者の電子メールアドレスA10であるアドレス:A宛に、ファイルアップロード送信手続きURLアドレスU11が記載されたファイル送信指示メールM21を作成して送信する。
【0068】
ファイルアップロード送信手続きURLアドレスU11には、送信チケットF23:TKC1が含まれていて、一意のURLアドレスとなっている。
【0069】
ファイル送信指示メールM21を受け取ったファイル送信者P10は、記載されているファイルアップロード送信手続きURLアドレスU11へWEBブラウザ等を使用して接続する。
【0070】
ファイル受信部120は、ファイルアップロード送信手続URLアドレスU11に含まれている送信チケットF23である値:TKC1を抽出して、索引キー(送信チケットF23)として管理データベースD10の待ち受けテーブルT20を検索する。
【0071】
管理データベースD10の待ち受けテーブルT20に該当する情報が見つからない、ステータスF22が送信キャリア未使用:1でない、受付期限F26が現在時刻以前であるのいずれかの場合は、処理を終了する。
【0072】
実施例1と同様に、WEBより送信ファイル(WEB送信)FL2のアップロード送信を受け付けて、受信ファイルプールS10へ保存し、管理データベースD10の待ち受けテーブルT20の管理情報を登録し、管理データベースD10の受信ファイルテーブルT30へ受信ファイルの情報を登録する。
【0073】
受信したすべての送信ファイル(プール保存)FL3の処理を終えたファイル受信部120は、ファイル送信者の電子メールアドレスA10であるアドレス:A宛に、ファイルのアップロード送信が受け付けられた旨のメッセージが記載されたファイル送信受付メールM31を送信する。
【0074】
ファイル受信部120は、ファイル受信者の電子メールアドレス(内部アドレス)A31であるアドレス:C宛に、ファイルダウンロード受信手続きURLアドレスU21が記載されたファイル受信通知メールM41を作成して送信する。
【0075】
ファイルダウンロード受信手続きURLアドレスU21には、受信チケットF24:TKC2が含まれていて、一意のURLアドレスとなっている。
【0076】
実施例1と同様に、ファイル検査部130はウイルスチェックを実施し、その結果を管理データベースの受信ファイルテーブルT30へ反映し、ウイルスが見つかった場合にはウイルスチェック仕様のポリシーに従った処理を実施する。
【0077】
ファイル受信通知メールM41を受け取ったファイル受信者P21は、記載されているファイルダウンロード受信手続きURLアドレスU21へWEBブラウザ等を使用して接続する。
【0078】
ファイル取得部140は、ファイルダウンロード受信手続URLアドレスU21に含まれている受信チケットF24である値:TKC2を抽出して、索引キー(受信チケットF24)として管理データベースD10の待ち受けテーブルT20を検索する。
【0079】
以降、実施例1と同様にファイルの受信者P21は送信ファイル(ダウンロード)FL4を取得できる。
【実施例3】
【0080】
本発明において、ファイルの送信者が送信した宛先とは違う電子メールアドレスで、ファイルの受信者が送信されるファイルを受け取る場合の処理の流れを
図3に示す。
P10はファイルの送信者を示し、P22はファイルの受信者を示し、100は本システムの本体となる安全にファイルを受信するためのファイル交換システムを示す。
前記実施例2との相違点について以下に述べる。
【0081】
管理データベースD10の受信者情報テーブルT10には、受信アドレスF11がアドレス:Dである情報に、転送先アドレスF14としてアドレス:Xが登録されている。
【0082】
ファイルの送信者P10は、メールM12を、ファイル受信者の電子メールアドレス(外部アドレス)A22であるアドレス:Dへ送信する。
【0083】
ファイル送信受付部110では、ファイルの送信者P10から受信したメールM12を解析し、ファイル受信者の電子メールアドレス(外部アドレス)A22であるアドレス:Dを索引キー(受信者アドレスF11)として管理データベースD10の受信者情報テーブルT10を検索し、待ち受けタイプF12と有効期間(分)F13と転送先アドレスF14を取得する。
【0084】
ファイル送信受付部110は、管理データベースD10の待ち受けテーブルT20へ、受信したメールを一意に識別できる情報:MDを生成し受信識別F21として、送信キャリア未使用:1をステータスF22として、一意となる文字列:TKD1を生成し送信チケットF23として、一意となる文字列:TKD2を生成し受信チケットF24として、現在時刻から有効期間(分)F13が経過した時刻:LDを算出し受付期限F26として、ファイル送信者の電子メールアドレスA10であるアドレス:Aを送信アドレスF28として、転送先アドレスF14であるアドレス:Xを受信アドレスF29として、メールM12より抽出した件名および本文をメッセージF2Aとして登録する。
【0085】
前記実施例2と同様に、ファイル送信受付部110から届くファイル送信指示メールM22に記載のファイルアップロード送信手続きURLアドレスU12を用いて、ファイル送信者P10はファイルの送信手続きを実施する。
【0086】
ファイルの送信を受け付けたファイル受信部120は、ファイル受信者の電子メールアドレス(内部アドレス)A32であるアドレス:X宛に、ファイルダウンロード受信手続URLアドレスU22が記載されたファイル受信通知メールM42を作成して送信する。
【0087】
以降の処理は前期実施例2と同様となり、送信者P10が電子メールを送信した先の電子メールアドレスA22であるアドレス:Dとは違う、ファイル受信者の電子メールアドレス(内部アドレス)であるアドレス:Xで、ファイルの受信者P22は送信ファイル(ダウンロード)FL4を取得できる。
【実施例4】
【0088】
本発明において、複数の受信者宛にファイルを送信する場合に、一回のファイル送信手続きで同時に複数の受信者へファイルを送信する場合の処理の流れを
図4に示す。
P10はファイルの送信者を示し、P23ならびにP24はファイルの受信者を示し、100は本システムの本体となる安全にファイルを受信するためのファイル交換システムを示す。
前記実施例1ならびに実施例2との相違点について以下に述べる。
【0089】
ファイルの送信者P10は、メールM13を、ファイル受信者の電子メールアドレス(外部アドレス)A23であるアドレス:EおよびA24であるアドレス:Fへ、Toへの併記、Cc、Bccのいずれかを使って送信する。
【0090】
複数の宛先に向けて送信された同報メールは、同じ内容が複製され個々の宛先電子メールアドレスへ送られる。
【0091】
ファイル送信受付部110では、ファイルの送信者P10が送信した1通のメールM13を、ファイル受信者の電子メールアドレス(外部アドレス)A23であるアドレス:Eと、ファイル受信者の電子メールアドレス(外部アドレス)A24であるアドレス:Fのそれぞれで、別々に合計2回受信する。受信するメールの内容は同じものである。
【0092】
ファイル受信者の電子メールアドレス(外部アドレス)A23であるアドレス:Eで受信したメールM13を解析し、アドレス:Eを索引キー(受信者アドレスF11)として管理データベースD10の受信者情報テーブルT10を検索し、待ち受けタイプF12と有効期間(分)F13を取得する。
【0093】
ファイル送信受付部110は、管理データベースD10の待ち受けテーブルT20へ、受信したメールを一意に識別できる情報:MEを生成し受信識別F21として、送信キャリア未使用:1をステータスF22として、一意となる文字列:TKE1を生成し送信チケットF23として、一意となる文字列:TKE2を生成し受信チケットF24として、現在時刻:NEを開始時刻F25として、現在時刻から有効期間(分)F13が経過した時刻:LEを算出し受付期限F26として、ファイル送信者の電子メールアドレスA10であるアドレス:Aを送信アドレスF28として、ファイル受信者の電子メールアドレス(外部アドレス)A23であるアドレス:Eを受信アドレスF29として、メールM13より抽出した件名および本文をメッセージF2Aとして登録する。
【0094】
ファイル送信受付部110は、ファイル送信者の電子メールアドレスA10であるアドレス:A宛に、ファイルアップロード送信手続きURLアドレスU13が記載されたファイル送信指示メールM23を作成して送信する。
【0095】
さらにファイル送信受付部110では、ファイル受信者の電子メールアドレス(外部アドレス)A24であるアドレス:Fで受信したメールM13を解析し、アドレス:Fを索引キー(受信者アドレスF11)として管理データベースD10の受信者情報テーブルT10を検索し、待ち受けタイプF12と有効期間(分)F13を取得する。
【0096】
ファイル送信受付部110は、管理データベースD10の待ち受けテーブルT20へ、受信したメールを一意に識別できる情報:MFを生成し受信識別F21として、送信キャリア未使用:1をステータスF22として、一意となる文字列:TKF1を生成し送信チケットF23として、一意となる文字列:TKF2を生成し受信チケットF24として、現在時刻:NFを開始時刻F25として、現在時刻から有効期間(分)F13が経過した時刻:LFを算出し受付期限F26として、ファイル送信者の電子メールアドレスA10であるアドレス:Aを送信アドレスF28として、ファイル受信者の電子メールアドレス(外部アドレス)A24であるアドレス:Fを受信アドレスF29として、メールM13より抽出した件名および本文をメッセージF2Aとして登録する。
【0097】
ファイル送信受付部110は、ファイル送信者の電子メールアドレスA10であるアドレス:A宛に、ファイルアップロード送信手続きURLアドレスU14が記載されたファイル送信指示メールM24を作成して送信する。
【0098】
ファイルの送信者P10は、ファイル送信指示メールM23とM24の2通を受け取る。
これら2通のメールはメールM13が元となり同時に発せられたメールであるため、ほとんど同じ時刻に届き、開始時刻F25もほとんど同じ値になる。
どちらのメールに記載の手順を使っても両方の宛先へ一度の手順でファイルを送ることができるが、ここではファイル送信指示メールM23に記載のファイルアップロード送信手続きURLアドレスURL13を使って処理を進める。
【0099】
ファイル送信指示メールM23に記載のファイルアップロード送信手続きURLアドレスU13には、送信チケットF23:TKE1が含まれていて、一意のURLアドレスとなっている。
【0100】
ファイル送信指示メールM23を受け取ったファイル送信者P10は、記載されているファイルアップロード送信手続きURLアドレスU13へWEBブラウザ等を使用して接続する。
【0101】
ファイル受信部120は、ファイルアップロード送信手続URLアドレスU13に含まれている送信チケットF23である値:TKE1を抽出して、索引キー(送信チケットF23)として管理データベースD10の待ち受けテーブルT20を検索する。
【0102】
管理データベースD10の待ち受けテーブルT20に該当する情報が見つからない、ステータスF22が送信キャリア未使用:1でない、受付期限F26が現在時刻以前であるのいずれかの場合は、処理を終了する。
【0103】
管理データベースD10の待ち受けテーブルT20の開始時刻F25とほぼ同時刻(前後数秒程度など)を検索の範囲としかつ、送信アドレスF28がファイル送信者の電子メールアドレスA10であるアドレス:Aであることを検索条件として、待ち受けテーブルT20を再度検索し、受信識別F21がMFである情報を発見し、受信アドレスF29からファイル受信者の電子メールアドレス(内部アドレス)A34であるアドレス:Fを取り出す。
【0104】
検索の結果見つかった受信識別F21がMFである情報が、同一メールで送信処理をされた情報であると判別することができる。また、メールの件名やメッセージを比較の条件に含めることでさらに厳密な判断をすることが可能であるが、本実施例では前後数秒程度の範囲で同一の送信者からの受信であると判断する。すなわち同報送信(Toの併記、Cc、Bcc)で送られたメールであると扱っている。
【0105】
ファイルの送信者P10は、送信ファイル(WEB送信)FL2を指定しWEBよりアップロードしてファイルを送信する。その際、メッセージF2A(である件名、本文)の訂正も受け付ける。
【0106】
また、前記待ち受けテーブルT20の再検索で取得したファイル受信者の電子メールアドレス(外部アドレス)A24であるアドレス:Fをファイル送信先の選択肢に含め、ファイルの送信者P10が選択できることを可能にする。
【0107】
前記ファイル受信者の電子メールアドレス(外部アドレス)A24であるアドレス:Fをファイルの送信先として選択をした場合、ファイル受信部120は、管理データベースD10の待ち受け受信者情報テーブルT40へ、送信チケットF23である値:TKE1を検索キーとして取得した管理データベースD10の待ち受けテーブルT20の受信識別F21:MEを受信識別F41として、前記再検索で取得したファイル受信者の電子メールアドレス(外部アドレス)A24であるアドレス:Fを受信者アドレスF42として、一意となる文字列:TKF3を生成し受信チケットF43として登録する。
【0108】
また不要となる送信手段を無効にするために、前記待ち受けテーブルT20の再検索で取得した受信識別F21である値:MFを検索キーとして、管理データベースD10の待ち受けテーブルT20をもう一度検索し、送信キャリア使用済:2をステータスF22として、現在時刻を受付時刻F27として登録する。
【0109】
アップロードする送信ファイル(WEB送信)FL2は、ファイル受信部120により送信ファイル(プール保存)FL3として受信ファイルプールS10内に保存される。
【0110】
ファイル受信部120は、送信チケットF23である値:TKE1を検索キーとして取得した管理データベースD10の待ち受けテーブルT20へ、送信キャリア使用済:2をステータスF22として、現在時刻を受付時刻F27として、件名、本文をメッセージF2Aとして登録する。
【0111】
送信ファイル(プール保存)FL3ごとに、管理データベースD10の受信ファイルテーブルT30へ、受信識別F21を受信識別F31として、送信キャリア内の連番(同一の受信識別F31に含まれるアップロードされたファイルの連番)を番号F32として、一意となる文字列を生成しダウンロードキーF33として、送信ファイル(プール保存)FL3のファイル名をファイル名F34として、ファイルサイズをファイルサイズF35として、ウイルス未チェック:1をウイルス検査状態F36として登録する。
【0112】
受信したすべての送信ファイル(プール保存)FL3の処理を終えたファイル受信部120は、ファイル送信者の電子メールアドレスA10であるアドレス:A宛に、ファイルのアップロード送信が受け付けられた旨のメッセージが記載されたファイル送信受付メールM33を送信する。
【0113】
ファイル受信部120は、ファイル受信者の電子メールアドレス(内部アドレス)A33であるアドレス:E宛に、ファイルダウンロード受信手続きURLアドレスU23が記載されたファイル受信通知メールM43を作成して送信する。
【0114】
ファイル受信部120は、管理データベースD10の待ち受け受信者情報テーブルT40に登録した情報を元に、ファイル受信者の電子メールアドレス(内部アドレス)A34であるアドレス:F宛に、ファイルダウンロード受信手続きURLアドレスU24が記載されたファイル受信通知メールM44を作成して送信する。
【0115】
ファイルダウンロード受信手続きURLアドレスU23には、受信チケットF24:TKE2が含まれていて、ファイルダウンロード受信手続きURLアドレスU24には、受信チケットF43:TKF3が含まれていて、それぞれ一意のURLアドレスとなっている。
【0116】
実施例1と同様に、ファイル検査部130はウイルスチェックを実施し、その結果を管理データベースの受信ファイルテーブルT30へ反映し、ウイルスが見つかった場合にはウイルスチェック仕様のポリシーに従った処理を実施する。
【0117】
以降、実施例1と同様にファイルの受信者P23は送信ファイル(ダウンロード)FL4を取得できる。
【0118】
ファイル受信通知メールM44を受け取ったファイル受信者P24は、記載されているファイルダウンロード受信手続きURLアドレスU24へWEBブラウザ等を使用して接続する。
【0119】
ファイル取得部140は、ファイルダウンロード受信手続URLアドレスU24に含まれている受信チケットF43である値:TKF3を抽出して、索引キー(受信チケットF43)として管理データベースD10の待ち受け受信情報テーブルT40を検索する。
【0120】
管理データベースD10の待ち受け受信情報テーブルT40に該当する情報が見つからない場合は、処理を終了する。
【0121】
受信識別F41である値:MEを抽出して、検索キー(受信識別F21)として管理データベースD10の待ち受けテーブルT20を検索する。
【0122】
管理データベースD10の待ち受けテーブルT20に該当する情報が見つからないまたは、ステータスF22が送信キャリア使用済:2でない場合は、処理を終了する。
【0123】
ファイル取得部140は、受信識別F21である値:MEを検索キー(受信識別F31)として管理データベースD10の受信ファイルテーブルT30を順次検索して、受信ファイルプールS10へ保管されている送信ファイル(プール保存)FL3の情報を取り出す。
【0124】
ウイルス検査状態F36がウイルスチェックOK:3である情報は、送信ファイル(プール保存)FL3をダウンロードするためのリンクを作成してWEBへ表示する。以外の場合は、ダウンロードリンクを有効にしない。
【0125】
ファイルのダウンロードリンクがクリックされると、ファイル取得部140は受信ファイルプールS10内の送信ファイル(プール保存)FL3へアクセスしてファイルデータを読み込み、HTTPまたはHTTPSプロトコルを使ってMIMEタイプF37を指定した上でファイルのダウンロードを開始する。
【0126】
その結果、ファイルの受信者P24は送信ファイル(ダウンロード)FL4を取得できる。
【0127】
以上の同報送信メールの判断は、1件のみに限らず複数の宛先を指定して送信されたメールを対象とすることができる。
この様に、ファイルの送信者が複数のファイル受信者へ向けて、一度だけのファイル送信手続きで、一斉にファイルを送信することが可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0128】
多くの場合、インターネット上でメールやファイルの受け渡しをする際にはデータの送り側が主導となり、送信者に都合の良い手段で送る方法が一般的となっている。このため、ファイルを受け取る側では悪意の送信者からの防御が必要となり、ウイルス・マルウエアの検疫や送信者の検証など、様々な手段での自己防衛が必須となっている。
【0129】
本システムは、ファイルを受け取る側が主導となり、受信側のルールに則ってファイルを授受することにより、これらの問題を解決する。ファイルを受信する側は、自身が提供する安全にファイルを受信する手段をファイルの送信者へ提示し、これを使ってファイルの授受をすることで、多くの情報セキュリティリスクを軽減することを可能にする。
【符号の説明】
【0130】
100 ファイル交換システム(本システムの本体)
110 ファイル送信受付部
120 ファイル受信部
130 ファイル検査部
140 ファイル取得部
【0131】
P10 ファイルの送信者
P20、P21、P22、P23、P24
ファイルの受信者
A10 ファイル送信者の電子メールアドレス
A20、A21、A22、A23、A24
ファイル受信者の電子メールアドレス(外部アドレス)
A30、A31、A32、A33、A34
ファイル受信者の電子メールアドレス(内部アドレス)
【0132】
D10 管理データベース
【0133】
T10 受信者情報テーブル
F11 受信者アドレス
F12 待ち受けタイプ
F13 有効期間(分)
F14 転送先アドレス
【0134】
T20 待ち受けテーブル
F21 受信識別
F22 ステータス
F23 送信チケット
F24 受信チケット
F25 開始時刻
F26 受付期限
F27 受付時刻
F28 送信アドレス
F29 受信アドレス
F2A メッセージ
【0135】
T30 受信ファイルテーブル
F31 受信識別
F32 番号
F33 ダウンロードキー
F34 ファイル名
F35 ファイルサイズ
F36 ウイルス検査状態
F37 MIMEタイプ
【0136】
T40 待ち受け受信者情報テーブル
F41 受信識別
F42 受信者アドレス
F43 受信チケット
【0137】
S10 受信ファイルプール
FL1 送信ファイル(電子メール添付)
FL2 送信ファイル(WEB送信)
FL3 送信ファイル(プール保存)
FL4 送信ファイル(ダウンロード)
【0138】
M10 ファイル送信メール(添付ファイル付き)
M11 メール(添付ファイルの有無によらない)
M12、M13
メール
M20、M21、M22、M23、M24
ファイル送信指示メール
M30、M31、M32、M33
ファイル送信受付メール
M40、M41、M42、M43、M44
ファイル受信通知メール
U10、U11、U12、U13、U14
ファイルアップロード送信手続URLアドレス
U20、U21、U22、U23、U24
ファイルダウンロード受信手続URLアドレス