(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-24
(45)【発行日】2023-12-04
(54)【発明の名称】3ゲート不揮発性メモリセルのアレイを使用するニューラルネットワーク分類子
(51)【国際特許分類】
G06N 3/063 20230101AFI20231127BHJP
H01L 21/336 20060101ALI20231127BHJP
H01L 29/788 20060101ALI20231127BHJP
H01L 29/792 20060101ALI20231127BHJP
G11C 11/54 20060101ALI20231127BHJP
G11C 16/04 20060101ALI20231127BHJP
G06G 7/60 20060101ALI20231127BHJP
【FI】
G06N3/063
H01L29/78 371
G11C11/54
G11C16/04 120
G06G7/60
(21)【出願番号】P 2021541294
(86)(22)【出願日】2019-08-29
(86)【国際出願番号】 US2019048933
(87)【国際公開番号】W WO2020149887
(87)【国際公開日】2020-07-23
【審査請求日】2021-09-15
(32)【優先日】2019-04-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-01-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-01-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500147506
【氏名又は名称】シリコン ストーリッジ テクノロージー インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】SILICON STORAGE TECHNOLOGY, INC.
(74)【代理人】
【識別番号】110000626
【氏名又は名称】弁理士法人英知国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】トラン、ヒュー、バン
(72)【発明者】
【氏名】レムケ、スティーブン
(72)【発明者】
【氏名】ティワリ、ビピン
(72)【発明者】
【氏名】ドー、ナン
(72)【発明者】
【氏名】レイテン、マーク
【審査官】牛丸 太希
(56)【参考文献】
【文献】特開平03-174679(JP,A)
【文献】米国特許第06023422(US,A)
【文献】特開平05-335506(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0337466(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06N 3/00 -3/126
G06G 7/00 -7/80
G11C11/18 -11/30
11/42 -11/56
16/00 -16/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ニューラルネットワークデバイスであって、
第1の複数の入力を受信するように、かつそれから第1の複数の出力を生成するように構成された、第1の複数のシナプスを備え、該第1の複数のシナプスは、
複数のメモリセルであって、該メモリセルのそれぞれは、半導体基板内に形成され、間にチャネル領域が延在する離間したソース領域及びドレイン領域と、前記チャネル領域の第1の部分の上方に配設され、前記チャネル領域の前記第1の部分から絶縁された浮遊ゲートと、前記チャネル領域の第2の部分の上方に配設され、前記チャネル領域の前記第2の部分から絶縁された第1のゲートと、前記浮遊ゲートの上方に配設され、前記浮遊ゲートから絶縁された、又は前記ソース領域の上方に配設され、前記ソース領域から絶縁された、第2のゲートと、を含み、
前記複数のメモリセルのそれぞれは、前記浮遊ゲートの電子数に対応する重み値を格納するように構成され、
前記複数のメモリセルは、前記第1の複数の入力及び格納された前記重み値に基づいて、前記第1の複数の出力を生成するように構成された、複数のメモリセルを含み、
前記第1の複数のシナプスの前記メモリセルは、行及び列に配置され、前記第1の複数のシナプスは、
前記メモリセルの前記行のうちの1つにおいて前記第1のゲートをそれぞれ電気的に接続する複数の第1の線と、
前記メモリセルの前記行のうちの1つにおいて前記第2のゲートをそれぞれ電気的に接続する複数の第2の線と、
前記メモリセルの前記列のうちの1つにおいて前記ソース領域をそれぞれ電気的に接続する複数の第3の線と、
前記メモリセルの前記列のうちの1つにおいて前記ドレイン領域をそれぞれ電気的に接続する複数の第4の線と、を含み、
前記第1の複数のシナプスは、前記複数の第2の線の電圧として前記第1の複数の入力を受信するように、かつ前記複数の第3の線又は前記複数の第4の線の電流として前記第1の複数の出力を提供するように構成された、ニューラルネットワークデバイス。
【請求項2】
前記メモリセルのそれぞれに対して、前記第2のゲートは前記浮遊ゲートの上方に配設され、前記浮遊ゲートから絶縁され、
前記第1の複数のシナプスは、前記複数の第3の線の電流として前記第1の複数の出力を提供するように構成された、請求項1に記載のニューラルネットワークデバイス。
【請求項3】
前記メモリセルのそれぞれに対して、前記第2のゲートは前記ソース領域の上方に配設され、前記ソー
ス領域から絶縁され、
前記第1の複数のシナプスは、前記複数の第3の線の電流として前記第1の複数の出力を提供するように構成された、請求項1に記載のニューラルネットワークデバイス。
【請求項4】
前記メモリセルのそれぞれに対して、前記第2のゲートは前記浮遊ゲートの上方に配設され、前記浮遊ゲートから絶縁され、
前記第1の複数のシナプスは、前記複数の第4の線の電流として前記第1の複数の出力を提供するように構成された、請求項1に記載のニューラルネットワークデバイス。
【請求項5】
前記メモリセルのそれぞれに対して、前記第2のゲートは前記ソース領域の上方に配設され、前記ソー
ス領域から絶縁され、
前記第1の複数のシナプスは、前記複数の第4の線の電流として前記第1の複数の出力を提供するように構成された、請求項1に記載のニューラルネットワークデバイス。
【請求項6】
前記第1の複数の出力を受信するように構成された第1の複数のニューロンを更に含む、請求項1に記載のニューラルネットワークデバイス。
【請求項7】
前記第1の複数のニューロンから第2の複数の入力を受信するように、かつそれから第2の複数の出力を生成するように構成された第2の複数のシナプスを更に備え、該第2の複数のシナプスは、
複数の第2のメモリセルであって、該第2のメモリセルのそれぞれは、半導体基板内に形成され、間に第2のチャネル領域が延在する離間した第2のソース領域及び第2のドレイン領域と、前記第2のチャネル領域の第1の部分の上方に配設され、前記第2のチャネル領域の前記第1の部分から絶縁された第2の浮遊ゲートと、前記第2のチャネル領域の第2の部分の上方に配設され、前記第2のチャネル領域の前記第2の部分から絶縁された第3のゲートと、前記第2の浮遊ゲートの上方に配設され、前記第2の浮遊ゲートから絶縁された、又は前記第2のソース領域の上方に配設され、前記第2のソース領域から絶縁された、第4のゲートと、を含み、
前記複数の第2のメモリセルのそれぞれは、前記第2の浮遊ゲートの電子数に対応する第2の重み値を格納するように構成され、
前記複数の第2のメモリセルは、前記第2の複数の入力及び格納された前記第2の重み値に基づいて、前記第2の複数の出力を生成するように構成された、複数の第2のメモリセルを含み、
前記第2の複数のシナプスの前記第2のメモリセルは、行及び列に配置され、前記第2の複数のシナプスは、
前記第2のメモリセルの前記行のうちの1つにおいて前記第3のゲートをそれぞれ電気的に接続する複数の第5の線と、
前記第2のメモリセルの前記行のうちの1つにおいて前記第4のゲートをそれぞれ電気的に接続する複数の第6の線と、
前記第2のメモリセルの前記列のうちの1つにおいて前記第2のソース領域をそれぞれ電気的に接続する複数の第7の線と、
前記第2のメモリセルの前記列のうちの1つにおいて前記第2のドレイン領域をそれぞれ電気的に接続する複数の第8の線と、を含み、
前記第2の複数のシナプスは、前記複数の第6の線の電圧として前記第2の複数の入力を受信するように、かつ前記複数の第7の線又は前記複数の第8の線の電流として前記第2の複数の出力を提供するように構成された、請求項6に記載のニューラルネットワークデバイス。
【請求項8】
前記第2のメモリセルのそれぞれに対して、前記第4のゲートは前記第2の浮遊ゲートの上方に配設され、前記第2の浮遊ゲートから絶縁され、
前記第2の複数のシナプスは、前記複数の第7の線の電流として前記第2の複数の出力を提供するように構成された、請求項7に記載のニューラルネットワークデバイス。
【請求項9】
前記第2のメモリセルのそれぞれに対して、前記第4のゲートは前記第2のソース領域の上方に配設され、前記第2のソース領域から絶縁され、
前記第2の複数のシナプスは、前記複数の第7の線の電流として前記第2の複数の出力を提供するように構成された、請求項7に記載のニューラルネットワークデバイス。
【請求項10】
前記第2のメモリセルのそれぞれに対して、前記第4のゲートは前記第2の浮遊ゲートの上方に配設され、前記第2の浮遊ゲートから絶縁され、
前記第2の複数のシナプスは、前記複数の第8の線の電流として前記第2の複数の出力を提供するように構成された、請求項7に記載のニューラルネットワークデバイス。
【請求項11】
前記第2のメモリセルのそれぞれに対して、前記第4のゲートは前記第2のソース領域の上方に配設され、前記第2のソース領域から絶縁され、
前記第2の複数のシナプスは、前記複数の第8の線の電流として前記第2の複数の出力を提供するように構成された、請求項7に記載のニューラルネットワークデバイス。
【請求項12】
ニューラルネットワークデバイスであって、
第1の複数の入力を受信するように、かつそれから第1の複数の出力を生成するように構成された、第1の複数のシナプスを備え、該第1の複数のシナプスは、
複数のメモリセルであって、該メモリセルのそれぞれは、半導体基板内に形成され、間にチャネル領域が延在する離間したソース領域及びドレイン領域と、前記チャネル領域の第1の部分の上方に配設され、前記チャネル領域の前記第1の部分から絶縁された浮遊ゲートと、前記チャネル領域の第2の部分の上方に配設され、前記チャネル領域の前記第2の部分から絶縁された第1のゲートと、前記浮遊ゲートの上方に配設され、前記浮遊ゲートから絶縁された、又は前記ソース領域の上方に配設され、前記ソース領域から絶縁された、第2のゲートと、を含み、
前記複数のメモリセルのそれぞれは、前記浮遊ゲートの電子数に対応する重み値を格納するように構成された、
前記複数のメモリセルは、前記第1の複数の入力及び格納された前記重み値に基づいて、前記第1の複数の出力を生成するように構成された、複数のメモリセルを含み、
前記第1の複数のシナプスの前記メモリセルは、行及び列に配置され、前記第1の複数のシナプスは、
前記メモリセルの前記行のうちの1つにおいて前記第1のゲートをそれぞれ電気的に接続する複数の第1の線と、
前記メモリセルの前記行のうちの1つにおいて前記第2のゲートをそれぞれ電気的に接続する複数の第2の線と、
前記メモリセルの前記行のうちの1つにおいて前記ソース領域をそれぞれ電気的に接続する複数の第3の線と、
前記メモリセルの前記列のうちの1つにおいて前記ドレイン領域をそれぞれ電気的に接続する複数の第4の線と、を含み、
前記第1の複数のシナプスは、前記複数の第2の線又は前記複数の第3の線の電圧として前記第1の複数の入力を受信するように、かつ前記複数の第4の線の電流として前記第1の複数の出力を提供するように構成された、ニューラルネットワークデバイス。
【請求項13】
前記第1の複数のシナプスは、前記複数の第2の線の電圧として前記第1の複数の入力を受信するように構成された、請求項12に記載のニューラルネットワークデバイス。
【請求項14】
前記第1の複数のシナプスは、前記複数の第3の線の電圧として前記第1の複数の入力を受信するように構成された、請求項12に記載のニューラルネットワークデバイス。
【請求項15】
前記第1の複数の出力を受信するように構成された第1の複数のニューロンを更に含む、請求項12に記載のニューラルネットワークデバイス。
【請求項16】
前記第1の複数のニューロンから第2の複数の入力を受信するように、かつそれから第2の複数の出力を生成するように構成された第2の複数のシナプスを更に備え、該第2の複数のシナプスは、
複数の第2のメモリセルであって、該第2のメモリセルのそれぞれは、半導体基板内に形成され、間に第2のチャネル領域が延在する離間した第2のソース領域及び第2のドレイン領域と、前記第2のチャネル領域の第1の部分の上方に配設され、前記第2のチャネル領域の前記第1の部分から絶縁された第2の浮遊ゲートと、前記第2のチャネル領域の第2の部分の上方に配設され、前記第2のチャネル領域の前記第2の部分から絶縁された第3のゲートと、前記第2の浮遊ゲートの上方に配設され、前記第2の浮遊ゲートから絶縁された、又は前記第2のソース領域の上方に配設され、前記第2のソース領域から絶縁された、第4のゲートと、を含み、
前記複数の第2のメモリセルのそれぞれは、前記第2の浮遊ゲートの電子数に対応する第2の重み値を格納するように構成され、
前記複数の第2のメモリセルは、前記第2の複数の入力及び格納された前記第2の重み値に基づいて、前記第2の複数の出力を生成するように構成された、複数の第2のメモリセルを含み、
前記第2の複数のシナプスの前記第2のメモリセルは、行及び列に配置され、前記第2の複数のシナプスは、
前記第2のメモリセルの前記行のうちの1つにおいて前記第3のゲートをそれぞれ電気的に接続する複数の第5の線と、
前記第2のメモリセルの前記行のうちの1つにおいて前記第4のゲートをそれぞれ電気的に接続する複数の第6の線と、
前記第2のメモリセルの前記行のうちの1つにおいて前記第2のソース領域をそれぞれ電気的に接続する複数の第7の線と、
前記第2のメモリセルの前記列のうちの1つにおいて前記第2のドレイン領域をそれぞれ電気的に接続する複数の第8の線と、を含み、
前記第2の複数のシナプスは、前記複数の第6の線又は前記複数の第7の線の電圧として前記第2の複数の入力を受信するように、かつ前記複数の第8の線の電流として前記第2の複数の出力を提供するように構成された、請求項15に記載のニューラルネットワークデバイス。
【請求項17】
前記第2の複数のシナプスは、前記複数の第6の線の電圧として前記第2の複数の入力を受信するように構成された、請求項16に記載のニューラルネットワークデバイス。
【請求項18】
前記第2の複数のシナプスは、前記複数の第7の線の電圧として前記第2の複数の入力を受信するように構成された、請求項16に記載のニューラルネットワークデバイス。
【請求項19】
ニューラルネットワークデバイスであって、
第1の複数の入力を受信するように、かつそれから第1の複数の出力を生成するように構成された、第1の複数のシナプスを備え、該第1の複数のシナプスは、
複数のメモリセルであって、該メモリセルのそれぞれは、半導体基板内に形成され、間にチャネル領域が延在する離間したソース領域及びドレイン領域と、前記チャネル領域の第1の部分の上方に配設され、前記チャネル領域の前記第1の部分から絶縁された浮遊ゲートと、前記チャネル領域の第2の部分の上方に配設され、前記チャネル領域の前記第2の部分から絶縁された第1のゲートと、前記浮遊ゲートの上方に配設され、前記浮遊ゲートから絶縁された、又は前記ソース領域の上方に配設され、前記ソース領域から絶縁された、第2のゲートと、を含み、
前記複数のメモリセルのそれぞれは、前記浮遊ゲートの電子数に対応する重み値を格納するように構成され、
前記複数のメモリセルは、前記第1の複数の入力及び格納された前記重み値に基づいて、前記第1の複数の出力を生成するように構成された、複数のメモリセルを含み、
前記第1の複数のシナプスの前記メモリセルは、行及び列に配置され、前記第1の複数のシナプスは、
前記メモリセルの前記行のうちの1つにおいて前記第1のゲートをそれぞれ電気的に接続する複数の第1の線と、
前記メモリセルの前記行のうちの1つにおいて前記第2のゲートをそれぞれ電気的に接続する複数の第2の線と、
前記メモリセルの前記行のうちの1つにおいて前記ソース領域をそれぞれ電気的に接続する複数の第3の線と、
前記メモリセルの前記列のうちの1つにおいて前記ドレイン領域をそれぞれ電気的に接続する複数の第4の線と、を含み、
前記第1の複数のシナプスは、前記複数の第4の線の電圧として前記第1の複数の入力を受信するように、かつ前記複数の第3の線の電流として前記第1の複数の出力を提供するように構成された、ニューラルネットワークデバイス。
【請求項20】
前記第1の複数の出力を受信するように構成された第1の複数のニューロンを更に含む、請求項19に記載のニューラルネットワークデバイス。
【請求項21】
前記第1の複数のニューロンから第2の複数の入力を受信するように、かつそれから第2の複数の出力を生成するように構成された第2の複数のシナプスを更に備え、該第2の複数のシナプスは、
複数の第2のメモリセルであって、該第2のメモリセルのそれぞれは、半導体基板内に形成され、間に第2のチャネル領域が延在する離間した第2のソース領域及び第2のドレイン領域と、前記第2のチャネル領域の第1の部分の上方に配設され、前記第2のチャネル領域の前記第1の部分から絶縁された第2の浮遊ゲートと、前記第2のチャネル領域の第2の部分の上方に配設され、前記第2のチャネル領域の前記第2の部分から絶縁された第3のゲートと、前記第2の浮遊ゲートの上方に配設され、前記第2の浮遊ゲートから絶縁された、又は前記第2のソース領域の上方に配設され、前記第2のソース領域から絶縁された、第4のゲートと、を含み、
前記複数の第2のメモリセルのそれぞれは、前記第2の浮遊ゲートの電子数に対応する第2の重み値を格納するように構成され、
前記複数の第2のメモリセルは、前記第2の複数の入力及び格納された前記第2の重み値に基づいて、前記第2の複数の出力を生成するように構成された、複数の第2のメモリセルを含み、
前記第2の複数のシナプスの前記第2のメモリセルは、行及び列に配置され、前記第2の複数のシナプスは、
前記第2のメモリセルの前記行のうちの1つにおいて前記第3のゲートをそれぞれ電気的に接続する複数の第5の線と、
前記第2のメモリセルの前記行のうちの1つにおいて前記第4のゲートをそれぞれ電気的に接続する複数の第6の線と、
前記第2のメモリセルの前記行のうちの1つにおいて前記第2のソース領域をそれぞれ電気的に接続する複数の第7の線と、
前記第2のメモリセルの前記列のうちの1つにおいて前記第2のドレイン領域をそれぞれ電気的に接続する複数の第8の線と、を含み、
前記第2の複数のシナプスは、前記複数の第8の線の電圧として前記第2の複数の入力を受信するように、かつ前記複数の第7の線の電流として前記第2の複数の出力を提供するように構成された、請求項20に記載のニューラルネットワークデバイス。
【請求項22】
ニューラルネットワークデバイスであって、
第1の複数の入力を受信するように、かつそれから第1の複数の出力を生成するように構成された、第1の複数のシナプスを備え、該第1の複数のシナプスは、
複数のメモリセルであって、該メモリセルのそれぞれは、半導体基板内に形成され、間にチャネル領域が延在する離間したソース領域及びドレイン領域と、前記チャネル領域の第1の部分の上方に配設され、前記チャネル領域の前記第1の部分から絶縁された浮遊ゲートと、前記チャネル領域の第2の部分の上方に配設され、前記チャネル領域の前記第2の部分から絶縁された第1のゲートと、前記浮遊ゲートの上方に配設され、前記浮遊ゲートから絶縁された、又は前記ソース領域の上方に配設され、前記ソース領域から絶縁された、第2のゲートと、を含み、
前記複数のメモリセルのそれぞれは、前記浮遊ゲートの電子数に対応する重み値を格納するように構成され、
前記複数のメモリセルは、前記第1の複数の入力及び格納された前記重み値に基づいて、前記第1の複数の出力を生成するように構成された、複数のメモリセルを含み、
前記第1の複数のシナプスの前記メモリセルは、行及び列に配置され、前記第1の複数のシナプスは、
前記メモリセルの前記行のうちの1つにおいて前記第1のゲートをそれぞれ電気的に接続する複数の第1の線と、
前記メモリセルの前記行のうちの1つにおいて前記第2のゲートをそれぞれ電気的に接続する複数の第2の線と、
前記メモリセルの前記行のうちの1つにおいて前記ソース領域をそれぞれ電気的に接続する複数の第3の線と、
前記メモリセルの前記列のうちの1つにおいて前記ドレイン領域をそれぞれ電気的に接続する複数の第4の線と、
前記第4の線のうちの1つと直列にそれぞれ電気的に接続された複数のトランジスタと、を含み、
前記第1の複数のシナプスは、前記複数のトランジスタのゲートの電圧として前記第1の複数の入力を受信するように、かつ前記複数の第3の線の電流として前記第1の複数の出力を提供するように構成された、ニューラルネットワークデバイス。
【請求項23】
前記第1の複数の出力を受信するように構成された第1の複数のニューロンを更に含む、請求項22に記載のニューラルネットワークデバイス。
【請求項24】
前記第1の複数のニューロンから第2の複数の入力を受信するように、かつそれから第2の複数の出力を生成するように構成された第2の複数のシナプスを更に備え、該第2の複数のシナプスは、
複数の第2のメモリセルであって、該第2のメモリセルのそれぞれは、半導体基板内に形成され、間に第2のチャネル領域が延在する離間した第2のソース領域及び第2のドレイン領域と、前記第2のチャネル領域の第1の部分の上方に配設され、前記第2のチャネル領域の前記第1の部分から絶縁された第2の浮遊ゲートと、前記第2のチャネル領域の第2の部分の上方に配設され、前記第2のチャネル領域の前記第2の部分から絶縁された第3のゲートと、前記第2の浮遊ゲートの上方に配設され、前記第2の浮遊ゲートから絶縁された、又は前記第2のソース領域の上方に配設され、前記第2のソース領域から絶縁された、第4のゲートと、を含み、
前記複数の第2のメモリセルのそれぞれは、前記第2の浮遊ゲートの電子数に対応する第2の重み値を格納するように構成され、
前記複数の第2のメモリセルは、前記第2の複数の入力及び格納された前記第2の重み値に基づいて、前記第2の複数の出力を生成するように構成された、複数の第2のメモリセルを含み、
前記第2の複数のシナプスの前記第2のメモリセルは、行及び列に配置され、前記第2の複数のシナプスは、
前記第2のメモリセルの前記行のうちの1つにおいて前記第3のゲートをそれぞれ電気的に接続する複数の第5の線と、
前記第2のメモリセルの前記行のうちの1つにおいて前記第4のゲートをそれぞれ電気的に接続する複数の第6の線と、
前記第2のメモリセルの前記行のうちの1つにおいて前記第2のソース領域をそれぞれ電気的に接続する複数の第7の線と、
前記第2のメモリセルの前記列のうちの1つにおいて前記第2のドレイン領域をそれぞれ電気的に接続する複数の第8の線と、
前記第8の線のうちの1つと直列にそれぞれ電気的に接続された第2の複数のトランジスタと、を含み、
前記第2の複数のシナプスは、前記第2の複数のトランジスタのゲートの電圧として前記第2の複数の入力を受信するように、かつ前記複数の第7の線の電流として前記第2の複数の出力を提供するように構成された、請求項23に記載のニューラルネットワークデバイス。
【請求項25】
ニューラルネットワークデバイスであって、
第1の複数の入力を受信するように、かつそれから第1の複数の出力を生成するように構成された、第1の複数のシナプスを備え、該第1の複数のシナプスは、
複数のメモリセルであって、該メモリセルのそれぞれは、半導体基板内に形成され、間にチャネル領域が延在する離間したソース領域及びドレイン領域と、前記チャネル領域の第1の部分の上方に配設され、前記チャネル領域の前記第1の部分から絶縁された浮遊ゲートと、前記チャネル領域の第2の部分の上方に配設され、前記チャネル領域の前記第2の部分から絶縁された第1のゲートと、前記浮遊ゲートの上方に配設され、前記浮遊ゲートから絶縁された、又は前記ソース領域の上方に配設され、前記ソース領域から絶縁された、第2のゲートと、を含み、
前記複数のメモリセルのそれぞれは、前記浮遊ゲートの電子数に対応する重み値を格納するように構成され、
前記複数のメモリセルは、前記第1の複数の入力及び格納された前記重み値に基づいて、前記第1の複数の出力を生成するように構成された、複数のメモリセルを含み、
前記第1の複数のシナプスの前記メモリセルは、行及び列に配置され、前記第1の複数のシナプスは、
前記メモリセルの前記行のうちの1つにおいて前記第1のゲートをそれぞれ電気的に接続する複数の第1の線と、
前記メモリセルの前記列のうちの1つにおいて前記第2のゲートをそれぞれ電気的に接続する複数の第2の線と、
前記メモリセルの前記行のうちの1つにおいて前記ソース領域をそれぞれ電気的に接続する複数の第3の線と、
前記メモリセルの前記列のうちの1つにおいて前記ドレイン領域をそれぞれ電気的に接続する複数の第4の線と、を含み、
前記第1の複数のシナプスは、前記複数の第2の線又は前記複数の第4の線の電圧として前記第1の複数の入力を受信するように、かつ前記複数の第3の線の電流として前記第1の複数の出力を提供するように構成された、ニューラルネットワークデバイス。
【請求項26】
前記第1の複数のシナプスは、前記複数の第2の線の電圧として前記第1の複数の入力を受信するように構成された、請求項25に記載のニューラルネットワークデバイス。
【請求項27】
前記第1の複数のシナプスは、前記複数の第4の線の電圧として前記第1の複数の入力を受信するように構成された、請求項25に記載のニューラルネットワークデバイス。
【請求項28】
前記第1の複数の出力を受信するように構成された第1の複数のニューロンを更に含む、請求項25に記載のニューラルネットワークデバイス。
【請求項29】
前記第1の複数のニューロンから第2の複数の入力を受信するように、かつそれから第2の複数の出力を生成するように構成された第2の複数のシナプスを更に備え、該第2の複数のシナプスは、
複数の第2のメモリセルであって、該第2のメモリセルのそれぞれは、半導体基板内に形成され、間に第2のチャネル領域が延在する離間した第2のソース領域及び第2のドレイン領域と、前記第2のチャネル領域の第1の部分の上方に配設され、前記第2のチャネル領域の前記第1の部分から絶縁された第2の浮遊ゲートと、前記第2のチャネル領域の第2の部分の上方に配設され、前記第2のチャネル領域の前記第2の部分から絶縁された第3のゲートと、前記第2の浮遊ゲートの上方に配設され、前記第2の浮遊ゲートから絶縁された、又は前記第2のソース領域の上方に配設され、前記第2のソース領域から絶縁された、第4のゲートと、を含み、
前記複数の第2のメモリセルのそれぞれは、前記第2の浮遊ゲートの電子数に対応する第2の重み値を格納するように構成され、
前記複数の第2のメモリセルは、前記第2の複数の入力及び格納された前記第2の重み値に基づいて、前記第2の複数の出力を生成するように構成された、複数の第2のメモリセルを含み、
前記第2の複数のシナプスの前記第2のメモリセルは、行及び列に配置され、前記第2の複数のシナプスは、
前記第2のメモリセルの前記行のうちの1つにおいて前記第3のゲートをそれぞれ電気的に接続する複数の第5の線と、
前記第2のメモリセルの前記列のうちの1つにおいて前記第4のゲートをそれぞれ電気的に接続する複数の第6の線と、
前記第2のメモリセルの前記行のうちの1つにおいて前記第2のソース領域をそれぞれ電気的に接続する複数の第7の線と、
前記第2のメモリセルの前記列のうちの1つにおいて前記第2のドレイン領域をそれぞれ電気的に接続する複数の第8の線と、を含み、
前記第2の複数のシナプスは、前記複数の第6の線又は前記複数の第8の線の電圧として前記第2の複数の入力を受信するように、かつ前記複数の第7の線の電流として前記第2の複数の出力を提供するように構成された、請求項28に記載のニューラルネットワークデバイス。
【請求項30】
前記第2の複数のシナプスは、前記複数の第6の線の電圧として前記第2の複数の入力を受信するように構成された、請求項29に記載のニューラルネットワークデバイス。
【請求項31】
前記第2の複数のシナプスは、前記複数の第8の線の電圧として前記第2の複数の入力を受信するように構成された、請求項29に記載のニューラルネットワークデバイス。
【請求項32】
ニューラルネットワークデバイスであって、
第1の複数の入力を受信するように、かつそれから第1の複数の出力を生成するように構成された、第1の複数のシナプスを備え、該第1の複数のシナプスは、
複数のメモリセルであって、該メモリセルのそれぞれは、半導体基板内に形成され、間にチャネル領域が延在する離間したソース領域及びドレイン領域と、前記チャネル領域の第1の部分の上方に配設され、前記チャネル領域の前記第1の部分から絶縁された浮遊ゲートと、前記チャネル領域の第2の部分の上方に配設され、前記チャネル領域の前記第2の部分から絶縁された第1のゲートと、前記浮遊ゲートの上方に配設され、前記浮遊ゲートから絶縁された、又は前記ソース領域の上方に配設され、前記ソース領域から絶縁された、第2のゲートと、を含み、
前記複数のメモリセルのそれぞれは、前記浮遊ゲートの電子数に対応する重み値を格納するように構成され、
前記複数のメモリセルは、前記第1の複数の入力及び格納された前記重み値に基づいて、前記第1の複数の出力を生成するように構成された、複数のメモリセルを含み、
前記第1の複数のシナプスの前記メモリセルは、行及び列に配置され、前記第1の複数のシナプスは、
前記メモリセルの前記列のうちの1つにおいて前記第1のゲートをそれぞれ電気的に接続する複数の第1の線と、
前記メモリセルの前記行のうちの1つにおいて前記第2のゲートをそれぞれ電気的に接続する複数の第2の線と、
前記メモリセルの前記行のうちの1つにおいて前記ソース領域をそれぞれ電気的に接続する複数の第3の線と、
前記メモリセルの前記列のうちの1つにおいて前記ドレイン領域をそれぞれ電気的に接続する複数の第4の線と、を含み、
前記第1の複数のシナプスは、前記複数の第4の線の電圧として前記第1の複数の入力を受信するように、かつ前記複数の第3の線の電流として前記第1の複数の出力を提供するように構成された、ニューラルネットワークデバイス。
【請求項33】
前記第1の複数の出力を受信するように構成された第1の複数のニューロンを更に含む
、請求項32に記載のニューラルネットワークデバイス。
【請求項34】
前記第1の複数のニューロンから第2の複数の入力を受信するように、かつそれから第2の複数の出力を生成するように構成された第2の複数のシナプスを更に備え、該第2の複数のシナプスは、
複数の第2のメモリセルであって、該第2のメモリセルのそれぞれは、半導体基板内に形成され、間に第2のチャネル領域が延在する離間した第2のソース領域及び第2のドレイン領域と、前記第2のチャネル領域の第1の部分の上方に配設され、前記第2のチャネル領域の前記第1の部分から絶縁された第2の浮遊ゲートと、前記第2のチャネル領域の第2の部分の上方に配設され、前記第2のチャネル領域の前記第2の部分から絶縁された第3のゲートと、前記第2の浮遊ゲートの上方に配設され、前記第2の浮遊ゲートから絶縁された、又は前記第2のソース領域の上方に配設され、前記第2のソース領域から絶縁された、第4のゲートと、を含み、
前記複数の第2のメモリセルのそれぞれは、前記第2の浮遊ゲートの電子数に対応する第2の重み値を格納するように構成され、
前記複数の第2のメモリセルは、前記第2の複数の入力及び格納された前記第2の重み値に基づいて、前記第2の複数の出力を生成するように構成された、複数の第2のメモリセルを含み、
前記第2の複数のシナプスの前記第2のメモリセルは、行及び列に配置され、前記第2の複数のシナプスは、
前記第2のメモリセルの前記列のうちの1つにおいて前記第3のゲートをそれぞれ電気的に接続する複数の第5の線と、
前記第2のメモリセルの前記行のうちの1つにおいて前記第4のゲートをそれぞれ電気的に接続する複数の第6の線と、
前記第2のメモリセルの前記行のうちの1つにおいて前記第2のソース領域をそれぞれ電気的に接続する複数の第7の線と、
前記第2のメモリセルの前記列のうちの1つにおいて前記第2のドレイン領域をそれぞれ電気的に接続する複数の第8の線と、を含み、
前記第2の複数のシナプスは、前記複数の第8の線の電圧として前記第2の複数の入力を受信するように、かつ前記複数の第7の線の電流として前記第2の複数の出力を提供するように構成された、請求項33に記載のニューラルネットワークデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本出願は、2019年1月18日出願の特許仮出願第62/794,492号及び2019年1月29日出願の同第62/798,417号に対する優先権を主張する、2019年4月11日出願の米国特許出願第16/382,045号の利益を主張する。
【0002】
(発明の分野)
本発明は、ニューラルネットワークに関する。
【背景技術】
【0003】
人工ニューラルネットワークは、多数の入力により得る機能を推定又は近似するために使用され、概ね既知である生物学的ニューラルネットワーク(動物の中枢神経系、特に脳)によく似ている。人工ニューラルネットワークは、概して、メッセージを交換する相互接続した「ニューロン」の層を含む。
図1は、人工ニューラルネットワークを図示しており、ここで円は、入力又はニューロンの層を表す。接続(シナプスと呼ばれる)は、矢印によって表され、経験に基づいて調整され得る数値の重みを有する。これは、ニューラルネットが入力に適応できるようにし、学習できるようにする。典型的には、ニューラルネットワークは、複数の入力の層を含む。典型的には、1つ以上のニューロンの中間層、及びニューラルネットワークの出力を提供するニューロンの出力層が存在する。それぞれのレベルでニューロンは、シナプスから受信したデータに基づいて個々に又は合わせて決定を行う。
【0004】
高性能情報処理用の人工ニューラルネットワークの開発における主要な課題の1つは、適切なハードウェア技術の欠如である。実際には、実用ニューラルネットワークは、非常に多数のシナプスに依拠しており、これによりニューロン間の高い接続性、すなわち、非常に高度な計算処理の並列化が可能となる。原理的には、このような複雑性は、デジタルスーパーコンピュータ又は専用GPU(グラフィックプロセッシングユニット)クラスタによって実現が可能である。しかしながら、高コストに加え、これらのアプローチはまた、生物学的ネットワークが主として低精度のアナログ計算を実施するのではるかに少ないエネルギーしか消費しないのと比較して、エネルギー効率が劣っていることに悩まされている。人工ニューラルネットワークにはCMOSアナログ回路が使用されてきたが、ほとんどのCMOS実装シナプスは、多数のニューロン及びシナプスを前提とすると、嵩高過ぎていた。
【発明の概要】
【0005】
前述の問題及び必要性は、第1の複数の入力を受信するように、かつ第1の複数の出力をそれから生成するように構成された第1の複数のシナプスを含むニューラルネットワークデバイスによって対処される。前記第1の複数のシナプスは複数のメモリセルを含み、該メモリセルのそれぞれは、半導体基板内に形成され、間にチャネル領域が延在する離間したソース領域及びドレイン領域と、前記チャネル領域の第1の部分の上方に配設され、前記チャネル領域の前記第1の部分から絶縁された浮遊ゲートと、前記チャネル領域の第2の部分の上方に配設され、前記チャネル領域の前記第2の部分から絶縁された第1のゲートと、前記浮遊ゲートの上方に配設され、前記浮遊ゲートから絶縁された、又は前記ソース領域の上方に配設され、前記ソース領域から絶縁された、第2のゲートと、を含む。前記複数のメモリセルのそれぞれは、前記浮遊ゲートの電子数に対応する重み値を格納するように構成されている。前記複数のメモリセルは、前記第1の複数の入力及び格納された前記重み値に基づいて、前記第1の複数の出力を生成するように構成されている。前記第1の複数のシナプスの前記メモリセルは、行及び列に配置される。前記第1の複数のシナプスは、前記メモリセルの前記行のうちの1つの前記第1のゲートをそれぞれ電気的に接続する複数の第1の線と、前記メモリセルの前記行のうちの1つの前記第2のゲートをそれぞれ電気的に接続する複数の第2の線と、前記メモリセルの前記列のうちの1つの前記ソース領域をそれぞれ電気的に接続する複数の第3の線と、前記メモリセルの前記列のうちの1つの前記ドレイン領域をそれぞれ電気的に接続する複数の第4の線と、を含む。前記第1の複数のシナプスは、前記複数の第1の線又は前記複数の第2の線の電圧として前記第1の複数の入力を受信するように、かつ前記複数の第3の線又は前記複数の第4の線の電流として前記第1の複数の出力を提供するように構成されている。
【0006】
ニューラルネットワークデバイスは、第1の複数の入力を受信するように、かつ第1の複数の出力をそれから生成するように構成された第1の複数のシナプスを含み得る。該第1の複数のシナプスは複数のメモリセルを含み、該メモリセルのそれぞれは、半導体基板内に形成され、間にチャネル領域が延在する離間したソース領域及びドレイン領域と、前記チャネル領域の第1の部分の上方に配設され、前記チャネル領域の前記第1の部分から絶縁された浮遊ゲートと、前記チャネル領域の第2の部分の上方に配設され、前記チャネル領域の前記第2の部分から絶縁された第1のゲートと、前記浮遊ゲートの上方に配設され、前記浮遊ゲートから絶縁された、又は前記ソース領域の上方に配設され、前記ソース領域から絶縁された、第2のゲートと、を含む。前記複数のメモリセルのそれぞれは、前記浮遊ゲートの電子数に対応する重み値を格納するように構成されている。前記複数のメモリセルは、前記第1の複数の入力及び格納された前記重み値に基づいて、前記第1の複数の出力を生成するように構成されている。前記第1の複数のシナプスの前記メモリセルは、行及び列に配置される。前記第1の複数のシナプスは、前記メモリセルの前記行のうちの1つの前記第1のゲートをそれぞれ電気的に接続する複数の第1の線と、前記メモリセルの前記行のうちの1つの前記第2のゲートをそれぞれ電気的に接続する複数の第2の線と、前記メモリセルの前記行のうちの1つの前記ソース領域をそれぞれ電気的に接続する複数の第3の線と、前記メモリセルの前記列のうちの1つの前記ドレイン領域をそれぞれ電気的に接続する複数の第4の線と、を含む。前記第1の複数のシナプスは、前記複数の第1の線又は前記複数の第2の線又は前記複数の第3の線の電圧として前記第1の複数の入力を受信するように、かつ前記複数の第4の線の電流として前記第1の複数の出力を提供するように構成されている。
【0007】
ニューラルネットワークデバイスは、第1の複数の入力を受信するように、かつ第1の複数の出力をそれから生成するように構成された前記第1の複数のシナプスを含み得る。該第1の複数のシナプスは複数のメモリセルを含み、該メモリセルのそれぞれは、半導体基板内に形成され、間にチャネル領域が延在する離間したソース領域及びドレイン領域と、前記チャネル領域の第1の部分の上方に配設され、前記チャネル領域の前記第1の部分から絶縁された浮遊ゲートと、前記チャネル領域の第2の部分の上方に配設され、前記チャネル領域の前記第2の部分から絶縁された第1のゲートと、前記浮遊ゲートの上方に配設され、前記浮遊ゲートから絶縁された、又は前記ソース領域の上方に配設され、前記ソース領域から絶縁された、第2のゲートと、を含む。前記複数のメモリセルのそれぞれは、前記浮遊ゲートの電子数に対応する重み値を格納するように構成されている。前記複数のメモリセルは、前記第1の複数の入力及び格納された前記重み値に基づいて、前記第1の複数の出力を生成するように構成されている。前記第1の複数のシナプスの前記メモリセルは、行及び列に配置される。前記第1の複数のシナプスは、前記メモリセルの前記行のうちの1つの前記第1のゲートをそれぞれ電気的に接続する複数の第1の線と、前記メモリセルの前記行のうちの1つの前記第2のゲートをそれぞれ電気的に接続する複数の第2の線と、前記メモリセルの前記行のうちの1つの前記ソース領域をそれぞれ電気的に接続する複数の第3の線と、前記メモリセルの前記列のうちの1つの前記ドレイン領域をそれぞれ電気的に接続する複数の第4の線と、を含む。前記第1の複数のシナプスは、前記複数の第4の線の電圧として前記第1の複数の入力を受信するように、かつ前記複数の第3の線の電流として前記第1の複数の出力を提供するように構成されている。
【0008】
ニューラルネットワークデバイスは、第1の複数の入力を受信するように、かつ第1の複数の出力をそれから生成するように構成された第1の複数のシナプスを含み得る。該第1の複数のシナプスは複数のメモリセルを含み、該メモリセルのそれぞれは、半導体基板内に形成され、間にチャネル領域が延在する離間したソース領域及びドレイン領域と、前記チャネル領域の第1の部分の上方に配設され、前記チャネル領域の前記第1の部分から絶縁された浮遊ゲートと、前記チャネル領域の第2の部分の上方に配設され、前記チャネル領域の前記第2の部分から絶縁された第1のゲートと、前記浮遊ゲートの上方に配設され、前記浮遊ゲートから絶縁された、又は前記ソース領域の上方に配設され、前記ソース領域から絶縁された、第2のゲートと、を含む。前記複数のメモリセルのそれぞれは、前記浮遊ゲートの電子数に対応する重み値を格納するように構成されている。前記複数のメモリセルは、前記第1の複数の入力及び格納された前記重み値に基づいて、前記第1の複数の出力を生成するように構成されている。前記第1の複数のシナプスの前記メモリセルは、行及び列に配置され、前記第1の複数のシナプスは、前記メモリセルの前記行のうちの1つの前記第1のゲートをそれぞれ電気的に接続する複数の第1の線と、前記メモリセルの前記行のうちの1つの前記第2のゲートをそれぞれ電気的に接続する複数の第2の線と、前記メモリセルの前記行のうちの1つの前記ソース領域をそれぞれ電気的に接続する複数の第3の線と、前記メモリセルの前記列のうちの1つの前記ドレイン領域をそれぞれ電気的に接続する複数の第4の線と、前記第4の線のうちの1つと直列にそれぞれ電気的に接続された複数のトランジスタと、を含む。前記第1の複数のシナプスは、前記複数のトランジスタのゲートの電圧として前記第1の複数の入力を受信するように、かつ前記複数の第3の線の電流として前記第1の複数の出力を提供するように構成されている。
【0009】
ニューラルネットワークデバイスは、第1の複数の入力を受信するように、かつ第1の複数の出力をそれから生成するように構成された第1の複数のシナプスを含み得る。該第1の複数のシナプスは複数のメモリセルを含み、該メモリセルのそれぞれは、半導体基板内に形成され、間にチャネル領域が延在する離間したソース領域及びドレイン領域と、前記チャネル領域の第1の部分の上方に配設され、前記チャネル領域の前記第1の部分から絶縁された浮遊ゲートと、前記チャネル領域の第2の部分の上方に配設され、前記チャネル領域の前記第2の部分から絶縁された第1のゲートと、前記浮遊ゲートの上方に配設され、前記浮遊ゲートから絶縁された、又は前記ソース領域の上方に配設され、前記ソース領域から絶縁された、第2のゲートと、を含む。前記複数のメモリセルのそれぞれは、前記浮遊ゲートの電子数に対応する重み値を格納するように構成されている。前記複数のメモリセルは、第1の複数の入力及び格納された前記重み値に基づいて、前記第1の複数の出力を生成するように構成されている。前記第1の複数のシナプスのメモリセルは、行及び列に配置され、前記第1の複数のシナプスは、前記メモリセルの前記行のうちの1つの前記第1のゲートをそれぞれ電気的に接続する複数の第1の線と、前記メモリセルの前記列のうちの1つの前記第2のゲートをそれぞれ電気的に接続する複数の第2の線と、前記メモリセルの前記行のうちの1つの前記ソース領域をそれぞれ電気的に接続する複数の第3の線と、前記メモリセルの前記列のうちの1つの前記ドレイン領域をそれぞれ電気的に接続する複数の第4の線と、を含む。前記第1の複数のシナプスは、複数の第2の線又は前記複数の第4の線の電圧として前記第1の複数の入力を受信するように、かつ前記複数の第3の線の電流として前記第1の複数の出力を提供するように構成されている。
【0010】
ニューラルネットワークデバイスは、第1の複数の入力を受信するように、かつ第1の複数の出力をそれから生成するように構成された第1の複数のシナプスを含み得る。該第1の複数のシナプスは前記複数のメモリセルを含み、該メモリセルのそれぞれは、半導体基板内に形成され、間にチャネル領域が延在する離間したソース領域及びドレイン領域と、前記チャネル領域の第1の部分の上方に配設され、前記チャネル領域の前記第1の部分から絶縁された浮遊ゲートと、前記チャネル領域の第2の部分の上方に配設され、前記チャネル領域の前記第2の部分から絶縁された第1のゲートと、前記浮遊ゲートの上方に配設され、前記浮遊ゲートから絶縁された、又は前記ソース領域の上方に配設され、前記ソース領域から絶縁された、第2のゲートと、を含む。前記複数のメモリセルのそれぞれは、前記浮遊ゲートの電子数に対応する重み値を格納するように構成されている。前記複数のメモリセルは、前記第1の複数の入力及び格納された前記重み値に基づいて、前記第1の複数の出力を生成するように構成されている。前記第1の複数のシナプスのメモリセルは、行及び列に配置される。前記第1の複数のシナプスは、前記メモリセルの前記列のうちの1つの前記第1のゲートをそれぞれ電気的に接続する複数の第1の線と、前記メモリセルの前記行のうちの1つの前記第2のゲートをそれぞれ電気的に接続する複数の第2の線と、前記メモリセルの前記行のうちの1つの前記ソース領域をそれぞれ電気的に接続する複数の第3の線と、前記メモリセルの前記列のうちの1つの前記ドレイン領域をそれぞれ電気的に接続する複数の第4の線と、を含む。前記第1の複数のシナプスは、前記複数の第1の線又は前記複数の第4の線の電圧として前記第1の複数の入力を受信するように、かつ前記複数の第3の線の電流として前記第1の複数の出力を提供するように構成されている。
【0011】
本発明の他の目的及び特徴は、明細書、特許請求の範囲、添付図面を精読することによって明らかになるであろう。
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】
【0028】
【0029】
【0030】
【0031】
【0032】
【図面の簡単な説明】
【0033】
【
図1】人工ニューラルネットワークを示す図である。
【
図2】従来の2ゲート不揮発性メモリセルの横断面図である。
【
図3】
図2のメモリセルに対する従来のアレイアーキテクチャを示す図である。
【
図4】従来の2ゲート不揮発性メモリセルの横断面図である。
【
図5】
図4のメモリセルに対する従来のアレイアーキテクチャを示す図である。
【
図6】従来の4ゲート不揮発性メモリセルの横断面図である。
【
図7】
図6のメモリセルに対する従来のアレイアーキテクチャを示す図である。
【
図8A】均等な間隔であるニューラルネットワークの重みレベルの割当てを示す図である。
【
図8B】不均等な間隔であるニューラルネットワークの重みレベルの割当てを示す図である。
【
図9】双方向調整アルゴリズムを示すフローチャートである。
【
図10】電流比較を使用した重みマッピングを示すブロック図である。
【
図11】電圧比較を使用した重みマッピングを示すブロック図である。
【
図12】不揮発性メモリアレイを利用する異なるレベルの例示のニューラルネットワークを示す図である。
【
図13】ベクトル乗算器マトリックスを示すブロック図である。
【
図14】様々なレベルのベクトル乗算器マトリックスを示すブロック図である。
【
図15】3ゲート不揮発性メモリセルの横断面図である。
【
図16】ソース加算マトリックス乗算器として配置された
図15の3ゲートのメモリセルのアレイのアーキテクチャを示す概略図である。
【
図17】3ゲートのメモリセルを使用した電流電圧変換器を示す概略図である。
【
図18】ソース又はドレイン加算マトリックス乗算器として配置された
図15の3ゲートのメモリセルのアレイのアーキテクチャを示す概略図である。
【
図19】ソース又はドレイン加算マトリックス乗算器として配置された
図15の3ゲートのメモリセルのアレイのアーキテクチャを示す概略図である。
【
図20】ソース又はドレイン加算マトリックス乗算器として配置された
図15の3ゲートのメモリセルのアレイのアーキテクチャを示す概略図である。
【
図21】ソース又はドレイン加算マトリックス乗算器として配置された
図15の3ゲートのメモリセルのアレイのアーキテクチャを示す概略図である。
【
図22】ソース又はドレイン加算マトリックス乗算器として配置された
図15の3ゲートのメモリセルのアレイのアーキテクチャを示す概略図である。
【
図23】ソース又はドレイン加算マトリックス乗算器として配置された
図15の3ゲートのメモリセルのアレイのアーキテクチャを示す概略図である。
【
図24】ソース又はドレイン加算マトリックス乗算器として配置された
図15の3ゲートのメモリセルのアレイのアーキテクチャを示す概略図である。
【
図25】ソース又はドレイン加算マトリックス乗算器として配置された
図15の3ゲートのメモリセルのアレイのアーキテクチャを示す概略図である。
【
図26】ソース又はドレイン加算マトリックス乗算器として配置された
図15の3ゲートのメモリセルのアレイのアーキテクチャを示す概略図である。
【
図27】ソース又はドレイン加算マトリックス乗算器として配置された
図15の3ゲートのメモリセルのアレイのアーキテクチャを示す概略図である。
【
図28】ソース又はドレイン加算マトリックス乗算器として配置された
図15の3ゲートのメモリセルのアレイのアーキテクチャを示す概略図である。
【
図29】ソース又はドレイン加算マトリックス乗算器として配置された
図15の3ゲートのメモリセルのアレイのアーキテクチャを示す概略図である。
【
図30】3ゲート不揮発性メモリセルの横断面図である。
【
図31】ドレイン又はソース加算マトリックス乗算器として配置された
図30の3ゲートのメモリセルのアレイのアーキテクチャを示す概略図である。
【
図32】ドレイン又はソース加算マトリックス乗算器として配置された
図30の3ゲートのメモリセルのアレイのアーキテクチャを示す概略図である。
【
図33】ドレイン又はソース加算マトリックス乗算器として配置された
図30の3ゲートのメモリセルのアレイのアーキテクチャを示す概略図である。
【
図34】ドレイン又はソース加算マトリックス乗算器として配置された
図30の3ゲートのメモリセルのアレイのアーキテクチャを示す概略図である。
【
図35】ドレイン又はソース加算マトリックス乗算器として配置された
図30の3ゲートのメモリセルのアレイのアーキテクチャを示す概略図である。
【
図36】ドレイン又はソース加算マトリックス乗算器として配置された
図30の3ゲートのメモリセルのアレイのアーキテクチャを示す概略図である。
【
図37】ドレイン又はソース加算マトリックス乗算器として配置された
図30の3ゲートのメモリセルのアレイのアーキテクチャを示す概略図である。
【
図38】ドレイン又はソース加算マトリックス乗算器として配置された
図30の3ゲートのメモリセルのアレイのアーキテクチャを示す概略図である。
【
図39】ドレイン又はソース加算マトリックス乗算器として配置された
図30の3ゲートのメモリセルのアレイのアーキテクチャを示す概略図である。
【
図40】メモリアレイ(複数可)の動作を実施するためのメモリアレイ(複数可)と同じチップのコントローラを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
本発明の人工ニューラルネットワークは、CMOS技術及び不揮発性メモリアレイの組み合わせを利用する。デジタル不揮発性メモリは、周知である。例えば、米国特許第5,029,130号(「’130特許」)は、分割ゲート不揮発性メモリセルのアレイを開示する。’130特許に開示されているメモリセルは、メモリセル10として
図2に示されている。各メモリセル10は、半導体基板12に形成されたソース領域及びドレイン領域14/16を含み、それらの間にチャネル領域18を有する。浮遊ゲート20は、チャネル領域18の第1の部分の上方に形成され、チャネル領域18の第1の部分から絶縁されており(かつその伝導率を制御し)、かつドレイン領域16の一部分の上方に形成されている。制御ゲート22(すなわち、第2のチャネル制御ゲート)は、チャネル領域18の第2の部分の上に絶縁状態で配設される(かつその伝導率を制御する)第1の部分22bと、浮遊ゲート20の上方に延在する第2の部分22cと、を有する。浮遊ゲート20及び制御ゲート22は、ゲート酸化物26によって基板12から絶縁されている。
【0035】
メモリセル10は、制御ゲート22に高い正電圧を印加することによって消去され(ここで電子は、浮遊ゲート20から除去される)、それにより、ファウラーノルドハイムトンネリングによって浮遊ゲート20から制御ゲート22まで中間絶縁体24を通って浮遊ゲート20の電子をトンネリングさせる。
【0036】
メモリセル10は、制御ゲート22に正電圧をかけ、かつドレイン16に正電圧をかけることによってプログラムされる(ここで電子は、浮遊ゲート20に印加される)。電子流は、ソース14からドレイン16に向かって流れることになる。電子は、制御ゲート22と浮遊ゲート20との間の間隙に達すると、加速し加熱されることになる。熱せられた電子のいくらかは、浮遊ゲート20からの静電引力に起因してゲート酸化物26を通って浮遊ゲート20に注入される。
【0037】
メモリセル10は、ドレイン16及び制御ゲート22上に正の読み出し電圧を印加することによって読み出される(制御ゲート下のチャネル領域の一部をオンにする)。浮遊ゲート20が正に帯電する(すなわち、電子を消去し、ドレイン16の正電圧に容量的に結合する)場合、浮遊ゲート20下のチャネル領域18の部分は、次に同様にオンになり、電流は、チャネル領域18を流れ、これは、消去された状態つまり「1」の状態として検知される。浮遊ゲート20が負に帯電する(すなわち、電子でプログラムされる)と、浮遊ゲート20の下方のチャネル領域18の部分はほとんど又は完全にオフになり、電流はチャネル領域18を流れず(又はほとんど流れず)、これは、プログラムされた状態つまり「0」の状態として検出される。
【0038】
メモリセル10の従来のアレイアーキテクチャのアーキテクチャを
図3に示す。メモリセル10は、行及び列に配置される。各列において、メモリセルは、ミラー方式にエンドツーエンドで配置され、その結果、それらのメモリセルは、それぞれが共通ソース領域14(source、S)を共有するメモリセルのペアとして形成され、メモリセルペアの隣接するセットはそれぞれ共通ドレイン領域16(drain、D)を共有する。任意の所与のメモリセルの行のソース領域14は全て、ソース線14aによって電気的に接続される。任意の所与のメモリセルの列のドレイン領域16は全て、ビット線16aによって電気的に接続される。任意の所与のメモリセルの行の制御ゲート22は全て、制御ゲート線22aによって電気的に接続される。したがって、メモリセルを個々にプログラミング及び読み出しすることができる一方、メモリセル消去は1行ずつ実行される(メモリセルの各行は、制御ゲート線22a上への高電圧の適用によって一緒に消去される)。特定のメモリセルを消去する場合は、同じ行にある全てのメモリセルもまた消去される。
【0039】
当業者には、ソース及びドレインに互換性があり得ることが理解され、ここで浮遊ゲート20は、
図4に示されるように、ドレイン16の代わりにソース14の上方に部分的に延在し得る。
図5は、メモリセル10、ソース線14a、ビット線16a、及び制御ゲート線22aを含む対応するメモリセルアーキテクチャを最も良く示している。図から明らかなように、同じ行のメモリセル10は、同じソース線14a及び同じ制御ゲート線22aを共有し、一方同じ列の全てのセルのドレイン領域は、同じビット線16aに電気的に接続されている。アレイの設計は、デジタルアプリケーション用に最適化されており、例えば、1.6V及び7.6Vを選択した制御ゲート線22a及びソース線14aにそれぞれ印加し、選択したビット線16aを接地することによるなど、選択したセルの個々のプログラミングを可能にする。同じペア内の選択されていないメモリセルを妨害することは、選択されていないビット線16aに2ボルト超の電圧を印加し、残りの線を接地することによって回避される。消去に関与しているプロセス(浮遊ゲート20から制御ゲート22までの電子のファウラーノルドハイムトンネリング)は、ドレイン電圧(すなわち、同じソース線14aを共有する行方向で2つの隣接するセルにより異なり得る電圧のみ)に弱く影響を受けるだけであるので、メモリセル10を個々に消去することはできない。動作電圧の非限定的な例としては、以下が挙げられる。
表1
【表1】
読み出し1は、セル電流がビット線に出る読み出しモードである。読み出し2は、セル電流がソース線に出る読み出しモードである。
【0040】
3つ以上のゲートを有する分割ゲートメモリセルもまた既知である。例えば、
図6に示されるように、ソース領域14、ドレイン領域16、チャネル領域18の第1の部分の上方の浮遊ゲート20、チャネル領域18の第2の部分の上方の選択ゲート28(すなわち、第2のチャネル制御ゲート)、浮遊ゲート20の上方の制御ゲート22、及びソース領域14の上方の消去ゲート30を有するメモリセルは、既知である(例えば、米国特許第6,747,310号を参照されたい)。ここで、全てのゲートは、浮遊ゲート20を除いて、非浮遊ゲートであり、つまり、それらは電圧源又は電流源に電気的に接続される又は接続可能である。プログラミングは、浮遊ゲート20にそれ自体を注入するチャネル領域18からの熱せられた電子によって示される。消去は、浮遊ゲート20から消去ゲート30へトンネリングする電子によって示される。
【0041】
4ゲートのメモリセルアレイのアーキテクチャは、
図7に示されるように構成され得る。この実施形態では、それぞれの水平の選択ゲート線28aは、メモリセルのその行の選択ゲート28全てを電気的に一緒に接続する。それぞれの水平の制御ゲート線22aは、メモリセルのその行の制御ゲート22全てを電気的に一緒に接続する。それぞれの水平のソース線14aは、ソース領域14を共有するメモリセルの2つの行に対するソース領域14全てを電気的に一緒に接続する。それぞれのビット線16aは、メモリセルのその列のドレイン領域16全てを電気的に一緒に接続する。それぞれの消去ゲート線30aは、消去ゲート30を共有するメモリセルの2つの行に対する消去ゲート30全てを電気的に一緒に接続する。以前のアーキテクチャと同様に、個々のメモリセルは、独立してプログラミング及び読み出しを行うことができる。しかしながら、メモリセルを個々に消去する方法はない。消去は、消去ゲート線30a上に高圧正電圧を印加することによって実行され、このことは同じ消去ゲート線30aを共有するメモリセルの両方の行の同時消去をもたらす。例示の非限定的な動作電圧は、下の表2内のものを含み得る(この実施形態では、選択ゲート線28aはワード線(word line、WL)と呼ばれることがある):
表2
【表2】
読み出し1は、セル電流がビット線に出る読み出しモードである。読み出し2は、セル電流がソース線に出る読み出しモードである。
【0042】
上述の不揮発性メモリアレイをニューラルネットワークで利用するために、2つの改変がなされ得る。第1に、以下に更に説明されるように、アレイ内の他のメモリセルのメモリ状態に悪影響を与えずに各メモリセルを個々にプログラム、消去、及び読み出しすることができるように線を再構成してもよい。第2に、メモリセルの連続(アナログ)プログラミングを提供してもよい。具体的には、アレイ内の各メモリセルのメモリ状態又はプログラム状態(すなわち、浮遊ゲートの電子数に反映される浮遊ゲートの電荷)を、完全に消去された状態から完全にプログラムされた状態へ、及び逆もまた同様に、独立して、かつ他のメモリセルの異常が最小で連続的に変更することができる。このことは、セル格納がアナログであるか、又は多数の別個の値のうちの1つを最低限格納することができ、それは、メモリアレイ内の全てのセルに対する非常に正確、かつ個々の調整を可能にし、またメモリアレイを格納に理想的にし、ニューラルネットワークのシナプシスの重みに微調整を加えることを意味する。
メモリセルのプログラミング及び格納
【0043】
メモリセル内に格納されるニューラルネットワークの重みレベルの割当ては、
図8Aに示されるような均等な間隔、又は
図8Bに示されるような不均等な間隔であり得る。不揮発性メモリセルのプログラミングは、
図9に示されるものなど双方向調整アルゴリズムを使用して実装され得る。Icellは、プログラミングされる標的セルの読み出し電流であり、Itargetは、セルが理想的にプログラミングされる際の所望の読み出し電流である。標的セル読み出し電流Icellを読み出し(工程1)、標的読み出し電流Itargetと比較する(工程2)。標的セル読み出し電流Icellが、標的読み出し電流Itargetより大きい場合は、プログラミング調整プロセスを実行して(工程3)浮遊ゲート20(ルックアップテーブル又はシリコンベースの近似関数を使用して制御ゲート22の所望の初期及び増分プログラミング電圧VCGを決定することができる)の電子数を増大させ(工程3a~3b)、必要に応じてこれを繰り返すことができる(工程3c)。標的セル読み出し電流Icellが、標的読み出し電流Itargetより小さい場合は、消去調整プロセスを実行して(工程4)浮遊ゲート20(ルックアップテーブル又はシリコンベースの近似関数を使用して消去ゲート30の所望の初期及び増分消去電圧VEGを決定することができる)の電子数を減少させ(工程4a~4b)、必要に応じてこれを繰り返すことができる(工程4c)。プログラミング調整プロセスが標的読み出し電流を通り過ぎると、(許容できるデルタ値内で)標的読み出し電流を達成するまで次に消去調整プロセスを実行し(工程3d及び工程4aで始まる)、逆もまた同様である(工程4d及び工程3aで始まる)。
【0044】
不揮発性メモリセルのプログラミングは、プログラミング調整を使用して一方向の調整アルゴリズムを使用して代わりに実装され得る。このアルゴリズムを使用して、メモリセル10を最初に完全に消去し、次に標的メモリセル10の読み出し電流が標的閾値に達するまで
図9のプログラミング調整工程3a~3cを実行する。あるいは、不揮発性メモリセルの調整は、消去調整を使用して一方向の調整アルゴリズムを使用して実装され得る。このアプローチでは、メモリセルを最初に完全にプログラムし、次に標的メモリセルの読み出し電流が標的閾値に達するまで
図9の消去調整工程4a~4cを実行する。
【0045】
図10は、電流比較を使用した重みマッピングを示す図である。重みデジタルビット(例えば、各シナプシスに対して5ビットの重み、メモリセルの標的デジタル重みを表す)は、デジタルアナログ変換器(digital-to-analog converter、DAC)40に入力され、DAC40はビットを電圧Vout(例えば、64電圧レベル-5ビット)に変換する。Voutは、電圧電流変換器V/I Conv42によって電流Iout(例えば、64電流レベル-5ビット)に変換される。電流Ioutは、電流比較器IComp44に供給される。プログラム又は消去アルゴリズムの有効化は、メモリセル10に入力される(例えば、消去:EG電圧をインクリメント、又はプログラム:CG電圧をインクリメント)。出力メモリセル電流Icellout(すなわち、読み出し動作から)は、電流比較器IComp44に供給される。電流比較器IComp44は、メモリセル電流Icelloutを重みデジタルビット由来の電流Ioutと比較してメモリセル10に格納された重みを示す信号を生成する。
【0046】
図11は、電圧比較を使用した重みマッピングを示す図である。重みデジタルビット(例えば、各シナプシスに対して5ビットの重み)は、デジタルアナログ変換器(DAC)40に入力され、DAC40はビットを電圧Vout(例えば、64電圧レベル-5ビット)に変換する。Voutは、電圧比較器VComp46に供給される。プログラム又は消去アルゴリズムの有効化は、メモリセル10に入力される(例えば、消去:EG電圧をインクリメント、又はプログラム:CG電圧をインクリメント)。出力メモリセル電流Icelloutは、電圧V2outへの変換(例えば、64電圧レベル-5ビット)のために電流電圧変換器I/V Conv48に供給される。電圧V2outは、電圧比較器VComp46に供給される。電圧比較器VComp46は、電圧Vout及びV2outを比較してメモリセル10に格納された重みを示す信号を生成する。
【0047】
重みマッピング比較の別の実施形態は、入力の重み及び/又はメモリセルの出力に可変パルス幅を使用する(すなわち、パルス幅は、重みの値に比例するか、又は反比例する)。重みマッピング比較のための更に別の実施形態では、デジタルパルス(例えば、クロックから生成されたパルス、ここでパルス数は重みの値に比例するか、又は反比例する)が、入力の重み及び/又はメモリセルの出力に使用される。
不揮発性メモリセルアレイを使用するニューラルネットワーク
【0048】
図12は、不揮発性メモリアレイを利用するニューラルネットワークの非限定例を概念的に図示する。この例は、顔認識アプリケーションのために不揮発性メモリアレイニューラルネットを使用するが、不揮発性メモリアレイベースのニューラルネットワークを使用して他の任意の適切なアプリケーションを実施することができる。S0は入力層であり、この例では、5ビット精度の32×32ピクセルRGB画像である(すなわち、各色R、G、及びBにつき1つずつで3つの32×32ピクセルアレイであり、各ピクセルは5ビット精度である)。S0からC1に行くシナプスCB1は、異なる重みのセット及び共有される重みの両方を有し、入力画像を3×3ピクセルの重なり合うフィルタでスキャンし(カーネル)、1ピクセル(又はモデルによって決まるように2ピクセル以上)ずつフィルタをシフトする。具体的には、画像の3×3部分における9ピクセルの値(すなわち、フィルタ又はカーネルと呼ばれる)はシナプスCB1に提供され、それによってこれらの9個の入力値に適切な重みを乗算し、その乗算の出力を合計後、単一の出力値が決定され、特徴マップC1の層の1つのピクセルを生成するためにCB1の第1のシナプスによって与えられる。3×3フィルタは次に右側に1ピクセルだけシフトされ(すなわち、3ピクセルの列を右側に追加し、左側で3ピクセルの列をドロップする)、これにより、この新しく位置付けられたフィルタの9ピクセル値が、シナプスCB1に提供されるため、それらに同じ重みを乗算し、関連するシナプスによって第2の単一の出力値を判定する。このプロセスを、3×3フィルタが32×32ピクセル画像全体にわたって3色全て及び全てのビットについてスキャンするまで続ける(精度値)。プロセスは次に、層C1の特徴マップ全てが計算されるまで、異なる重みのセットを使用して繰り返されて、C1の異なる特徴マップを生成する。
【0049】
本例では、層C1において、それぞれ30×30ピクセルを有する16個の特徴マップが存在する。各ピクセルは、入力とカーネルとの乗算から抽出された新しい特徴ピクセルであり、したがって、各特徴マップは、2次元アレイであり、したがってこの例では、シナプスCB1は、2次元アレイの16層を構成する(本明細書で言及されるニューロン層及びアレイは、必ずしも物理的関係ではなく論理的な関係であり、すなわち、アレイは必ずしも物理的な2次元アレイに配向されないことに留意する)。16個の特徴マップの各々は、フィルタスキャンに適用される16個の異なるシナプス重みのセットの1つによって生成される。C1特徴マップは全て、境界同定など、同じ画像特徴の異なる態様を対象とすることができる。例えば、第1のマップ(この第1のマップを生成するのに使用される全てのスキャンに共有される第1の重みセットを使用して生成される)は、円形エッジを識別することができ、第2のマップ(第1の重みセットと異なる第2の重みセットを使用して生成される)は、方形エッジ又は特定の特徴のアスペクト比などを識別することができる。
【0050】
層C1から層S1へ行く前には、各特徴マップ内の重なり合わずに連続する2×2領域からの値をプールする活性化関数P1(プーリング)が適用される。プーリング段階の目的は、平均して近隣の位置にすること(又はmax関数もまた使用され得る)、例えばエッジ位置の依存を低減すること、及び次の段階に行く前にデータサイズを低減することである。層S1において、16個の15×15特徴マップ(すなわち、それぞれ15×15ピクセルの異なるアレイ16個)が存在する。層S1から層C2へ行くCB2内のシナプス及び関連するニューロンは、S1内のマップを1ピクセルのフィルタシフトを使用して4×4フィルタでスキャンする。層C2において、22個の12×12特徴マップが存在する。層C2から層S2へ行く前には、各特徴マップ内の重なり合わずに連続する2×2領域からの値をプールする活性化関数P2(プーリング)が適用される。層S2において、22個の6×6特徴マップが存在する。活性化関数は、層S2から層C3へ行くシナプスCB3で適用され、ここで層C3内の全てのニューロンは層S2内の全てのマップに接続する。層C3において、64個のニューロンが存在する。層C3から出力層S3へ行くシナプスCB4は、S3をC3と完全に接続する。層S3における出力は、10個のニューロンを含み、ここで出力が最も高いニューロンが、クラスを決定する。この出力は、例えば、元の画像の内容の同定又は分類を示すことができる。
【0051】
シナプスの各レベルは、不揮発性メモリセルのアレイ又はアレイの一部を使用して実行される。
図13は、不揮発性メモリセルを含み、入力層と次の層との間のシナプスとして利用されるベクトルとマトリックスとの乗算(vector-by-matrix multiplication、VMM)アレイのブロック図である。具体的には、VMMアレイ32は、不揮発性メモリセルのアレイ33、消去ゲート及びワード線ゲートデコーダ34、制御ゲートデコーダ35、ビット線デコーダ36、並びにソース線デコーダ37を含み、それらのデコーダはメモリセルアレイ33に対する入力をデコードする。この例におけるソース線デコーダ37はまた、メモリセルアレイ33の出力をデコードする。あるいは、ビット線デコーダ36が、不揮発性メモリセルアレイ33の出力をデコードすることができる。メモリアレイは、2つの目的を果たす。第1に、VMMアレイ32によって使用される重みを格納する。第2に、メモリセルアレイは、メモリセルアレイに格納された重みによって、入力を有効に乗算して、その結果を各出力線に沿って加算して、出力を生成し、この出力は次の層への入力又は最後の層への入力になる。乗算及び加算の関数を実行することによって、メモリアレイは、別個の乗算及び加算の論理回路の必要性をなくし、また、メモリアレイのその場でのメモリ計算により電力効率も良い。
【0052】
メモリセルアレイの出力は、メモリセルアレイの出力を合計してその畳み込み用の単一の値を生成する単一又は差動加算回路38に供給される。合計された出力値は、次に出力を整流する活性化関数回路39に供給される。活性化関数は、シグモイド、tanh、又はReLU関数であってもよい。回路39から整流された出力値は、次の層(例えば上の説明ではC1)として特徴マップの要素になり、次いで、次のシナプスに適用されて次の特徴マップ層又は最後の層を生成する。したがって、この例では、メモリセルアレイ33は、複数のシナプスを構成し(ニューロンの前の層から、又は画像データベースなどの入力層から、入力を受信する)、加算回路38及び活性化関数回路39は、複数のニューロンを構成する。
【0053】
図14は、図中でVMMアレイ32a、32b、32c、32d及び32eとして標示されたVMMアレイ32の多数の層の使用を示すブロック図である。
図14に示されるように、入力(Inputxで示される)は、デジタルアナログ変換器31によってデジタルからアナログに変換され、入力VMMアレイ32aに提供される。入力VMMアレイ32aによって生成された出力は、次に、次のVMMアレイ(隠しレベル1)32bへの入力として提供され、次に、次のVMMアレイ(隠しレベル2)32cへの入力として提供される出力を生成する、などとなる。VMMアレイ32の様々な層は、畳み込みニューラルネットワーク(convolutional neural network、CNN)のシナプス及びニューロンの各層として機能する。VMMアレイ32a、32b、32c、32d及び32eはそれぞれスタンドアローンの物理的不揮発性メモリアレイとすることができ、又は複数のVMMアレイは、同じ物理的不揮発性メモリアレイの異なる部分を利用することができ、又は複数のVMMアレイは、同じ物理的不揮発性メモリアレイの重なり合う部分を利用することができる。
図14に示される例は、5つの層(32a、32b、32c、32d、32e)、すなわち、1つの入力層(32a)、2つの隠れ層(32b、32c)、及び2つの完全に接続された層(32d、32e)を含む。当業者であれば、これは単なる例示であり、代わりにシステムが2つを超える隠れ層及び2つを超える完全に接続された層を含み得ることを理解するであろう。
【0054】
図15~
図16は、ソース加算マトリックス乗算器として配置された3ゲートのメモリセルのアレイの構成を示す。3ゲートのメモリセルは、
図15に示され、消去ゲートが存在しないことを除いて
図6と同じである。一実施形態では、セル消去は、選択ゲート28に正電圧を印加することによって実施され、ここで電子は浮遊ゲート20から選択ゲート28へトンネリングする。以下は、
図15の3ゲートのメモリセルの例示的かつ非限定的な動作電圧の表である。
表3
【表3】
読み出し1は、セル電流がビット線に出る読み出しモードである。読み出し2は、セル電流がソース線に出る読み出しモードである。
図15の3ゲートのメモリセルの代替的な消去動作は、高電圧、例えば10V~20Vでp型基板12、及び低電圧又は負電圧、例えば-10V~0Vで制御ゲート22を有することができ、それによって電子は浮遊ゲート20から基板12にトンネリングすることになる。
【0055】
図15の3ゲートのメモリセルのアレイの線は、
図16に示されており、消去ゲート線30aが存在せず(消去ゲートが存在しないため)、ソース線14aが水平ではなく垂直に延びていることを除き、
図7のアレイの線と同じであり、結果として各メモリセルを独立してプログラム、消去、及び読み出しすることができる。具体的には、メモリセルの各列は、その列内のメモリセルについてソース領域14全てを一緒に接続するソース線14aを含む。そのセルに適切な重み値を使用してメモリセルのそれぞれがプログラムされた後で、アレイは、ソース加算マトリックス乗算器として作動する。マトリックス電圧入力はVin0~Vin3であり、制御ゲート線22aに印加される。マトリックス電流出力Iout0...Ioutnは、ソース線14aで生成される。各出力Ioutは、列内の全てのセルについて入力電流Iに、セルに格納された重みWを乗じた値の合計である。
Iout=Σ(Ii
*Wij)
式中、「i」は行を表し、「j」はメモリセルが存在する列を表す。
図16にVin0~Vin3として示されるように、入力電圧が入力電流の代わりに印加される場合、各出力Ioutは、列内の全てのセルについて入力電圧に、セルに格納された重みWを乗じた値の合計に比例する。
Iout α Σ(Vi
*Wij)
【0056】
各メモリセル列は、その列内のメモリセルに格納された重み値の合計によって決まる出力電流Ioutとして表される合計した重み値を有する単一のニューロンとして作動する。任意の所与のニューロンの出力は電流の形態であり、その後、次の後続のVMMアレイ段階のための活性化関数回路による調整後の入力電流Iinとして使用することができる。
【0057】
入力が電圧であり、出力が電流であることを考慮すると、
図16において、第1の段階後のそれぞれの後続のVMM段階は、好ましくは、前のVMM段階からの入力電流を入力電圧Vinとして使用される電圧に変換するための回路機構を含む。
図17は、そのような電流電圧変換回路機構の例を示しているが、これは後続の段階に適用するために入力電流Iin0...Iin1を入力電圧Vin0...Vin1にログ変換する改変されたメモリセルの行である。本明細書に記載されたメモリセルは、弱反転にバイアスされる。
Ids=Io
*e
(Vg-Vth)/kVt=w
*Io
*e
(Vg)/kVt
式中、w=e
(-Vth)/kVtである。
入力電流を入力電圧に変換するためのメモリセルを使用するIーVログ変換器について:
Vg=k
*Vt
*log[Ids/wp
*Io]
式中、wpは、基準又は周辺メモリセルのwである。ベクトルマトリックス乗算器VMMとして使用されるメモリアレイについて、出力電流は以下である:
Iout=wa
*Io
*e
(Vg)/kVt、すなわち
Iout=(wa/wp)
*Iin=W
*Iin
W=e
(Vthp-Vtha)/kVt
式中、メモリアレイの各メモリセルのwa=wである。選択ゲート線28aは、電流電圧変換の間に閉じられるスイッチBLRによってビット線16aに接続される入力電圧のためのメモリセルの入力として使用することができる。
【0058】
あるいは、本明細書に記載されたVMMアレイの不揮発性メモリセルは、線形領域で動作するように構成することができる。
Ids=β*(Vgs-Vth)*Vds;β=u*Cox*Wt/L
式中、Wt及びLは、それぞれトランジスタの幅及び長さである。
Wα(Vgs-Vth)は、重みWが(Vgs-Vth)に比例することを意味する。
【0059】
選択ゲート線又は制御ゲート線又はビット線又はソース線は、線形領域内で動作するメモリセルの入力として使用することができる。ビット線又はソース線は、出力ニューロンの出力として使用することができる。
【0060】
I-V線形変換器用に、線形領域で動作するメモリセル(基準メモリセル又は周辺メモリセルなど)若しくはトランジスタ、又は抵抗器を使用して、入出力電流を入出力電圧に線形変換することができる。あるいは、本明細書に記載されたVMMアレイの不揮発性メモリセルは、飽和領域で動作するように構成することができる。
Ids=α1/2*β*(Vgs-Vth)2;β=u*Cox*Wt/L
Wα(Vgs-Vth)2は、重みWが、(Vgs-Vth)2に比例することを意味する。
【0061】
選択ゲート線又は制御ゲート線は、飽和領域内で動作するメモリセルの入力として使用することができる。ビット線又はソース線は、出力ニューロンの出力として使用することができる。あるいは、本明細書に記載されるVMMアレイの不揮発性メモリセルは、全ての領域又はそれらの組み合わせ(サブスレッショルド、線形、又は飽和)で使用することができる。電流の形態の任意の所与のニューロンからの電流出力が次の後続のVMMアレイ段階のための活性化関数回路によって調整された後に入力として使用することができるように、上述の電流電圧変換回路又は技術のうちのいずれかを本明細書の実施形態のうちのいずれかで使用することができる。
【0062】
図18は、ソース加算マトリックス乗算器として配置された
図15の3ゲートのメモリセル10のアレイの別の構成を示す。
図18のアレイの線は、
図16のアレイ内の線と同じである。しかしながら、マトリックス電圧入力Vin0~Vin3は選択ゲート線28aに印加され、マトリックス電流出力Iout0...IoutNは、ソース線14aで生成される(すなわち、各出力Ioutは、列内の全てのセルについてセル内に格納された重みWに比例するセル電流の合計である)。前の実施形態(及び本明細書に記載の任意の他の実施形態)と同様に、任意の所与のニューロンの出力は電流の形態であり、その後、次の後続のVMMアレイ段階のための活性化関数回路によって調整された後の入力として使用することができる。
【0063】
図19は、ドレイン加算マトリックス乗算器として配置された
図15の3ゲートのメモリセル10のアレイの別の構成を示す。
図19のアレイの線は、
図16のアレイ内の線と同じである。しかしながら、マトリックス電圧入力Vin0~Vin3は制御ゲート線22aに印加され、マトリックス電流出力Iout0...IoutNは、ビット線16aで生成される(すなわち、各出力Ioutは、列内の全てのセルについてセル内に格納された重みWに比例するセル電流の合計である)。
【0064】
図20は、ドレイン加算マトリックス乗算器として配置された
図15の3ゲートのメモリセル10のアレイの別の構成を示す。
図20のアレイの線は、
図16のアレイ内の線と同じである。しかしながら、マトリックス電圧入力Vin0~Vin3は選択ゲート線28aに印加され、マトリックス電流出力Iout0...IoutNは、ビット線16aで生成される(すなわち、各出力Ioutは、列内の全てのセルについてセル内に格納された重みWに比例するセル電流の合計である)。
【0065】
図21は、ドレイン加算マトリックス乗算器として配置された
図15の3ゲートのメモリセル10のアレイの別の構成を示す。
図21のアレイの線は、ソース線14aが垂直ではなく水平に延びていることを除き、
図16のアレイの線と同じである。具体的には、メモリセルの各行は、その行内のメモリセルについてソース領域14全てを一緒に接続するソース線14aを含む。マトリックス電圧入力Vin0~Vin3は選択ゲート線28aに印加され、マトリックス電流出力Iout0...IoutNは、ビット線16aで生成される(すなわち、各出力Ioutは、列内の全てのセルについてセル内に格納された重みWに比例するセル電流の合計である)。
【0066】
図22は、ドレイン加算マトリックス乗算器として配置された
図15の3ゲートのメモリセル10のアレイの別の構成を示す。
図22のアレイの線は、
図21のアレイ内の線と同じである。マトリックス電圧入力Vin0~Vin3は制御ゲート線22aに印加され、マトリックス電流出力Iout0...IoutNは、ビット線16aで生成される(すなわち、各出力Ioutは、列内の全てのセルについてセル内に格納された重みWに比例するセル電流の合計である)。
【0067】
図23は、ドレイン加算マトリックス乗算器として配置された
図15の3ゲートのメモリセル10のアレイの別の構成を示す。
図23のアレイの線は、
図21のアレイ内の線と同じである。マトリックス電圧入力Vin0~Vin1はソース線14aに印加され、マトリックス電流出力Iout0...IoutNは、ビット線16aで生成される(すなわち、各出力Ioutは、列内の全てのセルについてセル内に格納された重みWに比例するセル電流の合計である)。
【0068】
図24は、ソース加算マトリックス乗算器として配置された
図15の3ゲートのメモリセル10のアレイの別の構成を示す。
図24のアレイの線は、
図21のアレイ内の線と同じである。マトリックス電圧入力Vin0~Vinnはビット線16aに印加され、マトリックス電流出力Iout0...Iout1は、ソース線14aで生成される(すなわち、各出力Ioutは、行内の全てのセルについてセル内に格納された重みWに比例するセル電流の合計である)。
【0069】
図25は、ソース加算マトリックス乗算器として配置された
図15の3ゲートのメモリセル10のアレイの別の構成を示す。
図25のアレイの線は、各ビット線がビット線と直列に接続されたビット線バッファトランジスタ60を含む(すなわち、ビット線の任意の電流は、そのソースとドレインとの間のトランジスタを通って流れる)ことを除いて、
図21のアレイ内の線と同じである。トランジスタ60は、トランジスタのゲート端子の入力電圧が増加するにつれてビット線を選択的にかつ徐々にオンにする階段状のスイッチとして作動する(すなわち、トランジスタはビット線をその電流又は電圧ソースに結合する)。マトリックス電圧入力Vin0...Vinnがトランジスタ60のゲートに提供され、マトリックス電流出力Iout0...Iout1がソース線14aに提供される。この構成の利点は、電圧の形態でビット線に直接入力を供給する代わりに、マトリックス入力を電圧として(トランジスタ60を動作させるために)供給することができることである。これにより、トランジスタ60を使用してビット線を動作させて、トランジスタのゲートに供給される入力電圧Vinに応じてビット線にトランジスタ60を徐々に結合するために定電圧源を使用することが可能になり、したがって、メモリアレイに電圧入力を供給する必要性は否定される。ビット線が入力を受信する
図15のメモリセル10について本明細書に記載の実施形態のうちのいずれかでは、ビット線に印加される入力の代わりに、ゲートで入力を受信するために、トランジスタ60をビット線に含めることができる。
【0070】
図26は、ソース加算マトリックス乗算器として配置された
図15の3ゲートのメモリセル10のアレイの別の構成を示す。
図26のアレイの線は、制御ゲート線22aが水平の代わりに垂直に延びることを除いて、
図21のアレイ内の線と同じである。具体的には、メモリセルの各列は、その列内の制御ゲート22全てを一緒に接続する制御ゲート線22aを含む。そのセルに適切な重み値を使用してメモリセルのそれぞれがプログラムされた後で、アレイは、ソース加算マトリックス乗算器として作動する。マトリックス電圧入力はVin0~Vinnであり、制御ゲート線22aに印加される。マトリックス電流出力Iout0...Iout1は、ソース線14aで生成される。各出力Ioutは、行内の全てのセルについてセル内に格納された重みWに比例するセル電流の合計である。
【0071】
図27は、ソース加算マトリックス乗算器として配置された
図15の3ゲートのメモリセル10のアレイの別の構成を示す。
図27のアレイの線は、制御ゲート線22aが水平の代わりに垂直に延びることを除いて、
図21のアレイ内の線と同じである。具体的には、メモリセルの各列は、その列内の制御ゲート22全てを一緒に接続する制御ゲート線22aを含む。そのセルに適切な重み値を使用してメモリセルのそれぞれがプログラムされた後で、アレイは、ソース加算マトリックス乗算器として作動する。マトリックス電圧入力はVin0~Vinnであり、ビット線16aに印加される。マトリックス電流出力Iout0...Iout1は、ソース線14aで生成される。各出力Ioutは、行内の全てのセルについてセル内に格納された重みWに比例するセル電流の合計である。
【0072】
図28は、ソース加算マトリックス乗算器として配置された
図15の3ゲートのメモリセル10のアレイの別の構成を示す。
図28のアレイの線は、選択ゲート線28aが水平の代わりに垂直に延びることを除いて、
図21のアレイ内の線と同じである。具体的には、メモリセルの各列は、その列内の選択ゲート28全てを一緒に接続する選択ゲート線28aを含む。そのセルに適切な重み値を使用してメモリセルのそれぞれがプログラムされた後で、アレイは、ソース加算マトリックス乗算器として作動する。マトリックス電圧入力はVin0~Vinnであり、選択ゲート線28aに印加される。マトリックス電流出力Iout0...Iout1は、ソース線14aで生成される。各出力Ioutは、行内の全てのセルについてセル内に格納された重みWに比例するセル電流の合計である。
【0073】
図29は、ソース加算マトリックス乗算器として配置された
図15の3ゲートのメモリセル10のアレイの別の構成を示す。
図29のアレイの線は、選択ゲート線28aが水平の代わりに垂直に延びることを除いて、
図21のアレイ内の線と同じである。具体的には、メモリセルの各列は、その列内の選択ゲート28全てを一緒に接続する選択ゲート線28aを含む。そのセルに適切な重み値を使用してメモリセルのそれぞれがプログラムされた後で、アレイは、ソース加算マトリックス乗算器として作動する。マトリックス電圧入力はVin0~Vinnであり、ビット線16aに印加される。マトリックス電流出力Iout0...Iout1は、ソース線14aで生成される。各出力Ioutは、行内の全てのセルについてセル内に格納された重みWに比例するセル電流の合計である。
【0074】
図30~
図31は、ドレイン加算マトリックス乗算器として配置された異なる構成の3ゲートのメモリセルのアレイの別の構成を示す。3ゲートのメモリセルは、
図30に示され、制御ゲート22が存在しないことを除いて
図6と同じである。示されるように選択ゲート28は、浮遊ゲート20の上方及びその上に延在する部分を欠いている。しかしながら、選択ゲート28は、浮遊ゲート20の一部の上方及びその上に延在する追加の部分を含み得る。
【0075】
読み出し、消去、及びプログラムは、同様の方法で行われるが、制御ゲートへのバイアスはない(含まれない)。例示の非限定的な動作電圧は、下の表4内のものを含み得る。
表4
【表4】
読み出し1は、セル電流がビット線に出る読み出しモードである。読み出し2は、セル電流がソース線に出る読み出しモードである。
【0076】
図31は、
図30のメモリセル10を使用したメモリセルアレイアーキテクチャを示し、全ての行は、ビット線16aを除いて水平/行方向に延在する。そのセルに適切な重み値を使用してメモリセルのそれぞれがプログラムされた後で、アレイは、
ドレイン加算マトリックス乗算器として作動する。マトリックス電圧入力はVin0~Vin3であり、選択ゲート線28aに印加される。マトリックス出力Iout0...Ioutnは、ビット線16aで生成される。各出力Ioutは、列内の全てのセルについてセル内に格納された重みWに比例するセル電流の合計である。
【0077】
図32は、ドレイン加算マトリックス乗算器として配置された
図30の3ゲートのメモリセル10のアレイの別の構成を示す。
図32のアレイの線は、
図31のアレイ内の線と同じである。マトリックス電圧入力Vin0~Vin1は消去ゲート線30aに印加され、マトリックス電流出力Iout0...IoutNは、ビット線16aで生成される(すなわち、各出力Ioutは、列内の全てのセルについてセル内に格納された重みWに比例するセル電流の合計である)。
【0078】
図33は、ドレイン加算マトリックス乗算器として配置された
図30の3ゲートのメモリセル10のアレイの別の構成を示す。
図33のアレイの線は、
図31のアレイ内の線と同じである。マトリックス電圧入力Vin0~Vin1はソース線14aに印加され、マトリックス電流出力Iout0...IoutNは、ビット線16aで生成される(すなわち、各出力Ioutは、列内の全てのセルについてセル内に格納された重みWに比例するセル電流の合計である)。
【0079】
図34は、ソース加算マトリックス乗算器として配置された
図30の3ゲートのメモリセル10のアレイの別の構成を示す。
図34のアレイの線は、
図31のアレイ内の線と同じである。マトリックス電圧入力Vin0~Vinnはビット線16aに印加され、マトリックス電流出力Iout0...Iout1は、ソース線14aで生成される(すなわち、各出力Ioutは、行内の全てのセルについてセル内に格納された重みWに比例するセル電流の合計である)。
【0080】
図35は、ソース加算マトリックス乗算器として配置された
図30の3ゲートのメモリセル10のアレイの別の構成を示す。
図35のアレイの線は、各ビット線がビット線と直列に接続されたビット線バッファトランジスタ60を含む(すなわち、ビット線の任意の電流は、そのソースとドレインとの間のトランジスタを通って流れる)ことを除いて、
図31のアレイ内の線と同じである。トランジスタ60は、トランジスタのゲート端子の入力電圧が増加するにつれてビット線を選択的にかつ徐々にオンにする階段状のスイッチとして作動する(すなわち、トランジスタはビット線をその電流又は電圧ソースに結合する)。マトリックス電圧入力Vin0...Vinnがトランジスタ60のゲートに提供され、マトリックス電流出力Iout0...Iout1がソース線14aに提供される。この構成の利点は、電圧の形態でビット線に直接入力を供給する代わりに、マトリックス入力を電圧として(トランジスタ60を動作させるために)供給することができることである。これにより、トランジスタ60を使用してビット線を動作させて、トランジスタのゲートに供給される入力電圧Vinに応じてビット線にトランジスタ60を徐々に結合するために定電圧源を使用することが可能になり、したがって、メモリアレイに電圧入力を供給する必要性は否定される。ビット線が入力を受信する
図30のメモリセル10について本明細書に記載の実施形態のうちのいずれかでは、ビット線に印加される入力の代わりに、ゲートで入力を受信するために、トランジスタ60をビット線に含めることができる。
【0081】
図36は、ソース加算マトリックス乗算器として配置された
図30の3ゲートのメモリセル10のアレイの別の構成を示す。
図36のアレイの線は、選択ゲート線28aが水平の代わりに垂直に延びることを除いて、
図31のアレイ内の線と同じである。具体的には、メモリセルの各列は、その列内の選択ゲート28全てを一緒に接続する選択ゲート線28aを含む。そのセルに適切な重み値を使用してメモリセルのそれぞれがプログラムされた後で、アレイは、ソース加算マトリックス乗算器として作動する。マトリックス電圧入力はVin0~Vinnであり、選択ゲート線28aに印加される。マトリックス電流出力Iout0...Iout1は、ソース線14aで生成される。各出力Ioutは、行内の全てのセルについてセル内に格納された重みWに比例するセル電流の合計である。
【0082】
図37は、ソース加算マトリックス乗算器として配置された
図30の3ゲートのメモリセル10のアレイの別の構成を示す。
図37のアレイの線は、選択ゲート線28aが水平の代わりに垂直に延びることを除いて、
図31のアレイ内の線と同じである。具体的には、メモリセルの各列は、その列内の選択ゲート28全てを一緒に接続する選択ゲート線28aを含む。そのセルに適切な重み値を使用してメモリセルのそれぞれがプログラムされた後で、アレイは、ソース加算マトリックス乗算器として作動する。マトリックス電圧入力はVin0~Vinnであり、ビット線16aに印加される。マトリックス電流出力Iout0...Iout1は、ソース線14aで生成される。各出力Ioutは、行内の全てのセルについてセル内に格納された重みWに比例するセル電流の合計である。
【0083】
図38は、ソース加算マトリックス乗算器として配置された
図30の3ゲートのメモリセル10のアレイの別の構成を示す。
図38のアレイの線は、消去ゲート線30aが水平の代わりに垂直に延びることを除いて、
図31のアレイ内の線と同じである。具体的には、メモリセルの各列は、その列内の消去ゲート30全てを一緒に接続する消去ゲート線30aを含む。そのセルに適切な重み値を使用してメモリセルのそれぞれがプログラムされた後で、アレイは、ソース加算マトリックス乗算器として作動する。マトリックス電圧入力はVin0~Vinnであり、消去ゲート線30aに印加される。マトリックス電流出力Iout0...Iout1は、ソース線14aで生成される。各出力Ioutは、行内の全てのセルについてセル内に格納された重みWに比例するセル電流の合計である。
【0084】
図39は、ソース加算マトリックス乗算器として配置された
図30の3ゲートのメモリセル10のアレイの別の構成を示す。
図39のアレイの線は、消去ゲート線30aが水平の代わりに垂直に延びることを除いて、
図31のアレイ内の線と同じである。具体的には、メモリセルの各列は、その列内の消去ゲート30全てを一緒に接続する消去ゲート線30aを含む。そのセルに適切な重み値を使用してメモリセルのそれぞれがプログラムされた後で、アレイは、ソース加算マトリックス乗算器として作動する。マトリックス電圧入力はVin0~Vinnであり、ビット線16aに印加される。マトリックス電流出力Iout0...Iout1は、ソース線14aで生成される。各出力Ioutは、行内の全てのセルについてセル内に格納された重みWに比例するセル電流の合計である。
【0085】
図15~
図20の実施形態に関して、すなわち、
図15のメモリセルのアレイであって、
図16~
図20中のアレイのそれぞれは、水平方向(行方向)の代わりに垂直に(列方向に)延在するソース線14aを含むアレイに関して、
図16~
図20のアレイは、制御ゲート22の代わりに消去ゲート30を有する、
図30のメモリセルに等しく適用される。具体的には、
図16~
図20のアレイは、
図15中のメモリセル10の代わりに、
図30中のメモリセル10のアレイになり、各アレイにおいて、制御ゲート線22aは消去ゲート線30aと置き換えられる(すなわち、消去ゲート線30aのそれぞれは、メモリセル10の行の消去ゲート30の全てを共に接続する)。
図16~
図20中の全ての他の線は、同じままである。
【0086】
上記の機能の全ては、ニューラルネット機能に使用される上記メモリセル10のメモリアレイ(複数可)に接続されるコントローラ100の制御下で実行することができる。
図40に示すように、コントローラ100は、メモリアレイ(複数可)120と同じ半導体チップ又は基板110にあることが好ましい。しかしながら、コントローラ100はまた、別個の半導体チップ又は基板に位置してもよく、半導体チップ若しくは基板110の異なる場所に、又は半導体チップ若しくは基板110を外れて異なる場所に配設された複数のコントローラの集合体であってもよい。
【0087】
本発明は、本明細書に図示された上記実施形態(複数可)に限定されるものではなく、任意の特許請求の範囲の範疇に収まるあらゆる変形例を包含することが理解されよう。例えば、本明細書で本発明に言及することは、任意の特許請求項又は特許請求項の用語の範囲を限定することを意図しておらず、その代わり、単に、1つ以上の特許請求項によって網羅され得る1つ以上の特徴に言及するものである。上記で説明した材料、プロセス、及び数値の実施例は、単に例示的なものであり、特許請求の範囲を限定するものとみなされるべきではない。単一の材料層は、かかる又は類似の材料から構成される多数の層として形成することができ、そして、逆もまた同様である。各メモリセルアレイの出力は、次のニューロン層に送られる前にフィルタコンデンセーションによって操作されるが、そうである必要はない。最後に、上述したマトリックス乗算器アレイの実施形態のそれぞれについて、入力電圧又は出力電流に使用されていない任意の線に関して、メモリセルの構成について本明細書の表に開示される公称読み出し電圧は、動作中にそれらの線に印加され得る(ただし必須ではない)。
【0088】
本明細書で使用される、用語「の上方に(over)」及び「に(on)」は共に、「上に直接」(中間材料、要素、又は間隙がそれらの間に配設されていない)及び「上に間接的に」(中間材料、要素、又は間隙がそれらの間に配設されている)を包括的に含むことに留意されるべきである。同様に、「隣接した」という用語は、「直接隣接した」(中間材料、要素、又は間隙がそれらの間に配設されていない)、及び「間接的に隣接した」(中間材料、要素、又は間隙がそれらの間に配設されている)を含み、「に取り付けられた」は、「に直接取り付けられた」(中間材料、要素、又は間隙がそれらの間に配設されていない)、及び「に間接的に取り付けられた」(中間材料、要素、又は間隙がそれらの間に配設されている)を含み、「電気的に結合された」は、「直接電気的に結合された」(中間材料又は要素がそれらの間で要素を電気的に連結していない)、及び「間接的に電気的に結合された」(中間材料又は要素がそれらの間で要素を電気的に連結している)を含む。例えば、「基板の上方に」要素を形成することは、中間材料/要素が介在せずに直接基板にその要素を形成することも、1つ以上の中間材料/要素が介在して間接的に基板にその要素を形成することも含み得る。