(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-24
(45)【発行日】2023-12-04
(54)【発明の名称】スタックダイを用いる半導体ダイ(「ダイ」)モジュールを容易にするための分割された両面のメタライゼーション構造を用いる集積回路(IC)パッケージ、および関連する製造方法
(51)【国際特許分類】
H01L 25/07 20060101AFI20231127BHJP
H01L 25/065 20230101ALI20231127BHJP
H01L 25/18 20230101ALI20231127BHJP
【FI】
H01L25/08 Y
(21)【出願番号】P 2022577664
(86)(22)【出願日】2021-05-24
(86)【国際出願番号】 US2021033915
(87)【国際公開番号】W WO2021262368
(87)【国際公開日】2021-12-30
【審査請求日】2022-12-16
(32)【優先日】2020-06-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】595020643
【氏名又は名称】クゥアルコム・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100158805
【氏名又は名称】井関 守三
(74)【代理人】
【識別番号】100112807
【氏名又は名称】岡田 貴志
(72)【発明者】
【氏名】ウェ、ホン・ボク
(72)【発明者】
【氏名】シュー、マルクス
(72)【発明者】
【氏名】パティル、アニケット
【審査官】豊島 洋介
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2016/0260695(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2009/0001821(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0084589(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2010/0314780(US,A1)
【文献】特開2003-234451(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L25/00-25/07
H01L25/10-25/11
H01L25/16-25/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
集積回路(IC)パッケージであって、
少なくとも1つの第1のインターコネクト層を備える第1のメタライゼーション構造と、
少なくとも1つの第2のインターコネクト層を備える第2のメタライゼーション構造と、
前記第1のメタライゼーション構造と前記第2のメタライゼーション構造との間に配設されたICダイモジュールと、
を備え、前記ICダイモジュールは、
第1の活性表面および第1の非活性表面を備える第1のICダイと、
第2の活性表面および第2の非活性表面を備える第2のICダイと、
前記第1のICダイの前記第1の非活性表面を前記第2のICダイの前記第2の非活性表面に結合する、前記第1のICダイの前記第1の非活性表面と前記第2のICダイの前記第2の非活性表面との間の圧着接合部と、
を備え、
前記第1のICダイの前記第1の活性表面は、前記第1のメタライゼーション構造の前記少なくとも1つの第1のインターコネクト層の第1のインターコネクト層に電気的に結合され、
前記第2のICダイの前記第2の活性表面は、前記第2のメタライゼーション構造の前記少なくとも1つの第2のインターコネクト層の第2のインターコネクト層に電気的に結合される、
ICパッケージ。
【請求項2】
前記第1のメタライゼーション構造は、第1の水平面に配設され、
前記第2のメタライゼーション構造は、前記第1の水平面と平行である第2の水平面に配設され、
前記第1のICダイは、前記第1の水平面と平行である第3の水平面に配設され、
前記第2のICダイは、前記第1の水平面と平行である前記第2の水平面に配設される、
請求項1に記載のICパッケージ。
【請求項3】
前記第1のメタライゼーション構造は、第1の再配線層(RDL)構造を備え、
前記第2のメタライゼーション構造は、第2のRDL構造を備える、
請求項1に記載のICパッケージ。
【請求項4】
前記第1のメタライゼーション構造は、第1のパッケージ基板を備え、
前記第2のメタライゼーション構造は、第2のパッケージ基板を備える、
請求項1に記載のICパッケージ。
【請求項5】
前記第1のICダイの前記第1の活性表面は、第1の下部活性表面を備え、
前記第1のICダイの前記第1の非活性表面は、第1の上部非活性表面を備え、
前記第2のICダイの前記第2の活性表面は、第2の
上部活性表面を備え、
前記第2のICダイの前記第2の非活性表面は、第2の
下部非活性表面を備える、
請求項1に記載のICパッケージ。
【請求項6】
前記第1のICダイは、前記第1の活性表面において露出した少なくとも1つの第1のダイインターコネクトをさらに備え、
前記第2のICダイは、前記第2の活性表面において露出した少なくとも1つの第2のダイインターコネクトをさらに備え、
前記少なくとも1つの第1のダイインターコネクトを前記少なくとも1つの第1のインターコネクト層に電気的に結合する、前記少なくとも1つの第1のダイインターコネクトと前記第1のメタライゼーション構造との間の第1の圧着接合部と、
前記少なくとも1つの第2のダイインターコネクトを前記少なくとも1つの第2のインターコネクト層に結合する、前記少なくとも1つの第2のダイインターコネクトと前記第2のメタライゼーション構造との間の第2の圧着接合部と、
をさらに備える、請求項1に記載のICパッケージ。
【請求項7】
前記第1のメタライゼーション構造は、前記少なくとも1つの第1のインターコネクト層に電気的に結合された少なくとも1つの第1の基板インターコネクトをさらに備え、 前記第2のメタライゼーション構造は、前記少なくとも1つの第2のインターコネクト層に電気的に結合された少なくとも1つの第2の基板インターコネクトをさらに備え、 前記少なくとも1つの第1のダイインターコネクトは、前記少なくとも1つの第1のダイインターコネクトを前記少なくとも1つの第1のインターコネクト層に電気的に結合するように前記少なくとも1つの第1の基板インターコネクトに電気的に結合され、
前記少なくとも1つの第2のダイインターコネクトは、前記少なくとも1つの第2のダイインターコネクトを前記少なくとも1つの第2のインターコネクト層に電気的に結合するように前記少なくとも1つの第2の基板インターコネクトに電気的に結合される、
請求項6に記載のICパッケージ。
【請求項8】
前記第1の水平面と直角の高さ軸方向における前記第1のメタライゼーション構造の第1の外側表面と前記第1のメタライゼーション構造の第1の内側表面との間の高さは、15マイクロメートル(μm)~150μmであり、
前記第1の水平面と直角の前記高さ軸方向における前記第2のメタライゼーション構造の第2の外側表面と前記第2のメタライゼーション構造の第2の内側表面との間の第2の高さは、15μm~150μmである、
請求項2に記載のICパッケージ。
【請求項9】
前記第1の水平面と直角の前記高さ軸方向における前記第1のメタライゼーション構造の第1の内側表面と前記第2のメタライゼーション構造の第2の内側表面との間の前記ICダイモジュールの第3の高さは、100μm~600μmである、請求項8に記載のICパッケージ。
【請求項10】
前記ICダイモジュールは、第3の活性表面および第3の非活性表面を備える第3のICダイをさらに備え、
前記第3のICダイの前記第3の非活性表面と前記第1のICダイの前記第1の非活性表面との間の圧着接合部は、前記第
3のICダイの前記第3の非活性表面を前記第1のICダイの前記第1の非活性表面に結合し、
前記第3のICダイの前記第3の活性表面は、前記第2のメタライゼーション構造の前記少なくとも1つの第2のインターコネクト層に電気的に結合される、
請求項1に記載のICパッケージ。
【請求項11】
前記第3のICダイは、前記第3の活性表面において露出した少なくとも1つの第3のダイインターコネクトをさらに備え、
前記少なくとも1つの第3のダイインターコネクトを前記少なくとも1つの第2のインターコネクト層に電気的に結合する、前記少なくとも1つの第3のダイインターコネクトと前記第2のメタライゼーション構造との間の第3の圧着接合部をさらに備える、
請求項10に記載のICパッケージ。
【請求項12】
前記ICダイモジュールは、前記第1のICダイおよび前記第2のICダイに隣接して配設された少なくとも1つの受動電気デバイスをさらに備え、
前記少なくとも1つの受動電気デバイスは、前記第1のメタライゼーション構造の前記少なくとも1つの第1のインターコネクト層の第1のインターコネクト層および前記第2のメタライゼーション構造の前記少なくとも1つの第2のインターコネクト層の第2のインターコネクト層に電気的に結合される、
請求項1に記載のICパッケージ。
【請求項13】
前記ICダイモジュールは、前記第1のICダイおよび前記第2のICダイに隣接して配設された少なくとも1つの垂直インターコネクトアクセス(ビア)をさらに備え、
前記少なくとも1つのビアは、前記第1のメタライゼーション構造の少なくとも1つの第1のインターコネクト層および前記第2のメタライゼーション構造の少なくとも1つの第2のインターコネクト層に電気的に結合される、
請求項1に記載のICパッケージ。
【請求項14】
前記第1のメタライゼーション構造の少なくとも1つの第1のインターコネクト層に電気的に結合された少なくとも1つのはんだバンプ(bump)をさらに備える、請求項1に記載のICパッケージ。
【請求項15】
セットトップボックス、エンターテインメントユニット、ナビゲーションデバイス、通信デバイス、固定ロケーションデータユニット、モバイルロケーションデータユニット、全世界測位システム(GPS)デバイス、モバイルフォン、セルラフォン、スマートフォン、セッション開始プロトコル(SIP)フォン、タブレット、ファブレット、サーバ、コンピュータ、ポータブルコンピュータ、モバイルコンピューティングデバイス、ウェアラブルコンピューティングデバイス、デスクトップコンピュータ、携帯情報端末(PDA)、モニタ、コンピュータモニタ、テレビジョン、チューナ、ラジオ、衛星ラジオ、音楽プレーヤ、デジタル音楽プレーヤ、ポータブル音楽プレーヤ、デジタルビデオプレーヤ、ビデオプレーヤ、デジタルビデオディスク(DVD)プレーヤ、ポータブルデジタルビデオプレーヤ、自動車、車両用コンポーネント、アビオニクスシステム、ドローン、およびマルチコプタからなるグループから選択されるデバイスに一体化される、請求項1に記載のICパッケージ。
【請求項16】
集積回路(IC)パッケージを製造する方法であって、
少なくとも1つの第1のインターコネクト層を備える第1のメタライゼーション構造を製造することと、
少なくとも1つの第2のインターコネクト層を備える第2のメタライゼーション構造を製造することと、
前記第1のメタライゼーション構造と前記第2のメタライゼーション構造との間に配設されたICダイモジュールを製造することと、ここで、前記ICダイモジュールを製造することは、
第1の活性表面および第1の非活性表面を備える第1のICダイを設けること、
第2の活性表面および第2の非活性表面を備える第2のICダイを設けること、および、
前記第1のICダイを前記第2のICダイに結合するために、前記第1のICダイの前記第1の非活性表面を前記第2のICダイの前記第2の非活性表面に圧着接合すること、
を備え、
前記第1のICダイの前記第1の活性表面を前記第1のメタライゼーション構造の前記少なくとも1つの第1のインターコネクト層の第1のインターコネクト層に電気的に結合することと、
前記第2のICダイの前記第2の活性表面を前記第2のメタライゼーション構造の前記少なくとも1つの第2のインターコネクト層の第2のインターコネクト層に電気的に結合することと、
を備える、方法。
【請求項17】
前記第1のICダイの前記第1の非活性表面を前記第2のICダイの前記第2の非活性表面に圧着接合することは、
前記第1のICダイの前記第1の非活性表面上に第1の酸化物層を配設することと、
前記第2のICダイの前記第2の非活性表面上に第2の酸化物層を配設することと、
前記第1の非活性表面上の前記第1の酸化物層を前記第2の非活性表面上の前記第2の酸化物層に圧着することと、
を備える、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記第1の非活性表面を前記第2の非活性表面に圧着接合することは、前記第1の非活性表面上の前記第1の酸化物層を前記第2の非活性表面上の前記第2の酸化物層に圧着する前に、
前記第1の酸化物層の温度を摂氏150~180度に上昇させることと、
前記第2の酸化物層の温度を摂氏150~180度に上昇させることと、
をさらに備える、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記第1の非活性表面を前記第2の非活性表面に圧着接合することは、
前記第1のICダイの前記第1の活性表面上に第1の仮接合フィルムを形成することと、
前記第1の仮接合フィルム上に第1のキャリアをマウントすることと、
前記第2のICダイの前記第2の活性表面上に第2の仮接合フィルムを形成することと、
前記第2の仮接合フィルム上に第2のキャリアをマウントすることと、
前記第1のICダイの前記第1の非活性表面を前記第2のICダイの前記第2の非活性表面に圧着することと、
を備える、請求項16に記載の方法。
【請求項20】
前記第1のICダイの前記第1の活性表面を前記第1のメタライゼーション構造の前記少なくとも1つの第1のインターコネクト層の前記第1のインターコネクト層に電気的に結合することは、前記第1のICダイの前記第1の活性表面を前記第1のメタライゼーション構造に圧着接合することをさらに備え、
前記第
2のICダイの前記第2の活性表面を前記第
2のメタライゼーション構造の前記少なくとも1つの第2のインターコネクト層の前記第2のインターコネクト層に電気的に結合することは、前記第2のICダイの前記第2の活性表面を前記第2のメタライゼーション構造に圧着接合することをさらに備える、
請求項16に記載の方法。
【請求項21】
前記第1のICダイの前記第1の活性表面を前記第1のメタライゼーション構造に圧着接合する前に、
前記第1のメタライゼーション構造の温度を摂氏150~180度に上昇させることと、
前記第2のICダイの前記第2の活性表面を前記第2のメタライゼーション構造に圧着接合する前に、
前記第2のメタライゼーション構造の温度を摂氏150~180度に上昇させることと、
をさらに備える、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記ICダイモジュールを製造することは、前記第1のICダイに隣接する前記第1のメタライゼーション構造上に電気的コンポーネントを配設することをさらに備える、請求項16に記載の方法。
【請求項23】
前記ICダイモジュールを製造することは、前記第1のICダイおよび前記第2のICダイを覆って成形材料を配設することをさらに備える、請求項16に記載の方法。
【請求項24】
前記第1のメタライゼーション構造の前記少なくとも1つの第1のインターコネクト層と電気的に接触する1つまたは複数のはんだボールを形成することをさらに備える、請求項22に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【優先権出願】
【0001】
[0001] 本出願は、2020年6月24日に出願された“INTEGRATED CIRCUIT (IC) PACKAGES EMPLOYING SPLIT, DOUBLE-SIDED METALLIZATION STRUCTURES TO FACILITATE A SEMICONDUCTOR DIE ("DIE") MODULE EMPLOYING STACKED DICE, AND RELATED FABRICATION METHODS”と題する米国特許出願第16/910,486号の優先権を主張するものであり、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【技術分野】
【0002】
[0002] 本開示の分野は、半導体ダイへの電気的インターフェースを提供するパッケージ構造に取り付けられた1つまたは複数の半導体ダイを含む集積回路(IC)パッケージに関する。
【背景技術】
【0003】
[0003] 集積回路(IC)は、電子デバイスの土台である。ICは、「半導体パッケージ」または「チップパッケージ」とも呼ばれるICパッケージにパッケージ化されている。ICパッケージは、半導体ダイ(単数または複数)に物理的支持および電気的インターフェースを提供するためにパッケージ基板上にマウントされるとともにそれに電気的に結合された1つまたは複数の半導体ダイをIC(単数または複数)として含む。パッケージ基板は、例えば、1つまたは複数の誘電体層内の埋め込み電気トレースと、半導体ダイ(単数または複数)間の電気的インターフェースを提供するために電気トレースを互いに結合する垂直インターコネクトアクセス(ビア(via:vertical interconnect access))とを含む、ETS(embedded trace substrate)であり得る。半導体ダイ(単数または複数)は、半導体ダイ(単数または複数)をパッケージ基板の電気トレースに電気的に結合するために、パッケージ基板の最上層において露出したインターコネクトにマウントされ、電気的にインターフェースされる。
【0004】
[0004] 半導体ダイ(単数または複数)およびパッケージ基板は、成形コンパウンドなどのパッケージ材料に封入されてICパッケージを形成する。またICパッケージは、パッケージ基板の下部層において露出したインターコネクトに電気的に結合される外部はんだボールをボールグリッドアレイ(BGA)に含み、パッケージ基板内の電気トレースにはんだボールを電気的に結合し得る。はんだボールは、ICパッケージ内の半導体ダイ(単数または複数)への外部電気的インターフェースを提供する。はんだボールは、ICパッケージがプリント回路基板(PCB)にマウントされたときにPCB上の金属コンタクトに電気的に結合されて、PCB内の電気トレース間の電気的インターフェースをICパッケージ内のパッケージ基板を介してICチップに提供する。
【発明の概要】
【0005】
[0005] 本明細書で開示される態様は、スタックダイ(stacked dice)を用いる半導体ダイモジュールを容易にするために、分割された両面のメタライゼーション構造(split, double-sided metallization structures)を用いる集積回路(IC)パッケージを含む。また関連するチップパッケージおよびICパッケージを製造する方法も開示される。ICパッケージは、半導体ダイ(「ICダイ」とも呼ばれる)への相互接続を提供するためにメタライゼーション構造上にマウントされた複数のICダイを含む。例示的な態様では、ICパッケージの全高を縮小して面積を節約し易くするために、ICパッケージ内の複数のICダイは、ICパッケージ内のICダイモジュール内で背中合わせの上部および下部ICダイ構成で互いにスタックおよび接合される。そして、背中合わせ構成でスタックされたICダイへのダイ間(die-to-die)電気的接続および外部電気的接続を容易にするために、ICパッケージのメタライゼーション構造が、ICダイモジュールのそれぞれの上面および下面に隣接した別個の上部メタライゼーション構造と下部メタライゼーション構造とで分割されている。ICダイの活性表面が、ICダイ間の電気信号ルーティングのための電気トレースの1つまたは複数のルーティング層を含むそれらのそれぞれの上部メタライゼーション構造および下部メタライゼーション構造にマウントされ、電気的に接続される。メタライゼーション構造は、ICダイへの電気的接続を提供するために、ICダイの活性面上のそれぞれのダイインターコネクト(die interconnects)に電気的に接続された露出した基板インターコネクトを有する。
【0006】
[0006] ICダイモジュールの対向面にマウントされた上部メタライゼーション構造と下部メタライゼーション構造とで分割されているICパッケージのメタライゼーション構造により、反りまたは機械的不安定性のリスクなしに、上部メタライゼーション構造と下部メタライゼーション構造とを組み合わせた厚さを低減することが可能になり得る。またICダイモジュールの対向面にマウントされた上部メタライゼーション構造と下部メタライゼーション構造とで分割されているICパッケージのメタライゼーション構造により、ICパッケージおよびICダイモジュールに対称構造がもたらされる。また、例示的な態様では、上部ICダイに隣接して位置する上部メタライゼーション構造は、上部メタライゼーション構造内の電気トレースルーティングの複雑さを最小限にするために、上部ICダイへの相互接続に関与する電気トレースを主に提供するように構成され得る。下部ICダイに隣接して位置する下部メタライゼーション構造も、下部メタライゼーション構造内の電気トレースルーティングの複雑さを最小限にするために、下部ICダイへの相互接続に関与する電気トレースを主に提供するように構成され得る。メタライゼーション構造内の電気トレースルーティングの複雑さを最小限にすることは、メタライゼーション構造の高さを低減し、ひいてはICパッケージの全高を低減する重要な要素であり得る。ダイ間相互接続は、ICダイモジュール内の利用可能な領域を通って延在するとともに上部メタライゼーション構造および下部メタライゼーション構造の内側表面に電気的に接続する導電性構造(例えば、ビア)によって提供され得る。したがって、一例として、ダイ間相互接続を提供するためにシリカ貫通ビア(TSV:through-silica-via)が必要でなくてよい。
【0007】
[0007] ICパッケージの全高をさらに縮小して面積を節約し易くするために、背中合わせ構成でスタックされたICダイ間の接合部(bond)は、圧着接合部(例えば、酸化物間(oxide-to-oxide)接合部)であり得る。例えば、圧着接合部は熱圧着接合部であり得る。熱圧着接合部は、拡散接合、加圧接合、熱圧接、または固相接合とも呼ばれるウェハ接合部である。したがって、一例として、ICダイ接合のために接着剤を使用する必要がない。圧着接合部は、例えば、接着剤よりもICパッケージの高さ方向に消費する面積が少なくてよいかまたはさらなる面積を消費しなくてよい。また、ICパッケージの全高をさらに縮小して面積を節約し易くするために、ICダイの活性面とそれらのそれぞれの上部メタライゼーション構造および下部メタライゼーション構造との間の接合部もまた、圧着接合部であり得、一例として熱圧着接合部であり得る。
【0008】
[0008] これに関して、1つの例示的な態様では、ICパッケージが提供される。ICパッケージは、少なくとも1つの第1のインターコネクト層を含む第1のメタライゼーション構造を含む。ICパッケージはまた、少なくとも1つの第2のインターコネクト層を含む第2のメタライゼーション構造を含む。ICパッケージはまた、第1のメタライゼーション構造と第2のメタライゼーション構造との間に配設されたICダイモジュールを含む。ICダイモジュールは、第1の活性表面および第1の非活性表面を含む第1のICダイを含む。ICダイモジュールはまた、第2の活性表面および第2の非活性表面を含む第2のICダイと、第1のICダイの第1の非活性表面を第2のICダイの第2の非活性表面に結合する、第1のICダイの第1の非活性表面と第2のICダイの第2の非活性表面との間の圧着接合部とを含む。第1のICダイの第1の非活性表面は、第1のメタライゼーション構造の少なくとも1つの第1のインターコネクト層に電気的に結合される。第2のICダイの第2の非活性表面は、第2のメタライゼーション構造の少なくとも1つの第2のインターコネクト層に電気的に結合される。
【0009】
[0009] 別の例示的な態様では、ICパッケージを製造する方法が提供される。本方法は、少なくとも1つの第1のインターコネクト層を含む第1のメタライゼーション構造を製造することを含む。本方法はまた、少なくとも1つの第2のインターコネクト層を含む第2のメタライゼーション構造を製造することを含む。本方法はまた、第1のメタライゼーション構造と第2のメタライゼーション構造との間に配設されたICダイモジュールを製造することを含む。ICダイモジュールを製造することは、第1の活性表面および第1の非活性表面を含む第1のICダイを設けることを含む。ICダイモジュールはまた、第2の活性表面および第2の非活性表面を含む第2のICダイを設けることを含む。ICダイモジュールを製造することはまた、第1のICダイを第2のICダイに結合するために、第1のICダイの第1の非活性表面を第2のICダイの第2の非活性表面に圧着接合することを含む。本方法はまた、第1のICダイの第1の活性表面を第1のメタライゼーション構造の少なくとも1つの第1のインターコネクト層に電気的に結合することと、第2のICダイの第2の活性表面を第2のメタライゼーション構造の少なくとも1つの第2のインターコネクト層に電気的に結合することとを含む。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】[0010] 各表面がパッケージ基板上にマウントされ、ダイ接続を行うためにパッケージ基板内のメタライゼーション構造に電気的に接続された複数の半導体ダイを含む例示的なフリップチップ集積回路(IC)パッケージの側面図である。
【
図2A】[0011] 半導体ダイ(「ICダイ」)にダイ間相互接続および外部相互接続を提供するための、分割された両面の上部メタライゼーション構造と下部メタライゼーション構造との間に形成されたスタックICダイを用いるICダイモジュールを用いる例示的なICパッケージの側面図である。
【
図2B】半導体ダイ(「ICダイ」)にダイ間相互接続および外部相互接続を提供するための、分割された両面の上部メタライゼーション構造と下部メタライゼーション構造との間に形成されたスタックICダイを用いるICダイモジュールを用いる例示的なICパッケージの側面図である。
【
図3A】[0012]
図2A~
図2BのICパッケージの左側面図であり、ICパッケージのさらなる例示的な詳細を例示する。
【
図3B】
図2A~
図2BのICパッケージの右側面図であり、ICパッケージのさらなる例示的な詳細を例示する。
【
図4A】[0013]
図2A~
図3BのICパッケージを製造する例示的なプロセスを例示するフローチャートである。
【
図4B】
図2A~
図3BのICパッケージを製造する例示的なプロセスを例示するフローチャートである。
【
図5A】[0014]
図2A~
図3BのICパッケージを製造する別の例示的なプロセスを例示するフローチャートであり、該プロセスは、ICダイを背中合わせ構成で接合することと、熱圧着接合を使用してICダイをそれらのそれぞれの上部メタライゼーション構造および下部メタライゼーション構造にマウントすることとを含む。
【
図5B】
図2A~
図3BのICパッケージを製造する別の例示的なプロセスを例示するフローチャートであり、該プロセスは、ICダイを背中合わせ構成で接合することと、熱圧着接合を使用してICダイをそれらのそれぞれの上部メタライゼーション構造および下部メタライゼーション構造にマウントすることとを含む。
【
図5C】
図2A~
図3BのICパッケージを製造する別の例示的なプロセスを例示するフローチャートであり、該プロセスは、ICダイを背中合わせ構成で接合することと、熱圧着接合を使用してICダイをそれらのそれぞれの上部メタライゼーション構造および下部メタライゼーション構造にマウントすることとを含む。
【
図5D】
図2A~
図3BのICパッケージを製造する別の例示的なプロセスを例示するフローチャートであり、該プロセスは、ICダイを背中合わせ構成で接合することと、熱圧着接合を使用してICダイをそれらのそれぞれの上部メタライゼーション構造および下部メタライゼーション構造にマウントすることとを含む。
【
図5E】
図2A~
図3BのICパッケージを製造する別の例示的なプロセスを例示するフローチャートであり、該プロセスは、ICダイを背中合わせ構成で接合することと、熱圧着接合を使用してICダイをそれらのそれぞれの上部メタライゼーション構造および下部メタライゼーション構造にマウントすることとを含む。
【
図7】[0016] これらに限定されないが
図2A~
図3BのICパッケージを含み、
図4Aおよび
図4Bならびに
図5A~
図6Jの製造プロセスにしたがう、半導体ダイ(「ICダイ」)にダイ間相互接続および外部相互接続を提供するための、分割された両面の上部メタライゼーション構造と下部メタライゼーション構造との間に形成されたスタックICダイを用いるICダイモジュールを用いる1つまたは複数のICパッケージにおいて提供され得る、例示的なプロセッサベースシステムのブロック図である。
【
図8】[0017] これらに限定されないが
図2A~
図3BのICパッケージを含み、
図4Aおよび
図4Bならびに
図5A~
図6Jの製造プロセスにしたがう、半導体ダイ(「ICダイ」)にダイ間相互接続および外部相互接続を提供するための、分割された両面の上部メタライゼーション構造と下部メタライゼーション構造との間に形成されたスタックICダイを用いるICダイモジュールを用いる1つまたは複数のICパッケージ内に設けられた無線周波数(RF)コンポーネントを含む例示的なワイヤレス通信デバイスのブロック図である。
【詳細な説明】
【0011】
[0018] 次に図面を参照して、本開示のいくつかの例示的な態様を説明する。「例示的な」という用語は、本明細書では、「例、事例、または例示としての働きがある」ことを意図して使用される。「例示的なもの」として本明細書で説明される任意の態様は、必ずしも他の態様よりも好ましいまたは有利なものとして解釈するべきではない。
【0012】
[0019]
図2Aから始まるスタックダイを用いる集積回路(IC)ダイモジュールを容易にするための分割された両面のメタライゼーション構造を用いるICパッケージの例を説明する前に、まず、パッケージ基板の対向面にマウントされるとともにダイ接続を行うために共通のパッケージ基板に電気的に接続された対向するICダイ間に配向された共通のパッケージ基板を用いるフリップチップICパッケージについて以下の
図1で説明する。
【0013】
[0020] これに関して、
図1は、はんだボール106を使用してプリント回路基板(PCB)104にマウントされたフリップチップICパッケージ102(「ICパッケージ102」)を含むICアセンブリ100の断面の概略図を例示する。ICパッケージ102は、ダイ間接合および/またはアンダーフィル接着剤によりパッケージ基板116のそれぞれの前面112および下面114にマウントされた、それぞれの前面110(1)~110(4)(すなわち、活性表面)を有する複数の半導体ダイ(「ICダイ」)108(1)~108(4)を含む。例えば、ICダイ108(1)~108(3)は、電力管理関連の機能を提供する電力管理IC(PMIC)であり得る。ICダイ108(4)は、例としてプロセッサなどのアプリケーションICダイであり得る。はんだボール106は、ICパッケージ102がPCB104にマウントされたときにICダイ108(1)~108(4)への電気的インターフェースを提供するために、パッケージ基板116の下面114に形成される。パッケージ基板116は、はんだボール106とICダイ108(1)~108(4)との間の電気信号ルーティングを提供するためにはんだボール106に結合された埋め込み電気トレース118(例えば、銅の金属トレース)を含む1つまたは複数の誘電体層を含むETS(embedded trace substrate)であり得る。パッケージ基板116内の電気トレース118は、ICダイ108(1)~108(4)への電気的接続を提供するために、パッケージ基板116の前面112および下面114から露出したはんだボール120(1)~120(4)に結合される。ICダイ108(1)~108(4)は、パッケージ基板116にマウントされたときにそれぞれのはんだボール120(1)~120(4)に結合される金属インターコネクト(例えば、パッド)を含み、PCB104に接続されたはんだボール106にルーティングされるパッケージ基板116内の電気トレース118への電気的接続を提供する。またICダイ108(1)~108(4)間のダイ間電気的接続も、はんだボール120(1)~120(4)とパッケージ基板116内の電気トレース118との結合により行われ得る。
【0014】
[0021] 引き続き
図1を参照すると、パッケージ基板116は、例えば、パッケージ基板116を形成するように互いに積層され得る複数の誘電体層から構成される。異なる誘電体層内の電気トレース118は、ビア(図示せず)を介して互いに結合される。パッケージ基板116内のルーティングの複雑さを低減するために、パッケージ基板116は、ICダイ108(1)~108(4)への電気的接続の提供により関与する誘電体層が、それぞれのICダイ108(1)~108(4)に近接して位置することができるように設計され得る。これに関して、その前面112およびICダイ108(1)~108(3)のより近くに位置するパッケージ基板116の誘電体層領域124(1)が、ICダイ108(1)~108(3)に結合されたはんだボール120(1)~120(3)への電気的インターコネクトに関与する電気トレース118を含むことができる。その下面114およびICダイ108(4)のより近くに位置するパッケージ基板116の誘電体層領域124(2)が、ICダイ108(4)に結合されたはんだボール120(4)への電気的インターコネクトの提供により関与する電気トレース118を含むことができる。すべてのICダイ108(1)~108(4)に対する電気的接続のための電気的ルーティングを含む共通のパッケージ基板116を設けることにより、モジュール性および生産柔軟性のためにパッケージ基板116を別個の製造プロセスでICダイ108(1)~108(4)とは別個に製造することが可能になり得る。しかしながら、これにより、パッケージ基板116内により多数の誘電体層が必要となる恐れがある。例えば、
図1のパッケージ基板116は、10個の誘電体層を有し得る。これは、パッケージ基板116を製造する製造プロセスの複雑さを高め、製造時間および関連するコストの増大ならびに歩留まりの低下につながる可能性がある。ダイ間相互接続を提供するためにシリカ貫通ビア(TSV)が用いられ得るが、TSVは、製造プロセスの点で高価である。
【0015】
[0022] これに関して、
図2Aおよび
図2Bは、スタック半導体ダイ(「ICダイ」)204(1)~204(3)を用いるICダイモジュール202を用いる例示的なICパッケージ200の側面図である。
図2Bは、
図2Aに例示するICパッケージ200の追加の例示的な詳細を例示する側面図である。
図2Aに示すように、ICダイモジュール202は、X軸およびY軸方向の水平面P
1に配設され、ICダイ204(1)~204(3)にダイ間相互接続および外部相互接続を提供するために、分割された両面の上部メタライゼーション構造206Tと下部メタライゼーション構造206Bとの間に形成される。メタライゼーション構造206T、206Bは、信号ルーティングのための電気トレースの1つまたは複数の金属層もしくはインターコネクト層と、異なる層間で電気トレースを互いに結合するための垂直インターコネクトアクセス(ビア)とを含む。またメタライゼーション構造206T、206Bは、ICダイモジュール202が配設および支持され得る支持構造としての役割を果たす。メタライゼーション構造206T、206Bは、非限定的な例として、パッケージ基板または再配線層(RDL:redistributed layer)であり得る。以下で詳述するように、メタライゼーション構造206T、206Bは、ICパッケージ200内のICダイ204(1)~204(3)のための外部電気信号ルーティングおよびダイ間電気信号ルーティングを提供するインターコネクト層を含むことができる。上部メタライゼーション構造206Tおよび下部メタライゼーション構造206Bは、X軸およびY軸方向の水平面P
2およびP
3に、ICダイモジュール202の水平面P
1に平行に配設される。一例として、ICダイ204(1)は、一例として汎用プロセッサなどの特定用途向けダイであり得る。ICダイ204(2)、204(3)のうちの一方は、別の例として、ICダイ204(1)への電力を管理するための電力管理機能を制御する電力管理IC(PMIC)であり得る。ICダイ204(2)、204(3)のうちのもう一方は、別の例として、モデムまたはベースバンドプロセッサなどの特定プロセッサであり得る。また、第2のICダイモジュール205が、上部メタライゼーション構造206Tの上にマウントされ、上部メタライゼーション構造206Tに電気的に接続されたICダイ207(1)、207(2)を含む他のコンポーネントを含む。
【0016】
[0023] 以下で詳述するように、Z軸方向に示される
図2AのICパッケージ200の全高H
1を最小限に抑えるために、ICダイ204(1)と204(2)、204(3)とは、ICダイモジュール202内で背中合わせ構成で互いに接合される(すなわち、間接的または直接的に物理的に取り付けられる)。ICパッケージ200の全高H
1を最小限に抑えることは、ICパッケージ200の使用用途を最大にするのに重要であり得る。以下で詳述するように、ICダイ204(2)、204(3)は、圧着接合部208(1)、208(2)でICダイ204(1)に接合される。例えば、圧着接合部は、酸化物間熱圧着接合部である熱圧着接合部であり得る。ICダイ204(2)、204(3)をICダイ204(1)に固定するために圧着接合部208(1)、208(2)を設けると、例として、接着剤などのさらなる結合剤の使用を回避できるので、ICダイモジュール202の高さH
2、ひいてはICパッケージ200の全高H
1を最小限に抑えることができる。熱圧着接合部は、拡散接合、加圧接合、および熱圧接とも呼ばれるウェハ接合部である。この例では、
図2Aに示すように、それぞれのICダイ204(2)、204(3)の上部非活性表面211(2)、211(3)が、力および任意選択的に熱を同時に加えてICダイ204(1)の上部非活性表面211(1)と原子接触されて、圧着接合部を形成する。ICダイ204(2)、204(3)は、
図2AではICダイ204(1)から上下反転している。
【0017】
[0024] 例えば、それぞれのICダイ204(1)~204(3)の上部非活性表面211(1)~211(3)は、それぞれの酸化物層215(1)~215(3)を含み得、それにより、それぞれのICダイ204(2)、204(3)の非活性表面211(2)、211(3)がICダイ204(1)の上部非活性表面211(1)と酸化物間圧着接合で接合される。例えば、それぞれのICダイ204(1)~204(3)の上部非活性表面211(1)~211(3)およびそれらの酸化物層215(1)~215(3)は、例えば、圧着接合および熱圧着接合によって互いに接合される。熱圧着接合において、ICダイ204(2)、204(3)の上部非活性表面211(2)、211(3)とそれらの酸化物層215(2)、215(3)との間の拡散が、ICダイ204(1)の上部非活性表面211(1)およびその酸化物層215(1)と原子接触される。ICダイ204(2)、204(3)の酸化物層215(2)、215(3)とICダイ204(1)の上部非活性表面211(1)の酸化物層215(1)とからの原子が、結晶格子振動に基づいて一方の結晶格子から他方の結晶格子に移動し、上部非活性表面211(2)、211(3)および上部非活性表面211(1)を互いに固着および接合させる。別の例として、酸化物層215(1)~215(3)は、プラズマ化学気相成長(PE-CVD)によって形成された化学機械研磨(CMP)処理された酸化物層215(1)~215(3)であり得る。プラズマ活性化後、PE-CVD酸化物層215(1)~215(3)を有するICダイ204(1)~204(3)は、液体表面張力によって動かされ、正確に位置合わせされ、続いて、酸化物間の直接接合によりウェハにしっかりと接合され得る。ICダイ204(1)~204(3)の上部非活性表面211(1)~211(3)が背中合わせにマウントされ、次いで、摂氏150~180度などの特定の温度で焼成されると、各ICダイ204(1)~204(3)の酸化物層215(1)~215(3)は拡散し始め、次いで、接着剤の使用を必要とすることなしに接合する。
【0018】
[0025] 引き続き
図2Aを参照すると、ICダイ204(1)と204(2)、204(3)とは互いに接合されているので、分割された上部メタライゼーション構造206Tおよび下部メタライゼーション構造206Bが、それぞれICダイ204(2)、204(3)の上および204(1)の下に設けられて、ICパッケージ200内のICダイ204(1)~204(3)への外部電気信号アクセスを容易にするとともにダイ間相互接続を提供する。これに関して、上部メタライゼーション構造206Tおよび下部メタライゼーション構造206Bは、電気信号ルーティングを提供するために1つまたは複数の誘電体材料層内に電気トレースを含むETS(embedded trace substrate)であり得る。
図2BのICパッケージ200のより詳細な図に示すように、上部メタライゼーション構造206Tおよび下部メタライゼーション構造206Bは、ICパッケージ200内のICダイ204(1)~204(3)への電気信号アクセスを提供するために、それぞれの上部メタライゼーション構造206Tおよび下部メタライゼーション構造206Bのそれぞれの上部外側表面214および下部外側表面216を通して露出した外部基板インターコネクト210、212を提供する。例えば、
図2Bに示すはんだボール218が、下部メタライゼーション構造206Bの外部基板インターコネクト212に電気的に接続されて、下部メタライゼーション構造206Bを介したICダイ204(1)への外部インターフェースを提供する。上部メタライゼーション構造206Tを介したICダイ204(2)、204(3)への外部インターフェースを提供するために、上部メタライゼーション構造206Tの外部基板インターコネクト210に電気的に接続されるはんだボールも設けられ得る。
【0019】
[0026] 「上部」および「下部」という用語が相対的な用語であり、
図2Aおよび
図2Bのメタライゼーション構造206Tが、この例では、下部メタライゼーション構造206Bより上に配向されるものとして「上部」とラベル付けされていることに留意されたい。しかし、ICパッケージ200を
図2に示すものから180度回転させて配向してもよいことにも留意されたい。この場合、下部メタライゼーション構造206Bが上部メタライゼーション構造206Tより上にくることになる。したがって、「上部」および「下部」という用語は、相対的な用語であり、一方のメタライゼーション構造206Tの他方のメタライゼーション構造206Bに対する配向についての限定を含意することを意図するものではいない。
【0020】
[0027] 引き続き
図2Bを参照すると、上部メタライゼーション構造206Tおよび下部メタライゼーション構造206Bはまた、それぞれの上部メタライゼーション構造206Tおよび下部メタライゼーション構造206Bのそれぞれの下部内側表面226および上部内側表面224を通して露出した下部内部基板インターコネクト220および上部内部基板インターコネクト222を介して、それぞれのICダイ204(2)、204(3)、および204(1)へのダイ相互接続を提供する。それぞれのICダイ204(1)~204(3)のダイインターコネクト228(1)~228(3)(例えば、金属パッド)が、内部基板インターコネクト220、222に電気的に接続される。第1のICダイ204(1)のダイインターコネクト228(1)は、第1のICダイ204(1)の下部活性表面213(1)を通して露出している。第2のICダイ204(2)のダイインターコネクト228(2)は、第2のICダイ204(2)の下部活性表面213(2)を通して露出している。第3のICダイ204(3)のダイインターコネクト228(3)は、第3のICダイ204(3)の下部活性表面213(3)を通して露出している。ダイインターコネクト228(1)~228(3)は、それぞれのICダイ204(1)~204(3)を、内部基板インターコネクト220、222を介して、ならびに下部メタライゼーション構造206Bおよび上部メタライゼーション構造206Tを介して、それらのそれぞれの外部基板インターコネクト210、212に結合して、ICパッケージ200内のICダイ204(1)~204(3)への外部電気信号アクセスを提供する。したがって、上部メタライゼーション構造206Tおよび下部メタライゼーション構造206Bの両方がそれぞれの下部内部基板インターコネクト220および上部内部基板インターコネクト222と、上部外部基板インターコネクト210および下部外部基板インターコネクト212とを有することによって、上部メタライゼーション構造206Tおよび下部メタライゼーション構造206Bは「両面」である。
【0021】
[0028] この例では、それぞれのICダイ204(1)~204(3)のダイインターコネクト228(1)~228(3)は、内部基板インターコネクト220、222に接合されるとともに、それぞれの圧着接合部231(1)~231(3)を介した下部メタライゼーション構造206Bおよび上部メタライゼーション構造206Tを介してそれらのそれぞれの外部基板インターコネクト210、212に接合されて、ICパッケージ200内のICダイ204(1)~204(3)への外部電気信号アクセスを提供することができる。これに関して、それぞれのICダイ204(1)~204(3)のダイインターコネクト228(1)~228(3)は、力および任意選択的に熱を同時に加えることによって、内部基板インターコネクト220、222と、そして下部メタライゼーション構造206Bおよび上部メタライゼーション構造206Tを介して原子接触される。ICダイ204(1)~204(3)のダイインターコネクト228(1)~228(3)間の拡散が、内部基板インターコネクト220、222と原子接触される。ICダイ204(1)~204(3)の下部活性表面213(1)~213(3)と下部メタライゼーション構造206Bおよび上部メタライゼーション構造206Tの内部基板インターコネクト220、222とからの原子が、結晶格子振動に基づいて一方の結晶格子から他方の結晶格子に移動し、ダイインターコネクト228(1)~228(3)と内部基板インターコネクト220、222を互いに固着およびインターフェースさせる。
【0022】
[0029] また、
図2Aおよび
図2Bに示すICパッケージ200のメタライゼーション構造を上部メタライゼーション構造206Tと下部メタライゼーション構造206Bとで分割すると、それぞれのICダイ204(2)、204(3)、および204(1)への電気信号アクセスを提供するための上部メタライゼーション構造206Tおよび下部メタライゼーション構造206B内の電気トレースのより効率的であまり複雑でないルーティングを容易にすることができる。例えば、上部ICダイ204(2)、204(3)の上にこれらに最も近く隣接して位置する上部メタライゼーション構造206Tは、上部ICダイ204(2)、204(3)への相互接続、ひいてはそれらとの電気信号ルーティングに主に関与する電気トレースを含むように設計され得る。ICダイ204(1)~204(3)についての「上部」および「下部」は、上部ICダイ204(2)、204(3)が上部メタライゼーション構造206Tに隣接して位置付けられ、下部ICダイ204(1)が下部メタライゼーション構造206Bに隣接して位置付けられることを意味する、相対的な用語であることに留意されたい。
【0023】
[0030] 同様に、下部ICダイ204(1)の下にこれに最も近く隣接して位置する下部メタライゼーション構造206Bは、下部ICダイ204(1)への相互接続、ひいてはそれとの電気信号ルーティングに主に関与する電気トレースを含むように設計され得る。これは、下部ICダイ204(1)との相互接続および信号ルーティングに関与する電気トレースを、上部ICダイ204(2)、204(3)との相互接続および信号ルーティングに関与する電気トレースと同じメタライゼーション構造内に含めなければならなくすることを可能にする。すべてのICダイ204(1)~204(3)のための相互接続および信号ルーティングに関与する電気トレースが単一のメタライゼーション構造内に設けられた場合、電気トレース間の干渉を回避するのに十分な「余白」を設けるために、追加のルーティング層をメタライゼーション構造内に設けなければならない場合がある。これらの追加のルーティング層は、メタライゼーション構造に追加の厚さを加え、それによってIC基板の全高を望ましくない形で増加させる可能性がある。
【0024】
[0031] また、
図2のICパッケージ200内に分割された上部メタライゼーション構造206Tおよび下部メタライゼーション構造206Bを設けることによって、上部メタライゼーション構造206Tおよび下部メタライゼーション構造206B内のルーティング層を最小限に抑えながら、反り(warpage)を低減することができるさらなる機械的安定性を実現することができる。これは、上部メタライゼーション構造206Tおよび下部メタライゼーション構造206BがICダイモジュール202に完全に接合されているためであり、つまり、それぞれの上部メタライゼーション構造206Tおよび下部メタライゼーション構造206Bの下部内側表面226および上部内側表面224がICダイモジュール202に接合されていることを意味する。これは、例えば、ICパッケージを形成するために単一のメタライゼーション構造の対向する上部外側表面および下部外側表面にマウントされたICダイ間の単一のメタライゼーション構造を含むICパッケージとは対照的である。この代替例では、単一のメタライゼーション構造に完全に接合された中間ICダイモジュール202は存在しない。したがって、そのような単一のメタライゼーション構造を含むそのようなICパッケージは、反りおよび/または機械的不安定性の影響をより受けやすくなる恐れがある。したがって、そのような単一のメタライゼーション構造は、さらなる機械的安定を加え、および/または反りを回避もしくは低減するために、追加の誘電体層を含まなければならなくなる恐れがあり、これによりそのようなICパッケージの全高が増加することになる。
【0025】
[0032] また、
図2Bを参照すると、ICパッケージ200の上部メタライゼーション構造206Tおよび下部メタライゼーション構造206Bは、内部基板インターコネクト220、222を介したICダイ204(1)とICダイ204(2)、204(3)との間のダイ間相互接続も容易にする。上部メタライゼーション構造206Tおよび下部メタライゼーション構造206Bそれぞれの内部基板インターコネクト220、222に、およびそれらの間に電気的に結合されたICダイモジュール202内に垂直インターコネクトアクセス(ビア)223が形成されて、上部メタライゼーション構造206Tと下部メタライゼーション構造206Bとの間の電気信号ルーティング、およびそれぞれのダイインターコネクト228(1)~228(3)を介したICダイ204(1)~204(3)への電気信号ルーティングを提供することができる。インダクタまたはキャパシタなどの任意選択の受動電気的コンポーネント217(1)、217(2)も、ICダイ204(1)~204(3)に隣接してICダイモジュール202内に形成され、上部メタライゼーション構造206Tおよび下部メタライゼーション構造206Bの基板インターコネクトに/基板インターコネクト間に相互接続され得る。また、例えば、他のICパッケージは、ICパッケージを形成するために単一のメタライゼーション構造の対向する上部外側表面および下部外側表面にマウントされたICダイ間の単一のメタライゼーション構造を提供してよい。しかしながら、そのようなICパッケージの単一のメタライゼーション構造の厚さは、反りまたは機械的不安定性を回避するために追加の誘電体層を含まなければならない場合があり、したがって、一例として
図2Aおよび
図2BのICパッケージ200よりも全体的に高さのあるICパッケージになる。
【0026】
[0033]
図2Aおよび
図2BのICパッケージ200に関する追加の例示的な詳細を提供するために、
図3Aおよび
図3Bが提供される。
図3Aは、
図2Aおよび
図2BのICパッケージ200の断面S1における左側面図である。
図3Bは、
図2Aおよび
図2BのICパッケージ200の断面S2における右側面図である。
図3Aおよび
図3Bに示すように、ICパッケージ200は、下部メタライゼーション構造206Bおよび上部メタライゼーション構造206Tを含む。下部メタライゼーション構造206Bは、
図3Aおよび
図3Bに示す複数のインターコネクト層300(1)~300(3)を含み、これらインターコネクト層は、非限定的な例として、基板としての積層された誘電体層のセラミック材料から製造されてもよいし、または再配線層(RDL)として製造されてもよい誘電体層である。上部インターコネクト層300(1)は、この例ではビア304(1)と接触している金属コンタクト302(1)である上部内部基板インターコネクト222を含む。ビア304(1)はまた、上部インターコネクト層300(1)と下部インターコネクト層300(3)との間の中間インターコネクト層300(2)内の金属コンタクト302(2)とも接触している。インターコネクト層300(2)内の金属コンタクト302(2)はまた、インターコネクト層300(2)内のビア304(2)とも接触している。ビア304(2)は、この例では下部インターコネクト層300(3)内の金属コンタクト302(3)である下部外部基板インターコネクト212と接触している。金属コンタクト302(3)は、下部メタライゼーション構造206Bを介したICダイ204(1)への外部電気信号インターフェースを提供するために、はんだボール218と電気的に接触している。インターコネクト層300(3)内の金属コンタクト302(3)のうちの少なくとも1つは、はんだボール218とICダイ204(1)との間の外部電気的インターフェースを提供するために、インターコネクト層300(1)内の少なくとも1つの金属コンタクト302(1)に電気的に結合される。金属コンタクト302(1)~302(3)は、より低い信号ルーティング抵抗およびより高い電気的パフォーマンスのために高い導電性を有する銅から製造され得る。
【0027】
[0034] 引き続き
図3Aおよび
図3Bを参照すると、ICパッケージ200はまた、
図3Aおよび
図3Bに示すように複数のインターコネクト層306(1)~306(3)を含む上部メタライゼーション構造206Tを含み、これらインターコネクト層は、誘電体層であり、積層された誘電体層のセラミック材料から製造されてもよいし、または例としてRDLとして製造されていてもよい。上部インターコネクト層306(1)は、この例では、上部インターコネクト層306(1)と下部インターコネクト層306(3)との間の中間インターコネクト層306(2)内のビア310(2)と接触している金属コンタクト308(1)である上部外部基板インターコネクト210を含む。ビア310(2)はまた、インターコネクト層306(2)内の金属コンタクト308(2)とも接触している。インターコネクト層306(2)内の金属コンタクト308(2)はまた、インターコネクト層300(3)内のビア310(3)とも接触している。ビア310(3)は、この例ではインターコネクト層300(3)内の金属コンタクト308(3)である下部内部基板インターコネクト220と接触している。金属コンタクト308(3)は、下部メタライゼーション構造206Bを介したICダイ204(1)への外部電気信号インターフェースを提供するために、はんだボール218と電気的に接触している。下部インターコネクト層306(3)内の金属コンタクト308(3)のうちの少なくとも1つは、ICダイ204(2)、204(3)への外部電気的インターフェースを提供するために、インターコネクト層306(1)内の少なくとも1つの金属コンタクト308(1)に電気的に結合される。金属コンタクト308(1)~308(3)は、より低い信号ルーティング抵抗およびより高い電気的パフォーマンスのために高い導電性を有する銅から製造され得る。
【0028】
[0035]
図3Bを参照すると、ICダイモジュール202内に形成されたビア223は、上部メタライゼーション構造206Tの金属コンタクト308(2)および下部メタライゼーション構造206Bの金属コンタクト302(2)に、およびそれらの間に電気的に結合される。ビア223は、上部メタライゼーション構造206Tと下部メタライゼーション構造206Bとの間の電気信号ルーティング、およびそれぞれのダイインターコネクト228(1)~228(3)を介したICダイ204(1)~204(3)への電気信号ルーティングを提供する。
【0029】
[0036] 引き続き
図3Aおよび
図3Bを参照すると、下部メタライゼーション構造206Bおよび上部メタライゼーション構造206Tのインターコネクト層300(1)~300(3)および306(1)~306(3)はそれぞれ、RDLであり得る。これに関して、
図3Aの下部メタライゼーション構造206B内のインターコネクト層300(1)~300(3)を参照すると、下部インターコネクト層300(3)は、金属コンタクト302(3)より下に部分的に配設された、誘電体材料層などのパッシベーション層312(3)を含み得る。金属コンタクト302(3)は、パッシベーション層312(3)の開口部314(3)内に配設される。中間インターコネクト層300(2)もまた、金属コンタクト302(2)より上に部分的に配設された、誘電体材料層などのパッシベーション層312(2)を含み得る。ビア304(2)および金属コンタクト302(2)は、パッシベーション層312(2)の開口部314(2)内に配設される。上部インターコネクト層300(1)もまた、ビア304(1)および金属コンタクト302(1)より上に部分的に配設された、誘電体材料層などのパッシベーション層312(1)を含み得る。ビア304(1)および金属コンタクト302(1)は、パッシベーション層312(1)の開口部314(1)内に配設される。
【0030】
[0037]
図3Aの上部メタライゼーション構造206T内のインターコネクト層306(1)~306(3)を参照すると、上部インターコネクト層306(1)は、金属コンタクト308(1)より上に部分的に配設された、誘電体材料層などのパッシベーション層316(1)を含み得る。金属コンタクト308(1)は、パッシベーション層316(1)の開口部318(1)内に配設される。中間インターコネクト層306(2)もまた、金属コンタクト308(2)より上に部分的に配設された、誘電体材料層などのパッシベーション層316(2)を含み得る。ビア310(2)および金属コンタクト308(2)は、パッシベーション層316(2)の開口部318(2)内に配設される。下部インターコネクト層306(3)もまた、ビア310(2)および金属コンタクト308(2)より下に部分的に配設された、誘電体材料層などのパッシベーション層316(3)を含み得る。ビア310(3)および金属コンタクト308(3)は、パッシベーション層316(3)の開口部318(3)内に配設される。
【0031】
[0038]
図2Bを再び参照すると、上部メタライゼーション構造206T、下部メタライゼーション構造206B、およびICダイモジュール202のそれぞれの高さH
3、H
4、およびH
2は、
図2AのZ軸方向に示されるICパッケージ200の全高H
1を達成するように設計され得る。Z軸方向に示される上部メタライゼーション構造206Tの高さH
3は、非限定的な例として、15マイクロメートル(μm)(1L)~150μm(10L)であり得る。Z軸方向に示される下部メタライゼーション構造206Bの高さH
4は、非限定的な例として、15μm(1L)~150μm(10L)であり得る。Z軸方向に示されるICダイモジュール202の高さH
2は、例として100μm~600μmであり得る。ICダイモジュール202の高さH
2と、上部メタライゼーション構造206Tおよび下部メタライゼーション構造206Bを組み合わせた高さH
3+H
4との比は、非限定的な例として、0.33~20であり得る。
【0032】
[0039]
図4Aおよび
図4Bは、
図2A~
図3BのICパッケージ200を製造する例示的なプロセス400を例示するフローチャートを例示する。これに関して、
図4Aに示すように、プロセス400は、
図3Aおよび
図3Bに示す上述したインターコネクト層300(1)~300(3)などの少なくとも1つの第1のインターコネクト層300を含む第1のメタライゼーション構造206Bを製造することを含む(
図4Aのブロック402)。第1のメタライゼーション構造206Bは、第1の上面224および第1の下面216を含む。例示的なICパッケージ200において、第1のメタライゼーション構造206Bは、第1のメタライゼーション構造206Bの第1の上面224を通して露出した1つまたは複数の第1の上部基板インターコネクト222を含む。また第1のメタライゼーション構造206Bは、第1のメタライゼーション構造206Bの第1の下面216を通して露出した1つまたは複数の第1の下部基板インターコネクト212を含む。また第1のメタライゼーション構造206Bは、1つまたは複数の第1の下部基板インターコネクト212のうちの少なくとも1つの第1の下部基板インターコネクト212に電気的に結合された1つまたは複数の第1の上部基板インターコネクト222のうちの少なくとも1つを含む。
【0033】
[0040] 引き続き
図4Aを参照すると、プロセス400はまた、
図3Aおよび
図3Bに示す上述したインターコネクト層306(1)~306(3)などの少なくとも1つの第2のインターコネクト層306を含む第2のメタライゼーション構造206Tを製造することを含む(
図4Aのブロック404)。例示的なICパッケージ200において、第2のメタライゼーション構造206Tは、第2の上面214および第2の下面226を含む。また第2のメタライゼーション構造206Tは、第2のメタライゼーション構造206Tの第2の上面214を通して露出した1つまたは複数の第2の上部基板インターコネクト210を含む。また第2のメタライゼーション構造206Tは、第2のメタライゼーション構造206Tの第2の下面226を通して露出した1つまたは複数の第2の下部基板インターコネクト220を含む。また第2のメタライゼーション構造206Tは、1つまたは複数の第2の下部基板インターコネクト220のうちの少なくとも1つの第2の下部基板インターコネクト220に電気的に結合された1つまたは複数の第2の上部基板インターコネクト210のうちの少なくとも1つを含む。
【0034】
[0041] 引き続き
図4Aを参照すると、プロセス400はまた、第1のメタライゼーション構造206Bと第2のメタライゼーション構造206Tとの間に配設されたICダイモジュール202を製造することを含む(
図4Aのブロック406)。ICダイモジュール202を製造することは、第1の活性表面213(1)および第1の非活性表面211(1)を備える第1のICダイ204(1)を設けることを含む(
図4Aのブロック406(1))。またICダイモジュール202を製造することは、第2の活性表面213(2)および第2の非活性表面211(2)を含む第2のICダイ204(2)を設けることを含む(
図4Aのブロック406(2))。またICダイモジュール202を製造することは、第1のICダイ204(1)の第1の非活性表面211(1)を第2のICダイ204(2)の第2の非活性表面211(2)に圧着接合することを含む(
図4Aのブロック406(3))。例えば、第1のICダイ204(1)の第1の非活性表面211(1)および第2のICダイ204(2)の第2の非活性表面211(2)は、背中合わせ構成で互いに圧着接合され得る。第1のICダイ204(1)の第1の非活性表面211(1)は、第1のICダイ204(1)を第2のICダイ204(2)に結合するために、第2のICダイ204(2)の第2の非活性表面211(2)に圧着接合され得る。
【0035】
[0042]
図4Bを参照すると、ICパッケージ200を製造することはまた、第1のICダイ204(1)の第1の活性表面213(1)を第1のメタライゼーション構造206Bの少なくとも1つの第1のインターコネクト層300に電気的に結合することを備える(
図4Bのブロック408)。例えば、ICパッケージ200において、第1のICダイ204(1)の第1の活性表面213(1)を第1のメタライゼーション構造206Bの少なくとも1つの第1のインターコネクト層300に電気的に結合することは、第1のICダイ204(1)の1つまたは複数の第1のダイインターコネクト228(1)のうちの少なくとも1つを第1のメタライゼーション構造206Bの1つまたは複数の第1の上部基板インターコネクト222のうちの少なくとも1つに電気的に結合することを含むことができる。またICダイモジュール202を製造することは、第2のICダイ204(2)の第2の活性表面213(1)を第2のメタライゼーション構造206Tの少なくとも1つの第2のインターコネクト層306に電気的に結合することを備える(
図4Bのブロック410)。例えば、ICパッケージ200において、第2のICダイ204(2)の第2の活性表面213(2)を第2のメタライゼーション構造206Tの少なくとも1つの第2のインターコネクト層306に電気的に結合することは、第2のICダイ204(2)の1つまたは複数の第2のダイインターコネクト228(2)のうちの少なくとも1つを第2のメタライゼーション構造206Tの1つまたは複数の第1の下部基板インターコネクト220のうちの少なくとも1つに電気的に結合することを含むことができる。
【0036】
[0043] 上述のように、
図2のICパッケージ200の分割された上部メタライゼーション構造206Tおよび下部メタライゼーション構造206Bは、RDL製造プロセスにしたがって製造されたRDLを含み得る。RDLは、誘電体材料層上の金属(例えば、銅)パッド層の配線である。第2の誘電体材料層が金属層を覆って形成され、次いで、下にある金属層へのアクセスを開くようにパターニングされる。第2の金属パッド層は、第2の金属パッド層と第1の金属パッド層との間にインターコネクトを形成するように、第2の誘電体層にわたって、開口部の中へと下方に配線され得る。上部メタライゼーション構造206Tの基板インターコネクト210、220および下部メタライゼーション構造206Bの基板インターコネクト212、222は、上部メタライゼーション構造206Tおよび下部メタライゼーション構造206Bのそれぞれの内側表面RDLからの露出した金属層/パッドによって形成され得る。内部基板インターコネクト220、222は、上部メタライゼーション構造206Tおよび下部メタライゼーション構造206Bの内側表面224、226において露出したRDLにおける金属層/パッドのために形成されているので、RDLによって形成され得る上部メタライゼーション構造206Tおよび下部メタライゼーション構造206Bは、ICダイ204(1)~204(3)のダイインターコネクト228(1)~228(3)に対するそれぞれの内部基板インターコネクト220、222の電気抵抗を低減することができる。上部メタライゼーション構造206Tおよび下部メタライゼーション構造206BのRDLに形成された金属層/パッドは、はんだボールなどの他のタイプのインターコネクトよりも導電性があり、少ない抵抗を有し得る。
【0037】
[0044] これに関して、
図5A~
図5Eは、
図2A~
図3BのICパッケージ200を製造する例示的なプロセス500を例示するフローチャートを例示し、該プロセスは、基板として上部メタライゼーション構造206Tおよび下部メタライゼーション構造206Bを形成することを含む。
図6A~
図6Jは、製造プロセスが行われるときの、
図2A~
図3BのICパッケージ200の
図5A~
図5Eのプロセスステップの各々の例示的な製造段階を例示する。
図5A~
図5Eのプロセスステップおよび
図6A~
図6Jの関連する例示的な製造段階を併せて以下で説明する。
【0038】
[0045]
図5Aを参照すると、
図2A~
図3BのICパッケージ200を製造するプロセスは、ICダイ204(1)~204(3)を設け、それらをICパッケージ200の一部として背中合わせ接合するように準備することを含む。これに関して、
図6Aは、製造段階600AにおけるICダイ204を例示しており、ここにおいて、ICダイ204は、ICダイ204(1)~204(3)のうちのいずれかであり得る。
図6Aには1つのICダイ204のみを示しているが、
図6AのICダイ204は、ICダイ204(1)~204(3)のいずれかであり得ることに留意されたい。ICダイ204は、
図6Bの製造段階600Bに示されるICダイ204の上部非活性表面211を薄膜化することによって準備される(
図5Aのブロック502)。次いで、別のICダイ204の別の下部非活性表面に酸化物間圧着接合するためのICダイ204の上部非活性表面211を準備するために、酸化物層602が、ICダイ204の上部非活性表面211に加えられる(
図5Aのブロック504)。
【0039】
[0046] 製造プロセス500における次のプロセスステップは、ICパッケージ200のICダイ204(1)~204(3)が背中合わせ構成で互いに圧着接合されるように準備することを伴う。これは、
図6Cおよび
図6Dの例示的な製造段階600Cおよび600Dに示されている。
図6Cの製造段階600Cに示すように、仮接合フィルム604(1)が、ICダイ204(1)の活性下面213(1)に形成され、接合プロセス中にICダイ204(1)を取り扱うことができるようにするためのキャリア606(1)にマウントされる(
図5Bのブロック506)。また、
図6Cの製造段階600Cに示すように、仮接合フィルム604(2)が、ICダイ204(2)、204(3)の活性下面213(2)、213(3)上に形成され、接合プロセス中にICダイ204(2)、204(3)を取り扱うことができるようにするためのキャリア606(2)にマウントされる(
図5Bのブロック506)。例えば、キャリア606(1)、606(2)は、
図6Dの製造段階600Dに示すように、
図2A~
図3BのICパッケージ200のICダイモジュール202を形成することの一部として、ICダイ204(1)~204(3)のそれぞれの上部非活性表面211(1)~211(3)上の酸化物層602(1)~602(3)を互いに接合してICダイ204(1)~204(3)を互いに接合するように、ICダイ204(1)~204(3)を操作し、位置合わせすることを可能にする(
図5Bのブロック508)。
【0040】
[0047] 例えば、それぞれのICダイ204(1)~204(3)の上部非活性表面211(1)~211(3)およびそれらの酸化物層215(1)~215(3)は、圧着接合および熱圧着接合によって互いに接合される。熱圧着接合において、ICダイ204(2)、204(3)の上部非活性表面211(2)、211(3)とそれらの酸化物層215(2)、215(3)との間の拡散が、ICダイ204(1)の上部非活性表面211(1)およびその酸化物層215(1)と原子接触される。ICダイ204(2)、204(3)の酸化物層215(2)、215(3)とICダイ204(1)の上部非活性表面211(1)の酸化物層215(1)とからの原子が、結晶格子振動に基づいて一方の結晶格子から他方の結晶格子に移動し、上部非活性表面211(2)、211(3)および上部非活性表面211(1)を互いに固着および接合させる。別の例として、酸化物層215(1)~215(3)は、プラズマ化学気相成長(PE-CVD)によって形成された化学機械研磨(CMP)処理された酸化物層215(1)~215(3)であり得る。プラズマ活性化後、PE-CVD酸化物層215(1)~215(3)を有するICダイ204(1)~204(3)は、液体表面張力によって動かされ、正確に位置合わせされ、続いて、酸化物間の直接接合によりウェハにしっかりと接合され得る。ICダイ204(1)~204(3)の上部非活性表面211(1)~211(3)が背中合わせにマウントされ、次いで、摂氏150~180度などの特定の温度で焼成されると、各ICダイ204(1)~204(3)の酸化物層215(1)~215(3)は拡散し始め、次いで、接着剤の使用を必要とすることなしに接合する。
【0041】
[0048] 製造プロセス500における次のプロセスステップは、ICダイ204(1)~204(3)がICパッケージ200の一部としてマウントされる下部メタライゼーション構造206Bおよび上部メタライゼーション構造206Tを準備することを伴い、これは、
図6Eおよび
図6F-1~
図6F-2における製造段階600Eおよび600Fに示されている。ICダイ204(1)~204(3)の下部メタライゼーション構造206Bおよび上部メタライゼーション構造206Tへのマウントは、ICダイ204(1)~204(3)への電気的接続を提供するために、ICダイ204(1)~204(3)のダイインターコネクト228(1)~228(3)が、下部メタライゼーション構造206Bおよび上部メタライゼーション構造206Tのそれぞれの下部基板インターコネクト220および上部基板インターコネクト222に電気的に接続されるように位置合わせされる。これに関して、
図6Eの製造段階600Eに示すように、下部メタライゼーション構造206Bが設けられる。下部メタライゼーション構造206Bから上部メタライゼーション構造206Tへの相互接続を提供するために、例えばはんだボールであり得るビア223が、下部メタライゼーション構造206B上に形成される(
図5Cのブロック510)。下部メタライゼーション構造206Bは、下部基板インターコネクト222が下部メタライゼーション構造206Bの内側表面226を通して露出されるように製造および/または処理される(
図5Cのブロック510)。
図6F-1の製造段階600Fに示すように、上部メタライゼーション構造206Tが設けられる。上部メタライゼーション構造206Tは、下部基板インターコネクト220が上部メタライゼーション構造206Tの内側表面224を通して露出されるように製造および/または処理される(
図5Cのブロック512)。下部メタライゼーション構造206Bおよび上部メタライゼーション構造206Tの上部基板インターコネクト222および下部基板インターコネクト220は、次いで、ICダイ204(1)~204(3)のダイインターコネクト228(1)~228(3)に圧着接合608(例えば、熱圧着接合)される(
図5Cのブロック512)。これは、上部メタライゼーション構造206TにおけるICダイ204(2)の圧着接合についての
図6F-2の製造段階600Fのより詳細な図にも示されているが、ICダイ204(1)、204(3)のそれぞれの下部メタライゼーション構造206Bおよび上部メタライゼーション構造206Tへの圧着接合にも適用可能である。
図6F-2に示すように、上部メタライゼーション構造206Tの下部基板インターコネクト220は、ICダイ204(2)のダイインターコネクト228(2)に圧着接合(例えば、熱圧着接合)されて、圧着接合部610(2)を形成する。次いで、
図6Gの製造段階600Gに示すように、ICダイ204(1)~204(3)およびビア223を保護し、電気的短絡を防止するための構造を追加するために、誘電体材料613が上部メタライゼーション構造206Tと下部メタライゼーション構造206Bとの間に配設される(
図5Dのブロック514)。
【0042】
[0049] 例えば、圧着連結部608は、圧着接合および熱圧着接合により、下部メタライゼーション構造206Bおよび上部メタライゼーション構造206Tの上部基板インターコネクト222および下部基板インターコネクト220と、ICダイ204(1)~204(3)のダイインターコネクト228(1)~228(3)との間に接合部を形成する。圧着接合において、下部メタライゼーション構造206Bおよび上部メタライゼーション構造206Tの上部基板インターコネクト222および下部基板インターコネクト220と、ICダイ204(1)~204(3)のダイインターコネクト228(1)~228(3)との間の拡散が原子接触される。ICダイ204(1)~204(3)のダイインターコネクト228(1)~228(3)の下部メタライゼーション構造206Bおよび上部メタライゼーション構造206Tの上部基板インターコネクト222および下部基板インターコネクト220からの原子が、結晶格子振動に基づいて一方の結晶格子から他方の結晶格子に移動し、下部メタライゼーション構造206Bおよび上部メタライゼーション構造206Tの上部基板インターコネクト222および下部基板インターコネクト220を互いに固着および接合させる。拡散を促進するために、圧着接合中に、摂氏230~280度などの温度で焼成することによって熱圧力を加えることもできる。
【0043】
[0050] 次いで、
図6Hに示す次の製造段階600Hにおいて、ICダイ207(1)、207(2)および他の電気的コンポーネント612などの追加の電気的コンポーネントが、ICパッケージ200の一部として上部メタライゼーション構造206Tにマウントされ得る(
図5Eのブロック516)。次いで、
図6Iに示す次の製造段階600Iにおいて、ICパッケージ200の一部として保護するために、ICダイ207(1)、207(2)および他の電気的コンポーネント612を覆って誘電体材料614または成形コンパウンドが配設され得る(
図5Eのブロック518)。次いで、
図6Jに示す次の製造段階600Jにおいて、はんだボール218が下部メタライゼーション構造206Bと電気的に接触して形成されて、ICダイ204(1)~204(3)ならびに他のICダイ207(1)、207(2)およびICパッケージ内の電気的コンポーネント612への外部インターフェースを提供する。
【0044】
[0051] 本明細書で使用される場合、「上部」および「下部」は相対的な用語であり、「上部」と記載の要素を常に「下部」と記載の要素より上にあるように配向し、その逆もまた同様に配向しなければならないという厳密な配向を限定または含意することを意図するものではないことに留意されたい。
【0045】
[0052] これらに限定されないが
図2A~
図3BのICパッケージを含み、
図2A~
図3Bの製造プロセスにしたがい、
図4Aおよび
図4Bならびに
図5A~
図6Jの製造プロセスにしたがう、ICダイにダイ間相互接続および外部相互接続を提供するために、分割された両面の上部メタライゼーション構造と下部メタライゼーション構造との間に形成されたスタックICダイを用いるICダイモジュールを用いるICパッケージが、任意のプロセッサベースのデバイス内に設けられてもよいし、またはそれに一体化されてもよい。実施例には、限定することなく、セットトップボックス、エンターテインメントユニット、ナビゲーションデバイス、通信デバイス、固定ロケーションデータユニット、モバイルロケーションデータユニット、全世界測位システム(GPS)デバイス、モバイルフォン、セルラフォン、スマートフォン、セッション開始プロトコル(SIP)フォン、タブレット、ファブレット、サーバ、コンピュータ、ポータブルコンピュータ、モバイルコンピューティングデバイス、ウェアラブルコンピューティングデバイス(例えば、スマートウォッチ、ヘルスまたはフィットネストラッカ、アイウェア等)、デスクトップコンピュータ、携帯情報端末(PDA)、モニタ、コンピュータモニタ、テレビジョン、チューナ、ラジオ、衛星ラジオ、音楽プレーヤ、デジタル音楽プレーヤ、ポータブル音楽プレーヤ、デジタルビデオプレーヤ、ビデオプレーヤ、デジタルビデオディスク(DVD)プレーヤ、ポータブルデジタルビデオプレーヤ、自動車、車両用コンポーネント、アビオニクスシステム、ドローン、およびマルチコプタが含まれる。
【0046】
[0053] これに関して、
図7は、これらに限定されないが
図2A~
図3BのICパッケージを含み、
図4Aおよび
図4Bならびに
図5A~
図6Jの製造プロセスにしたがい、本明細書に開示される任意の態様にしたがう、ICダイにダイ間相互接続および外部相互接続を提供するための、分割された両面の上部メタライゼーション構造と下部メタライゼーション構造との間に形成されたスタックICダイを用いるICダイモジュールを用いるICパッケージ702内に設けられ得る回路を含むプロセッサベースのシステム700の一例を例示する。この例では、プロセッサベースのシステム700は、ICパッケージ702内のIC704として、およびシステムオンチップ(SoC)706として形成され得る。プロセッサベースのシステム700は、CPUコアまたはプロセッサコアとも呼ばれ得る1つまたは複数のプロセッサ710を含むCPU708を含む。CPU708は、一時的に記憶されたデータへの迅速なアクセスのために、CPU708に結合されたキャッシュメモリ712を有し得る。CPU708は、システムバス714に結合され、プロセッサベースのシステム700に含まれるマスタデバイスおよびスレーブデバイスを相互結合することができる。周知のように、CPU708は、システムバス714を介してアドレス、制御、およびデータ情報を交換することによってこれらの他のデバイスと通信する。例えば、CPU708は、スレーブデバイスの一例としてのメモリコントローラ716にバストランザクション要求を通信することができる。
図7には例示していないが、複数のシステムバス714を設けることができ、ここにおいて各システムバス714が異なる構造を構成する。
【0047】
[0054] 他のマスタデバイスおよびスレーブデバイスが、システムバス714に接続され得る。
図7に例示するように、これらのデバイスは、例として、メモリコントローラ716およびメモリアレイ(単数または複数)718を含むメモリシステム720と、1つまたは複数の入力デバイス722と、1つまたは複数の出力デバイス724と、1つまたは複数のネットワークインターフェースデバイス726と、1つまたは複数のディスプレイコントローラ728とを含むことができる。メモリシステム720、1つまたは複数の入力デバイス722、1つまたは複数の出力デバイス724、1つまたは複数のネットワークインターフェースデバイス726、および1つまたは複数のディスプレイコントローラ728の各々は、同じまたは異なるICパッケージ702内に設けられ得る。入力デバイス(単数または複数)722は、これらに限定されないが入力キー、スイッチ、ボイスプロセッサ等を含む、任意のタイプの入力デバイスを含むことができる。出力デバイス(単数または複数)724は、これらに限定されないがオーディオ、ビデオ、他の視覚インジケータ等を含む、任意のタイプの出力デバイスを含むことができる。ネットワークインターフェースデバイス(単数または複数)726は、ネットワーク730とのデータの交換を可能にするように構成された任意のデバイスとすることができる。ネットワーク730は、これらに限定されないが有線またはワイヤレスネットワーク、プライベートまたはパブリックネットワーク、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、BLUETOOTH(登録商標)ネットワーク、およびインターネットを含む任意のタイプのネットワークとすることができる。ネットワークインターフェースデバイス(単数または複数)726は、望まれる任意のタイプの通信プロトコルをサポートするように構成され得る。
【0048】
[0055] CPU708はまた、1つまたは複数のディスプレイ732に送られる情報を制御するために、システムバス714を介してディスプレイコントローラ(単数または複数)728にアクセスするように構成され得る。ディスプレイコントローラ(単数または複数)728は、1つまたは複数のビデオプロセッサ734を介して表示される情報をディスプレイ(単数または複数)732に送り、ビデオプロセッサ734は、表示される情報をディスプレイ(単数または複数)732に好適なフォーマットに処理する。ディスプレイコントローラ(単数または複数)728およびビデオプロセッサ(単数または複数)734は、同じまたは異なるICパッケージ702内に、および例としてCPU708を含む同じまたは異なるICパッケージ702内に、ICとして含まれ得る。ディスプレイ(単数または複数)732は、これらに限定されないがブラウン管(CRT)、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイ、発光ダイオード(LED)ディスプレイ等を含む、任意のタイプのディスプレイを含むことができる。
【0049】
[0056]
図8は、1つまたは複数のIC802から形成された無線周波数(RF)コンポーネントを含む例示的なワイヤレス通信デバイス800を例示し、ここにおいて、IC802のいずれかが、これらに限定されないが
図2A~
図3BのICパッケージを含み、
図4Aおよび
図4Bならびに
図5A~
図6Jの製造プロセスにしたがい、本明細書で開示される任意の態様にしたがう、ICダイにダイ間相互接続および外部相互接続を提供するための、分割された両面の上部メタライゼーション構造と下部メタライゼーション構造との間に形成されたスタックICダイを用いるICダイモジュールを用いるICパッケージ803に含まれ得る。ワイヤレス通信デバイス800は、例として、上で参照したデバイスのいずれかを含み得るか、またはその中に設けられ得る。
図8に示すように、ワイヤレス通信デバイス800は、トランシーバ804およびデータプロセッサ806を含む。データプロセッサ806は、データおよびプログラムコードを記憶するためのメモリを含み得る。トランシーバ804は、双方向通信をサポートする送信機808および受信機810を含む。一般に、ワイヤレス通信デバイス800は、任意の数の通信システムおよび周波数帯域のための任意の数の送信機808および/または受信機810を含み得る。トランシーバ804の全部または一部分は、1つまたは複数のアナログIC、RF IC(RFIC)、混合信号IC等において実装され得る。
【0050】
[0057] 送信機808または受信機810は、スーパーへテロダインアーキテクチャまたは直接変換アーキテクチャを用いて実装され得る。スーパーヘテロダインアーキテクチャでは、信号は、複数の段でRFとベースバンドとの間で周波数変換され、例えば、1つの段でRFから中間周波数(IF)に、次いで、受信機810のために別の段でIFからベースバンドに周波数変換される。直接変換アーキテクチャでは、信号は、1つの段でRFとベースバンドとの間で周波数変換される。スーパーヘテロダインおよび直接変換アーキテクチャは、異なる回路ブロックを使用し得、および/または異なる要件を有し得る。
図8のワイヤレス通信デバイス800では、送信機808および受信機810は、直接変換アーキテクチャを用いて実装される。
【0051】
[0058] 送信経路では、データプロセッサ806は、送信されるデータを処理し、送信機808にIおよびQアナログ出力信号を供給する。例示的なワイヤレス通信デバイス800では、データプロセッサ806は、さらなる処理のために、データプロセッサ806によって生成されたデジタル信号をIおよびQアナログ出力信号に、例えばIおよびQ出力電流に変換するためのデジタルアナログ変換器(DAC)812(1)、812(2)を含む。
【0052】
[0059] 送信機808内で、ローパスフィルタ814(1)、814(2)が、IおよびQアナログ出力信号をそれぞれフィルタリングして、前のデジタルアナログ変換によって生じた望ましくない信号を除去する。増幅器(AMP)816(1)、816(2)が、ローパスフィルタ814(1)、814(2)からの信号をそれぞれ増幅し、IおよびQベースバンド信号を供給する。アップコンバータ818が、送信(TX)局部発振器(LO)信号発生器822からミキサ820(1)、820(2)を介したIおよびQ TX LO信号を用いてIおよびQベースバンド信号をアップコンバートして、アップコンバートされた信号824を供給する。フィルタ826が、アップコンバートされた信号824をフィルタリングして、周波数アップコンバートによって生じた望ましくない信号および受信周波数帯域におけるノイズを除去する。電力増幅器(PA)828が、フィルタ826からのアップコンバートされた信号824を増幅して所望の出力電力レベルを取得し、送信RF信号を供給する。送信RF信号は、デュプレクサまたはスイッチ830を介してルーティングされ、アンテナ832を介して送信される。
【0053】
[0060] 受信経路では、アンテナ832は、基地局によって送信された信号を受信し、受信したRF信号を供給し、これは、デュプレクサまたはスイッチ830を介してルーティングされ、低雑音増幅器(LNA)834に供給される。デュプレクサまたはスイッチ830は、受信(RX)信号がTX信号から隔離されるように、特定のRX対TXデュプレクサ周波数分離で動作するように設計される。受信されたRF信号は、LNA834によって増幅され、フィルタ836によってフィルタリングされて、所望のRF入力信号を取得する。ダウンコンバージョンミキサ838(1)、838(2)が、フィルタ836の出力をRX LO信号発生器840からのIおよびQ RX LO信号(すなわち、LO_IおよびLO_Q)と混合して、IおよびQベースバンド信号を生成する。IおよびQベースバンド信号は、増幅器(AMP)842(1)、842(2)によって増幅され、ローパスフィルタ844(1)、844(2)によってさらにフィルタリングされて、IおよびQアナログ入力信号を取得し、これはデータプロセッサ806に供給される。この例では、データプロセッサ806は、アナログ入力信号をデータプロセッサ806によってさらに処理されることになるデジタル信号に変換するためのADC846(1)、846(2)を含む。
【0054】
[0061]
図8のワイヤレス通信デバイス800では、TX LO信号発生器822は、周波数アップコンバートのために使用されるIおよびQ TX LO信号を生成し、RX LO信号発生器840は、周波数ダウンコンバートのために使用されるIおよびQ RX LO信号を生成する。各LO信号は、特定の基本周波数を有する周期的な信号である。TX位相ロックループ(PLL)回路848が、データプロセッサ806からタイミング情報を受信し、TX LO信号発生器822からのTX LO信号の周波数および/または位相を調整するために使用される制御信号を生成する。同様に、RX PLL回路850が、データプロセッサ806からタイミング情報を受信し、RX LO信号発生器840からのRX LO信号の周波数および/または位相を調整するために使用される制御信号を生成する。
【0055】
[0062] 当業者は、本明細書で開示される態様と関連して説明される様々な例示的な論理ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズムが、電子ハードウェア、メモリまたは別のコンピュータ可読媒体に記憶され、かつプロセッサまたは他の処理デバイスによって実行される命令、もしくはその両方の組合せとして実装され得ることをさらに認識するであろう。本明細書で説明されるマスタデバイスおよびスレーブデバイスは、例として、任意の回路、ハードウェアコンポーネント、集積回路(IC)、またはICチップにおいて用いられ得る。本明細書で開示されるメモリは、任意のタイプおよびサイズのメモリであり得、望まれる任意のタイプの情報を記憶するように構成され得る。この互換性を明確に例示するために、様々な例示的なコンポーネント、ブロック、モジュール、回路、およびステップについて、概してこれらの機能性の観点から上述した。そのような機能の実装の方法は、特定の用途、設計選択、および/またはシステム全体に課された設計制約に依存する。当業者は、説明された機能性を、特定の用途ごとに多様な形で実施することができるが、そのような実施の判断は、本開示の範囲からの逸脱を引き起こすものとして解釈されるべきではない。
【0056】
[0063] 本明細書で開示された態様と関連して説明される様々な例示的な論理ブロック、モジュール、および回路は、プロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)もしくは他のプログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲートもしくはトランジスタ論理回路、ディスクリートハードウェアコンポーネント、または本明細書で説明された機能を実行するように設計されたこれらの任意の組合せを用いて実装または実行され得る。プロセッサはマイクロプロセッサであり得るが、代替として、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、またはステートマシンであり得る。またプロセッサは、コンピューティングデバイスの組合せ(例えば、DSPとマイクロプロセッサの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアに連結した1つまたは複数のマイクロプロセッサ、または他の任意のそのような構成)として実装され得る。
【0057】
[0064] 本明細書で開示される態様は、ハードウェアおよびハードウェアに記憶される命令において具現化され得、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、読取り専用メモリ(ROM)、電気的プログラマブルROM(EPROM)、電気的消去可能プログラマブルROM(EEPROM(登録商標))、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD-ROM、または当該技術分野において既知の任意の他の形態のコンピュータ可読媒体態に存在し得る。例示的な記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み取ったり記憶媒体に情報を書き込んだりすることができるようにプロセッサに結合される。代替として、記憶媒体は、プロセッサと一体であり得る。プロセッサおよび記憶媒体は、ASICに存在し得る。ASICは、遠隔局に存在し得る。代替として、プロセッサおよび記憶媒体は、遠隔局、基地局、またはサーバにディスクリートコンポーネントとして存在し得る。
【0058】
[0065] 本明細書における例示的な態様のいずれかで説明される動作ステップが例および議論を提供するために説明されていることにも留意されたい。説明されている動作は、例示されているシーケンス以外の多数の異なるシーケンスで実行されてよい。さらに、単一の動作ステップで説明されている動作は、実際は多くの異なるステップで実行されてよい。加えて、例示的な態様で説明されている1つまたは複数の動作ステップを組み合わせてよい。フローチャート図で例示される動作ステップが、当業者に容易に明らかになる多数の異なる修正が行われてよいことを理解されたい。当業者は、情報および信号が様々な異なる技術および技法のいずれかを使用して表わされ得ることも理解する。例えば、上記説明の全体を通して参照され得る、データ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁界もしくは磁気粒子、光場もしくは光粒子、またはこれらの任意の組合せによって表わされ得る。
【0059】
[0066] 本開示の先の説明は、当業者が本開示を製造または使用することを可能にするために提供されている。本開示に対する様々な修正は、当業者に容易に明らかとなり、本明細書で定義される包括的な原理が他の変形形態に適用され得る。したがって、本開示は、本明細書で説明される例および設計に限定されることを意図するものではなく、本明細書で開示された原理および新規の特徴と一致した最大範囲が与えられるべきである。
以下に、本願の出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[C1]
集積回路(IC)パッケージであって、
少なくとも1つの第1のインターコネクト層を備える第1のメタライゼーション構造と、
少なくとも1つの第2のインターコネクト層を備える第2のメタライゼーション構造と、
前記第1のメタライゼーション構造と前記第2のメタライゼーション構造との間に配設されたICダイモジュールと、
を備え、前記ICダイモジュールは、
第1の活性表面および第1の非活性表面を備える第1のICダイと、
第2の活性表面および第2の非活性表面を備える第2のICダイと、
前記第1のICダイの前記第1の非活性表面を前記第2のICダイの前記第2の非活性表面に結合する、前記第1のICダイの前記第1の非活性表面と前記第2のICダイの前記第2の非活性表面との間の圧着接合部と、
を備え、
前記第1のICダイの前記第1の非活性表面は、前記第1のメタライゼーション構造の前記少なくとも1つの第1のインターコネクト層に電気的に結合され、
前記第2のICダイの前記第2の非活性表面は、前記第2のメタライゼーション構造の前記少なくとも1つの第2のインターコネクト層に電気的に結合される、
ICパッケージ。
[C2]
前記第1のメタライゼーション構造は、第1の水平面に配設され、
前記第2のメタライゼーション構造は、前記第1の水平面と平行である第2の水平面に配設され、
前記第1のICダイは、前記第1の水平面と平行である第3の水平面に配設され、
前記第2のICダイは、前記第1の水平面と平行である前記第2の水平面に配設される、
C1に記載のICパッケージ。
[C3]
前記第1のメタライゼーション構造は、第1の再配線層(RDL)構造を備え、
前記第2のメタライゼーション構造は、第2のRDL構造を備える、
C1に記載のICパッケージ。
[C4]
前記第1のメタライゼーション構造は、第1のパッケージ基板を備え、
前記第2のメタライゼーション構造は、第2のパッケージ基板を備える、
C1に記載のICパッケージ。
[C5]
前記第1のICダイの前記第1の活性表面は、第1の下部活性表面を備え、
前記第1のICダイの前記第1の非活性表面は、第1の上部非活性表面を備え、
前記第2のICダイの前記第2の活性表面は、第2の下部活性表面を備え、
前記第2のICダイの前記第2の非活性表面は、第2の上部非活性表面を備える、
C1に記載のICパッケージ。
[C6]
前記第1のICダイは、前記第1の活性表面から露出した少なくとも1つの第1のダイインターコネクトをさらに備え、
前記第2のICダイは、前記第2の活性表面から露出した少なくとも1つの第2のダイインターコネクトをさらに備え、
前記少なくとも1つの第1のダイインターコネクトを前記少なくとも1つの第1のインターコネクト層に電気的に結合する、前記少なくとも1つの第1のダイインターコネクトと前記少なくとも1つの第1のインターコネクト層との間の第1の圧着接合部と、
前記少なくとも1つの第2のダイインターコネクトを前記少なくとも1つの第2のインターコネクト層に電気的に結合する、前記少なくとも1つの第2のダイインターコネクトと前記少なくとも1つの第2のインターコネクト層との間の第2の圧着接合部と、
をさらに備える、C1に記載のICパッケージ。
[C7]
前記第1のメタライゼーション構造は、前記少なくとも1つの第1のインターコネクト層に電気的に結合された少なくとも1つの第1の基板インターコネクトをさらに備え、
前記第2のメタライゼーション構造は、前記少なくとも1つの第2のインターコネクト層に電気的に結合された少なくとも1つの第2の基板インターコネクトをさらに備え、
前記少なくとも1つの第1のダイインターコネクトは、前記少なくとも1つの第1のインターコネクト層に電気的に結合されるように前記少なくとも1つの第1の基板インターコネクトに電気的に結合され、
前記少なくとも1つの第2のダイインターコネクトは、前記少なくとも1つの第2のインターコネクト層に電気的に結合されるように前記少なくとも1つの第2の基板インターコネクトに電気的に結合される、
C6に記載のICパッケージ。
[C8]
前記第1の水平面と直角の高さ軸方向における前記第1のメタライゼーション構造の高さは、15マイクロメートル(μm)~150μmであり、
前記第1の水平面と直角の前記高さ軸方向における前記第2のメタライゼーション構造の高さは、15μm~150μmである、
C2に記載のICパッケージ。
[C9]
前記第1の水平面と直角の前記高さ軸方向における前記ICダイモジュールの高さは、100μm~600μmである、C8に記載のICパッケージ。
[C10]
前記第1の水平面と直角の高さ軸方向における前記ICダイモジュールの高さと、前記高さ軸方向における前記第1のメタライゼーション構造および前記第2のメタライゼーション構造を組み合わせた高さとの比は、0.33~20.0である、C2に記載のICパッケージ。
[C11]
前記ICダイモジュールは、第3の活性表面および第3の非活性表面を備える第3のICダイをさらに備え、
前記第3のICダイの前記第3の非活性表面と前記第1のICダイの前記第1の非活性表面との間の圧着接合部は、前記第1のICダイの前記第3の非活性表面を前記第1のICダイの前記第1の非活性表面に電気的に結合し、
前記第3のICダイの前記第3の非活性表面は、前記第2のメタライゼーション構造の前記少なくとも1つの第2のインターコネクト層に電気的に結合される、
C1に記載のICパッケージ。
[C12]
前記第3のICダイは、前記第3の活性表面から露出した少なくとも1つの第3のダイインターコネクトをさらに備え、
前記少なくとも1つの第3のダイインターコネクトを前記少なくとも1つの第2のインターコネクト層に電気的に結合する、前記少なくとも1つの第3のダイインターコネクトと前記少なくとも1つの第2のインターコネクト層との間の第3の圧着接合部をさらに備える、
C11に記載のICパッケージ。
[C13]
前記ICダイモジュールは、前記第1のICダイおよび前記第2のICダイに隣接して配設された少なくとも1つの受動電気デバイスをさらに備え、
前記少なくとも1つの受動電気デバイスは、前記第1のメタライゼーション構造の前記少なくとも1つの第1のインターコネクト層および前記第2のメタライゼーション構造の前記少なくとも1つの第2のインターコネクト層に電気的に結合される、
C1に記載のICパッケージ。
[C14]
前記ICダイモジュールは、前記第1のICダイおよび前記第2のICダイに隣接して配設された少なくとも1つの垂直インターコネクトアクセス(ビア)をさらに備え、
前記少なくとも1つのビアは、前記第1のメタライゼーション構造の少なくとも1つの第1のインターコネクト層および前記第2のメタライゼーション構造の少なくとも1つの第2のインターコネクト層に電気的に結合される、
C1に記載のICパッケージ。
[C15]
前記第1のメタライゼーション構造の少なくとも1つの第1のインターコネクト層に電気的に結合された少なくとも1つのはんだバンプ(bump)をさらに備える、C1に記載のICパッケージ。
[C16]
セットトップボックス、エンターテインメントユニット、ナビゲーションデバイス、通信デバイス、固定ロケーションデータユニット、モバイルロケーションデータユニット、全世界測位システム(GPS)デバイス、モバイルフォン、セルラフォン、スマートフォン、セッション開始プロトコル(SIP)フォン、タブレット、ファブレット、サーバ、コンピュータ、ポータブルコンピュータ、モバイルコンピューティングデバイス、ウェアラブルコンピューティングデバイス、デスクトップコンピュータ、携帯情報端末(PDA)、モニタ、コンピュータモニタ、テレビジョン、チューナ、ラジオ、衛星ラジオ、音楽プレーヤ、デジタル音楽プレーヤ、ポータブル音楽プレーヤ、デジタルビデオプレーヤ、ビデオプレーヤ、デジタルビデオディスク(DVD)プレーヤ、ポータブルデジタルビデオプレーヤ、自動車、車両用コンポーネント、アビオニクスシステム、ドローン、およびマルチコプタからなるグループから選択されるデバイスに一体化される、C1に記載のICパッケージ。
[C17]
集積回路(IC)パッケージを製造する方法であって、
少なくとも1つの第1のインターコネクト層を備える第1のメタライゼーション構造を製造することと、
少なくとも1つの第2のインターコネクト層を備える第2のメタライゼーション構造を製造することと、
前記第1のメタライゼーション構造と前記第2のメタライゼーション構造との間に配設されたICダイモジュールを製造することと、ここで、前記ICダイモジュールを製造することは、
第1の活性表面および第1の非活性表面を備える第1のICダイを設けること、
第2の活性表面および第2の非活性表面を備える第2のICダイを設けること、および、
前記第1のICダイを前記第2のICダイに結合するために、前記第1のICダイの前記第1の非活性表面を前記第2のICダイの前記第2の非活性表面に圧着接合すること、
を備え、
前記第1のICダイの前記第1の活性表面を前記第1のメタライゼーション構造の前記少なくとも1つの第1のインターコネクト層に電気的に結合することと、
前記第2のICダイの前記第2の活性表面を前記第2のメタライゼーション構造の前記少なくとも1つの第2のインターコネクト層に電気的に結合することと、
を備える、方法。
[C18]
前記第1のICダイの前記第1の非活性表面を前記第2のICダイの前記第2の非活性表面に圧着接合することは、
前記第1のICダイの前記第1の非活性表面上に第1の酸化物層を配設することと、
前記第2のICダイの前記第2の非活性表面上に第2の酸化物層を配設することと、
前記第1の非活性表面上の前記第1の酸化物層を前記第2の非活性表面上の前記第2の酸化物層に圧着することと、
を備える、C17に記載の方法。
[C19]
前記第1の非活性表面を前記第2の非活性表面に圧着接合することは、前記第1の非活性表面上の前記第1の酸化物層を前記第2の非活性表面上の前記第2の酸化物層に圧着する前に、
前記第1の酸化物層の温度を摂氏150~180度に上昇させることと、
前記第2の酸化物層の温度を摂氏150~180度に上昇させることと、
をさらに備える、C18に記載の方法。
[C20]
前記第1の非活性表面を前記第2の非活性表面に圧着接合することは、
前記第1のICダイの前記第1の活性表面上に第1の仮接合フィルムを形成することと、
前記第1の仮接合フィルム上に第1のキャリアをマウントすることと、
前記第2のICダイの前記第2の活性表面上に第2の仮接合フィルムを形成することと、
前記第2の仮接合フィルム上に第2のキャリアをマウントすることと、
前記第1のICダイの前記第1の非活性表面を前記第2のICダイの前記第2の非活性表面に圧着することと、
を備える、C17に記載の方法。
[C21]
前記第1のICダイの前記第1の活性表面を前記第1のメタライゼーション構造の前記少なくとも1つの第1のインターコネクト層に電気的に結合することは、前記第1のICダイの前記第1の活性表面を前記第1のメタライゼーション構造に圧着接合することをさらに備え、
前記第1のICダイの前記第2の活性表面を前記第1のメタライゼーション構造の前記少なくとも1つの第2のインターコネクト層に電気的に結合することは、前記第2のICダイの前記第2の活性表面を前記第2のメタライゼーション構造に圧着接合することをさらに備える、
C17に記載の方法。
[C22]
前記第1のICダイの前記第1の活性表面を前記第1のメタライゼーション構造に圧着接合する前に、
前記第1のメタライゼーション構造の温度を摂氏150~180度に上昇させることと、
前記第2のICダイの前記第2の活性表面を前記第2のメタライゼーション構造に圧着接合する前に、
前記第2のメタライゼーション構造の温度を摂氏150~180度に上昇させることと、
をさらに備える、C21に記載の方法。
[C23]
前記ICダイモジュールを製造することは、前記第1のICダイに隣接する前記第1のメタライゼーション構造上に電気的コンポーネントを配設することをさらに備える、C17に記載の方法。
[C24]
前記ICダイモジュールを製造することは、前記第1のICダイおよび前記第2のICダイを覆って成形材料を配設することをさらに備える、C17に記載の方法。
[C25]
前記第1のメタライゼーション構造の前記少なくとも1つの第1のインターコネクト層と電気的に接触する1つまたは複数のはんだボールを形成することをさらに備える、C23に記載の方法。