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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-27
(45)【発行日】2023-12-05
(54)【発明の名称】凍結検体薄切装置
(51)【国際特許分類】
   G01N 1/06 20060101AFI20231128BHJP
【FI】
G01N1/06 F
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2019197891
(22)【出願日】2019-10-30
(65)【公開番号】P2021071373
(43)【公開日】2021-05-06
【審査請求日】2022-09-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000146445
【氏名又は名称】株式会社常光
(73)【特許権者】
【識別番号】504139662
【氏名又は名称】国立大学法人東海国立大学機構
(74)【代理人】
【識別番号】110002516
【氏名又は名称】弁理士法人白坂
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 哲雅
(72)【発明者】
【氏名】種子田 秀一
(72)【発明者】
【氏名】二川 敬文
(72)【発明者】
【氏名】妹尾 英樹
(72)【発明者】
【氏名】横田 杜人
(72)【発明者】
【氏名】牛田 かおり
(72)【発明者】
【氏名】浅井 直也
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼橋 雅英
【審査官】岩永 寛道
(56)【参考文献】
【文献】特許第4607703(JP,B2)
【文献】特開2008-076249(JP,A)
【文献】特開2004-028910(JP,A)
【文献】特開平09-281012(JP,A)
【文献】特開平10-338760(JP,A)
【文献】米国特許第05156019(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 1/00- 1/44
G01N 35/00- 37/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
凍結された生物試料の検体を、凍結した状態で搬送する検体搬送部と、
前記検体搬送部による前記検体の搬送に伴って、前記検体と交差して前記検体の一部から検体切片を切り出すブレード部と、
合成樹脂材料により形成されたフィルム状のコンベア部材を有し、前記コンベア部材の一部が、前記ブレード部における刃先の近傍を通過する際に、前記検体切片を前記コンベア部材の表面に付着させることにより、前記検体切片を前記検体から分離して、凍結した状態で搬送する切片搬送部と、
前記コンベア部材を帯電させる帯電部と、
前記コンベア部材の一部を、前記ブレード部における刃先の近傍に支持する支持部と、を備え、
前記帯電部は、前記コンベア部材のうち、前記支持部との接触部分よりも上流側に位置する部分を、直流コロナ放電により帯電させる放電部材であることを特徴とする、
冷凍チャンバー内に配置されて用いられる凍結検体薄切装置。
【請求項2】
前記帯電部は、前記コンベア部材の一部を、前記ブレード部における刃先の近傍に常に位置するように支持していることを特徴とする請求項1に記載の凍結検体薄切装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は凍結検体薄切装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、生物試料が埋包された検体を薄切して検体切片を切り出し、その後の各種の検査に供する検体薄切装置が知られている。
【0003】
このような検体薄切装置として、例えば下記特許文献1には、フィルム状のコンベア部材に水蒸気を噴霧し、表面を濡らすことで、検体切片をコンベア部材の表面の水分を利用して、コンベア部材に付着させて移動させる構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特許第4607703号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の発明では、例えば、検体をできる限り凍結した状態で扱うことが必要となる状況では、コンベア部材の表面を濡らすことができず、使用しにくいという問題があった。
【0006】
そこで本発明は、コンベア部材の表面を過度に濡らすことなく、コンベア部材に検体切片を付着させて移動することができる凍結検体薄切装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明に係る凍結検体薄切装置は、凍結された生物試料の検体を、凍結した状態で搬送する検体搬送部と、検体搬送部による検体の搬送に伴って、検体と交差して検体の一部から検体切片を切り出すブレード部と、合成樹脂材料により形成されたフィルム状のコンベア部材を有し、コンベア部材の一部が、ブレード部における刃先の近傍を通過する際に、検体切片をコンベア部材の表面に付着させることにより、検体切片を検体から分離して、凍結した状態で搬送する切片搬送部と、コンベア部材を帯電させる帯電部と、を備え、冷凍チャンバー内に配置されて用いられる。
【0008】
また、帯電部は、コンベア部材の一部を、ブレード部における刃先の近傍に常に位置するように支持していてもよい。
【0009】
また、コンベア部材の一部を、ブレード部における刃先の近傍に支持する支持部を備え、帯電部は、コンベア部材のうち、支持部との接触部分よりも上流側に位置する部分を、直流コロナ放電により帯電させる放電部材であってもよい。
【発明の効果】
【0010】
本発明の凍結検体薄切装置は、コンベア部材を帯電させる帯電部を備えているので、フィルム状のコンベア部材を帯電させることができる。これにより、コンベア部材13に静電気が発生することで、検体切片がコンベア部材の表面に静電気を用いて付着させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の凍結検体薄切装置を含む、凍結検体処理装置の全体斜視図である。
図2図1に示す凍結検体処理装置の模式図である。
図3図1に示す凍結検体薄切装置の要部の正面図である。
図4】ブレード部により切り出した検体切片が、切片搬送部のコンベア部材に付着する直前の様子を示す図である。
図5】(a)図4に示す状態から、検体の切り出しが進行した状態を示す図である。(b)図5(a)に示す状態から、検体が切り出された状態を示す図である。
図6】第1変形例に係る凍結検体薄切装置において、ブレード部により切り出した検体切片が、コンベア部材に付着する様子を示す図である。
図7】第2変形例に係る凍結検体薄切装置において、ブレード部により切り出した検体切片が、コンベア部材に付着する様子を示す図である。
図8】第3変形例に係る凍結検体薄切装置において、ブレード部により切り出した検体切片が、コンベア部材に付着する様子を示す図である。
図9】第4変形例に係る凍結検体薄切装置において、ブレード部により切り出した検体切片が、コンベア部材に付着する様子を示す図である。
図10】第5変形例に係る凍結検体薄切装置において、ブレード部により切り出した検体切片が、コンベア部材に付着する様子を示す図である。
図11】第6変形例に係る凍結検体薄切装置において、ブレード部により切り出した検体切片が、コンベア部材に付着する様子を示す図である。
図12】検体切片取出装置を用いて、コンベア部材に付着した検体切片を、標本プレートに取り出す過程を説明する図である。
図13】凍結検体薄切装置におけるブレード部周辺の拡大図である。
図14】凍結検体薄切装置における放電部材の周辺の拡大図である。
図15】ブレード部により、検体から検体切片を切り出す状態を示す図である。
図16】検体切片取出装置の斜視図である。
図17】検体搬送部のステージ上を移動するベースの構造の詳細図である。
図18】コンベア部材におけるヒータ部による加熱箇所を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の一実施形態に係る凍結検体薄切装置10について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の凍結検体処理装置1の全体斜視図である。
図1に示すように、凍結検体処理装置1は、凍結された生物試料が埋包された検体50から、検体切片51(図3参照)を切り出す凍結検体薄切装置10と、凍結検体薄切装置10が切り出した検体切片51をスライドガラス等の標本プレート23に取り出す検体切片取出装置20と、を備えている。
【0013】
検体50は、生物試料(細胞組織片)53を、凍結用コンパウンドを充填して凍結したブロックである(図17参照)。凍結用コンパウンドとして、各種のコンパウンド組成を採用することができるが、例えば、水に高分子のアルコールを入れ凝固点を下げたものを用いることができる。
例えば、一般的なOCT(ティッシュテック)の組成の場合には、ポリビニールアルコール10.24%、ポリエチレングリコール4.26%、水を主成分とする不活性物質85.50%となる。
【0014】
凍結検体薄切装置10、および検体切片取出装置20は、ともに冷凍チャンバー100(図2参照)の内部に配置されている。このため、凍結検体処理装置1により処理される検体50および検体切片51は、冷凍チャンバー100により冷却された状態で処理される。このため、検体切片51に含まれる生物試料は、常に凍結された状態が維持される。
【0015】
凍結検体薄切装置10は、凍結検体処理装置1において処理される2つの工程のうちの前工程である上流側に位置している。そして、凍結検体薄切装置10の後工程である下流側に、検体切片取出装置20が配置されている。
まず、凍結検体薄切装置10の構成について説明する。なお、本実施形態において、前工程側を上流側といい、後工程側を下流側という。
凍結検体薄切装置10は、検体搬送部11と、ブレード部12と、切片搬送部14と、ヒータ部15と、を備えている。
【0016】
検体搬送部11は、凍結された生物試料の検体50を、凍結した状態で搬送する。検体搬送部11は、ブレード部12の刃先が延びる方向と平面視で直交する一方向に往復運動可能なステージを有している。
この説明において、ステージが往復運動可能な一方向を前後方向といい、上方から見た平面視で前後方向と直交する方向を左右方向という。
【0017】
検体搬送部11は、検体50の位置を前後方向および上下方向に移動可能となっている。この点について、図17を用いて詳述する。図17は検体搬送部11のステージ上を移動するベース60の構造の詳細図である。なお、図17以外の図面においては、ベース60の構造を簡略化、あるいは不図示としている。
【0018】
図17に示すように、検体50は生物試料53を包埋した状態で、ベース60に取付けられる。ベース60は、前後方向に移動可能な第1ステージ61と、上下方向に移動可能な第2ステージ62と、を備えている。第1ステージおよび第2ステージを駆動させることで、後述するブレード12の刃先を基点として、検体50の絶対位置が制御できる。
【0019】
ブレード部12は、検体搬送部11による検体50の搬送に伴って、検体50と交差して検体50の一部から検体切片51(図4参照)を切り出す。図4は、ブレード部12により切り出した検体切片51が、切片搬送部14のコンベア部材13に付着する直前の様子を示す図である。なお、図4から図11においては、吸気ノズル19の図示を省略している。
図1に示すように、ブレード部12の上方には、ブレード部12により薄切切片を切り出す際に生じる切り屑を回収する吸気ノズル19が設けられている。
【0020】
切片搬送部14は、合成樹脂材料により形成された絶縁性のフィルム状のコンベア部材13を有している。上方から見た平面視で、コンベア部材13は、前後方向に延びる帯状に形成されている。コンベア部材13は、10~200μm程度の厚みであり、一般的な熱伝導率(例えば、0.1~1W・m-1・K-1)を有する合成樹脂材料である。コンベア部材13は、検体搬送部11のステージと同期して駆動してもよい。
切片搬送部14は、コンベア部材13の一部が、ブレード部12における刃先の近傍を通過する際に、ブレード部12により切り出された検体切片51を、コンベア部材13の表面に付着させることにより、検体切片51を前記検体50から分離して搬送する。
【0021】
切片搬送部14は、コンベア部材13の両端に設けられ、コンベア部材13の進行を制御する一対のローラ部材14A、14Bと、ローラ部材14A、14Bの回転を制御するモータ部14Cと、を備えている。
一対のローラ部材14A、14Bは、コンベア部材13における上流側の端部に配置され、コンベア部材13を供給する第1ローラ部材14Aと、コンベア部材13における下流側の端部に配置され、コンベア部材13を回収する第2ローラ部材14Bと、を備えている。
【0022】
図2に示すように、モータ部14Cは、第1ローラ部材14Aおよび第2ローラ部材14Bにそれぞれ設けられている。
モータ部14Cは、第1ローラ部材14Aおよび第2ローラ部材14Bの回転速度や回転方向を制御することにより、コンベア部材13の進行を制御する。
すなわち、第1ローラ部材14Aおよび第2ローラ部材14Bは、それぞれ独立して回転することができる。なお、モータ部14Cは、第2ローラ部材14Bにのみ設けられ、第1ローラ部材14Aの回転が、第2ローラ部材14Bの回転に従属してもよい。
【0023】
図1に示すように、コンベア部材13は、平面視において前後方向に延びている。また、コンベア部材13は、左右方向から見た正面視において、水平方向および上下方向に延びている。この点について、図2を参照して説明する。
なお、図2に示す平面図では、説明の便宜のため、切片搬送部14については、左右方向から見た正面視を表現している。
【0024】
図2に示すように、ブレード部12よりも上流側M1においては、コンベア部材13は、上流側から下流側にむかうに従い暫時、下方に向けて延びている。
そして、コンベア部材13は、ブレード部12の刃先の近傍に位置する近傍部13A(図4参照)で、コンベア部材13の延びる方向が上下方向に変更されている(M2)。言い換えれば、コンベア部材13の延びる方向が変化する変曲点が、ブレード部12の近傍を通過するように構成されている。コンベア部材13は、間隔をあけて配置された複数のローラRにより支持されている。
【0025】
また、コンベア部材13は、ブレード部12の上方で延びる方向が更に変更され、検体切片取出装置20よりも下流側まで、水平方向に延びている(M3)。その後、更にコンベア部材13の延びる方向が変更され、第2ローラ部材14Bまで、上下方向に延びている(M4)。
【0026】
図3は、凍結検体薄切装置10の要部の正面図である。図2および図3に示すように、ブレード部12は、全体が左右方向に延びるとともに、刃先が前後方向における上流側に向けて突き出すように配置されている。
このように、ブレード部12の刃先が上流側を向いているので、上流側から下流側に向けて、検体搬送部11により検体50が搬送される過程において、ブレード部12と検体50とが干渉すると、図5に示すように、検体50の一部が切除され、検体切片51が切り出される。
【0027】
ヒータ部15は、コンベア部材13のうち、ブレード部12における刃先の近傍に位置する近傍部13Aを加熱する熱源15Aを有している。コンベア部材13における近傍部13Aとは、コンベア部材13のうち、ヒータ部15と接触することで延びる方向が変化している変曲点の周辺を指している。
【0028】
すなわち、ブレード部12の刃先の近傍とは、コンベア部材13が、後述するカール部52と接触できる程度に近接している領域を指す。
ここで、カール部52とは、検体50がブレード部12と交差して、検体50の一部が検体切片51として切り出される過程において、検体50から剥離しながら検体50から分離して次第に検体切片51となる部分を指している。
【0029】
ヒータ部15は、コンベア部材13における近傍部13Aを加熱するとともに、近傍部13Aが、ブレード部12における刃先の近傍に常に位置するように支持している。すなわち、ヒータ部15は、本発明における支持部としても機能している。
ヒータ部15は、パルス電流により制御され、断続的に加熱されている。ヒータ部15は、ヒータ部15と接触しながら通過するコンベア部材13を加熱する。
【0030】
ここで、図18を用いて、ヒータ部15による断続的な加熱について詳述する。図18は、コンベア部材13におけるヒータ部15による加熱箇所を説明する図である。
図18に示すように、瞬時に高いパルス電流を流すことにより、コンベア部材13における加熱部分70を局所的に設けることができる。これにより、加熱部分を複数作ることができる。
【0031】
また、ヒータ部15は、このような断続的な加熱を行うことにより、細胞の存在しない、検体切片51のうち、切り始め部分と、切り終わり部分と、に加熱部分70を設けることができる。
適切な温度条件を得るには、コンベア部材13の厚さと熱伝導率を適切にし、パルス電流のピーク電流と保持時間を調整する。電流を大きくし、ヒータ部15によるコンベア部材13の保持時間を短くすると、検体切片51における加熱部分70の前後方向の幅が狭くなり、ヒータ部15によるコンベア部材13の保持時間を長くすると、検体切片51における加熱部分70の前後方向の幅が長くなる。
【0032】
加熱部分70の前後方向の幅寸法は、1~2mm程度であり、加熱部分70が加熱される温度は、1~10℃である。この温度は、コンベア部材13と検体切片51との接触部分において、検体切片51の表面が一部融解する温度であることが好ましい。
すなわち、ヒータ部15は、検体切片51におけるコンベア部材13と接触する部分のみを加熱部分70として融解してコンベア部材13の表面に付着させ、検体切片51に含まれる生物試料53の部分は融解させない。生物試料53が融解し、再凝固すると、氷晶が大きくなり、細胞を壊すためである。
【0033】
また、検体切片51のうち、2箇所をコンベア部材13の表面に付着させると、検体切片51の搬送を安定させることができる。
これにより、1箇所だけをコンベア部材13の表面に付着させた場合のように、コンベア部材13により搬送する途中で、検体切片51が垂れ下がったりするのを防ぐことができる。
【0034】
これにより、検体切片51となるカール部52がコンベア部材13に接触した際に、カール部52の表面が融解される。融解されたカール部52の表面は、コンベア部材13の表面に付着し、そのまま、コンベア部材13の進行に伴って、コンベア部材13により搬送される。
図1の構成例では、コンベア部材13における区間M3において、検体切片51は、コンベア部材13の下側に付着した状態で、検体切片取出装置20まで搬送される。
【0035】
ここで、図5を用いて、検体50から検体切片51が切り出される工程を説明する。図5(a)は、図4に示す状態から、検体50の切り出しが進行した状態を示す図である。図5(b)は、図5(a)に示す状態から、検体50が切り出された状態を示す図である。
図5(a)に示すように、検体50からの検体切片51の切り出し量が増えると、カール部52がコンベア部材13に付着し、コンベア部材13が上方に向けて進行するに従って、検体切片51となる部分が上方に引っ張られる。この際、カール部52の表面は融解し、コンベア部材13の表面に付着している。
【0036】
そして、図5(b)に示すように、検体切片51が、検体50から完全に切り出されると、検体切片51は検体50から分離して、コンベア部材13に付着した状態で、コンベア部材13の進行に付随して、次工程である検体切片取出装置20まで搬送される。
【0037】
(第1変形例)
次に、凍結検体薄切装置10の第1変形例について図6を用いて説明する。図6は、第1変形例に係る凍結検体薄切装置10において、ブレード部12により切り出した検体切片51が、コンベア部材13に付着する様子を示す図である。
なお、この図において、コンベア部材13が2つ描かれているのは、コンベア部材13の撓んだ状態を表現しており、下側に図示したコンベア部材13が、撓んだ状態を示している。また、この図では、説明の便宜のために、一対のローラ部材14A、14Bの配置や、その間の各種の支持部材の図示を簡略化している。
【0038】
本変形例に係る凍結検体薄切装置10では、第2ローラ部材14Bに設けられたモータ部14Cが逆回転をすることにより、コンベア部材13のテンションを調整しながら、コンベア部材13の進行を制御する。
これにより、コンベア部材13のテンションを調整して、コンベア部材13にたわみを生じさせ、近傍部13Aにおいて検体切片51に生成したカール部52と接触しやすくすることができる。
【0039】
(第2変形例)
次に、凍結検体薄切装置10の第2変形例について図7を用いて説明する。図7は、第2変形例に係る凍結検体薄切装置10において、ブレード部12により切り出した検体切片51が、コンベア部材13に付着する様子を示す図である。なお、この図において、コンベア部材13が2つ描かれているのは、コンベア部材13の撓んだ状態を表現している。
【0040】
本変形例に係る凍結検体薄切装置10は、コンベア部材13のテンションを調整するテンション調整部材16を備えている。
テンション調整部材16は、コンベア部材13と接触可能に設けられ、コンベア部材13と接触することで、コンベア部材13のテンションを調整する。図示の例では、テンション調整部材16は、左右方向に延びる回転軸を有するローラ部材である。
【0041】
テンション調整部材16は前後方向に移動可能に設けられている。テンション調整部材16は、前後方向のうち、コンベア部材13の上流側に移動することで、コンベア部材13と干渉する。
そして、前後方向のうち、コンベア部材13の下流側に移動することで、テンション調整部材16は、コンベア部材13から離間する。これによりコンベア部材13にたわみを生じさせ、近傍部13Aにおいて検体切片51に生成したカール部52と接触しやすくすることができる。
【0042】
(第3変形例)
次に、凍結検体薄切装置10の第3変形例について図8を用いて説明する。図8は、第3変形例に係る凍結検体薄切装置10において、ブレード部12により切り出した検体切片51が、コンベア部材13に付着する様子を示す図である。
本変形例に係る凍結検体薄切装置10は、検体50の一部であるカール部52に向けて送風するエアーノズル17を備えている。
【0043】
エアーノズル17は、ブレード部12の上方であって、前後方向において、コンベア部材13よりも下流側に配置されている。
エアーノズル17は、カール部52に送風することで、カール部52を前後方向における上流側に伸ばしてコンベア部材13と接触させる。
【0044】
(第4変形例)
次に、凍結検体薄切装置10の第4変形例について図9を用いて説明する。図9は、第1変形例に係る凍結検体薄切装置10において、ブレード部12により切り出した検体切片51が、コンベア部材13に付着する様子を示す図である。
本変形例に係る凍結検体薄切装置10では、コンベア部材13の前進に伴って、コンベア部材13とヒータ部15とが擦りあう過程において、コンベア部材13が帯電する。すなわち、ヒータ部15は、コンベア部材13を帯電させる帯電部として機能する。
ここで、コンベア部材13は、ヒータ部15との摩擦により発生する静電気により帯電する。したがって、本変形例の場合、コンベア部材13およびヒータ部15は、表面に帯電性を有する部材により構成される必要がある。
【0045】
(第5変形例)
次に、凍結検体薄切装置10の第5変形例について図10を用いて説明する。図10は、第1変形例に係る凍結検体薄切装置10において、ブレード部12により切り出した検体切片51が、コンベア部材13に付着する様子を示す図である。
本変形例に係る凍結検体薄切装置10は、前述したテンション調整部材16を備えている。そして、テンション調整部材16が前後方向に動くことにより、コンベア部材13を撓ませるとともに、ヒータ部15からコンベア部材13の近傍部13Aを離間させることで、近傍部13Aの表面と、ヒータ部15の表面と、の間で局所的な電子の移動が起こり、近傍部13Aを帯電させる。すなわち、テンション調整部材16は、コンベア部材13を帯電させる帯電部として機能する。したがって、本変形例の場合、コンベア部材13およびヒータ部15は、表面に帯電性を有する部材により構成される必要がある。
【0046】
(第6変形例)
次に、凍結検体薄切装置10の第6変形例について図11を用いて説明する。図11は、第1変形例に係る凍結検体薄切装置10において、ブレード部12により切り出した検体切片51が、コンベア部材13に付着する様子を示す図である。
本変形例に係る凍結検体薄切装置10では、帯電部として、コンベア部材13のうち、ヒータ部(支持部)15との接触部分よりも上流側に位置する部分を、直流コロナ放電により帯電させる放電部材18を備えている。コンベア部材13を挟んで放電部材18の反対側には、対極18Aが設けられている。
放電部材18は、負極コロナ放電により、コンベア部材13を負に帯電させる。したがって、本変形例の場合、コンベア部材13は、表面に帯電性を有する部材により構成される必要がある。
【0047】
次に、検体切片取出装置20の構造について図12を参照して説明する。図12は検体切片取出装置20を用いて、コンベア部材13に付着した検体切片51を、標本プレート23に取り出す過程を説明する図である。
図12に示すように、検体切片取出装置20は、切片搬送部14に設けられ、切片搬送部14から検体切片51を標本プレート23に取り出す装置である。
検体切片取出装置20は、コンベア部材13を表裏面と直交する上下方向(直交方向)の両側から挟み込んで、検体切片51をコンベア部材13から取り出して、標本プレート23に移動させる一対の取出部を備えている。なお、このように、検体切片51をコンベア部材13から標本プレート23に移動させる処理を、本技術分野の用語として、転写と呼ぶことがある。
【0048】
一対の取出部材は、コンベア部材13の下方に位置する第1取出部材21と、コンベア部材13の上方に位置する第2取出部材22と、を備えている。
第1取出部材21は、コンベア部材13における検体切片51が付着した側に位置している。第1取出部材21は、検体切片51が固定される標本プレート23を支持している。すなわち、第1取出部材21の上面に載置されている。第1取出部材21は、標本プレート23を介して検体切片51を加熱する。
【0049】
第2取出部材22は、上下方向にコンベア部材13を挟む第1取出部材21と反対側に位置している。
第2取出部材22は、コンベア部材13と接触することでコンベア部材13を冷却する。すなわち、冷凍チャンバー100内において、固体である第2取出部材22がコンベア部材13の表面に接触することで、気体が接触している状態よりもコンベア部材13の熱を奪うことができる。このため、第2取出部材22は、熱伝導性のよい材料であることが好ましい。
【0050】
第2取出部材22には、上下方向に貫通する通気口22Aが形成されている。通気口22Aは、第2取出部材22に複数形成されている。
上下方向に第2取出部材22を挟むコンベア部材13と反対側に位置する部分には、コンベア部材13を吸引する吸引部材24が設けられている。吸引部材24は、第2取出部材22の通気口22Aを介して、コンベア部材13を上方に向けて吸引する。
【0051】
以上のような構成を備えた凍結検体薄切装置10を用いて、凍結された検体50から検体50を切り出して、標本プレート23に取り出す際の処理について、図13から図16を用いて説明する。
図13は、凍結検体薄切装置10におけるブレード部12周辺の拡大図である。図14は、凍結検体薄切装置10における放電部材18の周辺の拡大図である。図15は、ブレード部12により、検体50から検体切片51を切り出す状態を示す図である。図16は、検体切片取出装置20の斜視図である。なお、図16では、吸引部材24の図示を省略している。
【0052】
図13に示すように、はじめに、凍結された検体50が、モールド材により埋包された状態で、検体搬送部11により前後方向の上流側から下流側に向けて搬送されてくる。
ここで、図14に示すように、帯電部としての放電部材18がヒータ部15(支持部)とは別に設けられている場合には、放電部材18と上下方向に重なる位置において、放電部材18が検体50を帯電してもよい。なお、検体50への帯電は省力してもよい。
またこの際、コンベア部材13を同時に検体50とは逆の極性に帯電させてもよい。コンベア部材13を帯電させる際には、帯電される部分を限定して、間欠的に設けることができる。
【0053】
次に、検体50が前後方向の下流側に移動する過程において、ブレード部12の刃先と干渉する。この際、検体搬送部11を制御して、検体50のうち、ブレード部12が干渉する位置を調整してもよい。
そして、図15に示すように、検体切片51がブレード部12と接触すると、ブレード部12により検体切片51が薄く切り出される。この際、検体切片51から切り出された部分がカール部52として成長してゆき、カール部52がコンベア部材13に接触すると、コンベア部材13に付着する。
【0054】
ここで、コンベア部材13のうち、ヒータ部15(支持部)により支持されている近傍部13Aは、ヒータ部15により加熱されているので、近傍部13Aと接触した薄切切片のカール部52は融解し、コンベア部材13に付着する。そして、コンベア部材13の進行に伴って、次第に上方に引き上げられていきながら、検体50から剥離して、完全に分離することで切り出された検体切片51の全体が、コンベア部材13の表面に付着する。
【0055】
また、コンベア部材13の表面には静電気が帯電しているので、検体50から形成されたカール部52がコンベア部材13に引き寄せられるとともに、静電気の引力により、カール部52がコンベア部材13の表面に付着しやすくなっている。すなわち、検体50から分離してコンベア部材13に付着した検体切片51は、静電気の引力およびヒータ部15からの加熱により融解した部分の融着により、コンベア部材13に付着している状態となる。
【0056】
次に、コンベア部材13の進行に伴って、検体切片51は、コンベア部材13の下流側に向けて移動する。この際、検体切片51は、コンベア部材13の下面に付着している。
そして、図16に示すように、前後方向の位置が検体切片取出装置20と重なった際に、コンベア部材13が停止するとともに、一対の取出部材が、検体切片51をコンベア部材13とともに上下方向に挟み込む。この際、検体切片51の下方に位置する第1取出部材21の上面には、標本プレート23が配置されている。
【0057】
この状態において、第1取出部材21が標本プレート23を下方から加熱する。また、第2取出部材22は、コンベア部材13に接触することで、コンベア部材13を冷却している。また、吸引部材24が、コンベア部材13を上方に向けて吸引することで、コンベア部材13の下面に付着した検体切片51を、コンベア部材13からはがしやすくすることができる。
【0058】
この点について詳述すると、吸引部材24がコンベア部材13を吸引することで、第2取出部材22とコンベア部材13との接触をよくし、熱伝達をすることができる。これにより、コンベア部材13に付着している検体切片51の凍結状態を保つことができる。
仮に検体切片51とコンベア部材13とが凍結した状態で付着していたとしても、その付着力は、標本プレート23と検体切片51との間に生じる表面張力よりも弱いので、検体切片51がコンベア部材13からはがれやすくなる。
【0059】
そして、標本プレート23に検体切片51が取り出されると、標本プレート23は、標本ラック25(図1参照)に収容される。標本ラック25は、上下方向に標本プレート23を複数枚収容できるように構成されている。
そして、検体50を検体搬送部11のベルトコンベアによりブレード部12よりも上流側に移動させて、再度下流側に移動させることで、更に検体切片51と取り出す。この一連の動作を繰り返し行って、所望する数量の検体切片51を標本プレート23に取り出した標本サンプルを複数枚取り出すことができる。
【0060】
以上説明したように、本実施形態に係る凍結検体薄切装置10によれば、冷凍チャンバー100内に配置された検体搬送部11により、凍結された検体50が搬送される過程において、冷凍チャンバー100内に配置されたブレード部12と交差することにより、検体50から検体切片51が切り出される。
そして、切片搬送部14におけるフィルム状のコンベア部材13のうち、ブレード部12における刃先の近傍に位置する近傍部13Aが、ヒータ部15により加熱されていることで、検体切片51がコンベア部材13の近傍部13Aに接触した際に、接触部分が融解される。
【0061】
これにより、検体切片51のうち、融解された部分がコンベア部材13の表面に付着することで、検体切片51を検体50から分離して凍結した状態で搬送することができる。
また、凍結検体薄切装置10が、コンベア部材13を帯電させる帯電部を備えているので、フィルム状のコンベア部材13を帯電させることができる。これにより、コンベア部材13に静電気が発生することで、検体切片51がコンベア部材13の表面に静電気を用いて付着させることができる。
以上のように、本発明の凍結検体薄切装置10では、コンベア部材13の表面を過度に濡らすことなく、コンベア部材13に検体切片51を付着させて移動することができる。
【0062】
また、ヒータ部15が、コンベア部材13における近傍部13Aを加熱するとともに、近傍部13Aが、ブレード部12における刃先の近傍に常に位置するように支持している。このため、コンベア部材13のうち、ヒータ部15が支持する近傍部13Aにおいて、コンベア部材13を屈曲させて、コンベア部材13が延びる方向を変更することが可能になる。これにより、ブレード部12により切り出された検体切片51が、コンベア部材13の屈曲している部分に当接することにより、検体切片51を円滑にコンベア部材13の表面に付着させることができる。
【0063】
また、ヒータ部15が、パルス電流により制御され、断続的に加熱されているので、冷凍チャンバー100内に配置されるヒータ部15が、例えば連続的に加熱されているような構成と比較して、ヒータ部15の発熱により、冷凍チャンバー100内の温度が上昇するのを抑えることができる。
【0064】
また、凍結切片薄切装置が、コンベア部材13と接触可能に設けられ、コンベア部材13と接触することで、コンベア部材13のテンションを調整するテンション調整部材16を備えている場合には、テンション調整部材16によりコンベア部材13のテンションを調整することができる。そして、コンベア部材13の近傍部13Aにたるみを出すことにより、カール部52とコンベア部材13の表面とが接触しやすくすることができる。これにより、一層円滑に、検体切片51をコンベア部材13の表面に付着させることができる。
【0065】
また、凍結切片薄切装置が、検体50の一部に向けて送風するエアーノズル17を備えている場合には、検体50のカール部52に送風することで、カール部52を伸ばしてコンベア部材13と接触させることができる。これにより、一層円滑に検体切片51をコンベア部材13の表面に付着させることができる。
【0066】
また、切片搬送部14が、一対のローラ部材14A、14Bと、モータ部14Cと、を備えているので、モータ部14Cによりコンベア部材13のテンションを調整しながら、コンベア部材13の進行を制御することができる。そして、コンベア部材13の近傍部13Aにたるみを出すことにより、カール部52とコンベア部材13の表面とが接触しやすくすることができる。これにより、一層円滑に、検体切片51をコンベア部材13の表面に付着させることができる。
【0067】
また、帯電部が、コンベア部材13の一部を、ブレード部12における刃先の近傍に常に位置するように支持している場合には、コンベア部材13の移動に伴って、帯電部とコンベア部材13との間に生じる摩擦により、コンベア部材13を帯電させることができる。これにより、帯電部の構成をシンプルにすることができる。
【0068】
また、帯電部が、コンベア部材13のうち、支持部との接触部分よりも上流側に位置する部分を、直流コロナ放電により帯電させる放電部材18である場合には、コンベア部材13の当該部分を確実に帯電させることが可能になり、静電気を用いた検体切片51の付着を確実に行うことができる。
【0069】
また、切片搬送部14に設けられた検体切片取出装置20における一対の取出部において、コンベア部材13における検体切片51が付着した側に位置し、検体50が固定される標本プレート23を支持する第1取出部材21が、標本プレート23を介して検体切片51を加熱している。このため、検体切片51のうち、標本プレート23と接触する部分が融解することで、検体切片51を、標本プレート23に付着させることができる。これにより、検体切片51を、コンベア部材13から標本プレート23に円滑に取り出すことができる。
【0070】
また、第1取出部材21とともに検体切片51をコンベア部材13ともに挟む第2取出部材22が、コンベア部材13を冷却しているので、検体切片51の表面のうち、コンベア部材13に融着している部分を凍結させて、コンベア部材13から検体切片51が剥離しやすくすることができる。これにより、一層円滑に、検体切片51をコンベア部材13から標本プレート23に取り出すことができる。
【0071】
また、第2取出部材22に通気口22Aが形成され、第2取出部材22を挟むコンベア部材13と反対側に位置する部分に吸引部材24が設けられているので、吸引部材24がフィルム状のコンベア部材13を吸引することにより、吸引部材24から検体切片51がはがれやすくすることができる。これにより、より一層円滑に、検体切片51をコンベア部材13から標本プレート23に取り出すことができる。
【0072】
また、第1取出部材21および第2取出部材22が、検体切片51をコンベア部材13とともに挟み込む方向が上下方向であるので、検体切片51の下方に一対の取出部材のうちのいずれかが位置することとなり、コンベア部材13から検体切片51を標本プレート23に移す過程において、コンベア部材13からはがれた検体切片51が落下するのを抑制することができる。
【0073】
なお、上述の実施形態は、本発明の代表的な実施形態を単に例示したものにすぎない。したがって、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述の実施形態に対して種々の変形を行ってもよい。
【0074】
例えば、上記実施形態においては、凍結検体処理装置1において、凍結検体薄切装置10、および検体切片取出装置20が冷凍チャンバー100内に設けられている構成について説明したが、このような態様に限られない。凍結検体薄切装置10および検体切片取出装置20のうちの一部が、冷凍チャンバー100の外側に設けられてもよい。
【0075】
また、上記実施形態においては、一対の取出部材が、上下方向に検体切片51を挟み込む構成を例に挙げて説明したが、このような態様に限られない。一対の取出部材は、水平方向やその他の方向に検体切片51を挟み込んでもよい。
【0076】
また、上記実施形態においては、凍結検体薄切装置10が、コンベア部材13を加熱するヒータ部15を備えている構成を示したが、このような態様に限られない。凍結検体薄切装置10は、ヒータ部15を備えていなくてもよい。
【0077】
また、前述した各種の変形例を選択し、適宜組み合わせてもよいし、その他の変形を施してもよい。
【符号の説明】
【0078】
1 凍結検体処理装置
10 凍結検体薄切装置
11 検体搬送部
12 ブレード部
13 コンベア部材
14 切片搬送部
15 ヒータ部(支持部)
16 テンション調整部材
17 エアーノズル
18 放電部材
19 吸気ノズル
20 検体切片取出装置
21 第1取出部材
22 第2取出部材
23 標本プレート
24 吸引部材
50 検体
51 検体切片
52 カール部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18