(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-27
(45)【発行日】2023-12-05
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
A63F 5/04 20060101AFI20231128BHJP
【FI】
A63F5/04 661
A63F5/04 652
A63F5/04 605Z
A63F5/04 691A
(21)【出願番号】P 2019156357
(22)【出願日】2019-08-29
【審査請求日】2022-09-21
(73)【特許権者】
【識別番号】390026620
【氏名又は名称】山佐株式会社
(72)【発明者】
【氏名】藤澤 啓司
(72)【発明者】
【氏名】矢野 卓
【審査官】高木 亨
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-018216(JP,A)
【文献】特開2015-142631(JP,A)
【文献】特開2019-098091(JP,A)
【文献】特開2019-024994(JP,A)
【文献】特開2013-236674(JP,A)
【文献】特開2018-023885(JP,A)
【文献】特開2016-106997(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 5/04
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技用価値を基に遊技を行うことができ、外部に備える管理ユニットとの間で前記遊技用価値の受け渡しをデータ形式で行う遊技機において、
前記遊技機は、
当該遊技機の状態を、遊技者にとって有利な第1状態と当該第1状態よりも遊技者にとって不利な第2状態とを含む複数の状態の間で制御する状態制御手段と、
前記第1状態の終了に伴って遊技者に遊技に対するのめり込みの注意を喚起するためののめり込み防止画像を表示領域の所定の領域に一定期間表示する表示手段と、
当該遊技機が管理している前記遊技用価値の管理量をデータ形式で記憶する記憶手段と、
遊技者が当該遊技機から前記管理ユニットへの前記遊技用価値の移動を指示するための操作を行う計数スイッチの押下操作を基に、前記記憶手段に記憶されている前記遊技用価値の前記管理量から、前記遊技用価値の所定量を上限とする移動量を、当該遊技機から前記管理ユニットにデータ形式で移動させる計数手段と、
遊技者に前記計数スイッチの押下操作を促すための押下促進演出を行う演出制御手段と
を備え、
当該遊技機から前記管理ユニットへの前記所定量を上限とした前記遊技用価値の移動に関する処理は、所定の時間毎に実施されるように構成されており、
予め定められた前記遊技用価値の前記管理量の上限の十進数表記での桁数が、前記遊技用価値の前記所定量の十進数表記の桁数よりも2以上大きくなるように構成されており、
前記記憶手段に記憶されている前記遊技用価値の前記管理量が予め定められた前記遊技用価値の前記管理量の上限よりも小さい予め定められた仮上限を超えると、当該仮上限を超えたことの報知を行うとともに、新たな遊技の開始を受け付けないように制御し、
前記押下促進演出は少なくとも前記一定期間のうちの一部期間に行われることがあ
り、
前記押下促進演出に従って前記計数手段を操作することによって、前記記憶手段が記憶している前記遊技用価値の前記管理量を前記所定量から遠ざけることができる
ことを特徴とする遊技機。
【請求項2】
遊技用価値を基に遊技を行うことができ、外部に備える管理ユニットとの間で前記遊技用価値の受け渡しをデータ形式で行う遊技機において、
前記遊技機は、
当該遊技機の状態を、遊技者にとって有利な第1状態と当該第1状態よりも遊技者にとって不利な第2状態とを含む複数の状態の間で制御する状態制御手段と、
当該遊技機が管理している前記遊技用価値の管理量をデータ形式で記憶する記憶手段と、
遊技者が当該遊技機から前記管理ユニットへの前記遊技用価値の移動を指示するための操作を行う計数スイッチの押下操作を基に、前記記憶手段に記憶されている前記遊技用価値の前記管理量から、前記遊技用価値の所定量を上限とする移動量を、当該遊技機から前記管理ユニットにデータ形式で移動させる計数手段と、
遊技者に前記計数スイッチの押下操作を促すための押下促進演出を行う演出制御手段と
を備え、
当該遊技機から前記管理ユニットへの前記所定量を上限とした前記遊技用価値の移動に関する処理は、所定の時間毎に実施されるように構成されており、
予め定められた前記遊技用価値の前記管理量の上限の十進数表記での桁数が、前記遊技用価値の前記所定量の十進数表記の桁数よりも2以上大きくなるように構成されており、
前記記憶手段に記憶されている前記遊技用価値の前記管理量が予め定められた前記遊技用価値の前記管理量の上限よりも小さい予め定められた仮上限を超えると、当該仮上限を超えたことの報知を行うとともに、新たな遊技の開始を受け付けないように制御し、
当該遊技機では、新たな遊技の開始を受け付けないフリーズ期間を備え、当該フリーズ期間中に前記押下促進演出が行われることがあり、
前記押下促進演出に従って前記計数手段を操作することによって、前記記憶手段が記憶している前記遊技用価値の前記管理量を前記所定量から遠ざけることができ、
前記フリーズ期間中に前記計数手段を操作することによって、当該遊技機から前記管理ユニットにデータ形式で移動させる
ことを特徴とする遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技用価値を基に遊技を行う遊技機と、当該遊技機との間で前記遊技用価値の受け渡しをデータ形式で行う管理ユニットとを備える遊技システムにおける遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
遊技機では、当該遊技機に台間ユニット(管理ユニット)が通信回線を通じて接続される。この台間ユニットにICカードが挿入され、台間ユニットに設けられた貸出スイッチが操作されると、台間ユニットから遊技機に遊技用価値の貸し出しがデータ形式で行われる。また、遊技機に設けられた計数スイッチが操作されると、遊技機から台間ユニットに遊技用価値の移動がデータ形式で行われる。さらに、台間ユニットに設けられた離席スイッチや返却スイッチが操作されると、台間ユニットからICカードが排出される。
【0003】
このような遊技機において、台間ユニットの返却スイッチが操作されると、遊技機が遊技用価値を保持していなければICカードの返却が可能な状態であるとし、保持していればICカードの返却が不可能な状態であるとし、返却可能な状態であればICカードが台間ユニットから排出され、一方で、返却不可能な状態であれば計数スイッチの操作を促す報知が実施される。また、台間ユニットの離席スイッチが操作されると、遊技機が遊技用価値を保持していなければ離席可能な状態であるとし、保持していれば離席が不可能な状態であるとし、離席可能な状態であればICカードが台間ユニットから排出され、離席が不可能な状態であれば、計数スイッチの操作を促す報知が実施される。このように、返却スイッチや離席スイッチが操作された場合の遊技機の状態に応じて、計数スイッチの操作を促す報知が実施される遊技機がある(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2014-76290号公報(段落0077-0078など)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、遊技機から台間ユニットへの遊技用価値の移動が例えばメダル50枚分に相当する遊技用価値を上限とし、メダル50枚分に相当する遊技用価値を上限とする遊技機から台間ユニットへの遊技用価値の移動に関する処理が例えば300ms毎に実施されるように遊技機が構成されているとする。当該上限を設けないとすると短時間での遊技機から台間ユニットへの遊技用価値の移動量を大きくすることができるものの、不正行為で短時間のうちに大量の遊技用価値を遊技機から台間ユニットへ移動させることが可能になって遊技店が大きな損失を被ることになるため、当該上限が設けられている。なお、当該上限を超えるような遊技用価値の移動が発生した場合には当該移動を無効なものとしたり、エラーを報知したりすることにより遊技店の被害が最小限に食い止められる。一方で、当該上限を設けた遊技機で、例えば遊技機がメダル5000枚分に相当する遊技用価値を保持している場合に、返却スイッチが操作され、返却不可能な状態であるとして計数スイッチの操作を促す報知が実施され、この報知により計数スイッチが操作されたとする。このとき、メダル5000枚分に相当する遊技用価値が遊技機から台間機に移動するのに要する時間は約30sとなり、遊技者にいらいらを感じさせてしまう虞がある。このため、計数スイッチの操作を促す報知タイミングを工夫して、遊技者にいらいらを感じさせないようにすることが望まれる。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、遊技用価値を基に遊技を行う遊技機と、当該遊技機との間で前記遊技用価値の受け渡しをデータ形式で行う管理ユニットとを備える遊技システムにおいて、遊技者に計数スイッチの押下操作を促すための押下促進演出を適切なタイミングで行って、遊技用価値が遊技機から管理ユニットに移動するのに要する時間に起因する遊技者のいらいら感を抑えることができる遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明にかかる遊技機は、遊技用価値を基に遊技を行うことができ、外部に備える管理ユニットとの間で前記遊技用価値の受け渡しをデータ形式で行う遊技機において、前記遊技機は、当該遊技機の状態を、遊技者にとって有利な第1状態と当該第1状態よりも遊技者にとって不利な第2状態とを含む複数の状態の間で制御する状態制御手段と、前記第1状態の終了に伴って遊技者に遊技に対するのめり込みの注意を喚起するためののめり込み防止画像を表示領域の所定の領域に一定期間表示する表示手段と、当該遊技機が管理している前記遊技用価値の管理量をデータ形式で記憶する記憶手段と、遊技者が当該遊技機から前記管理ユニットへの前記遊技用価値の移動を指示するための操作を行う計数スイッチの押下操作を基に、前記記憶手段に記憶されている前記遊技用価値の前記管理量から、前記遊技用価値の所定量を上限とする移動量を、当該遊技機から前記管理ユニットにデータ形式で移動させる計数手段と、遊技者に前記計数スイッチの押下操作を促すための押下促進演出を行う演出制御手段とを備え、当該遊技機から前記管理ユニットへの前記所定量を上限とした前記遊技用価値の移動に関する処理は、所定の時間毎に実施されるように構成されており、予め定められた前記遊技用価値の前記管理量の上限の十進数表記での桁数が、前記遊技用価値の前記所定量の十進数表記の桁数よりも2以上大きくなるように構成されており、前記押下促進演出は少なくとも前記一定期間のうちの一部期間に行われることがあることを特徴としている。
【0008】
この構成によれば、遊技者にとって有利な第1状態の終了に伴ってのめり込み防止画像が表示手段に一定期間されるようになっており、少なくとも当該一定期間のうちの一部期間に押下促進演出が行われる。遊技者にとって有利な第1状態が終了したときには、遊技機で管理している遊技用価値の管理量が大きくなっていると予想され、この遊技用価値の管理量が大きくなっていると予想される期間で押下促進演出を行えば、遊技者による計数スイッチの押下操作が期待でき、遊技機で管理している遊技用価値の管理量を抑えることができる。このため、例えば遊技者が遊技をやめるときの遊技用価値の移動に要する時間が短くなることが期待でき、遊技者のいらいら感を抑えることができる。
【0009】
また、本発明にかかる遊技機は、遊技用価値を基に遊技を行うことができ、外部に備える管理ユニットとの間で前記遊技用価値の受け渡しをデータ形式で行う遊技機において、前記遊技機は、当該遊技機の状態を、遊技者にとって有利な第1状態と当該第1状態よりも遊技者にとって不利な第2状態とを含む複数の状態の間で制御する状態制御手段と、当該遊技機が管理している前記遊技用価値の管理量をデータ形式で記憶する記憶手段と、遊技者が当該遊技機から前記管理ユニットへの前記遊技用価値の移動を指示するための操作を行う計数スイッチの押下操作を基に、前記記憶手段に記憶されている前記遊技用価値の前記管理量から、前記遊技用価値の所定量を上限とする移動量を、当該遊技機から前記管理ユニットにデータ形式で移動させる計数手段と、遊技者に前記計数スイッチの押下操作を促すための押下促進演出を行う演出制御手段とを備え、当該遊技機から前記管理ユニットへの前記所定量を上限とした前記遊技用価値の移動に関する処理は、所定の時間毎に実施されるように構成されており、予め定められた前記遊技用価値の前記管理量の上限の十進数表記での桁数が、前記遊技用価値の前記所定量の十進数表記の桁数よりも2以上大きくなるように構成されており、当該遊技機では、新たな遊技の開始を受け付けないフリーズ期間を備え、当該フリーズ期間中に前記押下促進演出が行われることがあり、前記フリーズ期間中に前記計数手段を操作することによって、当該遊技機から前記管理ユニットにデータ形式で移動させることを特徴としていてもよい。
【0010】
この構成によれば、少なくとも押下促進演出が行われている期間のうちの一部期間では新たな遊技ができないので、押下促進演出を見た遊技者に計数スイッチの押下操作を行おうとする気にさせることができる。
【0011】
また、前記第1状態は前記遊技用価値の増加区間を含み、前記増加区間のうちの少なくとも前記のめり込み防止画像を表示する期間以外では前記押下促進演出を行わないとしてもよい。
【0012】
この構成によれば、増加区間での押下促進演出による円滑な遊技の妨げを抑えることができる。
【0013】
また、前記表示手段の前記表示領域のうちの前記所定の領域とは異なる他の領域を用いて前記押下促進演出を行うとしてもよい。
【0014】
この構成によれば、のめり込み防止画像は通常遊技者が注目するところに表示するようになっており、押下促進演出がのめり込み防止画像の表示に利用される表示手段を利用して行われるため、押下促進演出に遊技者を注目させることができる。
【0015】
また、前記記憶手段に記憶されている前記遊技用価値の前記管理量が予め定められた前記遊技用価値の前記管理量の上限よりも小さい予め定められた仮上限を超えると、当該仮上限を超えたことの報知を行うとともに、新たな遊技の開始を受け付けないとしてもよい。
【0016】
この構成によれば、遊技用価値の管理量の上限よりも小さい仮上限を基準にすることで、例えば遊技用価値の払出時に遊技用価値の管理量を常に遊技用価値の管理量の上限以下になり、遊技用価値の正確な管理を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の一実施形態にかかる遊技機の一例であるスロットマシンとメダル貸出ユニットの正面図である。
【
図2】スロットマシンの電気的構成を示すブロック図である。
【
図3】
図2のメイン制御基板、サブ制御基板およびメダル管理制御基板の機能を示す機能ブロック図である。
【
図4】スロットマシンの通信システムを示すブロック図である。
【
図5】スロットマシンとメダル貸出ユニット間の基本通信シーケンスを示す図である。
【
図6】
図5のスロットマシンとメダル貸出ユニット間の基本通信シーケンスにおける、スロットマシンとメダル貸出ユニット間での計数の一具体例を示す図である。
【
図7】
図5のスロットマシンとメダル貸出ユニット間の基本通信シーケンスにおける、スロットマシンとメダル貸出ユニット間での貸出の一具体例を示す図である。
【
図8】計数スイッチの押下促進演出及びのめり込み防止演出が行われる期間を説明するための図である。
【
図9】計数スイッチの押下促進演出の変形例を説明するための図である。
【
図10】メイン制御基板とメダル管理制御基板間の電子メダルの払出に関わるシーケンスを示す図である。
【
図11】計数スイッチの押下促進演出の変形例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
<実施形態>
本発明の一実施形態について、
図1~
図8を参照して説明する。
【0019】
(スロットマシンシステム)
まず、スロットマシンシステムについて
図1および
図4を参照して説明する。
図1は本発明の一実施形態にかかるスロットマシンとメダル貸出ユニットの正面図、
図4がスロットマシンシステムを示すブロック図である。なお、スロットマシンシステムSが本発明の「遊技システム」に相当し、スロットマシン1が本発明の「遊技機」に相当し、メダル貸出ユニット200が本発明の「管理ユニット」に相当する。
【0020】
スロットマシンシステムSは、金属等で作られた実在するメダル等を利用せずに、電子データのみで枚数がやりとりされる仮想のメダル(本発明の「遊技用価値」に相当)を使用するメダルレスのスロットマシンシステムである。なお、以下では、電子データのみで枚数がやりとりされる仮想のメダルを、適宜、「電子メダル」と記載する。
【0021】
このスロットマシンシステムSは、
図1、
図4に示すように、電子メダルを基に遊技を行うスロットマシン1と、当該スロットマシン1との間で電子メダルの受け渡しをデータ形式のメダル枚数により行うメダル貸出ユニット200とで構成されている。このメダル貸出ユニット200は、
図4に示すように、ホールコンピュータHPに通信可能に接続されている。
【0022】
スロットマシンシステムSでは、メダル貸出ユニット200の貸出スイッチ230aに対する押下操作により、貸出メダル上限枚数(この実施形態では、「50」枚とするが、これに限定されるものではない。)を上限とする貸出メダル枚数が、データ形式でメダル貸出ユニット200の貸出制御基板240からスロットマシン1のメダル管理制御基板83に移動することにより貸し出される(電子メダルの貸出)。なお、この詳細については、
図5、
図7を用いて後述する。
【0023】
また、メダル貸出ユニット200の計数スイッチ(本発明の「計数スイッチ」に相当)31に対する押下操作により、計数メダル上限枚数(この実施形態では、「50」枚とするが、これに限定されるものではない。)を上限とする計数メダル枚数が、データ形式でスロットマシン1のメダル管理制御基板83からメダル貸出ユニット200の貸出制御基板240に移動することにより計数が行われる(電子メダルの計数)。なお、この詳細については
図5、
図6を用いて後述する。
【0024】
また、後で詳細に説明するように、スロットマシン1のベットスイッチ7(
図1参照)または最大ベットスイッチ8(
図1参照)に対する押下操作により、ベットスイッチ7または最大ベットスイッチ8に応じた投入メダル枚数が、データ形式でメダル管理制御基板83からメイン制御基板63に渡されることにより投入される(電子メダルの投入)。また、後で詳細に説明するように、スロットマシン1の清算スイッチ33(
図1参照)に対する押下操作により、これまでに投入された電子メダルの投入メダル総枚数が、データ形式でメイン制御基板63からメダル管理制御基板83に戻されることにより清算される(電子メダルの清算)。
【0025】
また、入賞することによりスロットマシン1から遊技者に対して所定の利益として入賞した役に応じた所定の払出メダル枚数の電子メダルが付与される場合には、後で詳細に説明するように、当該所定の払出メダル枚数が、データ形式でメイン制御基板63からメダル管理制御基板83に移動することにより払い出される(電子メダルの払出)。
【0026】
また、メイン制御基板63からホールコンピュータHPへの各種遊技情報の送信は、メダル管理制御基板83、I/F基板90を介し、さらにメダル貸出ユニット200を介して行われる。各種遊技情報は、例えば、前面パネル2の開放状態、電子メダルの投入に関する情報、電子メダルの払出メダル枚数に関する情報、エラー発生情報、設定変更中である旨の情報、設定確認状態である旨の情報、ボーナス状態中である旨の情報、有利区間中である旨の情報、入賞・再遊技役・ボーナス役に入賞した旨の情報、各リール6L,6M,6Rが停止した旨の情報などである。
【0027】
また、メダル管理制御基板83と、貸出制御基板240とは、I/F基板90,250を介して双方向で情報のやり取りを行う。
【0028】
以下、メダル貸出ユニット200とスロットマシン1の詳細について説明する。
【0029】
(メダル貸出ユニット)
まず、メダル貸出ユニット200について
図1、
図4を用いて詳細に説明する。
【0030】
メダル貸出ユニット200は、
図4に示すように、ユニット情報表示装置210、現金投入装置215、カード挿入排出装置220、貸出制御基板240、I/F基板250、貸出スイッチ230a、返却スイッチ230b、及び、離席スイッチ230cを備えている。この各スイッチ230a,230b,230cは、
図1に示すように、メダル貸出ユニット200の前面に設けられている。
【0031】
ユニット情報表示装置210は、
図1に示すように、メダル貸出ユニット200の前面に設けられた液晶表示器210aを有する。ユニット情報表示装置210は、メモリ450において記憶されている現金残高(度数)を示すデータ(以下、「残高データ」と記載する。)が示す現金残高(度数)やメモリ450において記憶されている電子メダルのメダル枚数(メダル貸出ユニット200側で遊技者が所持している電子メダルのメダル枚数:以下、「所持メダル枚数」と記載する。)を示すデータ(以下、「所持メダル枚数データ」と記載する。)が示す電子メダルの所持メダル枚数などを表示するものである。なお、ユニット情報表示装置210が有する表示器は、液晶表示器210aに限定されるものではなく、例えば、複数の7セグメントLEDにより構成されていてもよいし、有機EL表示器により構成されていてもよい。
【0032】
カード挿入排出装置220は、
図1に示すように、メダル貸出ユニット200の前面に設けられた、所定のID情報が書き込まれたメダルカードを挿入したり、当該メダルカードを排出したりするための挿入/排出口220aを有する。カード挿入排出装置220は、挿入/排出口220aからメダルカードが挿入された場合に当該メダルカードを収納するとともに、返却スイッチ230bや離席スイッチ230cが操作された場合に所定の情報が記録されたメダルカードを挿入/排出口220aから排出するものである。
【0033】
現金投入ユニット215は、
図1に示すように、メダル貸出ユニット200の前面に設けられた、紙幣等の現金を投入するための現金投入口215aを有する。現金投入ユニット215は、遊技者がメダル貸出ユニット200から電子メダルを借り受けるために現金投入口215aから紙幣等の現金が投入された場合に当該現金を収納するものである。なお、カード挿入排出装置220に遊技者のメダルカードが収納されていない状態で現金が投入された場合は、カード挿入排出装置220に収納されている無記録状態の複数のメダルカードのうちの一枚を遊技者に貸し出すようにしてもよい。
【0034】
貸出制御基板240には、
図4に示すように、貸出CPU400及びメモリ450が実装されている。
【0035】
メモリ450は、各種データをデータ形式で一時的に記憶するRAM部と、各種プログラムなどを記憶するROM部とを備えており、RAM部は、所持メダル枚数データや残高データ、メダルカードのID情報などを記憶するものである。
【0036】
貸出CPU400は、メダル貸出ユニット200全体の制御を行うものであり、例えば、スロットマシン1のメダル管理制御基板83との間でデータ形式のメダル枚数により電子メダルの受け渡し(貸出、計数)などの処理を行うものである。
図4に示すように、貸出CPU400は、受付処理手段401、貸出処理手段402、第2計数処理手段403、返却・離席処理手段404、及び、送受信手段405として機能する。
【0037】
(1)受付処理手段401
受付処理手段401は、電源投入後や返却スイッチ230bに対する押下操作後にメダルカードが挿入/排出口220aに挿入されてカード挿入排出装置220に収納されると、当該メダルカードに書き込まれているID情報をメモリ450に記憶するとともに、当該メダルカードに記憶されている金額(金額が「0」の場合もある)や電子メダルのメダル枚数(枚数が「0」の場合もある)を、メモリ450に記憶している残高データが示す現金残高や所持メダル枚数データが示す所持メダル枚数に移す処理を行うものである。
【0038】
また、受付処理手段401は、離席スイッチ230cに対する押下操作後にメダルカードが挿入/排出口220aに挿入されると、当該メダルカードに書き込まれたID情報とメモリ450に記憶されているID情報とを比較し、両者が一致する場合には当該メダルカードを収納する制御を行うものであり、当該メダルカードがカード挿入排出装置220に収納される。一方で、両者が一致しない場合には当該メダルカードを排出する制御を行うものであり、当該メダルカードはカード挿入排出装置220に収納されずに排出される。
【0039】
また、受付処理手段401は、現金が現金投入口215aに投入されて現金投入装置215に収納されると、メモリ450に記憶されている残高データを、投入された金額分加算した残高データに書き換えるものである。
【0040】
(2)貸出処理手段402
貸出処理手段402は、貸出スイッチ230aに対して押下操作がされた場合、メモリ450に記憶されている所持メダル枚数データ又は残高データを基に、貸出メダル上限枚数「50」を上限とする貸出メダル枚数の電子メダルを、スロットマシン1のメダル管理制御基板83に貸し出す貸出処理を行うものである。この貸出処理では、所持メダル枚数データを基に電子メダルを貸し出す場合にはメモリ450に記憶されている所持メダル枚数データを貸出メダル枚数分減算した所持メダル枚数データに書き換え、残高データを基に電子メダルを貸し出す場合にはメモリ450に記憶されている残高データを貸出メダル枚数に相当する金額分減算した残高データに書き換える。なお、貸出メダル枚数の電子メダルの貸出を受けたスロットマシン1のメダル管理制御基板83では、メモリ85に記憶されている電子メダルのメダル枚数(スロットマシン1側で遊技者が所持している電子メダルのメダル枚数:以下、「遊技メダル枚数」と記載する。)を示すデータ(以下、「遊技メダル枚数データ」と記載する。)を、貸出メダル枚数分加算した遊技メダル枚数データに書き換える。なお、貸出メダル枚数は、メモリ450で記憶されている所持メダル枚数データに基づくメダル枚数「a」が貸出メダル上限枚数「50」以上であれば所持メダル枚数データに基づいて「50」に設定され、「1」以上で貸出メダル上限枚数「50」未満であれば所持メダル枚数データに基づいて「a」に設定される。また、貸出メダル枚数は、メダル枚数「a」が「0」の場合において、メモリ450で記憶されている残高データに基づくメダル枚数「b」が貸出メダル上限枚数「50」以上であれば残高データに基づいて「50」に設定され、「1」以上で貸出メダル上限枚数「50」未満であれば残高データに基づいて「b」に設定される。なお、貸出処理手段402による貸出処理の詳細については、
図5、
図7を用いて後述する。
【0041】
なお、貸出処理手段402による電子メダルの貸出処理では、所持メダル枚数データに基づく貸出が現金データに基づく貸出よりも優先して行われるとしているが、これに限定されるものではない。また、例えば、47枚(等価)、200枚(5スロ)、500枚(2スロ)など、レート等によって現金1000円に対応する枚数が異なり、貸出スイッチ230aの1回で1000円分を貸し出したり(例えば、貸出スイッチ230aの1回の操作で47枚(等価)を貸し出したり)、貸出スイッチ230aの1回で500円分を貸し出したり(例えば、貸出スイッチ230aの1回の操作で100枚(5スロ)を50枚単位での2回の処理で貸し出したり)する。
【0042】
(3)第2計数処理手段403
第2計数処理手段403は、スロットマシン1の計数スイッチ31(
図1参照)に対して押下操作がされることによりスロットマシン1のメダル管理制御基板83から渡される計数メダル上限枚数「50」(本発明の「前記遊技用価値の所定量」に相当)を上限とする計数メダル枚数(本発明の「移動量」に相当)の電子メダルを、所定の時間(この実施形態では「300」msとするが、これに限定されるものではない。)毎に、スロットマシン1のメダル管理制御基板83から受け取って計数する計数処理を行うものである。この計数処理により、メダル貸出ユニット200のメモリ450では、記憶されている所持メダル枚数データを、計数メダル枚数分加算した所持メダル枚数データに書き換えるとともに、スロットマシン1のメダル管理制御基板83では、メモリ85に記憶されている遊技メダル枚数データを、計数メダル枚数分減算した遊技メダル枚数データに書き換える。なお、第2計数処理手段403による計数処理の詳細については、
図5、
図6を用いて後述する。
【0043】
(4)返却・離席処理手段404
返却・離席処理手段404は、返却スイッチ230bに対して押下操作がされた場合に、メモリ450に記憶されている所持メダル枚数データや残高データを、カード挿入排出装置220に収納されているメダルカードに記録するとともに、メモリ450に記憶されている所持メダル枚数データや残高データ、ID情報を初期化し、当該メダルカードを排出する処理を行うものであり、当該メダルカードはカード挿入排出装置220の挿入/排出口220aから排出される。
【0044】
また、返却・離席処理手段404は、離席スイッチ230cに対して押下操作がされた場合に、メモリ450に記憶されている所持メダル枚数データが示す所持メダル枚数や残高データが示す現金残高をカード挿入排出装置220に収納されているメダルカードに移すことなく、メモリ450に記憶されている所持メダル枚数データや残高データをそのままメモリ450に記憶した状態で、カード挿入排出装置220に収納されているメダルカードを排出する処理を行うものであり、当該メダルカードはカード挿入排出装置220の挿入/排出口220aからより排出される。
【0045】
(5)送受信手段405
送受信手段405は、メダル管理制御基板83からの各種情報を受信するとともに、メダル管理制御基板83に各種情報を送信するものである。メダル管理制御基板83から受信する情報としては、計数メダル枚数に関する情報や、エラー情報、メイン制御基板63からホールコンピュータHPに送信される各種遊技情報などである。また、メダル管理制御基板83に送信する情報としては、貸出メダル枚数に関する情報などである。
【0046】
(スロットマシン)
続いて、スロットマシン1の構成の概略について、
図1を参照して説明する。
【0047】
本実施形態におけるスロットマシン1では、ベットスイッチ7または最大ベットスイッチ8の操作により、遊技を開始させるための所定条件を成立させるために電子メダルの投入が行われる。また、電子メダルの投入により所定枚数分の賭け数が設定されて所定条件が成立したことを条件として、遊技者によりスタートスイッチ9が操作されると、各々複数個の図柄が配列された複数の回転リール6L,6M,6Rが回転を開始する。また、各ストップスイッチ10L,10M,10Rの操作により各回転リール6L,6M,6Rが停止する。このときの停止図柄表示結果が所定の入賞態様であれば、所定の入賞態様に応じた予め定められた所定の払出メダル枚数分の電子メダルの払出が行われることにより1回の遊技が終了する。
【0048】
スロットマシン1は、例えば、
図1に示すように構成されている。すなわち、このスロットマシン1では、前面が開放された箱型の筐体の前面が前面パネル2により開閉自在に閉塞され、この前面パネル2のほぼ中央高さの位置に操作板3が配設されると共に、この操作板3の上方に正面板4が配設されている。そして、この正面板4には横長矩形の表示窓5が設けられている。また、表示窓5の内側には、複数種類の図柄を予め定められた順序で可変表示する左・中・右回転リール6L,6M,6Rが配置されている。
【0049】
左・中・右回転リール6L,6M,6Rそれぞれの周面には、所定の個数の図柄が所定の配列で設けられている。また、左・中・右回転リール6L,6M,6Rそれぞれの周面に設けられた複数の図柄には、種類が異なる複数種類の図柄が含まれている。なお、各回転リール6L,6M,6Rは、複数種類の図柄が印刷されたリールテープが回転リールの周面に貼り付けられて形成されている。また、各回転リール6L,6M,6Rが回転すると、各回転リール6L,6M,6Rそれぞれの周面に設けられた複数種類の図柄が所定の順序でそれぞれ表示窓5に変動表示される。また、各回転リール6L,6M,6Rの回転が停止すると、各回転リール6L,6M,6Rのそれぞれについて、表示窓5の上段、中段および下段のそれぞれに1個ずつの合計3個の図柄が表示されるように設定されている。すなわち、全ての回転リール6L,6M,6Rが停止すると、縦3列横3行に配列された合計9個の図柄が表示窓5に停止表示される。
【0050】
また、各回転リール6L,6M,6Rをそれぞれ独立して回転駆動できるように、各回転リール6L,6M,6Rには、それぞれステッピングモータにより構成される左、中、右リールモータ27L,27M,27R(
図2参照)が連結されている。また、各回転リール6L,6M,6Rを支持する支持枠体が筐体内の後壁に固定されて設けられており、各回転リール6L,6M,6Rは支持枠体に支持されて筐体内に配設されている。
【0051】
また、操作板3には、ベットスイッチ7、最大ベットスイッチ8、清算スイッチ33、レバー状のスタートスイッチ9、左・中・右ストップスイッチ10L,10M,10R、及び、計数スイッチ31が設けられている。
【0052】
ベットスイッチ7は、メダル管理制御基板83(
図2参照)からメイン制御基板63(
図2参照)への1枚分の電子メダルの投入を指示する操作を行うためのものである。最大ベットスイッチ8は、メダル管理制御基板83からメイン制御基板63への最大投入メダル枚数に達するまでのメダル枚数分の電子メダルの投入を指示する操作を行うためのものである。
【0053】
清算スイッチ33は、電子メダルの投入のキャンセルを指示する操作を行うためのものである。この清算スイッチ33の操作により、メダル管理制御基板83からメイン制御基板63に投入されたメダル枚数を、メイン制御基板63からメダル管理制御基板83に移す処理が行われる。これにより、メイン制御基板63では電子メダルの投入メダル枚数が「0」になり、メダル管理制御基板83ではメモリ85に記憶されている遊技メダル枚数データが、電子メダルの投入メダル枚数分加算した遊技メダル枚数データに書き換えられる。
【0054】
スタートスイッチ9は、各回転リール6L,6M,6Rを回転させて各図柄の可変表示の開始を指示する操作を行うためのものである。左・中・右ストップスイッチ10L,10M,10Rは、左・中・右回転リール6L,6M,6Rの回転を停止させて各図柄の可変表示の停止を指示する操作を行うためのものである。
【0055】
計数スイッチ31は、スロットマシン1のメダル管理基板81のメモリ85(
図4参照)に記憶されている遊技メダル枚数データから、メダル貸出ユニット200の貸出制御基板240のメモリ450(
図4参照)に記憶されている所持メダル枚数データへの電子メダルの移動を指示する操作を行うためのものである。
【0056】
本実施の形態では、1ゲーム(1回の遊技)に必要な賭け数(所定枚数)は、1枚、2枚、3枚の3種類が設定されている。また、各回転リール6L,6M,6Rそれぞれにより複数種類の図柄を可変表示する可変表示列が形成されており、各ストップスイッチ10L,10M,10Rは、各回転リール6L,6M,6Rのそれぞれに対応して設けられている。
【0057】
また、正面板4の上方のほぼ中央には、動画などを表示して遊技者に当選や入賞などを告知したり、各ストップスイッチ10L,10M,10Rの操作態様を報知する演出を行うための液晶表示器14が設けられている。
【0058】
また、正面板4の上方の左右には、音楽や音声などによる演出を行うための上部スピーカ15が設けられている。また、操作板3の下方には、装飾画などが表示された下部パネル18が設けられ、この下部パネル18の左右には、音楽や音声などによる演出を行うための下部スピーカ16が設けられている。
【0059】
また、前面パネル2の上側の周縁部分に上部ランプ部21が設けられ、前面パネル2の下部パネル18の左右に下部ランプ部22が設けられている。各ランプ部21,22それぞれは、発光ダイオードや有機EL等の発光素子、一般的な電球などの発光手段を備え、遊技者に当選や入賞を告知するなどの演出を行う。
【0060】
また、表示窓5の右下方には、遊技者がスロットマシン1側で所持している電子メダルのメダル枚数(遊技メダル枚数)を表示するための遊技メダル枚数表示器26が配設されている。この遊技メダル枚数表示器26は、例えば5個の7セグメントディスプレイで構成され、5桁の遊技メダル枚数が表示可能になっている。また、遊技メダル枚数表示器26の隣りには、メダル管理制御基板83に関連するエラー表示を行う3つのエラー表示ランプ30a,30b,30cが配設されている。
【0061】
また、表示窓5の左下方には、電子メダルの払出メダル枚数を表示する払出表示器46が配設されている。この払出表示器46は、例えば2個の7セグメントディスプレイで構成され、2桁の払出メダル枚数が表示可能になっている。
【0062】
(スロットマシンの電気的な構成の概略)
スロットマシン1の電気的な構成の概略について、
図1も参照しつつ
図2を参照して説明する。
図2はスロットマシンの電気的構成を示すブロック図である。
【0063】
左・中・右位置センサ55L,55M,55Rは、左・中・右リール6L,6M,6Rの回転位置をそれぞれ検出するためのもので、例えば左・中・右リール6L,6M,6Rにそれぞれ設けられた突起部を検出するフォトインタラプタからなり、左・中・右リール6L,6M,6Rが回転すると、一周ごとに突起部を検出してその検出信号をメイン制御基板63に出力する。このスロットマシン1では、例えば左・中・右位置センサ55L,55M,55Rが上記突起部を検出したときに、各リール6L,6M,6Rそれぞれに設定された0~20番の図柄のコマ番号のうち、それぞれコマ番号20番の図柄が表示窓5の中段に位置するように構成されている。
【0064】
スロットマシン1の内側には、操作ボックス49が設けられており、操作ボックス49内には、電源のオン、オフを切り換える電源スイッチ50、キーシリンダー式の変更処理開始スイッチ56、押しボタン式のリセットスイッチ52が設けられている。
【0065】
ここで、設定値の変更手順の一例について説明する。管理者は、前面パネル2を開放して、電源スイッチ50がオフの状態で設定変更キー(図示省略)をキーシリンダーに挿入して回転させることで変更処理開始スイッチ56をオンにする。この変更処理開始スイッチ56がオンの状態で、電源スイッチ50をオンにすることで、後述する設定値設定手段100による設定値の設定変更が可能な状態になり、設定変更処理が開始される。このとき、RAM65に記憶されている設定値が設定値設定手段100により読み出されて設定値表示器(不図示)に表示されることにより報知される。そして、管理者がリセットスイッチ52を1回押す毎に設定値設定手段100により1つ上位の設定値(例えば、設定3の場合は設定4、設定6の場合は設定1)が設定値表示器(不図示)に表示される。そして、リセットスイッチ52の操作により設定値が所望の設定値になったときに、管理者がスタートスイッチ9を操作すると、そのときに設定値表示器(不図示)に表示されている設定値が仮設定され、キーシリンダーに挿入されている設定変更キーを回転させることで変更処理開始スイッチ56をオフにすると、設定値設定手段100によりRAM65に記憶されている設定値を仮設定値に書き換えられることにより設定値が確定し、設定変更処理が終了する。
【0066】
また、このスロットマシン1では、遊技の進行に関する制御を行うメインCPU61が実装されたメイン制御基板63と、メイン制御基板63から送信された情報に基づき遊技の進行に合わせた演出の制御を行うサブCPU71やメモリ75が実装されたサブ制御基板73、遊技者がスロットマシン1側で所持する電子メダルの遊技メダル枚数を管理する管理CPU81やメモリ85が実装されたメダル管理制御基板83とが別々に設けられており、メイン制御基板63からサブ制御基板73に対して各種の遊技情報が一方向で送信される。また、メイン制御基板63とメダル管理制御基板83との間では各種の情報が双方向で送信される。
【0067】
メイン制御基板63のメインCPU61にはRAM65、ROM67が設けられている。RAM65はスロットマシン1の遊技状態に関するデータや遊技区間に関するデータ、投入された電子メダルの投入メダル総枚数を示す投入メダル総枚数データなどの遊技に関するデータをデータ形式で一時的に記憶するものであり、各種のデータを格納するための各種の記憶領域が形成されている。また、ROM67は予め設定されたデータ(
図3の役抽選テーブル671など)を含む遊技機用プログラム(スロットマシン1用のプログラム)を記憶するものである。
【0068】
また、メイン制御基板63のメインCPU61は、タイマ割込などの割込機能を有し、ROM67に記憶された遊技機用プログラムを実行することにより、遊技の進行に関する処理を行う。
【0069】
また、サブ制御基板73のメモリ75は、RAM部とROM部とを有する。RAM部は、各種データをデータ形式で一時的に記憶するものであり、各種のデータを格納するための各種の記憶領域が形成されている。また、ROM部は、演出用の各種プログラムなどを記憶するものである。また、サブ制御基板73のサブCPU71は、タイマ割込などの割込機能を有し、メインCPU61から送信されるスロットマシン1に関する各種の遊技情報に基づいてメモリ75に格納されたプログラムを実行することで、遊技者に対する遊技に関連する演出の内容を決定し、決定された演出の内容に基づいて、サブ制御基板73が有するI/Oポートを介して、液晶表示器14やスピーカ15,16などの演出機器の制御を行う。
【0070】
また、メダル管理制御基板83のメモリ85は、RAM部とROM部とを有する。RAM部は、遊技者がスロットマシン1側で所持する電子メダルの遊技メダル枚数を示す遊技メダル枚数データ等の各種データをデータ形式で一時的に記憶するものであり、各種のデータを格納するための各種の記憶領域が形成されている。遊技メダル枚数データ用の記憶領域のサイズとして本実施形態では2バイト(16ビット)が割り当てられており、0~65535のメダル枚数を記憶することができるようになっている。また、ROM部は、各種プログラムなどを記憶するものである。また、メダル管理制御基板83の管理CPU81は、タイマ割込などの割込機能を有し、メインCPU61から送信される情報及びメインCPU61に送信する情報、メダル貸出ユニット200から送信される情報やメダル貸出ユニット200に送信する情報に基づいて、メモリ85に記憶される遊技メダル枚数データを管理する。
【0071】
この実施形態では、メモリ85に形成された遊技メダル枚数データ用の記憶領域で管理可能なメダル枚数の上限(以下、「管理上限メダル枚数」と記載する。)は「65535」であり、計数メダル上限枚数は「50」である。このように、管理上限メダル枚数の10進数表記の桁数は5桁であり、計数メダル上限枚数の10進数表記の桁数は2桁であり、計数メダル上限枚数の10進数表記の桁数は管理上限メダル枚数の10進数表記の桁数よりよりも3桁小さくなっている(言い換えると、管理上限メダル枚数の10進数表記の桁数は計数メダル上限枚数の10進数表記の桁数よりも3桁大きくなっている)。なお、これに限定されるものではなく、計数メダル上限枚数が大きい場合には、短時間でのスロットマシン1のメダル管理制御基板83からメダル貸出ユニット200の貸出制御基板240への電子メダルの移動メダル枚数が多くなり、不正による遊技店の被害が大きくなることを踏まえると、計数メダル上限枚数はあまり大きくならないことが好ましく、計数メダル上限枚数の10進数表記の桁数が管理上限メダル枚数の10進数表記の桁数がよりも2桁小さくなるように設定されていてもよい(言い換えると、管理上限メダル枚数の10進数表記の桁数が計数メダル上限枚数の10進数表記の桁数よりも2桁大きくなるように設定されていてもよい)し、計数メダル上限枚数の10進数表記の桁数が管理上限メダル枚数の10進数表記の桁数よりも4桁以上小さくなるように設定されていてもよい(言い換えると、管理上限メダル枚数の10進数表記の桁数が計数メダル上限枚数の10進数表記の桁数よりも4桁以上大きくなるように設定していてもよい)。なお、計数メダル上限枚数を抑えることにより、メダル管理制御基板83のメモリ85に記憶された遊技メダル枚数データが示す遊技メダル枚数が大きい場合にはスロットマシン1のメダル管理制御基板83からメダル貸出ユニット200の貸出制御基板240への電子メダルの移動時間が長くなることになる。しかしながら、本実施形態では、後述するように有利区間の終了に伴って計数スイッチ31の押下を遊技者に促す押下促進演出を行うことにより、メダル管理制御基板83のメモリ85に記憶された遊技メダル枚数データが示す遊技メダル枚数があまり大きくならないようにして、スロットマシン1のメダル管理制御基板83からメダル貸出ユニット200の貸出制御基板240への電子メダルの移動時間があまり長くなることを防ぐことを可能にしている。
【0072】
なお、遊技メダル枚数データ用の記憶領域が本発明の「記憶手段」に相当し、遊技メダル枚数データ用の記憶領域に記憶されている遊技メダル枚数データが示す電子メダルの枚数が本発明の「当該遊技機が管理している前記遊技用価値の管理量」に相当し、管理上限メダル枚数が本発明の「予め定められた前記遊技用価値の前記管理量の上限」に相当する。
【0073】
なお、メイン制御基板63、サブ制御基板73、メダル管理制御基板83、I/F基板90それぞれは、外部から容易にアクセスできないように、カシメ機構を有する個別の基板ケース内に封印されている。不正行為を防止するための各基板の接続方法としては、それぞれに実装されたコネクタにより、直接基板間接続(BtoB接続)する方法、物理的アクセスの他に、電磁波ノイズの影響を抑えるワイヤカバーで被覆された信号線を用いて接続する方法、信号線を遊技者から視認し難い場所から引き回す方法、基板間の通信信号を暗号化する方法、各基板に設けたID情報を、定期的またはエラー発生時にやり取りする方法などがある。なお、基板それぞれに実装されたコネクタにより両基板を接続する場合は、基板の視認性が低下する積層接続ではなく、横並びに接続し、接続箇所を含めた基板ユニットとしてカバーすることでアクセスを困難にするとよい。
【0074】
(メイン制御基板)
メイン制御基板63の機能について
図3を参照して説明する。なお、
図3のメイン制御基板63内の各手段はメイン制御基板63に実装されたメインCPU61(
図2参照)により実現される機能である。
【0075】
例えば、スロットマシン1には、役として、上位役としてのボーナス役、下位役としての複数の再遊技役と複数の小役が予め定められている。また、当選役グループとして、ボーナス役から構成される当選役グループ、再遊技役から構成される当選役グループ、小役から構成される当選役グループが用意されている。この小役から構成される当選役グループには、左・中・右ストップスイッチ10L,10M,10Rの押し順が正解の場合には当選役グループを構成する小役のうちの最大の配当(最大の払出メダル枚数)が得られる小役に入賞するように、押し順が正解でない場合には当選役グループを構成する小役のうちの最大の配当(最大の払出メダル枚数)が得られる小役に入賞しないように、左・中・右回転リール6L,6M,6Rの停止制御が行われ当選役グループがあり、このような当選役グループを以下では「押し順当選役グループ」と記載する。
【0076】
(1)設定値設定手段100
設定値設定手段100は、所定の設定変更操作に基づいて、RAM65に記憶されている設定値を、出玉率が異なる複数の設定値の中から一つの設定値に書き換えることにより、スロットマシン1の設定値を設定するものである。
【0077】
(2)遊技状態制御手段101
遊技状態制御手段101は、スロットマシン1において実行される遊技状態を複数の遊技状態の中から一つの遊技状態に制御するためのものである。
【0078】
この実施形態では、遊技状態として、通常遊技状態、ボーナス内部当選状態、ボーナス遊技状態がある。通常遊技状態は、電源投入時やボーナス遊技状態の終了条件(例えば、ボーナス遊技状態での所定回の遊技や払出のある役の所定回の入賞)の成立により設定される遊技状態である。また、ボーナス内部当選状態は、通常遊技状態で、ボーナス役を含む当選役グループに当選したが、当該当選した遊技で当該ボーナス役に入賞しなかった場合に設定される遊技状態である。また、ボーナス遊技状態は、ボーナス役を含む当選役グループに当選して当該当選した遊技で当該ボーナス役に入賞した場合、ボーナス内部当選状態で持ち越しているボーナス役に入賞した場合に設定される遊技状態である。なお、この実施形態では、ボーナス遊技状態は通常遊技状態やボーナス内部当選状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態であるとする。
【0079】
(3)遊技区間制御手段102
遊技区間制御手段102は、スロットマシン1において実行される遊技区間を複数の遊技区間の中から一つの遊技区間に制御するためのものである。
【0080】
この実施形態では、遊技区間として非有利区間、有利区間中の非出玉区間、有利区間中の出玉区間がある。非有利区間は、押し順当選役グループに当選した場合に最大の配当が得られる小役に入賞する左・中・右ストップスイッチ10L,10M、10Rの正解の押し順を報知する報知演出を許容しない遊技区間であり、遊技者にとって不利な遊技区間である。有利区間は、押し順当選役グループに当選した場合に最大の配当が得られる小役に入賞する左・中・右ストップスイッチ10L,10M、10Rの正解の押し順を報知する報知演出を許容する遊技区間であり、遊技者にとって有利な遊技区間である(非有利区間よりも遊技者にとって有利な遊技区間である)。有利区間中の非出玉区間は報知演出が許容されているものの実際には報知演出が行われない遊技区間であり、有利区間中の出玉区間は報知演出が許容されていて実際に報知演出が行われる遊技区間である。非有利区間は、電源投入時や有利区間の終了条件(例えば、有利区間での所定回の遊技や所定枚数の電子メダルの増加、出玉区間での遊技数セットの消化)の成立により設定される。有利区間内の非出玉区間は、非有利区間で予め定められた当選役グループの当選を契機として行われる非有利区間から有利区間への移行抽選に当選した場合に設定され、非出玉区間では、出玉区間で遊技する権利がある所定の遊技数からなる遊技数セットの付与抽選(以下、「遊技数セット上乗せ抽選」と記載する。)が行われる。有利区間内の出玉区間は、非出玉区間での所定遊技数の遊技の後に設定され、出玉区間では遊技数セット上乗せ抽選が行われる。有利区間内の非出玉区間や出玉区間での遊技数セット上乗せ抽選は例えば所定の当選役グループに当選した場合に行われ、選択肢として遊技数セット「0」、「1」がある。なお、選択肢は、「0」、「1」、「2」などであってもよい。なお、遊技区間制御手段102は本発明の「状態制御手段」に相当する。また、遊技区間が本発明の「遊技機の状態」に相当し、非有利区間が本発明の「第2状態」に相当し、有利区間が本発明の「第1状態」に相当し、有利区間中の出玉区間が本発明の「増加区間」に相当する。
【0081】
(4)第1投入処理手段103
第1投入処理手段103は、ベットスイッチ7または最大ベットスイッチ8に対する押下操作を基にメダル管理制御基板83の第2投入処理手段301cとの間で情報の交換をしながら電子メダルの投入に関する投入処理を行い、清算スイッチ33に対する押下操作を基にメダル管理制御基板83の第2投入処理手段301cとの間で情報の交換をしながら電子メダルの清算(電子メダルの投入のキャンセル)に関する清算処理を行うものである。
【0082】
ここで、メイン制御基板63の第1投入処理手段103とメダル管理制御基板83の第2投入処理手段301cとで行われる電子メダルの投入について説明する。
【0083】
メイン制御基板63の第1投入処理手段103は、ベットスイッチ7に対する押下操作を検出すると、RAM65に記憶されている投入メダル総枚数データが示す投入メダル総枚数が1遊技の最大投入メダル枚数に達していない場合には、ベットスイッチ7が押下された旨を特定可能な情報をメダル管理制御基板83に送信する。当該情報を受信したメダル管理制御基板83では、第2投入処理手段301cは、メモリ85に記憶されている遊技メダル枚数データを、投入メダル枚数「1」分減算した遊技メダル枚数データに書き換え、投入メダル枚数「1」をメイン制御基板63に送信する。メダル管理制御基板83から投入メダル枚数「1」を受信したメイン制御基板63では、第1投入処理手段103は、RAM65に記憶されている投入メダル総枚数データを、投入メダル枚数「1」分加算した投入メダル総枚数データに書き換える。このようにして、メダル管理制御基板83からメイン制御基板63にメダル枚数「1」分の電子メダルの投入が行われる。なお、ベットスイッチ7が押下されたときのメモリ85に記憶されている遊技メダル枚数データが示す遊技メダル枚数が「0」のときには電子メダルの投入は行われない。
【0084】
また、メイン制御基板63の第1投入処理手段103は、最大ベットスイッチ8に対する押下操作を検出すると、RAM65に記憶されている投入メダル総枚数データが示す投入メダル総枚数が最大投入メダル枚数に達していない場合には、最大ベットスイッチ8が押下された旨と最大投入メダル枚数に達するまでに必要な投入メダル枚数「X」(=最大投入メダル枚数-投入メダル総枚数データが示す投入メダル総枚数)を特定可能な情報をメダル管理制御基板83に送信する。当該情報を受信したメダル管理制御基板83では、第2投入処理手段301cは、メモリ85に記憶されている遊技メダル枚数データを、投入メダル枚数「X」分減算した遊技メダル枚数データに書き換え、投入メダル枚数「X」をメイン制御基板63に送信する。メダル管理制御基板83から投入メダル枚数「X」を受信したメイン制御基板63では、第1投入処理手段103は、RAM65に記憶されている投入メダル総枚数データを、投入メダル枚数「X」分加算した投入メダル総枚数データに書き換える。このようにして、メダル管理制御基板83からメイン制御基板63にメダル枚数「X」の電子メダルの投入が行われる。ただし、メダル枚数「X」の電子メダルの投入は、例えば、メダル枚数「1」の電子メダルの投入を「X」回行うことにより実現されてもよい。なお、最大ベットスイッチ8が押下されたときのメモリ85に記憶されている遊技メダル枚数データが示す遊技メダル枚数が1以上「X」未満の「0」でない「XX」のときには、投入メダル枚数「XX」の電子メダルの投入が行われ、当該遊技メダル枚数が「0」のときには電子メダルの投入は行われない。
【0085】
ここで、メイン制御基板63の第1投入処理手段103とメダル管理制御基板83の第2投入処理手段301cとで行われる電子メダルの清算について説明する。
【0086】
メイン制御基板63の第1投入処理手段103は、清算スイッチ33に対する押下操作を検出すると、RAM65に記憶されている投入メダル総枚数データが示す投入メダル総枚数「Y」が「1」以上の場合には、清算スイッチ33が押下された旨と清算メダル枚数「Y」を特定可能な情報をメダル管理制御基板83に送信する。当該情報を受信したメダル管理制御基板83では、第2投入処理手段301cは、メモリ85に記憶されている遊技メダル枚数データを、清算メダル枚数「Y」分加算した遊技メダル枚数データに書き換え、書き換えた旨に関する情報をメイン制御基板63に送信する。当該情報を受信したメイン制御基板63では、第1投入処理手段103は、RAM65に記憶されている投入メダル総枚数データを、清算メダル枚数「Y」分減算した投入メダル総枚数データに書き換える。このようにして、メイン制御基板63からメダル管理制御基板83にメダル枚数「Y」の電子メダルの清算が行われる。ただし、メダル枚数「Y」の電子メダルの清算は、例えば、メダル枚数「1」の電子メダルの清算を「Y」回行うことにより実現されてもよい。
【0087】
また、第1投入処理手段103は、有効化されているスタートスイッチ9に対する押下操作を検出すると、RAM65に記憶されている投入メダル総枚数データを初期化する。
【0088】
なお、再遊技役に入賞した場合には、再遊技役に入賞した遊技での投入メダル枚数と同数の払出メダル枚数分の払出が行われ、再遊技役に入賞した遊技の次の遊技での使用メダル枚数と同数の投入メダル枚数分の投入が自動で行われる。
【0089】
(5)フリーズ制御手段104
フリーズ制御手段104は、のめり込み防止演出に伴って、新たな遊技の開始を受け付けないフリーズ期間に制御するものである。これにより、フリーズ期間以外では、ベットスイッチ7又は最大ベットスイッチ8に対する遊技者の押下操作により1遊技に必要な電子メダルの投入が行われていればスタートスイッチ9に対する遊技者の操作を受け付け、新たな遊技が開始される。一方、フリーズ期間では、ベットスイッチ7又は最大ベットスイッチ8に対する遊技者の押下操作により1遊技に必要な電子メダルの投入が行われていてもスタートスイッチ9に対する遊技者の操作を受け付けず、新たな遊技が開始されない。本実施形態では、遊技者に計数スイッチ31の押下操作を促す押下促進演出(本発明の「押下促進演出」に相当)が行われている期間(以下、「押下促進演出期間」と記載する。)はフリーズ期間となっている。なお、押下促進演出期間はフリーズ期間となっている場合以外の、少なくとも押下促進演出期間のうちの一部期間が、フリーズ期間となっていてもよい。つまり、本実施形態や変形例のように、押下促進演出が行われる期間とフリーズ期間とに重複する期間があればよい。
【0090】
(6)抽選手段105
抽選手段105は、スタートスイッチ9の操作の受付を契機に、予め設定されている複数の当選役グループ(上位役としてのボーナス役から構成される当選役グループ、下位役としての再遊技役から構成される当選役グループ、下位役としての小役から構成される当選役グループ)のいずれに当選しているかを決定する抽選を行うものである。抽選手段104は、例えば、乱数発生手段、乱数抽出手段、および抽選判定手段を備えている。乱数発生手段は、抽選用の乱数を、所定の範囲内(本実施の形態では、例えば、10進数で0~65535)で発生させるものである。この乱数発生手段は、発振回路と、この発振回路が発生させたクロック信号をカウントするカウンタ回路とによって構成されている。乱数抽出手段は、乱数発生手段が発生させた乱数を抽出するもので、乱数発生手段が発生させた乱数をスタートスイッチ9の操作を契機として抽出する。なお、乱数発生手段は、カウンタ回路などによって構成されるため、乱数発生手段が発生させる数値は、厳密には乱数ではない。ただし、スタートスイッチ9が操作されるタイミングは、ランダムであると考えられるため、乱数抽出手段が抽出する数値は、実質的には乱数として取り扱うことができる。なお、乱数発生器により乱数を生成してもよい。
【0091】
抽選手段105に用いられる役抽選テーブル671は、乱数発生手段が発生させる範囲内の各乱数について、複数の当選役グループのいずれに対応しているかを予め定めたものである。抽選判定手段は、乱数抽出手段により抽出された乱数と、役抽選テーブル671とを照合して、抽出された乱数が、複数の当選役グループのいずれに対応するかを判定することにより当選した当選役グループを判定するものである。
【0092】
(7)リール回転制御手段106
リール回転制御手段106は、各回転リール6L,6M,6Rの回転を制御するために、各リールモータ27L,27M,27Rを個別に駆動制御するものである。
【0093】
リール回転制御手段106は、スタートスイッチ9の操作の受付を契機に、停止中の各回転リール6L,6M,6Rを予め定められた回転速度で回転するように各リールモータ27L,27M,27Rの駆動を制御し、回転リール6L,6M,6R全てが予め定められた回転速度での回転状態になると、左・中・右ストップスイッチ10L,10M,10Rの操作を有効化する。
【0094】
リール回転制御手段106は、有効化されたストップスイッチ10L,10M,10Rに対する操作を契機に、遊技者によるストップスイッチ10L,10M,10Rに対する操作態様(押し順、操作タイミング)と抽選手段105の抽選結果とに基づき、回転リール6L,6M,6Rが停止するように各リールモータ27L,27M,27Rの駆動を制御する。
【0095】
(8)判定手段107
判定手段107は、各ストップスイッチ10L,10M,10Rの操作により全ての回転リール6L,6M,6Rが停止したときの停止図柄の表示態様と、役(ボーナス役、再遊技役、小役)毎に入賞と判定される表示態様とを比較することにより、役の入賞を判定するものである。
【0096】
(9)第1払出処理手段108
第1払出処理手段108は、判定手段107により停止図柄表示結果が所定の役の入賞と判定された場合、メダル管理制御基板83の第2払出処理手段301dとの間で情報の交換をしながら、当該所定の役の入賞に対応して予め定められた所定の払出メダル枚数の電子メダルの払出に関する払出処理を行うものである。
【0097】
ここで、メイン制御基板63の第1払出処理手段108とメダル管理制御基板83の第2払出処理手段301dとで行われる電子メダルの払出について説明する。
【0098】
メイン制御基板63の第1払出処理手段108は、判定手段107により停止図柄表示結果が所定の役の入賞と判定された場合、RAM65に記憶されているメイン制御基板63からメダル管理制御基板83に払い出す電子メダルの残り枚数(払出メダル残り枚数)を示すデータ(以下、「払出メダル残り枚数データ」と記載する。)を、当該所定の役の入賞に対応して予め定められた所定の払出メダル枚数「Z」分加算した払出メダル枚数データに書き換える。そして、第1払出処理手段108は、払出メダル枚数「Z」をメダル管理制御基板83に送信し、RAM65に記憶されている払出メダル枚数データを払出メダル枚数「Z」分減算した払出メダル枚数データに書き換える。払出メダル枚数「Z」を受信したメダル管理制御基板83では、第2払出処理手段301dは、メモリ85に記憶されている遊技メダル枚数データを、払出メダル枚数「Z」分加算した遊技メダル枚数データに書き換え、書き換えた旨に関する情報をメイン制御基板63に送信し、当該情報がメイン制御基板63で受信される。このようにして、メイン制御基板63からメダル管理制御基板83に払出メダル枚数「Z」の電子メダルの払出が行われる。ただし、払出メダル枚数「Z」の電子メダルの払出は、例えば、メダル枚数「1」の電子メダルの払出を「Z」回行うことにより実現されてもよい。
【0099】
(10)エラー検知手段109
エラー検知手段109は、通常の状態とは異なる異常な状態が発生している状態、いわゆるエラーが発生したか否かを検知するものである。エラー検知手段109が検知するエラーには、例えば、RAMエラー、リールエラー、メイン制御・メダル管理制御通信エラー、メダル管理制御エラー、ユニット通信エラー、メダル枚数上限エラー等が該当する。これらのエラーが発生した場合は、当該エラーの発生に基づいてエラー処理に移行し、遊技が中止される。なお、各エラーには、それぞれ種類を分類するためのエラーコード(上記の順番にE0、E1、E2、EA、EC、EF)が設定されている。これらのエラーについては、後述する。
【0100】
(11)払出表示器制御手段110
払出表示器制御手段110は、払出表示器46の表示を制御するものである。
【0101】
例えば、払出表示器制御手段110は、電子メダルの払出がある役に入賞した際、当該役に設定された電子メダルの所定の払出メダル枚数が払出表示器46に表示されるように払出表示器46を制御する。
【0102】
払出表示器46は、2つの7セグメントディスプレイを有する。各7セグメントディスプレイは、「0」~「9」の数字や、「A」、「C」、「F」、「F」などの一部のアルファベットが表示可能となっている。したがって、例えば、1枚の払い出しが得られる役に入賞した場合、払出表示器制御手段110は、上位桁の7セグメントディスプレイに「0」を表示し、下位桁の7セグメントディスプレイに「1」を表示するように払出表示器46の制御を行う。
【0103】
また、払出表示器46では、エラーが発生した場合は、そのエラー種別を識別可能なエラー表示も行われる。この場合、エラー発生時点でエラー表示をしても良いし、エラー発生に基づいたエラー処理へ移行し、遊技が中止された場合にエラー表示をしても良い。払出表示器制御手段110は、エラー表示の制御も行う。エラー表示は、エラー検知手段109が検知したエラー種別に基づいて行われる。以下、各エラーの内容と、払出表示器46による表示態様について説明する。
【0104】
RAMエラー(エラーコード:E0)は、RAM65のバックアップ不良等が発生している状態である。この場合、払出表示器制御手段110は、上位桁の7セグメントディスプレイに「E」を表示し、下位桁の7セグメントディスプレイに「0」を表示するように払出表示器46の制御を行う。また、払出表示器制御手段110は、当該エラーが解除されると両7セグメントディスプレイの全ての点灯箇所の消灯制御を行う。なお、当該エラーは、スロットマシン1の設定値を再入力することにより解除できる。
【0105】
リールエラー(エラーコード:E1)は、回胴(リール)位置検出エラー(左・中・右位置センサ55L,55M、55Rによる位置検出エラー)であって、左・中・右回転リール6L,6M,6Rの停止処理中に電源断になった場合や、左・中・右回転リール6L,6M,6Rの停止処理中のリールユニットの故障等により左・中・右回転リール6L,6M,6Rの位置検出に関するエラーが発生している状態である。この場合、払出表示器制御手段110は、上位桁の7セグメントディスプレイに「E」を表示し、下位桁の7セグメントディスプレイに「1」を表示するように払出表示器46の制御を行う。また、払出表示器制御手段110は、当該エラーが解除されると両7セグメントディスプレイの全ての点灯箇所の消灯制御を行う。なお、当該エラーは、リセットスイッチ52を押下することにより解除することができる。
【0106】
メイン制御・メダル管理制御通信エラー(エラーコード:E2)は、メイン制御基板63とメダル管理制御基板83との間の通信に異常が発生している状態である。発生原因としては、例えば、両基板を接続する信号線の破損や、コネクタ抜け等が挙げられる。この場合、払出表示器制御手段110は、上位桁の7セグメントディスプレイに「E」を表示し、下位桁の7セグメントディスプレイに「2」を表示するように払出表示器46の制御を行う。また、払出表示器制御手段110は、当該エラーが解除されると両7セグメントディスプレイの全ての点灯箇所の消灯制御を行う。なお、当該エラーは、エラー原因の解消後に、スロットマシン1の設定変更操作を行うことにより解除することができる。その他、エラー原因の解消後にリセットスイッチ52を押下することにより、エラー解除できる構成であってもよい。
【0107】
メダル管理制御エラー(エラーコード:EA)は、メダル管理制御基板83に不良等が発生している状態であって、具体的には、メダル管理制御基板83のメモリ85のデータ不良であったり、メイン制御基板63に送信される信号に異常が発生したりしている状態である。この場合、払出表示器制御手段110は、上位桁の7セグメントディスプレイに「E」を表示し、下位桁の7セグメントディスプレイに「A」を表示するように払出表示器46の制御を行う。また、払出表示器制御手段110は、当該エラーが解除されると両7セグメントディスプレイの全ての点灯箇所の消灯制御を行う。なお、当該エラーは、スロットマシン1の設定変更操作を行うことにより解除することができる。
【0108】
ユニット通信エラー(エラーコード:EC)は、メダル管理制御基板83と、メダル貸出ユニット200との通信に異常が発生している状態である。発生原因としては、例えば、メダル管理制御基板83とI/F基板90との間の信号線の破損、I/F基板90とメダル貸出ユニット200との間の信号線の破損、コネクタ抜け等が挙げられる。この場合、払出表示器制御手段110は、上位桁の7セグメントディスプレイに「E」を表示し、下位桁の7セグメントディスプレイに「C」を表示するように払出表示器46の制御を行う。また、払出表示器制御手段110は、当該エラーが解除されると両7セグメントディスプレイの全ての点灯箇所の消灯制御を行う。なお、当該エラーは、エラー原因の解消後に、スロットマシン1の設定変更操作を行うことにより解除することができる。その他、エラー原因の解消後にリセットスイッチ52を押下することにより、エラー解除できる構成であってもよい。
【0109】
メダル枚数上限エラー(エラーコード:EF)は、メダル管理制御基板83で管理する電子メダルが予め定められたメダル枚数の上限に到達している状態である。この場合、払出表示器制御手段110は、上位桁の7セグメントディスプレイに「E」を表示し、下位桁の7セグメントディスプレイに「F」を表示するように払出表示器46の制御を行う。また、払出表示器制御手段110は、当該エラーが解除されると両7セグメントディスプレイの全ての点灯箇所の消灯制御を行う。なお、当該エラーは、計数スイッチ31を押して、メダル管理制御基板83からメダル貸出ユニット200に電子メダルに移し、メダル枚数の上限を下回るようにすることにより解除することができる。また、第1払出処理手段108は、電子メダルの払出の際に上限を超える状況となった場合は、一旦上限までの分の払出を行い、エラー解除後に残り分の払出を行う。
【0110】
なお、その他のエラーとして、サブ通信エラー、液晶通信エラー、誤入賞エラーがある。サブ通信エラーはメイン制御基板63とサブ制御基板73との間の通信に異常がある状態である。液晶通信エラーは、サブ制御基板73からの信号が液晶表示器14に入力されていない状態である。誤入賞エラーは、当選していない役の図柄組合せが入賞ライン上に停止している状態である。これらのエラーについても、払出表示器46にエラーコードが表示されるが説明は省略する。
【0111】
(12)演出制御手段111
演出制御手段111は、遊技者に計数スイッチ31の押下促進を促すための押下促進演出や、液晶表示器14に遊技者に遊技に対するのめり込みの注意を喚起するためののめり込み防止画像を表示するのめり込み防止演出、有利区間内の出玉区間で押し順当選役グループに当選したときに左・中・右ストップスイッチ10L,10M、10Rの正解の押し順を報知する報知演出等の各種演出を制御するものである。なお、演出制御手段111は、本発明の「演出制御手段」に相当する。この実施形態での押下促進演出は清算スイッチ31を点滅させることにより実施される。また、のめり込み防止演出は、コマンド作成手段111により作成されてコマンド送信手段112によりサブ制御基板73に送信されるのめり込み防止演出に関するコマンドを基に、サブ制御基板73で液晶表示器14にのめり込み防止画像が表示されることにより実施される。なお、押下促進演出やのめり込み防止演出の実施期間の詳細については
図8を用いて後述する。また、正解の押し順を報知する報知演出(以下、「押し順正解演出」と記載する。)は、コマンド作成手段111により作成されてコマンド送信手段112によりサブ制御基板73に送信される押し順正解演出に関するコマンドを基に、サブ制御基板73で液晶表示器14に正解の押し順が表示されることにより実施される。
【0112】
(13)コマンド作成手段112
コマンド作成手段112は、抽選手段105の役抽選結果に関する情報、通常遊技状態やボーナス遊技状態などの遊技状態の種類に関する情報、非有利区間や有利区間中の非出玉区間や有利区間中の出玉区間などの遊技区間の種類に関する情報、のめり込み防止演出に関するコマンドに関する情報、正解の押し順を報知する報知演出に関するコマンドに関する情報、スタートスイッチ9やストップスイッチ10L,10M,10Rなどの各種操作器具に対する遊技者の操作に関する情報などの種々の情報をサブ制御基板73(サブCPU71)に送信するためのコマンドを生成するものである。そして、コマンド作成手段112により生成されたコマンドは、後述するコマンド送信手段113によりサブ制御基板73に送信される。サブ制御基板73では、メイン制御基板63から送られてきたコマンドに基づき、実行する演出を選択する。換言すれば、サブ制御基板73において実行される演出内容を指示するコマンドがコマンド作成手段112により作成される。
【0113】
(14)コマンド送信手段113
コマンド送信手段113は、メイン制御基板63からサブ制御基板73へ、コマンド作成手段112により作成された種々の情報を含むコマンドを一方通行で送信するものである。
【0114】
(15)メダル管理送受信手段114
メダル管理送受信手段114は、メダル管理制御基板83に各種情報を送信するとともに、メダル管理制御基板83からの各種情報を受信するものである。メダル管理送受信手段114は、メダル管理制御基板83との間で、例えば、電子メダルの投入処理に関連する情報、電子メダルの清算処理に関連する情報、電子メダルの払出処理に関連する情報などの各種情報の送受信を行う。
【0115】
(サブ制御基板)
次に、サブ制御基板73について
図3を参照して説明する。なお、
図3のサブ制御基板73内の各手段はサブ制御基板73に実装されたサブCPU71(
図2参照)により実現される機能である。
【0116】
(1)コマンド受信手段150
コマンド受信手段150は、メイン制御基板63のコマンド送信手段112により送信された種々の情報を含むコマンドを受信するものである。コマンド受信手段150は、メイン制御基板63から送信されるコマンドを受信すれば、コマンドの種類に応じてサブ制御基板73が備える各機能に通知を行う。
【0117】
(2)演出内容決定手段151
演出内容決定手段151は、コマンド受信手段150により受信されたコマンドに応じて、演出の内容を決定するためのものである。具体的には、遊技の進行や、抽選手段105の役抽選結果などに対応して予め設定された演出パターンから、液晶表示器14に表示される動画を決定したり、スピーカ15,16から流れる音楽や音声を決定したり、上部ランプ部21や下部ランプ部22の光源を一斉にあるいは個別に点滅したりするなどの演出を決定する。
【0118】
そして、演出内容決定手段151は、決定した演出内容に関するデータを含む信号を液晶表示器制御手段152および音声制御手段153に送信する。
【0119】
(3)液晶表示器制御手段152
液晶表示器制御手段152は、演出内容決定手段151から送信された信号に含まれるデータに基づいて、液晶表示器14に動画(画像)を表示したり、上部ランプ部21や下部ランプ部22などの光源を一斉にあるいは個別に点滅したりするなどの制御を行うものである。例えば、液晶表示器制御手段152は、演出内容決定手段151から送信されるデータに基づいて、液晶表示器14(本発明の「表示手段」に相当)の表示領域のうちの所定の領域(例えば、遊技者の注意を惹きやすい中央の領域)にのめり込み防止画像(例えば、「のめり込みに注意しましょう!!パチスロは適度に楽しむ遊びです。」)を表示する(のめり込み防止演出)。のめり込み防止画像は有利区間の終了にともなって一定時間(本発明の「一定時間」に相当)表示される。ただし、一定時間は例えば遊技者がのめり込み防止画像からその内容を認識するのに要する時間以上となるように設定される。こののめり込み防止画像の表示期間に、メイン制御基板63の演出制御手段111により、計数スイッチ31の押下促進演出が行われる。なお、押下促進演出やのめり込み防止演出の実施期間の詳細については
図8を用いて後述する。また、液晶表示器制御手段152は、演出内容決定手段151から送信されるデータに基づいて、有利区間内の出玉区間で押し順当選役グループに当選した場合には、最大の配当が得られる小役に入賞する左・中・右ストップスイッチ10L,10M,10Rの正解の押し順を表示する(押し順正解演出)。
【0120】
(4)音声制御手段153
音声制御手段153は、演出内容決定手段151から送信された信号に含まれるデータに基づいて、スピーカ15,16から音楽を流したり、音声を出力したりするなど制御を行うものである。例えば、音声制御手段153は、演出内容決定手段151から送信されるデータに基づいてスピーカ16から再遊技役の入賞音を鳴らしたり、スピーカ16からメダルの投入音を鳴らしたりする。なお、計数スイッチ31が押下された場合のスロットマシン1のメダル管理制御基板83からメダル貸出ユニット200の貸出制御基板240への電子メダルの移動時(計数時)や貸出スイッチ230aが押下された場合のメダル貸出ユニット200の貸出制御基板240からスロットマシン1のメダル管理制御基板83への電子メダルの移動時(貸出時)に音声(例えば擬似メダル音)を鳴らすようにしてもよい。この場合、計数時の電子メダルがスロットマシン1のメダル管理制御基板83からメダル貸出ユニット200の貸出制御基板240への移動や、貸出時のメダル貸出ユニット200の貸出制御基板240からスロットマシン1のメダル管理制御基板83への移動を、スロットマシン1の遊技メダル枚数表示器26の表示内容やメダル貸出ユニット200のユニット情報表示装置210の表示内容を目視で確認しなくても、音声により確認することができるとともに、メダル貸出ユニット200の貸出制御基板240からスロットマシン1のメダル管理制御基板83とメイン制御基板63を介してサブ制御基板73へ至る経路でコネクタ抜け等により通信異常が起こっていないことを確認することができる。
【0121】
(メダル管理制御基板)
次に、メダル管理制御基板83について
図3を参照して説明する。なお、
図3のメダル管理制御基板83内の各手段はメダル管理制御基板83に実装された管理CPU81(
図2参照)により実現される機能である。
【0122】
(1)送受信手段300
送受信手段300は、メイン制御基板63に各種情報を送信するとともに、メイン制御基板63からの各種情報を受信するものである。送受信手段300は、メイン制御基板63との間で、例えば、電子メダルの投入処理に関連する情報、電子メダルの清算処理に関連する情報、電子メダルの払出処理に関連する情報などの各種情報の送受信を行う。また、送受信手段300は、メダル貸出ユニット200に各種情報を送信するとともに、メダル貸出ユニット200からの各種情報を受信するものである。送受信手段300は、メダル貸出ユニット200との間で、例えば、電子メダルの貸出に関連する情報、電子メダルの計数に関連する情報などの各種情報の送受信を行う。
【0123】
(2)遊技メダル枚数管理手段301
遊技メダル枚数管理手段301は、メモリ85に記憶されているスロットマシン1側で遊技者が所持している電子メダルのメダル枚数(遊技メダル枚数)を示す遊技メダル枚数データの管理を行うものであり、借受処理手段301a、第1計数処理手段301b、第2投入処理手段301c、第2払出処理手段301dとして機能する。
【0124】
(2-1)借受処理手段301a
借受処理手段301aは、メダル貸出ユニット200の貸出スイッチ230a(
図1参照)に対して押下操作がされることによりメダル貸出ユニット200の貸出制御基板240(
図4参照)から貸し出される貸出メダル上限枚数「50」を上限とする貸出メダル枚数の電子メダルを借り受ける借受処理を行うものである。この借受処理により、メダル管理制御基板83のメモリ85では、記憶されている遊技メダル枚数データを貸出メダル枚数分加算した遊技メダル枚数データに書き換えるとともに、貸出メダル枚数の電子メダルの貸出を行ったスロットマシン1のメダル管理制御基板83では、所持メダル枚数データを基に電子メダルを貸し出す場合にはメモリ450に記憶されている所持メダル枚数データを貸出メダル枚数分減算した所持メダル枚数データに書き換え、残高データを基に電子メダルを貸し出す場合にはメモリ450に記憶されている残高データを貸出メダル枚数に相当する金額分減算した残高データに書き換える。なお、借受処理手段301aによる借受処理の詳細については、
図5、
図7を用いて後述する。
【0125】
(2-2)第1計数処理手段301b
第1計数処理手段301bは、計数スイッチ31に対して押下操作がされた場合、メモリ85に記憶されている遊技メダル枚数データを基に、計数メダル上限枚数「50」を上限とする計数メダル枚数の電子メダルを、メダル貸出ユニット200に渡す計数処理を行うものである。この計数処理では、メモリ85に記憶されている遊技メダル枚数データを、計数メダル枚数分減算した遊技メダル枚数データに書き換える。なお、スロットマシン1のメダル管理制御基板83から計数メダル枚数を受け取ったメダル貸出ユニット200の貸出制御基板240では、メモリ450に記憶されている所持メダル枚数データを、計数メダル枚数分加算した所持メダル枚数データに書き換える。
【0126】
計数メダル枚数は次のように制御される。計数スイッチ31の短押し(例えば1s未満の連続した押下)の場合には、計数メダル枚数は、メモリ85で記憶されている遊技メダル枚数データに基づくメダル枚数「c」が「1」以上である場合には、遊技メダル枚数データに基づいて「1」に設定され、計数メダル枚数「1」がメダル管理制御基板83から貸出制御基板240に送られる。
【0127】
また、計数スイッチ31の長押し(例えば1s以上の連続した押下)の場合には、計数メダル枚数は、メモリ85で記憶されている遊技メダル枚数データに基づくメダル枚数「c」が計数メダル上限枚数「50」以上であれば遊技メダル枚数データに基づいて「50」に設定され、計数メダル枚数「50」がメダル管理制御基板83から貸出制御基板240に送られる。また、「1」以上で貸出メダル上限枚数「50」未満であれば、計数メダル枚数は、遊技メダル枚数データに基づいて「c」に設定され、計数メダル枚数「c」がメダル管理制御基板83から貸出制御基板240に送られる。この計数メダル枚数の設定および通知は所定の時間(この実施形態では「300」msとするが、これに限定されるものではない。本発明の「所定の時間」に相当)毎に行われる。なお、第1計数処理手段301bによる計数処理の詳細については、
図5、
図6を用いて後述する。
【0128】
(2-3)第2投入処理手段301c
第2投入処理手段301cは、ベットスイッチ7または最大ベットスイッチ8に対する押下操作を基に、メイン制御基板63の第1投入処理手段103との間で情報の交換をしながら電子メダルの投入に関する投入処理を行い、清算スイッチ33に対する押下操作を基にメイン制御基板63の第1投入処理手段103との間で情報の交換をしながら電子メダルの清算(電子メダルの投入のキャンセル)に関する清算処理を行うものである。なお、第2投入処理手段301cによる投入処理や清算処理については上記の「(4)第1投入処理手段103」において既に説明している。
【0129】
(2-4)第2払出処理手段301d
第2払出処理手段301dは、判定手段107により停止図柄表示結果が所定の役の入賞と判定された場合、メイン制御基板63の第1払出処理手段108との間で情報の交換をしながら、当該所定の役の入賞に対応して予め定められた所定の払出メダル枚数の電子メダルの払出に関する払出処理を行うものである。なお、第2払出処理手段301dによる払出処理については上記の「(9)第1払出処理手段108」において既に説明している。
【0130】
(3)遊技メダル枚数表示器制御手段302
遊技メダル枚数表示器制御手段302は、メモリ85に記憶されている遊技メダル枚数データが示す遊技メダル枚数を、遊技者がスロットマシン1側で所持するメダル数として表示させるように遊技メダル枚数表示器26を制御するものである。
【0131】
(4)エラー表示ランプ制御手段303
エラー表示ランプ制御手段303は、3つのエラー表示ランプ30a,30b,30cの点灯/消灯を制御することにより、メダル管理制御基板83に関連するエラーを報知するものである。エラーの種類は、3つのエラー表示ランプ30a,30b,30cの点灯/消灯の組み合わせで判別できるようになっている。なお、メダル管理制御基板83で検知可能なエラーが生じた場合も、その旨の情報がメイン制御基板63に送信され、遊技が中止される。
【0132】
3つのエラー表示ランプ30a,30b,30cは、遊技メダル枚数表示器26の隣りに配設されるとともに、縦1列に配列されている。以下、上段のエラー表示ランプ30aを第1エラー表示ランプ30a、中段のエラー表示ランプ30bを第2エラー表示ランプ30b、下段のエラー表示ランプ30cを第3エラー表示ランプ30cという場合もある。
【0133】
メダル管理制御基板83に関連するエラーとしては、メダル管理制御エラー、ユニット通信エラー、メダル枚数上限エラー、メイン制御・メダル管理制御通信エラー、メイン制御基板エラーなどが挙げられる。
【0134】
メダル管理制御エラーは、メダル管理制御基板83からメイン制御基板63にかけて不良等が発生している状態であって、具体的には、メダル管理制御基板83のメモリ85のデータ不良であったり、メイン制御基板63に送信される信号に異常が発生したりしている状態である。この場合、エラー表示ランプ制御手段303は、第1エラー表示ランプ30aと第2エラー表示ランプ30bとの点灯制御を行う。また、エラー表示ランプ制御手段302は、当該エラーが解除されると、全てのエラー表示ランプ30a,30b,30cの消灯制御を行う。なお、当該エラーは、スロットマシン1の設定変更操作を行うことにより解除することができる。
【0135】
ユニット通信エラーは、メダル管理制御基板83と、メダル貸出ユニット200との通信に異常が発生している状態である。発生原因としては、例えば、メダル管理制御基板83と貸出端子板90との間の信号線の破損、I/F基板90とメダル貸出ユニット200との間の信号線の破損、コネクタ抜け等が挙げられる。この場合、エラー表示ランプ制御手段303は、第1エラー表示ランプ30aの点灯制御を行う。また、エラー表示ランプ制御手段303は、当該エラーが解除されると、全てのエラー表示ランプ30a,30b,30cの消灯制御を行う。なお、当該エラーは、エラー原因の解消後に、スロットマシン1の設定変更操作を行うことにより解除することができる。その他、エラー原因の解消後にリセットスイッチ52を押下することにより、エラー解除できる構成であってもよい。
【0136】
メダル枚数上限エラーは、メダル管理制御基板83で管理する電子メダルが予め定められたメダル枚数の上限に到達している状態である。この場合、エラー表示ランプ制御手段303は、第2エラー表示ランプ30bの点灯制御を行う。また、エラー表示ランプ制御手段303は、当該エラーが解除されると、全てのエラー表示ランプ30a,30b,30cの消灯制御を行う。なお、当該エラーは、計数スイッチ31を押して、メダル管理制御基板83からメダル貸出ユニット200に電子メダルに移し、メダル枚数の上限を下回るようにすることにより解除することができる。
【0137】
メイン制御・メダル管理制御通信エラーは、メイン制御基板63とメダル管理制御基板83との間の通信に異常が発生している状態である。発生原因としては、例えば、両基板を接続する信号線の破損や、コネクタ抜け等が挙げられる。この場合、エラー表示ランプ制御手段303は、第1エラー表示ランプ30aと、第3エラー表示ランプ30cの点灯制御を行う。また、エラー表示ランプ制御手段303は、当該エラーが解除されると、全てのエラー表示ランプ30a,30b,30cの消灯制御を行う。なお、当該エラーは、エラー原因の解消後に、スロットマシン1の設定変更操作を行うことにより解除することができる。
【0138】
メイン制御基板エラーは、メイン制御基板63側にエラーが発生している状態である。この場合、エラー表示ランプ制御手段303は、第3エラー表示ランプ30cの点灯制御を行う。また、エラー表示ランプ制御手段303は、当該エラーが解除されると、全てのエラー表示ランプ30a,30b,30cの消灯制御を行う。なお、当該エラーは、メイン制御基板63のエラーが解除されることにより解除される。このように本実施形態では、何らかのエラーが生じると、メダル管理制御基板83が制御を行うエラー表示ランプ30a,30b,30c、及び、メイン制御基板63が制御を行う払出表示器46にてエラー報知されることとなる。
【0139】
次に、スロットマシン1とメダル貸出ユニット200間の通信シーケンスについて説明する。
【0140】
まず、スロットマシン1とメダル貸出ユニット200間の基本通信シーケンスについて
図5を参照して説明する。
【0141】
メダル管理制御基板83から貸出制御基板240に電文「遊技機情報」(通番「n」)を通知する(ステップS1)。遊技機情報として、「遊技機設置情報」、「遊技機性能情報」、遊技メダル枚数を含む「ホールコンピュータ・不正監視情報」の3つがあり、それぞれが異なる送信周期により通知され、送信タイミングが重なった場合には予め定められた優先順位に従って通知される。通番は、シーケンス番号であり、例えば、電源投入後は「0」であり、その後は通知毎に+1更新した値となり、最大値の次は+2更新した「1」となる。
【0142】
電文「遊技機情報」(通番「n」)の通知後、当該通知後のASmsが経過した時間から当該通知後のAEmsが経過する時間までの第1所定期間内の第1所定タイミング(
図5の例では、当該通知後の100ms経過タイミング)にメダル管理制御基板83から貸出制御基板240に電文「計数」(計数通番「m」)を通知する(ステップS2)。この電文「計数」は、データ長「1」バイトの電文長、データ長「1」バイトのコマンド(「計数」であることが特定可能な情報)、データ長「1」バイトの計数通番、データ長「1」バイトの計数メダル枚数(メダル管理制御基板83から貸出制御基板240へ渡される電子メダルのメダル枚数)、データ長「2」バイトの計数累積メダル枚数(メダル管理制御基板83から貸出制御基板240へ渡された電子メダルの累積のメダル枚数)、データ長「1」バイトのチェックサムを含む。計数通番は、シーケンス番号であり、例えば、電源投入後は「0」であり、その後は通知毎に+1更新した値となり、最大値の次は+2更新した「1」となる。
【0143】
電文「計数」(計数通番「m」)の通知後、当該通知後のBSmsが経過した時間から当該通知後のBEmsが経過する時間までの第2所定期間内の第2所定タイミング(
図5の例では、当該通知後の150ms経過タイミング)に貸出制御基板240からメダル管理制御基板83に電文「貸出」(貸出通番「k」)を通知する(ステップS3)。この電文「貸出」は、データ長「1」バイトの電文長(電文の長さを示す情報)、データ長「1」バイトのコマンド(「貸出」であることが特定可能な情報)、データ長「1」バイトの貸出通番、データ長「1」バイトの貸出メダル枚数(貸出制御基板240からメダル管理制御基板83へ貸し出す電子メダルのメダル枚数)、データ長「1」バイトのチェックサムを含む。貸出通番は、シーケンス番号であり、例えば、電源投入後は「0」であり、その後は通知毎に+1更新した値となり、最大値の次は+2更新した「1」となる。
【0144】
電文「貸出」(貸出通番「k」)の通知後、当該通知後のCSmsが経過した時間から当該通知後のCEmsが経過する時間までの第3所定期間内の第3所定タイミング(
図5の例では、当該通知後の10ms経過タイミング)にメダル管理制御基板83から貸出制御基板240に電文「貸出受領結果」(貸出通番「k」)を応答する(ステップS4)。この電文「貸出受領結果」は、データ長「1」バイトの電文長(電文の長さを示す情報)、データ長「1」バイトのコマンド(「貸出受領結果」であることが特定可能な情報)、データ長「1」バイトの貸出通番、データ長「1」バイトの貸出受領結果(電文「貸出」を正常に受領したかどうかの受領結果)、データ長「1」バイトのチェックサムを含む。貸出通番は、貸出受領結果が正常のときは今回の電文「貸出」の貸出通番とし、貸出受領結果が異常のときは貸出受領結果が正常である直近の電文「貸出」の貸出通番とする。
【0145】
電文「貸出受領結果」(貸出通番「k」)の応答後、当該応答後のDSmsが経過した時間から当該通知後のDEmsが経過する時間までの第4所定期間内の第4所定タイミング(
図5の例では、当該応答後の40ms経過タイミング)に(電文「遊技機情報」(通番「n」)の通知後、当該通知後のESmsが経過した時間から当該通知後のEEmsが経過する時間までの第5所定期間内の第5所定タイミング(
図5の例では、当該通知後の300ms経過タイミング)に)、メダル管理制御基板83から貸出制御基板240に電文「遊技機情報」(通番「n+1」)を通知する(ステップS5)。
【0146】
電文「遊技機情報」(通番「n+1」)の通知後、当該通知後のASmsが経過した時間から当該通知後のAEmsが経過する時間までの第1所定期間内の第1所定タイミング(
図5の例では、当該通知後の100ms経過タイミング)に(電文「計数」(計数通番「m」)の通知後、当該通知後のFSmsが経過した時間から当該通知後のFEmsが経過する時間までの第6所定期間内の第6所定タイミング(
図5の例では、当該通知後の300ms経過タイミング)に)メダル管理制御基板83から貸出制御基板240に電文「計数」(計数通番「m+1」)を通知する(ステップS6)。
【0147】
電文「計数」(計数通番「m+1」)の通知後、当該通知後のBSmsが経過した時間から当該通知後のBEmsが経過する時間までの第2所定期間内の第2所定タイミング(
図5の例では、当該通知後の150ms経過タイミング)に(電文「貸出」(貸出通番「k」)の通知後、当該通知後のGSmsが経過した時間から当該通知後のGEmsが経過する時間までの第7所定期間内の第7所定タイミング(
図5の例では、当該通知後の300ms経過タイミング)に)貸出制御基板240からメダル管理制御基板83に電文「貸出」(貸出通番「k+1」)を通知する(ステップS7)。
【0148】
電文「貸出」(貸出通番「k+1」)の通知後、当該通知後のCSmsが経過した時間から当該通知後のCEmsが経過する時間までの第3所定期間内の第3所定タイミング(
図5の例では、当該通知後の10ms経過タイミング)に(電文「貸出受領結果」(貸出通番「k」)の応答後、当該応答後のHSmsが経過した時間から当該通知後のHEmsが経過する時間までの第8所定期間内の第8所定タイミング(
図5の例では、当該通知後の300ms経過タイミング)に)、メダル管理制御基板83から貸出制御基板240に電文「貸出受領結果」(貸出通番「k+1」)を応答する(ステップS8)。ステップS8後も電文「遊技機情報」、「計数」、「貸出」、「貸出受領結果」はそれぞれ上記の対応する期間内のタイミングで送信される。
【0149】
このように、
図5の例では、電文「遊技機情報」は300ms毎にメダル管理制御基板83から貸出制御基板240へ通知され、電文「計数」は300ms毎にメダル管理制御基板83から貸出制御基板240へ通知され、電文「貸出」は300ms毎に貸出制御基板240からメダル管理制御基板83へ通知され、電文「貸出受領結果」)は300ms毎にメダル管理制御基板83から貸出制御基板240へ通知される。
【0150】
続いて、
図5のスロットマシン1とメダル貸出ユニット200間の基本通信シーケンスにおける、スロットマシン1とメダル貸出ユニット200間での計数の一具体例について
図6を用いて説明する。なお、
図6の通信シーケンスにおける計数スイッチ31の押下操作前のメダル管理制御基板83のメモリ85に記憶されている遊技メダル枚数データが示す遊技メダル枚数は「200」、貸出制御基板240のメモリ450に記憶されている所持メダル枚数データが示す所持メダル枚数は「20」であるとする。
【0151】
スロットマシン1側で計数スイッチ31の押下操作が検出される(ステップS101)。この計数スイッチ31の押下操作は所定の時間を超える長押しであるとする。
【0152】
メダル管理制御基板83から貸出制御基板240に電文「遊技機情報」(通番「n」、遊技メダル枚数「200」)が通知される(ステップS102)。
【0153】
電文「遊技機情報」(通番「n」、遊技メダル枚数「200」)の通知後、上記の第1所定期間内の第1所定タイミングに、メダル管理制御基板83の第1計数処理手段301bによりメモリ85に記憶されている遊技メダル枚数データ(遊技メダル枚数=「200」)を基に計数メダル枚数が計数メダル上限枚数「50」に決定され、メダル管理制御基板83から貸出制御基板240に電文「計数」(計数通番「m」、計数メダル枚数「50」、計数累積メダル枚数「50」)が通知される(ステップS103)。この電文「計数」(計数通番「m」、計数メダル枚数「50」、計数累積メダル枚数「50」)の通知を行ったメダル管理制御基板83では、第1計数処理手段301bは、メモリ85に記憶されている遊技メダル枚数データを、計数メダル枚数「50」分減算した遊技メダル枚数データに書き換え、書き換え後の遊技メダル枚数データが示す遊技メダル枚数が「150」になる(ステップS104)。また、この電文「計数」(計数通番「m」、計数メダル枚数「50」、計数累積メダル枚数「50」)の通知を受けた貸出制御基板240では、第2計数処理手段403は、メモリ450に記憶されている所持メダル枚数データを、計数メダル枚数「50」分加算した所持メダル枚数データに書き換え、書き換え後の所持メダル枚数データが示す所持メダル枚数が「70」になる(ステップS105)。
【0154】
電文「計数」(計数通番「m」、計数メダル枚数「50」、計数累積メダル枚数「50」)の通知後、上記の第2所定期間内の第2所定タイミングに、貸出制御基板240からメダル管理制御基板83に電文「貸出」(貸出通番「k」、貸出メダル枚数「0」)が通知される(ステップS106)。そして、電文「貸出」(貸出通番「k」、貸出メダル枚数「0」)の通知後、上記の第3所定期間内の第3所定タイミングに、メダル管理制御基板83から貸出制御基板240に電文「貸出受領結果」(貸出通番「k」、受領結果「正常」)が応答される(ステップS107)。なお、貸出メダル枚数が「0」であるので、メダル管理制御基板83のメモリ85に記憶されている遊技メダル枚数データが示す遊技メダル枚数は「150」のままであり、貸出制御基板240のメモリ450に記憶されている所持メダル枚数データが示す所持メダル枚数は「70」のままである。
【0155】
電文「貸出受領結果」(貸出通番「k」、受領結果「正常」)の応答後、上記の第4所定期間内の第4所定タイミングに、メダル管理制御基板83から貸出制御基板240に電文「遊技機情報」(通番「n+1」、遊技メダル枚数「150」)が通知される(ステップS108)。
【0156】
電文「遊技機情報」(通番「n+1」、遊技メダル枚数「150」)の通知後、上記の第1所定期間内の第1所定タイミングに、メダル管理制御基板83の第1計数処理手段301bによりメモリ85に記憶されている遊技メダル枚数データ(遊技メダル枚数=「150」)を基に計数メダル枚数が計数メダル上限枚数「50」に決定され、メダル管理制御基板83から貸出制御基板240に電文「計数」(計数通番「n+1」、計数メダル枚数「50」、計数累積メダル枚数「100」)が通知される(ステップS109)。この電文「計数」(計数通番「m+1」、計数メダル枚数「50」、計数累積メダル枚数「100」)の通知を行ったメダル管理制御基板83では、第1計数処理手段301bは、メモリ85に記憶されている遊技メダル枚数データを、計数メダル枚数「50」分減算した遊技メダル枚数データに書き換え、書き換え後の遊技メダル枚数データが示す遊技メダル枚数が「100」になる(ステップS110)。また、この電文「計数」(計数通番「m+1」、計数メダル枚数「50」、計数累積メダル枚数「100」)の通知を受けた貸出制御基板240では、第2計数処理手段403は、メモリ450に記憶されている所持メダル枚数データを、計数メダル枚数「50」分加算した所持メダル枚数データに書き換え、書き換え後の所持メダル枚数データが示す所持メダル枚数が「120」になる(ステップS111)。
【0157】
電文「計数」(計数通番「m+1」、計数メダル枚数「50」、計数累積メダル枚数「100」)の通知後、上記の第2所定期間内の第2所定タイミングに、貸出制御基板240からメダル管理制御基板83に電文「貸出」(貸出通番「k+1」、貸出メダル枚数「0」)が通知される(ステップS112)。そして、電文「貸出」(貸出通番「k+1」、貸出メダル枚数「0」)の通知後、上記の第3所定期間内の第3所定タイミングに、メダル管理制御基板83から貸出制御基板240に電文「貸出受領結果」(貸出通番「k+1」、受領結果「正常」)が応答される(ステップS113)。なお、貸出メダル枚数が「0」であるので、メダル管理制御基板83のメモリ85に記憶されている遊技メダル枚数データが示す遊技メダル枚数は「100」のままであり、貸出制御基板240のメモリ450に記憶されている所持メダル枚数データが示す所持メダル枚数は「120」のままである。
【0158】
スロットマシン1側で計数スイッチ31の押下操作の終了が検出される(ステップS114)。
【0159】
電文「貸出受領結果」(貸出通番「k+1」、受領結果「正常」)の応答後、上記の第4所定期間内の第4所定タイミングに、メダル管理制御基板83から貸出制御基板240に電文「遊技機情報」(通番「n+2」、遊技メダル枚数「100」)が通知される(ステップS115)。
【0160】
電文「遊技機情報」(通番「n+2」、遊技メダル枚数「100」)の通知後、上記の第1所定期間内の第1所定タイミングに、計数スイッチ31の押下操作が終了しているので計数メダル枚数は「0」となり、メダル管理制御基板83から貸出制御基板240に電文「計数」(計数通番「m+2」、計数メダル枚数「0」、計数累積メダル枚数「100」)が通知される(ステップS116)。なお、計数メダル枚数が「0」であるので、メダル管理制御基板83のメモリ85に記憶されている遊技メダル枚数データが示す遊技メダル枚数は「100」のままであり、貸出制御基板240のメモリ450に記憶されている所持メダル枚数データが示す所持メダル枚数は「120」のままである。
【0161】
電文「計数」(計数通番「m+2」、計数メダル枚数「0」、計数累積メダル枚数「100」)の通知後、上記の第2所定期間内の第2所定タイミングに、貸出制御基板240からメダル管理制御基板83に電文「貸出」(貸出通番「k+2」、貸出メダル枚数「0」)が通知される(ステップS117)。そして、電文「貸出」(貸出通番「k+2」、貸出メダル枚数「0」)の通知後、上記の第3所定期間内の第3所定タイミングに、メダル管理制御基板83から貸出制御基板240に電文「貸出受領結果」(貸出通番「k+2」、受領結果「正常」)を応答する(ステップS118)。なお、貸出メダル枚数が「0」であるので、メダル管理制御基板83のメモリ85に記憶されている遊技メダル枚数データが示す遊技メダル枚数は「100」のままであり、貸出制御基板240のメモリ450に記憶されている所持メダル枚数データが示す所持メダル枚数は「120」のままである。
【0162】
なお、
図6の通信シーケンスにおける計数スイッチ31の押下操作前のメダル管理制御基板83のメモリ85に記憶されている遊技メダル枚数データが示す遊技メダル枚数は「70」の場合、ステップS102ではメダル管理制御基板83から貸出制御基板240に計数メダル上限枚数「50」である計数メダル枚数「50」が通知され、ステップS109ではメダル管理制御基板83から貸出制御基板240に計数メダル上限枚数「50」未満である計数メダル枚数「20」が通知される。
【0163】
また、計数スイッチ31が離されるタイミングが
図6の通信シーケンスの場合よりも遅かった場合には、ステップS113の後、ステップS108~ステップS113と同様の処理(例えば電文「計数」(計数通番「m+2」、計数メダル枚数「50」、計数累積メダル枚数「150」)の通知や、遊技メダル枚数を「50」に書き換える処理、所持メダル枚数データを「170」に書き換える処理)が同じ時間間隔で実施される。このように、例えば、計数スイッチ31の押下中は、計数メダル上限枚数を上限とする計数メダル枚数の電文「計数」が300ms毎に、メダル管理制御基板83から貸出制御基板240に通知される。
【0164】
また、
図6の通信シーケンスにおけるステップS100での計数スイッチ31の押下操作が短押しの場合には、電文「計数」でメダル管理制御基板83から貸出制御基板240に計数メダル枚数「1」が通知される。
【0165】
続いて、
図5のスロットマシン1とメダル貸出ユニット200間の基本通信シーケンスにおける、スロットマシン1とメダル貸出ユニット200間での貸出の一具体例について
図7を用いて説明する。なお、
図7の通信シーケンスにおける貸出スイッチ230aの押下操作前のメダル管理制御基板83のメモリ85に記憶されている遊技メダル枚数データが示す遊技メダル枚数は「10」、貸出制御基板240のメモリ450に記憶されている所持メダル枚数データが示す所持メダル枚数は「150」であるとする。
【0166】
メダル貸出ユニット200側で貸出スイッチ230aの押下操作が検出される(ステップS301)。
【0167】
メダル管理制御基板83から貸出制御基板240に電文「遊技機情報」(通番「n」、遊技メダル枚数「10」)が通知される(ステップS302)。
【0168】
電文「遊技機情報」(通番「n」、遊技メダル枚数「10」)の通知後、上記の第1所定期間内の第1所定タイミングに、メダル管理制御基板83から貸出制御基板240に電文「計数」(計数通番「m」、計数メダル枚数「0」、計数累積メダル枚数「0」)が通知される(ステップS303)。なお、計数メダル枚数が「0」であるので、メダル管理制御基板83のメモリ85に記憶されている遊技メダル枚数データが示す遊技メダル枚数は「10」のままであり、貸出制御基板240のメモリ450に記憶されている所持メダル枚数データが示す所持メダル枚数は「150」のままである。
【0169】
電文「計数」(計数通番「m」、計数メダル枚数「0」、計数累積メダル枚数「0」)の通知後、上記の第2所定期間内の第2所定タイミングに、貸出制御基板240の貸出処理手段402によりメモリ450に記憶されている所持メダル枚数データ(所持メダル枚数=「150」)を基に貸出メダル枚数が貸出メダル上限枚数「50」に決定され、貸出制御基板240からメダル管理制御基板83に電文「貸出」(貸出通番「k」、貸出メダル枚数「50」)が通知される(ステップS304)。そして、電文「貸出」(貸出通番「k」、貸出メダル枚数「50」)の通知後、上記の第3所定期間内の第3所定タイミングに、メダル管理制御基板83から貸出制御基板240に電文「貸出受領結果」(貸出通番「k」、受領結果「正常」)が応答される(ステップS305)。この電文「貸出受領結果」(貸出通番「k」、受領結果「正常」)の応答を行ったメダル管理制御基板83では、借受処理手段301aは、メモリ85に記憶されている遊技メダル枚数データを、貸出メダル枚数「50」分加算した遊技メダル枚数データに書き換え、書き換え後の遊技メダル枚数データが示す遊技メダル枚数が「60」になる(ステップS306)。また、この電文「貸出受領結果」(貸出通番「k」、受領結果「正常」)の応答を受けた貸出制御基板240では、貸出処理手段402は、メモリ450に記憶されている所持メダル枚数データを、貸出メダル枚数「50」分減算した所持メダル枚数データに書き換え、書き換え後の所持メダル枚数データが示す所持メダル枚数が「100」になる(ステップS307)。
【0170】
電文「貸出受領結果」(貸出通番「k」、受領結果「正常」)の応答後、上記の第4所定期間内の第4所定タイミングに、メダル管理制御基板83から貸出制御基板240に電文「遊技機情報」(通番「n+1」、遊技メダル枚数「60」)が通知される(ステップS308)。
【0171】
電文「遊技機情報」(通番「n+1」、遊技メダル枚数「60」)の通知後、上記の第1所定期間内の第1所定タイミングに、メダル管理制御基板83から貸出制御基板240に電文「計数」(計数通番「n+1」、計数メダル枚数「0」、計数累積メダル枚数「0」)が通知される(ステップS309)。なお、計数メダル枚数が「0」であるので、メダル管理制御基板83のメモリ85に記憶されている遊技メダル枚数データが示す遊技メダル枚数は「60」のままであり、貸出制御基板240のメモリ450に記憶されている所持メダル枚数データが示す所持メダル枚数は「100」のままである。
【0172】
電文「計数」(計数通番「m+1」、計数メダル枚数「0」、計数累積メダル枚数「0」)の通知後、上記の第2所定期間内の第2所定タイミングに、貸出制御基板240からメダル管理制御基板83に電文「貸出」(貸出通番「k+1」、貸出メダル枚数「0」)が通知される(ステップS310)。そして、電文「貸出」(貸出通番「k+1」、貸出メダル枚数「0」)の通知後、上記の第3所定期間内の第3所定タイミングに、メダル管理制御基板83から貸出制御基板240に電文「貸出受領結果」(貸出通番「k+1」、受領結果「正常」)が応答される(ステップS311)。なお、貸出メダル枚数が「0」であるので、メダル管理制御基板83のメモリ85に記憶されている遊技メダル枚数データが示す遊技メダル枚数は「60」のままであり、貸出制御基板240のメモリ450に記憶されている所持メダル枚数データが示す所持メダル枚数は「100」のままである。
【0173】
なお、
図7の通信シーケンスにおける貸出スイッチ230aの押下操作前の貸出制御基板240のメモリ450に記憶されている所持メダル枚数データが示す所持メダル枚数が「20」の場合、ステップS304では貸出制御基板240からメダル管理制御基板83に貸出メダル上限枚数「50」未満である貸出メダル枚数「20」が通知されることになる。
【0174】
続いて、計数スイッチ31の押下促進演出及びのめり込み防止演出が行われる実施期間について
図8を用いて説明する。
【0175】
メイン制御基板63の演出制御手段111は、有利区間の終了に伴って、遊技者に遊技に対するのめり込みの注意を喚起するためのめり込み防止画像(例えば、「のめり込みに注意しましょう!!パチスロは適度に楽しむ遊びです。」)を、液晶表示器14の表示領域のうちの所定の領域(例えば、遊技者の注意を惹きやすい中央の領域)に一定期間(例えば遊技者がのめり込み防止画像からその内容を認識するのに要する時間以上の時間)表示するのめり込み防止演出を行うことを決定し、コマンド作成手段112により当該決定内容をサブ制御基板63に通知するためのコマンドが作成されて当該作成されたコマンドがコマンド送信手段113によりサブ制御基板73に送信される。当該コマンドを受信したサブ制御基板73では、のめり込み防止画像を液晶表示器14の表示領域のうちの所定の領域に一定時間表示するのめり込み防止演出が行われる。
【0176】
こののめり込み防止画像の一定期間の表示を行うのめり込み防止演出の実施の決定とともに、演出制御手段111は、のめり込み防止演出におけるのめり込み防止画像が表示されている一定期間を、遊技者に計数スイッチ31の押下操作を促す押下促進演出(この実施形態では、計数スイッチ31の点滅)の実施期間として、押下促進演出を行うことを決定する。これにより、計数スイッチ31の押下促進演出がのめり込み防止画像が表示される一定期間に行われる。なお、押下促進演出が行われる期間と、のめり込み防止画像が表示される一定期間とが一致するとしているが、押下促進演出が行われる期間とのめり込み防止画像が表示される一定期間とが一致していなくても、押下促進演出は少なくとものめり込み防止画像が表示される一定期間のうちの一部期間に行われるようにしてもよい。つまり、本実施形態や変形例のように、押下促進演出が行われる期間とのめり込み防止画像が表示される一定期間とに重複する期間があればよい。
【0177】
なお、押下促進演出がなされているときに計数スイッチ31の押下操作がなされると、押下促進演出を終了するようにしてもよい。このようにすることにより、押下促進演出が必要以上に実施されて遊技者をしらけさせることを防止できる。
【0178】
フリーズ制御手段104は、上述したように、のめり込み防止画像が表示されるのめり込み防止演出に伴って、新たな遊技の開始を受け付けいないフリーズ期間に制御する。本実施形態では、遊技者に計数スイッチ31の押下操作を促す押下促進演出が行われている期間(押下促進演出期間)はフリーズ期間となっている。なお、押下促進演出期間がフリーズ期間となっている場合以外の、少なくとも押下促進演出期間のうちの一部期間は、フリーズ期間となっていてもよい。つまり、本実施形態や変形例のように、押下促進演出が行われる期間とフリーズ期間とに重複する期間があればよい。
【0179】
このフリーズ期間では、スタートスイッチ19等が無効となるが、フリーズ期間においても計数スイッチ31は有効であり、フリーズ期間に計数スイッチ31が押下操作された場合も、スロットマシン1のメダル管理制御基板83からメダル貸出ユニット200の貸出制御基板240に電子メダルの移動が行われることになる。
【0180】
また、演出制御手段111は、有利区間内の出玉区間でも、1つの遊技数セットの終了に伴って、のめり込み防止画像を、液晶表示器14の表示領域のうちの所定の領域に一定時間表示するのめり込み防止演出を行うことを決定する。この決定により、サブ制御基板73では、のめり込み防止画像を液晶表示器14の表示領域のうちの所定の領域に一定時間表示するのめり込み防止演出が行われる。この実施形態では、有利区間内の出玉区間においては、(1)のめり込み防止画像を表示する期間でものめり込み防止画像を表示しない期間でも押下促進演出が行われない場合、(2)のめり込み防止画像を表示する期間では押下促進演出は行われるが、のめり込み防止画像を表示しない期間では押下促進演出は行われない場合など、少なくとものめり込み防止画像を表示する期間(少なくとものめり込み防止演出を実施する期間)以外では押下促進演出を行わないようになっている。なお、有利区間内の出玉区間で押下促進演出が行われている期間を、新たな遊技の開始を受け付けないフリーズ期間としてもよいし、しなくてもよい。
【0181】
なお、この実施形態では、有利区間の終了に伴ってのめり込み防止演出が実施され、有利区間内の出玉区間での1つの遊技数セットの終了に伴ってのめり込み防止演出が実施されるとしているが、のめり込み防止演出はどちらか一方だけで行われるようにしてもよい。
【0182】
メダル管理制御基板83のメモリ85において、遊技メダル枚数データ用の記憶領域のサイズとして2バイト(16ビット)が割り当てられており、0~65535の遊技メダル枚数を記憶することができるようになっている。また、1回の電文「計数」の通知でメダル管理制御基板83から貸出制御基板240に渡すことが許容されている計数メダル枚数の上限(計数メダル上限枚数)は「50」に設定されおり、電文「計数」の通知は300ms毎に行われる。
【0183】
計数スイッチ31の押下操作が行われない場合、メダル管理制御基板83で管理している遊技メダル枚数(遊技メダル枚数データが示す遊技メダル枚数)が例えば複数回の有利区間を経ることにより「10000」など大きくなることがある。このような状況下で例えば遊技者が遊技を止めようとして計数スイッチ31を長押しした場合、計数に要する時間は、電文「計数」の通知の「200」(=10000/50)回分に相当する約1分かかることになる。
【0184】
上記した実施形態では、遊技者が多くの電子メダルを獲得できる有利区間の終了に伴って計数スイッチ31の押下促進演出が実施される。このとき、メダル管理制御基板83で管理している遊技メダル枚数(遊技メダル枚数データが示す遊技メダル枚数)が多くなっているので、当該押下促進演出を見た遊技者が計数スイッチ31の長押しすることが期待できる。このため、メダル管理制御基板83で管理している遊技メダル枚数(遊技メダル枚数データが示す遊技メダル枚数)が例えば複数回の有利区間を経た後も「10000」など大きくなることを防止できる。この結果、例えば遊技者が遊技を止めるときの計数に要する時間が短くなり、遊技者のいらいら感を抑えることができる。
【0185】
また、押下促進演出が行われている期間では新たな遊技ができないので、押下促進演出を見た遊技者に計数スイッチ31を押下操作する気にさせることができ、押下促進演出の効果が高まることが期待できる。
【0186】
また、有利区間内の出玉区間での押下促進演出を行うことによる円滑な遊技の妨げを抑えることができる。
【0187】
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、上記したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。
【0188】
例えば、上記した実施形態では、本発明の「第1状態」を有利区間とし、本発明の「第2状態」を非有利区間とし、有利区間の終了に伴ってのめり込み防止画像を液晶表示器14の表示領域のうちの所定の領域に一定時間表示し、有利区間の終了に伴って表示されるのめり込み防止画像の表示期間に押下促進演出が行われるとしているが、これに限定されるものではなく、例えば、本発明の「第1状態」を有利者にとって有利なボーナス遊技状態とし、本発明の「第2状態」をボーナス遊技状態よりも遊技者にとって不利な通常遊技状態とし、ボーナス遊技状態の終了に伴ってのめり込み防止画像を液晶表示器14の表示領域のうちの所定の領域に一定時間表示し、ボーナス遊技状態の終了に伴って表示されるのめり込み防止画像の表示期間に押下促進演出が行われるようにしてもよい。要は、本発明の「第1状態」は遊技者にとって有利な状態であって、当該遊技者にとって有利な状態の終了に伴ってのめり込み防止画像を液晶表示器14の表示領域のうちの所定の領域に一定時間表示し、当該遊技者にとって有利な状態の終了に伴って表示されるのめり込み防止画像の表示期間に押下促進演出が行われるようにすればよい。このとき、押下促進演出が行われている期間を実施形態のように新たな遊技の開始を受け付けないフリーズ期間としてもよい。
【0189】
また、上記した実施形態では、本発明の「増加区間」は、有利区間内の出玉区間など、本発明の「第1状態」に相当する遊技者にとって有利な状態における電子メダルの増加区間であればとくに限定されるものではない。
【0190】
上記した実施形態では、計数スイッチ31の押下促進演出を、計数スイッチ31を点滅させることにより実施するとして説明したが、これに限定されるものではなく、他の内容で実施してもよい。例えば、計数スイッチ31の押下促進演出を、計数スイッチ31を点灯により実施するようにしてもよいし、その他のスイッチの点滅や点灯により実施するようにしてもよい。また、スロットマシン1の所定部位の振動や計数スイッチ31などの所定スイッチの飛び出しなど、物理的な変化により実施するようにしてもよい。また、
図9のように、液晶表示器14の表示領域のうちののめり込み防止画像を表示する所定の領域と異なる他の領域を用いて計数スイッチ31の押下促進演出用の画像を表示することにより計数スイッチ31の押下促進演出を実施するようにしてもよい。
図9では、液晶表示器14の表示領域のうちの所定の領域(遊技者の注意を惹きやすい中央の領域)にのめり込み防止画像(「のめり込みに注意しましょう!!パチスロは適度に楽しむ遊びです。」)を表示し、液晶表示器14の表示領域のうちののめり込み防止画像を表示する所定の領域と異なる領域(所定の領域の下の領域)に計数スイッチ31の押下促進演出用の画像(「計数スイッチを押してください。」)を表示する。なお、のめり込み防止画像や計数スイッチ31の押下促進演出用の画像は一例であって他の画像であってもよく、のめり込み防止画像が表示される領域や計数スイッチ31の押下促進演出用の画像が表示される領域は一例であって他の領域であってもよい。これによれば、のめり込み防止画像は通常遊技者が注目するところに表示するようになっており、押下促進演出がのめり込み防止画像の表示に利用される液晶表示器14を利用して行われるため、押下促進演出に遊技者を注目させることができる。
【0191】
上記した実施形態に、メモリ85に記憶されている遊技メダル枚数データが示す電子メダルの遊技メダル枚数が、遊技メダル枚数データの記憶領域で記憶することができる最大の遊技メダル枚数(本発明の「予め定められた前記遊技用価値の前記管理量の上限」に相当)よりも小さい予め定められた仮上限(本発明の「仮上限」に相当)を超えると、当該仮上限を超えたことの報知を行うとともに、新たな遊技の開始を受け付けないようにする機能を追加してもよい。なお、仮上限は、例えば、一遊技の終了時点のメモリ85に記憶されている遊技メダル枚数データが示す電子メダルの遊技メダル枚数が仮上限以下の場合であれば、当該一遊技の次遊技での電子メダルの投入メダル枚数や払出メダル枚数に関わらず、当該一遊技の次遊技の終了時点の電子メダルの遊技メダル枚数が、遊技メダル枚数データの記憶領域で記憶することができる最大の遊技メダル枚数以下に収まるように、設定されている。
【0192】
この機能について電子メダルの払出を例に挙げて
図10を参照して説明する。なお、
図10では2枚目の電子メダルの払出時にメモリ85に記憶されている遊技メダル枚数データが示す電子メダルの遊技メダル枚数が仮上限を超えるとする。
【0193】
メダル管理制御基板83では処理可能信号が「ON」になっている(ステップS501)。
【0194】
メイン制御基板63では払出メダル枚数「3」の電子メダルの払出が発生すると、処理可能信号が「ON」であることを確認し、RAM65に記憶されている払出メダル残り枚数データを払出メダル枚数「3」分加算した払出メダル残り枚数データに書き換える(ステップS502)。
【0195】
メイン制御基板63では第1払出処理手段108は処理開始信号を「ON」にし(ステップS503)、メダル管理制御基板83では第2払出処理手段301dは処理開始信号が「ON」になったことを受けて処理可能信号を「OFF」にし、処理中信号を「ON」にする(ステップS504)。
【0196】
メイン制御基板63では第1払出処理手段108は処理中信号が「ON」になったことを受けて処理開始信号を「OFF」にし、払出処理要求信号を「ON」にする(ステップS505)。メダル管理制御基板83では第2払出処理手段301dは払出処理要求信号が「ON」になったことを受けて処理中信号を「OFF」にし、払出処理応答信号を「ON」にする(ステップS506)。メイン制御基板63では第1払出処理手段108は払出処理応答信号が「ON」になったことを受けて、払出処理要求信号を「OFF」にし、メイン制御基板63側の処理完了信号を「ON」にし、RAM65に記憶されている払出メダル残り枚数データを払い出した枚数「1」分減算した払出メダル残り枚数データに書き換える(払出メダルの残り枚数は「2」となる)(ステップS507)。メダル管理制御基板83では第2払出処理手段301dはメイン制御基板63側の処理完了信号が「ON」になったことを受けて払出処理応答信号を「OFF」にし、メダル管理制御基板83側の処理完了信号を「ON」にする(ステップS508)。また、メダル管理制御基板83では第2払出処理手段301dはメモリ85に記憶されている遊技メダル枚数データを、メダル枚数「1」分加算した遊技メダル枚数データに書き換える(ステップS509)。メダル管理制御基板83では第2払出処理手段301dはメモリ85に記憶されている遊技メダル枚数データが示す電子メダルの遊技メダル枚数が仮上限を超えていないので仮上限オーバー信号を「OFF」に維持する(ステップS510)。
【0197】
メイン制御基板63では第1払出処理手段108は処理完了信号が「ON」になったことを受けてメイン制御基板63側の処理完了信号を「OFF」にし、払出処理要求信号を「ON」にする(ステップS511)。メダル管理制御基板83では第2払出処理手段301dは払出処理要求信号が「ON」になったことを受けてメダル管理制御基板83側の処理完了信号を「OFF」にし、払出処理応答信号を「ON」にする(ステップS512)。メイン制御基板63では第1払出処理手段108は払出処理応答信号が「ON」になったことを受けて払出処理要求信号を「OFF」にし、メイン制御基板63側の処理完了信号を「ON」にし、RAM65に記憶されている払出メダル残り枚数データを払い出した枚数「1」分減算した払出メダル残り枚数データに書き換える(払出メダルの残り枚数は「1」となる)(ステップS513)。メダル管理制御基板83では第2払出処理手段301dはメイン制御基板63側の処理完了信号が「ON」になったことを受けて払出処理応答信号を「OFF」にし、メダル管理制御基板83側の処理完了信号を「ON」にする(ステップS514)。また、メダル管理制御基板83では第2払出処理手段301dはメモリ85に記憶されている遊技メダル枚数データを、メダル枚数「1」分加算した遊技メダル枚数データに書き換える(ステップS515)。メダル管理制御基板83では第2払出処理手段301dはメモリ85に記憶されている遊技メダル枚数データが示す電子メダルの遊技メダル枚数が仮上限を超えたので仮上限オーバー信号を「ON」にする(ステップS516)。
【0198】
メイン制御基板63では第1払出処理手段108は処理完了信号が「ON」になったことを受けてメイン制御基板63側の処理完了信号を「OFF」にし、払出処理要求信号を「ON」にする(ステップS517)。メダル管理制御基板83では第2払出処理手段301dは払出処理要求信号が「ON」になったことを受けてメダル管理制御基板83側の処理完了信号を「OFF」にし、払出処理応答信号を「ON」にする(ステップS518)。メイン制御基板63では第2払出処理手段301dは払出処理応答信号が「ON」になったことを受けて払出処理要求信号を「OFF」にし、メイン制御基板63側の処理完了信号を「ON」にし、RAM65に記憶されている払出メダル残り枚数データを払い出した枚数「1」分減算した払出メダル残り枚数データに書き換える(払出メダルの残り枚数は「0」となる)(ステップS519)。メダル管理制御基板83では第2払出処理手段301dはメイン制御基板63側の処理完了信号が「ON」になったことを受けて払出処理応答信号を「OFF」にし、メダル管理制御基板83側の処理完了信号を「ON」にする(ステップS520)。また、メダル管理制御基板83では第2払出処理手段301dはメモリ85に記憶されている遊技メダル枚数データを、メダル枚数「1」分加算した遊技メダル枚数データに書き換える(ステップS521)。メダル管理制御基板83では第2払出処理手段301dはメモリ85に記憶されている遊技メダル枚数データが示す電子メダルの遊技メダル枚数が仮上限を超えたままなので仮上限オーバー信号を「ON」に維持する(ステップS522)。
【0199】
メイン制御基板63では第1払出処理手段108は処理完了信号が「ON」になったことを受け、メイン制御基板63側の処理完了信号を「OFF」にし、メイン制御基板63がメダル管理制御基板83に払い出す残りメダル枚数は「0」であるので、払出終了信号を「ON」にする(ステップS523)。メダル管理制御基板83では第2払出処理手段301dは払出終了信号が「ON」になったことを受けてメダル管理制御基板83側の処理完了信号を「OFF」にし、処理可能信号を「ON」にする(ステップS524)。メイン制御基板63では第1払出処理手段301dは処理可能信号が「ON」になったことを受けて処理終了信号を「OFF」にする(ステップS525)。
【0200】
このとき、メイン制御基板63では、仮上限オーバー信号が「ON」になっているので、例えば仮上限オーバーエラーに割り当てられたエラーコードを払出表示器46に表示するなどの仮上限オーバーエラーに関する報知が開始される(ステップS526)。なお、仮上限オーバーエラーに関する報知は、例えば、処理終了信号が「OFF」になったタイミングで開始されるようにしてもよいし、仮上限オーバー信号が「ON」になったタイミングで開始されるようにしてもよい。また、メイン制御基板63では第1払出処理手段108は仮上限オーバーエラーになったことを受けてスロットマシン1が新たな遊技の開始を受け付けないように制御する(ステップS527)。
【0201】
また、メダル管理制御基板83では、計数スイッチ31の押下操作に基づく計数(メダル管理制御基板83からメダル貸出ユニット200への電子メダルの移動)が可能な状態であり(ステップS528)、計数スイッチ31の押下操作によりメダル管理制御基板83からメダル貸出ユニット200へこの例では計数メダル枚数「50」枚分の電子メダルの移動(計数)が行われ、メモリ85に記憶されている遊技メダル枚数データを、計数メダル枚数「50」分減算した遊技メダル枚数データに書き換える(ステップS529)。これにより、メモリ85に記憶されている遊技メダル枚数データが示す遊技メダル枚数が仮上限以下になる。
【0202】
メダル管理制御基板83では第2払出処理手段301dはメモリ85に記憶されている遊技メダル枚数データが示す遊技メダル枚数が仮上限以下になったことを受けて、仮上限オーバー信号を「OFF」にする(ステップS530)。メイン制御基板63では第1払出処理手段108は仮上限オーバー信号が「OFF」になったことを受けて仮上限オーバーエラーを解除する(ステップS531)。この仮上限オーバーエラーの解除により、仮上限オーバーエラーに関する報知が終了し、スロットマシン1が新たな遊技の開始を受け付けるように制御される。
【0203】
これによれば、例えば電子メダルの払出時に遊技メダル枚数が常に遊技メダル枚数データの記憶領域で記憶することができる最大の遊技メダル枚数以下になり、メモリ85の遊技メダル枚数データの記憶領域の上限を超えてしまって繰り上がりにより遊技メダル枚数データが示す遊技メダル枚数が0となってしまうことを防止でき、遊技メダル枚数の正確な管理を容易に行うことができる。
【0204】
なお、
図10では、メイン制御基板63における仮上限オーバーエラーの解除を、仮上限オーバー信号が「ON」から「OFF」になったことを受けて行うとしたが、これに限定されず、店員等の所定の操作(例えば、リセットスイッチ52に対する押下操作)を検出することにより仮上限オーバーエラーを解除し、新たな遊技の開始を受け付けるように制御してもよい。
【0205】
また、遊技者に計数スイッチ31を長押し等の押下操作をさせるために、遊技の進行に関する演出に、遊技者に計数スイッチ31を長押し等の押下操作をさせる内容を組み込むようにしてもよい。なお、当該内容は上記した実施形態と適切に組み合わせるようにしてもよいし、単独で実現するようにしてもよい。
【0206】
この一例について
図11を参照して説明する。
図11の例では、遊技数セット上乗せ抽選に関する演出(以下、「遊技数セット上乗せ抽選演出」と記載する。)に、遊技者に計数スイッチ31を長押し等の押下操作をさせる内容を組み込んだものである。
【0207】
液晶表示器14に通常の画像が表示されているときに、所定の当選役グループに当選して遊技数セット上乗せ抽選が行われると、遊技数セット上乗せ抽選演出用の画像(
図11(a)の例では、「遊技数セット上乗せチャンス! 計数スイッチを押せ!!」と6個の四角とを含む画像)が液晶表示器14に表示される。遊技数セット上乗せ抽選演出用の画像が表示された時には6個の四角(以下、「残り期間報知図柄」と記載する。)14Aは全て黒に塗りつぶされている。
【0208】
残り期間報知図柄14Aの各四角は1sに相当し、遊技者による計数スイッチ31の継続した押下が1s経過(長押し)するごとに1つずつ黒に塗りつぶされた四角から黒枠の四角に変化していき、液晶表示器14に表示されている遊技数セット上乗せ抽選演出用の画像は
図11(b)、(c)のように変化していく。
【0209】
図11(c)のように残り期間報知図柄14Aの各四角が黒枠の四角に変化すると、計数スイッチ31が長押しされ、遊技数セット上乗せ抽選で遊技数セットが付与されていれば、遊技数セットが付与されたことを遊技者に報知する画像(
図11(d-1)の例では、「遊技セットGET!」)が液晶表示器14に表示される。また、計数スイッチ31が長押しされ、遊技数セット上乗せ抽選で遊技数セットが付与されていなければ、遊技数セットが付与されなかったことを遊技者に報知する画像(
図11(d-2)の例では、「遊技セットGETならず」)が液晶表示器14に表示される。
【0210】
また、
図11(a)の表示がされているときに計数スイッチ31が長押しされることがなかった場合や、例えばベットスイッチ7または最大ベットスイッチ8の操作時等、次遊技を開始させる行為が行われた場合で、遊技数セット上乗せ抽選で遊技数セットが付与されている場合には、遊技数セットが付与されたことを遊技者に報知する画像(
図11(d-3)の例では、「遊技セットGET!」)が液晶表示器14に表示され、付与されていない場合には、遊技数セットが付与されなかったことを遊技者に報知する画像が液晶表示器14に表示される。
【0211】
このように、計数スイッチ31を時として演出用のスイッチのように使用することにより、計数スイッチ31に対する遊技者の押下操作が期待できる。
【0212】
なお、メダル管理制御基板83のメモリ85に記憶されている遊技メダル枚数データが示す遊技メダル枚数が少ない場合に計数スイッチ31が長押しされると遊技メダル枚数データが示す遊技メダル枚数が小さくなり、遊技者がその後の早い段階で貸出スイッチ230aの押下操作を行わないといけない事態が発生する虞がある。このような事態の発生を防ぐための手法として、例えば次のような手法が考えられる。
【0213】
一つ目の手法として、メダル管理制御基板83のメモリ85に記憶されている遊技メダル枚数データが示す遊技メダル枚数が予め定められたメダル枚数以上のときに、遊技数セット上乗せ抽選演出に
図11(a)のように計数スイッチの押下を促す表示を組み込み、一方、予め定められたメダル枚数未満のときには、遊技数セット上乗せ抽選演出に
図11(a)のような計数スイッチの押下を促す表示を組み込まずに、例えば他のスイッチの押下を促す表示を組み込むようにしてもよい。
【0214】
二つ目の手法として、メダル管理制御基板83のメモリ85に記憶されている遊技メダル枚数データが示す遊技メダル枚数に応じて、計数スイッチの押下を促す表示(例えば、
図11のような「計数スイッチを押せ!!」)で計数スイッチ31を遊技者に押下させる時間を変化させるようにしてもよい。例えば、(1)残り期間報知図柄14Aの各四角を遊技メダル枚数によらず1sに相当するようにし、残り期間報知図柄14Aの四角の数を遊技メダル枚数によって変化させたり、(2)残り期間報知図柄14Aの四角の数を遊技メダル枚数によらず6個にして、四角が相当する時間を遊技メダル枚数によって変化させたりすることにより実現することができる。
【0215】
なお、遊技者に計数スイッチ31を長押し等の押下操作をさせる内容を組み込む、遊技の進行に関する演出として、例えば、その後の遊技で電子メダルの獲得など遊技者が特典を得ることができる可能性がある演出などであってもよい。
【0216】
また、上記した実施形態では、遊技機としてスロットマシンを対象として説明したが、これに限定されるものではなく、パチンコ機など他の遊技機にも適用することができる。
【0217】
また、上記実施形態や上記変形例等の内容を適宜組み合わせることができる。
【0218】
本発明は、遊技用価値を基に遊技を行う遊技機と、当該遊技機との間で前記遊技用価値の受け渡しをデータ形式で行う管理ユニットとを備える遊技システムに広く適用することができる。
【符号の説明】
【0219】
S…スロットマシンシステム
1…スロットマシン
14…液晶表示器
85…メモリ
111…演出制御手段
301b…第1計数処理手段
102…遊技区間制御手段
200…メダル貸出ユニット