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特許7391605制御装置、電動圧縮機、リップル電圧異常の原因判別方法及びプログラム
<図1>
  • 特許-制御装置、電動圧縮機、リップル電圧異常の原因判別方法及びプログラム 図1
  • 特許-制御装置、電動圧縮機、リップル電圧異常の原因判別方法及びプログラム 図2
  • 特許-制御装置、電動圧縮機、リップル電圧異常の原因判別方法及びプログラム 図3
  • 特許-制御装置、電動圧縮機、リップル電圧異常の原因判別方法及びプログラム 図4
  • 特許-制御装置、電動圧縮機、リップル電圧異常の原因判別方法及びプログラム 図5
  • 特許-制御装置、電動圧縮機、リップル電圧異常の原因判別方法及びプログラム 図6
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-27
(45)【発行日】2023-12-05
(54)【発明の名称】制御装置、電動圧縮機、リップル電圧異常の原因判別方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H02P 29/024 20160101AFI20231128BHJP
【FI】
H02P29/024
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2019193695
(22)【出願日】2019-10-24
(65)【公開番号】P2021069207
(43)【公開日】2021-04-30
【審査請求日】2022-09-14
(73)【特許権者】
【識別番号】516299338
【氏名又は名称】三菱重工サーマルシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100162868
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 英輔
(74)【代理人】
【識別番号】100161702
【弁理士】
【氏名又は名称】橋本 宏之
(74)【代理人】
【識別番号】100189348
【弁理士】
【氏名又は名称】古都 智
(74)【代理人】
【識別番号】100196689
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 康一郎
(72)【発明者】
【氏名】服部 誠
(72)【発明者】
【氏名】川島 豊久
(72)【発明者】
【氏名】渡邊 恭平
【審査官】池田 貴俊
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-212846(JP,A)
【文献】特開2011-094920(JP,A)
【文献】特開2007-240450(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0002013(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02P 29/024
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電動圧縮機の制御装置であって、
リップル電圧を検出する検出部と、
前記リップル電圧の値に基づいて、前記リップル電圧が異常かどうかを判定する判定部と、
前記判定部が前記リップル電圧を異常と判定すると、前記電動圧縮機が原因で発生するリップル電圧を抑制するように前記電動圧縮機を制御する制御部と、
当該制御後に前記検出部が検出する前記リップル電圧の推移に基づいて、前記異常の原因が前記電動圧縮機か、それ以外の外部機器かを判別する原因判別部と、
を備える制御装置。
【請求項2】
前記判定部が前記リップル電圧を異常と判定すると、前記制御部は前記電動圧縮機が備えるモータの回転数を低下させ、
前記原因判別部は、前記回転数を低下させる前後での前記リップル電圧の値の低下度が所定の第1閾値以上の場合に前記原因が前記電動圧縮機と判別し、前記低下度が前記第1閾値未満の場合に前記原因が前記外部機器であると判別する、
請求項1に記載の制御装置。
【請求項3】
前記判定部が前記リップル電圧を異常と判定すると、前記制御部は前記電動圧縮機が備えるモータの回転数を低下させ、
前記原因判別部は、前記回転数を低下させた後の前記リップル電圧の値が所定の第2閾値以上の場合に前記原因が前記外部機器と判別し、前記リップル電圧の値が前記第2閾値未満の場合に前記原因が前記電動圧縮機であると判別する、
請求項1に記載の制御装置。
【請求項4】
前記原因判別部によって前記原因が前記外部機器と判別された場合、
前記制御部が、前記モータの回転数を低下前の前記回転数に回復させる、
請求項2から請求項3の何れか1項に記載の制御装置。
【請求項5】
前記原因判別部によって前記原因が前記電動圧縮機と判別された場合、
前記制御部が、前記モータの回転数を低下後の前記回転数に維持する、
請求項2から請求項4の何れか1項に記載の制御装置。
【請求項6】
前記原因判別部によって前記原因が前記電動圧縮機と判別された場合、
前記制御部が、前記リップル電圧の値を所定の閾値以下に制御しつつ、前記モータの回転数を低下前の前記回転数に向けて上昇させる、
請求項2から請求項4の何れか1項に記載の制御装置。
【請求項7】
前記原因を記憶装置に記録する記録部、をさらに備え、
前記記録部は、前記原因判別部によって前記原因が前記外部機器と判別された場合、前記外部機器を原因とする前記リップル電圧の異常が検出されたことを記録する、
請求項1から請求項6の何れか1項に記載の制御装置。
【請求項8】
車両機器と電気回路を通じて接続された、車両空調機が備える電動圧縮機の制御装置であって、
リップル電圧を検出する検出部と、
前記リップル電圧の値に基づいて、前記リップル電圧が異常かどうかを判定する判定部と、
前記電動圧縮機の制御結果に基づいて、前記異常の原因が前記電動圧縮機か、前記車両機器かを判別する原因判別部と、
を備える制御装置。
【請求項9】
請求項1から請求項の何れか1項に記載の制御装置を備える、電動圧縮機。
【請求項10】
制御装置が、
リップル電圧を検出し、
前記リップル電圧の値に基づいて、前記リップル電圧が異常かどうかを判定し、
前記判定において前記リップル電圧が異常と判定されると、制御対象機器が原因で発生するリップル電圧が抑制されるように前記制御対象機器を制御し、
当該制御後に検出される前記リップル電圧の推移に基づいて、前記異常の原因が前記制御対象機器かそれ以外の機器かを判別する、
リップル電圧異常の原因判別方法。
【請求項11】
コンピュータを、
リップル電圧を検出する手段、
前記リップル電圧の値に基づいて、前記リップル電圧が異常かどうかを判定する手段、
前記判定する手段によって前記リップル電圧が異常と判定されると、所定の機器が原因で発生するリップル電圧が抑制されるように前記機器を制御する手段、
当該制御後に前記検出する手段によって検出される前記リップル電圧の推移に基づいて、前記異常の原因が前記機器かそれ以外の機器かを判別する手段、
として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、制御装置、電動圧縮機、リップル電圧異常の原因判別方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
車両に搭載されたカーエアコンの構成要素の1つに電動圧縮機がある。電動圧縮機を駆動する駆動回路では、所定の周期で振動するリップル電圧が発生する。リップル電圧が大きくなると共振が生じ、過大な電流が流れる。電動圧縮機は、高圧のバッテリを電源として駆動する。このバッテリには、カーエアコンの他に車両側の負荷が接続されることがある。
【0003】
特許文献1には、車両用交流発電機のリップル電圧を検出し、リップル電圧の最大値と最小値の差が所定値を超えると、交流発電機が故障していると判断する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2004-135393号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
リップル電圧による共振による過大な電流から機器を保護するためには、電動圧縮機のモータを停止する制御が考えられる。しかし、バッテリに車両側の負荷が接続されている場合、車両側の負荷によって、リップル電圧が発生する可能性がある。リップル電圧による共振に対処するためには、問題となるリップル電圧の発生源を切り分ける必要がある。
【0006】
本開示は、上記課題を解決することができる制御装置、電動圧縮機、リップル電圧異常の原因判別方法及びプログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の制御装置は、電動圧縮機の制御装置であって、リップル電圧を検出する検出部と、前記リップル電圧の値に基づいて、前記リップル電圧が異常かどうかを判定する判定部と、前記判定部が前記リップル電圧を異常と判定すると、前記電動圧縮機が原因で発生するリップル電圧を抑制するように前記電動圧縮機を制御する制御部と、当該制御後に前記検出部が検出する前記リップル電圧の推移に基づいて、前記異常の原因が前記電動圧縮機か、それ以外の外部機器かを判別する原因判別部と、を備える。
また、他の態様によれば本開示の制御装置は、車両機器と電気回路を通じて接続された、車両空調機が備える電動圧縮機の制御装置であって、リップル電圧を検出する検出部と、前記リップル電圧の値に基づいて、前記リップル電圧が異常かどうかを判定する判定部と、前記電動圧縮機の制御結果に基づいて、前記異常の原因が前記電動圧縮機か、前記車両機器かを判別する原因判別部と、を備える。
【0008】
また、本開示の電動圧縮機は、上記の制御装置を備える。
【0009】
また、本開示のリップル電圧異常の原因判別方法では、制御装置が、リップル電圧を検出し、前記リップル電圧の値に基づいて、前記リップル電圧が異常かどうかを判定し、前記判定において前記リップル電圧が異常と判定されると、制御対象機器が原因で発生するリップル電圧が抑制されるように前記制御対象機器を制御し、当該制御後に検出される前記リップル電圧の推移に基づいて、前記異常の原因が前記制御対象機器かそれ以外の機器かを判別する。
【0010】
また、本開示のプログラムは、コンピュータを、リップル電圧を検出する手段、前記リップル電圧の値に基づいて、前記リップル電圧が異常かどうかを判定する手段、前記判定する手段によって前記リップル電圧が異常と判定されると、所定の機器が原因で発生するリップル電圧が抑制されるように前記機器を制御する手段、当該制御後に前記検出する手段によって検出される前記リップル電圧の推移に基づいて、前記異常の原因が前記機器かそれ以外の機器かを判別する手段、として機能させる。
【発明の効果】
【0011】
上述の制御装置、電動圧縮機、リップル電圧異常の原因判別方法及びプログラムによれば、リップル電圧の異常時に、その異常の原因となるリップル電圧の発生源を判別することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】一実施形態における電動圧縮機の一例を示す図である。
図2】一実施形態における原因判別処理を説明する第1の図である。
図3】一実施形態における原因判別処理を説明する第2の図である。
図4】一実施形態における原因判別処理の一例を示す第1のフローチャートである。
図5】一実施形態における原因判別処理の一例を示す第2のフローチャートである。
図6】一実施形態における制御装置等のハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
<実施形態>
以下、一実施形態に係る電動圧縮機について、図1図6を参照しながら説明する。
(構成)
図1に、車両空調機30が備える電動圧縮機20の概略構成の一例を示す。図示するバッテリ1と、車両空調機30と、車両機器40と、これらを駆動する電気回路は、車両に搭載される。インダクタ5a、5bは、バッテリ1と車両空調機30および車両機器40を含む電気回路のインダクタ成分を示す。
バッテリ1は、車両(車両空調機30の外部)に搭載された電源ユニットである。バッテリ1は、車両空調機30と車両機器40に高圧の直流電力を供給する。車両機器40は、コンデンサ2およびインバータ3、インバータ3に接続された負荷4を備える。車両機器40では、バッテリ1から供給される高電圧の直流電力をインバータ3が三相交流電力に変換し、それを負荷4に供給する。インバータ3のキャリア周波数をf1とすると、電気回路には、車両機器40を発生源とする周波数f1のリップル電圧(後述)が発生する場合がある。
【0014】
車両空調機30は、電動圧縮機20を備えている。電動圧縮機20は、インバータ7が一体に組み込まれたインバータ一体型電動圧縮機である。電動圧縮機20は、コンデンサ6およびインバータ7を含む電源回路8と、モータ9と、制御装置10と、電圧計11と、圧縮部12と、記憶装置13と、を備える。電動圧縮機20は、バッテリ1から供給される高電圧の直流電力をインバータ7が三相交流電力に変換し、それをモータ9に印加することによって駆動される。インバータ7とモータ9は電力線で接続される。インバータ7は、バッテリ1から供給された直流電力を三相交流に変換し、モータ9へ供給する。インバータ7は、制御装置10によって制御される。制御装置10は、マイコンを備え、図示しないECU(Electric Control Unit)等から取得した制御信号に基づいて、インバータ7を介してモータ9を所望の動作に制御する。例えば、制御装置10は、モータ9の回転数を制御する。モータ9がインバータ7からの指示によって回転駆動することにより、圧縮部12が冷媒を圧縮し、車両空調機30が備える冷媒回路(図示せず)へ冷媒を供給する。インバータ7および電圧計11と制御装置10とは信号線で接続されている。電圧計11は、インバータ7に入力される直流電圧を検出し、検出した電圧値を制御装置10へ出力する。電圧計11が計測する電圧値には、リップル成分が含まれる。電圧計11が計測する電圧値から、バッテリ1由来の直流電圧値を差し引いた値をリップル電圧と呼ぶ。インバータ7のキャリア周波数をf0とすると、電気回路には、電動圧縮機20を発生源とする周波数f0のリップル電圧が発生する場合がある。周波数f0又はf1のリップル電圧が大きくなると、コンデンサ2、6およびインダクタ5a、5bで形成される共振回路で共振が生じ、図1の電気回路中に過大な電流が流れる。そこで、制御装置10は、電圧計11が計測した電圧値の変動を監視し、リップル電圧の値Wが所定の閾値α以上となると、リップル電圧の異常と判定し、モータ9を停止又は減速させ、リップル電圧を抑制する制御を行う。これにより、電動圧縮機20を発生源とするリップル電圧が抑制される。しかし、車両機器40を発生源とするリップル電圧は、モータ9を減速させても抑制することはできない。
【0015】
制御装置10は、電動圧縮機20を制御することはできるが、車両機器40を制御することはできない。つまり、制御装置10は、電動圧縮機20を発生源とするリップル電圧を抑制することはできるが、車両機器40を発生源とするリップル電圧を抑制することはできない。また、制御装置10では、周波数f1の値についても不明である可能性がある。
【0016】
制御装置10は、この性質を利用して、リップル電圧の異常を検出すると、そのリップル電圧の発生源が電動圧縮機20か車両機器40かを切り分ける原因判別処理を行う。制御装置10は、記憶装置13と接続されている。制御装置10は、リップル電圧の異常を検出すると、その発生源を判別し、発生源が車両機器40の場合、リップル電圧の異常の発生を記憶装置13に記録する。
【0017】
制御装置10は、検出部101と、判定部102と、制御部103と、原因判別部104と、記録部105と、を備える。
検出部101は、電圧計11が計測した電圧値を取得する。検出部101は、取得した電圧値からバッテリ1に基づく所定の直流電圧値を減算してリップル電圧を演算し、所定の時間におけるリップル電圧の変動を分析する。例えば、検出部101は、所定の微小時間における取得した電圧値の最大値と最小値の差を検出する。この値をリップル電圧の値Wと呼ぶ。検出部101は、微小時間ごとにリップル電圧の値Wを検出する。検出部101が検出対象とするリップル電圧には、電動圧縮機20(インバータ7)を発生源とするもののほか、車両機器40(インバータ3)を発生源とするものが含まれ得る。
【0018】
判定部102は、検出部101が演算したリップル電圧の値Wと所定の閾値αとを比較する。リップル電圧の値Wが閾値α以上の場合、判定部102は、異常なリップル電圧の原因判別処理を行うことを決定する。
【0019】
制御部103は、インバータ7にモータ9の回転数を指示する。判定部102が、原因判別処理を行うことを決定すると、制御部103は、モータ9を停止させる。あるいは、制御部103は、モータ9の回転数を所定の目標回転数X(rpm)へ低下させる。モータ9を停止または回転数を低下させると、電動圧縮機20を発生源とするリップル電圧の値Wを小さくすることができる。
【0020】
原因判別部104は、制御部103による電動圧縮機20(モータ9)の制御結果に基づいて、異常なリップル電圧の発生源が電動圧縮機20かそれ以外の外部機器(車両機器40)かを判別する。
記録部105は、原因判別部104によって異常なリップル電圧の発生源が車両機器40であると判別された場合、車両機器40を原因とするリップル電圧の異常が検出されたことを記憶装置13に記録する。記憶装置13は、例えば、不揮発性の記憶媒体を備えるマイコンである。
【0021】
(原因判別処理)
次に図2図3を用いて原因判別処理について説明する。
図2は、一実施形態における原因判別処理を説明する第1の図である。
図2上図の縦軸は検出部101が検出するリップル電圧の値Wを示し、横軸は時間を示す。図2下図の縦軸はモータ9の回転数を示し、横軸は時間を示す。図2上図および図2下図の横軸の同じ位置は、同じ時刻を示す。これらのことは、図3においても同様である。
【0022】
図2上図を参照すると、時刻t0におけるリップル電圧の値Wは0である。図2下図を参照すると、時刻t0のモータ9の回転数はY(rpm)である。Y(rpm)は、ユーザが設定した冷暖房の設定温度に基づき車両のECUが決定した要求回転数である。
【0023】
時刻t1では、リップル電圧の値Wは閾値α以上となっている。判定部102は、値Wが閾値α以上となったことに基づいて、原因判別処理の開始を制御部103に指示する。すると、制御部103は、回転数0(ゼロ)をインバータ7に指示する。図2上図のグラフC1に示すように、リップル電圧の発生源が電動圧縮機20の場合、モータ9停止後の時刻t1+1には、リップル電圧の値Wは小さくなる。一方、リップル電圧の発生源が車両機器40の場合、モータ9の運転状態に関係なく、図2上図のグラフC2に示すように、モータ9の停止後もリップル電圧の値Wは、例えば、閾値αを超えたままとなる。
【0024】
原因判別部104は、例えば、制御部103がモータ9を停止させてから所定の時間が経過した時刻t2に検出されたリップル電圧の値Wに基づいて、リップル電圧異常の原因が電動圧縮機20か車両機器40かを判別する。
例えば、原因判別部104は、モータ9の回転数を低下させる前後の値Wの低下度が所定の第1閾値以上の場合、異常なリプル電圧の原因が電動圧縮機20と判別し、そうでない場合、異常なリプル電圧の原因が車両機器40であると判別する。あるいは、原因判別部104は、モータ9の回転数を低下させた後の値Wが所定の第2閾値(例えば、閾値α)以上の場合、異常なリプル電圧の原因が車両機器40であると判別し、そうでない場合、電動圧縮機20であると判別してもよい。
【0025】
制御部103は、モータ9を停止させる代わりにモータ9の回転数を低下させてもよい。図3は、一実施形態における原因判別処理を説明する第2の図である。
図2の場合と同様に時刻t0のリップル電圧の値Wは0、モータ9の回転数はY(rpm)である。時刻t1のリップル電圧の値Wは閾値αを超えている。判定部102は、値Wが閾値α以上となったことに基づいて、時刻t1に、原因判別処理の開始を決定する。制御部103は、Yより小さな値であるX(rpm)を目標回転数に設定して、回転数Xをインバータ7に指示する。時刻t1に回転数Xを指示すると、モータ9の回転数は徐々に低下し、時刻t1-1にX(rpm)まで低下する。リップル電圧の発生源が電動圧縮機20の場合、グラフC1に示すように、モータ9の回転数の低下とともにリップル電圧の値Wは小さくなる。一方、リップル電圧の発生源が車両機器40の場合、グラフC2に示すように、モータ9の回転数の低下に関係なく、リップル電圧の値Wは、例えば、閾値αを超えたままとなる。
【0026】
原因判別部104は、例えば、モータ9の回転数が所定の回転数X(rpm)となってから所定の時間が経過した時刻t2に検出されたリップル電圧の値Wに基づいて、異常なリップル電圧の原因が電動圧縮機20か車両機器40かを判別する。
例えば、モータ9の回転数を低下させる前後の値Wの低下度が所定の第1閾値以上の場合、原因判別部104は、リプル電圧異常の原因が電動圧縮機20であると判別し、そうでない場合、車両機器40であると判別する。あるいは、モータ9の回転数を低下させた後のリップル電圧の値Wが所定の第2閾値(例えば、閾値α)以上の場合、原因判別部104は、異常なリプル電圧の原因が車両機器40であると判別し、そうでない場合、電動圧縮機20であると判別してもよい。
原因判別処理において、モータ9を停止することなく目標回転数Xまで低下させることにより、微弱であっても空調を継続することができる。
なお、第1閾値、第2閾値の値は、モータ9を停止させる場合とモータ9の回転数を低下させる場合で異なっていてもよい。
【0027】
次に本実施形態のリップル電圧異常の原因判別処理の流れについて説明する。
図4は、一実施形態における原因判別処理の一例を示す第1のフローチャートである。
電動圧縮機20では、モータ9が車両空調機30の空調負荷に応じた要求回転数Yで駆動している。
まず、検出部101が、リップル電圧を検出する(ステップS10)。検出部101は、電圧計11が所定の時間に計測した電圧値から、リップル電圧の値Wを検出する。検出部101は、判定部102に値Wを出力する。判定部102は、値Wが閾値α以上か否かを判定する(ステップS11)。閾値α未満の場合(ステップS11;No)、ステップS10からの処理を繰り返す。
【0028】
閾値α以上の場合(ステップS11;Yes)、判定部102は、原因判別処理の開始を制御部103へ指示する。また、判定部102は、閾値α以上となったときの値Wを原因判別部104へ出力する。制御部103は、モータ9を停止させる(ステップS12)。制御部103は、モータ9の回転数を目標回転数Xまで低下させてもよい。
【0029】
次に、モータ9が停止又は回転数が低下してから所定の時間が経過すると、検出部101が、リップル電圧を検出する(ステップS13)。検出部101は、そのリップル電圧の値Wを原因判別部104へ出力する。原因判別部104は、モータ9の回転数制御の前後における値Wの低下度を演算する。例えば、原因判別部104は、モータ9の回転数制御の前後における値Wの差を演算し、これを低下度とする。あるいは、原因判別部104は、演算した差が、モータ9の回転数制御前における値Wの何パーセントに相当するかを演算し、この値を低下度とする。原因判別部104は、演算した低下度と第1閾値を比較する(ステップS14)。
【0030】
低下度が第1閾値以上の場合(ステップS14;Yes)、原因判別部104は、異常なリップル電圧の原因が電動圧縮機20であると判別する(ステップS15)。
【0031】
低下度が第1閾値未満の場合(ステップS14;No)、原因判別部104は、異常なリップル電圧の原因が車両機器40であると判別する(ステップS16)。原因が車両機器40の場合、記録部105は、車両機器40を原因とするリップル電圧の異常が検出されたことを記憶装置13に記録する(ステップS17)。例えば、記録部105は、原因判別部104がリップル電圧異常の原因が車両機器40であると判別した時刻(時刻t2)を、異常の検出と対応付けて記録する。また、検出部101は、時刻t2以降も、リップル電圧の検出を繰り返し行い、原因判別部104は、そのたびに、モータ9の回転数制御前におけるリップル電圧の値Wと、検出部101が検出した最新のリップル電圧の値Wとの差に基づく低下度を演算する。そして、記録部105は、例えば、演算した低下度が第1閾値以上となるまで、車両機器40を原因とするリップル電圧の異常が検出されたことを、リップル電圧の検出時刻とともに記憶装置13へ記録し続ける。
なお、制御部103は、ステップS12で停止又は回転数を経過させたモータ9の運転状態を、その後も維持し続ける。
【0032】
本実施形態によれば、リップル電圧の発生源が複数あり、共振を生じさせ得るリップル電圧の異常を検出した場合に、そのリップル電圧の発生源を判別することができる。その為、発生源に応じたリップル電圧の異常への対処を行うことができる。例えば、制御対象とする機器(電動圧縮機20)が発生源の場合、機器の運転を停止することで、共振を回避することができる。また、例えば、制御対象外の外部機器(車両機器40)が発生源の場合、記憶装置13へ異常の発生を示すログを記録することができる。これにより、電動圧縮機20のメーカが、記憶装置13へ記録したログを、車両機器40のメーカへ提供することにより、異常なリップル電圧の発生を抑止するよう促すことができる。
【0033】
なお、図4のフローチャートでは、リップル電圧の値Wの低下度を第1閾値と比較して、リップル電圧の発生源を判別する例について説明したが、モータ9の回転数を低下させた後の値Wに基づいて、発生源を判別してもよい。また、図4のフローチャートでは、リップル電圧の異常が検出された後、モータ9を停止又は回転数を低下させたまま維持することとしたが、安全が確認できる場合、モータ9の回転数を要求回転数Yへ復帰させてもよい。次に図5を用いて、これらの処理を行う場合について説明する。なお、図4と同様の処理については、簡単に説明する。
【0034】
図5は、一実施形態における原因判別処理の一例を示す第2のフローチャートである。
まず、検出部101が、リップル電圧を検出する(ステップS10)。次に判定部102は、リップル電圧の値Wが閾値α以上か否かを判定する(ステップS11)。閾値α未満の場合(ステップS11;No)、ステップS10からの処理を繰り返す。閾値α以上の場合(ステップS11;Yes)、判定部102は、原因判別処理の開始を制御部103へ指示する。制御部103は、モータ9を停止させる(ステップS12)。次にモータ9が停止してから所定の時間が経過すると、検出部101が、リップル電圧を検出する(ステップS13)。原因判別部104は、検出部101が検出したモータ9停止後のリップル電圧の値Wを第2閾値と比較する(ステップS141)。
【0035】
リップル電圧の値Wが第2閾値未満の場合(ステップS141;No)、原因判別部104は、異常なリップル電圧の原因が電動圧縮機20であると判別する(ステップS15)。原因判別部104は、判別結果を制御部103に出力する。リップル電圧の異常は、過渡的な現象が要因となって発生した可能性がある。この場合、過渡的な現象が収まれば、リップル電圧の異常も発生しない。そこで、制御部103は、所定の時間T1経過後、モータ9の回転数を要求回転数Yに上昇させる(ステップS19)。モータ9の回転数を上昇させても、リップル電圧の異常が発生しない場合、制御部103は、モータ9の回転数を維持する。リップル電圧の異常が発生した場合、制御部103は、再びモータ9を停止させて時間T1が経過すると、モータ9の回転数を要求回転数Yに上昇させるという制御を、リップル電圧の異常が発生しなくなるか、モータ再起動の回数が所定の上限回数に達するまで繰り返し行う。何度、再起動しても、リップル電圧の異常が発生する場合には、制御部103は、モータ9を停止させたままとする。これにより、リップル電圧による共振を防ぎつつ、車両空調機30による空調を行い、ユーザの快適性の低下を抑制することができる。なお、ステップS12にて、モータ9の回転数をX(rpm)まで低下させる場合でも、同様の制御を行うことができる。また、制御部103は、一度にモータ9の回転数をY(rpm)まで上昇させるのではなく、要求回転数Yに向けて、段階的に回転数を上昇させてもよい。この場合、制御部103は、モータ9の回転数をYまで上昇させることができなくても、リップル電圧の異常が発生しない最大の回転数まで上昇させて、そのまま運転を継続するようにしてもよい。
【0036】
一方、リップル電圧の値Wが第2閾値以上の場合(ステップS141;Yes)、原因判別部104は、異常なリップル電圧の原因が車両機器40であると判別する(ステップS16)。記録部105は、車両機器40を原因とするリップル電圧の異常が検出されたことを記憶装置13に記録する(ステップS17)。一般に車両機器40を発生源とするリップル電圧の周波数f1は、電動圧縮機20を発生源とするリップル電圧の周波数f0と異なり、共振の発生を判定するための閾値も異なることが多い。例えば、f1とf0が異なる場合や、車両機器40の共振の発生を判定する閾値が閾値αよりも大きい場合、電動圧縮機20を起動させたときに、電動圧縮機20を原因とする、値Wが閾値α未満のリップル電圧が発生しても、このことを原因とする共振は電気回路に生じない。従って、例えば、車両機器40のメーカからリップル電圧の性質に関する情報が事前に入手できていて、電動圧縮機20を再起動しても安全であることが確実な場合(f0とf1が異なる、又は、f1に対する閾値が閾値αより十分に大きい)、制御部103は、モータ9の回転数を要求回転数Yまで上昇させる(ステップS18)。これにより、車両空調機30の空調能力を速やかに回復し、ユーザの快適性の低下を抑制することができる。モータ9の回転数を上昇させた後も、制御装置10は、ステップS10からの処理を行う。
【0037】
本実施形態によれば、リップル電圧の値Wが閾値以上となると、電気回路に共振が生じる可能性があると判断し、電動圧縮機20のモータ9の回転数を低下させる。そして、回転数の低下によるリップル電圧の変化に基づいて、リップル電圧の異常の原因を判別する。リップル電圧の異常の原因が電動圧縮機20の場合、モータ9を適切に制御することにより回路に生じる共振を防ぎ、電動圧縮機20等の破損を防止することができる。
リップル電圧の異常の原因が車両機器40の場合、異常の発生を記したログを記録することにより、車両機器40を原因とする異常なリップル電圧の発生の証拠を残すことができる。また、車両機器40のメーカへ記録したログを提供することにより、異常なリップル電圧の発生を抑止するよう求めることができる。
また、異常なリップル電圧の発生源を判別した後は、安全が担保できる範囲で、モータ9を駆動することにより車両空調機30による空調を行って、ユーザの快適性の低下を向上することができる。
【0038】
図6は、一実施形態における制御装置等のハードウェア構成の一例を示す図である。
コンピュータ900は、CPU901、主記憶装置902、補助記憶装置903、入出力インタフェース904、通信インタフェース905を備える。
上述の制御装置10、記憶装置13は、コンピュータ900に実装される。そして、上述した各機能は、プログラムの形式で補助記憶装置903に記憶されている。CPU901は、プログラムを補助記憶装置903から読み出して主記憶装置902に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。また、CPU901は、プログラムに従って、記憶領域を主記憶装置902に確保する。また、CPU901は、プログラムに従って、処理中のデータを記憶する記憶領域を補助記憶装置903に確保する。
【0039】
なお、制御装置10、記憶装置13の全部または一部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより各機能部による処理を行ってもよい。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、CD、DVD、USB等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。また、このプログラムが通信回線によってコンピュータ900に配信される場合、配信を受けたコンピュータ900が当該プログラムを主記憶装置902に展開し、上記処理を実行しても良い。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
【0040】
以上のとおり、本開示に係るいくつかの実施形態を説明したが、これら全ての実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することを意図していない。これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態及びその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
例えば、本実施形態の検出部101、判定部102、原因判別部104、記録部105は、電動圧縮機20の制御装置10とは別のコンピュータに実装してもよい。
【0041】
<付記>
各実施形態に記載の制御装置10、電動圧縮機20、リップル電圧異常の原因判別方法及びプログラムは、例えば以下のように把握される。
【0042】
(1)第1の態様に係る制御装置10は、電動圧縮機20の制御装置10であって、リップル電圧を検出する検出部101と、前記リップル電圧の値Wに基づいて、前記リップル電圧が異常かどうかを判定する判定部102と、前記電動圧縮機の制御結果に基づいて、前記異常の原因が前記電動圧縮機か、それ以外の外部機器かを判別する原因判別部104と、を備える。
【0043】
制御装置10によれば、リップル電圧の異常が検出されたときに、そのリップル電圧の発生源を判別することができる。これにより、例えば、発生源に応じた制御を行って、リップル電圧の異常による共振の発生を回避することができる。
【0044】
(2)第2の態様に係る制御装置10は、(1)の制御装置10であって、前記電動圧縮機20が備えるモータ9の回転数を制御する制御部103、をさらに備え、前記判定部102が前記リップル電圧を異常と判定すると、前記制御部103は前記モータ9の回転数を低下させ、前記原因判別部104は、前記回転数を低下させる前後での前記リップル電圧の値Wの低下度が所定の第1閾値以上の場合に前記原因が前記電動圧縮機20と判別し、前記低下度が前記第1閾値未満の場合に前記原因が前記外部機器(車両機器40)であると判別する。
【0045】
電動圧縮機20のモータ9の回転数を低下(停止を含む)させることによるリップル電圧の値Wの低下度を監視することにより、低下度が大の場合(モータ9の回転数の低下がリップル電圧に大きく影響する場合)、異常なリップル電圧の原因が電動圧縮機20であり、そうでない場合には、車両機器40であると判別することができる。
【0046】
(3)第3の態様に係る制御装置10は、(1)の制御装置10であって、前記電動圧縮機20が備えるモータ9の回転数を制御する制御部103、をさらに備え、前記判定部102が前記リップル電圧を異常と判定すると、前記制御部103は前記モータ9の回転数を低下させ、前記原因判別部104は、前記回転数を低下させた後の前記リップル電圧の値Wが所定の第2閾値以上の場合に前記原因が前記外部機器(車両機器40)であると判別し、前記リップル電圧の値Wが前記第2閾値未満の場合に前記原因が前記電動圧縮機20であると判別する。
【0047】
電動圧縮機20のモータ9の回転数を低下(停止を含む)させた後のリップル電圧の値Wを監視することにより、値Wが第2閾値以下となる場合(モータ9の回転数の低下が値Wの低下に大きく影響する場合)、異常なリップル電圧の原因が電動圧縮機20であり、そうでない場合には、車両機器40であると判別することができる。
【0048】
(4)第4の態様に係る制御装置10は、(2)~(3)の制御装置10であって、前記原因判別部104によって前記原因が前記外部機器(車両機器40)と判別された場合、前記制御部103が、前記モータ9の回転数を低下前の前記回転数Yに回復させる。
異常なリップル電圧の原因が車両機器40と判別され、電動圧縮機20の運転と関係ない場合、モータ9の回転数を元の要求回転数Yに上昇させることができる。
【0049】
(5)第5の態様に係る制御装置10は、(2)~(4)の制御装置10であって、前記原因判別部104によって前記原因が前記電動圧縮機20と判別された場合、前記制御部103が、前記モータ9の回転数を低下後の前記回転数に維持する。
異常なリップル電圧の原因が電動圧縮機20の場合、モータ9の回転数を低下(停止を含む)させたまま維持することで、共振の発生を回避することができる。
【0050】
(6)第6の態様に係る制御装置10は、(2)~(4)の制御装置10であって、前記原因判別部104によって前記原因が前記電動圧縮機20と判別された場合、前記制御部103が、前記リップル電圧の値Wを所定の閾値α以下に制御しつつ、前記モータ9の回転数を低下前の前記回転数Yに向けて上昇させる。
異常なリップル電圧の原因が電動圧縮機20の場合、リップル電圧の値Wを閾値α以下に制御しつつ、前記モータ9の回転数を上昇させることで、電動圧縮機20の能力を回復することができる。
【0051】
(7)第7の態様に係る制御装置10は、(1)~(6)の制御装置10であって、前記原因を記憶装置に記録する記録部105をさらに備え、前記記録部105は、前記原因判別部104によって前記原因が前記外部機器(車両機器40)と判別された場合、前記外部機器(車両機器40)を原因とする前記リップル電圧の異常が検出されたことを記録する。
【0052】
異常なリップル電圧の原因が車両機器40の場合、制御装置10は、車両機器40を制御することができない為、異常なリップル電圧を抑制することができないが、記録部105を用いて、異常なリップル電圧が検出されたことを記録することで、車両機器40を原因とする異常なリップル電圧が発生した証拠を残すことができる。
【0053】
(8)第8の態様に係る電動圧縮機20は、(1)~(7)の制御装置を備える。
【0054】
(9)第9の態様に係るリップル電圧異常の原因判別方法は、制御装置10が、リップル電圧を検出し、前記リップル電圧の値Wに基づいて、前記リップル電圧が異常かどうかを判定し、制御対象機器(電動圧縮機20)の制御結果に基づいて、前記異常の原因が前記制御対象機器(電動圧縮機20)かそれ以外の機器(車両機器40)かを判別する。
【0055】
(10)第10の態様に係るプログラムは、コンピュータを、リップル電圧を検出する手段、前記リップル電圧の値Wに基づいて、前記リップル電圧が異常かどうかを判定する手段、所定の機器の制御結果に基づいて、前記異常の原因が前記機器かそれ以外の機器かを判別する手段、として機能させる。
【符号の説明】
【0056】
1・・・バッテリ
2・・・コンデンサ
3・・・インバータ
4・・・負荷
5a、5b・・・インダクタ
6・・・コンデンサ
7・・・インバータ
8・・・電源回路
9・・・モータ
10・・・制御装置
101・・・検出部
102・・・判定部
103・・・制御部
104・・・原因判別部
105・・・記録部
11・・・電圧計
12・・・圧縮部
13・・・記憶装置
20・・・電動圧縮機
30・・・車両空調機
40・・・車両機器
900・・・コンピュータ
901・・・CPU
902・・・主記憶装置
903・・・補助記憶装置
904・・・入出力インタフェース
905・・・通信インタフェース
図1
図2
図3
図4
図5
図6