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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-27
(45)【発行日】2023-12-05
(54)【発明の名称】受信品質評価装置
(51)【国際特許分類】
   H04B 17/309 20150101AFI20231128BHJP
   H04H 20/12 20080101ALI20231128BHJP
   H04L 27/00 20060101ALI20231128BHJP
【FI】
H04B17/309
H04H20/12
H04L27/00 A
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2020029361
(22)【出願日】2020-02-25
(65)【公開番号】P2021136490
(43)【公開日】2021-09-13
【審査請求日】2022-09-12
(73)【特許権者】
【識別番号】000001122
【氏名又は名称】株式会社日立国際電気
(74)【代理人】
【識別番号】100093104
【弁理士】
【氏名又は名称】船津 暢宏
(72)【発明者】
【氏名】阿部 淳
(72)【発明者】
【氏名】若林 佑
(72)【発明者】
【氏名】千葉崎 元輝
(72)【発明者】
【氏名】中村 良太
(72)【発明者】
【氏名】中村 武司
(72)【発明者】
【氏名】西村 亮祐
(72)【発明者】
【氏名】戸舘 悟
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 真
【審査官】後澤 瑞征
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-104294(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 17/00 - 17/40
H04H 20/12
H04L 27/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
デジタル信号の受信品質を評価する受信品質評価装置であって、
デジタル信号を受信して復調する信号受信部と、
前記復調された信号をコンスタレーション投影が可能な投影信号に変換するコンスタレーション受信部と、
前記投影信号に基づいて、前記コンスタレーションの特徴データを検出し、前記特徴データを、予め記憶されている正常な状態及び原因によって異なる複数の異常な状態にそれぞれ対応した複数のモデルパターンの特徴データと比較して、どのモデルパターンに該当するかを判定し、前記判定されたモデルパターンに対応する状態及び原因に基づいて、前記受信したデジタル信号の品質の正常/異常を判断すると共に、異常であればその異常原因を特定する処理を行う特徴量検出部と、
外部から異常原因を入力し、当該異常原因と前記特徴量検出部で特定された異常原因とを比較して、一致しなかった場合には前記外部からの異常原因を付して前記特徴量検出部に特徴データの訂正を指示する異常内容決定部とを備え、
前記特徴量検出部が、前記指示を入力すると、前記指示に含まれる異常原因が特定されるよう、処理のパラメータを調整することを特徴とする受信品質評価装置。
【請求項2】
信号受信部及びコンスタレーション受信部が、複数の送信元に応じて複数設けられ、
前記コンスタレーション受信部が、前記各送信元から受信したデジタル信号に対応する投影信号を出力し、
前記特徴量検出部が、前記各送信元から受信したデジタル信号のコンスタレーションについて処理を行うことを特徴とする請求項1記載の受信品質評価装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放送信号等のデジタル信号の受信品質を評価する受信品質評価装置に係り、特に受信品質の劣化原因を迅速かつ正確に特定することができる受信品質評価装置に関する。
【背景技術】
【0002】
[放送システムの概略:図13
地上デジタル放送システムの概略について図13を用いて説明する。図13は、地上デジタル放送システム(放送システム)の一例を示す概略図である。
図13に示すように、放送システムは、例えば、放送番組を制作する演奏所と、放送番組を放送波として無線出力(放送)する親局、重要局、サテライト局とを備えている。
【0003】
演奏所と親局とは、STL(Studio to Transmitter Link)で接続されており、親局と重要局とはTTL(Transmitter to Transmitter Link)で接続されている。
親局は、STLで受信した放送信号をTTLで重要局に送信すると共に、放送波として無線出力する。
重要局は、TTLで受信した放送信号を放送する。
サテライト局は、重要局から放送された放送波を受信して、別の周波数で放送(再送信)する。
【0004】
[送信機における受信状態の監視:図14
送信機における受信状態の監視について図14を用いて説明する。図14は、送信機における受信状態の監視を示す模式説明図である。
図14に示すように、演奏所において、マスター設備より出力された放送信号に時間刻印が重畳されて、STLによって親局に伝送され、更にTTLによって親局から重要局に伝送される。
【0005】
演奏所はSTL-TX(Studio to Transmitter Link Transmitter)を備え、親局はSTL-RX(Studio to Transmitter Link Receiver:親局受信機)を備えている。
また、親局はTTL-TX(Transmitter to Transmitter Link Transmitter:親局送信機)を備え、重要局はTTL-RX(Transmitter to Transmitter Link Receiver)を備えている。
【0006】
そして、親局送信機、重要局、サテライト局の送信機には、放送したTV信号を受信して、各種項目の測定を行うTV信号測定装置が設けられている。
受信信号の計測項目としては、遅延時間、コンスタレーション、C/N(Carrier to Nose)、BER(Bit Error Rate)等がある。
【0007】
親局送信機は、親局受信機においてSTLで受信した放送信号を適正なタイミングで発放すると共に、発放した信号を受信して、TV信号測定装置によって各種項目について計測を行って、演奏所等に設けられた統合監視装置にネットワークを介して送信する。
【0008】
同様に、重要中継局の送信機(重要局送信機)は、TTLで受信した放送信号を適正なタイミングで発放すると共に、発放信号を受信してTV信号測定装置で各種項目の計測を行って統合監視装置に送信する。
また、サテライト局(放送波再送信局)は、重要中継局が発放した放送波を受信して、別の周波数で発放し、それを受信してTV信号測定装置で各種項目の計測を行って統合監視装置に送信する。
【0009】
そして、統合監視装置において各送信機の計測結果を表示し、また、各計測項目の計測結果と基準値とを比較して受信信号の品質が劣化しているかどうかを判断し、劣化している場合はその旨を表示する。
【0010】
[コンスタレーションによる原因推定]
従来、受信信号の品質が劣化している場合には、受信品質評価装置でコンスタレーションを表示させて、作業者がその波形形状から信号劣化の原因を推測していた。
コンスタレーションは、デジタル変調によるデータ信号点を2次元の複素平面上に表現した図である。受信品質が良好であれば、信号点は所定の座標点(シンボル)に集中するが、受信品質が劣化すると、その原因に応じてシンボルの配置や形状が変化する。
【0011】
受信品質評価装置は、デジタル信号又は放送波信号を入力して、コンスタレーションを表示するものであり、統合監視装置と一体に設けられていてもよいし、別の構成であってもよい。
【0012】
[従来の受信品質評価装置:図15
従来の受信品質評価装置について図15を用いて説明する。図15は、従来の受信品質評価装置の構成ブロック図である。
図15に示すように、従来の受信品質評価装置5は、信号受信部51と、コンスタレーション受信部52と、波形表示部53とを備えている。
【0013】
信号受信部51は、入力された放送波信号又はデジタル信号を受信して復調する。
コンスタレーション受信部52は、復調信号をIQ座標上に配置するコンスタレーション投影信号に変換する。
波形表示部53は、コンスタレーション投影信号に基づいて、コンスタレーション波形を表示する。
【0014】
そして、熟練した作業者が、波形表示部53に表示されたコンスタレーション波形を目視で観察し、その形状に基づいて受信信号の不良原因を推定していた。
【0015】
[関連技術]
尚、デジタル信号又は地上デジタル放送信号の送受信に関する従来技術としては、特開2001-309201号公報「STL/TTL中継装置」(特許文献1)、特開2012-23709号公報「中継局の監視装置」(特許文献2)、特開2003-333026号公報「電波鍵を用いた遠方監視制御システム」(特許文献3)がある。
【0016】
特許文献1には、放送機用IF帯域ろ波器をデジタルフィルタで構成するSTL/TTL中継装置が記載されている。
特許文献2には、中継局の電源線の断線時にその旨を速やかに検出できる監視装置が記載されている。
特許文献3には、電波鍵を用いてシステムの安全の確保及び信頼性の向上を図ることができる監視制御システムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0017】
【文献】特開2001-309201号公報
【文献】特開2012-23709号公報
【文献】特開2003-333026号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
しかしながら、従来の受信品質評価装置では、受信品質が劣化した場合、作業者がコンスタレーション波形を目視により観察して、その波形形状から受信品質の劣化原因を推定していたため、コンスタレーションの解析作業に熟練が必要である上、原因推定に時間がかかり、更に、推定結果がバラツキやすいという問題点があった。
【0019】
尚、特許文献1~3には、入力されたデジタル信号又は放送波信号のコンスタレーションの特徴量を算出して、予め記憶されている正常時及び複数の不良原因に対応したコンスタレーションの特徴データと比較照合することにより、受信品質が正常であるか否か、更に異常な場合には不良原因を特定することは記載されていない。
【0020】
本発明は上記実状に鑑みて為されたもので、受信品質の劣化原因を迅速、正確、且つ高精度に特定することができる受信品質評価装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0021】
上記従来例の問題点を解決するための本発明は、デジタル信号の受信品質を評価する受信品質評価装置であって、デジタル信号を受信して復調する信号受信部と、復調された信号をコンスタレーション投影が可能な投影信号に変換するコンスタレーション受信部と、投影信号に基づいて、コンスタレーションの特徴データを検出し、特徴データを、予め記憶されている正常な状態及び原因によって異なる複数の異常な状態にそれぞれ対応した複数のモデルパターンの特徴データと比較して、どのモデルパターンに該当するかを判定し、判定されたモデルパターンに対応する状態及び原因に基づいて、受信したデジタル信号の品質の正常/異常を判断すると共に、異常であればその異常原因を特定する処理を行う特徴量検出部と、外部から異常原因を入力し、当該異常原因と特徴量検出部で特定された異常原因とを比較して、一致しなかった場合には外部からの異常原因を付して特徴量検出部に特徴データの訂正を指示する異常内容決定部とを備え、特徴量検出部が、指示を入力すると、指示に含まれる異常原因が特定されるよう、処理のパラメータを調整することを特徴としている。
【0022】
また、本発明は、上記受信品質評価装置において、信号受信部及びコンスタレーション受信部が、複数の送信元に応じて複数設けられ、コンスタレーション受信部が、各送信元から受信したデジタル信号に対応する投影信号を出力し、特徴量検出部が、各送信元から受信したデジタル信号のコンスタレーションについて処理を行うことを特徴としている。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、デジタル信号の受信品質を評価する受信品質評価装置であって、デジタル信号を受信して復調する信号受信部と、復調された信号をコンスタレーション投影が可能な投影信号に変換するコンスタレーション受信部と、投影信号に基づいて、コンスタレーションの特徴データを検出し、特徴データを、予め記憶されている正常な状態及び原因によって異なる複数の異常な状態にそれぞれ対応した複数のモデルパターンの特徴データと比較して、どのモデルパターンに該当するかを判定し、判定されたモデルパターンに対応する状態及び原因に基づいて、受信したデジタル信号の品質の正常/異常を判断すると共に、異常であればその異常原因を特定する処理を行う特徴量検出部と、外部から異常原因を入力し、当該異常原因と特徴量検出部で特定された異常原因とを比較して、一致しなかった場合には外部からの異常原因を付して特徴量検出部に特徴データの訂正を指示する異常内容決定部とを備え、特徴量検出部が、指示を入力すると、指示に含まれる異常原因が特定されるよう、処理のパラメータを調整する受信品質評価装置としているので、作業者によらず、コンスタレーションに基づいて受信信号の品質が正常か否か、異常であればその異常原因を迅速且つ正確に特定でき、判定のバラツキを小さくし、判定結果に基づいて対処することで通信システムの信頼性を向上させることができ、更に、コンスタレーションの解析に熟練した作業者による解析結果をフィードバックして、特徴量検出部を再度学習させることができ、受信品質の正常/異常の判定、及び不良原因の特定精度を向上させることができる効果がある。
【0025】
また、本発明によれば、信号受信部及びコンスタレーション受信部が、複数の送信元に応じて複数設けられ、コンスタレーション受信部が、各送信元から受信したデジタル信号に対応する投影信号を出力し、特徴量検出部が、各送信元から受信したデジタル信号のコンスタレーションについて処理を行う上記受信品質評価装置としているので、1台の受信品質評価装置を用いて複数の送信元における受信品質を評価でき、利便性及び通信システムの信頼性を向上させることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】第1の受信品質評価装置の構成ブロック図である。
図2】一般的なコンスタレーションを示す説明図である。
図3】周波数異常によるコンスタレーションの動きを示す説明図である。
図4】位相異常によるコンスタレーションの動きを示す説明図である。
図5】CN劣化によるコンスタレーションの動きを示す説明図である。
図6】振幅異常によるコンスタレーションの動きを示す説明図である。
図7】利得不均衡によるコンスタレーションの動きを示す説明図である。
図8】キャリア漏れによるコンスタレーションの動きを示す説明図である。
図9】第1の受信品質評価装置の応用例の構成を示す説明図である。
図10】第2の受信品質評価装置の構成ブロック図である。
図11】異常内容決定部25の処理を示すフローチャートである。
図12】第2の受信品質評価装置の応用例を示す説明図である。
図13】地上デジタル放送システム(放送システム)の一例を示す概略図である。
図14】送信機における受信状態の監視を示す模式説明図である。
図15】従来の受信品質評価装置の構成ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
[実施の形態の概要]
本発明の実施の形態に係る受信品質評価装置(本受信品質評価装置)は、入力されたデジタル信号又は放送波信号を復調してコンスタレーション投影信号を生成し、当該コンスタレーション投影信号に基づいて、受信信号におけるコンスタレーション(シンボル点の位置や形状)の特徴データ(特徴量又は画像パターン)を算出して、算出された特徴データを、予め記憶されている正常時及び複数の不良原因に対応したコンスタレーションの特徴データと比較照合して、最も近いものを選択して、受信品質が正常であるか否か、更に正常でない場合には不良原因を特定して表示するものであり、コンスタレーションの解析に熟練した作業者がいなくても、迅速かつ正確に不良原因を特定でき、利便性及び通信システムの信頼性を向上させることができるものである。
【0028】
また、本受信品質評価装置は、コンスタレーション投影信号に基づいて表示されたコンスタレーションについて熟練した作業者が不良原因を判定した結果を入力して、当該判定結果となるよう、特徴データの算出演算のパラメータを再調整するようにしているので、特徴データの算出精度を向上させて、不良原因の解析の精度を向上させることができるものである。
【0029】
本実施の形態では、受信品質評価装置は、例えば、図14に示した放送システムにおいて、統合監視装置と一体に設けられるものとして説明するが、独立した構成であってもよい。また、本受信品質評価装置は、放送システムに限らず、コンスタレーションの表示が可能なデジタル信号を受信する装置における受信品質を評価するものである。
【0030】
[第1の受信品質評価装置の構成:図1
本発明の第1の実施の形態に係る受信品質評価装置(第1の受信品質評価装置)の構成について図1を用いて説明する。図1は、第1の受信品質評価装置の構成ブロック図である。
第1の受信品質評価装置は、受信したデジタル信号や放送波信号をコンスタレーションに変換してその波形の特徴量を算出し、予め記憶されている正常時のモデルパターン及び不良原因毎のモデルパターンと比較して、最も近いモデルパターンに対応する状態(正常、又はいずれかの不良原因による異常)を特定するものであり、特に不良原因を迅速かつ正確に特定可能なものである。
【0031】
図1に示すように、第1の受信品質評価装置1は、信号受信部11と、コンスタレーション受信部12と、波形内容演算部13と、特徴量検出部14と、異常内容表示部15とを備えている。
【0032】
信号受信部11は、コンスタレーション波形で表示可能なデジタル信号又は放送波信号(以下、デジタル信号と称する)を受信して復調し、復調信号を出力する。
コンスタレーション受信部12は、復調信号を2次元座標上にコンスタレーションを表示可能なコンスタレーション投影信号に変換して、コンスタレーション投影信号を出力する。
信号受信部11及びコンスタレーション受信部12は、従来の受信品質評価装置と同様の部分である。
【0033】
波形内容演算部13は、コンスタレーション投影信号から、波形の特徴を表す情報を算出して、コンスタレーションパターン計算結果として出力する。コンスタレーションパターン計算結果は、特徴量の算出を行うための数値データである。
【0034】
特徴量検出部14は、コンスタレーションパターン計算結果から特徴量を算出し、予め記憶している複数のコンスタレーションパターン(モデルパターン)の特徴を示すデータと比較して、どのモデルパターンに該当しているかを判定し、それに基づいて、受信品質が正常か否か、異常であればその原因を特定して、異常内容決定信号として出力する。つまり、異常内容決定信号は、「正常」を示す場合もある。
【0035】
波形内容演算部13及び特徴量検出部14は、いずれも演算処理装置又は演算処理回路によって構成され、波形内容演算部13と特徴量検出部14とを1つの演算処理装置で実現してもよい。請求項に記載した特徴量検出部は、波形内容演算部13と特徴量検出部14の機能を備えたものである。
【0036】
特徴量検出部14におけるモデルパターンとの比較について説明する。
特徴量検出部14は、例えば、受信信号のコンスタレーションとモデルパターンの特徴データとの類似度(相関値)を求め、受信信号のコンスタレーションに最も近いモデルパターンを特定する。特徴量検出部14の動作については後述する。
【0037】
更に、特徴量検出部14を、AI(Artificial Intelligence)による学習済みモデルで構成してもよい。
具体的には、大量のコンスタレーション波形の特徴量とその不良原因とを対応付けた教師データを用いて、コンスタレーションを後述する7種のモデルパターンに分類する学習を行った学習済みモデルによって実現する。
モデルパターンは、正常を示す1種と、異常を示す6種であり、更に、異常を示すモデルパターンは、その要因(異常原因)に応じてそれぞれ異なるパターンとなっている。
【0038】
AIを用いた場合、特徴量検出部14は、入力されたコンスタレーションについて算出された各種特徴量を学習済みモデルに入力し、学習済みモデルにおいて各特徴量に重み付けしつつ加算するといった演算を行って、最も類似度の高いモデルパターンを特定する。これにより、受信信号の品質が正常か異常か、また異常であればその不良原因を特定できるものである。
【0039】
異常内容表示部15は、異常内容決定信号に基づいて、受信信号の品質が正常か異常か、異常であればその原因を表示する。
尚、異常内容表示信号は、第1の受信品質評価装置の外部にも出力されて、有線又は無線のネットワークを介して、統合監視装置の他の表示部や外部装置等にも異常内容が通知される。
【0040】
[一般的なコンスタレーション:図2
ここで、特徴量検出部14が記憶しているモデルパターンについて説明する前に、一般的なコンスタレーションについて図2を用いて説明する。図2は、一般的なコンスタレーションを示す説明図である。
図2に示すように、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)は4種類のシンボル、16QAM(Quadrature Amplitude Modulation)は16種類のシンボル、64QAMは64種類のシンボルが整然と並んだコンスタレーションとなる。
そして、図2に示したQPSKのコンスタレーションは、正常時のモデルパターンとして特徴量検出部14に記憶されているものである。
【0041】
[異常時のコンスタレーション:図3図8
特徴量検出部14が記憶している異常時のモデルパターンについて図3図8を用いて説明する。受信品質に異常がある場合、当該異常の原因に応じてそれぞれ特徴的なコンスタレーションの動きが表示される。
また、図3図8では、QPSKの場合を例として説明するが、変調の多値数が多くなっても、コンスタレーションの最も外側にある4点について特徴量の算出を行うことで、QPSKと同様の手法で判定が可能となるものである。
【0042】
図3は、周波数異常によるコンスタレーションの動きを示す説明図である。
送信側(例えば、親局、重要局、サテライト局の各送信機)で周波数の異常がある場合、図3に示すように、コンスタレーションの点が時計回り若しくは反時計回りに同一方向に回転する。
【0043】
図4は、位相異常によるコンスタレーションの動きを示す説明図である。
送信側の位相異常がある場合、図4に示すように、時計回り又は反時計回りに行ったり来たりする往復運動を行う。
【0044】
図5は、CN劣化によるコンスタレーションの動きを示す説明図である。
送信側若しくは伝送路においてCN劣化がある場合、図5に示すように、コンスタレーションの各点が等しく太く(大きく)なる。
【0045】
図6は、振幅異常によるコンスタレーションの動きを示す説明図である。
送信側において振幅異常がある場合、図6に示すように、コンスタレーションの点が中心から外側に向かって略三角形状に広がる。
【0046】
図7は、利得不均衡によるコンスタレーションの動きを示す説明図である。
送信側がマルチキャリア方式で信号を伝送している場合において、各キャリア間の振幅が不均衡になっている場合には、図7に示すように、コンスタレーション点が、所定の位置から楕円上の位置に移動する。
【0047】
図8は、キャリア漏れによるコンスタレーションの動きを示す説明図である。
送信側のベースバンド周波数とRF周波数の変換において、キャリア漏れが発生した場合には、コンスタレーションの各点が相互の距離を保ったまま、全点の中心位置がずれる。
【0048】
そして、特徴量検出部14では、図2のQPSKに示した正常時のモデルパターンと、図3図8に示した6種類の異常原因に対応したモデルパターンを記憶している。具体的には、特徴量検出部14は、各モデルパターンについて、予め、それぞれのモデルパターンの特徴を数値化したデータ(モデルデータ)を算出して、記憶している。
【0049】
そして、特徴量検出部14は、受信信号のコンスタレーションの特徴量と、上述した7種類のモデルパターン(コンスタレーションの動き)の特徴を表すモデルデータとを比較する演算を行って、最も相関が高いモデルデータを特定し、当該モデルデータに対応する異常内容(正常又はいずれかの異常原因)を示す異常内容決定信号を出力する。
【0050】
特徴量の算出は、例えば、受信信号のコンスタレーションにおける各信号点と、理想的なシンボル位置との差分をエラーベクトルとして求め、エラーベクトルに基づいて受信信号のコンスタレーションの特徴量を算出してもよい。
【0051】
また、ここでは、受信信号コンスタレーションとモデルパターンのコンスタレーションについて、特徴量を算出して数値で比較するようにしているが、コンスタレーションの画像データそのものを用いて画像解析を行って、モデルパターンの画像と比較してもよい。
請求項に記載した特徴データは、特徴量又は画像データに相当している。
【0052】
[第1の受信品質評価装置の応用例:図9
次に、第1の受信品質評価装置の応用例について図9を用いて説明する。図9は、第1の受信品質評価装置の応用例の構成を示す説明図である。
図9に示すように、第1の受信品質評価装置の応用例では、信号受信部とコンスタレーション受信部の組を複数(n個)備えており、応用例の受信品質評価装置10において、異なる場所に設置されたn個の送信機における受信品質を評価する。
【0053】
具体的には、第1の応用例は、それぞれ異なる送信機からのデジタル信号を受信する信号受信部11-1~11-nと、コンスタレーション受信部12-1~12-nとを備え、コンスタレーション受信部12-1~12-nからそれぞれコンスタレーション投影信号が出力されて、波形内容演算部13に入力される。
図9の例では、信号受信部11-1~11-n、コンスタレーション受信部12-1~12-nは、図14に示したTV信号測定装置に設けられているものとするが、受信品質評価装置10に設けてもよい。
【0054】
各信号受信部11-1~11-nから出力されるデジタル信号には、送信元の識別番号が含まれており、受信品質評価装置10において、どの送信機からのデジタル信号であるか識別可能となっている。
信号受信部11-1~11-n及びコンスタレーション受信部12-1~12-nの動作は第1の受信品質評価装置1と同様である。
【0055】
また、第1の応用例の受信品質評価装置10の波形内容演算部13、特徴量検出部14、異常内容表示部15も、第1の受信品質評価装置1と同様のものである。
そして、第1の応用例では、コンスタレーション受信部12-1~12-nからコンスタレーション投影信号が入力されると、第1の受信品質評価装置1と同様に、波形内容演算部13が波形内容を算出して、特徴量検出部14がコンスタレーションパターン計算結果から特徴量を算出し、特徴量から受信品質に最も近いモデルパターンを特定し、異常内容表示部15において、送信機の識別情報と共に、受信品質の正常/異常と、異常の場合にはその不良原因を表示する。
各信号受信部11-1~11-nにおける受信信号は、それぞれ独立して処理される。
【0056】
これにより、1台の受信品質評価装置で複数の送信機における受信品質を評価して、結果を表示することができるものである。
特に、広範囲に設置された複数の送信機における受信品質を一括監視することができ、利便性を向上させるものである。
【0057】
[第1の実施の形態の効果]
第1の受信品質評価装置によれば、信号受信部11が、入力されたデジタル信号又は放送波信号を復調し、コンスタレーション受信部11が、復調信号からコンスタレーション投影信号を生成し、波形内容演算部13が、コンスタレーション投影信号に基づいて2次元座標上における各信号点の位置を求め、特徴量検出部14が、受信信号におけるコンスタレーションの特徴量を算出して、算出された特徴量を、予め記憶されている正常時及び複数の不良原因に対応したコンスタレーションの特徴を数値化したモデルデータと比較照合して、最も近いものを選択して、受信品質が正常であるか否か、更に正常でない場合には異常原因を特定して、異常内容表示部に表示すると共に外部に出力するものであり、コンスタレーションの解析に熟練した作業者がいなくても、迅速かつ正確に異常原因を特定して表示し、報知することができ、利便性及び通信システムの信頼性を向上させることができる効果がある。
【0058】
また、第1の受信品質評価装置の応用例によれば、それぞれ異なる送信機からのデジタル信号を受信する信号受信部11-1~11-nと、コンスタレーション受信部12-1~12-nとを備え、受信品質評価装置10で評価を行うようにしているので、1台の受信品質評価装置10を用いて複数の送信機における受信品質を評価して、送信機ごとに、正常/異常、また異常の場合にはその原因を表示して報知することができ、利便性及び通信システムの信頼性を向上させることができる効果がある。
【0059】
[第2の受信品質評価装置の構成]
次に、本発明の第2の実施の形態に係る受信品質評価装置(第2の受信品質評価装置)の構成について図10を用いて説明する。図10は、第2の受信品質評価装置の構成ブロック図である。
第2の受信品質評価装置2は、特徴量検出部がAIの学習機能を備えており、熟練作業者の解析結果をフィードバックさせて学習済みモデルを調整することで、異常原因特定の精度を向上させるものである。
【0060】
図10に示すように、第2の受信品質評価装置2は、信号受信部21と、コンスタレーション受信部22と、波形内容演算部23と、特徴量検出部24と、異常内容決定部25と、異常内容表示部27とを備えている。
【0061】
上記構成部分の内、信号受信部11、コンスタレーション受信部22、波形内容演算部23、異常内容表示部27は、上述した第1の受信品質評価装置1と同様であるため、説明は省略する。
また、第2の受信品質評価装置2には、コンスタレーション受信部22からのコンスタレーション投影信号に基づいて、コンスタレーション波形を表示する波形表示部30が接続されている。波形表示部30は、図15に示した従来の受信品質評価装置5に設けられている波形表示部53と同等である。
【0062】
第2の受信品質評価装置2の特徴部分について説明する。
異常内容入力部26は、熟練作業者によって特定された正常/異常、また異常の場合にはその異常原因(不良原因)が入力される入力部である。
具体的には、熟練作業者は、波形表示部30に表示されたコンスタレーション波形を目視で観察し、正常、又は上述した6つの異常原因のいずれに該当するかを判断して異常内容入力部26に入力する。異常内容入力部26からの情報は、異常内容伝達信号として異常内容決定部25に送出される。
【0063】
特徴量検出部24は、上述した学習済みモデルを搭載したAIによって構成され、入力された各種の特徴量に重み付けを行って上述した7種類のモデルパターンに分類(仮決定)し、異常内容仮決定信号として出力する。
更に、第2の受信品質評価装置2の特徴として、特徴量検出部24は、異常内容決定部25からフィードバックされた特徴量訂正信号(後述する)に基づいてパラメータの調整等を行うことで、分類の精度を向上させるようになっている。
【0064】
異常内容決定部25は、特徴量検出部24及び異常内容入力部26からの内容を比較して、異常内容を決定して異常内容決定信号として出力する。異常内容は、受信信号における受信品質が正常か否か、異常の場合はその異常原因を含む。
具体的には、異常内容決定部25は、特徴量検出部24からの異常内容仮決定信号を受信すると、当該信号の内容(正常又は6種類の異常原因のいずれかの情報)を保持しておき、異常内容入力部26から入力される異常内容伝達信号の内容と比較して、内容が一致していれば、当該内容を異常内容表示部27に出力して表示させる。
【0065】
また、異常内容決定部25は、特徴量検出部24からの異常内容仮決定信号の内容と、異常内容入力部26からの異常内容伝達信号の内容とが異なっている場合には、特徴量訂正信号として、異常内容伝達信号の内容を特徴量検出部24にフィードバックする。
【0066】
特徴量検出部24は、特徴量訂正信号を受信すると、当該コンスタレーションパターン計算結果について演算した結果が、特徴量訂正信号の内容と一致する(近づく)ように、特徴の抽出や、各種特徴量の重み付けを変更する等のパラメータの調整を行ってモデルを再学習して、再度異常内容仮決定信号を出力する。
また、特徴量検出部24は、特徴量訂正信号を受信しなかった場合には、仮決定結果が正解であるとして現在設定されているパラメータを維持する。
【0067】
これにより、特徴量検出部24の学習済みモデルは、コンスタレーションの評価を行う度に(異常内容伝達信号の内容と一致してもしなくても)、入力されるコンスタレーションパターン結果と正解の分類結果の組み合わせを教師データとして得て、再度学習することができ、分類の精度を向上させることができるものである。
【0068】
また、異常内容決定部25は、特徴量検出部24からの異常内容仮決定信号の内容と、異常内容入力部26からの異常内容伝達信号の内容とが異なっている場合だけでなく、一致した場合(正解であった場合)にも特徴量訂正信号を出力するように構成してもよい。
つまり、異常内容決定部25は、異常内容伝達信号が入力される度に、特徴量検出部24に特徴量訂正信号を出力する。これにより、特徴量検出部24は、正解であった場合を含め特徴量提出信号に基づいて再学習を行う。
尚、AIを用いない場合には、特徴量検出部24において、フィードバックされた異常内容伝達信号の内容を蓄積しておき、パターン識別に利用してもよい。
【0069】
[異常内容決定部の処理:図11
次に、第2の受信品質評価装置の異常内容決定部25における処理について図11を用いて説明する。図11は、異常内容決定部25の処理を示すフローチャートである。
図11に示すように、異常内容決定部25は、異常内容入力部26から異常内容伝達信号を入力し(S11)、特徴量検出部24から異常内容仮決定信号を入力する(S12)と、両者の内容が一致するか否かを判断する(S13)。
【0070】
処理S13で、両者の内容が一致した場合には(Yesの場合)、異常内容決定部25は、当該内容で異常内容を決定し、異常内容決定信号を出力して(S15)、処理を終わる。これにより、異常内容表示部27に、正常/異常、更に異常の場合の不良原因が表示される。
【0071】
また、処理S13で、両者の内容が一致しない場合には、異常内容決定部25は、異常内容伝達信号の内容を特徴量訂正信号として特徴量検出部24に出力する(S14)。
そして、処理12に移行して、特徴量検出部24でパラメータ等を調整して再び特定された異常内容仮決定信号を入力する。
つまり、異常内容仮決定信号の内容が異常内容伝達信号の内容と一致するまで、パラメータの再調整が繰り返される。
このようにして異常内容決定部25の処理が行われるものである。
【0072】
[第2の受信品質評価装置の応用例:図12
次に、第2の受信品質評価装置の応用例について図12を用いて説明する。図12は、第2の受信品質評価装置の応用例について図12を用いて説明する。図12は、第2の受信品質評価装置の応用例を示す説明図である。
図12に示すように、第2の受信品質評価装置の応用例は、図9に示した第1の受信品質評評価装置の応用例と同様に、複数の送信機からのデジタル信号を受信し、コンスタレーション投影信号を生成するため、信号受信部21-1~21-nとコンスタレーション受信部23-1~23-nを備えている。
受信品質評価装置20の各構成部分は、第2の受信品質評価装置と同様である。
【0073】
第2の受信品質評価装置の応用例では、複数の受信信号をそれぞれコンスタレーションに変換し、特徴量検出部24が特徴量を算出して、7つのモデルパターンのどれに分類されるかを特定すると共に、異常内容決定部25が、当該コンスタレーションについて、異常内容入力部26から入力された熟練作業者による正しい分類結果と比較し、一致しない場合には特徴量検出部24に正しい分類結果をフィードバックして、特徴量検出部24がそれに基づいてAIによる学習済みモデルのパラメータを調整するものであり、受信品質が正常であるか否か、また、異常である場合の原因特定の精度を向上できるものである。
【0074】
[第2の実施の形態の効果]
第2の受信品質評価装置によれば、異常内容決定部25が、異常内容入力部26から入力された異常内容伝達信号の内容と、特徴量検出部24からの異常内容仮決定信号の内容とが一致するかどうかを判断し、一致した場合には異常内容決定信号として出力し、一致しない場合には異常内容伝達信号の内容を特徴量訂正信号として特徴量検出部24に出力し、特徴量検出部24が、演算結果が特徴量訂正信号の内容と一致するように各種パラメータを調整するようにしているので、コンスタレーションの解析に熟練した作業者による解析結果を異常内容入力部26から入力することにより、特徴量検出部24を再度学習させて、受信品質の正常/異常の判定、及び不良原因の特定精度を向上させることができる効果がある。
【0075】
[送信所におけるアラーム配信装置]
放送システムにおける親局、重要局、サテライト局等(以下、送信所とする)の送信機においては、故障や不具合が発生した場合、それを迅速に各所に報知する必要がある。そのため、各送信所に、アラームを配信するアラーム配信装置を設置した。
アラーム配信装置について簡単に説明する。
【0076】
送信所には、放送機(送信機)や他の設備の状態を監視する監視装置や、各所を撮影する監視カメラが設けられており、アラーム配信装置は、監視装置や監視カメラと連動した動作を行う。
監視装置で取得した監視情報やアラーム情報は、ロガー端末に記録される。
また、監視カメラで取得した映像や、操作端末の操作画面の映像は、録画装置に記録される。
【0077】
そして、監視装置からアラーム情報が入力されると、アラーム配信装置は、ロガー端末から、アラーム発生数秒前から数秒後にかけての監視情報及びアラーム情報を取得し、録画装置からアラーム発生時の対象装置のキャプチャ映像、操作画面の画像を取得する。
そして、アラーム配信装置は、アラーム発生日時とアラーム内容を本文に取り込んでメールを作成し、キャプチャ映像及び操作画面の画像を添付して、予め記憶されているメール配信先にメールを送信する。
【0078】
これにより、メールを受信した担当者は、文字情報だけでなく、キャプチャ映像及び操作画面の画像によって視覚的直観的にアラーム内容を把握でき、迅速に対応して故障解析を行うことができるものである。
【0079】
更に、アラーム配信装置は、アラーム対象を撮影する監視カメラに対して、カメラのパン、チルト、ズームを制御して、より詳細な映像を撮影させる。
これにより、アラーム対象の様子をより詳細に把握でき、的確な障害対応を行うことができるものである。
【産業上の利用可能性】
【0080】
本発明は、受信品質の劣化原因を迅速、正確、且つ高精度に特定することができる受信品質評価装置に適している。
【符号の説明】
【0081】
1,2,5,10,20…受信品質評価装置、 11,21,51…信号受信部、 12,22,52…コンスタレーション受信部、 13,23…波形内容演算部、 14,34…特徴量検出部、 15,27…異常内容表示部、 26…異常内容入力部、 25…異常内容決定部、 30,53…波形表示部
図1
図2
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