(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-27
(45)【発行日】2023-12-05
(54)【発明の名称】インプリント装置、情報処理装置、及びインプリント方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/027 20060101AFI20231128BHJP
B29C 59/02 20060101ALI20231128BHJP
【FI】
H01L21/30 502D
B29C59/02 Z
(21)【出願番号】P 2020155868
(22)【出願日】2020-09-16
【審査請求日】2023-03-09
(73)【特許権者】
【識別番号】318010018
【氏名又は名称】キオクシア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】津田 博隆
【審査官】小林 幹
(56)【参考文献】
【文献】特許第6674218(JP,B2)
【文献】特開2019-004055(JP,A)
【文献】特開2018-156986(JP,A)
【文献】特開2020-096195(JP,A)
【文献】特開2016-201522(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/027
H01L 21/30
H01L 21/46
B29C 59/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上に配置された樹脂膜にテンプレートを押し当てる押印動作により前記樹脂膜に所定のパターンを形成するインプリント装置であって、
前記テンプレートの撮像画像を取得する撮像部と、
前記撮像画像に基づき前記押印動作を制御するための処理を行う制御部と、
を備え、
前記制御部は、
前記撮像部から、所定の押印位置における前記押印動作前の前記テンプレートの撮像画像である基準画像と、前記押印位置における前記押印動作中の前記テンプレートの撮像画像である押印画像とを取得し、
前記基準画像と前記押印画像との差分を示す差分画像から、前記押印動作中に前記テンプレート上に出現する干渉縞に基づく特徴量を取得し、
前記特徴量に基づき前記押印動作を制御するための処理を行う、
インプリント装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記押印動作の進行に伴い取得される複数の前記押印画像に対応する複数の前記差分画像を生成し、複数の前記差分画像から、前記テンプレートと前記樹脂膜との接触領域の経時的変化を示す情報を含む前記特徴量を生成する、
請求項1に記載のインプリント装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記接触領域の進展の偏りが小さくなるように前記押印動作を補正するための処理を行う、
請求項2に記載のインプリント装置。
【請求項4】
基板上に配置された樹脂膜にテンプレートを押し当てる押印動作により前記樹脂膜に所定のパターンを形成するインプリント装置を制御する情報処理装置であって、
前記テンプレートの撮像画像を取得する撮像装置と接続する接続部と、
前記撮像画像に基づき前記押印動作を制御するための処理を行う制御部と、
を備え、
前記制御部は、
前記接続部を介して、所定の押印位置における前記押印動作前の前記テンプレートの撮像画像である基準画像と、前記押印位置における前記押印動作中の前記テンプレートの撮像画像である押印画像とを取得し、
前記基準画像と前記押印画像との差分を示す差分画像から、前記押印動作中に前記テンプレート上に出現する干渉縞に基づく特徴量を取得し、
前記特徴量に基づき前記押印動作を制御するための処理を行う、
情報処理装置。
【請求項5】
基板上に配置された樹脂膜にテンプレートを押し当てる押印動作により前記樹脂膜に所定のパターンを形成するインプリント方法であって、
撮像装置が前記テンプレートの撮像画像を取得するステップと、
情報処理装置が前記撮像装置から、所定の押印位置における前記押印動作前の前記テンプレートの撮像画像である基準画像と、前記押印位置における前記押印動作中の前記テンプレートの撮像画像である押印画像とを取得するステップと、
前記情報処理装置が、前記基準画像と前記押印画像との差分を示す差分画像から、前記押印動作中に前記テンプレート上に出現する干渉縞に基づく特徴量を取得するステップと、
前記情報処理装置が、前記特徴量に基づき前記押印動作を制御するための処理を行うステップと、
を含むインプリント方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、インプリント装置、情報処理装置、及びインプリント方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体装置の製造工程において微細なパターンを形成する方法としてインプリント処理が利用されている。インプリント処理においては、パターンが形成された原版としてのテンプレートを基板上に配置された樹脂膜に押し当てる押印動作が行われる。押印動作が正常に行われたか否かを評価する方法として、押印動作中にテンプレート上に出現する干渉縞(ニュートンリング)を撮像画像から検出する方法がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の実施形態は、干渉縞に基づく押印動作の評価を高精度で行うことが可能なインプリント装置、情報処理装置、及びインプリント方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態は、基板上に配置された樹脂膜にテンプレートを押し当てる押印動作により樹脂膜に所定のパターンを形成するインプリント装置である。インプリント装置は、テンプレートの撮像画像を取得する撮像部と、撮像画像に基づき押印動作を制御するための処理を行う制御部とを備える。制御部は、撮像部から、所定の押印位置における押印動作前のテンプレートの撮像画像である基準画像と、押印位置における押印動作中のテンプレートの撮像画像である押印画像とを取得し、基準画像と押印画像との差分を示す差分画像から、押印動作中にテンプレート上に出現する干渉縞に基づく特徴量を取得し、特徴量に基づき押印動作を制御するための処理を行う。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】
図1は、実施形態にかかるテンプレートの構成の一例を示す模式図である。
【
図2】
図2は、実施形態にかかるウェハの構成の一例を示す模式図である。
【
図3】
図3は、実施形態にかかるインプリント装置の構成例を示す図である。
【
図4】
図4は、実施形態にかかる半導体装置の製造方法の手順の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、実施形態にかかるテンプレートの押印動作時における状態の一例を模式的に示す図である。
【
図6】
図6は、押印動作の進行に伴う干渉縞の変化の一例を示す図である。
【
図7】
図7は、押印動作が偏った状態で行われた場合の一例を模式的に示す図である。
【
図8】
図8は、
図7に示す状態において出現する干渉縞の一例を示す図である。
【
図9】
図9は、欠けショット時における干渉縞の映像の一例を示す図である。
【
図10】
図10は、欠けショット時における、押印動作の進行に伴う干渉縞の変化の一例を示す図である。
【
図11】
図11は、実施形態にかかる制御部のハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図12】
図12は、実施形態にかかる制御部の機能構成の一例を示す図である。
【
図13】
図13は、実施形態にかかる差分画像を用いた干渉縞の解析方法の一例を示す図である。
【
図14】
図14は、第1例にかかる特徴量に関わるパラメータを示す図である。
【
図15】
図15は、第1例にかかる特徴量の経時的変化の一例を示すグラフである。
【
図16】
図16は、第2例にかかる特徴量の経時的変化の一例を示すグラフである。
【
図17】
図17は、第3例にかかる特徴量の経時的変化の一例を示すグラフである。
【
図18】
図18は、第4例にかかる特徴量に関わるパラメータを示す図である。
【
図19】
図19は、第4例にかかる特徴量の経時的変化の一例を示すグラフである。
【
図20】
図20は、第5例にかかる特徴量に関わるパラメータを示す図である。
【
図21】
図21は、第5例にかかる特徴量の経時的変化の一例を示すグラフである。
【
図22】
図22は、第6例にかかる特徴量の経時的変化の一例を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。下記実施形態により本発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの又は実質的に同一のものが含まれる。
【0008】
(テンプレート及びウェハの構成例)
インプリント処理においては、微細なパターンが形成されたテンプレートをウェハ(基板)上のレジストに押し当て、テンプレートの微細パターンをレジストに転写する。レジストは、ウェハ上にパターンを形成するためにウェハ上に配置される「樹脂膜」の一例である。
【0009】
以下に、
図1及び
図2を用い、実施形態のテンプレート10及びウェハ20の構成例について説明する。
【0010】
図1は、実施形態にかかるテンプレート10の構成の一例を示す模式図である。実施形態のテンプレート10は、クリスタル、ガラス等の透明な部材で構成されている。
【0011】
図1に示すように、原版としてのテンプレート10は、例えば矩形状のテンプレート基板14を備える。テンプレート基板14の表面にはメサ部15が設けられ、裏面にはザグリ16が設けられている。
【0012】
メサ部15は、テンプレート基板14の中央部に配置され、例えば矩形状を有している。メサ部15はショット領域15sを有する。ショット領域15sは、1回の押印動作でウェハ上のレジストにパターニングされる領域である。ショット領域15sは、例えばナノオーダサイズの微細パターン15pが形成されたパターン領域15cを複数有する。微細パターン15pは、例えば複数の溝が配置されたパターン、複数のドットが配置されたパターン等であり得る。また、ショット領域15sには、位置合わせのためのマーク等が設けられてもよい。
【0013】
なお、
図1に示すテンプレート10の構成はあくまでも一例であって、これに限られない。例えば、
図1の例では、1つのショット領域15sに4つのパターン領域15cが配置されているが、パターン領域15cの数及び配置はこれに限られない。
【0014】
図2は、実施形態にかかるウェハ20の構成の一例を示す模式図である。
図2に示すように、ウェハ20は例えばウェハ20の全面に複数のチップ領域25cを有する。チップ領域25cは、半導体装置の製造工程の終盤においてチップに切り出される領域である。チップ領域25cは素子部25pを有する。素子部25pの外側に位置合わせのためのマーク等が設けられてもよい。
【0015】
ウェハ20とテンプレート10とが位置合わせされた状態では、例えば4つのチップ領域25cが、テンプレート10の1つのショット領域15s内に収まる位置に配置されることとなる。つまり、1つのチップ領域25cは1つのパターン領域15cと略等しい領域である。そして、素子部25pにおいては、インプリント処理によりレジストにパターンが転写される。つまり、素子部25pは、テンプレート10の微細パターン15pに対応する位置に配置される。
【0016】
なお、
図2に示すウェハ20の構成はあくまでも一例であって、テンプレート10の構成と共に変更され得る。
【0017】
(インプリント装置の構成例)
図3は、実施形態にかかるインプリント装置1の構成例を示す図である。
図3に示すように、インプリント装置1は、テンプレートステージ81、ウェハステージ82、アライメントスコープ83、基準マーク85、アライメント部86、撮像部80(撮像装置)、液滴下装置87、ステージベース88、光源89、及び制御部90を備えている。インプリント装置1には、ウェハ20上のレジストに微細パターンを転写するテンプレート10がインストールされている。
【0018】
ウェハステージ82は、ウェハチャック82b及び本体82aを備える。ウェハチャック82bは、ウェハ20を本体82a上の所定位置に固定する。ウェハステージ82上には、基準マーク85が設けられている。基準マーク85は、ウェハ20をウェハステージ82上にロードする際の位置合わせに用いられる。
【0019】
ウェハステージ82は、ウェハ20を載置するとともに、載置したウェハ20と平行な平面内(水平面内)を移動する。ウェハステージ82は、ウェハ20にレジストを滴下する際にはウェハ20を液滴下装置87の下方側に移動させ、ウェハ20への転写処理を行う際には、ウェハ20をテンプレート10の下方側に移動させる。
【0020】
ステージベース88は、テンプレートステージ81によってテンプレート10を支持するとともに、上下方向(鉛直方向)に移動することにより、テンプレート10の微細パターンをウェハ20上のレジストに押し当てる。また、テンプレートステージ81には、テンプレート10のザグリ16に背圧をかける加圧部84が設けられている。背圧の作用効果等については後述する。
【0021】
ステージベース88上には、アライメント部86が設けられている。アライメント部86は、ウェハ20及びテンプレート10に設けられた位置合わせマーク等に基づき、ウェハ20の位置検出やテンプレート10の位置検出を行う。
【0022】
アライメント部86は、検出系86a及び照明系86bを備える。照明系86bは、ウェハ20及びテンプレート10に光を照射する。検出系86aは、アライメントスコープ83や他の撮像素子により、ウェハ20とテンプレート10とに設けられた位置合わせマーク等の画像を検出し、その検出結果に基づきウェハ20とテンプレート10との位置合わせを行う。また、検出系86aは、押印動作の実行前及び実行中におけるテンプレート10の撮像画像を取得する撮像部80を備える。
【0023】
検出系86a及び照明系86bは、それぞれ結像部としてのダイクロイックミラー等のミラー86x,86yを備える。ミラー86x,86yは、照明系86bからの光によってウェハ20及びテンプレート10からの画像を結像させる。具体的には、照明系86bからの光Lbは、ミラー86yによりテンプレート10及びウェハ20が配置される下方へと反射される。また、テンプレート10からの光Laは、ミラー86xにより検出系86a側へと反射され、撮像部80へと進行する。また、テンプレート10からの一部の光Lcは、ミラー86x,86yを透過して、上方のアライメントスコープ83へと進行する。
【0024】
テンプレート10からの光Laは、テンプレート10の上面を撮像した撮像画像として撮像部80により取得される。撮像部80は、所定の押印位置においてテンプレート10をウェハ20上のレジストに押し当てる押印動作の実行前のテンプレート10の撮像画像(基準画像)と、当該押印位置において押印動作の実行中のテンプレート10の撮像画像(押印画像)とを取得する。基準画像及び押印画像については後述する。なお、本実施形態においては、基準画像及び押印画像を取得する撮像部80が検出系86aに備えられた構成を例示しているが、撮像部80の構成はこれに限定されるものではない。撮像部80の具体的構成は、使用状況等に応じて適宜選択されるべきものである。
【0025】
液滴下装置87は、インクジェット方式によってウェハ20上にレジストを滴下する装置である。液滴下装置87が備えるインクジェットヘッドは、レジストの液滴を噴出する複数の微細孔を有しており、レジストの液滴をウェハ20上に滴下する。
【0026】
なお、実施形態のインプリント装置1では、レジストを滴下するように構成されているが、スピンコート塗布法によって、ウェハ20上の全面にレジストを塗布してもよい。
【0027】
転写部としての光源89は、例えば紫外線を照射する装置であり、ステージベース88の上方に設けられている。光源89は、テンプレート10がレジストに押し当てられた状態で、テンプレート10上から光を照射する。
【0028】
制御部90は、インプリント装置1を制御するための各種処理を行う情報処理装置である。制御部90は、プログラムに従って所定の演算処理や制御処理を行うコンピュータを含んで構成される。本実施形態に係る制御部90は、撮像部80により取得された撮像画像に基づき、押印動作に関わる機構(ステージベース88、テンプレートステージ81、加圧部84、ウェハステージ82、液滴下装置87等)を制御する。
【0029】
(半導体装置の製造方法)
次に、
図4を用い、実施形態にかかるインプリント装置1を用いたインプリント処理を含む半導体装置の製造方法の例について説明する。
図4は、実施形態にかかる半導体装置の製造方法の手順の一例を示す図である。
【0030】
状態(1)に示すように、半導体基板としてのウェハ20上に被加工膜21を形成し、被加工膜21上にレジスト22を滴下する。
【0031】
具体的には、被加工膜21が形成されたウェハ20をウェハステージ82に載置する。そして、ウェハステージ82を液滴下装置87の下方に移動させ、液滴下装置87からレジスト22の液滴を被加工膜21上に滴下する。
【0032】
なお、上述のように、スピンコート塗布法によって、ウェハ20上の全面にレジスト22を塗布してもよい。
【0033】
その後、ウェハステージ82をテンプレート10の下方に移動させる。
【0034】
次に、状態(2)に示すように、テンプレートステージ81を下方に移動させ、アライメント部86で位置合わせを行いながら、テンプレート10の微細パターンをレジスト22に押し当てる。
【0035】
続いて、テンプレート10を押し付けた状態で、インプリント装置1の光源89からレジスト22に光を照射し、レジスト22を硬化させる。これにより、テンプレート10の微細パターンがレジスト22に転写される。
【0036】
次に、状態(3)に示すように、テンプレート10を離型する。これにより、ウェハ20の被加工膜21上には、微細パターンが転写されたレジストパターン22pが形成される。
【0037】
次に、状態(4)に示すように、微細パターンが転写されたレジストパターン22pをマスクにして被加工膜21を加工する。これにより、被加工膜パターン21pが形成される。
【0038】
次に、状態(5)に示すように、レジストパターン22pをアッシング等により剥離して、ウェハ20上に形成された被加工膜パターン21pが得られる。
【0039】
これ以降、上記のような工程を繰り返し、複数の被加工膜パターンをウェハ20上に形成していくことで、半導体装置が製造される。
【0040】
(干渉縞について)
次に、
図5~
図10を用い、押印動作中にテンプレート10上に出現する干渉縞(ニュートンリング)について説明する。
【0041】
図5は、実施形態にかかるテンプレート10の押印動作時における状態の一例を模式的に示す図である。
図5に示すように、押印動作時、すなわちテンプレート10のメサ部15(ショット領域15s)をレジスト22に押し当てていく際には、テンプレート10のザグリ16に背圧Pbをかけ、メサ部15を下方(レジスト22側)へ突出する凸レンズ状に変形させる。これにより、レジスト22への圧力を、ショット領域15sの中心部から徐々に外側に広がっていくようにかけることができ、レジスト22を均一に進展させることができる。
【0042】
上記のような押印動作を行うとき、テンプレート10の上面(レジスト22と対面する面とは反対側の面)には、メサ部15の歪みによる干渉縞が出現する。
【0043】
図6は、押印動作の進行に伴う干渉縞Rの変化の一例を示す図である。
図6において、押印動作の進行に伴い撮像部80により取得される複数の押印画像A~Dが例示されている。押印画像Aは、押印動作の開始時(開始直後)におけるテンプレート10の上面の撮像画像であり、この時点ではまだ干渉縞は出現していない。押印画像Bは、押印画像Aの撮像時よりテンプレート10がウェハ20側へ進行したタイミングにおけるテンプレート10の上面の撮像画像である。押印画像Bには、テンプレート10とレジスト22との接触領域Sの周囲に出現した干渉縞Rの映像が含まれている。押印画像Cは、押印画像Bの撮像時よりテンプレート10がウェハ20側へ更に進行したタイミングにおけるテンプレート10の上面の撮像画像である。押印画像Cにおける干渉縞Rは、押印画像Bにおける干渉縞Rより広くなっている。押印画像Dは、押印画像Cの撮像時よりテンプレート10がウェハ20側へ更に進行したタイミングにおけるテンプレート10の上面の撮像画像である。押印画像Dにおける干渉縞Rは、押印画像Cにおける干渉縞Rより更に広くなっている。このように、干渉縞R(接触領域S)は、押印動作の進行に伴い広がっていく。
【0044】
図6に示す例は、押印動作が正常に行われた場合の例である。この場合、干渉縞Rは、
図6に示すように同心円状に広がっていく。しかし、押印動作が偏った状態で行われた場合(例えばテンプレート10がウェハ20に対して傾いた場合、テンプレート10のレジスト22への圧力が変動した場合、背圧Pbが変動した場合等)には、干渉縞Rの進展に偏りが生じる。
【0045】
図7は、押印動作が偏った状態で行われた場合の一例を模式的に示す図である。
図8は、
図7に示す状態において出現する干渉縞Rの一例を示す図である。
図7において、テンプレート10がウェハ20に対して傾いた状態が例示されている。このような場合、
図8に示すように、干渉縞Rの進展は同心円状にはならず、偏ったものとなる。このような干渉縞Rの偏りを検出することで、押印動作の評価、補正等を行うことが可能となる。
【0046】
また、
図6に示す例は、押印位置がウェハ20の端部から比較的遠く、押印画像A~D内にウェハ20の端部の映像が含まれないフルショット時における例である。このような場合、干渉縞Rを比較的高い精度で検出できる。しかし、押印位置がウェハ20の端部に近い欠けショット時においては、押印画像A~D内にウェハ20の端部の映像が含まれるため、ウェハ20の端部の映像がノイズ成分となり、干渉縞Rの検出精度が低下するという問題が生じる。
【0047】
図9は、欠けショット時における干渉縞Rの映像の一例を示す図である。
図9には、レジスト22の流動端(接触領域Sの端部)がウェハ20の端部に達し、干渉縞Rがウェハ20の端部で切断された状態が例示されている。このような場合、ウェハ20の端部の映像がノイズ成分となり、干渉縞Rの検出精度が低下する場合がある。
【0048】
図10は、欠けショット時における、押印動作の進行に伴う干渉縞Rの変化の一例を示す図である。
図10において、押印動作の進行に伴い取得される複数の押印画像α~δが例示されている。
【0049】
押印画像αは、押印動作の開始時(開始直後)におけるテンプレート10の上面の撮像画像である。押印画像αには、ウェハ20の端部の映像が含まれている。押印画像βは、押印画像αの撮像時よりテンプレート10がウェハ20側へ進行したタイミングにおけるテンプレート10の上面の撮像画像である。押印画像βには、接触領域Sの周囲に出現した干渉縞Rの映像と、ウェハ20の端部の映像とが含まれている。このタイミングではまだ干渉縞Rはウェハ20の端部に達していない。押印画像γは、押印画像βの撮像時よりテンプレート10がウェハ20側へ更に進行したタイミングにおけるテンプレート10の上面の撮像画像である。押印画像γにおける干渉縞Rは、押印画像βにおける干渉縞Rより広がっており、その一部がウェハ20の端部に達している。押印画像δは、押印画像γの撮像時よりテンプレート10がウェハ20側へ更に進行したタイミングにおけるテンプレート10の上面の撮像画像である。押印画像δにおける干渉縞Rは、押印画像γにおける干渉縞Rより更に広がっており、接触領域S(レジスト22の流動端)及び干渉縞Rがウェハ20の端部に達している。
【0050】
押印画像γ,δのように、干渉縞Rや接触領域Sがウェハ20の端部に達している場合、ウェハ20の端部がノイズ成分となり、干渉縞Rの検出精度が低くなる。本実施形態にかかる制御部90は、上記のような問題を解決するための手段を備える。
【0051】
(制御部のハードウェア構成例)
図11は、実施形態にかかる制御部90のハードウェア構成の一例を示す図である。制御部90は、CPU(Central Processing Unit)101、RAM(Random Access Memory)102、ROM(Read Only Memory)103、補助記憶装置104、入力デバイス105、出力デバイス106、及び通信I/F(Interface)107を有する。
【0052】
CPU101は、プログラムに従って演算処理を行う集積回路であり、インプリント装置1全体の動作を制御するための処理を行う。RAM102は、データの高速な読み書きが可能な揮発性記憶デバイスであり、CPU101の作業領域として機能する。ROM103は、読み出し専用の不揮発性記憶デバイスであり、ファームウェア等のプログラムを格納している。補助記憶装置104は、データの読み書きが可能な不揮発性記憶デバイスであり、OS(Operating System)、アプリケーション等のプログラムを格納している。入力デバイス105は、ユーザからの入力操作を受け付けるデバイスであり、例えばキーボード、マウス、タッチパネル等である。出力デバイス106は、内部で生成した情報をユーザに対して出力するデバイスであり、例えばディスプレイ、スピーカ等である。通信I/F107は、コンピュータネットワークを介して外部デバイス(撮像素子83等)との間で信号の送受信を可能にするデバイスである。
【0053】
なお、上記構成は一例であり、制御部90のハードウェハ構成は使用状況に応じて適宜設計されるべきものである。例えば、制御部90は、上記のような構成に加え、画像処理に特化したASIC(Application Specific Integrated Circuit)等を含んで構成されてもよい。
【0054】
(制御部の機能構成例)
図12は、実施形態にかかる制御部90の機能構成の一例を示す図である。制御部90は、接続部201、画像取得部202、減算処理部203、特徴量取得部204、補正情報生成部205、駆動制御部206、及び出力部207を有する。これらの機能部201~207は、
図11に例示したような制御部90のハードウェハ構成要素と、CPU101を制御するプログラム(ソフトウェハ構成要素)との協働により実現される。
【0055】
接続部201は、撮像部80と通信可能に接続し、撮像部80から出力される画像データを入力する。
【0056】
画像取得部202は、接続部201を介して入力された画像データからテンプレート10の撮像画像を取得する。画像取得部202が取得する撮像画像には、所定の押印位置における押印動作前のテンプレート10の撮像画像である基準画像と、当該押印位置における押印動作中のテンプレート10の撮像画像である押印画像とが含まれる。
【0057】
減算処理部203は、押印画像から基準画像を減算する減算処理を行い、押印画像と基準画像との差分を示す差分画像を生成する。
【0058】
特徴量取得部204は、差分画像から、押印動作中にテンプレート10上(テンプレート10の上面)に出現する干渉縞Rに基づく特徴量を取得する。
【0059】
補正情報生成部205は、特徴量に基づき押印動作を補正するための補正情報を生成する。補正情報は、例えば、テンプレート10とレジスト22との接触領域Sの進展(レジスト22の流動)の偏りが小さくなるように押印動作を補正するための情報である。
【0060】
駆動制御部206は、補正情報に基づき押印動作に関わる機構(例えばウェハステージ82、加圧部84、ステージベース88等)の駆動を制御する。
【0061】
出力部207は、補正情報を所定の形態で(例えばユーザに通知するように)出力する。
【0062】
上記のように、本実施形態によれば、基準画像と押印画像との差分を示す差分画像から干渉縞Rに基づく特徴量を取得する。これにより、押印画像に含まれるノイズ成分(例えばウェハ20の端部の映像等)の影響が低減され、干渉縞Rを高精度で検出でき、干渉縞Rに基づく押印動作の評価を高精度で行うことが可能となる。
【0063】
(差分画像を用いた解析方法例)
図13は、実施形態にかかる差分画像α1~δ1を用いた干渉縞Rの解析方法の一例を示す図である。
図13において、押印画像α~δと、基準画像Isと、差分画像α1~δ1と、解析画像α2~δ2との関係が例示されている。
【0064】
押印画像α~δは、ある押印位置において撮像部80により取得された、押印動作中のテンプレート10の撮像画像である。ここで例示する押印画像α~δは、欠けショット時において押印動作の進行に伴い取得された複数の撮像画像であり、
図10を参照して説明した押印画像α~δと同じある。上述したように、押印画像α~δには、ウェハ20の端部の映像が含まれている。
【0065】
基準画像Isは、押印画像α~δと同一の押印位置において撮像部80により取得された、押印動作前(直前)のテンプレート10の撮像画像である。基準画像Isには、押印画像α~δと同様に、ウェハ20の端部の映像が含まれている。
【0066】
差分画像α1~δ1は、押印画像α~δから基準画像Isを減算する減算処理により生成された、押印画像α~δと基準画像Isとの差分を示す画像である。差分画像α1は、押印画像αと基準画像Isとの差分を示す画像である。差分画像β1は、押印画像βと基準画像Isとの差分を示す画像である。差分画像γ1は、押印画像γと基準画像Isとの差分を示す画像である。差分画像δ1は、押印画像δと基準画像Isとの差分を示す画像である。全ての差分画像α1~δ1において、押印画像α~δと基準画像Isとの間で共通する部分の映像(ウェハ20の端部の映像等)が除去され、干渉縞Rの映像が明瞭化されている。
【0067】
解析画像α2~δ2は、各差分画像α1~δ1に対してクラスタリング処理を施した画像である。解析画像β2~δ2には、差分画像β1の干渉縞Rの最も内側の縞の内部をクラスタリングしたクラスタリング領域Clが示されている。クラスタリング領域Clは、レジスト22とテンプレート10とが接触している接触領域S、換言すれば、レジスト22の流動端に対応するものである。これらの解析画像α2~δ2から、押印動作の進行に伴いクラスタリング領域Clの面積が徐々に広がっていることが把握される。このようなクラスタリング領域Cl(接触領域S又はレジスト22の流動端)に関する情報は、特徴量の一つとして扱われる。
【0068】
上記のように、押圧動作の進行に伴う複数の押印画像α~δに対応する複数の差分画像α1~δ1を利用することにより、クラスタリング領域Clの経時的変化を示す特徴量を取得できる。このような経時的変化を含む特徴量を利用することにより、押印動作の評価や補正をより正確に行うことが可能となる。
【0069】
(特徴量例)
以下に、
図14~
図24を用い、特徴量例について説明する。
【0070】
図14は、第1例にかかる特徴量に関わるパラメータを示す図である。
図15は、第1例にかかる特徴量の経時的変化の一例を示すグラフである。第1例にかかる特徴量は、接触領域S(クラスタリング領域Cl)の重心Gから接触領域Sの端部(レジスト22の流動端)までの距離の変化速度を示す流動端変化速度である。
【0071】
図14において、距離Dxは、XY座標におけるX軸上の重心Gから流動端までの距離を示し、距離Dyは、XY座標におけるY軸上の重心Gから流動端までの距離を示している。流動端変化速度は、距離Dx,Dyの平均値、最大値、又は最小値の単位時間当たりの変化量を示す。
【0072】
図15のグラフの横軸は押印動作開始後の経過時間を示し、縦軸は流動端変化速度を示している。
図15に示す例において、流動端変化速度は、押印動作開始後に徐々に上昇し、ある時点でピークを迎えた後、徐々に下降しており、下降中のあるタイミングT1において瞬間的に大きく下降している。このような現象が検出された場合、タイミングT1において何らかの問題が発生したと推測できる。例えば、タイミングT1において、テンプレート10がレジスト22にかける圧力(以下、押圧力と記載する)、テンプレート10の移動速度(以下、テンプレート速度と記載する)、テンプレート10とウェハ20との位置関係(以下、アライメント状態と記載する)、背圧Pb等の不備(変動等)が発生した可能性が考えられる。このような流動端変化速度は、欠けショット時においても有効に利用され得る。
【0073】
図16は、第2例にかかる特徴量の経時的変化の一例を示すグラフである。第2例にかかる特徴量は、接触領域Sの面積を示す接触領域面積である。
【0074】
図16のグラフの横軸は押印動作開始後の経過時間を示し、縦軸は接触領域面積を示している。
図16に示す例において、接触領域面積は、押印動作開始後に徐々に上昇し、ある程度の期間の経過後にある値に収束しているが、収束前のあるタイミングT2において値の上昇が停滞している。このような現象が検出された場合、タイミングT2において何らかの問題が発生したと推測できる。例えば、タイミングT2において、押圧力、テンプレート速度、アライメント状態、傾き、背圧Pb等の不具合が発生した可能性が考えられる。このような接触領域面積は、欠けショット時においても有効に利用され得る。
【0075】
図17は、第3例にかかる特徴量の経時的変化の一例を示すグラフである。第3例にかかる特徴量は、接触領域Sの面積の単位時間当たりの変化量を示す面積変化速度である。
【0076】
図17のグラフの横軸は押印動作開始後の経過時間を示し、縦軸は面積変化速度を示している。
図17に示す例において、面積変化速度は、押印動作開始後に徐々に上昇し、ある時点でピークを迎えた後、徐々に下降しており、下降中のあるタイミングT3において瞬間的に大きく下降している。このような現象が検出された場合、タイミングT3において何らかの問題が発生したと推測できる。例えば、タイミングT3において、押圧力、テンプレート速度、アライメント状態、傾き、背圧Pb等の不具合が発生した可能性が考えられる。このような面積変化速度は、欠けショット時においても有効に利用され得る。
【0077】
図18は、第4例にかかる特徴量に関わるパラメータを示す図である。
図19は、第4例にかかる特徴量の経時的変化の一例を示すグラフである。第4例にかかる特徴量は、接触領域Sの重心Gの位置の変動量を示す重心変動量である。
【0078】
図18において、位置Pxは、XY座標のX軸上における重心Gの位置を示し、位置Pyは、XY座標のY軸上における重心Gの位置を示している。重心変動量は、押印動作中の接触領域S(解析画像α2~δ2のクラスタリング領域Cl)の重心Gの位置(Px,Py)の、所定の基準位置(Pxs,Pys)からのずれ量を示す。基準位置は、例えば、押印動作の開始時における重心位置、前回の押印動作における最終的な重心位置、予め定められた理想的な重心位置等であり得る。
【0079】
図19のグラフの横軸は押印動作開始後の経過時間を示し、縦軸は重心変動量を示している。同グラフ中、白丸で表されている線は、重心GのX軸上の変動量(Px-Pxs)の経時的変化を示し、黒丸で表されている線は、重心GのY軸上の変動量(Py-Pys)の経時的変化を示している。
図19に示す例において、重心変動量は、タイミングT4以降に大きくなっている。このような現象が検出された場合、タイミングT4において何らかの問題が発生したと推測できる。例えば、タイミングT4において、押圧力、テンプレート速度、アライメント状態、傾き、背圧Pb等の不具合が発生した可能性が考えられる。
【0080】
図20は、第5例にかかる特徴量に関わるパラメータを示す図である。
図21は、第5例にかかる特徴量の経時的変化の一例を示すグラフである。第5例にかかる特徴量は、接触領域Sの重心Gから接触領域Sの端部(レジスト22の流動端)までの距離における最小値と最大値とを示す端部距離差である。
【0081】
図20において、最小距離Dminは、重心Gから最も近い端部までの距離を示し、最大距離Dmaxは、重心Gから最も遠い端部までの距離を示している。端部距離差は、最小距離Dminと最大距離Dmaxとの比較を可能にする情報である。
【0082】
図21のグラフの横軸は押印動作開始後の経過時間を示し、縦軸は最小距離Dmin及び最大距離Dmaxを示している。同グラフ中、白丸で表されている線は、最大距離Dmaxの経時的変化を示し、黒丸で表されている線は、最小距離Dminの経時的変化を示している。
図21に示す例においては、タイミングT5以降において最小距離Dminと最大距離Dmaxとの差が徐々に広がっている。このような現象が検出された場合、タイミングT5において何らかの問題が発生したと推測できる。例えば、タイミングT5において、押圧力、テンプレート速度、アライメント状態、傾き、背圧Pb等の不具合が発生した可能性が考えられる。
【0083】
図22は、第6例にかかる特徴量の経時的変化の一例を示すグラフである。第6例にかかる特徴量は、接触領域Sの真円度である。
【0084】
図22のグラフの横軸は押印動作開始後の経過時間を示し、縦軸は接触領域Sの真円度を示している。真円度の算出方法は特に限定されるべきものではないが、例えば、
図21に示すような最小距離Dminと最大距離Dmaxとの差を用いて真円度を算出できる。ここでは、{(Dmax-Dmin)/2}を真円度とし、真円度の値が小さいほど真円に近いものとする。
図22に示す例においては、真円度がタイミングT6以降において急激に上昇している。このような現象が検出された場合、タイミングT6において何らかの問題が発生したと推測できる。例えば、タイミングT6において、押圧力、テンプレート速度、アライメント状態、傾き、背圧Pb等の不具合が発生した可能性が考えられる。
【0085】
(押印動作の補正について)
上記のような特徴量を利用して、押印動作を改善するための補正情報を生成できる。補正情報は、例えば、押圧力、テンプレート速度、アライメント状態、傾き、背圧Pb等を調整するための情報であり得る。インプリント装置1の押印動作に関わる機構に対し、補正情報に基づくフィードバック制御等を行うことにより、押印動作の改善を図ることができる。例えば、接触領域Sの進展の偏りが小さくなるように押印動作を補正すること等が可能となる。なお、フィードバック制御は、押印動作の実行中にリアルタイムで行われることが望ましいが、次回の押印動作の改善等を目的とするものであってもよい。
【0086】
また、予め定められたウェハ20の領域区分毎に特徴量を取得し、これらの特徴量を用いて領域区分毎の補正情報を生成してもよい。領域区分とは、例えば中央部、端部、中間部(中央部と端部との間の環状の領域)等であり得る。領域区分毎の複数の補正情報を用いて補間処理を行ってもよい。
【0087】
また、補正情報を、ディスプレイ等を介してユーザ(例えばインプリント装置1の管理者等)に通知してもよい。これにより、ユーザは補正情報に基づき押印動作に関わる機構を適切に調整でき、保守管理性を向上させることができる。
【0088】
(変形例)
上記実施形態においては、押圧動作の進行に伴う複数の押印画像α~δに対応する複数の差分画像α1~δ1を利用して特徴量を取得する場合を例示したが、本発明の実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、1つの差分画像を利用する場合であっても、押印動作を改善するための有効な特徴量を取得できる。
【0089】
また、上記実施形態においては、インプリント装置1が制御部90を含む構成を例示したが、制御部90は、インプリント装置から独立して構成されるものであってもよい。また、1つの制御部90で複数のインプリント装置を制御する構成であってもよい。
【0090】
上述したような機能を実現するための処理をコンピュータ(制御部90)に実行させるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD(Compact Disc)-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R(Recordable)、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供することが可能なものである。また、当該プログラムは、インターネット等のネットワーク経由で提供又は配布されてもよい。
【0091】
以上、本発明の実施形態を説明したが、上記実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更等を行うことができる。上記実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0092】
1…インプリント装置、10…テンプレート、14…テンプレート基板、15…メサ部、15c…パターン領域、15p…微細パターン、15s…ショット領域、16…ザグリ、20…ウェハ(基板)、21…被加工膜、22…レジスト(樹脂膜)、25c…チップ領域、25p…素子部、80…撮像部(撮像装置)、81…テンプレートステージ、82…ウェハステージ、82a…本体、82b…ウェハチャック、83…アライメントスコープ、84…加圧部、85…基準マーク、86…アライメント部、86a…検出系、86b…照明系、87…液滴下装置、88…ステージベース、89…光源、90…制御部、101…CPU、102…RAM、103…ROM、104…補助記憶装置、105…入力デバイス、106…出力デバイス、107…通信I/F、201…接続部、202…画像取得部、203…減算処理部、204…特徴量取得部、205…補正情報生成部、206…駆動制御部、207…出力部、Cl…クラスタリング領域、G…重心、Is…基準画像、Pb…背圧、R…干渉縞、S…接触領域、α,β,γ,δ…押印画像、α1,β1,γ1,δ1…差分画像、α2,β2,γ2,δ2…解析画像