(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-27
(45)【発行日】2023-12-05
(54)【発明の名称】スペクトラム共有コントローラおよびスペクトラム共有技術
(51)【国際特許分類】
H04W 16/14 20090101AFI20231128BHJP
H04W 16/02 20090101ALI20231128BHJP
【FI】
H04W16/14
H04W16/02
(21)【出願番号】P 2020512498
(86)(22)【出願日】2018-08-24
(86)【国際出願番号】 US2018047892
(87)【国際公開番号】W WO2019067120
(87)【国際公開日】2019-04-04
【審査請求日】2021-08-18
(32)【優先日】2017-09-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】593096712
【氏名又は名称】インテル コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】ミュエク,マーカス ドミニク
(72)【発明者】
【氏名】ラグパトルニ,マドゥースダナ
(72)【発明者】
【氏名】ラトッド,プニート
【審査官】倉本 敦史
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2015/057811(WO,A2)
【文献】欧州特許出願公開第03185604(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
スペクトラム共有コントローラであって、
第1階層レベルにおいて共有可能なスペクトラムにプライオリティアクセスする第1ティアネットワークを伴う第1インターフェイスであり、前記共有可能なスペクトラムは前記第1階層レベルに割り当てられている、第1インターフェイスと、
第2階層レベルにおいて前記共有可能なスペクトラムにプライオリティアクセスする第2ティアネットワークを伴う第2インターフェイスと、
第1エンティティを、前記第1階層レベルにおいて前記共有可能なスペクトラムの一部にアクセスできるようにするように構成されている、プロセッサと、を含み、
前記第1インターフェイスは、前記共有可能なスペクトラムの前記一部を共有するためのスペクトラム共有オファーを受信するように構成されており、
前記第2インターフェイスは、前記共有可能なスペクトラムの前記一部を共有するためのスペクトラム共有リクエストを受信するように構成されており、
前記プロセッサは、前記スペクトラム共有オファーおよび前記スペクトラム共有リクエストに関するスペクトラム共有スキームに基づいて、前記第1エンティティにアクセス可能な前記共有可能なスペクトラムの前記一部に、前記第2階層レベルにおける専用ライセンスアクセスを割り当てるように構成されており、かつ、
前記プロセッサは、前記共有可能なスペクトラムの前記一部を前記第2階層レベルにおけるライセンススペクトラムと結合し、かつ、第2エンティティを、前記第2階層レベルにおいて結合された前記共有可能なスペクトラムにアクセスできるようにするように構成されている、
スペクトラム共有コントローラ。
【請求項2】
前記プロセッサは、
オークション、
固定プライズでのオファー、
制限された時間について無料でアクセス可能であること、
順に別のサービスにアクセス可能であること、
ネゴシエーションプライスでのオファー、
達成可能なターゲットQoSの評価、
全体的な効率の評価、
のうち少なくとも1つに基づいて、
エンティティを、前記共有可能なスペクトラムにアクセスできるようにする、ように構成されている、
請求項1に記載のスペクトラム共有コントローラ。
【請求項3】
前記スペクトラム共有スキームは、前記スペクトラム共有オファーおよび前記スペクトラム共有リクエストに関するオークションに基づいている、
請求項1に記載のスペクトラム共有コントローラ。
【請求項4】
前記オークションは、前記スペクトラム共有オファーによって示される利用可能なスペクトラムの量、および、前記スペクトラム共有リクエストによって示されるリクエストされたスペクトラムの量に基づいている、
請求項3に記載のスペクトラム共有コントローラ。
【請求項5】
前記スペクトラム共有コントローラは、データベースとのインターフェイス、を含み、
前記プロセッサ
は、無線スペクトラムの共有可能な部分に関する情報を前記データベースの中に保管するように構成されている、
請求項1に記載のスペクトラム共有コントローラ。
【請求項6】
前記プロセッサは、前記無線スペクトラムの割り当てられた部分に基づいて、前記データベースを更新するように構成されている、
請求項5に記載のスペクトラム共有コントローラ。
【請求項7】
前記プロセッサは、
前記無線スペクトラムの利用可能な部分に関する情報を、前記第2ティアネットワークに対して提供し、かつ、
前記第2ティアネットワークから受信した確証に基づいて、前記無線スペクトラムの利用可能な部分に対してアクセスを割り当てる、
ように構成されている、
請求項
5に記載のスペクトラム共有コントローラ。
【請求項8】
前記スペクトラム共有リクエストは、前記スペクトラム共有コントローラを用いた前記第2ティアネットワークの登録に基づいて、前記第2ティアネットワークから受信される、
請求項1に記載のスペクトラム共有コントローラ。
【請求項9】
前記無線スペクトラムの前記一部は、時間、周波数、及び/又は、地理的ロケーションに関する部分である、
請求項
5に記載のスペクトラム共有コントローラ。
【請求項10】
第1ティアネットワークおよび第2ティアネットワークは、スペクトラムアクセスシステム(SAS)の無線ネットワーク、または、ライセンス共有アクセスシステム(LSA)の無線ネットワークである、
請求項1に記載のスペクトラム共有コントローラ。
【請求項11】
共有可能なスペクトラムについてスペクトラム共有する方法であって、
前記共有可能なスペクトラムは、第1階層レベルに割り当てられており、
前記方法は、
第1エンティティを、前記第1階層レベルにおいて前記共有可能なスペクトラムの一部にアクセスできるようにするステップと、
前記共有可能なスペクトラムの前記一部を共有するためのスペクトラム共有オファーを受信するステップであり、
前記スペクトラム共有オファーは、第1階層レベルにおいて前記共有可能なスペクトラムにプライオリティアクセスする第1ティアネットワークを伴う第1インターフェイスによって受信される、
ステップと、
前記共有可能なスペクトラムの前記一部を共有するためのスペクトラム共有リクエストを受信するステップであり、
前記スペクトラム共有リクエストは、第2階層レベルにおいて前記共有可能なスペクトラムにプライオリティアクセスする第2ティアネットワークを伴う第2インターフェイスによって受信される、
ステップと、
前記スペクトラム共有オファーおよび前記スペクトラム共有リクエストに関するスペクトラム共有スキームに基づいて、前記第1エンティティにアクセス可能な前記共有可能なスペクトラムの前記一部に、前記第2階層レベルにおける専用ライセンスアクセスを割り当てるステップと、
前記共有可能なスペクトラムの前記一部を前記第2階層レベルにおけるライセンススペクトラムと結合するステップと、
第2エンティティを、前記第2階層レベルにおいて結合された前記共有可能なスペクトラムにアクセスできるようにするステップと、
を含む、方法。
【請求項12】
前記スペクトラム共有スキームは、前記スペクトラム共有オファーおよび前記スペクトラム共有リクエストに関するオークションに基づいている、
請求項11に記載の方法。
【請求項13】
請求項11または12に記載の方法をコンピュータに実行させるように構成された複数の命令を有するコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、スペクトラム共有コントローラ(spectrum sharing controller)およびスペクトラム共有技術(spectrum sharing techniques)に関する。本開示は、例えば、スペクトラムアクセスシステム(Spectrum Access System、SAS)またはライセンス共有アクセスシステム(License Shared Access System、LSA)といった、スペクトラム共有システムを使用して、独立して動作している複数のネットワーク間でスペクトラムを効率的に共有するためのアーキテクチャおよび方法を提供する。特に、本開示は、SASプライオリティアクセスユーザ内のスペクトラム共有方法に関する。
【背景技術】
【0002】
スペクトラムアクセスシステム(Spectrum Access System、SAS)は、スペクトラムを共有するための、データベースルックアップに基づくティア的な静的割り当て(tiered static allocation)スキームである。第1ティア(first tier)は、既存企業(Incumbent)によって所有されている。それらは、スペクトラムの現在のユーザであり、あらゆる制限なくスペクトラムを使用することができる。それらは、より下位の2つのティアからの干渉の保護を得ている。第2ティアは、プライオリティアクセス(Priority Access、PA)である。これは、オークション(auction)において獲得できる免許スペクトラム(licensed spectrum)と類似している。しかしながら、PAは、既存企業のためにスペクトラムを放棄(vacate)しなければならない。プライオリティユーザは、より下位のティアからの保護を有している。PAユーザは、チャネル(channel)の形態で、プライオリティアクセスライセンス(Priority Access License、PAL)を介して、ある量のスペクトラムへのアクセスを保証されている。厳密なチャネルは、第1ティア(tier1)ユーザの存在に基づいて、変動する。米国において、PALは、(3550MHzから3650MHzの中で)最大70MHzまでに割り当てられる。単一のPALユーザは、あらゆる所与の時間において40MHzより多くを保持することはできない。第3ティアは、一般認可アクセス(Generalized Authorized Access、GAA)であり、ここにおいて、共有(sharing)は実装のためオープンに残されている。米国において、GAAは、3550MHzから3700MHzの未使用のスペクトラム全てを使用することができる。GAAユーザは、他のGAAユーザからの明示的な干渉(interference)の保護を得ていない。PALは、スペクトラムを特定のユーザに対して静的に割り当てる。割り当てられたスペクトラムが利用されていない場合に、それは、GAAティアによってだけ使用することができ、そして、保護を有していない。他のPAユーザは、たとえ彼らの追加(extra)容量の必要性がある期間について動的にPALを取得する意思があるとしても、GAAからの保護を伴って、利用されていないPAスペクトラムを使用することはできない。
【図面の簡単な説明】
【0003】
添付の図面は、態様のさらなる理解を提供するために含まれているものであり、そして、この明細書の中に組み込まれており、かつ、この明細書の一部を構成している。図面は、態様を図示しており、そして、明細書と一緒に、態様の原理を説明するために役立つものである。
【0004】
他の態様および態様の意図された利点の多くは、容易に理解されるだろう。以下の詳細な説明を参照することによってより良好に理解されるからである。類似の参照番号は、対応する類似のパーツを示している。
【
図1】
図1は、FCC規則(FCC regulation)に従った、スペクトラム管理のためのスペクトラムアクセスシステム(SAS)100のブロック図である。
【
図2a】
図2aは、欧州において現在定義されている、ライセンス共有アクセス(LSA)システム200のブロック図である。
【
図2b】
図2bは、2次元スペクトラム共有アプローチを説明するダイヤグラムを示している。
【
図2c】
図2cは、3次元スペクトラム共有アプローチを説明するダイヤグラム260を示している。
【
図3】
図3は、本開示に従った、ソフトウェア定義スペクトラム共有コントローラ(Software Defined Spectrum Sharing Controller、SDSSC)を有する一つの例示的なスペクトラム共有システム300のアーキテクチャを説明する模式図である。
【
図4】
図4は、本開示に従った、スペクトラム共有システムのスペクトラム使用状態間における状態遷移400の一つの例を説明する模式図である。
【
図5】
図5は、本開示に従った、スペクトラム共有システムの例示的なチャネルリソース500を説明する模式図である。
【
図6】
図6は、本開示に従った、スペクトラム共有を制御するためのソフトウェア定義スペクトラム共有コントローラ(SDSSC)を含んでいる、一つの例示的なSASシステム600のブロック図である。
【
図7】
図7は、本開示に従った、ソフトウェア定義スペクトラム共有コントローラ(SDSSC)によるPALスペクトラムの制御700の一つの例を説明する模式図である。
【
図8】
図8は、SASコントローラ/SDSSC、シチズンブロードバンドサービス装置(Citizen Broadband Service Device、CBSD)、およびモバイル装置(mobile device)間における一つの例示的なメッセージフロー800を説明する模式図である。
【
図9】
図9は、SDSSCとSASとの間のインターフェイスにおける一つの例示的なメッセージフロー900を説明する模式図である。
【
図10】
図10は、SDSSCとスペクトラムプールとの間のインターフェイスにおける一つの例示的なメッセージフロー1000を説明する模式図である。
【
図11】
図11は、SDSSCとネットワークオペレータとの間のインターフェイスにおける一つの例示的なメッセージフロー1100を説明する模式図である。
【
図12】
図12は、SDSSCとCBSDとの間のインターフェイスにおける一つの例示的なメッセージフロー1200を説明する模式図である。
【
図13】
図13は、SDSSCと課金システム(billing system)との間のインターフェイスにおける一つの例示的なメッセージフロー1300を説明する模式図である。
【
図14】
図14は、本開示に従った、スペクトラム共有コントローラ1400を説明する模式図である。
【
図15】
図15は、本開示に従った、スペクトラム共有方法1500を説明する模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0005】
この開示のコンテクスト(context)においては、スペクトラム共有スキームに従った、異なる無線ネットワーク(radio network)間でスペクトラムリソースを共有するための、スペクトラム共有システムおよびスペクトラム共有ネットワークが説明される。
【0006】
無線ネットワークおよび無線リンクのいずれも、以下の無線通信技術及び/又は規格のうち任意の1つまたはそれ以上に従って動作することができる。これらに限定されるわけではないが、移動通信用グローバルシステム(Global System for Mobile Communications、GSM)無線通信技術、汎用パケット無線サービス(General Packet Radio Service、GPRS)無線通信技術、GSMエボリューションのための拡張データレート(Enhanced Data Rates for GSM Evolution、EDGE)無線通信技術、及び/又は、第3世代パートナーシッププロジェクト(Third Generation Partnership Project、3GPP)無線通信技術、を含むものである。例えば、ユニバーサルモバイル通信システム(Universal Mobile Telecommunications System、UMTS)、フリーダムオブマルチメディアアクセス(Freedom of Multimedia Access、FOMA)、3GPPロングタームエボリューション(Long Term Evolution、LTE)、3GPPロングタームエボリューションアドバンスト(Long Term Evolution Advanced、LTE Advanced)、符号分割多元アクセス2000(Code division multiple access 2000C、DMA2000)、セルラーデジタルパケットデータ(Cellular Digital Packet Data、CDPD)、モビテックス(Mobitex)、第3世代(Third Generation、3G)、回線交換データ(Circuit Switched Data、CSD)、高速回線交換データ(High-Speed Circuit-Switched Data、HSCSD)、ユニバーサルモバイル通信システム(第3世代)(Universal Mobile Telecommunications System(Third Generation)、UMTS(3G))、広帯域符号分割多重アクセス(ユニバーサルモバイル通信システム)(Wideband Code Division Multiple Access(Universal Mobile Telecommunications System)、W-CDMA(UMTS))、高速パケットアクセス(High Speed Packet Access、HSPA)、高速ダウンリンクパケットアクセス(High-Speed Downlink Packet Access、HSDPA)、高速アップリンクパケットアクセス(High-Speed Uplink Packet Access、HSUPA)、高速パケットアクセスプラス(High Speed Packet Access Plus、HSPA+)、ユニバーサルモバイル通信システム時分割デュプレックス(Universal Mobile Telecommunications System-Time-Division Duplex、UMTS-TDD)、時分割コード多重アクセス分割(Time Division-Code Division Multiple Access、TD-CDMA)、時分割同期コード多重アクセス分割(Time Division-Synchronous Code Division Multiple Access、TD-CDMA)、第3世代パートナーシッププロジェクトリリース8(プレ第4世代)(3GPP rel.8(Pre-4G))、3GPPリリース9(3rd Generation Partnership Project Release 9)、3GPPリリース10(3rd Generation Partnership Project Release 10)、3GPPリリース11(3rd Generation Partnership Project Release 11)、3GPPリリース12(3rd Generation Partnership Project Release 12)、3GPPリリース13(3rd Generation Partnership Project Release 13)、3GPPリリース14(3rd Generation Partnership Project Release 14)、3GPPリリース15(3rd Generation Partnership Project Release 15)、3GPPリリース16(3rd Generation Partnership Project Release 16)、3GPPリリース17(3rd Generation Partnership Project Release 17)、3GPPリリース18(3rd Generation Partnership Project Release 18)、3GPP 5G、3GPP LTE Extra、LTE-Advanced Pro、LTEライセンスアシストアクセス(LTE Licensed-Assisted Access、LAA)、MuLTEfire、UMTS地上無線アクセス(UMTS Terrestrial Radio Access、UTRA)、エボルブドUMTS地上無線アクセス(Evolved UMTS Terrestrial Radio Access、E-UTRA)、ロングタームエボリューションアドバンス(第4世代)(LTE Advanced(4th Generation))、cdmaOne(2G)、コード分割多重アクセス2000(第3世代)(CDMA2000(3G))、Evolution-Data Optimized or Evolution-Data Only(EV-DO)、アドバンスト移動電話システム(第1世代)(Advanced Mobile Phone System(1st Generation)(AMPS(1G))、Total Access Communication System/Extended Total Access Communication System(TACS/ETACS)、デジタルAMPS(第2世代)(D-AMPS(2G))、プッシュツートーク(PTT)、移動電話システム(Mobile Telephone System、MTS)、改善移動電話システム(Improved Mobile Telephone System、IMTS)、アドバンスト移動電話システム(Advanced Mobile Telephone System、AMTS)であり、OLT(Norwegian for Offentlig Landmobile Telefoni、Public Mobile Telephony)、MTD(Swedish abbreviation for Mobiltelefonisystem D、Mobile telephony system D)、Public Automated Land Mobile (Autotel/PALM)、ARP(Finnish for Autoradiopuhelin、“car radio phone”)、NMT(Nordic Mobile Telephony)、High capacity version of NTT(Nippon Telegraph and Telephone)(Hicap)、セルラーデジタルパケットデータ(Cellular Digital Packet Data、CDPD)、Mobitex、DataTAC、Integrated Digital Enhanced Network (iDEN)、パーソナルデジタルセルラー(Personal Digital Cellular、PDC)、Circuit Switched Data(CSD)、パーソナルハンディフォンシステム(Personal Handy-Phone System、PHS)、広帯域統合デジタルエンハンストネットワーク(Wideband Integrated Digital Enhanced Network、WiDEN)、iBurst、Unlicensed Mobile Access(UMA)、3GPP Generic Access Networkとも呼ばれるもの、または、GAN standardであり、Zigbee、Bluetooth(登録商標)、Wireless Gigabit Alliance(Wig)standard、mmWave規格一般(10-300GHで動作する無線システムおよび上記のWiGig、IEEE802.11ad、IEEE802.11ay、等といったもの)、300GH以上およびTHzバンドで動作する技術、(3GPP/LTEベースまたはIEEE802.11pおよび他の)Vechicle-to-Vehicle(V2V)と、Vehicle-to-X(V2X)と、Vehicle-to-Infrastructure(V2I)と、Infrastructure-to-Vehicle(I2V)通信技術、3GPP cellular V2X、Intelligent-Transport-Systems、等といったDSRC(Dedicated Short Range Communication)通信システム、欧州ITS-G5システム(すなわち、欧州フレーバーのIEEE802.11pベースのDSRC)であり、ITS-G5A(つまり、5.875GHzから5.905GHzまでの周波数範囲での安全関連アプリケーションのためのITS専用の欧州ITS周波数帯におけるITS-G5の動作)、ITS-G5B(5.855GHzから5.875GHzまでの周波数範囲での非安全関連アプリケーションのITS専用の欧州ITS周波数帯における動作)、ITS-G5C(5.470GHzから5.725GHzまでの周波数範囲におけるITSアプリケーションの動作)、等である。
【0007】
本スキームは、任意のスペクトラム管理スキームのコンテクストにおいて使用することができる。専用ライセンススペクトラム(dedicated licensed spectrum)、アンライセンススペクトラム(unlicensed spectrum)、(ライセンス)共有スペクトラム(LSA=Licensed Shared Accessが2.3-2.4GHz、3.4-3.6GHz、3.6-3.8GHz、および更なる周波数におけるもの、かつ、SAS=Spectrum Access Systemが3.55-3.7GHz、および更なる周波数におけるもの、といったもの)を含んでいる。適用可能なスペクトラム帯域は、IMT(International Mobile Telecommunications)スペクトラム(450-470MHz、790-960MHz、1710-2025MHz、2110-2200MHz、2300-2400MHz、2500-2690MHz、698-790MHz、610-790MHz、3400-3600MHz、等を含むもの)を含んでいる。いくつか帯域は特定の地域及び/又は国に限定されていることに留意する。IMT-Advanced Spectrum、IMT-2020 Spectrum(3600-3800MHz、3.5GHz帯域、700MHz帯域、24.25-86GHz範囲内の帯域、等を含むように期待されるもの)、FCCの”Spectrum Frontier”5Gイニシアティブの下で利用可能にされるスペクトラム(27.5-28.35GHz、29.1-29.25GHz、31-31.3GHz、37-38.6GHz、38.6-40GHz、42-42.5GHz、57-64GHz、64-71GHz、71-76GHz、81-86GHz、92-94GHz、等を含んでいる)、5.9GHz(典型的には5.85-5.925GHz)および63-64GHzのITS(Intelligent Transport Systems)帯域、WiGig Band1(57.24-59.40GHz)、WiGig Band2(59.40-61.56GHz)、WiGig Band3(61.56-63.72GHz)、およびWiGig Band4(63.72-65.88GHz)といったWiGigに対して現在割り当てられている帯域、70.2GHz-71GHz帯域、65.88GHzと71GHzとの間にある任意の帯域、76-81GHz、94-300GHzおよびそれ以上を含む将来の帯域といった、自動車レーダーアプリケーションに対して現在割り当てられている帯域、である。さらに、本スキームは、特に400MHzおよび700MHz帯域が有望な候補であるTVホワイトスペース帯域(TV White Space bands)(典型的には、790MHz未満)といった、帯域に2次ベース(secondary basis)で使用することができる。セルラーアプリケーションの他に、PMSE(Program Making and Special Events)、医療、健康、手術、自動車、低遅延、ドローン、等といった、バーティカルマーケット(vertical market)のための特定的なアプリケーションが取り扱われ得る。
【0008】
さらに、周波数帯ユーザに対するプライオリティ的なアクセスに基づいて、例えば、異なるタイプのユーザ(例えば、低/中/高プライオリティ、等)に対して利用のティア的なプライオリティを導入することによって、本スキームのティア的な適用が可能であることに留意すべきである。例として、ティア1(Tier-1)ユーザに対して最も高いプライオリティを用い、続いてティア2(Tier-2)、次いでティア3(Tier-3)ユーザ、等である。
【0009】
本方式は、また、OFDMキャリアデータビットベクトルを対応するシンボルリソースに対して割り当てることによって、異なるシングルキャリア(Single Carrier)またはOFDMフレーバ(CP-OFDM、SC-FDMA、SC-OFDM、フィルタバンクベースのマルチキャリア(filter bank-based multicarrier、FBMC)、OFDMA、等)、および、特には3GPP NR(New Radio)にも適用することができる。
【0010】
以下の詳細な説明において、添付の図面に対する参照がなされる。図面は、本発明の一部を構成し、そして、本発明を実施することができる特定の態様を説明するために示されている。本発明の範囲から逸脱することなく、他の態様を利用することができ、そして、構造的または論理的な変更を行うことができることが理解される。以下の詳細な説明は、従って、限定する意味に解釈されるものではない。ここにおいては、以下の用語、略語、および表記が使用される。
3GPP:第3世代パートナーシッププロジェクト(3rd Generation Partnership Project)、
LTE:ロングタームエボリューション(Long Term Evolution)、
LTE-A:LTEアドバンスト(LTE Advanced)、3GPP LTEのリリース10以降のバージョン、
BS:基地局(Base station)、eNodeB、
FCC:連邦通信委員会(Federal Communications Commission)
SAS:スペクトラムアクセスシステム(Spectrum Access System)、
LSA:ライセンス共有アクセス(Licensed Shared Access)
PA:プライオリティアクセス(Priority Access)、
GAA:一般認可アクセス(General Authorized Access)、
PAL:プライオリティアクセスライセンス(Priority Access Licenses)、
ASA:認証共有アクセス(Authorized Shared Access)
CSS:クラウドスペクトラムサービス(Cloud Spectrum Services)、
RF:無線周波数(Radio Frequency)、
UE:ユーザ機器(User Equipment)、
MIMO:多入力多出力(Multiple Input Multiple Output)、
TDD:時分割複信(Time Division Duplex)、
FDD:周波数分割複信(Frequency Division Duplex)、
CBSD:シチズンブロードバンド無線サービス機器(Citizen Broadband Radio Service Device)
DP:専用プール(Dedicated Pool)、
SP:共有プール(Shared Pool)、
TP:第3次プール(Tertiary Pool)
【0011】
記載された方法に関連してなされたコメントは、本方法を実施するように構成された対応する装置についても、また真であり、そして、その逆も同様であり得ることが理解される。例えば、特定的な方法ステップが説明されている場合、対応する装置は、たとえそうしたユニットが図面において明示的に記載または図示されていなくても、説明される方法ステップを実施するためのユニットを含み得る。さらに、ここにおいて説明される種々の例示的な態様の特徴は、特にそうでないものと示されていなければ、相互に組み合わされ得ることが理解される。
【0012】
説明されるデバイスは、集積回路及び/又は受動素子(passives)を含んでよく、そして、様々な技術に従って、製造されてよい。例えば、回路は、論理集積回路、アナログ集積回路、混合信号(mixed signal)集積回路、光回路、メモリ回路、及び/又は、集積受動素子(integrated passives)として設計され得る。
【0013】
ここにおいて説明される方法および装置は、無線信号を送信、かつ/あるいは、受信するように構成されてよい。無線信号は、約3kHzから300GHzまでの範囲にある無線周波数を有する無線送信装置(または、無線送信機、もしくは送信機)によって放射される無線周波数信号であってよく、または、これを含んでよい。周波数範囲は、電波(radio waves)を生成し、かつ、検出するために使用される交流電気信号の周波数に対応し得る。
【0014】
以降に説明される方法および装置は、SASシステムに対して適用され得る。例えば、
図1に示されるようなSASシステム100である。FCC(連邦通信委員会は、3550から3700MHzに拡がる3.5GHz帯域において無線機器を動作させるための規則を概説した報告及び命令書をリリースした。FCCは、既存企業(incumbents)と共有するためにこの周波数帯をリリースした。これは、その帯域においては既存企業がプライオリティを獲得し、そして、既存企業がその周波数帯を使用していない場合(または、場所)において、ブロードバンド機器によって使用され得ることを意味する。このバンドにおける既存企業は、国防総省(DoD)レーダを含んでいる。既存企業に加えて、周波数帯ユーザの2つの追加的なティアが存在している。すなわち、プライオリティアクセス(PA)と一般認可アクセス(GAA)である。プライオリティアクセスライセンス(PAL)ユーザは、アンライセンススペクトラムと同様に、GAAユーザからの保護を獲得する。
【0015】
FCCは、また、既存企業である、PAとGAAとの間でスペクトラム使用を調整するスペクトラムアクセスシステム(Spectrum Access System、SAS)を義務付けている。SASは、この帯域の中心であり、そして、どのティア2またはティア3のデバイスも、SASと常時通信しており、かつ、3.5GHzチャネルをいつどこで使用するかの情報を受信していなければ、動作できない。SASは、展開される以前に、FCCによって承認されることが必要である。SASは、この周波数帯の中心的なコーディネータであるため、ネットワークおよびデバイスに関する多くの情報を必要とする。実際に、FCCは、この情報の大部分をSASに収容するように義務付けている。FCCの報告及び命令書(Report and Order)は、
図9に示されるように、SASを用いたサンプルシステムの概要を示している。複数のSASが存在する場合に、それらは相互に同期しているはずでる。しかしながら、FCCは、SASがどのように実装される必要があるか、そして、何の情報を同期される必要があるかについて詳細を指定していない。
【0016】
以降に説明される方法および装置は、LSA(ライセンス共有アクセス)システム、例えば、
図2aに示されるようなLSAシステム200、ASA(認証共有アクセス)システム、および、CSS(クラウドスペクトラムサービス)システムにおいて適用され得る。LSA(ライセンス共有アクセス)コンセプトは、最近、RSPG(Radio Spectrum Policy Group)によって、欧州レベルにおいて開発されたものである。その目的は、より多くの周波数帯に対するオペレータのニーズに応えるための新しい方法を提案することである。将来の移動通信について、セルラーオペレータのためには、これ以上の専用周波数帯は利用できないであろうことが予想されている。LSAは、従って、共有スペクトラムベースのソリューションを導入するためのメカニズムを提案している。すなわち、移動セルラーオペレータは、通常はアクセスされるであろう(公共安全、政府、等のような)他のライセンシーからの追加的なライセンススペクトラムに対してアクセスすることができる。LSAは、ASA(認証共有アクセス)と同様なソリューションに基づいている。ASAは、しかしながら、IMTスペクトラムに限定されており、一方で、LSAは、非IMT(non-IMT)バンドも取り扱っている。どちらとも、当面の間は、むしろ概念的なレベルで存在している。
【0017】
関連技術は、CSS(クラウドスペクトラムサービス)であり、LSAおよびASAと同じフレームワークを取り扱うが、より詳細な実装ソリューションを紹介するものである。規制レベル(regulatory level)においては、特に欧州において、LSA/ASA/CSSに対する大きな関心が存在している。CEPT WG FMは、対応するプロジェクトチームを立ち上げることに合意した。ETSI RRSは、共有スペクトラム使用について最も直接的な候補のうちの一つであると期待される2.3-2.4GHz帯を特にターゲットとする、いわゆるシステム参照文書(System Reference Document、SRDoc)の設定を最終決定した。このことは、また、CEPT WG FMによっても認められている。CEPTは、CEPT WG FMプロジェクトチームPT52およびPT53において、そのインプットを考慮に入れている。現在の活動は欧州における2.3-2.4GHz帯にフォーカスしているが、LSAコンセプトの使用は、あらゆる特定の周波数帯に限定されるものではないことに留意すべきである。実際には、2.3-2.4GHzは最初のエクササイズ(a first exercise)を表しており、そして、将来、LSAの使用は他の帯域まで拡張されることが期待されている。
【0018】
以下に説明される方法および装置は、Wi-FiおよびBluetooth(登録商標)システム、または、任意の近距離無線通信(near field communication、NFC)技術に適用され得る。WiFiは、ローカルエリアワイヤレスコンピュータネットワーク技術であり、主に2.4ギガヘルツ(12cm)UHFおよび5ギガヘルツ(6cm)SHF ISM無線帯域を使用して、電子デバイスをネットワークに接続することを可能にする。Wi-Fiアライアンス(Wi-Fi Alliance)は、IEEE802.11規格に基づく「無線LAN(”wireless local area network”(WLAN)」製品としてWi-Fiを定義している。しかしながら、現代の無線LANの大部分がこれらの規格に基づいているので、用語「ワイファイ(”Wi-Fi”)」は、無線LANの同義語として一般的な英語で使用されている。多くの機器がWiFiを使用することができる。例えば、パーソナルコンピュータ、ビデオゲームコンソール、スマートフォン、デジタルカメラ、タブレットコンピュータ、および、デジタルオーディオプレーヤである。これらは、無線ネットワークアクセスポイントを介して、インターネットといったネットワークリソースに対して接続することができる。そうしたアクセスポイント(またはホットスポット)は、屋内で約20メートルのレンジ(range)を有しており、そして、屋外ではより広いレンジを有する。
【0019】
Bluetoothは、固定およびモバイル装置からの短距離にわたるデータ交換のための無線技術標準(2.4-2.485GHzのISM帯における短波長UHF電波を使用している)であり、かつ、パーソナルエリアネットワーク(personal area network、PAN)を構築している。複数のデバイスを接続することができ、同期の問題を克服している。
【0020】
以降に説明される方法および装置は、LTE FDDモード、並びにLTE TDDモードシステムにおいて適用され得る。例えば、タイプ1のLTEフレーム構造を有するLTEモードシステム、または、タイプ2のLTEフレーム構造を有するLTEモードシステムである。タイプ1のLTEフレームは、10個のサブフレーム204を含み、それぞれが2個のスロット206を有している。基本タイプ1のLTEフレームは10ミリ秒の全長を有している。タイプ2のLTEフレームは10ミリ秒の全長を有している。10msフレームは、それぞれが5ms長の2個のハーフフレームを含んでいる。
【0021】
以降に説明される方法および装置は、MIMOシステムに対して適用され得る。多入力多出力(MIMO)無線通信システムは、システム容量を増加させ、かつ、より良いサービス品質を達成するために、送信機および受信機で複数のアンテナを使用する。空間多重モード(spatial multiplexing mode)において、MIMOシステムは、同じ周波数帯域において複数のデータストリームを並列に送信することによって、システムの帯域幅を増加させることなく、より高いピークデータレート(peak data rates)に到達することができる。
【0022】
FCCは、3550-3700MHzに拡がる3.5GHz帯において無線機器を動作させるための規則を概説している報告及び命令書”FCC REPORT AND ORDER AND SECOND FURTHER NOTICE OF PROPOSED RULEMAKING、FCC 15-47、April 21st“を2015年4月17日にリリースした。FCCは、既存企業と共有するためにこの周波数帯をリリースした。これは、既存企業がその帯域においてプライオリティを獲得しており、そして、既存企業が周波数帯を使用していないときに(または場所で)、ブロードバンド機器によって使用することができることを意味している。この帯域における既存企業は、国防総省(DoD)レーダを含んでいる。既存企業に加えて、周波数帯ユーザの2つ追加的なティアが存在している。すなわち、プライオリティアクセス(PA)と一般認可アクセス(GAA)である。プライオリティアクセスライセンス(PAL)ユーザは、アンライセンススペクトラムと同様に、GAAユーザからの保護を獲得する。
【0023】
FCCは、また、既存企業である、PAとGAAとの間でスペクトラム使用を調整するスペクトラムアクセスシステム(Spectrum Access System、SAS)を義務付けている。SASは、この帯域の中心であり、そして、どのティア2またはティア3のデバイスも、SASと常時通信しており、かつ、3.5GHzチャネルをいつどこで使用するかの情報を受信していなければ、動作できない。SASは、展開される以前に、FCCによって承認されることが必要である。SASは、この周波数帯の中心的なコーディネータであるため、ネットワークおよびデバイスに関する多くの情報を必要とする。実際に、FCCは、この情報の大部分をSASに収容するように義務付けている。FCCの報告及び命令書(Report and Order)は、
図1に示されるように、SASを用いたサンプルシステムの概要を示している。複数のSASが存在する場合に、それらは相互に同期しているはずでる。しかしながら、FCCは、SASがどのように実装される必要があるか、そして、何の情報を同期される必要があるかについて詳細を指定していない。
【0024】
次に、アクセスポイント(AP)およびユーザ装置(UE)が説明される。用語APは、広く解釈することができる。いくつかの場合に、それは、むしろeNB、小セル(Small Cell)、フェムト/ピコ/マイクロ/マクロ セル、等であり得る。また、SASのコンテクストにおいては、APの代わりに用語CBSDが使用されている。用語「AP」は、これら全ての技術/用語を包含することに留意する。UEは、AP/CBSDとして動作し得る。この場合に、SASコントローラに対するリンクは、異なる(つまり、非SASの)接続を介して、(例えば、専用のライセンスLTEバンドを介して)維持されている。この場合、古典的な(つまり、非SASの)UEをSAS要件に準拠させるために、新規なSASスタックとインタラクションするのはUEの古典的なモデムである。
【0025】
AP/CBSD間のネゴシエーションは、SAS互換性であるか否かをUEまたは複数の/全てのUEにクエリ(query)するために実行され得る。SAS互換性である場合にだけ、SASスタックが追加され、そして、SASバンドがサポートされる。そうでなければ、UEに対するサービスとして、SASは提供されない。つまり、UEは、SASの互換性及び/又はSASバンドを使用する意図について、AP/CBSDからのクエリを受け取り、次いで、SASバンド/サービスの意図された使用を認める(acknowledging)か、または拒否する(declining)ことによって、クエリに対して回答することができる。
【0026】
図1は、FCC規則に従った、スペクトラム管理のためのスペクトラムアクセスシステム(SAS)100のブロック図である。SASシステムは、FCC(連邦通信委員会)の標準化に従って、既存事業者、PA(プライオリティアクセス)ユーザ、GAA(一般認可アクセス)ユーザ間におけるスペクトラム使用を調整するために、一つの例示的な数である2つの中央SASコーディネータ131、132を含んでいる。
【0027】
SAS通信システム100は、例示的な数である2つのSASエンティティ(SASコーディネータまたはSASコントローラとしても参照されるもの)131、132、FCCデータベース141、および、環境検出機能(Environmental Sensing Capability、ESC)エンティティ142を含み、それらは相互に接続されている。例示的な数である4つのCBSD(Citizen Broadband Radio Service Devices)エンティティ111、112、113、114は、SAS1エンティティ131と接続されており、ここで、CBSD1、CBSD2、およびCBSD3は、プロキシネットワークマネージャ121を介して接続されている。CBSDデバイスは、ユーザ101、102、103、104に対して接続され得る。
図1の実施例において、CBSD1デバイスは、第1ユーザ101および第2ユーザ102に対して接続されており、一方で、CBSD4デバイスは、第3ユーザ103に対して接続されている。
【0028】
SASエンティティ131、132は、以下の機能性を有している。SASアドミニストレータ(Administrator)によって開発された全てのポリシーおよびプロシージャを実行し(enact)、かつ、実施すること。ロケーション(location)において許容されるチャネルまたは周波数を決定し、かつ、CBSDに提供すること。ロケーションにおいて許容される最大送信電力レベルを決定し、かつ、CBSDに提供すること。情報を保持し、実施し、ゾーンを除外し(Exclusion Zones)、かつ、ゾーンを保護する(Protection Zones)すること。連邦既存ユーザ送信(Federal Incumbent User Transmission)に関する情報を獲得し、かつ、別の周波数範囲に移動するか、または送信を停止するようにCBSDに指示するために、ESCと通信すること。CBSDが、地理的区域内で動作し、かつ、連邦既存ユーザを有害な干渉(interference)から保護するために必要とされる最大電力レベル内で動作することを確認すること。CBSDの識別情報およびロケーションを登録し、かつ、認証すること。CBSDが連邦政府以外の既存ユーザ(non-federal incumbent users)を有害な干渉から保護することを確認すること。プライオリティアクセスライセンシー(Priority Accessed Licensees)を他のPALによる干渉およびGAAユーザから保護すること。カテゴリB(Category B)のCBSDを操作するGAAユーザ間を調整すること。安定した無線周波数環境を維持しながら、バンドの相反する使用を解決すること。SASとGBSDとの間の情報のセキュアで、かつ、信頼性のある送信を確保すること。
【0029】
ティア2について米国において、PALは最大70MHz(3550-3650MHz)まで割り当てることができる。単一のPALユーザは、各10MHzのチャンク(chunks)において任意の所与の時間において40MHzを超えて保持することができないことがある。任意の所与の時点において、各10MHzで最大7人のPAユーザが存在することができる。7より少ないPALが70MHzのスペクトラム全てを取得することが可能である。例えば、スペクトラムのオーナーシップ(ownership)および利用は、表1の例において示されるようなものであり得る。
【表1】
表1 スペクトラムの所有とPALスペクトラムの利用の例
【0030】
GAAティアに削減された(reduced)30MHzのスペクトラムがマネタイズ(monetized)できたであろう。従来のSASシステムは、上記のユースケース(use-case)において追加のPALのためのオポテュニティ(opportunity)を作成することができない。PAL2がオンデマンドで30MHz以上のスペクトラムを必要とする場合、アコモデーション(accommodation)は存在しない。
【0031】
SASにおけるスペクトラム使用に関しては、次の定義を適用することができる。
S=ティア2において利用能なスペクトラムの合計は、3550-3650MHzの範囲内で70MHzである。プライマリアクセス(PA)ユーザは、10MHzの倍数で10-40MHzの範囲におけるスペクトラムを所有することができる。ティア2スペクトラムの70MHzからの割り当てられていないチャネルが存在し得る。
【0032】
SASの他に、次の定義を適用することができる。PALに割り当てられた全てのチャネルは組み合わされ、専用プール(Dedicated Pool、DP)と呼ばれること。ティア2からの割り当てられていないチャネルは、共有プール(Shared Pool、SP)と呼ばれ得ること。PAユーザには、2種類のスペクトラムが割り当てられること。10MHzの1次スペクトラム(Primary Spectrum、PS)、および、10MHzの倍数で共有プール内からのPAユーザによる専用使用のための追加スペクトラムである2次スペクトラム(Secondary Spectrum、SS)である。これに加えて、PAユーザは、3次スペクトラム(Tertiary Spectrum、TS)としてGAAティアを使用することができる。
【0033】
上記を用いて、以下の関係が成り立つ。
ティア2における全てのスペクトラム(S)=70MHz、
専用プール(DP)=
【数1】
、
共有プール(SP)=S-DP、
3次プール(TP)=ティア3における全てのスペクトラム=80MHz、
ここで、N=システムにおけるPAユーザの総数、である。
【0034】
この開示において説明されるようなスペクトラム共有技術を適用することによって、利用可能なスペクトラムを効率的に共有することができる。例えば、上記のユースケースにおいて、追加のPALが作成され得る。本開示に従った、スペクトラム共有技術の基本原理は、以下のとおりである。
1.ティア3のGAAユーザからの保護が保証されている、ティア2のPAスペクトラムの柔軟(elastic)なオーナーシップを許すこと。それは、PAユーザの数を増加させる。
2.ペイパーユース(pay-per-use)のスペクトラムオーナーシップを作成すること。このことは、PAユーザについて、スペクトラムのオーナーシップのコストを減少させる。
3.ティア2ライセンスを進んで取得するより多くのPAユーザが、システムについて収益の可能性を増加させること。
4.GAAユースよりもPAユースについてプリファレンスを作成すること。
5.ティア2スペクトラムのリアルタイムモニタリングを用いた集中コントロールメカニズムであること。
6.PALについて専用ライセンス/アンライセンススペクトラムの間で選択を許すこと。
【0035】
図2aは、欧州において現在定義されている、ライセンス共有アクセス(LSA)システム200のブロック図であり、スペクトラム使用法を適合させるためのLSAコントローラ213を含んでいる。ライセンス共有アクセス(LSA)通信システム200は、LSAリポジトリ211、LSAコントローラ213、OA&Mエンティティ、例示的な数である3つの既存企業201、202、203、および、例示的な数である2つの基地局BS1、BS2と、基地局BS1に接続された1つの例示的なユーザ装置UEとを有するパブリック移動通信システム、を含んでいる。パブリック移動通信システムは、ライセンススペクトラム221およびLSAスペクトラム222を提供する。
【0036】
LSAリポジトリ211は、時間、空間、および周波数にわたるLSAスペクトラムの利用可能性について情報を保管することができる。LSAコントローラ213は、LSAシステムに対するアクセスを制御するために使用され得る。OA&Mエンティティ215は、LSAシステムのオペレーションを維持するために使用され得る。
【0037】
この開示は、
図1に示されるようなSASケース(USシナリオ)を主に取り扱うが、基本的な原理は、また、
図2aに示されるような欧州のLSAコンテクストに対しても適用可能である。
【0038】
図2bは、LSA、CBRS、SAS、等といった、2次元スペクトラム共有アプローチを説明するダイヤグラム250を示している。CBRS/SASについて、典型的には2次元(2-D)ベースで、スペクトラムがいわゆる「国勢統計区(”Census Tracts”)」251に割り当てられている。LSAおよびCBRS/SASシステムは、典型的には、2次元の視点(2-D perspective)から、すなわち2次元空間にわたる、スペクトラム割り当てを考慮している。しかしながら、本開示に従って、このコンセプトは、
図2cに示されるように、3次元共有へ拡張することができる。よって、以下に説明されるように開示される再割り当て(re-allocation)ストラテジは、2次元(2-D)ベース(例えば、地上(terrestrial)無線サービスのため)だけでなく、3次元(3-D)ベース(例えば、ドローン通信または同様なもののため)にも使用することができる。
【0039】
従って、独立してオークション(auctioned)され得る3次元ボックス261(または、任意の他の3次元形状)を定義することが可能である。従って、衛星/ドローン/等は、従って、所与の空間的「ブロック(”block”)」の中で動作することができ、保証された干渉制限が実装されている。右上側において、ボックスそれぞれは、1つ(または、複数の)ドローン/衛星/他のデバイスに対して割り当てられてよく、そうして、それらは、最大の干渉レベルが保証されていながら、割り当てられた空間内で移動することができる。そうした3次元のケースにおいては、また、地上局も、上方(または下方)からの干渉が来ないことを確実にするために、3次元オークションに向かうことを好み得る。
【0040】
さらに、この割り当てられた3次元形状の空間は、時間にわたり移動し得る。例えば、衛星が移動し、そして、対応する割り当て空間は、その衛星の移動に従うといった方法で定義され得る(例えば、衛星は、最大の干渉レベルが定義されている3次元形状の空間の中で中央に常に存在してよく、典型的には、オークションプロセスまたは同様なものに従っている)。同様に、ドローンまたはドローンスワーム(Drone Swarm)の場合(各3次元形状の空間は、単一、複数、または全てのドローンをカバーしており)、3次元形状のボックス(そして、従って、最大の干渉レベルが定義されている空間)は、ドローンの移動と共に移動し得る。
【0041】
CBRS/SASについて、このアプローチは、PAL(プライオリティアクセスライセンス)およびGAA(一般認可アクセス)ユーザに対して有効である。典型的には、以前に2次元ライセンス(典型的には、地上におけるもの)が取得され、そして、システムが(上述のように)3次元ライセンスの付与(granting)に移動する場合、地上システム(ground-system)は、典型的に、干渉レベルが保証されている3次元形状の空間を獲得するだろう。このようにして、地上システムは、追加的な干渉を生じ得る上方(または、下方)のステーションから保護されるだろう。
【0042】
図3は、本開示に従った、ソフトウェア定義スペクトラム共有コントローラ(Software Defined Spectrum Sharing Controller、SDSSC)を有するスペクトラム共有システム300のアーキテクチャを説明する模式図である。この開示において説明されるようなスペクトラム共有システム300は、複数のオペレータ間でスペクトラムアクセスを調停する中央コントローラ(centralized controller)に基づいている。このコントローラは、ソフトウェア定義スペクトラム共有コントローラ301として参照されるものである。全てのオペレータネットワークは、SDSSC 301に接続されている。
【0043】
SDSSC 301は、第1ネットワークオペレータOP1 310および第2ネットワークオペレータOP2 320に係る例示的な数である2つのオペレータネットワークに対して接続されている。OP1 310の第1ネットワークは、例示的な数としてk個の無線セル311、312を含んでおり、それぞれがノードU1からUn、330に接続されている。OP2 320の第2ネットワークは、例示的な数としてk個の無線セル321、322を含んでおり、それぞれがノードU1からUn、330に接続されている。もちろん、2つ以上の無線ネットワークが存在してよく、そして、無線ネットワークは異なる数の無線セルおよびネットワークノードを有してよい。
【0044】
スペクトラムプール(spectrum pool)がインフラストラクチャノード330のために利用可能であり、そして、チャネル利用情報がセル311、312、321、322によって提供され得る。スペクトラムプールは、また、例えば、
図4に関して上記または下記で説明するように、1次スペクトラム(PS)、2次スペクトラム(SS)、および3次スペクトラム(TS)から、オペレータ310、320に対しても利用可能である。SDSSCは、PSおよびSSプールを追加、変更、かつ/あるいは、除去することができる。
【0045】
SDSSC 301は、例えば、PS、SS、およびTS使用(usage)の分析に基づいて、ポリシー制御を実行し得る、ポリシー制御モジュール302と接続されている。SDSSC 301は、さらに、使用されたスペクトラムについてユーザに課金する(billing)ためのスペクトラム課金システム303と接続されている。SDSSC 301は、さらに、ユーザによるスペクトラム使用の統計を計算するための使用統計モジュール304と接続されている。
【0046】
SASシステムにおいては、
図1に関して上記に説明したように、SASコントローラが、3ティア構造(3 tier structure)において定義されるように、既存企業、プライマリアクセス、および、一般アクセスの間でスペクトラムの保護と調整に責任を負う。SASは、スペクトラムアクセスに関してFCCが義務付けた全てのポリシーを実行し、かつ、実施する。
【0047】
SDSSCコントローラ301は、PALユーザの間でスペクトラムを共有するためのイネーブラ(enablers)を提供することによって、ティア2スペクトラムの機能性(PAL)を強化する。SDSSCコントローラは、連邦政府のコンプライアンス(federal compliance)およびSASコントローラへのインターフェイス、スペクトラムデータベース、オペレータ、およびCBSDへのインターフェイスを有するものである。この目的は、以下の例示的なプロセスを通して達成され得る。1)第1PALユーザは、他のユーザとPALスペクトラムを共有することを提案していること(提案を終了すること)を示す情報をSDSSCスペクトラム共有コントローラ301に対して提供する。SDSSCスペクトラム共有ノード301に対する典型的なメッセージは、次のようであってよい。{User ID、PAL Census Tract ID、(proposal to share PAL spectrum、termination of shared PAL spectrum)} 2)第2ユーザは、利用可能なPALスペクトラムを共有ベースで使用することを意図している。このユーザは、共有ベースでのPALの利用可能性について、SDSSCスペクトラム共有によって自動的に通知されるか(このユーザは、{User ID、Target Census Tract ID、(request to obtain information on available shared PAL spectrum、termination of request)}といったメッセージを通じてSDSSCスペクトラム共有コントローラ301に対して登録し得る)、または、そうしたスペクトラムの利用可能性に関する情報をリクエストすることができる({User ID、Target Census Tract ID、(request to access to shared PAL spectrum、termination of request)})。SDSSCスペクトラム共有コントローラ301は、利用可能なスペクトラムに関する情報を提供することができる(例えば、{User ID、Target Census Tract ID、PAL spectrum share ID、”PAL spectrum (no longer) available for sharing”、sharing duration、sharing conditions)})。関係ユーザは、次いで、({User ID、Target Census Tract ID、PAL spectrum share ID、”Accept PAL spectrum on secondary basis”})といったメッセージを通じて提案を確認することができる。SDSSCスペクトラム共有コントローラ301は、トランザクションを最終的に確認(または拒否)することができる(例えば、{User ID、Target Census Tract ID、PAL spectrum share ID、”shared access confirmed/rejected”}といったメッセージを通じて)。
【0048】
以下のサービスがSDSSC 301によって提供され得る。1)SASフレームワークの中でプライマリアクセスライセンシーのための2次マーケット(secondary market)を実装すること。2)ロケーションで許容されるチャネルまたは周波数のリストを決定して、SASへ提供すること。3)そのロケーションにおける最大許容送信電力レベルを決定して、SASへ提供すること。4)CBSDのために利用可能な2次プール(secondary pool)に関する情報を保持すること。5)2次プールからの2次PAL使用スペクトラムを確保するようにCBSDを促進すること。6)規則と一致する連邦政府以外の既存ユーザを保護するために、CBSDについてフレームワークを確保し、かつ、作成こと。7)PALスペクトラムのユーザ間で調整フレームワークを確保して、作成すること。
【0049】
以下では、SDSSC 301の例示的なサービスインターフェイスが説明される。第1サービスインターフェイスは、SDSSC-SASインターフェイスである。このインターフェイスは、CBSDの登録の最中の使用についてPALライセンスバンドの認可された2次ユーザに関してSASに通知するために、SDSSC 301によって使用され得る。以下のように使用されるものである。A)共有のために利用可能なPALスペクトラムの提案、{User ID、Target Census Tract ID、(proposal to share PAL spectrum、termination of shared PAL spectrum)}。B)利用可能なPALスペクトラムについて情報をリクエスト、{User ID、Target Census Tract ID、(request to obtain information on available shared spectrum、termination of request)}または{User ID、Target Census Tract ID、(request to access to shared PAL spectrum、termination of request)}。C)提供される情報、{User ID、Target Census Tract ID、PAL spectrum share ID、”PAL spectrum (no longer) available for sharing”、sharing duration、sharing conditions)}。D)ユーザによる提案の確認、{User ID、Target Census Tract ID、PAL spectrum share ID、”Accept PAL spectrum on secondary basis”}。E)SDSSCスペクトラム共有コントローラ301がトランザクションを最終的に確認(または拒否)、{User ID、Target Census Tract ID、PAL spectrum share ID、”shared access confirmed/rejected”}。
【0050】
第2サービスインターフェイスは、SDSSC-スペクトラムプール インターフェイスである。このインターフェイスは、十分に利用されていない(under-utilized)PALライセンスバンドを伴う2次プールのデータベースを更新することができる。データベースは、PALライセンシー、またはSASコントローラ、もしくはSDSSCスペクトラム共有コントローラ301のいずれかによって提供され得る、{User ID、Target Census Tract ID、PAL Usage Level}。SDSSCスペクトラム共有コントローラは、対応する十分に利用されていないPALエリア(PAL area)およびスペクトラムブロックを特定し、そして、共有使用のためにそれらを利用可能にすることができる。
【0051】
第3インターフェイスは、SDSSC-オペレータ インターフェイスである。このインターフェイスは、スペクトラムの共有プールの使用のためにSDSSC->オペレータの方向で認可を実行し、そして、検出されたバンドに関する情報をオペレータ>SDSSCの方向で提供することができる。
【0052】
第4インターフェイスは、SDSSC-CBSDインターフェイスである。このインターフェイスは、PALライセンシーからの認可に関して2次オペレータCBSDに通知することができる。この情報は、SAS登録の最中に使用されるものである。
【0053】
第5インターフェイスは、SDSSC-課金(billing)インターフェイスである。このインターフェイスは、全てのPALライセンスバンドに対してセル毎(per-cell)の使用スペクトラムリソースについて統計を収集することができる。これは、例えば{cell_id、Operator_identifier、busy-time_percent}に従って、チャネルのビジータイムのパーセンテージへ正規化することができる。
【0054】
第6インターフェイスは、SDSSC-使用統計(Usage Statistics)インターフェイスである。このインターフェイスは、分析モジュールおよび課金インターフェイスに対して情報を提供することができる。例えば、以下の情報が提供され得る。チャネル使用、 {cell_id、Operator_identifier、busy-time_percent}。UEロードファクタ、{cell_id、Count of UEs}。パケットエラーレート、各変調スキームのロードファクタ、再送(Retransmissions)、である。
【0055】
第7インターフェイスは、SDSSC-分析(Analytics)インターフェイスである。このインターフェイスは、1次および2次オペレータによるスペクトラム使用についてSDSSC->オペレータの方向で推奨(recommendation)を提供することができる。
【0056】
以下の識別子が使用され得る。
PAL_identifier(PAL_identifier)、すなわち、各PALライセンシーに対する固有の識別子。Operator_identifier、すなわち、PALライセンシーまたはPALの2次ライセンシーのいずれかである、各ライセンシーに対する固有の識別子。Cell_id、セルを特定するもの(地理的位置(geolocation)およびカバレッジ)。Busy-time_percent、合計時間に対するチャネルがビジーである時間の正規化された割合。
【0057】
ネットワークにおける様々なノード間の接続性が、
図3に示されている。
【0058】
図4は、本開示に従った、スペクトラム共有システムのスペクトラム使用状態間における状態遷移400を説明する模式図である。状態遷移400は、
図3に関して上記したように、スペクトラム共有システム300について適用することができる。
【0059】
3つのスペクトラムタイプが存在している。第1タイプは、1次スペクトラム(Primary Spectrum、PS)である。これは、オペレータに対して利用可能であることが常に保証されている最小のスペクトラム量である。オペレータは、PSに対してだけ、前金ライセンス料(upfront licensing fee)を支払うことができる。専用プールの合計は、システム内の全てのオペレータに対して割り当てられた全ての1次スペクトラムの合計であり、次の関係式で表現され得る。
【数2】
第2スペクトラムタイプは、2次スペクトラム(Secondary Spectrum、SS)である。これは、干渉フリーベース(interference free basis)で、SDSSCによってオペレータに割り当てられるものである。SSチャネルの量は、各オペレータについて異なってよく、そして、隣接している(contiguous)必要はない。オペレータに対するこのスペクトラムの利用可能性は保証されておらず、そして、需要を評価するための分析および機械学習に基づいて、自由に利用できるティア2共有プール(SP)から利用可能にされる。第3スペクトラムタイプは、3次スペクトラム(Tertiary Spectrum、TS)である。これは、SAS用語(parlance)におけるティア3GAAスペクトラムと同じである。これは、キャパシティニーズの順応性(elasticity)に対するリクエストに応じて、オペレータによって自由にアクセスできるスペクトラムのプールである。
【0060】
任意のオペレータ、例えば、
図4に示される新たなオペレータ411、によって使用されているスペクトラムは、以下の専用および共有スペクトラムプールの組み合わせであり得る。1)PS 401。2)PS+SS 402。3)PS+TS 403。4)PS+SS+TS 404。状態
図400は、使用されているスペクトラムの状態間における遷移を示している。主状態(main state)410は、状態 PS 401およびPS+SS 402である。PPへ/からの(to/from)SSの追加または除去は、コントローラ入力を用いて実行することができ、一方、PPへ/からのTSの追加または除去は、コントローラ入力なしで実行することができる。
【0061】
オペレータによるスペクトラム使用の状態遷移
図400から、以下の状態遷移は、SAS2次プールデータベースに対する更新を結果として生じる。PS 401->PS+SS 402、および、PS+SS 402->PS 401。
【0062】
図5は、本開示に従った、スペクトラム共有システムのチャネルリソース500を説明する模式図である。
図4に関して上記に説明した3つの異なるスペクトラムタイプPS 510、SS 520、およびTS 530が、
図3のシステム300において記載されたオペレータ1 310およびオペレータ2 320について示されている。チャネルリソース500は、時間(水平軸)および周波数(垂直軸)に関して描かれている。地理的な割り当ても、また、可能であるが、
図5には示されていない。
【0063】
第1タイプPS 510および第2タイプSS 520については、両方のオペレータ310、320に対してチャネルリソースが割り当てられている。すなわち、オペレータ1 310のための第1タイプ510のリソース511、オペレータ2 320のための第1タイプ510のリソース512、オペレータ1 310のための第2タイプ520のリソース521、および、オペレータ2 320のための第2タイプ520のリソース522である。第3タイプTSについては、530チャネルリソースの531、532、533、534、535が、オペレータ2 320のために割り当てられており、そして、チャネルリソース536、537、538、539、540、541が、オペレータ1 310のために割り当てられている。第3タイプTS 530のためのチャネルリソースは、特定の時間および周波数範囲のブロックである。
【0064】
図6は、本開示に従った、スペクトラム共有を制御するためのソフトウェア定義スペクトラム共有コントローラ(SDSSC)を含んでいる、SASシステム600のブロック図である。SDSSC 301は、
図3に関して上記に説明したSDSSC 301に対応し得るものである。SDSSC 301は、
図1に関して上記に説明したように、SASシステム100に対して配置(collocated)され得る。SDSSC 301は、FCCデータベース141またはESCデータベース142(
図1を参照)と共に配置され得る。代替的に、SDSSC 301は、SASコントローラ、例えば、SAS1 131またはSAS2 132、に追加され、または、統合されてよい。2次プール604のデータベースは、ESCデータベース142と共に配置され得る。SDSSC 301は、2次プール604のこのデータベースに対してアクセスすることができる。
【0065】
SASシステム600は、
図3に関して上記に説明したように、様々なインターフェイスを使用することができる。CBSD1 601、CBSD2 602、および、エンドユーザ611、612、613を伴うオペレータネットワークは、例えば、
図3に関して上記に説明したように、オペレータ1 310ネットワークとして、SASシステム600の中へと統合され得る。ライセンススペクトラム621は、SASスペクトラム622とオーバーラップし得る。
【0066】
ソフトウェア定義スペクトラム共有コントローラ(SDSSC)301は、GAAユーザからの保護を確実にするために、PAユーザによって使用される共有プール604からのスペクトラムのデータベースを専用の方法で更新することができる。SDSSCとSASシステムとの間のインターフェイスが、
図6に示されている。
【0067】
図5および
図6に関して、GAA WiFi APの代わりに、GAA eNB、GAA CBSD(シチズンブロードバンドサービス装置、Citizen Broadband Service Device)、GAA小セル、GAAピコ/マイクロ/マクロ/等セル、等を含む、任意の他のGAAエンティティを使用することができる。同じことが、また、UE側に対して適用され得る。つまり、既存のモデム(LTE、MuLTEfire、WiFi、WiGig等のモデム)は、外部のSASスタックによって補完することができる。これは、例えば、UEがGAA CBSD/APの役割を担う場合に、特に役に立つ。実際、このエンティティとの期待される情報交換を維持するために、SASスタックをSASコントローラに対して接続するように、LTE(または、WiFi、3GPP Rel.15以降に基づく5Gといった、他の技術、等)リンクを使用することが可能である(プライオリティユーザ(典型的には、通常、既存企業及び/又はPALユーザ)が到着し(arrive)、かつ、典型的には、干渉要件(interference requirements)を満たす目的で、バンド、もしくは、バンド、電力レベル、等のコンフィギュレーションに関する動作上の割り当てを再び取る(retake)必要があるときに、バンドを立ち退く(vacate)ためのトリガを含んでいる)。本アプローチは、GAAの使用に限定されるものではなく、そして、また、PALに対して、もしくは、一緒にPAL及び/又はGAAの使用に対してもおそらく適用できることに留意する。また、同じアプローチは、古典的(3GPP/WiFi/等)な非LSA(non-LSA) eNB/AP及び/又は古典的な非LSA UEを、LSAスキームと互換性があるようにするために、ライセンス共有アクセス(LSA)アプローチについて使用することもできる。すなわち、古典的な(非LSA)スタックと通信している、LSAスタックが追加されるだろう。また、CBRS/SASおよびLSAは、スペクトラム共有スキームについて単なる実施例に過ぎないことにも留意する。この技術は、一つのユーザ(グループ)が、別のユーザ(グループ)または他のユーザ(グループ)と比較して異なるプライオリティを有している、あらゆるスキームに対して適用可能である。一つの例を挙げると、これは、60GHzバンドにおけるテレビホワイトスペース(Television White Space)タイプのアプリケーションまたは車両アプリケーションに対して適用され得る。ここでは、インテリジェントトランスポートシステム(Intelligent Transport Systems、ITS)が同じバンドを共有してよく(または、2つのWiGigバンドとオーバーラップしている現在の欧州のITSに対する63-64GHz規則の場合のように、少なくともオーバーラップし得る。将来的には、オーバーラップが単一のWiGigチャネル(かつ、それらの2つではなく)にだけ影響するように、これが変更されることが期待されている)、そして、一つのシステムを別のシステムよりも優先させる(典型的には、ITSシステムを商用WiGigアプリケーションよりも優先させる(priotization))必要があり得る。
【0068】
古典的なスタック(例えば、WiFiスタック)とアプリケーションレイヤにおけるSASスタックとの例示されたインタラクション(例えば、「ドライバツードライバ(”Driver-to-Driver”」タイプのインタラクション)は、単なる一つの実施例に過ぎないことに注意する。このインタラクションも、また、例えば、実装することもできる。
・古典的なシステム(例えば、WiFi)であるアプリケーションレイヤ(Application Layer)へ/からの(to/from)SASアプリケーションレイヤ(SAS Application Layer)、サプリカント(Supplicant)(セキュリティ(Security))レイヤ、データスタックレイヤ(Data Stack Layer)、MLMEレイヤ、MACレイヤ、及び/又は、PHYレイヤ。
・古典的なシステム(例えば、WiFi)であるアプリケーションレイヤへ/からのSASデータスタックレイヤ(SAS Data Stack Layer)、サプリカント(セキュリティ)レイヤ、データスタックレイヤ、MLMEレイヤ、MACレイヤ、及び/又は、PHYレイヤ。
・SAS LBT機能性が、古典的なシステム(例えば、WiFi)とインタラクションすることも、また、可能である。この場合、SAS LBTは、古典的なシステム(例えば、WiFi)であるアプリケーションレイヤ、サプリカント(セキュリティ)レイヤ、データスタックレイヤ、MLMEレイヤ、MACレイヤ、及び/又は、PHYレイヤへ/から接続する。
・SASスタックは、さらなるレイヤ(例えば、セキュリティレイヤ、等)によって補完される(complemented)ことが可能である。この場合、上位のインタラクション(upper interaction)は、任意の新たなレイヤと古典的なシステム(例えば、WiFi)との間に同じやり方で適用される。すなわち、古典的なシステム(例えば、WiFi)であるアプリケーションレイヤ、サプリカント(セキュリティ)レイヤ、データスタックレイヤ、MLMEレイヤ、MACレイヤ、及び/又は、PHYティアへ/からである。
【0069】
図7は、本開示に従った、ソフトウェア定義スペクトラム共有コントローラ(SDSSC)によるPALスペクトラム700の制御を説明する模式図である。SASコントローラ/SDSSC 710は、例示的な数である4つのPALバンドである、第1PALバンド701、第2PALバンド702、第3PALバンド703、および第4PALバンド704に対するスペクトラムアクセスを制御する。一つの実施例において、排他的スペクトラム割り当て(exclusive spectrum allocation)711は、例えば、PALバンド1 701およびPALバンド2 702を使用する、特定のPALライセンスのためのものである。PALバンド3 703およびPALバンド4 704に係る他のPALスペクトラムは、GAAタイプのユーザに対してアクセス可能にされる。例えば、登録されたユーザだけに対してアクセス可能な高品質アンライセンスシステムについて、全てに対して利用可能、等。
【0070】
図7は、以下に説明するように、GAAの使用を拡張するためにPALプーリングを利用するためのコンセプトを示している。典型的に、PALスペクトラムおよびGAAスペクトラムは、異なるスペクトラム利用スキームのためにリザーブ(reserved)されている。-PALスペクトラムにより、PALライセンスは、特定の国勢統計区(census tract)において排他的なスペクトラムの利用可能性にアクセスすることができる。GAAは、一方で、一般に利用可能であり、そして、排他的な使用は実装されていない。むしろ、GAAユーザは、CSMA/CAといったプロトコルに基づいて、スペクトラムについて競合する必要がある。
【0071】
この開示のフレームワークに従って、PALスペクトラムは、ネットワークオペレータ(「投資家(”investors”)」)によってプールされ、そして、彼らは、それぞれのクライアントのためにアンライセンスタイプ(unlicensed-type)のアクセスを(FCCのライセンスバイルール(license-by-rule)フレームワークを利用して)許可するように選択することができる。このようにして、Wi-Fi/MuLTEfire、または、同様なオペレータは、新たなPALスペクトラムを取得し、そして、競合ベース(contention based)のアクセスに対して再利用(repurpose)することができる。
【0072】
全体的な調整が、SDSSC 301によって行われ得る。SDSSC 301は、1)特定のPALバンドが排他的使用に対して割り当てられるか、または、2)特定のPALバンドが一般的アクセス(GAAと同様)のためにオープンされる(opened up)かを決定することができる。一般的なアクセスは、バンドに対する、または、登録されたユーザだけに対するアクセスをリクエストしている任意のユーザに関係し得る。ユーザは、おそらく、彼らがサービスを使用することを可能にするいくつかの拡張サービスに対して支払いをしている。全体的な原理が、
図7において説明されている。
【0073】
図8は、SASコントローラ/SDSSC 710、シチズンブロードバンドサービス装置(CBSD)601、およびモバイル装置(mobile device)間における例示的なメッセージフロー800を説明する模式図である。SASコントローラ/SDSSC 710の機能性は、SASコントローラ131、132(
図1および
図6を参照のこと)によって、または、SDSSC 301(
図3および
図6を参照のこと)によって実装され得る。CBSDは、基地局回路、またはeNodeB回路、もしくはアクセスポイント回路であってよい。
【0074】
高レベルな観点から、関係する(concerned)CBSDは、
図8のフローチャートにおいて説明されるように、スペクトラムにアクセスするだろう。メッセージフローは、以下のとおりである。CBSD 601からSAS コントローラ/SDSSC 710への第1メッセージ801において、CBSD 601は、専用のライセンスまたはアンライセンス使用のためのスペクトラム割り当てをリクエストする。SASコントローラ/SDSSC 710からCBSD 601への第2メッセージにおいて、SASコントローラ/SDSSCは、アンライセンス使用のスロットのためのGAA、PAL、およびPALのリストを提供することによって応答する。次いで、CBSD 601は、適切なコンフィグレーション803(例えば、GAA、PAL、およびアンライセンス使用のスロットのためのPALの数)を選択する。CBSD 601からSASコントローラ/SDSSC 710への第3メッセージ804において、CBSD 601は、専用のライセンスまたはアンライセンス使用のためのスペクトラム割り当てについての選択を報告する。SASコントローラ/SDSSC 710からCBSD 601への第4メッセージにおいて、SASコントローラ/SDSSCは、特定のスロットのために割り当てられたスロットおよびACK/NACKを提供することによって応答する。CBSD 601からモバイル装置611への第5メッセージ806において、CBSD 601は、モバイル装置611に対して割り当てられたスロットに応じて、割り当てられたスペクトラム使用を提供する。
【0075】
この開示において説明されたコンセプトを使用することによって、従って、PALスペクトラムおよびGAAスペクトラムを利用する方法について、さらなる自由度を導入することが可能である。このことは、全体的なスペクトラム効率を改善する。このコンセプトは、
図9から
図13に関して以下に説明されるように、SDSSCのサービスインターフェイスの使用へと移す(translate)ことができる。
【0076】
図9は、SDSSCとSASとの間のインターフェイスにおける一つの例示的なメッセージフロー900を説明する模式図である。このインターフェイスは、SDSSC 301によって、CBSDの登録の最中の使用のためのPALライセンスバンドに係る認可された2次ユーザに関してSASに通知するために使用されている。
【0077】
メッセージフローは、以下のとおりである。CBSD 601からSDSSC 301への第1メッセージ901において、CBSD 601は、共有のためのPALバンド/国勢統計区について同意する。SDSSC 301からSASコントローラ131への第2メッセージ902において、SDSSC 301は、共有PALバンドについて情報を提供する。SASコントローラ 131からCBSD 601への第3メッセージ903において、SASコントローラ 131は、共有PALバンドの割り当てに関してCBSD 601に通知する。CBSD 601からモバイル装置611への第4メッセージ904において、CBSD 601は、共有PALバンドの割り当てに関してモバイル装置611に通知する。
【0078】
図10は、SDSSCとスペクトラムプールとの間のインターフェイスにおける一つの例示的なメッセージフロー1000を説明する模式図である。これは、十分に使用されていない(under-utilized)PALライセンスバンドを用いて2次プールのデータベースを更新する。
【0079】
メッセージフローは、次のとおりである。SASコントローラ 131からSDSSC 301への第1メッセージ1001において、SASコントローラ 131は、観察している十分に使用されていない(underused)PALバンドに関してSDSSC 301に通知する。CBSD 601からSDSSC 301への第2メッセージ1002において、CBSD 601は、十分に使用されていないPALバンドをSDSSC 301に対して報告する。SDSSC 301からデータベース604への第3メッセージ1003において、SDSSC 301は、十分に使用されていないPALバンドについて集約された情報(aggregated information)をデータベース604へ提供する。データベース604からSASコントローラ131への第4メッセージ1004において、データベース604は、十分に使用されていないPALバンドについて集約された情報をSASコントローラ131へ提供する。
【0080】
図11は、SDSSCとネットワークオペレータとの間のインターフェイスにおける一つの例示的なメッセージフロー1100を説明する模式図である。このSDSSC-オペレータのインターフェイスは、スペクトラムの共有プールの使用に対する認可のためにSDSSC->オペレータの方向において、および、検出されたバンドに関する情報のためにオペレータ->SDSSCの方向において使用されている。
【0081】
メッセージフロー1100は、以下のとおりである。オペレータ310からSDSSC 301への第1メッセージ1101において、オペレータ310は、利用可能なPALスペクトラムについて情報をリクエストし、そして、検出されたバンドについての情報をSDSSC 301へ提供する。SDSSCは、オペレータ登録、許可、等を管理する1102。SDSSC 301からデータベース604への第2メッセージ1103において、SDSSC 301は、データベース604から利用可能なPALスペクトラムについての情報をリクエストする。データベース604からオペレータ310への第3メッセージ1104において、データベース604は、十分に使用されていないPALバンドについて集約された情報をオペレータ310へ提供する。
【0082】
図12は、SDSSCとCBSDとの間のインターフェイスにおける一つの例示的なメッセージフロー1200を説明する模式図である。SDSSC-CBSDインターフェイスは、PALライセンシーからの認可に関して2次オペレータCBSDに通知するために使用することができる。この情報は、SAS登録の最中に使用することができる。
【0083】
メッセージフロー1200は、以下のとおりである。2次CBSD 602からSDSSC 301への第1メッセージ1201において、2次CBSD 602は、SDSSC 301から追加のPALスペクトラムをリクエストする。SDSSC 301からデータベース604への第2メッセージ1202において、SDSSC 301は、データベース604から十分に使用されていないPALバンドについて集約された情報をリクエストする。データベース604からSDSSC 301への第3メッセージ1203において、データベースは、十分に使用されていないPALバンドについて集約された情報を提供することによって応答する。SDSSC 301から2次CBSD 602への第4メッセージ1204において、SDSSC 301は、追加のPALスペクトラムの使用を認可する。
【0084】
図13は、SDSSCと課金システム(billing system)との間のインターフェイスにおける一つの例示的なメッセージフロー1300を説明する模式図である。SDSSC-課金インターフェイスは、全てのPALライセンスバンドに対してセル毎の使用スペクトラムリソースについて統計を収集する。これは、チャネルのビジータイムのパーセンテージへ正規化される。パラメータは、{cell_id、Operator_identifier、busy-time_percent}である。
【0085】
メッセージフロー1300は、以下のとおりである。ネットワークオペレータ310からSDSSC 301への第1メッセージ1301において、オペレータ310は、課金情報をリクエストする。SDSSC 301は、PALの使用についての情報を共有/排他的ベース(shared/exclusive basis)で管理する1302。SDSSC 301からデータベース604への第2メッセージ1303において、SDSSC 301は、データベース604とインタラクションする。SDSSC 301からSAS 100への第3メッセージ1304において、SDSSC 301は、SASシステム100とインタラクションする。SDSSC 301からオペレータ310への第4メッセージ1305において、SDSSC 301は、PAL使用および関連する課金情報を提供する。
【0086】
同様なプロセスが、SDSSC-使用統計(Usage Statistics)インターフェイス、および、SDSSC-分析(Analytics)インターフェイスについて使用されている。
【0087】
図14は、本開示に従った、スペクトラム共有コントローラ1400を説明する模式図である。スペクトラム共有コントローラ1400は、
図3から
図13に関して上記に説明したソフトウェア定義スペクトラム共有コントローラ(SDSSC)301の一つの例示的な実装である。SDSSC 301の機能性は、ソフトウェア、例えば、以下に説明されるスペクトラム共有コントローラ1400のプロセッサ上で実行されるプログラムによって、ソフトウェアで実現されてよく、もしくは、例えば、以下に説明されるようなプロセッサを形成する特定のハードウェアロジックまたは特定用途向け集積回路によって、ハードウェアで実現されてよい。
【0088】
スペクトラム共有コントローラ1400は、共有可能なスペクトラムへのインターフェイスを含んでいる。ここで、共有可能なスペクトラムは、第1階層レベル(hierarchy level)に割り当てられている。スペクトラム共有コントローラ1400は、さらに、第1階層レベルにおいて共有可能なスペクトラムの少なくとも一部にアクセスするために第1エンティティをイネーブル(enable)するように構成されたプロセッサ1401を含んでいる。プロセッサ1401は、第1エンティティにアクセス可能な共有可能なスペクトラムの少なくとも一部に対して第2階層レベルを割り当てるように構成されている。プロセッサ1401は、第2階層レベルにおいて共有可能なスペクトラムの少なくとも一部にアクセスするために第2エンティティをイネーブルするように構成されている。用語「スペクトラム共有コントローラ(”spectrum sharing controller”)」は、広範な、つまり、CBSDシステムの「SASコントローラ」に限定されない、方法で解釈されるものである。スペクトラム共有コントローラ1400は、任意のネットワーク機器において存在し得る。例えば、CBSD/eNB/AP/SASコントローラ/等である。UEでさえ、いくつかの状況においては、この役割を果たすことができる。例として、CBSDのティア3のスペクトラム使用について、UEは、例えば、調整の役割(例えば、クラスタヘッド、または、例えば、自動車アプリケーションシナリオにおける類似のもの、等といったもの)を果たし、そして、(例えば、他のティア3および潜在的なティア2ユーザに対して)対応するスペクトラム割り当てを実行することができる。
【0089】
プロセッサ1401は、複数の同一または別個の階層レベルにおいて共有可能なスペクトラムを結合することができ、そして、第3エンティティが結合された共有可能なスペクトラムにアクセスすることを可能にすることができる。プロセッサ1401は、オークション、固定賞金(fixed prize)でのオファー、制限された時間量について無料でアクセス可能なもの、見返りに(in return)別のサービスにアクセス可能なもの、交渉価格(negotiated price)でのオファー、達成可能な目標の評価QoS、及び/又は、全体的な効率の評価に基づいて、エンティティが共有可能なスペクトラムにアクセスすることを可能にすることができる。プロセッサ1401は、さらに、共有可能なスペクトラムを、アンライセンススペクトラム、任意のタイプのホワイトスペーススペクトラム、ライセンス、及び/又は、ライセンスバイルール(license-by-rule)レジームの下でのスペクトラムを含む、他のタイプのスペクトラムと結合することができる。
【0090】
スペクトラム共有コントローラ1400は、第1ティアネットワーク1410との(第1)インターフェイス1404、第2ティアネットワーク1420との(第2)インターフェイス1405、および、プロセッサ1401を含んでいる。第1インターフェイス1404は、第1ティアネットワーク1410に割り当てられた無線スペクトラムの少なくとも一部を共有するためのスペクトラム共有オファー1406を受信するように構成されている。第2ティアネットワーク1420との第2インターフェイス1405は、無線スペクトラムの少なくとも一部を共有するためのスペクトラム共有リクエスト1407を受信するように構成されている。プロセッサ1401は、スペクトラム共有オファー1406およびスペクトラム共有リクエスト1407に関して、スペクトラム共有スキーム1403に基づいて、ティア2ネットワーク1420のためのアクセスを無線スペクトラムの少なくとも一部に割り当てるように構成されている。無線スペクトラムは、
図1に関して上記に説明したSASシステム100の無線スペクトラム、例えば、3550-3650MHzの範囲内の無線スペクトラム、または
図2aに関して上記に説明したLSAシステム200の無線スペクトラムであってもよい。
【0091】
スペクトラム共有方式1403は、スペクトラム共有オファー1406から受信した情報およびスペクトラム共有リクエスト1407から受信した情報に関して、例えば、オークションの形式で、最適化基準(optimization criterion)に基づいてよい。
【0092】
最適化基準(またはオークション)は、スペクトラム共有オファー1406によって示される利用可能なスペクトラムの量、および、スペクトラム共有リクエスト1407によって示されるリクエストされたスペクトラムの量に基づいてよい。
【0093】
スペクトラム共有コントローラ1400は、さらに、データベース、例えば、
図6から
図13に関して上記に説明したようなデータベース604、とのインターフェイス(図示なし)を含み得る。プロセッサ1401は、データベース604において無線スペクトラムの共有可能な部分に関する情報を保管するように構成され得る。プロセッサ1401は、無線スペクトラムの割り当てられた部分に基づいて、データベース604を更新し得る。
【0094】
プロセッサ1401は、無線スペクトラムの利用可能な部分に関する情報を第2ティアネットワーク1420へ提供することができ、そして、例えば、
図8から
図13に関して上記に説明したように、第2ティアネットワーク1420から受信した確認に基づいて、無線スペクトラムの利用可能な部分に対してアクセスを割り当てることができる。
【0095】
スペクトラム共有リクエスト1407は、スペクトラム共有コントローラ1400を用いた第2ティアネットワーク1420の登録に基づいて、第2ティアネットワーク1420から受信され得る。
【0096】
無線スペクトラムの一部は、例えば、
図5に関して上記に説明したような無線リソース500内の、時間、周波数、及び/又は、地理的ロケーションに関する部分であってよい。
【0097】
第1ティアネットワーク1410および第2ティアネットワーク1420は、例えば、
図1および
図2に関して上記に説明したように、スペクトラムアクセスシステム(SAS)の無線ネットワーク、または、ライセンス共有アクセスシステム(LSA)の無線ネットワークであってよい。
【0098】
プロセッサ1401は、例えば
図3から
図13に関して上記に説明したように、プライオリティアクセスライセンス無線(PAL)ネットワークと、一般認可アクセス(GAA)無線ネットワークとの間で無線スペクトラムを共有することができる。プロセッサ1401は、GAA無線ネットワークを、例えば、
図3から
図13に関して上記に説明したような、PAL無線ネットワークによって所有される無線スペクトラムの一部に対して割り当てることができる。例えば、PAL無線ネットワークによって所有される無線スペクトラムの部分は、無線スペクトラムの全帯域幅(full bandwidth)よりも小さくてよい。プロセッサ1401は、例えば、
図4に関して上記に説明したように、1次スペクトラム(PS)プール、2次スペクトラム(SS)プール、および3次スペクトラム(TS)プールの結合に基づいて、無線スペクトラムを共有することができる。PSプールは、無線ネットワークに対して保証されている無線スペクトラムの一部であり、SSプールは、干渉なしで(interference free basis)無線ネットワークに対して割り当てられた無線スペクトラムの一部であり、そして、TSプールは、スペクトラム共有スキーム1403に基づいて、無線ネットワークに対して割り当てられた無線スペクトラムの一部である。
【0099】
スペクトラム共有コントローラ1400は、さらに、例えば、
図6から
図13に関して上記に説明したように、SASコントローラとのインターフェイスを含んでよい。プロセッサ1401は、共有PALバンド及び/又は共有PALバンドへのアクセスが割り当てられた第2ティアネットワークに関する情報をSASコントローラ、例えば、
図1-
図13に関して上記に説明したようなSASコントローラ131、に対して提供することができる。
【0100】
スペクトラム共有コントローラ1400は、さらに、2次シチズンブロードバンドサービス装置(CBSD)、例えば、
図12に関して上記に説明したようなCBSD 602、の無線ネットワークとのインターフェイスを含んでよい。プロセッサ1401は、1次CBSD、例えば、
図6に関して上記に説明したような1次CBSD 601、のPALバンドについて認可に関する情報を、2次CBSD 602に対して提供することができる。
【0101】
スペクトラム共有コントローラ1400は、さらに、例えば、
図13に関して上記に説明したように、課金システムとのインターフェイスを含んでよい。プロセッサ1401は、無線スペクトラムの共有PALバンドの使用に関する情報を、課金システム、例えば、
図3に関して上記に説明したようなスペクトラム課金システム303、に対して提供することができる。
【0102】
スペクトラム共有コントローラ1400は、さらに、例えば、
図13に関して上記に説明したように、統計システムとのインターフェイスを含んでもよい。プロセッサ1401は、無線スペクトラムの共有PALバンドの使用統計に関する情報を、統計システムに対して提供することができる。
【0103】
図15は、本開示に従った、スペクトラム共有方法1500を説明する模式図である。この方法1500は、
図14に関して上記に説明したように、第1ティアネットワーク1410に割り当てられた無線スペクトラムの少なくとも一部を共有するためのスペクトラム共有オファー1406を第1ティアネットワーク1410から受信するステップを含む。本方法1500は、
図14に関して上記に説明したように、無線スペクトラムの少なくとも一部を共有するためのスペクトラム共有リクエスト1407を第2ティアネットワーク1420から受信するステップを含む。本方法1500は、さらに、例えば、
図14に関して上記に説明したように、スペクトラム共有オファー1406およびスペクトラム共有リクエスト1407に関してスペクトラム共有スキーム1403に基づいて、第2ティアネットワーク1420のためのアクセスを無線スペクトラムの少なくとも一部に割り当てるステップを含む。本方法1500は、
図14に関して上記に説明したように、他の機能性を含んでよく、そして、
図14に関して上記に説明したように、プロセッサ1401によって実行されてよい。
【0104】
ここにおいて説明される方法、システム、およびデバイスは、デジタル信号プロセッサ(DSP)、マイクロコントローラ、または任意の他のサイドプロセッサにおけるソフトウェアとして、もしくは、チップ上の、または特定用途向け集積回路(ASIC)の中のハードウェア回路として実装され得る。
【0105】
この開示において説明される実施形態は、デジタル電子回路において、もしくは、コンピュータハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、または、それらの組み合わせにおいて実装され得る。例えば、モバイル装置の利用可能なハードウェアにおいて、または、ここにおいて説明される方法を処理するための新たな専用のハードウェアにおいてである。
【0106】
本開示は、また、実行されると、ここにおいて説明された実行および計算ブロックを少なくとも1つのコンピュータに実施させる、コンピュータで実行可能なコードまたはコンピュータで実行可能な命令を含むコンピュータプログラムプロダクトもサポートしている。特には、
図15に関して上記に説明した方法1500、および、
図1から14に関して説明した技術である。そうしたコンピュータプログラムプロダクトは、プロセッサによって使用されるプログラムコードを保管する読み取り可能な記憶媒体を含むことができ、プログラムコードは、上記に説明された方法のいずれかを実行するための命令を含んでいる。
【0107】
実施例
以下の実施例は、さらなる実施形態に関する。
実施例1は、スペクトラム共有コントローラであって、共有可能なスペクトラムに対するインターフェイスであり、共有可能なスペクトラムは第1階層レベルに割り当てられているインターフェイスと、第1エンティティを第1階層レベルにおいて共有可能なスペクトラムの少なくとも一部にアクセスできるようにするように構成されているプロセッサと、を含む。ここで、プロセッサは、第1エンティティにアクセス可能な共有可能なスペクトラムの少なくとも一部に第2階層レベルを割り当てるように構成されており、かつ、プロセッサは、第2エンティティを第2階層レベルにおいて共有可能なスペクトラムの少なくとも一部にアクセスできるようにするよう構成されている。
【0108】
実施例2において、実施例1に係る技術的事項は、任意的に、プロセッサを含み得る。プロセッサは、複数の同一または別個の階層レベルにおいて共有可能なスペクトラムを結合し、かつ、第3エンティティを結合された共有可能なスペクトラムにアクセスできるようにするように構成されている。そして、本プロセッサは、さらに、共有可能なスペクトラムを、ISM(Industrial Scientific and Medicall)バンド、等といった、アンライセンススペクトラム、任意のタイプのホワイトスペーススペクトラム、つまり、既存ユーザ、例えばTVホワイトスペース、によって占有されていない任意のスペクトラム、ライセンススペクトラム、例えばLTEライセンススペクトラム、及び/又は、(FCC)ルール毎ライセンスのレジーム(license-by-rule regime)の下でのスペクトラムを含む、他のタイプのスペクトラムと結合するように構成されている。
【0109】
実施例3において、実施例1-2のいずれかに係る技術的事項は、任意的に、プロセッサを含み得る。プロセッサは、以下のうち少なくとも1つに基づいて、エンティティを、共有可能なスペクトラムにアクセスできるようにするように構成されている。それらは、オークション、固定プライズでのオファー、制限された時間について無料でアクセス可能であること、順に別のサービスにアクセス可能であること、ネゴシエーションプライスでのオファー、達成可能なターゲットの評価QoS、つまり、達成されるべきデータレート/レンテンシ、等のターゲットであり得るもの、全体的な効率の評価、例えばコスト、電力消費、等の観点、である。
【0110】
実施例4において、実施例1-3のいずれかに係る技術的事項は、任意的に、第1ティアネットワークとのインターフェイスであり、第1ティアネットワークに対して割り当てられた無線スペクトラムの少なくとも一部を共有するためのスペクトラム共有オファーを受信するように構成されているインターフェイスと、第2ティアネットワークとのインターフェイスであり、無線スペクトラムの少なくとも一部を共有するためのスペクトラム共有リクエストを受信するように構成されているインターフェイスとを含み得る。そして、プロセッサは、スペクトラム共有オファーおよびスペクトラム共有リクエストに関するスペクトラム共有スキームに基づいて、第2ティアネットワークのためのアクセスを、無線スペクトラムの少なくとも一部に割り当てるように構成されている。
【0111】
実施例5において、実施例4に係る技術的事項は、任意的に、スペクトラム共有スキームは、スペクトラム共有オファーおよびスペクトラム共有リクエストに関するオークションに基づいていること、を含み得る。
【0112】
実施例6において、実施例4-5のいずれかに係る技術的事項は、任意的に、オークションが、スペクトラム共有オファーによって示される利用可能なスペクトラムの量およびスペクトラム共有リクエストよって示される要求されるスペクトラムの量に基づいていること、を含み得る。
【0113】
実施例7において、実施例4-6のいずれかに係る技術的事項は、任意的に、データベースとのインターフェイスを含み得る。ここで、プロセッサは、無線スペクトラムの共有可能部分に関する情報をデータベースの中に保管するように構成されている。
【0114】
実施例8において、実施例7に係る技術的事項は、任意的に、プロセッサを含み得る。プロセッサは、無線スペクトラムの割り当てられた部分に基づいてデータベースを更新するように構成されている。
【0115】
実施例9において、実施例4-8のいずれかに係る技術的事項は、任意的に、プロセッサを含み得る。プロセッサは、無線スペクトラムの利用可能な部分に関する情報を第2ティアネットワークに対して提供し、かつ、第2ティアネットワークから受信した確証に基づいて、無線スペクトラムの利用可能な部分に対してアクセスを割り当てる、ように構成されている。
【0116】
実施例10において、実施例4-9のいずれかに係る技術的事項は、任意的に、スペクトラム共有コントローラを用いた第2ティアネットワークの登録に基づいて、第2ティアネットワークから受信される、スペクトラム共有リクエストを含み得る。
【0117】
実施例11において、実施例4-10のいずれかに係る技術的事項は、任意的に、無線スペクトラムの部分は、時間、周波数、及び/又は、地理的ロケーションに関する部分であること、を含み得る。
【0118】
実施例12において、実施例4-5のいずれかに係る技術的事項は、任意的に、第1ティアネットワークおよび第2ティアネットワークは、スペクトラムアクセスシステム(SAS)の無線ネットワーク、または、ライセンス共有アクセスシステム(LSA)の無線ネットワークであること、を含み得る。
【0119】
実施例13において、実施例12に係る技術的事項は、任意的に、プロセッサを含み得る。プロセッサは、プライオリティアクセスライセンス(PAL)無線ネットワークと一般認可アクセス(GAA)無線ネットワークとの間で無線スペクトラムを共有するように構成されている。
【0120】
実施例14において、実施例13に係る技術的事項は、任意的に、プロセッサを含み得る。プロセッサは、PAL無線ネットワークによって所有される無線スペクトラムの一部に対してGAA無線ネットワークアクセスを割り当てるように構成されている。
【0121】
実施例15において、実施例14に係る技術的事項は、任意的に、PAL無線ネットワークによって所有される無線スペクトラムの部分が無線スペクトラムの全帯域幅よりも小さいこと、を含み得る。
【0122】
実施例16において、実施例12-15のいずれかに係る技術的事項は、任意的に、プロセッサを含み得る。プロセッサは、1次スペクトラム(PS)プール、2次スペクトラム(SS)プール、および3次スペクトラム(TS)プールの組み合わせに基づいて、無線スペクトラムを共有するように構成されている。ここで、PSプールは、無線ネットワークに対して保証された無線スペクトラムの一部であり、SSプールは、干渉フリーベースで無線ネットワークに対して割り当てられた無線スペクトラムの一部であり、そして、TSプールは、スペクトラム共有スキームに基づいて、無線ネットワークに対して割り当てられた無線スペクトラムの一部である。
【0123】
実施例17において、実施例12-16のいずれかに係る技術的事項は、任意的に、SASコントローラとのインターフェイスを含み得る。ここで、プロセッサは、共有PALバンド、及び/又は、共有PALバンドへのアクセスが割り当てられた第2ティアネットワークに関する情報をSASコントローラに対して提供するように構成されている。
【0124】
実施例18において、実施例12-17のいずれかに係る技術的事項は、任意的に、2次シチズンブロードバンドサービス(CBSD)の無線ネットワークとのインターフェイスを含み得る。ここで、プロセッサは、2次CBSDに対して、1次CBSDのPALバンドのための認可に関する情報を提供するように構成されている。
【0125】
実施例19において、実施例12-18のいずれかに係る技術的事項は、任意的に、課金システムとのインターフェイスを含み得る。ここで、プロセッサは、課金システムに対して、無線スペクトラムの共有PALバンドの使用に関する情報を提供するように構成されている。
【0126】
実施例20において、実施例12-19のいずれかに係る技術的事項は、任意的に、統計システムとのインターフェイスを含み得る。プロセッサは、無線スペクトラムの共有PALバンドの使用統計に関する情報を統計システムに提供するように構成されている。
【0127】
実施例21は、スペクトラム共有のための方法である。本方法は、第1ティアネットワークに割り当てられた無線スペクトラムの少なくとも一部を共有するためのスペクトラム共有オファーを第1ティアネットワークから受信するステップと、無線スペクトラムの少なくとも一部を共有するためのスペクトラム共有リクエストを第2ティアネットワークから受信するステップと、スペクトラム共有オファーおよびスペクトラム共有リクエストに基づいて、第2ティアネットワークについて、無線スペクトラムの少なくとも一部に対するアクセスを割り当てるステップと、を含む。
【0128】
実施例22において、実施例21に係る技術的事項は、任意的に、スペクトラム共有のスキームは、スペクトラム共有オファーおよびスペクトラム共有リクエストに関するオークションに基づいていること、を含み得る。
【0129】
実施例23において、実施例22に係る技術的事項は、任意的に、オークションが、スペクトラム共有オファーによって示される利用可能なスペクトラムの量およびスペクトラム共有リクエストよって示される要求されるスペクトラムの量に基づいていること、を含み得る。
【0130】
実施例24において、実施例21-23のいずれかに係る技術的事項は、任意的に、無線スペクトラムの共有可能部分に関する情報をデータベースの中に保管するステップ、を含み得る。
【0131】
実施例25において、実施例24に係る技術的事項は、任意的に、無線スペクトラムの割り当てられた部分に基づいてデータベースを更新するステップ、を含み得る。
【0132】
実施例26において、実施例21-25のいずれかに係る技術的事項は、任意的に、無線スペクトラムの利用可能な部分に関する情報を第2ティアネットワークに対して提供するステップ、および、第2ティアネットワークから受信した確証に基づいて、無線スペクトラムの利用可能な部分に対してアクセスを割り当てるステップ、を含み得る。
【0133】
実施例27において、実施例21-26のいずれかに係る技術的事項は、任意的に、スペクトラム共有のための第2ティアネットワークの登録に基づいて、第2ティアネットワークからスペクトラム共有リクエストを受信するステップ、を含み得る。
【0134】
実施例28において、実施例21-27のいずれかに係る技術的事項は、任意的に、無線スペクトラムの部分は、時間、周波数、及び/又は、地理的ロケーションに関する部分であること、を含み得る。
【0135】
実施例29において、実施例21-28のいずれかに係る技術的事項は、任意的に、第1ティアネットワークおよび第2ティアネットワークは、スペクトラムアクセスシステム(SAS)の無線ネットワーク、または、ライセンス共有アクセスシステム(LSA)の無線ネットワークであること、を含み得る。
【0136】
実施例30において、実施例29に係る技術的事項は、任意的に、プライオリティアクセスライセンス(PAL)無線ネットワークと一般認可アクセス(GAA)無線ネットワークとの間で無線スペクトラムを共有するステップ、を含み得る。
【0137】
実施例31において、実施例30に係る技術的事項は、任意的に、PAL無線ネットワークによって所有される無線スペクトラムの一部に対してGAA無線ネットワークアクセスを割り当てるステップ、を含み得る。
【0138】
実施例32において、実施例31に係る技術的事項は、任意的に、PAL無線ネットワークによって所有される無線スペクトラムの部分が無線スペクトラムの全帯域幅よりも小さいこと、を含み得る。
【0139】
実施例33において、実施例29-32のいずれかに係る技術的事項は、任意的に、1次スペクトラム(PS)プール、2次スペクトラム(SS)プール、および3次スペクトラム(TS)プールの組み合わせに基づいて、無線スペクトラムを共有するステップ、を含み得る。ここで、PSプールは、無線ネットワークに対して保証された無線スペクトラムの一部であり、SSプールは、干渉フリーベースで無線ネットワークに対して割り当てられた無線スペクトラムの一部であり、そして、TSプールは、スペクトラム共有スキームに基づいて、無線ネットワークに対して割り当てられた無線スペクトラムの一部である。
【0140】
実施例34において、実施例29-33のいずれかに係る技術的事項は、任意的に、共有PALバンド、及び/又は、共有PALバンドへのアクセスが割り当てられた第2ティアネットワークに関する情報をSASコントローラに対して提供するステップ、を含み得る。
【0141】
実施例35において、実施例29-34のいずれかに係る技術的事項は、任意的に、2次CBSDに対して、1次シチズンブロードバンドサービス(CBSD)のPALバンドのための認可に関する情報を提供するステップ、を含み得る。
【0142】
実施例36において、実施例29-35のいずれかに係る技術的事項は、任意的に、課金システムに対して、無線スペクトラムの共有PALバンドの使用に関する情報を提供するステップ、を含み得る。
【0143】
実施例37において、実施例29-36のいずれかに係る技術的事項は、任意的に、無線スペクトラムの共有PALバンドの使用統計に関する情報を統計システムに提供するステップ、を含み得る。
【0144】
実施例38は、スペクトラム共有コントローラ回路である。スペクトラムコントローラ回路は、複数の無線ネットワークとのインターフェイスを含む。インターフェイスは、少なくとも1つの第1ネットワークに対して割り当てられた無線スペクトラムの少なくとも一部を共有するため、複数の無線ネットワークのうち少なくとも1つの第1無線ネットワークからのスペクトラム共有オファーを受信するように構成されており、かつ、無線スペクトラムの少なくとも一部を共有するため、複数の無線ネットワークのうち少なくとも1つの第2無線ネットワークからのスペクトラム共有リクエストを受信するように構成されている。そして、プロセッサは、スペクトラム共有オファーおよびスペクトラム共有リクエストに関するスペクトラム共有スキームに基づいて、少なくとも1つの第2ネットワークのためのアクセスを、無線スペクトラムの少なくとも一部に割り当てるように構成されている。
【0145】
実施例39において、実施例38に係る技術的事項は、任意的に、スペクトラム共有スキームは、スペクトラム共有オファーおよびスペクトラム共有リクエストに関するオークションに基づいていること、を含み得る。
【0146】
実施例40において、実施例39に係る技術的事項は、任意的に、オークションが、スペクトラム共有オファーによって示される利用可能なスペクトラムの量およびスペクトラム共有リクエストよって示される要求されるスペクトラムの量に基づいていること、を含み得る。
【0147】
実施例41において、実施例38-40のいずれかに係る技術的事項は、任意的に、データベースとのインターフェイスを含み得る。ここで、プロセッサは、無線スペクトラムの共有可能部分に関する情報をデータベースの中に保管するように構成されている。
【0148】
実施例42において、実施例41に係る技術的事項は、任意的に、プロセッサを含み得る。プロセッサは、無線スペクトラムの割り当てられた部分に基づいてデータベースを更新するように構成されている。
【0149】
実施例43は、スペクトラム共有のための装置である。本装置は、第1ティアネットワークに割り当てられた無線スペクトラムの少なくとも一部を共有するためのスペクトラム共有オファーを第1ティアネットワークから受信するための手段と、無線スペクトラムの少なくとも一部を共有するためのスペクトラム共有リクエストを第2ティアネットワークから受信するための手段と、スペクトラム共有オファーおよびスペクトラム共有リクエストに関するスペクトラム共有スキームに基づいて、第2ティアネットワークについて、無線スペクトラムの少なくとも一部に対するアクセスを割り当てるための手段と、を含む。
【0150】
実施例44において、実施例43に係る技術的事項は、任意的に、スペクトラム共有のスキームは、スペクトラム共有オファーおよびスペクトラム共有リクエストに関するオークションに基づいていること、を含み得る。
【0151】
実施例45は、スペクトラム共有システムである。スペクトラム共有システムは、既存の第1ティアネットワーク、プライオリティアクセスライセンス(PAL)第2ティアネットワーク、および一般認可アクセス(GAA)第3ティアネットワークとの間で無線スペクトラムを共有するように構成されているスペクトラムアクセスシステム(SAS)、および、スペクトラム共有コントローラを含む。スペクトラム共有コントローラは、第2ティアネットワークに割り当てられた無線スペクトラムの少なくとも一部を共有するためのスペクトラム共有オファーを受信するように構成された、第2ティアネットワークとのインターフェイス、無線スペクトラムの少なくとも一部を共有するためのスペクトラム共有リクエストを受信するように構成された、第3ティアネットワークとのインターフェイス、および、スペクトラム共有オファーおよびスペクトラム共有リクエストに関するスペクトラム共有スキームに基づいて、無線スペクトラムの少なくとも一部に対して第3ティアネットワークのためのアクセスを割り当てるように構成されたプロセッサ、を含む。
【0152】
実施例46において、実施例45に係る技術的事項は、任意的に、スペクトラム共有スキームは、スペクトラム共有オファーおよびスペクトラム共有リクエストに関するオークションに基づいていること、を含み得る。
【0153】
実施例47は、スペクトラム共有システムである。スペクトラム共有システムは、既存の第1ティアネットワークとライセンス第2ティアネットワークとの間で無線スペクトラムを共有するように構成されているライセンス共有アクセス(LSA)システム、および、スペクトラム共有コントローラを含む。スペクトラム共有コントローラは、第1ティアネットワークに割り当てられた無線スペクトラムの少なくとも一部を共有するためのスペクトラム共有オファーを受信するように構成された、第1ティアネットワークとのインターフェイス、無線スペクトラムの少なくとも一部を共有するためのスペクトラム共有リクエストを受信するように構成された、第2ティアネットワークとのインターフェイス、および、スペクトラム共有オファーおよびスペクトラム共有リクエストに関するスペクトラム共有スキームに基づいて、無線スペクトラムの少なくとも一部に対して第2ティアネットワークのためのアクセスを割り当てるように構成されたプロセッサ、を含む。
【0154】
実施例48において、実施例47に係る技術的事項は、任意的に、スペクトラム共有スキームは、スペクトラム共有オファーおよびスペクトラム共有リクエストに関するオークションに基づいていること、を含み得る。
【0155】
実施例49において、実施例47-48のいずれかに係る技術的事項は、任意的に、無線スペクトラムの部分は、時間、周波数、及び/又は、地理的ロケーションに関する部分であること、を含み得る。
【0156】
実施例50は、コンピュータによって実行されたときに、コンピュータに実施例21-37のいずれかの方法を実行させるコンピュータ命令が保管された、コンピュータで読み取り可能な非一時的な媒体である。
【0157】
実施例51は、ユーザ装置、UE、である。ユーザ装置は、アクセスポイントまたはシチズンブロードバンドサービス(CBSD)からクエリを受信するように構成された受信機であり、クエリは、共有可能なスペクトラムの互換性及び/又は共有可能なスペクトラムを使用する意図を示す、受信機と、クエリに対する回答を送信するように構成された送信機であり、回答は、共有可能なスペクトラムを使用することについてアクノレッジ(acknowledgement)または拒否を含む、送信機と、を含む。
【0158】
実施例52において、実施例51に係る技術的事項は、任意的に、互換性は、UEが、スペクトラムアクセスシステム(SAS)バンド、及び/又は、アクセスポイントまたはCBSDのサービスと互換性があるかどうかを示すものであること、を含み得る。
【0159】
加えて、本発明の特定的な特徴または態様は、いくつかの実施形態のうち1つに関してだけ開示されてきてよく、そうした特徴または態様は、任意の所与のまたは特定的な適用に対して望ましく、かつ、有利であり得るように、他の実施形態の1つまたはそれ以上の他の特徴または態様と組み合わせされてよい。さらに、用語「含む(“including”)」、「有する(“have”)」、「伴う(“with”)」、または他の変形が、詳細な説明または請求項のいずれかにおいて使用される範囲において、そうした用語は、用語「含む(“comprise”)」と同様な方法の中に包含されるように意図されている。さらに、本発明の態様は、個別の回路、部分的に集積された回路または完全に集積された回路、もしくは、プログラミング手段において実施され得ることが理解される。また、用語「例示的(“exemplary”)」、「例えば(“for example”)」、および「例(“e.g.”)」は、最高または最適というのではなく、単に一つの例として意味されている。
【0160】
ここにおいては、特定的な態様が図示され、そして、説明されてきたが、当業者であれば、本発明の範囲から逸脱することなく、様々な代替物および/または均等物の実施形態が、示され、かつ、説明された特定的な態様の代わりとなり得ることが正しく理解されるだろう。この出願は、ここにおいて説明される特定的な態様の任意の適合または変形をカバーするように意図されているものである。