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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-27
(45)【発行日】2023-12-05
(54)【発明の名称】エアロゾル発生装置用の掃除ツール
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/85 20200101AFI20231128BHJP
【FI】
A24F40/85
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2020542573
(86)(22)【出願日】2019-02-28
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-06-24
(86)【国際出願番号】 EP2019055076
(87)【国際公開番号】W WO2019166595
(87)【国際公開日】2019-09-06
【審査請求日】2022-02-18
(31)【優先権主張番号】18159295.7
(32)【優先日】2018-02-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100141553
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 信彦
(74)【代理人】
【識別番号】100167911
【弁理士】
【氏名又は名称】豊島 匠二
(72)【発明者】
【氏名】ベルンハルト フィリップ
(72)【発明者】
【氏名】フェルナンド キーサン ダスネイヴィス
(72)【発明者】
【氏名】ギルヒャー アレキサンダー
(72)【発明者】
【氏名】イアヌッチ キリアン アウグスト
(72)【発明者】
【氏名】マーラー ボリス
(72)【発明者】
【氏名】ニーダーホイザー アイメリク ダヴィド
(72)【発明者】
【氏名】ルシオ ダニ
(72)【発明者】
【氏名】シュナイダー ファビアン クルト
(72)【発明者】
【氏名】シュースター エルヴィン
(72)【発明者】
【氏名】ソッタス ロイク
【審査官】柳本 幸雄
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2016/124550(WO,A1)
【文献】登録実用新案第3215368(JP,U)
【文献】特表2012-513750(JP,A)
【文献】特開2019-050770(JP,A)
【文献】特開2018-191550(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/85
B08B 1/00
B08B 9/00
B08B 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル発生装置用の掃除ツールであって、前記掃除ツールが、
近位端部分および遠位端部分を有する細長い本体を備え、前記細長い本体の前記遠位端部分がエアロゾル発生装置の発熱体を受容するための陥凹部を画定し、前記陥凹部が前記細長い本体の遠位端面の開口部から前記細長い本体の前記近位端部分に向かって延びていて、
前記細長い本体の前記遠位端部分には、前記陥凹部の中に内向きに突出している少なくとも一つの突出部が提供されていて、前記少なくとも一つの突出部は、前記掃除ツールが前記発熱体に対して動かされたときに、エアロゾル発生装置の発熱体と係合して該発熱体を掃除するように構成されており、
前記細長い本体が、前記細長い本体の前記遠位端面で掻き出し面をさらに備え
前記少なくとも一つの突出部が複数の突出部から成り、それぞれが前記陥凹部の中に内向きに突出する、掃除ツール。
【請求項2】
前記少なくとも一つの突出部が弾性変形可能である、請求項1に記載の掃除ツール。
【請求項3】
前記細長い本体が実質的に円筒状である、請求項1または請求項2に記載の掃除ツール。
【請求項4】
前記少なくとも一つの突出部が実質的に平面であり、前記実質的に平面の主要寸法が前記細長い本体の長さの少なくとも一部分に沿って延びている、請求項1~3のいずれか一項に記載の掃除ツール。
【請求項5】
前記少なくとも一つの突出部の少なくとも一部分が、前記細長い本体の前記遠位端面に配置されている、請求項1~4のいずれか一項に記載の掃除ツール。
【請求項6】
前記少なくとも一つの突出部が、前記細長い本体の周辺部から前記細長い本体の半径方向中心に向かって延びる、請求項1~5のいずれか一項に記載の掃除ツール。
【請求項7】
前記複数の突出部が前記陥凹部の周りに均一に配置されている、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の掃除ツール。
【請求項8】
前記複数の突出部が2~4つの突出部から成る、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の掃除ツール。
【請求項9】
前記陥凹部が、前記細長い本体の前記遠位端面から前記細長い本体内に延びる、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の掃除ツール。
【請求項10】
前記陥凹部が、前記細長い本体の前記遠位端面から、前記細長い本体の側壁に沿った一つ以上の開口部に延びる、請求項1乃至9のいずれか一項に記載の掃除ツール。
【請求項11】
前記掻き出し面が、前記細長い本体の前記遠位端面にある突出部の第二のセットによって画定されている、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の掃除ツール。
【請求項12】
前記突出部の第二のセットの各突出部が、前記掻き出し面を画定する湾曲した縁を有する、請求項11に記載の掃除ツール。
【請求項13】
前記掻き出し面が、前記細長い本体の前記遠位端面の周辺部の周りに配置されている、請求項1乃至12のいずれか一項に記載の掃除ツール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロゾル発生装置用の掃除ツールに関する。特に、本発明は、エアロゾル発生装置の少なくとも発熱体を掃除するための掃除ツールに関する。
【背景技術】
【0002】
吸入可能なエアロゾルの生成のためのエアロゾル形成基体が燃焼されるのではなく加熱されるエアロゾル発生物品が当業界で周知である。このような加熱式エアロゾル発生物品の目的は、従来の紙巻たばこにおけるたばこの燃焼および熱分解によって生成される周知の有害な煙成分を低減させることである。典型的に、こうした加熱式エアロゾル発生物品においてエアロゾルは、熱源の中、熱源の周囲、または熱源の下流に位置し得る物理的に分離されたエアロゾル形成基体または材料に、熱源からの熱を伝達することによって生成される。喫煙中、揮発性化合物は、熱源からの熱伝達によってエアロゾル形成基体から放出され、喫煙物品を通して引き出された空気中に混入される。放出された化合物は冷めるにつれて凝結してエアロゾルを形成し、これが消費者によって吸い込まれる。こうしたエアロゾル発生物品は典型的に、紙巻たばこの容器またはパックのような、エアロゾル発生物品の容器の中に提供される。
【0003】
国際特許公開公報第2013102614号は、エアロゾル発生物品のエアロゾル形成基体が発熱体と直接接触して加熱されて、吸入可能なエアロゾルを形成する、電気的に作動するエアロゾル発生装置の例を開示している。発熱体は、エアロゾル発生物品のエアロゾル形成基体セグメントの中に挿入されているブレードの形態である。加熱用ブレードの代わりに、または加熱ブレードに加えて、加熱用ピンをこうしたエアロゾル形成基体セグメントに挿入することも周知である。
【0004】
こうした装置構成において、発熱体からの熱は、発熱体が作動した時にエアロゾル形成基体の少なくとも一部に、ほぼ瞬時に伝達されることができ、またこれはエアロゾルの急速な生成を容易にする。さらに、エアロゾルの発生のために必要とされる全体的な加熱エネルギーは、エアロゾル形成基体が発熱体と直接接触せず、かつ基体の初期の加熱が対流または放射によって起こるシステムの場合よりも低くなりうる。発熱体がエアロゾル形成基体と直接接触している場合、発熱体と接触している基体の部分の初期の加熱は伝導によって達成される。
【0005】
たばこ基体などのエアロゾル形成基体が加熱される場合、揮発性化合物が放出される。発熱体からの熱によって放出された揮発性化合物およびエアロゾルは、エアロゾル発生装置に、特に発熱体の表面に堆積されるようになりうる。エアロゾル形成基体それ自体の粒子はまた、特に発熱体がエアロゾル形成基体と直接接触している場合に、発熱体に付着するようになりうる。例えば、国際特許公開公報第2013102614号に記載の装置を使用する時、加熱用ブレードは、たばこ基体を200℃を超える温度に温め、揮発性化合物、ニコチンおよびグリセロールを放出し、それら全部が消費者によって吸入されるための呼吸エアロゾルを形成する。ところが、残留物およびダストは、複数のエアロゾル発生物品を喫煙した後で装置のくぼみ内に集まる傾向がある。
【0006】
エアロゾル発生装置の発熱体に、またはくぼみの中に接着・堆積された粒子および化合物は、発熱体が最適な方法で機能することを阻止しうる。これらの粒子および化合物はまた、エアロゾル発生装置の使用中に破損したり、不快または苦い風味をユーザーに与えたりしかねない。これらの理由から、発熱体および発熱体が位置するくぼみを定期的に掃除することが望ましい。
【0007】
掃除は、任意の残留物または堆積物を燃やすのに十分高い温度に発熱体が加熱される、熱分解法によって達成されうる。ところが、熱分解はそのままでは、常に有効ではない場合がある。熱分解の代わりに、またはそれに加えて、ブラシなどの掃除消耗品を使用しうる。ところが、こうした従来の掃除消耗品は、ヒーターブレード、装置の中のくぼみ、またはその両方のすべてを掃除するには完全に効果的ではない場合がある。さらに、こうした従来の掃除消耗品は、エアロゾル発生装置およびエアロゾル発生物品の容器に加えて、ユーザーが簡単に持ち運ぶことができない場合がある。その結果、掃除消耗品は、特に掃除消耗品が扱いにくい場合に、忘れられる、あるいは不便であると見なされかねない。これは、発熱体またはくぼみの低頻度の掃除および性能の低下につながりうる。
【発明の概要】
【0008】
本発明の第一の態様によると、エアロゾル発生装置用の掃除ツールが提供されている。掃除ツールは、近位端部分および遠位端部分を有する細長い本体を備え、細長い本体の遠位端部分は、エアロゾル発生装置の発熱体を受容するための陥凹部を画定する。陥凹部は、細長い本体の遠位端面の開口部から細長い本体の近位端部分に向かって延びる。細長い本体の遠位端部分には、陥凹部の中に延びている、または突出している少なくとも一つの突出部が提供されている。
【0009】
有利なことに、本発明の第一の態様は、細長い本体を有する掃除ツールを含む。本体は、加熱用ブレードまたは加熱ピンなどの一つ以上の発熱体を含むエアロゾル発生装置の加熱チャンバーまたはくぼみの中に挿入可能であってもよい。細長い本体の遠位端部分は、エアロゾル発生装置のこうした発熱体を受容するための陥凹部を有する。細長い本体の遠位端部分内には、陥凹部の中に延びる、または突出する少なくとも一つの突出部がある。
【0010】
有利なことに、陥凹部の中に延びる少なくとも一つの突出部を有するツールを提供することによって、発熱体がツールの陥凹部内に配置されている時、少なくとも一つの突出部が発熱体と係合するように、ツールを発熱体に対して動かすことによって、発熱体を掃除するためにツールを使用しうる。従って、陥凹部および少なくとも一つの突出部は、ツールの掃除部分を形成することができ、これは発熱体を掃除するために使用できる。
【0011】
有利なことに、ツールの内部領域内にツールの掃除部分を提供することによって、ツールがエアロゾル発生装置のくぼみから取り外された後に、掃除中にツールによって除去された汚れまたは破片は、消費者の指などの他の物体と接触する可能性が低くなる。従って、ツールをより簡単に取り扱うことができる。さらに、ツールはより都合よく保存されうる。すなわち、ツールは従来の掃除ツールよりも都合良く保存されうる。例えば、細長い本体は、ツールをエアロゾル発生物品の容器の中に都合よく保存することを可能にしうる。その結果、ツールは、エアロゾル発生物品のサイズおよび形状に適合するようにサイズ設定および形状設定されうる。特に、ツールには、エアロゾル発生物品の断面形状と同等の断面形状が提供されてもよい。これは、エアロゾル発生物品の容器が製造されている時に、ツールがエアロゾル発生物品の束内に含められることを可能にしうる。これは、本発明による一つ以上のツールが、エアロゾル発生物品の容器内で消費者に供給されることを可能にしうる。
【0012】
従って、本発明はまた、エアロゾル発生物品の束および本発明の第一の態様による一つ以上のツールを備える容器を提供しうる。
少なくとも一つの突出部は弾性変形可能であることが好ましい。これは、少なくとも一つの突出部の掃除効果を改善することができる。例えば、これは、掃除中の少なくとも一つの突出部と発熱体の間の接触時間を増加させるのに役立ちうる。これはまた、掃除中に少なくとも一つの突出部が発熱体を損傷するリスクを低減するのに役立ちうる。
【0013】
従って、少なくとも一つの突出部は、可撓性の材料で形成されていることが好ましい。可撓性の材料は、ツールが装置内のくぼみ内で動かされた時に、少なくとも一つの突出部が発熱体に隣接しながら、それを損傷することなく曲がることができることが好ましい。発熱体と接触する間のこの曲げ動作は、発熱体の拭き取り動作をもたらし、それによって発熱体から破片を除去することができる。
【0014】
少なくとも一つの突出部は、Arnitel、Hytrel、Dryflex、Mediprene、Kraton、Pibiflex、Sofprene、およびLapreneなどの一つ以上の熱可塑性エラストマー(TPE)を含むか、またはそれで形成されていることが好ましい。
【0015】
陥凹部内に配置された少なくとも一つの突出部は、ツールの細長い本体と同一の材料で形成されうる。陥凹部内に配置された少なくとも一つの突出部は、ツールの細長い本体を形成する材料とは異なる材料で形成されていることが好ましい。例えば、ツールの細長い本体は、成形可能プラスチックで形成されてもよく、陥凹部内に配置された少なくとも一つの突出部は、一つ以上の熱可塑性エラストマーなど、可撓性の材料で形成されてもよい。
【0016】
陥凹部内に配置された少なくとも一つの突出部は、接着剤によって細長い本体に固定されうる。少なくとも一つの突出部は、細長い本体に機械的に固定されうる。
【0017】
細長い本体は、エアロゾル発生装置のくぼみの中に挿入されることを可能にする任意の適切な形状を有しうる。細長い本体は実質的に円筒状であることが好ましい。すなわち、細長い本体は実質的に円形の断面形状を有することが好ましい。これは、幾つかの理由のため有利でありうる。例えば、大半のエアロゾル発生物品は概して円筒状であるため、エアロゾル発生装置のくぼみも概して円筒状であることが多い。円筒状の細長い本体を有するツールを提供することによって、ツールはこうしたエアロゾル発生装置のくぼみ内に簡単に位置することができる。さらに、細長い本体の円筒形状は、ツールおよび特にツールの少なくとも一つの突出部が、装置のくぼみ内の発熱体と適切に整列することを確実にするのに役立ちうる。これはツールの掃除効果を改善するのに役立ちうる。加えて、細長い本体の円筒形状は、エアロゾル発生物品用の容器の中にツールが保管され、搬送されることを可能にする。これは、他の場合で容器内でエアロゾル発生物品によって占められていたかもしれない空間を、ツールが占めることができるためである。
【0018】
掃除ツールの細長い本体は、およそ40ミリメートル~およそ60ミリメートルの全長を有することが好ましい。掃除ツールの細長い本体は、およそ50ミリメートルの全長を有することが好ましい。
【0019】
掃除ツールの細長い本体は、およそ6ミリメートル~およそ8ミリメートルの外径を有することが好ましい。掃除ツールの細長い本体は、およそ7ミリメートルの外径を有することが好ましい。
【0020】
少なくとも一つの突出部は実質的に平面であることが好ましい。実質的に平面の突出部の主要寸法は、細長い本体の長さの少なくとも一部分に沿って延びることが好ましい。実質的に平面の突出部の主要寸法は、細長い本体の長軸方向軸に平行な線に沿って延びる。実質的に平面の突出部は有利なことに、発熱体との接触面積が増大しうるため、ブラシなどのその他の掃除物体よりも改善された掃除効果を提供しうる。
【0021】
少なくとも一つの突出部の少なくとも一部分は、細長い本体の遠位端面に配置されていることが好ましい。言い換えると、陥凹部内の突出部の少なくとも一部は、少なくとも細長い本体の遠位端面に配置されていることが好ましい。これは、突出部が発熱体の基部を掃除できることを確実にするのに役立ちうる。
【0022】
陥凹部内に配置された少なくとも一つの突出部は、細長い本体の長さの少なくとも20パーセントに沿って延びることが好ましい。陥凹部内に配置された少なくとも一つの突出部は、細長い本体の長さの少なくとも30パーセントに沿って延びることがより好ましい。陥凹部内に配置された少なくとも一つの突出部は、細長い本体の長さの70パーセント未満に沿って延びることが好ましい。突出部をこうした長さに沿って延びるように配設することによって、突出部は、発熱体の長さの大部分または全長を掃除するために使用されうる。
【0023】
少なくとも一つの突出部は、細長い本体の周辺部から細長い本体の半径方向中心に向かって延びることが好ましい。
【0024】
単一の突出部が陥凹部の中に提供されてもよい。別の方法として、少なくとも一つの突出部は、それぞれが陥凹部の中に内向きに延びる、または突出する複数の突出部から成ってもよい。これはツールの掃除効率を高めるのに役立ちうる。
【0025】
複数の突出部は、陥凹部の周りに均一に配置されていることが好ましい。これは、陥凹部内に配置された発熱体のより均一な掃除を提供するのに役立ちうる。
【0026】
ツールは、陥凹部内に6つ以下の突出部を備えることが好ましく、陥凹部内に4つ以下の突出部を備えることがより好ましい。一部の好ましい実施形態において、複数の突出部は2~4つの突出部から成る。一部の特に好ましい実施形態において、複数の突出部は3つの突出部から成る。こうした複数の突出部は、ヒーター要素がツールによって損傷を受けるリスクを減少しながら、ツールの掃除効率を増加させる最適のバランスを提供すると考えられている。ツール内の突出部の合計数を制限することはまた、発熱体(複数可)の陥凹部内に利用可能な十分な空間があることを確実にするのに役立ちうる。
【0027】
陥凹部はツールの細長い本体の全長を通って延びうる。別の方法として、陥凹部は、細長い本体の遠位端面から細長い本体内の基部に延びうる。基部は、細長い本体の遠位端部分と細長い本体の近位端部分との間に配置されていることが好ましい。基部は、陥凹部の最近位点を画定しうる。基部は、ツールがエアロゾル発生装置のくぼみの中のあまりに奥に挿入されるのを防止するために使用されうる。
【0028】
陥凹部が細長い本体の遠位端面と細長い本体内の基部との間に延び、それ故にツールの細長い本体の長さの一部分に沿ってのみ延びる場合、陥凹部の長さは細長い本体の長さの少なくとも10パーセントと等しいことが好ましい。陥凹部の長さは、細長い本体の長さの少なくとも25パーセントと等しいことがより好ましい。陥凹部の長さは、細長い本体の長さの少なくとも40 パーセントと等しいことがさらにより好ましい。
【0029】
細長い本体の遠位端面の開口部を除いて、陥凹部は細長い本体によって完全に囲まれうる。これは、掃除中に陥凹部に堆積されるようになる任意の破片が、掃除後に前記陥凹部から簡単に漏れ出ることができないことを意味する。これは有利なことに、ツールがエアロゾル発生装置から離された後に、こうした破片が消費者または別の物品と接触する可能性を低減することができる。
【0030】
細長い本体は、細長い本体の側壁に沿って一つ以上の開口部を含んでもよく、陥凹部は細長い本体の遠位端面から前記一つ以上の側面開口部に延びてもよい。こうした側面開口部は、所望する場合、消費者が掃除と掃除の間に陥凹部から破片を除去するのに役立ちうる。例えば、消費者はツールを使用した後に、陥凹部または側面開口部の一つを吹いて、陥凹部から破片を払いのけることができる。こうした一つ以上の側面開口部の使用はまた、より少ない材料を使用してツールを製造することを可能にしうる。
【0031】
細長い本体は、単一の部品として形成されうる。細長い本体は、第一の部品と、第一の部品に固定されている第二の部品とを備えてもよい。第一の部品は、細長い本体の遠位端部分の少なくとも一部を形成する複数の支持アームを備えうる。複数の支持アームは、2~4つの支持アームから成ることが好ましく、3つの支持アームから成ることがより好ましい。第二の部品は、細長い本体の遠位端部分の少なくとも一部を形成する管状部分を備えうる。第二の部品の管状部分は、支持アームの遠位端の周りに延びてもよく、またそれに固定されてもよい。各支持アームの遠位には、中に第二の部品の管状部分がある溝が提供されうる。管状部分は弾性変形可能な材料で形成され、弾性張力によって支持アームに固定されていることが好ましい。
【0032】
支持アームおよび第二の部品は一緒に、細長い本体の遠位端部分で陥凹部を画定しうる。特に、支持アームおよび第二の部品の管状部分は一緒に、細長い本体の遠位端部分で陥凹部を画定しうる。
【0033】
陥凹部が基部を備える場合、基部は複数の支持アームの基部に提供されていることが好ましい。
【0034】
突出部の第一のセットは、細長い本体の第二の部品の管状部分から陥凹部の中に延びることが好ましい。
【0035】
細長い本体は、細長い本体の遠位端面で掻き出し面をさらに備えることが好ましい。掻き出し面は、エアロゾル発生装置のくぼみ内の表面、および特にくぼみの基部に配置された表面の機械的な掃除を可能にする。言い換えると、掻き出し面は、エアロゾル発生装置のくぼみの内表面、および特にくぼみの基部に配置された一つ以上の表面を掃除するように構成されていることが好ましい。
【0036】
従って、本発明の第一の態様のツールは、エアロゾル発生物品を掃除するための2つの掃除手段を備えうる。第一の手段は、エアロゾル発生物品の発熱体を掃除するためのツールの陥凹部内に配置された少なくとも一つの突出部である。第二の手段は、エアロゾル発生物品の発熱体を含む、くぼみの基部表面を掃除するための、ツールの細長い本体の遠位端面に配置された掻き出し面である。こうした二重の掃除手段は有利なことに、単一動作で発熱体およびエアロゾル発生物品のくぼみの基部の両方を掃除できる単一のツールを提供することを可能にする。
【0037】
その結果、本発明の第二の態様によると、エアロゾル発生装置用の掃除ツールが提供されていて、ツールは、近位端部分および遠位端部分を有する細長い本体を備え、細長い本体の遠位端部分は、エアロゾル発生装置の発熱体を受容するための陥凹部を画定し、陥凹部は細長い本体の遠位端面の開口部から細長い本体の近位端部分に向かって延びていて、第一の掃除手段は陥凹部内に提供されていて、第二の掃除手段は細長い本体の遠位端面上に提供されている。第一の掃除手段は、第二の掃除手段とは異なる。第一の掃除手段は、エアロゾル発生物品の発熱体を掃除するための手段である。第二の掃除手段は、エアロゾル発生物品の発熱体を含む、くぼみの基部表面を掃除するための手段である。
【0038】
細長い掃除ツールの掻き出し面は、細長い掃除ツールの遠位端にある平面または曲面であってもよい。細長い掃除ツールの掻き出し面は、細長い掃除ツールの二つの縁の収束によって形成された鋭い先端であってもよい。例えば、掻き出し面は、細長い本体の遠位端面にある突出部の第二のセットによって画定されうる。突出部の第二のセットの各突出部は、掻き出し面を画定する湾曲した縁を有しうる。こうした曲面は、エアロゾル発生装置のくぼみの基部にある曲面に適合するように形状設定されてもよい。
【0039】
突出部の第二のセットの各突出部は、陥凹した部分の周りに延びる少なくとも2つの隆起を備える歯の形態であってもよい。各歯は、陥凹した部分を部分的に囲む3つの接続された隆起を備えることが好ましい。中央隆起は凸状の前縁を有し、また中央隆起の両側の隆起はそれぞれ凹状の前縁を有することが好ましい。
【0040】
突出部の第二のセットは、陥凹部の周りに均一に配置されていることが好ましい。
ツールは、掻き出し面を形成する6つ以下の突出部を含むことが好ましく、掻き出し面を形成する4つ以下の突出部を含むことがより好ましい。一部の好ましい実施形態において、掻き出し面を形成する複数の突出部は2~4つの突出部から成る。一部の特に好ましい実施形態において、掻き出し面を形成する複数の突出部は3つの突出部から成る。
【0041】
掻き出し面は、細長い本体の遠位端面の周辺部の周りに配置されていることが好ましい。
【0042】
掻き出し面は剛直な材料で形成されていることが好ましい。掻き出し面は、細長い本体を形成する材料と同一の材料で形成されていることが好ましい。掻き出し面は、ポリイミドなどのプラスチックで形成されていることが好ましい。
【0043】
ツールが細長い本体の遠位端部分の少なくとも一部を形成する複数の支持アームを備える場合、掻き出し面は各指示アームの端上に提供されていることが好ましい。各支持アームの端は、陥凹した部分の周りに延びる少なくとも2つの隆起を備える少なくとも一つの歯を含むことがより好ましい。
【0044】
本発明の第一または第二の態様によるツールは有利なことに、エアロゾル発生物品の容器の中での搬送に適しているようにサイズ設定および形状設定されうる。これは、消費者がツールを保存または輸送できる方法を改善しうる。これは、ツールが消費者に供給されることができる方法を改善しうる。
その結果、本発明の第三の態様によると、複数のエアロゾル発生物品、ならびに本発明の第一および第二の態様の一方または両方による一つ以上のツールを含む容器が提供されている。容器は、ボックス部分と、ボックス部分にヒンジで取り付けられたリッド部分とを備えることが好ましい。複数のエアロゾル発生物品および一つ以上のツールは、ボックス部分の中に提供されていることが好ましい。リッド部分は、複数のエアロゾル発生物品および一つ以上のツールがアクセス可能である開位置と、リッド部分がボックス部分を覆う閉位置との間で移動可能であってもよい。
【0045】
本明細書で使用される「長軸方向」という用語は、ツールの細長い本体の長さに平行な方向を指す。
【0046】
「長軸方向」、「横断方向」、「近位」および「遠位」という用語は、掃除ツールの細長い本体について定義されている。このように、「長軸方向」という用語は、掃除ツールの本体の長さに沿った方向を指し、「横断方向」という用語は、長軸方向に対して直角を成す方向を指す。「遠位端」という用語は、エアロゾル発生物品によって最初に受容されることが意図されている掃除ツールの細長い本体の端を意味する。「近位端」という用語は、遠位端の反対側にある、掃除ツールの本体の端を指す。これは典型的に、使用中に細長い掃除ツールを把持する端である。
【0047】
「長さ」という用語は、細長い掃除ツールの長軸方向の最大寸法を指す。「直径」という用語は、細長い掃除ツールの横断方向の最大寸法を指す。
【0048】
「細長い本体」という用語は、その直径よりも大きい長さを有する掃除ツールの本体を指す。例えば、掃除ツールは、掃除ツールの直径の少なくとも2倍である長さを有しうる。
【0049】
「内表面」という用語は本明細書全体を通して、掃除ツールの内部に向かって面する掃除ツールの構成要素の表面を指すために使用されている。同様に、「外表面」という用語は本明細書全体を通して、掃除ツールの外部に向かって面する掃除ツールの構成要素の表面を指すために使用されている。
【0050】
少なくとも一つの突起部の先端は、掃除ツールの細長い本体の半径方向中心から、掃除ツールの細長い本体の半径の約40パーセント未満の距離に位置することが好ましく、30パーセント未満の距離に位置することがより好ましく、23パーセント未満の距離に位置することがさらにより好ましい。
【0051】
本明細書で使用される「半径方向中心」は、掃除ツールの細長い本体の長軸方向と直交するように切り取られた、掃除ツールの細長い本体の断面の中心点を指す。断面は点で切り取られ、この点に沿って陥凹部の中の少なくとも一つの突出部が存在する。
【0052】
本明細書で使用される「エアロゾル発生装置」は、エアロゾル形成基体と相互作用してエアロゾルを発生しうる装置に関する。
【0053】
本明細書で使用される「エアロゾル形成基体」という用語は、エアロゾルを形成しうる揮発性化合物を放出する能力を有する基体に関する。こうした揮発性化合物は、エアロゾル形成基体を加熱することによって放出されてもよい。
【0054】
エアロゾル形成基体は、エアロゾル形成物品の一部であってもよい。
【0055】
本明細書で使用される「エアロゾル発生システム」という用語は、エアロゾル発生装置と、装置で使用する一つ以上のエアロゾル形成物品との組み合わせを指す。エアロゾル発生システムは、電気的に作動するまたは電気式エアロゾル発生装置の中の搭載型電力供給源を再充電するための充電ユニットなど、追加的な構成要素を含んでもよい。
【0056】
エアロゾル形成基体はエアロゾル発生物品の一部であってもよい。エアロゾル形成基体は任意の適切な構成を有しうる。エアロゾル形成基体またはエアロゾル形成物品は、実質的に環状のシリンダーの形状を有することが好ましい。こうした形状は、本発明によるエアロゾル発生物品および発熱体に特に適している場合がある。
【0057】
エアロゾル形成基体は固体エアロゾル形成基体であってもよい。別の方法として、エアロゾル形成基体は固体構成要素と液体構成要素の両方を備えてもよい。エアロゾル形成基体は、加熱に伴い基体から放出される揮発性のたばこ風味化合物を含むたばこ含有材料を含んでもよい。別の方法として、エアロゾル形成基体は非たばこ材料を含んでもよい。エアロゾル形成基体は、高密度で安定したエアロゾルの形成を容易にするエアロゾル形成体をさらに含んでもよい。適切なエアロゾル形成体の例は、グリセリンおよびプロピレングリコールである。
【0058】
ここで、例証としてのみであるが、以下の添付図面を参照しながら本発明をさらに説明する。
【図面の簡単な説明】
【0059】
図1図1は、本発明の第一の実施形態によるツールの斜視図を示す。
図2図2は、本発明の第二の実施形態によるツールの斜視図を示す。
図3図3は、図2のツールの一部分の側面図を示す。
図4図4は、ツールの長軸方向軸に沿って見た図2および図3のツールの細長い本体の遠位端面の図を示す。
図5図5は、エアロゾル発生物品の束と、本発明の第三の実施形態によるツールとを備える容器を示す。
【発明を実施するための形態】
【0060】
図1は、本発明の第一の実施形態によるツール1の斜視図を示す。ツール1は、近位端部分3および遠位端部分4を有する概して円筒状の形状を有する細長い本体2を備える。細長い本体の遠位端部分4は、エアロゾル発生装置の発熱体を受容するための陥凹部5を画定する。陥凹部5は、細長い本体2の遠位端面6の開口部から細長い本体2の近位端部分3に向かって延びる。
【0061】
遠位端面6には、突出部10の第一のセットがある。これらの突出部10のそれぞれは、細長い本体2の長軸方向軸に沿って見た時、遠位端面6の周辺上の点から陥凹部5の中央領域の中に延びる。図1の実施形態において、こうした3つの突出部10が提供されていて、前記突出部10は陥凹部の周りに均一に間隙を介している。これは、突出部10の第一のセットの対称的なプロファイルを提供する。これらの突出部のそれぞれの端は、細長い本体2の断面の半径方向中心に隣接して間隙を介している。これは、陥凹部5内の中央部分を画定し、その中に発熱体が障害物なく挿入されうる。
【0062】
これらの突出部10のそれぞれは、実質的に平面のフィン10の形態であり、実質的に平面のフィン10の主要寸法は、細長い本体2の長さの少なくとも一部分に沿って延びている。言い換えれば、突出部10は、遠位端面6から細長い本体2の長さに沿って延びる。これは、使用時に突出部10が発熱体のより多くの部分を掃除するのに役立ちうる。
【0063】
特に、図1の装置が使用されている時、発熱体の長さの少なくとも一部分が陥凹部の長さの少なくとも一部分に沿って延びるように、発熱体を陥凹部5の中に挿入することができる。次に、例えばツール1を発熱体に対して回転させることによって、ツール1を発熱体に対して移動することができる。こうした回転移動は、フィン10を発熱体と接触させることができる。ツール1がさらに回転するにつれて、フィン10は発熱体の表面に噛み合い、それに沿って摺動して、掃除作用を与えうる。これによって、破片は発熱体の表面から除去されうる。
【0064】
図1のツールの遠位端面6には、突出部20の第二のセットも提供されている。これらは遠位端面6の周辺部の周りに配置されていて、前記突出部20のそれぞれが、遠位端面6の中央領域に向かって延びている。図1の実施形態において、こうした12個の突出部20が提供されていて、前記突出部20は陥凹部の周りに均一に間隙を介している。これは、突出部20の第二のセットの対称的なプロファイルを提供する。
【0065】
第二のセットの突起20は、第一のセット10の突出部よりも小さい。すなわち、第二の突出部20は、第一の突出部10ほど遠くまで遠位端面6を横切って延びない。代わりに、第二の突出部20は遠位端面6の周辺部の中にとどまる。さらに、細長い本体2の第二の突出部20の長軸方向軸の長さは、第一の突出部10の長さよりも小さい。結果として、第二の突出部20は陥凹部5の中の遠くまで延びない。
【0066】
第二の突出部20は、ポリイミドなどの剛直な材料で形成されていることが好ましい。第一の突出部10は、熱可塑性エラストマーなどの可撓性材料で形成されていることが好ましい。図1の実施形態において、第二の突出部20は細長い本体2と一体的に形成されている。
【0067】
第二の突出部20は一緒に、細長い本体2の遠位端面6にて掻き出し面を形成することができ、これは第一の突出部10の掃除機能とは異なる掃除機能を提供するために使用されうる。特に、第二の突出部20は、エアロゾル発生物品の発熱体を含むくぼみの基部を掃除するために使用されうる。第二の突出部20の掃除機能は、くぼみおよび発熱体に対するツール1の移動によって開始されうる。こうした移動は、回転運動であってもよい。
【0068】
図2図4は、本発明の第二の実施形態によるツール201の様々な図を示す。ツール201は細長い本体202を備え、これは実質的に円筒状の形状であり、近位端部分203および遠位端部分204を有する。細長い本体202は、プラスチックで形成された第一の部品202aと、熱可塑性エラストマーで形成された第二の部品202bという、2つの部品で形成されている。細長い本体202の遠位端部分204は、第一の部品202aの3つの支持アーム207と、第二の部品202bとによって形成されている。特に、第二の部品202bは管状部分212bを備え、これは支持アーム207の遠位端の周りに延び、この遠位端に固定されている。各支持アーム207の遠位端には、中に第二の部品202bの管状部分212bがある溝が提供されている。
【0069】
管状部分212bは、接着剤などの任意の適切な手段によって、支持アーム207の遠位端に固定されうる。図2の実施形態において、管状部分212bは、弾性張力によって支持アーム207の遠位端に固定されている。すなわち、細長い本体202の組立中に、管状部分212bは支持アーム207の遠位端の上に伸展されている。次に、第二の部品202bの本来の弾性は結果として、第二の部品202bが第一の部品202aに対して定位置に保持されているように、支持アーム207を把持している管状部分212bをもたらすことができる。
【0070】
支持アーム207および第二の部品202bは一緒に、細長い本体202の遠位端部分で陥凹部を画定する。陥凹部205は、細長い本体202の遠位端面206の開口部から細長い本体202の基部230に延びる。第一の部品202aの支持アーム207および基部230、ならびに第二の部品202bの管状部分212bは一緒に、細長い本体の側壁に沿って3つの側面開口部217を画定する。こうした側部開口部217は、陥凹部205の部分を露出する。
【0071】
図2図4の実施形態のツール201はまた、第二の部品202bの管状部分212bから陥凹部205の中に延びる複数のフィン210を備える。フィン210は、管状部分212bと一体的に形成されていて、それ故にまた、熱可塑性エラストマーから形成されている。これは、物体が陥凹部205の中に挿入された時に、フィン210が発熱体などの物体によって撓むことを可能にする。図1の実施形態と同様に、図2図4のツールのフィン210は、陥凹部205の周りに均一に間隙を介していて、フィン205の対称的なプロファイルを提供している。
【0072】
歯220の形態の突出部が、各支持アーム207の端に提供されていて、図2図4のツール201の掻き出し面を画定する。各歯は、陥凹した部分224を部分的に囲む3つの接続された隆起221、222、223を備える。各歯の中央隆起222は凸状の前縁226を有し、また中央隆起222の両側の隆起221、223はそれぞれ、凹状の前縁227、228を有する。
【0073】
図5は、エアロゾル発生物品570の束および掃除ツール501を含む容器500を示す。容器500は、ボックス部分550と、ボックス部分550にヒンジで接続されたリッド部分560とを備える。ボックス部分550内には、複数(この場合においては11個)のエアロゾル発生物品570がある。エアロゾル発生物品570は、実質的に円筒状であり、長軸方向軸がボックス部分550の基部からボックス部分550の上部に延びるように配設されている。リッドは図5では開位置に示されているが、閉位置にヒンジで移動することができ、それによってリッドはボックス部分550の上部を覆う。エアロゾル発生物品570の中のボックス部分550に配置されているのは掃除ツール501である。掃除ツールは細長い本体を有し、これは実質的に円筒状であり、容器500内の各エアロゾル発生物品570のサイズおよび形状と類似するようにサイズ設定および形状設定されている。結果として、掃除ツール501は、エアロゾル発生物品570のいずれか一つと同じ量の空間を占めることができる。
図1
図2
図3
図4
図5