(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-27
(45)【発行日】2023-12-05
(54)【発明の名称】表示装置およびその製造方法
(51)【国際特許分類】
G09F 9/30 20060101AFI20231128BHJP
G09F 9/00 20060101ALI20231128BHJP
G09F 9/33 20060101ALI20231128BHJP
H01L 33/00 20100101ALI20231128BHJP
【FI】
G09F9/30 338
G09F9/00 338
G09F9/33
H01L33/00 H
(21)【出願番号】P 2021515222
(86)(22)【出願日】2019-05-29
(86)【国際出願番号】 KR2019006456
(87)【国際公開番号】W WO2020060002
(87)【国際公開日】2020-03-26
【審査請求日】2022-05-19
(31)【優先権主張番号】10-2018-0114428
(32)【優先日】2018-09-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】512187343
【氏名又は名称】三星ディスプレイ株式會社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Display Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】1, Samsung-ro, Giheung-gu, Yongin-si, Gyeonggi-do, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110002619
【氏名又は名称】弁理士法人PORT
(72)【発明者】
【氏名】イ ウォンホ
(72)【発明者】
【氏名】イ ヨハン
(72)【発明者】
【氏名】カン ジョンヒョク
(72)【発明者】
【氏名】カク ジンオ
(72)【発明者】
【氏名】イム ヒョンドク
(72)【発明者】
【氏名】チョ ヒョン ミン
(72)【発明者】
【氏名】キム ウォンキュ
(72)【発明者】
【氏名】ソン クンキュ
【審査官】川俣 郁子
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2017/0092691(US,A1)
【文献】特開2011-211047(JP,A)
【文献】特開2016-004281(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0250168(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0175009(US,A1)
【文献】特開2018-033031(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F9/00-9/46
H01L33/00-33/64
H05B33/00-33/28
44/00
45/60
H10K50/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1方向に延びる第1領域と、前記第1方向に延びて前記第1領域から前記第1方向と交差する第2方向に配列された第2領域を含み、
前記第1領域上に隣接して配置される複数の第1発光素子および前記第2領域上に隣接して配置される複数の第2発光素子と、
前記第1領域上で前記第1発光素子の一端と連結されて前記第1方向に延びる少なくとも一つの第1配線と、
前記第2領域上で前記第2発光素子の一端と連結されて前記第1方向に延びる少なくとも一つの第2配線とを含み、
少なくとも一部が前記第1領域の一側から前記第2領域の他側まで前記第2方向に延びる第3配線をさらに含み、
前記第1配線と前記第2配線は電気的に分離され、
前記第1配線は、前記第1領域の一側から前記第1領域の他側まで前記第2方向に延びる第1配線幹部、および前記第1配線幹部から分岐して前記第1領域上で前記第1方向に延びる第1配線枝部を含み、
前記第2配線は、前記第2領域の一側から前記第2領域の他側まで前記第2方向に延びる第2配線幹部、および前記第2配線幹部から分岐して前記第2領域上で前記第1方向に延びる第2配線枝部を含み、
前記第3配線は、前記第2方向に延びる第3配線幹部、および前記第3配線幹部から分枝して設けられ、少なくとも一部が前記第1領域および前記第2領域上で前記第1方向に延び、互いに離隔して配置された複数の第3配線枝部を含み、
前記複数の第3配線枝部は、前記第1領域と前記第2領域とに互いに配置され、
前記第3配線枝部の各々は、前記第3配線幹部と前記第
1方向において間隔をあけて配置される、表示装置。
【請求項2】
前記第3配線枝部は、前記第1領域上で前記第1発光素子の他端と連結されて前記第2領域上で前記第2発光素子の他端と連結される、請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記第2方向に延びる表示領域と、
前記第2方向に延び、前記表示領域の前記第1方向の両側に位置する非表示領域を含み、
前記第1配線幹部、前記第2配線幹部および前記第3配線幹部は、前記非表示領域上に配置される、請求項1に記載の表示装置。
【請求項4】
前記非表示領域は、
前記表示領域の一側に位置した第1非表示領域と、
前記表示領域の他側に位置した第2非表示領域とを含む、請求項3に記載の表示装置。
【請求項5】
前記第1配線は前記第1非表示領域に配置される前記第1配線幹部および前記第2非表示領域に配置される第1サブ配線幹部を含み、
前記第2配線は前記第1非表示領域に配置される前記第2配線幹部および前記第2非表示領域に配置される第2サブ配線幹部を含み、
前記第3配線は前記第1非表示領域に配置される前記第3配線幹部および前記第2非表示領域に配置される第3サブ配線幹部を含む、請求項4に記載の表示装置。
【請求項6】
前記第3配線枝部は一端が前記第3配線幹部と離隔して終止し、他端が前記第3サブ配線幹部と離隔して終止し、
前記第1配線枝部は両端がそれぞれ前記第1配線幹部および前記第1サブ配線幹部と連結され、
前記第2配線枝部は両端がそれぞれ前記第2配線幹部および前記第2サブ配線幹部と連結される、請求項5に記載の表示装置。
【請求項7】
前記第1配線、前記第2配線および前記第3配線を含む第1配線層と、
前記第1配線層上に位置し、前記第1配線幹部と前記第1配線枝部を連結する第1ブリッジ配線および前記第2配線幹部と前記第2配線枝部を連結する第2ブリッジ配線を含む第2配線層をさらに含む、請求項3に記載の表示装置。
【請求項8】
前記第1方向に延びて前記第2領域の他側に位置する第3領域をさらに含み、
前記第1領域の前記一側から前記第1方向に延びて前記第3領域の他側まで延びる第4配線幹部および前記第4配線幹部から分枝され、前記第3領域に配置される第4配線枝部を含む第4配線を含み、
前記第4配線は前記第1配線および前記第2配線と電気的に分離された、請求項2に記載の表示装置。
【請求項9】
前記第3配線幹部は前記第1領域の一側から前記第1方向に延びて前記第3領域の他側まで延び、
前記第3配線枝部は前記第3配線幹部から分枝されて前記第3領域上にも配置される、請求項8に記載の表示装置。
【請求項10】
前記第3領域で一端が前記第3配線枝部と連結され、他端が前記第4配線枝部と連結される第3発光素子をさらに含む、請求項9に記載の表示装置。
【請求項11】
少なくとも一つの接地配線および前記接地配線と離隔して対向する整列配線を含む下部基板を準備する段階と、
前記下部基板上の少なくとも一部に発光素子を含む塗布性溶液を塗布し、前記整列配線に交流電源を印加して前記接地配線と前記整列配線の間に前記発光素子を整列する段階とを含み、
前記下部基板は第1方向に延びる第1領域と、前記第1方向に延び、前記第1領域から前記第1方向と交差する第2方向に配列された第2領域を含み、
前記整列配線は前記第1領域に配置される第1整列配線および前記第2領域に配置される第2整列配線を含み、
前記接地配線は、
前記第1領域で前記第1整列配線と対向して離隔する第1接地配線と、
前記第2領域で前記第2整列配線と対向して離隔する第2接地配線を含み、
前記発光素子は、
前記第1整列配線および前記第1接地配線の間に整列される第1発光素子と、
前記第2整列配線および前記第2接地配線の間に整列される第2発光素子とを含み、
前記発光素子を整列する段階は、
第1時点で前記塗布性溶液を前記第1領域の少なくとも一部に塗布し、前記交流電源を前記第1整列配線に印加して前記第1整列配線と前記第1接地配線の間に前記発光素子を整列する段階と、
前記第1時点と異なる第2時点で前記塗布性溶液を前記第2領域の少なくとも一部に塗布し、前記交流電源を前記第2整列配線に印加して前記第2整列配線と前記第2接地配線の間に前記発光素子を整列する段階とを含み、
前記第1時点で、
前記第1整列配線に印加される前記交流電源は前記第1整列配線および前記第1接地配線の間に第1電場を形成し、
前記第1発光素子は一端が第1整列配線に連結され、他端が前記第1接地配線に連結され、
前記第2時点で、
前記第1電場が除去され、
前記第2整列配線に印加される前記交流電源は前記第2整列配線および前記第2接地配線の間に前記第1電場と実質的に同じ強度の第2電場を形成し、
前記第2発光素子は一端が前記第2整列配線に連結され、他端が前記第2接地配線に連結され、
前記第1時点および前記第2時点と異なる第3時点で、
前記第2電場は除去され、前記第1接地配線および前記第2接地配線は部分的にパターニングされて少なくとも一つの断片を形成する、表示装置の製造方法。
【請求項12】
前記塗布性溶液は前記第1領域の一側から前記第2領域の他側まで順次塗布される、請求項11に記載の表示装置の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は表示装置およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
表示装置は、マルチメディアの発達と共にその重要性が増大している。それに応じて有機発光表示装置(Organic Light Emitting Display,OLED)、液晶表示装置(Liquid Crystal Display,LCD)等のような様々な種類の表示装置が使われている。
【0003】
表示装置の画像を表示する装置として有機発光表示パネルや液晶表示パネルのような表示パネルを含む。そのうち発光表示パネルとして発光素子を含み得るが、例えば発光ダイオード(Light Emitting Diode,LED)の場合、有機物を蛍光物質として用いる有機発光ダイオード(OLED)、無機物を蛍光物質として用いる無機発光ダイオード等がある。
【0004】
有機発光ダイオード(OLED)の場合、発光素子の蛍光物質として有機物を用いるものであり、製造工程が簡単で表示素子がフレキシブルな特性を有する長所がある。しかし、有機物は高温の駆動環境に脆弱であること、青色光の効率が相対的に低いことが知られている。
【0005】
反面、無機発光ダイオードの場合、蛍光物質として無機物半導体を用いて、高温の環境でも耐久性を有し、有機発光ダイオードに比べて青色光の効率が高い長所がある。また、従来の無機発光ダイオード素子の限界として指摘された製造工程においても、誘電泳動(Dielectrophoresis,DEP)法を用いた転写方法が開発された。そこで有機発光ダイオードに比べて耐久性および効率に優れた無機発光ダイオードに対する研究が続けられている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、発光素子が整列される整列領域によって異なる整列信号を印加する整列配線を含む表示装置を提供することにある。
【0007】
本発明は、表示装置の製造時、発光素子を整列するために印加される整列信号の電圧降下を最小化する表示装置の製造方法を提供することにある。
【0008】
本発明の課題は、以上で言及した課題に制限されず、言及されていないまた他の技術的課題は以下の記載から当業者に明確に理解されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記課題を解決するための一実施形態による表示装置は、第1方向に延びる第1領域と、前記第1方向に延びて前記第1領域から前記第1方向と交差する第2方向に配列された第2領域を含み、前記第1領域上に配置される少なくとも一つの第1発光素子および前記第2領域上に配置される少なくとも一つの第2発光素子、前記第1領域上で前記第1発光素子の一端と連結されて前記第1方向に延びる少なくとも一つの第1配線および前記第2領域上で前記第2発光素子の一端と連結されて前記第1方向に延びる少なくとも一つの第2配線を含み、前記第1配線と前記第2配線は電気的に分離し得る。
【0010】
少なくとも一部が前記第2方向に延び、前記第1領域の一側から前記第2領域の他側まで延びる第3配線をさらに含み、前記第3配線は、少なくとも一部が前記第1領域および前記第2領域上で前記第1方向に延び、互いに離隔して配置された少なくとも一つの第3配線枝部および前記第2方向に延びる第3配線幹部を含み得る。
【0011】
前記第3配線枝部は前記第1領域上で前記第1発光素子の他端と連結されて前記第2領域上で前記第2発光素子の他端と連結され得る。
【0012】
前記第1配線は前記第1領域上で前記第1方向に延びる第1配線枝部および前記第2方向に延び、前記第1領域の一側で前記第1領域の他側まで延びて終止する第1配線幹部を含み、前記第2配線は前記第2領域上で前記第1方向に延びる第2配線枝部および前記第2方向に延び、前記第1領域の一側で前記第2領域の他側まで延びて終止する第2配線幹部を含み得る。
【0013】
前記第2方向に延びる表示領域および前記第2方向に延び、前記表示領域の前記第1方向の両側に位置する非表示領域を含み、前記第1配線幹部、前記第2配線幹部および前記第3配線幹部は前記非表示領域上に配置され得る。
【0014】
前記表示領域の一側に位置した第1非表示領域および前記表示領域の他側に位置した第2非表示領域を含み得る。
【0015】
前記第1配線は、前記第1非表示領域に配置される前記第1配線幹部および前記第2非表示領域に配置される第1サブ配線幹部を含み、前記第2配線は前記第1非表示領域に配置される前記第2配線幹部および前記第2非表示領域に配置される第2サブ配線幹部を含み、前記第3配線は前記第1非表示領域に配置される前記第3配線幹部および前記第2非表示領域に配置される第3サブ配線幹部を含み得る。
【0016】
前記第3配線枝部は一端が前記第3配線幹部と離隔して終止し、他端が前記第3サブ配線幹部と離隔して終止し、前記第1配線枝部は両端がそれぞれ前記第1配線幹部および前記第1サブ配線幹部と連結され、前記第2配線枝部は両端がそれぞれ前記第2配線幹部および前記第2サブ配線幹部と連結され得る。
【0017】
前記第1配線、前記第2配線および前記第3配線を含む第1配線層および前記第1配線層上に位置し、前記第1配線幹部と前記第1配線枝部を連結する第1ブリッジ配線および前記第2配線幹部と前記第2配線枝部を連結する第2ブリッジ配線を含む第2配線層をさらに含み得る。
【0018】
前記第1方向に延びて前記第2領域の他側に位置する第3領域をさらに含み、前記第1領域の前記一側から前記第1方向に延びて前記第3領域の他側まで延びる第4配線幹部および前記第4配線幹部から分枝され、前記第3領域に配置される第4配線枝部を含む第4配線を含み、前記第4配線は前記第1配線および前記第2配線と電気的に分離し得る。
【0019】
前記第3配線幹部は前記第1領域の一側から前記第1方向に延びて前記第3領域の他側まで延び、前記第3配線枝部は前記第3配線幹部から分枝されて前記第3領域上にも配置され得る。
【0020】
前記第3領域で一端が前記第3配線枝部と連結され、他端が前記第4配線枝部と連結される第3発光素子をさらに含み得る。
【0021】
前記課題を解決するための他の実施形態による表示装置の製造方法は、少なくとも一つの接地配線および前記接地配線と離隔して対向する整列配線を含む下部基板を準備する段階および前記下部基板上の少なくとも一部に発光素子を含む塗布性溶液を塗布し、前記整列配線に交流電源を印加して前記接地配線と前記整列配線の間に前記発光素子を整列する段階を含み、前記下部基板は第1方向に延びる第1領域と、前記第1方向に延び、前記第1領域から前記第1方向と交差する第2方向に配列された第2領域を含み、前記整列配線は前記第1領域に配置される第1整列配線および前記第2領域に配置される第2整列配線を含み得る。
【0022】
前記塗布性溶液は前記第1領域の一側で前記第2領域の他側まで順次塗布され得る。
【0023】
前記接地配線は、前記第1領域で前記第1整列配線と対向して離隔する第1接地配線および前記第2領域で前記第2整列配線と対向して離隔する第2接地配線を含み得る。
【0024】
前記発光素子は、前記第1整列配線および前記第1接地配線の間に整列される第1発光素子および前記第2整列配線および前記接地配線の間に整列される第2発光素子を含み得る。
【0025】
前記発光素子を整列する段階は、第1時点で前記塗布性溶液を前記第1領域の少なくとも一部に塗布し、前記交流電源を前記第1整列配線に印加して前記第1整列配線と前記第1接地配線の間に前記発光素子を整列する段階および前記第1時点と異なる第2時点で前記塗布性溶液を前記第2領域の少なくとも一部に塗布し、前記交流電源を前記第2整列配線に印加して前記第2整列配線と前記第2接地配線の間に前記発光素子を整列する段階を含み得る。
【0026】
前記第1時点で、前記第1整列配線に印加される前記交流電源は前記第1整列配線および前記第1接地配線の間に第1電場を形成し、前記第1発光素子は一端が第1整列配線に連結され、他端が前記第1接地配線に連結され得る。
【0027】
前記第2時点で、前記第1電場が除去され、前記第2整列配線に印加される前記交流電源は前記第2整列配線および前記第2接地配線の間に前記第1電場と実質的に同じ強度の第2電場を形成し、前記第2発光素子は一端が前記第2整列配線に連結され、他端が前記第2接地配線に連結され得る。
【0028】
前記第1時点および前記第2時点と異なる第3時点で、前記第2電場は除去され、前記第1接地配線および前記第2接地配線は部分的にパターニングされて少なくとも一つの断片を形成し得る。
【0029】
その他実施形態の具体的な内容は、詳細な説明および図面に含まれている。
【発明の効果】
【0030】
一実施形態による表示装置は互いに異なる整列配線を含んで各整列配線が互いに異なる整列領域に配置され得る。そのため、該当整列領域に配置された整列配線にのみ整列信号を印加することによって、発光素子の整列時発生する電圧降下を最小化することができる。また、発光素子を含むインクを塗布する時、該当領域にのみ選択的に電場を形成して発光素子の整列度を改善することができる。
【0031】
実施形態による効果は、以上で例示した内容によって制限されず、さらに多様な効果が本明細書内に含まれている。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【
図1】一実施形態による表示装置を示す斜視図である。
【
図2】一実施形態による表示装置を概略的に示すブロック図である。
【
図4】一実施形態による表示パネルを示す平面図である。
【
図5】一実施形態による表示パネルを概略的に示す平面図である。
【
図7】
図6のI-I’線、II-II’線およびIII-III’線に沿って切断した断面図である。
【
図9】一実施形態による表示パネルの製造方法を示す概略図である。
【
図10】一実施形態による表示パネルの製造方法を示す概略図である。
【
図11】一実施形態による表示パネルの製造方法を示す概略図である。
【
図12】一実施形態による表示パネルの製造方法を示す概略図である。
【
図13】一実施形態による表示パネルの製造方法を示す概略図である。
【
図14】一実施形態による表示パネルの製造時整列領域上に形成されるキャパシタンスを概略的に示す回路図である。
【
図15】他の実施形態による表示パネルを示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
本発明の利点および特徴、並びにこれらを達成する方法は、添付する図面と共に詳細に後述されている実施形態を参照すると明確になる。しかし、本発明は、以下で開示する実施形態に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態に実現され、本実施形態は、単に本発明の開示を完全にし、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供するものであり、本発明は請求項の範疇によってのみ定義される。
【0034】
素子(elements)または層が他の素子または層の「上(on)」と称する場合、他の素子真上にまたは中間に他の層または他の素子を介在する場合をすべて含む。明細書全体にわたって同一参照符号は同一構成要素を称する。
【0035】
第1、第2等が多様な構成要素を叙述するために使用するが、これら構成要素はこれら用語によって制限されないことはもちろんである。これらの用語は単に一つの構成要素を他の構成要素と区別するために使う。したがって、以下で言及される第1構成要素は本発明の技術的思想内で第2構成要素であり得ることはもちろんである。
【0036】
以下、添付する図面を参照して実施形態について説明する。
【0037】
図1は一実施形態による表示装置を示す斜視図である。
図2は一実施形態による表示装置を概略的に示すブロック図である。
図3は
図2の一画素を示す回路図である。
【0038】
図1ないし
図3を参照すると、一実施形態による表示装置1は表示パネル10、統合駆動回路20、スキャン駆動部30、回路ボード40、および電源供給回路50を含む。統合駆動回路20はデータ駆動部21とタイミング制御部22を含み得る。
【0039】
本明細書において、「上部」、「トップ」、「上面」はZ軸方向を示し、「下部」、「ボトム」、「下面」はZ軸方向の逆方向を示す。また、「左」、「右」、「上」、「下」は表示パネル10を平面から見たときの方向を示す。例えば、「左」はX軸方向の逆方向、「右」はX軸方向、「上」はY軸方向、「下」はY軸方向の逆方向を示す。
【0040】
表示パネル10は平面上長方形形状からなる。例えば、表示パネル10は
図1のように第1方向(X軸方向)の短辺と第2方向(Y軸方向)の長辺を有する長方形の平面形態を有し得る。第1方向(X軸方向)に延びる短辺と第2方向(Y軸方向)に延びる長辺が接する縁は直角に形成されたり所定の曲率を有するように丸く形成され得る。表示パネル10の平面形態は長方形に限定されず、他の多角形、円形または楕円形に形成され得る。また、
図1では表示パネル10が平坦に形成された場合を例示したが、本発明はこれに限定されない。表示パネル10の少なくとも一側は所定の曲率に曲がるように形成され得る。
【0041】
表示パネル10は、表示領域DAと表示領域DAの周辺に配置された非表示領域NDAに区分することができる。表示領域DAは複数の画素PXが形成されて画像を表示する領域である。表示パネル10はデータ線(D1~Dm,mは2以上の整数)、データ線D1~Dmと交差するスキャン線(S1~Sn,nは2以上の整数)、第1電圧が供給される第1電圧線VDDL、第2電圧が供給される第2電圧線VSSLおよびデータ線D1~Dmとスキャン線S1~Snに接続された画素PXを含み得る。
【0042】
複数の画素PXは特定波長帯の光を放出する発光素子300を一つ以上含んで色を表示し得る。発光素子300から放出される光は表示パネル10の表示領域DAを介して外部で表示され得る。
【0043】
複数の画素PXそれぞれは第1サブ画素PX1、第2サブ画素PX2、および第3サブ画素PX3を含み得る。第1サブ画素PX1は第1色の光を発光し、第2サブ画素PX2は第2色の光を発光し、第3サブ画素PX3は第3色の光を発光し得る。第1色は赤、第2色は緑、第3色は青であり得るが、これに限定されない。また、
図2では画素PXそれぞれが3個のサブ画素を含む場合を例示したが、これに限定されない。すなわち、画素PXそれぞれは4個以上のサブ画素を含み得る。
【0044】
一実施形態で、互いに異なる色を表示するサブ画素PXごとに互いに異なる色を発光する発光素子300を含み得る。例えば、赤色を表示する第1サブ画素PX1は赤色の光を発光する発光素子300を含み、緑色を表示する第2サブ画素PX2は緑色の光を発光する発光素子300を含み、青色を表示する第3サブ画素PX3は青色の光を放出する発光素子300を含み得る。ただし、これに制限されるものではなく、場合によっては互いに異なる色を示す画素が同じ色(例えば青)を発光する発光素子300を含み、発光経路上に波長変換層やカラーフィルタを配置して各画素の色を実現することもできる。ただし、これに制限されるものではなく、場合によっては隣接する画素PXが同じ色の光を放出することもできる。
【0045】
第1サブ画素PX1、第2サブ画素PX2、および第3サブ画素PX3それぞれはデータ線DL1~DLmのうち少なくとも一つ、スキャン線SL1~SLnのうち少なくとも一つ、および第1電圧線VDDLに接続され得る。第1サブ画素PX1、第2サブ画素PX2、および第3サブ画素PX3それぞれは、
図3のように発光素子300と発光素子300に電流を供給するための複数のトランジスタと少なくとも一つのキャパシタを含み得る。
【0046】
複数のトランジスタは
図3のように発光素子300に電流を供給する駆動トランジスタDT、駆動トランジスタDTのゲート電極にデータ電圧を供給するスイッチングトランジスタSTを含み得る。駆動トランジスタDTはスキャントランジスタSTのソース電極に接続されるゲート電極、第1電圧が印加される第1電圧線VDDLに接続されるソース電極、および発光素子300の第1電極に接続されるドレイン電極を含み得る。スキャントランジスタSTは、スキャン線(SLk,kは1≦k≦nを満たす整数)に接続されるゲート電極、駆動トランジスタDTのゲート電極に接続されるソース電極、およびデータ線(DLj,jは1≦j≦mを満たす整数)に接続されるドレイン電極を含み得る。
【0047】
キャパシタCstは駆動トランジスタDTのゲート電極とソース電極の間に形成される。ストレージキャパシタCstは駆動トランジスタDTのゲート電圧とソース電圧の差電圧を保存する。
【0048】
駆動トランジスタDTとスイッチングトランジスタSTは薄膜トランジスタ(thin film transistor)で形成され得る。また、
図3では駆動トランジスタDTとスイッチングトランジスタSTがP型MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)に形成された場合を説明したが、これに制限されない。駆動トランジスタDTとスイッチングトランジスタSTはN型MOSFETに形成されることもできる。この場合、駆動トランジスタDTとスイッチングトランジスタSTそれぞれのソース電極とドレイン電極の位置は変更することができる。
【0049】
また、
図3では第1サブ画素PX1、第2サブ画素PX2、および第3サブ画素PX3それぞれが一つの駆動トランジスタDT、一つのスイッチングトランジスタST、および一つのキャパシタCstを有する2T1C(2 Transistor - 1 capacitor)構造である場合を示しているが、これに制限されるものではない。第1サブ画素PX1、第2サブ画素PX2、および第3サブ画素PX3それぞれは、複数のスキャントランジスタSTと複数のキャパシタCstを含み得る。
【0050】
統合駆動回路20は表示パネル10を駆動するための信号と電圧を出力する。このために、統合駆動回路20はデータ駆動部21とタイミング制御部22を含み得る。
【0051】
データ駆動部21はタイミング制御部22からデジタルビデオデータDATAとソース制御信号DCSの入力を受ける。データ駆動部21はソース制御信号DCSによってデジタルビデオデータDATAをアナログデータ電圧に変換して表示パネル10のデータ線DL1~DLmに供給する。
【0052】
タイミング制御部22は、ホストシステムからデジタルビデオデータDATAとタイミング信号の入力を受ける。タイミング信号は、垂直同期信号(vertical sync signal)、水平同期信号(horizontal sync signal)、データイネーブル信号(data enable signal)、およびドットクロック(dot clock)を含み得る。ホストシステムはスマートフォンまたはタブレットPCのアプリケーションプロセッサ、モニタまたはTVのシステムオンチップ等であり得る。
【0053】
タイミング制御部22はデータ駆動部21とスキャン駆動部30の動作タイミングを制御するための制御信号を生成する。制御信号はデータ駆動部21の動作タイミングを制御するためのソース制御信号DCSとスキャン駆動部30の動作タイミングを制御するためのスキャン制御信号SCSを含み得る。
【0054】
統合駆動回路20は表示パネル10の一側に設けられた非表示領域NDAに配置され得る。統合駆動回路20は集積回路(integrated circuit,IC)で形成され、COG(chip on glass)方式、COP(chip on plastic)方式、または超音波接合方式で表示パネル10上に取り付けられる。ただし、これに制限されるものではなく、一例として統合駆動回路20は表示パネル10でない回路ボード40上に取り付けられることもできる。
【0055】
また、
図1では統合駆動回路20がデータ駆動部21とタイミング制御部22を含む場合を例示したが、本発明はこれに限定されない。データ駆動部21とタイミング制御部22は一つの集積回路で形成されず、それぞれ別個の集積回路で形成され得る。この場合、データ駆動部21はCOG(chip on glass)方式、COP(chip on plastic)方式、または超音波接合方式で表示パネル10上に取り付けられ、タイミング制御部22は回路ボード40上に取り付けられ得る。
【0056】
スキャン駆動部30はタイミング制御部22からスキャン制御信号SCSの入力を受ける。スキャン駆動部30はスキャン制御信号SCSによってスキャン信号を生成して表示パネル10のスキャン線S1~Snに供給する。スキャン駆動部30は多数のトランジスタを含んで表示パネル10の非表示領域NDAに形成され得る。または、スキャン駆動部30は集積回路で形成され、この場合表示パネル10の他の一側に付着されるゲート軟性フィルム上に取り付けられ得る。
【0057】
回路ボード40は異方性導電フィルム(anisotropic conductive film)を用いて表示パネル10の一側縁に設けられたパッド上に付着され得る。そのため、回路ボード40のリード線はパッドに電気的に連結され得る。回路ボード40はフレキシブルプリント回路ボード(flexible prinited circuit board)、プリント回路ボード(printed circuit board)またはチップオンフィルム(chip on film)のようなフレキシブルフィルム(flexible film)であり得る。回路ボード40は表示パネル10の下部にベンディング(bending)され得る。この場合、回路ボード40の一側は表示パネル10の一側縁に付着され、他側は表示パネル10の下部に配置されてホストシステムが取り付けられるシステムボードに連結され得る。
【0058】
電源供給回路50はシステムボードから印加されるメイン電源から表示パネル10の駆動に必要な電圧を生成して表示パネル10に供給し得る。例えば、電源供給回路50はメイン電源から表示パネル10の発光素子300を駆動するための第1電圧VDDと第2電圧VSSを生成して表示パネル10の第1電圧線VDDLと第2電圧線VSSLに供給し得る。また、電源供給回路50はメイン電源から統合駆動回路20とスキャン駆動部30を駆動するための駆動電圧を生成して供給し得る。
【0059】
図1では電源供給回路50が集積回路で形成されて回路ボード40上に取り付けられた場合を例示したが、本発明の実施形態はこれに限定されない。例えば、電源供給回路50は統合駆動回路20に統合形成され得る。
【0060】
図4は一実施形態による表示パネルを示す平面図である。
図4は
図1の表示装置の表示パネルをより拡大した平面を示す。
【0061】
図4を参照すると、表示パネル10は表示領域DAと非表示領域NDAを含む。表示領域DAは複数の画素PXが配置され、各画素PXには複数の電極210,220とこれらの間に発光素子300が整列され得る。複数の画素PXは図面上横方向である第1方向D1と、縦方向である第2方向D2に配列され得る。
図4のA部分には3個のサブ画素PX1,PX2,PX3を例示的に示したが、表示パネル10がより多くの数の画素PXまたはサブ画素PX1,PX2,PX3を含み得ることは自明である。
【0062】
また、
図4の画素PXが複数に分割してそれぞれが一つの画素PXを構成することもできる。必ずしも
図4のように画素が平行するように第1方向D1と第2方向D2にのみ配置されず、ジグザグ形状に配置される等多様な構造が可能である。各画素PXまたはサブ画素PX1,PX2,PX3のより詳しい説明は
図6を参照して後述する。
【0063】
非表示領域NDAは画素PXが配置されず、表示パネル10で表示領域DA以外の領域と定義することができる。非表示領域NDAは表示パネル10の外部で視認されないように特定部材によってカバーされ得る。非表示領域NDAには表示領域DAに配置される発光素子300を駆動するための多様な部材が配置され得る。
図4に示すように、表示パネル10は表示領域DAの一側、例えば平面上上部に位置した非表示領域NDAに複数のパッドDP,AP,PPが配置され得る。
【0064】
複数のパッドはデータ伝達パッドDP、電源パッドPP、信号印加パッドAPを含み得る。データ伝達パッドDPは表示領域DAの各画素PXに延びる複数のデータ線DLが連結され得る。データ伝達パッドDPは各画素PXを駆動するためのデータ信号をデータ線DLを介して各画素PXに伝達し得る。一つのデータ伝達パッドDPは一つのデータ線DLが連結され、表示パネル10は表示領域DAの第1方向D1に沿って配列されるサブ画素PXnの個数だけのデータ伝達パッドDPを含み得る。
【0065】
電源パッドPPは後述する接地配線600と連結され、表示パネル10の駆動時には接地配線600を介して電源電圧を伝達し、表示パネル10の製造時には接地(ground)状態になる。信号印加パッドAPは後述する整列配線700が連結され、表示パネル10の製造時整列信号が印加され得る。接地配線600と整列配線700はそれぞれ電源パッドPPと信号印加パッドAPから印加される整列信号によって表示領域DA上に電場によるキャパシタンスを形成し得る。これによって表示領域DA上に塗布される発光素子300は接地配線600と整列配線700の間に整列されることができる。
【0066】
また、図面には示していないが、表示パネル10は各画素PXまたはサブ画素PXnに第1電圧VDDと第2電圧VSSを印加するための第1電圧線VDDLおよび第2電圧線VSSLがさらに配置され得る。第1電圧線VDDLと第2電圧線VSSLは一側に他のパッド(図示せず)と連結され、各画素PXまたはサブ画素PXnに所定の電圧を印加することができる。ただし、以下の図面では説明の便宜上これらを省略して示す。
【0067】
一方、非表示領域NDAの前記複数のパッドDP,AP,PPが配置された領域以外の領域の一部、例えば非表示領域NDAの表示領域DAの平面上左側と右側に位置する非表示領域NDA1,NDA2には複数の配線が配置され得る。
【0068】
複数の配線は少なくとも一つの接地配線600と少なくとも一つの整列配線700を含む。表示パネル10の非表示領域NDAには少なくとも一つの接地配線600と接地配線600と離隔して配置される少なくとも一つの整列配線700が配置される。これらは表示パネル10の表示領域DA上に配置される複数の発光素子300を整列するための所定の整列信号を印加し得る。
【0069】
接地配線600は第2方向D2に延びる少なくとも一つの接地配線幹部600Sと接地配線幹部600Sから分枝され、第1方向D1に延びる少なくとも一つの接地配線枝部600Bを含み得る。
【0070】
接地配線幹部600Sは図面上表示領域DAの外側、例えば表示領域DAを基準に第1方向D1の両側に位置した非表示領域NDA上に配置され得る。
図4では接地配線幹部600Sは表示領域DAの両側に位置した非表示領域NDA上にそれぞれ一つずつ配置されて合計2個の配線が一つの対をなす場合を示している。一つの対をなす接地配線幹部600Sは表示領域DAを基準に対称的構造を有し得る。ただし、これに制限されるものではない。
【0071】
接地配線幹部600Sは少なくとも一つの接地配線枝部600Bが分枝される。接地配線枝部600Bは非表示領域NDAに配置された接地配線幹部600Sで表示領域DAに向かって分枝されて第1方向D1に延び得る。すなわち、接地配線枝部600Bは表示領域DA上に配置され得る。すなわち、接地配線600は2個の接地配線幹部600Sが一対をなし、接地配線幹部600Sの間には一つ以上の接地配線枝部600Bが配置され得る。ただし、これに制限されるものではなく、表示パネル10はより多くの数の接地配線幹部600Sが配置され得、場合によっては接地配線幹部600Sは表示領域DA内にも配置されることもできる。
【0072】
また、図面に示すように、接地配線枝部600Bは第1方向D1に延び、一つ以上の断片が所定の間隔を置いて離隔してパターンを形成することができる。このような接地配線枝部600Bの構造は表示パネル10の製造時、接地配線枝部600Bが一つ以上の断片に分離するようにパターニングされて形成されたものであり得る。
【0073】
すなわち、接地配線枝部600Bは接地配線幹部600Sから分枝されたものであり、接地配線枝部600Bの両端は第1方向D1に延びて実質的に接地配線幹部600Sと連結されるように配置されたものであり得る。以後接地配線枝部600Bは追加的な工程によってパターニングされて複数の断片が一つの行に沿って配列されたものであり得る。より詳しい説明は後述する。
【0074】
整列配線700は第2方向D2に延びる整列配線幹部700Sと、整列配線幹部700Sから分枝されて第1方向D1に延びる整列配線枝部700Bを含む。
【0075】
整列配線幹部700Sは図面上表示領域DAの外側、例えば表示領域DAを基準に第1方向D1の両側に位置した非表示領域NDA上に配置され得る。整列配線幹部700Sは第2方向D2に延びるが、接地配線幹部600Sと離隔して配置され得る。すなわち、整列配線幹部700Sは接地配線幹部600Sと実質的に平行するように配置され得る。また、整列配線幹部700Sも表示領域DAを基準に第1方向D1の両側にそれぞれ配置され得る。
図4では整列配線幹部700Sが両側に位置した非表示領域NDA上にそれぞれ3個ずつ合計6個が配置された場合を示している。すなわち、
図4の表示パネル10は三対の整列配線幹部700Sが配置された場合を示している。接地配線600のように、整列配線700は2個の整列配線幹部700Sが一対をなし、表示パネル10は複数の整列配線幹部700Sが一つ以上の対をなして配置され得る。一つ以上の対をなす複数の整列配線幹部700Sは表示領域DAを基準に対称的に配置され得る。
【0076】
ただし、これに制限されるものではなく、表示パネル10に配置される整列配線幹部700Sの個数は多様であり得る。一実施形態によれば、表示パネル10は2個以上の整列配線幹部700Sを含み、複数の整列配線幹部700Sは少なくとも2対の整列配線700をなす。
【0077】
複数の整列配線幹部700Sと接地配線幹部600Sは互いに離隔して配置される。これらの間に離隔する間隔は必ずしも一定である必要はなく、場合によっては互いに異なる間隔で離隔することもできる。一例として、表示領域DAを基準に非表示領域NDAのさらに外側に配置される配線は隣接する他の配線とさらに多く離隔することもできる。また、
図4では非表示領域NDAで表示領域DAに隣接する一側に接地配線幹部600Sに配置され、整列配線幹部700Sは他側に隣接するように配置された場合を示している。ただし、これに制限されず、整列配線幹部700Sが表示領域DAに隣接する一側に配置されてもよい。
【0078】
整列配線幹部700Sは少なくとも一つの整列配線枝部700Bが分枝される。整列配線枝部700Bは非表示領域NDAに配置された整列配線幹部700Sで表示領域DAに向かって分枝されて第1方向D1に延び得る。すなわち、整列配線枝部700Bは表示領域DA上に配置され得る。
【0079】
ただし、整列配線枝部700Bは接地配線枝部600Bとは異なり表示領域DA上で第1方向D1に延びて一つの配線をなす。すなわち、表示パネル10の製造時、整列配線枝部700Bは一つ以上の断片にパターニングされなくてもよい。そのため、整列配線枝部700Bの両端は第1方向D1に延びて各整列配線幹部700Sと電気的に連結され得る。ただし、これに制限されるものではなく、整列配線枝部700Bも接地配線枝部600Bのように一つ以上の断片にパターニングされてもよい。
【0080】
整列配線枝部700Bは表示領域DA上で接地配線枝部600Bと離隔して対向するように配置される。接地配線枝部600Bと整列配線枝部700Bは第2方向D2に互いに向かって分枝される複数の分枝部を含み得る。これら分枝部の間には少なくとも一つの発光素子300が整列され、発光素子300の両端は前記分枝部にそれぞれ連結され得る。後述するように、接地配線枝部600Bと整列配線枝部700Bの前記分枝部は発光素子300の第1電極210および第2電極220をなす。
【0081】
一方、接地配線幹部600Sと整列配線幹部700Sの一側には所定の電気信号が印加されるパッドPP,APが連結され得る。接地配線幹部600Sは電源パッドPPと連結されて電源信号が印加されたり接地(ground)され得る。整列配線幹部700Sは信号印加パッドAPと連結されて整列信号の印加を受け得る。後述するように、表示パネル10の表示領域DAに整列される発光素子300は接地配線600と整列配線700から整列信号の印加を受けて誘電泳動法(Dielectrophoresis)によって整列することができる。ここで、接地配線600と整列配線700のいずれか一つは接地され、他の一つには整列信号用交流電源が印加され得る。印加される交流電源は接地配線600と整列配線700の間に電場によるキャパシタンスを形成し、発光素子300は前記キャパシタンスによって伝達される誘電泳動力(Dielectrophoretic force)で整列され得る。
【0082】
ただし、交流電源が印加される整列配線700は信号印加パッドAPが連結された一側から他側に行くほど印加される交流電源の電圧が降下する現象が発生し得る。接地配線600と整列配線700の間の電位差が小さくなる場合、発光素子300を整列するのに十分な誘電泳動力が伝達されない。また、大面積の表示パネル10を製造するにあたって表示パネル10内に任意の領域によって交流電源が印加される時間が遅れ、発光素子300を整列するために必要な電流量も増加し得る。
【0083】
反面、一実施形態による表示パネル10は、信号印加パッドAPと連結された一側から互いに異なる長さだけ他側に延びた複数の整列配線710,720,730を含み得る。表示パネル10は、表示パネル10上に複数の整列領域(AA、
図5に図示)が定義され、表示パネル10上の一側から各整列領域AAにまで延びる複数の整列配線710,720,730を含み得る。そのため、表示パネル10の製造時、発光素子300を各整列領域AAに整列する時互いに異なる整列領域AAまで延びる複数の整列配線710,720,730を介して整列信号を印加することができる。複数の整列配線710,720,730は不要な抵抗を除去し、任意の整列領域AAに印加される整列信号の電圧降下を最小化することができる。
【0084】
一実施形態によれば、整列配線700は表示パネル10の一側から他側まで延び、互いに異なる長さを有する第1整列配線710、第2整列配線720および第3整列配線730を含み得る。第1、第2および第3整列配線710,720,730は、それぞれ第1、第2および第3整列配線幹部710S,720S,730Sと第1、第2および第3整列配線枝部710B,720B,730Bを含み得る。これらの配置は上述したとおりである。
【0085】
第1整列配線幹部710S、第2整列配線幹部720Sおよび第3整列配線幹部730Sの一側は表示パネル10の一側に配置された複数の信号印加パッドAP、例えば第1信号印加パッドAP1、第2信号印加パッドAP2および第3信号印加パッドAP3に連結され得る。それぞれの整列配線幹部710S,720S,730Sは、互いに異なる信号印加パッドAP1,AP2,AP3によってそれぞれ他の整列信号の印加を受け得る。
【0086】
整列配線幹部710S,720S,730Sは、非表示領域NDA上で互いに異なる長さを有して第2方向D2に延びる配線を少なくとも一つ以上含み得る。すなわち、それぞれの整列配線幹部710S,720S,730Sの他側は、第2方向D2に延びるが、互いに異なる長さを有し得る。互いに異なる整列配線幹部710S,720S,730Sはそれぞれ表示領域DAに向かって分枝されて第1方向D1に延びる整列配線枝部710B,720B,730Bを含み得る。
【0087】
各整列配線幹部710S,720S,730Sは、表示領域DAを基準に両側に一つずつ配置され、一つの対をなす。また、これらそれぞれは第1方向D1に分枝される各整列配線枝部710B,720B,730Bによって電気的に連結され得る。複数の整列配線710,720,730の構造に対する詳しい説明は
図5が参照される。
【0088】
図5は一実施形態による表示パネルを概略的に示す平面図である。
図5は
図4の表示パネル10で表示領域DAと非表示領域NDAを部分的に示し、接地配線600と整列配線700の配置構造を概略的に示す。また、
図5は
図4の表示パネル10を90°回転した状態を示している。そのため、
図5の第1方向D1は平面上上下方向であり、第2方向D2は平面上左右方向と理解することができる。
【0089】
特に、
図5では接地配線600と整列配線700および発光素子300のみを示すことによって、表示パネル10に配置される部材の一部の構造のみを具体的に示している。以下では接地配線600と整列配線700の配置について詳しく説明する。
【0090】
図5を参照すると、表示パネル10は第2方向(D2,平面上横方向)に延びる表示領域DAと、平面上表示領域DAの上部に位置する第1非表示領域NDA1および下部に位置する第2非表示領域NDA2を含み得る。第1非表示領域NDA1と第2非表示領域NDA2はそれぞれ
図4を基準に左側と右側に位置する非表示領域NDAであると理解することができる。
【0091】
また、表示パネル10は第1方向D1に延び、第2方向D2に配列される複数の整列領域AAを含み得る。
図5では平面上表示パネル10の左側、例えば複数のパッドPP,APが配置される第2方向D2の一側から他側に行くことによって第1整列領域AA1、第2整列領域AA2および第3整列領域AA3が定義され得る。
【0092】
以下では各整列領域AAの中心を基準に、複数のパッドPP,APが配置された方向を各整列領域AAの「一側」と定義し、その反対側方向を「他側」と定義して叙述する。例えば、
図5では第1整列領域AA1の一側には複数のパッドPP,APが配置され得、他側には第2整列領域AA2配置され得る。また、第2整列領域AA2の一側には第1整列領域AA1が、他側には第3整列領域AA3が配置され得る。
【0093】
複数の整列領域AAはこれらの境界に所定の部材が配置されて区分される領域ではなく、互いに異なる長さを有する整列配線幹部710S,720S,730Sによって区分できる領域である。各整列領域AAは表示パネル10の表示領域DAと非表示領域NDAに重なり得る。
図5に示すように、表示パネル10の平面上各整列領域AAは表示領域DAと重なり、第1方向D1に延びて非表示領域NDAと重なり得る。
【0094】
図5では表示パネル10の例示的な実施形態で、3個の互いに異なる整列配線710,720,730を含んで整列領域AAが3個の整列領域AA1,AA2,AA3に区分される場合を示している。ただし、これに制限されるものではなく、より多くの数の整列領域AAが定義されることは自明である。すなわち、整列配線710,720,730が互いに異なる長さを有するより多くの数の配線を含む場合、整列領域AAはより多くの数に区分することができる。
【0095】
また、
図5では各整列領域AAが第1方向D1に延びて線状を形状を有して互いに配列された場合を示している。他の例として、各整列領域AAは第1方向D1にも区分され、複数の整列領域AAが第1方向D1にも配列され得る。すなわち、複数の整列領域AAは実質的に格子型に定義することもできる。これに対する詳しい説明は他の実施形態が参照される。
【0096】
接地配線幹部600Sは第1非表示領域NDA1と第2非表示領域NDA2にそれぞれ一つずつ配置され、一つの対をなす。接地配線幹部600Sは一側が電源パッドPPに連結され、他側は第2方向D2に延びる。接地配線幹部600Sは前記他側は第3整列領域AA3まで延び得る。すなわち、接地配線幹部600Sは表示パネル10の全整列領域AA1,AA2,AA3にかけて配置され得る。第1非表示領域NDA1上に配置された接地配線幹部600Sは第1サブ接地配線幹部であり、第2非表示領域NDA2上に配置された接地配線幹部600Sは第2サブ接地配線幹部であると理解することができる。
【0097】
接地配線枝部600Bは接地配線幹部600Sで表示領域DAに向かって分枝されて第1方向D1に延びる。複数の接地配線枝部600Bは各整列領域AA1,AA2,AA3に区分なしに配置されるように分枝され得る。すなわち、接地配線枝部600Bは第1整列領域AA1、第2整列領域AA2および第3整列領域AA3上で所定の間隔を置いて離隔して配置され得る。
【0098】
第1整列配線幹部710S、第2整列配線幹部720Sおよび第3整列配線幹部730Sは、第1非表示領域NDA1および第2非表示領域NDA2にそれぞれ一つずつ配置され、一つの対をなす。すなわち、
図5の表示パネル10は3個の対をなす整列配線幹部710S,720S,730Sが配置される。各整列配線幹部710S,720S,730Sは互いに離隔して配置され、接地配線幹部600Sとも離隔して配置される。第1非表示領域NDA1に配置された第1整列配線幹部710S、第2整列配線幹部720Sおよび第3整列配線幹部730Sは、それぞれ第1サブ整列配線幹部、第3サブ整列配線幹部および第5サブ整列配線幹部であり、第2非表示領域NDA2に配置された第1整列配線幹部710S、第2整列配線幹部720Sおよび第3整列配線幹部730Sはそれぞれ第2サブ整列配線幹部、第4サブ整列配線幹部および第6サブ整列配線幹部であると理解することができる。以下では接地配線幹部600Sと整列配線幹部710S,720S,730Sをそれぞれサブ配線幹部に区分せず指称して説明する。
【0099】
図面では、第1非表示領域NDA1と第2非表示領域NDA2上でそれぞれ表示領域DAと隣接する側に接地配線幹部600Sが配置され、反対側に行くほど第1整列配線幹部710S、第2整列配線幹部720Sおよび第3整列配線幹部730Sが配置される。前述したように、これに制限されるものではなくこれらの間の配置構造や離隔する間隔は変わり得る。
【0100】
各整列配線幹部710S,720S,730Sは、表示パネル10上で一側に延びて互いに異なる信号印加パッドAP1,AP2,AP3に連結され得る。第1整列配線幹部710Sは第1信号印加パッドAP1に、第2整列配線幹部720Sは第2信号印加パッドAP2に、第3整列配線幹部730Sは第3信号印加パッドAP3に連結される。各信号印加パッドAP1,AP2,AP3は、それぞれ別に駆動されて各整列配線幹部710S,720S,730Sに互いに異なる信号を印加することができる。
【0101】
また、各整列配線幹部710S,720S,730Sは、第1整列領域AA1の一側から第2方向D2の第3整列領域AA3の他側に向かって延び、互いに異なる長さを有するように配置され得る。
【0102】
第3整列配線幹部730Sは一側が第3信号印加パッドAP3に連結され、他側が第1整列領域AA1から第2方向D2に向かって延びる。第3整列配線幹部730Sの他側は第2整列領域AA2と第3整列領域AA3まで延びるように配置され得る。すなわち、第3整列配線幹部730Sは第1整列領域AA1、第2整列領域AA2および第3整列領域AA3にかけて配置され得る。
【0103】
第1整列配線幹部710Sと第2整列配線幹部720Sは一側がそれぞれ第1信号印加パッドAP1および第2信号印加パッドAP2に連結され、各他側が第1整列領域AA1から第2方向D2に向かって延びる。反面、第1整列配線幹部710Sの他側は第1整列領域AA1まで延びて終止し、第2整列配線幹部720Sの他側は第2整列領域AA2まで延びて終止する。すなわち、第1整列配線幹部710Sは第1整列領域AA1に、第2整列配線幹部720Sは第1整列領域AA1と第2整列領域AA2にかけて配置され得る。
【0104】
第3整列配線枝部730Bは第3整列領域AA3と重なる第3整列配線幹部730Sで表示領域DAに向かって分枝される。すなわち、第3整列配線枝部730Bは第1整列領域AA1と第2整列領域AA2には配置されず、第3整列領域AA3でのみ配置され、第3整列領域AA3に配置された接地配線枝部600Bと離隔して対向するように配置される。
【0105】
第1整列配線枝部710Bは第1整列領域AA1と重なる第1整列配線幹部710Sで表示領域DAに向かって分枝される。第2整列配線枝部720Bは第2整列領域AA2と重なる第2整列配線幹部720Sで表示領域DAに向かって分枝される。すなわち、第1整列配線枝部710Bは第2整列領域AA2と第3整列領域AA3には配置されず、第1整列領域AA1でのみ配置され、第1整列領域AA1に配置された接地配線枝部600Bと離隔して対向するように配置される。また、第2整列配線枝部720Bは第1整列領域AA1と第3整列領域AA3には配置されず、第2整列領域AA2でのみ配置され、第2整列領域AA2に配置された接地配線枝部600Bと離隔して対向するように配置される。
【0106】
一方、第1整列配線枝部710B、第2整列配線枝部720Bおよび第3整列配線枝部730Bは、各整列配線幹部710S,720S,730Sから分枝されて延びる経路が異なる整列配線幹部710S,720S,730Sまたは接地配線幹部600Sによって遮断され得る。この場合、整列配線枝部710B,720B,730Bの経路を確保するために、同じ層から配線の経路を多様に形成できるが、配線の配置が複雑になり混線が発生し得る。
【0107】
そのため、整列配線710,720,730は、非表示領域NDA1,NDA2に配置された整列配線幹部710S,720S,730Sと表示領域DAに配置された整列配線枝部710B,720B,730Bを電気的に連結するブリッジ配線BLをさらに含み得る。
【0108】
一例として、第1整列配線幹部710Sは第1整列領域AA1上で第1ブリッジ配線BL1を介して第1整列配線枝部710Bと電気的に連結され得る。第1ブリッジ配線BL1は接地配線幹部600Sと部分的に重なり得る。第2整列配線幹部720Sは第2整列領域AA2上で第2ブリッジ配線BL2を介して第2整列配線枝部720Bと電気的に連結され得る。第2ブリッジ配線BL2は接地配線幹部600Sと部分的に重なり得る。第3整列配線幹部730Sは第3整列領域AA3上で第3ブリッジ配線BL3を介して第3整列配線枝部730Bと電気的に連結され得る。第3ブリッジ配線BL3は接地配線幹部600Sと部分的に重なり得る。
【0109】
また、図面には示していないが、各整列配線幹部710S,720S,730Sおよび整列配線枝部710B,720B,730Bとブリッジ配線BLは互いに異なる配線層に配置され得る。各整列配線幹部710S,720S,730Sおよび整列配線枝部710B,720B,730Bは、任意の第1配線層に配置され、ブリッジ配線BLは第1配線層と異なる配線層である第2配線層に配置され得る。ブリッジ配線BLは第2配線層で所定のコンタクトホールを介して各整列配線幹部710S,720S,730Sおよび整列配線枝部710B,720B,730Bと連結され得る。
【0110】
ただし、これに制限されるものではない。前述したように、接地配線幹部600Sと整列配線幹部710S,720S,730Sは、非表示領域NDA上での配置構造は多様であり得、そのため他のブリッジ配線BLをさらに含むこともできる。
【0111】
再び整理すると、接地配線枝部600Bの場合、表示パネル10の全領域にかけて複数配置され得る。接地配線枝部600Bは整列配線幹部710S,720S,730Sによって定義される整列領域AAに区分なしに配置され得る。反面、各整列配線枝部710B,720B,730Bの場合、各整列配線幹部710S,720S,730Sによって定義される整列領域AAのいずれか一つにのみ配置され得る。各整列配線幹部710S,720S,730Sが信号印加パッドAPと連結された一側から他側に延びるが、任意の領域で終止する場合、整列配線枝部710B,720B,730Bは、整列配線幹部710S,720S,730Sの他側が終止した整列領域AA上にのみ配置される。
【0112】
すなわち、接地配線枝部600Bは第1整列領域AA1上で第1整列配線枝部710Bと対向するように配置される。また、接地配線枝部600Bは第2整列領域AA2上では第2整列配線枝部720Bと対向し、第3整列領域AA3上では第3整列配線枝部730Bと対向して配置され得る。前述したように、接地配線枝部600Bと各整列配線枝部710B,720B,730Bは第2方向D2に分枝される分枝部を含み、複数の発光素子300は前記分枝部の間に配置され得る。
【0113】
前述したように、表示パネル10を製造する時発光素子300が分散された塗布性溶液(S、
図10に図示)が接地配線600および整列配線710,720,730上に塗布される。接地配線600および整列配線710,720,730には整列信号が印加されて電場によるキャパシタンス(C、
図10に図示)が形成される。電場によるキャパシタンスCは塗布性溶液S上の発光素子300に誘電泳動力を印加して各配線の間に整列させることができる。
【0114】
ここで、整列配線枝部710B,720B,730Bと接地配線枝部600Bは配線の抵抗として作用し得る。整列配線710,720,730の一側に連結された信号印加パッドAP1,AP2,AP3で印加される整列信号は表示パネル10の他側(例えば、第3整列領域AA3方向)に行くほど前記抵抗による電圧降下が形成され得る。
【0115】
ただし、一実施形態による表示パネル10は整列領域AAによって互いに異なる整列配線710,720,730を介して整列信号を印加し、整列配線710,720,730は不要な整列配線枝部710B,720B,730Bを除去することによって前記抵抗値を最小化することができる。
【0116】
例えば、第2整列領域AA2上に発光素子300を整列する時、接地配線600は接地され、第2整列配線720を介して整列信号が印加され得る。第2整列配線720は表示パネル10の一側から第2整列領域AA2まで延びた第2整列配線幹部720Sと、第2整列領域AA2にのみ配置された第2整列配線幹部720Bを含む。第2整列配線幹部720Sの一側に連結された第2信号印加パッドAP2は発光素子300を整列するための整列信号を印加し、第2整列配線枝部720Bを介して第2整列領域AA2にのみ電場によるキャパシタンスを形成し得る。第2整列配線枝部720Bは第1整列領域AA1と第3整列領域AA3には配置されないので、整列信号が印加されない。すなわち、第2整列領域AA2に発光素子300を整列する時第1整列領域AA1と第3整列領域AA3には不要なキャパシタンスCが形成されず、第2信号印加パッドAP2から伝達される整列信号の電圧降下が最小化されることができる。すなわち、信号印加パッドAPから遠い距離に位置した領域にも十分な強度の電圧が印加されることができる。
【0117】
発光素子300は第1整列領域AA1上で一端が接地配線枝部600Bと連結され、他端が第1整列配線枝部710Bと連結される。反面、第2整列領域AA2上では一端が接地配線枝部600Bと連結され、他端が第2整列配線枝部720Bと連結され、第3整列領域AA3上では一端が接地配線枝部600Bと、他端が第3整列配線枝部730Bと連結され得る。
【0118】
そのため、一実施形態による表示パネル10の製造時、信号印加パッドAPを介して伝達される整列信号の電圧降下が最小化され、表示パネル10の全領域上で発光素子300を整列するために十分な強度の電圧を印加し得る。また、大面積の表示パネル10を製造しても、発光素子300を整列するために必要な最大電流値を削減させることができる。
【0119】
【0120】
図6を参照すると、表示パネル10は複数の電極210,220と複数の発光素子300を含み得る。各電極210,220の少なくとも一部は各画素PX内に配置され、発光素子300と電気的に連結され、発光素子300が特定色を発光するように電気信号を印加し得る。
【0121】
また、各電極210,220の少なくとも一部は発光素子300を整列するために、画素PX内に電場を形成するのに活用されることができる。具体的に説明すると、複数の画素PXに互いに異なる色を発光する発光素子300を整列させる時、各画素PX別に互いに異なる発光素子300を正確に整列させることが必要である。誘電泳動法を用いて発光素子300を整列させる時には、発光素子300が含まれた溶液を表示パネル10に塗布し、これに交流電源を印加して電場によるキャパシタンスを形成することによって発光素子300に誘電泳動力を加えて整列させることができる。
【0122】
複数の電極210,220は第1電極210および第2電極220を含み得る。例示的な実施形態で、第1電極210は各画素PXごとに分離した画素電極であり、第2電極220は複数の画素PXに沿って共通して連結された共通電極であり得る。第1電極210と第2電極220のいずれか一つは発光素子300のアノード電極であり、他の一つは発光素子300のカソード電極であり得る。ただし、これに制限されずその反対の場合でもあり得る。
【0123】
第1電極210と第2電極220はそれぞれ第1方向D1に延びて配置される電極幹部210S,220Sと電極幹部210S,220Sで第1方向D1と交差する方向である第2方向D2に延びて分枝される少なくとも一つの電極枝部210B,220Bを含み得る。
【0124】
具体的には、第1電極210は第1方向D1に延びて配置される第1電極幹部210Sと第1電極幹部210Sから分枝され、第2方向D2に延びる少なくとも一つの第1電極枝部210Bを含み得る。第1電極幹部210Sは図面には示していないが、一端部は信号印加パッド(PAD、
図4に図示)に連結され、他端部は第1方向D1に延びるが、各画素PXの間で電気的に連結が分離され得る。前記信号印加パッドは表示パネル10または外部の電力源と連結されて第1電極幹部210Sに電気信号を印加したり、発光素子300の整列時交流電源を印加することができる。
【0125】
各電極210,220の電極幹部210S,220Sのいずれか一つは、
図4および
図5の整列配線幹部700Sに向かって延びてこれと連結され、他の一つは接地配線幹部600Sに向かって延びるが、接地配線幹部600Sで離隔する状態で終止することができる。
図6には示していないが、電極幹部210S,220Sが延びる第1方向D1には接地配線幹部600Sと整列配線幹部700Sが第2方向D2に延びるように配置され得る。すなわち、
図6に示す電極幹部210S,220Sは
図5に示す接地配線枝部600Bと各整列配線枝部700Bのいずれか一つであり得る。
【0126】
一例として、第1電極幹部210Sは、接地配線幹部600Sに向かって延びるが、これと離隔する状態で終止し、第2電極幹部220Sは各整列配線幹部700Sに向かって延びて連結され得る。この場合、第1電極幹部210Sは接地配線枝部600Bの一部であり、第2電極幹部220Sは各整列配線枝部700Bのいずれか一つであり得る。ただし、これに制限されるものではない。
【0127】
任意の一画素の第1電極幹部210Sは同一行に属する(例えば、第1方向D1に隣接する)隣り合う画素の第1電極幹部210Sと実質的に同一直線上に置かれ得る。すなわち、一画素の第1電極幹部210Sは両端が各画素PXの間で離隔して終止するが、隣画素の第1電極幹部210Sは前記一画素の第1電極幹部210Sの延長線に整列し得る。このような第1電極幹部210Sの配置は製造過程で一つの連結された幹電極で形成され、発光素子300の整列工程を行った後にレーザ等により断線して形成されたものであり得る。そのため、各画素PXに配置される第1電極幹部210Sは各第1電極枝部210Bに互いに異なる電気信号を印加し得、第1電極枝部210Bはそれぞれ別個に駆動され得る。
【0128】
第1電極枝部210Bは第1電極幹部210Sの少なくとも一部から分枝され、第2方向D2に延びて配置され、第1電極幹部210Sに対向して配置される第2電極幹部220Sと離隔する状態で終止し得る。すなわち、第1電極枝部210Bは一端部が第1電極幹部210Sと連結され、他端部は第2電極幹部220Sと離隔する状態で画素PX内に配置され得る。第1電極枝部210Bは各画素PXごとに電気的に分離する第1電極幹部210Sに連結されているので、各画素PX別に互いに異なる電気信号の印加を受け得る。
【0129】
また、第1電極枝部210Bは各画素PXに一つ以上配置され得る。
図6では2個の第1電極枝部210Bが配置され、その間に第2電極枝部220Bが配置された場合を示しているが、これに制限されず、より多くの数の第1電極枝部210Bが配置され得る。この場合、第1電極枝部210Bは複数の第2電極枝部220Bと交互に離隔する状態に配置され、その間に複数の発光素子300が配置され得る。いくつかの実施形態で、第1電極枝部210Bの間に第2電極枝部220Bが配置され、各画素PXは第2電極枝部220Bを基準に対称構造を有し得る。ただし、これに制限されない。
【0130】
第2電極220は第1方向D1に延びて第1電極幹部210Sと離隔して対向するように配置される第2電極幹部220Sと第2電極幹部220Sから分枝され、第2方向D2に延びて第1電極枝部210Bと離隔して対向するように配置される少なくとも一つの第2電極枝部220Bを含み得る。第2電極幹部220Sも第1電極幹部210Sのように一端部はパッド(図示せず)に連結され得る。ただし、第2電極幹部220Sは他端部が第1方向D1に隣接する複数の画素PXに延び得る。すなわち、第2電極幹部220Sは各画素PXの間で電気的に連結され得る。そのため、任意の一画素の第2電極幹部220Sは両端が各画素PXの間で隣画素の第2電極幹部220Sの一端に連結されて各画素PXに同じ電気信号を印加し得る。
【0131】
第2電極枝部220Bは第2電極幹部220Sの少なくとも一部から分枝され、第2方向D2に延びて配置され、第1電極幹部210Sと離隔する状態で終止し得る。すなわち、第2電極枝部220Bは一端部が第2電極幹部220Sと連結され、他端部は第1電極幹部210Sと離隔する状態で画素PX内に配置され得る。第2電極枝部220Bは各画素PXごとに電気的に連結される第2電極幹部220Sに連結されているので、各画素PXごとに同じ電気信号の印加を受け得る。
【0132】
また、第2電極枝部220Bは第1電極枝部210Bと離隔して対向するように配置され得る。ここで、第1電極幹部210Sと第2電極幹部220Sは各画素PXの中央を基準に互いに反対方向で離隔して対向するので、第1電極枝部210Bと第2電極枝部220Bは延びる方向が反対であり得る。すなわち、第1電極枝部210Bは第2方向D2の一方向に延びるが、第2電極枝部220Bは第2方向D2の他方向に延び、各枝部の一端部は画素PXの中央を基準に互いに反対方向に配置され得る。ただし、これに制限されず、第1電極幹部210Sと第2電極幹部220Sは画素PXの中央を基準に同じ方向で互いに離隔して配置されることもできる。この場合、各電極幹部210S,220Sから分枝される第1電極枝部210Bと第2電極枝部220Bは同じ方向に延びることもできる。
【0133】
図6では各画素PX内に一つの第2電極枝部220Bが配置された場合を示しているが、これに制限されず、より多くの数の第2電極枝部220Bが配置され得る。
【0134】
第1電極枝部210Bと第2電極枝部220Bの間には複数の発光素子300が整列され得る。具体的には、複数の発光素子300のうち少なくとも一部は一端部が第1電極枝部210Bと電気的に連結され、他端部が第2電極枝部220Bと電気的に連結され得る。
【0135】
複数の発光素子300は第2方向D2に離隔し、実質的に互いに平行するように整列され得る。発光素子300が離隔する間隔は特に制限されない。場合によっては複数の発光素子300が隣接するように配置されて群れをなし、他の複数の発光素子300は一定間隔離隔する状態で群れをなすこともでき、不均一な密集度を有するが一方向に配向されて整列することもできる。
【0136】
第1電極枝部210Bと第2電極枝部220B上にはそれぞれ接触電極260が配置され得る。
【0137】
複数の接触電極260は第2方向D2に延びて配置され、第1方向D1に互いに離隔して配置され得る。接触電極260は発光素子300の少なくとも一端部とコンタクトされ、接触電極260は第1電極210または第2電極220とコンタクトされて電気信号の印加を受け得る。そのため、接触電極260は第1電極210と第2電極220から伝達される電気信号を発光素子300に伝達し得る。
【0138】
接触電極260は各電極枝部210B,220B上でこれらを部分的に覆うように配置され、発光素子300の一端部または他端部と接触する第1接触電極261と第2接触電極262を含み得る。
【0139】
第1接触電極261は第1電極枝部210B上に配置され、発光素子300の第1電極210と電気的に連結される一端部とコンタクトされ得る。第2接触電極262は第2電極枝部220B上に配置され、発光素子300の第2電極220と電気的に連結される他端部とコンタクトされ得る。
【0140】
いくつかの実施形態で、第1電極枝部210Bまたは第2電極枝部220Bと電気的に連結される発光素子300の両端部はn型またはp型にドーピングされた導電型半導体層であり得る。第1電極枝部210Bと電気的に連結される発光素子300の一端部がp型にドーピングされた導電型半導体層である場合、第2電極枝部220Bと電気的に連結される発光素子300の他端部はn型にドーピングされた導電型半導体層であり得る。ただし、これに制限されるものではなく、その反対の場合でもあり得る。
【0141】
第1接触電極261と第2接触電極262はそれぞれ第1電極枝部210Bと第2電極枝部220B上でこれらを部分的に覆うように配置され得る。
図1のように、第1接触電極261と第2接触電極262は第2方向D2に延び、互いに離隔して対向するように配置され得る。ただし、第1接触電極261と第2接触電極262の一端部は各電極枝部210B,220Bの一端部が一部露出するように終止し得る。また、第1接触電極261と第2接触電極262の他端部は各電極幹部210S,220Sと重ならないように離隔する状態で終止し得る。ただし、これに制限されるものではなく、各電極枝部210B,220Bを覆うこともできる。
【0142】
一方、
図6に示すように、第1電極幹部210Sと第2電極幹部220Sはそれぞれコンタクトホール、例えば第1電極コンタクトホールCNTDおよび第2電極コンタクトホールCNTSを介して後述する薄膜トランジスタ120または電源配線161と電気的に連結され得る。
図6では第1電極幹部210Sと第2電極幹部220S上のコンタクトホールは各サブ画素PX別に配置された場合を示しているが、これに制限されるものではない。前述したように、第2電極幹部220Sの場合、隣接するサブ画素PXに延びて電気的に連結されるために、いくつかの実施形態で第2電極幹部220Sは一つのコンタクトホールを介して薄膜トランジスタと電気的に連結され得る。
【0143】
以下では
図7を参照して表示パネル10上に配置される複数の部材のより具体的な構造について説明する。
【0144】
図7は
図6のI-I’線、II-II’線およびIII-III’線に沿って切断した断面図である。
図7は一つのサブ画素PXのみを示しているが、他の画素の場合にも同一に適用することができる。
図7は任意の発光素子300の一端部と他端部を横切る断面を示す。
【0145】
図6および
図7を参照すると、表示パネル10は、基板110、基板110上に配置された薄膜トランジスタ120,140、薄膜トランジスタ120,140の上部に配置された電極210,220と発光素子300を含み得る。薄膜トランジスタは第1薄膜トランジスタ120と第2薄膜トランジスタ140を含み得、これらはそれぞれ駆動トランジスタとスイッチングトランジスタであり得る。各薄膜トランジスタ120,140は活性層、ゲート電極、ソース電極およびドレイン電極を含み得る。第1電極210は第1薄膜トランジスタ120のドレイン電極と電気的に連結され得る。
【0146】
より具体的に説明すると、基板110は絶縁基板であり得る。基板110はガラス、石英、または高分子樹脂等の絶縁物質からなる。前記高分子物質の例としては、ポリエーテルスルホン(polyethersulphone:PES)、ポリアクリレート(polyacrylate:PA)、ポリアリレート(polyarylate:PAR)、ポリエーテルイミド(polyetherimide:PEI)、ポリエチレンナフタレート(polyethylene naphthalate:PEN)、ポリエチレンテレフタレート(polyethylene terepthalate:PET)、ポリフェニレンサルファイド(polyphenylene sulfide:PPS)、ポリアリレート(polyallylate)、ポリイミド(polyimide:PI)、ポリカーボネート(polycarbonate:PC)、セルローストリアセテート(cellulose triacetate:CAT)、セルロースアセテートプロピオネート(cellulose acetate propionate:CAP)またはこれらの組み合わせが挙げられる。基板110はリジッド基板であり得るが、ベンディング(bending)、フォールディング(folding)、ローリング(rolling)等が可能なフレキシブル(flexible)基板でもある。
【0147】
基板110上にはバッファ層115が配置され得る。バッファ層115は不純物イオンが拡散することを防止し、水分や外気の浸透を防止し、表面平坦化機能を行い得る。バッファ層115はシリコン窒化物、シリコン酸化物、またはシリコン酸窒化物等を含み得る。
【0148】
バッファ層115上には半導体層が配置される。半導体層は第1薄膜トランジスタ120の第1活性層126、第2薄膜トランジスタ140の第2活性層146および補助層163を含み得る。半導体層は多結晶シリコン、単結晶シリコン、酸化物半導体等を含み得る。
【0149】
半導体層上には第1ゲート絶縁層170が配置される。第1ゲート絶縁層170は半導体層を覆う。第1ゲート絶縁層170は薄膜トランジスタのゲート絶縁膜として機能し得る。第1ゲート絶縁層170はシリコン酸化物、シリコン窒化物、シリコン酸窒化物、アルミニウム酸化物、タンタル酸化物、ハフニウム酸化物、ジルコニウム酸化物、チタン酸化物等を含み得る。これらは単独でまたは互いに組合わせて使用することができる。
【0150】
第1ゲート絶縁層170上には第1導電層が配置される。第1導電層は第1ゲート絶縁層170を間に置いて第1薄膜トランジスタ120の第1活性層126上に配置された第1ゲート電極121、第2薄膜トランジスタ140の第2活性層146上に配置された第2ゲート電極141および補助層163上に配置された電源配線161を含み得る。第1導電層はモリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、銀(Ag)、マグネシウム(Mg)、金(Au)、ニッケル(Ni)、ネオジム(Nd)、イリジウム(Ir)、クロム(Cr)、カルシウム(Ca)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、銅(Cu)の中から選択された一つ以上の金属を含み得る。第1導電層は単一膜または多層膜であり得る。
【0151】
第1導電層上には第2ゲート絶縁層180が配置される。第2ゲート絶縁層180は層間絶縁膜であり得る。第2ゲート絶縁層180はシリコン酸化物、シリコン窒化物、シリコン酸窒化物、ハフニウム酸化物、アルミニウム酸化物、チタン酸化物、タンタル酸化物、亜鉛酸化物等の無機絶縁物質からなる。
【0152】
第2ゲート絶縁層180上には第2導電層が配置される。第2導電層は第2絶縁層を間に置いて第1ゲート電極121上に配置されたキャパシタ電極128を含む。キャパシタ電極128は第1ゲート電極121と維持キャパシタをなす。
【0153】
第2導電層は上述した第1導電層と同一にモリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、銀(Ag)、マグネシウム(Mg)、金(Au)、ニッケル(Ni)、ネオジム(Nd)、イリジウム(Ir)、クロム(Cr)、カルシウム(Ca)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、銅(Cu)の中から選択された一つ以上の金属を含み得る。
【0154】
第2導電層上には層間絶縁層190が配置される。層間絶縁層190は層間絶縁膜であり得る。さらに、層間絶縁層190は表面平坦化機能を行い得る。層間絶縁層190は、アクリル系樹脂(polyacrylates resin)、エポキシ樹脂(epoxy resin)、フェノール樹脂(phenolic resin)、ポリアミド系樹脂(polyamides resin)、ポリイミド系樹脂(polyimides rein)、不飽和ポリエステル系樹脂(unsaturated polyesters resin)、ポリフェニレン系樹脂(poly phenylenethers resin)、ポリフェニレンスルフィド系樹脂(polyphenylenesulfides resin)またはベンゾシクロブテン(benzocyclobutene,BCB)等の有機絶縁物質を含み得る。
【0155】
層間絶縁層190上には第3導電層が配置される。第3導電層は第1薄膜トランジスタ120の第1ドレイン電極123と第1ソース電極124、第2薄膜トランジスタ140の第2ドレイン電極143と第2ソース電極144、および電源配線161上部に配置された電源電極162を含む。
【0156】
第1ソース電極124および第1ドレイン電極123は、それぞれ層間絶縁層190と第2ゲート絶縁層180を貫く第1コンタクトホール129を介して第1活性層126と電気的に連結され得る。第2ソース電極144および第2ドレイン電極143はそれぞれ層間絶縁層190と第2ゲート絶縁層180を貫く第2コンタクトホール149を介して第2活性層146と電気的に連結され得る。電源電極162は層間絶縁層190と第2ゲート絶縁層180を貫く第3コンタクトホール169を介して電源配線161と電気的に連結され得る。
【0157】
第3導電層は、アルミニウム(Al)、モリブデン(Mo)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、銀(Ag)、マグネシウム(Mg)、金(Au)、ニッケル(Ni)、ネオジム(Nd)、イリジウム(Ir)、クロム(Cr)、カルシウム(Ca)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、銅(Cu)の中から選択された一つ以上の金属を含み得る。第3導電層は単一膜または多層膜であり得る。例えば、第3導電層は、Ti/Al/Ti、Mo/Al/Mo、Mo/AlGe/Mo、Ti/Cu等の積層構造で形成され得る。
【0158】
第3導電層上には絶縁基板層200が配置される。絶縁基板層200はアクリル系樹脂(polyacrylates resin)、エポキシ樹脂(epoxy resin)、フェノール樹脂(phenolic resin)、ポリアミド系樹脂(polyamides resin)、ポリイミド系樹脂(polyimides rein)、不飽和ポリエステル系樹脂(unsaturated polyesters resin)、ポリフェニレン系樹脂(poly phenylenethers resin)、ポリフェニレンスルフィド系樹脂(polyphenylenesulfides resin)またはベンゾシクロブテン(benzocyclobutene,BCB)等の有機物質からなる。絶縁基板層200の表面は平坦であり得る。
【0159】
絶縁基板層200上には複数の隔壁410,420が配置され得る。複数の隔壁410,420は各画素PX内で互いに離隔して対向するように配置され、互いに離隔する隔壁410,420、例えば第1隔壁410および第2隔壁420上にはそれぞれ第1電極210と第2電極220が配置され得る。
図6では一つの画素PX内に3個の隔壁410,420、具体的には2個の第1隔壁410と一つの第2隔壁420が配置され、それぞれこれらを覆うように第1電極210と第2電極220が配置される場合を示している。
図7ではこれらのうち一つの第1隔壁410と一つの第2隔壁420の断面図のみを示しており、これらの配置構造は
図7に示していない他の第1隔壁410の場合にも同様に適用することができる。
【0160】
ただし、隔壁410,420の数はこれに制限されない。例えば、一つの画素PX内により多くの数の隔壁410,420が配置されてより多くの数の第1電極210と第2電極220が配置されることもできる。隔壁410,420はその上に第1電極210が配置される少なくとも一つの第1隔壁410と、その上に第2電極220が配置される少なくとも一つの第2隔壁420を含むこともできる。この場合、第1隔壁410と第2隔壁420は互いに離隔して対向するように配置され、複数の隔壁が一方向に互いに交互に配置され得る。いくつかの実施形態で、2個の第1隔壁410が離隔して配置され、前記離隔する第1隔壁410の間に一つの第2隔壁420が配置されることもできる。
【0161】
また、
図7には示していないが、前述したように第1電極210と第2電極220はそれぞれ電極幹部210S,220Sと電極枝部210B,220Bを含み得る。
図7の第1隔壁410と第2隔壁420上にはそれぞれ第1電極枝部210Bと第2電極枝部220Bが配置されたものと理解することができる。
【0162】
複数の隔壁410,420は実質的に同じ物質からなり一つの工程で形成され得る。この場合、隔壁410,420は一つの格子型パターンをなすこともできる。隔壁410,420はポリイミド(PI)を含み得る。
【0163】
一方、図面には示していないが、複数の隔壁410,420のうち少なくとも一部は各画素PXの境界に配置されてこれらを互いに区分することもできる。この場合、画素PXの境界に配置される隔壁410,420上には電極210,220が配置されなくてもよい。このような隔壁も上述した第1隔壁410および第2隔壁420と共に実質的に格子型パターンに配置され得る。各サブ画素PXの境界に配置される隔壁410,420のうち少なくとも一部は表示パネル10の他の電極ラインをカバーするように形成されることもできる。
【0164】
複数の隔壁410,420は絶縁基板層200を基準に少なくとも一部が突出した構造を有し得る。隔壁410,420は発光素子300が配置された平面を基準に上部に突出し得、前記突出した部分は少なくとも一部が傾斜を有し得る。傾斜を有して突出した構造の隔壁410,420はその上に配置される反射層211,221が入射される光を反射させ得る。発光素子300で反射層211,221に向かう光は反射して表示パネル10の外部方向、例えば、隔壁410,420の上部に伝達され得る。突出した構造の隔壁410,420の形状は特に制限されない。
図7では側面が傾斜し、上面が平坦で縁が角ばった形態である場合を示しているが、これに制限されず曲線型に突出した構造であってもよい。
【0165】
複数の隔壁410,420上には反射層211,221が配置され得る。
【0166】
第1反射層211は第1隔壁410を覆い、一部は絶縁基板層200を貫く第4コンタクトホール319_1を介して第1薄膜トランジスタ120の第1ドレイン電極123と電気的に連結される。第2反射層221は第2隔壁420を覆い、一部は絶縁基板層200を貫く第5コンタクトホール319_2を介して電源電極162と電気的に連結される。
【0167】
第1反射層211は画素PX内で第4コンタクトホール319_1を介して第1薄膜トランジスタ120の第1ドレイン電極123と電気的に連結され得る。したがって、第1薄膜トランジスタ120は画素PXと重なる領域に配置され得る。
図6では第1電極幹部210S上に配置された第1電極コンタクトホールCNTDを介して第1薄膜トランジスタ120と電気的に連結される場合を示している。すなわち、第1電極コンタクトホールCNTDは第4コンタクトホール319_1であり得る。
【0168】
第2反射層221も画素PX内で第5コンタクトホール319_2を介して電源電極162と電気的に連結され得る。
図7では一画素PX内で第2反射層221が第5コンタクトホール319_2を介して連結される場合を示している。
図6では第2電極幹部220S上の複数の第2電極コンタクトホールCNTSを介して各画素PXの第2電極220が電源配線161と電気的に連結される場合を示している。すなわち、第2電極コンタクトホールCNTSは第5コンタクトホール319_2であり得る。
【0169】
前述したように、
図6では第1電極コンタクトホールCNTDと第2電極コンタクトホールCNTSはそれぞれ第1電極幹部210Sと第2電極幹部220S上に配置される。そのため、
図7は表示パネル10の断面図上、第1電極210および第2電極220は第1電極枝部210Bと第2電極枝部220Bが配置される隔壁410,420と離隔する領域でそれぞれ第4コンタクトホール319_1および第5コンタクトホール319_2を介して第1薄膜トランジスタ120または電源配線161と電気的に連結される場合を示している。
【0170】
ただし、これに制限されるものではない。例えば、
図6で第2電極コンタクトホールCNTSは第2電極幹部220S上でも多様な位置に配置され得、場合によっては第2電極枝部220B上に位置することもできる。また、いくつかの実施形態では、第2反射層221は一画素PX以外の領域で一つの第2電極コンタクトホールCNTSまたは第5コンタクトホール319_2と連結され得る。
【0171】
表示パネル10は画素PXが配置された表示領域DA以外の領域、例えば、非表示領域NDAが存在し得る。各画素PXの第2電極220は互いに第2電極幹部220Sを介して電気的に連結され、同じ電気信号の印加を受け得る。
【0172】
いくつかの実施形態で第2電極220の場合、表示パネル10の外側部に位置した非表示領域NDAで第2電極幹部220Sが一つの第2電極コンタクトホールCNTSを介して電源電極162と電気的に連結され得る。
図6の表示パネル10とは異なり、第2電極幹部220Sが一つのコンタクトホールを介して電源電極162と連結されても、第2電極幹部220Sは隣接する画素PXに延びて配置されて電気的に連結されているので、各画素PXの第2電極枝部220Bに同じ電気信号を印加することもできる。表示パネル10の第2電極220の場合、電源電極162から電気信号の印加を受けるためのコンタクトホールの位置は表示パネル10の構造によって多様であり得る。
【0173】
一方、再び
図6と
図7を参照すると、反射層211,221は発光素子300から放出される光を反射させるために、反射率が高い物質を含み得る。一例として、反射層211,221は、銀(Ag)、銅(Cu)等とのような物質を含み得るが、これに制限されるものではない。
【0174】
第1反射層211および第2反射層221上にはそれぞれ第1電極層212および第2電極層222が配置され得る。
【0175】
第1電極層212は第1反射層211の真上に配置される。第1電極層212は第1反射層211と実質的に同じパターンを有し得る。第2電極層222は第2反射層221の真上に配置され、第1電極層212と離隔するように配置される。第2電極層222は第2反射層221と実質的に同じパターンを有し得る。
【0176】
一実施形態で、電極層212,222はそれぞれ下部の反射層211,221を覆い得る。すなわち、電極層212,222は反射層211,221より大きく形成されて反射層211,221の端部の側面を覆い得る。しかし、これに制限されるものではない。
【0177】
第1電極層212と第2電極層222はそれぞれ第1薄膜トランジスタ120または電源電極162と連結された第1反射層211と第2反射層221に伝達される電気信号を後述する接触電極261,262に伝達し得る。電極層212,222は透明性伝導性物質を含み得る。一例として、電極層212,222は、ITO(Indium Tin Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)、ITZO(Indium Tin-Zinc Oxide)等のような物質を含み得るが、これに制限されるものではない。いくつかの実施形態で、反射層211,221と電極層212,222はITO、IZO、ITZO等のような透明導電層と銀、銅のような金属層がそれぞれ一層以上積層された構造をなし得る。一例として、反射層211,221と電極層212,222は、ITO/銀(Ag)/ITOの積層構造を形成することもできる。
【0178】
第1隔壁410上に配置される第1反射層211と第1電極層212は第1電極210をなす。第1電極210は第1隔壁410の両終端に延びた領域まで突出し得、そのため第1電極210は前記突出した領域で絶縁基板層200と接触し得る。第2隔壁420上に配置される第2反射層221と第2電極層222は第2電極220をなす。第2電極220は第2隔壁420の両終端に延びた領域まで突出し得、そのため第2電極220は前記突出した領域で絶縁基板層200と接触し得る。
【0179】
第1電極210と第2電極220はそれぞれ第1隔壁410と第2隔壁420の全領域をカバーするように配置され得る。ただし、前述したように、第1電極210と第2電極220は互いに離隔して対向するように配置される。各電極が離隔する間には後述するように第1絶縁層510が配置され、その上部に発光素子300が配置され得る。
【0180】
また、第1反射層211は第1薄膜トランジスタ120から駆動電圧の伝達を受け、第2反射層221は電源配線161から電源電圧の伝達を受け得るので、第1電極210と第2電極220はそれぞれ駆動電圧と電源電圧の伝達を受け得る。第1電極210は第1薄膜トランジスタ120と電気的に連結され、第2電極220は電源配線161と電気的に連結され得る。そのため、第1電極210と第2電極220上に配置される第1接触電極261および第2接触電極262は前記駆動電圧と電源電圧の印加を受け得る。前記駆動電圧と電源電圧は発光素子300に伝達され、発光素子300に所定の電流が流れることにより光を放出し得る。
【0181】
第1電極210および第2電極220上にはこれらを部分的に覆う第1絶縁層510が配置される。第1絶縁層510は第1電極210と第2電極220の上面を大部分覆うように配置され、第1電極210と第2電極220の一部を露出させ得る。また、第1絶縁層510は第1電極210および第2電極220の間の空間内にも配置され得る。第1絶縁層510は平面上第1電極枝部210Bおよび第2電極枝部220Bの間の空間に沿って形成された島状または線状形状を有し得る。
【0182】
図7では一つの第1電極(210,例えば第1電極枝部210B)と一つの第2電極(220,例えば第2電極枝部220B)の間の離隔する空間に第1絶縁層510が配置された場合を示している。ただし、前述したように第1電極210と第2電極220は複数であり得るので、第1絶縁層510は一つの第1電極210と他の第2電極220または一つの第2電極220と他の第1電極210の間にも配置され得る。また、第1絶縁層510は第1電極210と第2電極220が互いに対向する各側部の反対側部上でもこれらを部分的に覆うように配置され得る。すなわち、第1絶縁層510は第1電極210と第2電極220の中心部を露出させるように配置され得る。
【0183】
第1絶縁層510上には発光素子300が配置される。第1絶縁層510は発光素子300と絶縁基板層200の間に配置され得る。第1絶縁層510の下面は絶縁基板層200に接触し、第1絶縁層510の上面に発光素子300が配置され得る。そして第1絶縁層510は両側面で各電極210,220と接触し、これらを電気的に相互絶縁させ得る。
【0184】
第1絶縁層510は各電極210,220上の一部領域、例えば、第1電極210と第2電極220が対向する方向に突出した領域のうち一部と重なり得る。また、隔壁410,420の傾斜した側面および平坦な上面と各電極210,220が重なる領域にも第1絶縁層510が配置され得る。
【0185】
一例として、第1絶縁層510は第1電極210と第2電極220が互いに対向する方向に突出した各端部を覆い得る。第1絶縁層510は絶縁基板層200と下面の一部が接触し得、各電極210,220と下面の一部および側面が接触し得る。そのため、第1絶縁層510は各電極210,220と重なる領域を保護すると同時に、これらを電気的に相互絶縁させ得る。また、発光素子300の第1導電型半導体310および第2導電型半導体320が他の基材と直接接触することを防止して発光素子300の損傷を防止することができる。
【0186】
ただし、これに制限されず、いくつかの実施形態では第1絶縁層510が第1電極210と第2電極220上の領域のうち隔壁410,420の傾斜した側面と重なる領域にのみ配置されることもできる。この場合、第1絶縁層510の下面は隔壁410,420の傾斜した側面で終止し、隔壁410,420の傾斜した側面のうち一部上に配置される各電極210,220は露出して接触電極260とコンタクトされ得る。
【0187】
また、第1絶縁層510は、発光素子300の両端部は露出するように配置され得る。そのため、接触電極260は前記各電極210,220の露出した上部面と発光素子300の両端部と接触し得、接触電極260は第1電極210と第2電極220に印加される電気信号を発光素子300に伝達し得る。
【0188】
発光素子300は第1電極210と第2電極220の間に少なくとも一つ配置され得る。
図7では断面上第1電極210と第2電極220の間に一つの発光素子300が配置された場合を示しているが、
図6のように平面上他の方向(例えば、第2方向D2)に複数の発光素子300が配置され得ることは自明である。
【0189】
具体的には、発光素子300は一端部が第1電極210と電気的に連結され、他端部は第2電極220と電気的に連結され得る。発光素子300の両端部はそれぞれ第1接触電極261および第2接触電極262とコンタクトされ得る。
【0190】
一方、
図6では各画素PX内に同じ色の光を放出する発光素子300のみが配置された場合を例示している。ただし、これに制限されず前述したように互いに異なる色の光を放出する発光素子300が一つの画素PX内に共に配置されることもできる。
【0191】
発光素子300は発光ダイオード(Light Emitting diode)であり得る。発光素子300はその大きさが概してナノ単位であるナノ構造物であり得る。発光素子300は無機物からなる無機発光ダイオードであり得る。発光素子300が無機発光ダイオードである場合、互いに対向する2個の電極の間に無機結晶構造を有する発光物質を配置し、発光物質に特定方向に電界を形成すると、無機発光ダイオードが特定極性が形成される前記2個の電極の間に整列され得る。
【0192】
いくつかの実施形態で発光素子300は、第1導電型半導体310、素子活性層330、第2導電型半導体320および電極物質層370が順次形成され、これらの外周面を囲む絶縁性物質層380を含み得る。発光素子300の前記形成された順序は絶縁基板層200に水平な方向に第1導電型半導体310、素子活性層330、第2導電型半導体320および電極物質層370が配置され得る。すなわち、前記複数の層が形成された発光素子300は絶縁基板層200と水平な横方向に配置され得る。ただし、これに制限されず、発光素子300は第1電極210と第2電極220の間で上述した積層方向が反対になるように整列することもできる。
【0193】
また、
図7では一つの発光素子300のみ配置された場合を示しているが、前述したように第1電極210と第2電極220の間には互いに異なる直径を有する複数の発光素子300が配置され得る。発光素子300に対する詳しい説明は後述する。
【0194】
第2絶縁層520は発光素子300上の少なくとも一部領域と重なるように配置され得る。第2絶縁層520は発光素子300を保護すると同時に第1電極210と第2電極220の間で発光素子300を固定させる機能を行うこともできる。
【0195】
図7では第2絶縁層520が断面図上発光素子300の上部面にのみ配置された場合を示しているが、第2絶縁層520は発光素子300の外面を囲むように配置され得る。すなわち、第1絶縁層510のように第2絶縁層520は平面上第1電極枝部210Bと第2電極枝部220Bの間の空間に沿って第2方向D2に延びて島状または線状の形状を有するように配置され得る。
【0196】
また、第2絶縁層520の材料の一部は発光素子300の下面と第1絶縁層510が接する領域にも配置され得る。これは表示パネル10の製造時、第1絶縁層510上に発光素子300が整列され、その上に第2絶縁層520が配置される時形成されたものであり得る。発光素子300の下面と接する第1絶縁層510に一部の孔隙が形成されると、第2絶縁層520が形成される時前記孔隙に第2絶縁層520の材料の一部が浸透して形成されたものであり得る。
【0197】
第2絶縁層520は発光素子300の両側面が露出するように配置される。すなわち、断面上発光素子300の上部面に配置された第2絶縁層520は一軸方向に測定された長さが発光素子300より短いため、第2絶縁層520は発光素子300の前記両側面より内側に陥没し得る。そのため、第1絶縁層510、発光素子300および第2絶縁層520は側面が階段式に積層され得る。この場合、後述する接触電極261,262は発光素子300の両端部の側面と円滑に接触が行われ得る。ただし、これに制限されず、第2絶縁層520の長さと発光素子300の長さが一致して両側部が整列され得る。
【0198】
一方、第2絶縁層520は第1絶縁層510を覆うように配置された後一部領域、例えば、発光素子300が接触電極260とコンタクトされるように露出する領域でパターニングされて形成されたものであり得る。第2絶縁層520をパターニングする段階は通常の乾式エッチングまたは湿式エッチングにより行い得る。ここで、第1絶縁層510がパターニングされないようにするために、第1絶縁層510と第2絶縁層520は互いに異なるエッチング選択比を有する材料を含み得る。すなわち、第2絶縁層520をパターニングする時、第1絶縁層510はエッチングストッパー(etching stopper)の機能を行うこともできる。
【0199】
そのため、第2絶縁層520が発光素子300の外面を覆い、発光素子300の両端部は露出するようにパターニングしても、第1絶縁層510は材料が損傷しない。特に、発光素子300と接触電極260がコンタクトされる発光素子300の両端部で第1絶縁層510と発光素子300はなめらかな接触面を形成することができる。
【0200】
第2絶縁層520上には第1電極210上に配置され、第2絶縁層520の少なくとも一部と重なる第1接触電極261、第2電極220上に配置され、第2絶縁層520の少なくとも一部と重なる第2接触電極262が配置され得る。
【0201】
第1接触電極261と第2接触電極262はそれぞれ第1電極210と第2電極220の上部面に配置され得る。具体的には、第1接触電極261と第2接触電極262は第1絶縁層510がパターニングされて第1電極210と第2電極220の一部が露出する領域でそれぞれ第1電極層212および第2電極層222と接触し得る。第1接触電極261と第2接触電極262は発光素子300の一端部の側面、例えば第1導電型半導体310、第2導電型半導体320または電極物質層370にそれぞれ接触し得る。そのため、第1接触電極261および第2接触電極262は第1電極層212および第2電極層222に印加された電気信号を発光素子300に伝達し得る。
【0202】
第1接触電極261は第1電極210上でこれを部分的にカバーするように配置され、下面が部分的に発光素子300、第1絶縁層510および第2絶縁層520と接触し得る。第1接触電極261の第2接触電極262が配置された方向の一端部は第2絶縁層520上に配置される。第2接触電極262は第2電極220上でこれを部分的にカバーするように配置され、下面が部分的に発光素子300、第1絶縁層510および第3絶縁層530と接触し得る。第2接触電極262の第1接触電極261が配置された方向の一端部は第3絶縁層530上に配置される。
【0203】
第1絶縁層510および第2絶縁層520は第1隔壁410と第2隔壁420の上部面で第1電極210と第2電極220を覆うように配置された領域がパターニングされ得る。そのため、第1電極210と第2電極220はそれぞれ第1電極層212および第2電極層222が露出し、前記露出した領域で各接触電極261,262と電気的に連結され得る。
【0204】
第1接触電極261および第2接触電極262は第2絶縁層520または第3絶縁層530上で互いに離隔して配置され得る。すなわち、第1接触電極261および第2接触電極262は発光素子300と第2絶縁層520または第3絶縁層530に共に接触するが、第2絶縁層520上では積層された方向に離隔して配置されることによって電気的に絶縁され得る。これによって第1接触電極261と第2接触電極262はそれぞれ第1薄膜トランジスタ120と電源配線161で互いに異なる電源の印加を受け得る。一例として、第1接触電極261は第1薄膜トランジスタ120から第1電極210に印加される駆動電圧を、第2接触電極262は電源配線161から第2電極220に印加される共通電源電圧の印加を受け得る。ただし、これに制限されるものではない。
【0205】
接触電極261,262は伝導性物質を含み得る。例えば、ITO、IZO、ITZO、アルミニウム(Al)等を含み得る。ただし、これに制限されるものではない。
【0206】
また、接触電極261,262は電極層212,222と同じ物質を含み得る。接触電極261,262は電極層212,222にコンタクトされるように、電極層212,222上で実質的に同じパターンに配置され得る。一例として、第1電極層212と第2電極層222にコンタクトされる第1接触電極261と第2接触電極262は第1電極層212および第2電極層222に印加される電気信号の伝達を受けて発光素子300に伝達し得る。
【0207】
第3絶縁層530は第1接触電極261の上部に配置され、第1接触電極261と第2接触電極262を電気的に相互絶縁させ得る。第3絶縁層530は第1接触電極261を覆うように配置され、発光素子300が第2接触電極262とコンタクトされるように発光素子300の一部領域には重ならないように配置され得る。第3絶縁層530は第2絶縁層520の上部面で第1接触電極261、第2接触電極262および第2絶縁層520と部分的に接触し得る。第3絶縁層530は第2絶縁層520の上部面で第1接触電極261の一端部をカバーするように配置され得る。そのため第3絶縁層530は第1接触電極261を保護すると同時に、第1接触電極261と第2接触電極262を電気的に絶縁させ得る。
【0208】
第3絶縁層530の第2電極220が配置された方向の一端部は第2絶縁層520の一側面と整列され得る。
【0209】
一方、いくつかの実施形態で、表示パネル10は第3絶縁層530が省略され得る。そのため、第1接触電極261と第2接触電極262は実質的に同じ平面上に配置され得、後述するパッシベーション層550によって第1接触電極261と第2接触電極262は電気的に相互絶縁され得る。
【0210】
パッシベーション層550は第3絶縁層530および第2接触電極262の上部に形成され、外部環境に対して絶縁基板層200上に配置される部材を保護する機能をし得る。第1接触電極261および第2接触電極262が露出する場合、電極損傷によって接触電極材料の断線問題が発生し得るので、パッシベーション層550でこれらをカバーすることができる。すなわち、パッシベーション層550は第1電極210、第2電極220、発光素子300等をカバーするように配置され得る。また、前述したように、第3絶縁層530が省略される場合、パッシベーション層550は第1接触電極261と第2接触電極262の上部に形成され得る。この場合、パッシベーション層550は第1接触電極261と第2接触電極262を電気的に相互絶縁させることもできる。
【0211】
上述した第1絶縁層510、第2絶縁層520、第3絶縁層530およびパッシベーション層550それぞれは無機物絶縁性物質を含み得る。例えば、第1絶縁層510、第2絶縁層520、第3絶縁層530およびパッシベーション層550は、シリコン酸化物(SiOx)、シリコン窒化物(SiNx)、シリコン酸窒化物(SiOxNy)、酸化アルミニウム(Al2O3)、窒化アルミニウム(AlN)等のような物質を含み得る。第1絶縁層510、第2絶縁層520、第3絶縁層530およびパッシベーション層550は同じ物質からなってもよいが、互いに異なる物質からなってもよい。その他、第1絶縁層510、第2絶縁層520、第3絶縁層530およびパッシベーション層550に絶縁性を付与する多様な物質が適用可能である。
【0212】
一方、第1絶縁層510と第2絶縁層520は前述したように、互いに異なるエッチング選択比を有し得る。一例として、第1絶縁層510がシリコン酸化物(SiOx)を含む場合、第2絶縁層520はシリコン窒化物(SiNx)を含み得る。他の例として、第1絶縁層510がシリコン窒化物(SiNx)を含む場合には、第2絶縁層520はシリコン酸化物(SiOx)を含むこともできる。ただし、これに制限されるものではない。
【0213】
一方、発光素子300は基板上でエピタキシャル(Epitaxial)成長法によって製造されることができる。基板上に半導体層を形成するためのシード結晶(Seed crystal)層を形成し、所望する半導体材料を蒸着させて成長させ得る。以下、
図8を参照して多様な実施形態による発光素子300の構造について詳細に説明する。
【0214】
【0215】
図8を参照すると、発光素子300は複数の導電型半導体310,320、素子活性層330、電極物質層370および絶縁性物質層380を含み得る。第1電極210および第2電極220から印加される電気信号は複数の導電型半導体310,320を介して素子活性層330に伝達して光を放出することができる。
【0216】
具体的には、発光素子300は第1導電型半導体310、第2導電型半導体320、第1導電型半導体310と第2導電型半導体320の間に配置される素子活性層330、第2導電型半導体320上に配置される電極物質層370と、これらの外周面を囲むように配置される絶縁性物質層380を含み得る。絶縁性物質層380は第1導電型半導体310、第2導電型半導体320、素子活性層330および電極物質層370と接触してこれらの外周面を囲むように形成され得る。
図8の発光素子300は第1導電型半導体310、素子活性層330、第2導電型半導体320および電極物質層370が長さ方向に順次形成された構造を示しているが、これに制限されない。電極物質層370は省略することができ、いくつかの実施形態では第1導電型半導体310および第2導電型半導体320の両側面のうち少なくともいずれか一つに配置されることもできる。以下では、
図8の発光素子300を例示して説明し、後述する発光素子300に関する説明は発光素子300が他の構造をさらに含んでも同様に適用できることは自明である。
【0217】
第1導電型半導体310はn型半導体層であり得る。一例として、発光素子300が青色波長帯の光を放出する場合、第1導電型半導体310は、InxAlyGa1-x-yN(0≦x≦1,0≦y≦1,0≦x+y≦1)の化学式を有する半導体材料であり得る。例えば、n型にドーピングされたInAlGaN、GaN、AlGaN、InGaN、AlNおよびInNのうちいずれか一つ以上であり得る。第1導電型半導体310は第1導電性ドーパントがドーピングされ得、一例として第1導電性ドーパントはSi、Ge、Sn等であり得る。第1導電型半導体310の長さは1.5μm~5μmの範囲を有し得るが、これに制限されるものではない。
【0218】
第2導電型半導体320はp型半導体層であり得る。一例として、発光素子300が青色波長帯の光を放出する場合、第2導電型半導体320は、InxAlyGa1-x-yN(0≦x≦1,0≦y≦1,0≦x+y≦1)の化学式を有する半導体材料であり得る。例えば、p型にドーピングされたInAlGaN、GaN、AlGaN、InGaN、AlNおよびInNのうちいずれか一つ以上であり得る。第2導電型半導体320は第2導電性ドーパントがドーピングされ、一例として第2導電性ドーパントはMg、Zn、Ca、Se、Ba等であり得る。第2導電型半導体320の長さは0.08μm~0.25μmの範囲を有し得るが、これに制限されるものではない。
【0219】
素子活性層330は第1導電型半導体310および第2導電型半導体320の間に配置され、単一または多重量子井戸構造の物質を含み得る。素子活性層330が多重量子井戸構造の物質を含む場合、量子層(Quantum layer)と井戸層(Well layer)が互いに交互に複数積層された構造であり得る。素子活性層330は第1導電型半導体310および第2導電型半導体320を介して印加される電気信号に応じて電子-正孔対の結合によって光を発光し得る。一例として、素子活性層330が青色波長帯の光を放出する場合、AlGaN、AlInGaN等の物質を含み得、特に、素子活性層330が多重量子井戸構造で、量子層と井戸層が交互に積層された構造である場合、量子層はAlGaNまたはAlInGaN、井戸層はGaNまたはAlGaN等のような物質を含み得る。ただし、これに制限されるものではなく、素子活性層330はバンドギャップ(Band gap)エネルギが大きい種類の半導体物質とバンドギャップエネルギが小さい半導体物質が互いに交互に積層された構造であり得、発光する光の波長帯によって異なる3族~5族半導体物質を含むこともできる。そのため、素子活性層330が放出する光は青色波長帯の光に制限されず、場合により赤色、緑色波長帯の光を放出することもできる。素子活性層330の長さは0.05μm~0.25μmの範囲を有し得るが、これに制限されるものではない。
【0220】
素子活性層330から放出される光は発光素子300の長さ方向の外部面だけでなく、両側面に放出され得る。すなわち、素子活性層330から放出される光は一方向に方向性が制限されない。
【0221】
一方、発光素子300の素子活性層330は組成の差によって発光する光の波長帯が変わる。特に、素子活性層330の活性物質の種類によって異なる色の光を放出することもできるが、同じ種類の活性物質を含んでも素子活性層330内の組成比率、半導体結晶の格子変形(lattice strain)によって発光波長に偏差が生じ得る。すなわち、素子活性層330が同じ種類の活性物質を含んで任意のバンドギャップエネルギを有し得るが、発光素子300の製造時素子活性層330に形成される活性物質結晶の格子変形(lattice strain)によって前記バンドギャップエネルギが変わり、そのため放出される光の波長帯に偏差が生じ得る。
【0222】
ここで、複数の発光素子300が互いに異なる直径を有するように形成される場合、各発光素子300の素子活性層330に含まれた活性物質結晶の格子変形(lattice strain)が変わり得る。発光素子300の間の互いに異なる格子変形(lattice strain)によって素子活性層330のバンドギャップエネルギが変われ、そのため放出される光の波長が変わり得る。
【0223】
したがって、任意の波長帯の光を放出する発光素子300を基準に、発光素子300の直径を調節して前記波長帯の光と偏差を有する他の発光素子300の発光波長を制御することができる。
【0224】
電極物質層370はオーミック(ohmic)接触電極であり得る。ただし、これに制限されず、ショットキー(Schottky)接触電極であり得る。電極物質層370は伝導性のある金属を含み得る。例えば、電極物質層370は、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、インジウム(In)、金(Au)、銀(Ag)、ITO(Indium Tin Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)およびITZO(Indium Tin-Zinc Oxide)のうち少なくともいずれか一つを含み得る。電極物質層370は同じ物質を含み得、互いに異なる物質を含むこともできる。ただし、これに制限されるものではない。
【0225】
絶縁性物質層380は、第1導電型半導体310、第2導電型半導体320、素子活性層330および電極物質層370の外部に形成され、これらを保護する機能を行い得る。一例として、絶縁性物質層380は前記部材の側面部を囲むように形成され、発光素子300の長さ方向の両端部、例えば第1導電型半導体310および電極物質層370が配置された両端部には形成されなくてもよい。ただし、これに制限されない。
【0226】
絶縁性物質層380は、絶縁特性を有する物質、例えば、シリコン酸化物(Silicon oxide,SiOx)、シリコン窒化物(Silicon nitride,SiNx)、酸窒化シリコン(SiOxNy)、窒化アルミニウム(Aluminum nitride,AlN)、酸化アルミニウム(Aluminum oxide,Al2O3)等を含み得る。そのため素子活性層330が第1電極210または第2電極220と直接接触する場合に発生し得る電気的短絡を防止することができる。また、絶縁性物質層380は素子活性層330を含んで発光素子300の外周面を保護するので、発光効率の低下を防止することができる。
【0227】
図面では絶縁性物質層380が長さ方向に延びて第1導電型半導体310から電極物質層370までカバーできるように形成された場合を示しているが、これに制限されない。絶縁性物質層380は第1導電型半導体310、素子活性層330および第2導電型半導体320のみカバーしたり、電極物質層370外面の一部のみカバーして電極物質層370の一部外面が露出することもできる。
【0228】
絶縁性物質層380の厚さは0.5μm~1.5μmの範囲を有し得るが、これに制限されるものではない。
【0229】
また、いくつかの実施形態で、絶縁性物質層380は外周面が表面処理され得る。前述したように、発光素子300が電極210,220の間で整列する時、複数の発光素子300が溶液内で分散した状態で塗布され得る。ここで、発光素子300が溶液内で隣接する他の発光素子300と凝集せず分散した状態を維持するために、絶縁性物質層380は表面が疎水性または親水性処理されて前記溶液内で相互分散した状態を維持することができる。そのため、発光素子300の整列時第1電極210と第2電極220の間に凝集せず整列され得る。
【0230】
発光素子300は円筒形であり得る。そのため、発光素子300の両端部を横切る長さ方向に切った断面図は四角形の形状を有し得る。ただし、発光素子300の形状がこれに制限されるものではなく、正六面体、直六面体、六角柱型等多様な形態を有し得る。発光素子300は長さが1μm~10μmまたは2μm~5μmの範囲を有し得、好ましくは4μm内外の長さを有し得る。また、発光素子300の直径は300nm~700nmの範囲を有し得、前述したように、表示パネル10に含まれる複数の発光素子300は素子活性層330の組成差によって互いに異なる直径を有し得る。好ましくは発光素子300の直径は500nm内外の範囲を有し得る。
【0231】
以下では
図9ないし
図13を参照して、一実施形態による発光素子300の製造方法について詳細に説明する。
【0232】
図9ないし
図13は一実施形態による表示パネルの製造方法を示す概略図である。
【0233】
先に、
図9を参照すると、表示パネル10の下部基板SUB上に接地配線600、第1整列配線710、第2整列配線720および第3整列配線730を配置する。接地配線600と各整列配線710,720,730の配置構造は
図5を参照して上述したとおりである。
図9の表示パネル10の下部基板SUBにも表示領域DAと非表示領域NDA、第1整列領域AA1、第2整列領域AA2および第3整列領域AA3が定義され得る。
【0234】
図9に示す接地配線枝部600Bは
図5とは異なり互いに連結された状態に配置され得る。
図5の接地配線枝部600Bは後述する段階で接地配線枝部600Bと整列配線枝部700Bの間に発光素子300を整列した後、接地配線枝部600Bを部分的に断線する工程を行うことによって形成され得る。
【0235】
次に
図10ないし
図12を参照すると、整列領域AA上に発光素子300を含む塗布性溶液Sを塗布し、各整列配線700を介して整列信号を印加する。
【0236】
発光素子300を含む塗布性溶液Sは表示パネル10の下部基板SUB上でノズル(nozzle)を介して塗布され得る。一例として、発光素子300を塗布する工程はインクジェットプリンティング法(Inkjet printing)、ダイスロットコート法(Dye-solt coating)等によって行われ、例示的な実施形態でインクジェットプリンティング法を用いることができる。
【0237】
発光素子300はノズル(nozzle)を用いて表示パネル10の下部基板SUBに定義された表示領域DAに塗布され得る。発光素子300を塗布する順序は特に制限されないが、一例として、発光素子300は第1整列領域AA1の一側から第2方向D2に向かって第3整列領域AA3の他側まで順次塗布され得る。
【0238】
図面ではノズル(nozzle)が第2方向D2へのみ移動する場合を示しているが、これに制限されるものではない。場合によって、ノズル(nozzle)は整列領域AA上で第1方向D1またはその以外の方向にも移動し、塗布性溶液Sを塗布し得る。例えば、ノズル(nozzle)から塗布される塗布性溶液Sの量が各整列領域AAを十分に覆うことができない場合、ノズル(nozzle)は他の方向、例えば第1方向D1に移動したり他の方向に移動した後、再び第2方向D2に移動する動作を繰り返すこともできる。すなわち、ノズル(nozzle)の移動方向は表示パネル10上の第1整列領域AA1と第2整列領域AA2および第3整列領域AA3上に塗布性溶液Sを塗布できると、特に制限されない。
【0239】
先に、発光素子300を整列することにおいて、初期時点(T=t0)には塗布性溶液Sが塗布されない。また、各整列配線710,720,730にも整列信号が伝達されない状態であり得る。
【0240】
発光素子300を含む塗布性溶液Sは、第1時点T=t1で第1整列領域AA1の少なくとも一部に塗布され、第1時点t1と連続する第2時点T=t2では第2整列領域AA2の少なくとも一部に、第2時点t2と連続する第3時点T=t3では第3整列領域AA3の少なくとも一部に塗布され得る。すなわち、塗布性溶液Sを塗布するノズル(nozzle)は第1整列領域AA1から順次に第2整列領域AA2および第3整列領域AA3に移動し得る。
【0241】
一実施形態によれば、表示パネル10の製造時、発光素子300が任意の整列領域AA上に塗布される任意の時点(t)で、発光素子300が塗布される整列領域AA上に配置された整列配線枝部700Bにのみ整列信号が印加され得る。すなわち、発光素子300が任意の整列領域AAに塗布される時点(t)と、前記任意の整列領域AA上に配置された整列配線700に整列信号が印加される時点は同一であり得る。
【0242】
先に、接地配線600の場合、塗布性溶液Sが塗布される第1時点t1、第2時点t2および第3時点t3の間持続的に接地状態を維持し得る。そのため、各時点(t)で接地配線枝部600Bと対向する整列配線枝部700Bに印加される整列信号によって該当整列領域AA上に電場によるキャパシタンスを形成し得る。
【0243】
整列配線700の場合、塗布性溶液Sが任意の整列領域AA上に塗布される時、前記任意の整列領域AAに整列配線枝部700Bが配置された整列配線710,720,730にのみ選択的に整列信号が印加され得る。
【0244】
例えば、発光素子300が第1整列領域AA1上に塗布される第1時点t1で、第1整列配線710には外部電源と連結されたプローブ(probe)を介して第1信号印加パッドAP1で整列信号が印加される。反面、第1時点t1で第2整列配線720および第3整列配線730には整列信号が印加されない。そのため、第1時点t1では第1整列領域AA1上にのみ電場によるキャパシタンスC1が形成され、第2整列領域AA2と第3整列領域AA3はキャパシタンスCが形成されない。
【0245】
次に、発光素子300が第2整列領域AA2上に塗布される第2時点t2で、第2整列配線720には第2信号印加パッドAP2で整列信号が印加されるが、第1整列配線710および第3整列配線730には整列信号が印加されない。そのため、第2時点t2では第2整列領域AA2にのみキャパシタンスC2が形成され、第1整列領域AA1と第3整列領域AA3はキャパシタンスCが形成されない。
【0246】
次に、発光素子300が第3整列領域AA3上に塗布される第3時点t3で、第3整列配線730には第3信号印加パッドAP3で整列信号が印加されるが、第1整列配線710および第2整列配線720には整列信号が印加されない。そのため、第3時点t3では第3整列領域AA3にのみキャパシタンスC2が形成され、第1整列領域AA1と第2整列領域AA2はキャパシタンスCが形成されない。
【0247】
すなわち、任意の時点(t)で任意の整列領域AAに発光素子300が塗布されると、前記整列領域AAにのみ整列信号を印加して表示パネル10上で部分的にキャパシタンスCを形成し得る。任意の整列領域AAに発光素子300が塗布される時点(t)と該当整列領域AAに整列信号を印加する時点を同期化することができる。そのため、任意の整列領域AA上に塗布される発光素子300がこれと隣接する他の整列領域AA上に誤整列されることを防止することができる。
【0248】
また、第2整列配線720と第3整列配線730の場合、それぞれ第1整列領域AA1および第3整列領域AA3、第1整列領域AA1および第2整列領域AA2には第2および第3整列配線枝部720B、730Bが配置されない。これは各整列配線700の不要な抵抗値を最小化することによって、伝達される電圧の降下を最小化することができる。
【0249】
例えば、第2整列配線720を介して第2整列領域AA2に発光素子300を整列する場合、第1整列領域AA1には第2整列配線枝部720Bが配置されないことによって第1整列領域AA1にはキャパシタンスが形成されない。これは第2信号印加パッドAP2から伝達される電圧が不要なキャパシタンスを形成することに消耗しないことを意味する。そのため、第2信号印加パッドAP2から比較的遠い距離に位置する第2整列領域AA2上にも高い水準の電圧を印加することができ、発光素子300を整列するのに十分な電圧を第2整列配線枝部720Bに伝達することができる。第1整列配線710と第3整列配線730の場合にも同様に理解できることは自明なので、これに対する具体的は叙述は省略する。
【0250】
すなわち、表示パネル10の整列領域AAによる他の整列配線700を介して発光素子300を整列することができる。そのため、表示パネル10の全領域上に均一な整列度を有するように発光素子300を整列することができ、発光素子300の整列に必要な最大印加電流値を減少させることができる。
【0251】
次に、
図13を参照すると、塗布性溶液Sを塗布するノズル(nozzle)が表示パネル10を通過した後である第4時点T=t4では信号印加パッドAP1,AP2,AP3で整列信号が印加されない。発光素子300は各整列領域AA1,AA2,AA3上で整列され、塗布性溶液Sを揮発させて除去する。
【0252】
各整列領域AA上に配置された接地配線枝部600Bと整列配線枝部700Bの間に発光素子300を整列した後、接地配線枝部600Bを切断線CBに沿って部分的に断線する。そのため、断線した各接地配線枝部600Bとこれに対向する整列配線枝部700Bはそれぞれ一つの画素PXまたはサブ画素PX1,PX2,PX3をなす。
【0253】
一方、
図14は一実施形態による表示パネルの製造時整列領域上に形成されるキャパシタンスを概略的に示す回路図である。
【0254】
図14を参照すると、上述した
図9ないし
図13はそれぞれ時点(T)が初期時点t0、第1時点t1、第2時点t2、第3時点t3および第4時点t4であると理解し得る。
【0255】
先に、初期時点t0では、整列信号が印加されない時点で、表示パネル10の下部基板SUB上に複数の接地配線600と整列配線700が配置された時点である。
【0256】
次に、第1時点t1では第1整列領域AA1上に塗布性溶液Sが塗布され、第1整列配線710を介して整列信号が印加される。第1整列配線710は第1整列領域AA1にのみ第1整列配線枝部710Bが配置される。そのため、第1整列領域AA1には電場によるキャパシタンスC1が形成され、第2整列領域AA2と第3整列領域AA3にはキャパシタンスCが形成されない。
【0257】
次に、第2時点t2では第2整列領域AA2上に塗布性溶液Sが塗布され、第2整列配線720を介して整列信号が印加される。第2整列配線720は第2整列領域AA2にのみ第2整列配線枝部720Bが配置される。そのため、第2整列領域AA2には電場によるキャパシタンスC2が形成され、第1整列領域AA1と第3整列領域AA3にはキャパシタンスCが形成されない。特に、第2整列領域AA2に形成されるキャパシタンスC2は第1整列領域AA1を通過して第2整列領域AA2にのみ形成されるので、整列信号の電圧降下が最小化される。すなわち、第2時点t2で第2整列領域AA2に形成されるキャパシタンスC2は第1時点t1第1整列領域AA1に形成されるキャパシタンスC1と同じ水準の強度で形成され得る。第3時点t3の場合にも同様であり、詳しい説明は省略する。
【0258】
最後に、第4時点t4では発光素子300が表示領域DA上に整列されるので、整列配線710,720,730には整列信号が印加されない。すなわち、電場によるキャパシタンスCも形成されない。
【0259】
一方、図面には示していないが、発光素子300を整列した後、その上に配置される複数の部材、例えば接触電極260および絶縁層等は通常のパターニング工程によって形成され得る。これに対する詳しい説明は省略する。
【0260】
次に、
図15を参照して他の実施形態による表示パネル10_1の構造について説明する。
【0261】
図15は他の実施形態による表示パネルを示す平面図である。
【0262】
図15の表示パネル10_1は
図5の表示パネル10とは異なりより多くの数の整列領域AAを含み得る。前述したように、整列領域AAは必ずしも第1方向D1に延びて線状の形状を有さない。また、接地配線600と整列配線700は場合によって表示領域DA内に配置されることもできる。
【0263】
図15を参照すると、
図15の表示パネル10_1は、複数の接地配線600と整列配線700が第1非表示領域NDA1と第2非表示領域NDA2に配置され、一部は表示領域DA内に配置され得る。第1非表示領域NDA1と第2非表示領域NDA2に配置される接地配線600および整列配線700は
図5を参照して説明した内容と同一である。以下では表示領域DA内に配置された接地配線600_1と整列配線700_1について詳しく説明する。
【0264】
図15では表示領域DA内に2個の接地配線幹部600S_1が第2方向D2に延びて配置された場合を示している。それぞれの接地配線幹部600S_1は互いに一つの対をなし、同時に第1非表示領域NDA1および第2非表示領域NDA2に配置された接地配線幹部600Sと一つの対をなし得る。すなわち、
図15の表示パネル10_1は合計4個の接地配線幹部600S,600S_1によって第1方向D1に沿って3個の領域に区分することができる。
【0265】
また、表示領域DA内には合計6個の整列配線幹部700S_1が第2方向D2に延びて配置され得る。整列配線幹部700S_1は、それぞれ第1整列配線幹部710S_1、第2整列配線幹部720S_1および第3整列配線幹部730S_1を含む。それぞれの整列配線幹部710S_1,720S_2,730S_3は、互いに一つの対をなし、同時に第1非表示領域NDA1および第2非表示領域NDA2に配置された第1整列配線幹部710S、第2整列配線幹部720Sおよび第3整列配線幹部730Sと対をなし得る。
【0266】
各整列配線幹部700S,700S_1は、表示パネル10の一側に延びて信号印加パッド(図示せず)と連結され、第2方向D2のうち他側方向に向かって延び得る。前述したように、各整列配線幹部700S,700S_1は、任意の整列領域AAにまで延びて終止することによって、互いに異なる長さを有し得る。
図15でも、第1整列配線幹部710S,710S_1は第1整列領域AA1まで延びて終止し、第2整列配線幹部720S,720S_1は第2整列領域AA2まで延びて終止し、第3整列配線幹部730S,730S_1は第3整列領域AA3まで延びて終止し得る。
【0267】
そのため、
図15の表示パネル10_1は、互いに異なる長さを有する3種類の整列配線幹部710S,720S,730Sによって第2方向D2に沿って3個の領域に区分することができる。
【0268】
前述したように、各接地配線幹部600Sと整列配線幹部710S,720S,730Sが重なる領域は整列領域AAと定義し得る。すなわち、
図15では合計9個の整列領域AA1,AA2,AA3,AA4,AA5,AA6,AA7,AA8,AA9が定義され得る。それぞれの整列領域AAには互いに異なる接地配線枝部(図示せず)と整列配線枝部(図示せず)が配置され得る。
【0269】
複数の接地配線幹部600S,600S_1と整列配線幹部700S,700S_1は表示領域DAまたは各整列領域AAを基準に対称構造であるか、同じ構造をなし得る。
【0270】
例えば、表示領域DA上に配置された接地配線幹部600S_1および整列配線幹部710S_1,720S_1,730S_1は、第1非表示領域NDA1に配置された接地配線幹部600Sおよび整列配線幹部710S,720S,730Sと同じ構造を有し得る。反面、第2非表示領域NDA2に配置された接地配線幹部600Sおよび整列配線幹部710S,720S,730Sとは第7整列領域AA7が配置された行を基準に対称構造を有し得る。ただし、これに制限されるものではなく、場合によっては表示領域DAに配置された接地配線幹部600S_1および整列配線幹部710S_1,720S_1,730S_1が第1非表示領域NDA1に配置された接地配線幹部600Sおよび整列配線幹部710S,720S,730Sと対称構造を有し得る。
【0271】
また、
図5とは異なり、
図15の表示パネル10_1は接地配線600の場合にも部分的にブリッジ配線BLを含み得る。表示領域DA内に配置される接地配線幹部600S_1は分枝される接地配線枝部(図示せず)の経路が遮断され得る。そのため、接地配線幹部600S_1は第4ブリッジ配線BL4を介して接地配線枝部(図示せず)と連結され得る。
【0272】
図15の表示パネル10_1は、整列領域AAが合計9個であることと、接地配線600が第4ブリッジ配線BL4をさらに含むことを除いては
図5の表示パネル10と同一である。重複する叙述は省略する。
【0273】
以上、添付する図面を参照して本発明の実施形態について説明したが、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者は、本発明のその技術的思想や必須の特徴を変更せず他の具体的な形態で実施できることを理解することができる。したがって、上記一実施形態はすべての面で例示的なものであり、限定的なものではないと理解しなければならない。