(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-27
(45)【発行日】2023-12-05
(54)【発明の名称】情報表示のための方法、装置、媒体及びプログラム製品
(51)【国際特許分類】
G01C 21/26 20060101AFI20231128BHJP
G09B 29/10 20060101ALI20231128BHJP
【FI】
G01C21/26 A
G09B29/10 A
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022040842
(22)【出願日】2022-03-15
【審査請求日】2022-05-16
(31)【優先権主張番号】202110276504.6
(32)【優先日】2021-03-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】520362479
【氏名又は名称】モビリティー、アジア、スマート、テクノロジー、カンパニー、リミテッド
【氏名又は名称原語表記】MOBILITY ASIA SMART TECHNOLOGY CO. LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【氏名又は名称】関根 毅
(72)【発明者】
【氏名】ヤン、フイロン
(72)【発明者】
【氏名】ルオ、ペンフジン
(72)【発明者】
【氏名】チェン、シンシン
(72)【発明者】
【氏名】ヤオ、ピアオハイ
【審査官】上野 博史
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2013/136501(WO,A1)
【文献】特許第6267298(JP,B1)
【文献】特開2010-250376(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/00-99/00
G01C 21/00-21/36
23/00-25/00
G09B 23/00-29/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサにより、端末装置及びユーザのうちの少なくとも1つに関連するコンテキストを取得するステップ
であって、前記コンテキストは、前記端末装置が所在している環境に関連する情報を示す環境コンテキストと、前記端末装置の稼動に関連する時間の情報を示す時間コンテキストと、前記ユーザに関連する情報を示すユーザコンテキストと、のうちの少なくとも1つを含むステップと、
前記プロセッサにより、前記
取得されたコンテキストに基づいて、前記ユーザが前記端末装置を用いてナビゲーションを行う
マッチングナビゲーションシーンを
複数のナビゲーションシーンから選択するステップ
であって、複数のナビゲーションシーンは、前記環境コンテキストに関連付けられた第1の複数のナビゲーションシーン、前記時間コンテキストに関連付けられた第2の複数のナビゲーションシーン、および前記ユーザコンテキストに関連付けられた第3のナビゲーションシーンであり、前記第1の複数のナビゲーションシーンは、旅行シーンと電動シーンとから構成され、前記第2の複数のナビゲーションシーンは、グルメシーンと通勤シーンとから構成され、前記第3のナビゲーションシーンは、親子シーンとから構成されるステップと、
前記
プロセッサにより、前記
マッチングナビゲーションシーンに基づいて、前記端末装置の表示システムのユーザインターフェースに表示される地図の地図モードを決定するステップ
であって、前記
ユーザインターフェースに表示される前記
地図モードは、前記マッチングナビゲーションシーンと前記地図に関する推薦情報と、前記ユーザインターフェースにおける前記推薦情報のレイアウトとを有し、前記レイアウトは、前記推薦情報を表示するための第1の領域と、ナビゲーション情報を表示するための第1の領域とは異なる第2の領域とから少なくとも構成されるステップと、
を含む情報表示のための方法。
【請求項2】
前記端末装置は、車載システムであり、前記ユーザは、車両の運転手又は乗客である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記地図モードを決定するステップは、
前記
マッチングナビゲーションシーンに基づいて、
前記
マッチングナビゲーションシーンに対する、前記地図に関連する推薦情報と、
前記ユーザインターフェースにおける前記推薦情報のレイアウトと、を決定するステップと、
前記レイアウトに基づいて、前記ユーザインターフェースに前記推薦情報を表示して前記地図モードを生成するステップと、を含む、請求項
1に記載の方法。
【請求項4】
前記レイアウトを決定するステップは、
前記
マッチングナビゲーションシーンに基づいて、複数の予め設定されたレイアウトテンプレートから、前記推薦情報を表示するための領域を示す目標レイアウトテンプレートを選択するステップと、
前記目標レイアウトテンプレートに基づいて、前記レイアウトを決定するステップと、を含む、請求項
3に記載の方法。
【請求項5】
前記推薦情報を
決定するステップは、
第三者情報提供者から、前記
マッチングナビゲーションシーンに関連付けられたサービスのオリジナル情報を取得するステップと、
前記オリジナル情報に基づいて、前記推薦情報を生成するステップと、を含む、請求項
3に記載の方法。
【請求項6】
前記オリジナル情報に基づいて、前記推薦情報を生成するステップは、
前記オリジナル情報を、前記表示システムに関連するフォーマットを有するフォーマット情報に再構築するステップと、
前記フォーマット情報から、前記推薦情報に関連付けられた属性の属性値を決定するステップと、
前記属性値に基づいて、前記推薦情報を生成するステップと、を含む、請求項
5に記載の方法。
【請求項7】
電子装置であって、
少なくとも1つの処理ユニットと、
前記少なくとも1つの処理ユニットに結合され、前記少なくとも1つの処理ユニットが実行する命令を記憶する少なくとも1つのメモリであって、前記命令は、前記少なくとも1つの処理ユニットによって実行されると、
前記少なくとも1つの処理ユニットが端末装置及びユーザのうちの少なくとも1つに関連するコンテキストを取得すること
であって、前記コンテキストは、前記端末装置が所在している環境に関連する情報を示す環境コンテキストと、前記端末装置の稼動に関連する時間の情報を示す時間コンテキストと、前記ユーザに関連する情報を示すユーザコンテキストと、のうちの少なくとも1つを含むことと、
前記
取得されたコンテキストに基づいて、前記ユーザが前記端末装置を用いてナビゲーションを行う
マッチングナビゲーションシーンを複数のナビゲーションシーンから決定することであって、複数のナビゲーションシーンは、前記環境コンテキストに関連付けられた第1の複数のナビゲーションシーン、前記時間コンテキストに関連付けられた第2の複数のナビゲーションシーン、および前記ユーザコンテキストに関連付けられた第3のナビゲーションシーンであり、前記第1の複数のナビゲーションシーンは、旅行シーンと電動シーンとから構成され、前記第2の複数のナビゲーションシーンは、グルメシーンと通勤シーンとから構成され、前記第3のナビゲーションシーンは、親子シーンとから構成されることと、
前記
マッチングナビゲーションシーンに基づいて、前記端末装置の表示システムのユーザインターフェースに表示される地図の地図モードを決定すること
であって、前記ユーザコンテキストに表示される前記地図モードは、前記マッチングナビゲーションシーンと前記地図に関する推薦情報と、前記ユーザインターフェースにおける前記推薦情報のレイアウトとを有し、前記レイアウトは、前記推薦情報を表示するための第1の領域と、ナビゲーション情報を表示するための第1の領域とは異なる第2の領域とから少なくとも構成されることと、
を含む動作を、前記
電子装置に実行させる少なくとも1つのメモリと、
を備える、電子装置。
【請求項8】
前記端末装置は、車載システムであり、前記ユーザは、車両の運転手又は乗客である、請求項
7に記載の装置。
【請求項9】
前記地図モードを決定することは、
前記
マッチングナビゲーションシーンに基づいて、
前記
マッチングナビゲーションシーンに対する、前記地図に関連する推薦情報と、
前記ユーザインターフェースにおける前記推薦情報のレイアウトと、を決定することと、
前記レイアウトに基づいて、前記ユーザインターフェースに前記推薦情報を表示して前記地図モードを生成することと、を含む、請求項
7に記載の装置。
【請求項10】
前記レイアウトを決定することは、
前記
マッチングナビゲーションシーンに基づいて、複数の予め設定されたレイアウトテンプレートから、前記推薦情報を表示するための領域を示す目標レイアウトテンプレートを選択することと、
前記目標レイアウトテンプレートに基づいて、前記レイアウトを決定することと、を含む、請求項
9に記載の装置。
【請求項11】
前記プロセッサによって実行されると、請求項1~
6のいずれか1項に記載の方法を実現するコンピュータプログラムが記憶されている
非一過性のコンピュータ読取可能な記憶媒体。
【請求項12】
非一過性のコンピュータ読取可能な記憶媒体に当接可能に記憶されるコンピュータプログラム製品であって、前記プロセッサにより実行される
場合に、請求項1~
6のいずれか一項に記載の方法を実現するコンピュータプログラムを含むコンピュータプログラム製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施例は、全体的には、コンピュータの分野に関し、より具体的には、情報表示のための方法、装置、コンピュータ読取可能な記憶媒体及びコンピュータプログラム製品に関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザは、外出中に、目的地に正しく到着するためのナビゲーションの必要性に加えて、外出中の意思決定をよりよく行うのを支援するために、旅程に関する他の多くの情報も必要とする。例えば、ユーザは、レストランの営業状態及びスコア、利用可能な交通機関施設(例えば、ガソリンスタンド、洗車場、充電スタンド、駐車場など)、天気、休祝日など、旅程に関する様々な情報を知る必要があるかもしれない。ユーザの外出の目的が異なると、必要な情報も異なるため、様々な外出シーン又はナビゲーションシーンが存在する。例えば、ユーザが夜間に外出や旅行を行う場合、必要な情報は大きく異なる。従って、現在のナビゲーションシーンにより合致した情報をユーザに推薦するために、ナビゲーションシーンに適したよりインテリジェントで豊富な個人化情報の推薦及び表示方策が必要とされる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本開示の例示的な実施例によれば、よりインテリジェントでユーザのニーズにより合致した情報表示を実現するために、情報表示のための構成を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の第1の態様によれば、情報表示のための方法を提供する。この方法は、端末装置及びユーザのうちの少なくとも1つに関連するコンテキストを取得するステップと、コンテキストに基づいて、ユーザが端末装置を用いてナビゲーションを行うナビゲーションシーンを決定するステップと、ナビゲーションシーンに基づいて、端末装置の表示システムのユーザインターフェースに表示される地図の地図モードを決定するステップと、を含む。
【0005】
本開示の第2の態様によれば、電子装置を提供する。この電子装置は、少なくとも1つの処理ユニットと、少なくとも1つの処理ユニットに結合され、少なくとも1つの処理ユニットが実行する命令を記憶する少なくとも1つのメモリであって、命令は、少なくとも1つの処理ユニットによって実行されると、装置に動作を実行させる少なくとも1つのメモリと、を備える。動作は、端末装置及びユーザのうちの少なくとも1つに関連するコンテキストを取得することと、コンテキストに基づいて、ユーザが端末装置を用いてナビゲーションを行うナビゲーションシーンを決定することと、ナビゲーションシーンに基づいて、端末装置の表示システムのユーザインターフェースに表示される地図の地図モードを決定することと、を含む。
【0006】
本開示の第3の態様によれば、装置によって実行されると、本開示の第1の態様に記載の方法を装置に実行させるコンピュータプログラムが記憶されているコンピュータ読取可能な記憶媒体を提供する。
【0007】
本開示の第4の態様によれば、コンピュータプログラム製品を提供する。コンピュータプログラム製品は、プロセッサによって実行されると、第1の態様の方法を実現するコンピュータプログラムを含む。
【0008】
本発明の内容の一部に記載された内容は、本開示の実施例の肝心な特徴又は重要な特徴を限定することを意図していないし、本開示の範囲を限定するためのものでもない。本開示の他の特徴は、以下の説明によって容易に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図面を参照しながら以下の詳細な説明を参照すると、本開示の各実施例の上述した及び他の特徴、利点及び態様はより明らかになろう。図面において、同一の又は類似する符号は、同一の又は類似する要素を示す。
【
図1】本開示の実施例による例示的な環境の模式図を示している。
【
図2】本開示のいくつかの実施例による情報表示のためのプロセスのフローチャートを示している。
【
図3】本開示のいくつかの実施例による例示的な情報表示プロセスの模式図を示している。
【
図4】本開示のいくつかの実施例によるレイアウトに基づいて推薦情報を表示するユーザインターフェースの一例を示している。
【
図5】本開示のいくつかの実施例による推薦情報を生成するためのプロセスのフローチャートを示している。
【
図6】本開示のいくつかの実施例による例示的な推薦情報生成プロセスの模式図を示している。
【
図7】本開示の複数の実施例を実施可能な電子装置のブロック図を示している。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しながら本開示の実施例をより詳細に説明する。図面には本開示のいくつかの実施例が示されているが、本開示は、様々な形態で実現可能であり、ここで説明した実施例に限定されるものとして解釈されるべきではなく、むしろ、これらの実施例は、本開示をより徹底的かつ完全に理解するために提供されていることが理解されるべきである。また、本開示の図面及び実施例は、あくまでも例示的なものであり、本開示の保護範囲を制限するものではないことが理解されるべきである。
【0011】
本開示の実施例の説明において、「含む」及び類似した用語は、開放的に含む、すなわち、「~を含むが、これらに限定されない」と理解されるべきである。「~に基づいて、」という用語は、「少なくとも部分的に~に基づいて、」と理解されるべきである。「一実施例」又は「この実施例」という用語は、「少なくとも一実施例」と理解されるべきである。「いくつかの実施例」という用語は、「少なくとも一部の実施例」と理解されるべきである。以下には、他の明確的及び暗黙的な定義を含む可能性もある。
【0012】
上述したように、ナビゲーションシーンに適したよりインテリジェントで豊富な個人化情報の推薦及び表示方策が必要とされる。
【0013】
一方では、従来の端末装置の表示システムの表示インターフェースによって提供可能な情報は、通常、限られている。例えば、乗り物によるユーザの外出中に、簡単なナビゲーション情報のみが提供される。一例として、ナビゲーション情報は、ユーザの現在位置、ユーザの目的地、及び現在位置から目的地までの経路を含んでもよい。他方では、コンテンツ提供者又はサービス提供者のような第三者情報提供者は、通常、携帯電話のユーザの使用を満足するためのものであり、互いに独立している。例えば、グルメアプリケーションがグルメ情報のみを提供し、天気アプリケーションが天気情報のみを提供するなどである。しかし、従来の表示システムでは、異なる第三者情報提供者からの様々な情報をうまく統合することができない。少なくとも上記の理由により、従来の表示システムでは、差別化された、ナビゲーションシーンに適したよりインテリジェントで豊富な個人化情報の推薦及び表示を行うことができない。
【0014】
本開示の実施例によれば、端末装置への情報表示を改良する構成が提案されている。この構成では、端末装置及びユーザのうちの少なくとも1つに関連するコンテキストを取得することができる。コンテキストに基づいて、ユーザが端末装置を用いてナビゲーションを行うナビゲーションシーンを決定することができる。これにより、ナビゲーションシーンに基づいて、端末装置の表示システムのユーザインターフェースに表示される地図の地図モードを決定することができる。この構成によれば、異なるナビゲーションシーンに基づいて、地図モードを動的に変更することができる。そこで、表示された情報がナビゲーションシーンにより適したものになり、ユーザは、現在のナビゲーションシーンに必要な情報をよりよく取得することができ、オンボード表示のインテリジェント化を向上させる。
【0015】
以下、図面を参照しながら本開示の例示的な実施例を具体的に説明する。
【0016】
図1は、本開示の実施例による例示的な環境100の模式図を示している。この例示的な環境100は、乗り物110と、車載システム120とを含む。車載システム120は、ユーザ140(例えば、車両の運転手又は乗客)に情報を表示するための表示システム、例えば表示画面を有する。
【0017】
本明細書で使用されたように、乗り物110は、人及び/又は物を載せることができる移動可能ないかなる種類のツールを指す。
図1及び本明細書の他の図面並びに説明において、乗り物110は、車両として図示されている。車両は、自動車又は軽車両であってもよく、その例は、乗用車、セダン、トラック、バス、電動車、オートバイ、自転車などを含むが、これらに限定されない。しかしながら、車両は、乗り物の一例に過ぎないことが理解されるべきである。本開示の実施例は、車両を除いた他の乗り物、例えば船、列車、飛行機などにも同様に適用される。
【0018】
図1に示すように、車載システム120を例にとって本発明を説明するが、本発明はこれに限定されず、ナビゲーション機能及び表示システムを有する他のシステムは、いずれも本発明を実施することができ、例えば、ユーザ140が手に持った装置、又は任意の適切な場所(例えば、オフィス、自宅、又はホテルなど)に配置された任意の端末装置であってもよい。いくつかの実施例では、端末装置は、集積表示装置、スマートフォン、タブレット、ラップトップ、ウエアラブルデバイス又は他の任意の適切なコンピューティングデバイスであってもよい。以下では、車載システム120を例にとって説明する。しかしながら、以下で説明される操作は、いかなる端末装置にも適用可能であることが理解されるべきである。
【0019】
車載システム120の表示システムにおける情報の呈示は、その制御システム130によって制御される。車載システム120は、ユーザインターフェースを介して、例えばユーザ140などのユーザに種々の情報を呈示するヒューマンマシンインタラクションインターフェース(HMI)を提供することができる。いくつかの実施例では、ユーザ140は、乗り物110の内部に位置してもよい。あるいは、ユーザ140は、乗り物110の外部に位置してもよい。ユーザ140の位置は、乗り物110によって制限されない。
【0020】
車載システム120の制御システム130は、乗り物110内の組み込みシステムに含まれてもよく、例えば、乗り物110の中央制御システムに組み込まれている。いくつかの実施例では、制御システム130は、乗り物110に組み込まれるのではなく、外部の独立したシステム又は装置であってもよい。
【0021】
いくつかの実施例では、制御システム130は、コンピューティング能力を有する任意の電子装置を含むか、それに実現されることができる。このような電子装置の例は、サーバ、メインフレーム、エッジコンピューティングノード、携帯電話、パーソナルコンピュータ、クラウド環境におけるコンピューティングデバイスなどを含むが、これらに限定されない。
【0022】
図1は、本開示の実施例に関するオブジェクト、ユニット、要素、又はコンポーネントのみを模式的に示していることが理解されるべきである。実践では、例示的な環境100は、他のオブジェクト、ユニット、要素、又はコンポーネントなどをさらに含んでもよい。また、
図1に示すオブジェクト、ユニット、要素、又はコンポーネントの特定の数は、単に例示的なものに過ぎず、本開示の範囲をいかなる形で限定することも意図していない。他の実施例では、例示的な環境100は、任意の適切な数のオブジェクト、ユニット、要素、又はコンポーネントなどを含んでもよい。さらに、
図1には、運転位置にいるユーザ140が示されているが、乗り物110には、1又は複数の他のユーザ、例えば乗客がさらに存在し得る。従って、本開示の実施例は、
図1に描かれた具体的なシーンに限定されるものではなく、運搬ツールにオンボード電子装置が搭載されているあらゆる技術的環境に一般的に適用される。
【0023】
以下、図面を参照しながら本開示のいくつかの実施例をより詳細に説明する。
【0024】
図2は、本開示のいくつかの実施例による情報表示のためのプロセス200のフローチャートを示している。プロセス200は、
図1の制御システム130によって実現されてもよい。説明の便宜上、
図1及び
図3を参照しながら説明するが、ここで、
図3は、本開示のいくつかの実施例による例示的な情報表示プロセス300の模式図を示している。
【0025】
ブロック210では、制御システム130は、車載システム120及びユーザ140のうちの少なくとも1つに関連するコンテキストを取得する。例えば、
図3に示すように、コンテキスト310は、環境コンテキスト311、時間コンテキスト312及び/又はユーザコンテキスト314などを含んでもよい。
【0026】
いくつかの実施例では、環境コンテキスト311は、乗り物110の稼動に関連付けられた環境に関連する情報を示す。一実施例では、環境コンテキスト311は、乗り物110が所在している外部環境に関連する情報、例えば現在の位置情報、目的地情報、交通状況、天気状況などを示してもよい。あるいは、又は加えて、環境コンテキスト311は、例えば乗り物110の稼動環境に関連する情報をさらに示してもよい。制御システム130は、乗り物110との接続に基づいて、例えば乗り物110の種類(例えば、燃料車両又は電動車両)、燃料状態、電力量状態、走行速度、又は保守状態(例えば、車両の保守を行う必要がある)、違反状況など、乗り物110に関する環境コンテキスト311を取得することができる。いくつかの実施例では、制御システム130は、例えば、それに結合されたセンサを介して、環境コンテキスト311を取得するか、又は、例えば、それに結合された通信装置を利用して、サーバから対応する環境コンテキスト311を取得することができる。
【0027】
いくつかの実施例では、時間コンテキスト312は、乗り物110の稼動に関連する時間の情報を示す。時間コンテキスト312は、例えば現在の具体的な時刻(例えば、15:30)、現在の時間帯(例えば、午後)、現在の日付(例えば、2019年10月22日)などを含んでもよい。別の例として、時間コンテキスト312は、時間を示すための他の情報、例えば、平日であるか否か、休祝日であるか否か、出勤時間帯にあるか否か、退勤時間帯にあるか否か等をさらに含んでもよい。
【0028】
いくつかの実施例では、ユーザコンテキスト314は、乗り物110のユーザに関連する情報を示す。例えば、ユーザは、乗り物110の現在の運転手、例えばユーザ140を含んでもよい。あるいは、ユーザは、乗り物110内の他の乗客をさらに含んでもよい。いくつかの実施例では、ユーザコンテキスト314は、例えば、ユーザの性別、職業、自宅の住所、会社の住所、スケジュール、好み、運転履歴データ、サービスアクセス履歴データ、車載システム操作履歴データなど、ユーザに関連し得る任意の情報を含んでもよい。乗り物110は、例えば、それにインストールされているか、又はそれに結合された電子装置にインストールされているアプリケーション(例えば、スケジュールアプリケーション又はナビゲーションアプリケーション等)介してユーザコンテキスト314を取得することができ、及び/又は、ユーザ登録情報によって対応するユーザコンテキスト314を決定することができる。
【0029】
本開示における「コンテキスト」は、以上に挙げられた例示的なコンテキストに加えて、乗り物110及び/又はユーザ140に関連する情報を示すための他の任意の適切なコンテキストをさらに含んでもよいことが理解されるべきである。異なる種類のコンテキストは、乗り物110に関連付けられて設置されたセンサによって決定されてもよく、又は外部ソースから提供された情報によって決定されてもよい。
【0030】
ブロック220では、制御システム130は、コンテキスト310に基づいて、ユーザ140が車載システム120を用いてナビゲーションを行うナビゲーションシーン320を決定する。異なるナビゲーションシーン320は、ユーザ140が車載システム120を使用する際の異なるニーズパターンに関連付けられている。
【0031】
例えば、
図3に示すように、ナビゲーションシーンは、夜間シーン321、グルメシーン322、旅行シーン324、親子シーン326、通勤シーン328、及び/又は電動シーン329など、任意の適切なシーンを含んでもよい。
【0032】
具体的には、一例として、夜間シーン321は、ユーザ140が夜間又は深夜の時間帯に乗り物110を運転しているシーンであってもよい。グルメシーン322は、ユーザ140が食事の時間帯に乗り物110を運転しているシーン、又はユーザ140が乗り物110を運転していく目的地がショッピングモール又はグルメストリートであるシーンであってもよい。旅行シーン324は、ユーザ140が外出先都市で乗り物110を運転しているシーン、又はユーザ140の目的地が観光スポットであるシーンであってもよい。
【0033】
親子シーン326は、ユーザ140が乗り物110を運転している際に乗り物110に子供が存在するシーン、又はユーザ140が乗り物110を運転していく目的地が幼稚園であるシーンであってもよい。通勤シーン328は、ユーザ140が通勤の時間帯に乗り物110を運転しているシーン、又はユーザ140が乗り物110を運転していく目的地が勤め先であるシーンであってもよい。電動シーン329は、乗り物110が電気自動車であるシーン、又はユーザ140が乗り物110を運転している際の乗り物110の残存電力量が閾値電力量を下回るシーンであってもよい。
【0034】
上述したナビゲーションシーンは、あくまでも例示的なものであり、本発明はこれに限定されず、様々な適切なナビゲーションシーンに適用可能であることが理解されるべきである。
【0035】
さらに、いくつかの実施例では、制御システム130は、異なるコンテキストに基づいて、ナビゲーションシーン320を決定することができる。例えば、夜間シーン321は、時間コンテキスト312によって決定されてもよい。グルメシーン322、旅行シーン324、通勤シーン328及び電動シーン329は、環境コンテキスト311によって決定されてもよい。親子シーン326は、ユーザコンテキスト314によって決定されてもよい。いくつかの実施例では、制御システム130は、複数種のコンテキストを含む組み合わせに基づいて、ナビゲーションシーン320を決定することができる。例えば、旅行シーン324は、環境コンテキスト311及びユーザコンテキスト314の両方によって決定されてもよい。
【0036】
ブロック230では、制御システム130は、ナビゲーションシーン320に基づいて、車載システム120の表示システムのユーザインターフェースに表示される地図の地図モードを決定する。上述したように、異なるナビゲーションシーン320では、ユーザ140が関心を持ち得る、又は実際に必要とする情報の種類が異なる。運転中に、ユーザ140が、関心のあるコンテンツを手動で選別し切り替えると、運転手の注意力が散漫になるため、危険な運転行動を起こしやすくなる。従って、本開示の実施例によれば、ナビゲーションシーン320に応じて、地図モードを動的に変更することにより、ニーズにより合致した情報をユーザ140にインテリジェントで自動的に表示し、ユーザ140が現在必要とする情報を容易に取得できるようになり、オンボード表示のインテリジェント化を向上させる。
【0037】
以下、地図モードのいくつかの例について説明する。例えば、商店又はレストランなどのサービス提供者の多くは、深夜まで営業していない。従って、夜間シーン321では、ユーザ140は、深夜に目的地に到着した後、その意図した活動又はタスクを達成できるか否かをもっと気にするかもしれない。この場合、夜間シーン321における地図モードでは、営業中のサービス提供者を強調表示したり、様々なサービス提供者の営業時間などを提供したりすることができる。グルメシーン322における地図モードでは、人気レストランを強調表示したり、ショッピングモールやグルメストリートにおけるレストランのスコア、特色料理、グルメ種類などを提供したりすることができる。旅行シーン324では、ユーザ140は、観光スポットを訪れる価値があるか否か、スケジュールが合理的であるか否かなどをもっと気にするかもしれない。従って、旅行シーン324における地図モードでは、観光スポットのスコア、観光スポット付近のレストランやホテル等の様々なサービス提供者の位置情報を提供することができる。
【0038】
親子シーン326では、乗り物110に子供が存在する。従って、親子シーン326における地図モードでは、子供に適した場所及びサービスの情報、例えば動物園、博物館、遊び場の情報などを提供することができる。通勤シーン328では、ユーザ140は、現在位置と目的地との間の道路を比較的良く知っている可能性がある。従って、ユーザ140は、目的地までの道路状況をもっと気にしており、より速く、より時間のかからない経路を望んでいるかもしれない。従って、通勤シーン328における地図モードでは、現在の道路状況及び最適な経路を提供することができる。電動シーン329では、電気自動車と燃料駆動自動車との顕著な違いは、残存電力量への懸念である。従って、電動シーン329における地図モードでは、電力量のリアルタイムな変化状況、充電スタンドの位置、充電スタンドのアイドル状況、充電スタンドの電力の大きさなどを提供したり、低電力量の場合にポップアップ警告を行ったりすることができる。
【0039】
このような地図モードを実現するために、いくつかの実施例では、制御システム130は、ナビゲーションシーン320に基づいて、ナビゲーションシーン320に対する、地図に関連する推薦情報340と、ユーザインターフェースにおける推薦情報のレイアウト330と、を決定することができる。さらに、制御システム130は、レイアウト330に基づいて、ユーザインターフェースに推薦情報340を表示して地図モードを生成することができる。
【0040】
これにより、制御システム130は、ナビゲーションシーン320に基づいて、どのような情報をユーザ110に推薦するか、どのようにして推薦情報340を適切なレイアウト330で車載システム120の表示システムのユーザインターフェースに呈示するかを決定することができる。
【0041】
本明細書において、「レイアウト」とは、情報がユーザインターフェースにどのように配置されるかをいう。異なるレイアウトは、情報を異なる配置及び組み合わせで車載システム120の表示システムのユーザインターフェースに呈示させることができる。
【0042】
異なるレイアウトは、ユーザインターフェースの1つのページにおける情報表示のための領域の数、領域のサイズ、異なる領域に表示される情報の種類、ユーザインターフェースの異なるページに表示される領域の数、領域のサイズ、異なる領域に表示される情報の種類などを含む複数の面にわたって限定されてもよい。レイアウトが異なると、情報が異なる態様で組み合わせられてユーザに呈示されるため、ユーザが主に関心を持つ情報が異なるようになり、情報種類も異なる場合がある。
【0043】
いくつかの実施例では、車載システム120の表示システムのユーザインターフェースにおけるレイアウトは、1つ又は複数のページにおける複数の領域を示すことができ、各領域は、対応する種類の情報を表示する。異なる領域は、対応する大きさを有することができる。車載システム120の表示システムのユーザインターフェースの大きさによって、1つのページは、1つ又は複数の領域を含んでもよい。車載システム120の表示システムは、1つ又は複数のページを含んでもよく、ユーザは、異なるページ間を切り替えることができ、例えば、車載システム120の表示システムがタッチスクリーンを含む場合、指でスライドすることによって、又はボタンの選択によって、ページの切り替えを行うことができる。
【0044】
いくつかの実施例では、制御システム130は、ナビゲーションシーン320に基づいて、複数の予め設定されたレイアウトテンプレートから目標レイアウトテンプレートを選択することができる。この目標レイアウトテンプレートは、車載システム120の表示システムのユーザインターフェースにおける推薦情報340のレイアウトのために使用可能である。
【0045】
いくつかの実施例では、複数のレイアウトテンプレートを予め決定することができ、各レイアウトテンプレートは、推薦情報340の複数の部分をそれぞれ表示するための複数の領域を定義する。これらの領域は、単一のページにおける表示のための領域であってもよいし、複数のページのそれぞれにおける表示のための領域を含んでもよい。いくつかの実施例では、各レイアウトテンプレートは、各領域への表示に適した情報の種類をさらに定義してもよい。異なる領域は、異なる大きさを有する可能性がある一方、推薦情報340の複数の部分は、対応する領域に表示するための、プログラムの様々な視覚的要素、コントロールなどを含む適切な表示コンテンツを配置するように、異なる大きさの領域ごとにカスタマイズされる必要がある可能性がある。従って、1つのレイアウトテンプレートにおける領域が定義されると、領域の大きさに応じて、各領域に呈示可能な情報の種類も決定される。いくつかの実施例では、複数の大きさの領域目標を設定することができ、各レイアウトテンプレートにおける複数の領域は、同じ又は異なる大きさの領域を有することができる。車載システム120の表示システムに情報を表示する複数のアプリケーションは、1つ又は複数の大きさの領域ごとに、情報呈示のためのカスタマイズを行うことができる。
【0046】
異なるレイアウトテンプレートにおける情報表示用の領域の大きさ及び配置態様が異なるため、各領域に表示可能な情報の種類も異なる可能性があり、制御システム130は、ナビゲーションシーン320に基づいて、推薦情報340を表示するのに適した目標レイアウトテンプレートを選択することができる。
【0047】
いくつかの実施例では、制御システム130は、さらに、異なる種類の推薦情報340について異なる呈示方法を使用することができる。例えば、推薦情報340は、静的情報、動的情報、運転情報などに分類されてもよい。
【0048】
静的情報とは、表示コンテンツが時間や位置によって変化しない情報である。静的情報の例は、レストランの位置、営業時間、コメント、スコア、一人当たりの消費量、サービス種類、写真などを含んでもよいが、これらに限定されない。例えば、制御システム130は、静的情報についてハイライト表示の呈示方法を使用し、例えば、レストランの営業時間をハイライト表示することができる。
【0049】
動的情報とは、表示コンテンツが時間や位置によって変化する情報である。動的情報の例は、乗り物110が異なる位置にあるとコンテンツが変化するナビゲーション情報と、例えば音楽、ラジオ、音声放送、テレビ番組など、コンテンツの再生を一時停止及び再開始することができ、その再生を一定時間継続することができるオーディオ及び/又はビデオ情報とを含んでもよいが、これらに限定されない。動的情報の自動放送、例えばナビゲーションの自動起動、ラジオの自動放送によって、ユーザ操作をさらに簡略化し、ユーザの現在のニーズを満足し、ユーザが乗車してすぐに出発することができるようにする。
【0050】
運転情報とは、乗り物110の運転に関連する情報である。運転情報の例は、残存電力量情報、充電提示情報、疲労提示情報、危険運転行動提示情報などを含んでもよいが、これらに限定されない。例えば、制御システム130は、ポップアップウィンドウによって、又は音声によって、運転情報を呈示することができる。
【0051】
以下、
図4を参照しながら、車載システム120の表示システムのユーザインターフェースにおけるレイアウトの一例について説明する。
図4は、本開示のいくつかの実施例によるレイアウトに基づいて推薦情報を表示するユーザインターフェース400の一例を示している。
【0052】
いくつかの実施例では、制御システム130は、コンテキスト310に基づいて、乗り物110が現在、電動シーン329にあると決定することができる。電動シーン329における地図モードでは、ユーザに呈示可能な情報は、天気情報、現在位置から目的地までのナビゲーション情報、充電スタンドの位置情報などを含む。
【0053】
図4のユーザインターフェース400に示すように、このレイアウトは、天気情報を表示するための領域410、ナビゲーション情報を表示するための領域412、充電スタンドの位置情報を表示するための領域418を示す。ナビゲーション情報を表示するための領域412には、ナビゲーション経路に加えて、地図における充電スタンドの位置がさらに表示されている。車両の電力量が正常な稼動に影響を与えるため、これを真っ先にユーザに見せる必要があるからである。また、ナビゲーション情報及び天気など、ユーザが注目すべき情報もユーザに呈示する必要がある。
【0054】
以上では、可能なレイアウトの一例のみを示した。異なるナビゲーションシーンには、他のレイアウトを設置することも可能である。例えば、夜間シーン321、グルメシーン322、旅行シーン324、親子シーン326及び/又は通勤シーン328などに対応するレイアウト等を設置してもよい。
【0055】
推薦情報340のレイアウト330を決定した後、制御システム130は、決定されたレイアウト330に基づいて、車載システム120の表示システムのユーザインターフェースに推薦情報340を表示する。推薦情報340の例について、
図4を参照することができる。
【0056】
上述したように、推薦情報340は、現在のナビゲーションシーン320に関連する種々の適切な情報を含んでもよい。一例として、夜間シーン321では、推薦情報340は、営業中のサービス提供者、又は様々なサービス提供者の営業時間などを含んでもよい。グルメシーン322では、推薦情報340は、人気レストランを含むか、又はショッピングモール又はグルメストリートにおけるレストランのスコア、特色料理、グルメ種類などを提供することができる。旅行シーン324では、推薦情報340は、観光スポットのスコア、観光スポット付近のレストランやホテルなどの様々なサービス提供者の位置情報を含んでもよい。親子シーン326では、推薦情報340は、動物園、博物館、遊び場の情報などのような子供に適した場所及びサービスの情報を含んでもよい。通勤シーン328では、推薦情報340は、現在の道路状況及び最適な経路を含んでもよい。電動シーン329では、推薦情報340は、電力量のリアルタイムな変化状況、充電スタンドの位置、充電スタンドのアイドル状況、充電スタンドの電力の大きさなどを含むか、又は、低電力量の場合にポップアップ警告を行うことができる。
【0057】
以下、
図5を参照しながら、どのようにして推薦情報340を生成又は決定するかについて説明する。
図5は、本開示のいくつかの実施例による推薦情報を生成するためのプロセス500のフローチャートを示している。プロセス500は、
図1の制御システム130によって実現されてもよい。説明の便宜上、
図1を参照しながら説明する。
【0058】
ブロック510では、推薦情報340を生成するために、制御システム130は、第三者情報提供者から、ナビゲーションシーン320に関連付けられたサービスのオリジナル情報を取得することができる。いくつかの実施例では、制御システム130は、例えば、天気アプリケーション、カレンダーアプリケーション、グルメアプリケーション、地図アプリケーションなど、様々な第三者情報提供者からオリジナル情報を取得することができる。ここでいうアプリケーションは、動作可能な軽アプリケーション(Light App)及び/又はウィジェット(widget)などを含む。
【0059】
第三者情報提供者がグルメアプリケーションであることを例にとると、制御システム130は、グルメアプリケーションにオリジナル情報を要求し、そこからオリジナル情報を取得することができる。この場合、オリジナル情報は、グルメアプリケーションが提供するレストランの営業時間、グルメ情報、写真、及び/又はコメントなどの情報であってもよい。例えば、オリジナル情報は、「月曜日から日曜日 11:00~01:00 営業;2020-01-24から2020-01-25 休憩;2020-01-26から2020-01-31 11:00~21:00」であってもよい。
【0060】
さらに、ブロック520では、制御システム130は、オリジナル情報に基づいて、推薦情報340を生成することができる。いくつかの実施例では、制御システム130は、オリジナル情報を、車載システム120の表示システムに関連するフォーマットを有するフォーマット情報に再構築することができる。例えば、制御システム130は、フォーマットされていないオリジナル情報「月曜日から日曜日 11:00~01:00 営業」を、所定のフィールドで表されるフォーマット情報に再構築することができる。例えば、所定のフィールドで表されるフォーマット情報は、「営業状態:営業中」、「毎週:月曜日、火曜日、水曜日、木曜日、金曜日、土曜日、日曜日」、「開始時間 11:00」、「終了時間 01:00」であってもよい。これにより、制御システム130は、様々な異なる第三者情報提供者からのオリジナル情報をよく利用し統合することができる。
【0061】
さらに、制御システム130は、フォーマット情報から、推薦情報340に関連付けられた属性の属性値を決定することができる。例えば、フォーマットされた営業時間に対して、制御システム130は、営業状態という属性の属性値を決定することができる。営業状態は、営業中、間もなく休憩、休憩中、間もなく営業、及び/又は未知などを含んでもよい。
【0062】
例えば、営業状態が営業中であることは、現在の時間が営業時間の範囲内であることを示してもよい。例えば、残りの営業時間は、第1の閾値時間(例えば、1.5時間)を超えている。第1の閾値時間は、車載システム120を介して設定されてもよい。レストランが24時間営業であれば、残りの営業時間は24時間に設定されてもよい。
【0063】
営業状態が間もなく休憩であることは、現在の時間が営業時間の範囲内であることを示してもよい。例えば、残りの営業時間は、第1の閾値時間未満であるが、第2の閾値時間(例えば、0.5時間)を超えている。第2の閾値時間は、第1の閾値時間と同様に、車載システム120を介して設定されてもよい。例えば、レストランの残りの営業時間が1.5時間未満であるが、0.5時間を超えていれば、レストランの営業状態が間もなく休憩であると考えられる。
【0064】
営業状態が休憩中であることは、現在の時間が営業時間の範囲内でないことを示してもよい。例えば、残りの営業時間は、第2の閾値時間未満である。例えば、レストランの残りの営業時間が0.5時間未満であれば、レストランの営業状態が休憩中であると考えられる。
【0065】
営業状態が間もなく営業であることは、現在の時間が営業時間の範囲内ではないが、営業時間まで第3の閾値時間(例えば、0.5時間)未満であることを示してもよい。第3の閾値時間は、第1及び第2の閾値時間と同様に、車載システム120を介して設定されてもよい。
【0066】
また、営業状態が未知であることは、営業時間が示されていないか、又はフォーマットされた営業時間を再構築できないことを示してもよい。
【0067】
さらに、制御システム130は、属性値に基づいて、推薦情報340を生成することができる。例えば、制御システム130は、営業状態に基づいて、推薦情報340を生成することができる。例えば、推薦情報340は、車載システム120の表示システムのフォーマットに合致したレストランの営業状態又は営業中のレストランのリストである。これにより、夜間シーン321における地図モードでは、レストランの営業状態が表示されるか、又は営業中のレストランがハイライト表示されているため、ユーザ140が外出中の意思決定を行うのを助ける。
【0068】
図6は、本開示のいくつかの実施例による例示的な推薦情報生成プロセス600の模式図を示している。
図6に示すように、制御システム130は、第三者情報提供者610からオリジナル情報を取得することができる。例えば、第三者情報提供者610は、グルメアプリケーションであってもよく、オリジナル情報は、グルメアプリケーションが提供するレストランの営業時間620、グルメ種類622、写真624、及び/又はコメント626などであってもよい。
【0069】
制御システム130は、営業時間620、グルメ種類622、写真624及び/又はコメント626などを、フォーマットされた営業時間、グルメ種類、写真及び/又はコメントなどに再構築することができる。
【0070】
制御システム130は、1つ又は複数のマイクロサービスを含むか、又はそれを呼び出すことができる。例えば、これらのマイクロサービスは、営業状態マイクロサービス630、特色料理マイクロサービス632、グルメ種類マイクロサービス634、外出先都市マイクロサービス636、休祝日マイクロサービス638、及び/又はユーザ好みマイクロサービス639などを含んでもよい。
【0071】
一例として、営業状態マイクロサービス630は、フォーマットされた営業時間に基づいて、レストランの営業状態を決定することができる。特色料理マイクロサービス632は、フォーマットされたグルメ情報に基づいて、レストランの特色料理を決定することができる。グルメ種類マイクロサービス634は、フォーマットされたグルメ情報に基づいて、レストランのグルメ種類を決定することができる。外出先都市マイクロサービス636は、ユーザ140の現在位置及びユーザ140の通常の位置に基づいて、ユーザ140が外出先にいるか否かを決定することができる。休祝日マイクロサービス638は、現在の時間に基づいて、休祝日であるか否かを決定することができる。ユーザ好みマイクロサービス639は、ユーザの履歴又は設定に基づいて、ユーザの好みを決定することができる。
【0072】
様々なマイクロサービスのうちの1つ又は複数をサブサービスに統合することができる。サブサービスは、1つ又は複数のマイクロサービスを呼び出すことができる。例えば、サブサービスは、夜間営業サブサービス640、外出先特色推薦グルメサブサービス642、休祝日推薦グルメサブサービス644、及び/又はユーザ好み推薦グルメサブサービス646などを含んでもよい。
【0073】
一例として、夜間営業サブサービス640は、営業状態マイクロサービス630を統合し、夜間に営業するレストランを決定することができる。外出先特色推薦グルメサブサービス642は、特色料理マイクロサービス632及び外出先都市マイクロサービス636を統合し、外出先都市にいるユーザに推薦する特色料理を決定することができる。例えば、上海に住んでいるが北京に旅行しているユーザに対して、ローストダックを推薦する。休祝日推薦グルメサブサービス644は、グルメ種類マイクロサービス634及び休祝日マイクロサービス638を統合し、休祝日にユーザに推薦するグルメを決定することができ、例えば、中秋節には、ユーザに月餅を推薦する。ユーザ好み推薦グルメサブサービス646は、グルメ種類マイクロサービス634及びユーザ好みマイクロサービス639を統合し、ユーザが好むグルメを決定することができる。
【0074】
さらに、様々なサブサービスのうちの1つ又は複数をサービスに統合することができる。サービスは、1つ又は複数のサブサービスを呼び出すことができる。例えば、サービスは、夜間シーン地図サービス650、グルメシーン地図サービス652、及び/又は旅行シーン地図サービス654等を含んでもよい。一例として、夜間シーン地図サービス650、グルメシーン地図サービス652、及び旅行シーン地図サービス654は、いずれも夜間営業サブサービス640、外出先特色推薦グルメサブサービス642、休祝日推薦グルメサブサービス644、及びユーザ好み推薦グルメサブサービス646を統合することができる。
【0075】
ユーザ140が乗り物110を運転しているナビゲーションシーン320を決定した後、制御システム130は、対応するサービスを呼び出して、ナビゲーションシーンに適したよりインテリジェントで豊富な個人化推薦情報を生成することができる。例えば、ナビゲーションシーン320が夜間シーン321である場合、制御システム130は、夜間シーン地図サービス650を呼び出すことができる。ナビゲーションシーン320がグルメシーン322である場合、制御システム130は、グルメシーン地図サービス652を呼び出すことができる。ナビゲーションシーン320が旅行シーン324である場合、制御システム130は、旅行シーン地図サービス654を呼び出すことができる。
【0076】
図6に示す様々なマイクロサービス、サブサービス、サービス及びそれらの間の統合又は呼び出し関係は、あくまでも例示的なものであり、本発明の範囲はこれに限定されないことが理解されるべきである。
【0077】
さらに、以上では、車載システム120を例にとって本発明を説明してきた。上述したように、本発明はこれに限定されず、ナビゲーション機能及び表示システムを有する他の任意の端末装置は、いずれも本発明を実施することができる。車載システム120を除いた他の端末装置の場合、制御システム130は、同様に、差別化された、ナビゲーションシーンに適したよりインテリジェントで豊富な個人化情報の推薦及び表示を行うことができる。
【0078】
具体的には、端末装置の制御システム130は、環境コンテキスト、時間コンテキスト及び/又はユーザコンテキスト等を含む端末装置に関連するコンテキストを取得することができる。いくつかの実施例では、端末装置が異なると、コンテキストが異なってもよい。例えば、ユーザがスマートフォンを用いてナビゲーションを行う場合、制御システム130は、乗り物の種類、燃料状態、電力量状態、走行速度、又は保守状態、違反状況などを取得する必要はないが、ユーザの現在位置付近の駅の位置、アイドル状態の自転車の位置などを追加的に取得することができる。あるいは、スマートフォンが乗り物とバインディングされた場合、制御システム130は、乗り物の種類、燃料状態、電力量状態、走行速度、又は保守状態、違反状況などを取得してもよい。
【0079】
制御システム130は、コンテキストに基づいて、ユーザが端末装置を用いてナビゲーションを行うナビゲーションシーンを決定することができる。いくつかの実施例では、端末装置が異なると、ナビゲーションシーンが異なってもよい。例えば、ユーザがスマートフォンを用いてナビゲーションを行う場合、ナビゲーションシーンは、電動シーンを含まなくてもよいが、ライディングシーン又はオンライン配車を含んでもよい。しかしながら、スマートフォンが乗り物とバインディングされた場合、ナビゲーションシーンは、電動シーンを含んでもよい。
【0080】
これにより、制御システム130は、ナビゲーションシーンに基づいて、端末装置のユーザインターフェースに表示される地図の地図モードを決定することができる。いくつかの実施例では、端末装置が異なると、地図モードが異なってもよい。相変わらず、ユーザがスマートフォンを用いてナビゲーションを行うことを例にとると、地図モードは、電動シーンに対する地図モードを含まなくてもよいが、ライディングシーン又はオンライン配車に対する地図モードを含んでもよい。例えば、ライディングシーンに対する地図モードでは、制御システム130は、安全性のより高いライディング経路を追加的に推薦することができる。オンライン配車に対する地図モードでは、制御システム130は、アイドル状態のオンライン配車の情報を追加的に推薦することができる。あるいは、スマートフォンが乗り物とバインディングされた場合、地図モードは、電動シーンに対する地図モードを含んでもよい。
【0081】
このようにして、制御システム130は、端末装置の種類に基づいて、ナビゲーションシーンに適したよりインテリジェントで豊富な個人化情報の推薦及び表示を適応的に行うことができる。
【0082】
また、地図モードは、ユーザ140によって手動で選択されてもよい。例えば、出勤時間帯において、ユーザ140は、グルメに関するより多くの情報を取得するように、グルメシーンに対する地図モードを手動で選択することができる。
【0083】
図7は、本開示の実施例を実施するために使用可能な電子装置700のブロック図を模式的に示している。電子装置700は、
図1に示すような制御システム130を実現するために使用可能である。例えば、制御システム130は、電子装置700として実現されたり、電子装置700に含まれたりしてもよい。
【0084】
図7に示すように、電子装置700は、リードオンリーメモリ(ROM)702に記憶されたコンピュータプログラム命令、又は記憶ユニット708からランダムアクセスメモリ(RAM)703にロードされたコンピュータプログラム命令に基づいて、様々な適切な動作及び処理を実行することができる中央処理装置(CPU)701を備える。RAM703には、電子装置700の操作に必要な各種プログラム及びデータがさらに記憶されてもよい。CPU701、ROM702及びRAM703は、バス704を介して互いに接続されている。入力/出力(I/O)インターフェース705も、バス704に接続されている。
【0085】
電子装置700のうち、例えばキーボード、マウスなどの入力ユニット706、例えば種々のディスプレイ、スピーカなどの出力ユニット707、例えば磁気ディスク、光ディスクなどの記憶ユニット708、及び例えばネットワークカード、モデム、無線通信送受信機などの通信ユニット709を含む複数の部品は、I/Oインターフェース705に接続されている。通信ユニット709は、電子装置700が例えばインターネットなどのコンピュータネットワーク及び/又は各種通信ネットワークを介して他の装置と情報やデータの交換を行うことを可能にする。
【0086】
処理ユニット701は、以上で説明した各方法及び処理、例えばプロセス200、500を実行する。例えば、いくつかの実施例では、プロセス200、500は、例えば記憶ユニット708などの機械読取可能な媒体に具体化されるコンピュータソフトウェアプログラムとして実現されてもよい。いくつかの実施例では、コンピュータプログラムの一部又は全部は、ROM702及び/又は通信ユニット709を介して電子装置700にロード及び/又はインストールされてもよい。コンピュータプログラムは、RAM703にロードされてCPU701によって実行されると、上述したプロセス200、500の1つ又は複数のステップを実行することができる。あるいは、他の実施例では、CPU701は、他の任意の適切な形態で(例えば、ファームウェアを介して)、プロセス200、500を実行するように構成されてもよい。
【0087】
いくつかの実施例では、コンピュータプログラム製品をさらに提供することができる。このコンピュータプログラム製品は、コンピュータプログラムを含むことができ、コンピュータプログラムは、プロセッサ701によって実行されると、プロセス200、500を実現する。
【0088】
本明細書において以上で説明した機能は、少なくとも一部が1つ又は複数のハードウェア論理部品によって実行されてもよい。例えば、限定されることなく、使用可能な例示的なハードウェア論理部品は、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、特定用途向け標準製品(ASSP)、システムオンチップ(SOC)、コンプレックスプログラマブル論理デバイス(CPLD)などを含む。
【0089】
本開示の方法を実施するためのプログラムコードは、1つ又は複数のプログラミング言語の任意の組み合わせを用いて記述されてもよい。これらのプログラムコードは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ又は他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサ又はコントローラに提供されてもよく、すると、プログラムコードがプロセッサ又はコントローラによって実行されると、フローチャート及び/又はブロック図に規定された機能/操作が実施されるようになる。プログラムコードは、全部が機械で実行されるか、もしくは、一部が機械で実行されるか、もしくは、独立したソフトウェアパケットとして、一部が機械で実行され、一部がリモートマシンで実行されたり、全部がリモートマシン又はサーバで実行されたりしてもよい。
【0090】
本開示のコンテキストにおいて、機械読取可能な媒体は、命令実行システム、装置又は機器が使用するか、又は命令実行システム、装置又は機器と組み合わせて使用すされるプログラムを含むか又は記憶することができる有形の媒体であってもよい。機械読取可能な媒体は、機械読取可能な信号媒体又は機械読取可能な記憶媒体であってもよい。機械読取可能な媒体は、電気的、磁気的、光学的、電磁気的、赤外線的、又は半導体的なシステム、装置又は機器、又はそれらの任意の適切な組み合わせを含んでもよいが、これらに限定されない。機械読取可能な記憶媒体のより具体的な例は、1つ又は複数の線に基づく電気的接続、携帯型コンピュータディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、消去可能なプログラマブルリードオンリーメモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、光ファイバ、コンパクトディスクリードオンリーメモリ(CD-ROM)、光学記憶装置、磁気記憶装置、又はこれらの任意の適切な組み合わせを含む。
【0091】
また、各操作を特定の順序で説明してきたが、このような操作が示された特定の順序又は順番で実行されることが要求されているか、又は所望の結果を得るために図示されたすべての操作が実行されることが要求されていると理解されるべきである。一定の環境では、マルチタスク及び並列処理は有利となる場合がある。同様に、以上の説明にはいくつかの具体的な実現の詳細が含まれているが、これらは本開示の範囲を制限するものと解釈されるべきではない。別個の実施例のコンテキストで説明されたいくつかの特徴は、さらに単一の実装において組み合わせられて実現されてもよい。逆に、単一の実現のコンテキストで説明された様々な特徴は、複数の実現において、個別に、又は任意の適切なサブ組み合わせで実現されてもよい。
【0092】
構造的特徴及び/又は方法の論理的動作に特有の言語を用いて本主題を説明してきたが、添付した特許請求の範囲に限定される主題は、必ずしも上記の特定の特徴又は動作に限定されないことが理解されるべきである。むしろ、以上で説明した特定の特徴及び動作は、特許請求の範囲を実現するための例示的な形態に過ぎない。