(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-28
(45)【発行日】2023-12-06
(54)【発明の名称】ヘテロアリール置換されたピリジン類及び使用方法
(51)【国際特許分類】
A61K 31/4439 20060101AFI20231129BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20231129BHJP
A61P 3/00 20060101ALI20231129BHJP
A61K 45/00 20060101ALI20231129BHJP
C07D 413/04 20060101ALN20231129BHJP
【FI】
A61K31/4439
A61P43/00 105
A61P43/00 121
A61P43/00 111
A61P3/00
A61K45/00
C07D413/04
(21)【出願番号】P 2021173679
(22)【出願日】2021-10-25
(62)【分割の表示】P 2018552704の分割
【原出願日】2017-05-24
【審査請求日】2021-11-24
(32)【優先日】2016-06-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】521557458
【氏名又は名称】アッヴィ・グローバル・エンタープライザズ・リミテッド
(73)【特許権者】
【識別番号】504064364
【氏名又は名称】ガラパゴス・ナムローゼ・フェンノートシャップ
【氏名又は名称原語表記】Galapagos N.V.
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】弁理士法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ロバート・ジェイ・アルテンバック
(72)【発明者】
【氏名】アンドリュー・ボグダン
(72)【発明者】
【氏名】ジュバンニ・ペトル・ディウニス・コーチ
(72)【発明者】
【氏名】マーロン・ディー・コワート
(72)【発明者】
【氏名】スティーブン・エヌ・グレスツラー
(72)【発明者】
【氏名】ハンス・ケルグテルマンス
(72)【発明者】
【氏名】フィリップ・アール・キム
(72)【発明者】
【氏名】スティーブン・エミエル・ファン・デル・プラス
(72)【発明者】
【氏名】シュエチン・ワン
【審査官】安藤 倫世
(56)【参考文献】
【文献】特許第6968094(JP,B2)
【文献】国際公開第2013/038386(WO,A1)
【文献】国際公開第2011/113894(WO,A1)
【文献】国際公開第2013/038373(WO,A1)
【文献】国際公開第2011/008931(WO,A1)
【文献】国際公開第2012/154880(WO,A1)
【文献】特表2014-526501(JP,A)
【文献】特表2018-516932(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D
A61K
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象者における嚢胞性線維症の治療
に使用するための医薬組成物であって、治療上有効量の
(5-{3-アミノ-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-2-イル}-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)メタノール又は
その薬学的に許容される塩
を含む
、医薬組成物。
【請求項2】
対象者における嚢胞性線維症の治療
に使用するための医薬組成物であって、
(5-{3-アミノ-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-2-イル}-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)メタノール又は
その薬学的に許容される塩、及び1以上のコレクター
を含む
、医薬組成物。
【請求項3】
対象者における嚢胞性線維症の治療
に使用するための医薬組成物であって、
(5-{3-アミノ-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-2-イル}-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)メタノール又は
その薬学的に許容される塩、及び1以上の別の治療剤
を含む
、医薬組成物。
【請求項4】
前記別の治療剤がCFTRモジュレータ及びCFTR増幅剤からなる群から選択される、請求項
3に記載の
医薬組成物。
【請求項5】
前記別の治療剤がCFTRモジュレータである、請求項
3に記載の
医薬組成物。
【請求項6】
前記別の治療剤がCFTRコレクターである、請求項
3に記載の
医薬組成物。
【請求項7】
前記1以上の別の治療剤が、一つのCFTRコレクター
を含む、請求項
3に記載の
医薬組成物。
【請求項8】
前記1以上の別の治療剤が、二つのCFTRコレクター
を含む、請求項
3に記載の
医薬組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、2016年6月3日出願の米国仮特許出願第62/345,315(参照によって、全ての点に関して、全体が本明細書に組み込まれる)に対する優先権を主張する。
【0002】
本発明は、CFTRが介在及び調節する疾患及び状態の治療において有用な嚢胞性線維症膜横断伝導物(CFTR)タンパク質のモジュレータである、置換されたピリジン化合物に関する。本発明はさらに、本発明の化合物を含む組成物、それの製造方法、及びそれを用いる治療方法に関するものである。
【背景技術】
【0003】
ABC輸送体は、特異的活性のために細胞アデノシン三リン酸(ATP)に結合し、それを使用する非常に多様な薬理剤(例えば、医薬、生体異物、アニオンなど)の輸送を調節する相同膜輸送体タンパク質のファミリーである。これらの輸送体の一部は、多剤耐性タンパク質(MDR1-P糖タンパク質、又は多剤耐性タンパク質、MRP1など)として作用する化学療法剤に対して悪性癌細胞を防御することが認められている。これまでのところ、配列同一性及び機能に基づいて7種類のファミリーに分類される48種類のABC輸送体が確認されている。
【0004】
ABC輸送体は、身体内での各種の重要な生理的役割を調節することで有害な環境化合物に対する保護を提供することから、輸送体欠損関連の疾患、細胞外薬物輸送、及びABC輸送体活性の調節が有用となり得る他の疾患の治療のための重要な薬物標的候補を代表するものである。
【0005】
cAMP/ATP介在アニオンチャンネル、CFTRは、吸収上皮細胞及び分泌上皮細胞などの各種細胞型で発現される、疾患に共通に関連するABC輸送体ファミリーの一構成員であり、それは膜を横断するアニオン流動、並びに他のイオンチャンネル及びタンパク質の活性を調節する。上皮細胞でのCFTRの活性は、呼吸組織及び消化組織などの身体全体を通じての電解質輸送の維持に必須である(Quinton,P.M.,1990.Cystic fibrosis:a disease in electrolyte transport.FASEB J.4,2709-2717)。
【0006】
CFTRをコードする遺伝子が、確認及び配列決定されている(Kerem,B.,Rommens,J.M.,Buchanan,J.A.,Markiewicz,D.,Cox,T.K.,Chakravarti,A.,Buchwald,M.,Tsui,L.C.,1989.Identification of the cystic fibrosis gene:genetic analysis.Science 245,1073-1080)。CFTRは、それぞれ6個の膜貫通へリックス及び一つのヌクレオチド結合ドメインを含む膜貫通ドメインの縦列反復を構成するタンパク質をコードする約1480個のアミノ酸を含む。その膜貫通ドメインの対が、チャンネル活性及び細胞輸送を調節する複数のリン酸化部位を有する大型で極性の調節(R)ドメインによって連結されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0007】
【文献】Quinton,P.M.,1990.Cystic fibrosis:a disease in electrolyte transport.FASEB J.4,2709-2717.
【文献】Kerem,B.,Rommens,J.M.,Buchanan,J.A.,Markiewicz,D.,Cox,T.K.,Chakravarti,A.,Buchwald,M.,Tsui,L.C.,1989.Identification of the cystic fibrosis gene:genetic analysis.Science 245,1073-1080.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
嚢胞性線維症(CF)は、CFTRにおける突然変異を誘発する、この遺伝子における欠損によって引き起こされる。嚢胞性線維症は、ヒトにおける最も一般的な致死的遺伝病であり、白人の約0.04%が患い(Bobadilla,J.L.,Macek,M.,Jr,Fine,J.P.,Farrell,P.M.,2002.Cystic fibrosis:a worldwide analysis of CFTR mutations--correlation with incidence data and application to screening.Hum.Mutat.19,575-606.doi:10.1002/humu.10041)、例えば米国において、幼児2500名に約1名が罹患しており、1000万もの人がその欠陥遺伝子の単一配列を有しているが見かけの病害はなく、さらに、その遺伝子の単一配列を有する対象者が、コレラに対して、及び下痢の結果生じる脱水に対して高い抵抗性を示す。この効果は、その群内でのCF遺伝子の比較的高い頻度を説明するものとなると考えられる。
【0009】
対照的に、CF関連遺伝子の二つの配列を有する人は、慢性肺感染などのCFの衰弱の影響及び致死的影響に苦しむ。
【0010】
嚢胞性線維症患者において、内因性呼吸上皮CFTRにおける突然変異は、肺及び他の組織における上皮細胞への塩素及び重炭酸塩浸透性をもたらさないことから、頂端部アニオン分泌の低下及びイオン及び体液輸送の障害を生じる。このアニオン輸送低下によって、肺における粘液及び病原体蓄積亢進が生じて、微生物感染を誘発し、それが最終的にCF患者の死亡を引き起こす。
【0011】
呼吸疾患だけでなく、CF患者は消化器の問題及び膵臓の機能不全も患い、それを未処置のまま放置すると死に至る。さらに、嚢胞性線維症の女性患者は受胎能が低下し、嚢胞性線維症の男性は不妊性である。
【0012】
突然変異を引き起こす各種疾患が、CF染色体のCFTR遺伝子の配列分析によって確認されている(Kerem,B.,Rommens,J.M.,Buchanan,J.A.,Markiewicz,D.,Cox,T.K.,Chakravarti,A.,Buchwald,M.,Tsui,L.C.,1989.Identification of the cystic fibrosis gene:genetic analysis.Science 245,1073-1080)。最も一般的なCF突然変異であるΔF508-CFTR(CF患者の約90%において少なくとも一つの対立遺伝子に存在)が嚢胞性線維症の症例の約70%で生じ、フェニルアラニン508の単一アミノ酸欠失を含む。この欠失は、新生タンパク質が正しく折り畳まれるのを防止し、そしてそのタンパク質は小胞体(ER)を出て、細胞膜に至ることができず、急速に分解される。結果的に、膜に存在するチャンネルの数は、野生型CFTRを発現する細胞よりはるかに少ない。輸送障害に加えて、突然変異によってチャンネル開閉の欠陥が生じる。実際、たとえ、ΔF508-CFTRが、低温(27℃)レスキューによって細胞膜に到達でき、cAMP活性化塩素チャンネルとして機能できるとしても、それの活性は、WT-CFTRと比較して大きく低下する(Pasyk,E.A.,Foskett,J.K.,1995.Mutant(ΔF508) Cystic Fibrosis Transmembrane Conductance Regulator Cl-Channel Is Functional When Retained in Endoplasmic Reticulum of Mammalian Cells.J.Biol.Chem.270,12347-12350)。
【0013】
チャンネル調節又はチャンネル伝導性を変える、より発生率が低い他の突然変異が確認されている。チャンネル調節変異体の場合、変異タンパク質が適切に輸送され、細胞膜に局在するが、活性化されたり、塩素チャンネルとして機能したりできず(例えば、ヌクレオチド結合ドメイン内に位置するミスセンス変異)、それらの変異の例はG551D、G178R、及びG1349Dである。塩素伝導性に影響する突然変異はCFTRタンパク質を有しており、それは細胞膜に正しく輸送されるが、塩素の流れは低く(例えば、膜貫通ドメイン内に位置するミスセンス変異)、それらの変異の例はR117H及びR334Wである。
【0014】
嚢胞性線維症に加えて、CFTR活性調節は、CFTRでの突然変異によって直接生じない他の疾患、例えば慢性閉塞性肺疾患(COPD)、ドライアイ病、及びシェーグレン症候群に有効である可能性がある。
【0015】
COPDは、進行性で不可逆的な気流制限を特徴とし、粘液過分泌、細気管支炎及び肺気腫が原因である。COPDで一般的である粘液過分泌及び粘膜毛様体クリアランス障害の可能な治療は、変異体又は野生型CFTRの活性化因子を使用することにあると考えられる。特に、CFTRを通るアニオン分泌の増加は、気道表面液への液体輸送を促進して、粘液に水を供給し、線毛間液粘度を至適化することができる。その結果としての粘膜毛様体クリアランス上昇は、COPD関連の症状軽減に役立つと考えられる。
【0016】
ドライアイ病は、涙産生減少及び涙液膜脂質異常、タンパク質及びムチンプロファイルを特徴とする。多くの因子がドライアイ病を引き起こし得るものであり、その一部には、年齢、関節炎、レーシック眼球手術、化学/熱火傷、投薬、アレルギー及び嚢胞性線維症及びシェーグレン症候群などの疾患などがある。CFTRを介したアニオン分泌増加は、角膜内皮細胞及び眼球周囲の分泌腺からの液輸送を促進し、最終的に角膜水和を改善することで、ドライアイ病関連症状を軽減する上で役立つと考えられる。シェーグレン症候群は、眼球、口、皮膚、呼吸組織、肝臓、膣及び腸を含む身体全体の水分産生腺を障害する自己免疫疾患である。その後の症状には、ドライアイ、口、及び膣、並びに肺の疾患などがある。シェーグレン症候群は、関節リウマチ、全身性狼瘡、全身性硬化、及び多発性筋炎/皮膚筋炎にも関連している。その疾患の原因は、タンパク質輸送の欠陥にあると考えられており、そのための治療選択肢は限られている。結果的に、CFTR活性の調節は、前記各種臓器の水和を助け、関連症状を高める(elevate)上で役立ち得る。
【0017】
CFに加えて、ΔF508-CFTRによって誘発されるタンパク質輸送の欠陥は、非常に広範囲の他の疾患、特に小胞体(ER)の機能不全がCFTRタンパク質がそのEPを出るのを防止し得るか、及び/又は異常な折り畳み構造のタンパク質が分解される疾患の基礎であることが明らかになっている(Morello,J.-P.,Bouvier,M.,Petaja-Repo,U.E.,Bichet,D.G.,2000.Pharmacological chaperones:a new twist on receptor folding.Trends Pharmacol.Sci.21,466-469.doi:10.1016/S0165-6147(00)01575-3;Shastry,B.S.,2003.Neurodegenerative disorders of protein aggregation.Neurochem.Int.43,1-7.doi:10.1016/S0197-0186(02)00196-1;Zhang,W.,Fujii,N.,Naren,A.P.,2012.Recent advances and new perspectives in targeting CFTR for therapy of cystic fibrosis and enterotoxin-induced secretory diarrheas.Future Med.Chem.4,329-345.doi:10.4155/fmc.12.1)。
【0018】
多くの遺伝病が、CFにおけるCFTRで認められる欠陥と等価なER処理の欠陥と関連しており、例えばグリカノーシス(glycanosis)CDG1型、遺伝性肺気腫(α-l-アンチトリプシン(PiZ変異体))、先天性甲状腺機能亢進症、骨形成不全症(I、II若しくはIV型プロコラーゲン)、遺伝性低フィブリノゲン血症(フィブリノゲン)、ACT欠損症(α-l-抗キモトリプシン)、尿崩症(DI)、神経下垂体DI(バソプレッシンホルモンN2-受容体)、腎性DI(アクアポリンII)、シャルコー・マリー・トゥース症候群(末梢性ミエリンタンパク質22)、ペリツェウス・メルツバッハー病、神経変性病、例えばアルツハイマー病(APP及びプレセニリン類)、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、進行性核上まひ、ピック病、いくつかのポリグルタミン神経障害、例えばハンチントン病、脊髄小脳失調I型、脊髄性及び延髄性筋萎縮、歯状核赤核淡蒼球ルイ体萎縮症、及び筋強直性ジストロフィー、並びに海綿状脳症、例えば遺伝性クロイツフェルトヤコブ病(プリオンタンパク質処理不全)、ファブリ病(リソソームα-ガラクトシダーゼA)、ストロイスラー・シャインカー症候群、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、ドライアイ病、及びシェーグレン症候群などがある。
【0019】
CFTRの活性の上昇に加えて、CFTRモジュレータによるアニオン分泌低下は、分泌促進物質活性化塩素輸送の結果として上皮水分輸送が大幅に増加する分泌性下痢の治療に有効であり得る。その機序には、cAMPの上昇及びCFTRの刺激が関与する。
【0020】
原因とは無関係に、過剰塩素輸送が全ての下痢で認められ、脱水、アシドーシス、成長障害及び死亡に至る。急性及び慢性の下痢は現在でも、世界的に主要な医学的問題であり、栄養不良における重要な因子であり、5歳未満の小児が死に至る(死亡数5,000,000例/年)。さらに、慢性炎症性腸疾患(IBD)及び/又は後天性免疫不全症候群(AIDS)の患者において、下痢は危険な状態である。
【0021】
従って、CFTRを調節することができる新規化合物が必要である。特に、本発明は、嚢胞性線維症の治療のためのCFTRモジュレータとして作用し得る化合物を開示する。本発明は、これら化合物の製造方法、これら化合物を含む医薬組成物及び本発明の化合物を投与することによる嚢胞性線維症の治療方法も提供する。
【課題を解決するための手段】
【0022】
1態様において、本発明は、式Iの化合物、及びそれの薬学的に許容される塩を提供する。
【0023】
【化1】
式中、
X
1及びX
2は、独立に選択される
H;
ハロ;
1以上の独立に選択されるハロで置換されていても良いC
1-4アルキル;
C
1-4アルコキシ(当該C
1-4アルコキシは、1以上の独立に選択される
-OH;
C
1-4アルコキシ;又は
-NR
8AR
8B
で置換されていても良い。);
-NR
9AR
9B;
1以上の独立に選択されるR
5基で置換されていても良いシクロプロピル;
1以上の独立に選択されるR
5基で置換されていても良いフェノキシ;又は
1以上の独立に選択されるR
5基で置換されていても良いフェニル
であり;
R
1は、
C
1-4アルキル(当該C
1-4アルキルは、1以上の独立に選択される
-OH;
C
1-4アルコキシ;又は
O、S及びNからなる群から独立に選択される1個若しくは2個のヘテロ原子を含む4~6員単環式複素環
で置換されていても良い。);
1以上の独立に選択されるR
4基で置換されていても良いフェニル;
N、O、及びSからなる群から独立に選択される1、2若しくは3個のヘテロ原子を含むN-連結4~6員単環式複素環(当該単環式複素環は、1以上の独立に選択されるR
5基で置換されていても良い。);
フェニルに縮合している、N、O、及びSからなる群から独立に選択される1、2若しくは3個のヘテロ原子を含むN-連結4~6員単環式複素環(当該単環式複素環及び当該フェニルは、1以上の独立に選択されるR
5基で置換されていても良い。);
1以上の独立に選択されるR
5基で置換されていても良いC
3-7シクロアルキル;又は
-NR
6R
7
であり;
R
2は、O、S、及びNからなる群から独立に選択される1、2若しくは3個のヘテロ原子を含む5~6員単環式ヘテロアリールであり、当該単環式ヘテロアリールは、1以上の独立に選択されるR
3基で置換されていても良く;
各R
3は、
C
1-4アルキル(当該C
1-4アルキルは、1以上の独立に選択される
C
3-7シクロアルキル(当該C
3-7シクロアルキルは、1以上の独立に選択されるR
A基で置換されていても良い。);
O、S、及びNからなる群から独立に選択される1個若しくは2個のヘテロ原子を含む4~6員単環式複素環(当該単環式複素環は、1以上の独立に選択されるR
A基で置換されていても良い。);
フェニル(当該フェニルは、1以上の独立に選択されるR
A基で置換されていても良い。);
1以上の独立に選択されるC
3-7シクロアルキル、ハロ、又は-OCH
3で置換されていても良いC
1-4アルコキシ;
-OR
11;
-OH;
ハロ;
-CN;
-OC(O)R
10;
-OS(O)
2OH;
-NHC(=S)R
11;又は
-OP(O)(OH)(OH)
で置換されていても良い。);
-C(O)NH
2;
フェニル(当該フェニルは、1以上の独立に選択されるR
A基で置換されていても良い。);
O、S、及びNからなる群から独立に選択される1、2若しくは3個のヘテロ原子を含む5~6員単環式ヘテロアリール(当該単環式ヘテロアリールは、1以上の独立に選択されるR
A基で置換されていても良い。);
C
3-7シクロアルキル(当該C
3-7シクロアルキルは、1以上の独立に選択されるR
A基で置換されていても良い。);及び
O、S、及びNからなる群から独立に選択される1個若しくは2個のヘテロ原子を含む4~6員単環式複素環(当該単環式複素環は、1以上の独立に選択されるR
A基で置換されていても良い。)
からなる群から独立に選択され;
各R
4は、
ハロ;
1以上の独立に選択されるハロで置換されていても良いC
1-4アルキル;及び
1以上の独立に選択されるハロで置換されていても良いC
1-4アルコキシ
からなる群から独立に選択され;
各R
5は、
-OH;
ハロ;
1以上の独立に選択されるC
1-4アルコキシ、ハロ又は-OHで置換されていても良いC
1-4アルキル;及び
1以上の独立に選択されるハロで置換されていても良いC
1-4アルコキシ
からなる群から独立に選択され;
R
6は、H、C
1-4アルキル、又はC
3-7シクロアルキルであり、前記C
3-7シクロアルキルは、1以上の独立に選択されるR
5基で置換されていても良く;
R
7は、
C
1-4アルキルであり、当該C
1-4アルキルは、1以上の独立に選択される
ハロ;
フェニル(当該フェニルは、1以上の独立に選択される
ハロ;
1以上の独立に選択されるハロで置換されていても良いC
1-4アルキル;又は
1以上の独立に選択されるハロで置換されていても良いC
1-4アルコキシ
で置換されていても良い。);
1以上の独立に選択されるハロで置換されていても良いC
1-4アルコキシ;又は
O、S、及びNからなる群から独立に選択される1個若しくは2個のヘテロ原子を含む4~6員単環式複素環(当該単環式複素環は、1以上の独立に選択されるR
5基で置換されていても良い。);
で置換されていても良く;
各R
8a及びR
8bは、
H;及び
C
1-4アルキル
からなる群から独立に選択され;
R
9a及びR
9bは、
H;
C
1-4アルキル;及び
C
3-7シクロアルキル
からなる群から独立に選択され;
各R
10は、
C
1-6アルキル;及び
フェニル(フェニルは、1以上の独立に選択されるR
A基で置換されていても良い。)
からなる群から独立に選択され;
各R
11は、
O、S、及びNからなる群から独立に選択される1個若しくは2個のヘテロ原子を含む4~6員単環式複素環(当該単環式複素環は、1以上の独立に選択されるR
A基で置換されていても良い。);
O、S、及びNからなる群から独立に選択される1、2若しくは3個のヘテロ原子を含む5~6員単環式ヘテロアリール(当該単環式ヘテロアリールは、1以上の独立に選択されるR
A基で置換されていても良い。);
C
3-7シクロアルキル(当該C
3-7シクロアルキルは、1以上の独立に選択されるR
A基で置換されていても良い。);及び
フェニル(フェニルは、1以上の独立に選択されるR
A基で置換されていても良い。)
からなる群から独立に選択され;
各R
Aは、
-CN、
ハロ;
1以上の独立に選択されるハロで置換されていても良いC
1-4アルキル;及び
1以上の独立に選択されるハロで置換されていても良いC
1-4アルコキシ
からなる群から独立に選択される。
【0024】
本発明の別の態様は、本発明の化合物及び医薬担体を含む医薬組成物に関するものである。そのような組成物は、本発明の方法に従って、代表的には嚢胞性線維症膜横断伝導物活性に関係する状態及び障害の治療又は予防の治療方法の一部として投与することができる。特定の態様において、医薬組成物は、本発明の化合物と組み合わせての使用に好適なさらなる治療有効成分をさらに含むことができる。より特定の態様において、そのさらなる治療有効成分は、嚢胞性線維症の治療のための薬剤である。
【0025】
さらに、本明細書に開示の医薬組成物及び治療方法で有用な本発明の化合物は、製造及び使用の時に、薬学的に許容されるものである。
【0026】
本発明のさらに別の態様は、哺乳動物における嚢胞性線維症膜横断伝導物活性に関係する状態及び障害の治療又は予防方法に関するものである。詳細には、その方法は、嚢胞性線維症、シェーグレン症候群、膵臓機能不全、慢性閉塞性肺疾患、又は慢性閉塞性気道疾患に関係する状態及び障害の治療及び予防に有用である。従って、本発明の化合物及び組成物は、嚢胞性線維症膜横断伝導物調節疾患の治療又は予防のための医薬として有用である。
【0027】
当該化合物、その化合物を含む組成物、その化合物の製造方法、及びその化合物を投与することによる状態及び障害の治療若しくは予防方法について、本明細書においてさらに説明する。
【0028】
特定の態様において、本発明の化合物は、嚢胞性線維症の治療での使用に提供される。特定の態様において、本発明の化合物は、クラスI、II、III、IV、V、及び/又はVI変異によって引き起こされる嚢胞性線維症の治療での使用に提供される。
【0029】
本発明は、本発明の化合物及び医薬に使用される好適な医薬担体を含む医薬組成物も提供する。特定の態様において、その医薬組成物は、嚢胞性線維症の治療での使用のためのものである。
【0030】
本発明のこれら及び他の目的について、以下の段落で説明する。これらの目的は、本発明の範囲を狭めるものと考えるべきではない。
【発明を実施するための形態】
【0031】
本明細書においては、式Iの化合物について説明する。
【0032】
【化2】
式中、X
1、X
2、R
1、及びR
2は、「課題を解決するための手段」で上記で、そして「発明を実施するための形態」で下記で定義されている。さらに、そのような化合物を含む組成物並びにそのような化合物及び組成物を用いる状態及び障害の治療方法も含まれる。
【0033】
本明細書に含まれる化合物は、いずれかの置換基において、又は本明細書における式において複数存在する1以上の可変要素を含むことができる。各場合での可変要素の定義は、別の場合でのそれの定義とは独立である。さらに、置換基の組み合わせは、そのような組み合わせによって安定な化合物となる場合のみ許容される。安定な化合物は、反応混合物から単離することができる化合物である。
【0034】
定義
本明細書と意図される特許請求の範囲で使用する場合、単数形の「一つの」、「1個の」及び「その」は、文脈によって別の内容が明瞭に示されていない限り、複数形の記載を含む。従って、例えば「化合物」と言う場合には、単一の化合物だけでなく、1以上の同一若しくは異なる化合物を含み、「薬学的に許容される担体」と言う場合には、単一の薬学的に許容される担体並びに1以上の薬学的に許容される担体などを意味する。
【0035】
本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用される場合に、全く異なる形で言及されていない限り、下記の用語は、下記でそれとともに提供される意味を有する。
【0036】
本明細書で使用される「アルコキシ」という用語は、酸素原子を介して親分子部分に結合した本明細書で定義のアルキル基を意味する。アルコキシの代表例には、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、2-プロポキシ、ブトキシ、tert-ブトキシ、ペンチルオキシ、及びヘキシルオキシなどがあるが、これらに限定されるものではない。場合により、アルコキシ部分における炭素原子数は、接頭辞「Cx-y」(xは置換基における炭素原子の最小数であり、yは最大数である。)によって示される。従って、例えば「C1-6-アルコキシ」とは、1~6個の炭素原子を含むアルコキシ置換基を意味し、「C1-4-アルコキシ」とは、1~4個の炭素原子を含むアルコキシ置換基を意味する。
【0037】
本明細書中で用いられる「アルキル」という用語は、飽和の直鎖若しくは分岐炭化水素鎖基を意味する。場合により、アルキル部分における炭素原子の数は、接頭辞「Cx-y」(xは置換基における炭素原子の最小数であり、yは最大数である。)によって示される。従って、例えば「C1-6-アルキル」とは、1~6個の炭素原子を含むアルキル置換基を意味し、「C1-4-アルキル」とは、1~4個の炭素原子を含むアルキル置換基を意味する。アルキルの例には、メチル、エチル、n-プロピル、イソ-プロピル、n-ブチル、sec-ブチル、イソ-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、n-ヘキシル、1-メチルブチル、2-メチルブチル、3-メチルブチル、3,3-ジメチルブチル、1,1-ジメチルプロピル、1,2-ジメチルプロピル、2,2-ジメチルプロピル、1-メチルプロピル、2-メチルプロピル、1-エチルプロピル及び1,2,2-トリメチルプロピルなどがあるが、これらに限定されるものではない。
【0038】
本明細書で使用される「C3-7シクロアルキル」という用語は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、及びシクロヘプチルを意味し、それらはそれぞれ、別段の断りがない限り、置換されていても良い。
【0039】
本明細書で使用される「C3-6シクロアルキル」という用語は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、及びシクロヘキシルを意味し、それらはそれぞれ、別段の断りがない限り、置換されていても良い。
【0040】
本明細書で使用される「C4-6シクロアルキル」という用語は、シクロブチル、シクロペンチル、及びシクロヘキシルを意味し、それらはそれぞれ、別段の断りがない限り、置換されていても良い。
【0041】
本明細書で用いられる「ハロ」又は「ハロゲン」という用語は、クロロ(Cl)、ブロモ(Br)、ヨード(I)又はフルオロ(F)を意味する。
【0042】
本明細書で使用される「単環式複素環」又は「単環式複素環式」という用語は、1以上の炭素原子がO、N、及びSからなる群から独立に選択されるヘテロ原子によって置き換わっている3、4、5、6、7若しくは8員の完全飽和単環式炭素環を意味する。3及び4員単環式複素環では、O、N、及びSからなる群から選択されるヘテロ原子によって1個の炭素環原子が置き換わっている。5、6、7及び8員単環式複素環では、1、2若しくは3個の炭素環原子がO、N、及びSからなる群から選択されるヘテロ原子によって置き換わっていても良い。5員単環式複素環の例には、1個のO;1個のS;1個のN;2個のN;3個のN;1個のS及び1個のN;1個のS及び2個のN;1個のO及び1個のN;又は1個のO及び2個のNを環に含むものなどがある。5員単環式複素環基の非限定的な例には、1,3-ジオキソラニル、テトラヒドロフラニル、ジヒドロフラニル、テトラヒドロチエニル、ジヒドロチエニル、イミダゾリジニル、オキサゾリジニル、イミダゾリニル、イソオキサゾリジニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、ピロリジニル、2-ピロリニル、3-ピロリニル、チアゾリニル及びチアゾリジニルなどがある。6員単環式複素環の例には、1個のO;2個のO;1個のS;2個のS;1個のN;2個のN;3個のN;1個のS、1個のO及び1個のN;1個のS及び1個のN;1個のS及び2個のN;1個のS及び1個のO;1個のS及び2個のO;1個のO及び1個のN;及び1個のO及び2個のNを環に含むものなどがある。6員単環式複素環基の例には、テトラヒドロピラニル、ジヒドロピラニル、1,4-ジオキサニル、1,4-ジチアニル、ヘキサヒドロピリミジン、モルホリニル、ピペラジニル、ピペリジニル、1,2,3,6-テトラヒドロピリジニル、テトラヒドロチオピラニル、チオモルホリニル、チオオキサニル及びトリチアニルなどがある。単環式複素環の代表例には、アゼチジニル、アゼパニル、アジリジニル、ジアゼパニル、1,4-ジオキサニル、1,3-ジオキソラニル、1,3-ジチオラニル、1,3-ジチアニル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、イソチアゾリニル、イソチアゾリジニル、イソオキサゾリニル、イソオキサゾリジニル、モルホリニル、オキサジアゾリニル、オキサジアゾリジニル、オキサゾリニル、オキサゾリジニル、オキセタニル、ピペラジニル、ピペリジニル、ピラニル、ピラゾリニル、ピラゾリジニル、ピロリニル、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピリジニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチエニル、チアジアゾリニル、チアジアゾリジニル、チアゾリニル、チアゾリジニル、チオモルホリニル、チオピラニル及びトリチアニルなどがあるが、これらに限定されるものではない。
【0043】
本明細書で使用される「4~6員単環式複素環」又は「4~6員単環式複素環式」という用語は、本明細書において上記で定義の4、5若しくは6員単環式複素環を意味する。4~6員単環式複素環の非限定的な例には、アゼチジニル、オキセタニル、1,3-ジオキソラニル、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、1,4-ジオキサニル、ピペラジニル、ピペリジニル、チオモルホリニル及びモルホリニルなどがある。
【0044】
本明細書で使用される「3~6員単環式複素環」又は「3~6員単環式複素環式」という用語は、本明細書において上記で定義の3、4、5若しくは6員単環式複素環を意味する。3~6員単環式複素環の非限定的な例には、アジリジニル、アゼチジニル、オキセタニル、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、ピペラジニル、ピペリジニル、チオモルホリニル及びモルホリニルなどがある。
【0045】
本明細書で使用される「5~11員スピロ複素環」という用語は、3~6員単環式複素環の同一炭素原子上の2個の置換基が、その炭素原子とともに、第2の環系を形成しており、その第2の環系がC3-6シクロアルキル又は3~6員単環式複素環である、3~6員単環式複素環を意味する。5~11員スピロ複素環の例には、1-オキサスピロ[4.4]ノン-3-イル、及び1-オキサスピロ[4.5]デカン-3-イルなどがあるが、これらに限定されるものではない。
【0046】
本明細書で使用される「7~11員スピロ複素環」という用語は、4~6員単環式複素環の同一炭素原子上の2個の置換基が、その炭素原子とともに、第2の環系を形成しており、その第2の環系がC4-6シクロアルキル又は4~6員単環式複素環である、4~6員単環式複素環を意味する。7~11員スピロ複素環の特定の例は、6-オキサ-2-アザスピロ[3.5]ノニル、6-オキサ-2-アザスピロ[3.4]オクチル、及び2-オキサ-6-アザスピロ[3.3]ヘプチルである。
【0047】
例示した環を含む単環式複素環及びスピロ複素環は置換されていても良く、別段の断りがない限り、その環系内に含まれるいずれかの炭素原子又はいずれかの窒素原子を介して親分子部分に連結されている。複素環内の窒素原子は、酸化されていても良く、又は四級化されていても良い。
【0048】
本明細書で用いられる「5~6員単環式ヘテロアリール」という用語は、環炭素原子のうちの1以上がO、N及びSからなる群から独立に選択されるヘテロ原子で置き換わっている、5員若しくは6員の単環式芳香環構造である。5員環は、2個の二重結合を含む。5員環はまた、O及びSからなる群から選択される1個のヘテロ原子を含むことができ;又は1、2、3若しくは4個の窒素原子及び適宜に1個の酸素若しくは硫黄原子を含むことができる。6員環は、3個の二重結合及び1、2、3若しくは4個の窒素原子を含む。5~6員単環式ヘテロアリールの代表例には、フラニル、イミダゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、1,3-オキサゾリル、ピリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピラゾリル、ピロリル、テトラゾリル、チアジアゾリル、1,3-チアゾリル、チエニル、トリアゾリル及びトリアジニルなどがあるが、これらに限定されるものではない。例示の環を含む5~6員単環式ヘテロアリールは、別段の断りがない限り、置換されていても良く、その環系内に含まれるいずれか置換可能な炭素原子又はいずれか置換可能な窒素原子を介して親分子部分に連結されている。ヘテロアリール環中の窒素原子は、酸化されていても良く、四級化されていても良い。
【0049】
本明細書で使用される場合の「フェノキシ」という用語は、酸素原子を介して親分子部分に結合したフェニルを意味する。
【0050】
本明細書で使用される「ヘテロ原子」という用語は、窒素(N)、酸素(O)、又は硫黄(S)を意味する。
【0051】
「放射標識」という用語は、原子のうちの少なくとも1個が放射性原子又は放射性同位体であり、その放射性原子若しくは同位体が自然にγ線若しくはエネルギー粒子、例えばα粒子若しくはβ粒子、又は陽電子を放出する、本発明の化合物を指す。そのような放射性原子の例には、3H(トリチウム)、14C、11C、15O、18F、35S、123I、及び125Iなどがあるが、これらに限定されるものではない。
【0052】
ある部分が「置換されている」と記載されている場合、非水素基が、その部分のいずれか置換可能な原子の水素基に代わって存在している。従って、例えば、置換された複素環部分は、少なくとも1個の非水素基が複素環上の水素基に代わっている複素環部分である。確認しておくべき点として、ある部分上に複数の置換がある場合、各非水素基は同一でも異なっていても良い(別段の断りがない限り)。
【0053】
ある部分が「置換されていても良い」と記載されている場合、その部分は(1)置換されているか、(2)置換されていなくとも良い。ある部分が特定数までの非水素基で置換されていても良いと記載されている場合、その部分は、(1)置換されていないか、(2)その特定数までの非水素基又は部分上の最大数以下の置換可能な位置のいずれか少ない方で置換されていても良い。従って、例えば、ある部分が3個以下の非水素基で置換されていても良いヘテロアリールと記載されている場合、3個未満の置換可能な位置を有するヘテロアリールは、そのヘテロアリールが置換可能な位置を有するのと同じ数の非水素基までしか置換可能ではないと考えられる。例を挙げると、テトラゾリル(置換可能な位置を一つのみ有する)は、1個以下の非水素基で置換されていても良いものと考えられる。さらに例を挙げると、アミノ窒素が2個以下の非水素基で置換されていても良いと記載されている場合、1級アミノ窒素は2個以下の非水素基で置換されていても良いが2級アミノ窒素は、1個以下のみの非水素基で置換されていても良い。
【0054】
「1以上の・・・で置換されている」という用語は、1~4個の置換基を指す。1実施形態において、それは1~3個の置換基を指す。さらなる実施形態において、それは1個若しくは2個の置換基を指す。さらに別の実施形態において、それは1個の置換基を指す。
【0055】
「治療する」、「処置」及び「治療」という用語は、疾患及び/又はそれに付随する症状を緩和又は抑制する方法を指す。ある種の実施形態において、「治療する」、「処置」及び「治療」は、対象者によって識別できないかも知れない少なくとも一つの物理パラメータを改善することを指す。さらに別の実施形態において、「治療する」、「処置」及び「治療」は、物理的に(例えば、識別可能な症状の安定化)、生理的に(例えば、物理パラメータの安定化)、又はその両方で疾患又は障害を調節することを指す。さらなる実施形態において、「治療する」、「処置」及び「治療」は、疾患若しくは障害の進行を遅らせることを指す。
【0056】
「予防する」、「防止」及び「予防」という用語は、疾患及び/又はそれに付随する症状の発症を予防する方法又は対象者が疾患を獲得するのを妨害する方法を指す。本明細書で使用される「予防する」、「防止」及び「予防」には、疾患及び/又はそれに付随する症状の発症を遅らせること、並びに対象者が疾患若しくは障害を獲得又は発症するリスクを低減することも含まれる。
【0057】
「治療上有効量」という表現は、特定の対象者若しくは対象者群において単独で又は治療のための別の医薬と組み合わせて投与した場合に、治療対象の状態又は障害の1以上の症状の発症を防止するか、それをある程度緩和する上で十分な化合物又は薬学的に許容される塩の量を意味する。「治療上有効量」は、化合物、疾患及びそれの重度、並びに治療を受ける対象者の年齢、重量、健康状態などに応じて変動し得る。例えばヒト又は他の哺乳動物において、治療上有効量は、研究室又は臨床設定で実験的に求めることができるか、特定の疾患及び治療される対象について、米国食品・医薬品局又は同等の外国機関のガイドラインによって要求される量であることができる。
【0058】
「対象者」という用語は、本明細書において、霊長類(例:ヒト)、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ブタ、ウマ、イヌ、ネコ、ウサギ、ラット、マウスなど(これらに限定されるものではない)の哺乳動物のような動物を指すものと定義される。好ましい実施形態において、対象者はヒトである。「ヒト」、「患者」及び「対象者」という用語は、本明細書においては互換的に使用される。
【0059】
本明細書で使用される「クラスI変異」は、タンパク質合成を妨害する突然変異を指す。それにより、mRNAにおける翻訳の終了(終止コドン)の早期シグナルが導入される。切断CFTRタンパク質は不安定で、急速に分解することから、正味の効果は、頂端膜にタンパク質が全くないというものである。特に、クラスI変異は、p.Gly542X(G542X)、W1282X、c.489+1G>T(621+1G>T)、又はc.579+1G>T(711+1G>T)変異を指す。詳細には、クラスI変異は、G542X;又はW1282X変異を指す。
【0060】
本明細書で使用される「クラスII変異」は、タンパク質変異に影響する突然変異を指す。これによって、正しく折り畳まれず、及び/又は頂端膜上のそれの機能部位に輸送されないCFTRタンパク質の産生が生じる。特に、クラスII変異は、p.Phe508del(F508del)、p.Ile507del、又はp.Asn1303Lys(N1303K)変異を指す。詳細には、クラスII変異は、F508del又はN1303K変異を指す。
【0061】
本明細書で使用される「クラスIII変異」は、CFTRチャンネルの制御を変える突然変異を指す。変異CFTRタンパク質は、細胞膜に適切に輸送及び局在されるが活性化できないか、それは塩素チャンネルとして機能できない。特に、クラスIII変異は、p.Gly551Asp(G551D)、G551S、R553G;G1349D;S1251N、G178R、S549N変異を指す。詳細には、クラスIII変異は、G551D、R553G、G1349D、S1251N、G178R、又はS549N変異を指す。
【0062】
本明細書で使用される「クラスIV変異」は、塩素伝導性に影響する突然変異を指す。CFTRタンパク質は細胞膜に正しく輸送されるが、塩素流低下又は「開閉欠陥」(ほとんどが膜貫通ドメイン内に位置するミスセンス変異である。)を生じる。特に、クラスIV変異は、p.Arg117His(R117H)、R347P、又はp.Arg334Trp(R334W)変異を指す。
【0063】
本明細書で使用される「クラスV変異」は、頂端膜で正常に機能するCFTRのレベルを低下させるか、「伝導性欠陥」(例えば、部分異常スプライシング突然変異又は非効率な輸送ミスセンス変異)を生じる突然変異を指す。特に、クラスV変異は、c.1210-12T[5](5T対立遺伝子)、c.S3140-26A>G(3272-26A>G)、c.3850-2477C>T(3849+10kbC>T)変異を指す。
【0064】
本明細書で使用される「クラスVI変異」は、存在するCFTRの安定性を低下させるか、他のチャンネルの制御に影響してCFTRタンパク質の固有の不安定性に至らせる突然変異を指す。実際には、機能性であるが、CFTRタンパク質は細胞表面で不安定であり、それは細胞機構によって急速に除去及び分解される。特に、クラスVI変異は、レスキューF508del、120del23、N287Y、4326dellTC、又は4279insA変異を指す。詳細には、クラスVI変異は、レスキューF508del変異を指す。
【0065】
化合物
本発明の化合物は、上記の一般式Iを有する。
【0066】
可変基の特定のものは、下記の通りである。そのようなものは、適宜に、前記又は下記で定義の他のもの、定義、特許請求の範囲又は実施形態のいずれかとともに用いることが可能である。
【0067】
ある種の実施形態は、下記式Iの化合物に関するものであり、
【0068】
【化3】
式中、
X
1及びX
2は、独立に選択される
H;
ハロ;
1以上の独立に選択されるハロで置換されていても良いC
1-4アルキル;
C
1-4アルコキシ(当該C
1-4アルコキシは、1以上の独立に選択される
-OH;
C
1-4アルコキシ;又は
-NR
8AR
8B
で置換されていても良い。);
-NR
9AR
9B;
1以上の独立に選択されるR
5基で置換されていても良いシクロプロピル;
1以上の独立に選択されるR
5基で置換されていても良いフェノキシ;又は
1以上の独立に選択されるR
5基で置換されていても良いフェニル
であり;
R
1は、
C
1-4アルキル(当該C
1-4アルキルは、1以上の独立に選択される
-OH;
C
1-4アルコキシ;又は
O、S及びNからなる群から独立に選択される1個若しくは2個のヘテロ原子を含む4~6員単環式複素環
で置換されていても良い。);
1以上の独立に選択されるR
4基で置換されていても良いフェニル;
N、O、及びSからなる群から独立に選択される1、2若しくは3個のヘテロ原子を含むN-連結4~6員単環式複素環(当該単環式複素環は、1以上の独立に選択されるR
5基で置換されていても良い。);
フェニルに縮合している、N、O、及びSからなる群から独立に選択される1、2若しくは3個のヘテロ原子を含むN-連結4~6員単環式複素環(当該単環式複素環及び当該フェニルは、1以上の独立に選択されるR
5基で置換されていても良い。);
1以上の独立に選択されるR
5基で置換されていても良いC
3-7シクロアルキル;又は
-NR
6R
7
であり;
R
2は、O、S、及びNからなる群から独立に選択される1、2若しくは3個のヘテロ原子を含む5~6員単環式ヘテロアリールであり、当該単環式ヘテロアリールは、1以上の独立に選択されるR
3基で置換されていても良く;
各R
3は、
C
1-4アルキル(当該C
1-4アルキルは、1以上の独立に選択される
C
3-7シクロアルキル(当該C
3-7シクロアルキルは、1以上の独立に選択されるR
A基で置換されていても良い。);
O、S、及びNからなる群から独立に選択される1個若しくは2個のヘテロ原子を含む4~6員単環式複素環(当該単環式複素環は、1以上の独立に選択されるR
A基で置換されていても良い。);
フェニル(当該フェニルは、1以上の独立に選択されるR
A基で置換されていても良い。);
1以上の独立に選択されるC
3-7シクロアルキル、ハロ、又は-OCH
3で置換されていても良いC
1-4アルコキシ;
-OR
11;
-OH;
ハロ;
-CN;
-OC(O)R
10;
-OS(O)
2OH;
-NHC(=S)R
11;又は
-OP(O)(OH)(OH)
で置換されていても良い。);
-C(O)NH
2;
フェニル(当該フェニルは、1以上の独立に選択されるR
A基で置換されていても良い。);
O、S、及びNからなる群から独立に選択される1、2若しくは3個のヘテロ原子を含む5~6員単環式ヘテロアリール(当該単環式ヘテロアリールは、1以上の独立に選択されるR
A基で置換されていても良い。);
C
3-7シクロアルキル(当該C
3-7シクロアルキルは、1以上の独立に選択されるR
A基で置換されていても良い。);及び
O、S、及びNからなる群から独立に選択される1個若しくは2個のヘテロ原子を含む4~6員単環式複素環(当該単環式複素環は、1以上の独立に選択されるR
A基で置換されていても良い。)
からなる群から独立に選択され;
各R
4は、
ハロ;
1以上の独立に選択されるハロで置換されていても良いC
1-4アルキル;及び
1以上の独立に選択されるハロで置換されていても良いC
1-4アルコキシ
からなる群から独立に選択され;
各R
5は、
-OH;
ハロ;
1以上の独立に選択されるC
1-4アルコキシ、ハロ又は-OHで置換されていても良いC
1-4アルキル;及び
1以上の独立に選択されるハロで置換されていても良いC
1-4アルコキシ
からなる群から独立に選択され;
R
6は、H、C
1-4アルキル、又はC
3-7シクロアルキルであり、前記C
3-7シクロアルキルは、1以上の独立に選択されるR
5基で置換されていても良く;
R
7は、
C
1-4アルキルであり、当該C
1-4アルキルは、1以上の独立に選択される
ハロ;
フェニル(当該フェニルは、1以上の独立に選択される
ハロ;
1以上の独立に選択されるハロで置換されていても良いC
1-4アルキル;又は
1以上の独立に選択されるハロで置換されていても良いC
1-4アルコキシ
で置換されていても良い。);
1以上の独立に選択されるハロで置換されていても良いC
1-4アルコキシ;又は
O、S、及びNからなる群から独立に選択される1個若しくは2個のヘテロ原子を含む4~6員単環式複素環(当該単環式複素環は、1以上の独立に選択されるR
5基で置換されていても良い。);
で置換されていても良く;
各R
8a及びR
8bは、
H;及び
C
1-4アルキル
からなる群から独立に選択され;
R
9a及びR
9bは、
H;
C
1-4アルキル;及び
C
3-7シクロアルキル
からなる群から独立に選択され;
各R
10は、
C
1-6アルキル;及び
フェニル(フェニルは、1以上の独立に選択されるR
A基で置換されていても良い。)
からなる群から独立に選択され;
各R
11は、
O、S、及びNからなる群から独立に選択される1個若しくは2個のヘテロ原子を含む4~6員単環式複素環(当該単環式複素環は、1以上の独立に選択されるR
A基で置換されていても良い。);
O、S、及びNからなる群から独立に選択される1、2若しくは3個のヘテロ原子を含む5~6員単環式ヘテロアリール(当該単環式ヘテロアリールは、1以上の独立に選択されるR
A基で置換されていても良い。);
C
3-7シクロアルキル(当該C
3-7シクロアルキルは、1以上の独立に選択されるR
A基で置換されていても良い。);及び
フェニル(フェニルは、1以上の独立に選択されるR
A基で置換されていても良い。)
からなる群から独立に選択され;
各R
Aは、
-CN、
ハロ;
1以上の独立に選択されるハロで置換されていても良いC
1-4アルキル;及び
1以上の独立に選択されるハロで置換されていても良いC
1-4アルコキシ
からなる群から独立に選択される。ある種の実施形態は、下記式Iの化合物に関するものであり、
【0069】
【化4】
式中、
X
1及びX
2は、独立に選択される
H;
ハロ;
1以上の独立に選択されるハロで置換されていても良いC
1-4アルキル;
C
1-4アルコキシ(当該C
1-4アルコキシは、1以上の独立に選択される
-OH;
C
1-4アルコキシ;又は
-NR
8AR
8B
で置換されていても良い。);
-NR
9AR
9B;
1以上の独立に選択されるR
5基で置換されていても良いシクロプロピル;
1以上の独立に選択されるR
5基で置換されていても良いフェノキシ;又は
1以上の独立に選択されるR
5基で置換されていても良いフェニル
であり;
R
1は、
C
1-4アルキル(当該C
1-4アルキルは、1以上の独立に選択される
-OH;
C
1-4アルコキシ;又は
O、S及びNからなる群から独立に選択される1個若しくは2個のヘテロ原子を含む4~6員単環式複素環
で置換されていても良い。);
1以上の独立に選択されるR
4基で置換されていても良いフェニル;
N、O、及びSからなる群から独立に選択される1、2若しくは3個のヘテロ原子を含むN-連結4~6員単環式複素環(当該単環式複素環は、1以上の独立に選択されるR
5基で置換されていても良い。);
フェニルに縮合している、N、O、及びSからなる群から独立に選択される1、2若しくは3個のヘテロ原子を含むN-連結4~6員単環式複素環(当該単環式複素環及び当該フェニルは、1以上の独立に選択されるR
5基で置換されていても良い。);
1以上の独立に選択されるR
5基で置換されていても良いC
3-7シクロアルキル;又は
-NR
6R
7
であり;
R
2は、O、S、及びNからなる群から独立に選択される1、2若しくは3個のヘテロ原子を含む5~6員単環式ヘテロアリールであり、当該単環式ヘテロアリールは、1以上の独立に選択されるR
3基で置換されていても良く;
各R
3は、
C
1-4アルキル(当該C
1-4アルキルは、1以上の独立に選択される
シクロプロピル;
O、S、及びNからなる群から独立に選択される1個若しくは2個のヘテロ原子を含む4~6員単環式複素環;
フェニル;
1以上の独立に選択されるシクロプロピル、ハロ、又は-OCH
3で置換されていても良いC
1-4アルコキシ;
-OR
11;
-OH;
ハロ;
-CN;
-OC(O)R
10;
-OS(O)
2OH;
-NHC(=S)R
11;又は
-OP(O)(OH)(OH);
で置換されていても良い。);
-C(O)NH
2;
C
3-7シクロアルキル;及び
O、S、及びNからなる群から独立に選択される1個若しくは2個のヘテロ原子を含む4~6員単環式複素環
からなる群から独立に選択され;
各R
4は、
ハロ;
1以上の独立に選択されるハロで置換されていても良いC
1-4アルキル;及び
1以上の独立に選択されるハロで置換されていても良いC
1-4アルコキシ
からなる群から独立に選択され;
各R
5は、
-OH;
ハロ;
1以上の独立に選択されるC
1-4アルコキシ、ハロ又は-OHで置換されていても良いC
1-4アルキル;及び
1以上の独立に選択されるハロで置換されていても良いC
1-4アルコキシ
からなる群から独立に選択され;
R
6は、H、C
1-4アルキル、又はC
3-7シクロアルキルであり、前記C
3-7シクロアルキルは、1以上の独立に選択されるR
5基で置換されていても良く;
R
7は、
C
1-4アルキルであり、当該C
1-4アルキルは、1以上の独立に選択される
ハロ;
フェニル(当該フェニルは、1以上の独立に選択される
ハロ;
1以上の独立に選択されるハロで置換されていても良いC
1-4アルキル;又は
1以上の独立に選択されるハロで置換されていても良いC
1-4アルコキシ
で置換されていても良い。);
1以上の独立に選択されるハロで置換されていても良いC
1-4アルコキシ;又は
O、S、及びNからなる群から独立に選択される1個若しくは2個のヘテロ原子を含む4~6員単環式複素環(当該単環式複素環は、1以上の独立に選択されるR
5基で置換されていても良い。);
で置換されていても良く;
各R
8a及びR
8bは、
H;及び
C
1-4アルキル
からなる群から独立に選択され;
R
9a及びR
9bは、
H;
C
1-4アルキル;及び
C
3-7シクロアルキル
からなる群から独立に選択され;
各R
10は、
C
1-6アルキル;及び
フェニル
からなる群から独立に選択され;
各R
11は、
O、S、及びNからなる群から独立に選択される1個若しくは2個のヘテロ原子を含む4~6員単環式複素環;
O、S、及びNからなる群から独立に選択される1、2若しくは3個のヘテロ原子を含む5~6員単環式ヘテロアリール;
C
3-7シクロアルキル;及び
1以上の独立に選択されるハロで置換されていても良いフェニル
からなる群から独立に選択される。
【0070】
式Iのある種の実施形態において、R1は、1以上の独立に選択されるR4基で置換されていても良いフェニルである。
【0071】
式Iのある種の実施形態において、R1は、1、2若しくは3個の独立に選択されるR4基で置換されていても良いフェニルである。
【0072】
式Iのある種の実施形態において、R1は、置換されていないフェニルである。
【0073】
式Iのある種の実施形態において、R1は、1若しくは2個の独立に選択されるR4基で置換されているフェニルである。
【0074】
式Iのある種の実施形態において、R1は、1個の独立に選択されるR4基で置換されているフェニルである。
【0075】
式Iのある種の実施形態において、各R4は、フルオロ;1、2若しくは3個のフルオロで置換されていても良いC1-4アルキル;及び1、2若しくは3個のフルオロで置換されていても良いC1-4アルコキシからなる群から独立に選択される。
【0076】
式Iのある種の実施形態において、各R4は、1、2若しくは3個のフルオロで置換されていても良いC1-4アルキル;及び1、2若しくは3個のフルオロで置換されていても良いC1-4アルコキシからなる群から独立に選択される。
【0077】
式Iのある種の実施形態において、各R4は、F、-CH3、-CH(CH3)2、t-Bu、-CF3、-OCH3、-OCH(CH3)2、及び-OCF3からなる群から選択される。式Iの一部の実施形態において、R4は、F、-CF3、及び-OCF3からなる群から選択される。式Iの一部の実施形態において、R4は、-CH(CH3)2である。式Iの一部の実施形態において、R4はFである。式Iの一部の実施形態において、R4は-CF3である。式Iの一部の実施形態において、R4は-OCF3である。
【0078】
式Iのある種の実施形態において、R1は、1個の-OCF3で置換されたフェニルである。
【0079】
式Iのある種の実施形態において、R1は、N、O、及びSからなる群から独立に選択される1、2若しくは3個のヘテロ原子を含むN-連結4~6員単環式複素環であり、当該単環式複素環は、1、2若しくは3個の独立に選択されるR5基で置換されていても良い。
【0080】
式Iのある種の実施形態において、R1は、N及びOからなる群から独立に選択される1個若しくは2個のヘテロ原子を含むN-連結4~6員単環式複素環であり、当該単環式複素環は、1、2若しくは3個の独立に選択されるR5基で置換されていても良い。式Iの一部のそのような実施形態において、各R5は、F、-CH3、-CH(CH3)2、t-Bu、-CF3、-OCH3、及び-OCF3からなる群から独立に選択される。式Iの一部のそのような実施形態において、各R5は、F、-CH3、t-Bu、-CF3、-OCH3、-CH2OH、及び-OCF3からなる群から独立に選択される。
【0081】
式Iのある種の実施形態において、R1はアゼチジニル、ピロリジニル、モルホリニル、又はピペリジニルであり、それらはそれぞれ、1若しくは2個の独立に選択されるR5基で置換されていても良い。式Iの一部のそのような実施形態において、各R5は、F、-CH3、-CH(CH3)2、t-Bu、-CF3、-OCH3、及び-OCF3からなる群から独立に選択される。
【0082】
式Iのある種の実施形態において、R1は、1若しくは2個の独立に選択されるR5基で置換されていても良いピペリジニルである。式Iの一部のそのような実施形態において、各R5は、F、-CH3、t-Bu、-CF3、-OCH3、及び-OCF3からなる群から独立に選択される。一部のそのような実施形態において、R1は、2個のフルオロ基で置換されたピペリジニルである。式Iの一部のそのような実施形態において、R1は、1個のフルオロ基で置換されたピペリジニルである。式Iの一部のそのような実施形態において、R1は、1個のメチル基で置換されたピペリジニルである。式Iの一部のそのような実施形態において、R1は、2個のメチル基で置換されたピペリジニルである。式Iの一部のそのような実施形態において、R1は、1個の-CF3基で置換されたピペリジニルである。式Iの一部のそのような実施形態において、R1は、1個の-OCH3基で置換されたピペリジニルである。式Iの一部のそのような実施形態において、R1は、1個の-OCF3基で置換されたピペリジニルである。式Iの一部のそのような実施形態において、R1は、1個のt-Bu基で置換されたピペリジニルである。
【0083】
式Iのある種の実施形態において、R1は、フェニルに縮合した、N、O、及びSからなる群から独立に選択される1、2若しくは3個のヘテロ原子を含むN-連結4~6員単環式複素環であり、当該単環式複素環及び当該フェニルは1、2若しくは3個の独立に選択されるR5基で置換されていても良い。式Iの一部のそのような実施形態において、R1は、1、2若しくは3個の独立に選択されるR5基で置換されていても良い3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[b][1,4]オキサジニルである。式Iの一部のそのような実施形態において、R1は、置換されていない3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[b][1,4]オキサジニルである。
【0084】
式Iのある種の実施形態において、R1は、1以上の独立に選択される-OH、C1-4アルコキシ、又はO、S、及びNからなる群から独立に選択される1個若しくは2個のヘテロ原子を含む4~6員単環式複素環で置換されていても良いC1-4アルキルである。式Iの一部のそのような実施形態において、R1は、置換されていないC1-4アルキルである。式Iの一部のそのような実施形態において、R1は、-OHで置換されているC1-4アルキルである。式Iの一部のそのような実施形態において、R1は、C1-4アルコキシで置換されているC1-4アルキルである。式Iの一部のそのような実施形態において、R1は、O、S、及びNからなる群から独立に選択される1個若しくは2個のヘテロ原子を含む4~6員単環式複素環で置換されているC1-4アルキルである。式Iの一部のそのような実施形態において、R1は-CH2CH3である。式Iの一部のそのような実施形態において、R1は、-CH2CH2OHである。式Iの一部のそのような実施形態において、R1は、-CH(CH3)2である。一部のそのような実施形態において、R1は、-CH2CH2OCH3である。式Iの一部のそのような実施形態において、R1は、テトラヒドロフランで置換されたC1アルキルである。
【0085】
式Iのある種の実施形態において、R1は、1以上の独立に選択されるR5基で置換されていても良いC3-7シクロアルキルである。式Iの一部のそのような実施形態において、R1は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、又はシクロヘキシルである。式Iの一部のそのような実施形態において、R1はシクロペンチルである。
【0086】
式Iのある種の実施形態において、R1は-NR6R7である。
【0087】
式Iのある種の実施形態において、R1は-NR6R7であり;
R6はH、-CH3、又はシクロプロピルであり;前記シクロプロピルは1若しくは2個の独立に選択されるR5基で置換されていても良く;
R7は、
C1-4アルキル;
1、2若しくは3個のフルオロで置換されたC1-4アルキル;
1個のフェニルで置換されたC1-4アルキル(当該フェニルは、1、2若しくは3個の独立に選択される
フルオロ;
1、2若しくは3個のフルオロで置換されていても良いC1-4アルキル;又は
1、2若しくは3個のフルオロで置換されていても良いC1-4アルコキシ
で置換されていても良い。);
1個のC1-4アルコキシで置換されたC2-4アルキル;又は
O、S、及びNからなる群から独立に選択される1個若しくは2個のヘテロ原子を含む1個の4~6員単環式複素環で置換されたC1-4アルキル(当該単環式複素環は、1、2若しくは3個の独立に選択されるR5基で置換されていても良い。)
である。
【0088】
式Iのある種の実施形態において、R1は-NR6R7であり;
R6はH、-CH3、シクロブチル又はシクロプロピルであり;当該シクロブチル及びシクロプロピルは、1若しくは2個の独立に選択されるR5基で置換されていても良く;
R7は、
C1-4アルキル;
1、2若しくは3個のフルオロで置換されたC1-4アルキル;
1個のフェニルで置換されたC1-4アルキル(当該フェニルは、1、2若しくは3個の独立に選択される
フルオロ;
1、2若しくは3個のフルオロで置換されていても良いC1-4アルキル;又は
1、2若しくは3個のフルオロで置換されていても良いC1-4アルコキシ
で置換されていても良い。);
1個のC1-4アルコキシで置換されたC2-4アルキル;又は
O、S、及びNからなる群から独立に選択される1個若しくは2個のヘテロ原子を含む1個の4~6員単環式複素環で置換されたC1-4アルキル(当該単環式複素環は、1、2若しくは3個の独立に選択されるR5基で置換されていても良い。)
である。
【0089】
式Iのある種の実施形態において、R7は、1個のフェニルで置換されたC1-4アルキルであり、当該フェニルは、1、2若しくは3個の独立に選択される-CF3、フルオロ又はC1-4アルコキシで置換されていても良い。一部のそのような実施形態において、R7は、1個のフェニルで置換されたC1-4アルキルであり、当該フェニルは置換されていない。
【0090】
式Iのある種の実施形態において、X1は、H;ハロ;1以上の独立に選択されるハロで置換されていても良いC1-4アルキル;1以上の独立に選択される-OH、C1-4アルコキシ若しくは-NR11AR11Bで置換されていても良いC1-4アルコキシ;-NR12AR12B;置換されていても良いシクロプロピル;置換されていても良いフェノキシ;又は置換されていても良いフェニルである。
【0091】
式Iのある種の実施形態において、R1は-NR6R7であり、
R6は-CH3であり;
R7は、
1個のフェニルで置換されたC1-4アルキル(当該フェニルは、1、2若しくは3個の独立に選択される
フルオロ;
1、2若しくは3個のフルオロで置換されていても良いC1-4アルキル;又は
1、2若しくは3個のフルオロで置換されていても良いC1-4アルコキシ
で置換されていても良い。);
1個のC1-4アルコキシで置換されたC2-4アルキル;又は
O、S、及びNからなる群から独立に選択される1個若しくは2個のヘテロ原子を含む1個の4~6員単環式複素環で置換されたC1-4アルキル(当該単環式複素環は、1、2若しくは3個の独立に選択されるR5基で置換されていても良い。)
である。
【0092】
式Iのある種の実施形態において、R1は-NR6R7であり;
R6は-CH3であり;
R7は、1個のフェニルで置換されたC1-4アルキルである。一部のそのような実施形態において、R1は-NR6R7であり;R6は-CH3であり;R7は1個のフェニルで置換されたC1-4アルキルである。
【0093】
式Iのある種の実施形態において、X1及びX2は、独立に選択されるH、ハロ、置換されていても良いシクロプロピル、又は置換されていても良いフェニルである。
【0094】
式Iのある種の実施形態において、X1及びX2は、独立に選択されるH、ハロ、又は置換されていないシクロプロピルである。
【0095】
式Iのある種の実施形態において、X1及びX2はそれぞれHである。
【0096】
式Iのある種の実施形態において、X1はHであり;X2はClである。式Iのある種の実施形態において、X1はHであり;X2はBrである。
【0097】
式Iのある種の実施形態において、X1はClであり;X2はHである。式Iのある種の実施形態において、X1はBrであり;X2はHである。
【0098】
式Iのある種の実施形態において、X1及びX2は、それぞれ独立に選択されるH、ブロモ、-NR12AR12B、C1-4アルコキシ、シクロプロピル、フェノキシ、又はフェニルであり;前記シクロプロピル、フェノキシ、及びフェニルは、1、2若しくは3個の独立に選択されるR5基で置換されていても良く、前記C1-4アルコキシは、1以上の独立に選択される-OH、C1-4アルコキシ又は-NR11AR11Bで置換されていても良い。式Iの一部のそのような実施形態において、前記シクロプロピルは置換されていない。式Iの一部のそのような実施形態において、前記フェニル及びフェノキシは、Fで置換されている。
【0099】
式Iのある種の実施形態において、X1及びX2はそれぞれH、ブロモ、シクロプロピル、又はフェニルであり;前記シクロプロピル及び前記フェニルは、1、2若しくは3個の独立に選択されるR5基で置換されていても良い。式Iの一部のそのような実施形態において、前記シクロプロピルは置換されていない。
【0100】
式Iのある種の実施形態において、X1はブロモである。
【0101】
式Iのある種の実施形態において、X2はブロモである。
【0102】
式Iのある種の実施形態において、X1はシクロプロピル、又はフェニルであり;前記シクロプロピル及び前記フェニルは、1、2若しくは3個の独立に選択されるR5基で置換されていても良く、X2はHである。式Iの一部のそのような実施形態において、前記シクロプロピルは置換されていない。
【0103】
式Iのある種の実施形態において、X1はシクロプロピル、フェノキシ、又はフェニルであり;前記シクロプロピル、フェノキシ、及びフェニルは、1、2若しくは3個の独立に選択されるR5基で置換されていても良く、X2はHである。式Iの一部のそのような実施形態において、前記シクロプロピルは置換されていない。
【0104】
式Iのある種の実施形態において、X1は、置換されていないシクロプロピル又は1個のフルオロで置換されたフェニルであり;X2はHである。
【0105】
式Iのある種の実施形態において、X1は、置換されていないシクロプロピル、1個のフルオロで置換されたフェニル、又は1個のフルオロで置換されたフェノキシであり;X2はHである。
【0106】
式Iのある種の実施形態において、X1は、置換されていないシクロプロピルであり;X2はHである。
【0107】
式Iのある種の実施形態において、X1は、1個のフルオロで置換されたフェニルであり;X2はHである。
【0108】
式Iのある種の実施形態において、X1は、1個のフルオロで置換されたフェノキシであり;X2はHである。
【0109】
式Iのある種の実施形態において、X1は、1以上の独立に選択される-OH、C1-4アルコキシ又は-NR11AR11Bで置換されていても良いC1-4アルコキシであり;X2はHである。式Iの一部のそのような実施形態において、R11A及びR11Bは、H又はC1-4アルキルである。式Iの一部のそのような実施形態において、R11A及びR11Bは両方とも-CH3である。
【0110】
式Iのある種の実施形態において、X1は、置換されていないC1-4アルコキシであり;X2はHである。一部のそのような実施形態において、X1は-OCH3である。
【0111】
式Iのある種の実施形態において、X1は、C1-4アルコキシで置換されたC1-4アルコキシであり;X2はHである。式Iの一部のそのような実施形態において、X1は-OCH2CH2OCH3である。
【0112】
式Iのある種の実施形態において、X1は、-NR11AR11Bで置換されたC1-4アルコキシであり;X2はHである。式Iの一部のそのような実施形態において、R11A及びR11BはH又はC1-4アルキルである。式Iの一部のそのような実施形態において、R11A及びR11Bは両方とも-CH3である。
【0113】
式Iのある種の実施形態において、X1は-NR12AR12Bであり;X2はHである。式Iの一部のそのような実施形態において、R12A及びR12Bは、H、C1-4アルキル、又はC3-7シクロアルキルである。式Iの一部のそのような実施形態において、R12A及びR12Bは両方とも-CH3である。式Iの一部のそのような実施形態において、R12AはHであり、R12Bはシクロプロピルである。
【0114】
式Iのある種の実施形態において、R2は、O、S、及びNからなる群から独立に選択される1、2若しくは3個のヘテロ原子を含む5~6員単環式ヘテロアリールであり、前記単環式ヘテロアリールは、1以上の独立に選択されるR3基で置換されていても良く;
各R3は、
C1-4アルキル(当該C1-4アルキルは、1以上の独立に選択される
C3-7シクロアルキル(当該C3-7シクロアルキルは、1以上の独立に選択されるRA基で置換されていても良い。);
O、S、及びNからなる群から独立に選択される1個若しくは2個のヘテロ原子を含む4~6員単環式複素環(当該単環式複素環は、1以上の独立に選択されるRA基で置換されていても良い。);
フェニル(当該フェニルは、1以上の独立に選択されるRA基で置換されていても良い。);
1以上の独立に選択されるC3-7シクロアルキル、ハロ若しくは-OCH3で置換されていても良いC1-4アルコキシ;
-OR11;
-OH;
ハロ;
-CN;
-OC(O)R10;
-OS(O)2OH;
-NHC(=S)R11;又は
-OP(O)(OH)(OH)
で置換されていても良い。);
-C(O)NH2;
フェニル(当該フェニルは、1以上の独立に選択されるRA基で置換されていても良い。);
O、S、及びNからなる群から独立に選択される1、2若しくは3個のヘテロ原子を含む5~6員単環式ヘテロアリール(当該単環式ヘテロアリールは、1以上の独立に選択されるRA基で置換されていても良い。);
C3-7シクロアルキル(当該C3-7シクロアルキルは、1以上の独立に選択されるRA基で置換されていても良い。);及び
O、S、及びNからなる群から独立に選択される1個若しくは2個のヘテロ原子を含む4~6員単環式複素環(当該単環式複素環は、1以上の独立に選択されるRA基で置換されていても良い。)
からなる群から独立に選択される。
【0115】
式Iのある種の実施形態において、R2は、O、S、及びNからなる群から独立に選択される1、2若しくは3個のヘテロ原子を含む5~6員単環式ヘテロアリールであり;前記単環式ヘテロアリールは、1以上の独立に選択されるR3基で置換されていても良い。式Iの一部のそのような実施形態において、前記単環式ヘテロアリールは置換されていない。式Iの一部のそのような実施形態において、前記単環式ヘテロアリールは、1個の独立に選択されるR3で置換されていても良い。式Iの一部のそのような実施形態において、前記単環式ヘテロアリールは、1個の独立に選択されるR3で置換されている。
【0116】
式Iのある種の実施形態において、R2は、O、S、及びNからなる群から独立に選択される1、2若しくは3個のヘテロ原子を含む5員単環式ヘテロアリールであり;前記単環式ヘテロアリールは、1以上の独立に選択されるR3基で置換されていても良い。式Iの一部のそのような実施形態において、R2は、イミダゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、オキサゾリル、ピラゾリル、チアジアゾリル、又はチアゾリルであり;前記イミダゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、オキサゾリル、ピラゾリル、チアジアゾリル、及びチアゾリルは、1以上の独立に選択されるR3基で置換されていても良い。式Iの一部のそのような実施形態において、前記イミダゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、オキサゾリル、ピラゾリル、チアジアゾリル、及びチアゾリルは置換されていない。式Iの一部のそのような実施形態において、前記イミダゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、オキサゾリル、ピラゾリル、チアジアゾリル、及びチアゾリルは、1若しくは2個の独立に選択されるR3で置換されていても良い。式Iの一部のそのような実施形態において、前記イミダゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、オキサゾリル、ピラゾリル、チアジアゾリル、及びチアゾリルは、1若しくは2個の独立に選択されるR3で置換されている。式Iの一部のそのような実施形態において、R2はオキサジアゾリル又はチアゾリルであり;前記オキサジアゾリル又はチアゾリルは、1個の独立に選択されるR3で置換されている。式Iの一部のそのような実施形態において、R2は、置換されたオキサジアゾリルである。式Iの一部のそのような実施形態において、R2は、置換されたチアゾリルである。式Iの一部のそのような実施形態において、R2は、1,3,4-オキサジアゾリル、1,2,4-オキサジアゾリル、1,3,4-チアジアゾリル、又はチアゾリルであり;前記1,3,4-オキサジアゾリル、1,2,4-オキサジアゾリル、1,3,4-チアジアゾリル、及びチアゾリルは、1以上の独立に選択されるR3基で置換されていても良い。式Iの一部のそのような実施形態において、前記R21,3,4-オキサジアゾリル、1,2,4-オキサジアゾリル、1,3,4-チアジアゾリル、及びチアゾリルは、1若しくは2個の独立に選択されるR3で置換されていても良い。式Iの一部のそのような実施形態において、前記R21,3,4-オキサジアゾリル、1,2,4-オキサジアゾリル、1,3,4-チアジアゾリル、及びチアゾリルは、1若しくは2個の独立に選択されるR3で置換されている。式Iの一部のそのような実施形態において、前記R21,3,4-オキサジアゾリル、1,2,4-オキサジアゾリル、1,3,4-チアジアゾリル、及びチアゾリルは、1個の独立に選択されるR3で置換されている。式Iの一部のそのような実施形態において、R2は、置換された1,3,4-オキサジアゾリルである。式Iの一部のそのような実施形態において、R2は、置換された1,2,4-オキサジアゾリルである。式Iの一部のそのような実施形態において、R2は、置換された1,3,4-チアジアゾリルである。式Iの一部のそのような実施形態において、R2は、置換されたチアゾリルである。
【0117】
式Iのある種の実施形態において、R2は、O、S、及びNからなる群から独立に選択される1、2若しくは3個のヘテロ原子を含む6員単環式ヘテロアリールであり;前記単環式ヘテロアリールは、1以上の独立に選択されるR3基で置換されていても良い。式Iの一部のそのような実施形態において、R2はピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、又はピラジニルであり;前記ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、及びピラジニルは、1以上の独立に選択されるR3基で置換されていても良い。式Iの一部のそのような実施形態において、塩基ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、及びピラジニルは置換されていない。式Iの一部のそのような実施形態において、前記ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、及びピラジニルは、1若しくは2個の独立に選択されるR3で置換されていても良い。式Iの一部のそのような実施形態において、前記ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、及びピラジニルは、1若しくは2個の独立に選択されるR3で置換されている。
【0118】
式Iのある種の実施形態において、各R3は、
C1-4アルキル(当該C1-4アルキルは、1以上の独立に選択される
C3-7シクロアルキル(当該C3-7シクロアルキルは、1以上の独立に選択されるRA基で置換されていても良い。);
O、S、及びNからなる群から独立に選択される1個若しくは2個のヘテロ原子を含む4~6員単環式複素環(当該単環式複素環は、1以上の独立に選択されるRA基で置換されていても良い。);
フェニル(当該フェニルは、1以上の独立に選択されるRA基で置換されていても良い。);
1以上の独立に選択されるC3-7シクロアルキル、ハロ、又は-OCH3で置換されていても良いC1-4アルコキシ;
-OR11;
-OH;
ハロ;
-CN;
-OC(O)R10;
-OS(O)2OH;
-NHC(=S)R11;又は
-OP(O)(OH)(OH)
で置換されていても良い。);
-C(O)NH2;
フェニル(当該フェニルは、1以上の独立に選択されるRA基で置換されていても良い。);
O、S、及びNからなる群から独立に選択される1、2若しくは3個のヘテロ原子を含む5~6員単環式ヘテロアリール(当該単環式ヘテロアリールは、1以上の独立に選択されるRA基で置換されていても良い。);
C3-7シクロアルキル(当該C3-7シクロアルキルは、1以上の独立に選択されるRA基で置換されていても良い。);及び
O、S、及びNからなる群から独立に選択される1個若しくは2個のヘテロ原子を含む4~6員単環式複素環(当該単環式複素環は、1以上の独立に選択されるRA基で置換されていても良い。)
からなる群から独立に選択される。
【0119】
式Iのある種の実施形態において、各R3は、
C1-4アルキル(当該C1-4アルキルは、1以上の独立に選択される
C3-7シクロアルキル;
O、S、及びNからなる群から独立に選択される1個若しくは2個のヘテロ原子を含む4~6員単環式複素環;
フェニル;
1以上の独立に選択されるC3-7シクロアルキル、ハロ、又は-OCH3で置換されていても良いC1-4アルコキシ;
-OR11;
-OH;
ハロ;
-NHC(=S)R11;又は
-OP(O)(OH)(OH)
で置換されていても良い。);
-C(O)NH2;
C3-7シクロアルキル;及び
O、S、及びNからなる群から独立に選択される1個若しくは2個のヘテロ原子を含む4~6員単環式複素環
からなる群から独立に選択される。
【0120】
式Iのある種の実施形態において、各R3は独立に、-C(O)NH2である。
【0121】
式Iの一部の実施形態において、各R3は独立に、C3-7シクロアルキルである。式Iの一部の実施形態において、各R3は独立に、C6シクロアルキルである。
【0122】
式Iのある種の実施形態において、R3は独立に、O、S、及びNからなる群から独立に選択される1個若しくは2個のヘテロ原子を含む4~6員単環式複素環であり;前記単環式複素環は、1以上の独立に選択されるRA基で置換されていても良い。式Iの一部のそのような実施形態において、R3は独立に、テトラヒドロフラニルである。式Iの一部のそのような実施形態において、R3は独立に、テトラヒドロピラニルである。
【0123】
式Iのある種の実施形態において、各R3は、
C1-4アルキル(当該C1-4アルキルは、1以上の独立に選択される
C3-7シクロアルキル;
O、S、及びNからなる群から独立に選択される1個若しくは2個のヘテロ原子を含む4~6員単環式複素環;
フェニル;
1以上の独立に選択されるC3-7シクロアルキル、ハロ、又は-OCH3で置換されていても良いC1-4アルコキシ;
-OR11;
-OH;
ハロ;
-NHC(=S)R11;又は
-OP(O)(OH)(OH)
で置換されていても良い。)である。
【0124】
式Iのある種の実施形態において、各R3は独立に、1以上の独立に選択される-OH、ハロ、又は-OP(O)(OH)(OH)で置換されていても良いC1-4アルキルである。式Iの一部のそのような実施形態において、R3は独立に、置換されていないC1-4アルキルである。式Iの一部のそのような実施形態において、R3は独立に、-C(CH3)3である。式Iの一部のそのような実施形態において、R3は独立に、1個の-OHで置換されたC1-4アルキルである。式Iの一部のそのような実施形態において、R3は独立に、-CH2OHである。式Iの一部のそのような実施形態において、R3は独立に、-CH2CH2OHである。式Iの一部のそのような実施形態において、R3は独立に、-CH(OH)CH3である。式Iの一部のそのような実施形態において、R3は独立に、-C(OH)(CH3)2である。式Iの一部のそのような実施形態において、R3は独立に、-CH(OH)CF3である。式Iの一部のそのような実施形態において、R3は独立に、1個の-OP(O)(OH)(OH)で置換されたC1-4アルキルである。式Iの一部のそのような実施形態において、R3は独立に、1個の-OP(O)(OH)(OH)で置換されたC1アルキルである。式Iの一部のそのような実施形態において、R3は独立に、1個の-OH及び3個のFで置換されたC1-4アルキルである。式Iの一部のそのような実施形態において、R3は独立に、1個の-OH及び3個のFで置換されたC2アルキルである。式Iの一部のそのような実施形態において、R3は独立に、1個の-OH及び3個のFで置換されたC3アルキルである。
【0125】
式Iのある種の実施形態において、各R3は独立に、置換されていても良いC1-4アルキルである。式Iの一部のそのような実施形態において、R3は独立に、1個のC1-4アルコキシ及び1個のフェニルで置換されたC1-4アルキルである。式Iの一部のそのような実施形態において、R3は独立に、-CH(OCH3)-フェニルである。式Iの一部のそのような実施形態において、R3は独立に、1個のC1-4アルコキシで置換されたC1-4アルキルであり、前記C1-4アルコキシは、1以上の独立に選択されるC3-7シクロアルキル、ハロ、又は-OCH3で置換されていても良い。式Iの一部のそのような実施形態において、R3は-CH(OCH3)CH3である。一部のそのような実施形態において、R3は独立に、-C(OCH3)(CH3)2である。式Iの一部のそのような実施形態において、R3は-CH2OCH3である。式Iの一部のそのような実施形態において、R3は-CH2CH2OCH3である。式Iの一部のそのような実施形態において、R3は-CH2OCH2CH3である。式Iの一部のそのような実施形態において、R3は-CH2OCF3である。式Iの一部のそのような実施形態において、R3は-CH2OCHF2である。式Iの一部のそのような実施形態において、R3は-CH2OCH2CH2OCH3である。式Iの一部のそのような実施形態において、R3は独立に、1個のC1-4アルコキシで置換されたC1-4アルキルであり;前記C1-4アルコキシは、1以上の独立に選択されるC3-7シクロアルキルで置換されていても良い。式Iの一部のそのような実施形態において、R3は独立に、
【0126】
【0127】
式Iのある種の実施形態において、R3は独立に、1個の-OR11で置換されたC1-4アルキルであり;各R11は、O、S、及びNからなる群から独立に選択される1個若しくは2個のヘテロ原子を含む4~6員単環式複素環;O、S、及びNからなる群から独立に選択される1、2若しくは3個のヘテロ原子を含む5~6員単環式ヘテロアリール;C3-7シクロアルキル;及びフェニルからなる群から独立に選択され;当該フェニルは、1以上の独立に選択されるRA基で置換されていても良い。式Iの一部のそのような実施形態において、R3は独立に、1個の-OR11で置換されたC1-4アルキルであり;R11は独立にフェニルであり;前記フェニルは、1以上の独立に選択されるRA基で置換されていても良い。式Iの一部のそのような実施形態において、R3は独立に、
【0128】
【化6】
である。式Iの一部のそのような実施形態において、R
3は独立に、
【0129】
【化7】
である。式Iの一部のそのような実施形態において、R
3は独立に、1個の-OR
11で置換されたC
1-4アルキルであり、R
11は独立に、C
3-7シクロアルキルである。式Iの一部のそのような実施形態において、R
3は独立に、-CH
2O-C
5シクロアルキルである。式Iの一部のそのような実施形態において、R
3は独立に、1個の-OR
11で置換されたC
1-4アルキルであり、R
11は独立に、O、S、及びNからなる群から独立に選択される1個若しくは2個のヘテロ原子を含む4~6員単環式複素環である。式Iの一部のそのような実施形態において、R
3は独立に、
【0130】
【0131】
式Iのある種の実施形態において、R3は独立に、1個のC3-7シクロアルキルで置換されたC1-4アルキルであり;前記C3-7シクロアルキルは、1以上の独立に選択されるRA基で置換されていても良い。式Iの一部のそのような実施形態において、R3は独立に、1個のC3-7シクロアルキルで置換されたC1-4アルキルであり;前記C3-7シクロアルキルは置換されていない。式Iの一部のそのような実施形態において、R3は独立に、1個のC3シクロアルキルで置換されたC1アルキルであり;前記C3シクロアルキルは置換されていない。
【0132】
式Iのある種の実施形態において、R3は独立に、C3-7シクロアルキルであり;前記C3-7シクロアルキルは、1以上の独立に選択されるRA基で置換されていても良い。式Iの一部のそのような実施形態において、R3は独立に、C3-7シクロアルキルであり;前記C3-7シクロアルキルは置換されていない。式Iの一部のそのような実施形態において、R3は独立に、シクロプロピルである。
【0133】
式Iのある種の実施形態において、R3は独立に、1個の-NHC(=S)R11で置換されたC1-4アルキルであり;各R11は、O、S、及びNからなる群から独立に選択される1個若しくは2個のヘテロ原子を含む4~6員単環式複素環;O、S、及びNからなる群から独立に選択される1、2若しくは3個のヘテロ原子を含む5~6員単環式ヘテロアリール;C3-7シクロアルキル;及びフェニルからなる群から独立に選択され;前記フェニルは、1以上の独立に選択されるRA基で置換されていても良く;各RAは、独立に選択されるハロである。式Iの一部のそのような実施形態において、R3は独立に、1個の-NHC(=S)R11で置換されたC1-4アルキルであり;各R11は独立に、C3-7シクロアルキルである。式Iの一部のそのような実施形態において、R3は独立に、1個の-NHC(=S)R11で置換されたC1アルキルであり;各R11は独立に、シクロプロピルである。
【0134】
式Iのある種の実施形態において、R3は独立に、O、S、及びNからなる群から独立に選択される1個若しくは2個のヘテロ原子を含む1個の4~6員単環式複素環で置換されたC1-4アルキルであり;前記単環式複素環は、1以上の独立に選択されるRA基で置換されていても良い。式Iの一部のそのような実施形態において、R3は独立に、テトラヒドロフラニルで置換されたC1アルキルである。
【0135】
式Iのある種の実施形態において、R2は、O、S、及びNからなる群から独立に選択される1、2若しくは3個のヘテロ原子を含む5員単環式ヘテロアリールであり、前記単環式ヘテロアリールは、1個の独立に選択されるR3で置換されていても良く;R3は独立に、1以上の独立に選択される-OH、ハロ、又は-OP(O)(OH)(OH)で置換されていても良いC1-4アルキルである。式Iの一部のそのような実施形態において、R2はオキサジアゾリル又はチアゾリルであり、前記オキサジアゾリル又はチアゾリルは、1個の独立に選択されるR3で置換されており;R3は独立に、1以上の独立に選択される-OH、ハロ、又は-OP(O)(OH)(OH)で置換されていても良いC1-4アルキルである。
【0136】
式I-aの化合物、又はそれの薬学的に許容される塩が本発明に含まれる。
【0137】
【化9】
式中、nは0、1、又は2であり、R
4AはH、F、CH
3、-CH(CH
3)
2、t-Bu、CF
3、-OCH
3、-O-CH(CH
3)
2、又は-OCF
3であり、各R
4Bは独立に、F又は-OCF
3であり、X
1及びR
2は「課題を解決するための手段」並びに式I及びI-bについて本明細書の実施形態で定義の通りである。
【0138】
式I-aのある種の実施形態において、X1はHである。
【0139】
式I-aのある種の実施形態において、nは0又は1である。式I-aのある種の実施形態において、nは0である。式I-aのある種の実施形態において、nは1である。
【0140】
式I-aのある種の実施形態において、R4Aは、H、-CH(CH3)2、-O-CH(CH3)2、t-Bu、-CH3、-OCH3、F、CF3、又は-OCF3である。
【0141】
式I-aのある種の実施形態において、R4Aは、H、F、CF3、又は-OCF3である。
【0142】
式I-aのある種の実施形態において、R4Aは、F、CF3、又は-OCF3である。
【0143】
式I-aのある種の実施形態において、nは、0又は1であり、R4Aは、F、CF3又は-OCF3であり、R4BはFである。
【0144】
式I-aのある種の実施形態において、R4AはFである。
【0145】
式I-aのある種の実施形態において、nは0であり、R4AはFである。
【0146】
式I-aのある種の実施形態において、nは0であり、R4Aは-OCF3である。
【0147】
式I-aのある種の実施形態において、nは0であり、R4AはHである。
【0148】
式I-aのある種の実施形態において、X1はHであり;nは0であり;R4Aは-OCF3であり;R2は、1個のR3で置換された1,3,4-オキサジアゾリル又はチアゾリルであり;R3は、1以上の独立に選択される-OH;ハロ;又は-OP(O)(OH)(OH)で置換されていても良いC1-4アルキルである。
【0149】
式I-bの化合物、又はそれの薬学的に許容される塩が、本発明に含まれる。
【0150】
【化10】
式中、X
1、R
1、及びR
2は、下記並びに式Iについての「課題を解決するための手段」及び本明細書における実施形態で定義の通りである。
【0151】
ある種の実施形態は、下記式I-bの化合物に関するものである。
【0152】
【化11】
式中、
X
1は、
H;
ハロ;
1以上の独立に選択されるハロで置換されていても良いC
1-4アルキル;
C
1-4アルコキシ(当該C
1-4アルコキシは、1以上の独立に選択される
-OH;
C
1-4アルコキシ;又は
-NR
8AR
8B
で置換されていても良い。);
-NR
9AR
9B;
1以上の独立に選択されるR
5基で置換されていても良いシクロプロピル;
1以上の独立に選択されるR
5基で置換されていても良いフェノキシ;又は
1以上の独立に選択されるR
5基で置換されていても良いフェニル
であり;
R
1は、
C
1-4アルキル(当該C
1-4アルキルは、1以上の独立に選択される
-OH;
C
1-4アルコキシ;又は
O、S、及びNからなる群から独立に選択される1個若しくは2個のヘテロ原子を含む4~6員単環式複素環
で置換されていても良い。);
1以上の独立に選択されるR
4基で置換されていても良いフェニル;
N、O、及びSからなる群から独立に選択される1、2若しくは3個のヘテロ原子を含むN-連結4~6員単環式複素環(当該単環式複素環は、1以上の独立に選択されるR
5基で置換されていても良い。);
フェニルに縮合した、N、O、及びSからなる群から独立に選択される1、2若しくは3個のヘテロ原子を含むN-連結4~6員単環式複素環(当該単環式複素環及び当該フェニルは、1以上の独立に選択されるR
5基で置換されていても良い。);
1以上の独立に選択されるR
5基で置換されていても良いC
3-7シクロアルキル;又は
-NR
6R
7
であり;
R
2は、O、S、及びNからなる群から独立に選択される1、2若しくは3個のヘテロ原子を含む5~6員単環式ヘテロアリールであり、前記単環式ヘテロアリールは1以上の独立に選択されるR
3基で置換されていても良く;
各R
3は独立に、
C
1-4アルキル(当該C
1-4アルキルは、1以上の独立に選択される
1以上の独立に選択されるハロで置換されていても良いC
1-4アルコキシ;
-OH;
ハロ;
-CN;
-OC(O)R
10;
-OS(O)
2OH;又は
-OP(O)(OH)(OH)
で置換されていても良い。)であり;
各R
4は、
ハロ;
1以上の独立に選択されるハロで置換されていても良いC
1-4アルキル;及び
1以上の独立に選択されるハロで置換されていても良いC
1-4アルコキシ
からなる群から独立に選択され;
各R
5は、
-OH;
ハロ;
1以上の独立に選択されるC
1-4アルコキシ、ハロ又は-OHで置換されていても良いC
1-4アルキル;及び
1以上の独立に選択されるハロで置換されていても良いC
1-4アルコキシ
からなる群から独立に選択され;
R
6は、H、C
1-4アルキル、又はC
3-7シクロアルキルであり、前記C
3-7シクロアルキルは、1以上の独立に選択されるR
5基で置換されていても良く;
R
7は、
C
1-4アルキル(当該C
1-4アルキルは、1以上の独立に選択される
ハロ;
フェニル(当該フェニルは、1以上の独立に選択される
ハロ;
1以上の独立に選択されるハロで置換されていても良いC
1-4アルキル;又は
1以上の独立に選択されるハロで置換されていても良いC
1-4アルコキシ
で置換されていても良い。);
1以上の独立に選択されるハロで置換されていても良いC
1-4アルコキシ;又は
O、S、及びNからなる群から独立に選択される1個若しくは2個のヘテロ原子を含む4~6員単環式複素環(当該単環式複素環は、1以上の独立に選択されるR
5基で置換されていても良い。)
で置換されていても良い。)であり;
各R
8a及びR
8bは、
H;及び
C
1-4アルキル
からなる群から独立に選択され;
R
9a及びR
9bは、
H;
C
1-4アルキル;及び
C
3-7シクロアルキル
からなる群から独立に選択され;
各R
10は、
C
1-6アルキル;及び
フェニル
からなる群から独立に選択される。式I-bのある種の実施形態において、X
1は、H、ハロ、置換されていても良いシクロプロピル、又は置換されていても良いフェニルである。
【0153】
式I-bのある種の実施形態において、X1は、H、ハロ、又は置換されていないシクロプロピルである。
【0154】
式I-bのある種の実施形態において、X1はHである。
【0155】
式I-bのある種の実施形態において、X1は、ブロモ、-NR12AR12B、アルコキシ、シクロプロピル、フェノキシ、又はフェニルであり;前記シクロプロピル、フェノキシ、及びフェニルは、1、2若しくは3個の独立に選択されるR5基で置換されていても良く、前記C1-4アルコキシは、1以上の独立に選択される-OH、C1-4アルコキシ、又は-NR11AR11Bで置換されていても良い。式I-bの一部のそのような実施形態において、前記シクロプロピルは置換されていない。式I-bの一部のそのような実施形態において、前記フェニル及びフェノキシは、Fで置換されている。
【0156】
式I-bのある種の実施形態において、X1はブロモ、シクロプロピル、又はフェニルであり;前記シクロプロピル及び前記フェニルは、1、2若しくは3個の独立に選択されるR5基で置換されていても良い。式I-bの一部のそのような実施形態において、前記シクロプロピルは置換されていない。
【0157】
式I-bのある種の実施形態において、X1はブロモである。
【0158】
式I-bのある種の実施形態において、X1はシクロプロピル、又はフェニルであり;前記シクロプロピル及び前記フェニルは、1、2若しくは3個の独立に選択されるR5基で置換されていても良い。式I-bの一部のそのような実施形態において、前記シクロプロピルは置換されていない。
【0159】
式I-bのある種の実施形態において、X1は、シクロプロピル、フェノキシ、又はフェニルであり;前記シクロプロピル、フェノキシ、及びフェニルは、1、2若しくは3個の独立に選択されるR5基で置換されていても良い。式I-bの一部のそのような実施形態において、前記シクロプロピルは置換されていない。
【0160】
式I-bのある種の実施形態において、X1は、置換されていないシクロプロピル又は1個のフルオロで置換されたフェニルである。
【0161】
式I-bのある種の実施形態において、X1は、置換されていないシクロプロピル又は1個のフルオロで置換されたフェニル、又は1個のフルオロで置換されたフェノキシである。
【0162】
式I-bのある種の実施形態において、X1は、置換されていないシクロプロピルである。
【0163】
式I-bのある種の実施形態において、X1は、1個のフルオロで置換されたフェニルである。
【0164】
式I-bのある種の実施形態において、X1は、1個のフルオロで置換されたフェノキシである。
【0165】
式I-bのある種の実施形態において、X1は、1以上の独立に選択される-OH、C1-4アルコキシ、又は-NR11AR11Bで置換されていても良いC1-4アルコキシである。式I-bの一部のそのような実施形態において、R11A及びR11BはH又はC1-4アルキルである。式I-bの一部のそのような実施形態において、R11A及びR11Bは両方とも-CH3である。
【0166】
式I-bのある種の実施形態において、X1は、置換されていないC1-4アルコキシである。式I-bの一部のそのような実施形態において、X1は-OCH3である。
【0167】
式I-bのある種の実施形態において、X1は、C1-4アルコキシで置換されたC1-4アルコキシである。式I-bの一部のそのような実施形態において、X1は-OCH2CH2OCH3である。
【0168】
式I-bのある種の実施形態において、X1は、-NR11AR11Bで置換されたC1-4アルコキシである。式I-bの一部のそのような実施形態において、R11A及びR11BはH又はC1-4アルキルである。式I-bの一部のそのような実施形態において、R11A及びR11Bは両方とも-CH3である。
【0169】
式I-bのある種の実施形態において、X1は、-NR12AR12Bである。式I-bの一部のそのような実施形態において、R12A及びR12Bは、H、C1-4アルキル、又はC3-7シクロアルキルである。式I-bの一部のそのような実施形態において、R12A及びR12Bは両方とも-CH3である。式I-bの一部のそのような実施形態において、R12AはHであり、R12Bはシクロプロピルである。
【0170】
1実施形態において、本発明は、
X1が
Hであり;
R1が、
1以上の独立に選択されるR4基で置換されていても良いフェニルであり;
R2が、O、S、及びNからなる群から独立に選択される1、2若しくは3個のヘテロ原子を含む5~6員単環式ヘテロアリールであり、前記単環式ヘテロアリールが1以上の独立に選択されるR3基で置換されていても良く;
各R3が独立に、
C1-4アルキル(当該C1-4アルキルは、1以上の独立に選択される
-OH;
ハロ;又は
-OP(O)(OH)(OH)
で置換されていても良い。)であり;
各R4が独立に、
1以上の独立に選択されるハロで置換されていても良いC1-4アルコキシである、式I-bの化合物に関するものである。
【0171】
1実施形態において、本発明は、
X1が
Hであり;
R1が、
1以上の独立に選択されるR4基で置換されていても良いフェニルであり;
R2が、O、S、及びNからなる群から独立に選択される1、2若しくは3個のヘテロ原子を含む5員単環式ヘテロアリールであり、前記単環式ヘテロアリールが、1以上の独立に選択されるR3基で置換されていても良く;
各R3が独立に、
C1-4アルキル(当該C1-4アルキルは、1以上の独立に選択される
-OH;
ハロ;又は
-OP(O)(OH)(OH)
で置換されていても良い。)であり;
各R4が独立に、
1以上の独立に選択されるハロで置換されていても良いC1-4アルコキシである、式I-bの化合物に関するものである。
【0172】
1実施形態において、本発明は、
X1が、
Hであり;
R1が、
1以上の独立に選択されるR4基で置換されていても良いフェニルであり;
R2が、O、S、及びNからなる群から独立に選択される1、2若しくは3個のヘテロ原子を含むオキサジアゾリル又はチアゾリルであり、前記オキサジアゾリル及びチアゾリルが、1以上の独立に選択されるR3基で置換されていても良く;
各R3が独立に、
C1-4アルキル(当該C1-4アルキルは、1以上の独立に選択される
-OH;
ハロ;又は
-OP(O)(OH)(OH)
で置換されていても良い。)であり;
各R4が独立に、
1以上の独立に選択されるハロで置換されていても良いC1-4アルコキシである、式I-bの化合物に関するものである。
【0173】
置換基X1、X2、R1、及びR2の各種実施形態について、上記で説明した。これらの置換基の実施形態を組み合わせて、本発明の各種実施形態を形成することができる。上記で記載の置換基実施形態を組み合わせることで形成される本発明の化合物の全ての実施形態が、本願人の発明の範囲内である。
【0174】
式Iの例示的化合物には、
(5-{3-アミノ-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-2-イル}-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)メタノール;
(5-{3-アミノ-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-2-イル}-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)メチル・2水素ホスフェート;
2-(5-{3-アミノ-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-2-イル}-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)-1,1,1-トリフルオロプロパン-2-オール;
1-(5-{3-アミノ-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-2-イル}-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)-2,2,2-トリフルオロエタン-1-オール;
(2-{3-アミノ-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-2-イル}-1,3-チアゾール-5-イル)メタノール;
2-(1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-3-アミン;
(5-{3-アミノ-5-[4-(トリフルオロメチル)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-2-イル}-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)メタノール;
5-{3-アミノ-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-2-イル}-1,3,4-オキサジアゾール-2-カルボキサミド;
{5-[3-アミノ-5-(4-フルオロベンゼン-1-スルホニル)ピリジン-2-イル]-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル}メタノール;
2-(5-シクロヘキシル-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-3-アミン;
2-{5-[(S)-メトキシ(フェニル)メチル]-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル}-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-3-アミン;
2-{5-[(シクロプロピルメトキシ)メチル]-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル}-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-3-アミン;
2-[5-(フェノキシメチル)-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル]-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-3-アミン;
2-{5-[(シクロペンチルオキシ)メチル]-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル}-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-3-アミン;
5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]-2-{5-[(トリフルオロメトキシ)メチル]-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル}ピリジン-3-アミン;
2-(5-{[(オキソラン-3-イル)オキシ]メチル}-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-3-アミン;
2-{5-[(2-メトキシエトキシ)メチル]-1,3,4-チアジアゾール-2-イル}-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-3-アミン;
N-[(5-{3-アミノ-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-2-イル}-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)メチル]シクロプロパンカルボチオアミド;
2-{5-[(S)-メトキシ(フェニル)メチル]-1,3,4-チアジアゾール-2-イル}-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-3-アミン;
(2S)-2-(5-{3-アミノ-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-2-イル}-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-1,1,1-トリフルオロプロパン-2-オール;
2-{5-[(1R)-1-メトキシエチル]-1,3,4-チアジアゾール-2-イル}-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-3-アミン;
2-[5-(1-メトキシエチル)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル]-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-3-アミン;
2-{5-[(1S)-1-メトキシエチル]-1,3,4-チアジアゾール-2-イル}-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-3-アミン;
2-{5-[(シクロプロピルメトキシ)メチル]-1,3,4-チアジアゾール-2-イル}-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-3-アミン;
2-[5-(エトキシメチル)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル]-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-3-アミン;
2-[5-(メトキシメチル)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル]-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-3-アミン;
2-(5-{[(ピリジン-3-イル)オキシ]メチル}-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-3-アミン;
5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]-2-{5-[(トリフルオロメトキシ)メチル]-1,3,4-チアジアゾール-2-イル}ピリジン-3-アミン;
2-(5-{[(オキソラン-3-イル)オキシ]メチル}-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-3-アミン;
2-{5-[(ジフルオロメトキシ)メチル]-1,3,4-チアジアゾール-2-イル}-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-3-アミン;
2-(5-{[(2S)-オキソラン-2-イル]メチル}-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-3-アミン;
2-(5-{[(2R)-オキソラン-2-イル]メチル}-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-3-アミン;
2-{5-[(2-メトキシエトキシ)メチル]-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル}-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-3-アミン;
2-{5-[(1R)-1-メトキシエチル]-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル}-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-3-アミン;
2-{5-[(1S)-1-メトキシエチル]-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル}-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-3-アミン;
2-[5-(エトキシメチル)-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル]-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-3-アミン;
2-[5-(メトキシメチル)-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル]-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-3-アミン;
2-(5-{[(ピリジン-3-イル)オキシ]メチル}-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-3-アミン;
2-{5-[(ジフルオロメトキシ)メチル]-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル}-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-3-アミン;
2-(5-{[(2S)-オキソラン-2-イル]メチル}-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-3-アミン;
2-(5-{[(2R)-オキソラン-2-イル]メチル}-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-3-アミン;
1-(5-{3-アミノ-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-2-イル}-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)エタン-1-オール;
2-(5-{3-アミノ-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-2-イル}-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)プロパン-2-オール;
(1S)-1-(5-{3-アミノ-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-2-イル}-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)-2-フェニルエタン-1-オール;
(S)-(5-{3-アミノ-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-2-イル}-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)(フェニル)メタノール;
2-[3-(2-メトキシプロパン-2-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル]-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-3-アミン;
2-[3-(1-メトキシエチル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル]-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-3-アミン;
2-[3-(オキサン-4-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル]-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-3-アミン;
2-{3-[(4-フルオロフェノキシ)メチル]-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル}-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-3-アミン;
2-[3-(シクロプロピルメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル]-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-3-アミン;
2-{3-[(オキソラン-2-イル)メチル]-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル}-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-3-アミン;
2-(3-シクロプロピル-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-3-アミン;
2-[3-(オキソラン-3-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル]-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-3-アミン;
2-(3-tert-ブチル-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-3-アミン;
2-[3-(2-メトキシエチル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル]-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-3-アミン;
2-[3-(メトキシメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル]-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-3-アミン;
(5-{3-アミノ-4-クロロ-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-2-イル}-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)メタノール;
(5-{3-アミノ-5-[3-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-2-イル}-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)メタノール;
(5-{3-アミノ-5-[2-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-2-イル}-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)メタノール;
5-アミノ-N-ベンジル-6-[5-(ヒドロキシメチル)-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル]-N-メチルピリジン-3-スルホンアミド;
{5-[3-アミノ-5-(ベンゼンスルホニル)ピリジン-2-イル]-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル}メタノール;
(5-{3-アミノ-5-[4-(トリフルオロメチル)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-2-イル}-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)メタノール;
(5-{3-アミノ-6-ブロモ-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-2-イル}-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)メタノール;
(5-{3-アミノ-6-クロロ-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-2-イル}-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)メタノール;
(5-{3-アミノ-5-[2-(プロパン-2-イル)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-2-イル}-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)メタノール;
(5-{3-アミノ-4-ブロモ-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-2-イル}-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)メタノール;
2-(5-{3-アミノ-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-2-イル}-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)エタン-1-オール;及びこれらの薬学的に許容される塩
などがあるが、これらに限定されるものではない。
【0175】
本発明の化合物は、Advanced Chemical DevelopmentによるName 2015命名アルゴリズム、又はCHEMDRAW(R) Professional Version 15.0.0.106の一部としてのStruct=Name命名アルゴリズムを使用することによって命名した。
【0176】
本発明の化合物は、不斉中心又はキラル中心が存在する立体異性体として存在することができる。これらの立体異性体は、キラル炭素原子周囲の置換基の立体配置に応じて「R」又は「S」である。本明細書において使用されている「R」及び「S」という用語は、IUPAC 1974 Recommendations for Section E,Fundamental Stereochemistry,in Pure Appl.Chem.,1976,45:13-30に定義の立体配置である。本発明は、様々な立体異性体及びその混合物を想到するものであり、これらは具体的に本発明の範囲内に含まれるものである。立体異性体としては、エナンチオマー及びジアステレオマー、並びにエナンチオマー又はジアステレオマーの混合物が挙げられる。本発明の化合物の個々の立体異性体は、不斉中心若しくはキラル中心を含有する市販の出発材料から合成的に、又はラセミ混合物の取得とそれに続く当業者に公知の分割方法によって製造することができる。これらの分割方法の例には、(1)Furnis,Hannaford,Smith,and Tatchell,″Vogel′s Textbook of Practical Organic Chemistry″,5th edition(1989),Longman Scientific & Technical,Essex CM20 2JE,Englandに記載の、キラル補助剤へのエナンチオマー混合物の結合、得られたジアステレオマー混合物の再結晶若しくはクロマトグラフィーによる分離、及び適宜に補助剤からの光学的に純粋な生成物の放出、又は(2)キラルクロマトグラフィーカラム上での光学エナンチオマー混合物の直接分離、又は(3)分別再結晶法がある。
【0177】
本発明の化合物は、シス又はトランス異性体として存在することができ、環上の置換基は、それらが互いに対して環の同じ側(シス)に、又は互いに対して環の反対側(トランス)にあるような方式で結合していていることができる。例えば、シクロブタンは、シス又はトランス立体配置で存在することができ、単一異性体又はシス及びトランス異性体の混合物として存在することができる。本発明の化合物の個々のシス又はトランス異性体は、選択的有機転換を使用して市販の出発材料から合成的に製造するか、シス及びトランス異性体の混合物の精製によって単一異性体形態で製造することができる。そのような方法は当業者には公知であり、再結晶又はクロマトグラフィーによる異性体の分離などがある。
【0178】
理解すべき点として、本発明の化合物は、互変異体形態、並びに幾何異性体を持つことがあり、これらも本発明の一態様を成す。
【0179】
本開示は、1個以上の原子が、同一の原子番号を有するが自然界で支配的である原子質量又は質量数と異なる原子質量又は質量数を有する原子によって置き換えられている式I及びI-aの全ての薬学的に許容される同位体標識化合物を含む。本開示の化合物における含有に適切な同位体の例には、水素の同位体、例えば2H及び3H、炭素の同位体、例えば11C、13C及び14C、塩素の同位体、例えば36Cl、フッ素の同位体、例えば18F、ヨウ素の同位体、例えば123I及び125I、窒素の同位体、例えば13N及び15N、酸素の同位体、例えば15O、17O及び18O、リンの同位体、例えば32P、及び硫黄の同位体、例えば35Sなどがある。ある種同位体標識された式I、I-a及びI-bの化合物、例えば放射性同位体を組み込んだものは、薬剤及び/又は基質の組織分布研究において有用である。放射性同位体トリチウム、すなわち3H、及び炭素-14、すなわち14Cが、取り込みの容易さ及び検出手段の容易性を考慮すると、それに関して特に有用である。より重い同位体、例えば重水素、即ち2Hでの置換は、より大きい代謝安定性に起因するある種の治療的利点、例えば、イン・ビボ半減期の増加又は必要用量の低減をもたらすことができ、それゆえに、一部の状況で好ましいことがある。ポジトロン放出同位体、例えば11C、18F、15O及び13Nによる置換は、基質受容体占有率を調べるためのポジトロン放出断層撮影(PET)研究において有用であり得る。式I、I-a及びI-bの同位体標識化合物は、一般に、当業者に公知の従来技術によって、又は以前に用いられた非標識試薬に代えて適切な同位体標識試薬を使用する添付の実施例に記載されているものに類似したプロセスによって製造することができる。
【0180】
従って、本明細書内における式の描画は、可能な互変異型、幾何異性体型又は立体異性体型の一つのみを代表し得るものである。理解すべき点として、本発明は、あらゆる互変異型、幾何異性体型又は立体異性体型及びそれらの混合型を包含するものであり、式の描画内で使用されるいずれか一つの互変異型、幾何異性体型又は立体異性体型のみに限定されるべきではない。
【0181】
式I、I-a及びI-bの化合物は、薬学的に許容される塩の形態で用いることができる。「薬学的に許容される塩」という表現は、妥当な医学的判断の範囲内で、不適当な毒性、刺激、アレルギー応答などを生じることなく、ヒト及び下等動物の組織と接触して使用するのに好適であり、妥当な利益/リスク比を有する塩を指す。
【0182】
薬学的に許容される塩は、バージらの報告に記載されている(S. M. Berge et al., J. Pharmaceutical Sciences, 1977, 66:1-19)。
【0183】
I、I-a及びI-bの化合物は、塩基性官能基若しくは酸性官能基、又はその両方を含むことができ、所望の場合、好適な酸若しくは塩基を用いることで薬学的に許容される塩に変換することができる。その塩は、本発明の化合物の最終単離及び精製時にイン・サイツで製造することができる。
【0184】
酸付加塩の例には、酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、クエン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、重硫酸塩、酪酸塩、樟脳酸塩、カンファースルホン酸塩、ジグルコン酸塩、グリセロリン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、フマル酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2-ヒドロキシエタンスルホン酸塩(イソチオン酸塩)、乳酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、メタンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、2-ナフタレンスルホン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3-フェニルプロピオン酸塩、ピクリン酸塩、ピバリン酸、プロピオン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、リン酸塩、グルタミン酸塩、重炭酸塩、p-トルエンスルホン酸塩及びウンデカン酸塩などがあるが、これらに限定されるものではない。さらに、塩基性窒素含有基を、塩化、臭化及びヨウ化メチル、エチル、プロピル及びブチルなど(これらに限定されるものではない)のハロゲン化低級アルキル;硫酸ジメチル、ジエチル、ジブチル及びジアミルなどの硫酸ジアルキル;塩化、臭化及びヨウ化デシル、ラウリル、ミリスチル及びステアリルなど(これらに限定されるものではない)の長鎖ハロゲン化物;臭化ベンジル及び臭化フェネチルなどのハロゲン化アリールアルキルその他の薬剤を用いて4級化することができる。そうすることで、水溶性又は油溶性或いは水分散性又は油分散性の製剤が得られる。薬学的に許容される酸付加塩を形成するのに用いることができる酸の例には、塩酸、臭化水素酸、硫酸及びリン酸などの無機酸、並びに酢酸、フマル酸、マレイン酸、4-ベンゼンスルホン酸、コハク酸及びクエン酸などの有機酸などがある。
【0185】
カルボン酸含有部分を、薬学的に許容される金属カチオンの水酸化物、炭酸塩若しくは重炭酸塩など(これらに限定されるものではない)の好適な塩基と、或いはアンモニア又は有機1級、2級若しくは3級アミンと反応させることで、本発明の化合物の最終単離及び精製時にイン・サイツで塩基付加塩を製造することができる。薬学的に許容される塩には、リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム及びアルミニウム塩など(これらに限定されるものではない)のアルカリ金属又はアルカリ土類金属系の陽イオン並びにアンモニウム、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジエチルアミン、エチルアミンなどの無毒性の4級アンモニア及びアミン陽イオンなどがあるが、これらに限定されるものではない。塩基付加塩形成に有用な有機アミンの他の例には、エチレンジアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、ピペリジン及びピペラジンなどがある。
【0186】
本明細書に記載の化合物は、非溶媒和型、並びに半水和物のような水和型などの溶媒和型で存在することができる。一般に、特に水及びエタノールなどの薬学的に許容される溶媒との溶媒和型は、本発明に関しては非溶媒和型と等価である。
【0187】
医薬組成物
医薬として使用する場合、本発明の化合物は代表的には、医薬組成物の形態で投与される。1実施形態において、そのような組成物は、製薬業界で公知の方法で製造することができ、薬学的に許容される担体とともに治療上有効量の式I、I-a、I-bの化合物又はそれの薬学的に許容される塩を含むことができる。「医薬組成物」という表現は、医学的及び獣医的用途での投与に好適な組成物を指す。
【0188】
単独で又は別の治療活性成分と組み合わせて式I、I-a若しくはI-bの化合物を含む医薬組成物は、対象者に、経口投与、直腸投与、非経口投与、大槽内投与、膣投与、腹腔内投与、局所投与(例えば粉剤、軟膏若しくは滴剤による)、口腔内投与することができるか、経口若しくは鼻腔内噴霧剤として投与することができる。本明細書で使用される「非経口」という用語は、静脈、筋肉、腹腔内、皮下及び関節内の注射及び注入を含む投与方式を指す。
【0189】
本明細書で使用される「薬学的に許容される担体」という用語は、あらゆる種類の無毒性で不活性の固体、半固体又は液体の充填剤、希釈剤、カプセル形成材料又は製剤助剤を意味する。薬学的に許容される担体として使用可能な材料の例を一部挙げると、乳糖、グルコース及びショ糖など(これらに限定されるものではない)の糖類;トウモロコシデンプン及びジャガイモデンプンなど(これらに限定されるものではない)のデンプン類;カルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロース及び酢酸セルロースなど(これらに限定されるものではない)のセルロース及びそれの誘導体;トラガカントガム粉末;麦芽;ゼラチン;タルク;カカオバター及び坐剤ロウなど(これらに限定されるものではない)の賦形剤;落花生油、綿実油、紅花油、ごま油、オリーブ油、トウモロコシ油及び大豆油など(これらに限定されるものではない)のオイル類;プロピレングリコールなどのグリコール類;オレイン酸エチル及びラウリン酸エチルなど(これらに限定されるものではない)のエステル類;寒天;水酸化マグネシウム及び水酸化アルミニウムなど(これらに限定されるものではない)の緩衝剤;アルギン酸;発熱物質を含まない水;等張生理食塩水;リンゲル液;エチルアルコール及びリン酸緩衝溶液、並びに製剤者の判断に従って、ラウリル硫酸ナトリウム及びステアリン酸マグネシウムなど(これらに限定されるものではない)の他の無毒性で適合性の潤滑剤、並びに着色剤、離型剤、コーティング剤、甘味剤、香味剤及び芳香剤、保存剤及び酸化防止剤がある。
【0190】
非経口注射用の医薬組成物には、薬学的に許容される無菌の水系若しくは非水系溶液、分散液、懸濁液又は乳濁液、並びに使用直前に無菌注射用溶液若しくは分散液で再生する無菌粉剤などがある。好適な水系及び非水系の希釈剤、溶媒又は媒体の例には、水、エタノール、多価アルコール(グリセリン、プロピレングリコール、ポリエチレングリコールなど)、植物油(オリーブ油など)、注射用有機エステル(オレイン酸エチルなど)及びこれらの好適な混合物などがある。適当な流動性は、例えばレシチンなどのコーティング材料の使用により、分散液の場合には必要粒径の維持により、そして界面活性剤の使用によって維持することができる。
【0191】
これらの組成物は、保存剤、湿展剤、乳化剤及び分散剤などの補助剤も含有し得る。微生物の活動防止は、各種の抗菌剤及び抗真菌剤、例えばパラベン、クロロブタノール、フェノールソルビン酸などを含めることによって確保することができる。糖類、塩化ナトリウムなどの等張剤を含めることが望ましい場合もある。モノステアリン酸アルミニウム及びゼラチンなどの吸収を遅らせる薬剤を含めることで、注射用医薬製剤の長期吸収をもたらすことができる。
【0192】
場合によっては、薬物の作用を持続させるために、皮下又は筋肉注射からの薬物の吸収を遅らせることが望ましいことがあり得る。これは、水溶性が低い結晶材料若しくは非晶質材料の懸濁液を用いることで行うことができる。次に、薬物の吸収速度は、それの溶解速度によって決まり、その溶解速度は結晶の大きさ及び結晶形態によって決まり得る。或いは、オイル媒体に薬物を溶解又は懸濁させることによって、非経口投与製剤の遅延吸収を達成させることができる。
【0193】
注射用デポー製剤は、ポリラクチド-ポリグリコリドなどの生体分解性ポリマー中の薬物のマイクロカプセルマトリックスを形成することによって製造される。ポリマーに対する薬物の比率及び利用される特定のポリマーの性質に応じて、薬物放出速度を制御することができる。他の生体分解性ポリマーの例には、ポリ(オルトエステル)類及びポリ(無水物)などがある。デポー注射製剤は、身体組織と適合性であるリポソーム又はマイクロエマルジョンに薬物を閉じ込めることによっても調製される。
【0194】
注射用製剤は、細菌保持フィルターによる濾過によって、又は使用直前に無菌水その他の無菌注射用媒体に溶解若しくは分散させることができる無菌固体組成物の形態で滅菌剤を配合することによって滅菌することができる。
【0195】
経口投与用の固体製剤には、カプセル、錠剤、丸薬、粉剤及び粒剤などがある。ある種の実施形態において、固体製剤は1重量%~95重量%の式I、I-a若しくはI-bの化合物を含むことができる。ある種の実施形態において、式I、I-a若しくはI-bの化合物又はそれの薬学的に許容される塩は、5重量%~70重量%の範囲で固体製剤に存在させることができる。こうした固体製剤では、活性化合物を、少なくとも1種類の不活性な薬学的に許容される担体、例えばクエン酸ナトリウム若しくはリン酸二ナトリウム及び/又はa)デンプン、乳糖、ショ糖、グルコース、マンニトール及びケイ酸などの充填剤若しくは増量剤;b)カルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、ショ糖及びアカシアなどの結合剤;c)グリセリンなどの保湿剤;d)寒天、炭酸カルシウム、ジャガイモ若しくはタピオカデンプン、アルギン酸、ある種のケイ酸塩及び炭酸ナトリウムなどの崩壊剤;e)パラフィンなどの溶解遅延剤;f)4級アンモニウム化合物などの吸収促進剤;g)セチルアルコール及びモノステアリン酸グリセリンなどの湿展剤;h)カオリン及びベントナイトクレーなどの吸収剤;及びi)タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール類、ラウリル硫酸ナトリウムなどの潤滑剤、並びにこれらの混合物と混合する。カプセル、錠剤及び丸薬の場合には、製剤は緩衝剤を含むこともできる。
【0196】
医薬組成物は単位製剤であることができる。そのような形態では、製造品を小分けして、適切な量の活性成分を含む単位用量とする。単位製剤は、個別の量の製造品が入った包装製造品であることができ、例えばパック入り錠剤、カプセル及びバイアル若しくはアンプル中の粉剤などがある。やはり、その単位製剤は、それ自体のカプセル、錠剤、カシェ剤若しくはロゼンジ剤であることができ、又はそれは包装形態での適切な数のこれらのいずれかであることができる。単位用量製剤中の活性成分の量は変えることができるか、特定の用途及び活性成分の効力に従って0.1mg~1000mg、1mg~100mg又は1重量%~95重量%の単位用量に調節することができる。必要に応じて、当該組成物は他の適合する治療薬を含むこともできる。
【0197】
対象者に投与する用量は使用される特定の化合物の効力及び対象者の状態、並びに治療される対象者の体重又は体表面積によって決定することができる。用量の大きさは、特定の対象者での特定の化合物の投与に伴う副作用の存在、性質及び範囲によっても決まる。治療される障害の治療又は予防で投与される化合物の有効量を決定する際において、医師が化合物の循環血漿レベル、化合物毒性及び/又は疾患の進行などの要素を評価することができる。
【0198】
投与において、化合物は、対象者の体重及び全体的な健康状態に適用させた化合物のLD50、化合物の薬物動態プロファイル、禁忌薬剤及び各種濃度での化合物の副作用など(これらに限定されるものではない)であることができる要素によって決まる速度で投与することができる。投与は、単一用量又は分割用量によって行うことができる。
【0199】
ラクトース若しくは乳糖などの担体並びに高分子量ポリエチレングリコール類などを使用する軟及び硬充填ゼラチンカプセルにおける充填剤として、同様の種類の固体組成物を利用することもできる。
【0200】
コーティング剤及びシェル剤、例えば腸溶コーティング剤及び医薬製剤の分野において公知である他のコーティング剤を用いて、錠剤、糖衣錠、カプセル、丸薬及び粒剤の固体製剤を製造することができる。これらは、適宜に不透明化剤を含有してもよく、適宜に遅延的に腸管のある部分のみで、又はその部分で優先的に有効成分を放出するような組成のものであってもよい。使用することができる包埋組成物の例には、高分子物質及びロウ類などがあり得る。
【0201】
活性化合物は、適切であれば、上記担体の1以上とともにマイクロカプセル形態であることもできる。
【0202】
経口投与用の液体製剤には、薬学的に許容される乳濁液、液剤、懸濁液、シロップ及びエリキシル剤などがある。活性化合物に加えて、液体製剤には、当業界で通常用いられる不活性希釈剤、例えば水その他の溶媒、可溶化剤及び乳化剤、例えばエチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、ジメチルホルムアミド、オイル類(特に、綿実油、落花生油、トウモロコシ油、麦芽油、オリーブ油、ヒマシ油及びゴマ油)、グリセリン、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリエチレングリコール及びソルビタンの脂肪酸エステル、並びにそれらの混合物を含むことができる。
【0203】
不活性希釈剤の他に、経口組成物には、補助剤、例えば湿展剤、乳化剤及び懸濁剤、甘味料、香味料及び香料を含有させることができる。
【0204】
懸濁液は、活性化合物に加えて、例えばエトキシル化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビトール及びソルビタンエステル類、微結晶性セルロース、メタ水酸化アルミニウム、ベントナイト、寒天、トラガカント及びこれらの混合物のような懸濁剤を含有することができる。
【0205】
直腸投与又は膣投与用の組成物は好ましくは、室温では固体であるが体温では液体であることから、直腸若しくは膣腔内で融解して活性化合物を放出するカカオ脂、ポリエチレングリコール若しくは坐剤ロウなどの好適な非刺激性担体と当該化合物を混合することによって調製することができる坐剤である。
【0206】
化合物は、リポソームの形態で投与することもできる。リポソームは、リン脂質その他の脂質物質から誘導することができる。リポソームは、水系媒体中に分散される単ラメラ若しくは多ラメラの水和液晶によって形成される。リポソーム形成能を有する無毒性のあらゆる生理的に許容され、代謝可能な脂質を用いることができる。リポソーム形態の本発明の組成物には、本発明の化合物に加えて、安定剤、保存剤、賦形剤等を含有させることができる。脂質の例には、別個又は一緒に用いられる天然及び合成リン脂質及びホスファチジルコリン(レシチン)などがあるが、これらに限定されるものではない。
【0207】
リポソームの形成方法は報告されており、例えば、プレスコットの著作(Prescott, Ed., Methods in Cell Biology, Volume XIV, Academic Press, New York,N.Y., (1976), p.33以降)を参照のこと。
【0208】
本明細書に記載の化合物の局所投与のための製剤には、粉剤、噴霧剤、軟膏及び吸入剤などがある。活性化合物は、薬学的に許容される担体及び必要な保存剤、緩衝剤若しくは必要とされる可能性のある推進剤と無菌条件下で混合することができる。眼科製剤、眼軟膏、粉剤及び液剤も、本発明の範囲に含まれるものとして想到される。
【0209】
本発明の化合物は、徐放形態で、又は徐放薬剤送達系から投与することも可能である。
【0210】
使用方法
当該化合物及び組成物を、いずれかの量及びいずれかの投与経路を用いて、嚢胞性線維症、膵臓機能不全、シェーグレン症候群(SS)、慢性閉塞性肺疾患(COLD)、又は慢性閉塞性気道疾患(COAD)の治療又は予防のために対象者に投与することができる。
【0211】
「投与」という用語は、化合物を対象者と接触させる方法を指す。従って、当該化合物は注射によって投与することができ、すなわち静脈投与、筋肉投与、皮内投与、皮下投与、十二指腸内投与、非経口投与又は腹腔内投与することができる。さらに、本明細書に記載の化合物は、吸入によって、例えば鼻腔内投与することができる。さらに、当該化合物は、経皮的に、局所的に、移植を介して、経皮的に、局所的に、及び移植を介して投与することができる。ある種の実施形態において、当該化合物及びそれの組成物は経口的に投与することができる。その化合物は、直腸投与、口腔投与、膣投与、眼球投与、又は吹き入れによって投与することもできる。CFTR調節障害及び状態は、障害又は状態の性質に応じて、当該化合物及びそれの組成物を用いて予防的、急性的及び慢性的に治療することができる。代表的には、これら各方法における宿主又は対象者はヒトであるが、ただし他の哺乳動物も上記の化合物及びそれの組成物の投与の恩恵を受ける可能性がある。
【0212】
本発明の化合物は、CFTRのモジュレータとして有用である。従って、当該化合物及び組成物は、CFTRの活動亢進又は不活性が関与する疾患、障害又は状態の治療又はそれの重度若しくは進行を低減する上で特に有用である。従って、本発明は、対象者における嚢胞性線維症、膵臓機能不全、シェーグレン症候群(SS)、慢性閉塞性肺疾患(COLD)、又は慢性閉塞性気道疾患(COAD)の治療方法であって、治療上有効量の式I、I-a若しくはI-bの化合物、又は上記で記載の好ましいそれの実施形態を、薬学的に許容される担体とともに又はそれを用いずに当該対象者に投与する段階を含む方法を提供する。特に、その方法は、嚢胞性線維症の治療又は予防のためのものである。より詳細な実施形態において、嚢胞性線維症は、クラスI、II、III、IV、V及び/又はVI変異によって引き起こされる。
【0213】
別の実施形態において、本発明は、医薬で使用される、本発明の化合物、又は本発明の化合物を含む医薬組成物を提供する。特定の実施形態において、本発明は、医薬で使用される、本発明の化合物、若しくはそれの薬学的に許容される塩、又は本発明の化合物を含む医薬組成物を提供する。特定の実施形態において、本発明は、嚢胞性線維症、膵臓機能不全、シェーグレン症候群(SS)、慢性閉塞性肺疾患(COLD)又は慢性閉塞性気道疾患(COAD)の治療で使用される、本発明の化合物又は本発明の化合物を含む医薬組成物を提供する。より詳細な実施形態において、本発明は、嚢胞性線維症の治療で使用される、本発明の化合物、又は本発明の化合物を含む医薬組成物を提供する。より詳細な実施形態において、嚢胞性線維症は、クラスI、II、III、IV、V及び/又はVI変異によって引き起こされる。
【0214】
1実施形態は、医薬製造における式I、I-a若しくはI-bによる化合物又はそれの薬学的に許容される塩の使用に関するものである。その医薬は、1以上の別の治療剤を含んでいても良い。一部の実施形態において、その医薬は、嚢胞性線維症、膵臓機能不全、シェーグレン症候群(SS)、慢性閉塞性肺疾患(COLD)又は慢性閉塞性気道疾患(COAD)の治療で使用するためのものである。特定の実施形態において、その医薬は嚢胞性線維症の治療で使用するためのものである。より詳細な実施形態において、嚢胞性線維症は、クラスI、II、III、IV、V、及び/又はVI変異によって引き起こされる。
【0215】
本発明はまた、嚢胞性線維症、シェーグレン症候群、膵臓機能不全、慢性閉塞性肺疾患、及び慢性閉塞性気道疾患の治療のための医薬製造における、式I、I-a若しくはI-bによる化合物又はそれの薬学的に許容される塩の使用に関するものでもある。その医薬は、1以上の別の治療剤を含んでいても良い。特定の実施形態において、本発明は、嚢胞性線維症の治療のための医薬製造における、式I、I-a若しくはI-bによる化合物又はそれの薬学的に許容される塩の使用に関するものである。より詳細な実施形態において、嚢胞性線維症は、クラスI、II、III、IV、V、及び/又はVI変異によって引き起こされる。
【0216】
1実施形態において、本発明は、本発明の化合物若しくはそれの薬学的に許容される塩、及び1以上の別の治療剤を含む医薬組成物を提供する。別の実施形態において、本発明は、本発明の化合物若しくはそれの薬学的に許容される塩、及び1以上の別の治療剤を含む医薬組成物であって、その別の治療剤がCFTRモジュレータ及びCFTR増幅剤からなる群から選択される医薬組成物を提供する。別の実施形態において、本発明は、本発明の化合物若しくはそれの薬学的に許容される塩、及び1以上の別の治療剤を含む医薬組成物であって、その別の治療剤がCFTRモジュレータである医薬組成物を提供する。
【0217】
1実施形態において、本発明は、本発明の化合物若しくはそれの薬学的に許容される塩、及び1以上の別の治療剤を含む医薬組成物を提供する。1実施形態において、本発明は、本発明の化合物若しくはそれの薬学的に許容される塩、及び1以上のコレクター(corrector)を含む医薬組成物を提供する。1実施形態において、本発明は、本発明の化合物及び別の治療剤を含む医薬組成物を提供する。特定の実施形態において、前記他の治療剤は、嚢胞性線維症治療薬である。1実施形態において、本発明は、対象者における嚢胞性線維症の治療方法であって、治療上有効量の本発明の化合物若しくはそれの薬学的に許容される塩を投与することを含む方法を提供する。1実施形態において、本発明は、対象者における嚢胞性線維症の治療方法であって、本発明の化合物若しくはそれの薬学的に許容される塩及び1以上の別の治療剤を投与することを含む方法を提供する。別の実施形態において、本発明は、対象者における嚢胞性線維症の治療方法であって、本発明の化合物若しくはそれの薬学的に許容される塩及び1以上の別の治療剤を投与することを含み、前記別の治療剤がCFTRモジュレータ及びCFTR増幅剤からなる群から選択される方法を提供する。1実施形態において、本発明は、対象者における嚢胞性線維症の治療方法であって、本発明の化合物若しくはそれの薬学的に許容される塩及び1以上の別の治療剤を投与することを含み、前記別の治療剤がCFTRモジュレータである方法を提供する。1実施形態において、本発明は、対象者における嚢胞性線維症の治療方法であって、本発明の化合物若しくはそれの薬学的に許容される塩、及び別の治療剤を投与することを含む方法を提供する。特定の実施形態において、前記他の治療剤は、嚢胞性線維症治療薬である。特定の実施形態において、前記別の治療剤は、CFTRモジュレータ及びCFTR増幅剤からなる群から選択される。特定の実施形態において、前記別の治療剤は、1以上のコレクターである。別の実施形態において、前記他の治療剤は、CFTRモジュレータである。より特定の実施形態において、前記嚢胞性線維症は、クラスI、II、III、IV、V及び/又はVI変異によって引き起こされる。
【0218】
本発明の化合物又はそれの薬学的に許容される塩は、単独の活性薬剤として投与することができるか、それは同じ若しくは類似の治療活性を示し、そのような組み合わせについて安全かつ効果的である他の化合物又はそれの薬学的に許容される塩などの他の治療剤と併用投与することができる。本発明の化合物は、対象者に併用投与することができる。「併用投与」という用語は、単一の医薬組成物で又は別個の医薬組成物での対象者への2以上の異なる治療剤の投与を意味する。従って、併用投与には、2以上の治療剤を含む単一の医薬組成物の同時投与、又は同時若しくは異なる時点での同一対象者への2以上の異なる組成物の投与が関与する。
【0219】
本発明の化合物又はそれの薬学的に許容される塩は、治療上有効量の1以上の別の治療剤と併用投与して、CFTR介在疾患を治療することができ、その治療剤の例には、抗生物質(例えば、アミノグリコシド類、コリスチン、アズトレオナム、シプロフロキサシン及びアジスロマイシン)、去痰剤(例えば、高張食塩水、アセチルシステイン、ドルナーゼアルファ及びデヌホソル)、膵臓酵素補助剤(例えば、パンクレアチン、及びパンクレリパーゼ)、上皮性ナトリウムチャンネル遮断薬(ENaC)阻害剤、CFTRモジュレータ(例えば、CFTR強化剤、CFTRコレクター)、及びCFTR増幅剤などがあるが、これらに限定されるものではない。1実施形態において、CFTR介在疾患は、嚢胞性線維症、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、ドライアイ病、膵臓機能不全、又はシェーグレン症候群である。1実施形態において、CFTR介在疾患は嚢胞性線維症である。1実施形態において、本発明の化合物又はそれの薬学的に許容される塩は、一つ若しくは二つのCFTRモジュレータ及び一つのCFTR増幅剤と併用投与することができる。1実施形態において、本発明の化合物又はそれの薬学的に許容される塩は、一つの強化剤、1以上のコレクター、及び一つのCFTR増幅剤と併用投与することができる。1実施形態において、本発明の化合物又はそれの薬学的に許容される塩は、1以上のCFTRモジュレータと併用投与することができる。1実施形態において、本発明の化合物又はそれの薬学的に許容される塩は、一つのCFTRモジュレータと併用投与することができる。1実施形態において、本発明の化合物又はそれの薬学的に許容される塩は、二つのCFTRモジュレータと併用投与することができる。1実施形態において、本発明の化合物又はそれの薬学的に許容される塩は、三つのCFTRモジュレータと併用投与することができる。1実施形態において、本発明の化合物又はそれの薬学的に許容される塩は、一つの強化剤及び1以上のコレクターと併用投与することができる。1実施形態において、本発明の化合物又はそれの薬学的に許容される塩は、一つの強化剤及び二つのコレクターと併用投与することができる。1実施形態において、本発明の化合物又はそれの薬学的に許容される塩は、一つの強化剤と併用投与することができる。1実施形態において、本発明の化合物又はそれの薬学的に許容される塩は、1以上のコレクターと併用投与することができる。本発明の化合物又はそれの薬学的に許容される塩は、一つのコレクターと併用投与することができる。本発明の化合物又はそれの薬学的に許容される塩は、二つのコレクターと併用投与することができる。1実施形態において、本発明の化合物又はそれの薬学的に許容される塩は、1以上のコレクター及び一つの増幅剤と併用投与することができる。1実施形態において、本発明の化合物又はそれの薬学的に許容される塩は、一つのコレクター及び一つの増幅剤と併用投与することができる。1実施形態において、本発明の化合物又はそれの薬学的に許容される塩は、二つのコレクター及び一つの増幅剤と併用投与することができる。1実施形態において、本発明の化合物又はそれの薬学的に許容される塩は、一つのコレクターと併用投与することができる。1実施形態において、本発明の化合物又はそれの薬学的に許容される塩は、二つのコレクターと併用投与することができる。
【0220】
CFTR強化剤の例には、イバカフトル(VX-770)、CTP-656、NVS-QBW251、FD1860293、PTI-808、N-(3-カルバモイル-5,5,7,7-テトラメチル-5,7-ジヒドロ-4H-チエノ[2,3-c]ピラン-2-イル)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド、及び3-アミノ-N-[(2S)-2-ヒドロキシプロピル]-5-{[4-(トリフルオロメトキシ)フェニル]スルホニル}ピリジン-2-カルボキサミドなどがあるが、これらに限定されるものではない。強化剤の例は、刊行物:WO2005120497、WO2008147952、WO2009076593、WO2010048573、WO2006002421、WO2008147952、WO2011072241、WO2011113894、WO2013038373、WO2013038378、WO2013038381、WO2013038386、及びWO2013038390、及び米国特許出願第14/271,080号、同14/451,619号及び同15/164,317号にも開示されている。
【0221】
1実施形態において、強化剤は、
イバカフトル(VX-770、N-(2,4-ジ-tert-ブチル-5-ヒドロキシフェニル)-4-オキソ-1,4-ジヒドロキノリン-3-カルボキサミド);
CTP-656;
NVS-QBW251;
FD1860293;
PTI-808;
2-(2-フルオロベンズアミド)-5,5,7,7-テトラメチル-5,7-ジヒドロ-4H-チエノ[2,3-c]ピラン-3-カルボキサミド;
N-(3-カルバモイル-5,5,7,7-テトラメチル-5,7-ジヒドロ-4H-チエノ[2,3-c]ピラン-2-イル)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド;
2-(2-ヒドロキシベンズアミド)-5,5,7,7-テトラメチル-5,7-ジヒドロ-4H-チエノ[2,3-c]ピラン-3-カルボキサミド;
2-(1-ヒドロキシシクロプロパンカルボキサミド)-5,5,7,7-テトラメチル-5,7-ジヒドロ-4H-チエノ[2,3-c]ピラン-3-カルボキサミド;
5,5,7,7-テトラメチル-2-(2-(トリフルオロメチル)ベンズアミド)-5,7-ジヒドロ-4H-チエノ[2,3-c]ピラン-3-カルボキサミド;
2-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロパンアミド)-5,5,7,7-テトラメチル-5,7-ジヒドロ-4H-チエノ[2,3-c]ピラン-3-カルボキサミド;
2-(1-(ヒドロキシメチル)シクロプロパンカルボキサミド)-5,5,7,7-テトラメチル-5,7-ジヒドロ-4H-チエノ[2,3-c]ピラン-3-カルボキサミド;
2-(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチルプロパンアミド)-5,5,7,7-テトラメチル-5,7-ジヒドロ-4H-チエノ[2,3-c]ピラン-3-カルボキサミド;
N-(3-カルバモイル-5,5,7,7-テトラメチル-5,7-ジヒドロ-4H-チエノ[2,3-c]ピラン-2-イル)-5-メチル-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド;
N-(3-カルバモイル-5,5,7,7-テトラメチル-5,7-ジヒドロ-4H-チエノ[2,3-c]ピラン-2-イル)-5-シクロプロピル-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド;
N-(3-カルバモイル-5,5,7,7-テトラメチル-5,7-ジヒドロ-4H-チエノ[2,3-c]ピラン-2-イル)-5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド;
N-(3-カルバモイル-5,5,7,7-テトラメチル-5,7-ジヒドロ-4H-チエノ[2,3-c]ピラン-2-イル)-5-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド;
5-tert-ブチル-N-(3-カルバモイル-5,5,7,7-テトラメチル-5,7-ジヒドロ-4H-チエノ[2,3-c]ピラン-2-イル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド;
N-(3-カルバモイル-5,5,7,7-テトラメチル-5,7-ジヒドロ-4H-チエノ[2,3-c]ピラン-2-イル)-5-エチル-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド;
N-(3-カルバモイル-5,5,7,7-テトラメチル-5,7-ジヒドロ-4H-チエノ[2,3-c]ピラン-2-イル)-3-エチル-4-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド;
2-(2-ヒドロキシプロパンアミド)-5,5,7,7-テトラメチル-5,7-ジヒドロ-4H-チエノ[2,3-c]ピラン-3-カルボキサミド;
N-(3-カルバモイル-5,5,7,7-テトラメチル-5,7-ジヒドロ-4H-チエノ[2,3-c]ピラン-2-イル)-4-クロロ-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド;
N-(3-カルバモイル-5,5,7,7-テトラメチル-5,7-ジヒドロ-4H-チエノ[2,3-c]ピラン-2-イル)-1,4,6,7-テトラヒドロピラノ[4,3-c]ピラゾール-3-カルボキサミド;
4-ブロモ-N-(3-カルバモイル-5,5,7,7-テトラメチル-5,7-ジヒドロ-4H-チエノ[2,3-c]ピラン-2-イル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド;
N-(3-カルバモイル-5,5,7,7-テトラメチル-5,7-ジヒドロ-4H-チエノ[2,3-c]ピラン-2-イル)-4-クロロ-5-メチル-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド;
N-(3-カルバモイル-5,5,7,7-テトラメチル-5,7-ジヒドロ-4H-チエノ[2,3-c]ピラン-2-イル)-4-メチル-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド;
2-(2-ヒドロキシ-3,3-ジメチルブタンアミド)-5,5,7,7-テトラメチル-5,7-ジヒドロ-4H-チエノ[2,3-c]ピラン-3-カルボキサミド;
2-[(2-ヒドロキシ-4-メチル-ペンタノイル)アミノ]-5,5,7,7-テトラメチル-4H-チエノ[2,3-c]ピラン-3-カルボキサミド;
5-(2-メトキシ-エトキシ)-1H-ピラゾール-3-カルボン酸(3-カルバモイル-5,5,7,7-テトラメチル-4,7-ジヒドロ-5H-チエノ[2,3-c]ピラン-2-イル)-アミド;
N-(3-カルバモイル-5,5,7,7-テトラメチル-4H-チエノ[2,3-c]ピラン-2-イル)-4-(3-メトキシプロピル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド;
N-(3-カルバモイル-5,5,7,7-テトラメチル-4H-チエノ[2,3-c]ピラン-2-イル)-4-(2-エトキシエチル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド;
2-[[(2S)-2-ヒドロキシ-3,3-ジメチル-ブタノイル]アミノ]-5,5,7,7-テトラメチル-4H-チエノ[2,3-c]ピラン-3-カルボキサミド;
2-[[(2R)-2-ヒドロキシ-3,3-ジメチル-ブタノイル]アミノ]-5,5,7,7-テトラメチル-4H-チエノ[2,3-c]ピラン-3-カルボキサミド;
2-[(2-ヒドロキシ-2,3,3-トリメチル-ブタノイル)アミノ]-5,5,7,7-テトラメチル-4H-チエノ[2,3-c]ピラン-3-カルボキサミド;
[5-[(3-カルバモイル-5,5,7,7-テトラメチル-4H-チエノ[2,3-c]ピラン-2-イル)カルバモイル]ピラゾール-1-イル]メチル二水素ホスフェート;
[3-[(3-カルバモイル-5,5,7,7-テトラメチル-4H-チエノ[2,3-c]ピラン-2-イル)カルバモイル]ピラゾール-1-イル]メチル二水素ホスフェート;
N-(3-カルバモイル-5,5,7,7-テトラメチル-4H-チエノ[2,3-c]ピラン-2-イル)-4-(1,4-ジオキサン-2-イル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド;
5,5,7,7-テトラメチル-2-[[(2S)-3,3,3-トリフルオロ-2-ヒドロキシ-2-メチル-プロパノイル]アミノ]-4H-チエノ[2,3-c]ピラン-3-カルボキサミド;
2-[[(2S)-2-ヒドロキシプロパノイル]アミノ]-5,5,7,7-テトラメチル-4H-チエノ[2,3-c]ピラン-3-カルボキサミド;
3-アミノ-N-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-5-{[4-(トリフルオロメトキシ)フェニル]スルホニル}ピリジン-2-カルボキサミド;
3-アミノ-N-[(4-ヒドロキシ-1-メチルピペリジン-4-イル)メチル]-5-{[4-(トリフルオロメトキシ)フェニル]スルホニル}ピリジン-2-カルボキサミド;
3-アミノ-N-(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチルプロピル)-5-{[4-(トリフルオロメトキシ)フェニル]スルホニル}ピリジン-2-カルボキサミド;
3-アミノ-5-[(4-フルオロフェニル)スルホニル]-N-[(1-ヒドロキシシクロプロピル)メチル]ピリジン-2-カルボキサミド;
3-アミノ-5-[(4-フルオロフェニル)スルホニル]-N-[(2R)-3,3,3-トリフルオロ-2-ヒドロキシプロピル]ピリジン-2-カルボキサミド;
3-アミノ-5-[(3-フルオロフェニル)スルホニル]-N-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)ピリジン-2-カルボキサミド;
3-アミノ-N-[2-(シクロプロピルアミノ)-2-オキソエチル]-5-{[4-(トリフルオロメトキシ)フェニル]スルホニル}ピリジン-2-カルボキサミド;
(3-アミノ-5-{[4-(トリフルオロメトキシ)フェニル]スルホニル}ピリジン-2-イル)(アゼチジン-1-イル)メタノン;
(3-アミノ-5-{[4-(トリフルオロメトキシ)フェニル]スルホニル}ピリジン-2-イル)[3-(ヒドロキシメチル)アゼチジン-1-イル]メタノン;
(3-アミノ-5-{[4-(トリフルオロメトキシ)フェニル]スルホニル}ピリジン-2-イル)(3-フルオロアゼチジン-1-イル)メタノン;
3-アミノ-N-[(2R)-2-ヒドロキシ-3-メトキシプロピル]-5-{[4-(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}ピリジン-2-カルボキサミド;
(3-アミノ-5-{[2-フルオロ-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル]スルホニル}ピリジン-2-イル)(3-ヒドロキシアゼチジン-1-イル)メタノン;
(3-アミノ-5-{[2-(トリフルオロメトキシ)フェニル]スルホニル}ピリジン-2-イル)(3,3-ジフルオロアゼチジン-1-イル)メタノン;
rac-3-アミノ-N-[(3R,4S)-4-ヒドロキシテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]-5-{[2-(トリフルオロメトキシ)フェニル]スルホニル}ピリジン-2-カルボキサミド;
3-アミノ-5-[(4,4-ジフルオロピペリジン-1-イル)スルホニル]-N-(3,3,3-トリフルオロ-2-ヒドロキシプロピル)ピリジン-2-カルボキサミド;
(3-アミノ-5-{[2-(トリフルオロメトキシ)フェニル]スルホニル}ピリジン-2-イル)[3-ヒドロキシ-3-(トリフルオロメチル)アゼチジン-1-イル]メタノン;
3-アミノ-N-(2-ヒドロキシ-4-メチルペンチル)-5-{[4-(トリフルオロメトキシ)フェニル]スルホニル}ピリジン-2-カルボキサミド;
(3-アミノ-5-{[4-(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}ピリジン-2-イル)(3-ヒドロキシ-3-メチルアゼチジン-1-イル)メタノン;
3-アミノ-N-(3,3,3-トリフルオロ-2-ヒドロキシプロピル)-5-{[4-(トリフルオロメチル)ピペリジン-1-イル]スルホニル}ピリジン-2-カルボキサミド;
3-アミノ-N-[2-ヒドロキシ-1-(4-メトキシフェニル)エチル]-5-{[4-(トリフルオロメトキシ)フェニル]スルホニル}ピリジン-2-カルボキサミド;
3-アミノ-5-[(3,3-ジフルオロアゼチジン-1-イル)スルホニル]-N-(3,3,3-トリフルオロ-2-ヒドロキシプロピル)ピリジン-2-カルボキサミド;
3-アミノ-5-{[2-フルオロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}-N-[(2S)-2-ヒドロキシプロピル]ピリジン-2-カルボキサミド;
3-アミノ-5-{[2-フルオロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}-N-[(2R)-2-ヒドロキシ-3-メトキシプロピル]ピリジン-2-カルボキサミド;
3-アミノ-N-[2-オキソ-2-(プロパン-2-イルアミノ)エチル]-5-{[4-(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}ピリジン-2-カルボキサミド;
(3-アミノ-5-{[4-(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}ピリジン-2-イル)[3-ヒドロキシ-3-(トリフルオロメチル)アゼチジン-1-イル]メタノン;
3-アミノ-5-{[2-フルオロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}-N-[(3R)-テトラヒドロフラン-3-イルメチル]ピリジン-2-カルボキサミド;
(3-アミノ-5-{[2-フルオロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}ピリジン-2-イル)[3-ヒドロキシ-3-(トリフルオロメチル)アゼチジン-1-イル]メタノン;
3-アミノ-5-{[2-フルオロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}-N-[(3S)-テトラヒドロフラン-3-イルメチル]ピリジン-2-カルボキサミド;
3-アミノ-5-{[2-フルオロ-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル]スルホニル}-N-[(3S)-テトラヒドロフラン-3-イルメチル]ピリジン-2-カルボキサミド;
3-アミノ-N-[2-ヒドロキシ-3-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)プロピル]-5-{[4-(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}ピリジン-2-カルボキサミド;
3-アミノ-N-(3-tert-ブトキシ-2-ヒドロキシプロピル)-5-{[2-フルオロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}ピリジン-2-カルボキサミド;
[3-アミノ-5-(フェニルスルホニル)ピリジン-2-イル][3-ヒドロキシ-3-(トリフルオロメチル)アゼチジン-1-イル]メタノン;
{3-アミノ-5-[(3-フルオロフェニル)スルホニル]ピリジン-2-イル}[3-ヒドロキシ-3-(トリフルオロメチル)アゼチジン-1-イル]メタノン;及び
3-アミノ-N-[(2S)-2-ヒドロキシプロピル]-5-{[4-(トリフルオロメトキシ)フェニル]スルホニル}ピリジン-2-カルボキサミド
からなる群から選択することができる。
【0222】
コレクターの非限定的な例には、ルマカフトール(VX-809)、1-(2,2-ジフルオロ-1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)-N-{1-[(2R)-2,3-ジヒドロキシプロピル]-6-フルオロ-2-(1-ヒドロキシ-2-メチルプロパン-2-イル)-1H-インドール-5-イル}シクロプロパンカルボキサミド(VX-661)、VX-983、GLPG2222、GLPG2665、GLPG2737、GLPG2851、GLPG3221、PTI-801、VX-152、VX-440、VX-659、VX-445、FDL169、FDL304、FD2052160、及びFD2035659などがある。コレクターの例は、米国特許出願第14/925649号、同14/926727号、同15/205512号、同15/496094号、同15/287922号及び同15/287911号にも開示されている。
【0223】
1実施形態において、コレクターは、
ルマカフトール(VX-809);
1-(2,2-ジフルオロ-1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)-N-{1-[(2R)-2,3-ジヒドロキシプロピル]-6-フルオロ-2-(1-ヒドロキシ-2-メチルプロパン-2-イル)-1H-インドール-5-イル}シクロプロパンカルボキサミド(VX-661);
VX-983;
GLPG2665;
GLPG2737;
GLPG3221;
PTI-801;
VX-152;
VX-440;
VX-659;
VX-445;
FDL169
FDL304;
FD2052160;
FD2035659;
3-[(2R,4R)-4-({[1-(2,2-ジフルオロ-1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)シクロプロピル]カルボニル}アミノ)-7-メトキシ-3,4-ジヒドロ-2H-クロメン-2-イル]安息香酸;
3-[(2R,4R)-4-({[1-(2,2-ジフルオロ-1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)シクロプロピル]カルボニル}アミノ)-3,4-ジヒドロ-2H-クロメン-2-イル]安息香酸;
3-[(2R,4R)-4-({[1-(2,2-ジフルオロ-1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)シクロプロピル]カルボニル}アミノ)-6-メチル-3,4-ジヒドロ-2H-クロメン-2-イル]安息香酸;
3-[(2R,4R)-4-({[1-(2,2-ジフルオロ-1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)シクロプロピル]カルボニル}アミノ)-7-メチル-3,4-ジヒドロ-2H-クロメン-2-イル]安息香酸;
3-[(2R,4R)-4-({[1-(2,2-ジフルオロ-1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)シクロプロピル]カルボニル}アミノ)-6-メトキシ-3,4-ジヒドロ-2H-クロメン-2-イル]安息香酸;
3-[(2R,4R)-4-({[1-(2,2-ジフルオロ-1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)シクロプロピル]カルボニル}アミノ)-7-(ジフルオロメトキシ)-3,4-ジヒドロ-2H-クロメン-2-イル]シクロヘキサンカルボン酸;
3-[(2R,4R)-4-({[1-(2,2-ジフルオロ-1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)シクロプロピル]カルボニル}アミノ)-7-(ジフルオロメトキシ)-3,4-ジヒドロ-2H-クロメン-2-イル]安息香酸;
3-[(2R,4R)-4-({[1-(2,2-ジフルオロ-1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)シクロプロピル]カルボニル}アミノ)-7-メトキシ-3,4-ジヒドロ-2H-クロメン-2-イル]シクロヘキサンカルボン酸;
3-[(2R,4R)-4-({[1-(2,2-ジフルオロ-1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)シクロプロピル]カルボニル}アミノ)-7-フルオロ-3,4-ジヒドロ-2H-クロメン-2-イル]安息香酸;
3-({3-[(2R,4R)-4-({[1-(2,2-ジフルオロ-1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)シクロプロピル]カルボニル}アミノ)-7-メチル-3,4-ジヒドロ-2H-クロメン-2-イル]ベンゾイル}アミノ)-1-メチルシクロペンタンカルボン酸;
3-[(2R,4R)-4-({[1-(2,2-ジフルオロ-1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)シクロプロピル]カルボニル}アミノ)-7-メチル-3,4-ジヒドロ-2H-クロメン-2-イル]-N-[(2R)-2,3-ジヒドロキシプロピル]ベンズアミド;
3-[(2R,4R)-4-({[1-(2,2-ジフルオロ-1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)シクロプロピル]カルボニル}アミノ)-7-(2-メトキシエトキシ)-3,4-ジヒドロ-2H-クロメン-2-イル]安息香酸;
3-[(2R,4R)-7-(ベンジルオキシ)-4-({[1-(2,2-ジフルオロ-1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)シクロプロピル]カルボニル}アミノ)-3,4-ジヒドロ-2H-クロメン-2-イル]安息香酸;
3-[(2R,4R)-4-({[1-(2,2-ジフルオロ-1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)シクロプロピル]カルボニル}アミノ)-7-(2-フルオロエトキシ)-3,4-ジヒドロ-2H-クロメン-2-イル]安息香酸;
3-[(2R,4R)-4-({[1-(2,2-ジフルオロ-1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)シクロプロピル]カルボニル}アミノ)-7-(トリフルオロメチル)-3,4-ジヒドロ-2H-クロメン-2-イル]安息香酸;
3-[(2R,4R)-4-({[1-(2,2-ジフルオロ-1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)シクロプロピル]カルボニル}アミノ)-7-(トリフルオロメチル)-3,4-ジヒドロ-2H-クロメン-2-イル]シクロヘキサンカルボン酸;
4-[(2R,4R)-4-({[1-(2,2-ジフルオロ-1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)シクロプロピル]カルボニル}アミノ)-7-メトキシ-3,4-ジヒドロ-2H-クロメン-2-イル]安息香酸;
3-[(2R,4R)-4-({[1-(2,2-ジフルオロ-1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)シクロプロピル]カルボニル}アミノ)-8-フルオロ-3,4-ジヒドロ-2H-クロメン-2-イル]安息香酸;
4-[(2R,4R)-4-({[1-(2,2-ジフルオロ-1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)シクロプロピル]カルボニル}アミノ)-3,4-ジヒドロ-2H-クロメン-2-イル]安息香酸;
4-[(2R,4R)-4-({[1-(2,2-ジフルオロ-1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)シクロプロピル]カルボニル}アミノ)-7-(ジフルオロメトキシ)-3,4-ジヒドロ-2H-クロメン-2-イル]安息香酸;
rac-3-[(2R,4S)-4-({[1-(2,2-ジフルオロ-1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)シクロプロピル]カルボニル}アミノ)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル]安息香酸;
rac-4-[(2R,4S)-4-({[1-(2,2-ジフルオロ-1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)シクロプロピル]カルボニル}アミノ)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル]安息香酸;
3-[(2S,4R)-4-({[1-(2,2-ジフルオロ-1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)シクロプロピル]カルボニル}アミノ)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル]安息香酸;
3-[(2R,4S)-4-({[1-(2,2-ジフルオロ-1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)シクロプロピル]カルボニル}アミノ)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル]安息香酸;
rac-3-[(2R,4S,6S)-4-({[1-(2,2-ジフルオロ-1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)シクロプロピル]カルボニル}アミノ)-6-フェニルテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル]安息香酸;
3-[(2S,4R,6R)-4-({[1-(2,2-ジフルオロ-1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)シクロプロピル]カルボニル}アミノ)-6-フェニルテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル]安息香酸;
3-[(2R,4S,6S)-4-({[1-(2,2-ジフルオロ-1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)シクロプロピル]カルボニル}アミノ)-6-フェニルテトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル]安息香酸;
4-[(2R,4S)-4-({[1-(2,2-ジフルオロ-1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)シクロプロピル]カルボニル}アミノ)テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル]安息香酸;
4-[6-(4-シアノピペリジン-1-イル)ピリジン-3-イル]-3-シクロブチル-N-(メタンスルホニル)-1-フェニル-1H-ピラゾロ[3,4-b]ピリジン-6-カルボキサミド;
3-シクロブチル-N-(メタンスルホニル)-4-[4-(メトキシメチル)ピペリジン-1-イル]-1-フェニル-1H-ピラゾロ[3,4-b]ピリジン-6-カルボキサミド;
4-[6-(4-シアノピペリジン-1-イル)ピリジン-3-イル]-3-シクロブチル-N-(メタンスルホニル)-1-[2-(モルホリン-4-イル)ピリジン-4-イル]-1H-ピラゾロ[3,4-b]ピリジン-6-カルボキサミド;
N-(メタンスルホニル)-4-[4-(メトキシメチル)ピペリジン-1-イル]-1-[2-(モルホリン-4-イル)ピリジン-4-イル]-3-(プロパン-2-イル)-1H-ピラゾロ[3,4-b]ピリジン-6-カルボキサミド;
3-シクロブチル-4-[4-(メトキシメチル)ピペリジン-1-イル]-N-[2-(モルホリン-4-イル)エタンスルホニル]-1-フェニル-1H-ピラゾロ[3,4-b]ピリジン-6-カルボキサミド;
3-シクロブチル-N-[2-(ジメチルアミノ)エタンスルホニル]-4-[4-(メトキシメチル)ピペリジン-1-イル]-1-フェニル-1H-ピラゾロ[3,4-b]ピリジン-6-カルボキサミド;
1-(4-フルオロフェニル)-N-(メタンスルホニル)-4-(1′-メチル[4,4′-ビピペリジン]-1-イル)-3-(プロパン-2-イル)-1H-ピラゾロ[3,4-b]ピリジン-6-カルボキサミド;
3-シクロブチル-N-(メタンスルホニル)-4-{4-[2-(モルホリン-4-イル)エチル]ピペリジン-1-イル}-1-フェニル-1H-ピラゾロ[3,4-b]ピリジン-6-カルボキサミド;
3-シクロブチル-4-[4-(メトキシメチル)ピペリジン-1-イル]-N-(オキソラン-3-スルホニル)-1-フェニル-1H-ピラゾロ[3,4-b]ピリジン-6-カルボキサミド;
3-シクロブチル-N-(ジメチルスルファモイル)-1-(4-フルオロフェニル)-4-(4-メトキシ[1,4′-ビピペリジン]-1′-イル)-1H-ピラゾロ[3,4-b]ピリジン-6-カルボキサミド;
3-シクロブチル-N-(モルホリン-4-スルホニル)-4-[4-(モルホリン-4-イル)ピペリジン-1-イル]-1-フェニル-1H-ピラゾロ[3,4-b]ピリジン-6-カルボキサミド;
3-シクロブチル-N-(モルホリン-4-スルホニル)-1-フェニル-4-{4-[(ピロリジン-1-イル)メチル]ピペリジン-1-イル}-1H-ピラゾロ[3,4-b]ピリジン-6-カルボキサミド;
3-シクロブチル-N-(メタンスルホニル)-4-[4-(モルホリン-4-イル)ピペリジン-1-イル]-1-フェニル-1H-ピラゾロ[3,4-b]ピリジン-6-カルボキサミド;
3-シクロブチル-4-[4-(モルホリン-4-イル)ピペリジン-1-イル]-1-フェニル-1H-ピラゾロ[3,4-b]ピリジン-6-カルボン酸;
3-シクロブチル-1-フェニル-4-{4-[(ピロリジン-1-イル)メチル]ピペリジン-1-イル}-1H-ピラゾロ[3,4-b]ピリジン-6-カルボン酸;
5-[(2R,4R)-4-{[(7R)-2,2-ジフルオロ-7-メチル-6,7-ジヒドロ-2H-フロ[2,3-f][1,3]ベンゾジオキソール-7-カルボニル]アミノ}-7-メトキシ-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン-2-イル]ピラジン-2-カルボン酸;
6-[(2R,4R)-4-{[(7R)-2,2-ジフルオロ-7-メチル-6,7-ジヒドロ-2H-フロ[2,3-f][1,3]ベンゾジオキソール-7-カルボニル]アミノ}-7-(トリフルオロメトキシ)-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン-2-イル]ピリジン-3-カルボン酸;
トランス-4-[(2S,4S)-4-{[(7R)-2,2-ジフルオロ-7-メチル-6,7-ジヒドロ-2H-フロ[2,3-f][1,3]ベンゾジオキソール-7-カルボニル]アミノ}-7-(トリフルオロメトキシ)-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン-2-イル]シクロヘキサン-1-カルボン酸;
6-[(2R,4R)-7-(ジフルオロメトキシ)-4-{[(7R)-2,2-ジフルオロ-7-メチル-6,7-ジヒドロ-2H-フロ[2,3-f][1,3]ベンゾジオキソール-7-カルボニル]アミノ}-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン-2-イル]ピリジン-3-カルボン酸;
トランス-4-[(2S,4S)-4-{[(7R)-2,2-ジフルオロ-7-メチル-6,7-ジヒドロ-2H-フロ[2,3-f][1,3]ベンゾジオキソール-7-カルボニル]アミノ}-7-メトキシ-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン-2-イル]シクロヘキサン-1-カルボン酸;
エチルトランス-4-[(2S,4S)-7-(ジフルオロメトキシ)-4-{[(7R)-2,2-ジフルオロ-7-メチル-6,7-ジヒドロ-2H-フロ[2,3-f][1,3]ベンゾジオキソール-7-カルボニル]アミノ}-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン-2-イル]シクロヘキサン-1-カルボキシレート;
シス-4-[(2R,4R)-4-{[(7R)-2,2-ジフルオロ-7-メチル-6,7-ジヒドロ-2H-フロ[2,3-f][1,3]ベンゾジオキソール-7-カルボニル]アミノ}-7-(トリフルオロメトキシ)-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン-2-イル]シクロヘキサン-1-カルボン酸;
トランス-4-[(2S,4S)-7-(ジフルオロメトキシ)-4-{[(7R)-2,2-ジフルオロ-7-メチル-6,7-ジヒドロ-2H-フロ[2,3-f][1,3]ベンゾジオキソール-7-カルボニル]アミノ}-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン-2-イル]シクロヘキサン-1-カルボン酸;
1-[(2R,4R)-4-{[(7R)-2,2-ジフルオロ-7-メチル-6,7-ジヒドロ-2H-フロ[2,3-f][1,3]ベンゾジオキソール-7-カルボニル]アミノ}-7-(トリフルオロメトキシ)-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン-2-イル]シクロプロパン-1-カルボン酸;
トランス-4-[(2R,4R)-4-{[(5S)-2,2-ジフルオロ-5-メチル-6,7-ジヒドロ-2H,5H-インデノ[5,6-d][1,3]ジオキソール-5-カルボニル]アミノ}-7-(トリフルオロメトキシ)-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン-2-イル]シクロヘキサン-1-カルボン酸;
トランス-4-[(2R,4R)-4-{[(5S)-2,2-ジフルオロ-5-メチル-6,7-ジヒドロ-2H,5H-インデノ[5,6-d][1,3]ジオキソール-5-カルボニル]アミノ}-7-メトキシ-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン-2-イル]シクロヘキサン-1-カルボン酸;
トランス-4-[(2R,4R)-4-{[(7R)-2,2-ジフルオロ-7-メチル-6,7-ジヒドロ-2H-フロ[2,3-f][1,3]ベンゾジオキソール-7-カルボニル]アミノ}-7-メトキシ-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン-2-イル]シクロヘキサン-1-カルボン酸;
トランス-4-[(2R,4R)-7-(ジフルオロメトキシ)-4-{[(7R)-2,2-ジフルオロ-7-メチル-6,7-ジヒドロ-2H-フロ[2,3-f][1,3]ベンゾジオキソール-7-カルボニル]アミノ}-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン-2-イル]シクロヘキサン-1-カルボン酸;
トランス-4-[(2R,4R)-4-{[(7R)-2,2-ジフルオロ-7-メチル-6,7-ジヒドロ-2H-フロ[2,3-f][1,3]ベンゾジオキソール-7-カルボニル]アミノ}-7-(トリフルオロメトキシ)-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン-2-イル]シクロヘキサン-1-カルボン酸;
4-{(2R,4R)-4-[2-(2,2-ジフルオロ-2H-1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)-2-メチルプロパンアミド]-7-メトキシ-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン-2-イル}安息香酸;
4-[(2R,4R)-4-{[1-(3,4-ジクロロフェニル)シクロプロパン-1-カルボニル]アミノ}-7-メトキシ-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン-2-イル]安息香酸;
4-[(2R,4R)-4-{[1-(4-ブロモフェニル)シクロプロパン-1-カルボニル]アミノ}-7-メトキシ-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン-2-イル]安息香酸;
4-[(2R,4R)-7-メトキシ-4-({1-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]シクロプロパン-1-カルボニル}アミノ)-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン-2-イル]安息香酸;
4-[(2R,4R)-7-メトキシ-4-{[1-(4-メチルフェニル)シクロプロパン-1-カルボニル]アミノ}-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン-2-イル]安息香酸;
4-{(2R,4R)-4-[(1,5-ジメチル-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-カルボニル)アミノ]-7-メトキシ-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン-2-イル}安息香酸;
3-[(2R,4R)-4-{[(1S)-1,5-ジメチル-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-カルボニル]アミノ}-7-メトキシ-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン-2-イル]安息香酸;
4-[(2R,4R)-4-{[(1S)-1,5-ジメチル-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-カルボニル]アミノ}-7-メトキシ-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン-2-イル]安息香酸;
トランス-4-[(2R,4R)-4-{[1-(2,2-ジフルオロ-2H-1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)シクロプロパン-1-カルボニル]アミノ}-7-メトキシ-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン-2-イル]シクロヘキサン-1-カルボン酸;
トランス-4-[(2R,4R)-4-{[1-(2,2-ジフルオロ-2H-1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)シクロプロパン-1-カルボニル]アミノ}-7-(トリフルオロメトキシ)-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン-2-イル]シクロヘキサン-1-カルボン酸;及び
4-[(2R,4R)-4-{[1-(2,2-ジフルオロ-2H-1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)シクロプロパン-1-カルボニル]アミノ}-7-(ジフルオロメトキシ)-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン-2-イル]シクロヘキサン-1-カルボン酸
からなる群から選択することができる。
【0224】
1実施形態において、前記追加の治療剤は、CFTR増幅剤である。CFTR増幅剤は、強化剤及びコレクターなどの公知のCFTRモジュレータの効果を高めるものである。CFTR増幅剤の例には、PTI130及びPTI-428などがある。増幅剤の例は、国際特許公開番号:WO2015138909及びWO2015138934にも開示されている。
【0225】
1実施形態において、前記追加の治療剤は、CFTR安定剤である。CFTR安定剤は、コレクター、コレクター/強化剤又は他のCFTRモジュレータ組み合わせで処理した矯正されたCFTRの安定性を高めるものである。CFTR安定剤の1例は、カボソンスタット(N91115)である。安定剤の例が、国際特許公開番号:WO2012048181にも開示されている。
【0226】
1実施形態において、前記追加の治療剤は、上皮性ナトリウムチャンネル遮断薬(ENaC)の活性を、そのチャンネルを遮断することで直接、又はENaC活性を高めるプロテアーゼ(例えば、セリンプロテアーゼ類、チャンネル活性化プロテアーゼ類)の調節によって間接に低下させる薬剤である。そのような薬剤の例には、カモスタット(トリプシン様プロテアーゼ阻害剤)、QAU145、552-02、GS-9411、INO-4995、エアロリティック(Aerolytic)、アミロリド及びVX-371などがある。上皮性ナトリウムチャンネル遮断薬(ENaC)の活性を低下させる別の薬剤は、例えば、国際特許公開番号WO2009074575及びWO2013043720;及び米国特許第US8999976号にある。
【0227】
1実施形態において、ENaC阻害剤はVX-371である。
【0228】
1実施形態において、ENaC阻害剤はSPX-101(S18)である。
【0229】
本発明は、1以上の本発明の化合物及び/又は塩、及び適宜に1以上の追加の治療剤を含むキットに関するものでもある。
【0230】
本発明は、例えば、嚢胞性線維症膜横断伝導物(CFTR)タンパク質を調節し、嚢胞性線維症膜横断伝導物(CFTR)タンパク質を調節することで治療可能な疾患(嚢胞性線維症、シェーグレン症候群、膵臓機能不全、慢性閉塞性肺疾患、及び慢性閉塞性気道疾患など)を治療するための、本発明の化合物、塩、組成物及び/又はキットの使用方法に関するものでもある。
【0231】
一般合成
本開示の化合物を製造できる手段を説明する下記の合成図式及び方法との関連で、その化合物についての理解を深めることができる。
【0232】
本開示の化合物は、多様な合成手順によって製造することができる。代表的な手順を図式1~3に示しているが、これらに限定されるものではない。図式1~3において、可変要素X1、X2、R1、及びR3は、「課題を解決するための手段」に記載の通りであるか、それらは、当業者に公知の化学的変換を用いて前記基のうちの一つに変換可能な部分を表す。
【0233】
【0234】
図式1に示したように、式(1-6)の化合物を、式(1-1)の化合物から製造することができる。Halがハロゲンである式(1-1)の化合物を、最初に、従来の方法で又はマイクロ波照射によって加熱したN,N-ジメチルアセトアミドなど(それに限定されるものではない)の溶媒中、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン又は炭酸カリウムなどの塩基の存在下に、チオール(R1-SH)と反応させて、中間体のチオエーテルを得ることができる。その中間体チオエーテルを、第2段階で、冷トリフルオロ酢酸などの溶媒中、過酸化水素で酸化して、式(1-2)の化合物を得ることができる。式(1-2)のカルボン酸を、式(1-4)のアシルヒドラジンとカップリングさせて、式(1-5)の化合物を得ることができる。カルボン酸及びアシルヒドラジンの混合物から式(1-5)の化合物を形成するのに知られている条件の例には、N-(3-ジメチルアミノプロピル)-N′-エチルカルボジイミド又は1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド(EDC、EDAC又はEDCI)又は相当する塩酸塩、1,3-ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、ビス(2-オキソ-3-オキサゾリジニル)ホスフィン酸クロライド(BOPCl)、N-[(ジメチルアミノ)-1H-1,2,3-トリアゾロ-[4,5-b]ピリジン-1-イルメチレン]-N-メチルメタンアミニウムヘキサフルオロホスフェートN-オキサイド又は2-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N′,N′-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート又は1-[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]-1H-1,2,3-トリアゾロ[4,5-b]ピリジニウム3-オキサイドヘキサフルオロホスフェート(HATU)、O-(ベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N′,N′-テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(TBTU)、2-(1H-ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルイソウロニウムヘキサフルオロホスフェート(V)(HBTU)、及び2,4,6-トリプロピル-1,3,5,2,4,6-トリオキサトリホスフィナン2,4,6-トリオキサイド(T3P(R))など(これらに限定されるものではない)のカップリング剤を加えることなどがあるが、これらに限定されるものではない。そのカップリング試薬は、固体、溶液として、又は固体担持樹脂に結合した試薬として加えることができる。カップリング試薬に加えて、補助カップリング試薬が、そのカップリング反応を促進することができる。カップリング反応で使用されることが多い補助カップリング試薬には、4-(ジメチルアミノ)ピリジン(DMAP)、1-ヒドロキシ-7-アザベンゾトリアゾール(HOAT)及び1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT)などがあるが、これらに限定されるものではない。その反応は、適宜にトリエチルアミン、N,N-ジイソプロピルエチルアミン又はピリジンなど(これらに限定されるものではない)の塩基の存在下に行うことができる。そのカップリング反応は、テトラヒドロフラン、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ジクロロメタン及び酢酸エチルなど(これらに限定されるものではない)の溶媒中で行うことができる。その反応は、環境温度又は加熱下で行うことができる。加熱は、従来法で、又はマイクロ波照射によって行うことができる。式(1-4)のアシルヒドラジンは市販されているか、式(1-3)のエステルから製造される。式(1-3)のエステルを、加熱テトラヒドロフランなど(これに限定されるものではない)の溶媒中ヒドラジン水和物で処理することができる。式(1-5)の化合物を、ジクロロメタンなど(これに限定されるものではない)の溶媒中、p-トルエンスルホニルクロライド及びトリエチルアミンなどの塩基で処理することで脱水して、式(1-6)の化合物を得ることができる。R3置換基を、当業者に公知の反応条件下でさらに処理して、「課題を解決するための手段」に記載のR3置換基を得ることができる。式(1-6)の化合物は、式(I)の化合物の代表的なものである。
【0235】
【0236】
図式2に示したように、式(1-6)の化合物を、図式1に示した手順に代わる手順で、式(1-2)の化合物から製造することができる。式(1-2)の化合物を、二段階プロセスで式(2-1)の化合物に変換することができる。第1段階で、式(1-2)の化合物を、硫酸など(これに限定されるものではない)の酸触媒の存在下に、式(1-2)の化合物をメタノール又はエタノールと組み合わせることでエステル化することができる。混合物を加熱することで、中間体エステルが得られる。当該中間体エステルを、第2段階で、テトラヒドロフランなどの溶媒中ヒドラジン水和物で処理することで、式(2-1)の化合物を得ることができる。カルボン酸をアシルヒドラジンにカップリングさせる図式1に記載の条件を用い、式(2-1)の化合物を、式(2-2)の化合物にカップリングさせることで、式(1-5)の化合物を得ることができる。式(1-5)の化合物を、図式1に記載の方法に従って脱水して、式(1-6)の化合物を得ることができる。式(1-6)の化合物は、式(I)の化合物の代表的なものである。
【0237】
【0238】
図式3に示したように、式(3-3)の化合物を、式(1-2)の化合物から製造することができる。式(1-2)の化合物を、二段階プロセスで式(3-1)の化合物に変換することができる。式(1-2)の化合物を、カルボン酸及びアシルヒドラジンをカップリングさせる図式1に記載のカップリング条件を用いてアンモニアとカップリングさせて、中間体の1級アミンを得ることもできる。その1級アミンを、テトラヒドロフラン及びトルエンなど(これらに限定されるものではない)の加熱溶媒混合物中、1M塩酸などの酸存在下に、五硫化リンと反応させて、式(3-1)のチオアミドを得ることができる。式(3-1)のチオアミドを、2-メチルテトラヒドロフランなど(これに限定されるものではない)の加熱溶媒中、ピリジンなど(これに限定されるものではない)の塩基の存在下に、式(3-2)のα-ブロモアルデヒドと反応させることで、式(3-3)の化合物を得ることができる。式(3-3)の化合物は、式(I)の化合物の代表的なものである。
【0239】
【0240】
図式4に示したように、式(4-1)の化合物を、図式2に示した手順と同様の手順で、式(1-2)の化合物から製造することができる。式(1-2)の化合物を、二段階プロセスで式(2-1)の化合物に変換することができる。第1段階で、式(1-2)の化合物を、当業者に公知で文献で広く利用可能な標準的なペプチドカップリング条件を用いて、tert-ブチルヒドラジンカルボキシレートにカップリングさせる。Boc-保護体を、TFA(トリフルオロ酢酸)など(これに限定されるものではない)の酸で処理して、式(2-1)の化合物を得ることができる。式(2-1)の化合物を、カルボン酸をアシルヒドラジンにカップリングさせる図式1に記載の条件を用いて式(2-2)の化合物にカップリングさせて、式(1-5)の化合物を得ることができる。式(1-5)の化合物をローソン試薬で処理して、式(4-1)の化合物を得ることができる。その反応は代表的には、トルエンなど(これに限定されるものではない)の溶媒中高温で行う。式(4-1)の化合物は、式(I)の化合物の代表的なものである。
【0241】
【0242】
図式5に示したように、式(5-2)の化合物を、式(1-2)の化合物から製造することができる。式(1-2)の化合物を、2-(3H-[1,2,3]トリアゾロ[4,5-b]ピリジン-3-イル)-1,1,3,3-テトラメチルイソウロニウムヘキサフルオロホスフェート(V)及びN-エチル-N-イソプロピルプロパン-2-アミンの存在下などのカップリング条件を用いて、式(5-1)の化合物(R3は本明細書に記載の通りである。)と反応させることができる。その反応は代表的には、N,N-ジメチルアセトアミドなど(これに限定されるものではない)の溶媒中で行う。次に、カップリングした中間体を水酸化テトラブチルアンモニウムで処理して、式(5-2)の化合物を得ることができる。その反応は、テトラヒドロフランなど(これに限定されるものではない)の溶媒中環境温度で行う。式(5-2)の化合物は、式(I)の化合物の代表的なものである。
【0243】
化学合成手順
実施例の部で使用される略称のリスト:min=分;DBU=1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン;DCI=脱離化学イオン化;DMSO=ジメチルスルホキシド;EDCI=1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩;ESI=エレクトロスプレーオン化;HATU=1-[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]-1H-1,2,3-トリアゾロ[4,5-b]ピリジニウム3-オキサイドヘキサフルオロホスフェート;HPLC=高速液体クロマトグラフィー;MS=質量分析;NMR=核磁気共鳴;wt=重量、及びUPLC=超高速液体クロマトグラフィー。
【0244】
本発明の化合物は、下記の一般的方法及び手順を用い、容易に入手可能な原料から製造することができる。代表的又は好ましいプロセス条件(すなわち、反応温度、時間、反応物のモル比、溶媒、圧力など)が与えられた場合、別段の断りがない限り、他のプロセス条件も使用可能であることは明らかであろう。至適な反応条件は、使用される特定の反応物又は溶媒によって変動し得るが、そのような条件は、通常の至適化手順によって当業者が決定することができる。
【0245】
さらに、当業者には明らかなように、ある種の官能基が望ましくない反応を受けるのを防ぐために、従来の保護基が必要な場合がある。特定の官能基に好適な保護基並びに保護及び脱保護の好適な条件の選択は、当業界では良く知られている(Protecting Groups in Organic Synthesis Third Edition;Greene,T W and Wuts,P G M,Eds.;Wiley-Interscience:New York,1991)。
【0246】
上記で定義の本発明の化合物の製造並びに比較例に関して、下記の方法を詳細に提供する。本発明の化合物は、有機合成の当業者により、公知又は市販の原料及び試薬から製造することができる。
【0247】
全ての試薬が商業用であり、別段の断りがない限り、それ以上精製せずに入荷状態で用いた。不活性雰囲気下で行う反応には、市販の脱水溶媒を用いた。別段の指定がない限り、他のいずれの場合も、試薬用溶媒を用いた。カラムクロマトグラフィーは、シリカゲル60(35~70μm)で行った。薄層クロマトグラフィーは、プレコートシリカゲルF-254プレート(厚さ0.25mm)を用いて行った。1H NMRスペクトラムは、Bruker Advance 300 NMRスペクトル装置(300MHz)、Agilent 400 MHz NMRスペクトル装置又は500MHz NMRで記録した。1H NMRスペクトラムの化学シフト(δ)は、内部標準としてのテトラメチルシラン(δ0.00)又は適切な残留溶媒ピーク、すなわちCHCl3(δ7.27)に対する百万分率(ppm)で報告した。多重度は、一重線(s)、二重線(d)、四重線の二重線(dq)、三重線(t)、四重線(q)、五重線(quin)、多重線(m)及び広い(br)として提供した。エレクトロスプレーMSスペクトラムは、WatersプラットフォームLC/MSスペクトル装置又はWaters Mass検出器3100スペクトル装置と組み合わせたWaters Acquity H-Class UPLCで得た。使用したカラム:Waters Acquity UPLC BEH C18 1.7μm、2.1mm(内径)×50mm(長さ)、Waters Acquity UPLC BEH C18 1.7μm、2.1mm(内径)×30mm(長さ)、又はWaters Xterra(R) MS 5μm C18、100×4.6mm。それらの方法は、CH3CN/H2O勾配(H2Oは、0.1%CF3CO2H又は0.1%NH3を含む。)又はCH3OH/H2O勾配(H2Oは、0.05%CF3CO2Hを含む。)を用いるものであった。マイクロ波加熱は、Biotage(R) Initiatorを用いて行った。
【0248】
逆相精製法
トリフルオロ酢酸法
サンプルは、Phenomenex(R) Luna(R) C8(2) 5μm 100Å AXIAカラム(30mm×75mm)での分取HPLCによって精製した。アセトニトリル(A)及び0.1%トリフルオロ酢酸/水(B)の勾配を、流量50mL/分で用いた(0-1.0分5%A、1.0-8.5分直線勾配5-100%A、8.5-11.5分100%A、11.5-12.0分直線勾配95-5%A)。
【0249】
分取LC/MS法TFA6
サンプルを、Phenomenex(R) Luna(R) C8(2) 5μm 100Å AXIカラム(50mm×21.2mm)での逆相分取HPLCによって精製した。アセトニトリル(A)及び0.1%トリフルオロ酢酸水溶液(B)の勾配を流量40mL/分で用いた(0-0.5分15%A、0.5-8.0分直線勾配15-100%A、8.0-9.0分100%A、7.0-8.9分100%A、9.0-9.1分直線勾配100-15%A、9.1-10分15%A)。次のモジュール:Gilson 305及び306ポンプ;Gilson 806検圧モジュール;Gilson UV/Vis155検出器;Gilson 506Cインターフェースボックス;Gilson FC204フラクションコレクター;Agilent G1968Dアクティブスプリッター;及びThermo MSQ Plus質量分析計からなるカスタム精製システムを用いた。そのシステムは、Thermo Xcalibur 2.0.7ソフトウェア及びMicrosoft Visual Basic 6.0を用いて社内で作ったカスタム・ソフトウェアの組み合わせによって制御した。
【0250】
分取LC/MS法TFA8
サンプルを、Phenomenex(R) Luna(R) C8(2) 5μm 100Å AXIカラム(50mm×21.2mm)での逆相分取HPLCによって精製した。アセトニトリル(A)及び0.1%トリフルオロ酢酸水溶液(B)の勾配を流量40mL/分で用いた(0-0.5分35%A、0.5-8.0分直線勾配35-100%A、8.0-9.0分100%A、7.0-8.9分100%A、9.0-9.1分直線勾配100-35%A、9.1-10分35%A)。次のモジュール:Gilson 305及び306ポンプ;Gilson 806検圧モジュール;Gilson UV/Vis155検出器;Gilson 506Cインターフェースボックス;Gilson FC204フラクションコレクター;Agilent G1968Dアクティブスプリッター;及びThermo MSQ Plus質量分析計からなるカスタム精製システムを用いた。そのシステムは、Thermo Xcalibur 2.0.7ソフトウェア及びMicrosoft Visual Basic 6.0を用いて社内で作ったカスタム・ソフトウェアの組み合わせによって制御した。
【0251】
分取LC/MS法TFA10
サンプルを、Phenomenex(R) Luna(R) C8(2) 5μm 100Å AXIカラム(50mm×21.2mm)での逆相分取HPLCによって精製した。アセトニトリル(A)及び0.1%トリフルオロ酢酸水溶液(B)の勾配を流量30mL/分で用いた(0-0.2分5%A、0.2-3.0分直線勾配5-100%A、4.1-4.5分100-5%A、4.5-5.0分5%A)。次のモジュール:Gilson 305及び306ポンプ;Gilson 806検圧モジュール;Gilson UV/Vis155検出器;Gilson 506Cインターフェースボックス;Gilson FC204フラクションコレクター;Agilent G1968Dアクティブスプリッター;及びThermo MSQ Plus質量分析計からなるカスタム精製システムを用いた。そのシステムは、Thermo Xcalibur 2.0.7ソフトウェア及びMicrosoft Visual Basic 6.0を用いて社内で作ったカスタム・ソフトウェアの組み合わせによって制御した。
【0252】
分取LC/MS法AA6
サンプルを、Phenomenex(R) Luna(R) C8(2) 5μm 100Å AXIカラム(50mm×21.2mm)での逆相分取HPLCによって精製した。アセトニトリル(A)及び0.1%酢酸アンモニウム水溶液(B)の勾配を流量40mL/分で用いた(0-0.5分15%A、0.5-8.0分直線勾配15-100%A、8.0-9.0分100%A、7.0-8.9分100%A、9.0-9.1分直線勾配100-15%A、9.1-10分15%A)。次のモジュール:Gilson 305及び306ポンプ;Gilson 806検圧モジュール;Gilson UV/Vis155検出器;Gilson 506Cインターフェースボックス;Gilson FC204フラクションコレクター;Agilent G1968Dアクティブスプリッター;及びThermo MSQ Plus質量分析計からなるカスタム精製システムを用いた。そのシステムは、Thermo Xcalibur 2.0.7ソフトウェア及びMicrosoft Visual Basic 6.0を用いて社内で作ったカスタム・ソフトウェアの組み合わせによって制御した。
【0253】
分取LC/MS法AA7
サンプルを、Phenomenex(R) Luna(R) C8(2) 5μm 100Å AXIカラム(50mm×21.2mm)での逆相分取HPLCによって精製した。アセトニトリル(A)及び0.1%酢酸アンモニウム水溶液(B)の勾配を流量40mL/分で用いた(0-0.5分25%A、0.5-8.0分直線勾配25-100%A、8.0-9.0分100%A、7.0-8.9分100%A、9.0-9.1分直線勾配100-25%A、9.1-10分25%A)。次のモジュール:Gilson 305及び306ポンプ;Gilson 806検圧モジュール;Gilson UV/Vis155検出器;Gilson 506Cインターフェースボックス;Gilson FC204フラクションコレクター;Agilent G1968Dアクティブスプリッター;及びThermo MSQ Plus質量分析計からなるカスタム精製システムを用いた。そのシステムは、Thermo Xcalibur 2.0.7ソフトウェア及びMicrosoft Visual Basic 6.0を用いて社内で作ったカスタム・ソフトウェアの組み合わせによって制御した。
【実施例】
【0254】
[実施例1]
(5-{3-アミノ-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-2-イル}-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)メタノール
段階1:3-アミノ-5-(4-トリフルオロメトキシ-フェニルスルファニル)-ピリジン-2-カルボン酸
3-アミノ-5-ブロモ-ピリジン-2-カルボン酸(CAS:870997-85-6、3.26g、15mmol)、4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-チオール(CAS:169685-29-4、3.5g、18mmol)及び1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン(DBU、2.22mL、15mmol)の溶液を、N,N-ジメチルアセトアミド(15mL)中で調製した。この混合物を、マイクロ波リアクター中、140℃で45分間加熱した。次に、混合物を1%酢酸/水の混合物で希釈した。懸濁液が得られ、次にそれを濾過した。この回収固体を1%酢酸/水混合物で洗浄し、次に石油エーテルで洗浄した。真空乾燥機で乾燥させた後、標題化合物を得た。1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δppm7.68(d、J=2.0Hz、1H)、7.64-7.60(m、2H)、7.48-7.44(m、2H)、6.99(d、J=2.0Hz、1H)。
【0255】
段階2:3-アミノ-5-(4-トリフルオロメトキシ-ベンゼンスルホニル)-ピリジン-2-カルボン酸
3-アミノ-5-(4-トリフルオロメトキシ-フェニルスルファニル)-ピリジン-2-カルボン酸(12.5g、40mmol、段階1)をトリフルオロ酢酸(80mL)に溶かし、得られた混合物を氷浴で冷却して0℃とした。次に、H2O2(14mL、160mmol)を加え、反応が完了するまで混合物を0℃で攪拌した。後処理のため、混合物を1%酢酸/水混合物で希釈した。懸濁液を得て、それを次に濾過した。回収固体を1%酢酸/水混合物で洗浄し、次に石油エーテルで洗浄した。真空乾燥機で乾燥させた後、標題化合物を得た。MS(ESI+)m/z363[M+H]+;1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δppm8.26(d、J=1.9Hz、1H)、8.14(d、J=8.8Hz、2H)、7.79(d、J=1.9Hz、1H)、7.65(d、J=8.4Hz、2H)。
【0256】
段階3:3-アミノ-N′-(ヒドロキシアセチル)-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-2-カルボヒドラジド(A-1654077.0)
40mLバイアルに、3-アミノ-5-(4-トリフルオロメトキシ-ベンゼンスルホニル)-ピリジン-2-カルボン酸(0.50g、1.311mmol、段階2)及びN,N-ジメチルホルムアミド(3mL)を加えた。1-[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]-1H-1,2,3-トリアゾロ[4,5-b]ピリジニウム3-オキサイドヘキサフルオロホスフェート(HATU、0.548g、1.442mmol)を加え、得られた溶液を室温で30分間攪拌した。この溶液をカニューレを使って、N,N-ジメチルホルムアミド(3mL)中の2-ヒドロキシアセトヒドラジド(0.154g、1.704mmol)を含む別の20mLバイアルに移し入れた。N,N-ジメチルホルムアミド(1mL)を洗液として加えた。ヒューニッヒ塩基(0.458mL、2.62mmol)を滴下し、混合物を室温で30分間攪拌した。酢酸エチル(20mL)及び5%NaHCO3(20mL)を加え、得られた二相混合物を5分間攪拌し、層を分離した。水層を酢酸エチル(20mL)で抽出した。合わせた有機抽出液を水(20mLで2回)及びブライン(20mL)で洗浄し、Na2SO4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して標題化合物を得て、それをそれ以上精製せずに用いた(470mg)。1H NMR(501MHz、DMSO-d6)δppm3.93(d、J=5.9Hz、2H)、5.48(t、J=6.0Hz、1H)、7.12-7.24(m、2H)、7.64(dq、J=7.8、1.1Hz、2H)、7.75(d、J=2.0Hz、1H)、8.09-8.16(m、2H)、8.21(d、J=2.1Hz、1H)、9.70(s、1H)、10.23(s、1H);MS(ESI-)m/z433.1[M-H]-。
【0257】
段階4:3-アミノ-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]-N′-({[トリ(プロパン-2-イル)シリル]オキシ}アセチル)ピリジン-2-カルボヒドラジド
3-アミノ-N′-(ヒドロキシアセチル)-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-2-カルボヒドラジド(0.5315g、1.224mmol、段階3)を、50mL丸底フラスコ中ジクロロメタン10mLに懸濁させ、氷浴でフラスコを冷却して0℃とした。トリエチルアミン(0.341mL、2.447mmol)を加え、次にトリイソプロピルシリルトリフルオロメタンスルホネート(0.660mL、2.447mmol)を滴下した。反応混合物を0℃で15分間攪拌し、その時点でフラスコを昇温させた室温とし、さらに2.5時間攪拌した。水を加えることで、反応混合物を反応停止した。有機層を分離し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。残留物を、40gシリカゲルカラムで0-2.5%CH3OH/CH2Cl2の勾配で溶離を行うフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、標題化合物720mgを得た。1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δppm1.01(d、J=7.1Hz、18H)、1.08-1.19(m、3H)、5.03(s、2H)、7.26(s、2H)、7.60-7.68(m、2H)、7.90(d、J=2.0Hz、1H)、8.11-8.20(m、2H)、8.41(d、J=2.0Hz、1H);MS(ESI+)m/z591.1[M+H]+。
【0258】
段階5:5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]-2-[5-({[トリ(プロパン-2-イル)シリル]オキシ}メチル)-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル]ピリジン-3-アミン
3-アミノ-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]-N′-({[トリ(プロパン-2-イル)シリル]オキシ}アセチル)ピリジン-2-カルボヒドラジド(0.4638g、0.785mmol、段階4)及びトリエチルアミン(0.219mL、1.570mmol)のジクロロメタン(1.8mL)中溶液に、p-トルエンスルホニルクロライド(0.299g、1.570mmol)を加え、反応混合物を室温で3日間攪拌した。反応混合物を飽和NaHCO3水溶液で洗浄した。有機層を分離し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。残留物を、ジメチルスルホキシド3mL及びメタノール3mLからの沈殿によって精製して、標題化合物268mgを得た。1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δppm1.01(d、J=7.1Hz、18H)、1.08-1.19(m、3H)、5.03(s、2H)、7.26(s、2H)、7.60-7.68(m、2H)、7.90(d、J=2.0Hz、1H)、8.11-8.20(m、2H)、8.41(d、J=2.0Hz、1H);MS(ESI+)m/z573.1[M+H]+。
【0259】
段階6:(5-{3-アミノ-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-2-イル}-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)メタノール
5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]-2-[5-({[トリ(プロパン-2-イル)シリル]オキシ}メチル)-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル]ピリジン-3-アミン(0.2664g、0.465mmol、段階5)のテトラヒドロフラン(3mL)中溶液に、フッ化テトラブチルアンモニウムの溶液(1Mテトラヒドロフラン中溶液、0.465mL、0.465mmol)を滴下し、反応液を室温で1.5時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチルと水との間で分配した。合わせた有機抽出液を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。残留物をジクロロメタン中で超音波処理して、白色固体を得て、それを濾過によって単離し、恒量まで乾燥して、標題化合物168mgを得た。1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δppm4.71(s、2H)、5.98(s、1H)、7.23(s、2H)、7.63(dq、J=8.9、1.1Hz、2H)、7.87(d、J=2.0Hz、1H)、8.07-8.20(m、2H)、8.39(d、J=2.0Hz、1H);MS(ESI-)m/z414.9[M-H]-。
【0260】
3-アミノ-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]-N′-({[トリ(プロパン-2-イル)シリル]オキシ}アセチル)ピリジン-2-カルボヒドラジドの別途製造
段階1:メチル{[トリ(プロパン-2-イル)シリル]オキシ}アセテート
メチル2-ヒドロキシアセテート(CAS:96-35-5、80g、888.9mmol)を脱水N,N-ジメチルホルムアミド(1リットル)中のイミダゾール(CAS:288-32-4、182g、2.7mol)と混合した。この溶液に、トリイソプロピルシリルクロライド(CAS:13154-24-0、228mL、1.1mol)を加えた。得られた混合物を窒素雰囲気下に環境温度で攪拌した。終夜撹拌後、混合物を飽和NaHCO3(1.5リットル)で反応停止し、次にジエチルエーテルで抽出した。合わせた有機分画を2M HCl(1.4リットル、2.8mol)、水(0.5リットル)及びブライン(1リットル)で洗浄した。有機層をNa2SO4で脱水し、濾過し、濃縮乾固させて、標題化合物199gを得て、それをそのまま用いた。
【0261】
段階2:2-{[トリ(プロパン-2-イル)シリル]オキシ}アセトヒドラジド
メチル{[トリ(プロパン-2-イル)シリル]オキシ}アセテート(199g、808.4mmol)をテトラヒドロフラン(1リットル)に溶かした。ヒドラジン水溶液(35重量%、200mL、2.2mol)を加え、混合物を終夜還流させた。次に、混合物をNaHCO3(1.5リットル)で反応停止し、次にエーテルで抽出した(500mLで4回)。合わせた有機分画をNa2SO4で脱水し、濾過し、濃縮乾固させて、粗取得物191gを得た。粗取得物を酢酸エチル/ヘプタン(500mL、5/95)から終夜沈殿させて、標題化合物122gを得た。
【0262】
段階3:3-アミノ-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]-N′-({[トリ(プロパン-2-イル)シリル]オキシ}アセチル)ピリジン-2-カルボヒドラジド
3-アミノ-5-(4-トリフルオロメトキシ-ベンゼンスルホニル)-ピリジン-2-カルボン酸(107.3g、296.4mmol)を、ジクロロメタン(2リットル)中の2-{[トリ(プロパン-2-イル)シリル]オキシ}アセトヒドラジド(87.5g、355.7mmol)、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(EDCI、CAS:1892-57-5、68.3g、355.7mmol)及び4-ジメチルアミノピリジン(CAS:1122-58-3、43.4g、355.7mmol)と混合した。得られた混合物を環境温度で終夜攪拌した。次に、1N HCl溶液(1リットル、1mol)で反応停止し、ジクロロメタンで抽出した。有機層をブライン及びH2Oで洗浄し、Na2SO4で脱水し、濾過し、濃縮乾固させて標題化合物186.5gを得て、それをそのまま用いた。
【0263】
[実施例2]
(5-{3-アミノ-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-2-イル}-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)メチル二水素ホスフェート
段階1:(5-{3-アミノ-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-2-イル}-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)メチルジ-tert-ブチルホスフェート
1H-テトラゾール(0.45M CH3CN中溶液、42.7mL、19.22mmol)をN,N-ジメチルアセトアミド(19.22mL)で希釈し、CH3CNを60℃の浴温で減圧下に除去した。フラスコを室温に冷却した後、(5-{3-アミノ-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-2-イル}-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)メタノール(4g、9.61mmol、実施例1)を無希釈固体として1回で加え、次にジ-tert-ブチルN,N-ジエチルホスホルアミダイト(4.01mL、14.41mmol)を滴下した。反応混合物を室温で1時間攪拌し、その時点で反応容器を室温の水浴に入れ、過酸化水素(30%水溶液、2.94mL、96mmol)を滴下した。遅延発熱によって40℃となったことが認められた。フラスコを室温まで冷却した後、反応混合物を15分間攪拌し、生成物の溶液からの沈殿が開始した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、水及びブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。固体残留物を酢酸エチル/ヘプタンから沈殿させて、標題化合物5.255gを得た。1H NMR(400MHz、CDCl3)δppm8.49(d、J=1.9Hz、1H)、8.05(d、J=8.8Hz、2H)、7.75(d、J=2.0Hz、1H)、7.45-7.33(m、2H)、6.39(s、2H)、5.27(d、J=8.8Hz、2H)、1.53(s、18H);MS(ESI-)m/z607.0[M-H]-。
【0264】
段階2:(5-{3-アミノ-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-2-イル}-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)メチル二水素ホスフェート
(5-{3-アミノ-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-2-イル}-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)メチルジ-tert-ブチルホスフェート(5.0g、8.22mmol、段階1)を酢酸(20.0mL)に溶かした。HCl(1M酢酸中溶液、41.1mL、41.1mmol)を注射器によって加え、得られた溶液を室温で高攪拌した。約1分後、固体の溶液からの沈殿が開始した。得られた懸濁液を室温で30分間攪拌し、その時点で、固体をフリット漏斗で回収した。フィルターケーキを酢酸5mL及びヘプタン10mLで2回で洗浄し、次に35℃で16時間にわたり真空乾燥機で乾燥して恒量として、標題化合物を固体として得た(3.7g)。1H NMR(400MHz、メタノール-d4)δppm8.37(d、J=2.0Hz、1H)、8.14(d、J=8.9Hz、2H)、7.88(d、J=2.0Hz、1H)、7.58-7.49(m、2H)、5.28(d、J=9.1Hz、2H);MS(ESI-)m/z495.0[M-H]-。
【0265】
[実施例3]
2-(5-{3-アミノ-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-2-イル}-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)-1,1,1-トリフルオロプロパン-2-オール
段階1:メチル3-アミノ-5-[4-(トリフルオロメトキシ)フェニル]スルホニル-ピリジン-2-カルボキシレート
3-アミノ-5-(4-トリフルオロメトキシ-ベンゼンスルホニル)-ピリジン-2-カルボン酸(1.08g、3mmol、実施例1-段階2)のCH3OH(20mL)中懸濁液に、H2SO4数滴を加えた。得られた混合物を密閉バイアル中、70℃で72時間攪拌した。次に、混合物を水に加え、それを1M NaOH溶液を用いてpH=7とした。得られた沈殿を濾過によって回収した。その固体を水で洗浄し、真空乾燥機(50℃)で乾燥させて標題化合物(0.93g)を得て、それをそれ以上精製せずに用いた。MS(ESI+)m/z377[M+H]+。
【0266】
段階2:3-アミノ-5-[4-(トリフルオロメトキシ)フェニル]スルホニル-ピリジン-2-カルボヒドラジド
ヒドラジン水和物(CAS:7803-57-8、80%水溶液、4mL)を、メチル3-アミノ-5-[4-(トリフルオロメトキシ)フェニル]スルホニル-ピリジン-2-カルボキシレート(0.92g、2.44mmol、段階1)のテトラヒドロフラン(15mL)中溶液に加えた。その溶液を密閉バイアル中、55℃で加熱した。終夜攪拌後、混合物を水で希釈し、得られた懸濁液を濾過して固体を得て、それを水で洗浄した。次に、真空乾燥機で乾燥させて(50℃)、標題化合物(0.7g)を得て、それをそれ以上精製せずに用いた。MS(ESI+)m/z377[M+H]+。
【0267】
段階3:3-アミノ-N′-(3,3,3-トリフルオロ-2-ヒドロキシ-2-メチルプロパノイル)-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-2-カルボヒドラジド
3-アミノ-5-[4-(トリフルオロメトキシ)フェニル]スルホニル-ピリジン-2-カルボヒドラジド(188mg、0.5mmol、1当量、段階2)、1-[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]-1H-1,2,3-トリアゾロ[4,5-b]ピリジニウム3-オキサイドヘキサフルオロホスフェート(190mg、0.5mmol、HATU、1当量)及びトリエチルアミン(139μL、1mmol、2当量)を含む1-メチル-2-ピロリジノン溶液(4mL)に、3,3,3-トリフルオロ-2-ヒドロキシ-2-メチルプロパン酸(72mg、0.5mmol、[CAS#114715-77-4]、1当量)を加えた。得られた混合物を、反応が完了するまで室温で攪拌した。酢酸エチルによる抽出及び合わせた有機分画の濃縮後に、標題化合物を得た。MS(ESI+)m/z517[M+H]+。
【0268】
段階4:3-アミノ-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]-N′-(3,3,3-トリフルオロ-2-メチル-2-{[トリ(プロパン-2-イル)シリル]オキシ}プロパノイル)ピリジン-2-カルボヒドラジド
3-アミノ-N′-(3,3,3-トリフルオロ-2-ヒドロキシ-2-メチルプロパノイル)-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-2-カルボヒドラジド(258mg、0.5mmol、1当量、段階3)及びトリエチルアミン(28μL、1mmol、2当量)のジクロロメタン(15mL)中懸濁液に0℃で、トリイソプロピルシリルトリフルオロメタンスルホネート(108μL、1mmolCAS:80522-42-5、2当量)を滴下した。得られた混合物を0℃で15分間攪拌し、その後にそれを室温とした。反応完了後、混合物を水に加え、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機分画をNa2SO4で脱水し、濃縮して標題化合物を得て、それをそれ以上精製せずに用いた。MS(ESI+)m/z629[M-C3H7]+。
【0269】
段階5:5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]-2-[5-(1,1,1-トリフルオロ-2-{[トリ(プロパン-2-イル)シリル]オキシ}プロパン-2-イル)-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル]ピリジン-3-アミン
3-アミノ-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]-N′-(3,3,3-トリフルオロ-2-メチル-2-{[トリ(プロパン-2-イル)シリル]オキシ}プロパノイル)ピリジン-2-カルボヒドラジド(336mg、0.5mmol、1当量、段階4)及びトリエチルアミン(209μL、1.5mmol、3当量)の脱水ジクロロメタン(10mL)中溶液に、p-トルエンスルホニルクロライド(286mg、1.5mmol、CAS:98-59-9、3当量)を加えた。混合物を、反応完了まで環境温度で攪拌した。次に、混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機分画をNaHCO3水溶液で洗浄し、Na2SO4で脱水し、濃縮した。残留物を、溶離液として石油エーテル/酢酸エチル(9/1)を用いるカラムクロマトグラフィーによって精製して、標題化合物を得た。MS(ESI+)m/z655[M+H]+。
【0270】
段階6:2-(5-{3-アミノ-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-2-イル}-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)-1,1,1-トリフルオロプロパン-2-オール
5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]-2-[5-(1,1,1-トリフルオロ-2-{[トリ(プロパン-2-イル)シリル]オキシ}プロパン-2-イル)-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル]ピリジン-3-アミン(98mg、0.15mmol、1当量、段階5)のテトラヒドロフラン(5mL)溶液に、1Mフッ化テトラブチルアンモニウムのテトラヒドロフラン中溶液(0.15mL、0.15mmol、1当量)を加えた。混合物を環境温度で反応完了まで攪拌した。次に、混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機分画を脱水し、濃縮した。残留物を、分取クロマトグラフィー(XSelect(商標名)CSH Prep保護カラム、C18 19×10mm 5μm(Waters)とXSelect(商標名)CSH Prep OBDカラム、C18 19×100mm 5μm(Waters)及び流量20mL/分での0.1%ギ酸/水(A)及びアセトニトリル(B)の勾配を用いる。或いは、XBridge(商標名)Prep保護カラム、C18 19×10mm 5μm(Waters)とXBridge(商標名)Prep OBDカラム、C18 19×100mm 5μm(Waters)及び流量20mL/分で0.5%NH3/水(A)及びアセトニトリル(B)の勾配)によって精製した。溶離後、溶媒を減圧下に除去して、標題化合物を得た。MS(ESI+)m/z499[M+H]+;1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δppm8.46(d、J=2Hz、1H)、8.16(m、2H)、7.93(d、J=2Hz、1H)、7.67(m、1H)、7.67(m、2H)、7.27(brs、2H)、1.84(s、3H)。
【0271】
[実施例4]
1-(5-{3-アミノ-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-2-イル}-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)-2,2,2-トリフルオロエタン-1-オール
実施例3の合成に記載の手順を用い、段階3で3,3,3-トリフルオロ-2-ヒドロキシ-2-メチルプロパン酸に代えて3,3,3-トリフルオロ-2-ヒドロキシプロパン酸を用い、次の一連の中間体を得て、標題化合物を製造した。3-アミノ-N′-(3,3,3-トリフルオロ-2-ヒドロキシプロパノイル)-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-2-カルボヒドラジド(MS(ESI+)m/z503[M+H]+)、3-アミノ-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]-N′-(3,3,3-トリフルオロ-2-{[トリ(プロパン-2-イル)シリル]オキシ}プロパノイル)ピリジン-2-カルボヒドラジド(MS(ESI+)m/z615[M-C3H7]+、643[M-CH3]+)、5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]-2-[5-(2,2,2-トリフルオロ-1-{[トリ(プロパン-2-イル)シリル]オキシ}エチル)-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル]ピリジン-3-アミン(MS(ESI+)m/z641[M+H]+)。MS(ESI+)m/z485[M+H]+;1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δppm8.43(d、J=2Hz、1H)、8.15(m、2H)、7.90(d、J=2Hz、1H)、7.67(m、2H)、7.29(brs、2H)、6.04(t、J=6Hz、1H)、4.74(d、J=6Hz、2H)。
【0272】
[実施例5]
(2-{3-アミノ-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-2-イル}-1,3-チアゾール-5-イル)メタノール
段階1:3-アミノ-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-2-カルボキサミド
3-アミノ-5-(4-トリフルオロメトキシ-ベンゼンスルホニル)-ピリジン-2-カルボン酸(140mg、0.386mmol、実施例1-段階2)及び1-[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]-1H-1,2,3-トリアゾロ[4,5-b]ピリジニウム3-オキサイドヘキサフルオロホスフェート(294mg、0.773mmol、HATU)のN,N-ジメチルホルムアミド(1.4mL)中溶液をトリエチルアミン(108μL、0.773mmol)で処理し、室温で20分間攪拌し、過剰の37%水酸化アンモニウム水溶液(407μL、3.86mmol)で処理し、終夜攪拌した。混合物を水(20mL)で希釈し、15分間攪拌した。生成した固体を濾過によって回収し、水で洗浄し、真空乾燥して、標題化合物を得た(129mg、0.357mmol、収率92%)。MS(DCI+)m/z362[M+H]+、379[M+NH4]+;1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δppm8.17(d、J=2.1Hz、1H)、8.13-8.09(m、2H)、8.02(brs、1H)、7.69(d、J=2.1Hz、1H)、7.63(d、J=8.1Hz、2H)、7.58(brs、1H)、7.25(bs、2H)。
【0273】
段階2:3-アミノ-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-2-カルボチオアミド
3-アミノ-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-2-カルボキサミド(80mg、0.221mmol、段階1)及び五硫化リン(49.2mg、0.221mmol)のテトラヒドロフラン(2mL)中混合物を55℃で45分間攪拌した。混合物を1M HCl(約10mL)及びトルエン(20mL)で処理した。混合物を高攪拌し、加熱して95℃として2時間経過させ、次に冷却して室温とした。混合物を酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層をブラインで洗浄し、脱水し(MgSO4)、濾過し、濃縮し、酢酸エチル/CH2Cl2に再溶解させ、シリカゲル(約3g)で処理し、濃縮乾固させた。得られたシリカゲル懸濁液を、予め平衡化した25gシリカゲルカラム頂部のDASi(商標名)-12カートリッジに移した。20%から50%酢酸エチル/ヘプタンの勾配を用いる溶離によるクロマトグラフィーによって、標題化合物を得た(36mg、0.095mmol、収率43.1%)。1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δppm9.93(brs、1H)、9.73(brs、1H)、8.20(d、J=2.1Hz、1H)、8.16-8.11(m、2H)、7.81(d、J=2.1Hz、1H)、7.71(brs、2H)、7.66(d、J=8.1Hz、2H)。
【0274】
段階3:2-{3-アミノ-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-2-イル}-1,3-チアゾール-5-カルボアルデヒド
3-アミノ-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-2-カルボチオアミド(30mg、0.079mmol、段階2)及び2-ブロモマロンアルデヒド(48.0mg、0.318mmol)の2-メチルテトラヒドロフラン中混合物をピリジン(12.86μL、0.159mmol)で処理し、混合物を加熱して70℃として90分間経過させた。混合物を冷却し、酢酸エチル(50mL)と0.1M HCl水溶液(15mL)との間で分配した。酢酸エチル層をブラインで洗浄し、脱水し(MgSO4)、濾過し、濃縮し、CH2Cl2/酢酸エチルに溶解させ、シリカゲル(約1.5g)で処理し、濃縮乾固させた。そのシリカゲル懸濁液を、予め平衡化した12gシリカゲルカラム頂部のDASi(商標名)-12カートリッジに移した。15%から50%酢酸エチル/ヘプタンの勾配を用いる溶離によって、標題化合物を得た(7mg、0.016mmol、収率20.51%)。MS(ESI+)m/z462(M+CH3OH+H)+;MS(ESI-)m/z428[M-H]-;1H NMR(400MHz、CDCl3)δppm10.07(s、1H)、8.44(s、1H)、8.40(d、J=1.9Hz、1H)、8.06-8.01(m、2H)、7.62(d、J=1.9Hz、1H)、7.37(d、J=8.1Hz、2H)。
【0275】
段階4:(2-{3-アミノ-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-2-イル}-1,3-チアゾール-5-イル)メタノール
2-{3-アミノ-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-2-イル}-1,3-チアゾール-5-カルボアルデヒド(7mg、0.016mmol、段階3)のメタノール(1mL)中溶液を過剰のNaBH4(5mg)で処理し、室温で15分間攪拌し、1M HCl水溶液(5mL)で処理し、酢酸エチル(30mL)で抽出した。酢酸エチル層をブラインで洗浄し、脱水し(MgSO4)、濾過し、濃縮乾固させた。残留物をCH2Cl2及び酢酸エチルの混合物に溶かし、シリカゲル(約1.5g)で処理し、濃縮乾固させた。そのシリカゲル懸濁液を、予め平衡化した4gシリカゲルカラム頂部のDASi(商標名)-12カートリッジに移した。50%から100%酢酸エチル/ヘプタンの勾配を用いる溶離によるクロマトグラフィーによって、標題化合物を得た(3mg、6.95μmol、収率42.7%)。MS(ESI-)m/z430[M-H]-;1H NMR(400MHz、CDCl3)δppm8.38(d、J=1.7Hz、1H)、8.04-8.00(m、2H)、7.77(s、1H)、7.54(d、J=1.7Hz、1H)、7.35(d、J=8.0Hz、2H)、6.43(s、2H)、4.93(d、J=5.9Hz、2H)、1.90(d、J=5.9Hz、1H)。
【0276】
[実施例6]
2-(1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-3-アミン
ヨードベンゼン(696mg、2.162mmol)、(2,2,6,6-テトラメチル-ピペリジン-1-イル)オキシル(TEMPO、45.0mg、0.288mmol)及び(5-(3-アミノ-5-((4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)スルホニル)ピリジン-2-イル)-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)メタノール(300mg、0.721mmol、実施例1)の1,4-ジオキサン(20mL)及び水(6.00mL)中溶液を環境温度で30分間攪拌した。LC/MS分析は、主として所望の生成物を示した。混合物を酢酸エチル60mL及び水20mLで抽出した。有機層を分離し、溶媒を減圧下に除去した。粗取得物を酢酸エチル20mL中で攪拌し、濾過して、標題化合物を得た(177mg、0.458mmol、収率63.6%)。1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δppm9.44(s、1H)、8.44(d、J=2.0Hz、1H)、8.21-8.12(m、2H)、7.93(d、J=2.1Hz、1H)、7.67(dd、J=9.0、1.2Hz、2H)、7.30(s、2H);MS(ESI+)m/z387(M+H+)。
【0277】
[実施例7]
(5-{3-アミノ-5-[4-(トリフルオロメチル)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-2-イル}-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)メタノール
段階1:3-アミノ-5-((4-(トリフルオロメチル)フェニル)チオ)ピコリン酸
3-アミノ-5-ブロモピコリン酸(15.00g、69.1mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(150mL)中溶液及び4-(トリフルオロメチル)ベンゼンチオール(11.37mL、83mmol)にN2を20分間吹き込んだ。N-エチル-N-イソプロピルプロパン-2-アミン(24.14mL、138mmol)を反応混合物に加えた。反応混合物をN2雰囲気下に加熱して100℃として4時間経過させた。反応液を、冷却して0℃としておいた水150mL及び1M HCl水溶液20mLの混合物にゆっくり投入した。反応混合物の入ったフラスコ中の生成固体を水(100mL)及び石油(30mLで3回)で洗浄し、真空乾燥して、標題化合物を得た(19.5g、61.4mmol、収率89%)。MS(ESI+)m/z315.1(M+H)+。
【0278】
段階2:3-アミノ-5-((4-(トリフルオロメチル)フェニル)スルホニル)ピコリン酸
3-アミノ-5-((4-(トリフルオロメチル)フェニル)チオ)ピコリン酸(2.000g、6.36mmol)をトリフルオロ酢酸(TFA、15mL)に溶かし、氷浴で、得られた混合物を冷却して0℃とした。次に、H2O2(2.60mL、25.5mmol、30%水溶液)を0℃で加え、混合物を0℃で1時間攪拌した。混合物を昇温させて20℃とし、2時間攪拌した。得られたスラリーを1%酢酸/水の混合物で希釈した。懸濁液を得て、次に混合物を濾過した。回収固体を1%酢酸/水混合物と次にジクロロメタン/メタノール(10/1、20mL)で洗浄した。固体を真空乾燥して、標題化合物を得た(1.96g、5.66mmol、収率89%)。1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δppm8.28(d、J=2.0Hz、1H)、8.22(d、J=8.3Hz、2H)、8.06(d、J=8.4Hz、2H)、7.82(d、J=2.0Hz、1H)、7.12(brs、2H);MS(ESI+)m/z347(M+H)+。
【0279】
段階3:3-アミノ-N′-(2-ヒドロキシアセチル)-5-((4-(トリフルオロメチル)フェニル)スルホニル)ピコリノヒドラジド
3-アミノ-5-((4-(トリフルオロメチル)フェニル)スルホニル)ピコリン酸(3.00g、8.66mmol)、3H-[1,2,3]トリアゾロ[4,5-b]ピリジン-3-オール(0.059g、0.433mmol)、及び2-ヒドロキシアセトヒドラジド(0.858g、9.53mmol)を、N,N-ジメチルホルムアミド(20mL)に加えた。混合物を25℃で10分間攪拌した。1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(2.491g、13.00mmol)を全量1回で加えた。混合物を45℃で2時間攪拌した。水(20mL)を加えた。混合物を濾過し、酢酸エチルで洗浄し(10mLで3回)、真空乾燥して、標題化合物を得た(3.4g、7.96mmol、収率92%);MS(ESI+)m/z419.7(M+H)+。
【0280】
段階4:3-アミノ-5-((4-(トリフルオロメチル)フェニル)スルホニル)-N′-(2-((トリイソプロピルシリル)オキシ)アセチル)ピコリノヒドラジド
3-アミノ-N′-(2-ヒドロキシアセチル)-5-((4-(トリフルオロメチル)フェニル)スルホニル)ピコリノヒドラジド(6.00g、14.34mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(50mL)中混合物に、トリエチルアミン(5.00mL、35.9mmol)を加えた。混合物を冷却して0℃としトリフルオロメチルトリイソプロピルシランスルホネート(5.03mL、18.64mmol)を加えた。反応混合物を20℃で3時間攪拌した。水(100mL)を加えた。固体を濾過し、水で洗浄し(50mLで2回)、酢酸エチルで洗浄し(15mLで2回)、真空乾燥して、標題化合物を得た(7.2g、12.53mmol、収率87%)。MS(ESI+)m/z575.7(M+H)+。
【0281】
段階5:5-((4-(トリフルオロメチル)フェニル)スルホニル)-2-(5-(((トリイソプロピルシリル)オキシ)メチル)-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)ピリジン-3-アミン
攪拌マグネットを入れた250mL三頸丸底フラスコに、3-アミノ-5-((4-(トリフルオロメチル)フェニル)スルホニル)-N′-(2-((トリイソプロピルシリル)オキシ)アセチル)ピコリノヒドラジド(3.50g、6.09mmol)を入れ、N2雰囲気下とした。N、N-ジメチルピリジン-4-アミン(0.074g、0.609mmol)、4-メチルベンゼン-1-スルホニルクロライド(1.742g、9.14mmol)、及びアセトニトリル(35mL)を加えて、スラリーを得た。反応混合物を加熱して50℃とした。N-エチル-N-イソプロピルプロパン-2-アミン(3.72mL、21.32mmol)を注射器によってゆっくり加えて(添加中に、内部温度が上昇して50℃となった。)、反応混合物が均一となった。反応混合物を50℃で1時間攪拌した。混合物を濃縮し、水(15mL)を加えた。混合物を濾過し、固体を水(15mLで2回)及びメタノール(10mLで2回)で洗浄した。固体を真空乾燥して、標題化合物を得た(3.2g、5.12mmol、収率84%)。MS(ESI+)m/z557.2(M+H)+。
【0282】
段階6:(5-{3-アミノ-5-[4-(トリフルオロメチル)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-2-イル}-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)メタノール
5-((4-(トリフルオロメチル)フェニル)スルホニル)-2-(5-(((トリイソプロピルシリル)オキシ)メチル)-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)ピリジン-3-アミン(5.80g、10.42mmol)のアセトニトリル(50mL)中溶液を、室温で5分間混合した。テトラヒドロフラン中のフッ化テトラ-N-ブチルアンモニウム(1.0M TBAF、10.94mL、10.94mmol)を加えた。反応混合物を室温で1時間攪拌した。完了後、反応液を濃縮して約10mLとした。水(30mL)を加えた。固体を濾過し、水(30mLで2回)及びメタノール(15mLで3回)で洗浄した。固体を真空乾燥して、標題化合物を得た(3.57g、8.92mmol、収率86%)。1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δppm8.46(d、J=1.8Hz、1H)、8.25(d、J=8.2Hz、2H)、8.07(d、J=8.3Hz、2H)、7.94(d、J=1.8Hz、1H)、7.30(s、2H)、6.04(s、1H)、4.76(d、J=6.3Hz、2H);MS(ESI+)m/z401.0(M+H)+。
【0283】
[実施例8]
5-{3-アミノ-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-2-イル}-1,3,4-オキサジアゾール-2-カルボキサミド
段階1:2-(2-(3-アミノ-5-((4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)スルホニル)ピコリノイル)ヒドラジニル)-2-オキソアセトアミド
20mLバイアルに、3-アミノ-5-((4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)スルホニル)ピコリン酸(0.5g、1.380mmol、段階2実施例1)、2-ヒドラジニル-2-オキソアセトアミド(0.213g、2.070mmol)、3H-[1,2,3]トリアゾロ[4,5-b]ピリジン-3-オール(9.39mg、0.069mmol)、及びN,N-ジメチルホルムアミド(3mL)を入れた。混合物を室温で15分間攪拌した。1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(0.397g、2.070mmol)を1回で全量加え、混合物を45℃で1時間加熱した。水(8mL)を加えた。混合物を室温で30分間攪拌し、濾過して、標題化合物を得た(0.431g、0.963mmol、収率69.8%)。1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δppm10.53(s、1H)、10.46(s、1H)、8.23(d、J=2.0Hz、1H)、8.18-8.13(m、3H)、7.87(s、1H)、7.78(d、J=2.1Hz、1H)、7.66(d、J=7.9Hz、1H)、7.21(s、2H);MS(APCI+)m/z448(M+H)+。
【0284】
段階2:5-{3-アミノ-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-2-イル}-1,3,4-オキサジアゾール-2-カルボキサミド
20mLバイアルに、2-(2-(3-アミノ-5-((4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)スルホニル)ピコリノイル)ヒドラジニル)-2-オキソアセトアミド(390mg、0.872mmol、段階1)、4-ジメチルアミノピリジン(10.65mg、0.087mmol)、p-トルエンスルホニルクロライド(316mg、1.656mmol)、及びアセトニトリル(5.1mL)を入れた。得られたスラリーを45℃で加熱した。ヒューニッヒ塩基(N,N-ジイソプロピルエチルアミン、0.533mL、3.05mmol)をゆっくり滴下し、加熱を45℃で2時間続けた。水(8mL)を加え、スラリーを室温で30分間攪拌した。得られた固体を、重力を用いてペーパー濾過した。その固体を、60℃で加熱したDMSO 5mLに溶かし、冷却し、濾過した。得られた固体を16時間真空乾燥して、純粋な標題化合物を得た(180mg、0.420mmol、収率48.1%)。1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δppm8.68(s、1H)、8.46(d、J=2.1Hz、1H)、8.29(s、1H)、8.22-8.13(m、2H)、7.95(d、J=2.1Hz、1H)、7.67(dt、J=7.9、1.1Hz、2H)、7.32(s、2H);MS(APCI+)m/z430(M+H)+。
【0285】
[実施例9]
{5-[3-アミノ-5-(4-フルオロベンゼン-1-スルホニル)ピリジン-2-イル]-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル}メタノール
段階1:3-アミノ-5-((4-フルオロフェニル)チオ)ピコリン酸
3-アミノ-5-ブロモピコリン酸(5g、23.04mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(50mL)中で攪拌した。4-フルオロベンゼンチオール(3.54g、27.6mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(8.05mL、46.1mmol)を加えた。反応混合物を100℃で5時間加熱した。混合物を冷却して室温とした。反応混合物を氷水にゆっくり投入し、1N HCl水溶液でpHを5に調節した。得られた固体を濾過し、冷水で洗浄し、次に石油エーテルで洗浄して、標題化合物を得た(5.6g、20.77mmol、収率90%)。MS(ESI+)m/z265.7(M+H)+。
【0286】
段階2:3-アミノ-5-((4-フルオロフェニル)スルホニル)ピコリン酸
3-アミノ-5-((4-フルオロフェニル)チオ)ピコリン酸(3g、11.35mmol)をトリフルオロ酢酸(21mL)に溶かし、得られた混合物を氷浴で冷却して0℃とした。0℃で過酸化水素(4.64mL、45.4mmol、30%水溶液)を加え、混合物を0℃で1時間攪拌した。混合物を昇温させて20℃とし、1時間攪拌した。反応混合物を1%酢酸/水の混合物(150mL)で希釈した。懸濁液が得られ、それを次に濾過した。回収固体を氷水(200mL)で洗浄し、真空乾燥して、標題化合物を得た(3.0g、10.02mmol、収率88%)。1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δppm8.25(s、1H)、8.11-8.07(m、2H)、8.06(d、J=8.4Hz、2H)、7.78(s、1H)、7.53(t、J=8.8Hz、2H)、7.12(brs、2H);MS(ESI+)m/z297.7(M+H)+。
【0287】
段階3:3-アミノ-5-((4-フルオロフェニル)スルホニル)-N′-(2-ヒドロキシアセチル)ピコリノヒドラジド
ジメチルホルムアミド(30mL)中の3-アミノ-5-((4-フルオロフェニル)スルホニル)ピコリン酸(5g、16.88mmol)、1-ヒドロキシ-7-アザベンゾトリアゾール(0.115g、0.844mmol)及び2-ヒドロキシアセトヒドラジド(1.672g、18.56mmol)を25℃で10分間攪拌した。1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(4.85g、25.3mmol)を内部温度25℃で全量1回で加えた。その溶液を25℃で10分間攪拌し、加熱して45℃として1時間経過させた。反応混合物を氷水に加え、3時間攪拌した。固体を濾過によって回収し、氷水で洗浄して、標題化合物を得た(5.7g、14.70mmol、収率87%)。MS(ESI+)m/z369.7(M+H)+。
【0288】
段階4:3-アミノ-5-((4-フルオロフェニル)スルホニル)-N′-(2((トリイソプロピルシリル)オキシ)アセチル)ピコリノヒドラジド
3-アミノ-5-((4-フルオロフェニル)スルホニル)-N′-(2-ヒドロキシアセチル)ピコリノヒドラジド(6.2g、16.83mmol)の溶液を、N,N-ジメチルホルムアミド(45mL)中0℃で攪拌した。トリエチルアミン(7.04mL、50.5mmol)を加え、トリイソプロピルシリルトリフルオロメタンスルホネート(8.77g、28.6mmol)をゆっくり加えた。反応混合物を20℃で16時間攪拌した。反応混合物を氷水に加え、2時間攪拌した。固体を濾過によって回収し、氷水で洗浄して、標題化合物を得た(8.5g、15.39mmol、収率91%)。MS(ESI+)m/z525.7(M+H)+。
【0289】
段階5:5-((4-フルオロフェニル)スルホニル)-2-(5-(((トリイソプロピルシリル)オキシ)メチル)-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)ピリジン-3-アミン
3-アミノ-5-((4-フルオロフェニル)スルホニル)-N′-(2-((トリイソプロピルシリル)オキシ)アセチル)ピコリノヒドラジド(4g、7.62mmol)、N,N-ジメチルピリジン-4-アミン(0.931g、7.62mmol)及び4-メチルベンゼン-1-スルホニルクロライド(1.453g、7.62mmol)の溶液をアセトニトリル(40mL)中で攪拌した。反応混合物を加熱して45℃とした。N-エチル-N-イソプロピルプロパン-2-アミン(0.985g、7.62mmol)をゆっくり加えた。反応混合物を45℃で2時間加熱し、冷却して室温とした。水を加え、混合物を1時間攪拌した。混合物を濾過し、固体を水で洗浄して、標題化合物を得た(3.8g、7.13mmol、収率93%)。MS(ESI+)m/z507.7(M+H)+。
【0290】
段階6:(5-(3-アミノ-5-((4-フルオロフェニル)スルホニル)ピリジン-2-イル)-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)メタノール
5-((4-フルオロフェニル)スルホニル)-2-(5-(((トリイソプロピルシリル)オキシ)メチル)-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)ピリジン-3-アミン(8g、15.79mmol)の混合物をアセトニトリル(120mL)中で5分間攪拌した。フッ化テトラ-N-ブチルアンモニウム(18.95mL、18.95mmol)を加えた。反応混合物を20℃で2時間攪拌した。反応混合物を冷却して室温とした。85%H3PO40.53mLの水溶液(水75mL)を反応混合物にゆっくり加えた。得られたスラリーを20℃で3時間攪拌した。固体を濾過し、1:5(体積比)CH3CN/水溶液35mLで洗浄し、水15mLで洗浄し、真空乾燥して、標題化合物を得た(5.06g、14.15mmol、収率90%)。1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δppm8.42(d、J=2.0Hz、1H)、8.13-8.08(m、2H)、7.90(d、J=2.0Hz、1H)、7.53(t、J=10.4Hz、2H)、7.27(s、2H)、6.(t、J=6.2Hz、1H)、4.75(d、J=6.4Hz、2H);MS(ESI+)m/z351.7(M+H)+。
【0291】
[実施例10]
2-(5-シクロヘキシル-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-3-アミン
段階1:tert-ブチル2-(3-アミノ-5-((4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)スルホニル)ピコリノイル)ヒドラジンカルボキシレート
バイアル20mLに、N,N-ジメチルアセトアミド(4mL)中の3-アミノ-5-((4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)スルホニル)ピコリン酸(100mg、0.276mmol)を加えた。2-(3H-[1,2,3]トリアゾロ[4,5-b]ピリジン-3-イル)-1,1,3,3-テトラメチルイソウロニウムヘキサフルオロホスフェート(V)(115mg、0.304mmol)及びN-エチル-N-イソプロピルプロパン-2-アミン(0.145mL、0.828mmol)を加え、次にtert-ブチルヒドラジンカルボキシレート(43.8mg、0.331mmol)を加えた。反応混合物を室温で1時間攪拌した。溶媒を窒素気流下に除去した。残留物を酢酸エチル4mLで希釈し、水で洗浄した(5mLで1回)。有機層を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(勾配5%から100%として酢酸エチル/ヘプタンを使用、4gカラム)を用いて精製して、標題化合物を得た。1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δppm10.16(s、1H)、8.82(s、1H)、8.18(d、J=2.1Hz、1H)、8.17-8.04(m、2H)、7.74(d、J=2.1Hz、1H)、7.68-7.56(m、2H)、7.18(s、2H)、1.39(s、9H)。
【0292】
段階2:3-アミノ-5-((4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)スルホニル)ピコリノヒドラジド
トリフルオロ酢酸(1mL、12.98mmol)をtert-ブチル2-(3-アミノ-5-((4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)スルホニル)ピコリノイル)ヒドラジンカルボキシレートに加え、反応混合物を室温で1時間攪拌した。溶媒を窒素気流下に除去した。粗取得物をヘプタン1mLに懸濁させ、終夜攪拌した。得られた固体を濾過によって回収して、標題化合物を得た。1H NMR(501MHz、DMSO-d6:D2O=9:1(体積比))δppm8.25(d、J=2.1Hz、1H)、8.17-8.10(m、2H)、7.82(d、J=2.0Hz、1H)、7.65(dq、J=7.9、1.1Hz、2H)。
【0293】
段階3:3-アミノ-N′-(シクロヘキサンカルボニル)-5-((4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)スルホニル)ピコリノヒドラジド
4mLバイアルに、N,N-ジメチルアセトアミド(1mL)中のシクロヘキサンカルボン酸(25.7mg、0.201mmol)、2-(3H-[1,2,3]トリアゾロ[4,5-b]ピリジン-3-イル)-1,1,3,3-テトラメチルイソウロニウムヘキサフルオロホスフェート(V)(70.0mg、0.184mmol)及びN-エチル-N-イソプロピルプロパン-2-アミン(0.088mL、0.502mmol)を加えた。3-アミノ-5-((4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)スルホニル)ピコリノヒドラジド(63mg、0.167mmol)を加え、反応混合物を室温で1時間攪拌した。反応混合物を、逆相TFA6精製手順を用いて精製して、標題化合物を得た(20mg、収率24.6%)。1H NMR(501MHz、DMSO-d6:D2O=9:1(体積比))δppm8.24(d、J=2.0Hz、1H)、8.20-8.12(m、2H)、7.76(d、J=2.0Hz、1H)、7.69-7.63(m、2H)、2.28-2.18(m、1H)、1.77-1.68(m、3H)、1.62(d、J=12.6Hz、1H)、1.43-1.12(m、6H)。
【0294】
段階4:2-(5-シクロヘキシル-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-3-アミン
4mLバイアル中、3-アミノ-N′-(シクロヘキサンカルボニル)-5-((4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)スルホニル)ピコリノヒドラジド(20mg、0.041mmol)をアセトニトリル(1mL)に加えた。p-トルエンスルホニルクロライド(15.68mg、0.082mmol)及びN-エチル-N-イソプロピルプロパン-2-アミン(0.022mL、0.123mmol)を加え、反応混合物を室温で終夜攪拌した。反応混合物はHPLCによって50%のみの反応完結であったことから、反応混合物を加熱して65℃として週末にかけて経過させた。その混合物を、分取HPLC/MS法TFA6を用いて直接精製して、標題化合物を得た(5.2mg、収率27%)。1H NMR(400MHz、DMSO-d6:D2O=9:1(体積比))δppm8.43(d、J=2.0Hz、1H)、8.17(d、J=8.9Hz、2H)、7.89(d、J=2.1Hz、1H)、7.66(dd、J=8.8、1.2Hz、2H)、3.17-2.99(m、1H)、2.05(d、J=12.0Hz、2H)、1.83-1.20(m、8H);MS(APCI+)m/z469.0(M+H)+。
【0295】
[実施例11]
2-{5-[(S)-メトキシ(フェニル)メチル]-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル}-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-3-アミン
シクロヘキサンカルボン酸に代えて(S)-2-メトキシ-2-フェニル酢酸を用い、実施例10に記載の手順に従って、標題化合物を製造した。1H NMR(400MHz、DMSO-d6:D2O=9:1(体積比))δppm8.42(d、J=2.0Hz、1H)、8.16(d、J=8.9Hz、2H)、7.90(d、J=2.1Hz、1H)、7.70-7.61(m、2H)、7.52-7.36(m、5H)、5.89(s、1H)、3.41(s、3H);MS(APCI+)m/z506.9(M+H)+。
【0296】
[実施例12]
2-{5-[(シクロプロピルメトキシ)メチル]-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル}-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-3-アミン
シクロヘキサンカルボン酸に代えて2-(シクロプロピルメトキシ)酢酸を用い、実施例10に記載の手順に従って、標題化合物を製造した。1H NMR(400MHz、DMSO-d6:D2O=9:1(体積比))δppm8.45(d、J=2.1Hz、1H)、8.19(d、J=8.9Hz、2H)、7.92(d、J=2.0Hz、1H)、7.70-7.64(m、2H)、4.82(s、2H)、3.39(d、J=7.0Hz、2H)、1.09-0.94(m、1H)、0.56-0.40(m、2H)、0.24-0.15(m、2H);MS(APCI+)m/z471.0(M+H)+。
【0297】
[実施例13]
2-[5-(フェノキシメチル)-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル]-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-3-アミン
シクロヘキサンカルボン酸に代えて2-フェノキシ酢酸を用い、実施例10に記載の手順に従って、標題化合物を製造した。1H NMR(500MHz、DMSO-d6:D2O=9:1(体積比))δppm8.44(d、J=2.0Hz、1H)、8.18(d、J=9.0Hz、2H)、7.92(d、J=2.0Hz、1H)、7.66(d、J=8.4Hz、2H)、7.34(dd、J=8.8、7.3Hz、2H)、7.09(d、J=1.1Hz、2H)、7.03(t、J=7.4Hz、1H)、5.51(s、2H);MS(APCI+)m/z492.9(M+H)+。
【0298】
[実施例14]
2-{5-[(シクロペンチルオキシ)メチル]-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル}-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-3-アミン
シクロヘキサンカルボン酸に代えて2-(シクロペンチルオキシ)酢酸を用い、実施例10に記載の手順に従って、標題化合物を製造した。1H NMR(400MHz、DMSO-d6:D2O=9:1(体積比))δppm8.45(d、J=2.0Hz、1H)、8.18(d、J=8.9Hz、2H)、7.92(d、J=2.0Hz、1H)、7.71-7.62(m、2H)、4.75(s、2H)、4.13-4.03(m、1H)、1.83-1.39(m、8H);MS(APCI+)m/z485.0(M+H)+。
【0299】
[実施例15]
5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]-2-{5-[(トリフルオロメトキシ)メチル]-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル}ピリジン-3-アミン
シクロヘキサンカルボン酸に代えて2-(トリフルオロメトキシ)酢酸を用い、実施例10に記載の手順に従って、標題化合物を製造した。1H NMR(400MHz、DMSO-d6:D2O=9:1(体積比))δppm8.46(d、J=2.0Hz、1H)、8.19(d、J=8.9Hz、2H)、7.94(d、J=2.0Hz、1H)、7.77-7.62(m、2H)、5.62(s、2H);MS(APCI+)m/z484.9(M+H)+。
【0300】
[実施例16]
2-(5-{[(オキソラン-3-イル)オキシ]メチル}-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-3-アミン
シクロヘキサンカルボン酸に代えて2-((テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)酢酸を用い、実施例10に記載の手順に従って、標題化合物を製造した。1H NMR(400MHz、DMSO-d6:D2O=9:1(体積比))δppm8.45(d、J=2.1Hz、1H)、8.19(d、J=9.0Hz、2H)、7.92(d、J=2.0Hz、1H)、7.72-7.56(m、2H)、4.83(s、2H)、4.39-4.30(m、1H)、3.79-3.59(m、4H)、2.14-1.76(m、2H);MS(APCI+)m/z486.9(M+H)+。
【0301】
[実施例17]
2-{5-[(2-メトキシエトキシ)メチル]-1,3,4-チアジアゾール-2-イル}-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-3-アミン
段階1:3-アミノ-N′-(2-(2-メトキシエトキシ)アセチル)-5-((4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)スルホニル)ピコリノヒドラジド
4mLバイアルに、2-(2-メトキシエトキシ)酢酸(0.4M N,N-ジメチルアセトアミド中溶液、199μL、0.08mmol、1.5当量)及び2-(3H-[1,2,3]トリアゾロ[4,5-b]ピリジン-3-イル)-1,1,3,3-テトラメチルイソウロニウムヘキサフルオロホスフェート(V)(0.12M N,N-ジメチルアセトアミド中溶液、500μL、0.063mmol、1.2当量)を加えた。実施例10における段階2からの3-アミノ-5-((4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)スルホニル)ピコリノヒドラジド(0.10M N,N-ジメチルアセトアミド中溶液、500μL、0.053mmol、1.0当量)を加え、次にN-エチル-N-イソプロピルプロパン-2-アミン(27μL、0.16mmol、3.0当量)を加え、反応混合物を室温で1時間攪拌した。反応混合物を、逆相手順TFA6を用いて精製して、標題化合物を得た。
【0302】
段階2:2-{5-[(2-メトキシエトキシ)メチル]-1,3,4-チアジアゾール-2-イル}-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-3-アミン
段階1からの化合物を、4mLバイアルに移し、トルエン(500μL)を加えた。ローソン試薬(32mg、0.08mmol、1.5当量)を無希釈でバイアルに加え、反応液を110℃として1時間加熱した。溶媒を窒素気流下に除去した。水及びジクロロメタンを加え、混合物を渦攪拌した。有機相を除去し、窒素気流下に乾燥し、DMSO/CH3OH中で再生した。粗取得物を、逆相HPLC/MS法AA7を用いて精製して、標題化合物を得た(6.4mg、収率25%)。1H NMR(400MHz、DMSO-d6:D2O=9:1(体積比))δppm8.40(d、J=2.0Hz、1H)、8.19(d、J=8.9Hz、2H)、7.91(d、J=2.0Hz、1H)、7.72-7.62(m、2H)、4.96(s、2H)、3.74-3.68(m、2H)、3.55-3.48(m、2H)、3.27(s、3H);MS(APCI+)m/z490.9(M+H)+。
【0303】
[実施例18]
N-[(5-{3-アミノ-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-2-イル}-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)メチル]シクロプロパンカルボチオアミド
2-(2-メトキシエトキシ)酢酸に代えて2-(シクロプロパンカルボキサミド)酢酸を用い、実施例17に記載の手順に従って、標題化合物を製造した。1H NMR(400MHz、DMSO-d6:D2O=9:1(体積比))δppm8.38(d、J=2.0Hz、1H)、8.18(d、J=8.9Hz、2H)、7.89(d、J=2.0Hz、1H)、7.75-7.60(m、2H)、5.22(s、2H)、2.21-2.04(m、1H)、1.12-0.99(m、2H)、0.99-0.84(m、2H);MS(APCI+)m/z515.8(M+H)+。
【0304】
[実施例19]
2-{5-[(S)-メトキシ(フェニル)メチル]-1,3,4-チアジアゾール-2-イル}-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-3-アミン
2-(2-メトキシエトキシ)酢酸に代えて(S)-メトキシ-フェニル-酢酸を用い、実施例17に記載の手順に従って、標題化合物を製造した。1H NMR(400MHz、DMSO-d6:D2O=9:1(体積比))δppm8.38(d、J=2.0Hz、1H)、8.17(d、J=8.9Hz、2H)、7.88(d、J=2.0Hz、1H)、7.70-7.62(m、2H)、7.52-7.31(m、5H)、5.89(s、1H)、3.41(s、3H);MS(APCI+)m/z522.8(M+H)+。
【0305】
[実施例20]
(2S)-2-(5-{3-アミノ-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-2-イル}-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-1,1,1-トリフルオロプロパン-2-オール
2-(2-メトキシエトキシ)酢酸に代えて(R)-3,3,3-トリフルオロ-2-ヒドロキシ-2-メチルプロパン酸を用い、実施例17に記載の手順に従って、標題化合物を製造した。1H NMR(400MHz、DMSO-d6:D2O=9:1(体積比))δppm8.40(d、J=2.0Hz、1H)、8.19(d、J=8.9Hz、2H)、7.92(d、J=2.0Hz、1H)、7.70-7.64(m、3H)、1.86(s、3H);MS(APCI+)m/z514.7(M+H)+。
【0306】
[実施例21]
2-{5-[(1R)-1-メトキシエチル]-1,3,4-チアジアゾール-2-イル}-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-3-アミン
2-(2-メトキシエトキシ)酢酸に代えて(R)-2-メトキシプロパン酸を用い、実施例17に記載の手順に従って、標題化合物を製造した。1H NMR(400MHz、DMSO-d6:D2O=9:1(体積比))δppm8.40(d、J=2.0Hz、1H)、8.26-8.14(m、2H)、7.90(d、J=2.0Hz、1H)、7.73-7.60(m、2H)、4.88(q、J=6.5Hz、1H)、3.35(s、3H)、1.55(d、J=6.5Hz、3H);MS(APCI+)m/z460.9(M+H)+。
【0307】
[実施例22]
2-[5-(1-メトキシエチル)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル]-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-3-アミン
2-(2-メトキシエトキシ)酢酸に代えて2-メトキシプロパン酸を用い、実施例17に記載の手順に従って、標題化合物を製造した。1H NMR(400MHz、DMSO-d6:D2O=9:1(体積比))δppm8.40(d、J=2.0Hz、1H)、8.19(d、J=8.9Hz、2H)、7.90(d、J=2.0Hz、1H)、7.75-7.62(m、2H)、4.88(q、J=6.5Hz、1H)、3.35(s、3H)、1.56(d、J=6.5Hz、3H);MS(APCI+)m/z460.9(M+H)+。
【0308】
[実施例23]
2-{5-[(1S)-1-メトキシエチル]-1,3,4-チアジアゾール-2-イル}-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-3-アミン
2-(2-メトキシエトキシ)酢酸に代えて(S)-2-メトキシプロパン酸を用い、実施例17に記載の手順に従って、標題化合物を製造した。1H NMR(400MHz、DMSO-d6:D2O=9:1(体積比))δppm8.40(d、J=2.0Hz、1H)、8.19(d、J=8.9Hz、2H)、7.90(d、J=2.0Hz、1H)、7.75-7.62(m、2H)、4.88(q、J=6.5Hz、1H)、3.35(s、3H)、1.56(d、J=6.5Hz、3H);MS(APCI+)m/z460.9(M+H)+。
【0309】
[実施例24]
2-{5-[(シクロプロピルメトキシ)メチル]-1,3,4-チアジアゾール-2-イル}-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-3-アミン
2-(2-メトキシエトキシ)酢酸に代えて2-(シクロプロピルメトキシ)酢酸を用い、実施例17に記載の手順に従って、標題化合物を製造した。1H NMR(400MHz、DMSO-d6:D2O=9:1(体積比))δppm8.40(d、J=2.0Hz、1H)、8.18(d、J=8.9Hz、2H)、7.90(d、J=2.0Hz、1H)、7.78-7.55(m、2H)、4.95(s、2H)、3.42(d、J=6.9Hz、2H)、1.13-0.86(m、1H)、0.58-0.43(m、2H)、0.29-0.11(m、2H);MS(APCI+)m/z486.9(M+H)+。
【0310】
[実施例25]
2-[5-(エトキシメチル)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル]-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-3-アミン
2-(2-メトキシエトキシ)酢酸に代えて2-エトキシ酢酸を用い、実施例17に記載の手順に従って、標題化合物を製造した。1H NMR(400MHz、DMSO-d6:D2O=9:1(体積比))δppm8.40(d、J=2.0Hz、1H)、8.18(d、J=8.9Hz、2H)、7.90(d、J=2.0Hz、1H)、7.71-7.63(m、2H)、4.92(s、2H)、3.62(q、J=7.0Hz、2H)、1.18(t、J=7.0Hz、3H);MS(APCI+)m/z460.9(M+H)+。
【0311】
[実施例26]
2-[5-(メトキシメチル)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル]-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-3-アミン
2-(2-メトキシエトキシ)酢酸に代えて2-メトキシ酢酸を用い、実施例17に記載の手順に従って、標題化合物を製造した。1H NMR(400MHz、DMSO-d6:D2O=9:1(体積比))δppm8.40(d、J=2.0Hz、1H)、8.19(d、J=8.9Hz、2H)、7.91(d、J=2.0Hz、1H)、7.73-7.57(m、2H)、4.89(s、2H)、3.42(s、3H);MS(APCI+)m/z446.8(M+H)+。
【0312】
[実施例27]
2-(5-{[(ピリジン-3-イル)オキシ]メチル}-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-3-アミン
2-(2-メトキシエトキシ)酢酸に代えて2-(ピリジン-3-イルオキシ)酢酸塩酸塩を用い、実施例17に記載の手順に従って、標題化合物を製造した。1H NMR(400MHz、DMSO-d6:D2O=9:1(体積比))δppm8.61-8.54(m、1H)、8.40(d、J=2.0Hz、1H)、8.37(d、J=5.0Hz、1H)、8.18(d、J=8.9Hz、2H)、7.92(d、J=2.0Hz、1H)、7.87(dd、J=8.6、2.9Hz、1H)、7.72-7.56(m、3H)、5.79(s、2H);MS(APCI+)m/z509.8(M+H)+。
【0313】
[実施例28]
5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]-2-{5-[(トリフルオロメトキシ)メチル]-1,3,4-チアジアゾール-2-イル}ピリジン-3-アミン
2-(2-メトキシエトキシ)酢酸に代えて2-(トリフルオロメトキシ)酢酸を用い、実施例17に記載の手順に従って、標題化合物を製造した。1H NMR(400MHz、DMSO-d6:D2O=9:1(体積比))δppm8.41(d、J=2.0Hz、1H)、8.19(d、J=8.9Hz、2H)、7.93(d、J=2.0Hz、1H)、7.73-7.61(m、2H)、5.70(s、2H);MS(APCI+)m/z500.8(M+H)+。
【0314】
[実施例29]
2-(5-{[(オキソラン-3-イル)オキシ]メチル}-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-3-アミン
2-(2-メトキシエトキシ)酢酸に代えて2-((テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ)酢酸を用い、実施例17に記載の手順に従って、標題化合物を製造した。1H NMR(400MHz、DMSO-d6:D2O=9:1(体積比))δppm8.40(d、J=2.0Hz、1H)、8.23-8.13(m、2H)、7.90(d、J=2.0Hz、1H)、7.70-7.65(m、2H)、4.95(s、2H)、4.40-4.33(m、1H)、3.84-3.76(m、2H)、3.72-3.63(m、2H)、2.04-1.93(m、2H);MS(APCI+)m/z502.9(M+H)+。
【0315】
[実施例30]
2-{5-[(ジフルオロメトキシ)メチル]-1,3,4-チアジアゾール-2-イル}-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-3-アミン
2-(2-メトキシエトキシ)酢酸に代えて2-(ジフルオロメトキシ)酢酸を用い、実施例17に記載の手順に従って、標題化合物を製造した。1H NMR(400MHz、DMSO-d6:D2O=9:1(体積比))δppm8.41(d、J=2.0Hz、1H)、8.19(d、J=8.9Hz、2H)、7.92(d、J=2.0Hz、1H)、7.67(dd、J=8.9、1.1Hz、2H)、6.88(t、J=74.2Hz、1H)、5.43(s、2H);MS(APCI+)m/z482.8(M+H)+。
【0316】
[実施例31]
2-(5-{[(2S)-オキソラン-2-イル]メチル}-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-3-アミン
2-(2-メトキシエトキシ)酢酸に代えて(S)-2-(テトラヒドロフラン-2-イル)酢酸を用い、実施例17に記載の手順に従って、標題化合物を製造した。1H NMR(400MHz、DMSO-d6:D2O=9:1(体積比))δppm8.39(d、J=2.0Hz、1H)、8.18(d、J=8.9Hz、2H)、7.88(d、J=2.1Hz、1H)、7.71-7.62(m、2H)、4.21-4.13(m、1H)、3.86-3.61(m、2H)、3.44-3.18(m、2H)、2.03(dd、J=12.7、6.3Hz、1H)、1.89-1.78(m、2H)、1.54(dd、J=12.2、7.6Hz、1H);MS(APCI+)m/z486.9(M+H)+。
【0317】
[実施例32]
2-(5-{[(2R)-オキソラン-2-イル]メチル}-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-3-アミン
2-(2-メトキシエトキシ)酢酸に代えて(R)-2-(テトラヒドロフラン-2-イル)酢酸を用い、実施例17に記載の手順に従って、標題化合物を製造した。1H NMR(400MHz、DMSO-d6:D2O=9:1(体積比))δppm8.39(d、J=2.0Hz、1H)、8.18(d、J=8.9Hz、2H)、7.88(d、J=2.0Hz、1H)、7.70-7.58(m、2H)、4.24-4.11(m、1H)、3.85-3.58(m、2H)、3.42-3.18(m、2H)、2.03(dq、J=13.1、6.8Hz、1H)、1.90-1.75(m、2H)、1.62-1.45(m、1H);MS(APCI+)m/z486.9(M+H)+。
【0318】
[実施例33]
2-{5-[(2-メトキシエトキシ)メチル]-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル}-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-3-アミン
シクロヘキサンカルボン酸に代えて2-(2-メトキシエトキシ)酢酸を用い、実施例10に記載の手順に従って、標題化合物を製造した。1H NMR(500MHz、DMSO-d6:D2O=9:1(体積比))δppm8.44(d、J=2.0Hz、1H)、8.18(d、J=8.9Hz、2H)、7.92(d、J=2.1Hz、1H)、7.70-7.62(m、2H)、4.84(s、2H)、3.70-3.66(m、2H)、3.50-3.47(m、2H)、3.23(s、3H);MS(APCI+)m/z474.8(M+H)+。
【0319】
[実施例34]
2-{5-[(1R)-1-メトキシエチル]-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル}-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-3-アミン
シクロヘキサンカルボン酸に代えて(R)-2-メトキシプロパン酸を用い、実施例10に記載の手順に従って、標題化合物を製造した。1H NMR(500MHz、DMSO-d6:D2O=9:1(体積比))δppm8.45(d、J=2.0Hz、1H)、8.18(d、J=9.0Hz、2H)、7.91(d、J=2.0Hz、1H)、7.72-7.60(m、2H)、4.82(q、J=6.6Hz、1H)、3.31(s、3H)、1.55(d、J=6.6Hz、3H);MS(APCI+)m/z444.8(M+H)+。
【0320】
[実施例35]
2-{5-[(1S)-1-メトキシエチル]-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル}-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-3-アミン
シクロヘキサンカルボン酸に代えて(S)-2-メトキシプロパン酸を用い、実施例10に記載の手順に従って、標題化合物を製造した。1H NMR(500MHz、DMSO-d6:D2O=9:1(体積比))δppm8.45(d、J=2.0Hz、1H)、8.18(d、J=8.9Hz、2H)、7.91(d、J=2.1Hz、1H)、7.67(d、J=8.4Hz、3H)、4.81(q、J=6.7Hz、1H)、3.31(s、3H)、1.55(d、J=6.6Hz、3H);MS(APCI+)m/z444.8(M+H)+。
【0321】
[実施例36]
2-[5-(エトキシメチル)-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル]-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-3-アミン
シクロヘキサンカルボン酸に代えて2-エトキシ酢酸を用い、実施例10に記載の手順に従って、標題化合物を製造した。1H NMR(500MHz、DMSO-d6:D2O=9:1(体積比))δppm8.44(d、J=2.0Hz、1H)、8.18(d、J=8.9Hz、2H)、7.92(d、J=2.1Hz、1H)、7.75-7.62(m、2H)、4.79(s、2H)、3.59(q、J=7.0Hz、2H)、1.15(t、J=7.0Hz、3H);MS(APCI+)m/z444.9(M+H)+。
【0322】
[実施例37]
2-[5-(メトキシメチル)-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル]-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-3-アミン
シクロヘキサンカルボン酸に代えて2-メトキシ酢酸を用い、実施例10に記載の手順に従って、標題化合物を製造した。1H NMR(500MHz、DMSO-d6:D2O=9:1(体積比))δppm8.44(d、J=2.1Hz、1H)、8.18(d、J=8.9Hz、2H)、7.92(d、J=2.1Hz、1H)、7.74-7.64(m、2H)、4.77(s、2H)、3.38(s、3H);MS(APCI+)m/z430.9(M+H)+。
【0323】
[実施例38]
2-(5-{[(ピリジン-3-イル)オキシ]メチル}-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-3-アミン
シクロヘキサンカルボン酸に代えて2-(ピリジン-3-イルオキシ)酢酸塩酸塩を用い、実施例10に記載の手順に従って、標題化合物を製造した。1H NMR(500MHz、DMSO-d6:D2O=9:1(体積比))δppm8.52-8.38(m、3H)、8.31-8.24(m、1H)、8.18(d、J=8.9Hz、2H)、7.92(d、J=2.0Hz、1H)、7.72-7.57(m、3H)、7.46(dd、J=8.5、4.7Hz、2H)、5.64(s、2H);MS(APCI+)m/z493.8(M+H)+。
【0324】
[実施例39]
2-{5-[(ジフルオロメトキシ)メチル]-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル}-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-3-アミン
シクロヘキサンカルボン酸に代えて2-(ジフルオロメトキシ)酢酸を用い、実施例10に記載の手順に従って、標題化合物を製造した。1H NMR(500MHz、DMSO-d6:D2O=9:1(体積比))δppm8.45(d、J=2.0Hz、1H)、8.25-8.13(m、2H)、7.93(d、J=2.0Hz、1H)、7.73-7.60(m、2H)、6.87(t、J=73.9Hz、1H)、5.31(s、2H);MS(APCI+)m/z466.9(M+H)+。
【0325】
[実施例40]
2-(5-{[(2S)-オキソラン-2-イル]メチル}-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-3-アミン
シクロヘキサンカルボン酸に代えて(S)-2-(テトラヒドロフラン-2-イル)酢酸を用い、実施例10に記載の手順に従って、標題化合物を製造した。1H NMR(500MHz、DMSO-d6:D2O=9:1(体積比))δppm8.43(d、J=2.0Hz、1H)、8.25-8.11(m、2H)、7.90(d、J=2.1Hz、1H)、7.70-7.60(m、2H)、4.31-4.20(m、1H)、3.65-3.57(m、2H)、3.28-3.02(m、2H)、2.13-1.99(m、1H)、1.93-1.76(m、2H)、1.74-1.57(m、1H);MS(APCI+)m/z470.9(M+H)+。
【0326】
[実施例41]
2-(5-{[(2R)-オキソラン-2-イル]メチル}-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-3-アミン
シクロヘキサンカルボン酸に代えて(R)-2-(テトラヒドロフラン-2-イル)酢酸を用い、実施例10に記載の手順に従って、標題化合物を製造した。1H NMR(500MHz、DMSO-d6:D2O=9:1(体積比))δppm8.43(d、J=2.1Hz、1H)、8.21-8.14(m、2H)、7.90(d、J=2.1Hz、1H)、7.70-7.64(m、2H)、4.29-4.22(m、1H)、3.64(s、2H)、3.24-3.08(m、2H)、2.12-2.03(m、1H)、1.90-1.81(m、2H)、1.71-1.61(m、1H);MS(APCI+)m/z470.9(M+H)+。
【0327】
[実施例42]
1-(5-{3-アミノ-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-2-イル}-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)エタン-1-オール
段階1:(S)-3-アミノ-N′-(2-ヒドロキシプロパノイル)-5-((4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)スルホニル)ピコリノヒドラジド
4mLバイアル中、N,N-ジメチルアセトアミド(1.0mL)中の(S)-2-ヒドロキシプロパン酸(10.8mg、0.12mmol、1.5当量)及び2-(3H-[1,2,3]トリアゾロ[4,5-b]ピリジン-3-イル)-1,1,3,3-テトラメチルイソウロニウムヘキサフルオロホスフェート(V)(36.4mg、0.10mmol、1.2当量)を加えた。実施例10段階2からの3-アミノ-5-((4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)スルホニル)ピコリノヒドラジド(30.0mg、0.08mmol、1.0当量)を加え、次にN-エチル-N-イソプロピルプロパン-2-アミン(42μL、0.24mmol、3.0当量)を加えた。反応液を室温で1時間攪拌した。反応液を、逆相法TFA10を用いて精製して、標題化合物を得た。
【0328】
段階2:(S)-3-アミノ-5-((4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)スルホニル)-N′-(2-((トリイソプロピルシリル)オキシ)プロパノイル)ピコリノヒドラジド
段階1からの精製物をジクロロメタン500μLに懸濁させた。トリエチルアミン(30μL、0.21mmol、2.5当量)を加え、次にTIPSトリフレート(トリイソプロピルシリルトリフルオロメタンスルホネート、50μL、0.21mmol、2.5当量)を加えた。反応混合物を室温で1時間攪拌した。反応混合物を水で2回洗浄した。有機層を分離し、Na2SO4で脱水し、濾過した。濾液を濃縮して、標題化合物を得た。
【0329】
段階3:(S)-5-((4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)スルホニル)-2-(5-(1-((トリイソプロピルシリル)オキシ)エチル)-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)ピリジン-3-アミン
段階2からの残留物をCH3CN 500μLに溶かした。4-(ジメチルアミノ)ピリジン(0.007M、1mL、0.007mmol、0.1当量)及びp-トルエンスルホニルクロライド(0.14M、1mL、0.14mmol、1.9当量)原液を加え、次にジイソプロピルエチルアミン(50μL、0.29mmol、4.0当量)を加えた。反応混合物を45℃で1時間加熱し、次に方法TFA8を用いる逆相を介して直接精製した。
【0330】
段階4:1-(5-{3-アミノ-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-2-イル}-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)エタン-1-オール
段階3からの化合物をテトラヒドロフラン(500μL)に溶かした。フッ化テトラブチルアンモニウム(1Mテトラヒドロフラン中溶液、70μL、0.07mmol、1.0当量)を室温で加え、反応混合物を、LCによって反応完結となるまで攪拌した。反応混合物を、分取逆相HPLC/MS法TFA8を介して精製した。精製後、サンプルはなお、微量のテトラブチルアンモニウム塩を含んでおり、同じ方法を用いて再精製して、標題化合物を得た。1H NMR(501MHz、DMSO-d6:D2O=9:1(体積比))δppm8.44(d、J=2.1Hz、1H)、8.21-8.14(m、2H)、7.91(d、J=2.1Hz、1H)、7.70-7.64(m、2H)、5.05(q、J=6.6Hz、1H)、1.54(d、J=6.7Hz、3H);MS(APCI+)m/z430.9(M+H)+。
【0331】
[実施例43]
2-(5-{3-アミノ-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-2-イル}-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)プロパン-2-オール
(S)-2-ヒドロキシプロパン酸に代えて2-ヒドロキシ-2-メチルプロパン酸を用い、実施例42に記載の手順に従って、標題化合物を製造した。1H NMR(501MHz、DMSO-d6:D2O=9:1(体積比))δppm8.45(d、J=2.0Hz、1H)、8.21-8.14(m、2H)、7.91(d、J=2.0Hz、1H)、7.70-7.64(m、2H)、1.61(s、6H);MS(APCI+)m/z444.9(M+H)+。
【0332】
[実施例44]
(1S)-1-(5-{3-アミノ-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-2-イル}-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)-2-フェニルエタン-1-オール
(S)-2-ヒドロキシプロパン酸に代えて(S)-2-ヒドロキシ-3-フェニルプロパン酸を用い、実施例42に記載の手順に従って、標題化合物を製造した。1H NMR(400MHz、DMSO-d6:D2O=9:1(体積比))δppm8.46(d、J=2.0Hz、1H)、8.23-8.14(m、2H)、7.91(d、J=2.0Hz、1H)、7.68(d、J=8.4Hz、2H)、7.31-7.17(m、5H)、5.12(t、J=7.2Hz、1H)、3.20(dd、J=7.1、4.7Hz、2H);MS(APCI+)m/z506.9(M+H)+。
【0333】
[実施例45]
(S)-(5-{3-アミノ-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-2-イル}-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)(フェニル)メタノール
(S)-2-ヒドロキシプロパン酸に代えて(S)-2-ヒドロキシ-2-フェニル酢酸を用い、実施例42に記載の手順に従って、標題化合物を製造した。1H NMR(400MHz、DMSO-d6:D2O=9:1(体積比))δppm8.40(d、J=2.0Hz、1H)、8.19-8.10(m、2H)、7.88(d、J=2.0Hz、1H)、7.68-7.60(m、2H)、7.51-7.44(m、2H)、7.44-7.29(m、3H)、6.11(s、1H);MS(APCI+)m/z492.9(M+H)+。
【0334】
[実施例46]
2-[3-(2-メトキシプロパン-2-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル]-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-3-アミン
4mLバイアル中に、N,N-ジメチルアセトアミド(1mL)中の3-アミノ-5-((4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)スルホニル)ピコリン酸(60.4mg、0.167mmol、1.0当量)を加えた。2-(3H-[1,2,3]トリアゾロ[4,5-b]ピリジン-3-イル)-1,1,3,3-テトラメチルイソウロニウムヘキサフルオロホスフェート(V)(69.7mg、0.183mmol、1.1当量)及びN-エチル-N-イソプロピルプロパン-2-アミン(0.087mL、0.500mmol、3.0当量)を加え、次に(Z)-N′-ヒドロキシ-2-メトキシ-2-メチルプロパンイミドアミド(26.4mg、.2mmol、1.2当量)を加えた。反応混合物を室温で1時間攪拌し、その時点でそれはLC/MSによって反応完了していた。溶媒を窒素気流下に除去した。残留物をジクロロメタン2mLで希釈し、水で洗浄した(5mLで1回)。第1段階からの残留物をテトラヒドロフラン1mLで希釈した。水酸化テトラブチルアンモニウム(40重量%水溶液、108mg、0.167mmol)を加え、反応混合物を室温で3時間攪拌した。溶媒を窒素気流下に除去した。残留物をCH3CN 0.5mLに溶かし、水4mLを攪拌しながらそれに加えて30分経過させた。水をピペットで除去し、固体をDMSOに溶かし、方法TFA8を用いる逆相HPLC/MSで精製した。1H NMR(400MHz、DMSO-d6:D2O=9:1(体積比))δppm8.47(d、J=2.1Hz、1H)、8.26-8.15(m、2H)、7.99(d、J=2.1Hz、1H)、7.74-7.67(m、2H)、3.12(s、3H)、1.63(s、6H);MS(APCI+)m/z458.8(M+H)+。
【0335】
[実施例47]
2-[3-(1-メトキシエチル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル]-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-3-アミン
(Z)-N′-ヒドロキシ-2-メトキシ-2-メチルプロパンイミドアミドに代えてN′-ヒドロキシ-2-メトキシ-プロパンアミジンを用い、第1段階及び第2段階の両方の後にサンプルを精製することで、実施例46に記載の手順に従って、標題化合物を製造した。1H NMR(400MHz、DMSO-d6:D2O=9:1(体積比))δppm8.44(d、J=2.0Hz、1H)、8.23-8.14(m、2H)、7.96(d、J=2.1Hz、1H)、7.72-7.63(m、2H)、4.69(q、J=6.6Hz、1H)、3.28(s、3H)、1.53(d、J=6.6Hz、3H);MS(APCI+)m/z444.9(M+H)+。
【0336】
[実施例48]
2-[3-(オキサン-4-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル]-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-3-アミン
(Z)-N′-ヒドロキシ-2-メトキシ-2-メチルプロパンイミドアミドに代えてN′-ヒドロキシテトラヒドロピラン-4-カルボキサミジンを用い、第1段階及び第2段階の両方の後にサンプルを精製することで、実施例46に記載の手順に従って、標題化合物を製造した。1H NMR(400MHz、DMSO-d6:D2O=9:1(体積比))δppm8.43(d、J=2.0Hz、1H)、8.23-8.14(m、2H)、7.94(d、J=2.1Hz、1H)、7.71-7.63(m、2H)、3.96-3.88(m、2H)、3.50(td、J=11.5、2.3Hz、2H)、3.27-3.14(m、1H)、2.01-1.93(m、2H)、1.87-1.72(m、2H);MS(APCI+)m/z470.8(M+H)+。
【0337】
[実施例49]
2-{3-[(4-フルオロフェノキシ)メチル]-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル}-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-3-アミン
(Z)-N′-ヒドロキシ-2-メトキシ-2-メチルプロパンイミドアミドに代えて2-(4-フルオロフェノキシ)-N′-ヒドロキシ-アセトアミジンを用い、第1段階及び第2段階の両方の後にサンプルを精製することで、実施例46に記載の手順に従って、標題化合物を製造した。1H NMR(400MHz、DMSO-d6:D2O=9:1(体積比))δppm8.44(d、J=2.0Hz、1H)、8.23-8.14(m、2H)、7.94(d、J=2.0Hz、1H)、7.71-7.63(m、2H)、7.20-7.06(m、4H)、5.38(s、2H);MS(APCI+)m/z510.8(M+H)+。
【0338】
[実施例50]
2-[3-(シクロプロピルメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル]-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-3-アミン
(Z)-N′-ヒドロキシ-2-メトキシ-2-メチルプロパンイミドアミドに代えて2-シクロプロピル-N′-ヒドロキシ-アセトアミジンを用い、第1段階及び第2段階の両方の後にサンプルを精製することで、実施例46に記載の手順に従って、標題化合物を製造した。1H NMR(400MHz、DMSO-d6:D2O=9:1(体積比))δppm8.43(d、J=2.0Hz、1H)、8.23-8.14(m、2H)、7.94(d、J=2.0Hz、1H)、7.71-7.63(m、2H)、2.75(d、J=7.0Hz、2H)、1.19-1.14(m、1H)、0.58-0.49(m、2H)、0.32-0.24(m、2H);MS(APCI+)m/z440.9(M+H)+。
【0339】
[実施例51]
2-{3-[(オキソラン-2-イル)メチル]-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル}-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-3-アミン
(Z)-N′-ヒドロキシ-2-メトキシ-2-メチルプロパンイミドアミドに代えてN′-ヒドロキシ-2-テトラヒドロフラン-2-イル-アセトアミジンを用い、第1段階及び第2段階の両方の後にサンプルを精製することで、実施例46に記載の手順に従って、標題化合物を製造した。1H NMR(400MHz、DMSO-d6:D2O=9:1(体積比))δppm8.43(d、J=2.0Hz、1H)、8.23-8.14(m、2H)、7.94(d、J=2.0Hz、1H)、7.71-7.63(m、2H)、4.29(p、J=6.6Hz、1H)、3.80-3.74(m、1H)、3.65-3.56(m、1H)、3.00(d、J=6.5Hz、2H)、2.11-1.98(m、1H)、1.94-1.77(m、2H)、1.71-1.57(m、1H);MS(APCI+)m/z470.8(M+H)+。
【0340】
[実施例52]
2-(3-シクロプロピル-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-3-アミン
(Z)-N′-ヒドロキシ-2-メトキシ-2-メチルプロパンイミドアミドに代えてN′-ヒドロキシシクロプロパンカルボキサミジンを用い、第1段階及び第2段階の両方の後にサンプルを精製することで、実施例46に記載の手順に従って、標題化合物を製造した。1H NMR(400MHz、DMSO-d6:D2O=9:1(体積比))δppm8.41(d、J=2.1Hz、1H)、8.22-8.13(m、2H)、7.93(d、J=2.0Hz、1H)、7.71-7.63(m、2H)、2.28-2.17(m、1H)、1.19-1.09(m、2H)、1.10-1.01(m、2H);MS(APCI+)m/z426.9(M+H)+。
【0341】
[実施例53]
2-[3-(オキソラン-3-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル]-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-3-アミン
(Z)-N′-ヒドロキシ-2-メトキシ-2-メチルプロパンイミドアミドに代えてN′-ヒドロキシテトラヒドロフラン-3-カルボキサミジンを用い、第1段階及び第2段階の両方の後にサンプルを精製することで、実施例46に記載の手順に従って、標題化合物を製造した。1H NMR(400MHz、DMSO-d6:D2O=9:1(体積比))δppm8.43(d、J=2.1Hz、1H)、8.23-8.14(m、2H)、7.94(d、J=2.1Hz、1H)、7.71-7.63(m、2H)、4.07(dd、J=8.5、7.6Hz、1H)、3.94-3.81(m、4H)、2.42-2.15(m、2H);MS(APCI+)m/z456.9(M+H)+。
【0342】
[実施例54]
2-(3-tert-ブチル-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-3-アミン
(Z)-N′-ヒドロキシ-2-メトキシ-2-メチルプロパンイミドアミドに代えてN′-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-プロパンアミジンを用い、第1段階及び第2段階の両方の後にサンプルを精製することで、実施例46に記載の手順に従って、標題化合物を製造した。1H NMR(400MHz、DMSO-d6:D2O=9:1(体積比))δppm8.42(d、J=2.1Hz、1H)、8.22-8.14(m、2H)、7.95(d、J=2.0Hz、1H)、7.71-7.63(m、2H)、1.39(s、9H);MS(APCI+)m/z442.9(M+H)+。
【0343】
[実施例55]
2-[3-(2-メトキシエチル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル]-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-3-アミン
(Z)-N′-ヒドロキシ-2-メトキシ-2-メチルプロパンイミドアミドに代えてN′-ヒドロキシ-3-メトキシ-プロパンアミジンを用い、第1段階及び第2段階の両方の後にサンプルを精製することで、実施例46に記載の手順に従って、標題化合物を製造した。1H NMR(400MHz、DMSO-d6:D2O=9:1(体積比))δppm8.43(d、J=2.1Hz、1H)、8.22-8.14(m、2H)、7.94(d、J=2.0Hz、1H)、7.71-7.63(m、2H)、3.78(t、J=6.2Hz、2H)、3.25(s、3H)、3.06(t、J=6.3Hz、2H);MS(APCI+)m/z444.9(M+H)+。
【0344】
[実施例56]
2-[3-(メトキシメチル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル]-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-3-アミン
(Z)-N′-ヒドロキシ-2-メトキシ-2-メチルプロパンイミドアミドに代えてN′-ヒドロキシ-3-メトキシ-アセトアミジンを用い、第1段階及び第2段階の両方の後にサンプルを精製することで、実施例46に記載の手順に従って、標題化合物を製造した。1H NMR(400MHz、DMSO-d6:D2O=9:1(体積比))δppm8.47(d、J=2.0Hz、1H)、8.27-8.18(m、2H)、7.98(d、J=2.1Hz、1H)、7.74-7.66(m、2H)、7.41-7.35(m、2H)、4.70(s、2H)、3.42(s、3H);MS(APCI+)m/z430.9(M+H)+。
【0345】
[実施例57]
(5-{3-アミノ-4-クロロ-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-2-イル}-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)メタノール
{5-[3-アミノ-5-(4-トリフルオロメトキシ-ベンゼンスルホニル)-ピリジン-2-イル]-[1,3,4]オキサジアゾール-2-イル}-メタノール(200mg、0.48mmol)を酢酸(5mL)に溶かした。N-クロロコハク酸イミドを加え(CAS:128-09-6、640mg、4.8mmol)、得られた混合物を室温で18時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、水を加え、得られた懸濁液を濾過して、粗取得物250mgを得た。その粗取得物を、逆相分取HPLC(97%10mM NH4HCO3/pH10、3%CH3CN)によって精製して、二つの位置異性体、実施例57及び実施例64を得た。実施例57:1H NMR(600MHz、DMSO-d6)δppm8.34(s、1H)、8.09-8.14(m、2H)、7.64-7.68(m、2H)、7.45(brs、2H)、6.03(t、J=6.4Hz、1H)、4.74(d、J=6.4Hz、2H)、MS(ESI+)m/z451[M+H]+。実施例64:1H NMR(600MHz、DMSO-d6)δppm8.68(s、1H)、8.16-8.20(m、2H)、7.65(m、2H)、7.40(s、2H)、6.07(t、J=6.3Hz、1H)、4.78(d、J=6.2Hz、2H)、MS(ESI+)m/z451[M+H]+。
【0346】
[実施例58]
(5-{3-アミノ-5-[3-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-2-イル}-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)メタノール
段階1:メチル2-トリイソプロピルシリルオキシアセテート
トリイソプロピルクロライド(CAS:13154-24-0、228mL、1067mmol)を、N2雰囲気下に、メチル-グリコレート(CAS:96-35-5、80g、889mmol)及びイミダゾール(CAS:288-32-4、182g、1067mmol)の脱水N,N-ジメチルホルムアミド(1リットル)中溶液に加えた。得られた溶液を室温で攪拌した。終夜攪拌後、薄層クロマトグラフィー(酢酸エチル/石油エーテル、35:65)で原料が完全に消費されていることが示された。反応混合物を飽和水溶液NaHCO31.5リットルで反応停止した。得られた混合物をジエチルエーテルで抽出した。次に、有機層を2N HCl水溶液1.4リットル(2.8mol)、H2O 0.5リットル及びブライン1リットルで洗浄した。有機層をNa2SO4で脱水し、濾過し、濃縮乾固させて、粗標題化合物を得て、それを次の段階でそのまま用いた。
【0347】
段階2:2-トリイソプロピルシリルオキシアセトヒドラジド
メチル2-トリイソプロピルシリルオキシアセテート(199g、889mmol)をテトラヒドロフラン(1リットル)に溶かした。ヒドラジン水和物(CAS:7803-57-8、35重量%、203mL、2.222mol)を加え、混合物を還流した。終夜撹拌還流後、薄層クロマトグラフィー(酢酸エチル/石油エーテル、5:95)で、原料が完全に消費されたことが示された。反応混合物を冷却し、飽和NaHCO3水溶液(1.5リットル)で反応停止した。得られた溶液をジエチルエーテルで抽出した(500mLで4回)。有機層をNa2SO4で脱水し、濾過し、濃縮乾固させて、粗取得物191gをロウ状固体として得た。酢酸エチル/ヘプタン(5%、500mL)からの沈殿によって、標題化合物122gを得た。1H NMR(400MHz、CDCl3)δppm7.76(s、1H)、7.26(s、1H)、4.28(s、2H)、3.87(d、J=4.3Hz、2H)、1.19-1.05(m、21H)。
【0348】
段階3:3-アミノ-5-(3-トリフルオロメトキシ-フェニルスルファニル)-ピリジン-2-カルボン酸
3-アミノ-5-ブロモ-ピリジン-2-カルボン酸(CAS:870997-85-6、500mg、2.3mmol)、3-(トリフルオロメトキシ)ベンゼンチオール(CAS:220239-66-7、534mg、2.76mmol)及び1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン(0.344mL、2.3mmol)の溶液を、N,N-ジメチルアセトアミド(2mL)中で調製した。混合物を、マイクロ波リアクター(Biotage、SWバージョン2.2)中、150℃で45分間加熱した。水を加え、混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和NaHCO3水溶液で洗浄し、脱水し(Na2SO4)、濾過し、濃縮して、標題化合物783mgを得た。
【0349】
段階4:3-アミノ-5-(3-トリフルオロメトキシ-ベンゼンスルホニル)-ピリジン-2-カルボン酸
3-アミノ-5-(3-トリフルオロメトキシ-フェニルスルファニル)-ピリジン-2-カルボン酸(783mg、2.37mmol)をトリフルオロ酢酸(5mL)に溶かし、得られた混合物を氷浴で冷却して0℃とした。次に、H2O2(30%水溶液、0.968mL、9.48mmol)を加え、混合物を室温で2時間攪拌した。混合物を1%酢酸水溶液(10mL)で希釈した。懸濁液が得られ、それを次に濾過した。回収固体を1%酢酸と次に石油エーテルで洗浄して、標題化合物652mgを得た。
【0350】
段階5:3-アミノ-5-(3-トリフルオロメトキシ-ベンゼンスルホニル)-ピリジン-2-カルボン酸N′-(2-トリイソプロピルシラニルオキシ-アセチル)-ヒドラジド
3-アミノ-5-(3-トリフルオロメトキシ-ベンゼンスルホニル)-ピリジン-2-カルボン酸(336mg、0.93mmol)を含むジクロロメタン溶液(10mL)に、ジイソプロピルエチルアミン(0.323mL、1.86mmol)、N-[(ジメチルアミノ)-1H-1,2,3-トリアゾロ-[4,5-b]ピリジン-1-イルメチレン]-N-メチルメタンアミニウムヘキサフルオロホスフェートN-オキサイド(354mg、0.93mmol)及び2-トリイソプロピルシリルオキシアセトヒドラジド(231mg、0.93mmol)を加えた。反応が完了するまで、得られた混合物を室温で攪拌した。混合物を水で希釈し、ジクロロメタンで抽出した。有機層をNaHCO3で洗浄し、脱水し(Na2SO4)、濾過し、濃縮して、標題化合物540mgを得た。
【0351】
段階6:5-(3-トリフルオロメトキシ-ベンゼンスルホニル)-2-(5-トリイソプロピルシラニルオキシメチル-[1,3,4]オキサジアゾール-2-イル)-ピリジン-3-イルアミン
3-アミノ-5-(3-トリフルオロメトキシ-ベンゼンスルホニル)-ピリジン-2-カルボン酸N′-(2-トリイソプロピルシラニルオキシ-アセチル)-ヒドラジド(540mg、0.91mmol)を、アルゴン雰囲気下でジクロロメタン中のトシルクロライド(522mg、2.74mmol)及びトリエチルアミン(381μL、2.74mmol)と混合した。反応混合物を環境温度で18時間攪拌した。反応混合物を1N NaOH水溶液で反応停止し、次にジクロロメタンで抽出した。有機層を水で洗浄し、Na2SO4で脱水し、濾過し、濃縮乾固させて、粗取得物670mgを得た。その粗取得物を、カラムクロマトグラフィー(溶離液としてジクロロメタンを使用)によって精製して、標題化合物68mgを得た。
【0352】
段階7:{5-[3-アミノ-5-(3-トリフルオロメトキシ-ベンゼンスルホニル)-ピリジン-2-イル]-[1,3,4]オキサジアゾール-2-イル}-メタノール
5-(3-トリフルオロメトキシ-ベンゼンスルホニル)-2-(5-トリイソプロピルシラニルオキシメチル-[1,3,4]オキサジアゾール-2-イル)-ピリジン-3-イルアミン(68mg、0.12mmol)をテトラヒドロフラン(2mL)に溶かした。フッ化テトラブチルアンモニウム溶液(CAS:429-41-4、1Mテトラヒドロフラン中溶液、0.12mL、0.12mmol)を加え、得られた混合物を室温で10分間攪拌した。混合物を濃縮した。粗取得物をH2Oで反応停止し、酢酸エチルで抽出し、脱水し(Na2SO4)、濾過し、濃縮して、粗取得物56mgを得た。ジクロロメタン中で磨砕した後、標題化合物14mgを得た。1H NMR(500MHz、DMSO-d6)δppm8.47(d、J=2.1Hz、1H)、8.06(m、1H)、8.00(s、1H)、7.93(d、J=1.8Hz、1H)、7.82-7.87(m、1H)、7.78-7.82(m、1H)、7.27(s、2H)、6.02(t、J=6.4Hz、1H)、4.75(d、J=6.4Hz、2H)、MS(ESI+)m/z417[M+H]+。
【0353】
[実施例59]
(5-{3-アミノ-5-[2-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-2-イル}-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)メタノール
3-(トリフルオロメトキシ)ベンゼンチオール)に代えて2-(トリフルオロメトキシ)-ベンゼンチオール(CAS:175278-01-0)を用い、実施例58に記載の方法に従って、標題化合物を製造した。1H NMR(500MHz、DMSO-d6)δppm8.31(d、J=2.1Hz、1H)、8.27(m、1H)、7.90-7.95(m、1H)、7.87(d、J=1.8Hz、1H)、7.73(m、1H)、7.61(d、J=8.2Hz、1H)、7.32(s、2H)、6.02(t、J=6.4Hz、1H)、4.75(d、J=6.4Hz、2H)、MS(ESI+)m/z417[M+H]+。
【0354】
[実施例60]
5-アミノ-N-ベンジル-6-[5-(ヒドロキシメチル)-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル]-N-メチルピリジン-3-スルホンアミド
段階1:3-アミノ-5-ブロモ-ピリジン-2-カルボン酸N′-(2-トリイソプロピルシラニルオキシ-アセチル)-ヒドラジド
3-アミノ-5-ブロモ-ピリジン-2-カルボン酸(CAS:870997-85-6、10g、46mmol)を含むジクロロメタン溶液(200mL)に、ジイソプロピルエチルアミン(16mL、92mmol)、N-[(ジメチルアミノ)-1H-1,2,3-トリアゾロ-[4,5-b]ピリジン-1-イルメチレン]-N-メチルメタンアミニウムヘキサフルオロホスフェートN-オキサイド(17.49g、46mmol)及び2-トリイソプロピルシリルオキシアセトヒドラジド(11.35g、46mmol)を加えた。得られた溶液を室温で18時間攪拌した。混合物を水で希釈し、ジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和NaHCO3水溶液で洗浄し、Na2SO4で脱水し、濾過し、濃縮して、標題化合物25.37gを得た。
【0355】
段階2:3-アミノ-5-(4-メトキシ-ベンジルスルファニル)-ピリジン-2-カルボン酸N′-(2-トリイソプロピルシラニルオキシアセチル)-ヒドラジド
3-アミノ-5-ブロモ-ピリジン-2-カルボン酸、N′-(2-トリイソプロピルシラニルオキシ-アセチル)-ヒドラジド(1g、2.2mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(0.768mL、4.4mmol)及びトルエン(10mL)の混合物を入れた容器を排気し、その反応容器をにアルゴンを充填した。次に、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)-クロロホルム付加物(68mg、007mmol)、Xantphos(4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)-9,9-ジメチルキサンテン、76mg、0.13mmol)及び(4-メトキシ-フェニル)-メタンチオール(432mg、2.8mmol))を加えた。反応容器に再度アルゴン充填を行い、反応混合物を110℃で18時間攪拌した。反応混合物をシリカ層で濾過し(溶離液として酢酸エチルを使用)、濃縮して、標題化合物759mgを得た。
【0356】
段階3:5-(4-メトキシ-ベンジルスルファニル)-2-(5-トリイソプロピルシラニルオキシメチル-[1,3,4]オキサジアゾール-2-イル)-ピリジン-3-イルアミン
3-アミノ-5-(4-メトキシ-ベンジルスルファニル)-ピリジン-2-カルボン酸N′-(2-トリイソプロピルシラニルオキシアセチル)-ヒドラジド(160mg、0.29mmol)を、アルゴン雰囲気下にジクロロメタン(10mL)中のトシルクロライド(166mg、0.87mmol)及びトリエチルアミン(0.121mL、0.87mmol)と混合した。反応混合物を環境温度で2日間攪拌した。混合物を1N NaOH水溶液で反応停止し、次にジクロロメタンで抽出した。有機層を水で洗浄し、Na2SO4で脱水し、濾過し、濃縮乾固させて、粗取得物360mgを得た。その粗取得物を、フラッシュクロマトグラフィー(SiO2、5gカラム、ジクロロメタンで溶離)によってさらに精製して、標題化合物69mgを得た。
【0357】
段階4:5-アミノ-6-(5-トリイソプロピルシラニルオキシメチル-[1,3,4]オキサジアゾール-2-イル)-ピリジン-3-スルホニルクロライド
5-(4-メトキシ-ベンジルスルファニル)-2-(5-トリイソプロピルシラニルオキシメチル[1,3,4]オキサジアゾール-2-イル)-ピリジン-3-イルアミン(69mg、0.14mmol)のCH3CN/酢酸/H2O=7:0.37:0.18混合物(2mL)中混合物を氷浴で冷却し、少量ずつの1,3-ジクロロ-5,5-ジメチルヒダントイン(CAS:118-52-5、54mg、0.28mmol)で処理した。添加が完了したら、得られた懸濁液を0℃で90分間、次に室温で6時間攪拌した。混合物を酢酸エチルで希釈し、水で洗浄した。有機相をNa2SO4で脱水し、濾過し、濃縮して、標題化合物98mgを得た。
【0358】
段階5:5-アミノ-6-(5-トリイソプロピルシラニルオキシメチル-[1,3,4]オキサジアゾール-2-イル)-ピリジン-3-スルホン酸ベンジル-メチル-アミド
5-アミノ-6-(5-トリイソプロピルシラニルオキシメチル-[1,3,4]オキサジアゾール-2-イル)-ピリジン-3-スルホニルクロライド(98mg、0.21mmol)のジクロロメタン(2mL)中懸濁液をピリジン(0.051mL、0.63mmol)及びN-メチル-ベンジルアミン(CAS:103-67-3、0.037mL、0.28mmol)で処理した。反応混合物を室温で18時間攪拌した。反応混合物を、カラムクロマトグラフィー(SiO2、2gカラム、溶離液としてジクロロメタン)によって精製して、標題化合物36mgを得た。
【0359】
段階6:5-アミノ-N-ベンジル-6-[5-(ヒドロキシメチル)-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル]-N-メチル-ピリジン-3-スルホンアミド
5-アミノ-6-(5-トリイソプロピルシラニルオキシメチル-[1,3,4]オキサジアゾール-2-イル)-ピリジン-3-スルホン酸ベンジル-メチル-アミド(36mg、0.07mmol)をテトラヒドロフラン(1mL)に溶かした。フッ化テトラブチルアンモニウム溶液(TBAF、CAS:429-41-4、1Mテトラヒドロフラン中溶液、0.02mL、0.02mmol)を加え、得られた混合物を室温で10分間攪拌した。混合物を濃縮して、ほとんどのテトラヒドロフランを除去した。反応混合物をH2Oで反応停止し、酢酸エチルで抽出し、脱水し(Na2SO4で)、濾過し、濃縮して、粗生成物18mgを得た。得られた粗生成物をジクロロメタンで磨砕して、標題化合物3mgを得た。1H NMR(500MHz、DMSO-d6)δ8.31(d、J=1.8Hz、1H)、)、7.82(d、J=1.8Hz、1H)、7.36-7.42(m、3H)、7.33(d、J=7.3Hz、2H)、7.23(s、2H)、6.04(t、J=6.1Hz、1H)、4.77(d、J=5.5Hz、2H)、4.23(s、2H)、2.63(s、3H)、MS(ESI+)m/z376[M+H]+。
【0360】
[実施例61]
{5-[3-アミノ-5-(ベンゼンスルホニル)ピリジン-2-イル]-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル}メタノール
3-(トリフルオロメトキシ)ベンゼンチオールに代えて3-ベンゼンチオール(CAS:108-98-5)を用い、実施例58に記載の方法に従って、標題化合物を製造した。1H NMR(500MHz、DMSO-d6)δppm8.40(d、J=1.8Hz、1H)、7.97-8.04(m、2H)、7.90(d、J=2.1Hz、1H)、7.74-7.80(m、1H)、7.66-7.71(m、2H)、7.26(bts、2H)、6.01(t、J=6.4Hz、1H)、4.74(d、J=6.4Hz、2H)、MS(ESI+)m/z333[M+H]+。
【0361】
[実施例62]
(5-{3-アミノ-5-[4-(トリフルオロメチル)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-2-イル}-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)メタノール
段階1:5-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル-2-[5-(トリイソプロピルシリルオキシメチル)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル]ピリジン-3-アミン
3-アミノ-5-[4-(トリフルオロメトキシ)フェニル]スルホニル-N′-(2-トリイソプロピルシリルオキシアセチル)ピリジン-2-カルボヒドラジド(200mg、0.35mmol)の脱水トルエン(8mL)中懸濁液に、ローソン試薬(CAS番号19172-47-5、155mg、0.38mmol)を加え、溶液を1時間還流させた。水を加え、混合物を酢酸エチルで抽出し、脱水し(Na2SO4で)、濾過し、濃縮して、粗取得物178mgを得た。その粗取得物を、カラムクロマトグラフィー(SiO2、2gカラム、溶離液はジクロロメタンであった)によって精製して、標題化合物107mgを得た。
【0362】
段階2:[5-[3-アミノ-5-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル-2-ピリジル]-1,3,4-チアジアゾール-2-イル]メタノール
5-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル-2-[5-(トリイソプロピルシリルオキシメチル)-1,3,4-チアジアゾール-2-イル]ピリジン-3-アミン(107mg、0.18mmol)をテトラヒドロフラン(3mL)に溶かした。フッ化テトラブチルアンモニウム溶液(TBAF、CAS:429-41-4、1Mテトラヒドロフラン中溶液、0.18mL、0.18mmol)を加え、得られた混合物を室温で10分間攪拌した。混合物を濃縮して、ほとんどのテトラヒドロフランを除去した。反応混合物をH2Oで反応停止し、酢酸エチルで抽出し、脱水し(Na2SO4で)、濾過し、濃縮して、粗取得物140mgを得た。ジクロロメタンによる磨砕後に、標題化合物36mgを得た。1H NMR(500MHz、DMSO-d6)δppm8.42(d、J=1.8Hz、1H)、8.24(d、J=8.2Hz、2H)、8.05(d、J=8.2Hz、2H)、7.91(d、J=1.8Hz、1H)、7.49(s、2H)、6.29(brs、1H)、4.89(brs、2H)、MS(ESI+)m/z417[M+H]+、MS(ESI+)m/z417[M+H]+。
【0363】
[実施例63]
(5-{3-アミノ-6-ブロモ-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-2-イル}-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)メタノール
5-[3-アミノ-5-(4-トリフルオロメトキシ-ベンゼンスルホニル)-ピリジン-2-イル]-[1,3,4]オキサジアゾール-2-イル}-メタノール(200mg、0.48mmol)を酢酸(5mL)に溶かした。N-ブロモコハク酸イミド(NBS、85mg、0.48mmol)を加え、得られた混合物を室温で18時間攪拌した。追加のNBS(170mg、0.41mmol)を加え、混合物を室温でさらに24時間攪拌した。再度、追加量のNBS(340mg、0.82mmol)を加え、混合物を室温で24時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、水を加え、反応混合物を酢酸エチルで抽出し、飽和NaHCO3水溶液で洗浄した。有機相を合わせ、脱水し(Na2SO4で)、濾過し、濃縮して、粗取得物380mgを得た。その粗取得物を、逆相分取HPLC(溶離液混合物、97%[10mM NH4HCO3/pH10]/3%[CH3CN]を使用)によって精製して、標題化合物(実施例63)及び実施例66を得た。実施例63:1H NMR(600MHz、DMSO-d6)δppm8.34(s、1H)、8.09-8.14(m、2H)、7.64-7.68(m、2H)、7.45(brs、2H)、6.03(t、J=6.4Hz、1H)、4.74(d、J=6.4Hz、2H)、MS(ESI+)m/z496[M+H]+。実施例66:1H NMR(600MHz、DMSO-d6)δppm8.68(s、1H)、8.16(d、2H)、7.64(m、2H)、6.07(t、J=6.4Hz、1H)、7.36(brs、2H)、4.78(d、J=6.4Hz、2H)、MS(ESI+)m/z496[M+H]+。
【0364】
[実施例64]
(5-{3-アミノ-6-クロロ-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-2-イル}-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)メタノール
{5-[3-アミノ-5-(4-トリフルオロメトキシ-ベンゼンスルホニル)-ピリジン-2-イル]-[1,3,4]オキサジアゾール-2-イル}-メタノール(200mg、0.48mmol)を酢酸(5mL)に溶かした。N-クロロコハク酸イミド(CAS:128-09-6、640mg、4.8mmol)を加え、得られた混合物を室温で18時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、水を加え、得られた懸濁液を濾過して、粗生成物250mgを得た。その粗取得物を、逆相分取HPLC(溶離液混合物、97%[10mM NH4HCO3/pH10]/3%[CH3CN]を使用)によって精製して、両方の位置異性体、実施例57及び標題化合物を得た。実施例64:1H NMR(600MHz、DMSO-d6)δppm8.68(s、1H)、8.16-8.20(m、2H)、7.65(m、2H)、7.40(s、2H)、6.07(t、J=6.3Hz、1H)、4.78(d、J=6.2Hz、2H)、MS(ESI+)m/z451[M+H]+。
【0365】
[実施例65]
(5-{3-アミノ-5-[2-(プロパン-2-イル)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-2-イル}-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)メタノール
3-(トリフルオロメトキシ)ベンゼンチオールに代えて2-イソプロピル-ベンゼンチオール(CAS:6262-87-9)を用い、実施例58に記載の方法に従って、標題化合物を製造した。1H NMR(600MHz、DMSO-d6)δppm8.24(d、J=2.1Hz、1H)、8.12(m、1H)、7.81(d、J=2.1Hz、1H)、7.76(m、1H)、7.66(m、1H)、7.55(m、1H)、7.27(s、2H)、6.01(t、J=6.4Hz、1H)、4.75(d、J=6.1Hz、2H)、3.64(m、1H)、1.01(d、J=6.7Hz、6H)、MS(ESI+)m/z375[M+H]+。
【0366】
[実施例66]
(5-{3-アミノ-4-ブロモ-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-2-イル}-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)メタノール
5-[3-アミノ-5-(4-トリフルオロメトキシ-ベンゼンスルホニル)-ピリジン-2-イル]-[1,3,4]オキサジアゾール-2-イル}-メタノール(200mg、0.48mmol)を酢酸(5mL)に溶かした。N-ブロモコハク酸イミド(NBS、85mg、0.48mmol)を加え、得られた混合物を室温で18時間攪拌した。追加のNBS(170mg、0.41mmol)を加え、混合物を室温でさらに24時間攪拌した。追加量のNBS(340mg、0.82mmol)を加え、混合物を室温で24時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、水を加え、反応混合物を酢酸エチルで抽出し、飽和NaHCO3水溶液で洗浄した。有機相を合わせ、脱水し(Na2SO4で)、濾過し、濃縮して、粗取得物380mgを得た。その粗取得物を、逆相分取HPLC(溶離液、97%[10mM NH4HCO3/pH10]/3%[CH3CN]を使用)によって精製して、標題化合物及び実施例63を得た。実施例63:1H NMR(600MHz、DMSO-d6)δppm8.34(s、1H)、8.09-8.14(m、2H)、7.64-7.68(m、2H)、7.45(brs、2H)、6.03(t、J=6.4Hz、1H)、4.74(d、J=6.4Hz、2H)、MS(ESI+)m/z496[M+H]+。実施例66:1H NMR(600MHz、DMSO-d6)δppm8.68(s、1H、)、8.16(d、2H,)、7.64(m、2H)、6.07(t、J=6.4Hz、1H)、7.36(brs、2H)、4.78(d、J=6.4Hz、2H)、MS(ESI+)m/z496[M+H]+。
【0367】
[実施例67]
2-(5-{3-アミノ-5-[4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン-1-スルホニル]ピリジン-2-イル}-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)エタン-1-オール
(Z)-N′-ヒドロキシ-2-メトキシ-2-メチルプロパンイミドアミドに代えてN′,3-ジヒドロキシプロパンイミドアミドを用い、第1段階及び第2段階の両方の後にサンプルを精製することで.実施例46に記載の手順に従って、標題化合物を製造した。1H NMR(400MHz、DMSO-d6)δppm8.44(d、J=2.1Hz、1H)、8.20-8.14(m、2H)、7.94(d、J=2.1Hz、1H)、7.74-7.60(m、2H)、7.37(s、2H)、4.83(t、J=5.5Hz、1H)、3.84(q、J=6.2Hz、2H)、2.95(t、J=6.4Hz、2H)。MS(APCI+)m/z431.0(M+H)+。
【0368】
[生物例]
生物例の部で使用される略称のリスト:cAMP=環状アデノシン一リン酸;DMSO=ジメチルスルホキシド;D-PBS=ダルベッコリン酸緩衝生理食塩水;PBS=リン酸緩衝生理食塩水。
【0369】
イン・ビトロアッセイ
CFTR-ΔF508変異についてのYFP-ハライドインフラックスアッセイ
YFPハライドインラックスアッセイは、嚢胞性線維症気管支上皮細胞系CFBE41o-における嚢胞性線維症膜コンダクタンス制御因子(CFTR)チャンネルの機能性を測定するものであった。そのアッセイを用いて、化合物がその膜における既存のCFTRチャンネルの開確率を高める能力を評価した。それは、黄色蛍光タンパク質(YFP)変異株YFP H148Q、I152L、F47LがCl-及びI-のようなハライドイオンによって実質的に消光される蛍光を有するという所見を利用するものである(Galietta, L.J. V., Haggie, P. M., Verkman, A. S., 2001. Green fluorescent protein-based halide indicators with improved chloride and iodide affinities. FEBS Lett. 499, 220-224. doi:10.1016/S0014-5793(01)02561-3;Nagai, T.,Ibata, K., Park, E. S., Kubota, M., Mikoshiba, K., Miyawaki, A., 2002. A variant of yellow fluorescent protein with fast and efficient maturation for cell-biological applications. Nat. Biotechnol. 20, 87-90. doi:10.1038/nbt0102-87)。
【0370】
これに関して、CFBE41o-細胞を384ウェルプレート(3000CFBE細胞/ウェル)に接種した。接種1日後、CFBE細胞を、CFTR ΔF508変異体及びYFPレポーターの発現を指向するアデノウィルスベクターで形質導入した。細胞を27℃、5%CO2で24時間インキュベートして、適切な折り畳み及びCFTRチャンネルの膜への移動を可能とするか、24時間にわたり37℃でCFTRモジュレータで処理した。
【0371】
翌日、CFTRチャンネルを総容量30μLでの1×D-PBS(Gibcoから、カタログ番号14090-041)中のcAMP誘発物質フォルスコリン(10.67μM)及び試験化合物で10分間処理することで活性化してから、次のヨージド溶液(375mM NaI、7.5mM KI、1.76mM KH2PO4、10.1mM Na2HPO4、13.75mMグルコース)30μLを加えた。蛍光のI-誘発消光を、FDSS/μCell(Hamamatsu)で、ヨージド注入直後に2分間にわたり記録した。化合物がチャンネル開口を高める能力は、蛍光低下と直接相関しており、(1-(36秒後蛍光(F)/注入前蛍光(F0)))として表し、EC50を(1-F/F0)対化合物濃度プロットから誘導した。
【0372】
【0373】
CFTR-G551D変異についてのYFP-ハライドインフラックスアッセイ
YFPハライドインラックスアッセイは、嚢胞性線維症膜コンダクタンス制御因子(CFTR)チャンネルの機能性を測定するものであった。そのアッセイを用いて、化合物がその膜における既存の変異体CFTRチャンネルのチャンネル開口を高める能力を評価した。それは、黄色蛍光タンパク質(YFP)変異株YFP H148Q、I152L、F47LがCl-及びI-のようなハライドイオンによって実質的に消光される蛍光を有するという所見を利用するものである(Galietta,L.J.V.,Haggie,P.M.,Verkman,A.S.,2001.Green fluorescent protein-based halide indicators with improved chloride and iodide affinities.FEBS Lett.499,220-224.doi:10.1016/S0014-5793(01)02561-3)。
【0374】
これに関して、HEK293-細胞を96ウェルプレートに接種した。接種時に、細胞を、CFTR G551D変異体及びYFPレポーターの発現を指向するプラスミドベクターでリバーストランスフェクションした。細胞を37℃、5%CO2で24時間インキュベートして、CFTRタンパク質が十分に発現できるようにした。
【0375】
翌日、CFTRチャンネルをD-PBS(Gibco)中のcAMP誘発物質フォルスコリン(10.67μM)及び試験化合物で10分間処理することで活性化してから、I-溶液(137mM NaI、2.7mM KI、1.76mM KH2PO4、10.1mM Na2HPO4、5mMグルコース)を加えた。蛍光のI-誘発消光を、2分間にわたりI-注入直後に7秒間記録した。化合物がチャンネル開口を高める能力は、蛍光低下と直接相関しており、(1-(7秒後蛍光(F)/注入前蛍光(F0)))として表し、EC50を(1-F/F0)対化合物濃度プロットから誘導した。
【0376】
同様のYHAアッセイを、他のチャンネル開閉欠損又はチャンネル伝導性欠損CFTR変異体について開発して、チャンネル活性に対する化合物の効果を求めた。変異体の例は、G178R、G1349D、S549N、R117H、R334Wである。このアッセイは、別のクラスI CFTR変異体、例えばG542X、W1282X;クラスII変異体、例えばN1303K、及びクラスIII変異体、例えばS1251N;又は野生型CFTRにも用いられる。
【0377】
【0378】
【0379】
【0380】
【0381】
【0382】
細胞アッセイ
初代ヒト気管支上皮細胞培養物に関する電気生理学的測定は、臨床的効力の有用な前臨床サロゲートであることから(Rowe,S.M.,Verkman,A.S.,2013.Cystic Fibrosis Transmembrane Regulator Correctors and Potentiators.Cold Spring Harb.Perspect.Med.3、a009761.doi:10.1101/cshperspect.a009761)、電気生理学的測定アッセイであるUssingチャンバ及び/又はTECCアッセイで化合物を評価する。
【0383】
Ussingチャンバアッセイ
プロトコール
Ussingチャンバアッセイは、肺上皮細胞の側底及び頂端膜で発生する短絡電流(ISC)を測定することで、嚢胞性線維症膜コンダクタンス制御因子(CFTR)の機能性を測定するものである。
【0384】
ISCを測定するために、経上皮電位(Vt)を0mVに維持するようにフィードバック増幅剤によって調節される電流を流すことによって、上皮を短絡させる。必要な電流の量をフィードバック回路によって調節し、連続的に測定する。間欠的に、電圧を0mVと異なる値に固定することで、経上皮抵抗(Rt)の推算を行うことができる。
【0385】
このために、CFTR ΔF508変異(hAEC-CF、Epithelix)に関してホモ接合性であるか、又はCFTRG551D及びΔF508変異に関してヘテロ接合性であるCF患者から単離した気管支上皮細胞(University of North Carolina、Chapel Hill)を、IV型コラーゲンをコーティングしたSnapwell(商標名)基材(Corning-Costar)上に乗せる。21日間にわたって気-液界面を提供することでヒト気道上皮を発生させて、イン・ビボの多列線毛上皮に似た高分化した極性培養物を形成する(Fulcher、M.L.,Gabriel、S.,Burns,K.A.,Yankaskas,J.R.,Randell,S.H.,2005.Well-differentiated human airway epithelial cell cultures.Methods Mol.Med.107,183-206)。ホモ接合性ΔF508 CFTRサンプルの場合、分化した細胞を3μM VX809(2626 South Loop West,Suite 225,Houston,TX 77054 USA,カタログ番号S1565)で処理して、電気生理学的記録の前に、膜上に適切に折り畳まれたCFTRタンパク質が十分に発現されるようにする(48時間側底処理及び24時間頂端処理)。ヘテロ接合性G551D/ΔF508の場合、分化した細胞をそのまま、記録に用いた。
【0386】
電気生理学的記録のため、ヒト気道上皮を、短絡電流(Isc)測定のためのUssingチャンバに取りつけた。その上皮を、側底側でNaCl-リンゲル液(120mM NaCl、25mM NaHCO3、1.2mM CaCl2、1.2mM MgCl2、0.8mM KH2PO4、0.8mM K2HPO4、pH7.4、5mMグルコース)に浸し、頂端側でグルタミン酸-リンゲル液(120mMグルタミン酸ナトリウム、25mM NaHCO3、1.2mM CaCl2、1.2mM MgCl2、0.8mM KH2PO4、0.8mM K2HPO4、pH7.4、5mMグルコース)に浸して、Cl-勾配を発生させる。両チャンバに95%O2、5%CO2を入れ、27℃に維持する。頂端アミロリドを用いて内因性ENaC電流を阻害しながら、フォースコリンを頂端側及び側底側の両方に加えてCFTRを刺激する。フォースコリン誘発後、化合物を両側に加えて、それらがCFTRゲート開閉を増加させる能力を調べる。ISC上昇をCFTR活性上昇の尺度として用い、初代細胞への短絡に対する各種化合物濃度の影響を測定することによってEC50を得ることができ、そのために、化合物を増量しながら加えるのに同じSnapwell(商標名)を用い、次に、各段階でのISCシグナル上昇を、用量応答曲線に変換する。CFTRに特異的な阻害剤であるInh-172を用いて、被験化合物の特異性を調べる。
【0387】
TECCアッセイ
初代気管上皮細胞プロトコール
TECC(経上皮クランプ回路、EP-design)アッセイは、肺上皮細胞の側底及び頂端膜で発生する短絡電流(ISC)を測定することで、嚢胞性線維症膜コンダクタンス制御因子(CFTR)の機能性を測定するものである。TECCにおいて、経上皮電位PD及び経上皮抵抗(Rt)を開回路で測定し、オームの法則を用いてISCに変換する。24ウェルを同時に測定することで、Ussingチャンバと比較してより高いスループットが可能となる。
【0388】
これに関して、CFTR ΔF508変異(hAEC-CF、McGill、UNC)に関してホモ接合性であるCF患者から単離した気管支上皮細胞をIV型コラーゲンコーティングしたTranswell(R)基材(Costar)に乗せる。21日間にわたって気-液界面を提供することでヒト気道上皮を発生させて、イン・ビボの多列線毛上皮に似た高分化した極性培養物を形成する(Fulcher,M.L.,Gabriel,S.,Burns,K.A.,Yankaskas,J.R.,Randell,S.H.,2005.Well-differentiated human airway epithelial cell cultures.Methods Mol.Med.107,183-206)。ホモ接合ΔF508 CFTRサンプルの場合、分化した細胞を3μM VX809(2626 South Loop West,Suite 225,Houston,TX 77054 USA,カタログ番号S1565)又は0.15μM GLPG2222で処理して、電気生理学的記録の前に、膜上に適切に折り畳まれたCFTRタンパク質が十分に発現されるようにする(48時間側底処理及び24時間頂端処理)。
【0389】
化合物を急性モード又は慢性モードで加える場合のCFTR活性上昇を見ながら、ホモ接合性ΔF508 CFTRサンプルに関して化合物に関するデータを検索することができる。
【0390】
急性モードの場合、電気生理学的記録のため、ヒト気道上皮を電気生理学的測定用のTECC加熱プレートに取り付け、37℃に維持する。上皮を、側底側及び頂端側の両方でNaCl-リンゲル液(120mM NaCl、25mM NaHCO3,1.2mM CaCl2、1.2mM MgCl2、0.8mM KH2PO4、0.8mM K2HPO4、pH7.4、5mMグルコース)に浸す。頂端アミロリドを用いて内因性ENaC電流を阻害しながら、フォースコリンを頂端側及び側底側の両方に加えてCFTRを刺激する。フォースコリン誘発後、化合物を両側に加えて、それらがCFTRゲート開閉を増加させる能力を調べる。2分ごとに記録しながら、20分の時間枠中に測定を行う。ISC上昇をCFTR活性上昇の尺度として用い、初代細胞へのISCに対する各種化合物濃度の影響を測定することによってEC50を得ることができ、そのために、各種化合物濃度で各transwellを処理する。CFTRに特異的な阻害剤であるInh-172を用いて、被験化合物の特異性を調べる。
【0391】
同様のTECC記録を、他のチャンネル開閉欠損又はチャンネル伝導性欠損CFTR変異体について初代細胞を用いて行って、チャンネル活性に対する化合物の効果を求める。変異体の例には、R117H、G178Rなどがある。同様に、クラスI CFTR変異体、例えばG542X、W1282X;及び別のクラスII変異体、例えばN1303Kを含む初代細胞を、電気生理学的記録に用いることができる。
【0392】
結果
このプロトコールに従って、下記の値が得られた。DMSOとして測定されるΔISC(基底線)と被験化合物を用いて測定されるΔISCの間の差。
【0393】
CFTR ΔF508 TECCアッセイEC50測定値
【0394】
【0395】
本願で提供のデータは、本発明の化合物がイン・ビトロでの活性を示し、嚢胞性線維症の治療においてイン・ビボで有用であり得ることを示している。
【0396】
本願人の発明のさらなる利点は、本特許出願を読む当業者には明らかであろう。
【0397】
理解すべき点として、以上の詳細な説明及び添付の実施例は例示のみを目的としたものであって、専ら添付の特許請求の範囲及びそれの均等物によって定義される本発明の範囲に制限を加えるものと解釈すべきではない。実施形態に対する各種の変更及び修正は、当業者には明らかであろう。本発明の精神及び範囲から逸脱しない限りにおいて、化学構造、置換基、誘導体、中間体、合成、製剤若しくは方法に関するもの(それらに限定されるものではない)などのそのような変更及び修正、又は本発明の使用のそのような変更若しくは修正のいずれかの組み合わせを行うことが可能である。