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特許7392214スマートワードローブの制御方法及びスマートワードローブ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-28
(45)【発行日】2023-12-06
(54)【発明の名称】スマートワードローブの制御方法及びスマートワードローブ
(51)【国際特許分類】
   A47B 61/00 20060101AFI20231129BHJP
【FI】
A47B61/00
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2020536933
(86)(22)【出願日】2018-12-29
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-04-08
(86)【国際出願番号】 CN2018125283
(87)【国際公開番号】W WO2019134604
(87)【国際公開日】2019-07-11
【審査請求日】2021-06-28
(31)【優先権主張番号】201810007598.5
(32)【優先日】2018-01-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201810008697.5
(32)【優先日】2018-01-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201810007832.4
(32)【優先日】2018-01-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517110966
【氏名又は名称】青島膠南海爾洗濯機有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(73)【特許権者】
【識別番号】520148792
【氏名又は名称】海爾智家股▲フン▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】HAIER SMART HOME CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1 Haier Road, Laoshan District Qingdao, Shandong 266101 China
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】許升
(72)【発明者】
【氏名】李洋
(72)【発明者】
【氏名】孫伝浜
(72)【発明者】
【氏名】尹俊明
【審査官】七字 ひろみ
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第201847134(CN,U)
【文献】特開2008-206632(JP,A)
【文献】特開2016-160039(JP,A)
【文献】特開2008-220637(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47B 61/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
スマートワードローブの制御方法であって、
ワードローブに予め入れられる各衣類には衣類の識別タグが設けられており、スマートワードローブは識別装置と制御装置を含み、前記識別装置は前記識別タグの唯一のタグ情報を読み取り、前記制御装置は、第1の規則に基づいて衣類情報を解析し、前記第1の規則には、前記唯一のタグ情報と衣類情報との対応関係が含まれており、
前記識別タグには、衣類情報コードが記憶される衣類情報コードの記憶領域が含まれており、前記スマートワードローブは、前記記憶領域に記憶されているデータを優先的に読み取り、第2の規則を用いて衣類情報を解析し、解析に成功した場合には、前記衣類情報に基づいて洗濯プログラムを取得するが、解析に失敗した場合には、前記識別タグの前記唯一のタグ情報を取得して、前記第1の規則に基づき衣類情報を解析し、前記第2の規則とは、所定の解析規則に基づいて、前記衣類情報コードに含まれる衣類情報を解析し、前記識別タグ内の前記衣類情報コードは所定の形式で書き込まれ、前記第2の規則には所定の解析規則が含まれており、前記制御装置は、前記所定の解析規則に基づいて、前記衣類情報コードを識別可能な衣類情報に解析することを特徴とする方法。
【請求項2】
前記唯一のタグ情報には唯一のコードが含まれており、前記第1の規則には、前記唯一のコードと衣類情報との対応関係が含まれており、前記制御装置は、前記対応関係に基づいて、唯一のタグ情報に対応する衣類情報を取得することを特徴とする請求項1に記載のスマートワードローブの制御方法。
【請求項3】
前記識別タグは、前記唯一のタグ情報を含む図形コードであり、前記識別装置は前記図形コードをスキャンすることで対応する前記唯一のタグ情報を取得し、
前記図形コードはQRコード(登録商標)又はバーコードであり、或は、前記識別タグは電子タグであり、内部に前記唯一のタグ情報が記憶されており、前記識別装置は前記電子タグを読み取ることで、内部に記憶されている前記唯一のタグ情報を取得し、
前記識別装置はRFIDリーダを含み、前記唯一のタグ情報は電子タグのTID番号であり、前記第1の規則には前記TID番号と衣類情報との対応関係が含まれており、制御装置は、前記RFIDリーダが前記電子タグの前記TID番号を読み取り、前記第1の規則に基づいて対応する衣類情報を取得するよう制御することを特徴とする請求項1又は2に記載のスマートワードローブの制御方法。
【請求項4】
前記スマートワードローブは、前記制御装置と通信接続する情報記憶装置を更に含み、前記情報記憶装置には、前記唯一のタグ情報及び/又は前記唯一のタグ情報に対応する前記衣類の衣類情報が記憶され、
前記第1の規則は前記情報記憶装置に記憶されており、解析時には、前記制御装置が前記情報記憶装置に接続されて、前記識別装置により識別された前記唯一のタグ情報を前記情報記憶装置に送信するとともに、前記情報記憶装置から唯一のタグに対応する衣類情報を取得することを特徴とする請求項1に記載のスマートワードローブの制御方法。
【請求項5】
前記第2の規則に基づいて衣類情報を解析する際、前記制御装置は、前記識別タグ内の衣類情報が所定の形式で書き込まれているか否かを判断し、所定の形式の場合には、そのまま読み込んで衣類情報を解析するが、所定の形式でない場合、前記制御装置は前記識別タグの前記唯一のタグ情報に基づき、前記第1の規則を用いて衣類情報を解析し、
前記制御装置は、前記第1の規則に基づく衣類情報の解析に失敗した場合、ユーザに対し、前記唯一のタグ情報について対応する衣類情報を編集するとともに、前記唯一のタグ情報とユーザが編集した衣類情報を対応付けて前記第1の規則に追加するよう提示し、次に衣類を識別する際には、ユーザが編集した衣類情報を前記第1の規則に基づき取得し、
前記スマートワードローブは、前記制御装置と通信接続する表示装置を含み、前記表示装置に衣類情報を表示し、
前記衣類情報とは洗濯パラメータに影響する衣類属性情報であり、衣類の色情報及び/又は衣類の材質情報及び/又は衣類の種別情報を含むことを特徴とする請求項1に記載のスマートワードローブの制御方法。
【請求項6】
衣類収納装置を更に含むスマートワードローブの制御方法であって、
前記識別装置は、前記衣類収納装置内の衣類の識別タグを識別し、前記識別タグの唯一のタグ情報を読み取り、前記制御装置は、第1の規則に基づいてワードローブ内の衣類の衣類情報を解析し、前記第1の規則には、前記唯一のタグ情報と衣類情報との対応関係が含まれており、
前記制御装置は、ユーザの着衣条件を取得し、前記着衣条件に基づいてワードローブ内の衣類の衣類情報をデータ分析処理することで、前記着衣条件を満たす着衣を提案することを特徴とする請求項1に記載のスマートワードローブの制御方法。
【請求項7】
前記制御装置は、前記着衣条件に基づいてワードローブ内の衣類の衣類情報を分析することで前記着衣条件を満たす衣類を取得するとともに、コーディネートルールに基づいて少なくとも1つのコーディネートプランを提案し、
前記コーディネートルールには、衣類材質のコーディネートルール、衣類タイプのコーディネートルール、カラーコーディネートルール、スタイルコーディネートルール、流行トレンドコーディネートルールが含まれ、前記衣類情報には、適切な出席シーン、着用に適した季節、着用に適した天気、衣類のタイプ、衣類の材質が含まれ、
前記着衣条件には、出席シーン、適切な季節、適切な天気、適切な温度が含まれることを特徴とする請求項6に記載のスマートワードローブの制御方法。
【請求項8】
前記制御装置は、前記コーディネートルールに基づいて少なくとも1つのコーディネートプランを提案したあと、ユーザが選択した前記コーディネートプランを取得してユーザの着衣の好みを分析するとともに、ユーザの着衣の好みに基づいて、その後に提案する前記コーディネートプランを最適化し、
前記制御装置は、ユーザによる前記コーディネートプランの選択確率に基づいて、ユーザの着衣の好みを判断するとともに、ユーザによる選択確率の高い前記コーディネートプランを優先的に提案し、
前記制御装置は、前記コーディネートプランを提案する際に、複数の前記コーディネートプランをユーザの選択確率に基づき降順にソートしてユーザに提案することを特徴とする請求項7に記載のスマートワードローブの制御方法。
【請求項9】
前記唯一のタグ情報には唯一のコードが含まれており、前記第1の規則には、前記唯一のコードと衣類情報との対応関係が含まれており、前記識別装置は、ワードローブ内の衣類の唯一のタグ情報を取得し、前記制御装置は、唯一のタグに基づいて衣類情報を取得し、前記着衣条件に基づいて衣類情報をデータ分析処理することで、前記着衣条件を満たす着衣を提案し、
前記識別タグは、前記唯一のタグ情報を含む図形コードであり、前記識別装置は前記図形コードをスキャンすることで対応する前記唯一のタグ情報を取得し、
前記図形コードはQRコード(登録商標)又はバーコードであることを特徴とする請求項6~8のいずれか1項に記載のスマートワードローブの制御方法。
【請求項10】
前記識別タグは電子タグであり、内部に前記唯一のタグ情報が記憶されており、前記識別装置は前記電子タグを読み取ることで、内部に記憶されている前記唯一のタグ情報を取得し、
前記識別装置はRFIDリーダを含み、前記唯一のタグ情報は電子タグのTID番号であり、前記第1の規則には前記TID番号と衣類情報との対応関係が含まれており、前記制御装置は、前記RFIDリーダが前記電子タグの前記TID番号を読み取り、前記第1の規則に基づいて対応する衣類情報を取得するよう制御することを特徴とする請求項6~9のいずれか1項に記載のスマートワードローブの制御方法。
【請求項11】
記第2の規則に基づいて衣類情報を解析する際、前記制御装置は、前記識別タグ内の衣類情報が所定の形式で書き込まれているか否かを判断し、所定の形式の場合にはそのまま読み込んで衣類情報を解析するが、所定の形式でない場合、前記制御装置は前記識別タグの前記唯一のタグ情報に基づき、前記第1の規則を用いて衣類情報を解析することを特徴とする請求項6~10のいずれか1項に記載のスマートワードローブの制御方法。
【請求項12】
前記制御装置は、前記第1の規則に基づく衣類情報の解析に失敗した場合、ユーザに対し、前記唯一のタグ情報について対応する衣類情報を編集するとともに、前記唯一のタグ情報とユーザが編集した衣類情報を対応付けて前記第1の規則に追加するよう提示し、次に解析する際には、ユーザが編集した衣類情報を前記第1の規則に基づき取得することを特徴とする請求項6~11のいずれか1項に記載のスマートワードローブの制御方法。
【請求項13】
前記制御装置は、前記第1の規則及び前記第2の規則に基づく衣類情報の解析のいずれにも失敗した場合、ユーザに対し、前記衣類について対応する衣類情報を編集するとともに、各衣類に衣類番号を1つずつ対応付けるよう提示し、前記制御装置は、衣類番号と衣類情報を対応付けて記憶することで識別不可能衣類データベースを形成し、次に解析する際には、前記制御装置がユーザにより入力/選択された情報を取得し、識別不可能衣類データベースから前記衣類の衣類情報を呼び出し、
衣類番号はユーザが編集した番号であるか、
或いは、衣類番号は、前記制御装置がユーザにより編集された衣類情報を取得したあとに自動的に生成される番号であることを特徴とする請求項6~12のいずれか1項に記載のスマートワードローブの制御方法。
【請求項14】
スマートワードローブの制御方法であって、スマートワードローブが、衣類収納装置を更に含み、前記衣類収納装置に複数の衣類収容領域が設けられている制御方法において、
前記制御装置がユーザの着衣条件を取得すると、前記識別装置は前記衣類収納装置内の衣類の識別タグを識別し、前記制御装置は対応する衣類情報を取得すると、衣類情報に基づいて対応する前記衣類収容領域を取得し、且つ、前記着衣条件に基づいて衣類情報をデータ分析処理することで、前記着衣条件を満たす着衣を提案するとともに、対応する衣類の前記衣類収容領域を取得することを特徴とする請求項1に記載のスマートワードローブの制御方法。
【請求項15】
前記識別装置が衣類に設けられた前記識別タグを識別すると、前記制御装置は対応する衣類情報を取得して、衣類情報に基づき対応する前記衣類収容領域を提案するとともに、ここに収容するよう提案し、
前記制御装置がユーザの前記着衣条件を取得すると、前記識別装置は前記衣類収納装置内の衣類の前記識別タグを識別し、前記制御装置は対応する衣類情報を取得すると、衣類情報に基づいて対応する前記衣類収容領域を取得し、且つ、前記着衣条件に基づいて衣類情報をデータ分析処理することで、前記着衣条件を満たす着衣を提案するとともに、着衣の提案内の衣類が位置する前記衣類収容領域を表示し、
衣類情報には、衣類の種別、衣類の材質、適切な出席シーン、適切な着用季節、適切な着用天気が含まれ、前記着衣条件には、出席シーン、適切な季節、適切な天気、適切な温度が含まれることを特徴とする請求項14に記載のスマートワードローブの制御方法。
【請求項16】
前記衣類収容領域は衣類の種別に基づき区画され、前記制御装置は、衣類の種別に基づいて対応する前記衣類収容領域を提案するとともに、ここに収容するよう提案し、前記制御装置は、ユーザの前記着衣条件を取得したあと、衣類の種別に基づいて対応する衣類が位置する前記衣類収容領域を取得するか、
或いは、前記衣類収容領域は機能に基づき区画され、前記制御装置は、衣類の材質に基づいて対応する前記衣類収容領域を提案するとともに、ここに収容するよう提案し、前記制御装置は、ユーザの前記着衣条件を取得したあと、衣類の材質に基づいて対応する衣類が位置する前記衣類収容領域を取得し、
機能に基づき区画される前記衣類収容領域には、換気収容領域、乾燥収容領域、殺菌収容領域、アイロン収容領域、防虫収容領域が含まれ、
衣類の種別に基づき区画される前記衣類収容領域には、アウター収容領域、下着収容領域、スーツ収容領域、スカート収容領域、パンツ収容領域、上着収容領域が含まれることを特徴とする請求項15に記載のスマートワードローブの制御方法。
【請求項17】
前記制御装置は、前記着衣条件に基づいて前記衣類収納装置内の衣類の衣類情報を照合することで前記着衣条件を満たす衣類を取得するとともに、コーディネートルールに基づいて少なくとも1つのコーディネートプランを提案し、且つ、前記コーディネートプラン内の衣類が位置する前記衣類収容領域を表示し、
前記制御装置は、前記コーディネートルールに基づいて少なくとも1つの前記コーディネートプランを提案するとともに、ユーザが選択した前記コーディネートプランを取得して、ユーザが選択した前記コーディネートプラン内の衣類が位置する前記衣類収容領域を表示し、
前記コーディネートルールには、衣類材質のコーディネートルール、衣類タイプのコーディネートルール、カラーコーディネートルール、スタイルコーディネートルール、流行トレンドコーディネートルールが含まれることを特徴とする請求項14又は15に記載のスマートワードローブの制御方法。
【請求項18】
前記制御装置は、ユーザが複数のコーディネートプランから選択した前記コーディネートプランに基づいてユーザの着衣の好みを分析し、且つ、ユーザの着衣の好みに基づいて、その後に提案する前記コーディネートプランを最適化し、
前記制御装置は、ユーザによる前記コーディネートプランの選択確率に基づいて、ユーザの着衣の好みを分析するとともに、ユーザによる選択確率の高い前記コーディネートプランを優先的に提案し、
前記制御装置は、複数の前記コーディネートプランをユーザの選択確率に基づき降順にソートしてユーザに提案することを特徴とする請求項16又は17に記載のスマートワードローブの制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はスマートワードローブの分野に属し、具体的には、スマートワードローブの制御方法及びスマートワードローブに関する。
【背景技術】
【0002】
スマートワードローブは、衣類に設けられた電子タグを識別することで、内部に予め記憶された衣類情報を取得することができる。しかし、実際の応用においては、ユーザの家庭内にある衣類の多くにはRFID電子タグが備わっていない。或いは、電子タグ内の衣類情報は決まった形式のコードタグを採用しているわけではないため、識別装置が衣類情報を識別できず、使用にあたり不便である。また、衣類情報書き込み装置を設置することで、ユーザは、当該衣類情報書き込み装置を利用して自身で編集した衣類情報を決まった形式のコードに変換したあと、電子タグに直接書き込むことが可能となる。これにより、次に衣類を識別する際には、電子タグ内に記憶されている情報から衣類情報を直接取得できるようになる。
【0003】
しかし、実際の市場では、物品上の電子タグに衣類情報が記憶されており、データを書き込めないものがある。また、電子タグに決まった形式の衣類情報が記憶されておらず、制御装置による識別が不可能なことがある。
【0004】
以上に鑑みて、本発明を提案する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする技術的課題は、従来技術の瑕疵を解消し、識別タグで表現可能な記憶内容を情報間の対応関係を利用して拡張することで、衣類情報が記憶されていない/所定の形式で記憶されていない識別タグであっても、衣類情報の媒体となり得、且つ効果的に識別されるスマートワードローブの制御方法及びスマートワードローブを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を実現するために、本発明では以下の技術方案を用いる。
【0007】
スマートワードローブの衣類管理方法であって、ワードローブに予め入れられる各衣類には衣類識別タグが設けられている。スマートワードローブは識別装置と制御装置を含む。識別装置は前記識別タグの唯一のタグ情報を読み取り、制御装置は、第1の規則に基づいて衣類情報を解析する。前記第1の規則には、唯一のタグ情報と衣類情報との対応関係が含まれている。
【0008】
更に、前記唯一のタグ情報には世界で唯一のコードが含まれており、前記第1の規則には、世界で唯一のコードと衣類情報との対応関係が含まれている。制御装置は、前記対応関係に基づいて、前記世界で唯一のタグ情報に対応する衣類情報を取得する。
【0009】
更に、前記識別タグは、唯一のタグ情報を含む図形コードであり、識別装置は前記図形コードをスキャンすることで対応する唯一のタグ情報を取得する。
【0010】
好ましくは、前記図形コードはQRコード(登録商標)又はバーコードである。
【0011】
更に、前記識別タグは電子タグであり、内部に前記唯一のタグ情報が記憶されている。識別装置は前記電子タグを読み取ることで、内部に記憶されている唯一のタグ情報を取得する。
【0012】
好ましくは、前記識別装置はRFIDリーダを含む。前記唯一のタグ情報は電子タグのTID番号であり、前記第1の規則にはTID番号と衣類情報との対応関係が含まれている。制御装置は、RFIDリーダが電子タグのTID番号を読み取り、第1の規則に基づいて対応する衣類情報を取得するよう制御する。
【0013】
更に、スマートワードローブは、制御装置と通信接続する情報記憶装置を含む。前記情報記憶装置には、前記唯一のタグ情報及び/又は前記唯一のタグ情報に対応する当該衣類の衣類情報が記憶される。
【0014】
好ましくは、前記第1の規則は前記情報記憶装置に記憶されている。解析時には、制御装置が前記情報記憶装置に接続されて、識別装置により識別された唯一のタグ情報を前記情報記憶装置に送信するとともに、情報記憶装置から当該唯一のタグに対応する衣類情報を取得する。
【0015】
更に、前記識別タグには、衣類情報コードが記憶される衣類情報コード記憶領域が含まれている。スマートワードローブは、当該記憶領域に記憶されているデータを優先的に読み取り、第2の規則を用いて衣類情報を解析する。そして、解析に成功した場合には、当該衣類情報に基づいて洗濯プログラムを取得するが、解析に失敗した場合には、識別タグの唯一のタグ情報を取得して、第1の規則に基づき衣類情報を解析する。前記第2の規則とは、所定の解析規則に基づいて、衣類情報コードに含まれる衣類情報を解析することをいう。
【0016】
更に、前記識別タグ内の衣類情報コードは所定の形式で書き込まれ、前記第2の規則には所定の解析規則が含まれている。前記制御装置は、前記所定の解析規則に基づいて、前記衣類情報コードを識別可能な衣類情報に解析する。
【0017】
更に、前記第2の規則に基づいて衣類情報を解析する際、制御装置は、識別タグ内の衣類情報が所定の形式で書き込まれているか否かを判断し、所定の形式の場合には、そのまま読み込んで衣類情報を解析するが、所定の形式でない場合、制御装置は識別タグの唯一のタグ情報に基づき、第1の規則を用いて衣類情報を解析する。
【0018】
好ましくは、制御装置は、第1の規則に基づく衣類情報の解析に失敗した場合、ユーザに対し、前記唯一のタグ情報について対応する衣類情報を編集するとともに、前記唯一のタグ情報とユーザが編集した衣類情報を対応付けて第1の規則に追加するよう提示する。これにより、次に衣類を識別する際には、ユーザが編集した衣類情報が第1の規則に基づき取得される。
【0019】
好ましくは、前記スマートワードローブは、制御装置と通信接続する表示装置を含み、前記表示装置に衣類情報を表示する。
【0020】
好ましくは、前記衣類情報とは洗濯パラメータに影響する衣類属性情報であり、衣類の色情報及び/又は衣類の材質情報及び/又は衣類の種別情報を含む。
【0021】
更に、前記識別装置はスマートワードローブに設置されており、衣類がスマートワードローブに入れられる前に各衣類の識別タグを識別するとともに、制御装置によって当該衣類の衣類情報を解析する。
【0022】
更に、前記スマートワードローブは複数の収容空間を含み、各収容空間に前記識別装置が設置されている。前記識別装置は、自身が設置されている収容空間内の全衣類の識別タグをワイヤレススキャン方式で同時に識別する。また、制御装置によって当該収容空間内の全衣類の衣類情報を解析する。
【0023】
スマートワードローブの制御方法であって、スマートワードローブが、衣類収納装置、識別装置及び制御装置を含む。前記制御方法は、以下を含む。
【0024】
識別装置は、衣類収納装置内の衣類の識別タグを識別し、識別タグの唯一のタグ情報を読み取る。制御装置は、第1の規則に基づいてワードローブ内の衣類の衣類情報を解析する。前記第1の規則には、唯一のタグ情報と衣類情報との対応関係が含まれている。
【0025】
制御装置は、ユーザの着衣条件を取得し、前記着衣条件に基づいてワードローブ内の衣類の衣類情報をデータ分析処理することで、前記着衣条件を満たす着衣を提案する。
【0026】
前記制御装置は、着衣条件に基づいてワードローブ内の衣類の衣類情報を分析することで着衣条件を満たす衣類を取得するとともに、コーディネートルールに基づいて少なくとも1つのコーディネートプランを提案する。
【0027】
好ましくは、前記コーディネートルールには、衣類材質のコーディネートルール、衣類タイプのコーディネートルール、カラーコーディネートルール、スタイルコーディネートルール、流行トレンドコーディネートルールが含まれる。前記衣類情報には、適切な出席シーン、着用に適した季節、着用に適した天気、衣類のタイプ、衣類の材質が含まれる。前記着衣条件には、出席シーン、適切な季節、適切な天気、適切な温度が含まれる。
【0028】
衣類タイプのコーディネートルールには、上着とパンツのコーディネート、上着とスカートのコーディネート、ワンピース、スカートスタイルのセットアップが含まれる。
【0029】
制御装置は、コーディネートルールに基づいて少なくとも1つのコーディネートプランを提案したあと、ユーザが選択したコーディネートプランを取得してユーザの着衣の好みを分析するとともに、ユーザの着衣の好みに基づいて、その後に提案するコーディネートプランを最適化する。
【0030】
好ましくは、制御装置は、ユーザによるコーディネートプランの選択確率に基づいて、ユーザの着衣の好みを判断するとともに、ユーザによる選択確率の高いコーディネートプランを優先的に提案する。
【0031】
より好ましくは、前記制御装置は、コーディネートプランを提案する際に、前記複数のコーディネートプランをユーザの選択確率に基づき降順にソートしてユーザに提案する。
【0032】
スマートワードローブは通信モジュールを更に含み、制御装置は、通信モジュールを利用して新作衣類情報を取得する。制御装置は、ユーザの着衣の好みに基づいてユーザの着衣の好みに合う新作衣類を提案することで、ユーザに選択及び購入を助言する。
【0033】
好ましくは、スマートワードローブ内に着衣条件を満たすコーディネートプランが存在しない場合、制御装置は、通信モジュールが取得した新作衣類情報を利用して、ユーザの着衣の好みに合う新作衣類を提案することで、ユーザに選択及び購入を助言する。
【0034】
前記唯一のタグ情報には世界で唯一のコードが含まれており、前記第1の規則には、世界で唯一のコードと衣類情報との対応関係が含まれている。識別装置は、ワードローブ内の衣類の世界で唯一のタグ情報を取得する。制御装置は、世界で唯一のタグに基づいて衣類情報を取得し、前記着衣条件に基づいて衣類情報をデータ分析処理することで、前記着衣条件を満たす着衣を提案する。
【0035】
好ましくは、前記識別タグは、唯一のタグ情報を含む図形コードであり、識別装置は前記図形コードをスキャンすることで対応する唯一のタグ情報を取得する。
【0036】
より好ましくは、前記図形コードはQRコード又はバーコードである。
【0037】
前記識別タグは電子タグであり、内部に前記唯一のタグ情報が記憶されている。識別装置は前記電子タグを読み取ることで、内部に記憶されている唯一のタグ情報を取得する。
【0038】
好ましくは、前記識別装置はRFIDリーダを含む。前記唯一のタグ情報は電子タグのTID番号であり、前記第1の規則にはTID番号と衣類情報との対応関係が含まれている。制御装置は、RFIDリーダが電子タグのTID番号を読み取り、第1の規則に基づいて対応する衣類情報を取得するよう制御する。
【0039】
前記識別タグには衣類情報コードの記憶領域が含まれている。識別装置は、当該記憶領域に記憶されているデータを優先的に読み取り、第2の規則を用いて衣類情報を解析する。そして、解析に成功した場合には当該衣類の衣類情報を取得するが、解析に失敗した場合には、識別タグの唯一のタグ情報を取得して、第1の規則に基づき衣類情報を解析する。
【0040】
前記第2の規則とは、所定の解析規則に基づいて、衣類情報コードに含まれる衣類情報を解析することをいう。
【0041】
好ましくは、前記識別タグ内の衣類情報コードは所定の形式で書き込まれ、前記第2の規則には所定の解析規則が含まれている。前記制御装置は、前記所定の解析規則に基づいて、前記衣類情報コードを識別可能な衣類情報に解析する。
【0042】
より好ましくは、前記第2の規則に基づいて衣類情報を解析する際、制御装置は、識別タグ内の衣類情報が所定の形式で書き込まれているか否かを判断する。そして、所定の形式の場合にはそのまま読み込んで衣類情報を解析するが、所定の形式でない場合、制御装置は識別タグの唯一のタグ情報に基づき、第1の規則を用いて衣類情報を解析する。
【0043】
制御装置は、第1の規則に基づく衣類情報の解析に失敗した場合、ユーザに対し、前記唯一のタグ情報について対応する衣類情報を編集するとともに、前記唯一のタグ情報とユーザが編集した衣類情報を対応付けて第1の規則に追加するよう提示する。これにより、次に解析する際には、ユーザが編集した衣類情報が第1の規則に基づき取得される。
【0044】
制御装置は、第1の規則及び第2の規則に基づく衣類情報の解析のいずれにも失敗した場合、ユーザに対し、当該衣類について対応する衣類情報を編集するとともに、各衣類に衣類番号を1つずつ対応付けるよう提示する。制御装置は、衣類番号と衣類情報を対応付けて記憶することで識別不可能衣類データベースを形成する。これにより、次に解析する際には、制御装置がユーザにより入力/選択された情報を取得し、識別不可能衣類データベースから当該衣類の衣類情報を呼び出す。
【0045】
好ましくは、衣類番号はユーザが編集した番号である。或いは、衣類番号は、制御装置がユーザにより編集された衣類情報を取得したあとに自動的に生成される番号である。
【0046】
スマートワードローブの制御方法であって、スマートワードローブが、衣類収納装置、識別装置及び制御装置を含み、衣類収納装置に複数の衣類収容領域が設けられている。前記制御方法は、以下を含む。
【0047】
制御装置がユーザの着衣条件を取得すると、識別装置は衣類収納装置内の衣類の識別タグを識別する。制御装置は対応する衣類情報を取得すると、衣類情報に基づいて対応する衣類収容領域を取得する。且つ、前記着衣条件に基づいて衣類情報をデータ分析処理することで、前記着衣条件を満たす着衣を提案するとともに、対応する衣類の衣類収容領域を取得する。
【0048】
更に、以下のステップを含む。
【0049】
識別装置が衣類に設けられた識別タグを識別すると、制御装置は対応する衣類情報を取得して、衣類情報に基づき対応する衣類収容領域を提案するとともに、ここに収容するよう提案する。
【0050】
制御装置がユーザの着衣条件を取得すると、識別装置は衣類収納装置内の衣類の識別タグを識別する。制御装置は対応する衣類情報を取得すると、衣類情報に基づいて対応する衣類収容領域を取得する。且つ、前記着衣条件に基づいて衣類情報をデータ分析処理することで、前記着衣条件を満たす着衣を提案するとともに、着衣の提案内の衣類が位置する衣類収容領域を表示する。
【0051】
好ましくは、衣類情報には、衣類の種別、衣類の材質、適切な出席シーン、適切な着用季節、適切な着用天気が含まれ、前記着衣条件には、出席シーン、適切な季節、適切な天気、適切な温度が含まれる。
【0052】
更に、衣類収容領域は衣類の種別に基づき区画される。制御装置は、衣類の種別に基づいて対応する衣類収容領域を提案するとともに、ここに収容するよう提案する。制御装置は、ユーザの着衣条件を取得したあと、衣類の種別に基づいて対応する衣類が位置する衣類収容領域を取得する。
【0053】
或いは、衣類収容領域は機能に基づき区画される。制御装置は、衣類の材質に基づいて対応する衣類収容領域を提案するとともに、ここに収容するよう提案する。制御装置は、ユーザの着衣条件を取得したあと、衣類の材質に基づいて対応する衣類が位置する衣類収容領域を取得する。
【0054】
好ましくは、機能に基づき区画される衣類収容領域には、換気収容領域、乾燥収容領域、殺菌収容領域、アイロン収容領域、防虫収容領域が含まれる。
【0055】
衣類の種別に基づき区画される衣類収容領域には、アウター収容領域、下着収容領域、スーツ収容領域、スカート収容領域、パンツ収容領域、上着収容領域が含まれる。
【0056】
前記制御装置は、着衣条件に基づいて衣類収納装置内の衣類の衣類情報を照合することで着衣条件を満たす衣類を取得するとともに、コーディネートルールに基づいて少なくとも1つのコーディネートプランを提案し、且つ、コーディネートプラン内の衣類が位置する衣類収容領域を表示する。
【0057】
好ましくは、制御装置は、コーディネートルールに基づいて少なくとも1つのコーディネートプランを提案するとともに、ユーザが選択したコーディネートプランを取得して、ユーザが選択したコーディネートプラン内の衣類が位置する衣類収容領域を表示する。
【0058】
より好ましくは、前記コーディネートルールには、衣類材質のコーディネートルール、衣類タイプのコーディネートルール、カラーコーディネートルール、スタイルコーディネートルール、流行トレンドコーディネートルールが含まれる。
【0059】
衣類タイプのコーディネートルールには、上着とパンツのコーディネート、上着とスカートのコーディネート、ワンピース、スカートスタイルのセットアップが含まれる。
【0060】
制御装置は、ユーザが複数のコーディネートプランから選択したコーディネートプランに基づいてユーザの着衣の好みを分析し、且つ、ユーザの着衣の好みに基づいて、その後に提案するコーディネートプランを最適化する。
【0061】
好ましくは、制御装置は、ユーザによるコーディネートプランの選択確率に基づいて、ユーザの着衣の好みを分析するとともに、ユーザによる選択確率の高いコーディネートプランを優先的に提案する。
【0062】
より好ましくは、前記制御装置は、前記複数のコーディネートプランをユーザの選択確率に基づき降順にソートしてユーザに提案する。
【0063】
スマートワードローブは通信モジュールを更に含み、制御装置は、通信モジュールを利用して新作衣類情報を取得する。制御装置は、ユーザの着衣の好みに基づいてユーザの着衣の好みに合う新作衣類を提案することで、ユーザに選択及び購入を助言する。
【0064】
好ましくは、衣類収納装置内に着衣条件を満たすコーディネートプランが存在しない場合、制御装置は、通信モジュールが取得した新作衣類情報を利用して、ユーザの着衣の好みに合う新作衣類を提案することで、ユーザに選択及び購入を助言する。
【0065】
制御装置が衣類情報を取得する方法は、以下を含む。
【0066】
識別装置は、衣類収納装置内の衣類の識別タグを識別し、識別タグの唯一のタグ情報を読み取る。制御装置は、第1の規則に基づいて衣類情報を解析する。前記第1の規則には、唯一のタグ情報と衣類情報との対応関係が含まれている。
【0067】
好ましくは、前記唯一のタグ情報には世界で唯一のコードが含まれており、前記第1の規則には、世界で唯一のコードと衣類情報との対応関係が含まれている。識別装置は、衣類収納装置内の衣類の世界で唯一のタグ情報を取得し、制御装置は第1の規則に基づいて衣類情報を解析する。
【0068】
好ましくは、前記識別タグは、唯一のタグ情報を含む図形コードであり、識別装置は前記図形コードをスキャンすることで対応する唯一のタグ情報を取得する。
【0069】
好ましくは、前記図形コードはQRコード又はバーコードである。
【0070】
前記識別タグは電子タグであり、内部に前記唯一のタグ情報が記憶されている。識別装置は前記電子タグを読み取ることで、内部に記憶されている唯一のタグ情報を取得する。
【0071】
好ましくは、識別装置はRFIDリーダを含む。前記唯一のタグ情報は電子タグのTID番号であり、前記第1の規則にはTID番号と衣類情報との対応関係が含まれている。RFIDリーダは電子タグのTID番号を読み取り、制御装置は、第1の規則に基づいて対応する衣類情報を取得する。
【0072】
前記識別タグには衣類情報コードの記憶領域が含まれている。識別装置は当該記憶領域に記憶されているデータを優先的に読み取り、第2の規則を用いて衣類情報を解析する。そして、解析に成功した場合には当該衣類の衣類情報を取得するが、解析に失敗した場合には、識別タグの唯一のタグ情報を取得して、第1の規則に基づき衣類情報を解析する。
【0073】
前記第2の規則とは、所定の解析規則に基づいて、衣類情報コードに含まれる衣類情報を解析することをいう。
【0074】
好ましくは、前記識別タグ内の衣類情報コードは所定の形式で書き込まれ、前記第2の規則には所定の解析規則が含まれている。前記制御装置は、前記所定の解析規則に基づいて、前記衣類情報コードを識別可能な衣類情報に解析する。
【0075】
より好ましくは、前記第2の規則に基づいて衣類情報を解析する際、制御装置は、識別タグ内の衣類情報が所定の形式で書き込まれているか否かを判断する。そして、所定の形式の場合にはそのまま読み込んで衣類情報を解析するが、所定の形式でない場合、制御装置は識別タグの唯一のタグ情報に基づき、第1の規則を用いて衣類情報を解析する。
【0076】
制御装置は、第1の規則に基づく衣類情報の解析に失敗した場合、ユーザに対し、前記唯一のタグ情報について対応する衣類情報を編集するとともに、前記唯一のタグ情報とユーザが編集した衣類情報を対応付けて第1の規則に追加するよう提示する。これにより、次に解析する際には、ユーザが編集した衣類情報が第1の規則に基づき取得される。
【0077】
上記の制御方法を用いるスマートワードローブを提供する。
【発明の効果】
【0078】
上記の技術方案を用いることで、本発明は、従来技術と比較して以下の有益な効果を有する。
【0079】
本発明によれば、情報間の対応関係を利用して識別タグで表現可能な記憶内容を拡張することで、衣類情報が記憶されていない/所定の形式で記憶されていない識別タグであっても、衣類情報の媒体となり得、且つ効果的に識別される。
【0080】
本発明における当該図形コードを用いて対応する唯一のタグ情報を取得してから、当該唯一のタグ情報と具体的な衣類情報との対応関係から完全な衣類情報を取得するとの方式によれば、これら衣類タグのスマート利用を容易に拡張可能である。
【0081】
識別タグに衣類情報コードが記憶されている場合には、優先的に当該衣類情報コードに基づき、第2の規則を用いて解析することで衣類情報を取得する。また、制御装置は、第2の規則による衣類情報の解析に失敗した場合、更に第1の規則を用いて衣類情報を解析する。つまり、本発明による新たな衣類情報記憶方式と従来の電子タグによる情報記憶方式との互換性について十分に考慮している。よって、衣類情報記憶メカニズムが異なる衣類情報を解析する際の課題を同一のシステムで解決可能である。これにより、衣類情報コードが記憶されている識別タグと衣類情報コードが記憶されていない識別タグの双方を識別して衣類情報を取得することが可能となる。
【0082】
本発明における衣類情報と識別タグを用いる記憶方式では、「第3者」である情報記憶装置を利用しているため、端末を通じて衣類情報の取得又は編集を容易に実現可能である。よって、従来のような識別タグに対応する情報が全て識別タグ内に直接記憶され、内容をユーザ自身で編集することができないとの弊害が解消されるため、RFIDに基づくスマート機能の更なる拡張が可能となる。
【0083】
本発明における衣類識別装置はスマートワードローブに固定され、スマートワードローブに衣類を入れる前に各衣類の識別タグを識別可能である。或いは、各収容空間内に設置された識別タグによって、当該収容空間に収容される全ての衣類の識別タグを同時に識別する。これによれば、衣類情報の識別速度が更に向上するため、大量の衣類が収容されたスマートワードローブの利用に適している。
【0084】
本発明のスマートワードローブの衣類管理方法では、スマートワードローブによって、衣類の識別タグの衣類情報について迅速な識別又は編集が実現される。これにより、衣類に対し、衣類情報に基づくスマート利用がなされるため、更に大きな可能性が提供される。
【0085】
制御装置は、識別タグの唯一のタグ情報に基づいて衣類情報を取得する。これにより、各種の異なる識別タグに対応する衣類情報が取得されるため、衣類情報が記憶されていない識別タグから衣類情報を取得できないとの問題が回避される。
【0086】
制御装置は、前記着衣条件に基づき、唯一のタグ情報から取得した衣類情報をデータ分析処理することで、前記着衣条件を満たす着衣を提案する。これにより、ユーザが衣類のコーディネートに要する時間が節約されるため、いっそう利用しやすくなる。
【0087】
本発明によれば、情報間の対応関係を利用して識別タグで表現可能な記憶内容を拡張することで、衣類情報が記憶されていない/所定の形式で記憶されていない識別タグであっても、衣類情報の媒体となり得、且つ効果的に識別される。
【0088】
第1の規則及び第2の規則のいずれでも衣類情報を解析できなかった場合、ユーザは、衣類情報を編集するとともに衣類番号を取得し、衣類情報と衣類番号を対応付けて記憶することで識別不可能衣類データベースを形成する。制御装置は、ユーザが選択/入力した情報に基づいて当該衣類の衣類情報を取得する。これにより、個別では識別不可能な衣類があったとしても、識別不可能衣類データベースから当該衣類の衣類情報を呼び出すことで、コーディネートプランのスマート提案に関与させられる。
【0089】
制御装置は、衣類情報に基づいて着衣を提案するとともに、衣類の衣類収容領域を取得する。よって、ユーザは取得した衣類収容領域から衣類を探しやすく、いっそうの時間節約となる。また、制御装置は衣類情報に基づいてコーディネートプランを提案するため、ユーザがコーディネートに要する時間が節約され、ユーザエクスペリエンスが良好となる。
【0090】
以下に、図面を組み合わせて、本発明の具体的実施形態につき更に詳細に述べる。
【図面の簡単な説明】
【0091】
図1図1は、本発明におけるスマートワードローブの衣類管理方法の好ましいロジックチャートである。
図2図2は、本発明のスマートワードローブの衣類管理方法における好ましいスマートワードローブ構造を示す図である。
図3図3は、本発明のスマートワードローブの衣類管理方法における好ましい別のスマートワードローブ構造を示す図である。
図4図4は、本発明の制御方法のフローチャートである。
図5図5は、本発明におけるスマートワードローブの制御方法のフローチャートである。
図6図6は、本発明のスマートワードローブの制御方法で衣類情報を取得する過程のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0092】
本発明における実施例の目的、技術方案及び利点をより明確とすべく、以下に、本発明の実施例における図面を組み合わせて、実施例の技術方案につき明瞭簡潔に述べる。なお、以下の実施例は本発明を説明するためのものであって、本発明の範囲を制限するものではない。
【0093】
図1図3に示すように、本発明は、衣類管理方法を含むスマートワードローブの制御方法を開示する。前記衣類管理方法では、ワードローブに予め入れられる各衣類に衣類識別タグが設けられている。スマートワードローブは識別装置2と制御装置を含む。識別装置2は前記識別タグの唯一のタグ情報を読み取り、制御装置は第1の規則に基づいて衣類情報を解析する。前記第1の規則には、唯一のタグ情報と衣類情報との対応関係が含まれている。情報間の対応関係を利用して識別タグで表現可能な記憶内容を拡張することで、衣類情報が記憶されていない/所定の形式で記憶されていない識別タグであっても、衣類情報の媒体となり得、且つ効果的に識別される。
【実施例1】
【0094】
本実施例では、スマートワードローブの衣類管理方法を提供する。当該方法では、ワードローブに予め入れられる各衣類に衣類識別タグが設けられている。スマートワードローブは識別装置と制御装置を含む。識別装置は前記識別タグの唯一のタグ情報を読み取り、制御装置は第1の規則に基づいて衣類情報を解析する。前記第1の規則には、唯一のタグ情報と衣類情報との対応関係が含まれている。
【0095】
上記の方案において、スマートワードローブは識別タグの唯一のタグ情報に基づいて衣類情報を取得する。これにより、各種の異なる識別タグに対応する衣類情報を取得可能となり、識別タグで表現可能な記憶内容が拡張される。よって、衣類情報が記憶されていない/所定の形式で記憶されていない識別タグであっても、衣類情報の媒体となり得、且つ効果的に識別される。
【0096】
好ましくは、前記唯一のタグ情報とは、前記識別タグに記憶されて当該識別タグの唯一の個性を標識する固有の情報である。
【0097】
好ましくは、前記唯一のタグ情報には世界で唯一のコードが含まれており、前記第1の規則には、世界で唯一のコードと衣類情報との対応関係が含まれている。制御装置は、前記対応関係に基づいて、前記世界で唯一のタグ情報に対応する衣類情報を取得する。
【0098】
上記の方案において、唯一のタグ情報には世界で唯一のコードが含まれているため、識別による誤った衣類情報の取得が効果的に防止される。
【0099】
好ましくは、前記識別タグは唯一のタグ情報を含む図形コードであり、識別装置は前記図形コードをスキャンすることで対応する唯一のタグ情報を取得する。
【0100】
上記の方案において、好ましくは、当該識別タグは衣類に縫い付けられた小型のタグであり、タグに前記図形コードが印刷されている。洗濯の過程で、識別装置は前記図形コードをスキャンして対応する唯一のタグ情報を取得する。
【0101】
好ましくは、前記図形コードはQRコード又はバーコードである。
【0102】
好ましくは、前記識別タグは電子タグであり、内部に前記唯一のタグ情報が記憶されている。識別装置は前記識別タグを読み取ることで、内部に記憶されている唯一のタグ情報を取得する。
【0103】
好ましくは、前記識別タグはRFID電子タグであり、前記識別装置がRFIDリーダを含んでいる。また、前記唯一のタグ情報はRFID電子タグのTID番号であり、前記第1の規則にはTID番号と衣類情報との対応関係が含まれている。制御装置は、RFIDリーダがRFID電子タグのTID番号を読み取り、第1の規則に基づいて対応する衣類情報を取得するよう制御する。
【0104】
スマートワードローブは、制御装置と通信接続する情報記憶装置を更に含む。前記情報記憶装置には、前記唯一のタグ情報及び/又は前記唯一のタグ情報に対応する当該衣類の衣類情報が記憶される。
【0105】
好ましくは、前記第1の規則は前記情報記憶装置に記憶されている。解析時には、制御装置が前記情報記憶装置に接続されて、識別装置により識別された唯一のタグ情報を前記情報記憶装置に送信するとともに、情報記憶装置から当該唯一のタグに対応する衣類情報を取得する。
【0106】
好ましくは、前記情報記憶装置はクラウドサーバであり、第1の規則はクラウドサーバに記憶されている。解析時には、制御装置が前記クラウドサーバに接続されて、識別された唯一のタグ情報を前記クラウドサーバに送信することで衣類情報を解析するとともに、解析した衣類情報をクラウドサーバから取得する。
【0107】
上記の方案では、第1の規則をクラウドサーバに記憶することでデータの安全性を保障しているため、IoTスマートワードローブでの使用に適している。また、制御装置が対応する衣類情報を取得するのにも便利である。
【0108】
本実施例において、前記識別タグには、衣類情報コードが記憶される衣類情報コード記憶領域が含まれている。スマートワードローブは当該記憶領域に記憶されているデータを優先的に読み取り、第2の規則を用いて衣類情報を解析する。そして、解析に成功した場合には、当該衣類情報に基づいて洗濯プログラムを取得するが、解析に失敗した場合には、識別タグの唯一のタグ情報を取得して、第1の規則に基づき衣類情報を解析する。前記第2の規則とは、所定の解析規則に基づいて、衣類情報コードに含まれる衣類情報を解析することをいう。
【0109】
上記の方案において、識別タグに衣類情報コードが記憶されている場合には、優先的に当該衣類情報コードに基づき、第2の規則を用いて解析することで衣類情報を取得する。制御装置は、第2の規則による衣類情報の解析に失敗した場合、更に第1の規則を用いて衣類情報を解析する。これにより、衣類情報コードが記憶されている識別タグと衣類情報コードが記憶されていない識別タグの双方を識別して衣類情報を取得することが可能となる。情報間の対応関係を利用して識別タグで表現可能な記憶内容を拡張することで、衣類情報が記憶されていない/所定の形式で記憶されていない識別タグであっても、衣類情報の媒体となり得、且つ効果的に識別される。
【0110】
好ましくは、前記識別タグ内の衣類情報コードは所定の形式で書き込まれ、前記第2の規則には所定の解析規則が含まれている。前記制御装置は、前記所定の解析規則に基づいて、前記衣類情報コードを識別可能な衣類情報に解析する。
【0111】
前記第2の規則に基づいて衣類情報を解析する際、制御装置は、識別タグ内の衣類情報が所定の形式で書き込まれているか否かを判断する。そして、所定の形式の場合には、そのまま読み込んで衣類情報を解析する。一方、所定の形式でない場合、制御装置は識別タグの唯一のタグ情報に基づき、第1の規則を用いて衣類情報を解析する。
【0112】
好ましくは、制御装置が前記第2の規則に基づく衣類情報の解析に失敗する場合には、前記衣類情報コードを解析できない場合、又は、誤った衣類情報が解析される場合が含まれる。制御装置は、第2の規則では前記衣類情報コードを解析できない場合、或いは、誤った衣類情報が解析された場合には、識別装置が識別タグの唯一のタグ情報を読み取り、第1の規則に基づいて対応する衣類情報を取得するよう制御する。
【0113】
好ましくは、制御装置は、第1の規則に基づく衣類情報の解析に失敗した場合、ユーザに対し、前記唯一のタグ情報について対応する衣類情報を編集するとともに、前記唯一のタグ情報とユーザが編集した衣類情報を対応付けて第1の規則に追加するよう提示する。これにより、次に衣類を識別する際には、ユーザが編集した衣類情報が第1の規則に基づき取得される。好ましくは、前記スマートワードローブは、制御装置と通信接続する表示装置を含み、前記表示装置に衣類情報を表示する。好ましくは、前記衣類情報とは洗濯パラメータに影響する衣類属性情報であり、衣類の色情報及び/又は衣類の材質情報及び/又は衣類の種別情報を含む。
【0114】
図2に示すように、本実施例におけるスマートワードローブ1では、前記識別装置2がスマートワードローブ1に設置されており、衣類がスマートワードローブ1に入れられる前に各衣類の識別タグを識別するとともに、制御装置によって当該衣類の衣類情報を解析する。
【0115】
本実施例におけるスマートワードローブの衣類管理方法の好ましいロジックチャートを示す図1を参照して、当該方法は以下のステップを含む。
【0116】
S1:識別装置が識別タグに記憶されている衣類情報コードを読み取り、制御装置が第2の規則を用いて前記衣類情報コードを解析する。
【0117】
S2:制御装置は解析に成功したか否かを判断し、成功した場合には解析した衣類情報をそのまま取得してステップS6に進むが、成功しなかった場合にはステップS3に進む。
【0118】
S3:制御装置は、識別装置が前記識別タグの唯一のタグ情報を読み取り、第1の規則に基づいて対応する衣類情報を解析するよう制御する。
【0119】
S4:制御装置は解析に成功したか否かを判断し、成功した場合には解析した衣類情報をそのまま取得してステップS6に進むが、成功しなかった場合には、ユーザに対し、当該唯一のタグ情報について対応する衣類情報を編集するよう提示する。
【0120】
S5:制御装置は、前記唯一のタグ情報とユーザが編集した衣類情報との対応関係を第1の規則に追加するよう制御する。
【0121】
S6:制御装置は、前記衣類情報に基づいて洗濯プログラムを取得する。
【実施例2】
【0122】
本実施例では、実施例1における識別装置の設置及び識別方式について補足する。図3に示すように、本実施例の前記スマートワードローブ1は複数の収容空間3を含み、各収容空間3に前記識別装置2が設置されている。前記識別装置2は、自身が設置されている収容空間3内の全衣類の識別タグをワイヤレススキャン方式で同時に識別する。また、当該収容空間3内の全衣類の衣類情報を制御装置によって解析する。この方式によれば、衣類情報の識別速度が更に向上するため、大量の衣類が収容されたスマートワードローブの利用に適している。
【実施例3】
【0123】
実施例3では、実施例1又は2を元に、当該スマートワードローブの衣類管理方法における衣類情報の編集制御について更に詳細に開示する。制御装置は、識別装置が識別タグの唯一のタグ情報を読み取るよう制御するとともに、衣類情報編集装置(好ましくは、例えばスマートフォンのようなユーザが携帯可能な端末とする)が、ユーザによる前記唯一のタグ情報に対する衣類情報の編集操作を受信するよう制御する。また、ユーザが編集した衣類情報を情報処理することで、所定の形式の衣類情報コードを生成するとともに、前記唯一のタグ情報と、対応する所定の形式の衣類情報コードとを対応付けて第1の規則に追加するよう制御する。
【0124】
好ましくは、ユーザが入力する衣類情報は自由に編集される衣類情報であり、制御装置は、ユーザが編集した衣類情報からキーワードを抽出することで衣類の属性情報を取得するとともに、前記衣類の属性情報を所定の形式の衣類情報コードに変換する。
【0125】
好ましくは、制御装置が所定の形式の衣類情報コードを生成する過程では、ユーザが編集した衣類情報からキーワードを抽出することで各衣類属性情報を取得し、所定の規則で各衣類属性情報をそれぞれ所定のコードに変換する。且つ、各所定のコードを直列に組み合わせることで、前記所定の形式の衣類情報コードを形成する。
【0126】
好ましくは、制御装置は、ユーザが編集した衣類情報のうちの衣類の材質属性情報、衣類の色属性情報、衣類の種別属性情報、衣類の規格属性情報、衣類のメーカー属性情報を抽出し、所定の規則で各属性情報をそれぞれ所定の材質情報コード、色情報コード、種別情報コード、規格情報コード、メーカー情報コードに変換する。且つ、所定の順序及び形式で各情報コードを直列に組み合わせることで前記所定の形式の衣類情報コードを形成するとともに、前記第1の規則に追加する。
【0127】
好ましくは、識別タグが識別され、衣類情報が編集及び記憶されたあとに、再び識別装置により識別される場合、制御装置は、識別装置が識別した唯一のタグ情報に基づいて、第1の規則により対応する衣類情報コードを取得するとともに、所定の解析規則(実施例1の第2の規則と同じ)を用いて識別可能な衣類情報を解析する。即ち、本実施例では、識別タグに記憶されている衣類情報コードと、ユーザが編集した衣類情報を制御装置又は衣類情報編集装置により情報処理することで生成される所定の形式の衣類情報コードとが同じ規則及び形式で記憶される。これにより、衣類情報を解析する際には、同一の解析規則(即ち、第2の規則)で衣類情報が解析される。
【0128】
好ましくは、前記制御装置が、所定の解析規則(第2の規則)を用いて識別可能な衣類情報を解析する際には、所定の解析規則における長さの形式に基づいて、所定の形式の衣類情報コードを複数のサブコードに分割するとともに、各サブコードをそれぞれ対応する衣類属性情報に解析する。
【0129】
好ましくは、前記識別タグは衣類情報を記憶する記憶領域を含んでおり、当該記憶領域に所定の形式の衣類情報コードが記憶される。前記制御装置は、識別装置が前記記憶領域から所定の形式の衣類情報コードを直接読み取るよう制御する。或いは、制御装置は、識別装置が識別タグの唯一のタグ情報を読み取って、第1の規則により対応する所定の形式の衣類情報コードを間接的に取得するよう制御する。その後、制御装置は、所定の解析規則(第2の規則)に基づいて、識別可能な衣類情報を解析する。
【0130】
好ましくは、前記制御装置は、識別装置が優先的に前記記憶領域を読み取り、第2の規則を用いて当該記憶領域に記憶されているデータを解析するよう制御する。そして、解析に成功した場合には制御を終了するが、成功しなかった場合には、識別装置が前記唯一のタグ情報を更に読み取り、前記第1の規則により所定の形式の衣類情報コードを取得するとともに、第2の規則を用いて前記所定の形式の衣類情報コードを解析するよう制御する。
【0131】
好ましくは、前記制御装置は、第1の規則では所定の形式の衣類情報コードを取得できなかった場合、ユーザに対し、前記唯一のタグ情報について衣類情報を編集するとともに、ユーザが編集した衣類情報を情報処理することで所定の形式の衣類情報コードを取得し、前記第1の規則に保存するよう提示する。
【実施例4】
【0132】
衣類収納装置、識別装置及び制御装置を含むスマートワードローブの制御方法であって、以下を含む。
【0133】
識別装置は、衣類収納装置内の衣類の識別タグを識別し、識別タグの唯一のタグ情報を読み取る。制御装置は、第1の規則に基づいてワードローブ内の衣類の衣類情報を解析する。前記第1の規則には、唯一のタグ情報と衣類情報との対応関係が含まれている。
【0134】
制御装置は、ユーザの着衣条件を取得し、前記着衣条件に基づいてワードローブ内の衣類の衣類情報をデータ分析処理することで、前記着衣条件を満たす着衣を提案する。
【0135】
上記の方案において、制御装置は、識別タグの唯一のタグ情報に基づいて衣類情報を取得する。これにより、各種の異なる識別タグに対応する衣類情報を取得可能となるため、衣類情報が記憶されていない識別タグから衣類情報を取得できないとの問題が回避される。また、制御装置は、識別タグの唯一のタグ情報に基づいて衣類情報を取得するとともに、前記着衣条件に基づいてワードローブ内の衣類の衣類情報をデータ分析処理することで、前記着衣条件を満たす着衣を提案する。これにより、ユーザに対しスマートな着衣の提案がなされるため、人々の生活が便利となり、適切な衣類選択の助けとなる。また、ユーザが衣類を選択するにあたり多くの時間が節約される。
【0136】
更に、前記制御装置は、着衣条件に基づいてワードローブ内の衣類の衣類情報を分析することで着衣条件を満たす衣類を取得するとともに、コーディネートルールに基づいて少なくとも1つのコーディネートプランを提案する。
【0137】
制御装置は、まず着衣条件に基づいて適切な衣類を選択してから、着用ルールに基づきコーディネートプランを提案するため、更なるスマート化がなされる。例えば、夏服、上着、綿麻、宴会に適切な衣類Aと、夏服、スカート、シルク、宴会に適切な衣類Bが提案される。
【0138】
ユーザが宴会に適切と入力すると、制御装置は、スマートワードローブ内の衣類の唯一のタグ情報を取得する。そして、制御装置は、第1の規則に基づいて、夏服、上着、綿麻、宴会に適切という衣類Aの衣類情報と、夏服、スカート、シルク、宴会に適切という衣類Bの衣類情報を解析する。また、宴会に適切との条件に基づいて衣類A及び衣類Bを選択すると、上着にスカートを合わせるというコーディネートルールに基づき、A+Bというコーディネートプランを取得してユーザに提案する。
【0139】
好ましくは、前記コーディネートルールには、衣類材質のコーディネートルール、衣類タイプのコーディネートルール、カラーコーディネートルール、スタイルコーディネートルール、流行トレンドコーディネートルールが含まれる。
【0140】
前記衣類情報には、適切な出席シーン、着用に適した季節、着用に適した天気、衣類のタイプ、衣類の材質が含まれる。
【0141】
前記着衣条件には、出席シーン、適切な季節、適切な天気、適切な温度が含まれる。
【0142】
衣類タイプのコーディネートルールには、上着とパンツのコーディネート、上着とスカートのコーディネート、ワンピース、スカートスタイルのセットアップが含まれる。
【0143】
更に、制御装置は、コーディネートルールに基づいて少なくとも1つのコーディネートプランを提案したあと、ユーザが選択したコーディネートプランを取得して、ユーザの着衣の好みを分析する。且つ、ユーザの着衣の好みに基づいて、その後に提案するコーディネートプランを最適化する。
【0144】
好ましくは、制御装置は、ユーザによるコーディネートプランの選択確率に基づいて、ユーザの着衣の好みを判断するとともに、ユーザによる選択確率の高いコーディネートプランを優先的に提案する。
【0145】
ユーザの選択に基づいてユーザの着衣の好みを分析する際には、例えば、ユーザが何度もスポーツウェアを選択した場合、ユーザがスポーツ系のファッションを好むと分析し、次に提案するときには、選択したスポーツ系の衣類を多めにコーディネートすることでユーザのニーズを満たす。
【0146】
より好ましくは、前記制御装置は、コーディネートプランを提案する際に、前記複数のコーディネートプランをユーザの選択確率に基づき降順にソートしてユーザに提案する。
【0147】
ユーザが選択しやすいよう、ユーザが好むタイプを優先位置に配置することで、いっそうユーザフレンドリー化される。
【0148】
更に、スマートワードローブは通信モジュールを含み、制御装置は、通信モジュールを利用して新作衣類情報を取得する。また、制御装置は、ユーザの着衣の好みに基づいてユーザの着衣の好みに合う新作衣類を提案することで、ユーザに選択及び購入を助言する。
【0149】
ユーザの着衣の好みに基づき、設置した通信モジュールによってユーザに新作衣類を提案し、選択及び購入を助言するため、ユーザにとって利便性がよい。
【0150】
このような新作衣類の購入提案方式は、スマートワードローブ内に着衣条件を満たすコーディネートプランが存在しない場合に特に適している。制御装置は、通信モジュールが取得した新作衣類情報を利用し、ユーザの着衣の好みに合う新作衣類を提案することで、ユーザに選択及び購入を助言する。これにより、ユーザが衣類を選択及び購入するための時間が節約され、生活がより便利且つスピーディーとなる。
【実施例5】
【0151】
本実施例では、実施例4における唯一のタグ情報から衣類情報を取得する過程を更に限定する。前記唯一のタグ情報には世界で唯一のコードが含まれており、前記第1の規則には、世界で唯一のコードと衣類情報との対応関係が含まれている。識別装置は、ワードローブ内の衣類の世界で唯一のタグ情報を取得する。また、制御装置は、世界で唯一のタグに基づいて衣類情報を取得し、前記着衣条件に基づいて衣類情報をデータ分析処理することで、前記着衣条件を満たす着衣を提案する。
【0152】
上記の方案において、制御装置は、識別タグの唯一のタグ情報に基づいて衣類情報を取得する。これにより、各種の異なる識別タグに対応する衣類情報を取得可能となるため、衣類情報が記憶されていない識別タグから衣類情報を取得できないとの問題が回避される。
【0153】
上記の方案において、唯一のタグ情報には世界で唯一のコードが含まれているため、識別による誤った衣類情報の取得が効果的に防止される。
【0154】
好ましくは、前記識別タグは、唯一のタグ情報を含む図形コードであり、識別装置は前記図形コードをスキャンすることで対応する唯一のタグ情報を取得する。
【0155】
上記の方案において、好ましくは、当該識別タグは衣類に縫い付けられた小型のタグであり、タグに前記図形コードが印刷されている。識別装置は、前記図形コードをスキャンして対応する唯一のタグ情報を取得する。
【0156】
より好ましくは、前記図形コードはQRコード又はバーコードである。
【0157】
更に、前記識別タグは電子タグであり、内部に前記唯一のタグ情報が記憶されている。識別装置は前記電子タグを読み取ることで、内部に記憶されている唯一のタグ情報を取得する。
【0158】
好ましくは、前記識別装置はRFIDリーダを含む。前記唯一のタグ情報は電子タグのTID番号であり、前記第1の規則にはTID番号と衣類情報との対応関係が含まれている。制御装置は、RFIDリーダが電子タグのTID番号を読み取り、第1の規則に基づいて対応する衣類情報を取得するよう制御する。
【0159】
好ましくは、スマートワードローブは更に端末を含む。前記識別装置は衣類収納装置又は端末に設けられ、前記制御装置は衣類収納装置又は端末に設けられる。衣類収納装置と端末はクラウドサーバを介して通信接続される。また、前記第1の規則は、衣類収納装置/端末/クラウドサーバに記憶される。
【0160】
当該端末は衣類収納装置にワイヤレス接続される。端末は、当該衣類収納装置を遠隔制御するために用いられる。第1の規則が端末に記憶されている場合、識別装置は、唯一のタグ情報を識別したあと、これを端末に送信する。端末は当該唯一のタグ情報を受信すると、第1の規則に基づいて解析し、解析の結果を衣類収納装置に送信する。また、制御装置は、前記着衣条件に基づいて衣類収納装置内の衣類の衣類情報をデータ分析処理することで、前記着衣条件を満たす着衣を提案する。
【0161】
好ましくは、前記第1の規則はクラウドサーバに記憶される。唯一のタグ情報が識別されたあと、制御装置は前記クラウドサーバに接続され、識別された唯一のタグ情報を前記クラウドサーバに送信することで衣類情報を解析するとともに、解析した衣類情報をクラウドサーバから取得する。
【0162】
上記の方案では、第1の規則をクラウドサーバに記憶することでデータの安全性を保障しているため、IoTスマートワードローブでの使用に適している。且つ、端末及びスマートワードローブによる衣類情報のスマート取得に便利である。
【0163】
更に、前記識別タグには衣類情報コードの記憶領域が含まれている。識別装置は当該記憶領域に記憶されているデータを優先的に読み取り、第2の規則を用いて衣類情報を解析する。そして、解析に成功した場合には当該衣類の衣類情報を取得するが、解析に失敗した場合には、識別タグの唯一のタグ情報を取得して、第1の規則に基づき衣類情報を解析する。
【0164】
前記第2の規則とは、所定の解析規則に基づいて、衣類情報コードに含まれる衣類情報を解析することをいう。
【0165】
上記の方案において、識別タグに衣類情報コードが記憶されている場合には、優先的に当該衣類情報コードに基づき、第2の規則を用いて解析することで衣類情報を取得する。制御装置は、第2の規則による衣類情報の解析に失敗した場合、更に第1の規則を用いて衣類情報を解析する。これにより、衣類情報コードが記憶されている識別タグと衣類情報コードが記憶されていない識別タグの双方を識別して衣類情報を取得することが可能となる。
【0166】
好ましくは、前記識別タグ内の衣類情報コードは所定の形式で書き込まれ、前記第2の規則には所定の解析規則が含まれている。前記制御装置は、前記所定の解析規則に基づいて、前記衣類情報コードを識別可能な衣類情報に解析する。
【0167】
より好ましくは、前記第2の規則に基づいて衣類情報を解析する際、制御装置は、識別タグ内の衣類情報が所定の形式で書き込まれているか否かを判断する。そして、所定の形式の場合には、そのまま読み込んで衣類情報を解析する。一方、所定の形式でない場合、制御装置は識別タグの唯一のタグ情報に基づき、第1の規則を用いて衣類情報を解析する。
【0168】
制御装置は、第1の規則に基づく衣類情報の解析に失敗した場合、ユーザに対し、前記唯一のタグ情報について対応する衣類情報を編集するとともに、前記唯一のタグ情報とユーザが編集した衣類情報を対応付けて第1の規則に追加するよう提示する。これにより、次に解析する際には、ユーザが編集した衣類情報が第1の規則に基づき取得される。
【0169】
好ましくは、前記端末は、ユーザによる対応する衣類情報の編集又は情報の入力に用いられる情報編集装置を含む。ユーザは衣類情報を自由に編集してもよいし、ユーザが既定の形式に従い衣類情報を編集するよう端末で制御してもよい。
【0170】
好ましいスマートワードローブの制御方法を示す図4を参照する。当該方法は以下のステップを含む。
【0171】
S1:識別装置が識別タグに記憶されている衣類情報コードを読み取り、制御装置が第2の規則を用いて前記衣類情報コードを解析する。
【0172】
S2:制御装置は解析に成功したか否かを判断し、成功した場合には、解析した衣類情報をそのまま取得してステップS6に進むが、成功しなかった場合にはステップS3に進む。
【0173】
S3:制御装置は、識別装置が前記識別タグの唯一のタグ情報を読み取り、第1の規則に基づいて対応する衣類情報を解析するよう制御する。
【0174】
S4:制御装置は解析に成功したか否かを判断し、成功した場合には解析した衣類情報をそのまま取得してステップS6に進むが、成功しなかった場合には、ユーザに対し、当該唯一のタグ情報について対応する衣類情報を編集するよう提示する。
【0175】
S5:制御装置は、前記唯一のタグ情報とユーザが編集した衣類情報との対応関係を第1の規則に追加するよう制御する。
【0176】
S6:制御装置は着衣条件を取得し、着衣条件に基づいてワードローブ内の衣類の衣類情報をデータ分析処理することで、前記着衣条件を満たす着衣を提案する。
【0177】
更に、制御装置は、第1の規則及び第2の規則に基づく衣類情報の解析のいずれにも失敗した場合、ユーザに対し、当該衣類について対応する衣類情報を編集するとともに、各衣類に衣類番号を1つずつ対応付けるよう提示する。制御装置は、衣類番号と衣類情報を対応付けて記憶することで、識別不可能衣類データベースを形成する。これにより、次に解析する際には、制御装置がユーザにより入力/選択された情報を取得し、識別不可能衣類データベースから当該衣類の衣類情報を呼び出す。
【0178】
第1の規則及び第2の規則のいずれでも衣類情報を解析できなかった場合、ユーザは、衣類情報を編集するとともに衣類番号を取得し、衣類情報と衣類番号を対応付けて記憶することで識別不可能衣類データベースを形成する。制御装置は、ユーザが選択/入力した情報に基づいて当該衣類の衣類情報を取得する。これにより、個別では識別不可能な衣類があったとしても、識別不可能衣類データベースから当該衣類の衣類情報を呼び出すことで、コーディネートプランのスマート提案に関与させられる。
【0179】
好ましくは、情報編集装置が取得するユーザにより入力/選択される情報には、衣類描写情報/衣類情報/衣類情報/衣類情報に対応する衣類番号が含まれる。制御装置は、衣類描写情報/衣類情報/衣類情報/衣類番号に基づいて、識別不可能衣類データベースから対応する衣類の衣類情報を呼び出す。
【0180】
方案1:識別装置が当該衣類を再び識別する場合、情報編集装置はユーザが入力した衣類情報を取得する。また、制御装置は、ユーザが入力した衣類情報に基づいて、識別不可能衣類データベースから対応する衣類の衣類情報を呼び出す。衣類情報には、複数の衣類属性情報が含まれ得る。
【0181】
例えば、衣類Aの衣類情報が、綿100%、白色、シャツ、海瀾之家(Heilan Home,HLA)であるとする。識別装置は衣類Aを再び識別する際に、情報編集装置に情報を入力するようユーザに提示する。ユーザが、情報編集装置に、シャツ、HLAと入力すると、制御装置は、衣類Aの衣類情報(白色、シャツ、HLA)を識別不可能衣類データベースから呼び出す。
【0182】
方案2:識別装置が当該衣類を再び識別する場合、情報編集装置はユーザが入力した衣類描写情報を取得する。また、制御装置は、ユーザが入力した衣類描写情報に基づいて、識別不可能衣類データベースから対応する衣類の衣類情報を呼び出す。
【0183】
具体的に、識別装置が当該衣類を再び識別する場合、情報編集装置はユーザが入力した衣類描写情報を取得する。制御装置は、衣類描写情報からキーワードを抽出することで少なくとも1つの衣類情報を取得し、入力された衣類情報に基づいて、識別不可能衣類データベースから対応する衣類の衣類情報を呼び出す。
【0184】
上記の方案では、ユーザが衣類情報を正確に入力する必要はなく、衣類描写情報を入力するだけで、制御装置が衣類描写情報に基づいてキーワードを抽出し、衣類情報を取得することが可能である。当該方法はよりスマートであり、いっそう使用しやすい。
【0185】
例えば、ユーザが「白色のHLAの衣類」と入力すると、制御装置は、キーワードとして「白色」及び「HLA」を抽出することで、衣類Aに対応する衣類情報を識別不可能衣類データベースから呼び出すことができる。
【0186】
方案3:情報編集装置には、所定の形式の衣類情報の選択肢が設定されている。識別装置が当該衣類を再び識別する場合、情報編集装置はユーザが選択した衣類情報を取得する。また、制御装置は、ユーザが選択した衣類情報に基づいて、ユーザが選択した衣類情報に対応する衣類の衣類情報を識別不可能衣類データベースから呼び出す。
【0187】
ユーザは、情報編集装置に設定された所定の形式の衣類情報の選択肢に基づいて衣類情報を選択可能なため、時間と手間が更に節約される。
【0188】
方案4:識別装置が当該衣類を再び識別する場合、情報編集装置はユーザが入力/選択した衣類番号を取得する。また、制御装置は、ユーザが入力/選択した衣類番号に基づいて、識別不可能衣類データベースから衣類番号に対応する衣類の衣類情報を呼び出す。
【0189】
衣類番号を入力して衣類の衣類情報を取得する方式は、より直接的且つスピーディーである。しかし、ユーザにとっては、識別不可能な衣類の衣類番号を覚えねばならないため、やや面倒となる。この問題を解決するためには、衣類に衣類番号を標記することで、ユーザが衣類番号を覚える手間を省けばよい。
【0190】
なお、衣類番号は次の方式で取得可能である。
【0191】
第1の方式:識別装置が衣類に設けられた識別タグを識別しても何の情報も得られなかった場合、情報編集装置は、ユーザが編集した衣類情報及び衣類番号を受信する。また、制御装置は、衣類情報と入力された衣類番号を対応付けて識別不可能衣類データベースに記憶する。
【0192】
第2の方式:情報編集装置がユーザにより編集された衣類情報を受信し、当該衣類の衣類番号を生成する。また、制御装置は、衣類情報と生成された衣類番号を対応付けて識別不可能衣類データベースに記憶する。
【0193】
方案5:識別装置が当該衣類を再び識別する場合、制御装置は識別不可能衣類データベースの全データを呼び出す。また、情報編集装置は、ユーザが全データから選択した当該衣類の衣類情報を取得する。
【0194】
制御装置が識別不可能衣類データベースの全データを呼び出すと、ユーザは衣類情報を選択して識別不可能衣類データベースから呼び出す。しかし、識別不可能な衣類があまりにも多い場合、このような方式はやや面倒である。
【0195】
更に、識別装置が衣類に設けられた識別タグを識別しても、識別タグの唯一のタグ情報及び衣類情報を得られない場合には、識別装置が識別タグから何の情報も取得できないと判定する。
【0196】
具体的に、識別装置が衣類の識別タグを識別すると、制御装置は、まず、識別装置が識別タグ上の衣類情報を取得可能か否か判断する。そして、取得不可能な場合には、識別装置が識別タグ上の唯一のタグ情報を取得可能か否か判断し、取得不可能な場合には、識別装置が識別タグから何の情報も取得できないと判定する。
【実施例6】
【0197】
本実施例では、実施例4及び実施例5を元に、当該スマートワードローブの制御方法における衣類情報の編集制御について更に詳細に開示する。スマートワードローブは、衣類情報編集装置を更に含む。識別装置は識別タグの唯一のタグ情報を読み取り、衣類情報編集装置(好ましくは、例えばスマートフォンのようなユーザが携帯可能な端末とする)は、ユーザによる前記唯一のタグ情報に対する衣類情報の編集操作を受信する。また、ユーザが編集した衣類情報を情報処理することで、所定の形式の衣類情報コードを生成するとともに、前記唯一のタグ情報と、対応する所定の形式の衣類情報コードとを対応付けて第1の規則に追加するよう制御する。
【0198】
好ましくは、ユーザが入力する衣類情報は自由に編集される衣類情報であり、制御装置は、ユーザが編集した衣類情報からキーワードを抽出することで衣類の衣類情報を取得するとともに、前記衣類の衣類情報を所定の形式の衣類情報コードに変換する。
【0199】
好ましくは、制御装置が所定の形式の衣類情報コードを生成する過程では、ユーザが編集した衣類情報からキーワードを抽出することで各衣類情報を取得し、所定の規則で各衣類情報をそれぞれ所定のコードに変換する。且つ、各所定のコードを直列に組み合わせることで、前記所定の形式の衣類情報コードを形成する。
【0200】
好ましくは、制御装置は、ユーザが編集した衣類情報のうちの衣類の材質情報、衣類の色情報、衣類の種別情報、衣類の規格情報、衣類のメーカー情報を抽出し、所定の規則で各衣類情報をそれぞれ所定の材質情報コード、色情報コード、種別情報コード、規格情報コード、メーカー情報コードに変換する。且つ、所定の順序及び形式で各情報コードを直列に組み合わせることで前記所定の形式の衣類情報コードを形成するとともに、前記第1の規則に追加する。
【0201】
好ましくは、識別タグが識別され、衣類情報が編集及び記憶されたあとに再び識別装置により識別される場合、制御装置は、識別装置が識別した唯一のタグ情報に基づいて、第1の規則により対応する衣類情報コードを取得するとともに、所定の解析規則(第2の規則)を用いて識別可能な衣類情報を解析する。即ち、本実施例では、識別タグに記憶されている衣類情報コードと、ユーザが編集した衣類情報を制御装置又は衣類情報編集装置により情報処理することで生成される所定の形式の衣類情報コードとが同じ規則及び形式で記憶される。これにより、衣類情報を解析する際には、同一の解析規則(即ち、第2の規則)で衣類情報が解析される。
【0202】
好ましくは、前記制御装置が、所定の解析規則(第2の規則)を用いて識別可能な衣類情報を解析する際には、所定の解析規則における長さの形式に基づいて、所定の形式の衣類情報コードを複数のサブコードに分割するとともに、各サブコードをそれぞれ対応する衣類情報に解析する。
【0203】
好ましくは、前記識別タグは衣類情報を記憶する記憶領域を含んでおり、当該記憶領域に所定の形式の衣類情報コードが記憶される。前記制御装置は、識別装置が前記記憶領域から所定の形式の衣類情報コードを直接読み取るよう制御する。或いは、制御装置は、識別装置が識別タグの唯一のタグ情報を読み取って、第1の規則により対応する所定の形式の衣類情報コードを間接的に取得するよう制御する。その後、制御装置は、所定の解析規則(第2の規則)に基づいて、識別可能な衣類情報を解析する。
【0204】
好ましくは、前記制御装置は、識別装置が優先的に前記記憶領域を読み取り、第2の規則を用いて当該記憶領域に記憶されているデータを解析するよう制御する。そして、解析に成功した場合には制御を終了するが、成功しなかった場合には、識別装置が前記唯一のタグ情報を更に読み取り、前記第1の規則により所定の形式の衣類情報コードを取得するとともに、第2の規則を用いて前記所定の形式の衣類情報コードを解析するよう制御する。
【0205】
好ましくは、前記制御装置は、第1の規則では所定の形式の衣類情報コードを取得できなかった場合、ユーザに対し、前記唯一のタグ情報について衣類情報を編集するとともに、ユーザが編集した衣類情報を情報処理することで所定の形式の衣類情報コードを取得し、前記第1の規則に保存するよう提示する。
【実施例7】
【0206】
衣類収納装置、識別装置及び制御装置を含むスマートワードローブの制御方法であって、衣類収納装置に複数の衣類収容領域が設けられている。前記制御方法は、以下を含む。
【0207】
制御装置がユーザの着衣条件を取得すると、識別装置は衣類収納装置内の衣類の識別タグを識別する。制御装置は対応する衣類情報を取得すると、衣類情報に基づいて対応する衣類収容領域を取得する。且つ、前記着衣条件に基づいて衣類情報をデータ分析処理することで、前記着衣条件を満たす着衣を提案するとともに、対応する衣類の衣類収容領域を取得する。
【0208】
制御装置が衣類情報に基づいて着衣を提案するため、ユーザが衣類のコーディネートに要する時間が節約される。また、いっそうのスマート化がなされ、ユーザエクスペリエンスが良好となる。且つ、衣類の衣類収容領域を取得することで、ユーザはスマートワードローブ内から衣類を素早く探しやすくなり、いっそうの時間の節約となる。
【0209】
更に、識別装置が衣類に設けられた識別タグを識別すると、制御装置は対応する衣類情報を取得して、衣類情報に基づき対応する衣類収容領域を提案するとともに、ここに収容するよう提案する。
【0210】
制御装置がユーザの着衣条件を取得すると、識別装置は衣類収納装置内の衣類の識別タグを識別する。制御装置は対応する衣類情報を取得すると、衣類情報に基づいて対応する衣類収容領域を取得する。且つ、前記着衣条件に基づいて衣類情報をデータ分析処理することで、前記着衣条件を満たす着衣を提案するとともに、着衣の提案内の衣類が位置する衣類収容領域を表示する。
【0211】
制御装置が衣類情報に基づいて対応する衣類収容領域を提案するため、ユーザは衣類の領域を分けて保管しやすい。また、制御装置はユーザの着衣条件を取得したあと、衣類情報に基づいて着衣を提案するとともに、着衣の提案内の衣類が位置する衣類収容領域を提案するため、ユーザは衣類を素早く取り出しやすい。
【0212】
好ましくは、衣類情報には、衣類の種別、衣類の材質、適切な出席シーン、適切な着用季節、適切な着用天気が含まれる。前記着衣条件には、出席シーン、適切な季節、適切な天気、適切な温度が含まれる。
【0213】
方案1:衣類収容領域は衣類の種別に基づき区画される。制御装置は、衣類の種別に基づいて対応する衣類収容領域を提案するとともに、ここに収容するよう提案する。また、制御装置は、ユーザの着衣条件を取得したあと、衣類の種別に基づいて、対応する衣類が位置する衣類収容領域を取得する。
【0214】
衣類の種別には、アウター、下着、スーツ、スカート、パンツ、上着が含まれる。また、これに対応して、衣類収容領域には、アウター収容領域、下着収容領域、スーツ収容領域、スカート収容領域、パンツ収容領域、上着収容領域が含まれる。
【0215】
例えば、衣類Aが、上着、シャツ、綿麻、HLA、宴会シーンの場合、制御装置は、衣類の種別に基づいて、対応する衣類収容領域が上着収容領域であり、衣類Aを上着収容領域に収容するよう提案する。また、制御装置は、ユーザの着衣条件を取得したあと、衣類の種別に基づいて衣類Aの衣類収容領域が上着収容領域である旨を取得する。よって、ユーザは上着収容領域から当該衣類を探し出せばよい。
【0216】
方案2:衣類収容領域は機能に基づき区画される。制御装置は、衣類の材質に基づいて対応する衣類収容領域を提案するとともに、ここに収容するよう提案する。また、制御装置は、ユーザの着衣条件を取得したあと、衣類の材質に基づいて対応する衣類が位置する衣類収容領域を取得する。
【0217】
機能に基づき区画される衣類収容領域には、換気収容領域、乾燥収容領域、殺菌収容領域、アイロン収容領域、防虫収容領域が含まれる。
【0218】
更に、前記制御装置は、着衣条件に基づいて衣類収納装置内の衣類の衣類情報を照合することで、着衣条件を満たす衣類を取得するとともに、コーディネートルールに基づいて少なくとも1つのコーディネートプランを提案する。また、コーディネートプラン内の衣類が位置する衣類収容領域を表示する。
【0219】
前記コーディネートルールには、衣類材質のコーディネートルール、衣類タイプのコーディネートルール、カラーコーディネートルール、スタイルコーディネートルール、流行トレンドコーディネートルールが含まれる。
【0220】
衣類Aが、夏服、シャツ、綿麻、宴会シーンであり、衣類Bが、夏服、スカート、シルク、宴会シーンの場合に、ユーザが宴会シーンと入力すると、制御装置は、取得した衣類情報を照合して衣類A及び衣類Bを選択する。また、上着にはスカートをコーディネート可能であるとのコーディネートルールに従って、プランA+Bを提案するとともに、衣類Aの衣類収容領域は上着収容領域であり、衣類Bの衣類収容領域はスカート収容領域である旨を表示する。よって、ユーザは、上着収容領域及びスカート収容領域から衣類をそれぞれ取り出せばよい。
【0221】
好ましくは、制御装置は、コーディネートルールに基づいて少なくとも1つのコーディネートプランを提案するとともに、ユーザが選択したコーディネートプランを取得して、ユーザが選択したコーディネートプラン内の衣類が位置する衣類収容領域を表示する。この場合、ユーザが選択したコーディネートプラン内の衣類が位置する衣類収容領域のみを表示するため、簡単明瞭となる。
【0222】
制御装置は、ユーザが複数のコーディネートプランから選択したコーディネートプランに基づいてユーザの着衣の好みを分析する。且つ、ユーザの着衣の好みに基づいて、その後に提案するコーディネートプランを最適化する。
【0223】
ユーザの選択に基づいてユーザの着衣の好みを分析し、その後に提案するコーディネートプランを最適化することで、いっそうスマート化される。これにより、その後の提案をユーザのニーズにより近付けられるため、更に使用しやすくなる。
【0224】
更に、制御装置は、ユーザによるコーディネートプランの選択確率に基づいて、ユーザの着衣の好みを分析するとともに、ユーザによる選択確率の高いコーディネートプランを優先的に提案する。
【0225】
ユーザによるコーディネートプランの選択確率に基づいてユーザの着衣の好みを分析することで、ユーザの着衣の好みをより正確に取得可能となる。
【0226】
更に、前記制御装置は、前記複数のコーディネートプランをユーザの選択確率に基づき降順にソートしてユーザに提案する。
【0227】
ユーザの選択確率が高い衣類を優先的に表示することで、ユーザはより選択しやすくなる。
【0228】
スマートワードローブは通信モジュールを更に含み、制御装置は、通信モジュールを利用して新作衣類情報を取得する。また、制御装置は、ユーザの着衣の好みに基づいてユーザの着衣の好みに合う新作衣類を提案することで、ユーザに選択及び購入を助言する。
【0229】
制御装置は、ユーザの着衣の好みに基づき、通信モジュールを利用してユーザに新作衣類を提案するため、ユーザが衣類を選ぶための時間が節約される。よって、いっそうスマート化され、ユーザエクスペリエンスが良好となる。
【0230】
更に、衣類収納装置内に着衣条件を満たすコーディネートプランが存在しない場合、制御装置は、通信モジュールが取得した新作衣類情報を利用して、ユーザの着衣の好みに合う新作衣類を提案することで、ユーザに選択及び購入を助言する。
【0231】
図5に示すように、スマートワードローブの制御方法は以下のステップを含む。
【0232】
S1:識別装置が衣類に設けられた識別タグを識別すると、制御装置は対応する衣類情報を取得して、衣類の種別に基づき対応する衣類収容領域を提案するとともに、ここに収容するよう提案する。
【0233】
S2:制御装置がユーザの着衣条件を取得すると、識別装置が衣類収納装置内の衣類の識別タグを識別し、制御装置が対応する衣類情報を取得する。
【0234】
S3:衣類の種別に基づいて対応する衣類収容領域を取得するとともに、前記着衣条件に基づいて衣類情報をデータ分析処理することで、着衣条件を満たす衣類を取得する。
【0235】
S4:コーディネートルールに基づいてコーディネートプランを提案するとともに、コーディネートプラン内の衣類が位置する衣類収容領域を表示する。
【実施例8】
【0236】
本実施例では、実施例7を更に限定する。制御装置により衣類情報を取得する方法は、以下を含む。即ち、識別装置が、衣類収納装置内の衣類の識別タグを識別し、識別タグの唯一のタグ情報を読み取る。制御装置は、第1の規則に基づいて衣類情報を解析する。前記第1の規則には、唯一のタグ情報と衣類情報との対応関係が含まれている。
【0237】
上記の方案において、制御装置は、識別タグの唯一のタグ情報に基づいて衣類情報を取得する。これにより、各種の異なる識別タグに対応する衣類情報を取得可能となるため、衣類情報が記憶されていない識別タグから衣類情報を取得できないとの問題が回避される。また、第1の規則に基づいて唯一のタグ情報に対応する衣類情報を解析し、衣類情報に基づいて、対応する衣類が位置する衣類収容領域を提案する。このとき、衣類収納装置内の衣類収容領域が得られる。また、ユーザが着衣の提案を取得したあとに、着衣の提案内の衣類が位置する衣類収容領域を表示する。これにより、ユーザによる取り出しが容易となり、ユーザの時間が節約される。
【0238】
前記唯一のタグ情報には世界で唯一のコードが含まれており、前記第1の規則には、世界で唯一のコードと衣類情報との対応関係が含まれている。識別装置は、ワードローブ内の衣類の世界で唯一のタグ情報を取得する。また、制御装置は、世界で唯一のタグに基づいて衣類情報を取得し、前記着衣条件に基づいて衣類情報をデータ分析処理することで、前記着衣条件を満たす着衣を提案する。
【0239】
上記の方案において、唯一のタグ情報には世界で唯一のコードが含まれているため、識別による誤った衣類情報の取得が効果的に防止される。
【0240】
好ましくは、前記識別タグは、唯一のタグ情報を含む図形コードであり、識別装置は前記図形コードをスキャンすることで対応する唯一のタグ情報を取得する。
【0241】
上記の方案において、好ましくは、当該識別タグは衣類に縫い付けられた小型のタグであり、タグに前記図形コードが印刷されている。識別装置は前記図形コードをスキャンして対応する唯一のタグ情報を取得する。
【0242】
より好ましくは、前記図形コードはQRコード又はバーコードである。
【0243】
更に、前記識別タグは電子タグであり、内部に前記唯一のタグ情報が記憶されている。識別装置は前記電子タグを読み取ることで、内部に記憶されている唯一のタグ情報を取得する。
【0244】
好ましくは、前記識別装置はRFIDリーダを含む。前記唯一のタグ情報は電子タグのTID番号であり、前記第1の規則にはTID番号と衣類情報との対応関係が含まれている。制御装置は、RFIDリーダが電子タグのTID番号を読み取り、第1の規則に基づいて対応する衣類情報を取得するよう制御する。
【0245】
好ましくは、スマートワードローブは更に端末を含む。前記識別装置は衣類収納装置又は端末に設けられ、前記制御装置は衣類収納装置又は端末に設けられる。衣類収納装置と端末はクラウドサーバを介して通信接続される。また、前記第1の規則は、衣類収納装置/端末/クラウドサーバに記憶される。
【0246】
当該端末は衣類収納装置にワイヤレス接続される。端末は、当該衣類収納装置を遠隔制御するために用いられる。第1の規則が端末に記憶されている場合、識別装置は、唯一のタグ情報を識別したあとこれを端末に送信する。端末は当該唯一のタグ情報を受信すると、第1の規則に基づいて解析し、解析の結果を衣類収納装置に送信する。また、制御装置は、前記着衣条件に基づいて衣類収納装置内の衣類の衣類情報をデータ分析処理することで、前記着衣条件を満たす着衣を提案する。
【0247】
好ましくは、前記第1の規則はクラウドサーバに記憶される。唯一のタグ情報が識別されたあと、制御装置は前記クラウドサーバに接続され、識別された唯一のタグ情報を前記クラウドサーバに送信することで衣類情報を解析するとともに、解析した衣類情報をクラウドサーバから取得する。
【0248】
上記の方案では、第1の規則をクラウドサーバに記憶することでデータの安全性を保障しているため、IoTスマートワードローブでの使用に適している。且つ、端末及びスマートワードローブによる衣類情報のスマート取得に便利である。
【0249】
更に、前記識別タグには衣類情報コードの記憶領域が含まれている。識別装置は当該記憶領域に記憶されているデータを優先的に読み取り、第2の規則を用いて衣類情報を解析する。そして、解析に成功した場合には当該衣類の衣類情報を取得するが、解析に失敗した場合には、識別タグの唯一のタグ情報を取得して、第1の規則に基づき衣類情報を解析する。
【0250】
前記第2の規則とは、所定の解析規則に基づいて、衣類情報コードに含まれる衣類情報を解析することをいう。
【0251】
上記の方案において、識別タグに衣類情報コードが記憶されている場合には、優先的に当該衣類情報コードに基づき、第2の規則を用いて解析することで衣類情報を取得する。制御装置は、第2の規則による衣類情報の解析に失敗した場合、更に第1の規則を用いて衣類情報を解析する。これにより、衣類情報コードが記憶されている識別タグと衣類情報コードが記憶されていない識別タグの双方を識別して衣類情報を取得することが可能となる。
【0252】
好ましくは、前記識別タグ内の衣類情報コードは所定の形式で書き込まれ、前記第2の規則には所定の解析規則が含まれている。前記制御装置は、前記所定の解析規則に基づいて、前記衣類情報コードを識別可能な衣類情報に解析する。
【0253】
前記第2の規則に基づいて衣類情報を解析する際、制御装置は、識別タグ内の衣類情報が所定の形式で書き込まれているか否かを判断する。そして、所定の形式の場合には、そのまま読み込んで衣類情報を解析する。一方、所定の形式でない場合、制御装置は識別タグの唯一のタグ情報に基づき、第1の規則を用いて衣類情報を解析する。
【0254】
制御装置は、第1の規則に基づく衣類情報の解析に失敗した場合、ユーザに対し、前記唯一のタグ情報について対応する衣類情報を編集するとともに、前記唯一のタグ情報とユーザが編集した衣類情報を対応付けて第1の規則に追加するよう提示する。これにより、次に解析する際には、ユーザが編集した衣類情報が第1の規則に基づき取得される。
【0255】
好ましくは、前記端末は、ユーザによる対応する衣類情報の編集又は情報の入力に用いられる情報編集装置を含む。ユーザは衣類情報を自由に編集してもよいし、ユーザが既定の形式に従い衣類情報を編集するよう端末で制御してもよい。
【0256】
図6に示すように、スマートワードローブの制御方法は以下のステップを含む。
【0257】
S1:識別装置が識別タグに記憶されている衣類情報コードを読み取り、制御装置が第2の規則を用いて前記衣類情報コードを解析する。
【0258】
S2:制御装置は解析に成功したか否かを判断し、成功した場合には、解析した衣類情報をそのまま取得してステップS6に進むが、成功しなかった場合にはステップS3に進む。
【0259】
S3:制御装置は、識別装置が前記識別タグの唯一のタグ情報を読み取り、第1の規則に基づいて対応する衣類情報を解析するよう制御する。
【0260】
S4:制御装置は解析に成功したか否かを判断し、成功した場合には解析した衣類情報をそのまま取得してステップS6に進むが、成功しなかった場合には、ユーザに対し、当該唯一のタグ情報について対応する衣類情報を編集するよう提示する。
【0261】
S5:制御装置は、前記唯一のタグ情報とユーザが編集した衣類情報との対応関係を第1の規則に追加するよう制御する。
【0262】
S6:制御装置は着衣条件を取得し、着衣条件に基づいてワードローブ内の衣類の衣類情報をデータ分析処理することで、前記着衣条件を満たす着衣を提案するとともに、衣類が位置する衣類収容領域を表示する。
【0263】
更に、制御装置は、第1の規則及び第2の規則に基づく衣類情報の解析のいずれにも失敗した場合、ユーザに対し、当該衣類について対応する衣類情報を編集するとともに、各衣類に衣類番号を1つずつ対応付けるよう提示する。制御装置は、衣類番号と衣類情報を対応付けて記憶することで、識別不可能衣類データベースを形成する。これにより、次に解析する際には、制御装置がユーザにより入力/選択された情報を取得し、識別不可能衣類データベースから当該衣類の衣類情報を呼び出す。
【0264】
第1の規則及び第2の規則のいずれでも衣類情報を解析できなかった場合、ユーザは衣類情報を編集するとともに衣類番号を取得し、衣類情報と衣類番号を対応付けて記憶することで識別不可能衣類データベースを形成する。制御装置は、ユーザが選択/入力した情報に基づいて当該衣類の衣類情報を取得する。これにより、個別では識別不可能な衣類があったとしても、識別不可能衣類データベースから当該衣類の衣類情報を呼び出すことで、コーディネートプランのスマート提案に関与させられる。
【0265】
好ましくは、情報編集装置が取得するユーザにより入力/選択される情報には、衣類描写情報/衣類情報/衣類情報に対応する衣類番号が含まれる。制御装置は、衣類描写情報/衣類情報/衣類番号に基づいて、識別不可能衣類データベースから対応する衣類の衣類情報を呼び出す。
【0266】
方案1:識別装置が当該衣類を再び識別する場合、情報編集装置はユーザが入力した衣類情報を取得する。また、制御装置は、ユーザが入力した衣類情報に基づいて、識別不可能衣類データベースから対応する衣類の衣類情報を呼び出す。
【0267】
例えば、衣類Aの衣類情報が、綿100%、白色、シャツ、海瀾之家(Heilan Home,HLA)であるとする。識別装置は衣類Aを再び識別する際に、情報編集装置に情報を入力するようユーザに提示する。ユーザが、情報編集装置に、シャツ、HLAと入力すると、制御装置は、衣類Aの衣類情報(白色、シャツ、HLA)を識別不可能衣類データベースから呼び出す。
【0268】
方案2:識別装置が当該衣類を再び識別する場合、情報編集装置はユーザが入力した衣類描写情報を取得する。また、制御装置は、ユーザが入力した衣類描写情報に基づいて、識別不可能衣類データベースから対応する衣類の衣類情報を呼び出す。
【0269】
具体的に、識別装置が当該衣類を再び識別する場合、情報編集装置はユーザが入力した衣類描写情報を取得する。制御装置は、衣類描写情報からキーワードを抽出することで少なくとも1つの衣類情報を取得し、入力された衣類情報に基づいて、識別不可能衣類データベースから対応する衣類の衣類情報を呼び出す。
【0270】
上記の方案では、ユーザが衣類情報を正確に入力する必要はなく、衣類描写情報を入力するだけで、制御装置が衣類描写情報に基づいてキーワードを抽出し、衣類情報を取得することが可能である。当該方法はよりスマートであり、いっそう使用しやすい。
【0271】
例えば、ユーザが「白色のHLAの衣類」と入力すると、制御装置は、キーワードとして「白色」及び「HLA」を抽出することで、衣類Aに対応する衣類情報を識別不可能衣類データベースから呼び出すことができる。
【0272】
方案3:情報編集装置には、所定の形式の衣類情報の選択肢が設定されている。識別装置が当該衣類を再び識別する場合、情報編集装置はユーザが選択した衣類情報を取得する。また、制御装置は、ユーザが選択した衣類情報に基づいて、ユーザが選択した衣類情報に対応する衣類の衣類情報を識別不可能衣類データベースから呼び出す。
【0273】
ユーザは、情報編集装置に設定された所定の形式の衣類情報の選択肢に基づいて衣類情報を選択可能なため、時間と手間が更に節約される。
【0274】
方案4:識別装置が当該衣類を再び識別する場合、情報編集装置はユーザが入力/選択した衣類番号を取得する。また、制御装置は、ユーザが入力/選択した衣類番号に基づいて、識別不可能衣類データベースから衣類番号に対応する衣類の衣類情報を呼び出す。
【0275】
衣類番号を入力して衣類の衣類情報を取得する方式は、より直接的且つスピーディーである。しかし、ユーザにとっては、識別不可能な衣類の衣類番号を覚えねばならないため、やや面倒となる。この問題を解決するためには、衣類に衣類番号を標記することで、ユーザが衣類番号を覚える手間を省けばよい。
【0276】
なお、衣類番号は次の方式で取得可能である。
【0277】
第1の方式:識別装置が衣類に設けられた識別タグを識別しても何の情報も得られなかった場合、情報編集装置は、ユーザが編集した衣類情報及び衣類番号を受信する。また、制御装置は、衣類情報と入力された衣類番号を対応付けて識別不可能衣類データベースに記憶する。
【0278】
第2の方式:情報編集装置がユーザにより編集された衣類情報を受信し、当該衣類の衣類番号を生成する。また、制御装置は、衣類情報と生成された衣類番号を対応付けて識別不可能衣類データベースに記憶する。
【0279】
方案5:識別装置が当該衣類を再び識別する場合、制御装置は識別不可能衣類データベースの全データを呼び出す。また、情報編集装置は、ユーザが全データから選択した当該衣類の衣類情報を取得する。
【0280】
制御装置が識別不可能衣類データベースの全データを呼び出すと、ユーザは衣類情報を選択して識別不可能衣類データベースから呼び出す。しかし、識別不可能な衣類があまりにも多い場合、このような方式はやや面倒である。
【0281】
更に、識別装置が衣類に設けられた識別タグを識別しても識別タグの唯一のタグ情報及び衣類情報を得られない場合には、識別装置が識別タグから何の情報も取得できないと判定する。
【0282】
具体的に、識別装置が衣類の識別タグを識別すると、制御装置は、まず識別装置が識別タグ上の衣類情報を取得可能か否か判断する。そして、取得不可能な場合には、識別装置が識別タグ上の唯一のタグ情報を取得可能か否か判断し、取得不可能な場合には、識別装置が識別タグから何の情報も取得できないと判定する。
【実施例9】
【0283】
本実施例では、実施例7及び実施例8を元に、当該スマートワードローブの制御方法における衣類情報の編集制御について更に詳細に開示する。スマートワードローブは、衣類情報編集装置を更に含む。識別装置は識別タグの唯一のタグ情報を読み取り、衣類情報編集装置(好ましくは、例えばスマートフォンのようなユーザが携帯可能な端末とする)は、ユーザによる前記唯一のタグ情報に対する衣類情報の編集操作を受信する。また、ユーザが編集した衣類情報を情報処理することで、所定の形式の衣類情報コードを生成するとともに、前記唯一のタグ情報と、対応する所定の形式の衣類情報コードとを対応付けて第1の規則に追加するよう制御する。
【0284】
好ましくは、ユーザが入力する衣類情報は自由に編集される衣類情報であり、制御装置は、ユーザが編集した衣類情報からキーワードを抽出することで衣類の衣類情報を取得するとともに、前記衣類の衣類情報を所定の形式の衣類情報コードに変換する。
【0285】
好ましくは、制御装置が所定の形式の衣類情報コードを生成する過程では、ユーザが編集した衣類情報からキーワードを抽出することで各衣類情報を取得し、所定の規則で各衣類情報をそれぞれ所定のコードに変換する。且つ、各所定のコードを直列に組み合わせることで、前記所定の形式の衣類情報コードを形成する。
【0286】
好ましくは、制御装置は、ユーザが編集した衣類情報のうちの衣類の材質情報、衣類の色情報、衣類の種別情報、衣類の規格情報、衣類のメーカー情報を抽出し、所定の規則で各衣類情報をそれぞれ所定の材質情報コード、色情報コード、種別情報コード、規格情報コード、メーカー情報コードに変換する。且つ、所定の順序及び形式で各情報コードを直列に組み合わせることで前記所定の形式の衣類情報コードを形成するとともに、前記第1の規則に追加する。
【0287】
好ましくは、識別タグが識別され、衣類情報が編集及び記憶されたあとに再び識別装置により識別される場合、制御装置は、識別装置が識別した唯一のタグ情報に基づいて、第1の規則により対応する衣類情報コードを取得するとともに、所定の解析規則(第2の規則)を用いて識別可能な衣類情報を解析する。即ち、本実施例では、識別タグに記憶されている衣類情報コードと、ユーザが編集した衣類情報を制御装置又は衣類情報編集装置により情報処理することで生成される所定の形式の衣類情報コードとが同じ規則及び形式で記憶される。これにより、衣類情報を解析する際には、同一の解析規則(即ち、第2の規則)で衣類情報が解析される。
【0288】
好ましくは、前記制御装置が、所定の解析規則(第2の規則)を用いて識別可能な衣類情報を解析する際には、所定の解析規則における長さの形式に基づいて、所定の形式の衣類情報コードを複数のサブコードに分割するとともに、各サブコードをそれぞれ対応する衣類情報に解析する。
【0289】
好ましくは、前記識別タグは衣類情報を記憶する記憶領域を含んでおり、当該記憶領域に所定の形式の衣類情報コードが記憶される。前記制御装置は、識別装置が前記記憶領域から所定の形式の衣類情報コードを直接読み取るよう制御する。或いは、制御装置は、識別装置が識別タグの唯一のタグ情報を読み取って、第1の規則により対応する所定の形式の衣類情報コードを間接的に取得するよう制御する。その後、制御装置は、所定の解析規則(第2の規則)に基づいて、識別可能な衣類情報を解析する。
【0290】
好ましくは、前記制御装置は、識別装置が優先的に前記記憶領域を読み取り、第2の規則を用いて当該記憶領域に記憶されているデータを解析するよう制御する。そして、解析に成功した場合には制御を終了するが、成功しなかった場合には、識別装置が前記唯一のタグ情報を更に読み取り、前記第1の規則により所定の形式の衣類情報コードを取得するとともに、第2の規則を用いて前記所定の形式の衣類情報コードを解析するよう制御する。
【0291】
好ましくは、前記制御装置は、第1の規則では所定の形式の衣類情報コードを取得できなかった場合、ユーザに対し、前記唯一のタグ情報について衣類情報を編集するとともに、ユーザが編集した衣類情報を情報処理することで所定の形式の衣類情報コードを取得し、前記第1の規則に保存するよう提示する。
【実施例10】
【0292】
本実施例では、実施例7の衣類収容領域及び衣類の収容過程について更に限定する。本実施例の衣類収納装置には複数の衣類収容領域が設けられている。また、これらの衣類収容領域は、異なる機能及び/又は設置方式を有している。異なる機能及び/又は設置方式の衣類収容領域によれば、任意の種類の衣類を収容するのにいっそう有利となり、収容期間が長くなった場合でも、衣類を良好な状態に維持できる。本実施例のスマートワードローブは、衣類情報を取得したあと、衣類の属性の違いにスマートに応じて、適切な衣類収容領域に収容するよう科学的に提案することが可能である。よって、ユーザは衣類を素早く収容しやすくなり、且つ衣類のメンテナンスにも有利となる。これにより、ユーザエクスペリエンスが改善される。
【0293】
識別装置と制御装置はそれぞれ独立して設けてもよいし、管理しやすいよう、一方又は両方を衣類収納装置に集積してもよいし、モバイル端末に集積してもよい。
【0294】
更に、前記衣類収納装置における衣類収容領域にはメイン収容領域が含まれる。制御装置は、取得した衣類情報に基づいてメイン衣類情報を抽出するとともに、当該メイン衣類情報に対応するメイン収容領域を提案する。
【0295】
衣類収容領域は細かく区画され、メイン収容領域を含んでいる。メイン収容領域には、複数の異なる収容環境が形成され、属性の異なる衣類の収容にいっそう適するよう、異なる装置が設けられている。衣類の収容過程では、衣類の各属性によって受ける影響が大きく異なる。例えば、衣類のメーカー情報、ブランド情報であれば所望の収容環境に対する影響は大きくないが、衣類の材質、デザイン又は種別は、収容環境の選択にとって非常に重要となる。そこで、制御装置は、衣類の全衣類情報を取得したあと、所定の規則に従って、衣類のメイン属性情報に基づき対応するメイン収容領域を優先的に提案することで、衣類のメンテナンス及び長期収容の基盤を提供する。
【0296】
好ましくは、領域の機能に基づいてメイン収容領域を区画する。好ましくは、メイン衣類収容領域には、換気収容領域、乾燥収容領域、殺菌収容領域、アイロン収容領域、防虫収容領域が含まれ、更に、例えば芳香収容領域、温度制御収容領域等のその他の収容領域を含んでもよい。
【0297】
各メイン収容領域の機能を実現するために、主として、メイン収容領域の違いによって異なる装置が設置される。例えば、換気収容領域には換気/送風装置が、乾燥収容領域には乾燥/熱乾燥装置、湿度検出装置等が、殺菌収容領域には消毒殺菌装置、フローラ検出装置等が、アイロン収容領域にはアイロン装置等が、防虫収容領域には防虫剤、防虫装置等が、芳香収容領域には芳香剤等が、温度制御収容領域には温度検出装置等が設けられている。
【0298】
各メイン収容領域の機能は1つだけ設定してもよいし、複数の方案を組み合わせて設定してもよい。メイン収容領域に複数の機能が存在する場合には、複数の機能の強度を等しく設定してもよいし、1つの機能をメインとし、その他の機能により補足することで、主要機能を有しつつその他複数の機能も実現するとの目的を達成してもよい。例えば、メイン収容領域内に換気装置と防虫装置を設ける場合、当該収容領域は換気機能と防虫機能を有することになる。また、換気機能をメインとし、防虫機能で補足してもよい。制御装置は、取得した衣類の属性情報に基づいてメイン衣類情報を抽出するとともに、所定の規則及び優先度に従って、当該メイン衣類情報に対応するメイン収容領域を提案する。
【0299】
或いは、その他の方案では、衣類の種別に基づいてメイン収容領域を区画する。好ましくは、メイン収容領域には、アウター収容領域、下着収容領域、スーツ収容領域、スカート収容領域、パンツ収容領域、上着収容領域が含まれる。
【0300】
衣類上のタグが識別されたあと、制御装置は、同じ種別又はデザインの衣類情報を取得して、同一の収容領域に収容するよう提案する。これにより、ユーザは自身で手間をかけて分類しなくても、識別タグをスキャンするだけで対応する収容領域を取得可能となる。従って、ユーザは、衣類を収容又は取り出す際に、対応するメイン収容領域を素早く見つけやすくなる。また、更なる方案において、各メイン収容領域はサブ収容領域を更に含む。制御装置は、取得した衣類情報に基づいてメイン属性情報を取得し、メイン収容領域を提案したあとに、サブ衣類情報に基づいて当該属性情報に対応するサブ収容領域を提案する。
【0301】
衣類のメイン属性情報によって、収容環境に影響を及ぼす重要要素が決定される。これを元に、衣類のサブ属性情報もまた衣類の収容状態に影響を及ぼす。例えば、衣類の収容環境の換気が良好であり、カビは発生しないが、衣類を折り畳んで収容する場合、衣類によっては折り目が衣類の見た目や着用性に大きく影響することになる。或いは、その他の衣類との色移りの発生もまた衣類の収容に影響を及ぼす。この問題を解決するために、本方案の制御装置は、取得した衣類情報に基づいてメイン属性情報を取得し、メイン収容領域を提案したあとに、サブ衣類情報に基づいて当該属性情報に対応するサブ収容領域を提案する。これにより、衣類にとってより適切で最適な収容環境を更に取得可能とすることで、衣類が損傷しないよう保証するだけでなく、衣類の見た目を最大限に保証可能とする。
【0302】
具体的に、前記サブ収容領域は、対応するメイン収容領域の機能を有するとともに、衣類の属性情報に基づいて更に細かく区画される。
【0303】
好ましくは、サブ収容領域は、衣類を掛けて収容するための懸架領域、衣類を折り畳んで収容するための折り畳み領域、衣類の色移りを回避するための淡色領域・濃色領域、或いはその他の分類による領域を含む。これにより、衣類の折り目や色移り等が見た目に影響を及ぼすとの問題が回避される。
【0304】
より好ましくは、折り畳み領域は、1着の衣類を折り畳んで収容するための単層折り畳み領域と、複数の衣類を折り畳み、重ねて収容するための多層折り畳み領域を更に含む。これにより、圧を嫌う衣類を単独で収容可能とすることで、衣類が押圧されたり変形したりしないよう保証する。
【0305】
更なる方案において、衣類情報は、衣類の材質情報、色情報、種別情報、規格情報、メーカー情報を含む。制御装置がメイン衣類情報に基づいて提案する収容領域の優先度は、サブ衣類情報よりも高い。
【0306】
好ましくは、メイン衣類情報は、材質情報、及び/又は色情報、及び/又は種別情報を含み、より好ましくは材質情報を含む。また、サブ衣類情報は、材質情報、及び/又は色情報、及び/又は種別情報を含み、より好ましくは種別情報を含む。
【0307】
衣類は、収容が不適切な場合には、材質の違いによってカビや虫食い或いは腐食等が深刻となり、衣類を損傷するとの問題が非常に発生しやすい。また、衣類の色の濃淡によって色移りの問題も発生しやすい。且つ、種別(即ち、デザイン及び材質)もまた衣類の折り目の発生しやすさに大きな影響を及ぼす。そのため、材質情報、及び/又は色情報、及び/又は種別情報は、メイン衣類情報又はサブ衣類情報に分けられる。このほか、メーカーは、更に製品を販売、生産する地域環境又はその他の影響要因に基づいて、衣類収納装置の収容領域を設定し、且つ収容領域が参照するメイン衣類情報又はサブ衣類情報を提案する。これにより、衣類を最適な収容環境に収容可能となる。
【0308】
説明の便宜上、本実施例では2つの具体的な方案を提案する。
【0309】
方案1:衣類処理システムの識別装置が衣類に設けられた識別タグを識別すると、制御装置は衣類の属性情報を取得するとともに、衣類の材質情報に基づいて対応するメイン収容領域を提案する。そして、次に、色情報又は種別情報に基づいてサブ収容領域を提案する。
【0310】
衣類の材質は、衣類の使用寿命と収容寿命に影響を及ぼす最重要因子である。衣類の材質に応じてメイン収容領域を提案することで、衣類にカビや腐食等の深刻な損傷が発生しないよう保証する。また、色情報又は種別情報に基づいてサブ収容領域を提案することで、衣類に色移りや変形、深刻な折り目等が発生し、衣類の着用性や見た目に影響を及ぼすとの問題を回避する。
【0311】
好ましくは、より具体的な方案として、以下のようにすればよい。衣類の材質情報が革製であると判断された場合には、換気収容領域に収容することで、密閉された換気の悪い環境で革製の衣類にカビや腐食が発生するとの事態を回避する。また、材質情報が毛製であると判断された場合には、乾燥収容領域に収容することで、タンパク質を豊富に含む衣類における細菌の繁殖を回避する。また、材質情報がシルクであると判断された場合には、防虫収容領域に収容することで虫食いを回避する。また、材質情報が綿麻であると判断された場合には、アイロン収容領域に収容すれば、衣類を平坦に形を整えて維持しやすくなる。
【0312】
好ましくは、衣類の色情報が淡色であると判断された場合には淡色領域に収容し、色情報が濃色であると判断された場合には濃色領域に収容することで、濃色と淡色の衣類が混在することによる色移り、色落ち、着色の問題を回避する。或いは、衣類の種別情報が懸架収容必須であると判断された場合には懸架領域に収容し、衣類の種別情報が折り畳み収容であると判断された場合には折り畳み領域に収容する。例えば、毛織物製のコートは懸架する必要があるが、変形しやすい毛製の編物は折り畳んで収容する。
【0313】
方案2:衣類処理システムの識別装置が衣類に設けられた識別タグを識別すると、制御装置は衣類の属性情報を取得するとともに、衣類の種別情報に基づいて対応するメイン収容領域を提案する。そして、次に、色情報又は材質情報に基づいてサブ収容領域を提案する。
【0314】
好ましくは、制御装置によって、衣類の種別又はデザインがコートやウインドブレーカーであると判断された場合にはアウター収容領域に収容し、下着であると判断された場合には下着収容領域に収容する。また、スーツであると判断された場合にはスーツ収容領域に収容し、ワンピースであると判断された場合にはスカート収容領域に収容する。また、パンツであると判断された場合にはパンツ収容領域に収容し、シャツ又はセーターであると判断された場合には上着収容領域に収容する。
【0315】
更に、衣類の色情報が淡色であると判断された場合には淡色領域に収容し、色情報が濃色であると判断された場合には濃色領域に収容することで、濃色と淡色の衣類が混在することによる色移り、色落ち、着色の問題を回避する。或いは、例えばシャツ又はセーターが上着収容領域に収容されたあと、材質について更に判断する。そして、衣類がセーターであると判断された場合には、折り畳み領域に収容することで変形を回避する。また、衣類がシャツであると判断された場合には、懸架領域に収容することで、シャツに皺が生じて見た目に影響を及ぼすことを回避する。
【0316】
以上は本発明の好ましい実施例にすぎず、本発明を何らかの形式に限定するものではない。本発明については好ましい実施例によって上記のように開示したが、本発明を限定するとの主旨ではない。本発明の技術方案を逸脱しない範囲において、当業者が上記で提示した技術内容を用いて行うわずかな変形或いは補足は、同等に変形された等価の実施例とみなされ、いずれも本発明の技術方案の内容を逸脱するものではない。また、本発明の技術的本質に基づいて上記の実施例に加えられる簡単な修正、同等の変形及び補足は、いずれも本発明の方案の範囲内とされる。
【符号の説明】
【0317】
1 スマートワードローブ
2 識別装置
3 収容空間
図1
図2
図3
図4
図5
図6