(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-28
(45)【発行日】2023-12-06
(54)【発明の名称】情報管理システム
(51)【国際特許分類】
H04M 3/51 20060101AFI20231129BHJP
【FI】
H04M3/51
(21)【出願番号】P 2019114274
(22)【出願日】2019-06-20
【審査請求日】2022-03-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000006297
【氏名又は名称】村田機械株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【氏名又は名称】新居 広守
(72)【発明者】
【氏名】加納 昌幸
(72)【発明者】
【氏名】曽根岡 拓
(72)【発明者】
【氏名】前崎 寿美子
【審査官】綿引 隆
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-154066(JP,A)
【文献】特開2009-218775(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2005/0129205(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第101616221(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 16/00 - G06F 16/958
H04M 3/00
H04M 3/16 - H04M 3/20
H04M 3/38 - H04M 3/58
H04M 7/00 - H04M 7/16
H04M 11/00 - H04M 11/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電話回線網に接続される主装置と、ネットワークを介して前記主装置に接続される複数の端末装置と、ネットワークを介して前記端末装置と接続されるネットワーク接続記憶装置を備えた情報管理システムであって、
発信又は着信に対する応答を示す通話開始情報、および通話の終了を示す終了情報を取得する取得部と、
前記通話開始情報の取得から前記終了情報の取得までの通話期間に前記端末装置において開く操作がなされた電子ファイルを特定し、特定された電子ファイル、および電子ファイルの所在を示すファイル情報を生成する特定部と、
前記特定部により生成されたファイル情報を、前記通話開始情報に含まれる相手先情報に関連付けたファイル情報群として、収集するファイル情報収集部と、
前記ファイル情報群に含まれるファイル情報に基づきソフトリンクを生成し前記相手先情報に対応するファイル格納部に、生成したソフトリンクを格納するソフトリンク処理部と、
を備える情報管理システム。
【請求項2】
前記特定部により生成されたファイル情報を一覧として提示し、前記一覧に基づき選定されたファイル情報を示す選定情報を出力する選定部とをさらに備え、
前記ファイル情報収集部は、
前記選定情報に基づき選定されたファイル情報を前記
相手先情報に関連付けたファイル情報群として収集する
請求項1に記載の情報管理システム。
【請求項3】
前記特定部は、
前記通話期間に開く操作がなされた前記電子ファイルであって、前記端末装置に記憶されている前記電子ファイルを特定する
請求項1または2に記載の情報管理システム。
【請求項4】
前記特定部は、
前記通話期間に開く操作がなされた前記電子ファイルであって、ネットワーク接続記憶装置に記憶されている前記電子ファイルを特定する
請求項1から3のいずれか一項に記載の情報管理システム。
【請求項5】
前記ファイル情報収集部により生成されたファイル情報群に含まれるファイル情報に対応した前記電子ファイルを所定の領域に転送する転送部
を備える請求項1から4のいずれか一項に記載の情報管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電話回線網に接続される情報管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
電話とコンピュータとを統合し効率的な顧客対応を実現したCTI(Computer Telephony Integration)システムが、コールセンター等において既に導入されている。 例えば特許文献1には、音声パケットに係る通話情報、および録音情報をそれぞれの開始時刻と終了時刻の一致により紐付け処理を行い、録音ファイル付加情報を生成する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、オペレータは、顧客からの問い合わせに対して音声で対応するために、問い合わせ内容に対応した図面の電子ファイルや取扱説明書の電子ファイルを記憶装置内から探し出していた。この手順は、顧客を待たせることになり、望ましい応対ではなかった。
【0005】
そこで本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、電話をかけてきた顧客に対応した電子ファイルを簡単に閲覧できる環境を構築できる情報管理システムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明の1つである情報管理システムは、電話回線網に接続される主装置と、ネットワークを介して前記主装置に接続される複数の端末装置と、ネットワークを介して前記端末装置と接続されるネットワーク接続記憶装置を備えた情報管理システムであって、発信又は着信に対する応答を示す通話情報、および前記通話の終了を示す終了情報を取得する取得部と、前記通話情報の取得から前記終了情報の取得までの通話期間に前記端末装置において開く操作がなされた電子ファイルを特定し、特定された電子ファイル、および電子ファイルの所在を示すファイル情報を生成する特定部と、前記特定部により生成されたファイル情報を前記通話情報に含まれる相手先情報に関連付けたファイル情報群として収集するファイル情報収集部と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係る情報管理システムによれば、相手先情報に関連する電子ファイルを簡単に閲覧するための環境を容易に構築することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】実施の形態に係る情報管理システムの構成を示す図である。
【
図2】実施の形態に係る主装置の機能構成を示すブロック図である。
【
図3】実施の形態に係る端末装置の機能構成を示すブロック図である。
【
図4】実施の形態に係る選定部が提示した一覧を示す図である。
【
図5】実施の形態に係るネットワーク接続記憶装置の機能構成を示すブロック図である。
【
図6】情報管理システムの処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本発明に係る情報管理システムの実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
【0010】
また、図面は、本発明を示すために適宜強調や省略、比率の調整を行った模式的な図となっており、実際の形状や位置関係、比率とは異なる場合がある。
【0011】
図1を用いて、実施の形態に係るネットワーク接続記憶装置を備えた情報管理システムの構成の概要について説明する。同図に示すように、情報管理システム200は、電話回線網300を介した発信又は着信に対する応答である通話の開始から通話の終了までに操作された電子ファイルを通話相手先と関連付けて管理することができるシステムであり、ネットワーク接続記憶装置100、主装置210、端末装置221、電話機230を備えている。
【0012】
図2は、主装置の機能構成を示すブロック図である。同図に示すように、主装置210は、電話回線網300を介して外線電話との間の通話である外線通話の中継、または電話機230および電話機230の間の通話である内線通話の中継を行う構内交換機(PBX)である。また、主装置210は、所定の電話機230と所定の電話機230に個別に紐付けられた所定の端末装置221との関係を示す接続関係情報を記憶手段に記憶している。
【0013】
主装置210は、電話機230が発信又は着信に応答して通話を開始した場合、接続関係情報に基づき通話を開始した電話機230に紐付けられた端末装置221に対して、電話機230が通話を開始したことを示通話始情報をネットワーク310を介して出力する通話処理部211を備えている。通話処理部211は、開始情報に、発信先又は応答した着信の発信元を示す相手先情報を含める。通話処理部211は、当該通話情報を対応する端末装置221に出力する。相手先情報は、相手先(発信元/発信先)の電話番号でも良く、また相手先を識別する識別情報、またはその両方であっても構わない。通話情報には、相手先の名前、ふりがななどが含まれても構わない。通話情報は、相手先情報のみであっても構わない。
【0014】
主装置210の通話処理部211は、所定の電話機230における通話が終了した場合、通話情報を出力した端末装置221に対して、通話の終了を示す終了情報を出力する。
【0015】
なお、主装置210は、電話番号およびこの電話番号に紐付けられた識別情報を含む電話帳レコードを、主装置210の記憶手段に記憶している。本実施の形態の場合、主装置210は、識別情報としてユニークな識別番号と、相手先の名前、ふりがな、電話番号が含まれた電話帳レコードを記憶している。
【0016】
図3は、端末装置の機能構成を示すブロック図である。端末装置221は、ソフトウエアにより種々の機能を実現することができるいわゆるコンピュータであり、画像を表示可能な表示部223を有している。管理ソフトウエアが実行されることにより、端末装置221において、取得部224と、特定部225と、ファイル情報収集部226と、が実現される。本実施の形態の場合、端末装置221においてはさらに、選定部227と、出力部228とが管理ソフトウエアの実行により実現される。端末装置221は、LAN(Local Area Network)310を介して主装置210、およびネットワーク接続記憶装置100と接続されている。なお、端末装置221の使用者は、管理ソフトウエアをネットワーク接続記憶装置100から取得し、端末装置221にインストールしても構わない。また、端末装置221は、具体的には携帯型個人情報端末であるPDA(Personal Digital Assistants)、据え置き型のデスクトップコンピュータや、ノートブックコンピュータなどを例示することができる。また、LAN310は、有線のLANだけでなく、無線LANも含まれる。
【0017】
取得部224は、発信又は着信に対する応答を示す通話情報および前記通話の終了を示す終了情報を、主装置210の通話処理部211から取得する。
【0018】
特定部225は、通話情報の取得から終了情報の取得までの通話期間に、使用者によって端末装置221において開く操作がなされた電子ファイルを特定する。特定部225が特定する電子ファイルの所在は、特に限定されるものではない。具体的に例えば、特定部225が特定する電子ファイルの所在は、通話情報を取得した端末装置221の記憶手段でもよく、また、ネットワーク接続記憶装置100や他の端末装置221の記憶手段でもよい。さらに、特定部225が特定する電子ファイルの所在は、ルータ(図示せず)などを介して別のネットワーク(WAN:Wide Area Network)に接続されるネットワーク接続記憶装置、サーバなどの記憶手段でもよい。
【0019】
電子ファイルの種類(形式)は、特に限定されるものではなく、例えば文書編集ソフトウエアで利用可能なもの、表計算ソフトウエアで利用可能なもの、図形編集ソフトウエアで利用可能なもの、写真編集ソフトウエアで利用可能なもの、ブラウザソフトウエアで利用可能なものなどを電子ファイルとして例示できる。また、電子ファイルには、ショートカット、シンボリックリンクなどのソフトリンクも含まれる。
【0020】
電子ファイルを開く操作とは、端末装置221において、ソフトウエアを用いて電子ファイルの内容が表示部223で閲覧できる状態とすることが含まれる。また、ソフトリンクを操作することにより、対応付けられたソフトウエアが電子ファイルを表示部223で閲覧できる状態とすることも電子ファイルの開く操作に含まれる。
【0021】
特定部225の電子ファイルの特定方法は、特に限定されるものではない。例えば、端末装置221において動作しているオペレーティングシステムの仕様に従い、電子ファイルを示すファイル名と電子ファイルの所在とを含むファイル情報を生成することにより、電子ファイルを特定する。電子ファイルの所在はパス、URL(Uniform Resource Locator)などで示される。なお、端末装置221と同じLAN内に電子ファイルが存在する場合などは、URLなどの一部が省略される場合がある。また、端末装置221内などの場合、ディレクトリ、フォルダ構造などとして電子ファイルの所在が表現される場合もある。
【0022】
選定部227は、特定部225により特定された電子ファイルを示すファイル情報を表示部223に一覧として提示し、前記一覧に基づき選定された電子ファイルを示す選定情報を、出力部228経由でネットワーク接続記憶装置100に出力する。本実施の形態の場合、端末装置221において選定部227は、表示部223に単数、または複数の電子ファイルを一覧として表示する。
図4は、選定部227が提示した一覧を表示部223に表示した態様を示す図である。同図に示すように、選定部227は、特定部225により特定された電子ファイルのファイル名と、電子ファイルの所在を示すパスと、登録するか否かをGUI(Graphical User Interface)により選定するチェックボックスとが対応付けられ、並べて表示部223に表示する。選定部227は、GUIを用いて選定された電子ファイルを示す選定情報を出力する。
【0023】
ファイル情報収集部226は、特定部225により特定されたファイル情報を、通話情報に含まれる相手先情報に関連付けたファイル情報群として収集する。本実施の形態の場合は選定部227が存在しているため、ファイル情報収集部226は、選定部227が出力した選定情報に基づき選定されたファイル情報のみを、相手先情報に関連付けたファイル情報群として収集している。
【0024】
出力部228は、ファイル情報収集部226によって生成されたファイル情報群を出力する。本実施の形態の場合、出力部228は、LAN310を介してファイル情報群をネットワーク接続記憶装置100へ出力する。
【0025】
図5は、ネットワーク接続記憶装置の機能構成を示すブロック図である。同図に示すようにネットワーク接続記憶装置100は、電話回線網300に接続される主装置210に接続され、複数の端末装置221とLAN310などのネットワークを介して接続されるいわゆるNAS(Network Attached Storage)であって、サーバ装置110と、記憶手段120とを備えている。
【0026】
サーバ装置110は、いわゆるコンピュータであり、主装置210に接続されて通信により情報を授受することができ、複数の端末装置221とLAN310を介して接続され、端末装置221との間でも情報を授受することができる。サーバ装置110は、ソフトウエアを実行することにより実現される機能部として、ソフトリンク処理部111と、転送部112と、を備えている。
【0027】
ソフトリンク処理部111は、端末装置221からファイル情報群を取得すると、ファイル情報群に含まれるファイル情報に基づきソフトリンク121を生成する。また、ソフトリンク処理部111は、相手先情報に対応するファイル格納部123に、生成したソフトリンク121を格納する。
【0028】
相手先情報に対応するファイル格納部123が記憶手段120に存在していない場合、ソフトリンク処理部111は、記憶手段120に発信元情報に対応する新しいファイル格納部123を生成し、ソフトリンク121を格納する。
【0029】
ソフトリンク121は、コンピュータ上で操作されることにより、記憶手段120などに記憶されている対応する電子ファイルにアクセスすることができる電子ファイルであり、ショートカット、シンボリックリンクなどと称されるものである。ファイル格納部123は、ソフトリンク121などの電子ファイルをグループ化して記憶する。端末装置221の使用者は、ネットワーク310を通じてファイル格納部123にアクセスすると、ファイル格納部123においてグループ化された電子ファイルのファイル名などを一覧で閲覧することができる。
【0030】
転送部112は、ファイル情報収集部226により生成されたファイル情報群に含まれるファイル情報に対応した電子ファイルを所定の領域に転送する処理部である。本実施の形態の場合、転送部112を備えているネットワーク接続記憶装置100に、ファイル情報収集部226により生成されたファイル情報群に含まれるファイル情報に対応した電子ファイルが記憶されていない場合、当該電子ファイルをネットワーク接続記憶装置100の記憶手段120に転送する。具体的に例えば、通話情報を取得した端末装置221に記憶されている電子ファイル、他のネットワーク接続記憶装置に記憶されている電子ファイルが端末装置221により操作された場合、転送部112は、これらの電子ファイルをネットワーク接続記憶装置100に転送する。
【0031】
転送部112は、電子ファイルを転送した場合、電子ファイルに対応したソフトリンクを電子ファイルの新しい所在に更新する。
【0032】
転送は、転送元に電子ファイルが残存するいわゆるコピーである。なお、転送後に転送元の電子ファイルが消去されるいわゆる移動であってもよい。また、転送先も特に限定されないが、例えば相手先情報毎に電子ファイルを格納するファイル格納部123を設けておき、相手先情報に基づき転送先を決定してもかまわない。
【0033】
記憶手段120は、磁気、光、光磁気、半導体などによりデジタルデータを記憶する装置であり、例えばハードディスクドライブやSSD(Solid State Disk)を例示することができる。記憶手段120は、サーバ装置110との間でデータの入出力を行う。
【0034】
記憶手段120は、ソフトリンク121、電子ファイル122などを記憶する。なお、ソフトリンク121も電子ファイルであるが、ここでは区別のため異なる符合を附して説明している。ネットワーク接続記憶装置100は、記憶手段120に記憶されている同じファイル格納部123に格納されているソフトリンク121を、端末装置221からの要求に従い提示することができる。さらに、端末装置221のGUIなどによって提示されたソフトリンク121が操作された場合、ソフトリンク121に対応した電子ファイル122を閲覧させることができる。
【0035】
なお、記憶手段120は、端末装置221に実行させる管理ソフトウエア125を記憶してもかまわない。管理ソフトウエア125は、取得部224、特定部225、選定部227、ファイル情報収集部226、出力部228を端末装置221によって実現させるソフトウエアである。なお、管理ソフトウエア125は、複数のオペレーティングシステムや複数のバージョンに対応した複数のソフトウエアを含んでいても構わない。
【0036】
また、記憶手段は、端末装置221と電話機230との対応関係を示す情報を記憶してもかまわない。
【0037】
次に、情報管理システム200の処理の流れの一例を説明する。
図6は、情報管理システムの処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、
図6では、外線電話の着信があった場合を例として処理の流れを説明するが、発信の場合であっても処理の基本的な流れは同様である。
【0038】
主装置210は、電話回線網300を介して外線電話からの着信があると(S101)、端末装置221に一斉に相手先情報などを出力する。相手先情報等を取得した端末装置221は、表示部223に発信元情報等をポップアップ表示する(S202)。ポップアップ表示を確認した担当オペレータ(端末装置221と電話機230の使用者)は、電話機230により着信に応答する(S103)。
【0039】
主装置210の通話処理部211は、着信に応答した電話機230に紐付けられた端末装置221を接続関係情報に基づき特定し、特定された端末装置221に開始情報を出力する。開始情報を受け取った端末装置221は、通話開始状態となり(S104)、通話期間が発生する。通話期間における電子ファイルを開ける操作(S105)は、特定部225により特定される。ファイル情報収集部226は、特定された電子ファイルのファイル情報を生成する。
【0040】
担当オペレータが、電話機230により着信を終了すると、主装置210は、開始情報を出力した端末装置221に終了情報を出力する。終了情報を受け取った端末装置221は、通話終了状態となり(S106)、通話期間が終了する。通話期間終了後、端末装置221において電子ファイルを開ける操作をしても、電子ファイルは特定部225により特定されない。
【0041】
次に、選定部227が、特定部225により特定された電子ファイルを示すファイル情報を一覧として表示部223に表示する(S107)。オペレータは、一覧を閲覧し、相手先情報と関連付けて記憶すべきファイル情報にチェックマークをGUIなどで入力し、電子ファイルを選択する。選択されたファイル情報は、ファイル情報群として出力部228によりネットワーク接続記憶装置100へ出力される(S109)。
【0042】
ファイル情報群を取得したネットワーク接続記憶装置100は、ファイル情報群に含まれるファイル情報に基づきソフトリンクを生成し、ファイル情報群に含まれる相手先情報に対応するファイル格納部にソフトリンクを格納する(S110)。
【0043】
以上により、通話期間に開いた電子ファイルを発信元毎に収集することが可能となる。従って、相手先から新しい着信があった場合、電話対応に必要な電子ファイルをソフトリンクの一覧で確認することができ、スムーズな対応を実行することが可能となる。
【0044】
また、ネットワーク上で分散して記憶されている電子ファイルをネットワーク接続記憶装置100に転送することにより、いずれの端末装置221からも容易に電子ファイルを閲覧することができ、担当オペレータの変更などに柔軟に対応することができる。
【0045】
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。例えば、本明細書において記載した構成要素を任意に組み合わせて、また、構成要素のいくつかを除外して実現される別の実施の形態を本発明の実施の形態としてもよい。また、上記実施の形態に対して本発明の主旨、すなわち、請求の範囲に記載される文言が示す意味を逸脱しない範囲で当業者が思いつく各種変形を施して得られる変形例も本発明に含まれる。
【0046】
例えば、情報管理システム200は、選定部227を備えなくてもかまわない。この場合、ファイル情報収集部226は、特定部225が特定した全てのファイル情報をファイル情報群として出力する。
【0047】
また、各処理部が、主装置210、端末装置221、ネットワーク接続記憶装置100のいずれかにより実現した場合を示したが、これは一例であり、各処理部が異なる装置で実現されてもよい場合がある。例えば転送部112は、ネットワーク接続記憶装置100ではなく端末装置221で実現されてもかまわない。
【0048】
また、ネットワーク接続記憶装置がLAN310に1台接続されている場合を説明したが、ネットワーク接続記憶装置が複数接続されていてもかまわない。
【産業上の利用可能性】
【0049】
本発明は、構内交換機、NAS、電話機、情報端末を備えるシステムに利用可能である。
【符号の説明】
【0050】
100 ネットワーク接続記憶装置
110 サーバ装置
111 ソフトリンク処理部
112 転送部
120 記憶手段
121 ソフトリンク
122 電子ファイル
123 ファイル格納部
125 管理ソフトウエア
200 情報管理システム
210 主装置
211 通話処理部
221 端末装置
223 表示部
224 取得部
225 特定部
226 ファイル情報収集部
227 選定部
228 出力部
230 電話機
300 電話回線網