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特許7392499情報提示方法、情報処理装置及びプログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-28
(45)【発行日】2023-12-06
(54)【発明の名称】情報提示方法、情報処理装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20231129BHJP
【FI】
G06Q50/10
【請求項の数】 19
(21)【出願番号】P 2020016608
(22)【出願日】2020-02-03
(65)【公開番号】P2021124842
(43)【公開日】2021-08-30
【審査請求日】2023-01-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104880
【弁理士】
【氏名又は名称】古部 次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100125346
【弁理士】
【氏名又は名称】尾形 文雄
(74)【代理人】
【識別番号】100166981
【弁理士】
【氏名又は名称】砂田 岳彦
(72)【発明者】
【氏名】石橋 靖人
【審査官】福田 正悟
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-177582(JP,A)
【文献】特開2019-53751(JP,A)
【文献】特開2009-20732(JP,A)
【文献】特開2009-97998(JP,A)
【文献】特開2008-190899(JP,A)
【文献】特開2014-181961(JP,A)
【文献】特表2008-518505(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/178657(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
条件を満たす複数の対象者に待ち合わせの場所を提示するサービスを提供する情報処理装置のプロセッサが実行する情報の提示方法であって、
前記プロセッサは、
各対象者が指定した基準点に関する情報を取得し、
各対象者が指定した各基準点からの距離のいずれもが予め定めた各閾値を超える地点の中から待ち合わせの場所を決定し、
決定された待ち合わせの場所を対象者に提示する
情報提示方法。
【請求項2】
前記プロセッサは、対象者に対し、基準点の入力を促す第1の画面を各対象者に提示する、
請求項1に記載の情報提示方法。
【請求項3】
前記プロセッサは、前記第1の画面を通じ、複数の基準点の指定を受け付ける、請求項2に記載の情報提示方法。
【請求項4】
前記プロセッサは、閾値の指定を受け付ける第2の画面を各対象者に提示する、
請求項1又は2に記載の情報提示方法。
【請求項5】
前記プロセッサは、前記第2の画面を各対象者に提示する、請求項4に記載の情報提示方法。
【請求項6】
1人の対象者につき複数の基準点が指定されている場合、前記プロセッサは、基準点毎に、前記第2の画面を提示する、請求項4又は5に記載の情報提示方法。
【請求項7】
前記プロセッサは、前記第2の画面に閾値の候補を提示する、請求項4に記載の情報提示方法。
【請求項8】
前記プロセッサは、前記サービスが提供される地域の特性に応じ、各対象者に提示する閾値の候補を変更する、請求項7に記載の情報提示方法。
【請求項9】
前記地域の特性は、前記地域の人口、又は、人口密度である、請求項8に記載の情報提示方法。
【請求項10】
前記地域の特性は、前記地域の駅間の距離である、請求項8に記載の情報提示方法。
【請求項11】
特定の対象者の設定が、基準点から待ち合わせの場所までの距離を問わない場合、前記プロセッサは、特定の対象者を除く他の対象者が指定した各基準点からの距離のいずれもが予め定めた各閾値を超える地点の中から待ち合わせの場所を決定する、
請求項1に記載の情報提示方法。
【請求項12】
前記プロセッサは、基準点から待ち合わせの場所までの距離を問わない設定を受け付ける第3の画面を各対象者に提示する、
請求項11に記載の情報提示方法。
【請求項13】
前記プロセッサは、基準点との移動に使用可能な路線の数が他に比べて多い地点を、待ち合わせの場所に決定する、請求項1に記載の情報提示方法。
【請求項14】
前記プロセッサは、前記路線の数を、待ち合わせの場所を起点として計数する、請求項13に記載の情報提示方法。
【請求項15】
前記プロセッサは、他の対象者と路線が重複する距離が他に比べて短い地点を、待ち合わせの場所に決定する、請求項1に記載の情報提示方法。
【請求項16】
前記プロセッサは、各対象者が事前に指定した施設に関する情報に基づいて待ち合わせの場所を決定する、請求項1に記載の情報提示方法。
【請求項17】
前記プロセッサは、各対象者が指定した基準点を地図上に配置して各基準点を線分で結ぶ場合に、一番外側に位置する線分を結んで構成される多角形の辺上又はその外側の地域の中から待ち合わせの場所を決定する、
請求項1に記載の情報提示方法。
【請求項18】
プロセッサを有し、
前記プロセッサは、
待ち合わせの場所を提示するサービスを利用する利用者のうち、条件を満たす各対象者が指定した基準点に関する情報を取得し、
各対象者が指定した各基準点からの距離のいずれもが予め定めた各閾値を超える地点の中から待ち合わせの場所を決定し、
決定された待ち合わせの場所を対象者に提示する、
情報処理装置。
【請求項19】
コンピュータに、
待ち合わせの場所を提示するサービスを利用する利用者のうち、条件を満たす各対象者が指定した基準点に関する情報を取得する機能と、
各対象者が指定した各基準点からの距離のいずれもが予め定めた各閾値を超える地点の中から待ち合わせの場所を決定する機能と、
決定された待ち合わせの場所を対象者に提示する機能と、
を実現させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報提示方法、情報処理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
サービスの利用者であるユーザが都合のよい日時を設定すると、条件を満たす相手が自動的に抽出され、待ち合わせの場所が双方に提示されるサービスがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2005-195519号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
サービスを提供する側は、ユーザの居住地等の情報を管理しており、双方に都合のよい待ち合わせの場所を自動的に決定する。このため、双方の居住地等の中間点が待ち合わせの場所に決定される可能性がある。サービスの提供側は、待ち合わせする双方に対し、相手の居住地等を教えないが、決定された待ち合わせの場所が双方の居住地等に近くなりすぎる可能性を排除できない。待ち合わせの場所が双方の居住地等に近すぎる場合、待ち合わせの場所からの帰り道より、お互いの自宅が判明してしまう可能性がある。
しかし、一例として、初対面の相手には自宅を知られたくないこともある。また、残念にも、待ち合わせた相手との相性が悪いこともある。相性が悪い相手には、尚更のこと、自宅を知られたくない。このため、出会いが上手くいかない場合も想定して待ち合わせの場所が決定される仕組みが求められる。
【0005】
本発明は、待ち合わせする各対象者が指定した基準点どうしの中間点が常に待ち合わせの場所に決定される場合と比べて、各対象者が指定した基準点が他の対象者に知られる可能性を低減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明は、条件を満たす複数の対象者に待ち合わせの場所を提示するサービスを提供する情報処理装置のプロセッサが実行する情報の提示方法であって、前記プロセッサは、各対象者が指定した基準点に関する情報を取得し、各対象者が指定した各基準点からの距離のいずれもが予め定めた各閾値を超える地点の中から待ち合わせの場所を決定し、決定された待ち合わせの場所を対象者に提示する情報提示方法である。
請求項2に記載の発明は、前記プロセッサは、対象者に対し、基準点の入力を促す第1の画面を各対象者に提示する、請求項1に記載の情報提示方法である。
請求項3に記載の発明は、前記プロセッサは、前記第1の画面を通じ、複数の基準点の指定を受け付ける、請求項2に記載の情報提示方法である。
請求項4に記載の発明は、前記プロセッサは、閾値の指定を受け付ける第2の画面を各対象者に提示する、請求項1又は2に記載の情報提示方法である。
請求項5に記載の発明は、前記プロセッサは、前記第2の画面を各対象者に提示する、請求項4に記載の情報提示方法である。
請求項6に記載の発明は、1人の対象者につき複数の基準点が指定されている場合、前記プロセッサは、基準点毎に、前記第2の画面を提示する、請求項4又は5に記載の情報提示方法である。
請求項7に記載の発明は、前記プロセッサは、前記第2の画面に閾値の候補を提示する、請求項4に記載の情報提示方法である。
請求項8に記載の発明は、前記プロセッサは、前記サービスが提供される地域の特性に応じ、各対象者に提示する閾値の候補を変更する、請求項7に記載の情報提示方法である。
請求項9に記載の発明は、前記地域の特性は、前記地域の人口、又は、人口密度である、請求項8に記載の情報提示方法である。
請求項10に記載の発明は、前記地域の特性は、前記地域の駅間の距離である、請求項8に記載の情報提示方法である。
請求項11に記載の発明は、特定の対象者の設定が、基準点から待ち合わせの場所までの距離を問わない場合、前記プロセッサは、特定の対象者を除く他の対象者が指定した各基準点からの距離のいずれもが予め定めた各閾値を超える地点の中から待ち合わせの場所を決定する、請求項1に記載の情報提示方法である。
請求項12に記載の発明は、前記プロセッサは、基準点から待ち合わせの場所までの距離を問わない設定を受け付ける第3の画面を各対象者に提示する、請求項11に記載の情報提示方法である。
請求項13に記載の発明は、前記プロセッサは、基準点との移動に使用可能な路線の数が他に比べて多い地点を、待ち合わせの場所に決定する、請求項1に記載の情報提示方法である。
請求項14に記載の発明は、前記プロセッサは、前記路線の数を、待ち合わせの場所を起点として計数する、請求項13に記載の情報提示方法である。
請求項15に記載の発明は、前記プロセッサは、他の対象者と路線が重複する距離が他に比べて短い地点を、待ち合わせの場所に決定する、請求項1に記載の情報提示方法である。
請求項16に記載の発明は、前記プロセッサは、各対象者が事前に指定した施設に関する情報に基づいて待ち合わせの場所を決定する、請求項1に記載の情報提示方法である。
請求項17に記載の発明は、前記プロセッサは、各対象者が指定した基準点を地図上に配置して各基準点を線分で結ぶ場合に、一番外側に位置する線分を結んで構成される多角形の辺上又はその外側の地域の中から待ち合わせの場所を決定する、請求項1に記載の情報提示方法である。
請求項18に記載の発明は、プロセッサを有し、前記プロセッサは、待ち合わせの場所を提示するサービスを利用する利用者のうち、条件を満たす各対象者が指定した基準点に関する情報を取得し、各対象者が指定した各基準点からの距離のいずれもが予め定めた各閾値を超える地点の中から待ち合わせの場所を決定し、決定された待ち合わせの場所を対象者に提示する、情報処理装置である。
請求項19に記載の発明は、コンピュータに、待ち合わせの場所を提示するサービスを利用する利用者のうち、条件を満たす各対象者が指定した基準点に関する情報を取得する機能と、各対象者が指定した各基準点からの距離のいずれもが予め定めた各閾値を超える地点の中から待ち合わせの場所を決定する機能と、決定された待ち合わせの場所を対象者に提示する機能と、を実現させるプログラムである。
【発明の効果】
【0007】
請求項1記載の発明によれば、待ち合わせする各対象者が指定した基準点どうしの中間点が常に待ち合わせの場所に決定される場合と比べて、各対象者が指定した基準点が他の対象者に知られる可能性を低減できる。
請求項2記載の発明によれば、対象者に対し、待ち合わせの場所の決定に使用する基準点を指定する機会を与えることができる。
請求項3記載の発明によれば、待ち合わせの場所を近くに決定されたくない場所を1人で複数箇所設定できる。
請求項4記載の発明によれば、基準点から待ち合わせの場所までの距離を各対象者が決定できる。
請求項5記載の発明によれば、新たな組み合わせが定まるたび、閾値を指定できる。
請求項6記載の発明によれば、同じ対象者が指定した基準点間でも保護の程度を変更できる。
請求項7記載の発明によれば、選択による閾値の指定を可能にできる。
請求項8記載の発明によれば、地域の特性に応じた閾値の指定を可能にできる。
請求項9記載の発明によれば、地域に応じて閾値を大きくしたり、小さくしたりできる。
請求項10記載の発明によれば、地域に応じて閾値を大きくしたり、小さくしたりできる。
請求項11記載の発明によれば、対象者の基準点に対する考えを待ち合わせの場所の決定に反映できる。
請求項12記載の発明によれば、基準点に対する考えを設定する機会を対象者に与えることができる。
請求項13記載の発明によれば、基準点の推測を困難にできる。
請求項14記載の発明によれば、待ち合わせの場所からの帰り道を別にする機会を確保できる。
請求項15記載の発明によれば、待ち合わせの場所からの帰り道を別にする機会を確保できる。
請求項16記載の発明によれば、対象者が互いに関心を有する施設を待ち合わせの場所に決定できる。
請求項17記載の発明によれば、待ち合わせの場所の決定に要する計算資源を節約できる。
請求項18記載の発明によれば、待ち合わせする各対象者が指定した基準点どうしの中間点が常に待ち合わせの場所に決定される場合と比べて、各対象者が指定した基準点が他の対象者に知られる可能性を低減できる。
請求項19記載の発明によれば、待ち合わせする各対象者が指定した基準点どうしの中間点が常に待ち合わせの場所に決定される場合と比べて、各対象者が指定した基準点が他の対象者に知られる可能性を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施の形態1で使用するクラウドシステムの構成例を示す。
図2】実施の形態1で使用する会員データベースで使用するデータ構造の一例を示す図である。
図3】条件を満たす相手との待ち合わせを希望する会員が操作する端末に表示される画面の例を説明する図である。(A)は条件を満たす相手を選択する画面の例であり、(B)は待ち合わせの相手を確定する画面の例である。
図4】実施の形態1で実行される待ち合わせの場所を決定する処理の一部分を説明するフローチャートである。
図5】実施の形態1で実行される待ち合わせの場所を決定する処理の他の一部分を説明するフローチャートである。
図6】待ち合わせの場所の決定に使用する条件を入力する画面の一例を説明する図である。(A)は初期画面を示し、(B)は基準となる場所として自宅が選択された状態を示す。
図7】基準点として用いる場所の選択が確定した段階で表示される画面の一例を説明する図である。(A)は場所の選択が確定した状態を示し、(B)は待ち合わせの場所の決め方の設定に用いる画面を示す。
図8】基準の場所と待ち合わせの場所との距離の設定に用いる画面の一例を説明する図である。(A)は基準の場所を分からないようにしたいとの選択肢が選択された状態を示し、(B)は距離の設定に用いる画面を示す。
図9】自宅と待ち合わせの場所との間に求める距離が設定された後に表示される画面の一例を説明する図である。(A)は選択した内容の確定に用いる画面を示し、(B)は確定された内容の確認に用いる画面を示す。
図10】待ち合わせの場所の決め方の設定が相手側で終わっていない場合に、設定が終わった会員に提示される画面の一例を示す図である。
図11】2つ目の基準の場所として会社が選択される場合に表示される画面の一例を説明する図である。(A)は選択した内容の確定に用いる画面を示し、(B)は確定された内容の確認に用いる画面を示す。
図12】基準点と待ち合わせの場所との距離を気にしない場合に表示される画面の一例を説明する図である。(A)は基準点と待ち合わせの場所を気にしないとの選択肢が選択された状態を示し、(B)は選択後に表示される画面を示す。
図13】基準の場所と待ち合わせの場所との距離の設定が「特に気にしない」である場合に表示される画面の一例を説明する図である。
図14】地域の特性に応じた距離が選択肢として提示される例を説明する図である。
図15】ステップ4及び5で肯定結果が得られた場合の中間点HPと閾値THA及びTHBとの関係を示す図である。
図16】ステップ4及び5で肯定結果が得られた場合に各会員に提示される画面の一例を説明する図である。
図17】集合場所の候補CAP1及びCAP2の決定例を説明する図である。
図18】集合場所APの決定方法の具体例を説明する図である。
図19】実施の形態2で実行される待ち合わせの場所を決定する処理の一部分を説明するフローチャートである。
図20】実施の形態2で実行される待ち合わせの場所を決定する処理の他の一部分を説明するフローチャートである。
図21】待ち合わせの対象者が5名の場合の重心点CPの決定例を説明する図である。
図22】ステップ26で実行される処理の一例を示すフローチャートである。
図23】ステップ27で削除された後に残った集合場所の候補CAP_Nの例を説明する図である。
図24】基準候補RAPの決定例を説明する図である。
図25】集合場所APの決定方法の具体例を説明する図である。
図26】ステップ26Aで実行される処理の一例を示すフローチャートである。
図27】ステップ265で生成される多角形を説明する図である。
図28】待ち合わせの対象者である各会員が複数の場所を基準点として指定する場合を説明する図である。
図29】使用可能な路線の数が他に比べて多い場所を集合場所APとする場合を説明する図である。
図30】他の対象者と経路が重複する距離が他に比べて短い場所を集合場所APとする場合を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
<実施の形態1>
本実施の形態におけるサービス(以下「本サービス」ともいう)は、会員制のサービスとして提供される。以下では、本サービスの利用者を会員という。本実施の形態における会員は自然人である。会員は、対象者の一例である。
本サービスは、会員に対し、条件を満たす他の会員を紹介する。本実施の形態における会員と他の会員は各1名とする。すなわち、本サービスは、条件を満たす2名の会員を単位として提供される。
【0010】
本実施の形態の場合、条件は、各会員が設定する。もっとも、一部の条件は、本サービスを提供する事業者又は本サービスの提供に用いられるシステムが設定することも可能である。事業者又はシステムが設定する条件には、例えば過去に実現した出会いに関する結果を教師データとして学習した情報がある。学習には、例えば会員全体を単位として実行してもよく、会員個人を単位として実行してもよく、共通の属性を有する会員を単位として実行してもよい。
ここでのシステムは、サーバその他の計算資源で構成される。システムは、1つ又は複数の計算資源で構成される。
また、本サービスは、待ち合わせすることになった2名の会員に対し、2名の会員に応じた待ち合わせの場所を提示する。
【0011】
<システム構成>
図1は、実施の形態1で使用するクラウドシステム1の構成例を示す。クラウドシステム1は、情報提供システムの一例である。
クラウドシステム1は、クラウドネットワーク10と、本サービスを提供するクラウドサーバ20と、会員であるAAさんが操作する端末31と、会員であるBBさんが操作する端末32で構成される。
本実施の形態の場合、AAさんはX市に自宅があり、BBさんはY市に自宅がある。図1の場合、AAさんは男性であり、BBさんは女性である。図1に示す例は、異性との出会いを仲介するサービスを想定している。もっとも、本サービスは、例えば共通の趣味や興味を有する異性の会員や共通の目的を有する異性の会員の紹介にも活用が可能である。
図1における端末31及び32は、いずれもクラウドネットワーク10と通信が可能であればよく、例えばスマートフォン、ノート型のコンピュータ、タブレット型のコンピュータが用いられる。
【0012】
クラウドサーバ20は、プログラムの実行を通じて本サービスを提供するプロセッサ21と、プログラムや各種のデータを記憶する記憶装置22と、会員に関する情報を記憶する会員データベース(以下「会員DB」ともいう)23と、外部との通信を実現するネットワークIF(=InterFace)24と、これらを接続するバスその他の信号線25とを有している。図1の場合、クラウドサーバ20は1台であるが、クラウドネットワーク10に接続される複数台のクラウドサーバ20が協働によりサービスを提供してもよい。ここでのクラウドサーバ20は、情報処理装置の一例である。
プロセッサ21は、例えばCPU(=Central Processing Unit)で構成される。記憶装置22は、例えばBIOS(=Basic Input Output System)等が記憶されたROM(=Read Only Memory)と、ワークエリアとして用いられるRAM(=Random Access Memory)と、基本プログラムやアプリケーションプログラム等が記憶されたハードディスク装置とで構成される。ここでのプロセッサ21と記憶装置22は、コンピュータを構成する。
【0013】
ネットワークIF24は、クラウドネットワーク10と通信する。ネットワークIF24には、例えばイーサネット(登録商標)LAN(=Local Area Network)ネットワークモジュール、無線LANモジュール、4Gモジュール、5Gモジュールが用いられる。
会員データベース23は、例えば本サービスの会員に関する情報を記憶するハードディスク装置である。もっとも、会員データベース23は、記憶装置22の一部として構成されてもよい。また、会員データベース23は、クラウドネットワーク10に接続された1つ又は複数のストレージサーバとして実現してもよい。本実施の形態の場合、会員データベース23を記憶装置22と区別する。
【0014】
図2は、実施の形態1で使用する会員データベース23で使用するデータ構造の一例を示す図である。
会員データベース23には、会員により登録された情報が記憶されている。なお、図2に示すデータ構造は、会員データベース23の一部分であり、例えば顔の画像、生年月日、自身の年収、自身の学歴、待ち合わせの場所に使用する施設の希望、相手に求める条件も会員データベース23に記憶される。
【0015】
図2に示す会員データベース23の場合、各会員の情報は、管理用のコード231、氏名232、ニックネーム233、性別234、自宅の住所235、会社の住所236、年齢237、電話番号238、メールアドレス239、趣味240により管理される。
例えばAAさんには、管理用のコード231として「10001」が割り当てられている。AAさんのニックネーム233はXXであり、性別234は男性(=Male)である。また、AAさんの自宅の住所235は「X市…」であり、会社の住所236は「E市…」である。AAさんの年齢237は29歳であり、趣味240は映画である。なお、AAさんの電話番号238とメールアドレス239は記載を省略している。
【0016】
また、BBさんには、管理用のコード231として「50001」が割り当てられている。BBさんのニックネーム233はYYであり、性別234は女性(=Female)である。また、BBさんの自宅の住所235は「Y市…」であり、会社の住所は「C市…」である。BBさんの年齢237は28歳であり、趣味240は映画である。BBさんにつても、電話番号238とメールアドレス239の記載を省略している。
本実施の形態の場合、会員データベース23に記憶されている情報のうちニックネーム233と、年齢237と、趣味240と、顔の画像については、他の会員に対しての開示が認められる。その他の情報は、サービスを提供するために用いられ、他の会員には開示されない。もっとも、開示の対象として会員が個別に設定した場合には相手側にも開示される。
【0017】
年齢237には、登録時の年齢の他、生年月日から計算される現在時点での年齢が記憶される。現在時点での年齢は、登録時の年齢とは別に記憶されてもよい。
電話番号238は、自宅の電話番号と携帯電話の電話番号の両方又は一方が記憶される。
メールアドレス239には、1つ又は複数のアドレスが記憶される。なお、電話番号238とメールアドレス239は連絡先の一例である。
趣味240には、1つに限らず、複数個を記憶可能である。趣味240は、予め用意されている複数個の項目の中から選択された1つ又は複数個が記憶される。
【0018】
<待ち合わせの場所の決定及び提示に用いる処理の例>
以下では、図3図18を使用して、クラウドサーバ20(図1参照)において実行される処理の例を説明する。
図3は、条件を満たす相手との待ち合わせを希望する会員が操作する端末に表示される画面の例を説明する図である。(A)は条件を満たす相手を選択する画面の例であり、(B)は待ち合わせの相手を確定する画面の例である。
図3(A)に示す画面は、AAさんが操作する端末31(図1参照)に表示される初期画面である。このため、画面のタイトルとして「マイページ」が示されている。また、マイページのニックネームの欄には、AAさんが事前に登録したXXが示されている。
【0019】
図3の場合、「最近のマッチング相手」の欄には、AAさんとの待ち合わせを希望する相手の候補が示される。本実施の形態の場合、相手の候補は、YYさん(ニックネーム)とZZさん(ニックネーム)の2名である。
「最近のマッチング相手」の欄には、例えばXXさん(ニックネーム)と実際に会いたいとの希望をクラウドサーバ20(図1参照)に通知した2名の情報が提示される。このため、会いたいとの希望をクラウドサーバ20に通知した相手がいない場合、「最近のマッチング相手」の欄は空欄になる。もっとも、「最近のマッチングの相手」の欄には、プロセッサ21が推奨する相手が表示される仕組みでもよい。ただし、その場合には、AAさんが相手を指定した後に、相手側に対してAAさんと会いたいかを確認する等の調整が必要になる。
図3の場合、表示中の画面がマイページであることは、タイトルだけでなく、画面の下段に設けられた家型のアイコン312がハイライト状態であることでも示されている。
【0020】
図3(A)に示す画面において「YYさん 28歳」のボタンが指先でタップされると、端末31には、図3(B)に示す画面が表示される。
図3(B)に示す画面では、タイトルが「マッチング相手」に切り替わっている。また、画面の下段に設けられた家型のアイコン312がグレーアウト状態に変化する一方、カップルを表すアイコン313がハイライト状態に切り替わる。
図3(B)に示す画面には、AAさんが選択したYYさんの顔の画像と、ニックネームと、年齢が表示されている。この画面において、AAさんが「この人と会う」とのボタン311をタップすると、AAさんによる相手の選択が確定する。
ボタン311の操作は、選択した相手との待ち合わせの場所の設定を求める要求として、端末31からクラウドサーバ20に送信される。
【0021】
図4は、実施の形態1で実行される待ち合わせの場所を決定する処理の一部分を説明するフローチャートである。図5は、実施の形態1で実行される待ち合わせの場所を決定する処理の他の一部分を説明するフローチャートである。なお、図中に示す記号のSはステップを意味する。図4及び図5に示すフローチャートは、情報提示方法の一例である。
図4及び図5に示す処理は、クラウドサーバ20(図1参照)のプロセッサ21(図1参照)によるプログラムの実行を通じて実現される。
なお、ニックネームのXXさんは会員のAAさんであり、ニックネームのYYさんは会員のBBさんである。このため、図4及び図5においては、各処理に関係する会員を、「会員AA」及び「会員BB」と表記する。
【0022】
まず、プロセッサ21は、会員AAが指定した基準とする場所(すなわち場所PA)と会員BBが指定した基準とする場所(すなわち場所PB)の情報を取得する(ステップ1)。本実施の形態では、基準とする場所を「基準点」とも呼ぶ。なお、本実施の形態における基準点は、緯度経度で物理的に特定される座標点の意味ではなく、範囲としての広がりを含む意味で使用する。例えば町名や地番等の地域名によって特定される範囲も基準点の一例である。また例えば会員AAや会員BBが地図上に線で囲んで指定した範囲も基準点の一例である。
場所PA及びPBは、待ち合わせの場所を決定するための起点として用いられる。起点であるので、場所PA及びPBは、それぞれ少なくとも1つ設定される。
本実施の形態の場合、場所PA及びPBは、会員が設定する。具体的には、場所PAは、端末31(図1参照)に表示される画面を通じて設定され、場所PBは、端末32(図1参照)に表示される画面を通じて設定される。もっとも、各会員の自宅その他の特定の場所が初期値として設定されている場合には、初期値として設定されている場所を会員に提示してもよい。この場合、会員による基準点の設定が不要となる。なお、他に基準点の追加や初期値の修正を可能としてもよい。
本実施の形態の場合、起点としての場所PA及びPBの設定を受け付ける処理においては、場所PA及びPBに関連する追加の条件も合わせて設定される。具体的には、基準点としての場所PA及びPBを相手に分からないようにしたいか否かの希望、及び、基準点と待ち合わせの場所との間に確保したい最低限の距離が設定される。
【0023】
以下では、図6図14を用いて、ステップ1に関連して会員に提示される画面の例を説明する。なお、待ち合わせの場所の決定には、当事者間における日時の調整等も必要である。本実施の形態では、それらは調整済み又は別に実行されるものとして、待ち合わせの場所の決定と決定された待ち合わせの場所の提示に関する処理のみを説明する。
図6は、待ち合わせの場所の決定に使用する条件を入力する画面の一例を説明する図である。(A)は初期画面を示し、(B)は基準となる場所として自宅が選択された状態を示す。
なお、図6に示す画面のタイトルは、「待ち合わせの場所を決める」に変更されている。
図6(A)及び(B)に示す画面には、会員に求める操作を説明する文が表示される領域321と、場所の候補の選択肢が表示される領域322と、選択の確定に用いるボタン323とが配置されている。
【0024】
領域321には、「待ち合わせの場所を決める基準となる場所を選んでください(複数可)」と、「あなたと相手が選択した場所から待ち合わせに最適な場所を検索します」と、「相手には公開されません」の3つの文が記載されている。
1つ目の文は、会員に求める操作の内容を示している。「基準となる場所」は、前述したように、基準点のことである。本実施の形態の場合、複数個の基準点の設定が可能である。
2つ目の文は、基準点を用いる処理を示している。2つ目の文から、待ち合わせの場所の検索に用いられることが分かる。
3つ目の文は、基準点が相手に公開されないことを示している。本実施の形態の場合、基準点に限らず会員が登録した住所を、クラウドサーバ20が待ち合わせの相手に開示することはない。
【0025】
領域322には、基準点の選択肢が表示される。図6(A)の領域322には、選択を促す文とプルダウン用のボタンとが表示されている。図6(A)の領域322でプルダウン用のボタンがタップされると、図6(B)に示すようなリストが表示される。ここでのリストには、選択可能な基準点が一覧形式で示される。図6(B)に示すリストには、「自宅」、「会社」、「現在位置」、「住所を入力する」の4つが選択可能に示されている。この領域322は第1の画面の一例である。
住所又は会社が選択された場合、プロセッサ21は、会員データベース23(図2参照)に記憶されている住所を読み出して使用する。図6の場合、「自宅」の行の背景の色が他の3つと異なっている。この背景の色は、対応する選択肢が選択された状態を示している。すなわち、図6の場合、「自宅」が基準点として選択されている。
「現在位置」が選択された場合、例えば端末31(図1参照)のGPS(=Global Positioning System)受信機で測位された緯度と経度で与えられる位置が基準点に設定される。
「住所を入力する」が選択された場合、会員が入力する任意の住所が基準点に設定される。
図6(B)に示すボタン323には、「場所追加」とのラベルが付与されている。領域322で場所が選択された状態でボタン323がタップされると、場所の選択が確定される。
【0026】
図7は、基準点として用いる場所の選択が確定した段階で表示される画面の一例を説明する図である。(A)は場所の選択が確定した状態を示し、(B)は待ち合わせの場所の決め方の設定に用いる画面を示す。
図7(A)の場合、既に場所の選択が確定しているので領域322には「自宅」のみが表示されている。なお、この時点では基準点の選択を促す必要がない。このため、図7(A)の領域322には、基準点の選択を促す文も表示されていない。もっとも、選択した場所を変更したい場合に備え、領域322の右端にはプルダウン用のボタンが表示されている。この段階では、AAさんによる基準点の選択が確定していないためである。
図7(A)の場合、ボタン323の下には、次の画面への切り替えを指示する矢印324がハイライト状態で表示されている。矢印324が指先でタップされると、基準点の選択が確定され、次の条件の設定に移行する。具体的には、図7(B)に示す画面への切り替えが実行される。
【0027】
図7(B)に示す画面には、待ち合わせの場所の決め方の設定を求める文が表示される領域325と、他の条件の候補の選択に用いる領域326とが配置されている。
図7(B)の場合、領域325には、「待ち合わせの場所の決め方を選択してください」と記載されている。この文は、会員に求める操作の内容を示している。本実施の形態の場合、待ち合わせの場所は会員が指定するのではなく、プロセッサ21が決定するためである。
図7(B)の領域326には、選択を促す文とプルダウン用のボタンとが表示される。図7(B)の場合、待ち合わせの場所の決め方が選択されていないので、矢印324はグレーアウトした状態で表示されている。
【0028】
図8は、基準の場所と待ち合わせの場所との距離の設定に用いる画面の一例を説明する図である。(A)は基準の場所を分からないようにしたいとの選択肢が選択された状態を示し、(B)は距離の設定に用いる画面を示す。なお、図8(A)に示す画面は、図7(B)に示す画面において、領域326のプルダウン用のボタンがタップされた場合に表示される。
図8(A)における領域326には、選択肢がリスト形式で表示されている。ここでのリストは、待ち合わせの場所を決定する際に、基準点との距離を気にするか否かを問い合わせるための選択肢で構成される。選択肢は、「特に気にしない」と「自宅が分からないようにしたい」の2つである。2つ目の選択肢に「自宅」との文字が表示されているのは、基準点として「自宅」が選択されたためである。このため、基準点が「会社」の場合には、リストの2つ目に「会社が分からないようにしたい」との選択肢が表示される。
【0029】
前述したように、本実施の形態におけるクラウドサーバ20は、各会員が登録した自宅等の住所を他の会員に公開することはないが、待ち合わせの場所と自宅の距離が近すぎると、待ち合わせの場所から自宅等が知られるリスクも高くなる。例えば待ち合わせの場所から徒歩で帰宅する場合には、待ち合わせの場所から相手のおおよその生活圏を知ることも可能である。なお、好意を持てない相手に自身の生活圏を知られることはリスクとなる。
このため、本実施の形態の場合、「分からないようにしたい」には、基準点としての自宅を相手に知られないだけでなく、生活圏を知られないことも含まれている。従って、「自宅を分からないようにしたい」には、例えば最寄り駅等の自宅の周辺でよく利用する施設を知られないようにすることも含まれる。
図8(A)の場合、「自宅が分からないようにしたい」との選択肢がハイライト状態で示されている。この時点では、設定すべき項目が残っているため、矢印324はグレーアウト状態である。
【0030】
図8(B)に示す画面は、領域326に示されるリストの「自宅が分からないようにしたい」との選択肢がタップされた後に表示される。このため、領域326の表示は、選択された選択肢を示す内容に切り替わっている。すなわち、領域326には、「自宅が分からないようにしたい」が表示されている。
基準点を相手に分からないようにしたい場合、追加の条件として距離の設定が求められる。このため、図8(B)に示す画面には、領域326の下に、待ち合わせの場所と自宅との距離の設定を求める文が表示される領域327と距離の選択肢が表示される領域328とが追加されている。
【0031】
図8(B)の領域327には、「待ち合わせの場所は自宅からどの程度離れた場所にしますか?」と記載されている。この文は、会員に操作を促す文である。
図8(B)の領域328の1行目には、選択を促す文とプルダウン用のボタンとが表示される。もっとも、図8(B)の領域328には、複数の選択肢を含むリストが表示されている。領域326に示すプルダウン用のボタンが既にタップされているためである。図8(B)に示す領域328のリストには、「1km以上」、「2km以上」、「自分で入力する」の3つの選択肢が表示されている。
【0032】
ここでの距離は、地図上で自宅と待ち合わせの場所とを直線で結ぶ距離(以下「直線距離」ともいう)でもよいし、自宅と待ち合わせの場所との移動の経路に沿った距離でもよい。本実施の形態では、直線距離の意味で使用する。ここでの距離は閾値の一例である。
図8(B)では、2つ目の選択肢である「2km以上」が選択されている。このため、「2km以上」の背景の色が、他の2つの選択肢の背景の色と異なっている。すなわち、待ち合わせの場所として、自宅から「2km以上」離れた場所が求められている。
この段階でも設定は確定していないので、矢印324はグレーアウト状態である。
【0033】
図9は、自宅と待ち合わせの場所との間に求める距離が設定された後に表示される画面の一例を説明する図である。(A)は選択した条件の確定に用いる画面を示し、(B)は確定された内容の確認に用いる画面を示す。
図9(A)に示す画面は、図8(B)の領域328で「2km以上」の行がタップされた後に表示される。
図9(A)に示す画面には、会員が選択した条件が示されるが、矢印324がタップされるまでは、条件の変更が可能である。このため、領域326及び328には、プルダウン用のボタンが表示されている。
この画面では、次の画面への切り替えを指示する矢印324がハイライト状態で表示されている。この矢印324が指先でタップされると、図9(B)に示す画面が表示される。
【0034】
図9(B)に示す画面には、最終的な確認を会員に求めることを示す文が表示される領域329、選択された内容を一覧的に示す領域330、選択された内容を最終的に確定するためのボタン331、条件を選択する画面に戻るためのボタン332が配置されている。
図9(B)の場合、領域329には、「以下の内容でYYさんとの待ち合わせの場所を決めます。よろしいですか?」と記載されている。前述したように、「YYさん」は、BBさんのニックネームである。
領域330には、選択された内容が一覧的に示される。図9(B)の場合、基準の場所(すなわち基準点)が自宅であること、決め方は「自宅が分からないようにしたい」こと、自宅と待ち合わせの場所は2km以上離れることが示されている。選択された内容がひとまとめに表示されることで、内容の確認が容易になる。
【0035】
「OK」とのラベルが付されたボタン331がタップされると、領域330に記載されている内容がAAさんの求める待ち合わせの場所の決め方としてクラウドサーバ20(図1参照)に送信される。なお、「再入力」のラベルが付されたボタン332がタップされると、例えば図6(A)に示す画面に戻る。もっとも、ボタン332がタップされると、1つ前の画面である図9(A)に戻ってもよい。
待ち合わせの場所の決め方の設定は、待ち合わせの対象者であるAAさんとBBさんが個別に行い、設定された決め方がクラウドサーバ20に送信される。
なお、AAさんが設定した基準点は、ステップ1における場所PAに相当し、BBさんが設定した基準点は、ステップ1における場所PBに相当する。
【0036】
AAさんとBBさんの両方による待ち合わせの場所の決め方の設定が終わると、プロセッサ21は、ステップ1(図4参照)を終了し、待ち合わせの場所を決定する処理に進む。
なお、AAさんとBBさんのうちの一方しか設定が終わっていない場合、プロセッサ21は、ステップ1から先の処理に進めない。
図10は、待ち合わせの場所の決め方の設定が相手側で終わっていない場合に、設定が終わった会員に提示される画面の一例を示す図である。
この画面には、「待ち合わせの場所の決定待ち」とのタイトルが示されている。また、画面の下段に設けられるカップルを表すアイコン313はグレーアウト状態に変化し、代わりに、待ち合わせの場所を表す建物のアイコン314がハイライト状態に変化している。
図10に示す画面では、現在の状態を説明する文が領域333に表示される。図10の場合、領域333には「YYさんの入力待ちです。しばらくおまちください。」と表示される。この表示により、AAさんは、待ち合わせの場所が提示されない理由に気づくことになる。
【0037】
以下では、待ち合わせの場所の決め方の設定に関連する他の画面の例を説明する。
例えば1人の会員が複数の場所を基準の場所として登録する場合も考えられる。
図11は、2つ目の基準の場所として会社が選択される場合に表示される画面の一例を説明する図である。(A)は選択した内容の確定に用いる画面を示し、(B)は確定された内容の確認に用いる画面を示す。
図11には、図9との対応部分に対応する符号を付して示している。
図11(A)の場合、領域326には、「会社が分からないようにしたい」が表示され、領域328には、「1km以上」が表示されている。図9との違いは、基準の場所が会社である点と、会社から待ち合わせの場所までに求める距離が、自宅から待ち合わせの場所までに求める距離よりも短い1km以上であることである。もっとも、最終的に決定される待ち合わせの場所と会社との距離が、自宅と待ち合わせの場所との距離よりも短いとは限らない。
なお、図11(B)に示す画面では、1つ目の基準の場所である自宅について設定された内容が領域330Aに表示され、2つ目の基準の場所である会社について設定された内容が領域330Bに表示される点が、図9(B)に示す画面との違いである。
【0038】
ところで、自宅と待ち合わせの場所の距離を気にしない会員も考えられる。
図12は、基準点と待ち合わせの場所との距離を気にしない場合に表示される画面の一例を説明する図である。(A)は基準点と待ち合わせの場所を気にしないとの選択肢が選択された状態を示し、(B)は選択後に表示される画面を示す。なお、図12(A)に示す画面は、図7(B)に示す画面の領域326におけるプルダウン用のボタンがタップされた場合に表示される。
図12(A)の場合も、領域326には、「特に気にしない」と「自宅が分からないようにしたい」の2つの選択肢が表示されている。ただし、図12(A)の場合には、「特に気にしない」との選択肢がタップされている。このため、「特に気にしない」との選択肢がハイライト状態で示されている。この後、画面は、図12(B)に切り替わる。
図12(B)に示す領域326には、「特に気にしない」が表示される。なお、この場合には、距離の設定は不要となる。もっとも、データ上は、自宅と待ち合わせの場所との距離が0km以上と設定されたものとして扱うことが可能である。ここでの領域326は第3の画面の一例である。
【0039】
この状態で、ハイライト状態の表示に変化した矢印324が指先でタップされると、図13に示す画面が表示される。
図13は、基準の場所と待ち合わせの場所との距離の設定が「特に気にしない」である場合に表示される画面の一例を説明する図である。図13には、図9との対応部分に対応する符号を付して示している。
図13に示す画面にも、最終的な確認を会員に求めることを示す文が表示される領域329、選択された内容を一覧的に示す領域330、選択された内容を最終的に確定するためのボタン331、条件を選択する画面に戻るためのボタン332が配置される。
図13の場合、基準の場所(すなわち基準点)が自宅であること、決め方は「特に気にしない」ことが示される。
【0040】
この他、本サービスを利用する会員の自宅が郊外等に存在する場合も考えられる。交通機関の選択肢が少ない郊外等に自宅がある会員の場合、基準点と待ち合わせの場所との距離は、2kmでは不足することがある。このような場合に備え、図8(B)に示す画面には「自分で入力する」との選択肢が用意されているが、郊外等に自宅がある会員は、毎回、複数回の操作が求められることになる。複数回の操作とは、「自分で入力する」との選択肢の操作と、具体的な数値を入力する操作である。
このため、本実施の形態におけるクラウドサーバ20には、本サービスが提供される地域の特性に応じ、各会員に提示する閾値の候補を切り替える機能が設けられている。
地域の特性には、例えば本サービスが提供される地域の人口、人口密度、駅間の距離のうちの1つ又は複数を使用する。例えば農地が多い地域は都市部に比べて人口や人口密度が少ないし、駅間の距離も長くなる。このような地域では、待ち合わせの場所に用いることが可能な場所の候補も自ずと限られる。
【0041】
そこで、このような地域に自宅等がある会員に対しては、基準点と待ち合わせの場所との距離の選択肢として、都市部に自宅等がある会員とは異なる選択肢を提示する。
図14は、地域の特性に応じた距離が選択肢として提示される例を説明する図である。図14には、図8との対応部分に対応する符号を付して示している。
図14に示す画面では、領域328に示される選択肢が「5km以上」と「10km以上」に変更されている。ここでの領域328は第2の画面の一例である。
このように、本サービスを提供する地域の特性に応じて選択肢の内容を変更することにより、会員の満足度を高めることが可能になる。また、各会員の生活圏から離れた場所が待ち合わせの場所として決定され易くなる。
【0042】
図4の説明に戻る。
待ち合わせの当事者であるAAさんとBBさんの両方について、基準点と待ち合わせの場所の決め方の設定が終了すると、プロセッサ21は、場所PAと場所PBとの間で移動に要する距離が最短となる中間点HPを決定する(ステップ2)。図4に示すステップ2は、「移動に要する距離」を用いるので、移動の経路に沿った距離となる。なお、中間点HPは、地図上で場所PAと場所PBを結ぶ線分の中点として与えることも可能である。この他、中間点HPは、移動に要する運賃がおおよそ平等になる場所や移動に要する時間がおおよそ平等になる場所として決定することも可能である。
中間点HPが決定すると、プロセッサ21は、会員AAが指定した距離(すなわち閾値THA)と会員BBが指定した距離(すなわち閾値THB)を取得する(ステップ3)。ここでの距離は、領域328(図8参照)で選択された距離である。なお、基準点と待ち合わせの場所との距離を気にしない会員の場合、閾値THを0kmとする。
【0043】
次に、プロセッサ21は、場所PAと中間点HPとの距離が閾値THA以上か否かを判定する(ステップ4)。ステップ4で肯定結果が得られた場合、プロセッサ21は、場所PBと中間点HPとの距離が閾値THB以上か否かを判定する(ステップ5)。
ステップ5でも肯定結果が得られた場合、プロセッサ21は、中間点HPを、集合場所APとして会員AA及びBBに提示する(ステップ6)。なお、ステップ4とステップ5はいずれを先に実行してもよい。
図15は、ステップ4及び5で肯定結果が得られた場合の中間点HPと閾値THA及びTHBとの関係を示す図である。図15における閾値THAと閾値THBは、いずれも同じである。勿論、閾値THAと閾値THBが異なる値となることもある。
【0044】
図16は、ステップ4及び5で肯定結果が得られた場合に各会員に提示される画面の一例を説明する図である。この画面では、タイトルが「待ち合わせの場所の決定」に切り替わっている。また、画面の下段に設けられるカップルを表すアイコン313はグレーアウト状態に変化し、代わりに、待ち合わせの場所を表す建物のアイコン314がハイライト状態に変化している。
図16に示す画面では、現在の状態を説明する文が領域334に表示される。図16の場合、領域334には「YYさんとの待ち合わせの場所が決定しました」と表示される。また、領域334の下に設けられる領域335に、待ち合わせの場所が示される。図16の場合、「○○駅△△改札」が示されている。
本実施の形態の場合、中間点HPにおける待ち合わせが物理的に可能か否かは無視している。例えば中間点HPが車道や線路上に位置する可能性もあるし、河川の中や私有地の中に位置する可能性もある。このような場合には、後述するステップ9と同様に、中間点HPの周囲に存在する施設を待ち合わせの場所として提示することが求められる。
【0045】
図4の説明に戻る。
ステップ4又は5で否定結果が得られた場合、プロセッサ21は、図5に示すステップ7に進む。因みに、ステップ4で否定結果が得られる場合とは、AAさんが設定した基準点と中間点HPとの距離がAAさんの設定した閾値THA未満であることを意味する。また、ステップ5で否定結果が得られる場合とは、BBさんが設定した基準点と中間点HPとの距離がBBさんの設定した閾値THB未満であることを意味する。
この場合、プロセッサ21は、会員AAが移動に要する距離と会員BBが移動に要する距離が各閾値に一致するように集合場所の候補CAPを2つ決定する(ステップ7)。
ステップ7の場合、集合場所の候補CAPは、会員AAからの移動に要する距離が閾値THAであり、会員BBからの移動に要する距離が閾値THBである場所が選ばれる。
図5においては、移動の距離に着目しているが、直線距離を用いることも可能である。
【0046】
図17は、集合場所の候補CAP1及びCAP2の決定例を説明する図である。図17の場合、中間点HPは、AAさんが設定した基準点である場所PAを中心とする半径が閾値THAで与えられる円の内側にある。同じく、中間点HPは、BBさんが設定した基準点である場所PBを中心とする半径が閾値THBで与えられる円の内側にある。
集合場所の候補CAP1及びCAP2は、閾値THAを半径とする円と閾値THBを半径とする円の交点に位置している。
なお、本実施の形態では、各自が設定した閾値THA及びTHBを使用しているが、閾値THAと閾値THBのうちで大きい方の値を用いて集合場所の候補CAP1及びCAP2を決定してもよい。集合場所の候補CAP1及びCAP2の決定に使用する閾値をAAさんとBBさんとで揃えたとしても、小さい方の閾値を指定した会員の条件は満たされる。もっとも、同じ閾値を用いることで、AAさんが移動に要する時間とBBさんが移動に要する時間がおおよそ平等になるとは限らないし、移動に要する運賃がおおよそ平等になるとも限らない。このため、会員の設定に応じ、集合場所の候補CAP1及びCAP2の決定の仕方を切り替えられるようにしてもよい。
【0047】
また、本実施の形態では、各会員が設定した基準の場所から待ち合わせの場所に移動する距離が大きくなりすぎないようにする観点から、各自が設定した閾値THA及びTHBを用いて集合場所の候補CAP1及びCAP2を決定しているが、各自が設定した閾値THA及びTHBより大きい値を用いて集合場所の候補CAP1及びCAP2を設定することも可能である。この場合、各自が設定する閾値の代わりに使用する距離は、基準の場所が属する地域の特性に応じて変更してもよい。例えば都市部で用いる距離よりも郊外で用いる距離の方を大きくしてもよい。
【0048】
集合場所の候補CAP1及びCAP2が決定すると、プロセッサ21は、施設の指定があるか否かを判定する(ステップ8)。
本実施の形態では、待ち合わせの対象である2名の会員のうちのいずれか一方に施設の指定がある場合、ステップ8の判定の結果は肯定結果となる。ここでの施設は、公共の場所であり、例えば駅、有名な建物やモニュメント、飲食店、ホテルのラウンジ、デパート、ショッピングモールを想定する。
なお、待ち合わせの対象である2名の会員のいずれもが待ち合わせに使用する施設を指定していない場合でも、会員データベース23(図1参照)の趣味240(図2参照)等の情報に基づいて決定される施設を用いてもよい。この場合、ステップ8の判定の結果は、肯定結果として扱われる。
【0049】
ステップ8で肯定結果が得られた場合、プロセッサ21は、集合場所の候補CAP1及びCAP2の周辺であり、かつ、場所PAと場所PBのそれぞれからの距離が最短である施設を、集合場所APとして決定する(ステップ9)。ただし、集合場所APと各基準点との距離は各閾値以上であることが要求される。
ステップ8における「周辺」とは、集合場所の候補CAPに対する距離が予め定めた条件を満たすことをいう。ここでの条件には、例えば集合場所の候補CAP1又はCAP2を起点とする直線距離、移動に要する経路の距離、移動に要する時間、移動に要する運賃がいずれも上限値を超えないことを用いる。
本実施の形態の場合、「場所PAと場所PBのそれぞれからの距離が最短である施設」は、例えば場所PAからの距離と場所PBからの距離の和が最小である施設をいう。
もっとも、「距離が最短」であるとは、場所PAからの移動に要する距離と場所PBからの移動に要する距離の和が最小である意味であってもよいし、場所PAからの移動に要する時間と場所PBからの移動に要する時間の和が最小である意味でも良いし、場所PAからの移動に要する費用と場所PBからの移動に要する費用の和が最小である意味でもよい。
【0050】
また、「距離が最短」である施設の代わりに、予め定めた計算式により計算されるポイントが最小である施設を用いてもよい。
計算式には、例えばお互いの年収と移動に要する費用とを変数とする次式を使用する。
ポイント=(AAさんの年収×BBさんが負担する費用)+(BBさんの年収×AAさんが負担する費用)
例えばAAさんの年収が800万円、AAさんが負担する費用が400円、BBさんの年収が300万円、BBさんが負担する費用が100円の場合、ポイントは、200,000(=800×100+300×400)となる。
また、AAさんの年収が800万円、AAさんが負担する費用が450円、BBさんの年収が300万円、BBさんが負担する費用が50円の場合、ポイントは、175,000(=800×50+300×450)となる。
また、AAさんの年収が800万円、AAさんが負担する費用が200円、BBさんの年収が300万円、BBさんが負担する費用が300円の場合、ポイントは、300,000(=800×300+300×200)となる。
この計算式では、2人が支払う費用の合計値が同じ場合、年収が低い会員が負担する費用が少ない場合のポイントが、他の場合のポイントに比して小さくなる。
【0051】
また、本実施の形態の場合、集合場所APに決定する施設は、各会員が設定した基準点との距離が各閾値を超える必要がある。すなわち、集合場所APに用いる施設は、場所PAとの間の距離が閾値THAより大きく、かつ、場所PBとの間の距離が閾値THBより大きいことが求められる。
図18は、集合場所APの決定方法の具体例を説明する図である。図18には図17との対応部分に対応する符号を付して示している。
図18の場合、待ち合わせの施設として駅が使用されている。図18の場合、場所PA及びPBに対する距離が最短である施設は駅Cである。なお、駅Dと場所PA及びPBとの距離は、駅Cと場所PA及びPBとの距離よりも遠く、駅Aと場所PA及びPBとの距離は、駅Dと場所PA及びPBとの距離より遠く、駅Bと場所PA及びPBとの距離は、駅Aと場所PA及びPBとの距離よりも遠い。
ただし、図18の場合、距離が最も短くなる駅Cは、閾値THAとTHBで定まる円の内側に位置している。このため、駅Cは集合場所APから除外される。結果的に、図18の場合、駅Dが集合場所APに決定されている。
【0052】
図5の説明に戻る。
ステップ9で集合場所APが決定されると、プロセッサ21は、決定した集合場所APを会員AA及びBBに提示する(ステップ10)。集合場所APの提示には、前述した図16に示す画面が用いられる。
一方、ステップ8で否定結果が得られた場合、プロセッサ21は、集合場所の候補CAP1及びCAP2のうちの一方を、集合場所APとして決定する(ステップ11)。
集合場所APを決定する方法には、例えば集合場所の候補CAP1及びCAP2のうちの一方に偶数を割り当て、他方に奇数を割り当てておき、乱数器が発生した乱数が偶数か奇数かで決定する方法がある。
また例えば、集合場所の候補CAP1及びCAP2のうち、予め定めた種類の店舗の数が多い方を集合場所APに決定する方法がある。
また例えば、集合場所の候補CAP1及びCAP2のうち、人口が多い方又は人口密度が高い方を集合場所APに決定する方法がある。
ステップ11で集合場所APが決定されると、プロセッサ21は、決定した集合場所APを会員AA及びBBに提示する(ステップ10)。集合場所APの提示には、前述した図16に示す画面が用いられる。
【0053】
<実施の形態2>
本実施の形態では、待ち合わせの対象である会員が3名以上の場合について説明する。
なお、本実施の形態においても、実施の形態1で説明したクラウドシステム1(図1参照)を使用する。
相違点は、プロセッサ21(図1参照)が実行するプログラムの内容である。
図19及び図20を使用して、クラウドサーバ20(図1参照)において実行される処理の例を説明する。
図19は、実施の形態2で実行される待ち合わせの場所を決定する処理の一部分を説明するフローチャートである。図20は、実施の形態2で実行される待ち合わせの場所を決定する処理の他の一部分を説明するフローチャートである。なお、図中に示す記号のSはステップを意味する。図19及び図20に示すフローチャートは情報提示方法の一例である。
図19及び図20に示す処理は、クラウドサーバ20のプロセッサ21によるプログラムの実行を通じて実現される。
【0054】
まず、プロセッサ21は、待ち合わせの対象者である会員Xが基準とする場所(すなわち場所PX)を全員分取得する(ステップ21)。会員Xによる場所PXの指定の手順は、実施の形態1と同じであるので説明を省略する。
次に、プロセッサ21は、場所XPからの距離が最短となる重心点CPを決定する(ステップ22)。本実施の形態の場合、重心点CPは、場所PXからの直線距離の総和が最も小さい場所に決定する。
図21は、待ち合わせの対象者が5名の場合の重心点CPの決定例を説明する図である。図21の場合、待ち合わせの対象者は、AAさん、BBさん、CCさん、DDさん、EEさんの5名である。図中のPAはAAさんが設定した基準点であり、PBはBBさんが設定した基準点であり、PCはCCさんが設定した基準点であり、PDはDDさんが設定した基準点であり、PEはEEさんが設定した基準点である。
【0055】
もっとも、重心点CPは、他の方法による決定も可能である。
例えば重心点CPは、場所PXからの移動に要する距離の総和が最も小さい場所に決定してもよい。また例えば重心点CPは、場所PXからの移動に要する費用の総和が最も小さい場所に決定してもよい。
また例えば重心点CPは、全ての場所PX間を線分で結んだ後、最も外側を通る線分を抽出することで構成される多角形の重心に決定してもよい。図21の例であれば、重心点CPは、場所PAと場所PBを結ぶ線分と、場所PBと場所PDを結ぶ線分と、場所PDと場所PC結ぶ線分と、場所PCと場所PAを結ぶ線分で構成される四角形の重心として決定してもよい。
【0056】
図19の説明に戻る。
次に、プロセッサ21は、各会員が指定した距離(すなわち閾値THX)を全員分取得する(ステップ23)。
続いて、プロセッサ21は、場所PXと重心点CPとの距離がいずれも対応する閾値THX以上か否かを判定する(ステップ24)。
ステップ24で肯定結果が得られた場合、プロセッサ21は、重心点CPを、集合場所APとして対象とする会員に提示する(ステップ25)。集合場所APの提示には、前述した図16に示す画面が用いられる。
【0057】
一方、ステップ24で否定結果が得られた場合、プロセッサ21は、図20に示すステップ26に進む。因みに、ステップ24で否定結果が得られる場合とは、決定された重心点CPと少なくとも1つの場所PXとの距離が、対応する会員が定めた閾値未満であることを意味する。
この場合、プロセッサ21は、集合場所の候補CAP_Nを決定する(ステップ26)。ステップ26では、集合場所の候補CAP_Nが複数決定される。
図22は、ステップ26で実行される処理の一例を示すフローチャートである。図22に現れるステップ1~7は、図4及び図5に示した処理に対応する。図22に示すフローチャートは情報提示方法の一例である。
【0058】
まず、プロセッサ21は、全ての場所PXの集合の中から2つの場所の組み合わせを1つ選択する(ステップ261)。図21の例であれば、場所PXが5個であるので、で計算される10個の組み合わせの中から1つが選択される。
次に、プロセッサ21は、選択された1つの組み合わせについてステップ1~7を実行し、仮の集合場所SAP又は集合場所の仮の候補SCAPを決定する(ステップ262)。ここでの仮の集合場所SAPは、ステップ6(図4参照)の中間点HPに相当し、集合場所の仮の候補SCAPは、ステップ11(図5参照)における集合場所の候補CAP1及びCAP2に相当する。
ステップ262が終了すると、プロセッサ21は、全ての組み合わせについて処理が終了したか否かを判定する(ステップ263)。
ステップ263で否定結果が得られた場合、プロセッサ21は、ステップ261に戻り、処理の対象になっていない1つの組み合わせを選択する。
一方、ステップ263で肯定結果が得られた場合、プロセッサ21は、各組み合わせに対応する仮の集合場所SAP及び集合場所の仮の候補SCAPの全てを集合場所の候補CAP_Nに決定する(ステップ264)。
【0059】
図20の説明に戻る。
ステップ26の処理が終了すると、プロセッサ21は、場所PXからの距離が場所PXに対応する閾値未満である集合場所の候補CAP_Nを削除する(ステップ27)。ここでの距離には、直線距離を用いても、移動に要する距離を用いても、前述した他の距離を用いてもよい。
図23は、ステップ27で削除された後に残った集合場所の候補CAP_Nの例を説明する図である。図23は、図21を前提としている。
図23の場合、集合場所の候補CAP_Nは、CAP_1、CAP_2、CAP_3、CAP_4の4つである。
【0060】
図20の説明に戻る。
次に、プロセッサ21は、残った集合場所の候補CAP_Nのうち予め定めた条件を満たす場所を基準候補RAPとして決定する(ステップ28)。
本実施の形態の場合、予め定めた条件として、ステップ22(図19参照)で決定した重心点CPからの直線距離が最も短い場所を使用する。
もっとも、他の条件を用いてもよい。例えば予め定めた条件として、ステップ22(図19参照)で決定した重心点CPからの移動に要する距離が最も短い場所を使用してもよい。また、予め定めた条件として、待ち合わせの対象である全会員に対応する場所PXからの移動の距離の総和が最も小さい場所としてもよい。また、予め定めた条件として、待ち合わせの対象である全会員が移動に要する時間の総和が最も小さい場所としてもよい。また、予め定めた条件として、待ち合わせの対象である全会員が移動に要する費用の総和が最も小さい場所としてもよい。
いずれにしても、集合場所の候補CAP_Nの中から基準候補RAPが1つ決定される。
図24は、基準候補RAPの決定例を説明する図である。図24の場合、集合場所の候補CAP_1が基準候補RAPに決定されている。
【0061】
図20の説明に戻る。
基準候補RAPが決定すると、プロセッサ21は、施設の指定があるか否かを判定する(ステップ29)。
ステップ29で肯定結果が得られた場合、プロセッサ21は、基準候補RAPの周辺、かつ、場所PXからの距離が最短である施設を、集合場所APとして決定する(ステップ30)。ただし、集合場所APと各基準点との距離は閾値以上であることが要求される。
ステップ30における「周辺」は、実施の形態1で説明した「周辺」と共通である。
本実施の形態の場合、「場所PXからの距離が最短である施設」は、各場所PXからの距離の総和が最小である施設をいう。もっとも、実施の形態1の場合と同様に、各場所PXからの移動に要する距離の総和が最小である意味であってもよいし、場所PAからの移動に要する時間と場所PBからの移動に要する時間の和が最小である意味でもよいし、場所PAからの移動に要する費用と場所PBからの移動に要する費用の和が最小である意味でもよい。また、予め定めた計算式により計算されるポイントが最小の意味でもよい。
【0062】
図25は、集合場所APの決定方法の具体例を説明する図である。図25には図24との対応部分に対応する符号を付して示している。
図25の場合、待ち合わせの施設として駅が使用される。図25の場合、重心点CPに対する距離が最短である施設は駅Cである。なお、駅Dと重心点CPとの距離は、駅Cと重心点CPとの距離よりも遠く、駅Aと重心点CPとの距離は、駅Dと重心点CPとの距離より遠く、駅Bと重心点CPとの距離は、駅Aと重心点CPとの距離よりも遠い。
ただし、図25の場合も、距離が最も短くなる駅Cと重心点CPとの距離が、閾値THXを超えていない。このため、駅Cは集合場所APから除外される。結果的に、図25の場合も、駅Dが集合場所APに決定されている。
図20の説明に戻る。
ステップ30で集合場所APが決定されると、プロセッサ21は、決定した集合場所APを全ての対象者に提示する(ステップ31)。集合場所APの提示には、前述した図16に示す画面が用いられる。
【0063】
一方、ステップ29で否定結果が得られた場合、プロセッサ21は、基準候補RAPを集合場所APとして決定する(ステップ32)。
基準候補RAPは、図24に示したように1つであるので、そのまま集合場所APとして使用する。
ステップ32で集合場所APが決定されると、プロセッサ21は、決定した集合場所APを会員AA及びBBに提示する(ステップ31)。集合場所APの提示には、前述した図16に示す画面が用いられる。
【0064】
<実施の形態3>
本実施の形態では、実施の形態2に比して集合場所APの決定が高速になる手法について説明する。
実施の形態2との違いは、図20のステップ26の内容である。本実施の形態では、図20のステップ26と差し替える処理をステップ26Aと表記する。
図26は、ステップ26Aで実行される処理の一例を示すフローチャートである。図26に示すフローチャートは情報提示方法の一例である。
まず、プロセッサ21は、地図上で全ての場所PX同士を線分で結び、それらのうちの一番外側に位置する線分だけを残して多角形を生成する(ステップ265)。
図27は、ステップ265で生成される多角形を説明する図である。図27には、図21との対応部分に対応する符号を付して示している。図27においては、場所PAと場所PBを結ぶ線分と、場所PBと場所PDを結ぶ線分と、場所PDと場所PC結ぶ線分と、場所PCと場所PAを結ぶ線分で構成される四角形が生成されている。図27の場合、凸四角形が生成されている。
【0065】
図26の説明に戻る。
多角形が生成されると、プロセッサ21は、生成された多角形を構成する全ての線分について、各線分を規定する2つの場所の組み合わせを1つ選択する(ステップ266)。図27の例では、4つの線分から処理の対象である1つの線分が決定される。実施の形態2の場合には、10個の組み合わせが存在したが、本実施の形態の場合には4個の組み合わせで済む。
次に、プロセッサ21は、決定された1つの組み合わせについてステップ1~7を実行し、仮の集合場所SAP又は集合場所の仮の候補SCAPを決定する(ステップ267)。ただし、多角形の内側になる場所は、仮の集合場所SAP又は集合場所の仮の候補SCAPから除外する。
【0066】
ステップ267が終了すると、プロセッサ21は、全ての組み合わせについて処理が終了したか否かを判定する(ステップ268)。
ステップ268で否定結果が得られた場合、プロセッサ21は、ステップ265に戻り、処理の対象になっていない1つの組み合わせを選択する。
一方、ステップ268で肯定結果が得られた場合、プロセッサ21は、各組み合わせに対応する仮の集合場所SAP及び集合場所の仮の候補SCAPの全てを集合場所の候補CAPに決定する(ステップ269)。
本実施の形態では、ステップ266~ステップ268のループの回数が、実施の形態2で実行されるループの回数よりも少なく済み、その分、仮の集合場所SAP及び集合場所の仮の候補SCAPの決定に要する時間が短縮される。結果的に、集合場所APの決定に要する時間の短縮が可能になる。
【0067】
<他の実施の形態>
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の技術的範囲は前述した実施の形態に記載の範囲に限定されない。前述した実施の形態に、種々の変更又は改良を加えたものも、本発明の技術的範囲に含まれることは、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0068】
(1)例えば前述の実施の形態1の場合には、待ち合わせの場所を決定する処理において基準点を、待ち合わせの対象者である2名がそれぞれ1つずつ計2つ指定する場合の処理について説明したが、1人の会員が基準点を複数指定する場合には、実施の形態2及び3で説明した処理を活用すればよい。
図28は、待ち合わせの対象者である各会員が複数の場所を基準点として指定する場合を説明する図である。
図28の場合も、待ち合わせの対象者は、AAさんとBBさんの2名である。図28の場合、AAさんは、基準とする場所を3つ指定している。図28では、これらを場所PA1、PA2、PA3で示している。一方、BBさんは、基準とする場所を2つ指定している。図28では、これらを場所PB1、PB2で示している。
実際、相手に知られたくない場所は1つに限らない場合もある。例えば自宅や会社の他にも、通学している学校やアルバイト先を知られたくない場合がある。また、現在位置を知られたくない場合もある。
1人が基準点を複数指定する場合、実施の形態2の判定で使用する距離の数が2名分となるが、その他の処理については、図19図20図22及び図26をそのまま用いることが可能である。
【0069】
(2)前述の実施の形態においては、待ち合わせの対象者である会員が指定した基準点からの距離の条件を満たす最も近い施設を集合場所APとして決定したが、移動の経路の特徴に関する条件を追加して集合場所APを決定してもよい。例えば基準点と待ち合わせの場所(すなわち集合場所AP)との移動に使用可能な路線の数が他に比べて多い場所を、待ち合わせの場所に決定してもよい。
ここでの待ち合わせの場所には、施設に限らず、中間点HP、重心点CP、集合場所の候補CAPも含まれる。
図29は、使用可能な路線の数が他に比べて多い場所を集合場所APとする場合を説明する図である。図29の場合も、AAさんとBBさんの2名が待ち合わせの対象者である。このため、基準点は場所PAと場所PBの2つである。図29の場合、集合場所の候補はCAP1とCAP2の2つである。図29の場合、施設の指定がある。具体的には施設として駅が指定されている。この場合、集合場所の候補CAP1及びCAP2の周辺に位置する駅Yと駅Zのいずれかが集合場所APに決定される。
【0070】
図29の場合、駅Yから場所PAに至る路線の数は、駅Yから場所PAを結ぶ道路を用いる経路と、駅Y-駅S-駅Xを通る鉄道を用いる経路の2つである。一方、駅Yから場所PBに至る路線の数は、駅Yから場所PBを結ぶ道路を用いる経路と、駅Y-駅T-駅Uを通る鉄道を用いる経路の2つである。このため、駅Yを起点として移動に使用可能な経路の総数は4つである。
一方、駅Zから場所PAに至る路線の数は、駅Zから場所PAを結ぶ道路を用いる経路と、駅Z-駅Q-駅Xを通る鉄道を用いる経路の2つである。一方、駅Zから場所PBに至る路線の数は、駅Zから場所PBを結ぶ道路を用いる2つの経路と、駅Z-駅Q-駅N-駅T-駅Uを通る鉄道を用いる経路の3つである。このため、駅Yを起点として移動に使用可能な経路の総数は5つである。この場合、使用可能な路線の数が多い駅Zが集合場所APに決定される。
【0071】
前述の説明で、集合場所APの候補である施設を起点として路線の数を計数したのは、待ち合わせ後の帰宅の際に路線の選択肢が多い方が、基準とする場所PA及びPBを相手に知られづらくなるためである。
もっとも、路線の数は基準とする場所を起点として計数してもよい。行きと帰りでは使用可能な路線の数が異なる可能性もあるためである。
また、計数された路線の数が同じ場合には、女性側が指定した基準点と施設の間で使用可能な路線の数が多い方を優先してもよい。社会通年上、女性の保護が男性に優先されるためである。
なお、路線の数を計数する場合には、1人の会員が基準とする場所を複数指定している場合でも、対象者の自宅についてのみ路線の数を計数してもよい。相手に知られたくない基準点の優先度は、他の場所に比して自宅の方が高いと考えられるためである。また、この場合には、路線の数の計数に用いる基準点の数が会員毎に1つに絞られるので、計算の負荷を小さくすることも可能である。もっとも、路線の数の計数に使用する基準点は、会員による選択を可能にしてもよい。
【0072】
(3)前述の実施の形態においては、待ち合わせの対象者である会員が指定した基準点からの距離の条件を満たす最も近い施設を集合場所APとして決定したが、他の対象者と経路が重複する距離が他に比べて短い場所を、待ち合わせの場所に決定してもよい。この手法も、移動の経路の特徴に関する条件を集合場所APの決定に用いる手法の一例である。
前述の例と同様、ここでの待ち合わせの場所には、施設に限らず、中間点HP、重心点CP、集合場所の候補CAPも含まれる。
図30は、他の対象者と経路が重複する距離が他に比べて短い場所を集合場所APとする場合を説明する図である。図30には、図29との対応部分に対応する符号を付して示している。
図30も、AAさんとBBさんの2名が待ち合わせの対象者である。このため、基準点は場所PAと場所PBの2つである。図30の場合も、集合場所の候補はCAP1とCAP2の2つである。また、図30の場合も、施設として駅が指定されている。このため、集合場所の候補CAP1及びCAP2の周辺に位置する駅Yと駅Zのいずれかが集合場所APに決定される。
【0073】
図30の場合、駅Yから場所PAと場所PBに至る道路を用いる経路には重複が認められない。鉄道を用いる経路についても重複は認められない。
一方、駅Zから場所PAと場所PBに至る道路を用いる経路では少なくとも破線で囲んだ部分で重複が認められる。また、鉄道を用いる経路では駅Zと駅Qの区間が重複している。
このため、帰宅する際にAAさんとBBさんの経路の重複が少ない駅Yが集合場所APに決定される。経路の重複が短いほど、相手と分かれる地点が集合場所APに近くなり、換言すると基準点から遠くなり、基準点が相手に知られづらくなる。
もっとも、路線の重複は、基準点としての場所PA及び場所PBを起点として判定してもよい。行きと帰りでは使用可能な路線が異なる場合もあるためである。
なお、路線の重複は、1人の会員が基準とする場所を複数指定している場合でも、対象者の自宅に限定して判定してもよい。相手に知られたくない基準点の優先度は、他の場所に比して自宅の方が高いと考えられるためである。また、この場合には、路線の重複を判定する基準点の数が会員毎に1つに絞られるので、計算の負荷を小さくすることも可能である。もっとも、路線の重複の判定に使用する基準点は、会員による選択を可能にしてもよい。
【0074】
(4)前述の実施の形態で説明したクラウドシステム1は、会員制のサービスを想定しているが、会員制のサービスに限らない。例えば従業員等を対象としてもよい。また、知人や家族の待ち合わせに利用してもよい。例えば各自が現在位置を知られること無く、待ち合わせの場所を決定したい場合にも活用が可能である。この場合には、現在位置が基準点として指定される。
(5)前述の実施の形態では、会員である男性と会員である女性が待ち合わせする場所を提示する場面を想定しているが、待ち合わせの対象者は同性同士でもよい。例えば共通の趣味や興味、共通の目的を有する同性の待ち合わせに用いてもよい。勿論、知り合い同士の待ち合わせに使用してもよい。
【0075】
(6)前述の実施の形態では、待ち合わせの相手を決めるたびに(例えば図3参照)基準点や待ち合わせの場所の決定に使用する距離の入力を促す画面(例えば図6図8参照)を提示しているが、いずれか一方又は両方については、該当する画面を提示しない設定としてもよい。入力を促す画面が提示されない場合には、例えば前回使用した場所や距離、事前に設定した場所や距離を使用する。もっとも、この場合でも、基準点や待ち合わせの場所の決定に使用する距離を確認するための画面を表示してもよい。
【0076】
(7)前述の実施の形態の場合、クラウドサーバ20(図1参照)のプロセッサ21(図1参照)が待ち合わせの場所を決定して対象者に提示するサービスを提示しているが、サービスの提供に使用される情報処理装置は、クラウドサーバ20に限らない。例えばオンプレミスのサーバでもよい。同様に、サービスを提供する情報処理装置と端末31及び32を接続するネットワークは、クラウドネットワーク10に限らない。例えばローカルエリアネットワークでもよい。また、情報処理装置の形態はサーバに限らない。
【0077】
(8)前述した各実施の形態におけるMPUは、広義的な意味でのプロセッサを指し、汎用的なプロセッサ(例えばCPU(=Central Processing Unit)等)の他、専用的なプロセッサ(例えばGPU(=Graphical Processing Unit)、ASIC(=Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(=Field Programmable Gate Array)、プログラム論理デバイス等)を含む。
また、前述した各実施の形態におけるプロセッサの動作は、1つのプロセッサが単独で実行してもよいが、物理的に離れた位置に存在する複数のプロセッサが協働して実行してもよい。また、プロセッサにおける各動作の実行の順序は、前述した各実施の形態に記載した順序のみに限定されるものでなく、個別に変更してもよい。
【符号の説明】
【0078】
1…クラウドシステム、10…クラウドネットワーク、20…クラウドサーバ、21…プロセッサ、22…記憶装置、23…会員データベース、31、32…端末
図1
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図4
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図6
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