(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-28
(45)【発行日】2023-12-06
(54)【発明の名称】制御装置および蓄電システム
(51)【国際特許分類】
H02J 7/34 20060101AFI20231129BHJP
H02J 3/32 20060101ALI20231129BHJP
H02J 3/38 20060101ALI20231129BHJP
H02J 7/04 20060101ALI20231129BHJP
H02J 7/35 20060101ALI20231129BHJP
H02J 13/00 20060101ALI20231129BHJP
【FI】
H02J7/34 G
H02J3/32
H02J3/38 130
H02J7/04 H
H02J7/35 K
H02J13/00 311R
(21)【出願番号】P 2020043338
(22)【出願日】2020-03-12
【審査請求日】2023-01-11
(73)【特許権者】
【識別番号】000002945
【氏名又は名称】オムロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100101454
【氏名又は名称】山田 卓二
(74)【代理人】
【識別番号】100091524
【氏名又は名称】和田 充夫
(74)【代理人】
【識別番号】100172236
【氏名又は名称】岩木 宣憲
(72)【発明者】
【氏名】市田 俊彦
(72)【発明者】
【氏名】大橋 誠
【審査官】宮本 秀一
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-207782(JP,A)
【文献】特開2013-229992(JP,A)
【文献】特開2018-205961(JP,A)
【文献】特開2016-015846(JP,A)
【文献】特開2012-235541(JP,A)
【文献】特開2014-217195(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60L1/00-3/12
B60L7/00-13/00
B60L15/00-58/40
H01M10/42-10/48
H02J3/00-7/12
H02J7/34-13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
気象情報を取得する取得部と、
蓄電装置の充放電制御モードを切り替えるモード切替部と
を備え、
前記モード切替部は、
前記取得部で取得された前記気象情報が気象警報の発令であった場合に、前記充放電制御モードを通常モードから災害モードに切り替え、
前記充放電制御モードを前記災害モードに切り替えた後、第1切替時間が経過する前に、取得された前記気象情報が前記気象警報の継続であった場合、前記気象警報の継続が前記気象情報として取得されたときから前記第1切替時間が経過した以降に、前記充放電制御モードを前記災害モードから前記通常モードに切り替える、制御装置。
【請求項2】
前記気象警報は、第1警報と、前記第1警報よりも警戒レベルの高い第2警報とを有し、
取得された前記気象情報が前記第1警報の場合、前記第1切替時間として、第1の時間が設定され、取得された前記気象情報が前記第2警報の場合、前記第1切替時間として、前記第1の時間よりも長い第2の時間が設定される、請求項1の制御装置。
【請求項3】
前記第1切替時間を設定可能な時間設定部をさらに備える、請求項1または2の制御装置。
【請求項4】
前記モード切替部は、
前記気象情報として前記気象警報の発令または前記気象警報の継続が取得され、前記充放電制御モードを前記災害モードに切り替えたときに、最後に前記充放電制御モードが前記災害モードから前記通常モードに切り替えられたときから経過した時間が所定時間内であった場合、前記充放電制御モードを前記災害モードに切り替えたときから、前記第1切替時間よりも長い第2切替時間が経過した以降に、前記充放電制御モードを前記災害モードから前記通常モードに切り替える、請求項1から3のいずれか1つの制御装置。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1つの制御装置と、
前記制御装置にそれぞれ接続され、相互に電力供給可能にそれぞれ構成されている複数の前記蓄電装置と
を備える、蓄電システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、制御装置および蓄電システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、電気機器に電力を供給可能な蓄電装置に接続された制御装置が開示されている。前記制御装置では、警報等の予め規定された種類の気象情報が発令された場合に、蓄電装置の蓄電量が満了となるまで気象情報対応制御が実行される。気象情報対応制御がなされている状態において予め規定された種類の気象情報が解除されたことを表わす気象情報が外部から得られた場合には、気象情報対応制御を終了させ、通常の充放電制御に切り替えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、気象警報が解除され、ある程度の時間が経過した後に、停電が発生する場合がある。このような場合、前記制御装置では、通常の充放電制御に切り替えられた後に、停電が発生するため、電気機器を稼働させるために必要な電力を十分に確保できない場合がある。
【0005】
本開示は、例えば気象警報が解除された後に停電が発生した場合であっても、停電が発生するまで災害モードで蓄電装置を充放電制御して、停電に対応可能な蓄電装置の充電量を確保できる制御装置および蓄電システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一例の制御装置は、
気象情報を取得する取得部と、
蓄電装置の充放電制御モードを切り替えるモード切替部と
を備え、
前記モード切替部は、
前記取得部で取得された前記気象情報が気象警報の発令であった場合に、前記充放電制御モードを通常モードから災害モードに切り替え、
前記充放電制御モードを前記災害モードに切り替えた後、第1切替時間が経過する前に、取得された前記気象情報が前記気象警報の継続であった場合、前記気象警報の継続が前記気象情報として取得されたときから前記第1切替時間が経過した以降に、前記充放電制御モードを前記災害モードから前記通常モードに切り替える。
【0007】
ここで、「気象情報」は、気象の予報に関する情報であり、「気象警報」が含まれる。「気象警報」には、例えば、天気予報、注意報、警報および特別警報が含まれる。「注意報」は、重大な災害が起こるおそれがある場合に外部機関が注意喚起のために発令する情報である。「警報」は、重大な災害が起こるおそれがある場合に外部機関が警告のために発令する情報で、注意報よりも警戒レベルの高い情報である。災害の危険性が著しく大きいときは、警報よりも警戒レベルの高い「特別気象警報」が発令される。「外部機関」は、気象情報を取得可能な任意の機関であり、例えば、気象庁および気象予報会社が含まれる。
【0008】
本開示の一例の蓄電システムは、
前記制御装置と、
前記制御装置に接続された前記蓄電装置と
を備える。
【発明の効果】
【0009】
前記制御装置によれば、モード切替部は、取得された気象情報が気象警報の発令であった場合に、蓄電装置の充放電制御モードを通常モードから災害モードに切り替える。充放電制御モードを災害モードに切り替えた後、第1切替時間が経過する前に、取得された前記気象情報が前記気象警報の継続であった場合、モード切替部は、前記気象警報の継続が前記気象情報として取得されたときから前記第1切替時間が経過した以降に、充放電制御モードを災害モードから通常モードに切り替える。このような構成により、例えば、気象警報が解除された後に停電が発生した場合であっても、停電が発生するまで災害モードで蓄電装置を充放電制御して、停電に対応可能な蓄電装置の充電量を確保できる制御装置を実現できる。
【0010】
前記蓄電システムによれば、前記制御装置により、例えば、気象警報が解除された後に停電が発生した場合であっても、発生した停電に対応可能な電力を確保可能な蓄電システムを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本開示の一実施形態の制御装置を備えた蓄電システムの構成を示すブロック図。
【
図2】
図1の制御装置の充放電制御モード切替処理を説明するためのフローチャート。
【
図3】
図1の蓄電システムの変形例を示すブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本開示の一例を添付図面に従って説明する。なお、以下の説明では、必要に応じて特定の方向あるいは位置を示す用語(例えば、「上」、「下」、「右」、「左」を含む用語)を用いるが、それらの用語の使用は図面を参照した本開示の理解を容易にするためであって、それらの用語の意味によって本開示の技術的範囲が限定されるものではない。また、以下の説明は、本質的に例示に過ぎず、本開示、その適用物、あるいは、その用途を制限することを意図するものではない。さらに、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは必ずしも合致していない。
【0013】
本開示の一実施形態の制御装置20は、一例として、
図1に示すように、蓄電装置10と共に蓄電システム1を構成している。本実施形態では、制御装置20は、サーバ30に配置され、通信装置31、40を介して各蓄電装置10に無線通信で接続されている。
【0014】
蓄電装置10は、一例として、
図1に示すように、太陽電池51、パワーコンディショナ52(
図1では、パワコンと略している。)および分電盤53を備える建物50の内部に配置されている。各建物50において、太陽電池51は、パワーコンディショナ52を介して、分電盤53および蓄電装置10に接続されている。分電盤53は、建物50の外部に配置された電力系統2に接続されている。
【0015】
本実施形態では、各蓄電装置10は、充放電制御モードとして、通常モードと、災害モードとを有している。通常モードは、例えば、気象庁から気象警報が発令されていない場合に実行される充放電制御モードである。通常モードでは、例えば、電気料金が安い夜中に蓄電装置10を充電し、電気料金が高い昼間に、使用電力が太陽電池51で発電された電力を超えた場合に、蓄電装置10に充電された電力が使用される。災害モードは、例えば、気象庁から気象警報が発令された場合に実行される充放電制御モードである。災害モードでは、例えば、蓄電装置10が満充電でない場合、満充電になるまで蓄電装置10を充電し、蓄電装置10の満充電状態が維持される。
【0016】
制御装置20は、
図1に示すように、取得部21と、モード切替部22とを備えている。また、制御装置20は、演算等を行うCPU、蓄電装置10の充放電制御に必要なプログラムまたはデータ等を記憶しておく記憶装置(例えば、ROMおよびRAM)および時間を計測する計測部を有している(いずれも図示せず)。モード切替部22は、例えば、CPUが所定のプログラムを実行することにより実現される機能である。
【0017】
取得部21は、通信装置31を介して、外部機関100(例えば、気象庁)から気象情報を取得する。気象情報は、例えば、後述する第1切替時間よりも短い予め設定された間隔で、断続的に取得される。
【0018】
モード切替部22は、取得部21で取得された気象情報が気象警報の発令であった場合に、蓄電装置10の充放電制御モードを通常モードから災害モードに切り替える。また、モード切替部22は、充放電制御モードを災害モードに切り替えたときから第1切替時間(例えば、1時間)が経過した以降に、充放電制御モードを災害モードから通常モードに切り替える。
【0019】
例えば、モード切替部22は、次の(1)および(2)に示すいずれかの態様で、充放電制御モードを切り替えることができる。
【0020】
(1)モード切替部22は、充放電制御モードを災害モードに切り替えた後、第1切替時間が経過する前に、取得された気象情報が気象警報の継続であった場合、気象警報の継続が気象情報として取得されたときから第1切替時間が経過した以降に、充放電制御モードを災害モードから通常モードに切り替える。第1切替時間が経過したか否かは、例えば、次のように判定される。モード切替部22にタイマーを設け、気象警報の発令または気象警報の継続が気象情報として取得される毎に、タイマーが第1切替時間にセットされる。そして、第1切替時間にセットされたタイマーがスタートしてゼロになった場合に、第1切替時間が経過したと判定される。
【0021】
(2)気象情報として気象警報の発令が取得され充放電制御モードを災害モードに切り替えたときに、最後に充放電制御モードが災害モードから通常モードに切り替えられたときから経過した時間が所定時間内(例えば、1時間)であったとする。つまり、直近に発令された気象警報が解除された後、所定時間内に気象警報が発令された場合、モード切替部22は、充放電制御モードを災害モードに切り替えたときから、第1切替時間(例えば、1時間)よりも長い第2切替時間(例えば、2時間)が経過した以降に、充放電制御モードを災害モードから通常モードに切り替える。なお、第1切替時間が後述する第2の時間(例えば、3時間)であった場合、第2切替時間は、第1の時間または第2の時間よりも長い時間(例えば、4時間)が設定される。
【0022】
蓄電制御モードを切り替える場合、モード切替部22は、サーバ30側の通信装置31および建物50側の通信装置40を介して、蓄電制御モードを切り替えるための制御信号を蓄電装置10に出力する。
【0023】
制御装置20は、時間設定部23をさらに備えている。時間設定部23は、例えば、スマートフォン(多機能携帯電話)などの外部端末200により、第1切替時間を設定可能に構成されている。
【0024】
注意報または警報を第1警報とし、注意報または警報よりも警戒レベルの高い気象警報(第1警報が注意報の場合は警報または特別警報、第1警報が警報の場合は特別警報)を第2警報であるとする。時間設定部23は、外部端末200により第1切替時間が設定されていなければ、取得された気象情報が第1警報の場合、第1切替時間として、第1の時間(例えば、1時間)を設定し、取得された気象情報が第2警報の場合、第1切替時間として、第1の時間よりも長い第2の時間(例えば、3時間)を設定する。
【0025】
続いて、
図2を参照して、制御装置20の充放電制御モード切り替え処理について説明する。なお、以下に説明する処理は、例えば、CPUが所定のプログラムを実行することで実施される。
【0026】
図2に示すように、取得部21が気象情報を取得する(ステップS1)。取得された気象情報が気象警報の発令であった場合、モード切替部22は、充放電制御モードを通常モードから災害モードに切り替える(ステップS2)。一方、取得された気象情報が気象警報の発令ではなかった場合(言い換えると、気象警報が非発令であった場合)、気象情報として気象警報の発令が取得されるまで、ステップS1を繰り返す。
【0027】
充放電制御モードが通常モードから災害モードに切り替えられると、時間設定部23は、取得された気象警報の種類を判断する(ステップS3)。取得された気象警報が第1警報であった場合、時間設定部23が、第1切替時間として第1の時間(例えば、1時間)を設定し、モード切替部22が、第1の時間にタイマーをセットし開始させる(ステップS4)。取得された気象警報が第2警報であった場合、時間設定部23が、第1切替時間として第2の時間(例えば、3時間)を設定し、モード切替部22が、第2の時間にタイマーをセットし開始させる(ステップS5)。
【0028】
セットされたタイマーが開始すると、セットされた時間(つまり、第1の時間または第2の時間)が経過する前に、取得部21が気象情報を取得する(ステップS6)。取得された気象情報が気象警報の発令または継続であった場合、ステップS3に戻り、再びタイマーがセットされる。取得された気象情報が気象警報の発令または継続ではなかった場合(言い換えると、気象警報が非発令または非継続であった場合)、モード切替部22は、充放電制御モードを災害モードに切り替えたときからセットされた時間が経過したか否かを判定する(ステップS7)。
【0029】
第1切替時間または第2切替時間が経過したと判定された場合、モード切替部22が、充放電制御モードを災害モードから通常モードに切り替えて(ステップS8)、充放電制御モード切替処理が終了する。一方、第1切替時間または第2切替時間が経過していないと判定された場合、ステップS6に戻り、取得部21が気象情報を取得する。このとき、取得された気象情報が気象警報の発令または継続であった場合、ステップS3に戻り、再びタイマーがセットされる。
【0030】
制御装置20は、次の効果を発揮できる。
【0031】
モード切替部22が、取得された気象情報が気象警報の発令であった場合に、蓄電装置10の充放電制御モードを通常モードから災害モードに切り替える。充放電制御モードを災害モードに切り替えた後、第1切替時間が経過する前に、取得された気象情報が気象警報の継続であった場合、モード切替部22は、気象警報の継続が気象情報として取得されたときから第1切替時間が経過した以降に、充放電制御モードを災害モードから通常モードに切り替える。このような構成により、例えば、気象警報が解除された後に停電が発生した場合であっても、停電が発生するまで災害モードで蓄電装置10を充放電制御して、停電に対応可能な蓄電装置10の充電量を確保できる制御装置20を実現できる。
【0032】
取得された気象情報が第1警報の場合、第1切替時間として、第1の時間が設定され、取得された気象情報が第2警報の場合、第1切替時間として、第1の時間よりも長い第2の時間が設定される。このような構成により、例えば、気象警報が解除された後に停電が発生した場合であっても、停電に対応可能な蓄電装置10の充電量をより確実に確保できる制御装置20を実現できる。
【0033】
第1切替時間を設定可能な時間設定部23をさらに備える。このような構成により、例えば、蓄電装置10が設置される場所の環境および地域特性に合わせて第1切替時間を設定できる。
【0034】
気象情報として気象警報の発令または気象警報の継続が取得され、充放電制御モードが災害モードに切り替えられたときに、最後に充放電制御モードが災害モードから通常モードに切り替えられたときから経過した時間が所定時間内であったとする。この場合、充放電制御モードが災害モードに切り替えられたときから、第1切替時間よりも長い第2切替時間が経過した以降に、充放電制御モードが災害モードから通常モードに切り替えられる。このような構成により、例えば、気象警報が解除された後に停電が発生した場合であっても、停電に対応可能な蓄電装置10の充電量をより確実に確保できる制御装置20を実現できる。
【0035】
制御装置20により、例えば、気象警報が解除された後に停電が発生した場合であっても、発生した停電に対応可能な電力を確保可能な蓄電システム1を実現できる。
【0036】
制御装置20は、次のように構成することもできる。
【0037】
前記実施形態では、制御装置20をサーバ30に配置したが、これに限らない。例えば、制御装置20を建物50の内部に配置することもできる。この場合、例えば、制御装置20に入力装置を設け、この入力装置を介して第1切替時間を設定するように構成することができる。また、制御装置20に表示装置を設け、入力装置に入力した内容等を表示するように構成することができる。
【0038】
モード切替部22は、上記(1)および(2)の態様に限らず、他の態様で、充放電制御モードを切り替えるように構成することもできる。
【0039】
時間設定部23は、取得された気象情報にかかわらず、同じ第1切替時間を設定してもよい。
【0040】
時間設定部23は、省略することができる。
【0041】
蓄電システム1は、次のように構成することもできる。
【0042】
蓄電システム1は、
図3に示すように、複数の蓄電装置10を備えることができる。この場合、例えば、各蓄電装置10は、それぞれ異なる建物50に配置され、分電盤53および電力系統2を介して相互に電力供給可能に構成されている。
【0043】
蓄電装置10は、蓄電池そのものに限らず、蓄電池を備える機器(例えば、電気自動車)であってもよい。
【0044】
制御装置20が、蓄電装置10に加えて、負荷を制御するように構成してもよいし、家庭用燃料電池を制御するように構成してもよい。これにより、蓄電装置10の充電量を増やすことができる。
【0045】
以上、図面を参照して本開示における種々の実施形態を詳細に説明したが、最後に、本開示の種々の態様について説明する。なお、以下の説明では、一例として、参照符号も添えて記載する。
【0046】
本開示の第1態様の制御装置20は、
気象情報を取得する取得部21と、
蓄電装置10の充放電制御モードを切り替えるモード切替部22と
を備え、
前記モード切替部22は、
前記取得部21で取得された前記気象情報が気象警報の発令であった場合に、蓄電装置10の充放電制御モードを通常モードから災害モードに切り替え、
前記充放電制御モードを前記災害モードに切り替えた後、第1切替時間が経過する前に、取得された前記気象情報が前記気象警報の継続であった場合、前記気象警報の継続が前記気象情報として取得されたときから前記第1切替時間が経過した以降に、前記充放電制御モードを前記災害モードから前記通常モードに切り替える。
【0047】
本開示の第2態様の制御装置20は、
前記気象警報として、第1警報と、前記第1警報よりも警戒レベルの高い第2警報とを有し、
取得された前記気象情報が前記第1警報の場合、前記第1切替時間として、第1の時間が設定され、取得された前記気象情報が前記第2警報の場合、前記第1切替時間として、前記第1の時間よりも長い第2の時間が設定される。
【0048】
本開示の第3態様の制御装置20は、
前記第1切替時間を設定可能な時間設定部23をさらに備える。
【0049】
本開示の第4態様の制御装置20は、
前記モード切替部22は、
前記気象情報として前記気象警報の発令または気象警報の継続が取得され、前記充放電制御モードを前記災害モードに切り替えたときに、最後に前記充放電制御モードが前記災害モードから前記通常モードに切り替えられたときから経過した時間が所定時間内であった場合、前記充放電制御モードを前記災害モードに切り替えたときから、前記第1切替時間よりも長い第2切替時間が経過した以降に、前記充放電制御モードを前記災害モードから前記通常モードに切り替える。
【0050】
本開示の第5態様の蓄電システム1は、
請求項1から4のいずれか1つの制御装置20と、
前記制御装置20にそれぞれ接続され、相互に電力供給可能にそれぞれ構成されている複数の前記蓄電装置10と
を備える、蓄電システム。
【0051】
前記様々な実施形態または変形例のうちの任意の実施形態または変形例を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。また、実施形態同士の組み合わせまたは実施例同士の組み合わせまたは実施形態と実施例との組み合わせが可能であると共に、異なる実施形態または実施例の中の特徴同士の組み合わせも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0052】
本開示の制御装置は、例えば、任意の蓄電装置の充放電制御に適用できる。
【0053】
本開示の蓄電システムは、例えば、任意の建物に適用できる。
【符号の説明】
【0054】
1 蓄電システム
2 電力系統
10 蓄電装置
20 制御装置
21 取得部
22 モード切替部
23 時間設定部
30 サーバ
31 通信装置
40 通信装置
50 建物
51 太陽電池
52 パワーコンディショナ
53 分電盤
100 外部機関
200 外部端末