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  • 特許-制御装置 図1
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  • 特許-制御装置 図4B
  • 特許-制御装置 図5A
  • 特許-制御装置 図5B
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-28
(45)【発行日】2023-12-06
(54)【発明の名称】制御装置
(51)【国際特許分類】
   H05B 47/19 20200101AFI20231129BHJP
【FI】
H05B47/19
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2020062664
(22)【出願日】2020-03-31
(65)【公開番号】P2021163586
(43)【公開日】2021-10-11
【審査請求日】2022-11-14
(73)【特許権者】
【識別番号】000003757
【氏名又は名称】東芝ライテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】村木 健佑
(72)【発明者】
【氏名】小野 智嗣
(72)【発明者】
【氏名】竹村 真也
【審査官】安食 泰秀
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-192654(JP,A)
【文献】特表2019-532561(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 47/19
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1端末と第1通信規約で通信し、メッシュネットワークを形成する機器との間で第2通信規約で通信し、第2端末と前記第1通信規約とは異なる第3通信規約で通信を行う通信部と;
前記通信部が前記第3通信規約で指示コマンドを受信した場合に、当該指示コマンドに基づく制御を実行する制御部と;
を具備
前記第1通信規約は、前記第1端末でユーザ操作が行われた際に前記第1端末との間で行う通信方式であり、前記第2通信規約は、前記メッシュネットワーク内で前記機器との間で行う通信方式であり、前記第3通信規約は、前記第2端末でユーザ操作が関与しない条件を満たした場合に、前記第2端末との間で行う通信方式である、
制御装置。
【請求項2】
前記制御部による制御に応じて点灯する照明部;
をさらに具備する、請求項1に記載の制御装置。
【請求項3】
前記制御部は、
前記第1通信規約または前記第2通信規約で受信した指示コマンドの制御を実行中に、前記第3通信規約で指示コマンドを受信した場合に、当該指示コマンドに基づく制御を実行する、
請求項1または2に記載の制御装置。
【請求項4】
前記制御部は、
前記第3通信規約で受信した指示コマンドに基づく制御を実行中に、第2通信規約で指示コマンドを受信した場合、当該指示コマンドに基づく制御を実行せずに、他の機器へ転送する、
請求項1~3のいずれか一つに記載の制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、それぞれ通信機能を備えた複数の対象機器それぞれをノードとするメッシュネットワークを構築する通信システムがある。かかる通信システムでは、対象機器が受信したコマンドをメッシュネットワーク全体に波及させることで、対象機器それぞれを一括または個別に制御することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-192654号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術では、受信した指示コマンドの通信方式によって制御を切り替えることについては考慮されていなかった。
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、通信方式に基づいて適切に制御を実行することができる制御装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態に係る制御装置は、通信部と、制御部とを具備する。前記通信部は、第1端末と第1通信規約で通信し、メッシュネットワークを形成する機器との間で第2通信規約で通信し、第2端末と前記第1通信規約とは異なる第3通信規約で通信を行う。前記制御部は、前記通信部が前記第3通信規約で指示コマンドを受信した場合に、当該指示コマンドに基づく制御を実行する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、通信方式に応じて適切な制御を実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態に係る制御システムの概要を示す図である。
図2図2は、実施形態に係る端末装置のブロック図である。
図3図3は、実施形態に係る照明装置のブロック図である。
図4A図4Aは、実施形態に係る制御システムの処理の一例を示す図である。
図4B図4Bは、実施形態に係る制御システムの処理の一例を示す図である。
図5A図5Aは、実施形態に係る制御システムの処理の一例を示す図である。
図5B図5Bは、実施形態に係る制御システムの処理の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下で説明する実施形態に係る照明装置10(制御装置の一例)は、通信部12と、端末装置50(第1端末の一例)と第1通信方式M1(第1通信規約の一例)で通信し、メッシュネットワークNを形成する機器との間で第2通信方式M2(第2通信規約の一例)で通信し、端末装置50(第2端末の一例)と第1通信方式M1とは異なる第3通信方式M3(第3通信規約の一例)で通信を行う。
【0010】
また、以下で説明する実施形態に係る照明装置10は、制御部14による制御に応じて点灯する照明部11を具備する。
【0011】
また、以下で説明する実施形態に係る照明装置10において、制御部14は、第1通信方式M1または第2通信方式M2で受信した指示コマンドの制御を実行中に、第3通信方式M3で指示コマンドを受信した場合に、当該指示コマンドに基づく制御を実行する。
【0012】
また、以下で説明する実施形態に係る照明装置10において、第3通信方式M3で受信した指示コマンドに基づく制御を実行中に、第2通信方式M2で指示コマンドを受信した場合、当該指示コマンドに基づく制御を実行せずに、他の機器へ転送する。
【0013】
以下、図面を参照して、実施形態に係る制御装置について説明する。実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略する場合がある。
【0014】
<実施形態>
まず、図1を用いて、実施形態に係る制御システムの概要について説明する。図1は、実施形態に係る制御システムの概要を示す図である。
【0015】
図1に示す例において、制御システム1は、複数の照明装置10と、端末装置50とを具備する。照明装置10はそれぞれ例えばシーリングライトなどの照明装置であり、照明部11と、通信部12を具備する。
【0016】
各照明装置10は、自装置の通信エリア内に位置する他の照明装置10や端末装置50との間で、通信部12を用いた双方向通信を行う。複数の照明装置10は、通信エリア内に位置する他の照明装置10との間で相互にデータの送受信を行うことにより、各照明装置10をノードとするメッシュネットワークNを形成する。
【0017】
なお、照明装置10は、例えば、BLE(Bluetooth(登録商標) Low Enery)の通信規約に準じた通信を行うことができ、そのため、メッシュネットワークNは、BLEメッシュとも称される。また、図1に示す例では、メッシュネットワークNが照明装置10をノードする場合について示したが、メッシュネットワークNには、照明装置10以外の通信機器(例えば、センサ)がノードとして含まれるようにしてもよい。なお、センサは、照明装置10と一体に設けられていてもよく、照明装置10とは別に設けられていてもよい。
【0018】
端末装置50は、例えば、ユーザUが所有する情報処理装置である。端末装置50は、ユーザUが持ち運び可能な情報処理装置であればどのような情報処理装置であってもよく、たとえば、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PC(Personal Computer)や、携帯電話機や、PDA(Personal Digital Assistant)等により実現される。
【0019】
端末装置50は、メッシュネットワークNに通信接続(ペアリング)を行うことで、メッシュネットワークNに対する各種制御を行うことができる。例えば、端末装置50は、メッシュネットワークNとの通信は、例えば、BLEの規格に準じた無線通信であるが、赤外線通信などであってもよい。
【0020】
ところで、図1に示すように、実施形態に係る制御システム1では、それぞれ通信規約が異なる3つの通信方式によって通信を行うことが可能である。具体的には、端末装置50と、照明装置10との間では、第1通信方式M1、第3通信方式M3が用いられ、各照明装置10間では第2通信方式M2が用いられる。
【0021】
例えば、第1通信方式M1~第3通信方式M3は、それぞれBLEを用いた無線通信でありながら、それぞれ通信プロトコルが異なる通信方式である。第1通信方式M1は、端末装置50に対するユーザ操作に基づいて、端末装置50および照明装置10間で通信を行う通信方式である。なお、第1通信方式M1は、赤外線通信であってもよい。
【0022】
また、第2通信方式M2は、各照明装置10間で通信する通信方式であり、第3通信方式M3は、例えば、端末装置50に対するユーザ操作とは関係なく、照明装置10と端末装置50との間で通信を行う通信方式である。例えば、端末装置50は、第3通信方式Mを利用して、各照明装置10、あるいは、センサからデータを取得し、取得したデータが予め設定された条件を満たしていた場合に、当該条件に応じた指示コマンドを照明装置10に対して送信する。
【0023】
実施形態に係る照明装置10は、これら通信方式に応じて、実行する制御を切り替える。例えば、実施形態に係る照明装置10では、端末装置50から第3通信方式M3によって指示コマンドを受信した場合、かかる指示コマンドに基づく制御を実行する。
【0024】
この際、例えば、照明装置10では、第1通信方式M1あるいは第2通信方式M2による指示コマンドに基づく制御を実行していた場合には、かかる制御を中断し、第3通信方式M3による指示コマンドに基づく制御を実行する。
【0025】
このように、実施形態に係る照明装置10では、第1~第3通信方式M1~M3によって通信を行うとともに、実行中の制御を継続するか、後から受信した指示コマンドの制御へ切り替えるかを通信方式に基づいて判定する。これにより、実施形態に係る照明装置10では、通信方式に応じて適切に制御を実行することができる。以下、制御システム1についてさらに説明を続ける。
【0026】
次に、図2を用いて、端末装置50の構成例について説明する。図2は、実施形態に係る端末装置50のブロック図である。図2に示す例において、端末装置50は、第1通信部51と、第2通信部52と、記憶部53と、制御部54とを具備する。また、ここでは、図示を省略したが、端末装置50は、操作部や表示部、撮像部等を備えることにしてもよい。
【0027】
第1通信部51は、4G(Generation)またはLTE(Long Term Evolution)等の通信規約に準じた通信装置である。第2通信部52は、BLEの通信規約に準じた通信装置である。図2の例において、第1通信部51を用いてイーサネット(登録商標)などの外部ネットワークへ接続することができ、第2通信部52を用いて各照明装置10と双方向通信を行う。
【0028】
また、第2通信部52は、制御部54によって生成されたパケットを第1通信方式M1又は第2通信方式M2のいずれかの通信方式によって照明装置10へ送信する。
【0029】
記憶部53は、例えば、不揮発性のメモリであり、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ、RAM(Random Access Memory)等の記憶装置により実現される。
【0030】
例えば、記憶部3は、各照明装置10やセンサのアドレスなどといった情報や、照明装置10やセンサから取得したデータに基づく判定条件に関する情報を記憶する。例えば、判定条件の一例として、例えば、照明装置10周囲の温度が25℃を超えたら、照明装置10を点滅させるなどといった条件が挙げられる。
【0031】
制御部54は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)等の電子回路や、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路を採用できる。
【0032】
図2の例において、制御部54は、アプリ実行部54aを備える。アプリ実行部54aは、照明装置10を制御するアプリケーションを実行する処理部である。例えば、制御部54は、記憶部53に記憶されたプログラムを実行することによってアプリ実行部54aとして機能する。
【0033】
アプリ実行部54aは、不図示の操作部に対するユーザ操作に基づき、指示コマンドを含むパケットを生成し、第2通信部52を介して、対応する照明装置10へ送信する。なお、かかるパケットは、第1通信方式M1によって照明装置10へ送信される。
【0034】
また、第2通信部52を介して照明装置10あるいは各種センサから送信される計測結果に関する計測情報を取得し、取得した計測情報が予め設定された判定条件を満たしたか否かを判定する。
【0035】
そして、アプリ実行部54aは、計測情報が予め設定されていた判定条件を満たしていた場合、かかる判定条件に対応する制御内容の指示コマンドを含むパケットを生成し、照明装置10へ送信する。なお、かかるパケットは、第3通信方式M3によって照明装置10へ送信される。上述したそれぞれのパケットには、送信元となる端末装置50を示す「送信元ID」、宛先となる照明装置10を示す「送信先ID」および指示コマンドが含まれる。
【0036】
次に、図3を用いて、実施形態に係る照明装置10の構成例について説明する。図3は、実施形態に係る照明装置10のブロック図である。図3に示す例において、照明装置10は、照明部11と、通信部12と、記憶部13と、制御部14とを具備する。
【0037】
照明部11は、図示しない素子モジュールを備える。素子モジュールは、チップオンボード(COB:Chip On Board)型のモジュールであり、基板と発光素子とを備えている。なお、素子モジュールとしては、発光素子であるSMD(Surface Mount Device)やCSP(Chip Scale Package)を基板に1つまたは複数並べたものでも良い。
【0038】
通信部12は、例えば、BLEの通信規約に準じた通信装置であり、第1通信方式M1~第3通信方式M3のいずれかの通信方式によって通信する通信装置である。通信部12は、各端末装置50と双方向の通信を行うとともに、他の通信部12との間でメッシュネットワークNを形成する。
【0039】
記憶部13は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ、RAM(Random Access Memory)等の記憶装置により実現される。記憶部13は、照明装置10の動作に必要な各種情報を記憶する。
【0040】
制御部14は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)等の電子回路や、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路を採用できる。
【0041】
図3に示す例において、制御部14は、通信制御部14aと、照明制御部14bとを有する。通信制御部14aは、通信部12を制御するとともに、通信部12を介して受信したパケットを解析する。
【0042】
例えば、通信制御部14aは、受信したパケットに含まれる「送信先ID」に基づき、パケットが自装置宛てか否かを判定し、自装置宛て出なかった場合には、他の照明装置10へ転送する。
【0043】
また、通信制御部14aは、受信したパケットが自装置宛てあった場合には、受信したパケットの通信方式に応じて、かかるパケットに含まれる指示コマンドを照明制御部14bへ通知する。
【0044】
すなわち、通信制御部14aは、照明制御部14bが第1制御の実行中に第2制御を指示する指示コマンドを取得した場合、指示コマンドそれぞれの通信方式に基づいて照明制御部14bが実行すべき指示コマンドを通知する。
【0045】
例えば、通信制御部14aは、第1通信方式M1あるいは第2通信方式M2によって取得した指示コマンドに基づく制御を実行中に、第3通信方式M3により新たな指示コマンドを受信した場合、新たな指示コマンドを実行すべきコマンドとして判定する。
【0046】
また、通信制御部14aは、第1通信方式M1または第2通信方式M2によって取得した指示コマンドに基づく制御を実行中に、第1通信方式M1または第2通信方式M2により新たな指示コマンドを受信した場合、新たな指示コマンドを実行すべきコマンドとして判定する。
【0047】
同様に、通信制御部14aは、第3通信方式M3によって取得した指示コマンドに基づく制御を実行中に、第3通信方式M3により新たな指示コマンドを受信した場合、新たな指示コマンドを実行すべきコマンドとして判定する。
【0048】
そして、通信制御部14aは、実行すべきコマンドとして判定した指示コマンドを照明制御部14bへ通知する。このように、照明制御部14bは、新たに受信した指示コマンドと、現在の実行中の指示コマンドとの優先度を通信方式によって判定する。
【0049】
また、照明制御部14bは、上記の優先度が同じ場合には、後から通知された指示コマンドを優先的に実行することになる。したがって、照明制御部14bは、第3通信方式M3による指示コマンドを優先的に実行しつつ、より直近に行われた指示コマンドを優先して実行することができる。
【0050】
また、照明制御部14bは、新たな指示コマンドに基づく制御へ移行後、所定時間経過した場合には、前回取得した指示コマンドに基づく制御を再開することにしてもよい。
【0051】
照明制御部14bは、指示コマンドに基づく制御を実行することで、照明部11の照明態様を制御する。例えば、照明制御部14bは、照明部11の点灯・消灯、調光などを指示コマンドに基づいて制御することができる。
【0052】
次に、図4Aおよび図4Bを用いて、照明装置10の処理の具体例について説明する。図4Aおよび図4Bは、実施形態に係る制御システム1の処理の一例を示す図である。なお、図4Aに示す「a」~「j」はそれぞれメッシュネットワークNを形成する照明装置10を示すものとする。
【0053】
例えば、図4Aに示すように、照明装置10dが端末装置50bと第3通信方式M3によって通信中に、照明装置10aが端末装置50aから第1通信方式M1による指示コマンドを受信した場面を想定する。
【0054】
この場合、図4Bに示すように、端末装置50aが、照明装置10aに対して照明装置10d宛てのパケットを送信したとすると、照明装置10a、照明装置10bは、第2通信方式M2によって、照明装置10d宛てのパケットを照明装置10dへ伝達する。
【0055】
第3通信方式M3によって端末装置50aと通信中である照明装置10dは、第3通信方式M3と、第2通信方式M2との優先度を比較する。上述のように、第3通信方式は第2通信方式M2よりも優先度が高いことから、照明装置10dは、照明装置10d宛てのパケットに含まれる指示コマンドは実行しない。
【0056】
また、同様に、端末装置50aが、照明装置10aに対して照明装置10g宛てのパケットを送信したとすると、照明装置10a、照明装置10bは、第2通信方式M2によって、照明装置10g宛てのパケットを照明装置10dへ伝達する。
【0057】
この際、照明装置10dは、照明装置10g宛てのパケットを第2通信方式M2によって照明装置10gへ伝達する。このように、照明装置10は、第3通信方式M3によって端末装置50bと通信中(第3通信方式M3による指示コマンドの実行中を含む)に通信方式でパケットを受け取った場合には、パケットに含まれる指示コマンドを実行せずに、他の照明装置10へ転送するにとどめる。
【0058】
これにより、メッシュネットワークN全体の動作を阻害することなく、それぞれの照明装置10は適切な制御を実行することができる。
【0059】
なお、上述した例では、第3通信方式M3の優先度が最も高い場合について説明したが、これに限定されるものではない。すなわち、第3通信方式M3を他の通信方式と同等の優先度に設定することにしてもよい。
【0060】
この点の具体例について、図5Aおよび図5Bを用いて説明する。図5Aおよび図5Bは、実施形態に係る制御システム1の処理の一例を示す図である。図5Aに示すように、照明装置10dが端末装置50bと第3通信方式M3によって通信中に、照明装置10aが端末装置50aから第3通信方式M3による照明装置10d宛ての指示コマンドを受信した場面を想定する。
【0061】
この場合、図5Bに示すように、端末装置50aが、照明装置10aに対して照明装置10d宛てのパケットを送信したとすると、照明装置10a、照明装置10bは、第2通信方式M2bによって、照明装置10d宛てのパケットを照明装置10dへ伝達する。
【0062】
ここで、第2通信方式M2bは、照明装置10が端末装置50から受信したパケットが第3通信方式M3のときの第2通信方式M2を示す。このため、例えば、各照明装置10は、第2通信方式M2bを第3通信方式M3と同様の優先度として取り扱う。
【0063】
したがって、照明装置10dは、第2通信方式M2bによる照明装置10d宛てのパケットを受け取った場合に、かかるパケットに含まれる指示コマンドを実行する。このように、優先度が等しい場合には、後から受信した指示コマンドに基づく制御を優先して実行することで、より直近に行われた指示コマンドを優先して実行することができる。
【0064】
なお、上述の例では、第3通信方式M3の優先度を最も高く設定する場合について説明したが、これに限定されるものではない。すなわち、各通信方式の優先度を任意に変更することにしてもよいし、あるいは、第3通信方式M3の指示コマンド毎に優先度を設定することにしてもよい。
【0065】
本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0066】
1 制御システム
10 照明装置(制御装置の一例)
11 照明部
12 通信部
13 記憶部
14 制御部
50 端末装置
51 第1通信部
52 第2通信部
53 記憶部
54 制御部
54a アプリ実行部
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5A
図5B