IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ トヨタ自動車株式会社の特許一覧

<>
  • 特許-リース支援装置 図1
  • 特許-リース支援装置 図2
  • 特許-リース支援装置 図3
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-28
(45)【発行日】2023-12-06
(54)【発明の名称】リース支援装置
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0645 20230101AFI20231129BHJP
【FI】
G06Q30/0645
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2020175770
(22)【出願日】2020-10-20
(65)【公開番号】P2022067192
(43)【公開日】2022-05-06
【審査請求日】2022-09-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大西 陽一
【審査官】山崎 誠也
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-099680(JP,A)
【文献】特開2001-283004(JP,A)
【文献】特開2013-084199(JP,A)
【文献】国際公開第2016/143384(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
売買契約した物品の引渡し前にリースするためのリースプランを作成するリース支援装置であり、
コンピュータと、
データベースと、
を備えており、
前記コンピュータは、
前記物品の売却先への売却価格と引き渡し日を受け付け、
前記物品の取得価格と前記売却価格の差額を用いてリース総額を算出し、
現在から前記引き渡し日までの期間よりも短いリース予定期間を設定し、
前記リース総額と前記リース予定期間に基づいて単位期間毎のリース料金を算出し、
前記リース総額と前記リース予定期間と前記リース料金を前記物品の物品情報に関連付けて前記データベースに記憶し、
他のコンピュータからの要求に応じて前記データベースに記憶された前記物品情報と前記リース総額と前記リース予定期間と前記リース料金を提示する、
リース支援装置。
【請求項2】
前記コンピュータは、複数の前記リース予定期間を設定し、複数の前記リース予定期間のそれぞれに対して前記リース料金を算出する、請求項に記載のリース支援装置。
【請求項3】
前記コンピュータは、前記リース総額に、1.0に所定の利益マージン率を加えた値を乗じ、得られた数値を前記リース予定期間で除して前記リース料金を算出する、請求項またはに記載のリース支援装置。
【請求項4】
前記コンピュータは、前記差額に、前記物品の利用を開始するのに必要な諸経費を加算して前記リース総額を算出する、請求項1からのいずれか1項に記載のリース支援装置。
【請求項5】
前記物品は、走行用のモータと前記モータに電力を供給する電池を有している電気自動車であり、
前記電気自動車がリース先へ納品された後、前記コンピュータは、前記電気自動車の走行情報を繰り返し前記電気自動車から受信し、受信した前記走行情報を前記物品情報に関連付けて前記データベースに記憶する、請求項1からのいずれか1項に記載のリース支援装置。
【請求項6】
前記物品は、走行用のモータと前記モータに電力を供給する電池を有している電気自動車であり、
前記電気自動車がリース先へ納品された後、前記コンピュータは、前記電池の使用情報を繰り返し前記電気自動車から受信し、受信した前記使用情報を前記物品情報に関連付けて前記データベースに記憶する、請求項1からのいずれか1項に記載のリース支援装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書が開示する技術は、売買契約した物品の引渡し日まで相応の期間がある場合に物品を引渡し前にリースを提供するためのリースプランを作成するリース支援装置に関する。
【背景技術】
【0002】
物品のリース提供者は、リース期間満了時の物品の残価を設定し、物品の取得価格と残価の差額を用いてリース総額を決定する。例えば、リースプランを生成するリースプラン作成装置が特許文献1に開示されている。リースに関連する技術は特許文献2、3にも例示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2003-67659号公報
【文献】特開2017-151655号公報
【文献】特開2001-283004号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
リースプランを作成する際、リース期間満了時の物品の残価が適切に設定できないと不都合が生じる。設定した残価が低すぎるとリース総額が高くなってしまう。設定した残価が高すぎると、リース期間満了後に設定した残価で物品を売却できなくなるおそれがある。その場合、設定した残価よりも低い価格で物品を処分せざるを得ず、リース提供者が損を被ってしまう。本明細書は、リース後の物品の価格に対して適正なリース総額を算出できるリース支援装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書が開示するリース支援装置は、売買契約した物品の引渡し前にリースするためのリースプランを作成する装置である。リース支援装置は、コンピュータとデータベースを備える。コンピュータは、物品の売却先への売却価格を受け付ける。コンピュータは、物品の取得価格と売却価格の差額を用いてリース総額を算出する。コンピュータは、算出したリース総額を物品の情報(物品情報)に関連付けてデータベースに記憶する。コンピュータは、他のコンピュータからの要求に応じてデータベースに登録された物品情報とリース総額を提示する。
【0006】
本明細書が開示するリース支援装置は、売買契約が成立した後にリースプランを作成する。リース前に、リース後の物品の売却価格が確定する。リース後の売却価格と物品の取得価格の差額を用いてリース総額を決定する。リース後の売却価格が、すなわち、リース後の残価に相当する。リース後の残価(売却価格)が確定した後にリース総額を算出するので、リース後の物品の価格(売却価格)に対して適正なリース総額が算出される。
【0007】
本明細書が開示するリース支援装置のコンピュータは、物品の売却先への引き渡し日を受け付け、現在から引き渡し日までの期間よりも短いリース予定期間を設定し、リース予定期間を物品情報に関連付けて前記データベースに記憶し、他のコンピュータの要求に応じてデータベースに記憶された物品情報とリース総額とリース予定期間を提示するようにしてもよい。さらに、コンピュータは、リース総額とリース予定期間に基づいて単位期間毎(例えば月毎)のリース料金を算出し、算出したリース料金とリース予定期間を物品の情報(物品情報)に関連付けてデータベースに記憶し、他のコンピュータからの要求に応じてデータベースに登録された物品情報とリース料金とリース予定期間を提示するようにしてもよい。リース予定期間に応じた単位期間毎のリース料金も他のコンピュータに提示することができる。リース後の残価(売却価格)が確定した後にリース料金を算出するので、リース後の物品の価格(売却価格)に対して適正なリース料金が算出される。コンピュータは、複数のリース予定期間を設定し、複数のリース予定期間のそれぞれに対して単位期間毎のリース料金を算出するようにしてもよい。リース希望者に異なるリース期間のリース料金を提示することができる。
【0008】
本明細書が開示するリース支援装置のコンピュータは、上記した差額に、物品の利用を開始するのに必要な諸経費を加算してリース総額を算出してもよい。物品が自動車の場合、諸経費には、登録費用などが含まれる。諸経費を含めた適切なリース料金が算定される。
【0009】
本明細書が開示するリース支援装置のコンピュータは、リース総額に、1.0に所定の利益マージン率を加えた値を乗じ、得られた数値をリース予定期間で除してリース料金を算出してもよい。リース提供者の適正な利益を含んだリース料金が算出される。
【0010】
物品は、走行用のモータと、モータに電力を供給する電池を有している電気自動車の場合がある。電気自動車は中古価格の算定が難いため、本明細書が開示するリース支援装置の対象物品に特に適している。電気自動車がリース先へ納品された後、リース支援装置のコンピュータは、電気自動車の走行情報を繰り返し電気自動車から受信し、受信した走行情報を物品情報に関連付けてデータベースに記憶するようにしてもよい。あるいは、リース支援装置のコンピュータは、電気自動車に搭載された電池の使用情報を繰り返し電気自動車から受信し、受信した使用情報を物品情報に関連付けてデータベースに記憶するようにしてもよい。リース期間満了後に電気自動車を売却先に引き渡す際に電気自動車や電池の使用履歴を売却先に提供することができる。
【0011】
本明細書が開示する技術の詳細とさらなる改良は以下の「発明を実施するための形態」にて説明する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】実施例のリース支援装置と、リース支援装置のコンピュータに接続される他のコンピュータのブロック図である。
図2】リース支援装置が実行する処理のフローチャートである。
図3】リース支援装置が実行する処理(簡易版)のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図面を参照して実施例のリース支援装置10を説明する。図1に、リース支援装置10と、ネットワーク90を介してリース支援装置10と接続されている種々のコンピュータのブロック図を示す。
【0014】
リース支援装置10は、コンピュータ11とデータベース14で構成される。コンピュータ11とデータベース14もネットワーク90を介して通信可能に接続されている。リース支援装置10は、コンピュータ11に実装されているプログラムによって実現される。コンピュータ11は、中央演算装置12(Central Processing Unit:PCU)とメモリ13を備えており、中央演算装置12がメモリ13に格納されているリース支援プログラムを実行すると、コンピュータ11と、コンピュータ11に接続されているデータベース14がリース支援装置10として機能する。
【0015】
リース支援装置10の概要を説明する。リース支援装置10は、物品の販売とリースの業務を支援する。販売においては、物品のリース後の引渡しが前提である。すなわち、リース支援装置10は、中古の物品の販売を支援するとともに、その物品のリース業務を支援する。リース支援装置10は、所定の期間後(例えば数年後)に中古の物品を入手したい購入希望者からその物品の購入価格(リース業者にとっては売却価格)と引渡し日を受け付け、その売却価格と引渡し日に基づいて、リース予定期間とリース料金を決定する。リース後の販売価格が定まってからリース料金を決めるので、適切なリース料金が定まる。リース支援装置10を用いることで、リース後の販売価格に対して適正なリース料金が算出される。
【0016】
以下、電気自動車21を対象物品として、リース支援装置10を説明する。リース支援装置10は、リース業者が管理する。リース業者は新車の販売店から電気自動車21を購入し、その電気自動車21を所定の期間リースした後に中古車として販売する。ただし、先に述べたように、所定の期間の後に電気自動車21を販売する売買契約を先に結んだ後に、その所定期間内のリース期間を設定して電気自動車21をリースする。
【0017】
リース支援装置10には、ネットワーク90を介して、電気自動車21の販売者のコンピュータ20、中古の電気自動車21の購入希望者のコンピュータ30、電気自動車21のリースを希望するリース希望者のコンピュータ40が接続されている。複数の購入希望者や複数のリース希望者が存在する場合があるため、コンピュータ30、40はそれぞれ複数台であってもよい。ここでは、理解を助けるために、購入希望者のコンピュータ30、リース希望者のコンピュータ40は、それぞれ1台であると仮定する。購入希望者の一例は、自動車を複数の登録者でシェアさせる事業者(シェアカー事業者)である。
【0018】
リース支援装置10が実行するリース支援処理のフローチャートを図2に示す。図1とともに図2を参照しつつ、リース支援装置10の動作を説明する。図2に表示された「物品」は、電気自動車21である。図2のステップS2、S3に記された「物品の情報」は、後述する自動車情報を意味する。
【0019】
リース業者は販売店から新車の電気自動車21を購入する。リース支援装置10のコンピュータ11は、販売者のコンピュータ20から、電気自動車21の情報(自動車情報)を取得する(ステップS2)。このときリース支援装置10のコンピュータ11は、物品情報取得部として機能する。コンピュータ11が取得する自動車情報には、電気自動車21の性能、色、付属品、納品予定日、価格(付属品の価格を含む取得価格)などの情報が含まれる。なお、付属品は、売買契約の際に購入希望者によって指定される場合もある。購入希望者によって指定される付属品の情報は、ステップS2の自動車情報には含まれない。
【0020】
自動車情報には、電気自動車21の車体22の識別子(車体識別子)と搭載している電池23の識別子(電池識別子)が含まれる。電池23は、電気自動車21の走行用のモータに電力を供給する。取得した自動車情報は、データベース14に記憶される。
【0021】
続いてリース支援装置10のコンピュータ11は、データベース14に記憶した自動車情報を、ネットワーク90を介して購入希望者のコンピュータ30に提示する(ステップS3)。ステップS3を実行するとき、コンピュータ11は物品情報提示部として機能する。先に述べたように、購入希望者(購入希望者のコンピュータ30)は複数であってもよい。自動車情報の提示は、コンピュータ11が作成するホームページによって行われる。車体識別子、電池識別子、取得価格、および、車体検査証の情報は公開されない。ステップS2で取得した物品情報の中で、ステップS3で提示されない情報は予め定められている。
【0022】
電気自動車21の購入者が予め決まっている場合には、コンピュータ11は、ホームページで提示する代わりに購入希望者のコンピュータ30へ自動車情報を個別に送信してもよい。
【0023】
電気自動車21の購入を希望する購入希望者は、自身のコンピュータ30を操作し、購入価格(リース業者にとっては売却価格)と引渡し日の希望を入力する。リース支援装置10のコンピュータ11は、購入希望者のコンピュータ30から、売却価格と引渡し日を受け付ける(ステップS4)。ステップS4を実行する際、コンピュータ11は入力受け付け部として機能する。
【0024】
購入希望者が別の付属品を電気自動車21に付加することを希望する場合には、ステップS4の前に、コンピュータ11は、購入希望者のコンピュータ30から、購入希望者が希望する付属品の名称あるいは型番を受け付ける。コンピュータ11は、受け付けた名称あるいは型番を販売者のコンピュータ20へ送信し、コンピュータ20から、付属品の情報(性能、価格など)を取得し、先に取得した自動車情報に付加し、データベース14に記憶された自動車情報を更新する。新たな付属品の情報が付加されると、電気自動車21の取得価格や売却価格なども更新される。
【0025】
電気自動車21の売買が成立しない場合には、コンピュータ11は、別の購入希望者のコンピュータに対して物品(電気自動車21)の情報(自動車情報)を提示する(ステップS5:NO、S3)。
【0026】
売買が整理したら、コンピュータ11は、電気自動車21の取得価格と売却価格の差額を用いてリース総額を算出する(ステップS6)。具体的には、コンピュータ11は、取得価格と売却価格の差額に、電気自動車21の利用を開始するのに必要な諸経費を加算した額をリース総額として算出する。諸経費には、電気自動車21の登録費用、初期メンテナンスの費用などが含まれ得る。諸経費は、予めコンピュータ11に記憶されていてもよいし、コンピュータ11が販売者のコンピュータ20(あるいは他のコンピュータ)から取得してもよい。
【0027】
次いで、コンピュータ11は、現在から引渡し日(ステップS4で取得)までの期間よりも短いリース予定期間を設定する(ステップS7)。コンピュータ11は、複数の異なるリース予定期間を設定する場合もある。例えば現在から引渡し日までの期間が5年の場合、コンピュータ11は、法定の車体検査のタイミングに相当する3年と5年をリース予定期間に設定する。
【0028】
続いてコンピュータ11は、算出したリース総額(ステップS6)と設定したリース予定期間(ステップS7)に基づいて単位期間当たりのリース料金を算出する(ステップS8)。具体的には、コンピュータ11は、リース総額に、1.0に所定の利益マージン率(例えば0.03)を加えた値を乗じ、さらに得られた数値をリース予定期間(月単位)で除してリース料金(月額料金)を算出する。
【0029】
コンピュータ11は、算出したリース総額とリース料金、および、設定したリース予定期間を、自動車情報に関連付けてデータベース14に記憶する(ステップS9)。ステップS6からステップS9までを実行するとき、コンピュータ11はリースプラン作成部として機能する。
【0030】
コンピュータ11は、他のコンピュータ(リース希望者のコンピュータ40)からの要求に応じてデータベース14に記憶されている情報(自動車情報とリース総額とリース料金とリース予定期間)を提示する(ステップS10)。ステップS10を実行するとき、コンピュータ11は情報出力部として機能する。
【0031】
リース希望者は、ステップS10で出力された情報(自動車情報、リース総額、リース料金、および、リース予定期間)を閲覧し、リースを申し込むか否かを決定する。リースを申し込むことを決定したリース希望者は、自身のコンピュータ40からリース支援装置10のコンピュータ11へ、リース希望の旨を入力する。リース支援装置10のコンピュータ11は、リース希望者からの入力(リースを希望する旨の入力)を受け付けると、リース契約が成立する。
【0032】
リース支援装置10のコンピュータ11は、リース希望者のコンピュータ40から、納入日、納入場所の入力を受ける。コンピュータ11は、納入日と納入場所を電気自動車21の販売者のコンピュータ20へ送信する。販売者は、指定された納入日に指定された納入場所へ電気自動車21を届ける。
【0033】
電気自動車21には通信装置が搭載されており、リース支援装置10のコンピュータ11と通信可能である。リースの期間中、コンピュータ11は、電気自動車21の走行情報と、電池23の使用情報を定期的に繰り返し受信し、自動車情報に関連付けてデータベース14へ記憶する。走行情報には、走行距離や加減速のデータが含まれる。電池23の使用情報には、充電直前の残電力量、充電量、充電回数などが含まれる。走行情報と使用情報は、リース期間が終了した後、電気自動車21を引き渡す際に購入契約者に提示される。
【0034】
以上説明したように、リース支援装置10は、売買契約が成立した後にリースプランを作成する。リース前に、リース後の物品の売却価格が確定する。リース後の売却価格と物品の取得価格の差額を用いてリース総額を決定する。リース後の売却価格が、すなわち、リース後の残価に相当する。リース後の残価(売却価格)が確定した後にリース料金を算出するので、リース後の物品の価格(売却価格)に対して適正なリース料金が算出される。
【0035】
(変形例)リース支援装置10の変形例を説明する。変形例のリース支援装置のコンピュータは、図に示した処理よりも簡単な処理を行う。以下では、変形例のリース支援装置のコンピュータを他のコンピュータと区別するために、コンピュータ11aと称する。
【0036】
図3に、変形例のリース支援装置のコンピュータ11aが実行する処理のフローチャートを示す。図3のステップS2、S3の処理は、図2のステップS2、S3の処理と同じであるので説明は割愛する。
【0037】
実施例のコンピュータ11は、ステップS4(図2)にて、販売価格と引き渡し日を受け付けたが、変形例のコンピュータ11aは、購入希望者のコンピュータ30から、購入価格(リース業者にとっては売却価格)を受け付ける(ステップS4a)。実施例の場合と同様に、売却価格には、電気自動車21の付属品の価格が含まれていてもよい。
【0038】
電気自動車21の売買が成立しない場合には、コンピュータ11aは、別の購入希望者のコンピュータに対して物品(電気自動車21)の情報(自動車情報)を提示する(ステップS5:NO、S3)。
【0039】
売買が整理したら、コンピュータ11aは、電気自動車21の取得価格と売却価格の差額を用いてリース総額を算出する(ステップS6)。リース総額の算出の具体例は、実施例のコンピュータ11の場合と同じである。変形例のコンピュータ11aは、リース予定期間の設定やリース料金の決定は行わず、ステップS6で算出したリース総額を自動車情報に関連付けてデータベース14に記憶する(ステップS9a)。コンピュータ11aは、他のコンピュータ(リース希望者のコンピュータ40)からの要求に応じてデータベース14に記憶されている情報(自動車情報とリース総額)を提示する(ステップS10a)。その他の処理は、実施例のコンピュータ11の処理と同様である。
【0040】
変形例のリース支援装置では、コンピュータ11aの処理が実施例のコンピュータ11の処理よりも簡単であるので、コンピュータの負荷が軽減される。
【0041】
コンピュータ11aは、ステップS4aの後、リース予定期間を設定し、設定したシール予定期間を、リース総額とともにデータベース14に記憶してもよい。
【0042】
実施例で説明した技術に関する留意点を述べる。リース支援装置10が対象とする物品は、電気自動車に限られず、あらゆるタイプの物品が対象となり得る。ただし、走行情報と電池の使用情報を取得する処置は、電気自動車に限られる。
【0043】
実施例のリース支援装置10はコンピュータプログラム(リース支援プログラム)に具現化し得る。リース支援プログラムは、コンピュータ11を、物品情報取得部、物品情報提示部、入力受け付け部、リースプラン作成部、出力部として機能させる。
【0044】
物品情報取得部は、物品の販売者のコンピュータ20から、物品に関する情報(物品情報)を取得する。物品情報提示部は、物品の購入を希望する購入希望者のコンピュータ30に提供する。入力受け付け部は、購入希望者のコンピュータ30から、物品の売却先への引渡し日と物品の売却価格を受け付ける入力受け付ける。リースプラン作成部は、物品の取得価格と売却価格の差額を用いてリース総額を算出し、現在から引渡し日までの期間よりも短いリース予定期間を設定し、リース総額とリース予定期間に基づいて単位期間毎のリース料金を算出し、リース料金とリース予定期間を物品情報に関連付けてデータベースに記憶する。出力部は、他のコンピュータ(リース希望者のコンピュータ40)からの要求に応じてそのコンピュータ40に、データベース14に記憶された物品情報とリース料金とリース予定期間を提供する。
【0045】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【符号の説明】
【0046】
10 :リース支援装置
11 :コンピュータ
12 :中央演算装置
13 :メモリ
14 :データベース
20、30、40 :コンピュータ
21 :電気自動車
22 :車体
23 :電池
90 :ネットワーク
図1
図2
図3