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特許7392658電子レシートシステム、処理装置及び処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-28
(45)【発行日】2023-12-06
(54)【発明の名称】電子レシートシステム、処理装置及び処理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/015 20230101AFI20231129BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20231129BHJP
【FI】
G06Q30/015
G06Q50/10
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2020561224
(86)(22)【出願日】2019-11-15
(86)【国際出願番号】 JP2019044834
(87)【国際公開番号】W WO2020129492
(87)【国際公開日】2020-06-25
【審査請求日】2022-10-06
(31)【優先権主張番号】P 2018236670
(32)【優先日】2018-12-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110928
【弁理士】
【氏名又は名称】速水 進治
(72)【発明者】
【氏名】鶴岡 佑樹
【審査官】鈴木 和樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-013557(JP,A)
【文献】特開2016-189203(JP,A)
【文献】特開2016-053837(JP,A)
【文献】特開2016-095786(JP,A)
【文献】特開2002-007795(JP,A)
【文献】特開2005-339456(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ毎に電子レシート情報及び禁止材料を登録した禁止情報を記憶する記憶手段と、
商品の原材料が変更されたことに関する変更情報を取得する変更情報取得手段と、
前記電子レシート情報に基づき、原材料が変更された商品である変更商品、又は、前記変更商品と関連する関連商品を過去に購入したユーザを特定する対象ユーザ特定手段と、
特定されたユーザに前記変更情報を通知する通知手段と、
を有し、
前記変更情報が原材料に新たな材料が追加されたことを示す場合、前記対象ユーザ特定手段は、前記変更商品を過去に購入し、かつ、前記新たな材料を前記禁止材料として登録しているユーザを特定する電子レシートシステム。
【請求項2】
ユーザ毎に電子レシート情報及び禁止材料を登録した禁止情報を記憶する記憶手段と、
商品の原材料が変更されたことに関する変更情報を取得する変更情報取得手段と、
前記電子レシート情報に基づき、原材料が変更された商品である変更商品、又は、前記変更商品と関連する関連商品を過去に購入したユーザを特定する対象ユーザ特定手段と、
特定されたユーザに前記変更情報を通知する通知手段と、
を有し、
前記変更情報が原材料から所定材料が取り除かれたことを示す場合、前記対象ユーザ特定手段は、前記変更商品と関連する前記関連商品を過去に購入し、かつ、前記所定材料を前記禁止材料として登録しているユーザを特定する電子レシートシステム。
【請求項3】
ユーザ毎に電子レシート情報を記憶する記憶手段と、
商品の原材料が変更されたことに関する変更情報を取得する変更情報取得手段と、
前記電子レシート情報に基づき、原材料が変更された商品である変更商品、又は、前記変更商品と関連する関連商品を過去に購入したユーザを特定する対象ユーザ特定手段と、
特定されたユーザに前記変更情報を通知する通知手段と、
材料を指定する材料指定手段と、
処理対象の前記電子レシート情報で示される購入商品の中から、指定された材料を含み、かつ、前記電子レシート情報で示される前記購入商品の第1の期限が所定条件を満たす前記購入商品を検索する検索手段と、
を有する電子レシートシステム。
【請求項4】
コンピュータが、
ユーザ毎に電子レシート情報及び禁止材料を登録した禁止情報を記憶しておき、
商品の原材料が変更されたことに関する変更情報を取得する変更情報取得工程と、
前記電子レシート情報に基づき、原材料が変更された商品である変更商品、又は、前記変更商品と関連する関連商品を過去に購入したユーザを特定する対象ユーザ特定工程と、
特定されたユーザに前記変更情報を通知する通知工程と、
を実行し、
前記変更情報が原材料に新たな材料が追加されたことを示す場合、前記対象ユーザ特定工程では、前記変更商品を過去に購入し、かつ、前記新たな材料を前記禁止材料として登録しているユーザを特定する処理方法。
【請求項5】
コンピュータが、
ユーザ毎に電子レシート情報及び禁止材料を登録した禁止情報を記憶しておき、
商品の原材料が変更されたことに関する変更情報を取得する変更情報取得工程と、
前記電子レシート情報に基づき、原材料が変更された商品である変更商品、又は、前記変更商品と関連する関連商品を過去に購入したユーザを特定する対象ユーザ特定工程と、
特定されたユーザに前記変更情報を通知する通知工程と、
を実行し、
前記変更情報が原材料から所定材料が取り除かれたことを示す場合、前記対象ユーザ特定工程では、前記変更商品と関連する前記関連商品を過去に購入し、かつ、前記所定材料を前記禁止材料として登録しているユーザを特定する処理方法。
【請求項6】
コンピュータが、
ユーザ毎に電子レシート情報を記憶しておき、
商品の原材料が変更されたことに関する変更情報を取得する変更情報取得工程と、
前記電子レシート情報に基づき、原材料が変更された商品である変更商品、又は、前記変更商品と関連する関連商品を過去に購入したユーザを特定する対象ユーザ特定工程と、
特定されたユーザに前記変更情報を通知する通知工程と、
材料を指定する材料指定工程と、
処理対象の前記電子レシート情報で示される購入商品の中から、指定された材料を含み、かつ、前記電子レシート情報で示される前記購入商品の第1の期限が所定条件を満たす前記購入商品を検索する検索工程と、
を実行する処理方法。
【請求項7】
ユーザ毎に、電子レシート情報及び禁止材料を登録した禁止情報を取得する取得手段と、
商品の原材料が変更されたことに関する変更情報を取得する変更情報取得手段と、
前記電子レシート情報に基づき、原材料が変更された商品である変更商品、又は、前記変更商品と関連する関連商品を購入したユーザを特定する対象ユーザ特定手段と、
特定されたユーザに前記変更情報を通知する通知手段と、
を有し、
前記変更情報が原材料に新たな材料が追加されたことを示す場合、前記対象ユーザ特定手段は、前記変更商品を過去に購入し、かつ、前記新たな材料を前記禁止材料として登録しているユーザを特定する処理装置。
【請求項8】
ユーザ毎に、電子レシート情報及び禁止材料を登録した禁止情報を取得する取得手段と、
商品の原材料が変更されたことに関する変更情報を取得する変更情報取得手段と、
前記電子レシート情報に基づき、原材料が変更された商品である変更商品、又は、前記変更商品と関連する関連商品を購入したユーザを特定する対象ユーザ特定手段と、
特定されたユーザに前記変更情報を通知する通知手段と、
を有し、
前記変更情報が原材料から所定材料が取り除かれたことを示す場合、前記対象ユーザ特定手段は、前記変更商品と関連する前記関連商品を過去に購入し、かつ、前記所定材料を前記禁止材料として登録しているユーザを特定する処理装置。
【請求項9】
電子レシート情報を取得する取得手段と、
商品の原材料が変更されたことに関する変更情報を取得する変更情報取得手段と、
前記電子レシート情報に基づき、原材料が変更された商品である変更商品、又は、前記変更商品と関連する関連商品を購入したユーザを特定する対象ユーザ特定手段と、
特定されたユーザに前記変更情報を通知する通知手段と、
材料を指定する材料指定手段と、
処理対象の前記電子レシート情報で示される購入商品の中から、指定された材料を含み、かつ、前記電子レシート情報で示される前記購入商品の第1の期限が所定条件を満たす前記購入商品を検索する検索手段と、
を有する処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子レシートシステム、処理装置及び処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1乃至3は、顧客ごとにアレルギー物質等の禁止材料を登録した情報と、会計時に会計対象として登録された商品とに基づき、会計対象の商品の中に禁止材料を含む商品が含まれないか判断する技術を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2017-68792号公報
【文献】特開2008-15785号公報
【文献】特開2007-4672号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
商品のリニューアルにより、商品の原材料が変更される場合がある。そして、そのリニューアルにより、商品の原材料の中に禁止材料が追加されたり、商品の原材料から禁止材料が取り除かれたりということが生じ得る。なお、禁止材料は、健康上の理由や宗教上の理由等で摂取できない材料であり、どのような材料が禁止材料となるかは顧客ごとに異なる。
【0005】
上述のようなリニューアルにより、これまで購入していた商品が購入できなくなったり、これまで購入できなかった商品が購入できるようになったりということが生じ得る。従来、このような状況を適切なユーザに通知する手段がなかった。特許文献1乃至3は当該課題を解決する手段を開示してしない。
【0006】
本発明は、商品の原材料が変更されたことを適切なユーザに通知することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば、
ユーザ毎に電子レシート情報を記憶する記憶手段と、
商品の原材料が変更されたことに関する変更情報を取得する変更情報取得手段と、
前記電子レシート情報に基づき、原材料が変更された商品である変更商品、又は、前記変更商品と関連する関連商品を過去に購入したユーザを特定する対象ユーザ特定手段と、
特定されたユーザに前記変更情報を通知する通知手段と、
を有する電子レシートシステムが提供される。
【0008】
また、本発明によれば、
コンピュータが、
ユーザ毎に電子レシート情報を記憶しておき、
商品の原材料が変更されたことに関する変更情報を取得する変更情報取得工程と、
前記電子レシート情報に基づき、原材料が変更された商品である変更商品、又は、前記変更商品と関連する関連商品を過去に購入したユーザを特定する対象ユーザ特定工程と、
特定されたユーザに前記変更情報を通知する通知工程と、
を実行する処理方法が提供される。
【0009】
また、本発明によれば、
電子レシート情報を取得する取得手段と、
商品の原材料が変更されたことに関する変更情報を取得する変更情報取得手段と、
前記電子レシート情報に基づき、原材料が変更された商品である変更商品、又は、前記変更商品と関連する関連商品を購入したユーザを特定する対象ユーザ特定手段と、
特定されたユーザに前記変更情報を通知する通知手段と、
を有する処理装置が提供される。
【0010】
また、本発明によれば、
材料を指定する材料指定手段と、
処理対象の電子レシート情報で示される購入商品の中から、指定された材料を含み、かつ、前記電子レシート情報で示される前記購入商品の第1の期限が所定条件を満たす前記購入商品を検索する検索手段と、
を有する処理装置が提供される。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、商品の原材料が変更されたことを適切なユーザに通知することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
上述した目的、およびその他の目的、特徴および利点は、以下に述べる好適な実施の形態、およびそれに付随する以下の図面によってさらに明らかになる。
【0013】
図1】本実施形態の電子レシートシステムの機能ブロック図の一例である。
図2】本実施形態の処理装置のハードウエア構成の一例を示す図である。
図3】本実施形態の電子レシートの一例を模式的に示す図である。
図4】本実施形態の記憶部が記憶する電子レシート情報の一例を模式的に示す図である。
図5】本実施形態の変更情報の一例を模式的に示す図である。
図6】本実施形態の変更情報の一例を模式的に示す図である。
図7】本実施形態の関連情報の一例を模式的に示す図である。
図8】本実施形態の処理装置の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図9】本実施形態の禁止情報の一例を模式的に示す図である。
図10】本実施形態の処理装置の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図11】本実施形態の処理装置の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図12】本実施形態の処理装置の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図13】本実施形態の電子レシートシステムの機能ブロック図の一例である。
図14】本実施形態の商品情報の一例を模式的に示す図である。
図15】本実施形態の処理装置の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図16】本実施形態の電子レシートの一例を模式的に示す図である。
図17】本実施形態の記憶部が記憶する電子レシート情報の一例を模式的に示す図である。
図18】本実施形態の処理装置の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図19】本実施形態の処理装置の処理内容を説明するための図である。
図20】本実施形態の電子レシートシステムの機能ブロック図の一例である。
図21】本実施形態の連絡先情報の一例を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
<第1の実施形態>
まず、本実施形態の電子レシートシステムの概要を説明する。電子レシートシステムは、ユーザ毎に電子レシート情報を記憶しておく。電子レシート情報は、電子レシートの内容、具体的には購入した商品等を示す情報である。
【0015】
そして、電子レシートシステムは、商品の原材料が変更されたことに関する変更情報を取得すると、記憶している電子レシート情報に基づき、原材料が変更された商品である変更商品、又は、変更商品と関連する関連商品を過去に購入したユーザを特定する。そして、電子レシートシステムは、特定したユーザに変更情報を通知する。
【0016】
次に、電子レシートシステム100の構成を詳細に説明する。図1に、電子レシートシステム100の機能ブロック図の一例を示す。図示するように、電子レシートシステム100は、処理装置10と、記憶装置20とを有する。処理装置10と記憶装置20とは有線及び/又は無線で接続され、互いに通信可能に構成される。
【0017】
ここで、処理装置10のハードウエア構成の一例について説明する。処理装置10が備える各機能部は、任意のコンピュータのCPU(Central Processing Unit)、メモリ、メモリにロードされるプログラム、そのプログラムを格納するハードディスク等の記憶ユニット(あらかじめ装置を出荷する段階から格納されているプログラムのほか、CD(Compact Disc)等の記憶媒体やインターネット上のサーバ等からダウンロードされたプログラムをも格納できる)、ネットワーク接続用インターフェイスを中心にハードウエアとソフトウエアの任意の組合せによって実現される。そして、その実現方法、装置にはいろいろな変形例があることは、当業者には理解されるところである。
【0018】
図2は、処理装置10のハードウエア構成を例示するブロック図である。図2に示すように、処理装置10は、プロセッサ1A、メモリ2A、入出力インターフェイス3A、周辺回路4A、バス5Aを有する。周辺回路4Aには、様々なモジュールが含まれる。処理装置10は周辺回路4Aを有さなくてもよい。なお、処理装置10は物理的及び/又は論理的に分かれた複数の装置で構成されてもよい。この場合、複数の装置各々が上記ハードウエア構成を備えることができる。
【0019】
バス5Aは、プロセッサ1A、メモリ2A、周辺回路4A及び入出力インターフェイス3Aが相互にデータを送受信するためのデータ伝送路である。プロセッサ1Aは、例えばCPU、GPU(Graphics Processing Unit)などの演算処理装置である。メモリ2Aは、例えばRAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)などのメモリである。入出力インターフェイス3Aは、入力装置、外部装置、外部サーバ、外部センサ、カメラ等から情報を取得するためのインターフェイスや、出力装置、外部装置、外部サーバ等に情報を出力するためのインターフェイスなどを含む。入力装置は、例えばキーボード、マウス、マイク等である。出力装置は、例えばディスプレイ、スピーカ、プリンター、メーラ等である。プロセッサ1Aは、各モジュールに指令を出し、それらの演算結果をもとに演算を行うことができる。
【0020】
次に、電子レシートシステム100の機能構成の一例について説明する。図1に示すように、処理装置10は、変更情報取得部11と、対象ユーザ特定部12と、通知部13と、取得部14とを有する。そして、記憶装置20は、記憶部21を有する。
【0021】
記憶部21は、ユーザ毎に電子レシート情報を記憶する。電子レシート情報は、電子レシートの内容、具体的には購入した商品等を示す情報である。
【0022】
図3に、電子レシートの一例を示す。図示する電子レシートは、○○商店××店での買物に応じて発行された電子レシートである。図示する電子レシートは、買物をした店を識別する店識別情報、買物した日付、買物内容(購入した商品を示す情報)、支払方法等を含む。
【0023】
例えば、電子レシート発行に対応した店の店舗システムが電子レシートを生成する。そして、店舗システムは、例えばPOS(point of sales)レジスター等に入力されたユーザ識別情報を対応付けて、生成した電子レシートを電子レシートシステム100に送信する。電子レシートシステム100は、受信した電子レシートが示す電子レシート情報を、受信したユーザ識別情報に紐付けて記憶部21に記憶させる。
【0024】
図4に、記憶部21が記憶する電子レシート情報の一例を模式的に示す。図示する例では、電子レシート情報は、買物した日付、買物をした店を識別する店識別情報、購入した商品を示す購入商品名及び購入商品の価格等を互いに紐付けた情報を含む。
【0025】
図1に戻り、取得部14は、記憶部21が記憶する情報を取得する。
【0026】
変更情報取得部11は、商品の原材料が変更されたことに関する変更情報を取得する。
【0027】
図5に、変更情報取得部11が取得する変更情報の一例を模式的に示す。図5に示す変更情報は、原材料が変更された商品である変更商品の商品名と、変更内容とを含む。図5に示す変更内容は、原材料に新たな材料が追加されたことを示す。
【0028】
図6に、変更情報取得部11が取得する変更情報の他の一例を模式的に示す。図6に示す変更内容は、原材料から所定材料が取り除かれたことを示す。
【0029】
変更情報は、変更が適用される日付や、変更前のパッケージ写真及び変更後のパッケージ写真等のその他の情報を含んでもよい。
【0030】
なお、本明細書において、「取得」とは、ユーザ入力に基づき、又は、プログラムの指示に基づき、「自装置が他の装置や記憶媒体に格納されているデータを取りに行くこと(能動的な取得)」、たとえば、他の装置にリクエストまたは問い合わせして受信すること、他の装置や記憶媒体にアクセスして読み出すこと等、および、ユーザ入力に基づき、又は、プログラムの指示に基づき、「自装置に他の装置から出力されるデータを入力すること(受動的な取得)」、たとえば、配信(または、送信、プッシュ通知等)されるデータを受信すること、また、受信したデータまたは情報の中から選択して取得すること、及び、「データを編集(テキスト化、データの並び替え、一部データの抽出、ファイル形式の変更等)などして新たなデータを生成し、当該新たなデータを取得すること」の少なくともいずれか一方を含む。
【0031】
変更情報取得部11は、例えば、各商品のメーカのシステムから送信された変更情報を受信してもよい。その他、変更情報取得部11は、いずれかのユーザが登録した変更情報を取得してもよい。その他、変更情報取得部11は、処理装置10が有する入力装置、又は、処理装置10に接続された入力装置を介してオペレータが入力した変更情報を取得してもよい。
【0032】
図1に戻り、対象ユーザ特定部12は、記憶部21に記憶されている電子レシート情報(図4参照)に基づき、原材料が変更された商品である変更商品、又は、変更商品と関連する関連商品を過去に購入したユーザを特定する。
【0033】
関連商品は、変更商品の代替となる商品である。例えば、関連商品は変更商品と同種の商品(以下、「同種商品」)であってもよい。その他、関連商品は、変更商品と同種商品であって、他の代替条件を満たす商品であってもよい。代替条件は、例えば「同一メーカ」、「変更商品との価格差が基準値以内」等が例示されるがこれらに限定されない。代替条件は、各ユーザが設定できてもよい。
【0034】
本実施形態では、図7に示すように、互いに関連する商品を互いに紐付けた関連情報を記憶部21に記憶させておく。そして、対象ユーザ特定部12は、当該関連情報に基づき、変更商品と関連する関連商品を特定する。なお、他の例として、各商品の商品情報(商品種、価格、メーカ等)が記憶部21に記憶されていてもよい。そして、対象ユーザ特定部12は、当該商品情報と上記代替条件とに基づき、変更商品の関連商品を特定してもよい。
【0035】
図1に戻り、通知部13は、対象ユーザ特定部12により特定されたユーザに、変更情報取得部11が取得した変更情報を通知する。なお、通知手段はあらゆる手段を採用できる。例えば、通知部13は、所定のウェブサイトやアプリを介して処理装置10にログインした後にユーザ端末に表示されるページにおいて、変更情報を表示してもよい。その他、通知部13は、アプリのプッシュ通知機能を利用して、変更情報を通知してもよい。その他、予め各ユーザの電子メールアドレスが登録されていてもよい。そして、通知部13は、電子メールで変更情報を通知してもよい。
【0036】
次に、図8のフローチャートを用いて、処理装置10の処理の流れの一例を説明する。
【0037】
変更情報取得部11が、商品の原材料が変更されたことに関する変更情報を取得すると(S10)、対象ユーザ特定部12は、記憶部21が記憶する電子レシート情報(図4参照)に基づき、原材料が変更された商品である変更商品、又は、変更商品と関連する関連商品を過去に購入したユーザを特定する(S11)。そして、通知部13は、S11で特定されたユーザにS10で取得された変更情報を通知する(S12)。
【0038】
以上説明した本実施形態の電子レシートシステム100によれば、商品の原材料が変更されたことを、その商品を過去に購入したことがあるユーザや、その商品に関連する商品を過去に購入したことがあるユーザに通知することができる。すなわち、電子レシートシステム100は、商品の原材料が変更されたことを適切なユーザに通知することができる。
【0039】
通知されたユーザは、商品の原材料が変更されたことを認識できるので、原材料変更により禁止材料を含むこととなった商品を誤って購入してしまうという不都合を抑制できる。また、通知されたユーザは、原材料変更により禁止材料を含まなくなり、購入できるようになったにも関わらず、その商品を選択肢から外したままにするという不都合を抑制できる。
【0040】
なお、原材料変更に関する情報を不特定多数のユーザすべてに通知する構成とすると、各ユーザが興味のある商品に関する変更情報のみならず、興味のない商品に関する変更情報までもユーザに通知されてしまう。結果、ユーザが、通知された情報の中から重要な情報を見落とすという不都合が生じ得る。本実施形態の電子レシートシステム100によれば、このような不都合を抑制できる。
【0041】
<第2の実施形態>
本実施形態の電子レシートシステム100は、ユーザ毎に禁止材料を登録した禁止情報に基づき、変更情報を通知するユーザを絞り込む点で、第1の実施形態と異なる。以下、詳細に説明する。
【0042】
本実施形態の電子レシートシステム100の機能ブロック図の一例は、図1で示される。
【0043】
記憶部21は、ユーザ毎に禁止材料を登録した禁止情報を記憶する。図9に、禁止情報の一例を模式的に示す。なお、電子レシートシステム100は、禁止情報の登録内容を各ユーザが更新可能な構成を有する。当該構成の詳細は設計的事項である。
【0044】
対象ユーザ特定部12は、記憶部21に記憶されている電子レシート情報(図4参照)及び禁止情報(図9参照)に基づき、以下の2つの条件を満たすユーザを特定する。
【0045】
・原材料が変更された商品である変更商品、又は、変更商品と関連する関連商品を過去に購入。
・変更情報取得部11が取得した変更情報で示される新たに追加された材料又は原材料から取り除かれた材料を禁止材料として登録している。
【0046】
次に、図10のフローチャートを用いて、処理装置10の処理の流れの一例を説明する。
【0047】
変更情報取得部11が、商品の原材料が変更されたことに関する変更情報を取得すると(S20)、対象ユーザ特定部12は、記憶部21が記憶する電子レシート情報(図4参照)及び禁止情報(図9参照)に基づき、以下の2つの条件を満たすユーザを特定する(S21)。
【0048】
・原材料が変更された商品である変更商品、又は、変更商品と関連する関連商品を過去に購入。
・S20で取得された変更情報で示される新たに追加された材料又は原材料から取り除かれた材料を禁止材料として登録している。
【0049】
そして、通知部13は、S21で特定されたユーザにS20で取得された変更情報を通知する(S22)。
【0050】
電子レシートシステム100のその他の構成は、第1の実施形態と同様である。
【0051】
以上説明した本実施形態の電子レシートシステム100によれば、第1の実施形態と同様な作用効果を実現できる。
【0052】
また、電子レシートシステム100は、商品の原材料が変更されたことを、その商品またはその商品に関連する商品を過去に購入したことがあり、かつ、原材料の変更により追加又は除去された材料を禁止材料として登録しているユーザに通知することができる。このような電子レシートシステム100によれば、変更情報を通知するユーザをより適切なユーザに絞り込むことができる。
【0053】
<第3の実施形態>
本実施形態の電子レシートシステム100は、変更情報の内容が原材料の追加及び除去のいずれを示すかに基づき、変更情報を通知するユーザを絞り込む点で、第1の実施形態と異なる。以下、詳細に説明する。
【0054】
本実施形態の電子レシートシステム100の機能ブロック図の一例は、図1で示される。
【0055】
対象ユーザ特定部12は、変更情報取得部11が取得した変更情報が原材料に新たな材料が追加されたことを示す場合、変更商品を過去に購入したユーザを特定する。そして、対象ユーザ特定部12は、変更情報取得部11が取得した変更情報が原材料から所定材料が取り除かれたことを示す場合、変更商品と関連する関連商品を過去に購入したユーザを特定する。
【0056】
次に、図11のフローチャートを用いて、処理装置10の処理の流れの一例を説明する。
【0057】
変更情報取得部11が、商品の原材料が変更されたことに関する変更情報を取得すると(S30)、対象ユーザ特定部12は、変更情報の内容を確認する(S31)。
【0058】
S30で取得された変更情報が原材料に新たな材料が追加されたことを示す場合(S31の「材料追加」)、対象ユーザ特定部12は、変更商品を過去に購入したユーザを特定する(S32)。そして、通知部13は、S32で特定されたユーザに、S30で取得された「原材料に新たな材料が追加されたこと」を示す変更情報を通知する(S34)。
【0059】
一方、S30で取得された変更情報が原材料から所定材料が取り除かれたことを示す場合(S31の「材料除去」)、対象ユーザ特定部12は、変更商品と関連する関連商品を過去に購入したユーザを特定する(S33)。そして、通知部13は、S33で特定されたユーザに、S30で取得された「原材料から所定材料が取り除かれたこと」を示す変更情報を通知する(S34)。
【0060】
電子レシートシステム100のその他の構成は、第1の実施形態と同様である。
【0061】
以上説明した本実施形態の電子レシートシステム100によれば、第1の実施形態と同様な作用効果を実現できる。
【0062】
また、電子レシートシステム100は、変更情報の内容が原材料の追加を示す場合、変更商品を過去に購入したユーザに変更情報を通知し、変更情報の内容が原材料の除去を示す場合、関連商品を過去に購入したユーザに変更情報を通知することができる。
【0063】
ある商品に原材料の追加があった場合、これまで購入していたその商品に禁止材料が含まれることになり、その商品を今後購入できなくなるという状況が発生し得る。このため、その商品を購入しているユーザにとって、その商品に原材料の追加があったという情報は比較的重要であると考えられる。一方で、その商品の関連商品を購入しており、その商品を購入していないユーザにとっては、その商品はそもそも選択肢から外れているため、その商品に原材料の追加があったという情報は比較的重要でないと考えられる。
【0064】
また、ある商品に原材料の除去があった場合、その商品に禁止材料が含まれる等の不都合は特に発生しない。このため、その商品を購入しているユーザにとって、その商品に原材料の除去があったという情報は比較的重要でないと考えられる。一方で、その商品の関連商品を購入しており、その商品を購入していないユーザにとっては、原材料の除去により、禁止材料が原材料からなくなり、今後その商品を購入できるようになるという状況が発生し得る。結果、選択肢が広がる。このため、その商品の関連商品を購入しているユーザにとって、その商品に原材料の除去があったという情報は比較的重要であると考えられる。
【0065】
このように、原材料の追加があった場合と、原材料の除去があった場合とで、その情報の重要性がユーザ毎に異なる。電子レシートシステム100は、変更情報が示す内容に基づき通知するユーザを特定することができるので、変更情報を通知するユーザをより適切なユーザに絞り込むことができる。
【0066】
<第4の実施形態>
本実施形態の電子レシートシステム100は、ユーザ毎に禁止材料を登録した禁止情報に基づき、変更情報を通知するユーザを絞り込む点で、第3の実施形態と異なる。以下、詳細に説明する。
【0067】
本実施形態の電子レシートシステム100の機能ブロック図の一例は、図1で示される。
【0068】
記憶部21は、ユーザ毎に禁止材料を登録した禁止情報を記憶する。図9に、禁止情報の一例を模式的に示す。なお、電子レシートシステム100は、禁止情報の登録内容を各ユーザが更新可能な構成を有する。当該構成の詳細は設計的事項である。
【0069】
対象ユーザ特定部12は、変更情報取得部11が取得した変更情報が原材料に新たな材料が追加されたことを示す場合、以下の2つの条件を満たすユーザを特定する。
【0070】
・原材料が変更された商品である変更商品を過去に購入。
・変更情報取得部11が取得した変更情報で示される新たに追加された材料を禁止材料として登録している。
【0071】
また、対象ユーザ特定部12は、変更情報取得部11が取得した変更情報が原材料から所定材料が取り除かれたことを示す場合、以下の2つの条件を満たすユーザを特定する。
【0072】
・変更商品と関連する関連商品を過去に購入。
・変更情報取得部11が取得した変更情報で示される原材料から取り除かれた材料を禁止材料として登録している。
【0073】
次に、図12のフローチャートを用いて、処理装置10の処理の流れの一例を説明する。
【0074】
変更情報取得部11が、商品の原材料が変更されたことに関する変更情報を取得すると(S40)、対象ユーザ特定部12は、変更情報の内容を確認する(S41)。
【0075】
S40で取得された変更情報が原材料に新たな材料が追加されたことを示す場合(S41の「材料追加」)、対象ユーザ特定部12は、以下の2つの条件を満たすユーザを特定する(S42)。
【0076】
・原材料が変更された商品である変更商品を過去に購入。
・変更情報取得部11が取得した変更情報で示される新たに追加された材料を禁止材料として登録している。
【0077】
そして、通知部13は、S42で特定されたユーザにS40で取得された変更情報を通知する(S44)。
【0078】
一方、S40で取得された変更情報が原材料から所定材料が取り除かれたことを示す場合(S41の「材料除去」)、対象ユーザ特定部12は、以下の2つの条件を満たすユーザを特定する(S43)。
【0079】
・変更商品と関連する関連商品を過去に購入。
・変更情報取得部11が取得した変更情報で示される原材料から取り除かれた材料を禁止材料として登録している。
【0080】
そして、通知部13は、S43で特定されたユーザにS40で取得された変更情報を通知する(S44)。
【0081】
電子レシートシステム100のその他の構成は、第1乃至第3の実施形態と同様である。
【0082】
以上説明した本実施形態の電子レシートシステム100によれば、第1乃至第3の実施形態と同様な作用効果を実現できる。
【0083】
<第5の実施形態>
本実施形態の電子レシートシステム100は、ユーザが過去に購入した購入商品の中から、ユーザにより指定された材料を含む購入商品を検索する機能を有する点で、第1乃至第4の実施形態と異なる。以下、詳細に説明する。
【0084】
図13に、本実施形態の電子レシートシステム100の機能ブロック図の一例を示す。処理装置10が材料指定部15及び検索部16を有する点で、第1乃至第4の実施形態と異なる。
【0085】
記憶部21は、複数の商品各々の原材料を示す商品情報を記憶する。図14に、記憶部21が記憶する商品情報の一例を模式的に示す。
【0086】
材料指定部15は、ユーザ入力に基づき、材料を指定する。例えば、ユーザは、ユーザ端末を操作し、自身のユーザ識別情報を用いて所定のウェブサイトやアプリを介して処理装置10にログインした後、所定の購入商品を検索する検索画面をディスプレイに表示させる。そして、ユーザは、当該検索画面において、材料を指定する。
【0087】
検索部16は、記憶部21が記憶する電子レシート情報(図4参照)及び商品情報(図14参照)に基づき、処理対象の電子レシート情報で示される購入商品の中から、材料指定部15により指定された材料を含む購入商品を検索する。処理対象の電子レシート情報は、材料を指定したユーザのユーザ識別情報に紐付けられた電子レシート情報である。
【0088】
次に、図15のフローチャートを用いて、処理装置10の処理の流れの一例を説明する。
【0089】
例えば、ユーザは、ユーザ端末を操作し、自身のユーザ識別情報を用いて所定のウェブサイトやアプリを介して処理装置10にログインした後、所定の購入商品を検索する検索画面をディスプレイに表示させる。そして、ユーザは、当該検索画面において、材料を指定する。
【0090】
これに応じて、材料指定部15は、ユーザが指定した材料を指定する(S50)。次いで、検索部16は、処理対象の電子レシート情報で示される購入商品の中から、S50で指定された材料を含む購入商品を検索する(S51)。処理対象の電子レシート情報は、材料を指定したユーザのユーザ識別情報に紐付けられた電子レシート情報である。
【0091】
そして、処理装置10は、検索結果をユーザ端末に送信する(S52)。例えば、S50で指定された材料を含む購入商品があった場合、処理装置10はその購入商品を示す情報を送信する。一方、S50で指定された材料を含む購入商品がなかった場合、処理装置10はその旨を示す情報を送信する。
【0092】
電子レシートシステム100のその他の構成は、第1乃至第4の実施形態と同様である。
【0093】
以上説明した本実施形態の電子レシートシステム100によれば、第1乃至第4の実施形態と同様な作用効果を実現できる。
【0094】
ところで、特許文献1乃至3はいずれも、購入時(会計時)に、会計対象の商品の中に禁止材料を含む商品が含まれるか判断する技術である。購入後に、購入した商品の中に禁止材料を含む商品が含まれるか判断することはできない。例えば、食物アレルギーを有する人が来客した時や、これまで問題なかったアレルギー物質から新たにアレルギー症状が発症してしまった時などに、過去に購入した商品の中に禁止材料を含む商品が含まれるか確認することを望む場合がある。
【0095】
本実施形態の電子レシートシステム100は、購入した商品の中から、所定材料を含む商品を検索することができる。すなわち、電子レシートシステム100は、上述のようなニーズにあった機能を提供し、上記課題を解決することができる。
【0096】
<第6の実施形態>
本実施形態の電子レシートシステム100は、ユーザが過去に購入した購入商品の中から、ユーザにより指定された材料を含み、かつ、所定の期限が所定の条件を満たす購入商品を検索する機能を有する点で、第5の実施形態と異なる。以下、詳細に説明する。
【0097】
本実施形態の電子レシートシステム100の機能ブロック図の一例は、図13で示される。
【0098】
本実施形態の電子レシートは、所定の期限(第1の期限)を示す情報を含む。第1の期限は、商品毎に定められる消費期限や賞味期限であってもよい。その他、第1の期限は、購入日から所定日数経過した日であってもよい。所定日数は、すべての商品に共通の値であってもよいし、商品毎に異なる値であってもよい。
【0099】
図16に、本実施形態の電子レシートの一例を模式的に示す。図示する電子レシートは、各商品の消費期限又は賞味期限(商品名の下のカッコ書き)と、購入日とを含む。例えば、各商品に付されたコード(例:バーコードや二次元コード)は、商品識別情報に加えて、消費期限又は賞味期限を含んでもよい。そして、店舗での会計時にPOSレジスターにコードを読み込ませることで、各商品の消費期限や賞味期限がPOSレジスターに入力されてもよい。
【0100】
図17に、本実施形態の記憶装置20が記憶する電子レシート情報の一例を示す。図示する電子レシート情報は、各商品の第1の期限がさらに含まれる。
【0101】
図13に戻り、検索部16は、記憶部21が記憶する電子レシート情報(図17参照)及び商品情報(図14参照)に基づき、処理対象の電子レシート情報で示される購入商品の中から、材料指定部15により指定された材料を含み、かつ、第1の期限が所定条件を満たす購入商品を検索する。所定条件は「第1の期限を過ぎていない」である。
【0102】
次に、図18のフローチャートを用いて、処理装置10の処理の流れの一例を説明する。
【0103】
例えば、ユーザは、ユーザ端末を操作し、自身のユーザ識別情報を用いて所定のウェブサイトやアプリを介して処理装置10にログインした後、所定の購入商品を検索する検索画面をディスプレイに表示させる。そして、ユーザは、当該検索画面において、材料を指定する。
【0104】
これに応じて、材料指定部15は、ユーザが指定した材料を指定する(S60)。次いで、検索部16は、処理対象の電子レシート情報で示される購入商品の中から、S60で指定された材料を含み、かつ、第1の期限が所定条件を満たす購入商品を検索する(S61)。処理対象の電子レシート情報は、材料を指定したユーザのユーザ識別情報に紐付けられた電子レシート情報である。
【0105】
そして、処理装置10は、検索結果をユーザ端末に送信する(S62)。
【0106】
電子レシートシステム100のその他の構成は、第5の実施形態と同様である。
【0107】
以上説明した本実施形態の電子レシートシステム100によれば、第5の実施形態と同様な作用効果を実現できる。
【0108】
また、本実施形態の電子レシートシステム100は、購入した商品の中から、所定材料を含み、かつ、第1の期限が所定条件を満たす商品を検索することができる。第1の期限は、例えば「消費期限、賞味期限、購入日から所定日数経過した日等」であり、所定条件は、例えば「第1の期限を過ぎていない」である。この場合、購入した商品の中から、所定材料を含み、かつ、消費せずに残っている可能性がある購入商品を検索することができる。
【0109】
このような電子レシートシステム100によれば、例えば、食物アレルギーを有する人が来客した時や、これまで問題なかったアレルギー物質から新たにアレルギー症状が発症してしまった時などに、過去に購入した購入商品の中から、所定の材料を含み、かつ、消費せずに残っている可能性がある購入商品を検索することができる。結果、ユーザは、現在残っている可能性がある購入商品の中で、注意すべき購入商品を容易に把握することができる。
【0110】
<第7の実施形態>
本実施形態の電子レシートシステム100は、複数のユーザが過去に購入した購入商品の中から、ユーザにより指定された材料を含み購入商品を検索する機能を有する点で、第5及び第6の実施形態と異なる。本実施形態の電子レシートシステム100は、例えば複数の人が各自で購入した商品を持ち寄るパーティー等において利用される。以下、詳細に説明する。
【0111】
本実施形態の電子レシートシステム100の機能ブロック図の一例は、図13で示される。
【0112】
検索部16は、記憶部21が記憶する電子レシート情報(図4参照)及び商品情報(図14参照)に基づき、処理対象の電子レシート情報で示される購入商品の中から、材料指定部15により指定された材料を含む購入商品を検索する。
【0113】
処理対象の電子レシート情報は、複数のユーザ各々のユーザ識別情報に紐付けられた電子レシート情報であって、複数のユーザ各々が指定した電子レシート情報である。
【0114】
例えば、各ユーザは、ユーザ端末を操作し、自身のユーザ識別情報を用いて所定のウェブサイトやアプリを介して処理装置10にログインした後、自身の電子レシート情報の中から所定の電子レシート情報を指定する。上述した「複数の人が各自で購入した商品を持ち寄るパーティー」の例の場合、ユーザは、自身の電子レシート情報の中から、パーティーに持っていく商品の購入を示す電子レシート情報を指定する。
【0115】
複数のユーザ各々により指定された電子レシート情報は電子レシートシステム100上でまとめられる。例えば、ユーザは、指定した電子レシート情報を所定の第1のユーザ(例:パーティの幹事)に送信する入力を行ってもよい。この場合、記憶部21は、第1のユーザのユーザ識別情報に紐付けて、複数のユーザにより指定された電子レシート情報を記憶する。なお、記憶部21は、第1のユーザの購入履歴を示す電子レシート情報と、他のユーザから送信された電子レシート情報とを識別可能に記憶する。なお、複数のユーザ各々により指定された電子レシート情報をまとめる手段はこれに限定されず、あらゆる機能を採用できる。
【0116】
検索部16は、図19に示すように、複数のユーザ各々が指定した電子レシート情報を統合した統合電子レシート情報を生成する。そして、検索部16は、当該統合電子レシート情報で示される購入商品の中から、材料指定部15により指定された材料を含む購入商品を検索する。
【0117】
電子レシートシステム100のその他の構成は、第5及び第6の実施形態と同様である。
【0118】
以上説明した本実施形態の電子レシートシステム100によれば、第5及び第6の実施形態と同様な作用効果を実現できる。
【0119】
また、本実施形態の電子レシートシステム100は、複数のユーザ各々の購入履歴を示す電子レシート情報を統合して統合電子レシート情報を生成し、当該統合電子レシート情報で示される購入商品の中から、ユーザにより指定された材料を含む購入商品を検索することができる。当該電子レシートシステム100は、複数のユーザが購入した購入商品をまとめて検索処理を行うことができるので、複数のユーザ各々が個別に第5の実施形態や第6の実施形態で説明した検索処理を行う例に比べて、ユーザの作業効率が向上する。
【0120】
<第8の実施形態>
図20に、本実施形態の電子レシートシステム100の機能ブロック図の一例を示す。本実施形態の電子レシートシステム100は、図示するように、処理装置10が変更情報取得部11、対象ユーザ特定部12及び通知部13を有さない点で、第5乃至第7の実施形態と異なる。その他の構成は、第5乃至第7の実施形態と同様である。本実施形態の電子レシートシステム100によれば、第5乃至第7の実施形態と同様の作用効果を実現できる。
【0121】
<第9の実施形態>
本実施形態の電子レシートシステム100は、禁止材料を含む商品の購入を検出すると、予め定められた人に通知する機能を有する点で、第1乃至第8の実施形態と異なる。以下、詳細に説明する。
【0122】
本実施形態の電子レシートシステム100の機能ブロック図の一例は、図1又は図13で示される。
【0123】
記憶部21は、禁止材料を含む商品の購入を検出した場合に通知する人及び連絡先を示す連絡先情報を記憶する。図21に連絡先情報の一例を模式的に示す。1人のユーザに紐付けて、複数の通知相手を登録することができる。例えば、ユーザは家族のために買物を行う人であり、通知相手は家族のメンバーである。
【0124】
通知部13は、新たな電子レシート情報を店舗システムから取得すると、その電子レシート情報で示される購入商品の中に、そのユーザが登録している禁止材料を含む商品が含まれるか判断する。含まれる場合、通知部13は、連絡先情報(図21)に基づき、通知対象を特定する。
【0125】
なお、例えば、図21に示すように、通知する人各々に紐付けて、各々に関連する禁止材料が登録されていてもよい。そして、通知部13は、第1の禁止材料を含む商品の購入を検出した場合、第1の禁止材料に紐付けられた人を通知する人として特定してもよい。
【0126】
電子レシートシステム100のその他の構成は、第1乃至第8の実施形態と同様である。
【0127】
以上説明した本実施形態の電子レシートシステム100によれば、第1乃至第8の実施形態と同様な作用効果を実現できる。
【0128】
また、購入商品は、購入した人のみならず、購入した人と異なる人にも消費され得る。このため、禁止材料を含む商品が購入された場合には、その旨を、購入した人のみならず、その購入商品を消費する可能性がある人(例:家族)等にも通知する必要がある。本実施形態の電子レシートシステム100によれば、禁止材料を含む商品が購入されたことを適切な人に通知することができる。
【0129】
以下、参考形態の例を付記する。
1. ユーザ毎に電子レシート情報を記憶する記憶手段と、
商品の原材料が変更されたことに関する変更情報を取得する変更情報取得手段と、
前記電子レシート情報に基づき、原材料が変更された商品である変更商品、又は、前記変更商品と関連する関連商品を過去に購入したユーザを特定する対象ユーザ特定手段と、
特定されたユーザに前記変更情報を通知する通知手段と、
を有する電子レシートシステム。
2. 1に記載の電子レシートシステムにおいて、
前記変更情報が原材料に新たな材料が追加されたことを示す場合、前記対象ユーザ特定手段は前記変更商品を過去に購入したユーザを特定する電子レシートシステム。
3. 2に記載の電子レシートシステムにおいて、
前記記憶手段は、ユーザ毎に禁止材料を登録した禁止情報を記憶し、
前記変更情報が原材料に新たな材料が追加されたことを示す場合、前記対象ユーザ特定手段は、前記変更商品を過去に購入し、かつ、前記新たな材料を前記禁止材料として登録しているユーザを特定する電子レシートシステム。
4. 1から3のいずれかに記載の電子レシートシステムにおいて、
前記変更情報が原材料から所定材料が取り除かれたことを示す場合、前記対象ユーザ特定手段は前記変更商品と関連する前記関連商品を過去に購入したユーザを特定する電子レシートシステム。
5. 4に記載の電子レシートシステムにおいて、
前記記憶手段は、ユーザ毎に禁止材料を登録した禁止情報を記憶し、
前記変更情報が原材料から所定材料が取り除かれたことを示す場合、前記対象ユーザ特定手段は、前記変更商品と関連する前記関連商品を過去に購入し、かつ、前記所定材料を前記禁止材料として登録しているユーザを特定する電子レシートシステム。
6. 1から5のいずれかに記載の電子レシートシステムにおいて、
材料を指定する材料指定手段と、
処理対象の電子レシート情報で示される購入商品の中から、指定された材料を含む前記購入商品を検索する検索手段と、
をさらにする電子レシートシステム。
7. 6に記載の電子レシートシステムにおいて、
前記検索手段は、処理対象の電子レシート情報で示される前記購入商品の中から、指定された材料を含み、かつ、前記電子レシート情報で示される前記購入商品の第1の期限が所定条件を満たす前記購入商品を検索する電子レシートシステム。
8. コンピュータが、
ユーザ毎に電子レシート情報を記憶しておき、
商品の原材料が変更されたことに関する変更情報を取得する変更情報取得工程と、
前記電子レシート情報に基づき、原材料が変更された商品である変更商品、又は、前記変更商品と関連する関連商品を過去に購入したユーザを特定する対象ユーザ特定工程と、
特定されたユーザに前記変更情報を通知する通知工程と、
を実行する処理方法。
9. 電子レシート情報を取得する取得手段と、
商品の原材料が変更されたことに関する変更情報を取得する変更情報取得手段と、
前記電子レシート情報に基づき、原材料が変更された商品である変更商品、又は、前記変更商品と関連する関連商品を購入したユーザを特定する対象ユーザ特定手段と、
特定されたユーザに前記変更情報を通知する通知手段と、
を有する処理装置。
10. 材料を指定する材料指定手段と、
処理対象の電子レシート情報で示される購入商品の中から、指定された材料を含み、かつ、前記電子レシート情報で示される前記購入商品の第1の期限が所定条件を満たす前記購入商品を検索する検索手段と、
を有する処理装置。
【0130】
この出願は、2018年12月18日に出願された日本出願特願2018-236670号を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
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