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特許7392777電子構成要素及び電子構成要素を製造する方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-28
(45)【発行日】2023-12-06
(54)【発明の名称】電子構成要素及び電子構成要素を製造する方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 23/28 20060101AFI20231129BHJP
   H01L 25/07 20060101ALI20231129BHJP
   H01L 25/065 20230101ALI20231129BHJP
   H01L 25/18 20230101ALI20231129BHJP
   H01L 23/50 20060101ALI20231129BHJP
   H01L 23/04 20060101ALN20231129BHJP
【FI】
H01L23/28 A
H01L25/08 Y
H01L23/50 W
H01L23/04 E
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2022122969
(22)【出願日】2022-08-01
(65)【公開番号】P2023026349
(43)【公開日】2023-02-24
【審査請求日】2022-08-01
(31)【優先権主張番号】20215850
(32)【優先日】2021-08-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FI
(73)【特許権者】
【識別番号】000006231
【氏名又は名称】株式会社村田製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100189430
【弁理士】
【氏名又は名称】吉川 修一
(74)【代理人】
【識別番号】100190805
【弁理士】
【氏名又は名称】傍島 正朗
(72)【発明者】
【氏名】キンモ・ カイヤ
【審査官】河合 俊英
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-175561(JP,A)
【文献】特開2003-133498(JP,A)
【文献】特開2005-032950(JP,A)
【文献】特開平07-321370(JP,A)
【文献】登録実用新案第3160994(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 23/28
H01L 25/07
H01L 23/50
H01L 23/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラスチックパッケージと、前記プラスチックパッケージの内側にある電気チップとを備える電子構成要素であって、前記プラスチックパッケージは、第1の表面及び第2の表面を有し、前記第1の表面及び前記第2の表面は、垂直z方向において互いに対向しており、前記プラスチックパッケージはまた、前記第1の表面と前記第2の表面との間に延在する少なくとも1つの側面を有し、
前記電子構成要素は、実質的に水平なダイパッド平面を画定する金属製のダイパッドを備え、金属製の第1の支持構造が、前記ダイパッドから前記プラスチックパッケージの前記少なくとも1つの側面上の第1の支持点まで延在しており、前記第1の支持構造は、前記プラスチックパッケージ内に少なくとも部分的に埋め込まれ、前記第1の支持点のz座標は、水平な第1の支持平面を画定し、第1の電気チップが前記ダイパッドに取り付けられており、
前記電子構成要素がまた、実質的に水平な対向パッド平面を画定する金属製の対向パッドを備え、金属製の第2の支持構造が、前記対向パッドから前記プラスチックパッケージの前記少なくとも1つの側面上の第2の支持点まで延在し、前記第2の支持構造は、前記プラスチックパッケージ内に少なくとも部分的に埋め込まれ、前記第2の支持点のz座標は、水平な第2の支持平面を画定し、
前記第1の支持構造と前記第2の支持構造とは電気的に接触し、前記ダイパッドと前記対向パッドとは接地電位に設定されることを特徴とする、電子構成要素。
【請求項2】
前記ダイパッド平面のz座標は、前記第1の支持平面のz座標より小さく、前記第1の支持平面のz座標は、前記第2の支持平面のz座標と実質的に等しいことを特徴とする、請求項1に記載の電子構成要素。
【請求項3】
前記対向パッド平面のz座標は、前記第2の支持平面のz座標より大きいことを特徴とする、請求項2に記載の電子構成要素。
【請求項4】
(I)前記ダイパッドのz座標と前記第1の支持平面のz座標との間の差が、(II)前記対向パッドのz座標と前記第2の支持平面のz座標との間の差に等しいことを特徴とする、請求項3に記載の電子構成要素。
【請求項5】
前記対向パッド平面のz座標は、前記第2の支持平面のz座標に等しいことを特徴とする、請求項2に記載の電子構成要素。
【請求項6】
前記ダイパッド平面のz座標は、前記第1の支持平面のz座標に等しく、前記第1の支持平面のz座標は、前記第2の支持平面のz座標に実質的に等しく、前記対向パッド平面のz座標は、前記第2の支持平面のz座標より大きいことを特徴とする、請求項1に記載の電子構成要素。
【請求項7】
第2の電気チップが、前記対向パッドに取り付けられており、前記第1の支持点が、前記第1の支持構造が前記第2の支持構造と電気的に接触するように前記第2の支持点に接合されていることを特徴とする、請求項1~6のいずれか一項に記載の電子構成要素。
【請求項8】
前記ダイパッド平面のz座標は、前記第1の支持平面のz座標に等しく、前記第1の支持平面のz座標は、前記第2の支持平面のz座標より小さく、前記対向パッド平面のz座標は、前記第2の支持平面のz座標に等しいことを特徴とする、請求項1に記載の電子構成要素。
【請求項9】
前記第1の支持平面のz座標は、前記第2の支持平面のz座標に等しく、前記ダイパッド平面のz座標は、前記第1の支持平面のz座標より大きく、前記対向パッド平面のz座標は、前記ダイパッド平面のz座標より大きいことを特徴とする、請求項1に記載の電子構成要素。
【請求項10】
前記ダイパッドのサイズ及び幾何学的形状は、前記対向パッドのサイズ及び幾何学的形状に実質的に等しく、前記ダイパッドは、垂直方向において前記対向パッドと実質的に位置整合されていることを特徴とする、請求項1~6又は8~9のいずれか一項に記載の電子構成要素。
【請求項11】
前記ダイパッドが前記プラスチックパッケージの前記第1の表面上に露出していることを特徴とする、請求項1~6又は8~9のいずれか一項に記載の電子構成要素。
【請求項12】
前記対向パッドが、前記プラスチックパッケージの前記第2の表面上に露出していることを特徴とする、請求項1~6又は8~9のいずれか一項に記載の電子構成要素。
【請求項13】
電子構成要素を製造する方法であって、
電気チップを製造するステップと、
第1のリードフレーム内に金属製のダイパッド及び金属製の第1の支持構造を準備するステップであって、結果、前記ダイパッドが前記第1の支持構造によって前記第1のリードフレームの主要部分に接続され、前記ダイパッドがダイパッド平面を画定し、前記第1のリードフレームが第1の支持平面を画定する、準備するステップと、
前記電気チップを前記ダイパッドに取り付けるステップとを含み、
前記方法がまた、
金属製の対向パッド及び金属製の第2の支持構造を第2のリードフレーム内に準備するステップであって、結果、前記対向パッドが前記第2の支持構造によって前記第2のリードフレームに接続され、前記対向パッドが対向パッド平面を画定し、前記第2のリードフレームが第2の支持平面を画定する、準備するステップと、
前記第1のリードフレーム及び前記第2のリードフレームを互いの上に、又は互いに隣接して配置するステップであって、結果、前記ダイパッド及び前記対向パッドが、前記ダイパッド平面に垂直な方向に少なくとも部分的に互いに位置整合する、配置するステップと、
プラスチックパッケージの第1の半体を前記第1のリードフレームの底面上に成形し、プラスチックパッケージの第2の半体を前記第2のリードフレームの上面上に成形するステップであって、結果、前記第1の支持構造及び前記第2の支持構造が前記プラスチックパッケージ内に少なくとも部分的に埋め込まれる、成形するステップと、
前記第1の支持構造を前記第1のリードフレームから解放し、前記第2の支持構造を前記第2のリードフレームから解放するステップと、
前記第1の支持構造を前記第2の支持構造と電気的に接触させ、前記ダイパッドと前記対向パッドとを接地電位に設定するステップとをさらに含むことを特徴とする、方法。
【請求項14】
前記ダイパッドが前記プラスチックパッケージの第1の表面上に露出していることを特徴とする、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記対向パッドが、前記プラスチックパッケージの第2の表面上に露出していることを特徴とする、請求項13~14のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電子構成要素に関し、特に、チップが実装面に取り付けられ、次いで、成形ハウジングによって囲まれるパッケージ電子構成要素に関する。
【背景技術】
【0002】
電子構成要素は、基板上に複数のチップを作製し、次いで、チップを互いに分離することによって作製されることが多い。次いで、各チップは、チップが周囲環境から保護される筐体を形成する保護パッケージ内に配置することができる。チップは、筐体の内部のパッドに取り付けることができ、筐体の外側に延在するコンタクト要素に電気的に接続することができる。チップ、パッケージ、及びコンタクト要素は、使用のために回路基板に実装することができる電子構成要素を形成する。
【0003】
電子チップをパッケージングする1つの方法は、チップを、リードフレームと呼ばれ得る可鍛性平面シートから形成されたダイパッドに取り付けることである。図1aは、従来技術から知られている電子構成要素を概略的に示す。リードフレーム11は、チップ131を実装することができるダイパッド111を形成する領域を含むように、エッチング及びスタンピング方法によってパターニングすることができる。パターン化リードフレーム11はまた、ダイパッド111がリードフレーム11の平面から垂直方向にオフセットされることを可能にする1つ又は複数の支持構造112を含むこともできる。この平面は、図1aでは191として示されている。チップ131をパッケージの外部に電気的に接続することができるコンタクト要素113も、リードフレーム11内に形成することができる。
【0004】
図1bは、リードフレーム平面を示す。チップ131がダイパッド111に取り付けられて接続されると、プラスチックパッケージの2つの半体141~142を、例えば、パッケージの側壁が図1bの破線15で示される領域に形成されるように、リードフレーム11の対向する両側に成形することができる。次いで、支持構造112及びコンタクト要素113を周囲のリードフレーム11の主要部分から解放することによって、成形パッケージを周囲のリードフレーム11から解放することができる。支持構造が解放される点は、支持点171と呼ばれ得る。これにより、ダイパッド111上に載置されたチップ131を、電子構成要素のパッケージ壁の内側に封入することができる。コンタクト要素113は、それらが電気回路に接続され得るように、パッケージ壁を通って延在することができる。
【0005】
米国特許第6818973号明細書及び米国特許第5157480号明細書は、リードフレームが使用されて構成要素の中心からオフセットされたダイパッドが形成された電気構成要素を開示している。この配置構成に関する一般的な問題は、ダイパッドによって形成された構造と構成要素内部の支持構造とが構成要素の中心に対して非対称であることである。パッケージは、この非対称性及び構成要素の様々な部分における熱膨張係数の差に起因する熱応力によって変形されるおそれがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】米国特許第6818973号明細書
【文献】米国特許第5157480号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本開示の目的は、上記の欠点を軽減する方法及び装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の目的は、独立請求項に述べられている事項を特徴とする方法及び構成によって達成される。本開示の好ましい実施形態が、従属請求項に開示されている。
【0009】
本開示は、互いに積み重ねられた2つのリードフレームを利用するという着想に基づいている。第1のリードフレームはダイパッドを含み、第2のリードフレームは対向パッドを含む。第1のリードフレーム及び第2のリードフレームは、ダイパッドと対向パッドとが互いに対向するように互いの上に配置される。この方法及び配置構成の利点は、構成要素内部のパッド及び支持構造がより対称になり、したがって構成要素が熱応力の影響を受けにくくなることである。
【図面の簡単な説明】
【0010】
以下において、添付の図面を参照しながら、好ましい実施形態によって、本開示をより詳細に説明する。
図1a】従来技術から知られている電子構成要素の概略図である。
図1b】従来技術から知られている電子構成要素の概略図である。
図2a】プラスチックパッケージを備える電子構成要素の断面図である。
図2b】プラスチックパッケージを備える電子構成要素の断面図である。
図2c】プラスチックパッケージを備える電子構成要素の断面図である。
図2d】プラスチックパッケージを備える電子構成要素の断面図である。
図2e】プラスチックパッケージを備える電子構成要素の断面図である。
図2f】プラスチックパッケージを備える電子構成要素の断面図である。
図3a】支持平面、ダイパッド平面、及び対向パッド平面をどのように順序付ければよいかについての選択肢を示す図である。
図3b】支持平面、ダイパッド平面、及び対向パッド平面をどのように順序付ければよいかについての選択肢を示す図である。
図4a】2つのチップを有する構成要素を示す図である。
図4b】2つのチップを有する構成要素を示す図である。
図5a】支持平面、ダイパッド平面、及び対向パッド平面をどのように順序付ければよいかについての他の選択肢を示す図である。
図5b】支持平面、ダイパッド平面、及び対向パッド平面をどのように順序付ければよいかについての他の選択肢を示す図である。
図6】支持平面、ダイパッド平面、及び対向パッド平面をどのように順序付ければよいかについてのもう1つの選択肢を示す図である。
図7】露出したパッドを示す図である。
図8】電子構成要素を製造するための方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本開示は、プラスチックパッケージと、パッケージの内側にある電気チップとを備える電子構成要素を記載する。プラスチックパッケージは、第1の表面及び第2の表面を有し、第1の表面及び第2の表面は、垂直z方向において互いに対向している。プラスチックパッケージはまた、第1の表面と第2の表面との間に延在する少なくとも1つの側面を有する。
【0012】
電子構成要素は、実質的に水平なダイパッド平面を画定する金属製のダイパッドを備える。金属製の第1の支持構造は、ダイパッドからプラスチックパッケージの少なくとも1つの側面上の第1の支持点まで延在する。第1の支持構造は、プラスチックパッケージ内に少なくとも部分的に埋め込まれる。第1の支持点のz座標は、水平な第1の支持平面を画定する。第1の電気チップがダイパッドに取り付けられる。
【0013】
電子構成要素はまた、実質的に水平な対向パッド平面を画定する金属製の対向パッドを備える。金属製の第2の支持構造は、対向パッドからプラスチックパッケージの少なくとも1つの側面上の第2の支持点まで延在する。第2の支持構造は、プラスチックパッケージ内に少なくとも部分的に埋め込まれる。第2の支持点のz座標は、水平な第2の支持平面を画定する。
【0014】
ダイパッドは、第1のリードフレーム内に形成されてもよく、対向パッドは、第2のリードフレーム内に形成されてもよい。以下でより詳細に説明するように、第1のリードフレーム及び第2のリードフレームは、構成要素が製造されるときに互いに積み重ねることができ、構成要素は、パッケージングが完成したときに第1のリードフレーム及び第2のリードフレームの主要部分から解放することができる。したがって、リードフレームの主要部分は、完成した構成要素の一部を形成しない。
【0015】
図2aは、ダイパッド211及び対向パッド221を囲むプラスチックパッケージ241/242を備える電子構成要素の断面を示す。ダイパッドには、第1の電気チップ231が取り付けられている。図示の構成要素は、図2a及び図2bにおいて第1のリードフレーム21及び第2のリードフレーム22に取り付けられたままである。第1のリードフレーム21及び第2のリードフレーム22は、ここでは一致し、xy平面として示されている第1の支持平面291及び第2の支持平面292をそれぞれ画定する。z方向は、xy平面に垂直な垂直方向である。ダイパッド211及び対向パッド221は、xy平面の対向する両側で垂直方向にオフセットされている。第1の支持構造212はダイパッド211を第1のリードフレーム21に接続する。第2の支持構造222は対向パッド221を第2のリードフレーム22に接続する。パッケージは、第1の表面251と、第2の表面252と、側面253とを有する。本開示を通して、少なくとも1つの側面は、図2aの表面253のように、垂直方向に垂直な水平方向において互いに対向する2つの側面として示される。しかしながら、構成要素は、実際には、例えば4つの側面を有してもよく、1つのパッド(ダイパッド又は対向パッド)に取り付けられた支持構造は、これらの側面のうちの1つ、2つ、3つ、又は4つの支持点に接続されてもよい。
【0016】
図2bは、ダイパッド211/対向パッド221及び支持構造212/222が、図2aが示すz方向においてリードフレームによって画定された平面からオフセットされる前の、xy平面内の第1のリードフレーム21又は第2のリードフレーム22を示す。支持構造212/222が曲げられ得るオフセットステップの後、支持構造212/222は、図2bに241/242として示されているプラスチック型にパッドが埋め込まれるまで、対応するパッド211/221をxy平面から所望の距離にある定位置に保持する。支持構造はまた、完成した構成要素の内部に構造的支持を提供する。
【0017】
支持構造212/222は、図2bが示すように、リードフレームの本体(図2bではフレーム21/22として表される)からダイパッド211又は対向パッドまで第1の方向(図2bではy方向)に延在する狭いタイバーであってもよい。第1の方向に垂直な方向におけるタイバー212/222の幅は、例えば、同じ方向における対応するパッド211/221の幅の50%未満、20%未満、又は5%未満であってもよい。これらの選択肢は、本開示で提示されるすべての実施形態に適用される。
【0018】
あるいは、支持構造は、図2bが示すより広くてもよい。1つのパッド(211又は221)から1つの側面253に接続される支持構造の数は、例えば、1~10の範囲内であってもよい。図2bではパッド211/221の両側に支持構造が示されているが、1つの側面のみに接続された支持構造212/222を使用すれば十分な場合もある。これらの選択肢は、本開示で提示されるすべての実施形態に適用される。
【0019】
本開示のすべての実施形態において、第1の支持構造212がプラスチックパッケージの側壁253の外面に達する点は、第1の支持点271と呼ばれる。第2の支持構造272がプラスチックパッケージの側壁253の外面に達する点は、それに対応して第2の支持点272と呼ばれる。パッケージがリードフレームから解放されると、支持構造を、これらの支持点271/272で切り離すことができ、結果、支持構造は、パッケージの外部まで延在しない(言い換えれば、図2aのパッケージの外部まで延在するリードフレーム21/22の部分は除去される。)。しかしながら、支持構造の一部がパッケージ側壁253の外面から外側に延在するように、支持構造の一方又は両方がパッケージ壁から一定の距離を置いてリードフレームから切り離されることも可能である。その場合、第1の支持点271及び第2の支持点272は、支持構造が側壁の外面に到達する点に依然として画定される。
【0020】
本開示のすべての実施形態において、製造プロセス中に第1のリードフレーム21によって画定される平面は、第1の支持点271の垂直座標を規定し、それによって第1の支持平面291を画定する。それに対応して、製造プロセス中に第2のリードフレーム22によって画定される平面は、第2の支持点272の垂直座標を規定し、それによって第2の支持平面292を画定する。言い換えれば、オーバーモールドプラスチックパッケージが第1のリードフレーム及び第2のリードフレームから解放されるまで、第1の支持点271は第1のリードフレーム21の平面内にあり、第2の支持点272は第2のリードフレーム22の平面内にある。しかしながら、以下により詳細に説明するように、第1の支持平面及び第2の支持平面は、図2aにあるように、必ずしも常に同じ平面であるとは限らない。
【0021】
上述したように、図2bに示すコンタクト要素213は、典型的には、それらがパッケージの外部に延在するように、パッケージ壁から適切な距離をおいてリードフレームの主要部分から切り離される。これにより、完成した構成要素を回路基板に実装する際に、それらを電気回路に容易に接続することができる。図2cは、第1のリードフレーム及び第2のリードフレームから解放された後のxy投影において構成要素がどのように見えるかを示す。図2dは、解放された構成要素のzy断面を示す。ダイパッド及び対向パッドは両方とも、図2dが示すように、プラスチックパッケージの内側にあってもよい。
【0022】
パッケージの第1の半体241は、図2aに底面として示されている第1の表面251を形成する。パッケージの第2の半体242は、上面として示されている第2の表面252を形成する。しかしながら、これらの表面のいずれかは、構成要素が実装されている回路基板の方を向いてもよい。これらの選択肢は、本開示で提示されるすべての実施形態に適用される。
【0023】
図示のxy平面は、電子構成要素が取り付けられることが意図されている平面、例えば回路基板の平面に平行であってもよい。「底」及び「上」などの単語は、本開示では、z方向に互いに分離された2つの面を指すに過ぎない。それらは、構成要素が回路基板上にどのように配置されるように意図されているかについて言及しておらず、「上」面又は「底」面のいずれが回路基板に取り付けられてもよい。また、「底」、「上」、「垂直」、及び「水平」などの単語は、構成要素が製造されているとき、又は使用されているときの地球の重力場の方向に関する構成要素の向きを指すものではない。
【0024】
電子チップ231は、例えば接着剤によってダイパッド211に取り付けられてもよい。電気チップ231の電気コンタクトは、例えばワイヤボンディングによってコンタクト要素213の内側部分に取り付けられてもよい。これらの選択肢は、本開示で提示されるすべての実施形態に適用される。
【0025】
第1のリードフレーム21及び第2のリードフレーム22(及びこれらのリードフレームから製造されるパッド、支持構造、及びコンタクト要素)は、金属、例えば銅又は任意の他の可鍛性金属から作成することができる。ダイパッド又は対向パッド211/221と、パッド211/221からリードフレーム21/22の主要部分(図2bにはフレームとして示されている)まで延在するタイバー212/222と、コンタクト要素213とを備える、図2bに示されているパターンは、例えばエッチング又はスタンピングによってリードフレーム21/22内に形成されてもよい。次いで、ダイパッド及び対向パッドなどのパターンの選択された部分は、これらの部分をxy平面から押し出して曲げるダウンセット工具を用いて、対応するリードフレームによって画定された平面からz方向にオフセットされてもよい。これらの製造選択肢は、本開示で提示されるすべての実施形態に適用される。
【0026】
第1の支持構造212は、第1のリードフレーム21の主要部分からダイパッド211まで延在し、パッケージ241/242がリードフレーム上に成形されるまでダイパッドを第1のリードフレーム21に堅固に取り付けたままにする。これに対応して、第2の支持構造222は、第2のリードフレーム22の主要部分から対向パッド221まで延在し、対向パッドを第2のリードフレーム22に堅固に取り付けたままにする。上述したように、オーバーモールドプロセス中にダイパッドを支持するために少なくとも1つの第1の支持構造が必要であり、対向パッドを支持するために少なくとも1つの第2の支持構造が必要である。その後、第1の支持構造212及び第2の支持構造222は、パッケージが第1のリードフレーム21及び第2のリードフレーム22から解放されたときに構成要素の内側に残り、構成要素の上半分及び下半分に対称で剛性の支持構造を提供する。これらの選択肢は、本開示で提示されるすべての実施形態に適用される。
【0027】
ダイパッド平面のz座標は、第1の支持平面291のz座標より小さくてもよく、第1の支持平面291のz座標は、第2の支持平面292のz座標と実質的に等しくてもよい。さらに、対向パッド平面のz座標は、図2aが示すように、第2の支持平面292のz座標より大きくてもよい。
【0028】
(I)ダイパッド211のz座標と第1の支持平面291のz座標との間の差(281)は、(II)対向パッド221のz座標と第2の支持平面292のz座標との間の差(282)に等しくてもよい。しかしながら、距離281及び282は、代替的に等しくなくてもよい。
【0029】
第1のリードフレームの底面及び第2のリードフレームの上面にそれぞれ成形されたプラスチックパッケージの第1の半体及び第2の半体は、構成要素のすべての要素がプラスチック材料に埋め込まれるように、構成要素の内側を充填することができる。あるいは、型は、構成要素の内部に空洞を残すように設計されてもよい。この空洞は、成形中に構成要素を囲むガス、例えば空気又は任意の他の適切なガスで充填されてもよい。空洞が存在する場合、及び空洞が存在しない場合にも、支持構造をプラスチックパッケージの側壁に埋め込むことができる。
【0030】
図2eは、空洞28を有する図2cと同じ装置を示す。図2fは、空洞28をyz断面で示す。空洞28は、ダイパッドの表面から対向パッドの表面まで延在してもよいが、任意の他の高さを選択することもできる。空洞28が存在する場合でも、一方又は両方のパッドをプラスチックパッケージに完全に埋め込むことができる。あるいは、一方又は両方のパッドは、その表面のいずれもプラスチックパッケージと接触しないように空洞内に配置されてもよい。空洞は、本開示に提示された他の図には示されていないが、この段落で言及されたすべての選択肢は、本開示に提示された任意の実施形態で実施することができる。
【0031】
図3aは、代替的な選択肢を示し、参照符号311~312,321~322,331,371~372及び391~392がそれぞれ図2aの参照符号211~212,221~222,231,271~272及び291~292に対応する(図2dのように、構成要素がリードフレームから解放された後)。図3aにおいて、ダイパッド平面のz座標は、ここでも、第1の支持平面391のz座標より小さく、第1の支持平面391のz座標は、第2の支持平面392のz座標と実質的に等しい。ただし、この場合、対向パッド平面のz座標は、第2の支持平面392のz座標に等しい。言い換えれば、対向パッド321は、第2のリードフレームによって画定される平面から垂直方向にオフセットされていない。しかしながら、ダイパッドは、第1のリードフレームによって画定される平面からオフセットされている。
【0032】
図3bが示すように、構造を逆に回転させることもできる。ダイパッド平面のz座標は、第1の支持平面391のz座標に等しくてもよく、第1の支持平面391のz座標は、第2の支持平面392のz座標と実質的に等しくてもよい。対向パッド平面のz座標は、第2の支持平面392のz座標より大きくてもよい。この場合、ダイパッドは第1のリードフレームによって画定される平面からオフセットされていないが、対向パッドは第2のリードフレームによって画定される平面からオフセットされている。
【0033】
図4a~4bは、電気構成要素を示し、参照符号411~412,421~422,431,441~442,451~452,471~472,491及び492がそれぞれ図2aの参照符号211~212,221~222,231,241~242,251~252,271~272,291及び292に対応する(図2dのように、構成要素がリードフレームから解放された後)。構成要素はまた、対向パッドに取り付けられた第2の電気チップ432を備え、第1の支持点471は、第1の支持構造412が第2の支持構造422と電気的に接触するように第2の支持点472に接合されている。電気的接触は、単純に、少なくとも1つのダイパッドタイバーを少なくとも1つの対向パッドタイバーと物理的に接触させることによって達成することができる。あるいは、確実な電気的接触を容易にするために、導電性はんだ材料(例えば、スズ)、導電性コーティング(例えば、銀の層)又は導電性接着剤が、これらの2つのタイバー間の界面に被着されてもよい。
【0034】
図4aでは、第1の電気チップ431及び第2の電気チップ432は、互いに電気的に接触している第1の支持構造412及び第2の支持構造422に電気的に接続されてもよい。これにより、第1の電気チップ及び第2の電気チップの両方を含む電気回路を構成要素内に形成することができる。これは、場合によっては、構成要素のサイズの大幅な縮小を容易にすることができる。
【0035】
本開示に提示される任意の他の実施形態では、第1の支持平面及び第2の支持平面が一致しない場合でも、構成要素を対向パッド4上に配置することもできる。図4bは、追加のコンタクト構造46がリードフレームから形成される代替形態を示す。これらの追加のコンタクト構造は、第1のリードフレーム、第2のリードフレーム、又は両方のリードフレームから形成されてもよい。それらはパッケージの任意の側面に配置されてもよく、それらはパッケージの外側に延在してもよく、又はそれらはパッケージの外側に延在することなくパッケージの内側にのみ延在してもよい。追加のコンタクト構造は、完成したパッケージにおいて支持構造から取り外されてもよい。それらが第2のリードフレームから形成される場合、それらは任意選択的に、第1のリードフレームから形成された図2cの213などのコンタクト要素に接合されてもよい。
【0036】
チップ431及び432は、例えば、ワイヤボンド48を用いて各チップを追加のコンタクト構造46に接続することによって、これらの追加のコンタクト構造46を介して互いに接続することができる。これにより、2つのチップ間の電気接続の数を、追加のコンタクト構造が存在しない図4aより多くすることができる。図4bに示す選択肢は、本開示で提示される任意の他の実施形態と組み合わせることができる。
【0037】
第1の支持点は、第2の支持点に接合することができ、それにより、例えば、下記に説明するように電磁遮蔽を目的として第2の電気チップがデバイス内に存在しない場合であっても、第1の支持構造が第2の支持構造と電気的に接触する。
【0038】
図5aは、構成要素を示し、参照符号511~512,521~522,531,571~572及び591~592がそれぞれ図2aの参照符号211~212,221~222,231,271~272及び291~292に対応する(図2dのように、構成要素がリードフレームから解放された後)。図5aにおいて、ダイパッド平面のz座標は、第1の支持平面591のz座標に等しく、第1の支持平面591のz座標は、第2の支持平面592のz座標より小さく、対向パッド平面のz座標は、第2の支持平面592のz座標に等しい。言い換えると、第1の支持平面と第2の支持平面とは一致しない。代わりに、ダイパッド511及び第1の支持構造512は、図5aでは構成要素の一方の側に配置され、対向パッド521及び第2の支持構造522は構成要素のもう一方の側に配置される。第1の支持平面591及び第2の支持平面592は、任意の適切なz座標を有することができ、それらは両方とも構成要素の同じ側に位置することさえできる。それらの両方は、例えば、その垂直中心点において構成要素と交差する水平線の上方又は下方にあり得る。
【0039】
図5bは、ダイパッド平面のz座標が第1の支持平面591のz座標より小さく、第1の支持平面591のz座標が第2の支持平面592のz座標より小さく、第2の支持平面592のz座標が対向パッド平面のz座標より小さい、代替的な選択肢を示す。図示されていない別の代替形態は、第1の支持平面のz座標がダイパッド平面のz座標より小さくてもよく、ダイパッド平面のz座標が対向パッド平面のz座標より小さくてもよく、対向パッド平面のz座標が第2の支持平面のz座標より小さくてもよいことである。
【0040】
図6は、もう1つの選択肢を示し、参照符号611~612,621~622,631,671~672及び691~692がそれぞれ図2aの参照符号211~212,221~222,231,271~272及び291~292に対応する(図2dのように、構成要素がリードフレームから解放された後)。図6において、第1の支持平面691のz座標は第2の支持平面692のz座標に等しく、ダイパッド平面のz座標は第1の支持平面691のz座標より大きく、対向パッド平面のz座標はダイパッド平面のz座標より大きい。
【0041】
別の代替形態は、第1の支持平面のz座標が第2の支持平面のz座標に等しく、対向パッド平面のz座標が第2の支持平面691のz座標より小さく、ダイパッド平面のz座標が対向パッド平面のz座標より小さいことである。当該オプションは別個には示されていない。
【0042】
本開示に示される任意の実施形態において、ダイパッドのサイズ及び幾何学的形状は、対向パッドのサイズ及び幾何学的形状と実質的に等しくてもよく、ダイパッドは、垂直方向において対向パッドと実質的に位置整合されてもよい。実質的に対称な対向パッドによって提供される安定化効果は、典型的には、サイズ又は幾何学的形状がダイパッドのものとは著しく異なる対向パッドによって達成され得る安定化効果より良好である。それにもかかわらず、任意のサイズ及び幾何学的形状の対向パッドが、構成要素にある程度の安定化を提供することができる。
【0043】
図7は、代替的な選択肢を示し、参照符号711,721,741~742,751~752及び791~792がそれぞれ図2aの参照符号211,221,241~242,251~252及び291~292に対応する(図2dのように、構成要素がリードフレームから解放された後)。図7において、ダイパッド711はパッケージの第1の表面751上に露出しており、対向パッド721はパッケージの第2の表面752上に露出している。露出したパッドは、構成要素の外面に延在する。この場合、第1の支持平面791及び第2の支持平面792からのこれらのパッドの垂直オフセットは、これらの平面からの対応する成形工具の深さより大きい。あるいは、これらのパッドの一方のみが露出されてもよく、一方、他方のパッドがパッケージに埋め込まれてもよい。露出したパッドは、例えば、構成要素が実装されるときに回路基板の表面に取り付けることができ、パッケージ共振振動がチップの動作に及ぼす影響を低減することができる。露出したパッドはまた、熱伝導及び/又は電気的接触のために使用されてもよい。
【0044】
第1の支持平面及び第2の支持平面は、z方向において構成要素の実質的に中央に位置してもよい。第1の支持平面からダイパッドまでの垂直オフセットは、第2の支持平面から対向パッドまでの垂直オフセットに等しくてもよい。しかしながら、これらのオフセットは必ずしも等しい必要はない。
【0045】
第1のリードフレーム21及び第2のリードフレーム22は、図2aにおいて互いに積み重ねられて示されている。しかしながら、第1のリードフレーム及び第2のリードフレームは、代替的に、それらが互いに隣接して配置され得、それによってパズルの2つのピースのように互いに嵌合するように成形されてもよい。次いで、リードフレームは、いずれのリードフレームも他方の上にならないように、xy平面内でインターレースする。
【0046】
本開示に記載された任意の実施形態において、ダイパッド及び対向パッドは両方とも、電磁放射に対するシールドとして機能することができる。対向パッド及び/又はダイパッドは、接地電位に設定されてもよい。少なくとも1つのダイパッドタイバーが少なくとも1つの対向パッドタイバーと電気的に接触している場合、対向パッド及びダイパッドの両方が、それらのいずれかを接地電位に接続することによって接地されてもよい。
【0047】
本開示に記載の電子構成要素の製造方法は、少なくとも以下のステップ、すなわち、
電気チップを製造するステップと、第1のリードフレーム内に金属製のダイパッド及び金属製の第1の支持構造を準備するステップであって、結果、ダイパッドが第1の支持構造によって第1のリードフレームの主要部分に接続され、ダイパッドがダイパッド平面を画定し、第1のリードフレームが第1の支持平面を画定する、準備するステップと、電気チップをダイパッドに取り付けるステップと、
金属製の対向パッド及び金属製の第2の支持構造を第2のリードフレーム内に準備するステップであって、結果、対向パッドが第2の支持構造によって第2のリードフレームに接続され、対向パッドが対向パッド平面を画定し、第2のリードフレームが第2の支持平面を画定する、準備するステップと、
第1のリードフレーム及び第2のリードフレームを互いの上に、又は互いに隣接して配置するステップであって、結果、ダイパッド及び対向パッドが、ダイパッド平面に垂直な方向に少なくとも部分的に互いに位置整合する、配置するステップと、
プラスチックパッケージの第1の半体を上記第1のリードフレームの底面上に成形し、プラスチックパッケージの第2の半体を上記第2のリードフレームの上面上に成形するステップであって、結果、第1の支持構造及び第2の支持構造がパッケージ内に少なくとも部分的に埋め込まれる、成形するステップと、
第1の支持構造を第1のリードフレームから解放し、第2の支持構造を第2のリードフレームから解放するステップとを含む。
【0048】
図8は、方法のステップを示す。電気チップ、第1のリードフレーム及び第2のリードフレームを別個の構成要素として製造することを含むステップ81~84は、必ずしも上記の順序で実行される必要はなく、任意の順序が使用されてもよい。第1のリードフレーム及び第2のリードフレームが第5のステップ85において組み立てられると、第6のステップ86及び第7のステップ87が上記の順序で実行される。
【0049】
第1のリードフレームは、底面及び上面を有してもよく、ダイパッドは、その底面から外方に延在する垂直方向において第1のリードフレームの主要部分からオフセットされてもよい。第2のリードフレームもまた、底面及び上面を有してもよく、対向パッドは、その上面から外方に延在する垂直方向において第2のリードフレームの主要部分からオフセットされてもよい。第1のリードフレーム及び第2のリードフレームが互いの上に配置される場合、第2のリードフレームの底面は、第1のリードフレームの上面上に配置されてもよい。
【0050】
各リードフレームの主要部分は、ダイパッド、対向パッド、支持構造及びコンタクト要素パターンを取り囲む平面リードフレームシートの部分によって形成される。これらの主要部分は、構成要素内に支持平面を形成する表面を画定する。これらの主要部分は、図2bではフレームとして示されているが、実際にはこれらのパターンをはるかに超えて延在してもよい。両方のリードフレームから複数の構成要素が製造されてもよく、それにより、リードフレームは、アレイ状に配置構成された図2bに示すような複数のパターンを含んでもよい。
【0051】
第1のリードフレーム及び第2のリードフレームが互いの上に配置されるとき、それらは、例えば図2aに示すように配置構成される。あるいは、それらが互いに隣接して配置されるとき、それらは、上記で説明したように、パズルのピースのようにインターレースされてもよい。本開示の図では、ダイパッドがデバイスの底部に示され、対向パッドが上部に示されている。しかしながら、ダイパッドを回路基板に対向させて、又は対向パッドを回路基板に対向させて、構成要素を回路基板に実装することができる。
【0052】
パッケージの第1の反対及び第2の半体がそれぞれのリードフレーム上に形成されるとき、成形ツールがリードフレームの上に配置されてもよい。ツールは溶融プラスチックで充填され、次いでこれが固化される。パッケージの両方の半分が同時に成形されてもよく、又はいずれかの半分が他方の半分の前に成形されてもよい。
【0053】
図2a、図2d、図3a、図3b、図4a~図4b及び図5a~図5bは、ダイパッド及び対向パッドが成形プラスチックパッケージ内に埋め込まれており、結果、パッケージの第1の表面及び第2の表面が構成要素全体の底面及び上面全体を形成している実施形態を示す。リードフレームの平面からのダイパッド/対向パッドの(もしあれば)垂直オフセットは、これらの例では、パッケージの対応する半体を形成するために使用される成形ツールの垂直深さより小さい。他方、図7では、ダイパッド711及び対向パッド721の垂直方向のオフセットは、ダイパッド及び対向パッドが露出するように、成形ツールの深さよりわずかに大きかった。言い換えれば、ダイパッド及び対向パッドは、プラスチックパッケージ内に埋め込まれてもよい。あるいは、それらの一方又は両方は、パッドの一方の面が埋め込まれ、他方の面が露出されるように、プラスチックパッケージに部分的に埋め込まれてもよい。
【0054】
図2a~図7を参照して上述したすべての選択肢、並びにダイパッド平面、対向パッド平面、並びに第1及び第2の支持平面のz座標に関するすべての選択肢はまた、図8に示す方法にも適用される。この方法はまた、第2の電気チップを対向パッドに取り付けるステップを含むこともできる。さらに、本方法は、第1の接続構造が第2の接続構造と電気的に接触するように、第1の支持点を第2の支持点に接合するステップを含むことができる。パッケージの第1の半体は、ダイパッドがパッケージの第1の表面上に露出するように成形されてもよい。パッケージの第2の半体は、対向パッドがパッケージの第2の表面上に露出するように成形されてもよい。
図1a
図1b
図2a
図2b
図2c
図2d
図2e
図2f
図3a
図3b
図4a
図4b
図5a
図5b
図6
図7
図8