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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-28
(45)【発行日】2023-12-06
(54)【発明の名称】検索サーバ、検索方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20231129BHJP
【FI】
G06Q50/10
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2022016661
(22)【出願日】2022-02-04
(65)【公開番号】P2023114347
(43)【公開日】2023-08-17
【審査請求日】2022-03-03
【審判番号】
【審判請求日】2022-12-23
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】522049369
【氏名又は名称】株式会社球
(74)【代理人】
【識別番号】100120581
【弁理士】
【氏名又は名称】市原 政喜
(72)【発明者】
【氏名】野田 伸一郎
(72)【発明者】
【氏名】鹿野 晋吾
(72)【発明者】
【氏名】平尾 翔太
(72)【発明者】
【氏名】有井 俊祐
【合議体】
【審判長】伏本 正典
【審判官】後藤 亮治
【審判官】相崎 裕恒
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-99146(JP,A)
【文献】特開2005-84797(JP,A)
【文献】特開2014-56562(JP,A)
【文献】特開2014-149664(JP,A)
【文献】特開2014-109859(JP,A)
【文献】特開2016-90288(JP,A)
【文献】特開2009-146068(JP,A)
【文献】特開2007-164725(JP,A)
【文献】特開2009-123151(JP,A)
【文献】特開2020-9367(JP,A)
【文献】【今からプレーしたい】ゴルフ場の当日予約のやり方|1人でもOK,[online],2021年5月26日,[検索日2023年7月24日],インターネット<URL:https://baribariblog.com/golf-reservation-the-day>
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介して接続されたクライアント端末から受信した所定の条件により、ゴルフ場データベースからプレイ可能なゴルフ場を検索する検索サーバであって、
前記クライアント端末から参加者の所望する、ゴルフ場に到達するまでに要する移動時間である指定移動時間を受信してメモリに格納する移動時間受信手段と、
前記クライアント端末から予め取得した参加者の位置情報を用いて、該位置情報の示す位置より出発して前記指定移動時間を受信した時点から、前記メモリから読み出した指定移動時間で到達可能なゴルフ場を、前記ゴルフ場データベースから各ゴルフ場の位置情報を読み出して各移動時間を取得し、前記指定移動時間の範囲に含まれるゴルフ場を検索して該当するゴルフ場の情報をメモリに格納する位置検索手段と、
前記ゴルフ場の情報を前記メモリから読み出し、前記検索されたゴルフ場について予約の空きの有無を確認し、前記指定移動時間を受信した時点から前記指定移動時間後に空きがあり、プレイ可能なゴルフ場を、予約情報を記録するデータベースで検索するプレイ可能検索手段と
を備えることを特徴とする検索サーバ。
【請求項2】
前記検索されたプレイ可能なゴルフ場を予約する予約手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の検索サーバ。
【請求項3】
前記指定移動時間は、前記参加者の位置から最寄り駅までの到達可能な移動時間に前記ゴルフ場の前記最寄り駅から到達可能な移動時間を加算して得られることを特徴とする請求項1または2に記載の検索サーバ。
【請求項4】
ネットワークを介して接続されたクライアント端末から受信した所定の条件により、ゴルフ場データベースからプレイ可能なゴルフ場をコンピュータが検索する検索方法であって、
前記クライアント端末から参加者の所望する、ゴルフ場に到達するまでに要する移動時間である指定移動時間を受信してメモリに格納する移動時間受信ステップと、
前記クライアント端末から予め取得した参加者の位置情報を用いて、該位置情報の示す位置より出発して前記指定移動時間を受信した時点から、前記メモリから読み出した指定移動時間で到達可能なゴルフ場を、前記ゴルフ場データベースから各ゴルフ場の位置情報を読み出して各移動時間を取得し、前記指定移動時間の範囲に含まれるゴルフ場を検索して該当するゴルフ場の情報をメモリに格納する位置検索ステップと、
前記ゴルフ場の情報を前記メモリから読み出し、前記検索されたゴルフ場について予約の空きの有無を確認し、前記指定移動時間を受信した時点から前記指定移動時間後に空きがあり、プレイ可能なゴルフ場を、予約情報を記録するデータベースで検索するプレイ可能検索ステップと
を備えることを特徴とする検索方法。
【請求項5】
コンピュータに、ネットワークを介して接続されたクライアント端末から受信した所定の条件により、ゴルフ場データベースからプレイ可能なゴルフ場を検索する検索方法を実行させるプログラムであって、該検索方法は、
前記クライアント端末から参加者の所望する、ゴルフ場に到達するまでに要する移動時間である指定移動時間を受信してメモリに格納する移動時間受信ステップと、
前記クライアント端末から予め取得した参加者の位置情報を用いて、該位置情報の示す位置より出発して前記指定移動時間を受信した時点から、前記メモリから読み出した指定移動時間で到達可能なゴルフ場を、前記ゴルフ場データベースから各ゴルフ場の位置情報を読み出して各移動時間を取得し、前記指定移動時間の範囲に含まれるゴルフ場を検索して該当するゴルフ場の情報をメモリに格納する位置検索ステップと、
前記ゴルフ場の情報を前記メモリから読み出し、前記検索されたゴルフ場について予約の空きの有無を確認し、前記指定移動時間を受信した時点から前記指定移動時間後に空きがあり、プレイ可能なゴルフ場を、予約情報を記録するデータベースで検索するプレイ可能検索ステップと
を備えることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は検索サーバ、検索方法およびプログラムに関し、より具体的には、所望の条件に適合する的確なゴルフ場を検索し、または予約を行う検索サーバ、検索方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
日本ではメンバーシップのゴルフ場が多く、従来メンバーやメンバー同伴の形態の利用が多かったが、インターネットの普及により様々なゴルフ場予約サイトが提供され、これに伴いメンバーシップの有無にかかわらず、プレイ可能なゴルフ場が増加し、今や一部のゴルフ場を除きほとんどのゴルフ場をインターネットや電話で予約し、プレイすることが可能となっている。例えば、ゴルフコンペを開催する際に、Web等にアクセスして必要な情報を入力するだけでゴルフ場の予約、案内状の作成、スコア計算、ハンディキャップ計算、表彰者の決定等が容易に実現できるゴルフコンペサポート方法を提供することを目的とし、ゴルフコンペを実施するゴルフ場の案内情報をゴルフ場から予め取得しておき、ユーザ端末からアクセスされると、案内情報を該ユーザ端末に提供し、ユーザ端末では案内情報からゴルフ場を選択すると共に、サービス要求情報を事業者サーバに送信し、事業者サーバは、ユーザにより選択されたゴルフ場の予約を行い、コンペサポートを実施することをゴルフ場サーバに通知すると共に、ゴルフコンペ実施後に、ゴルフ場端末からゴルフコンペの結果情報を事業者サーバに送信し、事業者サーバでは、ゴルフコンペの結果情報に基づいてサポート結果を生成し、ユーザ端末に通知するゴルフコンペサポート方法及びシステム及びゴルフコンペサポートプログラム及びゴルフコンペサポートプログラムを格納した記憶媒体が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
一方、従来より複数の参加者で会議やイベントを開催する場合、特に平素連絡を取らない参加者等と日程や開催場所を調整することが煩雑になるため、日程や開催場所の候補を挙げて調整を図るシステムが提供されてきている。例えば、会議開催スケジュールの調整を支援して会議開催者の作業を軽減することを目的とし、会議開催者によって会議条件が設定されると、出席要請者のスケジュール管理エージェント840bに対して設定された日時の範囲の空きスケジュールを問合せて入手し、各出席要請者の空きスケジュールに基づいて最適な会議スケジュールを決定し、その会議スケジュールを会議開催者に通知して確認すると共に出席要請者に対して開催通知を行う会議開催エージェントが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
さらに、ゴルフなど、自動車による移動を前提とする場合に、自動車所持者が非所持者あるいは事情により自動車を提供できない所持者を同乗させることが考えられるが、近年では炭素由来の燃料の使用量をできる限り減らそうという趨勢から、可能な限り自動車の使用台数を抑えることを目的として自家用車の乗合による移動が進んでおり、自動車提供者と同乗者との調整を行うシステムが種々提供されている。例えば、往路及び復路の乗合を支援する車両乗合支援システムにおいて、復路における乗合グループを作成し易くすることを目的とし、ユーザが所持する複数のユーザ端末2とネットワーク3を介して接続され、往路及び復路の車両の乗合を支援する車両乗合支援システム1であって、乗合申込情報に基づいて、ユーザの内から復路の運転手である第1復路運転手を複数設定し、第1復路乗合グループを複数作成し、第1復路運行予定を作成し、第1復路運行予定を作成した後に、乗合申込情報及び第1復路運転手の情報に基づいて、第1復路運転手の全てを含むように往路の運転手である往路運転手を複数設定し、往路乗合グループを複数作成し、往路運行予定を作成し、往路運行予定及び第1復路運行予定に基づいて予約結果を作成し、ユーザ端末に予約結果を送信する車両乗合支援システム1が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2002-222288号公報
【文献】特開平9-91341号公報
【文献】特開2020-135282号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、従来の特許文献1に記載されているような情報処理装置では、様々な条件でゴルフ場の予約を行うことができるが、前提として予約を所望するゴルフ場若しくは大まかなゴルフ場の地域、またはプレイ日が決まっているうえで検索を行うものであり、例えば参加メンバーの候補のみ決まっていてゴルフ場若しくは大まかなゴルフ場の地域、またはプレイ日が決まっていない場合などに対応することができないという問題がある。また、ゴルフ場への移動は自動車による場合がほとんどであるにもかかわらず、ゴルフ場の予約に合わせて参加者のいずれの自動車にいずれが同乗するのか、自動車提供者はいつ送迎に行く必要があるのかなどはその都度関係者が電話やメールなどで調整する必要があるという問題がある。
【0007】
本発明は上記従来の問題に鑑みてなされたものであり、ゴルフ場の検索、あるいは予約をする際に、ゴルフ場若しくは大まかなゴルフ場の地域、またはプレイ日も決まっていないときでも、参加メンバーやプレイ条件に基づいて最適なゴルフ場を検索し、あるいは予約することができる検索サーバ、検索方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に記載の発明は、ネットワークを介して接続されたクライアント端末から受信した所定の条件により、ゴルフ場データベースからプレイ可能なゴルフ場を検索する検索サーバであって、クライアント端末から参加者の所望する、ゴルフ場に到達するまでに要する移動時間である指定移動時間を受信してメモリに格納する移動時間受信手段と、クライアント端末から予め取得した参加者の位置情報を用いて、位置情報の示す位置より出発して指定移動時間を受信した時点からメモリから、読み出した指定移動時間で到達可能なゴルフ場を、ゴルフ場データベースから各ゴルフ場の位置情報を読み出して各移動時間を取得し、指定移動時間の範囲に含まれるゴルフ場を検索して該当するゴルフ場の情報をメモリに格納する位置検索手段と、ゴルフ場の情報をメモリから読み出し、検索されたゴルフ場について予約の空きの有無を確認し、指定移動時間を受信した時点から指定移動時間後に空きがあり、プレイ可能なゴルフ場を、予約情報を記録するデータベースで検索するプレイ可能検索手段とを備えることを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の検索サーバにおいて、検索されたプレイ可能なゴルフ場を予約する予約手段をさらに備えることを特徴とする。
【0016】
請求項3に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の検索サーバにおいて、請求項1または2に記載の検索サーバにおいて、指定移動時間は、前記参加者の位置から最寄り駅までの到達可能な移動時間に前記ゴルフ場の前記最寄り駅から到達可能な移動時間を加算して得られることを特徴とする。
【0017】
請求項4に記載の発明は、ネットワークを介して接続されたクライアント端末から受信した所定の条件により、ゴルフ場データベースからプレイ可能なゴルフ場をコンピュータが検索する検索方法であって、クライアント端末から参加者の所望する、ゴルフ場に到達するまでに要する移動時間である指定移動時間を受信してメモリに格納する移動時間受信ステップと、クライアント端末から予め取得した参加者の位置情報を用いて、位置情報の示す位置より出発して指定移動時間を受信した時点から、メモリから読み出した指定移動時間で到達可能なゴルフ場を、ゴルフ場データベースから各ゴルフ場の位置情報を読み出して各移動時間を取得し、指定移動時間の範囲に含まれるゴルフ場を検索して該当するゴルフ場の情報をメモリに格納する位置検索ステップと、ゴルフ場の情報を前記メモリから読み出し、検索されたゴルフ場について予約の空きの有無を確認し、指定移動時間を受信した時点から指定移動時間後に空きがあり、プレイ可能なゴルフ場を、予約情報を記録するデータベースで検索するプレイ可能検索ステップとを備えることを特徴とする。
【0018】
請求項5に記載の発明は、コンピュータに、ネットワークを介して接続されたクライアント端末から受信した所定の条件により、ゴルフ場データベースからプレイ可能なゴルフ場を検索する検索方法を実行させるプログラムであって、検索方法は、クライアント端末から参加者の所望する、ゴルフ場に到達するまでに要する移動時間である指定移動時間を受信してメモリに格納する移動時間受信ステップと、クライアント端末から予め取得した参加者の位置情報を用いて、位置情報の示す位置より出発して指定移動時間を受信した時点から、メモリから読み出した指定移動時間で到達可能なゴルフ場を、ゴルフ場データベースから各ゴルフ場の位置情報を読み出して各移動時間を取得し、指定移動時間の範囲に含まれるゴルフ場を検索して該当するゴルフ場の情報をメモリに格納する位置検索ステップと、ゴルフ場の情報を前記メモリから読み出し、検索されたゴルフ場について予約の空きの有無を確認し、指定移動時間を受信した時点から指定移動時間後に空きがあり、プレイ可能なゴルフ場を、予約情報を記録するデータベースで検索するプレイ可能検索ステップを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0025】
本発明によると、クライアント端末から参加者の所望する、ゴルフ場に到達するまでに要する移動時間である指定移動時間を受信してメモリに格納する移動時間受信手段と、クライアント端末から予め取得した参加者の位置情報を用いて、位置情報の示す位置より出発して指定移動時間を受信した時点から、メモリから読み出した指定移動時間で到達可能なゴルフ場を、ゴルフ場データベースから各ゴルフ場の位置情報を読み出して各移動時間を取得し、指定移動時間の範囲に含まれるゴルフ場を検索して該当するゴルフ場の情報をメモリに格納する位置検索手段と、ゴルフ場の情報をメモリから読み出し、検索されたゴルフ場について予約の空きの有無を確認し、指定移動時間を受信した時点から指定移動時間後に空きがあり、プレイ可能なゴルフ場を、予約情報を記録するデータベースで検索するプレイ可能検索手段とを備えているので、ゴルフ場若しくは大まかなゴルフ場の地域、またはプレイ日も決まっていないときでも、参加メンバーやプレイ条件に基づいて最適なゴルフ場を検索し、あるいは予約することができる。

【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】本発明の一実施形態の全体のシステム構成図である。
図2】本発明の一実施形態のゴルフ場検索サーバおよびクライアント端末の一例の機能ブロック図である。
図3】本発明の一実施形態のゴルフ場検索システムの初期画面の一例を示す図である。
図4】本発明の一実施形態の会員登録申込画面の一例を示す図である。
図5】本発明の一実施形態の会員情報登録処理の一例を示すフローチャートである。
図6】本発明の一実施形態のゴルフ場検索処理の全体の一例を示すフローチャートである。
図7】本発明の一実施形態のゴルフ場検索における候補日を入力するためのカレンダー画面の一例を示す図である。
図8】本発明の一実施形態のゴルフ場検索における参加者の参加日程とゴルフ場の希望入力画面の一例を示す図である。
図9】本発明の一実施形態のゴルフ場検索における参加者の参加日程とゴルフ場の希望入力画面の一例を示す図である。
図10】本発明の一実施形態のゴルフ場検索における参加者の参加日程とゴルフ場の希望入力画面の一例を示す図である。
図11】本発明の一実施形態のゴルフ場検索におけるゴルフ場プラン検索から適切なゴルフ場の抽出までの一連の処理の一例を示すフローチャートである。
図12】本発明の一実施形態のゴルフ場検索における参加者ごとの参加日程リスト表示画面の一例を示す図である。
図13】本発明の一実施形態のゴルフ場検索結果のリスト表示画面の一例を示す図である。
図14】本発明の一実施形態のゴルフ場検索結果の各参加者のゴルフ場経路等表示画面の一例を示す図である。
図15】本発明の一実施形態のゴルフ場検索におけるゴルフ場候補リスト生成処理の一例を示すフローチャートである。
図16】本発明の一実施形態の各参加者の位置から各ゴルフ場までの到達時間の算出方法の一例を説明するための図である。
図17】本発明の一実施形態の各参加者の位置から各ゴルフ場までの到達時間の算出処理の一例を示すフローチャートである。
図18】本発明の一実施形態のゴルフ場検索における移動スケジュール算出処理の一例を示すフローチャートである。
図19】本発明の一実施形態のゴルフ場検索における複数の参加者の希望に基づいてゴルフ場選定条件を設定する処理の一例を示すフローチャートである。
図20】本発明の一実施形態のゴルフ場検索におけるゴルフ場選定条件の条件編集画面の一例を示す図である。
図21】本発明の一実施形態のゴルフ場検索における同乗者組合せ処理の別の例を示すフローチャートである。
図22】本発明の一実施形態のゴルフ場検索におけるゴルフ場決定処理の別の例を示すフローチャートである。
図23】本発明の一実施形態の各参加者の位置から各ゴルフ場までの到達時間の算出処理の別の例を示すフローチャートである。
図24】本発明の別の実施形態のゴルフ場検索におけるログインからゴルフ場決定、予約までの一連の処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明の検索サーバ、検索方法およびプログラムについて図面を参照して実施形態を説明する。なお、異なる図面でも、同一の処理、構成を示すときは同一の符号を用いる。
【0029】
本発明は、従来にない検索項目を用いて所望のゴルフ場を検索し、予約を行うものであり、特に所定の地域のゴルフ場の知識がなくても参加者にとって的確な場所や地域に存在するゴルフ場を検索することができる。ここで、ゴルフは一般に1組4人でプレイを行うスポーツであり、複数組でコンペ形式で行うこともできるが、本実施形態のゴルフ場の検索を行うユーザあるいは主催者は、一人あるいは知人と一組でプレイするためにゴルフ場検索を行うこともあり、また参加者を募って複数組のゴルフコンペを開催する目的でゴルフ場検索をすることもできる。本願明細書では、まず、コンペの有無にかかわらず、複数のプレイ参加者、すなわち2人以上でプレイする場合に日程調整を行って的確なゴルフ場候補を検索するシステム(第1実施形態)を説明し、次にゴルフ場への到達時間を設定してゴルフ場を検索するシステム(第2実施形態)を説明するが、いずれの実施形態も、相互に適用することができる。すなわち、参加者の日程調整を行いつつ、各参加者からの所望の到達時間を設定してゴルフ場検索することができるが、これに限られず各実施形態の処理を相互に組み合わせることができる。
【0030】
(第1実施形態)
(システム構成)
本実施形態では、図1に示すように、各端末との送受信や、データ管理、検索依頼の受付、検索実行処理、各種情報出力処理などゴルフ場検索または予約の提供に必要な処理を実行するゴルフ場検索サーバ101がネットワークに接続されており、ネットワーク103を介して利用者側の各クライアント端末111、112やゴルフ場予約サーバ121に接続されている。本実施形態では、このサーバ101の機能は、クラウドを通じて各端末に提供することもできる。この場合、各端末ではブラウザや専用アプリを使用して主に入力、表示のみの処理を行い、データの管理、種々の処理は基本的にサーバ上で行われるが、クラウドの構成とせずインターネットや専用のネットワークを介して直接クライアントや端末などに提供するような構成とするなど、本技術分野で知られたいずれの構成とすることもできる。
【0031】
サーバとしては、ゴルフ場検索サーバ101に加え、本技術分野で知られた様々なサービスを提供する各種サーバを備えることができる。また、図示しない各ゴルフ場のデータを格納するゴルフ場データベースを含む各種のデータベースを備え、データベースには、本実施形態で必要とされる各種データを格納しておくことができる。
【0032】
本実施形態では、利用者側の端末として、クライアント端末111、112が用いられ、様々な条件を設定してゴルフ場の検索を行うことができるが、これらの端末はゴルフ場検索を行うユーザや参加者の個人情報や予約の入力などのために用いることができる。
【0033】
また、ゴルフ場予約サービスの提供者側としては、サービスを提供するために外部の企業が提供するゴルフ場予約サーバ121を使用して、位置に関する条件で検索されたゴルフ場候補について予約の空きの有無を確認したり、ゴルフ場の追加の情報を取得したり、ゴルフ場の予約をしたりするためのインタフェースがゴルフ場予約サーバ121に設定されており、ゴルフ場検索サーバ101からこのようなインタフェースを用いて最終的に予約を行うことができるが、これに限られずゴルフ場予約サーバ101内に必要なデータベースを備え、ゴルフ場予約処理を実行することもできる。
【0034】
端末111、112は、基本的に無線でネットワーク103に接続されており、スマートフォン、あるいはタブレット端末等とすることができるが、そのほか例えばモバイルパソコン等とすることができる。ここで、本実施形態でネットワーク103との接続は、携帯電話の回線や、Wi-fi、BLUETOOTH(登録商標)等の無線ネットワークにより行うことができるが、基本的にネットワークを介してゴルフ場検索システムにアクセスして入力画面を表示、およびタッチパネル、マウスまたはキーボードで一定の入力操作をすることができれば、タブレット端末のほか、モバイルあるいはデスクトップのパソコン、専用端末などいずれの装置を用いることもできる。
【0035】
また、本実施形態のゴルフ場検索サービスに関する処理を主に実行するサーバとしては、ゴルフ場検索サーバ101のみで処理を行うようにしているが、これに限られず複数のサーバに分けて、機能分担させることもできる。
【0036】
図2は、本発明の一実施形態のサーバおよびクライアント端末の機能ブロック図である。ゴルフ場検索サーバ101は、クライアント端末111からアクセスを受け、個人情報や参加者情報を受信してデータベースに格納し管理するクライアント情報受信モジュール201、各参加者の希望日程を処理し、参加者の位置から各ゴルフ場への到達時間を算出してゴルフ場候補を検索し、あるいは様々な条件でゴルフ場を検索する処理を実行するゴルフ場候補検索モジュール202、ゴルフ場候補のさらに詳細な情報を取得して、空きのあるゴルフ場候補リストを生成するリスト生成モジュール203、およびゴルフ場候補のなかから最終的に決定したゴルフ場の予約を行うゴルフ場予約モジュール204を備える。
【0037】
一方、クライアント端末111は、クライアントに関する情報を入力させ、入力されたクライアントに関する情報を管理するデータ入力管理モジュール205、様々なデータを送受信するデータ送受信モジュール206およびゴルフ場検索、予約を行うためリストなどを表示するデータ表示モジュール207を備える。
【0038】
図6は、本発明の一実施形態のゴルフ場検索処理の全体の一例を示すフローチャートである。本実施形態では、2人以上でプレイする場合に的確に日程調整を行って的確なゴルフ場候補を検索することが可能になる。具体的に本実施形態のゴルフ場検索サーバは、参加メンバーの候補のみ決まっているが、プレイを所望する具体的なゴルフ場が決まっておらず、その参加者候補がプレイする場合どのあたりの地域のゴルフ場を探すのが各参加者候補にとって都合がよく、プレイしやすいのか、など適切な選択ができないときに、一定のルールに基づいてゴルフ場の候補を検索するものである。また、参加者候補のみ決まっておりプレイ日が決まっていない場合に、日程を調整して、例えば最も参加者が多い日程でプレイ日を設定することができる。すなわち、図3に示すように本実施形態では、参加者候補のみが決まっている場合に、日程の決定を支援するとともに、決定した日程に参加可能な参加者全体にとって的確なゴルフ場の候補を検索することにより、ゴルフ場の予約を所望するユーザあるいは主催者を支援することができる。
【0039】
(本実施形態の会員登録処理)
まず、本発明の一実施形態で用いるゴルフ場検索サーバ101を利用するまでの前処理に関し、図3ないし5を参照して本実施形態の会員登録処理を説明する。図3は、本発明の一実施形態のゴルフ場検索システムの初期画面の一例を示す図である。図4は、本発明の一実施形態の会員登録申込画面の一例を示す図であり、図5は、本実施形態の会員情報登録処理の一例を示すフローチャートである。クライアント端末111からブラウザや専用アプリなどによりネットワーク経由でゴルフ場検索サーバ101に接続すると(ステップS501)、ゴルフ場検索サーバ101のクライアント情報受信モジュール201は、先ず図3に示す初期画面を表示した後、携帯電話番号の入力フィールド402およびパスワード入力フィールド403を含む会員登録画面401を端末に送信し(ステップS502)、表示させる(ステップS503)。
【0040】
携帯電話番号が入力され、送信ボタン404がタッチされると(ステップS504)、端末に不図示の仮登録画面をショートメールで送信し(ステップS505)、本技術分野で知られたいずれかの手続きで会員登録をすることができる。本実施形態では、携帯電話番号を用いて仮登録を行って本登録を行うが、これに限らず本技術分野で知られたいずれの会員登録方法も用いることができる。また、ここでは、携帯電話番号を用いてユーザを特定したが、これに限られることなく、メールアドレスや、その他の識別情報を用いることもできる。本実施形態では、以上のような手続きで会員登録を行うことができるが、これに限られず他の手続きを用いたり、事前の会員登録を不要にしたりすることもできる。
【0041】
本実施形態の全体の処理としては、図6に示すように、まず複数人でゴルフをプレイしようとするユーザは開催日程候補を設定して、イベントを作成し(ステップ601)、作成したイベントに参加を所望する参加者候補を招待する。具体的には、参加者候補とのリンクを共有、例えば所望の参加者候補にメール等でイベントの案内を送るが(ステップS602)、これに限られることなく、ゴルフに参加を希望する参加者候補を登録し開催日程の候補を設定することもできる。イベント招待メールを受信した参加者候補は、メールに添付されたURLなどで、サーバにアクセスすることにより、例えば図8ないし10に示すような入力画面が表示され、後述するように各参加者が参加希望日や要望を入力すると(ステップS603)、本実施形態のゴルフ場検索サーバが、例えば各日程候補ごとにゴルフ場候補を検索してリストを作成表示する(ステップS604)。ユーザあるいは主催者は、各日程候補の参加数や参加者およびゴルフ場候補から、所望の日程およびゴルフ場を決定して予約を行う(ステップS605)。以上の全体のフローに沿って、本実施形態のゴルフ場検索サーバの特徴的な処理を以下に説明する。
【0042】
(本実施形態の参加者募集処理)
図6、7、8、9および10を参照して本実施形態の参加者募集処理を説明する。すなわち、本実施形態においてゴルフ場を検索するために前提となる各種データを準備する処理を行う。図6は、本発明の一実施形態のゴルフ場検索処理の全体の一例を示すフローチャートであり、図8ないし10は、本実施形態のゴルフ場検索における参加者の参加日程入力画面の一例を示す図である。図7は、本発明の一実施形態のゴルフ場検索における候補日を入力するためのカレンダー画面の一例を示す図である。
【0043】
図6を参照すると、まず複数人でのゴルフを所望するユーザあるいは主催者は、図7に示す候補日登録画面701において、カレンダー702に対し、ユーザがプレイ可能な日程など、所望の日程候補703~705などを入力して開催日程候補を設定して、イベントを作成し(ステップS601)、作成したイベントに参加を所望する参加者候補を招待する。具体的には、参加者候補とのリンクを共有、例えば所望の参加者候補にメール等でイベントの案内を送るが(ステップS602)、これに限られることなく、端末111からブラウザや専用アプリなどによりネットワーク経由でゴルフ場検索サーバ101に接続して知人や同僚などのゴルフ仲間や、ゴルフコンペに以前から参加したプレイヤーなど、所望の参加者候補の参加者情報を登録し開催日程の候補を設定することもできる。本実施形態では、日程とは、日付として説明しているが、これに限られることなく、所定の日付の「午前」若しくは「午後」または特定の時刻の範囲とすることもできる。登録される参加者情報は、名前、住所などの通常の個人情報に加え、ゴルフ場やプレイについての希望や条件などを含むことができる。本実施形態では、主催者あるいはユーザが参加者候補をメールで招待などしているが、プレイ予定を広報して希望者に参加を求めるなど、参加候補者の設定は本技術分野で知られたいずれの方法でも行うことができる。
【0044】
イベント招待メールを受信した参加者候補は、メールに添付されたURLなどで、サーバにアクセスすることにより、各参加者候補の端末112には、図8および9に示すような参加日程入力画面801が表示され、ニックネーム802等の基本的な情報を入力すると、図9に示すような参加可能な日程を選択する画面が表示される。本画面で参加者候補は、日付901ごとに参加の有無902を例えば、参加は「〇」、不参加は「×」、未定は「△」などとして設定することができ、これにより各参加者候補は出欠を設定することができる(ステップS603)。図9に示す画面では、さらに、最寄り駅903の情報が、例えばプルダウンで選択可能になっており、最寄り駅を設定することができる。加えて、自動車関連情報904,例えば「自動車保持で提供可能」、「自動車保持だが同乗は不可」、「同乗を希望」などを選択することができ、自動車提供者や自動車非提供者等の情報を設定することができるが、以上の情報は参加者候補の情報入力時にあらかじめ設定しておくこともできる。
【0045】
また、図10に示すように、参加者候補は、ゴルフ場に対し希望する条件も添えることができる。例えば、ゴルフ場のエリア1001、プレイ料金1002、スタート時間あるいは複数組の場合のスタートの順番または時間1003、ランチ付きまたはスルー等のプレイスタイル1004およびその他除外設定1005等の希望を設定することができ、ユーザはこれらの希望を考慮して組設定や予約条件を検討することができる。日程候補が決定し、各参加者に参加希望日や要望を入力させると、ゴルフ場を決定するため、開催日程ごとにプレイ可能なゴルフ場プランを検索して、ユーザのリストを生成し一覧表示する。本実施形態のゴルフ場検索サーバが、例えば図12に示すような参加者候補ごとの参加日程リスト表示画面が端末111に表示され、日付を指定すると後述するゴルフ場決定処理により各日程候補ごとにゴルフ場候補を検索し、リストを作成して表示する(ステップS604)。さらに、参加者およびゴルフ場の位置関係から適切なゴルフ場を採択して図13に示すようなゴルフ場候補リスト画面1301を表示し、ユーザは、各日程候補の参加数や参加者およびゴルフ場候補から、所望の日程およびゴルフ場を決定して予約を行う(ステップS605)。ここで、適切なゴルフ場とは、本実施形態では参加者全員の位置、例えば自宅などから参加しやすい距離にあるゴルフ場、例えば全員が自宅から2時間以内に到達できるゴルフ場等、参加者全体の利益が最大となるゴルフ場であって、各参加者の到達時間が所定の範囲内にあって公平であるというだけでなく、さらに、本技術分野で知られる手法により、地域や参加者の属性などを考慮して各々の利便性を考慮し、様々な重みづけを行って判断することができる。ただし、予約に空きがない場合はその旨表示してリストは表示されないか、ゴルフ場候補0のリストが表示される。
【0046】
ゴルフ場候補リスト画面1301には各候補のゴルフ場の写真や概略などのゴルフ場情報1302が表示されており、ゴルフ場決定の参考になっている。ゴルフ場情報は、予めゴルフ場データベースに格納しておいてもいいし、他社のゴルフ場予約サイトやゴルフ場自身のホームページから取得するなど、本技術分野で知られたいずれの手法も用いることができる。各ゴルフ場の概要表示欄の下部には予約ボタン1303が設けられており、ゴルフ場を決定して予約をすることができる。ゴルフ場の予約は、日程、参加人数を設定して、外部の企業が提供するゴルフ場予約サーバ121を使用し、位置に関する条件で検索されたゴルフ場候補について、ゴルフ場予約サーバ121に設定されている、ゴルフ場の予約をするためのAPIなどの、インタフェースを用いて、ゴルフ場検索サーバ101から予約を行うことができる。また、ゴルフ場候補リスト画面1301には、表示されているゴルフ場への乗車時間の目安1304として、例えば2時間55分等を表示することができる。
【0047】
(本実施形態のゴルフ場決定処理)
参加者候補から参加を希望する日程に関する情報が入力されると、本発明の一実施形態で用いるゴルフ場検索サーバ101による支援により、開催日程およびゴルフ場を決定する処理を実行するが、この処理に関し、図11ないし14を参照して説明する。図11は、本発明の一実施形態のゴルフ場検索におけるゴルフ場プラン検索から適切なゴルフ場の採択までの一連の処理の一例を示すフローチャートであり、図12は、本実施形態のゴルフ場検索における参加者ごとの参加日程リスト表示画面の一例を示す図である。図13は、本発明の一実施形態のゴルフ場検索結果のリスト表示画面の一例を示す図である。図14は、本発明の一実施形態のゴルフ場検索結果の各参加者のゴルフ場経路等表示画面の一例を示す図である。
【0048】
クライアント端末111からブラウザや専用アプリなどによりネットワーク経由でゴルフ場検索サーバ101に接続され、ゴルフ場検索サーバ101は、イベントに招待した参加者候補から参加希望の状況が入力されると、図12に示すような参加日程リスト1202を表示させ、参加者候補1203および日程候補ごとに参加の有無欄1204に、参加は「〇」、不参加は「×」、未定は「△」が示され、日程ごとにその合計も示されていて、いずれの日程の参加者が多いか、どのような参加候補者が参加を希望しているかを容易に理解できるようになっている。これにより、ユーザあるいは主催者はこのリストから日程を決定することができる。ここで、参加日程リスト1202の上部には日付ごとに検索ボタン1205が設定されており、検索ボタン1205を押下し、以下で詳述する手法でその日付に参加可能で予約可能なゴルフ場プランを検索する(ステップS1101)。この際、天候、コースの難易度、設備の充実度、キャディの有無、食事の内容その他本技術分野で知られる様々な条件なども考慮して検索することができる。以上の条件には、参加者候補が入力した、ゴルフ場のエリア1001、プレイ料金1002、スタート時間あるいは複数組の場合のスタートの順番または時間1003、ランチ付きまたはスルー等のプレイスタイル1004およびその他除外設定1005等の希望を考慮することもできる。さらに、この条件には女性に人気のゴルフ場の要素(コースレーティング、話題、施設が綺麗、女性の予約状況)を考慮して条件設定することもできる。検索が実行されると、検索されたゴルフ場プランについて、ゴルフ場予約サーバ121を使用して、希望を満たすゴルフ場プランを検索してゴルフ場プランリスト1301を表示する(ステップS1102)。
【0049】
次に、ゴルフ場への移動は自動車による場合がほとんどであることから、参加者候補の全員が自動車を所持していて運転して参加するか、参加者のうちの一部乗合希望がいるか判定し(ステップS1103)、乗合の必要な参加者候補がいる場合(ステップS1103のNo)、ゴルフ場まで同乗する車提供者と同乗者との全組合せの移動時間を算出し(ステップS1104)、算出された移動時間の合計が最短となる組合せを採用する(ステップS1105)。具体的に図15を参照して説明する。図15は、本発明の一実施形態のゴルフ場検索における同乗者組合せ処理の一例を示すフローチャートである。上述のように、参加者候補が参加を希望する際に自動車に関連する情報として「自動車保持で提供可能」、「自動車保持だが同乗は不可」、「同乗を希望」などの指定がなされているので、自動車保持で提供可能な参加者候補および同乗を希望する参加者候補を抽出する(ステップS1501)。抽出された各参加者候補と同乗希望者との乗り合いの所定の組み合わせについて各自動車の到達時間を算出し、合計して合計時間を算出する(ステップS1502)。すべての組合わせについて合計時間を算出して、合計時間の最も短い組み合わせを推奨する(ステップS1503)。例えば、図16を参照すると、ゴルフ場X1601に向かう場合、自動車提供者α1605およびγ1608、同乗希望者β1606のときは、まず第1組として自動車提供者α1605が同乗希望者β1606を乗車させるルートが10分+10分(拠点間)+15分×2(往復)+120分(拠点―ゴルフ場間)=170分、自動車提供者γ1608が単独で移動するルートが10分(自宅―最寄駅間)+140分(拠点―ゴルフ場間)=150分であり2台の自動車の移動時間の平均は160分(パターン1)となる。一方、第2組として自動車提供者γ1608が同乗希望者β1606を乗車させるルートが10分+40分(拠点間)+15分×2(往復)+120分(拠点―ゴルフ場間)=200分、自動車提供者α1605が単独で移動するルートが10分(自宅―最寄駅間)+100分(拠点―ゴルフ場間)=110分であり、2台の自動車の移動時間の平均は155分となる(パターン2)。したがって、以上の条件では、第2組であるパターン2の乗車組合せが推奨される。
【0050】
以上により、生成された組合せについては、後述するように参加者候補とゴルフ場との移動時間の算出手法と同様の手法で、同乗者とゴルフ場との移動時間をプレイ予定時刻から逆算した時刻を算出し、送迎時刻を算出することができる。これにより、自動車保持者は算出された送迎時刻を、同乗者を迎えに行く時刻の目安とすることもできる。乗合の組み合わせが決定すると、ゴルフ場までの移動時間の全参加者の平均を算出する(ステップS1106)。すなわち、例えば、図17に示す処理の一例を説明すると、図16に示すように、ゴルフ場X1601にエリアA内の参加者α1605の自宅からの移動については、参加者α1605から最寄りの拠点A1603までの最寄り拠点時間である10分を算出し、ゴルフ場X1601にエリアB内の参加者β1606の自宅からの移動については、参加者β1606から最寄りの拠点B1603までの最寄り拠点時間である15分を算出し、およびゴルフ場X1601にエリアC内の参加者γ1608の自宅からの移動については、参加者γ1608から最寄りの拠点C1607までの最寄り拠点時間である10分を算出する(ステップS1701)。次に、エリアA内の拠点A1603から移動を希望するゴルフ場X1601までの到達時間である100分を取得し、エリアB内の拠点B1604から移動を希望するゴルフ場X1601までの到達時間である120分を取得し、およびエリアC内の拠点C1607から移動を希望するゴルフ場X1601までの到達時間である140分を取得する(ステップS1702)。最後に、最寄り拠点時間および到達時間を加算することにより、各参加者からゴルフ場X1601までの移動時間を算出し、ゴルフ場X1601にエリアA内の参加者α1605の自宅からの移動については110分、ゴルフ場X1601にエリアB内の参加者β1606の自宅からの移動については135分、およびゴルフ場X1601にエリアC内の参加者γ1608の自宅からの移動については150分とする(ステップS1703)。同様に、ゴルフ場Y1602に関し、参加者α1605から最寄りの拠点A1603までの最寄り拠点時間である10分を算出し、ゴルフ場Y1602にエリアB内の参加者β1606の自宅からの移動については、参加者β1606から最寄りの拠点B1603までの最寄り拠点時間である15分を算出し、およびゴルフ場Y1602にエリアC内の参加者γ1608の自宅からの移動については、参加者γ1608から最寄りの拠点C1607までの最寄り拠点時間である10分を算出する。次に、エリアA内の拠点A1603から移動を希望するゴルフ場Y1602までの到達時間である120分を取得し、エリアB内の拠点B1604から移動を希望するゴルフ場Y1602までの到達時間である100分を取得し、およびエリアC内の拠点C1607から移動を希望するゴルフ場Y1602までの到達時間である200分を取得する。最後に、最寄り拠点時間および到達時間を加算することにより、各参加者からゴルフ場Y1602までの移動時間を算出し、ゴルフ場Y1602にエリアA内の参加者α1605の自宅から移動については130分、ゴルフ場Y1602にエリアB内の参加者β1606の自宅から移動については115分、およびゴルフ場Y1602にエリアC内の参加者γ1608の自宅から移動については210分とする。
【0051】
以上により、ゴルフ場X1601およびゴルフ場Y1602に各参加者から移動する場合の到達時間を取得することができるが、参加者がゴルフ場への移動時間が設定されている拠点を最寄りとしない場合は、拠点間の移動時間も考慮することによりより正確な移動時間を算出することができる。また、参加者α1605、参加者β1606および参加者γ1608の参加者情報から最寄り駅である拠点A1603、拠点B1604および拠点C1607までの最寄り駅時間を移動時間に加えることもできる。本算出例では拠点としてJRや地下鉄の駅を基準とすることもできるが、これに限られず道の駅やランドマークなど、より道路を用いた移動時間の算出に適合した拠点を用いることにより精度をさらに高めることもできる。
【0052】
ゴルフ場X1601およびゴルフ場Y1602への各参加者の移動時間を取得できたことから、ゴルフ場X1601およびゴルフ場Y1602への参加者全員の移動時間の平均を算出すると、それぞれ131分および151分となるので、例えば適切なゴルフ場として平均移動時間がより短いゴルフ場X1601を採択することもできる。また、平均移動時間からの各参加者の移動時間の標準偏差を取って最小となるゴルフ場を採択することもできる。本例では、いずれもゴルフ場X1601が採択されるが、採択基準はこれに限られることなく本技術分野で知られた方法で、各参加者の移動時間に基づき、採択基準を設定することができる。以上により、参加者全員が算出された平均移動時間の所定の範囲内で到達可能なゴルフ場のみ抽出する(ステップS1107)。指定された日程で検索されたゴルフ場候補に所望のゴルフ場がないときは、参加日程リスト1202に戻って、別の日付でゴルフ場検索を行い、さらにゴルフ場候補を確認することもできる。以上のような支援により、ユーザあるいは主催者は、ゴルフ場候補、参加者の参加人数などを吟味して日程およびゴルフ場を決定することが可能となるので、所望のゴルフ場を予約することができる。
【0053】
さらに、本実施形態では、ゴルフ場が決定すると、ゴルフ場までの経路、送迎順番、出発時刻などを算出して、図14のゴルフ場経路等表示画面に示すように、ゴルフ場までの移動に提供された各自動車ごとに、経路、出発時刻、乗車時刻など1402~1404を表示することができるので、以下に説明する。
【0054】
(本実施形態の移動スケジュール作成処理)
一般に、ゴルフ場検索、予約が完了後、ゴルフ場への移動は自動車による場合がほとんどであることから、本実施形態では、自動車提供者はいつ同乗者を送迎に行く必要があるのかなど、移動スケジュール作成し、自動車の同乗組合せ案に加えて提示してゴルフ場検索、予約手続きの支援を行う。具体的には、各自動車提供者の出発時刻やゴルフ場到着時刻を算出して、図14に示すような各参加者のゴルフ場経路等表示画面を事前に提供することができるので、自動車提供者はいつ同乗者を送迎に行く必要があるのかなどの参考とすることができる。以下、図18を参照して自動車提供者の出発時刻やゴルフ場到着時刻の算出方法について説明する。
【0055】
図18は、本発明の一実施形態のゴルフ場検索における移動スケジュール算出処理の一例を示すフローチャートである。自動車を提供する参加者候補に同乗者がいるか否かにより移動時間が異なってくるので、先ず同乗者がいるか否かを判断し(ステップS1801)、いない場合は(ステップS1801のNo)、参加者候補の最寄り駅から拠点までの時間を加算し(ステップS1802)、拠点からゴルフ場までの時間を加算する(ステップS1803)。以上により、同乗者がいない、すなわち単独で移動する場合のゴルフ場までの移動時間が取得される。一方、同乗者がいる場合は(ステップS1801のYes)、参加者候補の最寄り駅から拠点までの時間を加算し(ステップS1804)、拠点から同乗者の拠点までの時間を加算し(ステップS1805)、同乗者の拠までの往復の時間を加算し(ステップS1806)、拠点からゴルフ場までの時間を加算する(ステップS1807)。以上により、同乗者がいて、同乗者を迎えに行きつつ移動する場合のゴルフ場までの移動時間が取得される。最後に、最寄り駅からゴルフ場までの移動時間をプレイ予定時刻から逆算して出発時刻を算出する(ステップS1808)ことにより、各自動車提供者の出発時刻などを取得して、例えば図14に示すような各参加者のゴルフ場経路等表示画面を事前に提供することができる。ここで、プレイ予定時刻には、実際のプレイ開始時刻以外にゴルフ場到着後の準備時間や練習時間などを考慮した時間を含めることができる。
【0056】
以上説明したように、本実施形態では、2人以上でプレイする場合に日程調整を行って的確なゴルフ場候補を検索することが可能になるほか、乗合が必要な場合の同乗者の組み合わせを推奨し、移動スケジュールの提示なども可能となることから、ゴルフ場検索および予約を、各参加者候補の希望に沿ってきめ細かく行うことができる。
【0057】
(本実施形態のゴルフ場選定条件の設定の例)
上述のように、複数の参加者候補は、参加回答をする際に、ゴルフ場に対する希望条件を設定することができるが、図19および20に示すように、各参加者候補の希望は所定のルールにより処理され、ゴルフ場を検索する際のゴルフ場選定条件として設定される。図19は、本発明の一実施形態のゴルフ場検索における複数の参加者の希望に基づいてゴルフ場選定条件を設定する処理の一例を示すフローチャートであり、図20は本実施形態のゴルフ場検索におけるゴルフ場選定条件の条件編集画面の一例を示す図である。図19および20を参照して、複数の参加者の希望に基づいてゴルフ場選定条件を設定する処理を説明する。各参加者候補は、上述したように希望の日程を設定する際に、例えば図10に示すように、ゴルフ場のエリア1001、プレイ料金1002、スタート時間あるいは複数組の場合のスタートの順番または時間1003、ランチ付きまたはスルー等のプレイスタイル1004およびその他除外設定1005等の希望を設定することができるが、以上の情報はゴルフ場検索サーバ101で取得される(ステップS1901)。取得された各参加者候補の希望は各々異なることから、これらの希望を考慮したゴルフ場検索のためには、取得された希望から全体として参加者候補が納得する条件に整合する必要があるため、予め定められた所定のルールでゴルフ場選定条件を決定する(ステップS1902)。所定のルールは、例えば複数人の希望として、参加者候補Aの希望条件がスループレー;料金2.5万円以下、参加者候補Bの希望条件が料金1.5万円以下、参加者候補Cの希望条件が河川敷除外である場合、ゴルフ場選定条件として、スループレー;河川敷除外;料金1.5万円以下と決定することができる。
【0058】
ただし、予め定めたルールが必ずしも適切ではないこともあるため、決定した選定条件を図20に示すように表示し(ステップS1903)、ユーザあるいは主催者が条件をさらに編集することができるようにすることができる。図20には、希望する日付2002、地域2003、プレイ料金2004、指定移動時間2005などを含む編集画面2001が表示される。ユーザあるいは主催者は、決定した選定条件を条件編集画面2001を閲覧して内容を確認し、条件を変更する必要がないと判断すれば(ステップS1904のNo)、本処理は終了し、決定された選定条件によりゴルフ場検索を行う。一方、条件を変更する必要があると判断すれば(ステップS1904のYes)、条件編集画面2001上で適切と考える条件に修正すると、その内容が表示される(ステップS1905)。この場合、修正された選定条件が検索項目として設定され、ゴルフ場検索が行われる。本実施形態では、選定条件決定ルールとして、例えば料金の希望が複数あったときは、より安い希望に調整したり、背反する希望がなければ、指定された希望を採用したりするが、これに限られることなく、本技術分野で知られたいずれのルールを用いることもできる。
【0059】
本実施形態では、このように複数の参加者候補の種々の希望を適切に調整してゴルフ場検索する際の選定条件とすることができる。
【0060】
(本実施形態の同乗者組合せ処理の別の例)
本実施形態では、上述のように、自動車の同乗組合せ案を提示してゴルフ場検索、予約手続きの支援を行うことができるが、同乗者組合せ処理の別の例を使用することもできる。図21は、本発明の一実施形態のゴルフ場検索における同乗者組合せ処理の別の例を示すフローチャートである。上述のように、参加者候補が参加を希望する際に自動車に関連する情報として「自動車保持で提供可能」、「自動車保持だが同乗は不可」、「同乗を希望」などの指定がなされているので、自動車保持で提供可能な参加者候補および同乗を希望する参加者候補を抽出する(ステップS2101およびステップS2102)。抽出された参加者候補のうち同じ拠点のエリア内に位置情報がある場合があれば(ステップS2103のYes)、同じ拠点のエリア内の自動車保持者と同乗希望者とを同乗と設定する(ステップS2104)。同乗希望者と同一拠点のエリアに自動車保持者がいない場合は、自動車保持者と検索されたゴルフ場との間に同乗希望者がいれば(ステップS2105のYes)、自動車保持者とゴルフ場の間の同乗希望者とを同乗と設定する(ステップS2106)。いずれの組み合わせもなければ、自動車保持者全体に遠回りでも同乗可能かを確認する。以上の処理により自動車の同乗者組合せを自動生成することができるが、以上の組み合わせは一定の参考として提示するので、個別の事情や知人か否かなどにより別途調整することができる。また、本例では上述の拠点をベースに組合せを決定したが、これに限らわれず、参加者候補の住所をもとに、本技術分野で知られたいずれかの方法で近接している参加者候補同士を組み合わせることもできる。また、本例では、1台の自動車に1人を同乗させる例を示したが、自動車保持者に同乗可能な人数も指定できるようにして、複数人に対応することもできる。
【0061】
以上により、生成された組合せについては、参加者候補とゴルフ場との移動時間の算出手法と同様の手法で、同乗者とゴルフ場との移動時間をプレイ予定時刻から逆算した時刻を算出し、送迎時刻を算出することができる。これにより、自動車保持者は算出された送迎時刻を、同乗者を迎えに行く時刻の目安とすることができる。
【0062】
(本実施形態のゴルフ場決定処理の別の例)
本実施形態では、上記で説明したゴルフ場決定処理により、適切なゴルフ場を決定することができるが、ゴルフ場決定処理の別の例を使用することもできる。すなわち、参加日程リスト1202の日付が指定されると、プレイに参加可能な参加候補者の位置情報を取得して、その日付における参加者にとって適切なゴルフ場を検索する。
【0063】
以下、本実施形態のゴルフ場候補リスト生成処理およびゴルフ場決定処理の別の例の手法を図16、22および23を参照して説明する。図22は、本発明の一実施形態のゴルフ場検索におけるゴルフ場決定処理の別の例を示すフローチャートである。また、図16は、本発明の一実施形態の各参加者の位置から各ゴルフ場までの到達時間の算出方法の一例を説明するための図であり、図23は、本実施形態の各参加者の位置から各ゴルフ場までの到達時間の算出処理の別の例を示すフローチャートである。
【0064】
図11に示すフローチャートのステップS1104で日付が指定され、参加予定の参加者候補が特定されると、指定された日程の参加者の位置情報を取得し(ステップS2201)、参加者候補の位置情報およびゴルフ場データベースに格納されたゴルフ場情報の位置情報から、各参加者が所定の時間範囲内に到達可能なゴルフ場の候補を検索する(ステップS2202)。本実施形態では、参加者候補とゴルフ場との距離ではなく、到達時間を用いるが、ゴルフ場への交通手段は自動車が多いので、本技術分野で知られた自動車を移動手段とした場合の移動時間算出手法のいずれも用いることができるが、本実施形態では後述するような効率的な手法により処理時間やリソースを節約して移動時間を算出する。以上のような手法により、地理上の距離ではなく到達時間を基準に参加者にとって利便性の高いゴルフ場の候補を検索することができる。本実施形態では、自動車を移動手段として移動時間を算出するが、これに限られることなく、電車およびクラブバスなどを交通手段としたり、電車と車を参加者に応じて混在させたりすることもでき、また飛行機や船など本技術分野で知られた交通手法のいずれでも算出することができる。ここで、到達時間は本技術分野において通常交通手段により予め定められた時間を用いるが、一般に交通手段が同じでも、時間帯、季節、道路工事の有無などで到達時間は変化することから、以上の各種情報を本実施形態に適用して時間を調整することもできる。
【0065】
移動時間を算出してゴルフ場を検索するにあたっては、例えば2時間以内とか、1時間半から2時間半の間等、所定の範囲を指定してその範囲内で各参加者候補が自宅や職場などの位置から到達可能なゴルフ場を検索することもでき、この各参加者候補の移動時間が所定の時間以内に到達可能な、公平なゴルフ場を抽出することもできる。このような処理により、例えば、各日程につい1~2時間、3~4時間といった可能な各時間範囲におけるゴルフ場を検索して、全ての時間範囲で取得したゴルフ場をゴルフ場候補とすることができる。以上の処理により取得されたゴルフ場候補を所定の順番、例えばプレイフィー順、ゴルファーの評価順、あるいは施設の充実度順など、本技術分野で知られたいずれかの順番で図13のゴルフ場候補リスト1301に示すようにリストアップする(ステップS2203)。
【0066】
次に、本例の効率的な移動時間の算出法を図22および23を参照して、図16に示す、ゴルフ場X1601およびゴルフ場Y1602へのエリアA内の参加者α1605および参加者β1606からの移動時間を算出する方法を説明する。拠点A1603および拠点B1604は、参加者の位置からゴルフ場への移動時間を算出するための基準となるポイントであって、図16に示す例では、JRまたは地下鉄などの駅を用いる。各拠点とゴルフ場の間の移動時間、拠点間の移動時間は予め本技術分野で知られたいずれの方法で設定しておく。また、拠点と参加者との間の移動時間は出欠確認情報に含めて受信された最寄り駅時間を用いることもできるし、予めあるいはリアルタイムで住所から算出することもできる。
【0067】
図23を参照してゴルフ場Y1602にエリアA内の参加者α1605から移動する場合を説明すると、拠点A1603についてはゴルフ場への移動時間を設定されていない場合、拠点A1603からの移動距離は直接取得できないので、参加者の最寄り駅である拠点A1603から、ゴルフ場への移動時間が設定されている拠点駅である拠点B1604までの拠点間時間を算出する(ステップS2301)。ゴルフ場への移動時間が設定されている拠点駅である拠点B1604から、移動を希望するゴルフ場Y1602までの到達時間を取得し(ステップS2302)、最寄り駅時間、拠点間時間および到達時間を加算することにより、参加者から各ゴルフ場までの移動時間を算出する(ステップS2303)。以上により、ゴルフ場Y1602にエリアA内の参加者α1605から移動する場合の到達時間を取得することができるが、参加者がゴルフ場への移動時間が設定されている拠点駅を最寄り駅とする場合は、拠点間の移動時間の考慮は不要である。また、参加者α1605の参加者情報から最寄り駅である拠点A1603までの最寄り駅時間を移動時間に加えることもできる。本例のゴルフ場決定処理は、上述のように最初にゴルフ場プランを検索してから適切なゴルフ場を採択するために使用することもでき、逆に最初に本例のゴルフ場決定処理でゴルフ場候補を決定し、予約に空きのある希望条件に沿うゴルフ場プランを検索することもできる。
【0068】
(第2実施形態)
本実施形態は、基本的には上述の第1実施形態と同様の構成を有し、各端末の機能や、構成も同様である。第1実施形態では、基本的に複数のプレイ参加者、すなわち2人以上でプレイする場合に日程調整を行って、参加者候補全体で移動に都合の良いより的確なゴルフ場候補を検索するものだが、本実施形態では参加人数は関係なく、ゴルフ場への到達時間を設定して所定の到達時間範囲で到達可能なゴルフ場を検索するというものであり、例えばふいに予定がなくなった場合に、今からプレイ可能なゴルフ場を、到達時間をキーにして検索できるものである。すなわち、到達時間に基づいてゴルフ場を検索するという本願発明の原理のより簡潔な形態として、参加者候補の調整などがないという点で、上述の第1実施形態と異なる。
【0069】
図24を参照して、本実施形態のゴルフ場検索サーバについて説明する。図24は、本発明の別の実施形態のゴルフ場検索におけるログインからゴルフ場決定、予約までの一連の処理の一例を示すフローチャートである。まず、システムにログインし(ステップS2401)、今から何時間後にゴルフをプレイするか、あるいは自宅などからの所望の移動時間を入力する(ステップS2402)。時間が指定されると、ユーザの位置情報を取得し、この位置情報およびゴルフ場データベースに格納されたゴルフ場情報の位置情報から、設定された時間内に到達可能なゴルフ場の候補を検索して、検索されたゴルフ場候補のリストを表示する(ステップS2403)。ゴルフ場への到達時間は、上述の第1実施形態のゴルフ場候補検索処理のいずれを用いても算出することができる。
【0070】
本実施形態でも、ユーザとゴルフ場との距離ではなく、到達時間を用いるが、ゴルフ場への交通手段は自動車が多いので、本技術分野で知られた自動車を移動手段とした場合の移動時間算出手法のいずれも用いることができるが、本実施形態では上述したように効率的な手法により処理時間やリソースを節約して移動時間を算出することができる。具体的には、図16および23に示すように、参加者の最寄り駅である拠点A1603から、ゴルフ場への移動時間が設定されている拠点駅である拠点B1604までの拠点間時間を算出する(ステップS2301)。ゴルフ場への移動時間が設定されている拠点駅である拠点B1604から、移動を希望するゴルフ場Y1602までの到達時間を取得し(ステップS2302)、最寄り駅時間、拠点間時間および到達時間を加算することにより、参加者から各ゴルフ場までの移動時間を算出する(ステップS2303)。表示されたゴルフ場から所望のゴルフ場を選択して予約する(ステップS2304)。
【0071】
以上のような手法により、移動距離ではなく移動時間を基準にプレイが可能なゴルフ場の候補を検出することができるので、周辺のゴルフ場の情報を持っていなくても的確にプレイ可能なゴルフ場を検索することができる。本実施形態では、自動車を移動手段として移動時間を算出するが、これに限られることなく、電車およびクラブバスなどを交通手段としたり、電車と車を参加者に応じて混在させたりすることもでき、また飛行機や船など本技術分野で知られた交通手法のいずれでも算出することができる。
図1
図2
図3
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図5
図6
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図8
図9
図10
図11
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図15
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図22
図23
図24