(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-28
(45)【発行日】2023-12-06
(54)【発明の名称】車両接続装置、地面接点ユニット、車両連結システム、並びに、車両接点ユニットを地面接点ユニットに自動的に導電接続するための方法
(51)【国際特許分類】
B60L 53/16 20190101AFI20231129BHJP
B60L 50/60 20190101ALI20231129BHJP
【FI】
B60L53/16
B60L50/60
(21)【出願番号】P 2020514682
(86)(22)【出願日】2018-09-10
(86)【国際出願番号】 EP2018074341
(87)【国際公開番号】W WO2019052962
(87)【国際公開日】2019-03-21
【審査請求日】2021-06-16
(31)【優先権主張番号】102017121105.5
(32)【優先日】2017-09-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】518341035
【氏名又は名称】イーズリンク・ゲー・エム・ベー・ハー
【氏名又は名称原語表記】Easelink GmbH
【住所又は居所原語表記】MUENZGRABENSTRASSE 94, 8010 GRAZ, AUSTRIA
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】弁理士法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】ライベットゼーダー,マヌエル
(72)【発明者】
【氏名】シュトッキンガー,ヘルマン
(72)【発明者】
【氏名】ラウプレットナー,マヌエル
【審査官】上野 力
(56)【参考文献】
【文献】特表2010-501158(JP,A)
【文献】特開2016-206884(JP,A)
【文献】特開2013-021886(JP,A)
【文献】米国特許第08890475(US,B1)
【文献】特開2008-054438(JP,A)
【文献】特開平02-168801(JP,A)
【文献】国際公開第2016/096194(WO,A1)
【文献】特開2014-150642(JP,A)
【文献】特開2013-017274(JP,A)
【文献】特開2005-168233(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60L 53/16
B60L 50/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両接点ユニット(64)を地面接点ユニット(12)に自動的に導電接続するための、車両バッテリ充電システムのための車両接続装置であって、
接触エリア(80)を備える台座(78)を有する前記車両接点ユニット(64)を備え、
該接触エリアには少なくとも一つの第一の接点電極(84)、少なくとも一つの第二の接点電極(88)及び少なくとも一つの第三の接点電極(92)が備えられており、
前記車両接点ユニット(64)は、前記少なくとも一つの第一の接点電極(84)、前記少なくとも一つの第二の接点電極(88)及び前記少なくとも一つの第三の接点電極(92)を前記地面接点ユニット(12)と接触させるために、前記地面接点ユニット(12)に向かって接触方向(RK)に移動可能であり、及び、
整列アクチュエータ(60)を備え、該整列アクチュエータは、前記台座(78)を実質的に前記接触方向(RK)に延びる回転軸(D)の周りに回転させ得るように、前記台座(78)と接続され
、
前記車両接続装置(14)は、閉じた接続箇所の接触点検及び割り当て点検のために、高周波信号のための測定装置(114)を有しており、
該測定装置は、前記少なくとも一つの第一の接点電極(84)と電気的に接続される、車両接続装置。
【請求項2】
前記少なくとも一つの第一の接点電極(84)は少なくとも一つの保護接点電極(86)であり、
前記少なくとも一つの第二の接点電極(88)は少なくとも一つの中性電極(90)又は少なくとも一つの正の直流電流電極であり、及
び、
前記少なくとも一つの第三の接点電極(92)は少なくとも一つの相電極(94)又は少なくとも一つの負の直流電流電極であり、
前記少なくとも一つの第二の接点電極(88)が前記少なくとも一つの中性電極(90)である場合、前記少なくとも一つの第三の接点電極(92)が前記少なくとも一つの相電極(94)であり、
前記少なくとも一つの第二の接点電極(88)が前記少なくとも一つの正の直流電流電極である場合、前記少なくとも一つの第三の接点電極(92)が前記少なくとも一つの負の直流電流電極であることを特徴とする、請求項1に記載の車両接続装置。
【請求項3】
前記少なくとも一つの第一の接点電極(84)、前記少なくとも一つの第二の接点電極(88)及び前記少なくとも一つの第三の接点電極(92)は、一緒に前記台座(78)の接点側において、台座格子(GS)の格子点上に二次元のブラベ格子の形で配置されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の車両接続装置。
【請求項4】
前記接触エリア(80)に磁石エリア(102)が備えられており、
前記台座(78)内に又は前記台座(78)に接して接点磁石(104)が配置されており、
前記接点磁石(104)は前記回転軸(D)の位置を特定することを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の車両接続装置。
【請求項5】
前記少なくとも一つの第一の接点電極(84)、前記少なくとも一つの第二の接点電極(88)及び前記少なくとも一つの第三の接点電極(92)の一つが、前記磁石エリア(102)内に配置されており、かつ、
前記接点磁石(104)が前記磁石エリア(102)内に配置されている接点電極(84、88、92)に割り当てられていることを特徴とする、請求項4に記載の車両接続装置。
【請求項6】
前記磁石エリア(102)は前記台座格子(GS)の格子点上にあり、
すぐ隣にある格子点上に第三の接点電極(92)及び第二の接点電極(88)が交互に、備えられていることを特徴とする、請求項3を直接的又は間接的に引用する請求項4又は5に記載の車両接続装置。
【請求項7】
前記磁石エリア(102)の隣の隣にある格子点の上に第一の接点電極(84)が備えられていることを特徴とする、請求項6に記載の車両接続装置。
【請求項8】
三相交流を送電するために、少なくとも三つの第三の接点電極(92)が備えられており、
前記少なくとも三つの第三の接点電極(88、92)のうちの少なくとも一つがL1相電極(132)であり、
前記少なくとも三つの第三の接点電極(88、92)のうちの少なくとも別の一つがL2相電極(134)であり、及び、
前記少なくとも三つの第三の接点電極(88、92)のうちの少なくともさらに別の一つがL3相電極(136)であることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の車両接続装置。
【請求項9】
前記整列アクチュエータ(60)は電気モータ(66)を含み、
該電気モータの出力軸は、トルク伝達のために前記車両接点ユニット(64)と接続されていることを特徴とする、請求項1から
8のいずれか一項に記載の車両接続装置。
【請求項10】
地面接点ユニット(12)と車両接点ユニット(64)とを自動的に導電接続するための車両バッテリ充電システム用の地面接点ユニットであって、
板状の基体(16)並びに第一の接点エリア(20)、第二の接点エリア(24)及び第三の接点エリア(28)を備え、
該これらの接点エリアは、前記基体(16)の目標面(18)上の主格子(GH)内に二次元のブラベ格子の形で配置されており、
前記第一の接点エリア(20)は第一の下位格子(GU1)内に二次元のブラベ格子の形で、前記第二の接点エリア(24)は第二の下位格子(GU2)内に二次元のブラベ格子の形で、及び前記第三の接点エリア(28)は第三の下位格子(GU3)内に二次元のブラベ格子の形で配置されており、
前記第一の下位格子(GU1)、前記第二の下位格子(GU2)及び前記第三の下位格子(GU3)は相互に入り組んでおり、
前記主格子(GH)の基底ベクトル(h1、h2)の少なくとも一つの方向において、前記第一の接点エリア(20)、前記第二の接点エリア(24)及び前記第三の接点エリア(28)は交互に表れ、
前記第一の接点エリア(20)は保護接点エリア(22)であり、
前記第二の接点エリア(24)は中性接点エリア(26)又は正の直流電流接点エリアであり、及
び、
前記第三の接点エリア(28)は相接点エリア(30)又は負の直流電流接点エリアであり、
前記第二の接点エリア(24)が前記中性接点エリア(26)である場合、前記第三の接点エリア(28)が前記相接点エリア(30)であり、
前記第二の接点エリア(24)が前記正の直流電流接点エリアである場合、前記第三の接点エリア(28)が前記負の直流電流接点エリアであることを特徴とする、地面接点ユニット。
【請求項11】
前記地面接点ユニット(12)は、前記地面接点ユニット(12)の地面側の接続のために、地面制御装置(38)並びに第一の地面接続部(40.1)、第二の地面接続部(40.2)及び第三の地面接続部(40.3)を有しており、
前記第一の接点エリア(20)は前記第一の地面接続部(40.1)と電気的に接続されており、及び、
前記地面制御装置(38)は、
前記第二の接点エリア(24)が、前記第一の地面接続部(40.1)、前記第二の地面接続部(40.2)及びアースのうちの少なくとも二つの間で電気的な接続のために切り替えられ、及び/又は、
前記第三の接点エリア(28)が、前記第一の地面接続部(40.1)、前記第三の地面接続部(40.3)及びアースのうちの少なくとも二つの間で電気的な接続のために切り替えられるように、配設されていることを特徴とする、請求項
10に記載の地面接点ユニット。
【請求項12】
前記三つの下位格子(GU1、GU2、GU3)のうちの少なくとも二つが同じ基底ベクトルを持つ格子であり、及び/又は、
前記主格子(GH)及び前記三つの下位格子(GU1、GU2、GU3)のうちの少なくとも二つが同じタイプであることを特徴とする、請求項
10又は
11に記載の地面接点ユニット。
【請求項13】
三相交流を送電するために、少なくとも三つの第三の接点エリア(28)が備えられており、
前記少なくとも三つの第三の接点エリア(26、28)の少なくとも一つがL1接点エリア(126)であり、
前記少なくとも三つの第三の接点エリア(26、28)のうちの別の少なくとも一つがL2接点エリア(128)であり、及び、
前記少なくとも三つの第三の接点エリア(26、28)のうちのさらに別の少なくとも一つがL3接点エリア(130)であり、
前記少なくとも一つのL1接点エリア(126)、前記少なくとも一つのL2接点エリア(128)及び前記少なくとも一つのL3接点エリア(130)は、前記第三の下位格子(GU3)の前記基底ベクトル(u3.1、u3.2)の少なくとも一つの方向に交互に表れることを特徴とする、請求項
10から
12のいずれか一項に記載の地面接点ユニット。
【請求項14】
前記第一の接点エリア(20)、前記第二の接点エリア(24)又は前記第三の接点エリア(28)において、前記基体(16)内で又は前記基体(16)に接して、強磁性のエレメント(46)が備えられていることを特徴とする、請求項
10から
13のいずれか一項に記載の地面接点ユニット。
【請求項15】
前記強磁性のエレメント(46)は、それぞれ一つの電線(44)を取り巻き、
該電線は、対応する接点エリア(20、24、28)に電気的に接触することを特徴とする、請求項
14に記載の地面接点ユニット。
【請求項16】
前記地面接点ユニット(12)は、高周波信号用の信号源(122)及び/又は高周波信号用の測定装置(124)を有し、前記測定装置(124)は、前記第二の接点エリア(24)と電気的に接続されていることを特徴とする、請求項
10から
15のいずれか一項に記載の地面接点ユニット。
【請求項17】
請求項1から
9のいずれか一項に記載の車両接続装置(14)、及び、請求項
10から
16のいずれか一項に記載の地面接点ユニット(12)を備えた、自動化された車両連結システム。
【請求項18】
前記車両接続装置(14)は、請求項3に記載の構成を備え、
前記台座格子(GS)及び前記主格子(GH)は互いに実質的に一致しており、及び/又は、
前記整列アクチュエータ(60)は、該整列アクチュエータが前記地面接点ユニット(12)に沿って前記台座(78)を、回転できるように、前記台座(78)と接続されていることを特徴とする、請求項
17に記載の自動化された車両連結システム。
【請求項19】
前記車両接続装置(14)は、請求項4に記載の構成を備え、及び、
前記地面接点ユニット(12)は、請求項
14に記載の構成を備え、
前記車両接点ユニット(64)を前記地面接点ユニット(12)に固定するために、及び、前記回転軸(D)を形成するために、
前記車両接点ユニット(64)の前記強磁性のエレメント(46)は、前記接点磁石(104)と一緒に作用することを特徴とする、請求項
17又は
18に記載の自動化された車両連結システム。
【請求項20】
車両接点ユニット(64)を地面接点ユニット(12)に、自動的に導電接続するための方法であって、
以下の、a)当該車両接点ユニット(64)を、当該地面接点ユニット(12)に向かって接触方向(RK)に、当該車両接点ユニット(64)及び当該地面接点ユニット(12)が接触するまで下へおろし、
b)前記車両接点ユニット(64)の少なくとも一つの特定の接点電極(84、88、92)が、前記地面接点ユニット(12)の少なくとも一つの対応する特定の接点エリア(20、24、28)と接触しているかどうかを点検し、及び、
c)当該少なくとも一つの特定の接点電極(84、88、92)と当該少なくとも一つの対応する特定の接点エリア(20、24、28)との間に電気接触がまったくないか、又は、十分にない場合は、当該車両接点ユニット(64)を
前記接触方向(RK)に延びる回転軸(D)の周りに回転させる、ステップを備える方法。
【請求項21】
回転中又は回転の終了後に、前記少なくとも一つの特定の接点電極(84、88、92)が前記少なくとも一つの対応する接点エリア(20、24、28)と接触しているかどうかが点検されることを特徴とする、請求項
20に記載の方法。
【請求項22】
車両接点ユニット(64)を地面接点ユニット(12)に自動的に導電接続するための、車両バッテリ充電システムのための車両接続装置であって、
接触エリア(80)を備える台座(78)を有する前記車両接点ユニット(64)を備え、
該接触エリアには少なくとも一つの第一の接点電極(84)、少なくとも一つの第二の接点電極(88)及び少なくとも一つの第三の接点電極(92)が備えられており、
前記車両接点ユニット(64)は、前記少なくとも一つの第一の接点電極(84)、前記少なくとも一つの第二の接点電極(88)及び前記少なくとも一つの第三の接点電極(92)を前記地面接点ユニット(12)と接触させるために、前記地面接点ユニット(12)に向かって接触方向(RK)に移動可能であり、
整列アクチュエータ(60)を備え、該整列アクチュエータは、前記台座(78)を実質的に前記接触方向(RK)に延びる回転軸(D)の周りに回転させ得るように、前記台座(78)と接続されており、及び、
前記接触エリア(80)に磁石エリア(102)が備えられており、
前記台座(78)内に又は前記台座(78)に接して接点磁石(104)が配置されており、
前記接点磁石(104)は前記回転軸(D)の位置を特定することを特徴とする、車両接続装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両バッテリ充電システム用の車両接続装置、車両バッテリ充電システム用の地面接点ユニット、自動化された車両連結システム、並びに、車両接点ユニットを地面接点ユニットに自動的に導電接続するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
プラグインハイブリッド車や純粋な電気自動車のような電気駆動車両では、当該車両の当該バッテリは定期的に、最もよいのは走行するたびに、充電しなければならない。この場合、当該車両は車両連結システムを使用して電源、例えば現地の電力供給網と接続される。この場合、人間が手動で当該車両の適切なソケットに差し込まなければならない、タイプ2コネクタのようなコネクタが使用され得る。
【0003】
例えば、地面に設置されている電源接続部の接点ユニットを備えた車両バッテリ充電システム用車両連結システムが公知である。地面に配置された地面接点ユニットは、当該車両の当該アンダボディから下方へ動くことのできる、移動可能な車両接点ユニットを使用して、物理的に接触される。このようにして、現地の電力供給網と当該車両の電気的な接続が実現される。
【0004】
この場合、当該車両接点ユニットに備えられている電極が地面接点ユニットの接触面と物理的に接触することが必要である。そのために当該車両接点ユニットは、当該車両の停止時に当該地面接点ユニットの上に位置決めされるだけでなく、当該車両接点ユニットの当該正しい電極が当該地面接点ユニットの当該適切な接触面に収まっていなければならない。なぜなら当該電極又は接触面は異なった機能を持っているからである。
【0005】
本発明の範囲では、電極とは、対応する接触面との電気的な接続を形成することを企図される電気接点であると理解される。
【0006】
さらに、電気配列の、保護導体は「アース」、外部導体は「相導体」、中性線は「中性接点」又は類似のものを指す。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、本発明の課題は、車両接続装置、地面接点ユニット、自動化された車両連結システム、並びに、車両接点ユニットを地面接点ユニットに自動的に導電接続するための方法を提供することであり、この方法では、車両接点ユニットと地面接点ユニットとの間の物理的な電気的接続が自動的に及び誤接触を排除して可能である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この課題は、車両接点ユニットを地面接点ユニットに自動的に導電接続するための、車両バッテリ充電システムのための車両接続装置により解決される。
【0009】
当該車両接続装置は、接触エリアを備える台座を有する当該車両接点ユニットを備え、該接触エリアには少なくとも一つの第一の接点電極、少なくとも一つの第二の接点電極及び少なくとも一つの第三の接点電極が備えられており、その際、当該車両接点ユニットは、当該少なくとも一つの第一の接点電極、当該少なくとも一つの第二の接点電極及び当該少なくとも一つの第三の接点電極を当該地面接点ユニットと接触させるために、当該地面接点ユニットに向かう接触方向へ移動可能である。加えて、当該車両接点ユニットは整列アクチュエータを備えており、該整列アクチュエータは、当該台座を実質的に当該接触方向に延びる回転軸の周りに回転させ得るように、当該台座と接続されている。
【0010】
当該台座及びそれによって当該車両接点ユニットの当該接点電極が回転可能であることで、当該車両を特に高い精度で当該地面接点ユニットの上に位置決めすることは不要である。当該車両接点ユニットの当該接点電極を下へおろした後で、それらと対応する当該地面接点ユニットの当該接触面に接触しない場合は、この不適位置を、当該台座を、及びそれによって車両側の接点電極を回転させることで、修正され得る。当該台座及び当該車両側の接点電極は、この場合時計方向又は逆時計方向に、当該車両接点ユニットの全ての接点電極が当該地面接点ユニットの対応する接触面と物理的に接触するまで回転される。これは、当該車両の位置決めを楽にするだけでなく、誤接触を確実に防止する。
【0011】
当該回転軸は当該接触エリアを備えた当該台座の当該表面に対して垂直であってよい。
当該台座の当該最大回転角度は、例えば少なくとも120°である。企図されている用途において、当該車両接点ユニットの当該接触エリアは、当該地面接点ユニットの方を向いている。
【0012】
当該車両接続装置は、人の手によることなく当該地面接点ユニットを車両接点ユニットと正しく物理的に接触させるように配設されており、すなわちこの装置は、導電型の自動化された車両バッテリ充電システムの一部であり得る。ここでは、導電型の、すなわちガルバニックな接続が、当該接点電極と当該接触面との物理的な直接の接触により生み出される。これは、直接の接触がない誘導型の充電システムとは異なる。
【0013】
例えば、当該少なくとも一つの第一の接点電極は少なくとも一つの保護接点電極であり、当該少なくとも一つの第二の接点電極は少なくとも一つの中性電極又は少なくとも一つの正の直流電流接点電極であり、及び/又は、当該少なくとも一つの第三の接点電極は少なくとも一つの相電極又は少なくとも一つの負の直流電流接点電極である。このようにして、当該車両接続装置は、交流電流又は直流電流を使用するために適している。
【0014】
例えば、当該保護接点電極は車両電気回路の保護導体と接続されており、当該相電極は当該相導体又は当該車両電気回路の外部導体と接続されており、及び当該中性電極は当該車両電気回路の中性線と接続されている。特に、当該相電極及び当該中性電極の機能は、制御装置によって代替不可である。
【0015】
当該接触エリアには、三つの第二の接点電極、三つの第三の接点電極及び三つ、六つ又は七つの第一の接点電極が備えられ得る。
【0016】
好ましくは、当該少なくとも一つの第一の接点電極、当該少なくとも一つの第二の接点電極及び当該少なくとも一つの第三の接点電極は、一緒に当該台座の接点側において、台座格子の格子点上に二次元のブラベ格子の形で配置されている。当該台座格子は、六角格子であってよい。このようにして、当該接点電極の当該台座での特定の及び反復可能な配置が可能であり、それによって当該地面接点ユニットとの接触が簡単になる。
【0017】
当該台座の当該接点側は、企図される用途において当該地面接点ユニットの方を向いた当該台座側である。
【0018】
本発明の一実施形態では、当該接触エリアに、特に当該接触エリアの中心点に磁石エリアが備えられており、この磁石エリア内において、当該台座内に又は当該台座に接して接点磁石が、特に垂直に移動可能に、配置されており、その際、当該接点磁石は当該回転軸の位置を特定する。これにより、簡単かつ確実に特定の回転軸が定義される。当該回転軸は、この場合好ましくは当該磁石の当該中心点を通る。しかし当該磁石エリアは、接点電極を備えられるが、備えてはならない。当該接点磁石は例えば切り替え可能である。
【0019】
当該台座で複数の磁石エリアの使用も考えられる。この使用では、当該台座又は当該地面接点ユニット上の当該回転軸の位置を、当該接触エリアの複数箇所に定義する。
【0020】
好ましくは、当該少なくとも一つの第一の接点電極、当該少なくとも一つの第二の接点電極及び当該少なくとも一つの第三の接点電極の一つが、特に第一の接点電極が、当該磁石エリアに配置されている。当該接点磁石が当該磁石エリアに配置されている当該接点電極に割り当てられていることで、当該磁石エリアがスペースを使うことがない。
【0021】
一実施態様では、当該磁石エリアは当該台座格子の格子点上にあり、同心でそれに配置されている、すぐ隣にある格子点上に接点電極が、特に第三の接点電極及び第二の接点電極が交互に、備えられている。この場合、すぐ隣にある格子点とは最も近い隣であり、すなわち、その上に当該磁石エリアがある当該格子点との距離が最小の格子点である。これにより、当該接点電極と当該地面接点ユニット上の当該適切な接触面との間の誤接触を、磁石エリアの周りを回転することだけでなくすことができる。
【0022】
当該磁石エリアの隣の隣にある格子点の上に接点電極が、特に第一の接点電極が備えられていてよく、それによって使用可能な格子点の数が増大し得る。
【0023】
三番目に隣接する格子点の上にはやはり接点電極が、特に交互に第二の接点電極と第三の接点電極が備えられていることも考えられる。しかしこの場合、同じ接点電極が隣り合うことはない。むしろ、当該地面接点ユニットの当該下位格子と類似した、第一の、第二の及び第三の接点電極の下位格子が形成されてよい。
【0024】
当該車両接続装置を使用して、当該車両を三相の三相交流電源と接続できるようにするため、三相交流を送電するために、少なくとも三つの第二の接点電極及び/又は少なくとも三つの第三の接点電極が備えられており、その際、少なくとも三つの第二の及び/又は第三の接点電極のうちの少なくとも一つがL1相電極であり、少なくとも三つの第二の及び/又は第三の接点電極のうちの少なくとも別の一つがL2相電極であり、及び、少なくとも三つの第二の及び/又は第三の接点電極のうちの少なくともさらに別の一つがL3相電極である。当該L1相電極、当該L2相電極及び当該L3相電極は、例えば当該車両電気回路の当該外部導体のそれぞれ一つと接続されている。
【0025】
当該車両が例えば単相の交流電流用に設計されているために、当該車両が、当該地面接点ユニットが提供している三相交流の単相しか使用できないことも考えられる。この場合、当該L1相電極、当該L2相電極又は当該L3相電極のみ、当該車両の当該電気回路と接続される。
【0026】
当該残りの相電極は車両側には接続されない。
【0027】
本発明の一実施形態では、当該車両接続装置は、閉じた接続箇所の接触点検及び割り当て点検のために、高周波信号のための信号源及び/又は高周波信号のための測定装置を有しており、該測定装置は、当該少なくとも一つの第一の接点電極、当該少なくとも一つの第三の接点電極及び/又は当該少なくとも一つの第二の接点電極と電気的に接続される。
当該信号源を使用して、当該接続箇所について高周波信号が送られ、それによって充電過程中も、当該接続箇所が問題なく機能しているかどうか点検され得る。この点検は、高周波信号を使用することで、使用される充電電流に左右されないため充電過程中も、特に、充電電流を送電するためにも使用される当該同じ接点電極及び接点エリア)について実施できる、
【0028】
本発明の範囲では、高周波信号とは、周波数が10Hz以上、特に1kHz以上、特に200kHz以上の信号であると理解される。
【0029】
効率的かつ特に正確に当該台座を回転させるために、当該整列アクチュエータは電気モータを含み、該電気モータの出力軸は、トルク伝達のために当該車両接点ユニットと接続されている。
【0030】
当該車両接続装置が、車両側端部と台座端部を備えた接触アクチュエータを有しており、その際当該車両接点ユニットは当該台座端部と接続されており、当該接触アクチュエータは接触アクチュエータが当該車両接点ユニットを接触方向に動かし得るように調整されていることも考えられる。当該接触アクチュエータは、ピストン・シリンダユニット又は蛇腹を含んでいてよく、その際当該蛇腹は例えばニューマチック式で駆動される。
【0031】
例えば当該台座又は当該車両接点ユニットは、当該接触アクチュエータを介して当該整列アクチュエータと接続されている。しかし、当該車両接点ユニット又は当該台座が当該整列アクチュエータを介して当該接触アクチュエータと接続されていることも考えられる。
【0032】
さらに、この課題は、地面接点ユニットと車両接点ユニットとを自動的に導電接続するための車両バッテリ充電システム用の地面接点ユニットによって解決され、この地面接点ユニットは、板状の基体、並びに、当該基体の目標面上の主格子内に二次元のブラベ格子の形で配置されている第一の接点エリア、第二の接点エリア及び第三の接点エリアを備えている。
【0033】
当該第一の接点エリアは第一の下位格子内に二次元のブラベ格子の形で、当該第二の接点エリアは第二の下位格子内に二次元のブラベ格子の形で、及び、当該第三の接点エリアは第三の下位格子内に二次元のブラベ格子の形で配置されており、その際、当該第一の下位格子、当該第二の下位格子及び当該第三の下位格子は相互に入り組んでいる。当該主格子の基底ベクトルの少なくとも一つの方向において、当該第一の接点エリア、当該第二の接点エリア及び当該第三の接点エリアは交互に表れる。
【0034】
格子内の当該接点エリアの配置により、当該接触エリアが当該主格子の範囲内にある限り、当該地面接点ユニットの当該目標面上に、当該車両接点ユニットの当該接触エリアを正確に位置決めすることはもはや不要である。当該主格子の対称を有効利用し、当該下位格子の入り組んだ配置によって、当該車両接点ユニットの当該接点電極と、当該適切な接点エリア又は当該地面接点ユニットの接触面との正しい割り当ては、当該車両接点ユニットを回転させることで達成される。
【0035】
当該格子点は、例えば当該接点エリアの重心である。接点エリアは、関連している範囲であり、その中に特に別の範囲が張り出してはいない。当該接点エリアは、当該車両接点ユニットのための当該接触面を形成する、それぞれ一つの、特に六角形の又は円形の伝導性のある接触面を備え得る。当該六角形は正六角形であってよい。
【0036】
複数の接触面が一つの接点エリアに備えられていることも考えられる。
【0037】
当該台座格子は実質的に当該地面接点ユニットの当該主格子に等しい。例えば、当該地面接点ユニットは、当該地面接点ユニットの地面側の接続のために、地面制御装置並びに第一の地面接続部、第二の地面接続部及び第三の地面接続部を有している。その際、当該第一の接点エリアは当該第一の地面接続部と電気的に接続されており、及び、その際、当該地面制御装置は、当該第二の接点エリアが、当該第一の地面接続部、当該第二の地面接続部及びアースの少なくとも二つの間で電気的な接続のために切り替えられ、及び/又は、当該第三の接点エリアが、当該第一の地面接続部、当該第三の地面接続部及びアースの少なくとも二つの間で電気的な接続のために切り替えられるように、配設されている。このようにして、当該地面接点ユニットが車両接点ユニットと接続していない場合、より安全確実な作動モードが可能になる。
【0038】
本発明の一実施形態では、当該第一の接点エリアは保護接点エリアであり、当該第二の接点エリアは中性接点エリア又は正の直流電流接点エリアであり、及び/又は、当該第三の接点エリアは相接点エリア又は負の直流電流接点エリアである。このようにして当該地面接点ユニットの製造コストを低減できる。
【0039】
例えば、当該保護接点エリアは現地の電力供給網の当該保護導体と電気的に接続しており、当該中性接点エリアは現地の電力供給網中性線と電気的に接続しており、及び当該相接点エリアは現地の電力供給網の当該相導体又は外部導体と電気的に接続している。
【0040】
その際に、当該地面接点ユニットは地面制御装置を有しており、この地面制御装置は、地面接点ユニットが当該中性接点エリア及び/又は当該相接点エリアをアースし、及び/又は当該保護接点エリアと同じ電位であり得るよう調整されている。このために、当該地面制御装置は当該中性接点エリア及び/又は当該相接点エリアは当該電源接続部の当該保護導体と接続され得る。電気回路内で送電するための、当該相接点エリア及び当該中性接点エリアの当該機能は、例えば当該地面制御装置によって変更又は交換され得ない。
【0041】
当該目標面は、当該接点エリアは例えば当該地面接点ユニットの上面に備えられている。
好ましくは、当該三つの下位格子の少なくとも二つが同じ格子であり、及び/又は、当該主格子及び当該三つの下位格子の少なくとも二つが同じタイプであり、特に、当該主格子、当該第一の下位格子、当該第二の下位格子及び/又は当該第三の下位格子が六角格子である。ここで同じ格子とは、これらが当該同じ基底ベクトルを持っているが、当該地面接点ユニットの当該目標面上の異なった位置にあると理解される。例えば当該主格子の当該基底ベクトルは、当該下位格子の一つの当該対応する基底ベクトルの長さの三分の一である。ここで六角格子とは、当該六角格子の当該二次元のブラベ格子タイプであると理解され、この六角格子では当該二つの基底ベクトルが同じ量を持ち、互いに角度120°で囲んでいる。
【0042】
このようにして、さまざまな格子の対称の度合いを特に高くすることができ、それによって当該車両接点ユニットを当該地面接点ユニット上で正しく位置決めすることがさらに簡単になる。
【0043】
三相の三相交流を当該車両の当該バッテリの充電に使用できるようにするため、三相交流を送電するために、少なくとも三つの第二の接点エリア及び/又は少なくとも三つの第三の接点エリアが備えられており、その際、当該少なくとも三つの第二の及び/又は第三の接点エリアの少なくとも一つがL1接点エリアであり、当該別の少なくとも三つの第二の及び/又は第三の接点エリアの少なくとも一つがL2接点エリアであり、及び、当該さらに別の少なくとも三つの第二の及び/又は第三の接点エリアの少なくとも一つがL3接点エリアである。その際、当該少なくとも一つのL1接点エリア、当該少なくとも一つのL2接点エリア及び当該少なくとも一つのL3接点エリアは、当該第三の下位格子の当該基底ベクトルの少なくとも一つの方向に交互に表れる。ここで当該L1接点エリア、当該L2接点エリア及び当該L3接点エリアは、この場合三相の現地の電力供給網のそれぞれ当該外部導体の一つと電気的に接続する。
【0044】
当該車両が、当該地面接点ユニットにより提供される三相交流の単相一つしか使用できない場合、当該L1接点エリア、当該L2接点エリア又は当該L3接点エリアが当該車両の充電に使用される。当該残りの接点エリアは、例えば当該保護導体と電気的に接続することで、無電位に切り替え可能である。
【0045】
第一の接点エリア、当該第二の接点エリア及び/又は当該第三の接点エリアにおいて、当該主格子に対して当該車両接点ユニットの定義された位置決めを可能にするために、当該基体内で又は当該基体に接して、磁性の、特に強磁性のエレメントが備えられている。
【0046】
当該磁性エレメントは、当該対応する接点エリアに電気的に接触する、それぞれ一つの電線を取り巻くことが可能である。当該磁性エレメントは、鋼製であってよい。例えば当該磁性エレメントは、それぞれ該当する電線が通っている鋼製シリンダである。このようにして、当該磁性エレメントは省スペースに仕上げられ得る。
【0047】
当該磁性エレメントは、磁性であり、かつ高周波信号に対して電線のラインインピーダンスを高める材料からできていることが考えられる。
【0048】
一実施形態では、当該地面接点ユニットは高周波信号の信号源及び/又は高周波信号の測定装置を有しており、正しい接触を当該接続箇所全体で検出するために、この測定装置は、当該第一の接点エリア、当該第二の接点エリア及び/又は当該第三の接点エリアと電気的に接続されている。
【0049】
この課題はさらに、本発明による車両接続装置、及び、本発明による地面接点ユニットを備えた自動化された車両連結システムによって解決される。
【0050】
常に確実に接触できるようにするため、その周りを当該整列アクチュエータが当該車両接点ユニットを回転させ得る最大回転角度は、少なくとも当該主格子の初期基底ベクトル間の最大角度と同じ大きさであり得る。
【0051】
最適な結果を得るために、当該台座格子及び当該主格子は互いに実質的に一致しており、及び/又は、当該整列アクチュエータは、該整列アクチュエータが当該地面接点ユニットに沿って当該台座を、特に当該接点電極と当該接触面との間に接触している状態で回転できるように、当該台座と接続されている。
【0052】
本発明の一実施形態では、当該車両接点ユニットを当該地面接点ユニットに固定するために、及び、当該回転軸を形成するために、当該車両接点ユニットの当該磁性エレメントは、当該接点磁石と一緒に作用する。このようにして、当該回転軸の当該主格子に対する位置が常に知られている。
【0053】
加えて本課題は、車両接点ユニットを地面接点ユニットに自動的に導電接続するための、以下の、
a)当該車両接点ユニットを、当該地面接点ユニットへの接触方向に向かって、当該車両接点ユニット及び当該地面接点ユニットが接触するまで下へおろし、
b)当該車両接点ユニットの少なくとも一つの特定の接点電極が、当該地面接点ユニットの少なくとも一つの対応する特定の接点エリアと接触しているかどうかを点検し、及び、
c)当該少なくとも一つの特定の車両側の接点電極と当該少なくとも一つの対応する特定の接点エリアとの間に電気接触がまったくないか、又は、十分にない場合は、当該車両接点ユニットを回転軸の周りに回転させるステップを備えた方法により解決される。
【0054】
当該特定の接点電極と当該特定の接点エリアはこの場合、それぞれ同じタイプであり、すなわち例えば、第一の接点電極と第一の接点エリア、保護接点電極と保護接点エリア、第二の接点電極と第二の接点エリア、中性電極と中性接点エリア、第三の接点電極と第三の接点エリア又は相電極と相接点エリアがそうである。当該対応する接点エリア又は接点電極が互いに接触しているかどうかの点検は、当該接続箇所を介して通信される高周波信号を使用して行い得る。
【0055】
好ましくは、回転中又は回転の終了後に、当該少なくとも一つの特定の接点電極が当該少なくとも一つの対応する接点エリアと接触しているかどうかが点検され、それによって、迅速に回転結果のフィードバックを行い得る。例えば、失敗した場合に回転方向が変更される。
【0056】
例えば、当該少なくとも一つの特定の接点電極は、当該少なくとも一つの第一の接点電極の一つ又は複数であり、及び、当該少なくとも一つの特定の接点エリアは、当該少なくとも一つの第一の接点エリアの一つ又は複数であり、それによって、充電のために作り出された接続が機能している保護導体を持っていることが、常に保証される。
【0057】
特に当該外側にある第一の接点電極又は保護接点電極、すなわち当該磁石エリア内にある保護接点電極ではないものが、特定の接点電極である。
【0058】
別法として又は追加的に、本課題は、地面接点ユニットを自動的に導電接続するための、車両バッテリ充電システム用車両接点ユニットにより解決され、この車両接点ユニットは、互いに電線を介して電気的に接続され及び当該少なくとも一つの第一の車両部分電気回路を形成している複数の第一の接点電極と、少なくとも一つの第二の接点電極を備えている。当該車両接点ユニットは、加えて高周波信号用の測定装置及び/又は信号源を有している。
【0059】
前記測定装置を使用して当該高周波信号用の信号源は、当該接続箇所について、すなわち当該車両接点ユニットの当該接点電極の一つと、当該地面接点ユニットの対応する接点エリアとの接続について、高周波信号が送られ得る。接触及びその割り当てを点検するために、当該測定装置によって生じた高周波応答が測定され得る。この点検は、高周波信号を使用することで、使用される充電電流に左右されないため充電過程中も、特に、充電電流を送電するためにも使用される当該同じ接点電極及び接点エリアについて実施できる。
【0060】
複数の接点電極が一つの地面部分電気回路を形成する設計により、当該接触面と当該車両接点ユニットの当該接点電極の接触によって初めて形成される、部分電気回路も含まれていなければない。その際、当該第一の及び第二の接点電極も互いに電気的に接続されていてよい。
【0061】
当該車両接点ユニットは、人の手によることなく当該地面接点ユニットと正しく物理的に接触されるように配設されており、すなわちこの装置は、自動で導電型の車両バッテリ充電システムの一部であり得る。このために、導電型の、すなわちガルバニックな接続が、当該接点電極と接触面との直接の接触により生まれる。これは、直接の接触がない誘導型の充電システムとは異なる。
【0062】
この場合、当該信号源及び/又は当該測定装置は当該第一の車両部分電気回路と接続されていてよい。さらに、当該信号源及び/又は当該測定装置は、当該車両と当該地面接点ユニットとの間のデータ伝送のために使用されてよい。当然ながら、例えば信号を部分電気回路内に入れる及び/又は信号を部分電気回路から再び取り出すために、当該電線は少なくとも一つのオーム抵抗、コンデンサのような少なくとも一つのキャパシタンス及び/又はコイルのような少なくとも一つのインダクタンス、並びにこれら構成部品の任意の組み合わせを有していてよい。
【0063】
例えば当該第一の接点電極と当該第二の接点電極が一つのパターンに、特に台座格子に、二次元のブラベ格子の形で配置されている。このようにして、当該接点電極の当該台座での特定の及び反復可能な配置が可能であり、それによって当該地面接点ユニットとの接触が簡単になる。このパターンは接触面全体に広がる。
【0064】
一実施態様では、互いに電気的に接続され及び第二の車両部分電気回路を形成している複数の第二の接点電極が備えられ、及び/又は当該車両接点ユニットが複数の第三の接点電極を有し、特にその際当該第三の接点電極は互いに電気的に接続し及び第三の車両部分電気回路を形成している。このようにして二つ又は三つの異なる種類の接点電極又は接続箇所が、接触又は正しい割り当てについて点検される。
【0065】
好ましくは、当該第一の車両部分電気回路の当該ラインインピーダンスが、特に当該第二の車両部分電気回路及び/又は当該第三の車両部分電気回路の当該ラインインピーダンスよりも大きい。それによって高周波信号は第一の車両部分電気回路内で変化し、特に強く減衰される。このようにして、当該第一の車両部分電気回路が当該高周波信号を通した電気回路であるかどうかが検出される。
【0066】
当該車両接点ユニットを当該地面接点ユニットにロックするため、少なくとも一つの接点磁石が備えられていてよい。
【0067】
本発明の一実施形態では、当該保護接点電極の及びそれによって当該保護導体の確実な割り当てを可能にするため、当該第一の接点電極は保護接点電極であり、及び当該第二の接点電極は中性電極又は相電極である。
【0068】
当該第一の接点電極が当該車両の直流電源又は当該車両の当該バッテリの当該マイナス極と、及び当該第二の接点電極が当該車両の直流電源又は当該車両の当該バッテリの当該プラス極と接続されているか又はその逆であることも考えられる。
【0069】
当該第二の接点電極は、中性電極のみであるか又は相電極のみであってよい。第三の接点電極が存在する場合、これは相電極であるか又は中性電極であり、その結果三つ全ての接点電極種類が存在する。このようにして、保護導体との電気接触が確実に作り出される。中性電極及び相電極の当該機能は、ここでは特に交換できない。
【0070】
本発明の一実施形態では、当該第一の接点電極、当該第二の接点電極及び/又は当該第三の接点電極は対称軸の周りを回転対称に、縦方向の伸びに平行に、当該接点電極の少なくとも一つに配置されており、それによって当該接点電極が簡単に自動化されて正しい接点エリアに動かされ得る。
【0071】
当該対称軸は例えば当該電極の一つ、当該磁石エリア及び/又は当該接触エリアの当該中心点を通って延びる。その際に、当該車両接点ユニット全体が回転対称であってよく、及び例えば非対称の仕様は有していない。
【0072】
別法として又は追加的に、本課題は、地面車両バッテリ充電システム用接点ユニットを当該地面接点ユニットに自動的に導電接続するために、及び当該車両接点ユニットが、目標面を備え、この目標面が、それぞれ少なくとも一つの第一の接触面を備えた複数の第一の接点エリア及びそれぞれ少なくとも一つの第二の接触面を備えた少なくとも一つの第二の接点エリアを有しており、その際に当該第一の接触面は互いに電線を介して電気的に接続されており、少なくとも一つの第一の地面部分電気回路を形成する。当該地面接点ユニットは、高周波信号用の測定装置及び/又は信号源を有している。
【0073】
当該高周波信号用の信号源及び当該測定装置を使用して、当該接続箇所について、すなわち当該車両接点ユニットの当該接点電極の一つと、当該地面接点ユニットの対応する接点エリアとの接続について、高周波信号が送られ得る。接触及びその割り当てを点検するために、当該測定装置によって生じた高周波応答が測定され得る。この点検は、高周波信号を使用することで、使用される充電電流に左右されないため充電過程中も、特に、充電電流を送電するためにも使用される当該同じ接点電極及び接点エリアについて実施できる。
【0074】
例えば当該部分電気回路も、当該接触面と当該接点電極の接触によって初めて形成される。その際、当該第一の及び第二の接点エリアは互いに電気的に接続されていてよい。
当該地面接点ユニットは、人の手によることなく車両接点ユニットと正しく物理的に接触されるように配設されており、すなわちこの装置は、自動で導電型の車両バッテリ充電システムの一部であり得る。
【0075】
この場合、当該信号源及び/又は当該測定装置は当該第一の地面電気回路と接続されていてよい。さらに、当該信号源及び/又は当該測定装置は、当該車両と当該地面接点ユニットとの間のデータ伝送のために使用されてよい。当然ながら、当該電線は少なくとも一つのオーム抵抗、コンデンサのような少なくとも一つのキャパシタンス及び/又はコイルのような少なくとも一つのインダクタンス、並びにこれら構成部品の任意の組み合わせを有していてよい。
【0076】
例えば当該第一の接点エリアと当該第二の接点エリアが一つの主パターンに、特に主格子に、二次元のブラベ格子の形で配置されている。当該第一の接点エリアは、第一の下位パターン、特に二次元のブラベ格子の形の第一の下位格子であり、第二及びの接点エリアは、第二の下位パターン、特に二次元のブラベ格子の形の下位パターンであり、その際当該第一の下位パターンと当該第二の下位パターンは相互に入り込んで入り組んでいる。
【0077】
パターン、特に格子内の当該接点エリアの配置により、当該接触エリアが当該主格子の範囲内にある限り、当該地面接点ユニットの当該目標面上に、当該車両接点ユニットの当該接触エリアを正確に位置決めすることはもはや不要である。当該主格子の対称を有効利用し、当該下位格子の入り組んだ配置によって、当該車両接点ユニットの当該接点電極と、当該適切な接点エリア又は当該地面接点ユニットの接触面との正しい割り当ては、当該車両接点ユニットを回転させることで達成される。
【0078】
当該主パターン又は当該下位パターンは、目標面全体にわたって広がっている。
【0079】
一実施態様では、複数の第二の接点エリアが備えられており、その際当該第二の接触面が互いに電気的に接続されており、及び第二の地面部分電気回路を形成し、及び/又は当該地面接点ユニットが複数の第三の接点エリアを有し、特にその際当該第三の接点エリアが互いに電気的に接続され及び第三の地面部分電気回路を形成している。このようにして二つ又は三つの異なる種類の接点電極又は接続箇所が、接触又は正しい割り当てについて点検される。
【0080】
好ましくは当該第一の地面部分電気回路の当該ラインインピーダンスは異なっており、特に当該第二の地面部分電気回路及び/又は当該第三の地面部分電気回路のラインインピーダンスよりも大きい。それにより、高周波信号は第一の地面部分電気回路内で変化し特に強く減衰される。このようにして、当該第一の地面部分電気回路が当該高周波信号を通した電気回路であるかどうかが検出される。
【0081】
当該第一の地面部分電気回路の当該ラインインピーダンスを高めるために、当該第一の接触面の複数が抵抗エレメントを有しており、この抵抗エレメントは当該それぞれの接触面に割り当てられた電線の当該ラインインピーダンスを高める。
【0082】
好ましくは当該抵抗エレメントがそれぞれ当該電線を取り巻き及び/又はフェライトから、特にフェライト有孔核からできている。特に当該第一の接触面の大部分は抵抗エレメントを有している。
【0083】
本発明の一実施形態では、当該保護接点エリアの及びそれによって当該保護導体の確実な割り当てを可能にするため、当該第一の接点エリアは保護接点エリアであり、及び当該第二の接点エリアは中性接点エリア又は相接点エリアである。
【0084】
当該第一の接点エリアは直流電源又は直流電流源の当該マイナス極と、及び当該第二の接点エリアは直流電源又は直流電流源のプラス極と接続されているか又はその逆であることも考えられる。
【0085】
当該第二の接点エリアは、中性接点エリアのみであるか又は相接点エリアのみであってよい。第三の接点エリアが存在する場合、これは相接点エリアであるか又は中性接点エリアであり、その結果三つ全ての種類の接点エリアが存在する。このようにして、保護導体との電気接触が確実に作り出される。中性接点エリア及び相接点エリアの当該機能は、ここでは特に交換できない。
【0086】
本発明の一実施形態では、当該第一の接点エリア、当該第二の接点エリア及び/又は当該第三の接点エリアは対称軸の周りを回転対称に、当該目標面に対して垂直に配置されており、それによって当該車両接点ユニットの当該接点電極が簡単に自動化されて正しい接点エリアに動かされ得る。
【0087】
当該対称軸は例えば当該目標面及び/又は当該接触面の一つに対して垂直に延びる。その際に、当該地面接点ユニット全体が回転対称であってよく、及び例えば非対称の仕様は有していない。
【0088】
別法として又は追加的に、この課題は、車両接点ユニット及び地面接点ユニットを備えた、地面接点ユニット及び車両接点ユニットの導電接続のための自動の車両連結システムにより解決され、その際当該車両接点ユニット及び/又は当該地面接点ユニットは高周波信号のための測定装置及び信号源を有している。
【0089】
別法として又は追加的にこの課題は、自動化された車両連結システム内で接続箇所の接触及び割り当てを点検するための、以下の、
a)当該車両接点ユニットの当該接点電極と当該地面接点ユニットの当該接触面との物理的な接触を作り出し、その結果少なくとも一つの電気回路が一方で当該第一の地面部分電気回路から、他方で第一の車両部分電気回路から形成され、
b)少なくとも一つの高周波信号を信号源によって生成し、
c)当該少なくとも一つの高周波信号を当該少なくとも一つの形成された電気回路に通し、
d)少なくとも一つの形成された電気回路の、当該少なくとも一つの高周波信号に対する高周波応答を、当該測定装置によって測定し、及び
e)測定した高周波応答に基づいて、当該第一の接点電極が当該第一の接触面と接触しているかどうかを検出する、ステップを備えた方法により解決される。
【0090】
その際例えば、当該高周波応答が、これも一つのエリアであってよい参照応答と一致している場合、接触及び割り当てが正しいことが推測される。三つの異なる接点電極又は接触面の場合、電気回路は例えば当該第一の部分電気回路、当該第二の部分電気回路及び当該第三の部分電気回路から構成されていてよく、それによって理論的に六つの異なる電気回路が可能である。
【0091】
接続箇所の接触及び割り当ての点検は、当該少なくとも一つの電気回路が特徴的な高周波応答を案内するという根本概念に基づいており、その結果当該高周波応答の測定と高周波応答の分析は、どの電気回路が形成され及び測定されたのか、正確に言うと、測定された電気回路がどの二つの部分電気回路から構成されているか、に関する情報を与える。二つの部分電気回路を知ることにより、ことがどの接点電極がどの接点エリア又は接触面と接触しているのか推察でき、それによって当該接続箇所の割り当てが点検し得る。閉じた電気回路が形成されていない場合も、そのことが検出できる。
【0092】
好ましくは、当該車両接点ユニットの複数の第二の接点電極が互いに電気的に接続し及び第二の車両部分電気回路を形成し、又は当該地面接点ユニットの当該第二の接触面が互いに電気的に接続し及び第二の地面部分電気回路を形成し、その際当該少なくとも一つの電気回路が、一方で当該第一の地面部分電気回路又は当該第二の地面部分電気回路から、及び他方で当該第一の車両部分電気回路及び/又は当該第二の車両部分電気回路から形成されている。測定された高周波応答に基づいて、当該第一の接点電極又は当該第二の接点電極が当該第一の接触面と又は当該第二の接触面と接触しているかどうかが検出される。このようにして、異なった部分電気回路から形成された異なった電気回路が検知される。
【0093】
例えば当該高周波信号及び/又は当該高周波応答は当該車両接点ユニット内で生成又は測定され及び/又は当該高周波信号及び/又は当該高周波応答は当該地面接点ユニット内で生成又は測定され、それによって当該車両接点ユニットも当該地面接点ユニットも接触及び割り当てを点検する能力がある。
【0094】
接続箇所の接触及び割り当ての点検の際に可能な限り高い信頼性を得るため、当該少なくとも一つの高周波信号及び/又は当該対応する高周波応答は当該車両部分電気回路の一つで、特に当該第一の車両部分電気回路で生成されるか又は測定され及び/又は当該少なくとも一つの高周波信号及び/又は当該対応する高周波応答は当該地面部分電気回路の一つで、特に当該第一の地面部分電気回路で生成又は測定される。
【0095】
例えば高周波応答の減衰は電気回路内で決められ、及び特定の減衰に基づいて、当該第一の接点電極が当該第一の接触面と、当該第二の接触面と接触しているか、又はどの接触面とも接触していないことが確認される。
【0096】
その際当該どの部分電気回路も別のラインインピーダンスを有している。特に当該保護接点エリアはより高いラインインピーダンスを有し、それによって減衰は当該相接点エリア及び当該中性接点エリアよりも高い。それに対応して、当該保護接点エリアを含む当該部分電気回路は、減衰がより大きい。
【0097】
本発明の一実施形態では、当該第一の接点電極が当該第一の接触面と接触していることが確認された後で、データが当該信号源を使って当該測定装置に伝送され、それによって当該車両と当該その他の車両バッテリ充電システムとの間でデータ伝送が可能になる。当該データはこの場合当該同じケーブル又は当該同じ接続箇所を通って、充電電流と同様に送られ得る。
【0098】
例えば、当該第一の接点電極が当該第一の接触面と接触した後で、連続的に又は規則的に間隔を空けて当該信号源及び当該測定装置によって、当該第一の接点電極と当該第一の接触面との間の接触が引き続き存在するかどうかが点検される。接触が中断すると、緊急機能が作動する。このようにして、予期せぬ状況、例えば意図せず当該車両がずれ動いた場合に反応する。例えば当該緊急機能は充電電流の遮断を含んでいる。
【0099】
本発明のその他の特徴及び利点は、以下の説明及び参照される添付の図で開示される。
【図面の簡単な説明】
【0100】
【
図1】本発明による車両接続装置及び本発明による
地面接点ユニットを備えた、本発明による車両連結システムの模式図である。
【
図2a】
図1に従った、本発明による
地面接点ユニットの平面図である。
【
図2b】
図1に従った、当該
地面接点ユニットの二つの隣接する接点電極の断面図である。
【
図3】
図1に従った、異なった接点エリア及びそのケーブル取回し又は当該
地面接点ユニットの配線の模式的配置図である。
【
図4】
図1に従った、当該車両接続装置の著しく単純化された部分断面図である。
【
図5】
図1に従った、当該車両接続装置の模式的下面図である。
【
図6】
図5に従った、当該車両接続装置の当該接点電極及びそのケーブル取回しの模式的配置図である。
【
図7a】
図1に従った当該車両接点ユニットと接触している、
図1に従った当該
地面接点ユニットの、正しい連結位置の図である。
【
図7b】
図7aに従った連結によって形成された電気回路の一つである。
【
図8a】
図7aに類似した状態であり、ここでは当該両接点ユニットが当該
地面接点ユニットに対してねじれている。
【
図8b】
図8aに従った配置で生じた電気回路である。
【
図9a】
図7aに類似した状態であり、ここでは当該両接点ユニットが当該
地面接点ユニットに対してねじれている。
【
図9b】
図9aに従った配置で生じた電気回路である。
【
図10】本発明による車両連結システムの第二の実施形態の部分配線図である。
【
図11】本発明による車両接続装置の第三の実施形態の著しく単純化された部分断面図である。
【
図12】本発明による
地面接点ユニットの第四の実施形態のさまざまな接点エリアの模式的配置図である。
【
図13】本発明による車両接続装置の第四の実施形態の接点電極の模式的配置図である。
【
図14a】接触している中性接点エリア検出時のさまざまなステップにおける、本発明による車両連結システムの別の一実施形態の配線図の一部である。
【
図14b】接触している中性接点エリア検出時のさまざまなステップにおける、本発明による車両連結システムの別の一実施形態の配線図の一部である。
【
図14c】接触している中性接点エリア検出時のさまざまなステップにおける、本発明による車両連結システムの別の一実施形態の配線図の一部である。
【
図14d】接触している中性接点エリア検出時のさまざまなステップにおける、本発明による車両連結システムの別の一実施形態の配線図の一部である。
【発明を実施するための形態】
【0101】
図1には車両10、例えばバッテリ駆動式の車両又はプラグインハイブリッド車両が示されており、この車両が
地面接点ユニット12の上又は上方に当該バッテリを充電するために停車されている。
【0102】
当該車両10のアンダボディには、車両接続装置14が固定されており、これは当該車両10を当該地面接点ユニット12と電気的に接続できる。
【0103】
当該地面接点ユニット12及び当該車両接続装置14は自動化された車両連結システム15の一部であり、この自動化された車両連結システムもまた、車両バッテリ充電システムの一部である。
【0104】
図2aには、当該
地面接点ユニット12の平面図が示されている。
【0105】
当該地面接点ユニット12は板状の基体16を有し、その基体の上面には目標面18が備えられている。
【0106】
当該目標面18内には、複数の異なった接点エリアが備えられている。
【0107】
示された実施形態には、例えば保護接点エリア22である第一の接点エリア20、例えば中性接点エリア26である第二の接点エリア24、及び例えば相接点エリア30である第三の接点エリア28が備えられ、その結果当該地面接点ユニットは例えば当該車両10を交流電流で充電するために配設されている。
【0108】
用語「中性接点エリア」は、「中性線接点エリア」の短縮形である。
【0109】
しかし、当該車両10が直流電流によって充電されることも考えられる。このために、当該第二の接点エリア24が正の直流電流接点エリア及び当該第三の接点エリア28が負の直流電流接点エリアであるか又はその逆でもよい。
【0110】
当該接点エリア20、24、28又は22、26、30は、それぞれ少なくとも一つの接触面を備えている。これにより、当該第一の接点エリア20のそれぞれが一つの第一の接触面を持ち、当該第二の接点エリア24のそれぞれが一つの第二の接触面を持ち、及び、当該第三の接点エリア28のそれぞれが一つの第三の接触面を持っている。
【0111】
当該接点エリア20、24、28又は22、26、30のそれぞれが、複数の接触面を有することも考えられる。
【0112】
当該接点エリア20、24、28又は22、26、30は、それぞれ六角形の、特に正六角形の又は円形の輪郭を備えた閉じた面である。必要に応じて六角形の角は湾曲部を持っていてよい。
【0113】
当該接点エリア20、24、28又は22、26、30及び/又は当該接触面は、同一面上にあってよく、例えば当該目標面18がその同一面である。
【0114】
当該接点エリア20、24、28又は22、26、30は、主パターン内に配置されている。当該主パターンは、示された実施形態では二次元のブラベ格子であり、正確に言うと六角格子である。当該主パターンはしたがって、互いに120°の角度をなす同じ長さの二つの基底ベクトルh1、h2を備えた主格子GHである。
【0115】
当該主パターン又は当該主格子GHは、当該目標面16全体にわたって広がっている。
当該地面接点ユニット12は地面制御装置38を有し、これが少なくとも当該接点エリア24、28又は26、30のそれぞれと、特に全ての接点エリア20、24、28又は22、26、30と電気的に接続している。
【0116】
さらに、当該地面接点ユニット12は三つの地面接続部40、すなわち第一の地面接続部40.1、第二の地面接続部40.2及び第三の地面接続部40.3を持っており、これらは地面接点ユニット12のある現地の電力供給網(図示せず)の対応する接続部と接続されている。
【0117】
その際に、詳細は後述されるが、当該第一の接点エリア20又は保護接点エリア22は当該電力供給網の当該保護導体と当該第一の地面接続部40.1を介して接続され、当該第二の接点エリア24又は中性接点エリア26は、当該電力供給網の当該中性線と当該第二の地面接続部40.2を介して電気的に接続され、及び、当該第三の接点エリア28又は相接点エリア30は当該相導体又は当該電力供給網の外部導体と当該第三の地面接続部40.3を介して接続されている。
【0118】
直流電流充電の場合、正と負の直流電流接点エリアは当該第二の又は第三の地面接続部40.2、40.3を介して直流電源の正極又は負極と接続されている。
【0119】
以下では、単純化は、保護接点エリア22、中性接点エリア26及び相接点エリア30を抽象化するためだけであり、その際これに関して当該第一の接点エリア20、当該第二の接点エリア24及び当該第三の接点エリア28も同様に理解される。
【0120】
図2bに示されたように、当該保護接点エリア22(左に図示)は当該中性接点エリア26及び当該相接点エリア30(共通の例として右に図示)とは異なって形成されている。
【0121】
当該中性接点エリア26及び当該相接点エリア30は平らな接触板42及び電線44を備えている。当該接触板42は、例えば六角形で、及び当該接触面を形成している。当該電線44は、当該接触板42から当該基体16を通り、当該地面制御装置38を経て当該電源接続部40へと延びる。
【0122】
当該接触板42及び当該電線44のほかに、大部分は、特に全ての当該保護接点エリア22は、一つの磁性エレメント46を有している。
【0123】
当該磁性エレメント46は、示された実施例では強磁性エレメントであり、鋼製シリンダ形状で、当該電線44を取り巻いている。つまり、当該電線44は当該磁性エレメント46を通って延びる。
【0124】
当該磁性エレメント46と当該接触板42との間に及び/又は当該接触板42と反対側の磁性エレメント46には、さらに抵抗エレメント48が備えられ、同じく当該電線44を取り巻いている。
【0125】
当該抵抗エレメント48はインダクタンスとして作用し、高周波信号用の当該電線44のラインインピーダンスを高める。これは例えば特にフェライト製である。
【0126】
当該磁性エレメント46及び当該抵抗エレメント48は、一体型の部材として、磁性がありかつラインインピーダンスを高める材料から作られていることも考えられる。
【0127】
当該磁性エレメント46及び当該抵抗エレメント48は、当該基体16内に備えられている。
【0128】
隣接する接点エリア22、26、30の当該接触板42は、一つの絶縁セクション49又は複数の絶縁セクション49によって互いに分離されている。
【0129】
図3には、接点エリア20、24、28又は22、26、30からなる当該主格子GHが部分的に示され、及び当該ケーブル取回しが模式的に暗示されている。単純化のために、当該接点エリア20、24、28又は22、26、30は円で示されている。
【0130】
図3に描かれた回路図は単に観察のためであり、大部分は当該
地面制御装置38によって切り替えられる。
【0131】
当該保護接点エリア22、当該中性接点エリア26及び当該相接点エリア30は、それぞれ専用の下位パターンで、ここではそれぞれ二次元のブラベ格子の形で、つまり下位格子が、配置されている。
【0132】
当該保護接点エリア22は、第一の下位格子GU1内で当該基底ベクトルu1.1、u1.2に配置されている。当該第一の下位格子GU1も六角格子であり、その結果当該二つの基底ベクトルu1.1及びu1.2は同じ量を持っており、互いに角度120°をなしている。
【0133】
同様に、当該中性接点エリア26は第二の下位格子GU2内で当該基底ベクトルu2.1、u2.2と共に配置されている。同じく同じ量を持っており、互いに角度120°をなしている。
【0134】
当該相接点エリア30は六角形の第三の下位格子GU3の上にあり、角度120°をなす同じ長さの当該基底ベクトルu3.1、u3.2を備えている。
【0135】
三つの下位格子GU1、GU2、GU3は相互に入り込んで入り組んで配置されており、その結果三つの異なった接点エリア22、26、30は当該主格子GHの当該基底ベクトルh1、h2の方向に連続的に交互に表れる。
【0136】
言い換えると、任意に観察される接点エリア22、26、30に対して最もすぐ隣にある接点エリア26、28、22は観察される接点エリア22、26、30そのものとは常に別のタイプである。
【0137】
当該接点エリア22、26、30又は当該接触面は、それゆえに当該目標面18に対して垂直な回転軸の周りに回転対称に配置されている。全ての地面接点ユニット12も、回転対称に仕上げられてよく、すなわち少なくとも目に見える、当該車両接続装置14と接続するために必要な部分は回転対称に配置されている。
【0138】
当該保護接点エリア22は、当該電線44を使用して全体が互いに接続されているが、
図3では一覧性をよくするために三つしか保護接点エリア22は接続して示されていない。
【0139】
さらに、当該保護接点エリア22は、当該電源接続部40の一つを介して、当該電力供給網の当該保護導体と接続されており、ここではPEで示されている。
【0140】
当該地面制御装置38は、当該保護接点エリア22のいくつかとのみ、当該第一の地面接続部40.1と電気的に接続できる状態であることが考えられる。
【0141】
全て又はいくつかの剛体保護接点エリア22、つまり互いに電気的に接続された当該保護接点エリア22は、従って一つの部分電気回路を形成し、それが以下では第一の地面部分電気回路50と呼ばれる。
【0142】
当該中性接点エリア26も、当該電線44を介して当該第二の地面接続部40.2及び当該電力供給網の当該中性線(N)と接続されている。
【0143】
接続は当該地面制御装置38を介して行われ、この地面制御装は、当該中性接点エリア26のいくつかとのみ選択的に当該第二の地面接続部40.2と電気的に接続できる。
【0144】
さらに、当該地面制御装置38は、特定の又は全ての中性接点エリア26をアースし、当該中性線と接続し、相互に接続又は短絡し、又は当該保護導体の電位にすることができる、つまり当該第一の地面接続部40.1と接続できる。これは、ここでは、当該中性接点エリア26をアースする第一のスイッチ52によることが暗示されている。
【0145】
少なくとも全ての又はいくつかの当該中性接点エリア26がアースされている場合、しかしまた、全ての又はいくつかの当該中性接点エリア26が当該中性線と接続されている場合、互いに接続され又は短絡している場合、又は当該保護導体の電位がかかっている場合、これらが電気的に互いに接続され、及び以下で第二の地面部分電気回路54と呼ばれている第二の部分電気回路を形成できる。
【0146】
当該中性接点エリア26と同様にして、当該相接点エリア30も当該第三の地面接続部40.3と接触している。この第三の地面接続部は、ここではLで示されている、当該電力供給網の当該相導体と接続されている。
【0147】
この接続も、当該電線44を介して当該地面制御装置38によって行われ、この地面制御装置は、当該中性接点エリア30のいくつかとのみ選択的に当該第三の地面接続部40.3と電気的に接続できる。
【0148】
当該
地面制御装置38は、全ての又はいくつかの相接点エリア30をアースし、当該外部導体と接続し、相互に接続又は短絡し、又は当該保護導体の電位にすることができる、つまり当該第一の
地面接続部40.1と接続できる。これは、ここでは、当該相接点エリア30をアースする第二のスイッチ56によることが
図3で暗示されている。
【0149】
少なくとも、いくつかの又は全ての相接点エリア30がアースされている場合、又は当該保護導体電位と接続し、しかしまた、全ての又はいくつかの当該相接点エリア30が当該外部導体と接続されている場合、又は互いに接続され又は短絡している場合、これらの相接点エリア30が当該電線44を介して、以下で第三の地面部分電気回路58と呼ばれている別の部分電気回路を形成できる。
【0150】
当該電気的接続又は当該接点エリア20、24、28又は22、26、30の相互の短絡は、好ましくは当該地面接点ユニット10自体の中に備えられている。
【0151】
当該保護接点エリア22の当該電線44を取り巻いている当該抵抗エレメント48のために、当該第一の地面部分電気回路50のラインインピーダンスは当該第二の地面部分電気回路54及び当該第三の部分電気回路58に比べて高周波信号のために高まっている。
【0152】
高周波信号とは、周波数が10Hz以上、特に1kHz以上、特に200kHz以上の信号であると理解される。
【0153】
当該車両接続装置14は、考えられる一実施形態として、
図1及び
図4に例として示されている。
【0154】
当該車両接続装置14は整列アクチュエータ60、接触アクチュエータ62及び車両接点ユニット64を有している。
【0155】
当該整列アクチュエータ60は、示された例では、電気モータ66、取付部68及び歯車70を備えている。
【0156】
当該電気モータ66は、当該取付部68に非回転に固定され、その際当該取付部68はやはり当該車両10自体に、例えば当該ボディに固定されていてよい。
【0157】
当該電気モータ66が当該車両10に直接取り付けられていることも考えられる。この場合、取付部68は不要である。
【0158】
当該歯車70は、当該電気モータ66の出力軸によって駆動され得る。
【0159】
当該接触アクチュエータ62は、示された実施形態では、車両側端部及び台座端部を有する蛇腹72を含んでいる。
【0160】
当該接触アクチュエータ62は、軸受け74を使用して当該蛇腹72の車両側の端部で、取付部68に回転可能に支承されている。さらに、当該蛇腹72はその内側に、当該歯車70とかみ合っている歯切り部76を有している。当該歯車ペア70及び76の代わりに、例えばベルト駆動又はウォームギヤも可能である。
【0161】
当該蛇腹72の当該台座端部には、当該車両接点ユニット64が備えられている。正確に言うと、当該蛇腹72の当該台座端部に、当該車両接点ユニット64の台座78が固定されている。
【0162】
示された、企図された据え付け位置では、当該台座78は地面に対して及び地面接点ユニット12に対して平行になっている。
【0163】
当該車両接点ユニット64は垂直方向に、すなわち当該台座78に対して及び当該地面接点ユニット12に対して垂直に、当該接触アクチュエータ62によって動かされ得る。当該垂直方向は、従って接触方向RKとも呼ばれる。整列アクチュエータ60と接触アクチュエータ62の組み合わせ又は機械的連結も同じく考えられる。
【0164】
当該車両接点ユニット64を地面接点ユニット12の方向へ動かすため、当該蛇腹72は圧縮空気源82によって膨らまされる。
【0165】
当該蛇腹内のバネや綱などの等のリセット機構により(図示せず)、当該蛇腹72は圧縮空気源82が非作動の場合に縮められ得、それによって当該車両接点ユニット64は上へ、すなわち当該接触方向RKとは逆に動かされ得る。
【0166】
当該接触アクチュエータ62が、当該車両接点ユニット14接触方向RKへの垂直運動を実施可能なピストン・シリンダユニットであることも考えられる。
【0167】
精確な位置合わせのために、当該整列アクチュエータ60は当該車両接点ユニット64又は当該台座78を回転軸D(
図4参照)の周りを回転させ得る。このために当該電気モータ66が作動され、次いでトルクが当該歯車70に生成される。当該トルクは当該歯切り部76を介して当該蛇腹72に伝達され、次いでこの蛇腹が当該取付部68に対して回転する。
【0168】
当該台座78が非回転に当該蛇腹72と接続されているため、当該整列アクチュエータ60によって当該台座78及びそれによって当該車両接点ユニット64が当該回転軸Dの周りを回転される。
【0169】
【0170】
当該接触アクチュエータ62及び整列アクチュエータ60とは反対側、すなわち当該接点側には、当該車両接点ユニット64が接触エリア80を有し、その中に複数の接点電極84、88、92及び86、90、94が、当該地面接点ユニット12の当該接触面と接触するために備えられている。
【0171】
当該接触エリア80内には、示された実施例では保護接点電極86である第一の接点電極84、示された実施例では中性電極90である第二の接点電極88、及び示された実施例では相電極94である第三の接点電極92が備えられており、その結果当該車両接点ユニット64は例えば当該車両10を交流電流で充電するために調整されている。
【0172】
しかし、当該車両10が直流電流によって充電されることも考えられる。そのために当該第二の接点電極88は正の直流接点電極、及び、当該第三の接点電極92は負の直流接点電極であってよい。
【0173】
当該中性電極90と当該相電極94又は正と負の直流接点電極の機能は、特に交換不可である。
【0174】
当該接点エリア20、24、28又は22、26、30と同様に、当該接点電極84、88、92又は86、90、94は、台座パターン内に、ここでもまた二次元のブラベ格子の形で、正確に言うと六角格子に配置されている。当該台座パターンはしたがって以下では台座格子GSと呼ばれ、及び当該基底ベクトルs1、s2は同じ長さを持ち、及び互いに角度120°をなしている。当該台座格子GSは実質的に当該主格子GHに等しい。
【0175】
さらに、当該台座格子GSの当該格子点の一つが当該接触エリア80の中心点にあってよい。
【0176】
当該接点電極84、88、92又は86、90、94自体は、当該台座78から垂直に突き出した接触ピン96(
図4)から形成され、弾性をもたせて当該台座78に支持されている。
【0177】
当該接触ピン96は、電線98を介して当該車両10の電気回路(図示せず)と接続されている。
【0178】
当該第一の接点電極84又は保護接点電極86は、当該電気回路の当該保護接点導体と、当該第二の接点電極88又は中性電極90は当該電気回路の当該中性線と、及び、当該第三の接点電極92又は相電極94は当該車両10の電気回路の当該相導体と接続されている。
【0179】
直流電流充電の場合、正及び負の直流接点電極は、当該車両10のバッテリの正極又は負極と充電のために接続される。
【0180】
以下では、単純化のために、当該保護接点電極86、当該中性電極90及び当該相電極94だけが示され、それによって当該第一の接点電極84、当該第二の接点電極88又は当該第三の接点電極92も同様に指している。
【0181】
当該接続は、当該車両接続装置14の制御装置100によって行われてよく、この制御装置は当該個々の接点電極86、90、94を切り替える。当該制御装置100は、見やすくするために、
図7b、
図8b及び
図9bだけにしか示されていない。
図6では、当該制御装置100は、制御装置100の機能を説明する、スイッチで暗示されている。
【0182】
当該接触エリア80はその中心点に磁石エリア102を有している。
【0183】
当該磁石エリア102内には、台座78内に又は台座に接して接点磁石104が備えられ、この接点磁石は特に当該台座格子GSの格子点の一つの上にある。
【0184】
当該接点磁石104は、例えばスイッチオン/オフ可能なソレノイドであってよい。当該接点磁石104はしかし、当該地面接点ユニット12の当該磁性エレメント46に対して別の方法で、例えば適切な運動によって、切り替え可能であってもよい。
【0185】
接点電極は、示された実施例では当該磁石エリア102内にはない。
【0186】
当然ながら、当該磁石エリア102内に保護接点電極86が備えられていてよく、その際に当該保護接点電極86は当該接点磁石104に割り当てられている。しかしまた、別の接点電極が当該磁石エリア102内に備えられていることも考えられる。
【0187】
特に
図6で分かるように、当該その他の接点電極86、90、94は、当該格子点に関して、当該磁石エリア102内に配置されている。
【0188】
当該磁石エリア102の直近の隣にある、すなわち当該格子点上で磁石エリア102との間隔が最小の格子点又は接点電極90、94は、交互に配置された中性電極90及び相電極94である。
【0189】
当該磁石エリア102の隣の隣にある、すなわち磁石エリア102との間隔が二番目に小さい格子点又は接点電極86は、保護接点電極86である。
【0190】
当該保護接点電極86は、磁石を有していないか、又は部分的に磁石を有していてよい。
【0191】
したがって、示された実施例には六つの保護接点電極86、三つの中性電極90及び三つの相電極94が備えられている。保護接点電極86は三つだけ、三つの中性電極90及び三つの相電極94であることも考えられる。
【0192】
したがって、当該接点電極86、90、94は回転対称に対称軸の周りに接点側に垂直に、又は当該接点電極86、90、94の縦方向の伸びに平行に配置されている。当該対称軸は例えば当該磁石エリア102及び/又は当該接触エリア80の中心点を通って延びる。
【0193】
全ての車両接点ユニット64も、回転対称に仕上げられてよく、すなわち少なくとも目に見える、当該地面接点ユニット12と接続するために必要な部分は回転対称に配置されている。
【0194】
図3と同様、
図6でも模式的に当該接点電極86、90、94のケーブル取回しが暗示されている。これは例えば当該車両接続装置14の当該制御装置100によって行われる。
【0195】
当該保護接点電極86は、当該車両10の電気回路の保護導体(PE)と、少なくとも一つの電線98を介して接続されている。こうしてこれらは、以下では第一の車両部分電気回路106と呼ばれる部分電気回路を形成し得る。
【0196】
当該中性接点エリア26と同じように、全ての又はいくつかの中性電極90は当該車両接続装置14の当該制御装置100によって当該車両10の電気回路の当該中性線(N)と電気的に接続するか、当該制御装置100とは無関係に相互に電気的に接続又は短絡するか、車両側で別の電気回路又は車両10の部品と接続又はアースしていないか、又は当該車両10の電気回路の保護導体と接続されている。
【0197】
当該車両接続装置14の当該制御装置100は、当該中性電極90の電気的接続を変更でき、特にいくつかの又は全ての中性電極90が電気的に互いに接続又は短絡している。
また当該中性電極90も、当該制御装置100とは無関係に、常時電気的に互いに接続されていてよい。少なくともアースされた状態で、しかしまた、全ての又はいくつかの当該中性電極90が当該中性線と接続されている、互いに接続又は短絡されている、又は当該保護導体の電位がかかっている場合に、当該中性電極がその割り当てられた電線98といっしょに、以下では第二の車両部分電気回路108と呼ばれる部分電気回路を形成し得る。
【0198】
例えば一本のケーブルは、当該第二の車両部分電気回路108を形成するために、当該台座78内で当該中性電極90を互いに接続又は短絡させ得る。当該台座78内のこのようなケーブルは、例えば
図10及び
図14に示されている。
【0199】
同様に、当該相電極94は電線98を介して当該車両10の電気回路の外部導体と接続され、互いに電気的に接続又は短絡し、車両側で別の電気回路又は当該車両10の部分とは接続していないか又は当該保護導体電位と接続されている。この回路も、当該車両接続装置14の当該制御装置100によって変更され得る。当該互いに電気的に接続された相電極94も、以下では第三の車両部分電気回路110と呼ばれる部分電気回路を形成してよい。
【0200】
当該相電極94に関して、当該第三の車両部分電気回路110を形成するために、恒久的な電気的接続が当該相電極94間にあることも考えられる。これは当然、単相の交流電流充電又は直流電流充電の際のように、ただ一つの相だけが存在する場合にのみ可能である。
【0201】
この当該相電極94の相互の接続は、同様に当該台座78内のケーブルで行うことも可能である。
【0202】
この、当該対応する部分電気回路を提供する、当該接点電極84、88、92又は86、90、94相互の電気的接続又は短絡は、例えば当該車両接点ユニット64自体、特に単に台座78内に備えられている。
【0203】
さらに、当該車両接続装置14は示された実施形態では、当該第一の車両部分電気回路106と接続されている、高周波信号用の信号源112と高周波信号用の測定装置114を有している。
【0204】
当該車両10を当該現地の電力供給網と接続するため、すなわち当該車両接点ユニット64と当該
地面接点ユニット12との間に電気的接続を作り出すために、当該車両接続装置14を備えた当該車両10は、例えば
図1に示されたように、当該
地面接点ユニット12の上に停車されている。
【0205】
当該車両が停車された後、当該車両接点ユニット64は当該接触アクチュエータ62によって接触方向RKに当該地面接点ユニット12に向かって動かされ、すなわち垂直に下ろされ、及び当該接点磁石104がオンに切り替えられる。
【0206】
示された実施例では、さらに、当該接触アクチュエータ62の当該蛇腹72が当該圧縮空気源82によって膨らまされる。下ろしている間に、当該車両接点ユニット64は徐々に当該地面接点ユニット12に近づき、その結果当該車両接点ユニット64の中心にある当該接点磁石104も、当該地面接点ユニット12のそばに到達する。
【0207】
当該接点磁石104が、当該磁性エレメント46に一つに近づくと、当該磁性エレメント46と当該接点磁石104とが引き寄せ合う。
【0208】
これにより、非常に大きな成分によって当該車両接点ユニット64に、水平方向に、すなわち当該接触方向RKに垂直に力が生じ、当該磁石エリア102が、正確に言うと当該接点磁石104が、磁性エレメント46の上に調整される。
【0209】
当該車両接点ユニット64の別の観点から、
図7a、8a及び9aに例として示されたように、当該接点電極86、90、94は当該接点エリア22、26、30と物理的に接触し、その際に当該接点電極84又は86は他の接点電極88、92又は90、94よりも長くてよく、すなわち当該台座78からさらに伸び、その結果当該接点電極84又は86は下ろす際にまず当該
地面接点ユニット10と接触する。
【0210】
例えば当該接点電極84又は86の当該接触ピン96は、他の接点電極88、92又は90、94のそれよりも長く仕上げられている。
【0211】
当該接点磁石104又は当該磁石エリア102は、当該保護接点エリア22の当該磁性エレメント46の中央の上方に配置されていることは明確である。
【0212】
ここで当該磁性エレメント46と当該接点磁石104との間の距離が非常に小さいことによって、当該車両接点ユニット64は水平方向に固定される。当該接点磁石104と当該磁性エレメント46はここで、垂直に重なり合っており、及び当該回転軸Dを形成し、すなわち当該磁性エレメント46の中心及び当該接点磁石104の中心を通る直線が当該回転軸Dを形成する(
図4)。
【0213】
当該接点磁石104の当該磁性エレメント46の一つに対する自動調整により、当該回転軸Dが常に保護接点エリア22を通って延びることが確保される。したがって、当該回転軸Dの当該主格子GH内での位置は常に知られている。
【0214】
しかし、このことは、その他の接点電極86、90、94がその他の接点エリア22、26、30と一致することを意味しない。むしろ、当該車両接点ユニット64が当該
地面接点ユニット12に対してねじれているというような、異なった状況が考え得る。三つの異なった状況が、
図7a、
図8a、
図9aに示されている。
【0215】
図7aは、所望の状況に相当し、当該主格子GHが当該台座格子GSと一致し、全ての下位格子GU1、GU2、GU3が当該台座78の当該接点電極86、90、94の配置と一致している。
【0216】
この位置では当該保護接点電極86は当該保護接点エリア22の当該接触面も接触し、当該中性電極90は当該中性接点エリア26の当該接触面と接触し、及び当該相電極94は当該相接点エリア30の当該接触面と接触し、及び相応する接続箇所を形成する。
【0217】
この状況では、当該接続箇所の割り当ては正しい、すなわち接点電極86、90、94だけが、接点エリア22、26、30の同じタイプと接触し、つまり例えば中性電極90は保護接点エリア22又は相接点エリア30とは接触しない。
【0218】
図8a及び
図9aでは二つの状況が示されており、当該主格子GH及び当該台座格子GSは重なり合っておらず、及びそれによって正しい接続箇所又は正しい接触を形成していない。
【0219】
図8aの状況では、当該保護接点電極86は当該中性接点エリア26又は相接点エリア30の接触面と接触する。
【0220】
図9aでは、大部分の接点電極、特に当該保護接点電極86は当該接点エリア22、26、30の接触面に接触せず、当該絶縁セクション49はさまざまな接点エリア22、26、30の間で触れている。
【0221】
すでに言及したように、当該車両接点ユニット64が完全に下げられた後、当該接点エリア22、26、30の当該接点電極86、90、94に対する正確な位置は不明である。
【0222】
それゆえに、当該接点エリア22、26、30の当該接点電極86、90、94に対する正しい割り当てが点検されなければならない。そのために、特定の接点電極が対応する、割り当てられた接点エリアに接触しているかどうかを検出しなければならない。
【0223】
その場合は、特定の接点エリアと特定の接点電極は当該保護接点エリア22又は保護接点電極86である。さらに、例えばこの場合、外側に、すなわち当該磁石エリア102ではないところにある、保護接点電極86である。
【0224】
図7b、
図8b及び
図9bでは、模式的に電気回路120の配線図が示され、
図7a、8a又は9aの状況が示されている。
【0225】
表示された電気回路120は、右側にある当該第一の車両部分電気回路106及びさまざまな
地面部分電気回路50、54、58の一つから構成されるか、又は完全には閉じていない(
図9)。
【0226】
詳細では、当該第一の車両部分電気回路106はそれぞれ一つの共振回路118を有し、この共振回路には当該信号源112及び当該測定装置114が統合されている。
【0227】
当該共振回路118は、当該保護接点電極86を介して、各状況に応じて、当該第一の
地面部分電気回路50、当該第二の
地面部分電気回路54又は当該第三の
地面部分電気回路58によって拡張され、又は
図9による状況の場合は開いている。
【0228】
しかし、あらかじめ決められ及び独立した地面部分電気回路はなく、その結果当該第一の地面部分電気回路50、当該第二の地面部分電気回路54及び当該第三の地面部分電気回路58は相互につながっている部分電気回路であり、その際当該対応する地面部分電気回路は、当該接点電極86、90、94の接触により初めて形成されることも考えられる。
【0229】
言い換えれば、全ての接点エリア22、26、30は互いに電気的に接続してよく、例えば、なぜならこれら全てが当該地面制御装置38によって当該保護導体電位に切り替えられたからである。ここで、三つの接点エリア22、26、30が当該三つの、割り当てを点検するために使用された保護接点電極86によって接触されると、これら接触された三つの接点エリア22、26、30が使用された地面部分電気回路を形成する。当該このようにして形成された地面部分電気回路は、第一の地面部分電気回路50か、第二の地面部分電気回路54か、又は第三の地面部分電気回路58である。
【0230】
正しい割り当てを決めるために、当該信号源112によって高周波信号が共振回路118で生成される。
【0231】
当該高周波信号による励起に対して、当該第一の車両部分電気回路106及び必要に応じて当該地面部分電気回路50、54、58の一つからなる電気回路120全体を含む、拡張された共振回路118の高周波応答が生じる。
【0232】
当該測定装置114は、高周波応答を検出し、当該高周波応答を当該制御装置100に伝送する。
【0233】
当該制御装置100は当該高周波応答を一つ又は複数の参照応答と比較し、及びどの参照応答と最大で一致するのかを特定する。
【0234】
当該参照応答は、エリアであってもよい。当該参照応答は例えば、既知の電気回路で測定し、当該制御装置100のメモリに保存されている、経験的に検出された高周波応答である。したがって各参照応答のために特定の電気回路が知られており、その結果当該参照応答に基づいて形成された電気回路120が閉じられ得る。
【0235】
例えば当該高周波応答を参照応答に割り当てるため、当該高周波信号の減衰のような特定の特性が使用される。
【0236】
図7に従った状況の場合、当該第一の
地面部分電気回路50の当該電線44は、当該抵抗エレメント48のために高くなったラインインピーダンスを有している。この抵抗エレメントは
図7ではインダクタンスとして当該第一の
地面部分電気回路50に示されている。
【0237】
当該高周波応答はこれにより強く減衰され、当該第一の車両部分電気回路106と当該第一の地面部分電気回路50からなる電気回路120に相当する参照応答と実質的に一致する。それゆえに、当該制御装置100は、当該第一の車両部分電気回路106と当該第一の地面部分電気回路50からなる電気回路120が実現したことを、つまり、当該保護接点電極86が当該保護接点エリア22又はその接触面と接続箇所を形成したということを、特定できる。この場合、割り当てが正しいことが推測される。
【0238】
正しい割り当てが確認されたので、当該地面制御装置38が充電過程を開始する。このために、当該地面接点ユニット12の当該地面制御装置38は当該アースを中止し当該中性接点エリア26と、及び当該相接点エリア30を当該中性線Nと、又は当該相導体Lを対応する電源接続部40と接続する。その際接点電極90又は94と接触している中性接点エリア26及び相接点エリア30だけに通電される。
【0239】
同様に、当該車両接点ユニット64の当該制御装置100によって、当該中性電極90及び当該相電極94が当該車両10の電気回路の当該中性線N及び当該相導体Pと接続される。
【0240】
これにより、当該車両10の当該電気回路は、充電インフラストラクチャの現地の電力供給網に統合され、及び当該車両10はこれで充電され得る。当該導電型の接続はこれにより自動に、すなわち人の手によることなく確立される。
【0241】
しかし充電中は、少なくとも一つの即時の充電中断を必要とする、予期せぬ状況が発生する可能性がある。例えば追突事故の場合、すなわち別の車両が当該充電している車両10に衝突すると、当該車両10がずれて当該車両接点ユニット64が当該地面接点ユニット12から予定外に外れてしまう。
【0242】
このような状況を検知するため、当該接点電極86、90、94と当該接触面との間の物理的な接触を連続的に又は定期的に間隔を開けて、当該信号源112及び当該測定装置114を使用して、上述のように点検する。
【0243】
接触が中断されたことが確認されると、少なくとも即時充電電流の遮断が含まれ得る、緊急機能が作動する。
【0244】
図8及び
図9の状況では、下へおろしてすぐには充電を始められない。
【0245】
図8の状況の当該電気回路120は、一方において当該第一の車両部分電気回路106を、他方において当該第二の
地面部分電気回路54又は当該第三の
地面部分電気回路58を含んでいるが、これは
図8aで当該符号86.1が示す保護接点電極86又は当該当該符号86.2が示す保護接点電極86が、当該第一の車両部分電気回路106の一部であるかどうかによって決まる。
【0246】
当該第二の地面部分電気回路54又は第三の地面部分電気回路58が抵抗エレメント48を当該電線44に備えていたいために、当該第二の又は第三の地面部分電気回路54、58の当該ラインインピーダンスは、当該第一の地面部分電気回路50に対して著しく低下される。
【0247】
このことは当然、当該電気回路120又は当該共振回路118に影響を及ぼし、その結果当該測定装置114が測定した、当該高周波信号を有する当該信号源112による励起に対する高周波応答は、違う結果になる。特に当該高周波信号は、ここではそれほど強く減衰されない。
【0248】
当該高周波応答と当該参照応答との比較に基づき、当該制御装置100は、当該受け取った高周波応答が、当該第一の車両部分電気回路106及び当該第二の地面部分電気回路54又は当該第三の地面部分電気回路58からなる電気回路120に割り当てられている参照応答と同様であることを確認する。
【0249】
そこから当該制御装置100が、当該保護接点電極86が当該中性接点エリア26又は当該相接点エリア30の当該接触面と接続箇所を形成していることを特定する。この場合、当該制御装置100は
図8aに従った状況が存在することを特定する。それゆえに当該制御装置100は、正しい割り当てを達成するには当該車両接点ユニット64が当該
地面接点ユニット12に対して30°の角度で時計回りに回さなければならないことを知る。
【0250】
次に当該制御装置100は、当該整列アクチュエータ60又は当該当該電気モータ66を当該車両接点ユニット64、正確に言うと当該台座78が、30°当該回転軸Dの周りを、すなわち当該磁石エリア102の周りを回るように制御する。このようにして、
図7aの状況が実現される。
【0251】
回転時、当該台座78は当該地面接点ユニット12に沿って回され、特に当該台座78を持ち上げることなしに及び当該接点電極84、88、92又は86、90、94を当該接触面から持ち上げられる。
【0252】
回転が終了するか又はまだ回転中に、高周波信号を当該第一の車両部分電気回路106に送ることで再度の点検が行われ得る。この測定は、前に
図7bに記述された結果をもたらす。当該制御装置100は、これで充電を開始できる。
【0253】
図9に従った状況では当該第一の車両部分電気回路106と別の
地面部分電気回路50、54、58のうちの一つとの間の電気的接続は生じず、その結果、
図7及び
図8のような完全な電気回路120は形成されない。
【0254】
それにもかかわらず、共振回路118に送り込まれた高周波信号は高周波応答を生成し、これが当該測定装置114に検出され得る。
【0255】
この状況に対しても、参照応答が当該制御装置100内に保存されており、その結果当該制御装置はこの状況も検知できる。この状況では、当該制御装置100は当該車両接点ユニット64に当該回転軸D周りの回転を促し、及び接続箇所が、その位置から同定可能である
図8aの状況か又は
図7aの状況に達すると、規則的な間隔を空けて、例えば特定の回転角度に従って、新たに接続箇所の割り当てを測定する。
【0256】
当然ながら、当該信号源112と当該測定装置114が当該地面接点ユニット12内に備えられていることも考えられる。この場合、当該高周波信号は当該地面部分電気回路50、54、58のうちの一つで生成され、当該測定装置114によって測定される。この測定原理はこのことによって変化しない。
【0257】
もちろん、当該車両接点ユニット64内にも当該地面接点ユニット12内にもそれぞれ一つの信号源112及びそれぞれ一つの測定装置114を備えていてよく、それによって当該車両10によっても当該地面接点ユニット12によっても正しい割り当て及び適切な接触が特定され得る。このことにより、当該車両連結システム15の動作安全性が高められる。
【0258】
そのほかの図には、実質的に当該第一の実施形態に相当する、当該車両接続装置14及び当該地面接点ユニット12の別の実施形態が、つまり当該車両連結システム15の実施形態も示されている。したがって以下では、違いだけを取り上げ、機能の同じ部分には同じ符号をつけている。
【0259】
図10には、車両連結システム15の第二の実施形態の配線図の一部が示されている。
この第二の実施形態は特に第一の実施形態と組み合わせるか又はそれを補足することができる。
【0260】
この実施形態では、当該地面接点ユニット12が信号源122及び少なくとも一つの測定装置124を有している。
【0261】
示された実施例では、三つの中性接点エリア26と、それぞれ一つの測定装置124が示されている。例えば各中性接点エリア26に一つの測定装置124が割り当てられている、つまりこれと電気的に接続している。
【0262】
当該信号源122及び当該測定装置124を使用して、どの中性接点エリア26が中性電極90と接触しているかが特定され得る。これは好ましくは、接続箇所への割り当てが正しいと確認された後に特定される。
【0263】
例えば、接触した中性接点エリア26を特定するために、当該車両接点ユニット64内で当該中性電極90及び当該保護接点電極86が当該車両接続装置14の当該制御装置100によって電気的に互いに接続される。
【0264】
当該中性接点電極90は、
図10でわかるように、互いに恒久的に電気的に接続されている。
【0265】
当該信号源122は、その接触を特定されるべき一つ又は複数の当該中性接点エリア26と、切り替え装置140、特にリレー又はマルチプレクサによって電気的に接続されていてよい。これにより、測定するべき中性接点エリア26は、接触している場合、別の電気回路142の一部である。
【0266】
ここで、当該地面接点ユニット12の当該信号源122は高周波信号を生成し、当該中性接点エリア26及び中性電極90を介して当該車両接点ユニット64に伝送される。
【0267】
当該測定するべき中性接点エリア26が中性電極90に接触すると、当該高周波信号は再び当該地面接点ユニット12へ伝送され、及び当該測定装置124の一つに検知される。
【0268】
当該測定するべき中性接点エリア26が中性電極90と接触していない場合は、当該共振回路は遮断され、高周波信号は当該測定装置124によって検知されない。
【0269】
当該地面接点ユニット12の当該地面制御装置38はそれゆえに、当該測定装置124の測定結果及び当該切り替え装置140の位置に基づいて、どの中性接点エリア26が中性電極90と接触しているかが特定される。
【0270】
図14a、
図14b、
図14c及び
図14dは、接触している中性接点エリア26を検出する方法と、当該車両接点ユニット64の位置を検出する方法を、当該中性電極90が台座78内で互いに電気的に接続している場合において詳細に示している。
【0271】
図14aには、使用されている電気回路142の一部である、当該第二の
地面部分電気回路54と当該第二の車両部分電気回路108だけが示されている。単純化のために、当該信号源122の一つの接点がアースされていることが示されている。なぜならこれが構造の機能に相当するからである。
【0272】
四つの中性接点エリア26が示され、その中の三つが当該車両接点ユニット64の当該中性電極90と接触している。
【0273】
当該切り替え要素140は、スイッチで図示され、それぞれ一つの中性接点エリア26が当該信号源122又はアースと接続し得る。
【0274】
始めに、それぞれただ一つの中性接点エリア26が割り当てられたスイッチを使って当該信号源122と接続され、及び当該信号が当該電気回路142で当該測定装置124を使用して測定される。
【0275】
図14aで示された状況では、接触していない中性接点エリア26が当該信号源122と接続された。そのためアースとの接続はなく、その結果当該信号源122が高周波信号を当該電気回路142で生成できない。どの測定装置124も高周波信号を検出できず、それによって当該信号源122と接続された当該中性接点エリア26が接触していないことが確認される。次に、当該信号源122との接続が当該切り替え要素140によって遮断され、
図14bで分かるように、別の中性接点エリア26が当該信号源122と接続される。
【0276】
図14bに従った状況では、当該信号源122と接続された中性接点エリア26は中性電極90によって接触し、すなわち当該第二の車両部分電気回路108が当該第二の
地面部分電気回路54と接続される。
【0277】
当該中性電極90と当該別の中性電極90とが当該第二の車両部分電気回路108により電気的に接続することで、当該切り替え要素140によってアースされている、別の接触した中性接点エリア26に対する電気的接続も生じる。このようにして必要なアースが用意され、その結果当該信号源122によって高周波信号が当該電気回路142に生成され、当該対応する測定装置124によって検出される。それによって当該対応する中性接点エリア26が接触していることが、確認される。
【0278】
次のステップでは、別の中性接点エリア26が当該切り替え要素140によって当該信号源122と接続される(
図14cを参照)。この中性接点エリア26は、それが当該接触している中性接点エリア26の周囲にあるように選択される。この中性接点エリア26も接触されると、当該高周波信号は当該属している測定装置124からも検出され、それによって接触が確認される。
【0279】
二つの中性接点エリア26が接触していると検知されるとすぐに、当該中性接点エリア26のどちらが当該欠けている第三の中性接点エリア26であるのか、可能性は二つだけになる。
【0280】
次に、これら二つの中性接点エリア26の一つが、当該切り替え要素140によって当該信号源122と接続される(
図14d参照)。前述のように、当該割り当てられた測定装置124を使って、この中性接点エリア26も接触しているかどうかが検出される。
【0281】
これが当該接触している中性接点エリア26であると、当該台座78又は当該車両接点ユニット64の当該地面接点ユニット12に対する位置の検出が正しく終了され、これで位置が知られる。この位置から直接、当該接触している相接点エリア30に連結され得る。
【0282】
同様に、当該相接点エリア30のどれが当該相電極94と接触しているかが検出可能である。
【0283】
この方法によっても、必要に応じて緊急機能を作動できるよう、当該接点電極86、90、94と当該接触面との間の接触が、充電中に遮断されたかどうかが点検され得る。
【0284】
図11は
図4と似ており、当該車両接続装置14の第三の実施例を示している。第一の実施形態との違いは、当該整列アクチュエータ60の配置である。
【0285】
この第二の実施形態では、当該整列アクチュエータ60は当該車両接点ユニット64と当該接触アクチュエータ62との間に備えられている。
【0286】
ここでは当該台座78は当該歯切り部76を有し、この歯切り部内に当該整列アクチュエータ60の当該歯車70がかみ合う。当該歯車70は、当該電気モータ66と連結され、この電気モータは当該接触アクチュエータ62の当該台座端部に非回転に接続されている。
【0287】
当該台座78及びそれにより当該車両接点ユニット64全体が、図示していない軸受けを介して回転可能に当該接触アクチュエータ62に固定されている。
【0288】
当該接触アクチュエータ62は、その車両側の端部が当該取付部68に非回転に取り付けられている。しかし接触アクチュエータが当該車両10に直接固定されることも考えられる。
【0289】
図12及び
図13は
図3及び
図6と同じように、当該接点エリア22、26、30又は当該接点電極86、90、94がその配置において対応する格子で示されている。
【0290】
当該第一の実施形態とは異なり、ただ一種類の相接点エリア30又は相電極94が備えられているのではなく、それぞれ三つの異なるものが、三相交流電流を送電するために備えられている。それに応じて、現地の電力供給網は三相交流電流網であり、及び当該地面接点ユニット12は三つの異なる電源接続部40を、相導体又は外部導体のために有している。
【0291】
当該地面接点ユニット12はしたがって複数のL1接点エリア126、複数のL2接点エリア128及び複数のL3接点エリア130を有している。
【0292】
当該L1接点エリア126、当該L2接点エリア128及び当該L3接点エリア130は当該相接点エリア30を形成している。
【0293】
当該L1、L2及びL3接点エリア126、128及び130は、したがって当該第三の下位格子GU3の当該格子点に備えられており、その際にこれらは、当該第三の下位格子GU3の少なくとも一つの基底ベクトルの方向に順々に交互に備えられている。
【0294】
言い換えると、当該第三の下位格子GU3には、当該L1接点エリア126、当該L2接点エリア128及びL3接点エリア130の同じ接点エリアからなる、直近の隣接同士のペアはない。例えば、L1接点エリア126の直近の隣は、それぞれ三つのL2接点エリア128及び三つのL3接点エリア130である。
【0295】
電気的な接続に関して、当該L1接点エリア126、当該L2接点エリア128及び当該L3接点エリア130は、現地の電力供給網の外部導体のそれぞれ一つと接続されている。しかし接触の点検のために、これらは全て一緒に当該第三の地面部分電気回路58を形成していてよい。
【0296】
同様にして、当該車両接点ユニット64は、L1相電極132、L2相電極134及びL3相電極136を有しており、これらが一緒に当該相電極94を形成している。
【0297】
図12に示された例には、それぞれ一つのL1、L2及びL3相電極132、134及び136があり、それぞれ当該第一の実施形態に関して相電極94の一つを形成している。
【0298】
当該L1、当該L2及び当該L3相電極132、134、136は、当該車両10の電気回路の当該外部導体のそれぞれ一つと電気的に接続されるか、又は当該制御装置によって一緒に当該第三の車両部分電気回路110に接続されている。
【0299】
第三の下位格子GU3の当該L1、L2及びL3接点エリア126、128及び130の配列又は順序は、当該接触エリア80の当該L1、L2及びL3相電極132、134及び136の順序と一致する。こうして、
図7aと同様に当該車両接点ユニット64の当該
地面接点ユニット12に対する調整が正しい場合に、当該L1、L2及びL3接点エリア126、128及び130は、当該L1、L2又はL3相電極132、134又は136と接触する。
【0300】
当該地面接点ユニット12が、記述されたように、当該L1、L2及びL3接点エリア126、128及び130を有している場合でも、すなわち当該車両10を三相交流又は三相交流電流で充電するために設計されている場合でも、単相交流電流専用に設計されている、つまり同じ相電極94だけを備えている車両10が、この地面接点ユニット12から充電されることが可能である。
【0301】
このために、当該車両接点ユニット64は、上述のように当該地面接点ユニット10と接触される。しかし接続は当該相電極94のただ一つと当該車両10の電気回路の当該外部導体と電気的に接続され、及び充電のために使用される。
【0302】
残りの二つの相電極94は、例えば車両側の接続されていない及び/又は充電に使用されない当該相電極132、134、136は、無電位に切り替えられるか、又は当該保護導体と接続される。
【0303】
当該L1、L2及びL3接点エリア126、128、130又は当該L1、L2又はL3相電極132、134、136は、当該中性接点エリア26又は当該中性電極88の代わりに備えられている配列も考えられ、その結果それぞれ二つのL1、L2及びL3相電極132、134、136が当該車両接点ユニット64にある。これによって、各相のためのケーブル断面積が拡大され、その結果大きい充電電流が可能である。
【0304】
当該車両接点ユニット64内には当該信号源112が、及び当該地面接点ユニット12内には測定装置124が備えられているか又はその逆であることも考えられる。このようにしても、正しい割り当てが上述のように特定され得る。
【0305】
さらに、この場合は、データが当該信号源112から当該測定装置124へ、当該高周波信号を使用して伝送され得る。それによって単一方向のデータフローが当該車両接点ユニット64から当該地面接点ユニット12へ、又はその逆が可能である。
【0306】
当該車両接点ユニット64も当該地面接点ユニット12も当該信号源112、122及び当該測定装置114、124を有している場合は、双方向のデータ交換が当該車両接点ユニット64と当該地面接点ユニット12との間で、すなわち当該車両10と当該残りの充電システムとの間で可能である。
【0307】
データ伝送のために、送電のためと同じ接続箇所が使用され得、及びデータ伝送は充電過程中にも可能である。なぜなら高周波信号は充電電流に変調可能だからである。
当然ながら、個々の実施形態の特徴は、任意に互いに組み合わせることが可能である。